JP6026400B2 - (1s,2s,3s,4r)−3−[(1s)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸水和物の製造方法 - Google Patents
(1s,2s,3s,4r)−3−[(1s)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸水和物の製造方法 Download PDFInfo
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Description
(1) 室温での攪拌、超音波溶解(ultrasonic dissolution)、又は、40〜100℃までの加熱によって、水、0.9%塩化ナトリウム水溶液、PEG400、プロピレングリコール、エタノール、グリセリン、及び、これらの組み合わせからなる群から選択される薬学的に許容可能な溶媒中に[化1]の(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸水和物を溶かすステップ、
(2)40〜100℃で0.01%〜5%の活性炭を加えて、10〜30分間吸着させ、ろ過するステップ、
(3)前記溶液のpHを約4〜6に調整するのに十分な量のpH調整剤を加えるステップ、
(4)微細ろ過膜を用いてろ過し、ユニット(単位)あたり容積1〜150mlまで充填するステップ、及び、
(5)密封して、105〜125℃で10〜50分間滅菌するステップ。
(1)[化1]の(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸水和物300〜2000%(w/v)、
(2)水、PEG400、プロピレングリコール、エタノール、グリセリン、又は、これらの組み合わせからなる群から選択された薬学的に許容可能な溶媒(好ましくは、水)、及び、
(3)pH調整剤(好ましくは、希塩酸であり、好ましくは、組成物のpHを約4〜6に調整するのに十分な量で存在する。)
(1)[化1]の(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸水和物300〜2000%(W/v)、
(2)水、0.9%塩化ナトリウム水溶液、PEG400、プロピレングリコール、エタノール、グリセリン、又は、これらの組み合わせからなる群から選択された薬学的に許容可能な溶媒(好ましくは、0.9%塩化ナトリウム水溶液)、及び、
(3)pH調整剤(好ましくは、希塩酸であり、好ましくは、組成物のpHを約4〜6に調整するのに十分な量で存在する。)
注射用水、エタノール、及び、エチルエーテルを含む(しかし、それらに限られない。)1以上の薬学的に許容可能な溶媒中に(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸三水和物を溶かして、濃度1〜6g/100ml、好ましくは、2.3〜3.5g/100mlの溶液を得るステップ、
塩酸、リン酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、ヒドロキシマレイン酸、グルタミン酸、サリチル酸など(好ましくは、塩酸)を含む有機酸又は無機酸を用いて、前記溶液のpHを2.5〜6.5(好ましくは、3.5〜5.5)に調整するステップ、
薬学的に許容可能な活性炭を用いて前記溶液を脱色するステップ、
0.22μmの細孔ろ過膜でろ過するステップ、及び、
真空乾燥法、凍結乾燥法、噴霧乾燥法、又は、凍結充填法によって乾燥させて、(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸三水和物の滅菌粉末注射剤を得るステップ。
IR(%)=[1-(FU-FUB)÷(FUC-FUB)]×100
(前記式において、FUは、候補化合物群における蛍光ユニットの平均値であり、FUBは、ブランク対照群における蛍光ユニットの平均値であり、そして、FUCは、ウイルス対照群における蛍光ユニットの平均値である。)
トルエン10000ml中に2000gの中間体6を懸濁し、2〜5℃に冷却した。そこに無水酢酸680gを滴下した。その後、反応混合物を室温で1.5時間攪拌した。その後、10%炭酸ナトリウム水溶液4800mlをゆっくりと加えて、15分間攪拌した。その水層を捨て、中間体7を含有する有機層(即ち、トルエン溶液)を次のステップで直接に用いた。
1200gの(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸粗生成物を2000mLの水中に懸濁させ、90℃に加熱して溶かした。しばらく放置してから、この溶液に50gの活性炭を加え、90℃で10分間還流させた。その後、この溶液が熱いうちにろ過した。放置して75℃に冷却した後、混合液に6000mLのアセトンを加えた。アイス・バス(ice bath)において、その混合液を攪拌しながら急速に冷却したら、多量の白色の固体粉末が沈殿した。約4℃に冷却してから、低温貯蔵のためにその溶液を冷蔵庫に移した。12時間後、混合溶液をろ過し、得られたろ過ケーキをアセトンと水との混合物で洗浄した。それにより得た固体を自然に乾燥させて、白色の固体生成物である(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸一水和物(純度:99.57%;水分含量:5.31%)1100gを得た。
