JP2018108823A - 収納箱、および、巻回体入り収納箱 - Google Patents
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Abstract
Description
フラップ片と段差部との係合の度合いは、フラップ片の幅が広いほど高まる。本体脇板の幅に対するフラップ片の幅の比率である幅比率は、フラップ片と段差部との係合の度合いを示すパラメータである。また、この幅比率は、上述したフラップ片の回転に要する負荷の度合いを示すパラメータでもある。上記構成によれば、この幅比率が0.49以上であるため、フラップ片と段差部との係合によって蓋上板が浮き上がることを抑える効果が得られやすくなる。他方、この幅比率が0.77以下でもあるため、蓋部を開けることの困難性を軽減させる効果が得られやすくもなる。
上記課題を解決するための巻回体入り収納箱は、薄膜状の長尺物が巻かれた巻回体と、上述した収納箱とを備える。
脇板頂辺25Tは、右フラップ片27の底辺と、該底辺の両側が直線状(直線状に右フラップの底辺が含まれる)であるか、または、右フラップ片27の底辺よりもその両側が低い位置にある辺を含む。このように構成すると、右フラップ片27の両側には、右本体脇板25を構成する板部分が存在しないため、外側に突出する右フラップ片27を、製造時に折りやすく、成形しやすくなる。
(収納箱)
前板を基準版として、前板の高さ(H1)を42mm、後板の高さを43mm、本体脇板の幅(W1)を43mm、蓋脇板の高さ(H3)を30mm、前板フラップ片の高さは前板の高さと同じ、後板フラップ片の高さは後板と同じとし、本体脇板の高さ(H2)、フラップ片の幅(W2)、段差部の高さ(H4)を表1の通り設定し、紙製の巻回体収容箱を作成した。収納箱の脇板頂辺には外側へ突き出るフラップ片を備え、蓋部の内面は、フラップ片と係合する段差部を備える。フラップ片の突出量は、3.5mmとした。
(官能評価)
作成した収容箱を用いて官能評価を行った。官能評価においては、各収納箱の蓋部を開ける操作と閉じる操作とを交互に5回繰り返し、蓋部を開ける際の負荷および蓋部の浮き上がりを評価した。蓋部30が非常に開けやすく、かつ、蓋上板31が浮き上がることが抑えられた水準を「◎」、蓋部30が開けやすく、かつ、蓋上板31が浮き上がることが抑えられた水準を「○」、蓋部30が開けやすく、かつ、蓋上板31が浮き上がる水準を「△」、各脇板頂辺と前板頂辺とが一致する構成と比べて蓋部30の開けやすさが同程度、あるいは、開けにくい水準を「×」として示す。
(1)各脇板頂辺の位置が前板頂辺23Tよりも低い分、右蓋脇板33と右本体脇板25との隙間が右フラップ片27の押圧によって拡張される。そのため、蓋部30を開ける際の負荷を軽減させることが可能となる。
[本体脇板]
・各本体脇板25,26は、本体底板21とは連接せず、本体前板23と連接することも可能である。この際、各本体脇板25,26の内面に連接するフラップ片は、本体底板21、および、本体後板24の少なくとも一方に連接する。
・各本体脇板25,26は、本体底板21とは連接せず、本体後板24と連接することも可能である。この際、各本体脇板25,26の内面に連接するフラップ片は、本体底板21、および、本体前板23の少なくとも一方に連接する。
・本体脇板25は、本体脇板25の頂辺である脇板頂辺25Tに前板頂辺23Tよりも低い部分を備え、当該部分から外側下方へ突き出る右フラップ片27を備える構成であればよい。すなわち、本体脇板25は、脇板頂辺25Tの一部に、右フラップ片27の底辺よりも低い部分を備えることも可能である。本体脇板26が備える構成もまた、本体脇板25と同様である。
・各段差部33S,34Sは、各段差部33S,34Sの内面に貼り着けられた紙片と、蓋上板31とによって挟まれた窪みとすることも可能である。また、各段差部33S,34Sは、各段差部33S,34Sの内面に貼り着けられた上下一対の紙片に挟まれた窪みとすることも可能である。要は、各段差部33S,34Sは、各蓋脇板33,34の内面に位置する窪みであって、各フラップ片27,28と係合可能な構成であればよい。
・前板フラップ片23F、および、後板フラップ片24Fの少なくとも一方が割愛されることも可能である。
・前板フラップ片23Fの頂辺、または、後板フラップ片24Fの頂辺の少なくとも一方は、高さ方向において前板頂辺23Tよりも下方に位置することも可能である。このように構成すると、何らかの理由で収納対象を本体部取り出す場合に、収納対象を取り出すために指を収納箱の中に入れやすく、操作が容易になる。また、前板フラップ片23F、または、後板フラップ片24Fの頂辺が、本体部20の開口を閉じることの妨げとなることも抑えられる。
・ラップフィルム60が巻き付けられる紙管61の高さよりも脇板頂辺25Tの高さを低くした構成とすることも可能である。この際、図6が示すように、前板フラップ片23F、および、後板フラップ片24Fは、右本体脇板25と対向する方向から見て、紙管61の上部を露出させる形状を有することも可能である。脇板頂辺25Tの高さが紙管61の高さよりも低く、かつ、前板フラップ片23F、および、後板フラップ片24Fが紙管61の上部を露出させる形状であれば、紙管61を取り出すために指などで紙管61の側面に触れることが可能となる。そのため、収納箱にラップフィルム60を収納すること、および、収納箱からラップフィルム60を取り出すことが容易ともなる。
なお、右本体脇板25と対向する方向から見て、紙管61の上部と右フラップ片27の底辺27Tとが重畳する構成においては、脇板頂辺25Tのなかで底辺27Tのみが紙管61の高さよりも低い構成とすることも可能である。このような底辺27Tの構成であっても、上述した効果は得られる。あるいは、脇板頂辺25Tのなかで底辺27Tが紙管61の高さよりも低く、かつ、底辺27Tの両側が底辺27Tよりもさらに低い構成とすることも可能である。このような脇板頂辺25Tの構成であれば、上記実施形態に記載したように、右フラップ片27を製造時に折りやすく、成形しやすくなる。なお、左フラップ片28においても、こうした変形例を適用することは可能である。
