JP6026931B2 - ケミカルメカニカル研磨層の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的に研磨層製造の分野に関する。とりわけ、本発明は、ケミカルメカニカル研磨パッドに使用する研磨層を製造する方法に関する。
集積回路および他の電子装置の製造において、導電、半導電および絶縁材料の複数の層が半導体ウェーハの表面に蒸着されるか、表面から除去される。導電、半導電および絶縁材料の薄層は、種々の蒸着技術によって蒸着させることができる。現在のプロセスにおける一般的な蒸着技術は、スパッタリングとも知られる物理蒸着法(PVD)、化学蒸着法(CVD)、プラズマ化学蒸着法(PECVD)および電気化学めっき法(ECP)を包含する。
材料層が順次蒸着および除去されるにつれて、ウェーハの最上面は、非平坦となる。その後の半導体加工(例えば、メタライゼーション)において、ウェーハは、フラットな表面を有する必要があるため、ウェーハを平坦化する必要がある。平坦化は、不要な表面トポグラフィーおよび粗面、凝集材料、結晶格子損傷、スクラッチおよび汚染層または汚染材料などの表面欠陥を除去するのに有効である。
ケミカルメカニカルプラナリゼーションまたはケミカルメカニカルポリッシング(CMP)は、半導体ウェーハなどの基板を平坦化するために使用される一般的な技術である。従来のCMPにおいてウェーハは、キャリアアセンブリに搭載され、CMP装置内の研磨パッドに接触させて設置される。キャリアアセンブリは、制御可能な圧力をウェーハに与え、それを研磨パッドに対して押圧する。パッドは、外部駆動力によってウェーハに対して動かされる(例えば、回転する)。それと同時に、化学組成物(「スラリー」)または他の研磨液がウェーハと研磨パッドとの間に提供される。このように、パッド表面およびスラリーの化学機械的作用によってウェーハ表面が研磨され、平坦になる。
Reinhardtらの米国特許第5,578,362号に、当技術分野において公知の例示的な研磨パッドが開示されている。Reinhardtの研磨パッドは、全体にわたって分散した微小球を有するポリマーマトリクスを含む。一般的に、微小球を液状ポリマー材料に配合および混合し、それを金型に添加して硬化させる。当技術分野における従来からの知識として、添加プロセスの間に金型キャビティの内容物に生じる乱れを最小限にすることがある。この結果を達成するために、硬化性材料を金型キャビティ内に溜める際に、それを通して硬化性材料を金型キャビティに加えるためのノズル開口部の位置を、金型キャビティの断面に対して中央に維持し、硬化性材料の上面に対して可能な限り固定させることが従来から行われている。それゆえに、従来でのノズル開口部の位置は、添加プロセスの全体にわたって金型キャビティ内の硬化性材料の上面の上方に設定された高度を維持するために一次元でのみ移動する。次に、薄片化ブレードを使用して成形品を薄く切り出して研磨層を形成し、砥石で定期的にドレッシングする。都合の悪いことに、この製法で形成された研磨層は、好ましくない欠陥(例えば、密度欠陥および平らでない引っかき傷のある表面)を示すことがある。
密度欠陥は、研磨層材料の嵩密度のばらつきとして現れる。換言すると、より低い充填材濃度を有する区域(例えば、Reinhardtの研磨層における微小球)として現れる。密度欠陥は、一つの研磨層とその次の層との間および単一研磨層内において、研磨層の有効な可使寿命にわたって、予測不能な、ことによると悪影響となる研磨性能のばらつきを引き起こすことがあると考えられるため、望ましくない。
超フラットな研磨面を示す研磨層の製造が益々望まれている。
それゆえに、望ましくない密度欠陥の形成をさらに最小限にするか解消し、研磨層の研磨面の表面粗さを最小限にする、ケミカルメカニカル研磨パッド用の研磨層を製造するための改善方法が要望されている。
本発明は、ケミカルメカニカル研磨パッド用の研磨層を形成する方法であって、:金型基部および金型基部に取り付けられた囲壁部を有する金型を準備する工程と;上面、底面および2〜10cmの平均厚さを持つライナーを準備する工程と;接着剤を準備する工程と;液状プレポリマーを含む硬化性材料を準備する工程と;ノズル開口部を有するノズルを準備する工程と;刃先を持つ薄片化ブレードを準備する工程と;革砥を準備する工程と;ストロッピング研磨剤を準備する工程と;ライナーの上面と囲壁部とが金型キャビティを画定するように、接着剤を使用してライナーの底面と金型基部とを接着する工程と;装填時間CPの間、ノズル開口部を通して金型キャビティに硬化性材料を装填する工程と;金型キャビティ内の硬化性材料をケーキへと硬化させる工程と;金型基部およびケーキから囲壁部を分離させる工程と;ストロッピング研磨剤を刃先に適用する工程と;薄片化ブレードを革砥で研ぐ工程と;ケーキを複数のケミカルメカニカル研磨層に薄く切り出す工程とを含む方法を提供する。
本発明は、ケミカルメカニカル研磨パッド用の研磨層を形成する方法であって、:金型基部および金型基部に取り付けられた囲壁部を有する金型を準備する工程と;上面、底面および2〜10cmの平均厚さを持つライナーを準備する工程と;接着剤を準備する工程と;液状プレポリマーを含む硬化性材料を準備する工程と;ノズル開口部を有するノズルを準備する工程と;刃先を持つ薄片化ブレードを準備する工程と;革砥を準備する工程と;ストロッピング研磨剤を準備する工程と;熱源を準備する工程と;ライナーの上面と囲壁部とが金型キャビティを画定するように、接着剤を使用してライナーの底面と金型基部とを接着する工程と;装填時間CPの間、ノズル開口部を通して金型キャビティに硬化性材料を装填する工程と;金型キャビティ内の硬化性材料をケーキへと硬化させる工程と;金型基部およびケーキから囲壁部を分離させる工程と;ストロッピング研磨剤を刃先に適用する工程と;薄片化ブレードを革砥で研ぐ工程と;ケーキを熱源にさらして加熱されたケーキを形成する工程と;加熱されたケーキを複数のケミカルメカニカル研磨層に薄く切り出す工程とを含む方法を提供する。
本発明は、ケミカルメカニカル研磨パッド用の研磨層を形成する方法であって、:金型基部および金型基部に取り付けられた囲壁部を有する金型を準備する工程と;上面、底面および2〜10cmの平均厚さを持つライナーを準備する工程と;接着剤を準備する工程と;液状プレポリマーを含む硬化性材料を準備する工程と;ノズル開口部を有するノズルを準備する工程と;刃先を持つ薄片化ブレードを準備する工程と;革砥を準備する工程と;ストロッピング研磨剤を準備する工程と;ライナーの上面と囲壁部とが金型キャビティを画定するように、接着剤を使用してライナーの底面と金型基部とを接着する工程と;装填時間CPの間、ノズル開口部を通して金型キャビティに硬化性材料を装填する工程と;金型キャビティ内の硬化性材料をケーキへと硬化させる工程と;金型基部およびケーキから囲壁部を分離させる工程と;ストロッピング研磨剤を刃先に適用する工程と;薄片化ブレードを革砥で研ぐ工程と;ケーキを複数のケミカルメカニカル研磨層に薄く切り出す工程とを含み;硬化性材料が複数の微小成分をさらに含み;金型基部がx−y平面に沿って向いており、金型キャビティがx−y平面と垂直の中心軸Caxisを有し、金型キャビティがドーナツ穴領域およびドーナツ領域を有し;装填時間CPが初期段階、転移段階および残段階として区別される三つの個別の段階に分割され;ノズル開口部がある位置を有しており、硬化性材料を金型キャビティ内に溜める際にそのノズル開口部の位置が金型キャビティ内の硬化性材料の上面の上方に維持されるように、装填時間CPの間、金型基部に対して金型キャビティの中心軸Caxisに沿って移動し;初期段階の全体にわたってノズル開口部の位置がドーナツ穴領域内にあり;転移段階の間、ノズル開口部の位置がドーナツ穴領域内にある状態からドーナツ領域内にある状態へと転移し;残段階の間、ノズル開口部の位置がドーナツ領域内にある方法を提供する。
