JP6020832B2 - 焼結原料の製造方法 - Google Patents

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本発明は、製鋼スラグを原料の一部に用いた焼結原料をドワイトロイド式焼結機で焼結して高炉用焼結鉱を製造するときの、上記焼結原料の製造方法に関するものである。
下方吸引のドワイトロイド式焼結機で高炉用焼結鉱を製造するときの焼結原料には、主原料となる鉄鉱石(粉鉱石)とCaO系やSiO系の副原料とを(以下、これらを、後述する「製鋼スラグ」と区別して、「通常原料」ともいう)混合し、水分を添加した後、適度な大きさに造粒した擬似粒子(造粒粒子)に、焼結熱源となるコークス、無煙炭等の固体燃料(凝結材、炭材ともいう)を被覆(外装)したものを用いるのが普通である。
また、製鉄所内で発生するスラグやダスト、その他の副産物等も、その含有成分に応じて、許容できる範囲で焼結鉱の原料として使用されている。たとえば、製銑工程の高炉で発生したダストを電気集塵機やサイクロン集塵機等で回収した乾燥ダストや、製銑工場や製鋼工場の側溝などから回収した煤塵、熱間圧延工程で発生したミルスケールをシックナー等の排水処理設備で回収した湿潤ダストには、鉄分やカーボンが多く含まれているため、成分調整した後、焼結原料の鉄分やカーボン分の代替品として使用されている。また、溶銑予備処理工程や製鋼工程で発生する脱硫スラグや、転炉スラグ(脱Pスラグ、脱炭スラグ)(以降、これらを纏めて「製鋼スラグ」という)には、Ca分が多く含まれているため、焼結原料に添加されるCaOの代替品として使用されている。
上記製鋼スラグの具体的な再利用技術としては、例えば、特許文献1には、焼結配合原料に転炉スラグを用いるに際して、ミルスケールを混合することで焼結鉱の品質を向上する技術が開示されている。この技術は、上記混合物を、粘結剤(バインダー)を用いて固化した後、乾燥し、粉砕し、粒度調整する工程を必要とする。しかし、ミルスケールの表面は、鉄鉱石と比べて凹凸が少ないため、固化するために多量のバインダーを添加する必要がある。一方、バインダーの添加量を少なくすると、一般的な焼結原料の算術平均粒径である3〜4mmより粒径が小さくなるため、篩い下粉の発生率が増加してしまう。したがって、バインダーコストが高く、均一な粒度の焼結原料を得難いという問題がある。
また、特許文献2には、ゲーサイト成分の多い鉄鉱石に、鉄鉱石との反応性の低い転炉スラグを混合することで、焼結鉱の強度を弱める反応を抑制する技術が開示されている。しかし、この技術では、ゲーサイト成分を多く含む鉄鉱石と、転炉スラグとを混合・造粒する必要があり、その他の良質な鉄鉱石を併用して使用する場合には、それらと転炉スラグとの接触を回避するため、少なくとも造粒ラインを2つに分ける必要がある。したがって、この技術は、造粒ラインを1つしか持たない造粒プロセスには適用できない。
また、特許文献3には、石灰石と比較して鉄鉱石との反応性に劣る転炉スラグの粒度を細かくすることで反応面積を大きくし、反応速度を改善することで、フラックスとして使用する技術が開示されている。しかし、この技術は、細粒化による反応性向上の代償として、焼結原料の平均粒径を低下させ必要があるため、パレット上に装入した焼結原料装入層の通気性を低下させるという問題がある。
また、特許文献4には、焼結鉱の品質低下を招く難焼結性のドロマイトを易焼結性の製鋼スラグと選択的に組み合わせることで、焼結鉱の品質低下を防止しつつ、効率的に製鋼スラグをリサイクルする技術が開示されている。しかし、この技術は、ドロマイトの使用を前提としており、ドロマイト中の遊離CaO分が少ないことによる焼結生産性の低下が懸念される。すなわち、(MgO/CaO)比の高い原料であるドロマイトを選択しても、ドロマイト中のCaOに相当する石灰石の配合割合を低下させなくてはならないため、焼結操業としては減産方向に向かうという問題がある。
