以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素などとの置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下の実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
<第1実施形態>
[スイッチング電源1の構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係るスイッチング電源1の回路図である。スイッチング電源1は、トランスTと、制御回路2と、出力電圧上限検出部50と、出力電圧下限検出部60と、モード切替信号生成部70と、NチャネルMOSFETで構成されるスイッチ素子Q1と、キャパシタC1〜C5と、ダイオードD1、D2と、フォトトランジスタPT1、PT2と、抵抗R1、R2と、を備える。
まず、トランスTで絶縁されたスイッチング電源1の1次側の構成について説明する。スイッチング電源1の入力端子INには、トランスTの1次巻線T1の一端が接続される。1次巻線T1の他端には、キャパシタC2の一端が接続され、キャパシタC2の他端に抵抗R2の一端が接続される。また、1次巻線T1の他端には、スイッチ素子Q1のドレインも接続される。
スイッチング電源1の1次側には制御回路2が設けられており、この制御回路2には、P1〜P7の7つの端子が設けられている。端子P3には、基準電位源に接続された端子GND1が接続されるとともに、キャパシタC1を介して入力端子INが接続される。
端子P1には、キャパシタC4を介して端子P3が接続される。キャパシタC4には、抵抗R1と、フォトトランジスタPT1と、がそれぞれ並列接続される。フォトトランジスタPT1は、スイッチング電源1の2次側に設けられた出力電圧下限検出部60およびモード切替信号生成部70から出力される信号に応じてオンオフする。
端子P2には、フォトトランジスタPT2を介して、端子P3が接続される。フォトトランジスタPT2は、出力電圧上限検出部50から出力される信号に応じてオンオフする。端子P4には、キャパシタC5を介して端子P3が接続されるとともに、ダイオードD1のカソードが接続される。ダイオードD1のアノードには、トランスTの制御巻線T2の他端が接続され、制御巻線T2の一端には、キャパシタC5の他端および端子P3が接続される。
端子P5には、入力端子INが接続される。抵抗R2の他端には、端子P3が接続される。スイッチ素子Q1のソースには、端子P7が接続されるとともに、抵抗R2の一端が接続される。スイッチ素子Q1のゲートには、端子P6が接続される。
次に、トランスTで絶縁されたスイッチング電源1の2次側の構成について説明する。トランスTの2次巻線T3の一端には、基準電位源に接続された端子GND2が接続される。2次巻線T3の他端には、ダイオードD2のアノードが接続され、ダイオードD2のカソードには、出力端子OUTが接続されるとともに、キャパシタC3を介して端子GND2が接続される。
出力端子OUTには、端子GND2に接続された出力電圧上限検出部50および出力電圧下限検出部60が接続される。出力電圧上限検出部50は、出力端子OUTから出力される出力電圧が上限電圧以上であれば、フォトトランジスタPT2をオン状態にする。出力電圧下限検出部60は、出力電圧が下限電圧以下であれば、フォトトランジスタPT1をオン状態にする。また、モード切替信号生成部70は、スイッチング電源1をノーマルモードで動作させる場合には、モード切替信号をフォトトランジスタPT1に送信して、フォトトランジスタPT1をオン状態にする。一方、モード切替信号生成部70は、スタンバイモードで動作させる場合には、モード切替信号によるフォトトランジスタPT1のオン状態を解除して、出力電圧下限検出部60によりフォトトランジスタPT1をオンオフできる状態にする。
[スイッチング電源1の動作]
以上の構成を備えるスイッチング電源1は、出力電圧と、モード切替信号と、に応じて、制御回路2によりスイッチ素子Q1をノーマルモードまたはスタンバイモードでスイッチング制御することで、入力端子INから入力される入力電圧を必要な出力電圧に変換制御して、この出力電圧を出力端子OUTから出力する。なお、本実施形態では、スタンバイモードでは、制御回路2は、スイッチ素子Q1をバースト制御するものとする。
図2は、スイッチング電源1のタイミングチャートである。VC5は、キャパシタC5の両端電圧を示し、VOUTは、出力端子OUTから出力される出力電圧を示し、VC4は、キャパシタC4の両端電圧を示す。VP2は、端子P2の電圧を示す。
図2に示すように、ノーマルモードでは、スイッチ素子Q1が発振し、出力電圧VOUTが略一定となるが、スタンバイモードでは、スイッチ素子Q1が間欠発振し、出力電圧VOUTが、緩やかに低下する期間と、急激に上昇する期間と、を交互に繰り返す。
[制御回路2の構成]
図3は、制御回路2の回路図である。制御回路2は、第1の制御部10、制御電力供給スイッチ部11、第2の制御部12、および起動回路部13を備える。第1の制御部10は、定電流供給部14、低電圧誤動作防止回路部15、発振制御部16、発振停止制御部17、両端電圧検出部18、ソフトスタート兼充電電流切替部19、ラッチ保護回路部20、および制御電圧生成部21を備える。
[制御電力供給スイッチ部11の構成]
図4は、制御電力供給スイッチ部11の回路図である。制御電力供給スイッチ部11は、ダイオードD11と、PチャネルMOSFETで構成されるスイッチ素子Q11と、を備える。スイッチ素子Q11を介して、接点A1と接点A4とが接続される。具体的には、スイッチ素子Q11のソースには、接点A1が接続され、スイッチ素子Q11のドレインには、接点A4が接続される。スイッチ素子Q11のソースには、接点A2と、ダイオードD11のカソードと、も接続され、スイッチ素子Q11のドレインには、ダイオードD11のアノードが接続される。スイッチ素子Q11のゲートには、接点A3が接続される。
[第2の制御部12の構成]
図5は、第2の制御部12の回路図である。第2の制御部12は、ドライブ部123と、キャパシタC21と、比較器CMP21と、ダイオードD21と、NANDゲートで構成されるフリップフロップFF21と、インバータINV21と、NチャネルMOSFETで構成されるスイッチ素子Q21〜Q25と、抵抗R21〜R23と、を備える。なお、図5において、比較器CMP21と、フリップフロップFF21と、インバータINV21とには、便宜上、制御電圧源VDDおよび基準電位源GNDが接続されることを強調して記載したが、図5以外においても、比較器やフリップフロップやインバータには、制御電圧源VDDおよび基準電位源GNDが接続される。
(容量素子部121の構成)
スイッチ素子Q22、Q24と、第2の制御部12の外部に設けられたキャパシタC4とは、容量素子部121を構成する。キャパシタC4の一端には、接点B8を介してスイッチ素子Q22のゲートが接続される。キャパシタC4の他端には、基準電位源GNDが接続され、この基準電位源GNDには、スイッチ素子Q22のソースと、スイッチ素子Q24のソースと、も接続される。
スイッチ素子Q22のドレインには、スイッチ素子Q21およびドライブ部123を介して、スイッチ素子Q24のゲートが接続される。具体的には、スイッチ素子Q22のドレインには、スイッチ素子Q21のソースが接続され、スイッチ素子Q21のドレインには、ドライブ部123を介して、スイッチ素子Q24のゲートが接続される。
また、スイッチ素子Q22のドレインには、スイッチ素子Q21、ドライブ部123、接点B1、および図3に示した制御回路2の端子P4を介して、図1に示したキャパシタC5の一端が接続される。具体的には、スイッチ素子Q22のドレインには、スイッチ素子Q21のソースが接続され、スイッチ素子Q21のドレインには、ドライブ部123を介して接点B1が接続される。接点B1には、図3に示すように端子P4が接続され、端子P4には、図1に示すようにキャパシタC5の一端が接続される。
接点B1には、接点B2も接続される。接点B2には、図3に示した接点A1が接続される。
スイッチ素子Q24のドレインには、接点B4および図3に示した接点A3を介して、図4に示したスイッチ素子Q11のゲートが接続されるとともに、ドライブ部123を介して接点B3が接続される。
(第2の制御部12のうち容量素子部121の除く部分の構成)
スイッチ素子Q21のゲートには、抵抗R21を介して接点B1が接続されるとともに、スイッチ素子Q23を介して基準電位源GNDが接続される。具体的には、スイッチ素子Q21のゲートには、スイッチ素子Q23のドレインが接続され、スイッチ素子Q23のソースには、基準電位源GNDが接続される。
接点B4には、ダイオードD21と、抵抗R22およびキャパシタC21で構成される時定数回路122と、も接続される。具体的には、接点B4には、ダイオードD21のアノードと、抵抗R22の一端と、が接続される。ダイオードD21のカソードと、抵抗R22の他端と、には、スイッチ素子Q25のゲートが接続されるとともに、キャパシタC21を介して基準電位源GNDが接続される。
スイッチ素子Q25のソースには、基準電位源GNDが接続され、スイッチ素子Q25のドレインには、抵抗R23を介して制御電圧源VDDが接続されるとともに、インバータINV21の入力端が接続される。インバータINV21の出力端には、接点B5が接続される。
スイッチ素子Q23のゲートには、フリップフロップFF21の出力端子が接続され、フリップフロップFF21のセット端子には、接点B7が接続される。フリップフロップFF21のリセット端子には、比較器CMP21の出力端子が接続される。比較器CMP21の反転入力端子には、接点B6が接続され、比較器CMP21の非反転入力端子には、直流電源Vref21の正極が接続され、直流電源Vref21の負極には、基準電位源GNDが接続される。
[定電流供給部14の構成]
図6は、定電流供給部14の回路図である。定電流供給部14は、NANDゲートで構成されるフリップフロップFF41、FF42と、インバータINV41、INV42と、論理和OR41と、論理積AND41と、否定論理積NAND41と、PチャネルMOSFETで構成されるスイッチ素子Q41、Q42と、電流源S41、S42と、を備える。