1000gの(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸粗生成物を30000mLの水中に懸濁させ、90℃に加熱して溶かした。しばらく放置してから、この溶液に50gの活性炭を加え、90℃で10分間還流させた。その後、この溶液が熱いうちにろ過した。放置して75℃に冷却した後、混合液に6000mLのメタノールを加えた。その後、混合液をデシケーターに入れて、密封し、温度制御反応タンク(ここで、温度は6時間内に75℃〜−10℃まで下がるように制御された。)内においた。それにより、多量の白色の固体粉末が沈殿した。等温的に12時間放置してから、その混合溶液をろ過し、それにより得られたろ過ケーキをメタノールと水との混合物で洗浄した。それにより得た固体を自然に乾燥させて、白色の固体生成物である(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸二水和物(純度:99.67%;水分含量:9.95%)880gを得た。
1200gの(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸粗生成物を30000mLの水中に懸濁させ、90℃に加熱して溶かした。しばらく放置してから、この溶液に50gの活性炭を加え、90℃で10分間還流させた。その後、この溶液が熱いうちにろ過した。放置して75℃に冷却した後、混合液に5000mLのメタノールを加えた。その後、混合液をデシケーターに入れて、密封した。数時間放置したら、多量の白色の固体粉末が連続的に沈殿した。12時間後、その溶液をろ過し、得られたろ過ケーキをメタノールと水との混合物で洗浄した。それにより得た固体を自然に乾燥させて、白色の固体生成物である(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸三水和物(純度:99.86%;水分含量:14.21%)1080gを得た。
100gの(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸粗生成物を1000mLのメタノール中に懸濁させ、70℃に加熱して溶かした。しばらく放置してから、この溶液に5gの活性炭を加え、70℃で10分間還流させた。その後、この溶液が熱いうちにろ過した。この混合液に1000mLの水を加えた。アイス・バスにおいて、混合液を攪拌しながら急速に冷却すると、多量の白色の固体粉末が沈殿された。約4℃に冷却してから、低温貯蔵のためにその混合溶液を冷蔵庫に移した。12時間後、混合溶液をろ過し、それにより得られたろ過ケーキをメタノールと水との混合物で洗浄した。それにより得た固体を自然に乾燥させて、白色の固体生成物である(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸セミ水和物(純度:99.71%;水分含量:2.73%)84gを得た。
100gの(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸粗生成物を1000mLのアセトン中に懸濁させ、70℃に加熱して溶かした。しばらく放置してから、この溶液に5gの活性炭を加え、70℃で10分間還流させた。その後、この溶液が熱いうちにろ過した。ろ液に1200mLの水を加えた。その後、混合液の温度を5時間内に75℃から4℃に下がるように制御すると、多量の白色の固体粉末が沈殿された。約4℃に冷却してから、低温貯蔵のためにこの混合溶液を冷蔵庫に移した。12時間後、混合溶液をろ過し、得られたろ過ケーキをアセトンと水との混合物で洗浄した。それにより得た固体を自然に乾燥させて、白色の固体生成物である(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸セスキ水和物(純度:99.61%;水分含量:7.64%)80gを得た。
100gの(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸粗生成物を1300mLの水中に懸濁させ、100℃に加熱して溶かした。しばらく放置してから、この溶液に5gの活性炭を加え、70℃で10分間還流させた。その後、この溶液が熱いうちにろ過した。その後、混合液の温度を1時間以内に75℃から5℃に下がるように制御すると、多量の白色の固体粉末が沈殿した。約4℃に冷却してから、低温貯蔵のためにその混合溶液を冷蔵庫に移した。12時間後、混合溶液をろ過し、得られたろ過ケーキをメタノールと水との混合物で洗浄した。それにより得た固体を自然に乾燥させて、白色の固体生成物である(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸六水和物(純度:99.59%;水分含量:24.92%)78gを得た。
