JP6027444B2 - オーディオ信号処理回路およびそれを用いた車載用オーディオ装置、オーディオコンポーネント装置、電子機器 - Google Patents

オーディオ信号処理回路およびそれを用いた車載用オーディオ装置、オーディオコンポーネント装置、電子機器 Download PDF

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本発明は、オーディオ信号を処理するオーディオ信号処理回路に関する。
スピーカやヘッドホン端子を備えるオーディオシステムには、オーディオ信号を増幅するオーディオ信号処理回路が搭載される。一般に、オーディオ信号処理回路は、直列に接続された複数のステージのアンプあるいはバッファを備える。
図1(a)、(b)は、本発明者が検討した2段のアンプを含むオーディオ信号処理回路の構成を示すブロック図である。図2(a)、(b)は、図1(a)、(b)のオーディオ信号処理回路のレベルダイアグラムである。図1(a)のオーディオ信号処理回路2rは、2段のアンプAMP1、AMP2を備える。2つのアンプAMP1、AMP2の上側電源端子には、共通の電源電圧Vcc1が供給され、それらの下側電源端子には、共通の接地電圧Veeが供給される。ここではVeeは0Vであるとする。
前段の第1アンプAMP1の出力(第1信号)VS1は、第1バイアス電圧VBIAS1を中心として、Vee〜Vcc1の間でスイングする。Vee=0Vであるとき、第1バイアス電圧VBIAS1は、Vcc1/2付近に設定される。
後段の第2アンプAMP2は利得1のバッファ(ボルテージフォロア)であり、第2アンプAMP2の出力(第2信号)VS2も、第1信号VS1と同様に、第1バイアス電圧VBIAS1を中心としてVee〜Vcc1の間でスイングする。図1(a)のオーディオ信号処理回路2rでは、第1信号VS1と第2信号VS2の振幅は等しい。
第2アンプAMP2の出力は、直流防止キャパシタC2を介してパワーアンプ106に供給される。パワーアンプ106は、第2アンプAMP2の出力信号を増幅し、スピーカやヘッドホンなどの電気音響変換素子(以下、スピーカという)108へと供給する。第2アンプAMP2の駆動能力は、直流防止キャパシタC2を駆動するのに必要な程度に設計される。
図1(b)のオーディオ信号処理回路2sは、第1アンプAMP1と第2アンプAMP2に加えて、第3アンプAMP3を備える。オーディオ信号処理回路2sでは、第2アンプAMP2の上側電源端子には、第1アンプAMP1の電源電圧Vcc1よりも高い電源電圧Vcc2が供給される。
第3アンプAMP3は、基準電圧VREF2を受け、それを出力するバッファである。第2アンプAMP2は、利得g2を有する非反転増幅器であり、演算増幅器OA2、抵抗R1、R2を含む。第1信号VS1と第2信号VS2の間には、以下の関係式が成り立つ。
S1=VREF2+VS1×R2/(R1+R2)×(VS2−VREF2) …(1)
これをVS2について解くと、式(2)を得る。
S2=g2×VS1−R1/R2×VREF2 …(2)
ただし、利得g2=(R1+R2)/R2である。
第1信号VS1は、直流成分VBIAS1とオーディオ交流成分VAUD1(t)の和で与えられる。
S1=VAUD1(t)+VBIAS1 …(3)
式(3)を式(2)に代入すると、式(4)を得る。
S2=g2×VAUD1(t)+g2×VBIAS1−R1/R2×VREF2 …(4)
第2信号VS2は、直流成分VBIAS2とオーディオ交流成分VAUD2(t)の和で与えられることから、以下の関係式を得る。
S2=VAUD2(t)+VBIAS2 …(5a)
AUD2(t)=g2×VAUD1(t) …(5b)
BIAS2=g2×VBIAS1−R1/R2×VREF2 …(5c)
このオーディオ信号処理回路2sでは、第2アンプAMP2の出力である第2信号VS2は、第2バイアス電圧VBIAS2を中心として、Vee〜Vcc2の間でスイングする。Vee=0Vであるとき、第2バイアス電圧VBIAS2は、Vcc2/2付近に設定することができる。図1(b)の構成では、第2信号VS2の振幅を、第1信号VS1の振幅よりも大きくとることができる。
特開2005−117489号公報 特開2005−217710号公報 特開2004−222077号公報 特開平11−340759号公報 特開2003−283262号公報
本発明者は、図1(b)のマルチステージのアンプの起動動作について検討した結果、以下の課題を認識するに至った。
図1(b)のオーディオ信号処理回路2sでは、第1電源電圧Vcc1、第2電源電圧Vcc2が、図示しない外部の電源回路から独立して与えられる。第1電源電圧Vcc1と第2電源電圧Vcc2の立ち上がり波形によっては、第2信号VS2が不連続に変動し、ノイズが発生する可能性がある。なおこの問題を、当業者の一般的な認識として捉えてはならず、本発明者が独自に認識したものである。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、オーディオ信号処理回路のノイズの抑制にある。
本発明のある態様は、オーディオ信号処理回路に関する。オーディオ信号処理回路は、第1基準電圧および第2基準電圧を生成する基準バイアス回路と、その上側電源端子に第1電源電圧が供給され、入力オーディオ信号に応じて、第1基準電圧に応じた第1バイアス電圧を中心としてスイングする第1信号を生成する第1アンプと、第1電源電圧とは独立した第2電源電圧にもとづき、起動バイアス電圧を生成する起動バイアス回路と、第1信号および起動バイアス電圧のうち一方を選択し、選択した一方を第2信号として出力するセレクタ回路と、その上側電源端子に第1電源電圧とは独立した第2電源電圧が供給され、第2信号を第2基準電圧を基準として非反転増幅し、第3信号を生成する第2アンプと、を備える。
