JP6024513B2 - 中間転写媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、中間転写媒体に関し、特には、熱転写シートの色材が転写された受容層を、被転写体へ転写する際の箔切れ性が極めて良好で、耐久性、光沢性に優れる印画物を得ることができる中間転写媒体に関する。
従来、簡便な印刷方法として熱転写方法が広く使用されるようになってきた。熱転写方法は、基材シートの一方の面に色材層が設けられた熱転写シートと、必要に応じて画像受容層が設けられた熱転写受像シートを重ね合わせ、サーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シートの背面を画像状に加熱して、色材層に含まれる色材を選択的に移行させて、熱転写受像シート上に画像を形成する方法である。
熱転写方法は、溶融転写方式と昇華転写方式に分けられる。溶融転写方式は顔料等の色材を熱溶融性のワックスや樹脂等のバインダーに分散させた熱溶融インキ層をPETフィルム等の基材シートに担持させた熱転写シートを用い、サーマルヘッド等の加熱手段に画像情報に応じたエネルギーを印加し、紙やプラスチックシート等の熱転写受像シート上に、色材をバインダーと共に転写する画像形成方法である。溶融転写方式による画像は、高濃度で鮮鋭性に優れ、文字等の2値画像の記録に適している。
一方、昇華転写方式は主に昇華により熱移行する染料を樹脂バインダー中に溶解或いは分散させた染料層をPETフィルム等の基材シートに担持させた熱転写シートを用い、サーマルヘッド等の加熱手段に画像情報に応じたエネルギーを印加し、紙やプラスチック等の基材シート上に(必要に応じて染料受容層を設けてなる熱転写受像シート上に)、染料のみを転写移行させる画像形成方法である。昇華転写方式は、印加されるエネルギー量に応じて染料の移行量を制御できるため、サーマルヘッドのドット毎に画像濃度を制御した階調画像の形成を行なうことができる。また、使用する色材が染料であるため、形成される画像には透明性があり、異なる色の染料を重ねた場合の中間色の再現性が優れている。したがって、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の異なる色の熱転写シートを用い、熱転写受像シート上に各色染料を重ねて転写する際にも、中間色の再現性に優れた高画質な写真調フルカラー画像の形成が可能である。
マルチメディアに関連した様々なハード及びソフトの発達により、この熱転写方法は、コンピューターグラフィックス、衛星通信による静止画像そしてCD−ROMその他に代表されるデジタル画像及びビデオ等のアナログ画像のフルカラーハードコピーシステムとして、その市場を拡大している。この熱転写方法による熱転写受像シートの具体的な用途は、多岐にわたっている。代表的なものとしては、印刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAMなどの設計およびデザインなどの出力、CTスキャンや内視鏡カメラなどの各種医療用分析機器、測定機器の出力用途そしてインスタント写真の代替として、また身分証明書やIDカード、クレジットカード、その他カード類への顔写真などの出力、さらに遊園地、ゲームセンター、博物館、水族館などのアミューズメント施設における合成写真、記念写真としての用途などをあげることができる。
上記の熱転写受像シートの用途の多様化に伴い、任意の対象物に熱転写画像を形成する要求が高まっている。通常は、熱転写画像を形成する対象物として、基材上に受容層を設けた専用の熱転写受像シートを用いているが、この場合には、基材等に制約が生ずることとなる。このような状況下、特許文献1に示されるように受容層が基材上に剥離可能に設けられた中間転写媒体が提案されている。この中間転写媒体によれば、染料層を有する熱転写シートを用いて、受容層に染料を転写して画像を形成し、その後に中間転写媒体を加熱して、受容層を任意の被転写体上に転写することができ、被転写体に制約を受けることがなく熱転写画像の形成が可能となる。
ところで、上記の中間転写媒体を用いて形成された熱転写画像は、最表面に画像が形成された受容層が位置することから耐候性、耐摩擦性、耐薬品性等の耐久性に欠ける弱点がある。そこで、近時、特許文献2に示されるように、基材上に、剥離層、保護層、受容層兼接着層が設けられた中間転写媒体が提案されている。この中間転写媒体によれば、熱転写画像の表面に保護層が形成されることから、熱転写画像に耐久性を付与することができる。
特開昭62−238791号公報 特開2004−351656号公報
しかしながら、特許文献2で提案される中間転写媒体の保護層の耐久性は、身分証明書やIDカード、クレジットカード等、極めて高い耐久性が必要とされる分野の要求を満足させるまでには至っていない。そこで、このような分野の要求を満足させるために、通常ペットパッチと呼ばれるペット(PET)フィルムを形成画像上に貼り付けることで耐久性の要求を満たすことが行われている。しかしながら、この方法では、別途プリンタが必要となり工程上好ましくない。
保護層に要求される機能としては上記の耐久性とともに箔切れ性が挙げられる。ところが、耐久性と箔切れ性はトレードオフの関係にあり、保護層の耐久性を向上させようとした場合には保護層の箔切れ性が低下することとなる。このことから、1つの保護層で耐久性と箔切れ性の双方を満足させることができていないのが現状である。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、熱転写シートの色材が転写された受容層を、被転写体へ転写する際の箔切れ性が極めて良好で、耐久性、光沢性に優れる印画物を簡単に得ることができる中間転写媒体を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、基材の一方の面に保護層、受容層が積層された中間転写媒体であって、前記保護層は、2種以上のバインダー樹脂と、フィラーとを含有しており、前記2種以上のバインダー樹脂を混合した混合バインダー樹脂の、70℃〜90℃における貯蔵弾性率G'が1.0×105Pa以上1.0×109Pa以下であり、35℃における貯蔵弾性率G'が1.0×109Paを超えるものであり、前記混合バインダー樹脂には、数平均分子量(Mn)が8000以上30000以下で、ガラス転移温度(Tg)が35℃以上60℃以下のバインダー樹脂が含まれ、前記フィラーの粒径が1nm以上200nm以下であることを特徴とする。
また、前記保護層の固形分総量に対し、前記フィラーが1質量%以上35質量%以下の範囲で含有されていてもよい。
また、前記混合バインダー樹脂の固形分総量に対し、前記数平均分子量(Mn)が8000以上30000以下で、ガラス転移温度(Tg)が35℃以上60℃以下のバインダー樹脂が10質量%以上含有されていてもよい。
本発明の中間転写媒体によれば、熱転写シートの色材が転写された受容層を、被転写体へ転写する際の箔切れ性が極めて良好で、耐久性、光沢性に優れる印画物を簡単に得ることができる。
本願発明の中間転写媒体の層構成を示す概略断面図である。
以下に、本発明の中間転写媒体10について図面を用いて具体的に説明する。図1に示すように本発明の中間転写媒体10は、基材1と、該基材1の一方の面(図1に示す場合にあっては基材1の上面)に設けられた保護層4、及び受容層5とから構成される。保護層4と受容層5とは熱転写時に被転写体に転写される層である。以下、本発明において熱転写時に被転写体に転写される層を総称して転写層2という場合がある。図1に示す形態では、剥離層3、耐可塑剤性層6、保護層4、受容層5が転写層2を構成している。なお、剥離層3、耐可塑剤性層6は、本発明の中間転写媒体10における任意の構成である。以下、本発明の各構成について更に具体的に説明する。
(基材)
基材1は本発明の中間転写媒体10における必須の構成であり、保護層4、或いは必要に応じて設けられる剥離層3等を保持するために設けられる。基材1について特に限定はなく、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムが挙げられる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用することができる。基材1の厚さは、その強度および耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1μm〜100μm程度のものが好ましく用いられる。
(転写層)
図1に示すように基材1上には、熱転写時に基材1から剥離可能に設けられた転写層2が形成されている。転写層2は、本発明の中間転写媒体10の必須の構成である保護層4と受容層5を少なくとも含み、熱転写時に基材1から剥離され被転写体に転写される層である。
(保護層)