フリップフロップFF41のセット端子には、接点F1が接続され、フリップフロップFF41のリセット端子には、接点F2が接続され、フリップフロップFF41の出力端子には、インバータINV41の入力端子と、否定論理積NAND41の2つの入力端子のうち一方と、が接続される。否定論理積NAND41の2つの入力端子のうち他方には、論理和OR41の出力端子が接続され、論理和OR41の2つの入力端子のうち一方には、接点F5が接続される。論理和OR41の2つの入力端子のうち他方には、フリップフロップFF42の出力端子が接続される。フリップフロップFF42のセット端子には、インバータINV42の出力端子が接続され、インバータINV42の入力端子には、接点F6が接続される。フリップフロップFF42のリセット端子には、論理積AND41の出力端子が接続される。論理積AND41の2つの入力端子のうち、一方には接点F7が接続され、他方には接点F8が接続される。
否定論理積NAND41の出力端子には、スイッチ素子Q41のゲートが接続される。スイッチ素子Q41のドレインには、接点F4が接続され、スイッチ素子Q41のソースには、制御電圧源VDDに接続された電流源S41が接続される。インバータINV41の出力端子には、スイッチ素子Q42のゲートが接続され、スイッチ素子Q42のドレインには、接点F3が接続され、スイッチ素子Q42のソースには、制御電圧源VDDに接続された電流源S42が接続される。
[低電圧誤動作防止回路部15の構成]
図7は、低電圧誤動作防止回路部15の回路図である。低電圧誤動作防止回路部15は、比較器CMP51と、NチャネルMOSFETで構成されるスイッチ素子Q51、Q52と、抵抗R51〜R53と、を備える。
抵抗R51と抵抗R52とは、直列接続され、これら直列接続された抵抗R51、R52を介して、制御電圧源VDDと基準電位源GNDとが接続される。抵抗R52の一端には、抵抗R53とスイッチ素子Q51とを直列接続したものと、抵抗R53とスイッチ素子Q52とを直列接続したものと、が並列接続される。具体的には、抵抗R51と抵抗R52との接続点には、抵抗R53の一端が接続され、抵抗R53の他端には、スイッチ素子Q51、Q52のそれぞれのドレインが接続される。スイッチ素子Q51、Q52のそれぞれのソースには、基準電位源GNDが接続される。スイッチ素子Q51のゲートには、接点G1が接続され、スイッチ素子Q52のゲートには、接点G4が接続される。また、抵抗R51と抵抗R52との接続点には、比較器CMP51の反転入力端子も接続される。比較器CMP51の非反転入力端子には、接点G2が接続され、比較器CMP51の出力端子には、接点G3が接続される。
[発振制御部16の構成]
図8は、発振制御部16の回路図である。発振制御部16は、出力電圧上限制御部161と、オントリガ発生部162と、オン幅制御部163と、NANDゲートで構成されるフリップフロップFF61と、インバータINV61、INV62と、否定論理積NAND61と、を備える。
出力電圧上限制御部161には、接点H5、H6と、オン幅制御部163と、が接続される。オン幅制御部163には、接点H6と、フリップフロップFF61の第2のリセット端子と、も接続される。フリップフロップFF61のセット端子には、オントリガ発生部162が接続され、フリップフロップFF61の第1のリセット端子には、接点H4が接続され、フリップフロップFF61の第3のリセット端子には、インバータINV62の出力端子が接続される。インバータINV62の入力端子には、接点H7が接続される。否定論理積NAND61の4つの入力端子には、それぞれ、接点H1〜H3およびフリップフロップFF61の出力端子が接続される。否定論理積NAND61の出力端子には、インバータINV61の入力端子が接続され、インバータINV61の出力端子には、接点H8が接続される。
[発振停止制御部17の構成]
図9は、発振停止制御部17の回路図である。発振停止制御部17は、NANDゲートで構成されるフリップフロップFF71と、インバータINV71と、否定論理積NAND71と、を備える。
フリップフロップFF71のリセット端子には、接点J4が接続され、フリップフロップFF71の反転出力端子には、接点J1、J6が接続される。フリップフロップFF71のセット端子には、否定論理積NAND71の出力端子が接続され、否定論理積NAND71の2つの入力端子のうち一方には、接点J3が接続され、否定論理積NAND71の2つの入力端子のうち他方には、インバータINV71の出力端子が接続される。インバータINV71の入力端子には、接点J2、J5が接続される。
[両端電圧検出部18の構成]
図10は、両端電圧検出部18の回路図である。両端電圧検出部18は、インバータINV81と、NチャネルMOSFETで構成されるスイッチ素子Q81と、抵抗R81と、を備える。
スイッチ素子Q81のゲートには、接点K2が接続され、スイッチ素子Q81のソースには、基準電位源GNDが接続され、スイッチ素子Q81のドレインには、抵抗R81を介して制御電圧源VDDが接続される。この制御電圧源VDDには、抵抗R81を介してインバータINV81の入力端子も接続される。インバータINV81の出力端子には、接点K1、K3が接続される。
[ソフトスタート兼充電電流切替部19の構成]
図11は、ソフトスタート兼充電電流切替部19の回路図である。ソフトスタート兼充電電流切替部19は、NANDゲートで構成されるフリップフロップFF91と、比較器CMP91、CMP92と、NチャネルMOSFETで構成されるスイッチ素子Q91と、抵抗R91、R92と、キャパシタC91と、ツェナーダイオードZD91と、インバータINV91〜INV93と、否定論理積NAND91と、電流源S91と、を備える。
フリップフロップFF91のリセット端子には、接点L3が接続される。この接点L3には、否定論理積NAND91の2つの入力端子のうち一方と、インバータINV91の入力端子と、も接続される。インバータINV91〜INV93は、直列接続されており、インバータINV93の出力端子には、否定論理積NAND91の2つの入力端子のうち他方が接続される。否定論理積NAND91の出力端子には、フリップフロップFF91のセット端子が接続される。フリップフロップFF91の反転出力端子には、スイッチ素子Q91のゲートが接続される。
スイッチ素子Q91のソースには、基準電位源GNDが接続される。スイッチ素子Q91のドレインには、制御電圧源VDDに接続された電流源S91が接続される。スイッチ素子Q91には、キャパシタC91と、抵抗R91、R92を直列接続したものと、がそれぞれ並列接続される。具体的には、スイッチ素子Q91のドレインには、キャパシタC91の一端と、抵抗R91の一端と、が接続される。抵抗R91の他端には、抵抗R92の一端が接続される。スイッチ素子Q91のソースには、キャパシタC91の他端と、抵抗R92の他端と、が接続される。
キャパシタC91の一端には、比較器CMP91の反転入力端子が接続される。比較器CMP91の非反転入力端子には、直流電源Vref91の正極が接続され、直流電源Vref91の負極には、基準電位源GNDが接続される。比較器CMP91の出力端子には、接点L2が接続される。
抵抗R91の他端と、抵抗R92の一端と、には、比較器CMP92の反転入力端子と、ツェナーダイオードZD91のカソードと、が接続される。ツェナーダイオードZD91のアノードには、基準電位源GNDが接続される。比較器CMP92の非反転入力端子には、接点L4が接続され、比較器CMP92の出力端子には、接点L1が接続される。
[ノーマルモードにおける制御回路2の動作]
以上の構成を備える制御回路2は、ノーマルモードでは、スイッチ素子Q1を発振させる。ノーマルモードにおける制御回路2の動作について、以下に詳述する。
ノーマルモードでは、モード切替信号生成部70がフォトトランジスタPT1をオン状態にする。すると、キャパシタC4は、抵抗R1およびフォトトランジスタPT1により放電され、キャパシタC4の両端電圧がゼロまで低下する。これによれば、図3に示すように、端子P1を介してキャパシタC4に接続される第2の制御部12の接点B8の電圧も低下し、図5に示した第2の制御部12のスイッチ素子Q22がオフ状態となる。
また、図5に示した第2の制御部12のスイッチ素子Q21のゲートには、抵抗R21、接点B1、および図3に示した制御回路2の端子P4を介して、キャパシタC5が接続され、このキャパシタC5は、ダイオードD1を介して制御巻線T2に並列接続されている。ここで、ノーマルモードでは、上述のようにスイッチ素子Q1が発振するので、制御巻線T2の両端には電圧が発生する。したがって、キャパシタC5の両端電圧は、制御巻線T2の両端に発生した電圧と略等しくなり、このキャパシタC5の両端電圧が図5に示した第2の制御部12のスイッチ素子Q21のゲートに印加されることとなる。すなわち、スイッチ素子Q21にゲート電圧が印加されることとなる。ところが、スイッチ素子Q21は、比較器CMP21、フリップフロップFF21、およびスイッチ素子Q23により、オフ状態となる。
具体的には、比較器CMP21の反転入力端子には、接点B6および端子P1を介して、キャパシタC4が接続される。比較器CMP21は、キャパシタC4の両端電圧が直流電源Vref21の正極の電圧以下であれば、Hレベル電圧を出力する。ここで、ノーマルモードでは、上述のようにキャパシタC4の両端電圧がゼロまで低下するので、比較器CMP21は、Hレベル電圧を出力する。このHレベル電圧は、フリップフロップFF21のリセット端子に印加される。
また、ノーマルモードでは、上述のようにキャパシタC4の両端電圧がゼロまで低下するので、端子P1および両端電圧検出部18の接点K2を介してキャパシタC4にゲートが接続される図10に示した両端電圧検出部18のスイッチ素子Q81がオフ状態となり、インバータINV81がLレベル電圧を出力する。このLレベル電圧は、接点K3および第2の制御部12の接点B7を介して、図5に示した第2の制御部12のフリップフロップFF21のセット端子に印加される。