この態様によると、第1、第2電源電圧の変動に起因して第1信号あるいは第3信号が急峻にあるいは不連続に変動しうる期間において、第2アンプに、第1信号ではなく起動バイアス電圧を入力することにより、第3信号を前段の第1アンプの状態にかかわらず安定的に遷移させることができ、ノイズを抑制することができる。
起動バイアス回路は、第1電源電圧および第2電源電圧がそれぞれの定格値に安定した後に、起動バイアス電圧が第1信号の直流レベルである第1バイアス電圧と実質的に等しくなるように構成されてもよい。
この場合、セレクタ回路の切りかえのときに、第2アンプの入力信号の直流電圧レベルの変動を抑制することができ、ノイズを抑制できる。
起動バイアス回路は、第2電源電圧を受け、それに係数を乗ずることにより起動バイアス電圧を生成してもよい。起動バイアス回路は、第2電源電圧を分圧することにより起動バイアス電圧を生成してもよい。
比例係数(分圧比)を適切に設定することにより、起動バイアス電圧のレベルを適切に設定でき、これにより第2信号、ひいては第3信号を、第1アンプの状態とは無関係に安定的に遷移させることができる。
起動バイアス回路は、第1電源電圧および第2電源電圧の起動時において、起動バイアス電圧が緩やかに増大するように構成されてもよい。
起動バイアス回路を緩やかに増大させることにより、第3信号を緩やかに立ち上げることができ、ノイズを低減できる。
ある態様において、第1電源電圧および第2電源電圧がそれぞれの定格値に安定した後に、起動バイアス電圧は、第2電源電圧の1/2より低くてもよい。
第2アンプは、第2信号と第2基準電圧の差分を増幅するところ、第2アンプの出力レベルが第2電源電圧付近となり、第2アンプの安定動作領域(オペアンプのヘッドマージン内)から外れることにより出力異常が発生する(たとえばクリップ)。この態様によれば、第2基準電圧を生成するアンプの起動状態によって、第2基準電圧が不定であったとしても、第2アンプがクリップされるのを抑制できる。
セレクタ回路は、第1電源電圧と第2電源電圧がそれぞれの定格値に安定化する前の期間、起動バイアス電圧を選択し、安定化後に第1信号を選択してもよい。
この場合、第1電源電圧、第2電源電圧の立ち上げの完了前に、第2アンプに起動バイアス電圧が入力されることになり、起動時のノイズを低減できる。
また、セレクタ回路は、オーディオ信号処理回路が搭載されるセットやシステムの起動から所定時間の経過前に起動バイアス電圧を選択し、経過後に第1信号を選択してもよい。
所定時間を、第1電源電圧、第2電源電圧の立ち上げに必要とされる起動時間にもとづいて、それと同程度、あるいはマージンをとってそれより長く定めることにより、起動時のノイズを抑制できる。
第2アンプは、その上側電源端子に第2電源電圧が供給され、その非反転入力端子に第2信号を受ける演算増幅器と、演算増幅器の出力端子と反転入力端子の間に設けられた第1抵抗と、その一端に第2基準電圧が印加され、その他端が演算増幅器の反転入力端子と接続された第2抵抗と、を含んでもよい。
基準バイアス回路は、基準電圧を受け、第1基準電圧を生成する第1ボルテージフォロアと、第1基準電圧を分圧する分圧回路と、分圧回路の出力を受け、第2基準電圧を生成する第2ボルテージフォロアと、を含んでもよい。
第2ボルテージフォロアの上側電源端子には、第2電源電圧が供給されてもよい。
第2アンプは、第2信号をそのまま出力するボルテージフォロアとして動作する第1モードと、第2信号を第2基準電圧を基準として非反転増幅し、第3信号を生成する非反転増幅器として動作する第2モードと、が切りかえ可能に構成されてもよい。基準バイアス回路は、第2基準電圧が2値で切りかえ可能に構成されてもよい。
この場合、第2電源電圧が第1電源電圧と実質的に等しいプラットフォームでは、第1モードを選択し、第2電源電圧が第1電源電圧よりも高いプラットフォームでは、第2モードを選択し、モードごとに第2基準電圧を適切な値に設定することで、オーディオ信号処理回路を、2つのプラットフォームで流用することができる。
第2アンプは、その上側電源端子に第2電源電圧が供給され、その非反転入力端子に第2信号を受ける演算増幅器と、演算増幅器の出力端子と、第2基準電圧が入力される端子の間に順に直列に設けられた第1抵抗および第2抵抗と、演算増幅器の反転入力端子と接続された第1端子と、演算増幅器の出力端子と接続された第2端子と、第1抵抗と第2抵抗の接続点と接続された第3端子を有し、第1モードにおいて第1端子と第2端子の間が導通し、第2モードにおいて第1端子と第3端子の間が導通するように構成された第1スイッチ回路と、を含んでもよい。
この構成によれば、第1モードと第2モードで、第2アンプの機能を切りかえることができる。
基準バイアス回路は、基準電圧を受け、第1基準電圧を生成する第1ボルテージフォロアと、第1基準電圧を分圧する分圧回路と、第1端子と、第1ボルテージフォロアの出力端子と接続された第2端子と、分圧回路の出力端子と接続された第3端子と、を有し、第1モードにおいて第1端子と第2端子の間が導通し、第2モードにおいて第1端子と第3端子の間が導通するように構成された第2スイッチ回路と、その入力端子が第2スイッチ回路の第1端子と接続され、第2基準電圧を生成する第2ボルテージフォロアと、を含んでもよい。
この構成によれば、第1モードと第2モードで、第2基準電圧のレベルを切りかえることができる。
起動バイアス回路は、第2電源電圧と接地電圧の間に順に直列に設けられた3つの抵抗と、2つの抵抗のうちひとつと並列に設けられ、第2モードにおいて導通するバイパス用スイッチと、を含んでもよい。起動バイアス回路は、3つの抵抗のうち2つの抵抗の接続点の電圧を起動バイアス電圧として出力してもよい。