保護層4には、必須の成分として2種以上のバインダー樹脂と、フィラーとが含有されている。以下、保護層4に含有されているバインダー樹脂、フィラーについて具体的に説明する。
<バインダー樹脂>
保護層4の箔切れ性は、保護層4に含有されるバインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)に大きく影響を受けるものと考えられ、数平均分子量(Mn)にかかわらず、ガラス転移温度(Tg)が60℃を超えたバインダー樹脂を用いた場合には箔切れ性が低下する。他方、ガラス転移温度(Tg)が35℃未満である場合には、箔切れ性は良好となるが、常温で軟化してべたつき等が生じ、保護層4の耐久性や保存性が低下する。
一方、保護層4の耐久性は、保護層4に含有されるバインダー樹脂の分子量に大きく影響を受けるものと考えられ、バインダー樹脂の数平均分子量(Mn)が8000未満である場合には、ガラス転移温度(Tg)にかかわらず耐久性を満足させることができない。数平均分子量(Mn)が8000以上であれば、耐久性を満足させることができるが、数平均分子量(Mn)が30000を超えた場合には、ガラス転移温度(Tg)が35℃以上60℃以下の範囲内であっても、箔切れ性が低下する。
そこで、本発明では、保護層4が、2種以上のバインダー樹脂のうちの少なくとも1つのバインダー樹脂として、数平均分子量(Mn)が8000以上30000以下であって、かつガラス転移温度(Tg)が35℃以上60℃以下のバインダー樹脂を含有している。以下、数平均分子量(Mn)が8000以上30000以下であって、かつガラス転移温度(Tg)が35℃以上60℃以下のバインダー樹脂を「特定バインダー樹脂」という場合がある。
上記「特定バインダー樹脂」を、保護層4に含有せしめることで、箔切れ性と耐久性の双方を満足させることができる。なお、本願明細書において、数平均分子量(Mn)とは、GPCにより測定したポリスチレン換算による数平均分子量を意味する。また、本願明細書において、ガラス転移温度(Tg)とは、DSC(示差走査熱量測定)による熱量変化の測定(DSC法)に基づき求められる温度を意味する。
「特定バインダー樹脂」の数平均分子量(Mn)は、上記範囲内であればよいが、更なる耐久性の向上が要求される用途においては、「特定バインダー樹脂」の数平均分子量(Mn)は、12000以上であることが好ましい。
なお、本発明では、後述するように「特定バインダー樹脂」を含む2種以上のバインダー樹脂を保護層4に含有させ、2種以上のバインダー樹脂を含有してなる「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'を所定の範囲内に調整することで、保護層4に極めて優れた箔切れ性と、耐久性が付与されるものである。しかしながら、「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'が後述する所定の範囲内である場合であっても、当該「混合バインダー樹脂」に「特定バインダー樹脂」が含まれていない場合には、本発明における保護層4と比較して、箔切れ性や耐久性は低下する傾向にある。
「特定バインダー樹脂」をなす樹脂成分についても特に限定はなく、数平均分子量(Mn)が8000以上30000以下であって、かつガラス転移温度(Tg)が35℃以上60℃以下との条件を満たす樹脂成分を適宜選択して用いることができる。例えば、数平均分子量(Mn)とガラス転移温度(Tg)が上記条件を満たす、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、紫外線吸収性樹脂、エポキシ樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線吸収性樹脂等を挙げることができる。
なかでも、本発明では、数平均分子量(Mn)とガラス転移温度(Tg)が上記条件を満たすポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂を「特定バインダー樹脂」として好適に使用することができる。なお、ポリエステル樹脂やポリエステルウレタン樹脂は、他の熱可塑性樹脂との共重合体であってもよい。数平均分子量(Mn)とガラス転移温度(Tg)が上記条件を満たす、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂は市販品をそのまま使用することができ、たとえば、東洋紡(株)のポリエステル、バイロン600(数平均分子量;16000,ガラス転移温度(Tg);47℃)、バイロンGK−110(数平均分子量;16000,ガラス転移温度(Tg);52℃)、バイロンGK−780(数平均分子量;11000,ガラス転移温度(Tg);36℃)や、ユニチカ(株)のポリエステルウレタン UR−1350(数平均分子量;30000,ガラス転移温度(Tg);46℃)等を挙げることができる。
また、数平均分子量(Mn)とガラス転移温度(Tg)が上記条件を満たす電離放射線硬化性樹脂は、耐可塑剤性や耐擦過性が優れる点で本発明のバインダー樹脂として好適である。電離放射線硬化性樹脂について特に限定されることはなく、従来公知の電離放射線硬化性樹脂の中から適宜選択して用いることができ、例えば、ラジカル重合性のポリマー又はオリゴマーを電離放射線照射により架橋、硬化させ、必要に応じて光重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋させたものを用いることができる。数平均分子量(Mn)とガラス転移温度(Tg)が上記条件を満たす紫外線吸収性樹脂は、さらに印画物に耐光性を付与することに優れる点で、「特定バインダー樹脂」の樹脂成分として好適である。
紫外線吸収性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂又は上記の電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。より具体的には、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダートアミン系のような従来公知の非反応性の有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えばビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基など)、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入したものが挙げられる。
また、本発明は、保護層4が、上記「特定バインダー樹脂」を含む2種以上のバインダーを含有しており、当該2種以上のバインダー樹脂を混合してなるバインダー樹脂(以下、2種以上のバインダー樹脂を混合してなるバインダー樹脂を、「混合バインダー樹脂」という場合がある。)の貯蔵弾性率G'が以下の条件1、条件2を満たしている点を特徴とする。この特徴を満たす本発明によれば、「特定バインダー樹脂」と、貯蔵弾性率G'が以下の条件1、条件2を満たす「混合バインダー樹脂」との相乗効果により、「特定バインダー樹脂」のみを含有している保護層と比較して、さらなる箔切れ性、耐久性の向上が図られる。
条件1;「混合バインダー樹脂」の70℃〜90℃における貯蔵弾性率G'が1.0×105Pa以上1.0×109Pa以下であること。
条件2;「混合バインダー樹脂」の35℃における貯蔵弾性率G'が1.0×109Paを超えていること。
条件1は、保護層4を含む転写層2が基材1から剥離されるときの温度に着目した貯蔵弾性率G'であり、「混合バインダー樹脂」の70℃〜90℃における貯蔵弾性率G'を1.0×105Pa以上1.0×109Pa以下とすることで、耐久性や箔切れ性の向上が図られている。
条件2は、耐久性や、保存性に着目した貯蔵弾性率G'であり、35℃における貯蔵弾性率G'が1.0×109Paを超える「混合バインダー樹脂」とすることで、転写層2が転写された印画物の表面にベタツキの発生がなく、保護層4の耐久性や保存性の向上が図られる。また、条件2を満たす「混合バインダー樹脂」とすることで、転写層2が転写された印画物の保管時等の温度が、室温付近から35℃付近まで上昇した場合であっても保護層4の耐久性や保存性を十分に満足させることができる。