中国薬局方(2005年)、第2巻、一般編5(2)に基づいて、(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸及びその水和物(予め微細粉末にしたもの)の適量をとって、25±2℃で異なる容積の溶媒に入れた。5分毎に30秒間しっかり攪拌しながら、30分以内に粉末の溶解を観察した。(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸及びその水和物の粉末が見えなくなったら、前記粉末が完全に溶けたものとみなした。その結果を、次の表(表1)にて表した。
中国薬局方(2005年)の付録XIXCに含まれた薬物の安定性テストのガイドラインに記載されたような高湿度影響因子検査法(method for investigating influencing factors of high humidity)に基づいて、(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸及びその水和物を、一定の湿度が保たれる密封容器内に10日間入れた(25℃及び相対湿度90%±5%)。5日目及び10日目に、その生成物の標本を抽出して、安定性検査に関係する重要な要素の観点から評価(測定)した。一方で、(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸及びその水和物の重量を実験の前後において正確に量って、生成物の吸湿性及び潮解(deliquescence)を調べた。水分吸収による生成物の重量増加が5%を超えた場合には、その生成物について、相対湿度75%±5%の条件下で同様の方法に基づいてさらなる実験を行った。水分吸収による生成物の重量増加が5%未満であり、かつ、検査におけるその他の要素が関連要件を具備している場合には、さらに実験を行う必要はなかった。湿度が一定に保たれる条件は、密封容器(例えば、デシケーター)の下部に飽和食塩水を配置することによって得ることができ、そして、異なる相対湿度の要件に応じて、NaCl飽和溶液(15.5〜60℃、相対湿度75%±1%)又はKNO3飽和溶液(25℃、相対湿度92.5%)を選択しても良い。その結果を次の表(表2)にて表した。
中国薬局方(2005年)の付録XIXCに含まれた薬物の安定性テストのガイドラインに記載されたような促進(加速)テスト法に基づいて、販売用パッケージ中の(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸水和物の3バッチ(batch)を、40℃±2℃の温度及び75%±5%の相対湿度下で6ヶ月間維持させた。用いられた装置は、温度については±2℃の正確さをもって、かつ、相対湿度については±5%の正確さをもって制御することができ、そして、真の温度及び湿度をモノターすることができるものであった。テストの際に、1,2,3、及び6ヶ月後にその生成物の標本をそれぞれ抽出して、安定性検査に関係する重要な要素の観点から評価(測定)した。その標本が前記条件下で6ヶ月以内に測定されたような所定の質基準(specified quality standard)を満たしていない場合、中間条件下で促進(加速)実験を6ヶ月間行わなければならない。ここで、中間条件(intermediate condition)は、例えば、温度30℃±2℃及び相対湿度60%±5%である(NaNO2飽和溶液(25〜40℃、相対湿度64〜61.5%)を用いることができる)。
製剤1
この組成及び製造方法は、溶液を大きな皿で滅菌乾燥させ(sterile drying)、押しつぶし(crushing)、ペニシリンボトル(penicillin bottle)に所定量ずつ分割充填し(split charging)、蓋をかぶせ(capping)、密封して(sealing)、包装した(packaging)点を除き、概して製剤1と同様であった。
この組成及び製造方法は、溶液を大きな皿で滅菌乾燥させ、押しつぶし、ペニシリンボトルに所定量ずつ分割充填し、蓋をかぶせ、密封して、包装した点を除き、概して製剤3と同様であった。
この組成及び製造方法は、溶液を大きな皿で滅菌乾燥させ、押しつぶし、ペニシリンボトルに所定量ずつ分割充填し、蓋をかぶせ、密封して、包装した点を除き、概して製剤5と同様であった。
この組成及び製造方法は、溶液を大きな皿で滅菌乾燥させ、押しつぶし、ペニシリンボトルに所定量ずつ分割充填し、蓋をかぶせ、密封して、包装した点を除き、概して製剤7と同様であった。
この組成及び製造方法は、溶液を大きな皿で滅菌乾燥させ押しつぶし、ペニシリンボトルに所定量ずつ分割充填し、蓋をかぶせ、密封して、包装した点を除き、概して製剤9と同様であった。
予備テスト(pre-test)は、100ml:300mgで行われた。ここで、原料は、(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸三水和物であり、そして、溶解条件は次のとおりである:
(1)注射用水(室温)
(2)注射用水(80℃)
(3)注射用水(室温、塩酸を用いて酸性に調整されたもの)
(4)注射用水(リン酸水素二ナトリウムを用いて塩基性に調整されたもの)
結果:
条件(1)の下で、比較的長時間の攪拌又は超音波溶解により、総量の注射用水を用いて化合物をゆっくりと溶かした。条件(2)の下で、比較的少量の注射用水中に化合物を急速に溶かした。規模生産において注射用水が一般的に80℃で循環されることを考慮すれば、この条件が生産の観点から好ましい条件であると思われる。条件(3)の下で、化合物は比較的容易に溶け、そして、条件(4)に比べて、酸性条件下でより容易に溶けるので、pH値の調整の基準として用いることができた。
349mgの(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸三水和物、及び、900 mgの塩化ナトリウムを、その三水和物の溶解挙動(dissolution behavior)に基づいて80℃の注射用水に溶かし、塩酸を用いて異なるpH値に調整した。得られた溶液を115℃の高圧蒸気にて30分間滅菌した。その後、その溶液の標本を抽出して、pH値の変化及び関連物質(relevant substance)の量の変化を調べた。その結果を次の表(表15)に表した。
活性炭(それぞれ0.05%、0.1%、及び、0.2%の量で用いた。)を用いた吸着の前後における量の変化を調べた。その結果によれば、活性炭の量が増加するにつれて、その吸着量も増加した。活性炭の量が0.1%である時、吸着量は約2%であった。生成物の質を保証するために、0.1%(量)の活性炭を用いた。典型的な2つの条件(115℃、30分間、及び、121℃、20分間)下でそれぞれ滅菌処理を行った。その結果によれば、121℃、20分間の条件下でその量は多少減少され、そして、115℃、30分間の条件下の典型的な滅菌法では、F0>8であった。
基本となる組成は次のとおりである:
三水和物 349mg
塩化ナトリウム 0.9g
注射用水 100ml
3つのサンプルは次のように準備した:希塩酸を用いて、pH値を調整した。pH=5.0のサンプルをSY1、pH=6.0のサンプルをSY2、pH=6.5のサンプルをSY3に記した。それらのサンプルに対し、高温照明実験(high temperature, illumination experiment)、及び、40℃促進(加速)実験を行った。
三水和物 116.4mg
注射用水 5ml
3つのサンプルは次のように準備した:塩酸を用いて、pH値を5.04に調整した(サンプルXZ1)。0.05%チオ尿素を加えて、アンモニアを用いてpH6.98に調整した(サンプルXZ2)。アジュバント(adjuvant)及びpH調整剤を加えることなく、注射用水中に三水和物を直接に溶かした(サンプルXZ3)。それらのサンプルに対し、高温照明実験、及び、40℃促進(加速)実験を行った。
基質として4-MUNANAを用いて、インフルエンザウイルスノイラミニダーゼの活性、及び、ノイラミニダーゼに対する候補化合物の阻害活性を蛍光法によって分析した。第1世代ウイルスの原液をMDCK細胞で培養し、ノイラミニダーゼ分析用緩衝液(NA分析用緩衝液:32.5MES、4mMのCaCl2、pH6.5)で1:2の比率で希釈した。それにより得たウイルス希釈溶液50μlを、ブラック96‐ウェルプレート(Costar)で同容積の4-MUNANA(NA分析用緩衝液中200mM)と混合し、37℃で1時間インキュベートし、そして、2倍容積の停止緩衝液(25%エタノール、0.1Mのグリセリン、pH10.7)を加えて、反応を止めた。λ励起:360nM、及び、λ発光:460nMにおける蛍光強度を分析した(PolarSTAR Optima, BMG Labtech, Germany)。蛍光ユニットの純量(net value)対ウイルスの濃度の分散ダイヤグラム(scatter diagram)をプロットし、そして、分散ダイヤグラムの直線部の中程の活性を有する2つのウイルス濃度を選択して、化合物の阻害活性の分析に用いた。滅菌脱イオン水を用いて、0.01、0.1、1、10、100 pMolの濃度を有する(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸三水和物の溶液をそれぞれ調剤した。各溶液25μlを、2×NA分析用緩衝液で希釈した同量のウイルス(活性分析において選択されたものの2倍の濃度)と混合した。その後、室温で30分間反応させて、50μlの4−MUNANA(NA分析用緩衝液中200mM) を加えて、37℃で1時間インキュベートし、最後に前述の通り蛍光強度を分析した。各濃度の候補化合物を2つの平行ホール(parallel hole)に設け、ブランク対照群(4-MUNANA及び停止緩衝液のみを含有する。)を4つの平行ホールに設け、そして、ウイルス対照群(候補化合物の濃度=0)を4つの平行ホールに設けた。阻害率IR(%)は、次の式に基づいて計算した:
IR(%)=[1-(FU-FUB)÷(FUC-FUB)]×100