この構成によれば、第1モードと第2モードで、3つの抵抗の抵抗値をパラメータとして起動バイアス電圧の目標値を独立に定めることができる。
ある態様のオーディオ信号処理回路は、ひとつの半導体基板上に一体集積化されてもよい。
「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのICとして集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
本発明の別の態様は、車載用オーディオ装置に関する。車載用オーディオ装置は、上述のオーディオ信号処理回路と、オーディオ信号処理回路の第2アンプから出力される第3信号を増幅するパワーアンプと、パワーアンプにより駆動される電気音響変換素子と、を備えてもよい。
本発明の別の態様は、オーディオコンポーネント装置に関する。オーディオコンポーネント装置は、上述のオーディオ信号処理回路と、オーディオ信号処理回路の第2アンプから出力される第3信号を増幅するパワーアンプと、パワーアンプにより駆動される電気音響変換素子と、を備えてもよい。
本発明の別の態様は、電子機器に関する。電子機器は、上述のオーディオ信号処理回路と、オーディオ信号処理回路の第2アンプから出力される第3信号を増幅するパワーアンプと、パワーアンプにより駆動される電気音響変換素子と、を備えてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明に係るオーディオ信号処理回路によれば、ノイズを抑制できる。
図1(a)、(b)は、本発明者が検討した2段のアンプを含むオーディオ信号処理回路の構成を示すブロック図である。 図2(a)、(b)は、図1(a)、(b)のオーディオ信号処理回路のレベルダイアグラムである。 実施の形態に係るオーディオ信号処理回路を備えるオーディオシステムの構成を示す回路図である。 図3のオーディオ信号処理回路の起動時の動作波形図である。 図5(a)は、図3のオーディオ信号処理回路の出力信号を、図5(b)は、図1(b)のオーディオ信号処理回路の出力信号を示す図である。 第2基準電圧の立ち上がりが遅れたときの、図3のオーディオ信号処理回路の起動時の動作波形図である。 変形例1に係るオーディオ信号処理回路の構成を示す回路図である。 オーディオ信号処理回路を用いた車載用オーディオ装置の構成を示すブロック図である。 図9(a)〜(c)は、電子機器あるいはオーディオコンポーネント装置の外観図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aと部材Bが接続」された状態とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図3は、実施の形態に係るオーディオ信号処理回路2を備えるオーディオシステム100の構成を示す回路図である。オーディオシステム100は、主としてオーディオ信号処理回路2、パワーアンプ106、電気音響変換素子108、を備える。
オーディオ信号処理回路2は、入力オーディオ信号VINを増幅して第3信号VS3を生成する。直流防止キャパシタC2は、オーディオ信号処理回路2から出力される第3信号VS3の直流成分を除去する。パワーアンプ106は、直流防止キャパシタC2を通過したオーディオ信号を受け、スピーカやヘッドホンなどの電気音響変換素子108を駆動する。
オーディオ信号処理回路2は、ひとつの半導体基板上に一体集積化されており、入力端子PIN、出力端子POUT、第1電源端子PVCC1、第2電源端子PVCC2、接地端子PVeeを備える。入力端子PINには、入力オーディオ信号VINが入力される。出力端子POUTには、後段のパワー増幅段の一部である直流防止キャパシタC2が接続される。
接地端子PVeeには、固定電位である接地電位Veeが供給される。接地電位Veeは、0Vであってもよいし、負電源を利用する場合、負の電源電圧であってもよい。本実施の形態では説明の簡潔化、理解の容易化のためにVee=0Vであるとする。第1電源端子PVCC1、第2電源端子PVCC2には、それぞれ独立した電源電圧Vcc1、Vcc2が供給可能となっている。本実施の形態では、Vcc1=8.5V、Vcc2=12Vであるとする。
オーディオ信号処理回路2は、第1アンプ10、第2アンプ20、基準バイアス回路30、起動バイアス回路40を備える。
基準バイアス回路30は、所定の第1基準電圧VREF1および所定の第2基準電圧VREF2を生成する。たとえば基準バイアス回路30は、第1ボルテージフォロア32、分圧回路34、第2ボルテージフォロア36を含む。
第1ボルテージフォロア32は、所定の基準電圧VREGを受け、第1基準電圧VREF1を生成する。後述のように第1基準電圧VREF1は、第1アンプ10が生成する第1信号VS1の中心レベルである第1バイアス電圧VBIAS1に対応する。そこで基準電圧VREGおよび第1基準電圧VREF1は、第1電源電圧Vcc1と接地電圧Veeの中点電圧、すなわちVcc1/2程度に設定することが好ましく、一例として、VREG=VREF1=4.2Vである。第1基準電圧VREF1は、第1アンプ10に供給される。
分圧回路34は、抵抗R31、R32を含み、第1基準電圧VREF1を分圧する。第2ボルテージフォロア36は、分圧回路34の出力を受け、第2基準電圧VREF2を生成する。第2ボルテージフォロア36の上側電源端子37には、第2電源電圧Vcc2が供給され、その下側電源端子38には、接地電圧Veeが供給される。第2基準電圧VREF2は、分圧回路34の分圧比を用いて、VREF2=VREF1×R32/(R31+R32)で与えられる。第2基準電圧VREF2は、第2アンプ20に供給され、第2アンプ20が生成する第3信号VS3の中心レベル(直流レベル)である第2バイアス電圧VBIAS2を規定する。第2基準電圧VREF2のレベルの具体的な決め方については後述する。