本発明では、「特定バインダー樹脂」を含む2種以上のバインダー樹脂を混合してなる「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'を上記条件1、条件2を満たすように調整しているが、これは「特定バインダー樹脂」単独で貯蔵弾性率G'を上記条件1、条件2を満たすことが現状困難であることによる。つまり、保護層4に含有される「特定バインダー樹脂」以外のバインダー樹脂は、貯蔵弾性率G'を上記条件1、条件2を満たすように調整するための役割を果たしている。また、貯蔵弾性率G'を上記条件1、条件2を満たすように調整する役割を果たすバインダー樹脂として、ガラス転移温度(Tg)が比較的高いもの、具体的にはガラス転移温度(Tg)が65℃以上の樹脂を用いた場合には、保存性や耐久性の更なる向上を図ることができる。一方、ガラス転移温度(Tg)が比較的低いもの、具体的にはガラス転移温度(Tg)が10℃以上35℃未満の樹脂を用いた場合には、保存性を維持しつつ、保護層の転写性の更なる向上を図ることができる。したがって、「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'を、「特定バインダー樹脂」以外のバインダー樹脂によって調整する場合には、これらの点を考慮して、「特定バインダー樹脂」以外のバインダー樹脂を適宜設定することが好ましい。
貯蔵弾性率G'を上記条件1、条件2を満たすように調整するためのバインダー樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、紫外線吸収性樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線吸収性樹脂等が使用可能である。中でも、本発明では、貯蔵弾性率G'が上記条件1、条件2を満たすポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、これらの樹脂と他の熱可塑性樹脂との共重合体、或いは、貯蔵弾性率G'を上記範囲内に調整する樹脂に、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、これらの樹脂と他の熱可塑性樹脂との共重合体が含まれていることが好ましい。ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、或いはこれらの樹脂と他の熱可塑性樹脂との共重合体は、貯蔵弾性率G'の調整が容易であるとともに、箔切れ性や耐久性のさらなる向上を見込むことができる。
なお、最終的に「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'が、上記条件1、条件2を満たすものであれば、保護層4に含有されている各バインダー樹脂の貯蔵弾性率G'について特に限定はなく、それぞれのバインダー樹脂自体は、上記条件1、条件2を満たしていなくともよい。また、「混合バインダー樹脂」に含まれる2種以上のバインダー樹脂が、ともに「特定バインダー樹脂」であってもよい。すなわち、「特定バインダー樹脂」以外のバインダー樹脂を用いずに、2種以上の「特定バインダー樹脂」を混合して用いることで、貯蔵弾性率G'を上記条件1、条件2を満たすように調整してもよい。また、2種以上の「特定バインダー樹脂」とともに、1種、又は2種以上の「特定バインダー樹脂」以外のバインダー樹脂を組みわせて用いることもできる。また、1種の「特定バインダー樹脂」と、2種以上の「特定バインダー樹脂」以外のバインダー樹脂を組合せて用いることもできる。
電離放射線硬化性樹脂は、耐可塑剤性や耐擦過性が優れる点で貯蔵弾性率G'を上記範囲内に調整するためのバインダー樹脂として好適である。電離放射線硬化性樹脂について特に限定されることはなく、従来公知の電離放射線硬化性樹脂の中から適宜選択して用いることができ、例えば、ラジカル重合性のポリマー又はオリゴマーを電離放射線照射により架橋、硬化させ、必要に応じて光重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋させたものを用いることができる。貯蔵弾性率G'を上記範囲内に調整するための紫外線吸収性樹脂は、さらに印画物に耐光性を付与することに優れる点で、バインダー樹脂として好適である。
「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'は、JIS K7244−6に準拠し、動的粘弾性測定装置によって測定される値である。動的粘弾性測定装置としては、ティー・エー・インスツルメント・ジャパン製ARES動的粘弾性測定器(Advanced Rheometric Expansion System)等を用いることができる。
本願明細書において、「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'は、それぞれの樹脂の貯蔵弾性率G'を測定しこれを比率計算することで算出される数値である。以下、2種以上の樹脂を混合したバインダー樹脂が、樹脂A(a%)、樹脂B(b%)、樹脂C(c%)の3種の樹脂(a%+b%+c%=100%)から形成される場合を例に挙げ2種以上の樹脂が混合された「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'について説明する。なお、「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'の算出には下記式が用いられる。式中のG'(A)は、樹脂Aの貯蔵弾性率G'を、G'(B)は、樹脂Bの貯蔵弾性率G'を、G'(C)は、樹脂Cの貯蔵弾性率G'を意味する。また、G'は、「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'を意味する。
Figure 0006024513
「混合バインダー樹脂」の含有量について特に限定はないが、保護層4の固形分総量に対する、「混合バインダー樹脂」の含有量が65質量%未満である場合には、箔切れ性や、耐久性が低下する傾向にある。また、99質量%を超えると、後述するフィラーの含有量が低下していくことから、フィラーの含有による箔切れ性の向上効果が低下する傾向にある。したがって、この点を考慮すると、「混合バインダー樹脂」は、保護層4の固形分総量に対し、65質量%以上99質量%以下の範囲内で含有されていることが好ましい。
「混合バインダー樹脂」の固形分総量に対する、「特定バインダー樹脂」の含有量について特に限定はなく、「混合バインダー樹脂」中に「特定バインダー樹脂」が存在している分だけ、「特定バインダー樹脂」を含有していない「混合バインダー樹脂」よりも、箔切れ性や、耐久性の向上を図ることができる。なお、「混合バインダー樹脂」の固形分総量に対する「特定バインダー樹脂」の含有量が、10質量%未満である場合には、「特定バインダー樹脂」による箔切れ性や、耐久性の向上効果が低下する傾向にある。したがって、「特定バインダー樹脂」の含有量は、「混合バインダー樹脂」の固形分総量に対し、10質量%以上であることが好ましい。上限値については特に限定はなく、貯蔵弾性率G'が上記条件1、条件2を満たすことができる範囲で含有されていればよい。例えば、上記で説明したように、「特定バインダー樹脂」以外のバインダー樹脂を用いずに、2種以上の「特定バインダー樹脂」を混合して用いて、貯蔵弾性率G'の調整を行う場合には、「混合バインダー樹脂」の固形分総量に対する、「特定バインダー樹脂」の含有量は100質量%となる。つまり、上限値は100質量%となる。また、「混合バインダー樹脂」中に「特定バインダー樹脂」以外のバインダー樹脂が含まれる場合、換言すれば、「混合バインダー樹脂」以外のバインダー樹脂を用いて、貯蔵弾性率G'の調整を行う場合の「特定バインダー樹脂」の含有量の上限値の一例としては80質量%程度である。
<フィラー>
上記では、保護層4に、貯蔵弾性率G'が上記条件1、条件2を満たし、かつ「特定バインダー樹脂」を含む「混合バインダー樹脂」を含有せしめることで、保護層4の箔切れ性や耐久性の向上が図られる点を中心に説明したが、本発明では、さらに、フィラー側からのアプローチによって、箔切れ性の更なる向上を図っている。具体的には、保護層4に粒径が1nm以上200nm以下のフィラーが含有されている。粒径が1nm以上200nm以下のフィラーを含有する保護層4によれば、該保護層4の光沢度を低下させることなく、該保護層を転写する際の箔切れ性や、該保護層4が転写された画像の耐久性を向上させることができる。
「特定バインダー樹脂」を含み、上記条件1、条件2を満たす「混合バインダー樹脂」とともに、粒径が上記範囲のフィラーを保護層4に含有せしめることで、上記の優れた効果を生じさせる明確なメカニズムは現在のところ必ずしも明らかではないが、粒径が上記範囲内のフィラーを保護層4に含有せしめることで、保護層4のせん断性が向上し、このせん断性の向上が箔切れ性の向上に作用しているものと推察される。また、保護層4に含有されるフィラーは、粒径が1nm以上200nm以下と非常に微小であることから、光沢度の低下を引き起こすことなく、上記「特定バインダー樹脂」や、貯蔵弾性率G'を所定の範囲内に規定した「混合バインダー樹脂」により発揮される箔切れ性や、耐久性をさらに向上させることができているものと推察される。
本発明におけるフィラーの粒径とは体積平均粒径を意味する。フィラーの粒径は、例えば、BET法や、電子顕微鏡観察結果を画像解析式粒度分布測定ソフトウェアによって解析することで測定可能である。