本発明は、ケミカルメカニカル研磨パッド用の研磨層を形成する方法であって、:金型基部および金型基部に取り付けられた囲壁部を有する金型を準備する工程と;上面、底面および2〜10cmの平均厚さを持つライナーを準備する工程と;接着剤を準備する工程と;液状プレポリマーを含む硬化性材料を準備する工程と;ノズル開口部を有するノズルを準備する工程と;刃先を持つ薄片化ブレードを準備する工程と;革砥を準備する工程と;ストロッピング研磨剤を準備する工程と;ライナーの上面と囲壁部とが金型キャビティを画定するように、接着剤を使用してライナーの底面と金型基部とを接着する工程と;装填時間CPの間、ノズル開口部を通して金型キャビティに硬化性材料を装填する工程と;金型キャビティ内の硬化性材料をケーキへと硬化させる工程と;金型基部およびケーキから囲壁部を分離させる工程と;ストロッピング研磨剤を刃先に適用する工程と;薄片化ブレードを革砥で研ぐ工程と;ケーキを熱源にさらして加熱されたケーキを形成する工程と;加熱されたケーキを複数のケミカルメカニカル研磨層に薄く切り出す工程とを含み;硬化性材料が複数の微小成分をさらに含み;金型基部がx−y平面に沿って向いており、金型キャビティがx−y平面と垂直の中心軸Caxisを有し、金型キャビティがドーナツ穴領域およびドーナツ領域を有し、金型キャビティが金型キャビティの中心軸Caxisを中心に対称であり;装填時間CPが初期段階、転移段階および残段階として区別される三つの個別の段階に分割され;ノズル開口部がある位置を有しており、硬化性材料を金型キャビティ内に溜める際にそのノズル開口部の位置が金型キャビティ内の硬化性材料の上面の上方に維持されるように、装填時間CPの間、金型基部に対して金型キャビティの中心軸Caxisに沿って移動し;初期段階の全体にわたってノズル開口部の位置がドーナツ穴領域内にあり;転移段階の間、ノズル開口部の位置がドーナツ穴領域内にある状態からドーナツ領域内にある状態へと転移し;残段階の間、ノズル開口部の位置がドーナツ領域内にあり;金型キャビティが実質的に円形の断面Cx−sectを有する略直円柱形状領域の形状であり;金型キャビティが金型キャビティの中心軸Caxisと一致する対称軸Cx−symを有し;直円柱形状領域が以下に定義される断面積Cx−areaを有し:
x−area=πr
ここで、rはx−y平面上に投影される金型キャビティの断面積Cx−areaの平均半径であり;ドーナツ穴領域はx−y平面上に円形断面DHx−sectを投影し、対称軸DHaxisを有する、金型キャビティ内の直円柱形状領域であり;ドーナツ穴は以下に定義される断面積DHx−areaを有し:
DHx−area=πrDH
ここで、rDHはドーナツ穴領域の円形断面DHx−sectの半径であり;ドーナツ領域はx−y平面上に環状断面Dx−sectを投影し、ドーナツ領域対称軸Daxisを有する、金型キャビティ内のトロイド形状領域であり;環状断面Dx−sectは以下に定義される断面積Dx−areaを有し:
x−area=πR −πr
ここで、Rはドーナツ領域の環状断面Dx−sectの長半径であり;rはドーナツ領域の環状断面Dx−sectの短半径であり;r≧rDHであり;R>rであり;R<rであり;Cx−sym、DHaxisおよびDaxisの各々がx−y平面と垂直である方法を提供する。
金型を示す側面立面図である。 実質的に円形の断面を持つ金型キャビティを有する金型を示す斜視上面/側面図である。 金型キャビティ内のドーナツ穴領域およびドーナツ領域を示した、実質的に円形の断面を持つ金型キャビティを有する金型を示す斜視上面/側面図である。 図3に示されるドーナツ穴およびドーナツ領域を示す上平面図である。 硬化性材料によって部分的に充填された金型キャビティ内に配置されたノズルを持つ、実質的に円形の断面を有する金型キャビティを示す斜視上面/側面図である。 図5Aに示される金型キャビティを示す側面立面図である。 複数の例示的な初期段階および転移段階の経路を示した、ドーナツ穴領域およびドーナツ領域を持つ実質的に円形の断面を有する金型キャビティを示す斜視上面/側面図である。 図6Aに示される金型キャビティを示す側面立面図である。 図6Aに示される初期段階および転移段階の経路のx−y平面上への投影を示した、図6Aに示される金型キャビティを示す上平面図である。 例示的な残段階の経路を示した、ドーナツ穴領域およびドーナツ領域を持つ実質的に円形の断面を有する金型キャビティを示す斜視上面/側面図である。 図7Aに示される金型キャビティを示す側面立面図である。 図7Aに示される残段階の経路のx−y平面上への投影を示した、図7Aに示される金型キャビティを示す上平面図である。 ノズル開口部が円形である、ノズル開口部を示す平面図である。 ノズル開口部が非円形である、ノズル開口部を示す平面図である。
発明の詳細な説明
驚くべきことに、ケミカルメカニカル研磨パッド用の研磨層の製造において、硬化性材料を金型キャビティに装填しながら、それを通して硬化性材料を金型キャビティに装填するノズル開口部の位置を、金型キャビティの中心軸Caxisに沿っておよびそれを中心としての両方において三次元で移動させることにより、ノズル開口部の位置が金型キャビティの中心軸Caxisに沿って一次元でのみ移動する同様のプロセスによって生成されたものに対して、生成された研磨層における密度欠陥の発生を有意に低減することが見出された。
本発明の方法を使用して生成された研磨層は、装填時間CPの全体にわたってノズル開口部の位置が金型キャビティの中心軸Caxisに沿って一次元でのみ移動(すなわち、硬化性材料を金型キャビティ内に溜める際に、硬化性材料の上面の上方に設定された高度にノズル開口部の位置を維持するために移動)し、ケーキを薄片化する前に薄片化ブレードを革砥で研ぐのではなく砥石で研ぐこと以外は同じプロセスを使用して生成された研磨層と比較して、表面粗さが減少した研磨面を示すことも見出された。薄片化ブレードの刃先がケーキを複数のケミカルメカニカル研磨層に薄片化した後ほとんど気付かない程度に歪み、波立つことが発見された。刃先を砥石で研ぐ先行技術の手法が結果として刃先の波立った部分から材料を除去し、フラットにホーニングされた表面を提供するが、薄片化ブレードの全長にわたる刃先の引張特性の変動という代償を払い、結果としてその切削特性の不均一性およびそれによって生成される研磨層における表面粗さの増加を招くと考えられる。驚くべきことに、刃先を革砥で研ぐことは、薄片化ブレードの全長にわたるより一貫した刃先を維持しながら、刃先の波立った部分のフラット化およびホーニングの両方を容易にし、結果として、それによって生成されるケミカルメカニカル研磨層の表面粗さの有意な低減を招くことが見出された。研磨面の表面粗さの減少が研磨層を含有するケミカルメカニカル研磨パッドのその後の使用中における、研磨ディフェクト性能の改善を容易にすると考えられる。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「表面粗さ」とは、表面形状測定器、例として、下記のパラメーター設定(測定タイプ―ガウス分布;傾斜―直線;傾斜補正―最小二乗;測定長さ―0.6インチ(15.24mm);カットオフ波長―0.1インチ(2.54mm);測定速度―0.24inch/s(6.1mm/s)およびフィルタのカットオフ比―300)を使用するZeiss Surfcom表面形状測定器を使用して計測される研磨層の研磨面の粗さを意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「装填時間またはCP」とは、最初の硬化性材料が金型キャビティ内に導入された時点から開始し、最後の硬化性材料が金型キャビティ内に導入される時点までの、硬化性材料が金型キャビティ内に装填される間の時間(秒)を意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「装填流量またはCR」とは、装填時間CP(秒)の間、硬化性材料が金型キャビティ内に装填される質量流量(kg/sec)を意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「初期段階開始点またはSPIP」とは、装填時間の開始と一致する、装填時間の初期段階の開始時におけるノズル開口部の位置を意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「初期段階終点またはEPIP」とは、装填時間の転移段階が開始される直前である、装填時間の初期段階の終了時におけるノズル開口部の位置を意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する「初期段階の経路」とは、初期段階開始点SPIPから初期段階終点EPIPまでの装填時間の初期段階の間におけるノズル開口部の位置の移動(そのような移動がある場合)の経路を意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「転移段階開始点またはSPTP」とは、装填時間の転移段階の開始時におけるノズル開口部の位置を意味する。