第1アンプ10の上側電源端子11には第1電源電圧Vcc1が供給され、その下側電源端子12には接地電圧Veeが供給される。第1アンプ10は、入力オーディオ信号VINに応じて、第1バイアス電圧VBIAS1を中心としてスイングする第1信号VS1を生成する。第1バイアス電圧VBIAS1は、所定の第1基準電圧VREF1に応じている。
具体的には、第1アンプ10の入力端子13には、直流防止キャパシタC1を介してオーディオ信号VS1が入力され、入力抵抗RINを介して第1基準電圧VREF1が入力される。第1アンプ10が利得1のボルテージフォロアであるとき、第1信号VS1は、
S1=VBIAS1+VAUD1(t)
で与えられ、第1バイアス電圧VBIAS1を中心としてスイングする。VAUD1(t)は入力オーディオ信号VINの交流成分であり、VBIAS1=VREF1である。
なお、第1信号VS1を生成する第1アンプ10の構成は、図3のそれには限定されず、その他の公知の回路を用いてもよい。
第2アンプ20の上側電源端子21には第2電源電圧Vcc2が供給される。第2アンプ20は、その入力である第2信号VS2を第2基準電圧VREF2を基準として非反転増幅し、第3信号VS3を生成する。
第2アンプ20は、演算増幅器22、第1抵抗R11、第2抵抗R12を含む。演算増幅器22の上側電源端子23には第2電源電圧Vcc2が供給され、その下側電源端子24には接地電圧Veeが供給される。演算増幅器22の非反転入力端子(+)には、セレクタ回路50からの第2信号VS2が入力される。第1抵抗R11は、演算増幅器22の出力端子と反転入力端子(−)の間に設けられる。第2抵抗R12の一端には第2基準電圧VREF2が印加され、その他端が演算増幅器22の反転入力端子と接続される。
第2アンプ20の利得g2は、g2=(R11+R12)/R12で与えられる。第3信号VS3は、式(6)で与えられる。
S3=g2×VAUD1(t)+(g2×VREF1−R11/R12×VREF2) …(6)
ここで、
AUD2(t)=g2×VAUD1(t) …(6a)
BIAS2=g2×VBIAS1−R11/R12×VREF2
=g2×VREF1−R11/R12×VREF2 …(6b)
とすれば、式(6)は、式(6c)で表される。
S3=VAUD2(t)+VBIAS2 …(6c)
つまり第3信号VS3は、第2バイアス電圧VBIAS2を中心としてスイングする。
第2バイアス電圧VBIAS2は、第2電源電圧Vcc2の定格値と接地電圧Veeの中点電圧、すなわちVcc2/2程度に設定することが好ましい。本実施の形態では、VBIAS2=12/2=6Vに設定される。
第2アンプ20の利得g2は、第2電源電圧Vcc2と第3信号VS3のピーク値の差、つまりヘッドルームを考慮して、第3信号VS3が歪まないように定められる。利得g2が定まると、抵抗R11、R12の抵抗値を定めることができる。第2バイアス電圧VBIAS2、抵抗R11、R12、第1基準電圧VREF1が定まると、式(6c)から第2基準電圧VREF2の適切なレベルを定めることができる。
第2アンプ20の前段には、起動バイアス回路40およびセレクタ回路50が設けられる。
起動バイアス回路40は、第1電源電圧Vcc1とは独立した第2電源電圧Vcc2にもとづいて、第2電源電圧Vcc2に追従して遷移する起動バイアス電圧VSTARTを生成する。起動バイアス回路40は、第1電源電圧Vcc1および第2電源電圧Vcc2がそれぞれの定格値(8.5V、12V)に安定した後に、起動バイアス電圧VSTARTが第1信号VS1の直流レベルである第1バイアス電圧VBIAS1と実質的に等しくなるように構成される。すなわち、起動バイアス電圧VSTARTの目標値VSTART’は、VBIAS1=4.2Vと等しく設定される。
たとえば、起動バイアス回路40は、第2電源電圧Vcc2を受け、それに所定の係数を乗ずることにより起動バイアス電圧VSTARTを生成してもよい。より具体的には、起動バイアス回路40は、抵抗R21、R22を含み、第2電源電圧Vcc2を分圧することにより起動バイアス電圧VSTARTを生成してもよい。この場合、起動バイアス電圧VSTARTは、第2電源電圧Vcc2に比例し、以下の式で与えられる。
START=Vcc2×R22/(R21+R22)
ここで、起動バイアス電圧VSTARTの目標値VSTART’と、Vcc2/2の間には、以下の関係式が成り立つことが望ましい。
START’<Vcc2/2 …(7)
理由は後述する。本実施の形態では、VSTART=4.2V、Vcc2/2=6Vであるため、この関係式を満たす。
上述のように、起動バイアス電圧VSTARTは、第1電源電圧Vcc1、第2電源電圧Vcc2がそれぞれの定格値(8.5V、12V)であるときに、起動バイアス電圧VSTARTと第1バイアス電圧VBIAS1が等しくなるように生成される。したがって、以下の関係式が成り立つように、抵抗R21、R22の抵抗値を定めればよい。
BIAS1=Vcc2×R22/(R21+R22)
BIAS1=4.2V、Vcc2=12Vのとき、R22/(R21+R22)=4.2/12となるように抵抗値が定められる。
セレクタ回路50は、第1アンプ10からの第1信号VS1と、起動バイアス回路40からの起動バイアス電圧VSTARTを受け、それらの一方を選択し、選択した一方を第2信号VS2として出力する。セレクタ回路50は、起動バイアス電圧VSTARTを選択した第1状態φ1と第1信号VS1を選択した第2状態φ2とがシームレスに切りかえ可能なソフトスイッチ回路であってもよい。