以上より、フリップフロップFF21は、リセット端子にHレベル電圧を印加されるとともに、セット端子にLレベル電圧を印加される。このため、フリップフロップFF21の出力端子からHレベル電圧が出力され、スイッチ素子Q23がオン状態となる。これによれば、スイッチ素子Q21のゲート電圧が引き抜かれ、スイッチ素子Q21がオフ状態となる。
図5に示した第2の制御部12のドライブ部123は、スイッチ素子Q21、Q22のうち少なくともいずれかがオフ状態であれば、スイッチ素子Q24をオン状態にする。このため、上述のようにスイッチ素子Q21、Q22がともにオフ状態であるので、スイッチ素子Q24がオン状態となり、その結果、接点B4と基準電位源GNDとが導通する。
接点B4は、図3に示した制御電力供給スイッチ部11の接点A3に接続され、接点A3は、図4に示した制御電力供給スイッチ部11のスイッチ素子Q11のゲートに接続される。このため、上述のように接点B4と基準電位源GNDとが導通すると、スイッチ素子Q11がオン状態となり、接点A1と接点A4とが導通する。
接点A1は、図3に示した第2の制御部12の接点B2、図5に示した第2の制御部12の接点B1、および端子P4を介して、キャパシタC5に接続されている。このため、スイッチ素子Q11がオン状態になると、キャパシタC5の両端電圧が、第1の制御部10に供給されることとなる。第1の制御部10にキャパシタC5の両端電圧が供給されると、制御電圧生成部21は、制御電圧源VDDとして、制御回路2の種々の回路に制御電圧を供給する。これによれば、制御回路2の種々の回路が動作して、図8に示した発振制御部16のオントリガ発生部162から出力される周期的な信号に応じて、スイッチ素子Q1のゲートに制御信号が供給され、スイッチ素子Q1が発振することとなる。
[ノーマルモードでの起動時における制御回路2の動作]
制御回路2は、ノーマルモードでの起動時においては、ソフトスタート兼充電電流切替部19を用いてソフトスタート制御を行いつつ、上述のようにスイッチ素子Q1を発振させる。ノーマルモードでの起動時における制御回路2の動作について、以下に詳述する。
図7に示した低電圧誤動作防止回路部15の比較器CMP51は、ヒステリシス特性を有しており、第1の閾値電圧と、第1の閾値電圧より低い第2の閾値電圧と、比較器CMP51の非反転入力端子の電圧と、に応じて、Hレベル電圧またはLレベル電圧を出力端子から出力する。具体的には、比較器CMP51の非反転入力端子の電圧が上昇する場合には、この電圧が第1の閾値電圧以上になると、比較器CMP51は、出力端子からHレベル電圧を出力する。一方、比較器CMP51の非反転入力端子の電圧が低下する場合には、この電圧が第2の閾値電圧以下になると、比較器CMP51は、出力端子からLレベル電圧を出力する。なお、第1の閾値電圧および第2の閾値電圧は、スイッチ素子Q51、Q52により制御される。
比較器CMP51の非反転入力端子には、接点G2、図3に示した制御電力供給スイッチ部11の接点A4、図4に示した制御電力供給スイッチ部11のスイッチ素子Q11および接点A1、図3に示した第2の制御部12の接点B2、図5に示した第2の制御部12の接点B1、および図3に示した端子P4を介して、キャパシタC5の一端が接続される。ここで、ノーマルモードでは、上述のようにスイッチ素子Q11がオン状態である。このため、比較器CMP51の非反転入力端子には、キャパシタC5の両端電圧が印加されることとなる。
キャパシタC5の両端電圧は、スイッチ素子Q1が発振することにより上昇する。このため、ノーマルモードでの起動直後においては、キャパシタC5の両端電圧がゼロであるため、比較器CMP51の出力端子から出力される電圧は、Lレベル電圧である。しかしながら、起動回路部13からの電流により、時間が経過するに従って、キャパシタC5の両端電圧が上昇し、ノーマルモードで起動してから所定時間経過後には、比較器CMP51の出力端子から出力される電圧は、Hレベル電圧になる。
比較器CMP51の出力端子には、接点G3と、ソフトスタート兼充電電流切替部19の接点L3と、を介して、図11に示したソフトスタート兼充電電流切替部19の否定論理積NAND91の2つの入力端子のうちの一方と、インバータINV91の入力端子と、に印加される。これら否定論理積NAND91およびインバータINV91〜INV93は、比較器CMP51の出力端子から出力される電圧がLレベル電圧からHレベル電圧に変化したことを検出する。具体的には、否定論理積NAND91およびインバータINV91〜INV93は、図7に示した低電圧誤動作防止回路部15の比較器CMP51の出力端子の電圧がLレベル電圧からHレベル電圧に変化すると、フリップフロップFF91のセット端子にLレベル電圧を出力する。その後、図11に示したソフトスタート兼充電電流切替部19のインバータINV91〜INV93における信号伝達遅延時間が経過すると、フリップフロップFF91のセット端子にHレベル電圧を出力する。
このため、図7に示した低電圧誤動作防止回路部15の比較器CMP51の出力端子の電圧がLレベル電圧からHレベル電圧に変化すると、図11に示したソフトスタート兼充電電流切替部19のフリップフロップFF91は、セット端子にLレベル電圧が印加され、リセット端子にHレベル電圧が印加される。すると、フリップフロップFF91の反転出力端子からLレベル電圧が出力され、スイッチ素子Q91がオフ状態になり、電流源S91から出力される電流によりキャパシタC91の充電が開始され、キャパシタC91の両端電圧は、時間が経過するに従って上昇することとなる。
キャパシタC91の両端電圧は、抵抗R91、R92により分圧され、比較器CMP92の反転入力端子に印加される。このため、キャパシタC91の両端電圧が上昇するに従って、比較器CMP92の反転入力端子の電圧も上昇する。ただし、比較器CMP92の反転入力端子の電圧の上限は、ツェナーダイオードZD91のツェナー電圧に制限される。
一方、比較器CMP92の非反転入力端子には、接点L4および端子P7を介して、抵抗R2の一端が接続される。抵抗R2の一端の電圧は、スイッチ素子Q1を流れる電流が大きくなるに従って高くなり、スイッチ素子Q1を流れる電流は、スイッチ素子Q1がオン状態である期間が長くなるに従って大きくなる。このため、比較器CMP92の非反転入力端子の電圧は、スイッチ素子Q1がオン状態である期間が長くなるに従って高くなる。
比較器CMP92の非反転入力端子の電圧が反転入力端子の電圧以上になると、比較器CMP92の出力端子からHレベル電圧が出力される。このHレベル電圧は、接点L1と、発振制御部16の接点H7と、を介して、図8に示した発振制御部16のインバータINV62の入力端子に印加され、フリップフロップFF61の第3のリセット端子にLレベル電圧が印加されることになる。すると、フリップフロップFF61の出力端子からLレベル電圧が出力され、否定論理積NAND61の4つの入力端子のうち1つに印加される。これによれば、否定論理積NAND61の4つの入力端子のうち他の3つにどのような電圧が印加されようと、否定論理積NAND61の出力端子から出力される電圧は、Hレベル電圧に固定される。このHレベル電圧は、インバータINV61でLレベル電圧に変換された後、接点H8および端子P6を介して、スイッチ素子Q1のゲートに印加され、スイッチ素子Q1がオフ状態になる。これによれば、スイッチ素子Q1に過大な電流が流れるのが防止され、過電流保護が実現されることになる。
スイッチ素子Q1がオフ状態になると、スイッチ素子Q1を流れる電流が減少するので、その結果、図11に示したソフトスタート兼充電電流切替部19の比較器CMP92の非反転入力端子の電圧が低下する。比較器CMP92の非反転入力端子の電圧が反転入力端子の電圧未満になると、比較器CMP92の出力端子からLレベル電圧が出力される。これによれば、図8に示した発振制御部16の否定論理積NAND61の出力端子から出力される電圧が上述のようにHレベル電圧に固定された状態が解除され、オントリガ発生部162から出力される周期的な信号に応じて、フリップフロップFF61の出力端子からHレベル電圧が出力され、スイッチ素子Q1がオン状態になる。
ここで、図11に示したソフトスタート兼充電電流切替部19の比較器CMP92の反転入力端子の電圧は、上述のように、ツェナーダイオードZD91のツェナー電圧を上限として、時間が経過するに従って上昇する。このため、比較器CMP92の出力端子からLレベル電圧が出力される期間は、時間が経過するに従って長くなる。これによれば、ノーマルモードでの起動時には、時間が経過するに従ってスイッチ素子Q1のオン幅が広くなり、ソフトスタート制御が行われることになる。
なお、キャパシタC91の両端電圧の上昇する度合いは、キャパシタC91の容量と、電流源S91から出力される電流値と、によって定まる。このため、ソフトスタート制御が行われる時間のことであるソフトスタート時間は、キャパシタC91の容量と、電流源S91から出力される電流値と、によって定まる。
[スタンバイモードにおける制御回路2の動作]
制御回路2は、スタンバイモードでは、バースト制御を行って、スイッチ素子Q1のスイッチングを所定の周期で行う発振期間と、スイッチ素子Q1のスイッチングを休止するスイッチング休止期間と、を繰り返させる。スタンバイモードにおける制御回路2の動作について、以下に詳述する。
図12は、スタンバイモードにおける制御回路2のタイミングチャートである。VOUTは、出力端子OUTから出力される出力電圧を示し、VC5は、キャパシタC5の両端電圧を示し、IC5は、キャパシタC5から端子P4に向かって流れる電流を示す。IC4は、キャパシタC4に供給される電流を示し、VC4は、キャパシタC4の両端電圧を示し、VDSQ1は、スイッチ素子Q1のドレイン−ソース間電圧を示す。
時刻t1以前では、スイッチ素子Q1がスイッチングしておらず、スイッチング休止期間である。このため、出力電圧VOUTは、時間が経過するに従って低下しており、時刻t1では下限電圧まで低下している。
時刻t1において、出力電圧下限検出部60が、出力電圧VOUTが下限電圧まで低下したことを検出し、フォトトランジスタPT1をオン状態にする。すると、キャパシタC4が急速に放電され、キャパシタC4の両端電圧VC4は、ゼロとなる。