転移段階開始点SPTPと初期段階終点EPIPとは同じ位置である。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「転移段階転移点またはTPTP」とは、金型キャビティの中心軸Caxisに対するノズル開口部の位置の移動の方向(すなわち、xおよびy次元での移動の方向)が変化する、装填時間の転移段階の間におけるノズル開口部の位置を意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「転移段階終点またはEPTP」とは、金型キャビティの中心軸Caxisに対するノズル開口部の位置の移動の方向が変化する、金型キャビティのドーナツ領域内におけるノズル開口部の最初の位置を意味する。転移段階終点EPTPは、装填時間の残段階の直前である、装填時間の転移段階の終了時におけるノズル開口部の位置でもある。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「転移段階の経路」とは、転移段階開始点SPTPから転移段階終点EPTPまでの装填時間の転移段階の間におけるノズル開口部の位置が辿る経路を意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「残段階開始点またはSPRP」とは、装填時間の残段階の開始時におけるノズル開口部の位置を意味する。残段階開始点SPRPと転移段階終点EPTPとは同じ位置である。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「残段階転移点またはTPRP」とは、金型キャビティの中心軸Caxisに対するノズル開口部の位置の移動の方向が変化する、装填時間の残段階の間におけるノズル開口部の位置を意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「残段階終点またはEPRP」とは、装填時間の終了と一致する、装填時間の残段階の終了時におけるノズル開口部の位置を意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「残段階の経路」とは、残段階開始点SPRPから残段階終点EPRPまでの装填時間の残段階の間におけるノズル開口部の位置が辿る経路を意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「ポリ(ウレタン)」とは、イソシアネート(i)と(ジオールを包含する)ポリオール(ii)との反応により形成されたポリウレタン(a)、ならびにイソシアネート(i)を(ジオールを包含する)ポリオール(ii)および水、アミンまたは水とアミンとの組み合わせ(iii)と反応させて形成されたポリ(ウレタン)(b)を包含する。
本明細書および請求の範囲においてライナーに関して使用する用語「実質的に非多孔性の」とは、ライナーが体積で5%以下の空隙率を含有することを意味する。
本明細書および請求の範囲において装填時間中の硬化性材料の装填流量に関して使用する用語「本質的に一定」とは、下記の式の両方が満たされることを意味し:
CRmax≦(1.1CRavg
CRmin≧(0.9CRavg
ここで、CRmaxは装填時間中に硬化性材料が金型キャビティ内に装填される最大質量流量(kg/sec)であり;CRminは装填時間中に硬化性材料が金型キャビティ内に装填される最小質量流量(kg/sec)であり;CRavgは装填時間の間に金型キャビティに装填された硬化性材料の合計質量(kg)を、装填時間(秒)の長さで割ったものである。
本明細書および請求の範囲において硬化性材料に関して使用する用語「ゲル化時間」とは、ASTM D3795-00a (Reapproved 2006) (Standard Test Method for Thermal flow, Cure, and Behavior Properties of Pourable Thermosetting materials by Torque Rheometer)による標準試験方法を使用して計測される、その混合物の合計硬化時間を意味する。
本明細書および請求の範囲において金型キャビティ(20)に関して使用する用語「実質的に円形の断面」とは、金型キャビティの中心軸Caxis(22)から囲壁部(15)の垂直内部境界(18)までのx−y平面(30)上に投影される金型キャビティ(20)の最大半径rが金型キャビティの中心軸Caxis(22)から垂直内部境界(18)までのx−y平面(30)上に投影される金型キャビティ(20)の最小半径rよりも20%以下の差で長いことを意味する(図2参照)。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「金型キャビティ」とは、ライナー(4)の上面(6,12)に相当する水平内部境界(14)と、囲壁部(15)の垂直内部境界(18)とによって画定される体積を意味する(図1〜3参照)。
本明細書および請求の範囲において第二の特徴(例えば、軸、x−y平面)に対する第一の特徴(例えば、水平内部境界、垂直内部境界)に関して使用する用語「実質的に垂直」とは、第一の特徴が第二の特徴に対して80〜100°の角度であることを意味する。
本明細書および請求の範囲において第二の特徴(例えば、軸、x−y平面)に対する第一の特徴(例えば、水平内部境界、垂直内部境界)に関して使用する用語「本質的に垂直」とは、第一の特徴が第二の特徴に対して85〜95°の角度であることを意味する。
本明細書および請求の範囲において使用する用語「密度欠陥」とは、研磨層の残部に対して有意に低減した充填剤濃度を有する、研磨層における領域を意味する。密度欠陥は、研磨層の残部と比較して著しく高い透明度を有する領域として密度欠陥が見えるライトテーブル上に研磨層を置いて肉眼で目視することにより検出可能である。
本明細書および請求の範囲においてノズル開口部に関して使用する用語「ノズル開口部半径またはrNO」とは、ノズル開口部を完全に塞ぐことができる、最小円SCの半径rSCを意味する。換言すれば、rNO=rSCである。実例として、図8Aおよび8Bを参照されたい。図8Aは、半径rSC(64a)を有する最小円SC(63a)によって完全に塞がれたノズル開口部(62a)を示す平面図であり;ノズル開口部が円形である。図8Bは、半径rSC(64b)を有する最小円SC(63b)によって完全に塞がれたノズル開口部(62b)を示す平面図であり;ノズル開口部が非円形である。好ましくは、rNOは5〜13mmである。より好ましくは、rNOは8〜10mmである。
ケミカルメカニカル研磨パッド用の研磨層を形成するための本発明の方法は、金型基部(2)および金型基部(2)に取り付けられた囲壁部(8)を有する金型(1)を使用し;上面(6)、底面(3)および平均厚さ(5)tを有するライナー(4)がライナー(4)の底面(3)と金型基部(2)との間に介在させた接着剤(7)を使用して金型基部(2)に接着される。(図1参照)。