以上がオーディオ信号処理回路2の構成である。続いてその動作を説明する。
図4は、図3のオーディオ信号処理回路2の起動時の動作波形図である。時刻t0に起動スタートする。起動開始後の起動期間Tsの間、セレクタ回路50は第1状態φ1に設定され、VS2=VSTARTとなる。時刻t1に、第2電源電圧Vcc2が起動し始める。第1電源電圧Vcc1と第2電源電圧Vcc2の起動シーケンスの関係は特に限定されず、Vcc1がVcc2よりも早く立ち上がってもよいし、Vcc1がVcc2よりも遅く立ち上がってもよい。
第2電源電圧Vcc2の立ち上がりに追従して、起動バイアス電圧VSTARTが立ち上がりはじめる。そして、時刻t2に第2電源電圧Vcc2が定格値(12V)に到達すると、起動バイアス電圧VSTARTも、その目標値VSTART’(4.2V)に到達する。
また、第1電源電圧Vcc1および第2電源電圧Vcc2がある程度大きくなり、基準バイアス回路30が動作可能となると、その目標値に向かって増大し始める。第3信号VS3は、式(6)にしたがって増大する。そして起動期間Tsの終了後の時刻t3に、起動バイアス回路40が第2状態φ2に切りかえられ、それ以降、第2アンプ20には、入力オーディオ信号VINに応じた第1信号VS1が入力される。
図5(a)は、図3のオーディオ信号処理回路2の出力信号VS3を、図5(b)は、図1(b)のオーディオ信号処理回路2sの出力信号VS2を示す図である。なお、図1(b)のオーディオ信号処理回路2sの動作は、図3のオーディオ信号処理回路2において、セレクタ回路50を第2状態φ2に固定した動作と等価である。
図5(b)に示すように、図1(b)のオーディオ信号処理回路2sでは、その出力である第2信号VS2が(i)、(ii)に示すように、不連続に、あるいは急峻に変動し、電気音響変換素子108からノイズが発生する。第1電源電圧Vcc1と第2電源電圧Vcc2は独立に立ち上がるため、それらの起動シーケンスによって、出力電圧VS2が、(i)、(ii)のいずれに沿って遷移するかは不定であるという問題もある。
これに対して図3のオーディオ信号処理回路2では、図4にも示したように、オーディオ信号処理回路2の出力である第3信号VS3は、第2電源電圧Vcc2にもとづいて連続的に、その目標値である第2バイアス電圧VBIAS2に向かって増大していく。したがって、起動時に電気音響変換素子108からノイズが発生するのを防止できる。
なお、起動バイアス電圧VSTARTが急峻に変動したとしても、その電圧レベルが適切に設定されていれば、図式(5)(a)に示すように第3信号VS3を安定的に遷移させることができる。
また、図3のオーディオ信号処理回路2は以下の利点も有する。上述のように、オーディオ信号処理回路2においては、第1アンプ10の出力信号VS1の変動の影響を第3信号VS3から排除することができるが、第3信号VS3は、基準バイアス回路30の状態、より具体的には第2ボルテージフォロア36が生成する第2基準電圧VREF2の影響を受ける可能性がある。第2基準電圧VREF2の波形は、第2ボルテージフォロア36の影響を受け、たとえば第2ボルテージフォロア36の起動が遅れると、第2基準電圧VREF2の立ち上がりが遅くなったり、その波形が乱れる場合が想定される。図6は、第2基準電圧VREF2の立ち上がりが遅れたときの、図3のオーディオ信号処理回路2の起動時の動作波形図である。
第2基準電圧VREF2は、時刻t4に立ち上がり始める。もしVSTART’<Vcc2/2が成り立たない場合、一点鎖線で示すように、第3信号VS3は、第2電源電圧Vcc2に張り付いて(クリップ)上昇し、つまりは第3信号VS3が不連続となり、ノイズが生ずる恐れがある。
これに対して関係式(7)が成り立つように電圧VSTARTの目標値を定めることにより、第2基準電圧VREF2の立ち上がりが遅れた場合であっても、第3信号VS3は、第2電源電圧Vcc2に張り付くことなく増大していくため、ノイズを抑制できる。
なお、第2基準電圧VREF2を安定かつ制御可能に生成されることが保証される場合、必ずしも関係式(7)を満たす必要はなく、したがってこの場合にはより回路設計の自由度が高まる。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
(変形例1)
実施の形態では、Vcc1<Vcc2にて使用されることを前提としたオーディオ信号処理回路2について説明したが、本発明はそれには限定されない。以下では、Vcc1<Vcc2のプラットフォームと、Vcc1=Vcc2のプラットフォームで共有可能な変形例1に係るオーディオ信号処理回路2aについて説明する。
図7は、変形例1に係るオーディオ信号処理回路2aの構成を示す回路図である。第2アンプ20aは、第1モードと第2モードが切りかえ可能に構成される。第2アンプ20aは、第1モードでは、第2信号VS2をそのまま出力するボルテージフォロアとして動作し、第2モードでは第2信号VS2を第2基準電圧VREF2を基準として非反転増幅し、第3信号VS3を生成する非反転アンプとして動作する。
第2アンプ20aは、図3の第2アンプ20に加えて、第1スイッチ回路26を備える。第1スイッチ回路26の第1端子P1は、演算増幅器22の反転入力端子と接続され、その第2端子P2は、演算増幅器22の出力端子と接続され、第3端子P3は、第1抵抗R11と第2抵抗R12の接続点N1と接続される。第1スイッチ回路26は、第1モードにおいて第1端子P1と第2端子P2の間が導通し、第2モードにおいて第1端子P1と第3端子P3の間が導通するように構成される。第1スイッチ回路26は、2つのスイッチSW11、SW12を有してもよい。また第1スイッチ回路26は、セレクタ回路50と同様にソフトスイッチ回路であってもよい。この構成によれば、非反転増幅器とボルテージフォロアを切りかえることができる。なお第2アンプ20aの構成は図7のそれには限定されない。