ここで、キャパシタC4には、端子P1と、第2の制御部12の接点B8と、を介して、図5に示した第2の制御部12のスイッチ素子Q22のゲートが接続される。このため、上述のようにキャパシタC4の両端電圧VC4がゼロになると、スイッチ素子Q22がオフ状態となる。
また、キャパシタC4には、端子P1と、第2の制御部12の接点B6と、を介して、図5に示した第2の制御部12の比較器CMP21の反転入力端子が接続される。このため、上述のようにキャパシタC4の両端電圧VC4がゼロになると、比較器CMP21の出力端子からHレベル電圧が出力され、このHレベル電圧がフリップフロップFF21のリセット端子に印加されることになる。
また、キャパシタC4には、端子P1と、図3に示した両端電圧検出部18の接点K2と、を介して、図10に示した両端電圧検出部18のスイッチ素子Q81のゲートが接続される。このため、上述のようにキャパシタC4の両端電圧VC4がゼロになると、スイッチ素子Q81がオフ状態になるため、インバータINV81の出力端子からLレベル電圧が出力される。このLレベル電圧は、接点K3と、第2の制御部12の接点B7と、を介して、図5に示した第2の制御部12のフリップフロップFF21のセット端子に印加されることになる。
以上より、時刻t1では、フリップフロップFF21は、リセット端子にHレベル電圧が印加されるとともに、セット端子にLレベル電圧が印加される。このため、フリップフロップFF21の出力端子からHレベル電圧が出力され、スイッチ素子Q23がオン状態になる。これによれば、スイッチ素子Q21のゲート電圧が引き抜かれ、スイッチ素子Q21がオフ状態である。
このため、時刻t1では、ノーマルモードにおける制御回路2の動作について上述したのと同様に、図5に示した第2の制御部12のドライブ部123がスイッチ素子Q24をオン状態にし、接点B4と基準電位源GNDとが導通する。これによれば、第1の制御部10にキャパシタC5の両端電圧VC5が供給され、制御電圧源VDDとして、制御電圧生成部21が制御回路2の種々の回路に制御電圧を供給し、スイッチ素子Q1の発振が開始され、発振期間となる。
スイッチ素子Q1の発振が開始されると、出力電圧VOUTは、時間が経過するに従って上昇し、時刻t2では上限電圧まで上昇している。
また、時刻t1において、上述のように接点B4と基準電位源GNDとが導通するが、時刻t1以前にキャパシタC21に蓄えられた電荷により、スイッチ素子Q25は、オン状態のままである。このスイッチ素子Q25のオン状態は、抵抗R22およびキャパシタC21で構成される時定数回路122により定まる時間だけ、時刻t1以後も継続され、時刻t2においてもスイッチ素子Q25はオン状態であるものとする。
時刻t2において、出力電圧上限検出部50が、出力電圧VOUTが上限電圧まで上昇したことを検出し、フォトトランジスタPT2を活性的にオン状態にする。すると、端子P2が、基準電位源に接続された端子GND1に導通し、端子P2の電圧が低下する。端子P2には、図3に示した発振制御部16の接点H6を介して、図8に示した発振制御部16の出力電圧上限制御部161およびオン幅制御部163が接続される。このため、出力電圧上限制御部161およびオン幅制御部163は、端子P2の電圧が低下したことにより、出力電圧VOUTが上限電圧に達したことを検知する。出力電圧VOUTが上限電圧に達したことを検知したオン幅制御部163は、フリップフロップFF61の第2のリセット端子にLレベル電圧を適宜出力して、スイッチ素子Q1のオン幅を適宜制御して、出力電圧VOUTを上限電圧で安定させる。
また、時刻t2において、後述のように、図6に示した定電流供給部14の電流源S41から出力される電流と、電流源S42から出力される電流と、によるキャパシタC4の充電が開始させる。
(電流源S42から出力される電流によるキャパシタC4の充電について)
まず、電流源S42から出力される電流によるキャパシタC4の充電ついて、以下に説明する。
時刻t2では、出力電圧VOUTが上限電圧に達したことを上述のように検知した図8に示した出力電圧上限制御部161は、Lレベル電圧を出力する。このLレベル電圧は、接点H5、図3に示した発振停止制御部17の接点J5、図9に示した発振停止制御部17の接点J2、および図3に示した定電流供給部14の接点F1を介して、図6に示した定電流供給部14のフリップフロップFF41のセット端子に印加される。
また、時刻t2では、図7に示した低電圧誤動作防止回路部15の比較器CMP51の出力端子からHレベル電圧が出力される。このHレベル電圧は、接点G3と、図3に示した定電流供給部14の接点F2と、を介して、図6に示した定電流供給部14のフリップフロップFF41のリセット端子に印加される。
以上より、時刻t2では、フリップフロップFF41は、リセット端子にHレベル電圧を印加されるとともに、セット端子にLレベル電圧を印加される。このため、フリップフロップFF41の出力端子からHレベル電圧が出力され、インバータINV41でLレベル電圧に変換され、スイッチ素子Q42がオン状態となる。これによれば、電流源S42から出力される電流が、スイッチ素子Q42と、接点F3と、端子P1と、を介して、キャパシタC4に供給され、電流源S42から出力される電流によるキャパシタC4の充電が開始されることとなる。
(電流源S41から出力される電流によるキャパシタC4の充電について)
次に、定電流供給部14の電流源S41から出力される電流によるキャパシタC4の充電ついて、以下に説明する。
時刻t2では、上述のように、図5に示した第2の制御部12の時定数回路122によりスイッチ素子Q25がオン状態である。このため、インバータINV21の入力端子と基準電位源GNDとが導通し、インバータINV21の出力端子からHレベル電圧が出力される。このHレベル電圧は、接点B5と、図3に示した定電流供給部14の接点F6と、を介して、図6に示した定電流供給部14のインバータINV42の入力端子に印加され、インバータINV42でLレベル電圧に変換されてフリップフロップFF42のセット端子に印加される。
ここで、時刻t2では、図7に示した低電圧誤動作防止回路部15の比較器CMP51の出力端子からHレベル電圧が出力される。このHレベル電圧は、接点G3と、図3に示した定電流供給部14の接点F7と、を介して、図6に示した定電流供給部14の論理積AND41の2つの入力端子のうち一方に印加される。
また、時刻t2では、図11に示したソフトスタート兼充電電流切替部19のキャパシタC91の両端電圧が、直流電源Vref91の正極の電圧以下であるため、比較器CMP91の出力端子からHレベル電圧が出力される。このHレベル電圧は、接点L2と、図3に示した定電流供給部14の接点F8と、を介して、図6に示した定電流供給部14の論理積AND41の2つの入力端子のうち他方に印加される。
以上より、時刻t2では、論理積AND41の2つの入力端子の双方にHレベル電圧が印加されるので、フリップフロップFF42のリセット端子にHレベル電圧が印加され、また、フリップフロップFF42のセット端子にLレベル電圧が印加される。このため、フリップフロップFF42の出力端子からHレベル電圧が出力され、このHレベル電圧が論理和OR41の2つの入力端子のうち他方に印加される。したがって、論理和OR41の出力端子からHレベル電圧が出力され、否定論理積NAND41の2つの入力端子のうち他方に印加される。
ここで、時刻t2では、上述のようにフリップフロップFF41の出力端子からHレベル電圧が出力されるため、否定論理積NAND41の2つの入力端子のうち一方にも、Hレベル電圧が印加される。
以上より、時刻t2では、否定論理積NAND41の2つの入力端子の双方にHレベル電圧が印加されるので、スイッチ素子Q41のゲートにLレベル電圧が印加され、スイッチ素子Q42がオン状態となる。これによれば、電流源S41から出力される電流が、スイッチ素子Q41と、接点F4と、端子P1と、を介して、キャパシタC4に供給され、電流源S41から出力される電流によるキャパシタC4の充電が開始されることとなる。
以上によれば、時刻t2では、キャパシタC4は、電流源S41から出力される電流と、電流源S42から出力される電流と、による充電が開始されることになる。このため、図12に示すように、キャパシタC4の両端電圧VC4は、急激に上昇し、時刻t3では閾値電圧Vth1まで上昇し、時刻t4では閾値電圧Vth2まで上昇している。
時刻t3において、キャパシタC4の両端電圧VC4が閾値電圧Vth1になると、キャパシタC4に、端子P1と、図3に示した両端電圧検出部18の接点K2と、を介してゲートが接続される図10に示した両端電圧検出部18のスイッチ素子Q81がオン状態となり、インバータINV81の出力端子からHレベル電圧が出力される。なお、キャパシタC4の両端電圧VC4が閾値電圧Vth1より以上である場合に、スイッチ素子Q81がオン状態になり、キャパシタC4の両端電圧VC4が閾値電圧Vth1未満である場合に、スイッチ素子Q81がオフ状態になるものとする。
インバータINV81の出力端子から出力されたHレベル電圧は、接点K3と、図3に示した発振停止制御部17の接点J4と、を介して、図9に示した発振停止制御部17のフリップフロップFF71のリセット端子に印加される。
また、インバータINV81の出力端子から出力されたHレベル電圧は、接点K3と、図3に示した発振停止制御部17の接点J3と、を介して、図9に示した発振停止制御部17の否定論理積NAND71の2つの入力端子のうち他方にも印加される。ここで、出力電圧VOUTは、時刻t2以降では上述のように上限電圧で安定しているため、時刻t3でも、図8に示した発振制御部16の出力電圧上限制御部161は、Lレベル電圧を出力している。このLレベル電圧は、接点H5と、図3に示した発振停止制御部17の接点J5と、を介して、図9に示した発振停止制御部17のインバータINV71の入力端子に印加され、インバータINV71でHレベル電圧に変換された後に、否定論理積NAND71の2つの入力端子のうち一方に印加される。このため、否定論理積NAND71の2つの入力端子の双方にHレベル電圧が印加され、フリップフロップFF71のセット端子にLレベル電圧が印加される。
