JP6026140B2 - 包装容器 - Google Patents

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Description

本発明は包装物(例えば、ラップフィルム、アルミニウム箔)をロール状に巻回したフィルムロールを収容する包装容器に関し、特には、包装物を引き出すときのフィルムロールの飛び出し防止と包装物の良好な引き出しとを両立させた包装容器に関する。
包装物を収容する包装容器は、通常、包装物をロール状に巻回したフィルムロールを収容する容器本体と、容器本体と一体に設けられた蓋体と、包装物を切断するための切断手段と、を備える。使用者は、蓋体を開けて、容器から包装物を所定の長さだけを引き出した後、蓋体を閉じ、一方の手で容器本体と蓋体との間に包装物を固定しつつ、引き出された包装物を他方の手で引っ張ることで、例えば、蓋体の下端又は容器本体の下端に設けられた切断手段で包装物を切断する。しかし、包装物を引き出すときに、フィルムロールが容器本体から不意に飛び出しやすく、安定して包装物を引き出すことができないという問題があった。
容器本体の両側面壁の壁面上に、折線と切線とで区画された内折込片を設け、この内折込片を内側に押し込んでフィルムロールの中空部の両端を支えることで、包装物を引き出すときのフィルムロールの飛び出しを防止する包装容器が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。容器本体の前面壁又は両側面壁の少なくともいずれか一つの上端辺に連接する折込片(以降、フラップということもある。)によって、包装物を引き出すときのフィルムロールの飛び出しを防止する技術が開示されている(例えば、特許文献2又は3を参照。)。
実公昭61−43702号公報 特開昭58−171334号公報 特開平1−308752号公報
特許文献1のようにフィルムロールの両端を支持すると、フィルムロールの円滑な回転が阻害され、安定した包装物の引き出しが行えないという問題がある。そこで、特許文献2又は3のようにフラップでフィルムロールの飛び出しを防止することが好ましいが、例えば、特許文献2の図4に示されるように、フラップの端辺と容器本体の前面壁の上端辺との間のスペースが狭いと、包装物を引き出す方向の自由度が低くなりすぎて、操作性に劣る。また、引き出される包装物が、フラップの端辺に擦れて、包装物の表面に傷や破れが生じるおそれがある。これまで、包装物を引き出すときのフィルムロールの飛び出し防止と包装物の良好な引き出しとを両立するために、フラップの形状をどのようにするかについては、検討されていない。
本発明の目的は、フィルムロールの飛び出しの防止と包装物の良好な引き出しとを両立する包装容器を提供することである。
本発明に係る包装容器は、矩形の本体底面壁と、該本体底面壁の長辺に立設する本体前面壁及び本体後面壁と、前記本体底面壁の短辺に立設する本体左側面壁及び本体右側面壁と、を有し、包装物がロール状に巻回されたフィルムロールを収容する、上面が開口した容器本体と、前記本体後面壁の上端辺に連接し、前記容器本体の上面開口部を開閉する蓋
体と、を備える包装容器において、前記容器本体は、前記本体左側面壁の上端辺及び前記本体右側面壁の上端辺にそれぞれ連接するガイドフラップを更に有し、該ガイドフラップは、前記本体左側面壁の上端辺からの最大幅をw1、前記本体右側面壁の上端辺からの最大幅をw2、前記容器本体の長手方向の長さをh、前記フィルムロールの管軸方向の長さをL1としたとき、数1及び数2を満たし、かつ、前記本体前面壁側に、前記本体左側面壁の上端辺又は前記本体右側面壁の上端辺を起点とし、前記最大幅w1,w2となる点のうち、前記本体前面壁に最も近い点を終点とするガイド辺を有し、該ガイド辺は、前記起点を一端とする凹曲線部を有し、前記ガイド辺の終点は、前記本体左側面壁の上端辺又は前記本体右側面壁の上端辺の全長を100%としたとき、いずれも前記本体前面壁側から35〜60%の位置にあり、前記ガイド辺の起点は、前記本体左側面壁の上端辺又は前記本体右側面壁の上端辺の全長を100%としたとき、いずれも前記本体前面壁側から0〜30%の位置にあることを特徴とする。ガイド辺の終点を前記の位置とすることで、包装物を引き出すときのフィルムロールの飛び出しをより効果的に防止することができる。ガイド辺の起点を前記の位置とすることで、包装物の引き出しをより安定して行うことができる。

