JP6024956B2 - 緊急地震速報による工作機械の運転停止制御装置と運転停止制御方法 - Google Patents

緊急地震速報による工作機械の運転停止制御装置と運転停止制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、工作機械の稼働時に緊急地震速報を受信した際、自動的に工作機械を停止させると共に地震によってワークや工具や工作機械等が損傷したりすることを防止するようにした緊急地震速報による工作機械の運転停止制御装置と運転停止制御方法に関する。
気象庁では、地震の発生直後に震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して震源や地震の規模を推定し、これに基づいて各地での主要動の到達時刻や震度を予測して緊急地震速報として、電波等によって可能な限り素早く知らせるようにしている。緊急地震速報を可能な限り迅速に発表することで、その直後に発生する地震動に人々ができるだけ迅速に対処できるようにしている。
一方、工作機械の稼働時に地震が発生すると、振動によって工作機械が破損したりワークや工具が互いに接触して損傷したりすることになるため、このような被害をできるだけ防ぐために、地震情報を事前に検知して工作機械の稼働を緊急停止させることが要求されている。
このような地震情報によって工作機械を停止させる装置として、例えば特許文献1に開示された数値制御装置が提案されている。
この数値制御装置は、地震情報を利用してワークを切削加工しないブロックでプログラム運転の停止や工具の退避を行うようにしている。この装置は、受信した地震情報に基づいて地震発生予測時刻での予測実行ブロックを特定し、地震発生時と予測実行ブロックとの間に主軸が停止するブロックや工具やワークを早送りで移動するブロックを運転停止ブロックとして特定する。そして、運転停止ブロックの間でプログラム運転を停止させ、工具やワークを退避させるようにしている。
特開2009−181174号公報
しかしながら、従来の工作機械のプログラム運転を停止させる装置は、地震発生時に工作機械の主軸やX軸、Y軸、Z軸、B軸等の機械軸を互いに損傷を避けられる安全な位置に停止させることができなかった。また、特許文献1に開示された数値制御装置では、地震発生時に機械軸を停止させる位置を任意にしかも容易に設定できなかった。多軸の機械軸を同期させてワークを切削加工する工程で地震に見舞われた際に工具またはワークを退避させて停止させることができても、地震終了後に機械軸を加工停止位置まで戻す動作ができないためにプログラムを再設定する等の煩雑な作業が必要であった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、機械軸によってワークを加工する工程で緊急地震速報を受信したとしても、工具やワークを損傷しない位置に容易に停止できると共に再加工が容易な緊急地震速報による工作機械の運転停止制御装置と運転停止制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る緊急地震速報による工作機械の運転停止制御装置は、緊急地震速報を受信する地震速報受信手段と、地震速報受信手段で緊急地震速報を受信した際に工作機械でワーク交換中か否か、工具交換中か否かを判別する判別手段と、判別手段でワーク交換中であると判別された場合にワーク交換終了後に機械軸を停止させるワーク交換手段と、判別手段で工具交換中であると判別された場合に工具交換終了後に機械軸を停止させる工具交換手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、工作機械の稼働時に、緊急地震速報が発信されて地震速報受信手段で受信されると、判別手段によってワーク交換中か工具交換中かを判別し、ワーク交換中であると判別された場合に即座に工作機械を停止させることなく、ワーク交換終了後まで待って機械軸を停止させ、また工具交換中であると判別された場合には工具交換終了まで待って機械軸を停止させる。これによって、ワークと工具と工作機械が非接触状態になるから、緊急地震速報を受信してワーク交換中や工具交換中に機械軸を緊急停止させて、その後の地震でワークや工具や工作機械が互いに損傷したり工具が折損したりすることを防止できる。