以上より、時刻t3では、フリップフロップFF71の反転出力端子からLレベル電圧が出力され、このLレベル電圧は、接点J1と、図3に示した発振制御部16の接点H2と、を介して、図8に示した発振制御部16の否定論理積NAND61の4つの入力端子のうち1つに印加される。これによれば、否定論理積NAND61の4つの入力端子のうち他の3つにどのような電圧が印加されようと、否定論理積NAND61の出力端子から出力される電圧は、Hレベル電圧に固定される。このHレベル電圧は、インバータINV61でLレベル電圧に変換された後、接点H8および端子P6を介して、スイッチ素子Q1のゲートに印加され、スイッチ素子Q1がオフ状態になる。これによれば、スイッチ素子Q1の発振が休止され、スイッチング休止期間となる。
スイッチ素子Q1の発振が休止されると、出力電圧VOUTは、時間が経過するに従って低下し、時刻t5では、上述の時刻t1と同様に下限電圧まで低下している。
時刻t4において、キャパシタC4の両端電圧VC4が閾値電圧Vth2になると、キャパシタC4に、端子P1と、第2の制御部12の接点B6と、を介して接続される図5に示した第2の制御部12の比較器CMP21がLレベル電圧を出力する。なお、直流電源Vref21の正極の電圧は、閾値電圧Vth2であるものとする。
比較器CMP21の出力端子から出力されたLレベル電圧は、フリップフロップFF21のリセット端子に印加されるため、フリップフロップFF21の出力端子からLレベル電圧が出力され、スイッチ素子Q23がオフ状態となる。これによれば、スイッチ素子Q21のゲートには、抵抗R21と、接点B1と、端子P4と、を介して、キャパシタC5の両端電圧が印加されることとなる。このため、スイッチ素子Q21がオン状態となる。
ここで、時刻t4では、キャパシタC4の両端電圧VC4により、スイッチ素子Q22もオン状態である。このため、スイッチ素子Q21、Q22の双方がオン状態であるため、ドライブ部123がスイッチ素子Q24をオフ状態にする。これによれば、図4に示した制御電力供給スイッチ部11のスイッチ素子Q11のゲートには、接点A3、第2の制御部12の接点B4、図5に示した第2の制御部12のドライブ部123、接点B1、および端子P4を介して、キャパシタC5の両端電圧が印加される。
以上によれば、時刻t4では、スイッチ素子Q11のゲートがドライブされなくなり、スイッチ素子Q11がオフ状態となる。このため、第1の制御部10へのキャパシタC5の両端電圧VC5の供給が停止され、制御回路2の種々の回路への制御電圧源VDDからの制御電圧の供給が停止されることとなる。これによれば、第1の制御部10の動作が停止するとともに、第2の制御部12のうち比較器CMP21とフリップフロップFF21とインバータINV21との動作も停止することとなる。すなわち、スイッチ素子Q11がオフ状態になると、第1の制御部10だけでなく、第2の制御部12の一部も動作を停止する。
これによれば、電流源S41から供給される電流と、電流源S42から供給される電流と、によるキャパシタC4の充電が停止される。このため、キャパシタC4が抵抗R1により放電されることにより、キャパシタC4の両端電圧VC4は、時間が経過するに従って低下する。
また、時刻t4において、図5に示した第2の制御部12のスイッチ素子Q24がオフ状態であるため、キャパシタC5の両端電圧によりキャパシタC21が充電されることとなる。
時刻t5において、出力電圧下限検出部60が、出力電圧VOUTが下限電圧まで低下したことを検出する。すると、時刻t1と同様に制御回路2は動作する。そして以降では、制御回路2は、時刻t1〜t5の動作を繰り返すこととなる。
[スタンバイモードからノーマルモードに遷移する際の制御回路2の動作]
上述のようにモード切替信号生成部70がフォトトランジスタPT1をオン状態にすると、スイッチング電源1の状態は、スタンバイモードからノーマルモードに遷移する。スタンバイモードからノーマルモードに遷移する際の制御回路2の動作について、以下に詳述する。
図13は、スタンバイモードからノーマルモードに遷移する際の制御回路2のタイミングチャートである。VOUTは、出力端子OUTから出力される出力電圧を示し、VC5は、キャパシタC5の両端電圧を示し、IC5は、キャパシタC5から端子P4に向かって流れる電流を示す。IC4は、キャパシタC4に供給される電流を示し、VC4は、キャパシタC4の両端電圧を示し、VDSQ1は、スイッチ素子Q1のドレイン−ソース間電圧を示す。
時刻t11において、スタンバイモードからノーマルモードに遷移したものとする。すると、上述のように、第1の制御部10にキャパシタC5の両端電圧VC5が供給され、制御電圧源VDDとして、制御電圧生成部21が制御回路2の種々の回路に制御電圧を供給し、スイッチ素子Q1の発振が開始される。
また、時刻t11において、後述のように、図6に示した定電流供給部14の電流源S41から出力される電流と、電流源S42から出力される電流と、によるキャパシタC4の充電が開始させる。
(電流源S42から出力される電流によるキャパシタC4の充電について)
まず、電流源S42から出力される電流によるキャパシタC4の充電ついて、以下に説明する。
時刻t11では、上述のように、制御回路2の種々の回路に制御電圧が供給されるようになる。これによれば、図4に示した制御電力供給スイッチ部11のスイッチ素子Q11がオン状態であるため、図7に示した低電圧誤動作防止回路部15の比較器CMP51の出力端子から出力される電圧が、Lレベル電圧からHレベル電圧に変化する。
比較器CMP51の出力端子から出力されたHレベル電圧は、接点G3と、定電流供給部14の接点F2と、を介して、図6に示した定電流供給部14のフリップフロップFF41のリセット端子に印加される。
また、時刻t11では、上述のように制御回路2の種々の回路に制御電圧が供給されるようになるため、発振開始し、出力電圧が上限出力電圧設定値に達すると、出力電圧上限制御部161がLレベル電圧を出力する。このLレベル電圧は、接点H5、発振停止制御部17の接点J5、図9に示した発振停止制御部17の接点J2、および定電流供給部14の接点F1を介して、図6に示した定電流供給部14のフリップフロップFF41のセット端子に印加される。
以上より、時刻t11では、フリップフロップFF41は、リセット端子にHレベル電圧を印加されるとともに、セット端子にLレベル電圧を印加される。このため、フリップフロップFF41の出力端子からHレベル電圧が出力され、インバータINV41でLレベル電圧に変換され、スイッチ素子Q42がオン状態となる。これによれば、電流源S42から出力される電流が、スイッチ素子Q42と、接点F3と、端子P1と、を介して、キャパシタC4に供給され、電流源S42から出力される電流によるキャパシタC4の充電が開始されることとなる。
(電流源S41から出力される電流によるキャパシタC4の充電について)
次に、電流源S41から出力される電流によるキャパシタC4の充電ついて、以下に説明する。
時刻t11では、図5に示した第2の制御部12の時定数回路122によりスイッチ素子Q25がオン状態である。このため、インバータINV21の入力端子と基準電位源GNDとが導通し、インバータINV21の出力端子からHレベル電圧が出力される。このHレベル電圧は、接点B5と、定電流供給部14の接点F6と、を介して、図6に示した定電流供給部14のインバータINV42の入力端子に印加され、インバータINV42でLレベル電圧に変換されてフリップフロップFF42のセット端子に印加される。
ここで、時刻t11では、上述のように、図7に示した低電圧誤動作防止回路部15の比較器CMP51の出力端子から出力される電圧が、Lレベル電圧からHレベル電圧に変化する。このHレベル電圧は、接点G3と、定電流供給部14の接点F7と、を介して、図6に示した定電流供給部14の論理積AND41の2つの入力端子のうち一方に印加される。
また、時刻t11では、上述のように、図11に示したソフトスタート兼充電電流切替部19の否定論理積NAND91およびインバータINV91〜INV93が、比較器CMP51の出力端子から出力される電圧がLレベル電圧からHレベル電圧に変化したことを検出し、スイッチ素子Q91がオフ状態になる。これによれば、電流源S91から出力される電流によりキャパシタC91の充電が開始され、キャパシタC91の両端電圧は、時間が経過するに従って上昇することとなる。
しかしながら、時刻t11では、キャパシタC91の両端電圧が、直流電源Vref91の正極の電圧以下であるため、比較器CMP91の出力端子からHレベル電圧が出力される。このHレベル電圧は、接点L2と、定電流供給部14の接点F8と、を介して、図6に示した定電流供給部14の論理積AND41の2つの入力端子のうち他方に印加される。
以上より、時刻t11では、論理積AND41の2つの入力端子の双方にHレベル電圧が印加されるので、フリップフロップFF42のリセット端子にHレベル電圧が印加され、また、フリップフロップFF42のセット端子にLレベル電圧が印加される。このため、フリップフロップFF42の出力端子からHレベル電圧が出力され、このHレベル電圧が論理和OR41の2つの入力端子のうち他方に印加される。したがって、論理和OR41の出力端子からHレベル電圧が出力され、否定論理積NAND41の2つの入力端子のうち他方に印加される。
ここで、時刻t11では、上述のようにフリップフロップFF41の出力端子からHレベル電圧が出力されるため、否定論理積NAND41の2つの入力端子のうち一方にも、Hレベル電圧が印加される。
以上より、時刻t11では、否定論理積NAND41の2つの入力端子の双方にHレベル電圧が印加されるので、スイッチ素子Q41のゲートにLレベル電圧が印加され、スイッチ素子Q42がオン状態となる。これによれば、電流源S41から出力される電流が、スイッチ素子Q41と、接点F4と、端子P1と、を介して、キャパシタC4に供給され、電流源S41から出力される電流によるキャパシタC4の充電が開始されることとなる。
以上によれば、時刻t11では、キャパシタC4は、電流源S41から出力される電流と、電流源S42から出力される電流と、による充電が開始されることになる。しかしながら、時刻t11では、上述のようにフォトトランジスタPT1がオン状態であるため、図12に示すように、キャパシタC4の両端電圧VC4はゼロとなる。