基準バイアス回路30aは、第2基準電圧VREF2が2値で切りかえ可能に構成される。基準バイアス回路30aは、図3の基準バイアス回路30に加えて、第2スイッチ回路39を備える。第2スイッチ回路39の第1端子P1は第2ボルテージフォロア36の入力と接続され、その第2端子P2は、第1ボルテージフォロア32の出力端子と接続され、その第3端子P3は、分圧回路34の出力端子と接続される。第2スイッチ回路39は、第1モードにおいて第1端子P1と第2端子P2の間が導通し、第2モードにおいて第1端子P1と第3端子P3の間が導通するように構成される。第2スイッチ回路39は、2つのスイッチSW21、SW22を有してもよい。また第2スイッチ回路39は、セレクタ回路50と同様にソフトスイッチ回路であってもよい。この構成によれば、第2基準電圧VREF2を、第1モードにおける第1の値VREF1と、第2モードにおける第2の値VREF1×R32/(R31+R32)の2値で切りかえることができる。
起動バイアス回路40aは、図3のオーディオ信号処理回路2と同様に、第1モード、第2モードそれぞれにおいて、起動バイアス電圧VSTARTの目標値が、第1バイアス電圧VBIASと実質的に等しくなるよう構成される。たとえば起動バイアス回路40aは、図3の起動バイアス回路40に加えて抵抗R23と、抵抗23と並列に設けられたバイパススイッチSW22を含む。バイパススイッチSW22は、第2モードにおいてオンする。
この構成によれば、起動バイアス電圧VSTARTの目標値VSTART’は、第1モードにおいて第1の値(R22+R23)/(R21+R22+R23)×Vcc2、第2モードにおいて第2の値R22/(R21+R22)×Vcc2となる。したがって、第1、第2の値それぞれが第1バイアス電圧VBIAS1と等しくなるように、プラットフォームごとに、第2電源電圧Vcc2の定格値に応じて抵抗R21〜R23の抵抗値を決定すればよい。
以上がオーディオ信号処理回路2aの構成である。
オーディオ信号処理回路2aは、2つの電源電圧Vcc1、Vcc2が異なる2つのプラットフォームで使用される。第1のプラットフォームでは、第2電源電圧Vcc2が第1電源電圧Vcc1と実質的に等しい。ここではVcc1=Vcc2=8.5Vとする。第2のプラットフォームでは、第2電源電圧Vcc2が第1電源電圧Vcc1よりも高い。ここでは、Vcc1=8.5V、Vcc2=12Vとする。第2プラットフォームは、実施の形態で説明したプラットフォームと同じである。
オーディオ信号処理回路2aによれば、第1プラットフォームでは第1モードを、第2プラットフォームでは第2モードを選択し、モードごとに第2基準電圧VREF2および起動バイアス電圧VBIAS2を適切な値に設定する。具体的には、第1プラットフォームでは、第2アンプ20aはボルテージフォロアとなり、その等価回路図は、図1(a)のオーディオ信号処理回路2rと同じである。第2プラットフォームでは、第2アンプ20aは非反転アンプとなり、その等価回路図は図1(b)あるいは図3のそれと同じである。
このように図7のオーディオ信号処理回路2aは2つのプラットフォームで流用することができる。
(変形例2)
実施の形態では、セレクタ回路50は、オーディオ信号処理回路2が搭載されるセットやシステムの起動から所定時間(起動時間Ts)の経過前に起動バイアス電圧VSTARTを選択し、経過後に第1信号VS1を選択する場合を説明したが、本発明はそれには限定されない。たとえば、電源電圧Vcc1、Vcc2を生成する電源回路や、それを制御するホストプロセッサから、起動完了を通知する信号を受け、その通知にもとづいて、セレクタ回路50は、第1状態φ1から第2状態φ2に遷移してもよい。
(変形例3)
各アンプの下側電源端子には必ずしも接地電圧Veeが供給される必要はなく、別の電位(負の電源電圧)が供給されてもよい。
(変形例4)
起動バイアス回路40は、第1電源電圧Vcc1および第2電源電圧Vcc2の起動時において、起動バイアス電圧VSTARTが緩やかに増大するように構成されてもよい。たとえば抵抗R22と並列に、キャパシタを設けてもよい。上述のように、起動バイアス電圧VSTARTがある程度急峻に上昇したとしても、その電圧レベルが適切に設定されていれば、第3信号VS3が安定的に上昇することが保証されるが、起動バイアス電圧VSTARTの立ち上がり波形を緩やかにすることで、第3信号VS3をより安定的に遷移させることができる。
最後に、実施の形態あるいはその変形例に係るオーディオ信号処理回路2の用途を説明する。
図8は、オーディオ信号処理回路2を用いた車載用オーディオ装置500の構成を示すブロック図である。車載用オーディオ装置500は、5.1チャンネル(フロント右FR、リア右RR、フロント左FL、リア左RL、センターC、サブウーファSW)で構成される。
デジタル音源501は、CDプレイヤやDVDプレイヤなどであり、アナログ音源502は、チューナやモバイルオーディオプレイヤなどである。
デジタル音源501からのデジタルオーディオ信号は、DSP(Digital Signal Processor)516のデジタル入力端子に入力される。またチューナからのステレオ(Lch、Rch)のアナログオーディオ信号は、TUNERチャンネルに入力され、その他のモバイルオーディオプレイヤなどからのステレオアナログオーディオ信号はAUXチャンネルに入力される。