本発明の方法で使用するライナー(4)は、硬化性材料が反応して凝固したケーキを形成する際の硬化性材料の嵌合を容易にし、硬化性材料が十分な強度でライナー(4)と接着し、これにより、薄片化される間、硬化したケーキがライナーから剥離することはない。好ましくは、本発明の方法で使用するライナー(4)は、金型基部(2)から定期的に取り外され、交換される。本発明の方法で使用するライナー(4)は、硬化時に硬化性材料が接着する任意の材料であることができる。好ましくは、使用するライナー(4)は、ポリウレタンポリマー材料である。より好ましくは、使用するライナー(4)は、芳香族ジアミン硬化剤を用いて、トルエンジイソシアネートとポリテトラメチレンエーテルグリコールとのプレポリマー反応生成物から形成される。最も好ましくは、芳香族ジアミン硬化剤は、4,4′−メチレン−ビス−o−クロロアニリンおよび4,4′−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)から選択される。好ましくは、プレポリマー反応生成物は、6.5〜15.0重量パーセントの未反応NCO濃度を有する。6.5〜15.0wt%の未反応NCO濃度を有する市販のプレポリマーは、例として、Air Products and Chemicals, Inc.によって製造されたAirthane(登録商標)プレポリマーPET-70D、PHP-70D、PET-75D、PHP-75D、PPT-75DおよびPHP-80D、ならびにChemturaによって製造されたAdiprene(登録商標)プレポリマーLFG740D、LF700D、LF750D、LF751D、LF753DおよびL325を包含する。好ましくは、硬化剤とプレポリマー反応生成物とは、プレポリマー中の未反応NCOに対する硬化剤中のNH(またはOH)の化学量論比が90〜125%(より好ましくは、97〜125パーセント;最も好ましくは、100〜120%)で組み合わされる。この化学量論は、化学量論レベルの原材料を提供することにより直接的に、またはNCOの一部を、意図的にもしくは偶然得た湿気にさらして水と反応させることにより間接的に実現できる。使用するライナー(4)は、多孔性または非多孔性であることができる。好ましくは、使用するライナー(4)は、実質的に非多孔性である。
本発明の方法で使用するライナー(4)は、好ましくは、ライナー(4)にわたって複数の無作為に選択された点(すなわち、10点以上)において、花崗岩ベースのコンパレータ(例えば、Chicago Dial Indicator Cat# 6066-10)を使用して測定される2〜10cm(より好ましくは2〜5cm)の平均厚さ(5)tを示す。(図1参照)。
本発明の方法で使用する接着剤(7)は、ライナー(4)と金型基部(2)とを接着するのに好適な任意の接着剤であることができる。例として、使用する接着剤(7)は、感圧接着剤、ホットメルト接着剤、コンタクト接着剤およびこれらの組み合わせから選択することができる。好ましくは、使用する接着剤(7)は、(a)ライナー(4)と金型基部(2)とを十分な強度で接着してケーキの薄片化作業中に金型基部(2)からのライナー(4)の剥離を防止することと、(b)金型基部(2)に物理的損傷を与えたり有害な残留物(すなわち、金型基部(2)と交換ライナーとの間の機能的結合の獲得を損なう残留物)を残したりすることなく金型基部(2)から除去可能であることの両方を両立させる。好ましくは、接着剤(7)は感圧接着剤である。
本発明の方法で使用する金型基部(2)は、金型キャビティ内に装填される硬化性材料の重量を支持する任意の好適な剛体材料であることができ、装填、硬化(例えば、大きな炉)、および、硬化したケーキの薄片化、のために使用される機器への、充填された金型の移送を容易にし、反りを生むことなくプロセスに伴う温度幅に耐えることができる。好ましくは、使用する金型基部(2)は、ステンレス鋼(より好ましくは316ステンレス鋼)から作られる。
本発明の方法で使用するライナーの上面(12)は、金型キャビティ(20)の水平内部境界(14)を画定する。(例えば、図2〜3参照)。好ましくは、金型キャビティ(20)の水平内部境界(14)はフラットである。より好ましくは、金型キャビティ(20)の水平内部境界(14)はフラットであり、かつ金型キャビティの中心軸Caxisと実質的に垂直である。最も好ましくは、金型キャビティ(20)の水平内部境界(14)はフラットであり、かつ金型キャビティの中心軸Caxisと本質的に垂直である。
本発明の方法で使用する金型(10)の囲壁部(15)は、金型キャビティ(20)の垂直内部境界(18)を画定する。(例えば、図2〜3参照)。好ましくは、囲壁部は、x−y平面(30)と実質的に垂直な、金型キャビティ(20)の垂直内部境界(18)を画定する。より好ましくは、囲壁部は、x−y平面(30)と本質的に垂直な、金型キャビティ(20)の垂直内部境界(18)を画定する。
金型キャビティ(20)は、z−軸と一致し、金型キャビティ(20)の水平内部境界(14)と中心点(21)で交差する中心軸Caxis(22)を有する。好ましくは、中心点(21)は、x−y平面(30)上に投影される金型キャビティ(20)の断面Cx−sect(24)の幾何学的中心に位置する。(例えば、図2〜4参照)。
x−y平面上に投影される金型キャビティの断面Cx−sectは、任意の正または非正二次元形状であることができる。好ましくは、金型キャビティの断面Cx−sectは、多角形および楕円形から選択される。より好ましくは、金型キャビティの断面Cx−sectは、平均半径r(好ましくは、rは20〜100cmであり;より好ましくは25〜65cmであり;最も好ましくは40〜60cmである)を有する実質的に円形の断面である。最も好ましくは、金型キャビティは、実質的に円形の断面Cx−sectを有する略直円柱形状領域の形状であり;金型キャビティが金型キャビティの中心軸Caxisと一致する対称軸Cx−symを有し;直円柱形状領域が以下に定義される断面積Cx−areaを有し:
x−area=πr
ここで、rはx−y平面上に投影される金型キャビティの断面積Cx−areaの平均半径であり;rが20〜100cm(より好ましくは25〜65cm;最も好ましくは40〜60cm)である。
金型キャビティ(20)は、ドーナツ穴領域(40)およびドーナツ領域(50)を有する。(例えば、図3〜4参照)。
好ましくは、金型キャビティ(20)のドーナツ穴領域(40)は、x−y平面(30)上に円形断面DHx−sect(44)を投影し、ドーナツ穴領域対称軸DHaxis(42)を有する、金型キャビティ(20)内の直円柱形状領域であり;DHaxisが金型キャビティの中心軸Caxisおよびz−軸と一致する。(例えば、図3〜4参照)。ドーナツ穴領域(40)の円形断面DHx−sect(44)が以下に定義される断面積DHx−areaを有し:
DHx−area=πrDH
ここで、rDHはドーナツ穴領域の円形断面DHx−sect(44)の半径(46)である。好ましくは、rDH≧rNOである(より好ましくは、rDHが5〜25mmであり、最も好ましくは、8〜15mmである)。
好ましくは、金型キャビティ(20)のドーナツ領域(50)は、x−y平面(30)上に環状断面Dx−sect(54)を投影し、ドーナツ領域対称軸Daxis(52)を有する、金型キャビティ(20)内のトロイド形状領域であり;Daxisが金型キャビティの中心軸Caxisおよびz−軸と一致する。(例えば、図3〜4参照)。ドーナツ領域(50)の環状断面Dx−sect(54)は、以下に定義される断面積Dx−areaを有し:
x−area=πR −πr
ここで、Rはドーナツ領域の環状断面Dx−sectの長半径(56)であり;rはドーナツ領域の環状断面Dx−sectの短半径(58)であり;r≧rDHであり;R>rであり;R<rである。好ましくは、r≧rDHであり、rが5〜25mmである。より好ましくは、r≧rDHであり、rが8〜15mmである。好ましくは、r≧rDHであり;R>rであり;R≦(K)であり、Kが0.01〜0.2(より好ましくは、0.014〜0.1、最も好ましくは、0.04〜0.086)である。より好ましくは、r≧rDHであり;R>rであり;Rは20〜100mm(より好ましくは、20〜80mm、最も好ましくは、25〜50mm)である。