フィラーは、粒径が1nm以上200nm以下との条件を満たすものであればよく、有機フィラー、無機フィラー、有機−無機のハイブリッド型のフィラーのいずれであっても好適に使用することができる。これらのフィラーは粉体であってもよく、ゾル系であってもよい。粉体の有機フィラーとしては、たとえば、非架橋アクリル系粒子、架橋アクリル系粒子等のアクリル系粒子、ポリアミド系粒子、フッ素系粒子、ポリエチレンワックス等を挙げることができる。粉体の無機フィラーとしては、たとえば、炭酸カルシウム粒子、シリカ粒子、酸化チタンなどの金属酸化物粒子等を挙げることができる。有機−無機のハイブリッド型のフィラーとしては、例えば、アクリル樹脂にシリカ粒子をハイブリッドしたものを挙げることができる。ゾル系のフィラーとしては、たとえば、シリカゾル系、オルガノゾル系のものを挙げることができる。これらのフィラーは、単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。また、粒径が上記範囲内であれば、粒径の異なるフィラーを含有してもよい。なお、本発明では、保護層4に粒径が上記範囲内のフィラーが含有されている点を特徴とするものであるが、この範囲外のフィラーが一部含有されていることを排除するものではなく、本発明の趣旨を妨げない範囲であれば、粒径が上記範囲外のフィラーが一部含有されていてもよい。
上述したように、保護層4に含有されるフィラーは、上記条件の粒子径の範囲内のものであれば、いずれのものを用いた場合であっても箔切れ性と耐久性とを向上させることができるが、耐久性のさらなる向上を目的とする場合には、有機フィラーを用いることが好ましい。有機フィラーとしては、アクリル系粒子が特に好適である。これは、有機フィラーの良好な相溶性に関連しているものと考えられる。具体的には、有機フィラーは、無機フィラーよりも相溶性に優れる。したがって、有機フィラーを用いて保護層4を形成した場合には、無機フィラーを用いた場合よりも保護層4の密着性が向上するものと考えられ、この密着性の向上によって耐久性のさらなる向上が見込まれるものと考えられる。
フィラーは、粉体のものを用いてもよく、ゾル系のものを用いてもよいが、粉体のフィラーは、保護層4を形成する塗工液を調製する際の溶剤の選択性が広く、かつ塗工適性に優れる点で好ましい。
フィラーの含有量についても特に限定はないが、保護層4の固形分総量に対し、フィラーの含有量が1質量%未満である場合には、箔切れ性を充分に満足させることができない場合があり、一方で、35質量%を超えると、保護層4の透明性や耐久性が低下する傾向にある。したがって、この点を考慮すると、保護層4の固形分総量に対し、フィラーは1質量%以上35質量%以下の範囲内で含有されていることが好ましい。
本発明の保護層4は、貯蔵弾性率G'が上記範囲内に調整された、「特定バインダー樹脂」を含む「混合バインダー樹脂」、粒径が上記範囲内のフィラーとともに、蛍光増白剤、耐侯性を向上させるためのUV吸収剤等、その他の材料を含有していてもよい。
本発明では、保護層4の箔切れ性が良好であることから、従来の保護層の厚みよりも、その厚みを厚くすることができ、「特定バインダー樹脂」を含み、かつ貯蔵弾性率G'が上記条件1、条件2を満たす「混合バインダー樹脂」、及び粒径が上記範囲のフィラーにより、発揮される耐久性に加え、厚みを増大することによる耐久性の向上も見込むことができる。なお、保護層4の厚みを薄くした場合であっても、「特定バインダー樹脂」を含み、かつ貯蔵弾性率G'が上記条件1、条件2を満たす「混合バインダー樹脂」、及び粒径が上記範囲のフィラーにより、保護層4の耐久性を満足させることができる。保護層4の厚みについて特に限定はないが、保護層4の厚みが30μmを超えると、箔切れ性が低下していく傾向にあり、2μm未満である場合には、耐久性が低下していく傾向にある。したがって、この点を考慮すると、保護層4の厚みは2μm以上30μm以下であることが好ましい。
保護層4の形成方法としては、「特定バインダー樹脂」を含み、かつ当該「特定バインダー樹脂」を含む「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'が上記条件1、条件2を満たすように、「特定バインダー樹脂」、及び貯蔵弾性率G'を調整するためのバインダー樹脂、及び粒径が上記範囲内のフィラー、必要に応じて添加される各種材料を、適当な溶剤により、溶解または分散させて保護層用塗工液を調製し、これを基材1(必要に応じて基材1上に設けられた剥離層3)上にグラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等の従来公知の手段により塗工、乾燥して形成することができる。
(受容層)
図1に示すように、保護層4上には転写層2を構成する受容層5が設けられている。この受容層上には、熱転写によって、色材層を有する熱転写シートから熱転写法によって画像が形成される。そして、画像が形成された中間転写媒体の転写層2は、被転写体上に転写され、その結果、印画物が形成される。このため、受容層5を形成するための材料としては、昇華性染料または熱溶融性インキ等の熱移行性の色材を受容し易い従来公知の樹脂材料を使用することができる。例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンもしくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体系樹脂、アイオノマーもしくはセルロースジアスターゼ等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられ、特に、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂またはポリエステル樹脂が好ましい。
受容層5が接着層を介して被転写体に転写される場合には、受容層5自体の接着性は必ずしも要求されない。しかし、受容層5が接着層を介さないで被転写体に転写される場合には、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの接着性を有する樹脂材料を用いて受容層5を形成することが好ましい。
受容層5は、上述の材料の中から選択された単独または複数の材料および必要に応じて各種添加剤等を加え、水または有機溶剤等の適当な溶剤に溶解または分散させて受容層用塗工液を調製し、これをグラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等の手段により、塗工、乾燥して形成することができる。その厚さは、乾燥状態で1g/m2〜10g/m2程度である。
(剥離層)
基材1からの転写層2の剥離性を向上させるために、基材1と保護層4との間に剥離層3を設けてもよい。剥離層3は、転写層2を構成し熱転写時に被転写体上へ移行する任意の層であるが、剥離層3を設けることで転写層2の剥離性を向上させるとともに、上記保護層4との相乗効果によって、印画物の耐久性を更に向上させることができる点で好ましい。
剥離層3の材料としては、従来公知の材料、例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどのビニル共重合体の熱可塑性樹脂や、飽和又は不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、熱架橋性エポキシ−アミノ樹脂、アミノアルキッド樹脂などの熱硬化型の樹脂、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。また、剥離層3には箔切れ性を向上させるために、マイクロシリカやポリエチレンワックスなどのフィラーを含有させることが好ましい。また、剥離層3は、1種の樹脂からなるものであってもよく、2種以上の樹脂からなるものであってもよい。また剥離層3は、上記に例示した樹脂に加えイソシアネート化合物等の架橋剤、錫系触媒、アルミニウム系触媒等の触媒を用いて形成することとしてもよい。
必要に応じて設けられる剥離層3は、上記の樹脂を溶媒へ分散又は溶解して、ロールコート、グラビアコート、バーコートなどの公知のコーティング方法で、基材1上の少なくとも1部に塗工・乾燥することで形成することができる。剥離層3の厚さとしては、通常は0.1μm〜5μm程度、好ましくは0.5μm〜2μm程度である。
(耐可塑剤性層)
転写層2が転写された印画物の耐可塑剤性を向上させるために、基材1と保護層4、剥離層3を設ける場合には剥離層3と保護層4との間に耐可塑剤性層6を設けてもよい。