入力セレクタ510およびアンプ512は、RチャンネルとLチャンネルそれぞれに設けられる。入力セレクタ510は、入力チャンネル(Tuner/AUX)を選択し、選択されたチャンネルのシングルエンド形式のアナログオーディオ信号を差動信号に変換する。選択されたチャンネルに差動形式のオーディオ信号が入力される場合、差動変換処理はスキップされる。
アナログ/デジタル変換器514Rは、Rチャンネルの差動形式の入力オーディオ信号をデジタルオーディオ信号に変換し、アナログ/デジタル変換器514Lは、Lチャンネルの差動形式の入力オーディオ信号をデジタルオーディオ信号に変換する。
DSP516は、デジタルボリウム回路、5バンドイコライザ、ラウドネス回路、クロスオーバフィルタ、バスブースト回路を備え、デジタル音源501の出力信号あるいはアナログ/デジタル変換器514L、514Rの出力信号のペアに対して、所定の信号処理を施す。DSP516の出力は、Lチャンネル、RチャンネルおよびMチャンネルの3チャンネルである。
D/Aコンバータ518、アンプ520、ポストフィルタ522、フェーダボリウム524は、L/R/Mチャンネルごとに設けられる。アンプ520、ポストフィルタ522、フェーダボリウム524をアナログ出力段とも称する。このアナログ出力段の構成は特に限定されない。
フェーダボリウム524によって、Lチャンネルは、フロントFLとリアRLに分配され、RチャンネルはフロントFRとリアRRに分配される。またMチャンネルは、センターCとサブウーハーWに分配される。
パワーアンプ506は、FR、RR、FL、RL、C、SWごとに設けられ、対応するスピーカ508を駆動する。
実施の形態にオーディオシステム100は、このような車載用オーディオ装置500に好適に利用できる。より具体的には、図3のオーディオ信号処理回路2の構成を、フェーダボリウム524に適用してもよい。
なお、実施の形態に係るオーディオ信号処理回路2は車載用オーディオ装置のみでなく、家庭用のホームオーディオシステムのオーディオコンポーネント装置に利用することもできる。あるいは、オーディオ信号処理回路2は、テレビ、デスクトップPC、ノートPC、タブレットPC、携帯電話端末、デジタルカメラ、ポータブルオーディオプレイヤなどの電子機器に搭載することもできる。
図9(a)〜(c)は、電子機器あるいはオーディオコンポーネント装置の外観図である。図9(a)は電子機器の一例であるディスプレイ装置600である。ディスプレイ装置600は、筐体601、スピーカ608を備える。オーディオ信号処理回路2は、図示しないDSPやパワーアンプとともに筐体601に内蔵される。
図6(b)はオーディオコンポ700である。オーディオコンポ700は、筐体701、スピーカ708を備える。オーディオシステム100は図示しないDSPやパワーアンプとともに筐体701に内蔵される。
図6(c)は電子機器の一例である小型情報端末800である。小型情報端末800は、携帯電話、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレットPC(Personal Computer)、オーディオプレイヤなどである。小型情報端末800は、筐体801、スピーカ808、ディスプレイ804を備える。オーディオシステム100は、図示しないDSP、パワーアンプとともに筐体801に内蔵される。
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
100…オーディオシステム、102…音源、106…パワーアンプ、108…電気音響変換素子、2…オーディオ信号処理回路、10…第1アンプ、20…第2アンプ、22…演算増幅器、26…第1スイッチ回路、R1…第1抵抗、R2…第2抵抗、30…基準バイアス回路、32…第1ボルテージフォロア、34…分圧回路、36…第2ボルテージフォロア、39…第2スイッチ回路、40…起動バイアス回路、50…セレクタ回路、C1,C2…直流防止キャパシタ、Vcc1…第1電源電圧、Vcc2…第2電源電圧、Vee…接地電圧。

Claims (18)

  1. 第1基準電圧および第2基準電圧を生成する基準バイアス回路と、
    その上側電源端子に第1電源電圧が供給され、入力オーディオ信号に応じて、第1基準電圧に応じた第1バイアス電圧を中心としてスイングする第1信号を生成する第1アンプと、
    前記第1電源電圧とは独立した第2電源電圧にもとづき、起動バイアス電圧を生成する起動バイアス回路と、
    前記第1信号および前記起動バイアス電圧のうち一方を選択し、選択した一方を第2信号として出力するセレクタ回路と、
    その上側電源端子に前記第2電源電圧が供給され、前記第2信号を前記第2基準電圧を基準として非反転増幅し、第3信号を生成する第2アンプと、
    を備えることを特徴とするオーディオ信号処理回路。
  2. 前記起動バイアス回路は、前記第1電源電圧および前記第2電源電圧がそれぞれの定格値に安定した後に、前記起動バイアス電圧が前記第1信号の直流レベルである前記第1バイアス電圧と実質的に等しくなるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のオーディオ信号処理回路。
  3. 前記起動バイアス回路は、前記第2電源電圧を受け、それに係数を乗ずることにより前記起動バイアス電圧を生成することを特徴とする請求項2に記載のオーディオ信号処理回路。
  4. 前記起動バイアス回路は、前記第2電源電圧を分圧することにより前記起動バイアス電圧を生成することを特徴とする請求項2または3に記載のオーディオ信号処理回路。
  5. 前記起動バイアス回路は、前記第1電源電圧および前記第2電源電圧の起動時において、前記起動バイアス電圧が緩やかに増大するように構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のオーディオ信号処理回路。