本発明に係る緊急地震速報による工作機械の運転停止制御装置は、緊急地震速報を受信する地震速報受信手段と、工作機械によるワーク加工時に機械軸の位置と速度を記憶する機械軸記憶手段と、地震速報受信手段で緊急地震速報を受信した際に、ワーク加工中か、ワーク交換中か、工具交換中かを判別する判別手段と、判別手段でワーク加工中であると判別された場合に機械軸記憶手段で記憶された位置と速度により機械軸の加工済経路に沿って機械軸を逆移動させてワークの非加工位置まで工具を戻して停止させる機械軸退避手段と、判別手段でワーク交換中であると判別された場合にワーク交換終了後に機械軸を停止させるワーク交換手段と、判別手段で工具交換中であると判別された場合に工具交換終了後に機械軸を停止させる工具交換手段とを備えたことを特徴とする。
本発明による緊急地震速報による工作機械の運転停止制御方法は、ワーク加工のための機械軸の位置と速度を記憶させる工程と、緊急地震速報を地震速報受信手段で受信した際、工作機械がワーク交換中、工具交換中、ワーク加工中のいずれかであるかを判別する工程と、工作機械がワーク加工中であると判別された場合には、ワーク加工のための機械軸を加工済経路に沿って逆移動させてワークの非加工位置まで工具を戻して停止させ、一方、工作機械がワーク交換中または工具交換中にあると判別された場合には、緊急地震速報を受信した後、ワーク交換または工具交換を終了させた後に機械軸を停止させることを特徴とする。
本発明によれば、工作機械の稼働時に工具とワークを駆動する機械軸の位置と速度を機械軸記憶手段で記憶しておき、緊急地震速報が発信されて地震速報受信手段で受信されると、判別手段でワーク加工中か、ワーク交換中か、工具交換中かを判別する。そして、ワーク加工中と判断した場合には、即座に工作機械を停止させることなく、機械軸記憶手段で記憶した機械軸の位置と速度のデータによって機械軸を工具によるワークの加工済経路に沿って逆移動させて工具がワークの非加工位置まで戻されるとワークと工具が非接触状態になり、停止される。
また、ワーク交換中であると判別された場合にも、即座に工作機械の稼働を停止させることなく、ワーク交換終了後まで待って機械軸を停止させ、また工具交換中であると判別された場合にも、工具交換終了まで待って機械軸を停止させる。これによって、ワークと工具と工作機械が非接触状態になるから、従来のように、緊急地震速報を受信してワーク交換中や工具交換中に機械軸を緊急停止させて地震でワークや工具や工作機械が互いに損傷したり工具が折損したりすることを防止できる。
本発明に係る緊急地震速報による工作機械の運転停止制御装置及び制御方法は、緊急地震速報を受信することで地震の発生を予知することができるため、ワークや工具を把持する多軸の機械軸について稼働中止前に記憶した位置と速度の情報に基づいて、機械軸を同期させて加工済経路とは逆方向に動作させて非加工位置であるワークと工具の非接触位置まで戻して停止させることができる。そのため、ワークや工具、そして機械軸や工作機械の地震による損傷を防止して保護できる上に、工作機械による地震の二次災害を防止できる。
また、地震が収まった後、加工の再開に際し、非加工位置に逆移動させた工具を加工済経路に沿ってワークに対する加工中止位置まで戻し移動を行うことができるため、加工の再開作業が容易である。
本発明の実施形態による工具とワークと機械軸を有する工作機械を示す要部斜視図である。 本発明の実施形態による工作機械の緊急地震速報による運転停止制御装置を示すブロック図である。 工作機械の緊急地震速報による運転停止制御方法を示す第一のフローチャートである。 第一のフローチャートに続く第二のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態による工作機械の運転停止制御装置と制御方法について図1乃至図4に基づいて説明する。
図1及び図2に示す工作機械1は、緊急地震速報を受信して工作機械1の運転を安全に停止させる運転停止制御装置2を備えている。
図1に示す工作機械1はマシニングセンタであり、ベース3の一端部に門形のコラム4が立設され、ベース3上のコラム4に対向する位置には保持部5が設けられている。ここで、工作機械1において垂直軸をY軸とし、Y軸に直交する水平面内において横方向をX軸、X軸に直交する縦方向をZ軸とする。
コラム4にはY軸方向に直交する方向に一対のX軸ガイドレール6a、6bが平行に配設され、X軸ガイドレール6a,6bに沿って左右方向(X軸方向)に移動可能にサドル7が配設されている。サドル7にはY軸方向に1対のY軸ガイドレール8a、8bが配設され、Y軸ガイドレール8a、8bに沿って上下方向(Y軸方向)に昇降可能な主軸頭9が設けられている。主軸頭9には図示しない工具を保持する主軸10がZ軸方向に突出し、主軸10には主軸モータMsが連結されている。