時刻t12において、キャパシタC4に供給する電流を、図6に示した定電流供給部14の電流源S41から出力される電流と、電流源S42から出力される電流と、を加算した第1の電流にした時刻t11から、予め定められた時間としての上述のソフトスタート時間が経過して、図11に示したソフトスタート兼充電電流切替部19のキャパシタC91の両端電圧が直流電源Vref91の正極の電圧より高くなったものとする。すると、比較器CMP91の出力端子からLレベル電圧が出力される。このLレベル電圧は、接点L2と、定電流供給部14の接点F8と、を介して、図6に示した定電流供給部14の論理積AND41の2つの入力端子のうち他方に印加される。これによれば、フリップフロップFF42のリセット端子にLレベル電圧が印加され、フリップフロップFF42の出力端子からLレベル電圧が出力され、論理和OR41の2つの入力端子のうち他方に印加される。
ここで、時刻t12では、キャパシタC4の両端電圧VC4はゼロのままである。このため、端子P1および両端電圧検出部18の接点K2を介してキャパシタC4にゲートが接続される図10に示した両端電圧検出部18のスイッチ素子Q81がオフ状態となり、インバータINV81がLレベル電圧を出力する。このLレベル電圧は、接点K1と、定電流供給部14の接点F5と、を介して、図6に示した定電流供給部14の論理和OR41の2つの入力端子のうち一方に印加される。
以上より、時刻t12では、論理和OR41の2つの入力端子の双方にLレベル電圧が印加されるので、否定論理積NAND41の出力端子からHレベル電圧が出力されることとなる。これによれば、スイッチ素子Q41がオフ状態となり、電流源S41からキャパシタC4への電流の供給が停止され、電流源S42から出力される電流のみがキャパシタC4に供給されることとなる。ただし、時刻t12でも、フォトトランジスタPT1がオン状態であるため、図12に示すように、キャパシタC4の両端電圧VC4はゼロのままとなる。
以上のスイッチング電源1によれば、以下の効果を奏することができる。
スイッチング電源1は、例えば図12に示す時刻t3〜t5までの期間のうち時刻t4〜t5までの期間のように、スタンバイモードにおけるスイッチング休止期間のうち一部の期間において、図4に示した制御電力供給スイッチ部11のスイッチ素子Q11をオフ状態にして、キャパシタC5から第1の制御部10への電力供給を停止する。このため、スタンバイモードにおけるスイッチング電源1の消費電力を低減できる。
また、図12に示す時刻t2において説明したように、出力電圧VOUTが上限電圧まで上昇すると、キャパシタC4に供給する電流を、図6に示した定電流供給部14の電流源S41から出力される電流と、電流源S42から出力される電流と、を加算した第1の電流にする。さらに、スイッチング電源1は、図12に示す時刻t3において説明したように、キャパシタC4の両端電圧VC4が閾値電圧Vth1まで上昇すると、スイッチング休止期間となる。このため、大きな電流でキャパシタC4を急速に充電でき、スタンバイモードにおいてキャパシタC4の両端電圧VC4を短時間で閾値電圧Vth1まで上昇させることができる。したがって、スタンバイモードにおいてスイッチ素子Q1が発振している期間を短縮することができ、スタンバイモードにおける消費電力を十分に削減できる。
また、スイッチング電源1は、図13に示す時刻t11、t12において説明したように、キャパシタC4に供給する電流を、図6に示した定電流供給部14の電流源S41から出力される電流と、電流源S42から出力される電流と、を加算した第1の電流にしてから、予め定められた時間としてのソフトスタート時間が経過すると、キャパシタC4に供給する電流を、電流源S42から出力される電流である第2の電流にする。このため、キャパシタC4に第1の電流を供給している途中でスタンバイモードからノーマルモードに遷移した場合でも、キャパシタC4に供給する電流を第1の電流にしてからソフトスタート時間が経過したら、キャパシタC4に供給する電流を第2の電流にして、キャパシタC4に供給する電流を小さくすることができる。したがって、キャパシタC4に第1の電流を供給している途中でスタンバイモードからノーマルモードに遷移した場合に、キャパシタC4に第1の電流が供給され続けてしまうのを防止できるので、ノーマルモードにおける消費電力も削減できる。
<第2実施形態>
[制御回路2Aの構成]
図14は、本発明の第2実施形態に係る制御回路2Aの回路図である。制御回路2Aは、図3に示した本発明の第1実施形態に係る制御回路2と置き換えることができる。この制御回路2Aは、制御回路2とは、図3に示した第1の制御部10の代わりに第1の制御部10Aを備える点が異なる。なお、制御回路2Aにおいて、制御回路2と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
第1の制御部10Aは、第1の制御部10とは、定電流供給部14の代わりに定電流供給部14Aを備える点と、ソフトスタート兼充電電流切替部19の代わりにソフトスタート兼充電電流切替部19Aを備える点と、過負荷検出部22、軽負荷検出部23、およびオートバーストモード切替部24を備える点と、が異なる。
[定電流供給部14Aの構成]
図15は、定電流供給部14Aの回路図である。定電流供給部14Aは、図6に示した定電流供給部14とは、接点F9を設けられている点が異なる。接点F9には、フリップフロップFF42の出力端子が接続されるとともに、図14に示したソフトスタート兼充電電流切替部19Aの接点M5が接続される。
[ソフトスタート兼充電電流切替部19Aの構成]
図16は、ソフトスタート兼充電電流切替部19Aの回路図である。ソフトスタート兼充電電流切替部19Aは、カウンタ191と、ポジエッジトリガ192、193と、比較器CMP93と、NチャネルMOSFETで構成されるスイッチ素子Q92〜Q94と、抵抗R93〜R97と、インバータINV94〜INV96と、論理積AND91〜AND93と、論理和OR91、OR92と、否定論理和NOR91と、を備える。
論理和OR92の2つの入力端子のうち、一方には、ポジエッジトリガ192を介して接点M8が接続され、他方には、ポジエッジトリガ193を介して接点M9が接続される。論理和OR92の出力端子には、論理積AND93の3つの入力端子のうち第3の入力端子が接続される。論理積AND93の3つの入力端子のうち第1の入力端子には、インバータINV94の出力端子が接続され、インバータINV94の入力端子には、カウンタ191の接点N8が接続される。論理積AND93の3つの入力端子のうち第2の入力端子には、インバータINV95の出力端子が接続され、インバータINV95の入力端子には、接点M5が接続される。
論理積AND93の出力端子には、論理和OR91の3つの入力端子のうち第3の入力端子が接続される。論理和OR91の出力端子には、カウンタ191の接点N9が接続される。論理和OR91の3つの入力端子のうち第2の入力端子には、インバータINV96の出力端子が接続され、インバータINV96の入力端子には、接点M7が接続される。論理和OR91の3つの入力端子のうち第1の入力端子には、否定論理和NOR91の出力端子が接続される。否定論理和NOR91の4つの入力端子には、それぞれ、接点M5と、カウンタ191の接点N8と、接点M9と、接点M8と、が接続される。
論理積AND91の2つの入力端子のうち、一方には、カウンタ191の接点N2が接続され、他方には、接点M8が接続される。論理積AND91の出力端子には、接点M6が接続される。論理積AND92の2つの入力端子のうち、一方には、カウンタ191の接点N1が接続され、他方には、接点M9が接続される。論理積AND92の出力端子には、接点M1が接続される。
カウンタ191の接点N6、N7には、それぞれ、接点M3、M4が接続される。また、カウンタ191の接点N5〜N3には、それぞれ、スイッチ素子Q92〜Q94のゲートが接続される。スイッチ素子Q92〜Q94のそれぞれのソースには、基準電位源GNDが接続される。スイッチ素子Q92のドレインには、抵抗R93を介して、比較器CMP93の反転入力端子が接続される。スイッチ素子Q93のドレインには、抵抗R94を介して、比較器CMP93の反転入力端子が接続される。スイッチ素子Q94のドレインには、抵抗R95を介して、比較器CMP93の反転入力端子が接続される。
比較器CMP93の反転入力端子には、抵抗R96を介して制御電圧源VDDが接続されるとともに、抵抗R97を介して基準電位源GNDが接続される。比較器CMP93の非反転入力端子には、接点M0が接続され、比較器CMP93の出力端子には、接点M2が接続される。
[制御回路2Aの動作]
以上の構成を備える制御回路2Aは、制御回路2とは、キャパシタC4に供給する電流を第1の電流にしてから第2の電流にするまでの予め定められた時間の制御が異なる。具体的には、制御回路2Aは、ソフトスタート時間と予め定められた延長時間とを加算した時間を、上述の予め定められた時間とする。ソフトスタート時間および延長時間は、図16に示したソフトスタート兼充電電流切替部19Aのカウンタ191により設定される。また、ノーマルモードにおける通常電源起動時において、キャパシタC4に供給する電流を最初から第2の電流とし、ソフトスタート時間の計時終了後にカウンタ191をリセットする。
カウンタ191は、接点N9にHレベル電圧が印加されるとリセットされ、接点N9に印加される電圧がHレベル電圧からLレベル電圧に変化すると、予め定められた周期に従ってカウントを開始する。そして、カウント値に応じたレベルの電圧を、接点N1〜N5、N7、N8からそれぞれ出力する。
(スタンバイモードにおける発振再開時のソフトスタート動作)
スタンバイモードにおける発振再開時のソフトスタート動作について、以下に説明する。
スタンバイモードにおける発振再開時には、本発明の第1実施形態と同様、第1の制御部10AにキャパシタC5の両端電圧VC5が供給され、制御電圧源VDDとして、制御電圧生成部21が制御回路2Aの種々の回路に制御電圧を供給し、スイッチ素子Q1の発振が開始される。また、本発明の第1実施形態と同様、図15に示した定電流供給部14AのフリップフロップFF42の出力端子からHレベル電圧が出力されるため、図16に示したソフトスタート兼充電電流切替部19AのインバータINV95の入力端子と、否定論理和NOR91の4つの入力端子のうちの1つと、にHレベル電圧が印加される。