(数1)w1>h−L1
(数2)w2>h−L1
本発明に係る包装容器では、前記ガイド辺は、(1)前記凹曲線部に連続する凸曲線部を更に有する、(2)前記凹曲線部に連続する直線部を更に有する又は(3)前記凹曲線部だけからなるのいずれか一つの端辺である形態を包含する。
本発明に係る包装容器では、前記包装物が、前記フィルムロールと前記本体後面壁との間から引き出されることが好ましい。包装物がガイド辺と本体前面壁の上端辺との間から引き出されることで、フィルムロールの飛び出しをより効果的に防止することができる。また、包装物の傷つきを防止することができる。
本発明に係る包装容器では、前記包装物が、アルミニウム箔又はコーティング層を備えるアルミニウム箔であることが好ましい。このような包装物は傷つき又は破れが生じ易いが、それを防止することができる。
本発明は、フィルムロールの飛び出しの防止と包装物の良好な引き出しとを両立する包装容器を提供することができる。
本実施形態に係る包装容器の一例を示す斜視図である。 本実施形態に係る包装容器の一例を示す上面図である。 ガイド辺の変形形態例を説明するための部分拡大図であり、(a)はガイド辺が凹曲線部に連続する凸曲線部を更に有する形態、(b)はガイド辺が凹曲線部に連続する直線部を更に有する形態、(c)はガイド辺が凹曲線部だけからなる形態である。
次に、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
図1は、本実施形態に係る包装容器の一例を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る包装容器の一例を示す上面図である。本実施形態に係る包装容器100は、図1に示すように、矩形の本体底面壁11と、本体底面壁11の長辺に立設する本体前面壁12及び本体後面壁13と、本体底面壁11の短辺に立設する本体左側面壁14及び本体右側面壁15と、を有し、包装物41がロール状に巻回されたフィルムロール40を収容する、上面が開口した容器本体10と、本体後面壁13の上端辺13aに連接し、容器本体10の上面開口部を開閉する蓋体20と、を備える包装容器において、容器本体10は、本体左側面壁14の上端辺14a及び本体右側面壁15の上端辺15aにそれぞれ連接するガイドフラップ50A,50Bを更に有する。ガイドフラップ50A,50Bは、本体左側面壁14の上端辺14aからの最大幅(以降、ガイドフラップ50Aの幅ということもある。)をw1、本体右側面壁15の上端辺15aからの最大幅(以降、ガイドフラップ50Bの幅ということもある。)をw2、容器本体10の長手方向の長さをh、フィルムロール40の管軸方向の長さをL1としたとき、数1及び数2を満たし、かつ、本体前面壁12側に、本体左側面壁14の上端辺14a又は本体右側面壁15の上端辺15aを起点s1とし、最大幅w1,w2となる点のうち、本体前面壁12に最も近い点を終点s2とするガイド辺51を有する。ガイド辺51は、起点s1を一端とする凹曲線部51aを有する。本明細書において、包装容器100の長手方向は、図1のW‐W´方向である。また、包装容器100の短手方向は、図1のD‐D´方向であり、包装容器100の高さ方向は、図1のH‐H´方向である。フィルムロール40の管軸方向は、包装容器100の長手方向W−W´と同じである。
(数1)w1>h−L1
(数2)w2>h−L1
包装容器100は、容器本体10と蓋体20とを備える横長の略直方体形状の箱である。包装容器100の材質は、例えば、紙、プラスチックである。板材の厚さは、一般に、0.45〜0.75mmである。なお、本発明は、包装容器100の材質及び板材の厚さに制限されない。