装填時間CPの長さ(秒)は、有意に変動することができる。例として、装填時間CPの長さは、金型キャビティのサイズ、平均装填流量CRavgおよび硬化性材料の特性(例えば、ゲル化時間)に依存する。好ましくは、装填時間CPは60〜900秒(より好ましくは、60〜600秒、最も好ましくは、120〜360秒)である。通常、装填時間CPは、硬化性材料が示すゲル化時間によって制約される。好ましくは、装填時間CPは、金型キャビティに装填されている硬化性材料が示すゲル化時間以下である。より好ましくは、装填時間CPは、硬化性材料が示すゲル化時間未満である。
装填流量CR(kg/sec)は、装填時間CPの途中で変動させることができる。例として、装填流量CRは、断続的であることができる。換言すれば、装填流量CRは、装填時間の途中で一回以上、一時的にゼロまで低下させることができる。好ましくは、硬化性材料は、装填時間にわたり、本質的に一定の流量で金型キャビティに装填される。より好ましくは、硬化性材料は、装填時間CPにわたり、本質的に一定の流量で金型キャビティ内に装填され、平均装填流量CRavgが0.015〜2kg/sec(より好ましくは、0.015〜1kg/sec、最も好ましくは、0.08〜0.4kg/sec)である。
装填時間CPは、初期段階、転移段階および残段階として区別される三つの個別の段階に分割される。初期段階の開始は、装填時間CPの開始に相当する。初期段階の終了後、直ちに転移段階の開始となる。転移段階の終了後、直ちに残段階の開始となる。残段階の終了は、装填時間CPの終了に相当する。
ノズルは、装填時間CPの間、移動または変形(例えば、伸縮)し、これにより、ノズル開口部の位置は三次元全ての次元で移動する。ノズル(60)は、装填時間CPの間、移動または変形(例えば、伸縮)し、これにより、ノズル開口部(62)の位置は、装填時間CPの間、金型キャビティ(120)の水平内部境界(112)に対して金型キャビティの中心軸Caxis(122)に沿って移動し、硬化性材料(70)が金型キャビティ(120)内に溜められる際に、ノズル開口部(62)の位置が硬化性材料(70)の上面(72)の上方に維持される。(図5A〜5B参照)。好ましくは、ノズル開口部(62)の位置は、装填時間CPの間、金型キャビティ(120)の水平内部境界(112)に対して金型キャビティの中心軸Caxis(122)に沿って移動し、硬化性材料(70)が金型キャビティ(120)内に溜められる際に、硬化性材料(70)の上面(72)の上方の高度(65)にノズル開口部(62)の位置が維持され;ここで、高度は>0〜30mm(より好ましくは、>0〜20mm、最も好ましくは、5〜10mm)である。(図5B参照)。金型キャビティの中心軸Caxisに沿ったノズル開口部の位置の動き(すなわち、z次元での動き)は、装填時間中に一時的に停止することができる。好ましくは、ノズル開口部の位置は、各転移段階転移点TPTP(そのような転移点がある場合)および各残段階転移点TPRPにおいて、金型キャビティの中心軸Caxisに対するその動きを一時的に停止する(すなわち、ノズル開口部の位置のz次元での移動を一時的に止める)。
ノズル開口部の位置は、装填時間の初期段階の全体にわたって(すなわち、初期段階の継続する間)、金型キャビティのドーナツ穴領域内にある。ノズル開口部の位置は、初期段階の全体にわたって固定させたままにしておくことができ、この場合、初期段階開始点SPIPと初期段階終点EPIPとは同じ位置である(すなわち、SPIP=EPIP)。好ましくは、SPIP=EPIPである時、初期段階は、>0〜90秒の長さ(より好ましくは、>0〜60秒の長さ;最も好ましくは、5〜30秒の長さ)である。最も好ましくは、ノズル開口部の位置は、装填時間の初期段階の開始から、金型キャビティ内の硬化性材料の上面が上昇し始め、その時点で転移段階が始まるまで固定されたままであり;この場合、初期段階開始点SPIP(80)と初期段階終点EPIP(81a)(この点は、転移段階開始点SPTP(82a)と一致する)とは、金型キャビティ(220)のドーナツ穴領域(140)内の、金型キャビティの中心軸Caxis(222)に沿った同じ位置である。好ましくは、ドーナツ穴領域(140)は直円柱であり;ドーナツ穴の対称軸DHaxis(142)が金型キャビティの中心軸Caxis(222)およびz−軸と一致する。(図6A〜6C参照)。ノズル開口部の位置は、初期段階の間に移動することができ、この場合、初期段階開始点SPIPが初期段階終点EPIPとは異なる(すなわち、SPIP≠EPIP)。好ましくは、SPIP≠EPIPの時、初期段階は、>0〜(CP−10.02)秒の長さであり;ここで、CPは装填時間(秒)である。より好ましくは、SPIP≠EPIPの時、初期段階は、>0〜(CP−30)秒の長さであり;ここで、CPは装填時間(秒)である。最も好ましくは、装填時間の初期段階の間、金型キャビティ(220)内の硬化性材料の上面が上昇する時、ノズル開口部の位置は、好ましくは、金型キャビティ(220)のドーナツ穴領域(140)内を金型キャビティの中心軸Caxis(222)に沿って、初期段階開始点SPIP(80)から初期段階終点EPIP(81b)(この点は、転移段階開始点SPTP(82b)と一致する)へと移動し、硬化性材料が金型キャビティ(220)内に溜められる際に、装填時間の初期段階の全体にわたってノズル開口部の位置が硬化性材料の上面の上方の高度に維持される。(図6A〜6C参照)。
ノズル開口部の位置は、装填時間の転移段階の間、金型キャビティのドーナツ穴領域内の点からドーナツ領域内の点へと移動する。好ましくは、転移段階は、0.02〜30秒の長さ(より好ましくは、0.2〜5秒の長さ;最も好ましくは、0.6〜2秒の長さ)である。好ましくは、ノズル開口部の位置は、転移段階の間、金型キャビティの中心軸Caxisに対して10〜70mm/sec(より好ましくは、15〜35mm/sec、最も好ましくは、20〜30mm/sec)の平均速度で移動する。好ましくは、ノズル開口部の位置の移動は、各転移段階転移点TPTP(そのような転移点がある場合)および転移段階終点EPTPにおいて、金型キャビティの中心軸Caxisに対するその動きを一時的に停止する(すなわち、xおよびy次元での移動を一時的に止める)。好ましくは、ノズル開口部の位置は、転移段階の間、転移段階開始点SPTPから任意の転移段階転移点TPTPを通って転移段階終点EPTPへと、金型キャビティの中心軸Caxisに対して一定の速度で移動する。好ましくは、転移段階の間、ノズル開口部の位置は、転移段階開始点SPTPから複数の転移段階転移点TPTPを通って転移段階終点EPTPへと移動し;x−y平面上に投影される転移段階の経路が略曲線の形状である(より好ましくは、転移段階の経路が略螺旋状緩和曲線の形状である)。最も好ましくは、転移段階の間、ノズル開口部の位置は、転移段階開始点SPTPから転移段階終点EPTPへと直接移動し;x−y平面上に投影される転移段階の経路は直線である。
図6A〜6Cは、中心軸Caxis(222);対称軸DHaxis(142)を持つ直円柱形状のドーナツ穴領域(140);および対称軸Daxis(152)を持つトロイド形状のドーナツ領域(150)を有する金型キャビティ(220)内での三つの異なる転移段階の経路を示し;金型キャビティの中心軸Caxis(222)、ドーナツ穴の対称軸DHaxis(142)およびドーナツの対称軸Daxis(152)の各々がz軸と一致する。図6A〜6Cに示した転移段階の第一の経路は、金型キャビティ(220)のドーナツ穴領域(140)内の転移段階開始点SPTP(82a)から始まり、金型キャビティ(220)のドーナツ領域(150)内の転移段階終点EPTP(89)へと直接進行し;この場合、転移段階の経路83aが単一直線(84)としてx−y平面(130)上に投影される。図6A〜6Cに示した転移段階の第二の経路は、金型キャビティ(220)のドーナツ穴領域(140)内の転移段階開始点SPTP(82b)から始まり、金型キャビティ(220)のドーナツ領域(150)内の転移段階終点EPTP(89)へと直接進行し、この場合、転移段階の経路83bが単一直線(84)としてx−y平面(130)上に投影される。図6A〜6Cに示した転移段階の第三の経路は、ドーナツ穴領域(140)内の転移段階開始点SPTP(82a)から始まり;ドーナツ穴領域(140)内の転移段階転移点TPTP(88)を通って転移し;次に、ドーナツ領域(150)内に位置する転移段階終点EPTP(89)へと進行し;この場合、転移段階の経路(85)が一対の接続線(87)をx−y平面(130)上に投影する。ここで留意すべきことは、転移段階終点EPTP(89)が残段階開始点SPRP(90)に相当することである(すなわち、これらは同じ位置である)。