また、発振再開時には、図7に示した低電圧誤動作防止回路部15の比較器CMP51の出力端子からHレベル電圧が出力されるので、カウンタ191の接点N6にはHレベル電圧が印加される。
カウンタ191は、接点N6にHレベル電圧が印加されると、接点N8からHレベル電圧を出力し、カウンタ191のカウント値が第5の値になるまで、接点N8からHレベル電圧を出力し続ける。カウンタ191の接点N8からHレベル電圧が出力されると、否定論理和NOR91の出力端子からLレベル電圧が出力されるとともに、インバータINV94の出力端子からLレベル電圧が出力される。インバータINV94の出力端子からLレベル電圧が出力されると、論理積AND93の出力端子からLレベル電圧が出力される。
また、ラッチ保護動作でない時には、図14に示したラッチ保護回路部20がHレベル電圧を出力するので、接点M7を介してインバータINV96の入力端子にHレベル電圧が印加され、インバータINV96の出力端子からLレベル電圧が出力される。このため、論理和OR91の3つの入力端子の全てにLレベル電圧が印加されることとなり、カウンタ191の接点N9にLレベル電圧が印加される。ここで、カウンタ191は、接点N9にHレベル電圧が印加されるとリセット状態になり、接点N9にLレベル電圧が印加されるとカウントを開始する。このため、接点N9にLレベル電圧が印加されることによって、カウンタ191によるカウントが開始される。
カウンタ191は、カウントを開始してから、カウント値が第3の値になるまでは、接点N3、N4、N5からHレベル電圧を出力する。これによれば、スイッチ素子Q92、Q93、Q94は全てオン状態となり、比較器CMP93の反転入力端子には、スイッチ素子Q92、Q93、Q94のそれぞれのオン状態・オフ状態の組み合わせの中で最も低い電圧が印加される。
ここで、比較器CMP93の非反転入力端子には、接点M0を介して、図11に示したソフトスタート兼充電電流切替部19の比較器CMP92の非反転入力端子と同様に、端子P7が接続される。また、比較器CMP93の出力端子には、接点M2を介して、比較器CMP92の出力端子と同様に発振制御部16の接点H7が接続される。このため、図11に示したソフトスタート兼充電電流切替部19の比較器CMP92を用いる場合と同様に、比較器CMP93を用いて、スイッチ素子Q1に流れる電流を制限することができる。そして、カウンタ191のカウント値が第3の値になるまでは、スイッチ素子Q1の電流に流れる電流を最も低い電流値に制限できる。
また、カウンタ191は、カウント値が第3の値になってから第4の値になるまでは、接点N3からLレベル電圧を出力し、接点N4、N5からHレベル電圧を出力する。これによれば、スイッチ素子Q94がオフ状態となるので、カウンタ191のカウント値が第3の値になるまでと比べて、比較器CMP93の反転入力端子に印加される電圧が高くなり、スイッチ素子Q1に流れる電流の制限値も高くなる。
また、カウンタ191は、カウント値が第4の値になってから第5の値になるまでは、接点N3、N4からLレベル電圧を出力し、接点N5からHレベル電圧を出力する。これによれば、スイッチ素子Q93、Q94がオフ状態となるので、カウント値が第3の値になってから第4の値になるまでと比べて、比較器CMP93の反転入力端子に印加される電圧が高くなり、スイッチ素子Q1に流れる電流の制限値も高くなる。
また、カウンタ191は、カウント値が第5の値になると、接点N6にLレベル電圧が印加されるか、または、制御電圧源VDDが供給停止されるまで、接点N3、N4、N5からLレベル電圧を出力する。これによれば、スイッチ素子Q92、Q93、Q94が全てオフ状態となる。このため、比較器CMP93の反転入力端子には、スイッチ素子Q92、Q93、Q94のそれぞれのオン状態・オフ状態の組み合わせの中で最も高い電圧が印加される。したがって、スイッチ素子Q1に流れる電流の制限値は、カウンタ191のカウント値が第5の値になるまでと比べて、高くなる。
以上のように、カウンタ191のカウント値に応じてスイッチ素子Q1に流れる電流の制限値を徐々に上げていくことによって、ソフトスタートを実現している。
また、カウンタ191は、カウント値が第5の値になると、接点N8からLレベル電圧を出力する。これによれば、接点N3、N4、N5、N8から出力される電圧は、接点N6にLレベル電圧が印加されるか、または、制御電圧源VDDが供給停止されるまで、Lレベル電圧で維持される。
しかしながら、上述のように、図15に示した定電流供給部14AのフリップフロップFF42の出力端子からはHレベル電圧が出力されているため、図16に示したソフトスタート兼充電電流切替部19AのインバータINV95の入力端子と、否定論理和NOR91の4つの入力端子のうちの1つと、にHレベル電圧が印加されている。このため、カウンタ191の接点N8から出力される電圧がLレベル電圧になっても、図15に示した定電流供給部14AのフリップフロップFF42の出力端子から出力される電圧がLレベル電圧になるまでは、接点N9に印加される電圧はLレベル電圧で維持され、カウンタ191はカウントを継続する。
ここで、本発明の第1実施形態と同様、図15に示した定電流供給部14AのフリップフロップFF42の出力端子から出力される電圧がHレベル電圧であれば、キャパシタC4に供給する電流は、第1の電流となっている。
カウンタ191がカウントを継続し、カウント値が第6の値になると、カウンタ191は、接点N7からLレベル電圧を出力する。接点N7から出力される電圧は、カウント値が第6の値である場合のみLレベル電圧であり、他の場合には常にHレベル電圧である。そして、接点N7からLレベル電圧が出力されると、接点M4および接点F8を介して、図15に示した定電流供給部14Aの論理積AND41の2つの入力端子のうち他方にLレベル電圧が入力される。これによれば、論理積AND41の出力端子からLレベル電圧が出力され、フリップフロップFF42のリセット端子にLレベル電圧が印加され、フリップフロップFF42の出力端子からLレベル電圧が出力される。
このため、キャパシタC4に供給する電流は、第2の電流に切り替えられるとともに、接点M5もLレベル電圧となり、否定論理和NOR91の4つの入力端子の全てにLレベル電圧が印加されることになる。これによれば、否定論理和NOR91の出力端子からHレベル電圧が出力され、カウンタ191の接点N9に印加される電圧がHレベル電圧となり、カウンタ191がリセットされる。
以上のように、カウンタ191のカウント値に応じてカウンタ191の接点N7から出力する電圧を制御することによって、キャパシタC4に供給する電流を第1の電流にしてから第2の電流に切り替えるまでの時間を、ソフトスタート時間と予め定められた延長時間とを加算した時間とし、キャパシタC4に供給する電流の切り替えを実現している。
(ノーマルモードにおける通常電源起動時のソフトスタート動作)
ノーマルモードにおける通常電源起動時のソフトスタート動作について、以下に説明する。
ノーマルモードにおける通常電源起動時には、図5に示した第2の制御部12のキャパシタC21の両端電圧がゼロであり、インバータINV21の出力端子からLレベル電圧が出力される。このLレベル電圧は、接点B5および接点F6を介して、図15に示した定電流供給部14AのインバータINV42の入力端子に印加され、フリップフロップFF42のセット端子にHレベル電圧が印加される。このフリップフロップFF42のセット端子に印加される電圧は、キャパシタC21が充電されてキャパシタC21の両端電圧がHレベル電圧にならない限り、Lレベル電圧にならない。このため、ノーマルモードにおける通常電源起動時には、フリップフロップFF42の出力端子から出力される電圧は、Lレベル電圧である。
このため、キャパシタC4に供給する電流は、最初から第2の電流となっており、図16に示したソフトスタート兼充電電流切替部19Aの接点M5は、Lレベル電圧になっている。したがって、カウンタ191のカウント値が第5の値になって、接点N8から出力される電圧がLレベル電圧になった時点で、カウンタ191の接点N9に印加される電圧がHレベル電圧となり、カウンタ191がリセットされる。
なお、上述のスタンバイモードにおける発振再開時においては、キャパシタC4に供給する電流の切り替えやソフトスタート動作以外でカウンタ191を利用できるようになるのは、カウンタ191のカウント値が第6の値になった後である。これに対して、ノーマルモードにおける通常電源起動時においては、キャパシタC4に供給する電流の切り替えやソフトスタート動作以外でカウンタ191を利用できるようになるのは、カウンタ191のカウント値が第5の値になった後である。そして、カウンタ191のカウント値は、第5の値になった後に、第6の値になる。このため、ノーマルモードにおける通常電源起動時には、スタンバイモードにおける発振再開時と比べて早く、キャパシタC4に供給する電流の切り替えやソフトスタート動作以外でカウンタ191を利用できる。
(軽負荷検出)
上述のキャパシタC4に供給する電流の切り替えやソフトスタート動作以外でカウンタ191を利用する例として、まず、軽負荷検出について説明する。
軽負荷検出部23は、端子P7に接続されており、端子P7は抵抗R2に接続されている。この軽負荷検出部23は、抵抗R2の電圧を検出することで、スイッチ素子Q1に流れる電流を検出し、検出した電流値により軽負荷を検出する。そして、軽負荷検出部23は、軽負荷を検出するとHレベル電圧を出力する。このHレベル電圧は、接点M9を介して、図16に示したソフトスタート兼充電電流切替部19Aのポジエッジトリガ193と、否定論理和NOR91の4つの入力端子のうちの1つと、論理積AND92の2つの入力端子のうち第2の入力端子と、に印加される。