容器本体10は、本体底面壁11と、本体前面壁12と、本体後面壁13と、本体左側面壁14と、本体右側面壁15とを有し、上面開口部を有する。本体底面壁11は、長辺と短辺とを有する矩形の周壁である。本体前面壁12及び本体後面壁13は、本体底面壁11の対向する長辺にそれぞれ立設する矩形の周壁である。本体左側面壁14及び本体右側面壁15は、本体底面壁11の対向する短辺にそれぞれ立設する略正方形の周壁である。上面開口部は、本体前面壁12の上端辺12aと、本体後面壁13の上端辺13aと、本体左側面壁14の上端辺14aと、本体右側面壁15の上端辺15aで形成され、フィルムロール40の出し入れ及びフィルムロール40からの包装物41の引き出しを可能とする。
ガイドフラップ50Aは、本体左側面壁14の上端辺14aに連接し、本体左側面壁14に対して略垂直に内側に向けて折り曲げられる。また、ガイドフラップ50Bは、本体右側面壁15の上端辺15aに連接し、本体右側面壁15に対して略垂直に内側に向けて折り曲げられる。ガイドフラップ50A,50Bは、包装物41を引き出すときのフィルムロール40の浮き上がりを抑制し、フィルムロール40の飛び出しを防止する。
ガイドフラップ50A,50Bは、図2に示すように、ガイドフラップ50Aの幅をw1、ガイドフラップ50Bの幅をw2、容器本体10の長手方向の長さをh、フィルムロール40の管軸方向の長さをL1としたとき、数1及び数2を満たす。すなわち、ガイドフラップ50Aの幅w1及びガイドフラップ50Bの幅w2は、いずれも容器本体10の長手方向の長さhとフィルムロール40の管軸方向の長さL1との差よりも大きい。ガイドフラップ50Aの幅w1若しくはガイドフラップ50Bの幅w2のいずれか一方又は両方が、容器本体10の長手方向の長さhとフィルムロール40の管軸方向の長さL1との差以下であると、フィルムロール40の飛び出しを防止する効果が得られない。また、ガイドフラップ50Aの幅w1及びガイドフラップ50Bの幅w2は、いずれも容器本体10の長手方向の長さhと包装物41の幅との差よりも大きいことが好ましい。ガイドフラップ50Aの幅w1若しくはガイドフラップ50Bの幅w2のいずれか一方又は両方が、容器本体10の長手方向の長さhと包装物41の幅との差に等しいときは、包装物41の側端部41b,41cがガイドフラップ50A,50Bの端辺52に接触して、包装物41の側端部41b,41cの破れやしわが生じる場合がある。ガイドフラップ50Aの幅w1若しくはガイドフラップ50Bの幅w2のいずれか一方又は両方が、容器本体10の長手方向の長さhと包装物41の幅との差より小さいときは、包装物41の引き出し方向を制御できず、フィルムロール40の飛び出しを防止できない場合がある。
ガイド辺51は、ガイドフラップ50A,50Bの端辺のうち、本体前面壁12側の端辺であり、包装物41の引き出し方向を適当な方向に制限して、実質的に包装物41を引き出すときのフィルムロール40の浮き上がりを防止する部分である。
ガイド辺51の起点s1は、本体左側面壁14の上端辺14a又は本体右側面壁15の上端辺15aにある。ガイド辺51の起点s1は、図2に示すように、本体左側面壁14の上端辺14a又は本体右側面壁15の上端辺15aの全長p1,p2を100%としたとき、いずれも本体前面壁12側から0〜30%の位置にあることが好ましい。より好ましくは、本体前面壁12側から5〜25%の位置である。ガイド辺51の起点s1が、本体前面壁12側から30%を超える位置にあると、包装物41の引き出し方向の自由度が高くなりすぎて、包装物41を高速で引き出したときにフィルムロール40の浮き上がりを防止できない場合がある。