サドル7には、Y軸ガイドレール8a、8bと平行にボールネジ12が立設され、ボールネジ12の一端部にはY軸駆動源としてY軸サーボモータMyが連結されている。Y軸サーボモータMyにはブレーキ装置13が取り付けられている。ボールネジ12はサドル7に螺合状態に保持され、Y軸サーボモータMyの正逆回転駆動によってサドル7を主軸10と一体に昇降可能としている。
また、サドル7にはX軸ガイドレール6a,6bと平行にボールネジ14が設けられ、ボールネジ14の一端部にはX軸駆動源としてX軸サーボモータMxが連結されている。ボールネジ14はサドル7に螺合状態に保持され、X軸サーボモータMxの正逆回転駆動によってサドル7を主軸10と一体にX軸方向に移動可能としている。
また、保持台5にはX軸方向に直交する方向に一対のZ軸ガイドレール16a、16bが配設されている。ベース3には保持台5を介してAPC(オートパレットチェンジャ)装置17が取り付けられ、旋回可能なAPC装置17によってテーブル18の上部に支持されている二つのパレット18a、18aが交換可能とされている。テーブル18はZ軸ガイドレール16a、16bに沿って前後方向(Z軸方向)に移動可能とされている。加工位置にあるパレット18aには加工対象物である図示しないワークが固定され、主軸10に保持された工具で切削加工に供される。
なお、加工位置にあるパレット18aは、図2に示すように、ボールネジ19を介してZ軸駆動源としてZ軸サーボモータMzに連結されており、Z軸サーボモータMzを正逆回転させることで、テーブル18をZ軸ガイドレール16a、16bに沿ってZ軸方向に前後動可能としている。
X軸サーボモータMxとZ軸サーボモータMzは軸が重力の影響を受けないためにブレーキ装置は設けられていないが、ブレーキ装置が取り付けられていてもよい。
図2における運転停止制御装置2に示すように、上述した主軸モータMsにはその速度を検知する速度監視手段21が取り付けられ、B軸モータMb、X軸サーボモータMx、Y軸サーボモータMy、Z軸サーボモータMzにはそれぞれ位置と駆動速度を監視する位置・速度監視手段22、23,24、25が取り付けられている。
また、APC装置17にはパレット18aの位置を検知する位置監視手段26が取り付けられている。この工作機械1には、ATC装置(オートツールチェンジャ;自動工具交換装置)のためのATCサーボモータ28、ATCマガジンサーボモータ29に、工具とマガジンの位置と速度を検知するための位置・速度監視手段30、位置・速度監視手段31がそれぞれ取り付けられている。
ここで、加工に必要な各種の基本軸として、主軸10、X軸、Y軸、Z軸、B軸が用いられ、主軸10を除くX軸、Y軸、Z軸、B軸を機械軸と総称するものとする。工作機械1における主軸10と、X軸、Y軸、Z軸、B軸を含む機械軸との位置及び/または速度の測定データを、常時記録するものとし、これらの測定データは工具によるワークの加工データとして運転停止制御装置2の機械軸記憶手段33に記憶される。ここでいう測定データは直近のデータをいうものとし、例えば記憶媒体に常時新しいデータを上書きすることで古いデータは消去されるようにしてもよい。測定データの記憶時間は例えば現行の駆動測定時から例えば3600秒程度までさかのぼった時間でよい。
また、図2に示す工作機械1の運転停止制御装置2では、気象庁から緊急地震速報の電波が発信されると、この電波を受信して地震速報信号を出力する地震速報受信手段35が設けられ、地震速報受信手段35から発信された信号を受信する工作機械1の機械停止指示手段36は、運転停止制御手段37に工作機械1と機械軸を停止させる停止信号を出力する。
運転停止制御手段37では停止信号を受信することで、工作機械1が、ワーク加工状態にあるか、工具交換状態にあるか、或いはワーク交換状態にあるか、或いはワーク非加工状態にあるかを判別する。特に工作機械1が非加工状態以外の状態にある場合には、判別手段38において加工状態にあるか否かを加工判別手段39で判断し、ワーク交換状態にあるか否かをワーク交換判別手段40で判断し、工具交換状態にあるか否かを工具交換判別手段41で判断する。
判別手段38において、加工状態、工具交換状態、ワーク交換状態のいずれかにある場合には、その状態を検知して処理手段43に信号出力する。また、運転停止制御手段37から機械停止信号も出力されて、工具交換手段44、ワーク交換手段45または機械軸退避手段46で行う処理が終了した時点で、機械停止信号により、機械軸や主軸10を停止させ、周辺機器の停止も行う。ここで、周辺機器とは機械軸を除くワーク加工に必要な装置を指すものであり、例えばクーリング装置、クーラント装置、潤滑機器等をいう。