ノズル開口部の位置は、装填時間の残段階の間、ドーナツ領域内にある(すなわち、装填時間の残段階のほんの一部の間において、ノズル開口部の位置はドーナツ穴領域を通過する、またはドーナツ穴領域にあることができる)。好ましくは、ノズル開口部の位置は、装填時間の残段階の全体にわたって(すなわち、残段階の継続する間)ドーナツ領域内にある。好ましくは、残段階は≧10秒の長さである。より好ましくは、残段階は、10〜<(CP−0.2)秒の長さであり;ここで、CPは装填時間(秒)である。なおもより好ましくは、残段階は、30〜<(CP−0.2)秒の長さであり;ここで、CPは装填時間(秒)である。最も好ましくは、残段階は、0.66CP〜<(CP−0.2)秒の長さであり;ここで、CPは装填時間(秒)である。好ましくは、ノズル開口部の位置は、残段階の間、金型キャビティの中心軸Caxisに対して10〜70mm/sec(より好ましくは、15〜35mm/sec、最も好ましくは、20〜30mm/sec)の平均速度で移動する。好ましくは、ノズル開口部の位置は、各残段階転移点TPRPにおいて、金型キャビティの中心軸Caxisに対するその動きを一時的に停止することができる(すなわち、ノズル開口部の位置のxおよびy次元での移動を一時的に止めることができる)。好ましくは、ノズル開口部の位置は、残段階の間、残段階開始点SPRPから残段階転移点TPRPの各々を通って、金型キャビティの中心軸Caxisに対して一定の速度で移動する。好ましくは、残段階の間、ノズル開口部の位置は、残段階開始点SPRPから複数の残段階転移点TPRPを通って移動し;残段階の経路が一連の接続線をx−y平面上に投影する。好ましくは、残段階転移点TPRPは、全て金型キャビティのドーナツ領域内に位置する。好ましくは、残段階の経路によってx−y平面上に投影される一連の接続線は、略円または金型キャビティの中心軸Caxisからの変動し得る距離の二次元の略螺旋状の形状である。好ましくは、残段階の経路によってx−y平面上に投影される一連の接続線は、二次元の略螺旋状の形状であり、次に続く残段階転移点TPRPが金型キャビティの中心軸Caxisからの距離を増加または減少させてx−y平面上に投影される。より好ましくは、残段階の経路によってx−y平面上に投影される一連の接続線は、略円の形状であり、次に続く残段階転移点TPRPが均等な金型キャビティの中心軸Caxisからの距離でx−y平面上に投影し、残段階の経路によってx−y平面上に投影される一連の接続線が正(すなわち、等辺等角)多角形である。好ましくは、正多角形は、≧5個の辺(より好ましくは、≧8個の辺;最も好ましくは、≧10個の辺;好ましくは、≦100個の辺;より好ましくは、≦50個の辺;最も好ましくは、≦20個の辺)を有する。最も好ましくは、残段階の経路は、略渦巻の形状である。換言すれば、残段階の間、ノズル開口部の位置は、金型キャビティの中心軸Caxisに沿って移動を続けて、金型キャビティ内に溜められている硬化性材料の上面の上方における所望の高度を維持し、一方、それと同時にノズル開口部の位置は、x−y平面上に正多角形を投影する経路を進む(好ましくは、正多角形が5〜100個の辺;より好ましくは、5〜50個の辺;なおもより好ましくは、8〜25個の辺;最も好ましくは、8〜15個の辺を有する)。
図7A〜7Cは、中心軸Caxis(222);対称軸DHaxis(142)を持つ直円柱形状のドーナツ穴領域(140);および対称軸Daxis(152)を持つトロイド形状のドーナツ領域(150)を有する金型キャビティ(220)内において略渦巻の形状の、好ましい残段階の経路(95)の一部分を示し;金型キャビティの中心軸Caxis(222)、ドーナツ穴の対称軸DHaxis(142)およびドーナツの対称軸Daxis(152)の各々がz軸と一致しする。残段階の経路(95)は、金型キャビティ(220)のドーナツ領域(150)内の残段階開始点SPRP(90)から始まり、金型キャビティ(220)のドーナツ領域(150)内の複数の残段階転移点TPRP(92)を通って進行し;全ての残段階転移点TPRPが金型キャビティの中心軸Caxis(222)から均等の距離にあり;残段階の経路95が正十面体(100)を形成する十本の均等の長さの線(97)としてx−y平面(130)上に投影される。ここで留意すべきことは、残転移開始点SPRP(90)が転移段階終点EPTP(89)に相当することである(すなわち、これらは同じ位置である)。
硬化性材料は、液状プレポリマーを含む。好ましくは、硬化性材料は、液状プレポリマーおよび複数の微小成分を含み、複数の微小成分が液状プレポリマー中に均一に分散している。
液状プレポリマーは、好ましくは、重合(すなわち、硬化)して、ポリ(ウレタン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ナイロン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリスチレン、アクリル系ポリマー、ポリ尿素、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリエチレンイミン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキサイド、ポリオレフィン、ポリアクリル酸アルキル、ポリメタクリル酸アルキル、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリケトン、エポキシ、シリコーン、エチレンプロピレンジエン単量体から形成されたポリマー、タンパク質、多糖類、ポリアセテートおよび前述の少なくとも2つの組み合わせから選択される材料を形成する。好ましくは、液状プレポリマーは、重合して、ポリ(ウレタン)を含む材料を形成する。より好ましくは、液状プレポリマーは、重合して、ポリウレタンを含む材料を形成する。最も好ましくは、液状プレポリマーは、重合(硬化)して、ポリウレタンを形成する。
好ましくは、液状プレポリマーは、ポリイソシアネート含有材料を含む。より好ましくは、液状プレポリマーは、ポリイソシアネート(例えば、ジイソシアネート)と水酸基含有材料との反応生成物を含む。
好ましくは、ポリイソシアネートは、メチレンビス−4,4’−シクロヘキシル−イソシアネート;シクロヘキシルジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート;プロピレン−1,2−ジイソシアネート;テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート;1,6−ヘキサメチレン−ジイソシアネート;ドデカン−1,12−ジイソシアネート;シクロブタン−1,3−ジイソシアネート;シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート;シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート;1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン;メチルシクロヘキシレンジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネートのトリイソシアネート;2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジイソシアネートのトリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネートのウレトジオン;エチレンジイソシアネート;2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート;2,4,4−トリ−メチルヘキサメチレンジイソシアネート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート;およびこれらの組み合わせから選択される。最も好ましくは、ポリイソシアネートは脂肪族であり、14パーセント未満の未反応イソシアネート基を有する。