ガイド辺51の終点s2は、ガイドフラップ50A,50Bの幅w1,w2となる点のうち、本体前面壁12に最も近い点である。ガイド辺51の終点s2は、図2に示すように、本体左側面壁14の上端辺14a又は本体右側面壁15の上端辺15aの全長p1,p2を100%としたとき、いずれも本体前面壁12側から35〜100%の位置にあることが好ましい。より好ましくは、本体前面壁12側から40〜60%の位置である。ガイド辺51の終点s2が、本体前面壁12側から35%未満の位置にあると、ガイド辺51と本体前面壁12の上端辺12aとの間隔が狭くなり、包装物41の引き出し方向の自由度が小さく、操作性に劣る場合がある。また、ガイド辺51の終点s2を本体前面壁12側から60%以下の位置にすることで、製函時のガイドフラップ50A,50Bの折り曲げ加工性をより良好にすることができる。
凹曲線部51aは、ガイド辺51の起点s1を一端とする。本明細書において、凹曲線とは、ガイドフラップ50A,50Bの中央部に近づく方向に膨らむ曲線をいう。ガイド辺51の一端側に凹曲線部51aを設ける場合は、凸曲線部又は直線部を設ける場合と比較して、ガイド辺51と本体前面壁12の上端辺12aとの間のスペースを相対的に広くとることができ、包装物41がガイドフラップ50A,50B又は本体前面壁12の上端辺12aに接触して、包装物41の表面に傷つきや破れが生じることを防止できる。
凹曲線部51aは、一つの曲率半径で形成された曲線で形成するか、又は曲率半径の異なる二以上の曲線で形成してもよい。曲率半径の異なる二以上の曲線は、例えば、ベジエ曲線、スプライン曲線、緩和曲線である。
図2に示すように、ガイド辺51の起点s1を通る凹曲線部51aの接線tと本体前面壁12の上端辺12aとのなす角θ1は、10〜80°であることが好ましく、45〜70°であることがより好ましい。θ1が10°未満では、ガイド辺51と本体前面壁12の上端辺12aとの間隔が狭くなり、包装物41の引き出し方向の自由度が小さく、操作性に劣る場合がある。また、ガイド辺51が包装物41に接触する頻度が高まり、包装物41の傷つきや破れが生じる場合がある。θ1が80°を超えると、ガイドフラップ50A,50Bの幅w1,w2が狭くなり、フィルムロール40の飛び出しを防止できない場合がある。また、製函時にガイドフラップ50A,50Bの折り曲げ加工性が劣る場合がある。
図1及び図2では、ガイド辺51が凹曲線部51aだけからなる形態を示した。ガイド辺51を凹曲線部51aだけで形成することで、ガイド辺51と本体前面壁12の上端辺12aとの間のスペースを広くとることができるため、包装物41の引き出しをより安定して行うことができる。ただし、本実施形態はこれに限定されない。次に、ガイド辺51の変形形態例について説明する。
図3は、ガイド辺の変形形態例を説明するための部分拡大図であり、(a)はガイド辺が凹曲線部に連続する凸曲線部を更に有する形態、(b)はガイド辺が凹曲線部に連続する直線部を更に有する形態、(c)はガイド辺が凹曲線部だけからなる形態である。次に、図3を参照して、各形態について説明する。なお、図3には、左側面壁14の上端辺14aに連接するガイドフラップ50A1〜50A3だけを示したが、右側面壁15の上端辺15aに連接するガイドフラップ(不図示)も基本的な構成を同じくするため、ここでは説明を省略する。また、図1及び図2では、左右のガイドフラップ50A,50Bを左右対称の形状としたが、左右のガイドフラップ50A,50Bは、相互に異なる形状としてもよい。
図3(a)は、ガイド辺511が凹曲線部51aに連続する凸曲線部51bを更に有する形態である。本明細書において、凸曲線とは、ガイドフラップ50A,50Bの中央部から離れる方向に膨らむ曲線をいう。凸曲線部51bを有することで、ガイド辺511の終点s2近傍で、ガイドフラップ50A1の角を丸めることができるため、安全性をより高めることができる。
図3(b)は、ガイド辺512が凹曲線部51aに連続する直線部51cを更に有する形態である。直線部51cを有することで、ガイド辺512の終点s2において、ガイドフラップ50A2の角を鈍角にすることができるため、安全性をより高めることができる。