ここで、機械停止信号は、予め設定されたMコードまたはGコードで指定するもので、加工プログラム中に任意に設定する。なお、Mコードは1つの指令を発信する信号であり、例えば停止指令信号、ワーク交換信号、工具交換信号等である。Gコードは機械軸をどのくらい動かすかを指示する信号であり、例えばここでは機械軸記憶手段33の記憶に従って加工時と逆方向に加工済み経路に従って移動し、ワークに工具が非接触な安全位置まで戻して停止させる信号である。
そして、工作機械1の加工プログラム中の停止すべき個所にMコードまたはGコードの信号を打ち込む。
そして、判別手段38で工作機械1が工具交換状態にあると判断した場合には、処理手段43において工具交換手段44に信号を入力し、工具交換手段44では新旧の工具の交換がなされて新工具が主軸10にクランプされるまで処理を継続させ、工具交換が終了した時点で機械軸と主軸10とクーラント装置やクーリング装置や潤滑装置等の周辺装置を停止させる。
また、判別手段38で工作機械1がワーク交換状態にあると判断した場合には、処理手段43においてワーク交換手段45に信号を入力し、ワーク交換手段45では新旧のワークの交換がなされて未加工のワークがパレット18aにクランプされて固定されるまで処理を継続させ、ワーク交換が終了した時点で機械軸と主軸10とクーラント装置やクーリング装置や潤滑装置等の周辺装置とを停止させる。
また、判別手段38で工作機械1がワークの加工状態にあると判断した場合には、処理手段43の機械軸退避手段46に信号を入力する。機械軸退避手段46では、機械軸記憶手段33で記録されたワーク加工における機械軸の直近の位置と速度の記憶データに基づいて、工具とワークを加工済経路と逆方向に移動させるように機械軸を逆移動させて、工具とワークと工作機械が非接触となる非加工位置に戻った位置で停止させるようになっている。工具とワークが加工済み経路と逆方向に移動する場合、予め加工済であるから、再度加工されることなく移動する。
工具交換手段44、ワーク交換手段45、機械軸退避手段46によって機械軸や主軸10が上述した位置で停止されると、その後に地震が発生したとしてもワークや工具や工作機械が互いに接触したりして損傷することを防止できる。
また、機械軸退避手段46で工具とワークと工作機械が非加工位置で停止した後、地震終了後に工作機械を再稼働させる際、機械軸記憶手段33の記憶データに基づいて、機械軸戻し手段48によって主軸10と機械軸を移動させ、ワークと工具が非接触の非加工位置からワークの加工中止位置まで加工済経路に沿って移動してワークの加工を再開させることができる。
本実施形態による工作機械1の緊急地震速報による運転停止制御装置2は上述の構成を備えており、次に緊急地震速報による運転停止制御方法について図3及び図4に示すフローチャートを中心に説明する。
加工プログラムの起動中において、工作機械1によるワークの切削加工を行い(ステップ101)、ワークの加工に沿って工作機械1におけるX軸、Y軸、Z軸、B軸等を含む機械軸の位置データと速度データを機械軸記憶手段33に連続して記憶する(ステップ102)。その際、工具によるワーク切削加工が進むにつれてタイムリーに機械軸の新たな位置データと速度データを機械軸記憶手段33に記憶し直すことで古いデータは書き換えられる。機械軸の位置と速度のデータの記録時間は例えば直前の3600秒程度あればよい。
そして、切削加工中に、緊急地震速報が気象庁から発信されて地震速報受信手段35で受信した場合(ステップ103)、受信信号を機械停止指示手段36に出力し、機械停止指示手段36では機械停止信号を出力する(ステップ104)。機械停止信号を受けた運転停止制御手段37では加工プログラム中の指令コードとしてGコードまたはMコードを選択して実行する(ステップ105)。
ここで、工作機械1における主軸10の速度監視手段21、主軸10、B軸、X軸、Y軸、Z軸の位置・速度監視手段22,23,24,25から運転停止制御手段37に入力される主軸10、B軸、X軸、Y軸、Z軸の位置データや速度データに基づいて、工作機械1による稼働状態を判別手段38によって判別する。
例えば、まず判別手段38における工具交換判別手段41によって工具交換中即ちATC中か否かを判断し(ステップ106)、工具交換中と判断した場合には、工具交換手段44によって工具交換願終了するまで、即ち新しい工具が主軸10にクランプするまで工具交換作業を継続する(ステップ107)。
そして、主軸10での工具のクランプが完了した場合には(ステップ106)、ATCマガジンやATC用の器具が所定位置に戻ったことになる。この状態では、ワーク交換中でもなく(ステップ108)、ワーク加工中でもない(ステップ109)から、GコードまたはMコードにより機械停止指令を出力する。これにより、主軸10、機械軸は停止させられ、クーラント装置やクーリング装置や潤滑装置等も停止させる(ステップ111)。