好ましくは、本発明で使用する水酸基含有材料は、ポリオールである。例示的なポリオールは、例として、ポリエーテルポリオール、(部分的および完全に水素化された誘導体を包含する)水酸基末端ポリブタジエン、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールおよびこれらの混合物を包含する。
好ましいポリオールは、ポリエーテルポリオールを包含する。ポリエーテルポリオールの例は、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(「PTMEG」)、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールおよびこれらの混合物を包含する。炭化水素鎖は、飽和または不飽和結合、ならびに置換または無置換の芳香族および環状基を有することができる。好ましくは、本発明のポリオールは、PTMEGを包含する。好適なポリエステルポリオールは、ポリエチレンアジペートグリコール;ポリブチレンアジペートグリコール;ポリエチレンプロピレンアジペートグリコール;o−フタレート−1,6−ヘキサンジオール;ポリ(ヘキサメチレンアジペート)グリコール;およびこれらの混合物を非限定的に包含する。炭化水素鎖は、飽和もしくは不飽和結合、または置換もしくは無置換の芳香族および環状基を有することができる。好適なポリカプロラクトンポリオールは、1,6−ヘキサンジオール開始ポリカプロラクトン;ジエチレングリコール開始ポリカプロラクトン;トリメチロールプロパン開始ポリカプロラクトン;ネオペンチルグリコール開始ポリカプロラクトン;1,4−ブタンジオール開始ポリカプロラクトン;PTMEG開始ポリカプロラクトン;およびこれらの混合物を非限定的に包含する。炭化水素鎖は、飽和もしくは不飽和結合、または置換もしくは無置換の芳香族および環状基を有することができる。好適なポリカーボネートは、ポリフタレートカーボネートおよびポリ(ヘキサメチレンカーボネート)グリコールを非限定的に包含する。
好ましくは、複数の微小成分は、封入気泡、中空ポリマー材料(すなわち、微小球)、液状充填中空ポリマー材料、水溶性材料(例えば、シクロデキストリン)および不溶相材料(例えば、鉱物油)から選択される。好ましくは、複数の微小成分は、ポリビニルアルコール、ペクチン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエーテルアクリライト、デンプン、マレイン酸共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリウレタン、シクロデキストリンおよびこれらの組み合わせ(例えば、スウェーデン、スンツヴァル市のAkzo Nobelより入手可能なExpancel(商標))などの微小球である。微小球は、例として、分岐化、ブロッキングおよび架橋により化学的に修飾し、溶解性、膨潤性および他の特性を変化させることができる。好ましくは、微小球は、150μm未満の平均径、より好ましくは、50μm未満の平均径を有する。最も好ましくは、微小球48は、15μm未満の平均径を有する。微小球の平均径は変動することもでき、サイズの異なる微小球、または異なる微小球48の混合物を使用することができることに留意されたい。最も好ましい微小球の材料は、アクリロニトリルおよび塩化ビニリデンの共重合体(例えば、Akzo Nobelより入手可能なExpancel(登録商標))である。
液状プレポリマーは、場合により、さらに硬化剤を含む。好ましい硬化剤は、ジアミンを包含する。好適なポリジアミンは、第一級および第二級アミンの両方を包含する。好ましいポリジアミンは、ジエチルトルエンジアミン(「DETDA」);3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミンおよびその異性体;3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミンおよびその異性体(例えば、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン);4,4’−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジフェニルメタン;1,4−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ベンゼン;4,4′−メチレン−ビス−(2クロロアニリン);4,4′−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)(「MCDEA」);ポリテトラメチレンオキサイド−ジ−p−アミノベンゾエート;N,N’−ジアルキルジアミノジフェニルメタン;p,p’−メチレンジアニリン(「MDA」);m−フェニレンジアミン(「MPDA」);メチレン−ビス2−クロロアニリン(「MBOCA」);4,4′−メチレン−ビス−(2−クロロアニリン)(「MOCA」);4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジエチルアニリン)(「MDEA」);4,4′−メチレン−ビス−(2,3−ジクロロアニリン)(「MDCA」);4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、2,2’,3,3’−テトラクロロジアミノジフェニルメタン;トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート;およびこれらの混合物を非限定的に包含する。好ましくは、ジアミン硬化剤は、3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミンおよびその異性体から選択される。
硬化剤は、ジオール、トリオール、テトラオールおよび水酸基末端硬化剤を包含することもできる。好適なジオール、トリオールおよびテトラオール基は、エチレングリコール;ジエチレングリコール;ポリエチレングリコール;プロピレングリコール;ポリプロピレングリコール;低分子量ポリテトラメチレンエーテルグリコール;1,3−ビス−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン;1,3−ビス−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]ベンゼン;1,3−ビス−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}ベンゼン;1,4−ブタンジオール;1,5−ペンタンジオール;1,6−ヘキサンジオール;レゾルシノール−ジ−(ベータ−ヒドロキシエチル)エーテル;ヒドロキノン−ジ−(ベータ−ヒドロキシエチル)エーテル;およびこれらの混合物を包含する。好ましい水酸基末端硬化剤は、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン;1,3−ビス−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]ベンゼン;1,3−ビス−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}ベンゼン;1,4−ブタンジオール;およびこれらの混合物を包含する。水酸基末端硬化剤およびジアミン硬化剤は、飽和、不飽和の芳香族および環状基を一つ以上包含することができる。また、水酸基末端硬化剤およびジアミン硬化剤は、ハロゲン基を一つ以上包含することができる。
