JP6022126B2 - バスケット型把持鉗子 - Google Patents
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Description
本願は、2014年10月7日に、日本に出願された特願2014−206485号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
バスケット型把持鉗子は、複数のワイヤによって異物を保持する構造を有している。バスケット型把持鉗子を用いて大きい異物を回収しようとした場合、異物を保持したままでは管路からバスケットが抜去できなくなる事がある。たとえば、特許文献1,2に記載の複数のワイヤの間から異物が外れなくなってしまうと、バスケットを管路から抜去できなくなってしまう。
また、前記バスケット部は、前記バスケット部における遠位端側で前記対象物を捕捉可能な間隔で複数のバスケットワイヤが螺旋状に配された密部と、前記バスケット部における近位端側で前記対象物を前記バスケット部内に取り込み可能な間隔で前記複数のバスケットワイヤが螺旋状に配された疎部と、を有していてもよい。
また、前記第一結束部は、前記シースの内部に前記第二結束部が収容された状態において、前記第二結束部の遠位端よりも前記シースの遠位端側に設けられ、前記第二結束部を係止するように前記シースの近位側に向けられた当接面を有する遠位係止部を有していてもよい。
また、前記第一結束部は、前記シースの内部に前記第二結束部が収容された状態において、前記第二結束部の近位端よりも前記シースの近位端側に設けられ、前記第二結束部を係止するように前記シースの遠位側に向けられた当接面を有する近位係止部を有していてもよい。
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態のバスケット型把持鉗子を示す部分断面図である。図2は、同バスケット型把持鉗子のバスケット部の一部を示す側面図である。図3は、図2のA−A線における断面図である。図4は、図2のB−B線における断面図である。図5は、同バスケット部の一部を示す正面図である。図6及び図7は、バスケット型把持鉗子1の作用を説明するための図である。
バスケット型把持鉗子1は、シース2と、シース2に挿通された本体部3と、シース2に固定された操作部20とを備える。
バスケット部4は、複数のバスケットワイヤ5と、複数のバスケットワイヤ5を略紡錘状とするための固定部材6と、バスケット部4の遠位端とセンターワイヤ18の遠位端とを連結するチップ部材12とを備える。
複数のバスケットワイヤ5の材質は、外力がかかっていない状態において複数のバスケットワイヤ5によって略紡錘状の形状が維持されるような復元力を有する材料である。本実施形態では、複数のバスケットワイヤ5は、各々、形状記憶合金によって形成されている。具体的には、本実施形態における複数のバスケットワイヤ5は、ニッケルチタン合金製である。本実施形態のバスケット部4は8本のバスケットワイヤ5を有している。なお、バスケットワイヤ5の本数は8本には限られず、バスケット部4の形状に応じて適宜選択されてよい。
遠位固定部材7の遠位端には、後述する連絡部14が固定されている。
第一結束部9は、第二結束部11が第一結束部9に接した状態で第二結束部11を保持可能な保持部9aと、第一結束部9に対して第二結束部11を係止させるための遠位係止部9b及び近位係止部9cとを有する。第一結束部9には、4本の第一ワイヤ5aが半円弧状に並べられて固定されている。
チップ本体13は、遠位固定部材7の遠位端に、連絡部14を介して固定されている。
センターワイヤ18は、バスケット部4の密部4aにおいて、バスケットワイヤ5のうち第二結束部11に固定されたバスケットワイヤ(第二ワイヤ5b)よりも、バスケットワイヤ5のうち第一結束部9に固定されたバスケットワイヤ(第一ワイヤ5a)に近い位置に配されている。このため、バスケット部4の密部4aでは、結石等の異物を捕捉する際に異物が入りやすい相対的に広い空間が第二ワイヤ5b側に確保されている。
センターワイヤ18の近位側領域は、シース2の内部に配されている。センターワイヤ18の近位端は、近位固定部材8よりも近位側まで延びている。
操作部20は、操作本体21と、スライダ24と、調節機構27とを備える。
調節機構27は、第一結束部9及び第二結束部11がシース2内で進退するように操作ワイヤ19の移動が規制された状態(図1参照)と、第一結束部9及び第二結束部11がシース2の外部に露出する位置まで操作ワイヤ19の移動が許容された状態(図6及び図7参照)とを切り替えて操作ワイヤ19の進退量を調節する。
バスケット部4内に異物を取り込む通常の使用態様では、図1に示すように、調節機構27は、第一結束部9及び第二結束部11がシース2内で進退するように操作ワイヤ19の移動が規制された状態となるように、操作本体21から最大限突出された位置で固定されている。図1に示すスライダ24の前進操作により管路内でバスケット部4がシース2から遠位側へと突出すると、バスケットワイヤ5の弾性力によりバスケット部4が拡開する。このとき、第一結束部9と第二結束部11とは、図2に示すように第一結束部9の保持部9aに第二結束部11が挿入された状態で、図3及び図4に示すようにシース2の内周面に囲まれている。このため、第一結束部9及び第二結束部11は、シース2の内部では分離せずに一体的にシース2内で進退動作する。
バスケット部4の近位側からバスケット部4の外に異物50を取り出すためには、操作ワイヤ19を再度遠位側へ押しだしてバスケット部4を移動させたり(図11参照)、操作部20自体を遠位側へ押しだしたりする。