耐可塑剤性層6としては、可塑剤成分を弾く材料や、可塑剤成分が画像に到達しにくい材料を好ましく使用することができる。可塑剤成分を弾く材料としては、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等を挙げることができる。可塑剤成分が画像に到達しにくい材料としては、カチオン性のウレタンエマルジョン等のカチオン性樹脂を挙げることができる。これらの材料は単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いることもできる。
また、可塑剤成分を弾く材料として例示したポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂は、ケン化度が30〜100%のものが好ましく、60〜100%のものが更に好ましい。ケン化度がこの範囲のポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂を耐可塑剤性層6に含有させることで、転写層2の耐可塑剤性を更に向上させることができる。なお、本発明におけるケン化度とは、ポリマー中のビニルアルコール構造のモル数を、ポリマー中の全モノマーのモル数で割った値をいう。可塑剤成分を弾く材料や、可塑剤成分が画像に到達しにくい材料は、耐可塑剤性層6の固形分総量に対し20質量%〜100質量%の範囲内で含有されていることが好ましい。
また、耐可塑剤性層には、必要に応じて、例えば、滑剤、可塑剤、充填剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、染料、顔料等の着色剤、蛍光増白剤、その他の添加剤等を添加してもよい。
必要に応じて設けられる耐可塑剤性層6は、上記で例示した材料の1種又は2種以上と、必要に応じて添加される各種材料を適当な溶剤により溶解または分散させて耐可塑剤性層用塗工液を調製し、これを基材1、あるいは必要に応じて設けられる剥離層3上に塗工・乾燥して形成することができる。耐可塑剤性層の厚さについて特に限定はないが、通常は乾燥後の厚みで0.1μm〜50μmであり、好ましくは1μm〜20μm程度である。
(被転写体)
被転写体上には、上述した中間転写媒体の熱転写画像の形成された転写層2が転写され、その結果、各種耐久性に優れた熱転写画像を有する印画物が得られる。本発明の中間転写媒体が適用される被転写体は特に限定されず、例えば天然繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布等いずれのものでもよい。
(画像形成方法)
本発明の熱転写受像シートを用いて、受容層面に画像形成を行う方法としては、特に限定されず、公知の熱転写方式にて行うことができる。
また、上記画像形成の際に使用する熱転写シートとしては、例えば、ポリエステルフィルム等の基材の一方の面に熱転写性色材層が設けられ、基材の他方の面に背面層が設けられた従来公知の熱転写シートを使用することができる。以下、熱転写シートについて説明する。
(基材)
基材としては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等の樹脂フィルム;コンデンサー紙、パラフィン紙、合成紙等の紙類;不織布;紙や不織布と樹脂との複合体等が挙げられる。
基材の厚みについて特に限定はないが、通常0.5μm〜50μmであり、好ましくは約1.5〜10μmである。
基材は、隣接する層との接着性を向上させるため、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、グラフト化処理等、公知の樹脂表面改質技術を適用することができる。上記表面処理は、1種のみ行ってもよいし、2種以上行ってもよい。また、必要に応じ、その一方の面又は両面に下引き層(プライマー層)が設けられていてもよい。
(熱転写性色材層)
熱転写性色材層は、熱転写シートが昇華型熱転写シートの場合には、昇華性染料を含有する層となり、熱溶融型熱転写シートの場合には、着色剤を含む熱溶融組成物を含有する層となる。また、昇華性染料を含有する層領域と、着色剤を含む熱溶融組成物からなる熱溶融性のインクを含有する層領域とを連続した1枚の基材上に面順次に設けられた熱転写シートを用いることもできる。
昇華性染料としては、例えば、ジアリールメタン系染料;トリアリールメタン系染料;チアゾール系染料;メロシアニン染料;ピラゾロン染料;メチン系染料;インドアニリン系染料;アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料;キサンテン系染料;オキサジン系染料;ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノスチレン系染料;チアジン系染料;アジン系染料;アクリジン系染料;ベンゼンアゾ系染料;ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料;スピロピラン系染料;インドリノスピロピラン系染料;フルオラン系染料;ローダミンラクタム系染料;ナフトキノン系染料;アントラキノン系染料;キノフタロン系染料;等が挙げられ、更に具体的には、特開平7−149062号公報に例示の化合物等が挙げられる。上記熱転写性色材層において、昇華性染料の含有量は、熱転写性色材層の全固形分に対し5質量%〜90質量%、好ましくは10質量%〜70質量%の範囲内であることが好ましい。昇華性染料の含有量が、上記範囲未満であると印字濃度が低くなることがあり、上記範囲を越えると保存性等が低下することがある。
上記染料を担持するためのバインダー樹脂としては、例えば、エチルセルロース樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、エチルヒドロキシセルロース樹脂、メチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、セルロース系、ビニル系、アクリル系、ポリウレタン系、ポリエステル系等の樹脂が耐熱性、染料の移行性等の点から好ましい。
また、熱転写性色材層は、離型剤、無機微粒子、有機微粒子等を含有していてもよい。離型剤としては、シリコーンオイル、ポリエチレンワックス、リン酸エステル等が挙げられる。シリコーンオイルとしては、ストレートシリコーンオイル、および変性シリコーンオイルやその硬化物等が挙げられる。シリコーンオイルは反応性のものでもよいし、非反応性のものでも良い。無機微粒子としては、カーボンブラック、アルミニウム、二硫化モリブデン等が挙げられる。変性シリコーンオイルは、反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルに分類できる。反応性シリコーンオイルには、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、ヒドロキシ変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端反応性・異種官能基変性がある。非反応性シリコーンオイルとしては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、フッ素変性等がある。シリコーンオイルの添加量は、バインダーの質量に対し、0.1〜15質量%が好ましく、更に好ましくは0.3〜10質量%である。また、上記有機微粒子としては、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
熱転写性色材層は、例えば、昇華性染料、バインダー樹脂、及び必要に応じて任意に添加される各種の成分を、適当な溶媒に分散、或いは溶解した熱転写性色材層用塗工液を、基材上に、従来公知の塗工方法を用いて、塗工・乾燥することで形成することができる。従来公知の塗工方法としては、ラビア印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法、ロールコーター、バーコーター等が挙げられる。また、溶媒としては、トルエン、メチルエチルケトン、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド〔DMF〕等が挙げられる。
熱転写性色材層の厚みについて特に限定はなく、通常0.2μm〜5μm程度である。
(背面層)
また、基材の他方の面上に、耐熱性、及び印画時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させるための背面層が設けられていてもよい。
背面層は、従来公知の熱可塑性樹脂等を適宜選択して形成することができる。このような、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルクロリド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂、これらのシリコーン変性物等が挙げられる。中でも、耐熱性等の点から、ポリアミドイミド系樹脂又はそのシリコーン変性物等を好ましく用いることができる。