図3(c)は、ガイド辺513が凹曲線部51aだけからなる形態である点で図1及び図2と共通するが、ガイド辺513の起点s1が本体前面壁12側から10%の位置にある点で図1及び図2と相違する。図3(c)に示すように、ガイド辺513の起点s1を本体前面壁12から離すことで、ガイド辺513と本体前面壁12の上端辺12aとの間のスペースを更に広くとることができる。
次に、ガイド辺51以外のガイドフラップ50A,50Bの端辺について説明する。ガイドフラップ50A,50Bは、図1〜図3に示すように、本体左側面壁14の上端辺14a又は本体右側面壁15の上端辺15aに平行な端辺52を更に有することが好ましい。また、本体後面壁13側のガイドフラップの端辺53は、図1〜図3に示すように、本体後面壁13の上端辺13aに対して平行に形成するか、又は本体後面壁13の上端辺13aに対して傾斜させて形成してもよい。本体後面壁13側のガイドフラップの端辺53の起点s3は、本体左側面壁14の上端辺14a又は本体右側面壁15の上端辺15aの全長p1,p2を100%としたとき、いずれも本体前面壁12側から35〜100%の位置にあることが好ましい。より好ましくは、本体前面壁12側から75〜100%の位置である。本体後面壁13側のガイドフラップの端辺53の起点s3が本体前面壁12から35%未満の位置にあると、フィルムロール40を抑えることができない場合がある。
蓋体20は、容器本体10の上面開口部を開閉自在に覆う部分である。蓋体20は、図1に示すように、蓋天面壁21と、蓋天面壁21に連接する蓋前面壁22と、蓋左側面壁24と、蓋右側面壁25とを有する。容器本体10と蓋体20とは、本体後面壁13の上端辺13aに蓋天面壁21が連接して、一体に設けられている。上面開口部を閉鎖時には、蓋天面壁21が上面開口部を覆い、蓋前面壁22が本体前面壁12の外側に重ねて配置され、蓋左側面壁24及び蓋右側面壁25が、それぞれ本体左側面壁14及び本体右側面壁15の外側に重ねて配置される。
包装容器100は、フィルムロール40から引き出した包装物41を切断するための切断手段30を有することが好ましい。切断手段30を設ける位置は特に制限はないが、一般に、蓋前面壁22の裏面(容器本体側の表面)に取り付け、蓋前面壁22の下端辺22aから刃の先端部を突出させて配置される。図1に示す包装容器100では、蓋前面壁22の下端辺22aを直線状に形成しており、切断手段30もこの形状に合わせて直線状に形成している。なお、本実施形態では、図1に示すような蓋前面壁22及び切断手段30が直線形状である形態に限定されず、例えば、蓋前面壁22の下端辺22a及び切断手段30を略V字形状、略U字形状としてもよい。切断手段30の材質及び形状は特に限定されないが、例えば、厚紙、プラスチック、金属などで形成された鋸刃状の切断刃である。
フィルムロール40は、所定の幅及び所定長さを有する包装物41を、ロール状に巻回してなり、容器本体10に収容される。
包装物41は、特に制限はないが、例えば、アルミニウム箔若しくはコーティング層を備えるアルミニウム箔、ポリ塩化ビニリデンフィルム若しくはポリエチレンフィルムなどのラップフィルム又は加熱調理用の紙シートである。このうち、包装物41がアルミニウム箔又はコーティング層を備えるアルミニウム箔であることが好ましい。これらは、表面の光沢が高いため擦れによる傷が目立ち易く、また、耐ピンヒール性に劣るところ、本実施形態では、包装物41がガイドフラップ50A,50B又は本体前面壁12の上端辺12aに擦れることがないので、包装物41の表面の傷つき又は破れを防止することができる。包装物41の厚さは、特に限定されないが、アルミニウム箔又はコーティング層を備えるアルミニウム箔の場合には、一般に、7〜25μmである。コーティング層は、例えば、シリコーン樹脂コーティング層、フッ素樹脂コーティング層である。