  6. 前記第1電源電圧および前記第2電源電圧がそれぞれの定格値に安定した後に、前記起動バイアス電圧は、前記第2電源電圧の1/2より低いことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のオーディオ信号処理回路。
  7. 前記セレクタ回路は、前記第1電源電圧と前記第2電源電圧がそれぞれの定格値に安定化する前の期間、前記起動バイアス電圧を選択し、安定化後に前記第1信号を選択することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のオーディオ信号処理回路。
  8. 前記第2アンプは、
    その上側電源端子に前記第2電源電圧が供給され、その非反転入力端子に前記第2信号を受ける演算増幅器と、
    前記演算増幅器の出力端子と反転入力端子の間に設けられた第1抵抗と、
    その一端に前記第2基準電圧が印加され、その他端が前記演算増幅器の反転入力端子と接続された第2抵抗と、
    を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のオーディオ信号処理回路。
  9. 前記基準バイアス回路は、
    基準電圧を受け、前記第1基準電圧を生成する第1ボルテージフォロアと、
    前記第1基準電圧を分圧する分圧回路と、
    前記分圧回路の出力を受け、前記第2基準電圧を生成する第2ボルテージフォロアと、
    を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のオーディオ信号処理回路。
  10. 前記第2ボルテージフォロアの上側電源端子には、前記第2電源電圧が供給されることを特徴とする請求項9に記載のオーディオ信号処理回路。
  11. 前記第2アンプは、
    前記第2信号をそのまま出力するボルテージフォロアとして動作する第1モードと、
    前記第2信号を前記第2基準電圧を基準として非反転増幅し、第3信号を生成する非反転増幅器として動作する第2モードと、
    が切りかえ可能に構成され、
    前記基準バイアス回路は、前記第2基準電圧が2値で切りかえ可能に構成されることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のオーディオ信号処理回路。
  12. 前記第2アンプは、
    その上側電源端子に前記第2電源電圧が供給され、その非反転入力端子に前記第2信号を受ける演算増幅器と、
    前記演算増幅器の出力端子と、前記第2基準電圧が入力される端子の間に順に直列に設けられた第1抵抗および第2抵抗と、
    前記演算増幅器の反転入力端子と接続された第1端子と、前記演算増幅器の出力端子と接続された第2端子と、前記第1抵抗と前記第2抵抗の接続点と接続された第3端子を有し、前記第1モードにおいて前記第1端子と前記第2端子の間が導通し、前記第2モードにおいて前記第1端子と前記第3端子の間が導通するように構成された第1スイッチ回路と、
    を含むことを特徴とする請求項11に記載のオーディオ信号処理回路。
  13. 前記基準バイアス回路は、
    基準電圧を受け、前記第1基準電圧を生成する第1ボルテージフォロアと、
    前記第1基準電圧を分圧する分圧回路と、
    第1端子と、前記第1ボルテージフォロアの出力端子と接続された第2端子と、前記分圧回路の出力端子と接続された第3端子と、を有し、前記第1モードにおいて前記第1端子と前記第2端子の間が導通し、前記第2モードにおいて前記第1端子と前記第3端子の間が導通するように構成された第2スイッチ回路と、
    その入力端子が前記第2スイッチ回路の前記第1端子と接続され、前記第2基準電圧を生成する第2ボルテージフォロアと、
    を含むことを特徴とする請求項11または12に記載のオーディオ信号処理回路。
  14. 前記起動バイアス回路は、
    第2電源電圧と接地電圧の間に順に直列に設けられた3つの抵抗と、
    2つの抵抗のうちひとつと並列に設けられ、前記第2モードにおいて導通するバイパス用スイッチと、
    を含み、3つの抵抗のうち2つの抵抗の接続点の電圧を前記起動バイアス電圧として出力することを特徴とする請求項11または12に記載のオーディオ信号処理回路。
  15. ひとつの半導体基板上に一体集積化されることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載のオーディオ信号処理回路。
  16. 請求項1から15のいずれかに記載のオーディオ信号処理回路と、
    前記オーディオ信号処理回路の前記第2アンプから出力される前記第3信号を増幅するパワーアンプと、
    前記パワーアンプにより駆動される電気音響変換素子と、
    を備えることを特徴とする車載用オーディオ装置。
  17. 請求項1から15のいずれかに記載のオーディオ信号処理回路と、
    前記オーディオ信号処理回路の前記第2アンプから出力される前記第3信号を増幅するパワーアンプと、
    前記パワーアンプにより駆動される電気音響変換素子と、
    を備えることを特徴とするオーディオコンポーネント装置。
  18. 請求項1から15のいずれかに記載のオーディオ信号処理回路と、
    前記オーディオ信号処理回路の前記第2アンプから出力される前記第3信号を増幅するパワーアンプと、
    前記パワーアンプにより駆動される電気音響変換素子と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
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