上述の接点M5と、カウンタ191の接点N8と、がLレベル電圧の場合には、インバータINV94、INV95の出力端子からHレベル電圧が出力される。また、軽負荷検出部23が出力する電圧がLレベル電圧からHレベル電圧に切り替わるタイミングで、ポジエッジトリガ193がHレベル電圧のパルスを出力する。このため、接点M5と、カウンタ191の接点N8と、がLレベル電圧である場合に、軽負荷検出部23が軽負荷を検出したタイミングで、論理積AND93の3つの入力端子の全てにHレベル電圧が印加され、論理積AND93の出力端子からHレベル電圧のパルスが出力される。
このため、論理和OR91の3つの入力端子のうち第3の入力端子にHレベル電圧が印加されるので、カウンタ191の接点N9にHレベル電圧のパルスが印加され、カウンタ191がリセットされる。
ここで、否定論理和NOR91の4つの入力端子のうちの1つにも、軽負荷検出部23からHレベル電圧が印加されているため、否定論理和NOR91の出力端子からLレベル電圧が出力される。また、図14に示したラッチ保護回路部20は、ラッチ保護動作でない時にはHレベル電圧を出力し、このHレベル電圧が接点M7を介して図16に示したソフトスタート兼充電電流切替部19AのインバータINV96の入力端子に印加され、論理和OR91の3つの入力端子のうち第2の入力端子にLレベル電圧が印加される。
このため、ポジエッジトリガ193がHレベル電圧のパルスを出力した後に、ポジエッジトリガ193からLレベル電圧が出力されるタイミングで、論理和OR91の3つの入力端子の全てにLレベル電圧が印加され、カウンタ191の接点N9に印加される電圧がLレベル電圧となり、カウンタ191がカウントを再開する。
つまり、軽負荷検出部23が軽負荷を検出してHレベル電圧を出力すると、カウンタ191は、一旦カウントをリセットした後に、カウントを開始する。カウンタ191のカウント値が第1の値になると、カウンタ191は接点N1からHレベル電圧を出力する。このため、論理積AND92の2つの入力端子の双方にHレベル電圧が印加されることになるため、論理積AND92の出力端子からHレベル電圧が出力され、このHレベル電圧が、接点M1を介してオートバーストモード切替部24に印加される。オートバーストモード切替部24は、Hレベル電圧が印加されると、制御モードをオートバーストモードに切り替える。
(過負荷検出)
上述のキャパシタC4に供給する電流の切り替えやソフトスタート動作以外でカウンタ191を利用する例として、次に、過負荷検出について説明する。
過負荷検出部22は、端子P2に接続されており、過負荷を検出するとHレベル電圧を出力する。このHレベル電圧は、接点M8を介して、図16に示したソフトスタート兼充電電流切替部19Aのポジエッジトリガ192と、否定論理和NOR91の4つの入力端子のうちの1つと、論理積AND91の2つの入力端子のうち第2の入力端子と、に印加される。
上述の接点M5と、カウンタ191の接点N8と、がLレベル電圧の場合には、インバータINV94、INV95の出力端子からHレベル電圧が出力される。また、過負荷検出部22が出力する電圧がLレベル電圧からHレベル電圧に切り替わるタイミングで、ポジエッジトリガ192がHレベル電圧のパルスを出力する。このため、接点M5と、カウンタ191の接点N8と、がLレベル電圧である場合に、過負荷検出部22が過負荷を検出したタイミングで、論理積AND93の3つの入力端子の全てにHレベル電圧が印加され、論理積AND93の出力端子からHレベル電圧のパルスが出力される。
このため、論理和OR91の3つの入力端子のうち第3の入力端子にHレベル電圧が印加されるので、カウンタ191の接点N9にHレベル電圧のパルスが印加され、カウンタ191がリセットされる。
ここで、否定論理和NOR91の4つの入力端子のうちの1つにも、過負荷検出部22からHレベル電圧が印加されているため、否定論理和NOR91の出力端子からLレベル電圧が出力され、論理和OR91の3つの入力端子のうち第1の入力端子にLレベル電圧が印加される。また、図14に示したラッチ保護回路部20は、ラッチ保護動作でない時にはHレベル電圧を出力し、このHレベル電圧が接点M7を介して図16に示したソフトスタート兼充電電流切替部19AのインバータINV96の入力端子に印加され、論理和OR91の3つの入力端子のうち第2の入力端子にLレベル電圧が印加される。
このため、ポジエッジトリガ192がHレベル電圧のパルスを出力した後に、ポジエッジトリガ192からLレベル電圧が出力されるタイミングで、論理和OR91の3つの入力端子の全てにLレベル電圧が印加され、カウンタ191の接点N9に印加される電圧がLレベル電圧となり、カウンタ191がカウントを再開する。
つまり、過負荷検出部22が過負荷を検出してHレベル電圧を出力すると、カウンタ191は、一旦カウントをリセットした後に、カウントを開始する。カウンタ191のカウント値が第2の値になると、カウンタ191は接点N2からHレベル電圧を出力する。このため、論理積AND91の2つの入力端子の双方にHレベル電圧が印加されることになるため、論理積AND91の出力端子からHレベル電圧が出力され、このHレベル電圧が、接点M6を介してラッチ保護回路部20に印加される。
ラッチ保護回路部20は、Hレベル電圧が印加されると、Lレベル電圧を出力する。このLレベル電圧は、図14に示した発振制御部16の接点H1を介して、図8に示した発振制御部16の否定論理積NAND61の4つの入力端子のうち1つに印加される。これによれば、否定論理積NAND61の4つの入力端子のうち他の3つにどのような電圧が印加されようと、否定論理積NAND61の出力端子から出力される電圧は、Hレベル電圧に固定される。このHレベル電圧は、インバータINV61でLレベル電圧に変換された後、接点H8および端子P6を介して、スイッチ素子Q1のゲートに印加され、スイッチ素子Q1がオフ状態になる。これによれば、出力ラッチ保護動作が行われることになる。
また、ラッチ保護回路図20がLレベル電圧を出力すると、このLレベル電圧が接点M7を介してインバータINV96の入力端子に印加され、論理和OR91の3つの入力端子のうち第2の入力端子にHレベル電圧が印加される。このため、カウンタ191の接点N9に印加される電圧がHレベル電圧となり、カウンタ191がリセットされる。
なお、カウンタ191については、上述のソフトスタート動作と、上述のキャパシタC4に供給する電流を第1の電流から第2の電流へ切り替える動作と、におけるカウントに優先して使用される。
これらのカウントが行われている場合、つまりカウンタ191の接点N8または接点M5がHレベル電圧である場合には、論理積AND93の第1の入力端子または第2の入力端子にLレベル電圧が印加されている。このため、過負荷検出部22または軽負荷検出部23がHレベル電圧を出力して、ポジエッジトリガ192またはポジエッジトリガ193がHレベル電圧のパルスを出力しても、論理積AND93の出力端子から出力される電圧はLレベル電圧のままとなり、カウンタ191の接点N9に印加される電圧はLレベル電圧のままであり、カウンタ191はリセットされない。
また、上述のソフトスタート動作と、上述のキャパシタC4に供給する電流を第1の電流から第2の電流へ切り替える動作と、におけるカウントが終わっているとともに、過負荷検出部22および軽負荷検出部23がLレベル電圧を出力しており、かつ、ラッチ保護動作が行われていない場合には、否定論理和NOR91の4つの入力端子の全てにLレベル電圧が印加され、否定論理和NOR91の出力端子からHレベル電圧が出力される。このため、カウンタ191の接点N9に印加される電圧がHレベル電圧となり、カウンタ191がリセットされる。
以上の制御回路2Aを制御回路2の代わりに備えるスイッチング電源1のことを、スイッチング電源1Aと呼ぶこととすると、スイッチング電源1Aは、本発明の第1実施形態に係るスイッチング電源1が奏することのできる上述の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
スイッチング電源1Aは、ノーマルモードにおける通常電源起動時には、キャパシタC4に供給する電流を最初から第2の電流とし、ソフトスタート時間の計時終了後、ソフトスタート時間の経過を計時するカウンタ191をリセットする。このため、ノーマルモードにおける通常電源起動時には、ソフトスタート時間と予め定められた延長時間とを加算した時間を待つことなく、ソフトスタート時間の計時後すぐにカウンタ191がリセットされる。したがって、過負荷検出部22や軽負荷検出部23といった、定電流供給部14以外の構成が、従来と比べて早くカウンタ191を利用できるようにすることができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、図6に示した定電流供給部14は、キャパシタC4に定電流を供給するものとしたが、これに限らず、キャパシタC4に電流を供給するものとしてもよい。キャパシタC4に電流を供給することは、例えば、図6に示した定電流供給部14の電流源S41、S42の少なくともいずれかを抵抗に置き換えることで実現できる。図6に示した定電流供給部14の電流源S41、S42の少なくともいずれかを抵抗に置き換えた場合であっても、上述の効果と同様の効果を奏することができる。
また、上述の実施形態において、出力電圧上限検出部50は、出力電圧VOUTが上限電圧以上であれば、フォトトランジスタPT2をオン状態にするものとした。この上限電圧について、ノーマルモードとスタンバイモードとで同一の電圧レベルに設定してもよいし、ノーマルモードとスタンバイモードとで異なる電圧レベルに設定してもよい。例えば、ノーマルモードとスタンバイモードとで上述の上限電圧を同一の電圧レベルに設定した場合には、ノーマルモードにおける出力電圧VOUTと、スタンバイモードにおける出力電圧VOUTの最大値と、が等しくなる。また、ノーマルモードとスタンバイモードとで上述の上限電圧を異なる電圧レベルに設定した場合、より具体的にはノーマルモードにおける上限電圧をスタンバイモードにおける下限電圧と同一の電圧レベルに設定した場合には、ノーマルモードにおける出力電圧VOUTと、スタンバイモードにおける出力電圧VOUTの最小値と、が等しくなる。
また、上述の実施形態では、スイッチング電源1、1Aは、トランスTにより1次側と2次側とが絶縁される絶縁型のスイッチング電源であるものとしたが、これに限らず、非絶縁型のスイッチング電源であってもよい。