(前記式において、FUは、候補化合物群における蛍光ユニットの平均値であり、FUBは、ブランク対照群における蛍光ユニットの平均値であり、そして、FUCは、ウイルス対照群における蛍光ユニットの平均値である。)
IR(%)対化合物の濃度の分散ダイヤグラムをプロットし、対数回帰分析(logarithmic regression analysis)によってIC50を計算した。異なるウイルス濃度の分析結果から得た回帰曲線は類似したIC50値を有して、互いに重なるのが好ましい。その結果は次のとおりである(表17参照)。
インフルエンザB型ウイルスノイラミニダーゼに対する(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸三水和物の阻害活性は、実施例25に記載された方法に基づいて測定された。ただインフルエンザA型ウイルスノイラミニダーゼに代わってインフルエンザB型ウイルス(B/Jing Fang/76/98)ノイラミニダーゼが用いられた。その結果を次の表(表18)にて示した。
50μlのリン酸塩緩衝液(0.42%ウシ血清アルブミンを含有する。)中にマウス-コンプライアンス・インフルエンザウイルス菌株FM1(H1N1)500pfu(プラーク形成単位)を含ませた溶液を製造し、マウス(BALB/C、雌、5〜6週齢、体重20g)の鼻腔に滴下して、感染容量(infective dose)23.7LD50でマウスを感染させた。本発明の化合物を生理食塩水中に懸濁して、ウイルス感染からそれぞれ1時間、2日、3日、4日、5日後(5回)の時点において腹腔内注射によって2.5mg/kg、5mg/kg、10mg/kg、20mg/kgの投与量でマウスに投与した。この分析は、10匹のマウスを用いて行った。その結果は、分析に用いられたマウスの数に対するウイルス感染から14日経過後マウスの生存数の比率にて表した。その一方で、無水(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-アセチルアミノ-2-エチル-ブチル]-4-グアニジノ-2-ヒドロキシ-シクロペンチル-1-カルボン酸は対照化合物として用いられた。
Claims (6)
- (1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸粗生成物を水中に懸濁させ、50〜90℃に加熱して溶かすステップ、
しばらく放置してから、得られた溶液に活性炭を加え、加熱しながら10分間還流させ、この溶液が熱いうちにろ過するステップ、
得られた溶液を放置して35〜75℃に冷却してから、有機溶媒を加えるステップ、
得られた溶液を密封容器に入れるステップ、
続いて数時間放置して、白色固体粉末を沈殿させるステップ、
を含むことを特徴とする、下記[化1]で表される(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸水和物の製造方法。
- (1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸粗生成物を水中に懸濁させ、50〜90℃に加熱して溶かすステップ、
しばらく放置してから、得られた溶液に活性炭を加え、加熱しながら10分間還流させ、この溶液が熱いうちにろ過するステップ、
得られた溶液を放置して35〜75℃に冷却してから、有機溶媒を加えるステップ、
得られた溶液を密封容器に入れるステップ、
続いて温度制御反応タンクで1分間に0.1℃〜5℃下がるように冷却して、白色固体粉末を沈殿させるステップ、
を含むことを特徴とする、下記[化2]で表される(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸水和物の製造方法。
- 前記有機溶媒を、メタノール、エタノール、n−ブタノール、アセトン、及び、アセト
ニトリル、又は、これらの混合物からなる群から選択する、請求項1または2に記載の方法。 - 前記有機溶媒を、メタノール、及び、アセトンからなる群から選択する、請求項3に記載の方法。
- 前記水:前記有機溶媒の割合が、1:5〜100:1である、請求項1または2に記載の製造方法。
- (1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸粗生成物を水中に懸濁させ、90℃に加熱して溶かすステップ、
しばらく放置してから、得られた溶液に活性炭を加え、加熱しながら90℃で10分間還流させ、この溶液が熱いうちにろ過するステップ、
得られた溶液を放置して75℃に冷却してから、有機溶媒を加えるステップ、
得られた溶液を密封容器に入れ、数時間放置することで白色固体粉末を沈殿させるステップ、
を含むことを特徴とする、下記[化3]で表される(1S,2S,3S,4R)−3−[(1S)−1−アセチルアミノ−2−エチル−ブチル]−4−グアニジノ−2−ヒドロキシ−シクロペンチル−1−カルボン酸三水和物の製造方法。
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