しかしながら、バスケット内に保持された異物を管路内で放出するだけの目的で破砕装置等を体内に導入するのは効率が悪い。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態以下の各実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、第1実施形態と重複する説明を省略する。図16は、本実施形態のバスケット型把持鉗子におけるバスケット部の一部を示す側面図である。
また、本実施形態のバスケット型把持鉗子は、第一結束部9が、保持部9aに代えて、第二ワイヤ40の折り返し41が引っかかる突起42を有している。
本実施形態でも、第1実施形態と同様に、バスケット部4を破壊するために無理な力を加える必要がない。
また、上述の各実施形態及び各変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
2 シース
3 本体部
4 バスケット部
4a 密部
4b 疎部
5 バスケットワイヤ
5a 第一ワイヤ
5b 第二ワイヤ
6 固定部材
7 遠位固定部材
8 近位固定部材
9 第一結束部
9a 保持部
9b 遠位係止部
9c 近位係止部
11 第二結束部
12 チップ部材
13 チップ本体
14 連絡部
18 センターワイヤ
19 操作ワイヤ
20 操作部
21 操作本体
22 第一ポート
23 第二ポート
24 スライダ
25 シャフト
26 グリップ
27 調節機構
40 第二ワイヤ
41 折り返し
42 突起
50 異物
Claims (9)
- シースと、
前記シース内に挿入された操作ワイヤと、
前記シースの遠位部から突出され、対象物を保持するためのバスケット部を形成する複数のバスケットワイヤと、
前記複数のバスケットワイヤの近位端側で前記複数のバスケットワイヤの一部の近位端に固定され、前記操作ワイヤに接続されて前記シースの内部と前記シースの外部との間で移動自在に設けられた第一結束部と、
前記複数のバスケットワイヤのうち前記第一結束部に固定されたバスケットワイヤとは異なるバスケットワイヤの近位端に固定され、前記シースの内部では前記第一結束部により保持され、前記シースの外部に位置させた状態では前記第一結束部から分離されることにより前記操作ワイヤから解放される第二結束部と、
を有する
バスケット型把持鉗子。 - 請求項1に記載のバスケット型把持鉗子であって、
前記バスケット部は、
前記バスケット部における遠位端側で前記対象物を捕捉可能な間隔で複数のバスケットワイヤが螺旋状に配された密部と、
前記バスケット部における近位端側で前記対象物を前記バスケット部内に取り込み可能な間隔で前記複数のバスケットワイヤが螺旋状に配された疎部と、
を有する
バスケット型把持鉗子。 - 請求項1に記載のバスケット型把持鉗子であって、
前記第一結束部は、前記シースの内部に前記第二結束部が収容された状態において、前記第二結束部の遠位端よりも前記シースの遠位端側に設けられ、前記第二結束部を係止するように前記シースの近位側に向けられた当接面を有する遠位係止部を有する
バスケット型把持鉗子。 - 請求項3に記載のバスケット型把持鉗子であって、
前記第一結束部は、前記シースの内部に前記第二結束部が収容された状態において、前記第二結束部の近位端よりも前記シースの近位端側に設けられ、前記第二結束部を係止するように前記シースの遠位側に向けられた当接面を有する近位係止部を有する
バスケット型把持鉗子。 - 請求項1に記載のバスケット型把持鉗子であって、
前記複数のバスケットワイヤのうち前記第一結束部に固定されたバスケットワイヤは半円弧状に並べられており、
前記複数のバスケットワイヤのうち前記第二結束部に固定されたバスケットワイヤは半円弧状に並べられている
バスケット型把持鉗子。 - 請求項5に記載のバスケット型把持鉗子であって、
前記第一結束部は前記操作ワイヤに接続され、
前記第二結束部は、前記第一結束部からの前記第二結束部の離間に伴い前記操作ワイヤから分離される
バスケット型把持鉗子。 - 請求項1に記載のバスケット型把持鉗子であって、
前記第一結束部及び前記第二結束部が前記シース内で進退するように前記操作ワイヤの移動が規制された状態と、前記第一結束部及び前記第二結束部が前記シースの外部に露出する位置まで前記操作ワイヤの移動が許容された状態とを切り替えて前記操作ワイヤの進退量を調節する調節機構をさらに有する
バスケット型把持鉗子。 - 請求項1に記載のバスケット型把持鉗子であって、
前記バスケット部は、前記複数のバスケットワイヤの遠位端に連結され前記シース内に少なくとも一部が挿入された支持部材を有する
バスケット型把持鉗子。 - 請求項8に記載のバスケット型把持鉗子であって、
前記バスケット部は、
前記バスケット部における遠位端側で前記対象物を捕捉可能な間隔で複数のバスケットワイヤが螺旋状に配された密部と、
前記バスケット部における近位端側で前記対象物を前記バスケット部内に取り込み可能な間隔で前記複数のバスケットワイヤが螺旋状に配された疎部と、
を有し
前記支持部材は、前記バスケット部の密部において、前記複数のバスケットワイヤのうち前記第二結束部に固定されたバスケットワイヤよりも、前記複数のバスケットワイヤのうち前記第一結束部に固定されたバスケットワイヤに近い位置に配されている
バスケット型把持鉗子。
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