また、背面層には、上記熱可塑性樹脂に加え、スリップ性を向上させる目的で、ワックス、高級脂肪酸アミド、リン酸エステル化合物、金属石鹸、シリコーンオイル、界面活性剤等の離型剤、フッ素樹脂等の有機粉末、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の無機粒子等の各種添加剤が含有されていることが好ましく、リン酸エステル又は金属石鹸の少なくとも1種が含有されていることが特に好ましい。
背面層は、例えば、上記熱可塑性樹脂、必要に応じて添加される各種添加材を適当な溶媒に分散又は溶解させた塗工液を、基材上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の公知の手段により、塗工し、乾燥することにより形成することができる。背面層の厚みは、2μm以下であることが好ましく、0.1μm〜1μm程度がより好ましい。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部または%は質量基準である。また、Mnは数平均分子量を示し、Tgはガラス転移温度を示している。
(実施例1)
基材として厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社、ルミラー)を用い、該基材上に下記組成の剥離層用塗工液を乾燥状態で1.0g/m2の厚さとなるように塗工し剥離層を形成した。次いで、剥離層上に下記組成の保護層用塗工液1を、乾燥状態で10.0g/m2の厚さとなるように塗工し保護層を形成した。更に該保護層の上に下記組成の受容層用塗工液を、乾燥状態で2.0g/m2の厚さとなるように塗工し受容層を形成して実施例1の中間転写媒体を得た。なお、上記の剥離層用塗工液、保護層用塗工液1、受容層用塗工液は、全てグラビアコーティングにて塗工した。バインダー樹脂の貯蔵弾性率G'は表1に示される値のものであり、貯蔵弾性率G'は以下の測定装置を用いて算出された値である。なお、保護層用塗工液中に含有されている各バインダー樹脂を混合してなる「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'は、「混合バインダー樹脂」の貯蔵弾性率G'を算出するための上記式に基づいて算出された計算値である。
貯蔵弾性率測定装置;ティー・エー・インスツルメント・ジャパン製ARES動的粘弾性測定器(Advanced Rheometric Expansion System)
測定条件;パラレルプレート10mmΦ、歪み1%、振幅(周波数)1Hz、昇温速度2℃/min、測定温度30℃から200℃に昇温させることにより行った。
<剥離層用塗工液>
・アクリル樹脂 95部
(BR−87、三菱レイヨン(株))
・ポリエステル樹脂 5部
(バイロン200、東洋紡(株))
・トルエン 200部
・MEK 200部
<保護層用塗工液1>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=3/7) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;18000、Tg;84℃)
(バイロンGK880、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 2.22部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
<受容層用塗工液>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 95部
(CNL、日信化学工業(株))
・エポキシ変性シリコーンオイル 5部
(KP−1800U、信越化学工業(株))
・トルエン 200部
・MEK 200部
(実施例2)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液2に変更し、保護層用塗工液2を乾燥状態で5.0g/m2の厚さとなるように塗工した以外は、全て実施例1と同様にして実施例2の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液2>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=3/7) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;18000、Tg;84℃)
(バイロンGK880、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 1.05部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(実施例3)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液3に変更した以外は、全て実施例1と同様にして実施例3の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液3>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=7/3) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;18000、Tg;84℃)
(バイロンGK880、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 5部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(実施例4)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液4に変更した以外は、全て実施例1と同様にして実施例4の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液4>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=7/3) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;18000、Tg;84℃)
(バイロンGK880、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・フィラー(シリカ) 5部
(637238 粒径10nm〜20nm SIGMA−ALDRICH社)
・トルエン 40部
・MEK 40部
(実施例5)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液5に変更した以外は、全て実施例1と同様にして実施例5の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液5>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=7/3) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;18000、Tg;84℃)
(バイロンGK880、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 8.57部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(実施例6)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液6に変更した以外は、全て実施例1と同様にして実施例6の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液6>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=85/15) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;23000、Tg;67℃)
(バイロン270、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 2.22部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(実施例7)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液7に変更した以外は、全て実施例1と同様にして実施例7の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液7>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=5/5) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;17000、Tg;67℃)