次にステップ106において、工具交換中でない場合、判別手段38ではワーク交換中即ちAPC中か否かを判断する(ステップ108)。ステップ108でワーク交換中と判断した場合には、ワーク交換手段45によってAPC装置を用いてワーク交換が終了するまで、即ち新しいワークを固定したパレットが加工位置でクランプされるまでワーク交換作業を継続する(ステップ109)。
そして、パレットでのワークのクランプと位置決めが完了した場合には(ステップ109)、APC装置が所定位置に戻ったことになる。この状態で、工具交換中でもなく(ステップ106)、ワーク加工中でもない(ステップ110)から、GコードまたはMコードにより機械停止指令を出力する。これにより、主軸10、機械軸は停止させられ、クーラント装置やクーリング装置や潤滑装置等も停止させる(ステップ111)。
次に、ステップ106で工具交換中ではなく、ステップ108でワーク交換中でもない場合、判別手段43の加工判別手段39でワーク加工中か否かを判別する(ステップ110)。
そして、ステップ110でワーク加工中でもない場合、工作機械1は工具交換、ワーク交換、ワーク加工中のいずれでもなく、工作機械1はいずれの作業も行っていないので、ワークと工具は互いに非接触の位置にあり、そのまま停止させてワークや工具、そして工作機械1を損傷するおそれがないので、そのまま、機械軸と主軸10を停止させ、周辺機器も停止させることができる(ステップ111)。
また、ステップ110において、工具交換中でもなく(ステップ106)、ワーク交換中でもなく(ステップ108)、ワーク加工中と判断した場合、ワークに工具が接触して加工中であるため、この状態で地震によって横揺れや縦揺れが発生した場合にワークや工具が損傷する恐れや工具が折損する恐れがある。この場合、機械軸退避手段46を作動させ、GコードまたはMコードにより工具を把持する主軸1と機械軸の稼働を中止させ、更に周辺機器も停止させる(ステップ112)。
そして、機械軸復帰指令信号を受けて(ステップ113)、緊急地震速報受信直前における機械軸記憶手段33で記憶された主軸10と機械軸の位置と速度の記憶データと機械軸退避手段46の退避プログラムから、加工時と逆方向の加工済経路に沿って工具とワークを駆動させて加工前の非接触の位置まで逆移動させて退避させる (ステップ114)。
機械軸記憶手段33に記録された主軸10と機械軸の記憶データにより、工具とワークを加工済経路と逆方向へ加工時と同速度或いはより早い送り速度で逆移動することで、工具の切刃はワークの加工済経路をなぞって戻るため、逆移動時にワークを切削して傷つけることを確実に防止できる。そして、機械軸記憶手段33における主軸10及び機械軸の位置及び速度データから工具がワークから離間した非加工位置に戻った時点で、GコードまたはMコードにより機械軸の退避を終了する(ステップ115)。
なお、ステップ115で工具をワークと非接触位置に退避させた後、地震が終了し、或いは緊急地震速報が解除された場合、加工を再開するには、機械軸戻し手段48により、機械軸記憶手段33に記憶された主軸10や機械軸の位置・速度データに基づいて逆作動することで、工具は加工済み経路をたどって容易且つ迅速にワークの加工中止位置まで戻すことができる。そして、工作機械1の駆動を再開することで加工停止位置からワークの加工を再開できる。
ところで、緊急地震速報は、震源に近い地震計でとらえた観測データに基づいて震源や地震の規模を直ちに推定して、各地の主要動の到達時刻や震度を予測して素早く知らせる地震動の警報である。そのため、緊急地震速報は地震が発生する直前に発信されるものであり、東日本では地震速報の発信から例えば約30秒程度で地震が発生する。
約30秒のタイムラグがあれば、本実施形態による工作機械1の運転停止制御装置2において、緊急地震速報を受信してから地震発生までの間に、工具交換やワーク交換の段階から工具交換やワーク交換を終了させることができる。また、工具によるワーク加工の途中段階であっても、加工を中止して工具を非加工位置まで加工済経路に沿って逆移動させてワークに対して工具が離れた非接触位置に停止させることができる。これによって、その後に地震が発生しても工具でワークや工作機械1を損傷したり振動で工具が折れたりすることを防止できる。
上述のように本実施形態による工作機械1の緊急地震速報による運転停止制御装置2及び運転停止制御方法によれば、気象庁から発信される緊急地震速報は信頼性が高いので、この緊急地震速報を用いて工作機械1の運転状況に応じて、工具交換中やワーク交換中であっても、工作機械の稼働状況に応じて工具交換が終了した段階、ワーク交換が終了した段階まで稼働を継続させて運転を停止させることができる。