・巻回体を構成する長尺物は、アルミ箔や紙などに変更することも可能である。また、収納箱が収容する対象は、巻回体以外とすることも可能である。
・掩蓋板32の下端は、左右方向に延在する直線状とすることも可能であって、本体前板23の一部を覆う要請がない場合には、蓋部30から掩蓋板32を割愛することも可能である。
・切断刃40は、左右方向に延在する直線状とすることも可能であって、収納対象が巻回体以外である場合には、切断刃40を割愛することも可能である。
・本体前板23と本体後板24とは、互いに平行な板状に限らず、各々を含む平面が互いに交差する板状を有することも可能である。また、右本体脇板25と左本体脇板26とも同じく、互いに平行な板状に限らず、各々を含む平面が互いに交差する板状を有することも可能である。
W1,W2 幅
10 巻回体収納箱
20 本体部
21 本体底板
22 本体周部
22H 開口部
23 本体前板
23F 前板フラップ片
23FL,23FR 前端辺
23FT フラップ頂辺
23L,24L 左端辺
23R,24R 右端辺
23T 前板頂辺
24 本体後板
24F 後板フラップ片
24FT フラップ頂辺
25 右本体脇板
25R、26L 前端辺
25T 脇板頂辺
26 左本体脇板
27 右フラップ片
27T 底辺
28 左フラップ片
30 蓋部
31 蓋上板
31B 後板頂辺
32 掩蓋板
33 右蓋脇板
33a,34a 内面
33b 右掩蓋フラップ
33bT 右掩蓋フラップ上辺
33T 右蓋脇板頂辺
33S,34S 段差部
33U 右蓋脇板下辺
34 左蓋脇板
34b 左掩蓋フラップ
40 切断刃
60 ラップフィルム
61 紙管
Claims (6)
- 直方体形状を有した本体部であって、開口部を区画する頂辺である後板頂辺を有した後板と、前記開口部を区画する頂辺である前板頂辺を有し前記後板に対向する前板と、前記前板および前記後板に直角で前記直方体形状の端面を構成する一対の本体脇板と、を有する前記本体部と、
前記後板頂辺に回動可能に連接されて前記開口部を覆う蓋部とを備え、
前記本体脇板は、前記本体脇板の頂辺である脇板頂辺を前記前板頂辺よりも低い位置に備え、前記脇板頂辺から外側下方へ突き出るフラップ片をさらに備え、
前記蓋部の内面は、前記蓋部を閉じた状態において、前記フラップ片と係合する段差部を備える、
収納箱。 - 前記前板と前記後板とのいずれか一方が基準板であり、
前記基準板の高さに対する前記本体脇板の高さの比率は、0.60以上0.95以下である、
請求項1に記載の収納箱。 - 前後方向において前記本体脇板の幅に対する前記フラップ片の幅の比率は、0.49以上0.77以下である、
請求項1又は請求項2に記載の収納箱。 - 前記前板は、前板フラップ片を備え、
前記後板は、後板フラップ片を備え、
前記前板フラップ片および前記後板フラップ片は、前記本体脇板の内側に配置され、
前記前板フラップ片と前記後板フラップ片の頂辺との少なくとも一方が、高さ方向において前記前板頂辺以下に位置する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の収納箱。 - 前記蓋部は、前記蓋部が閉じた状態において、前記開口部を閉じる蓋上板と、前記前板の一部を覆う掩蓋板と、前記本体脇板の一部を覆う蓋脇板とを備え、
前記掩蓋板は、掩蓋フラップを備え、前記掩蓋フラップは前記蓋脇板の内面に配置され、
前記段差部は、前記蓋脇板の内面において前記掩蓋フラップと前記蓋上板との間に位置し、
前記蓋脇板の高さ方向の長さに対する前記段差部の高さ方向の長さの比率は、0.20以上0.63以下である
請求項1から4のいずれか一項に記載の収納箱。 - 薄膜状の長尺物が巻かれた巻回体と、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の収納箱とを備える
巻回体入り収納箱。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016256113A JP6960222B2 (ja) | 2016-12-28 | 2016-12-28 | 収納箱、および、巻回体入り収納箱 |
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JP2018108823A5 JP2018108823A5 (ja) | 2019-12-05 |
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Cited By (1)
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JP7440403B2 (ja) | 2020-12-25 | 2024-02-28 | 株式会社クレハ | 収納容器、および、巻回体入り収納容器 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0840434A (ja) * | 1993-12-15 | 1996-02-13 | Kureha Chem Ind Co Ltd | 包装用容器 |
JP2001328623A (ja) * | 2000-05-19 | 2001-11-27 | Yamashita Insatsu Shiki Kk | 紙 箱 |
JP2016141402A (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-08 | 株式会社クレハ | 巻回体収容箱、巻回体収容箱の製造方法及び巻回体入り収容箱 |
-
2016
- 2016-12-28 JP JP2016256113A patent/JP6960222B2/ja active Active
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JP2016141402A (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-08 | 株式会社クレハ | 巻回体収容箱、巻回体収容箱の製造方法及び巻回体入り収容箱 |
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