(バイロン200、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;10000、Tg;60℃)
(GK250、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 3.53部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(実施例8)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液8に変更した以外は、全て実施例1と同様にして実施例8の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液8>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=6/4) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;18000、Tg;84℃)
(バイロンGK−880、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;23000、Tg;47℃)
(バイロン103、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 8.57部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(実施例9)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液9に変更した以外は、全て実施例1と同様にして実施例9の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液9>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)/(C)=2/2/1) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;17000、Tg;67℃)
(バイロン200、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
(C)ポリカーボネート樹脂
(FPC−2136、三菱ガス化学(株))
・フィラー(アクリル粒子) 3.53部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(実施例10)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液10に変更した以外は、全て実施例1と同様にして実施例10の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液10>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=5/5) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;23000、Tg;47℃)
(バイロン103、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;10000、Tg;60℃)
(GK250、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 2.22部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(比較例1)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Aに変更した以外は、全て実施例1と同様にして比較例1の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液A>
・ポリエステル樹脂(Mn;18000、Tg;84℃) 20部
(バイロンGK−880、東洋紡(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(比較例2)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Bに変更した以外は、全て実施例1と同様にして比較例2の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液B>
・バインダー樹脂(ポリメチルメタクリレート) 20部
(ダイヤナールBR80、三菱レイヨン(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(比較例3)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Cに変更した以外は、全て実施例1と同様にして比較例3の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液C>
・バインダー樹脂(ポリカーボネート樹脂) 20部
(FPC−2136、三菱ガス化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(比較例4)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Dに変更した以外は、全て実施例1と同様にして比較例4の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液D>
・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂) 20部
(UE−3500、ユニチカ(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(比較例5)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Eに変更した以外は、全て実施例1と同様にして比較例5の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液E>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=1/4) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;17000、Tg=67℃)
(バイロン200、東洋紡(株))
(B)ポリカーボネート樹脂
(FPC−2136、三菱ガス化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(比較例6)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Fに変更した以外は、全て実施例1と同様にして比較例6の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液F>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=9/1) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;18000、Tg;84℃)
(バイロンGK880、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(比較例7)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Gに変更した以外は、全て実施例1と同様にして比較例7の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液G>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=4/1) 20部
(A)ポリメチルメタクリレート
(ダイヤナールBR80、三菱レイヨン(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(比較例8)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Hに変更した以外は、全て実施例1と同様にして比較例8の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液H>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=9/1) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;18000、Tg;84℃)