好ましくは、本発明の方法を使用して生成されたケーキは、装填時間CPの全体にわたってノズル開口部の位置が金型キャビティの中心軸Caxisに沿って一次元でのみ移動(すなわち、硬化性材料を金型キャビティ内に溜める際に、硬化性材料の上面の上方に設定された高度にノズル開口部の位置を維持するために移動)する以外は同じプロセスを使用して生成されたケーキと比較して、より少ない密度欠陥を含有する。より好ましくは、本発明の方法を使用して生成されたケーキは、密度欠陥を有さない研磨層がケーキ当たり少なくとも50%(より好ましくは、少なくとも75%、最も好ましくは、少なくとも100%)多い割合で提供される。なおもより好ましくは、金型キャビティは、平均半径rを有する実質的に円形の断面を有し;ここで、rは40〜60cmであり;本発明の方法を使用して生成されたケーキは、装填時間CPの全体にわたってノズル開口部の位置が金型キャビティの中心軸Caxisに沿って一次元でのみ移動する以外は同じプロセスを使用して生成されたケーキと比較して、密度欠陥を有さない研磨層数の2倍の増加(より好ましくは、3倍の増加)を提供する。
本発明の方法において、硬化したケーキは、刃先を有する薄片化ブレードを使用して、所望の厚さの複数の研磨層に薄片化される。好ましくは、ストロッピング研磨剤が薄片化ブレードの刃先に適用され、ケーキを複数の研磨層に薄片化する前に、革砥を使用して刃先をホーニングする。本発明の方法で使用するストロッピング研磨剤は、好ましくは、脂肪酸に分散した酸化アルミニウムの砥粒を含む。より好ましくは、本発明の方法で使用するストロッピング研磨剤は、18〜35wt%の脂肪酸に分散した70〜82wt%の酸化アルミニウムの砥粒を含む。本発明の方法で使用する革砥は、好ましくは、革製の革砥である。最も好ましくは、本発明の方法で使用する革砥は、回転工具(たとえば、Dremel(登録商標)回転工具)とともに使用するように設計された革製の革砥である。
場合により、本発明の方法において、硬化したケーキを加熱して、薄片化作業を容易にする。好ましくは、硬化したケーキを複数の研磨層に薄片化する薄片化作業中に、硬化したケーキは、赤外線加熱灯を使用して加熱される。
好ましくは、本発明の方法を使用して生成された研磨層は、装填時間CPの全体にわたってノズル開口部の位置が金型キャビティの中心軸Caxisに沿って一次元でのみ移動(すなわち、硬化性材料を金型キャビティ内に溜める際に、硬化性材料の上面の上方に設定された高度にノズル開口部の位置を維持するために移動)し、ケーキの薄片化前に薄片化ブレードを革砥で研ぐのではなく砥石で研ぐこと以外は同じプロセスを使用して生成された研磨層と比較して、表面粗さが減少した研磨面を示す。より好ましくは、本発明の方法を使用して生成された研磨層は、表面粗さが少なくとも10%(より好ましくは、少なくとも20%;最も好ましくは、少なくとも25%)低減した研磨面を示す。

Claims (9)

  1. ケミカルメカニカル研磨パッド用の研磨層を形成する方法であって、
    金型基部および金型基部に取り付けられた囲壁部を有する金型を準備する工程と、
    上面、底面および2〜10cmの平均厚さを持つライナーを準備する工程と、
    接着剤を準備する工程と、
    液状プレポリマー及び複数の微小成分を含む硬化性材料を準備する工程と、
    ノズル開口部を有するノズルを準備する工程と、
    刃先を持つ薄片化ブレードを準備する工程と、
    革砥を準備する工程と、
    ストロッピング研磨剤を準備する工程と、
    ライナーの上面と囲壁部とが金型キャビティを画定するように、接着剤を使用してライナーの底面と金型基部とを接着する工程と、
    装填時間CPの間、ノズル開口部を通して金型キャビティに硬化性材料を装填する工程と、
    ここで、ライナーの上面が金型キャビティの水平内部境界を画定し、金型の内部水平境界がx−y平面に沿って向いており、金型キャビティがx−y平面と垂直の中心軸C axis を有し、金型キャビティがドーナツ穴領域およびドーナツ領域を有し、
    装填時間CPが初期段階、転移段階および残段階として区別される三つの個別の段階に分割され、ノズル開口部がある位置を有しており、硬化性材料を金型キャビティ内に溜める際にそのノズル開口部の位置が金型キャビティ内の硬化性材料の上面の上方に維持されるように、装填時間CPの間、金型基部に対して金型キャビティの中心軸C axis に沿って移動し、
    初期段階の全体にわたってノズル開口部の位置がドーナツ穴領域内にあり、
    転移段階の間、ノズル開口部の位置がドーナツ穴領域内にある状態からドーナツ領域内にある状態へと転移し、
    金型キャビティ内の硬化性材料をケーキへと硬化させる工程と、
    ここで、ケーキを切り出す間、ノズル開口部の位置がドーナツ領域内にあり、
    金型基部およびケーキから囲壁部を分離させる工程と、
    ストロッピング研磨剤を刃先に適用する工程と、
    薄片化ブレードを革砥で研ぐ工程と、
    ケーキを複数のケミカルメカニカル研磨層に薄く切り出す工程と、
    を含む方法。
  2. 熱源を準備する工程と、
    ケーキを複数のケミカルメカニカル研磨層に薄く切り出す前に、ケーキを熱源にさらす工程と、をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. 残段階の間、ノズル開口部の位置の移動が金型キャビティの中心軸Caxisに対するその動きを一時的に停止する、請求項記載の方法。
  4. 装填時間CPの間、硬化性材料が本質的に一定の流量で金型キャビティに装填され、その平均装填流量CRavgが0.015〜2kg/secである、請求項記載の方法。
  5. 金型キャビティが金型キャビティの中心軸Caxisを中心に対称である、請求項記載の方法。
  6. 金型キャビティが実質的に円形の断面Cx−sectを有する略直円柱形状領域の形状であり、金型キャビティが金型キャビティの中心軸Caxisと一致する対称軸Cx−symを有し、直円柱形状領域が以下に定義される断面積Cx−areaを有し、
    x−area=πr
    ここで、rはx−y平面上に投影される金型キャビティの断面積Cx−areaの平均半径であり、ドーナツ穴領域はx−y平面上に円形断面DHx−sectを投影し、対称軸DHaxisを有する、金型キャビティ内の直円柱形状領域であり、ドーナツ穴は以下に定義される断面積DHx−areaを有し、
    DHx−area=πrDH
    ここで、rDHはドーナツ穴領域の円形断面DHx−sectの半径であり、ドーナツ領域はx−y平面上に環状断面Dx−sectを投影し、ドーナツ領域対称軸Daxisを有する、金型キャビティ内のトロイド形状領域であり、環状断面Dx−sectは以下に定義される断面積Dx−areaを有し、
    x−area=πR −πr
    ここで、Rはドーナツ領域の環状断面Dx−sectの長半径であり、rはドーナツ領域の環状断面Dx−sectの短半径であり、r≧rDHであり、R>rであり、R<rであり、Cx−sym、DHaxisおよびDaxisの各々がx−y平面と垂直である、請求項記載の方法。
  7. ≦(K)であり、Kが0.01〜0.2である、請求項記載の方法。
  8. =rDHであり、rが5〜25mmであり、Rが20〜100mmであり、rが20〜100cmである、請求項記載の方法。
  9. 本発明の方法を使用して生成されたケーキが、装填時間CPの全体にわたってノズル開口部の位置が金型キャビティの中心軸Caxisに沿って一次元でのみ移動する以外は同じプロセスを使用して生成されたもう一つのケーキと比較して、より少ない密度欠陥を含有する、請求項記載の方法。
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