本実施形態に係る包装容器100では、包装物41がフィルムロール40と本体後面壁13との間から引き出される、所謂上出しであるか、又は包装物41がフィルムロール40と本体前面壁12との間から引き出される、所謂下出しであってもよい。このうち、上出しであることがより好ましい。下出しは上出しと比較して、包装物41を引き出すときに、包装物41が本体前面壁12の上端辺12aと擦れるため、包装物41の表面が傷つきやすい。上出しは下出しと比較して、包装物41を引き出すときにフィルムロール40が浮き上がりやすい傾向にあるが、本実施形態に係る包装容器100では、ガイドフラップ50A,50Bでフィルムロール40の飛び出しを防止することができる。
10 容器本体
11 本体底面壁
12 本体前面壁
12a 本体前面壁の上端辺
13 本体後面壁
13a 本体後面壁の上端辺
14 本体左側面壁
14a 本体左側面壁の上端辺
15 本体右側面壁
15a 本体右側面壁の上端辺
20 蓋体
21 蓋天面壁
22 蓋前面壁
22a 蓋前面壁の下端辺
24 蓋左側面壁
25 蓋右側面壁
30 切断手段
40 フィルムロール
41 包装物
50A,50A1〜50A3,50B ガイドフラップ
51 ガイド辺
51a 凹曲線部
51b 凸曲線部
51c 直線部
52,53 ガイドフラップの端辺
100 包装容器
511 ガイド辺
512 ガイド辺
513 ガイド辺
w1,w2 ガイドフラップの幅
h 容器本体の長手方向の長さ
L1 包装物の長手方向の長さ
p1 本体左側面壁の上端辺の全長
p2 本体右側面壁の上端辺の全長
s1 ガイド辺の起点
s2 ガイド辺の終点
t 凹曲線部の接線
θ1 凹曲線部の接線と本体前面壁の上端辺とのなす角

Claims (4)

  1. 矩形の本体底面壁と、該本体底面壁の長辺に立設する本体前面壁及び本体後面壁と、前記本体底面壁の短辺に立設する本体左側面壁及び本体右側面壁と、を有し、包装物がロール状に巻回されたフィルムロールを収容する、上面が開口した容器本体と、
    前記本体後面壁の上端辺に連接し、前記容器本体の上面開口部を開閉する蓋体と、
    を備える包装容器において、
    前記容器本体は、前記本体左側面壁の上端辺及び前記本体右側面壁の上端辺にそれぞれ連接するガイドフラップを更に有し、
    該ガイドフラップは、前記本体左側面壁の上端辺からの最大幅をw1、前記本体右側面壁の上端辺からの最大幅をw2、前記容器本体の長手方向の長さをh、前記フィルムロールの管軸方向の長さをL1としたとき、数1及び数2を満たし、かつ、前記本体前面壁側に、前記本体左側面壁の上端辺又は前記本体右側面壁の上端辺を起点とし、前記最大幅w1,w2となる点のうち、前記本体前面壁に最も近い点を終点とするガイド辺を有し、
    該ガイド辺は、前記起点を一端とする凹曲線部を有し、
    前記ガイド辺の終点は、前記本体左側面壁の上端辺又は前記本体右側面壁の上端辺の全長を100%としたとき、いずれも前記本体前面壁側から35〜60%の位置にあり、
    前記ガイド辺の起点は、前記本体左側面壁の上端辺又は前記本体右側面壁の上端辺の全長を100%としたとき、いずれも前記本体前面壁側から0〜30%の位置にあることを特徴とする包装容器。
    (数1)w1>h−L1
    (数2)w2>h−L1
  2. 前記ガイド辺は、(1)前記凹曲線部に連続する凸曲線部を更に有する、(2)前記凹曲線部に連続する直線部を更に有する又は(3)前記凹曲線部だけからなるのいずれか一つの端辺であることを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記包装物が、前記フィルムロールと前記本体後面壁との間から引き出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装容器。
  4. 前記包装物が、アルミニウム箔又はコーティング層を備えるアルミニウム箔であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の包装容器。
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