そして、ワーク加工中であっても工具によるワーク加工を中止させて機械軸の加工のための位置や速度データに基づいて加工済み経路を工具が逆移動することで、ワークと工具を非接触位置に戻すことができて工作機械1の稼働を停止できる。その際、加工済み経路を工具が逆移動することでワークを再切削したりしないから、ワークの損傷を防いで安全に非接触位置に戻すことができる。
そのため、その後に地震が発生しても、ワークや工具、そして工作機械の損傷を防止して保護することができる。しかも、地震が発生したとしても、稼働中の工作機械1による損傷や破損等の二次災害を防止できる。
また、運転停止制御装置2によってワーク加工途中で加工を中止させた場合でも、工具を退避させた非接触状態から機械軸記憶手段33の記憶データに基づいて加工中止位置まで加工済み経路をたどって戻るため、ワークを損傷することなく容易に加工を再開できる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、気象庁が電波で発信した緊急地震速報を地震速報受信手段35で受信して機械停止指示手段36で機械停止信号を出力するようにした。しかし、緊急地震速報の受信は気象庁から発信した電波信号に限定されるものではなく、テレビ、ラジオ、メール等各種の有線または無線の信号を地震速報受信手段35で受信するようにしてもよい。
1 工作機械
2 運転停止制御装置
10 主軸
33 機械軸記憶手段
35 地震速報受信手段
36 機械停止指示手段
37 運転停止制御手段
38 判別手段
39 加工判別手段
40 ワーク交換判別手段
41 工具交換判別手段
43 処理手段
44 工具交換手段
45 ワーク交換手段
46 機械時退避手段
48 機械軸戻し手段
My Y軸サーボモータ
Mx X軸サーボモータ
Mz Z軸サーボモータ
Bb 主軸サーボモータ

Claims (4)

  1. 緊急地震速報を受信する地震速報受信手段と、
    前記地震速報受信手段で緊急地震速報を受信した際に工作機械でワーク交換中か否か、工具交換中か否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段でワーク交換中であると判別された場合にワーク交換終了後に機械軸を停止させるワーク交換手段と、
    前記判別手段で工具交換中であると判別された場合に工具交換終了後に機械軸を停止させる工具交換手段と、
    を備えたことを特徴とする緊急地震速報による工作機械の運転停止制御装置。
  2. 緊急地震速報を受信する地震速報受信手段と、
    工作機械によるワーク加工時に機械軸の位置と速度を記憶する機械軸記憶手段と、
    前記地震速報受信手段で緊急地震速報を受信した際に、ワーク加工中か、ワーク交換中か、工具交換中かを判別する判別手段と、
    前記判別手段でワーク加工中であると判別された場合に前記機械軸記憶手段で記憶された位置と速度により機械軸の加工済経路に沿って機械軸を逆移動させてワークの非加工位置まで工具を戻して停止させる機械軸退避手段と、
    前記判別手段でワーク交換中であると判別された場合にワーク交換終了後に機械軸を停止させるワーク交換手段と、
    前記判別手段で工具交換中であると判別された場合に工具交換終了後に機械軸を停止させる工具交換手段と、
    を備えたことを特徴とする緊急地震速報による工作機械の運転停止制御装置。
  3. ワーク加工のための機械軸の位置と速度を記憶させる工程と、
    緊急地震速報を地震速報受信手段で受信した際、工作機械がワーク交換中、工具交換中、ワーク加工中のいずれかであるかを判別する工程と、
    工作機械がワーク交換中または工具交換中にあると判別された場合には、ワーク交換または工具交換を終了させた後に機械軸を停止させ、また、
    工作機械がワーク加工中であると判別された場合には、ワーク加工のための機械軸を加工済経路に沿って逆移動させてワークの非加工位置まで工具を戻して停止させる工程と、
    を備えたことを特徴とする緊急地震速報による工作機械の運転停止制御方法。
  4. 地震の終了後に、ワークの前記非加工位置まで戻した工具を前記機械軸の加工済経路に沿ってワーク加工中止位置まで戻すようにした請求項3に記載された緊急地震速報による工作機械の運転停止制御方法。
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