(バイロンGK880、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 8.57部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(比較例9)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Iに変更した以外は、全て実施例1と同様にして比較例9の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液I>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=4/1) 20部
(A)ポリメチルメタクリレート
(ダイヤナールBR80、三菱レイヨン(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 8.57部
(MP300 粒径100nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
(比較例10)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Jに変更した以外は、全て実施例1と同様にして比較例10の中間転写媒体を得た。
<保護層用塗工液J>
・バインダー樹脂(質量比(A)/(B)=7/3) 20部
(A)ポリエステル樹脂(Mn;18000、Tg;84℃)
(バイロンGK880、東洋紡(株))
(B)ポリエステル樹脂(Mn;16000、Tg;47℃)
(バイロン600、東洋紡(株))
・フィラー(アクリル粒子) 8.57部
(MP−2200 粒径350nm 綜研化学(株))
・トルエン 40部
・MEK 40部
<<耐久性(Taber試験)>>
HDP−600プリンタ(HID社製)と、下記の方法で作成した熱転写シートを用いて、デフォルト条件下で各実施例、及び比較例の中間転写媒体の受容層へ黒ベタ画像を形成し、次いで、同プリンタを用いて塩ビカード(DNP社製)上に、実施例1〜10、比較例1〜10の中間転写媒体を重ね合わせ転写層(剥離層、保護層、受容層)を転写して実施例1〜10、比較例1〜10の印画物を形成した。この印画物にテーバー磨耗試験機で磨耗輪CS−10Fを用い,荷重500gfで250回毎に磨耗輪を研磨し、合計1500回研磨した。研磨後に表面の状態を目視で観察し、以下の評価基準で耐久性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(熱転写シートの作成)
基材として厚さ4.5μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この上に、下記組成の耐熱活性層用塗工液を乾燥時0.8g/m2になるように塗工し、耐熱活性層を形成した。次いで、基材の他方の面に、イエロー染料層用塗工液、マゼンタ染料層用塗工液、シアン染料層用塗工液をそれぞれ、乾燥時塗工量が0.6g/m2となるように面順次に塗工して、染料層を形成し、熱転写シートを得た。
<耐熱活性層用塗工液>
・ポリビニルブチラール樹脂 2.0部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 9.2部
(バーノック D750 大日本インキ化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 1.3部
(プライサーフA208N 第一工業製薬(株))
・タルク 0.3部
(ミクロエースP−3 日本タルク工業(株))
・トルエン 43.6部
・メチルエチルケトン 43.6部
<イエロー染料層用塗工液>
・下式に示される染料 4.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
Figure 0006024513
<マゼンタ染料層用塗工液>
・分散染料(ディスパースレッド60) 1.5部
・分散染料(ディスパースバイオレット26) 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 4.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
<シアン染料層用塗工液>
・分散染料(ソルベントブルー63) 4.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
<評価基準>
◎・・・画像が全く削られていない。
○・・・画像がほぼ削られていない。
△・・・画像がある程度削られているが使用上問題なし。
×・・・画像がかなり削られている。
<<箔切れ性(尾引き)試験>>
実施例1〜10、比較例1〜10の印画物の箔切れ性(尾引き)の確認を目視にて行い、以下の評価基準で箔切れ性の評価を行った。評価結果を表1に示す。なお、尾引きとは、転写層の転写領域と非転写領域の境界を起点とし、該境界から非転写領域側にはみ出した転写層の長さを意味する。
<評価基準>
◎・・・尾引き量が0.5mm以下である。
○・・・尾引き量が1mm以下である。
△・・・尾引き量が2mm以下である。
×・・・尾引き量が2mmより大きく5mm未満である。
××・・・尾引き量が5mm以上である。
<<耐可塑剤性試験>>
塩化ビニルシート(アルトロン#430、三菱樹脂(株))を5cm×5cmに切り出し、これを上記で得られた各実施例、比較例の印画物と重ね合わせ、1750gの荷重をかけて82℃の環境に8時間保存した。その後、印画物の画像が塩化ビニルシートに移行しているかを目視で観察し、以下の評価基準に基づいて耐可塑剤性の評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。
<評価基準>
◎・・・塩化ビニルシートに印画物の画像が全く移行していない。
○・・・塩化ビニルシートに印画物の画像がかなり薄く移行しているが、印画物の画像は色褪せていない。
△・・・塩化ビニルシートに印画物の画像が薄く移行しており、印画物の画像も少し色褪せている。
×・・・塩化ビニルシートに印画物の画像がかなり移行しており、印画物の画像も色褪せている。
<<光沢度評価試験>>
実施例1〜10、比較例1〜10の印画物の光沢度の確認を目視にて行い、以下の評価基準で評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。
<評価基準>
○・・・ざらつきがなく高い光沢感を有している。
△・・・多少のざらつきはあるが使用上問題ないレベルである。
×・・・ざらつきが多く光沢感がない。
Figure 0006024513
表1からも明らかなように、35℃、及び70℃〜90℃における貯蔵弾性率G'が本発明の範囲内である混合バインダー樹脂と、粒径が1nm以上200nm以下のフィラーとを含む中間転写媒体によれば、耐久性、箔切れ性に優れる評価となった。また、耐可塑剤性、及び光沢感にも優れていることがわかる。一方、保護層が35℃における貯蔵弾性率G'、及び70℃〜90℃における貯蔵弾性率G'が本発明の範囲外であるバインダー樹脂を含む中間転写媒体では、耐久性と箔切れ性の双方を満足させることができていないことがわかる。また、35℃、及び70℃〜90℃における貯蔵弾性率G'が本発明の範囲内である混合バインダー樹脂を含むものであっても、粒径が1nm以上200nm以下のフィラーを含まない中間転写媒体では、箔切れ性を十分に満足させることができず、或いは十分な光沢感を得ることができていないことがわかる。
1…基材
2…転写層
3…剥離層
4…保護層
5…受容層
6…耐可塑剤性層
10…中間転写媒体

Claims (3)

  1. 基材の一方の面に保護層、受容層が積層された中間転写媒体であって、
    前記保護層は、2種以上のバインダー樹脂と、フィラーとを含有しており、
    前記2種以上のバインダー樹脂を混合した混合バインダー樹脂の、70℃〜90℃における貯蔵弾性率G'が1.0×105Pa以上1.0×109Pa以下の範囲内であり、35℃における貯蔵弾性率G'が1.0×109Paを超えるものであり、
    前記混合バインダー樹脂には、数平均分子量(Mn)が8000以上30000以下で、ガラス転移温度(Tg)が35℃以上60℃以下のバインダー樹脂が含まれ、
    前記フィラーの粒径が、1nm以上200nm以下であることを特徴とする中間転写媒体。
  2. 前記保護層の固形分総量に対し、前記フィラーが1質量%以上35質量%以下の範囲で含有されていることを特徴とする請求項1に記載の中間転写媒体。
  3. 前記混合バインダー樹脂の固形分総量に対し、前記数平均分子量(Mn)が8000以上30000以下で、ガラス転移温度(Tg)が35℃以上60℃以下のバインダー樹脂が10質量%以上含有されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の中間転写媒体。
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