また、特許文献5には、固体燃料系粉原料を除く、あるいは、石灰石系粉原料および固体燃料系粉原料を除く鉄鉱石およびSiO含有原料をドラムミキサーに装入して造粒し、上記ドラムミキサー内で造粒された擬似粒子に対し、転炉スラグを添加して上記擬似粒子の表層に付着させ、その後、固体燃料系粉原料、あるいは、石灰石系粉原料および固体燃料系粉原料を添加して、上記ドラムミキサーの排出口に至る間に上記擬似粒子の最表層に石灰石系粉原料および固体燃料系粉原料を付着させることで、自硬性を有する転炉スラグ粉末で擬似粒子をコーティングして擬似粒子の強度を向上すると共に、焼結鉱製造時に、表層部に強度が強いカルシウムフェライト(CaO・nFe)の生成を促進し、低強度のカルシウムシリケート(CaO・xFeO・ySiO)の生成を抑制する技術が開示されている。
特開昭59−205421号公報 特開平05−043953号公報 特開平05−051653号公報 特開平11−229046号公報 特開2012−052164号公報
しかしながら、上記のように製鋼スラグを焼結原料の一部として使用する技術では、高炉スラグの成分調整を目的として、製鋼スラグ中に含まれるCa濃度に応じて、石灰石系副原料の配合率を調整(低減)し、焼結鉱中の塩基度(CaO/SiO)を一定に維持するようにしている。しかし、製鋼スラグは、発生工程や種類によって、その中に含まれるCaの存在形態が異なる。そのため、例えば、製鋼スラグ中に含まれる未滓化のフリーライム(f.CaO)は、焼結鉱を製造する焼結過程で融液を生成するが、アルミニウムと結合したライムアルミネート(αCaO−βAl)は融液を生成しない等、添加の効果が異なる。従って、同じ製鋼スラグを使用したとしても、焼結時に生成する融液の流動性に大きな違いが生ずるという問題がある。
また、上記特許文献5の技術では、鉄鉱石を核とした造粒粒子の表面に製鋼スラグである転炉スラグを付着・被覆した後、さらに、石灰石系の粉原料(石灰石粉)および固体燃料系の粉原料(粉コークス)を投入して付着・被覆することで、造粒粒子の表面に自硬性を有する転炉スラグのコーティング層を形成し、強度を高めると同時に、石灰石粉および粉コークスの造粒粒子内への取り込み量を低減している。しかし、発明者らの研究によれば、上記造粒粒子では、表面に付着・被覆した転炉スラグによって、鉄鉱石中のヘマタイト(Fe)あるいはマグネタイト(Fe)と、石灰石粉(CaO)との接触が遮断される結果、高強度で被還元性に優れるカルシウムフェライト(CaO・nFe)系の融液生成量が減少してしまうという問題がある。これは、転炉スラグ(脱炭スラグ)は、一般に溶融温度が高いため、焼結が行われる温度では溶融し難いからである。そのため、製鋼スラグを原料の一部に用いた焼結原料から得られる焼結鉱は、強度が低下し、生産性が低下するという問題がある。
本発明は、従来技術が抱える上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、製鋼スラグを焼結原料の一部として用いる場合において、焼結時における鉄鉱石と石灰石とを直接接触させてカルシウムフェライト系の融液生成を促進し、かつ、融液の流動性を確保するとともに、通気性を改善することによって焼結反応を促進し、高強度の焼結鉱を得ることができる焼結原料の製造方法を提案することにある。
発明者らは、製鋼スラグを焼結鉱の原料の一部として使用する場合において、焼結時の融液生成の促進と流動性の確保を図るべく、製鋼スラグの物性に応じた事前処理方法を検討した。その結果、従来、製鋼スラグを焼結原料の一部に用いる場合には、製鋼スラグを鉄鉱石や石灰石等と均一に混合して使用していたが、製鋼スラグ中には高融点のアルミナが多く含まれていることから、焼結時において、融液の生成を促進すると同時に、その流動性を確保することと、通気性を確保し、粉コークスの燃焼性に悪影響を及ぼさないようにすることが重要であること、そのためには、粉鉱石を造粒して造粒粒子とした後、石灰石粉や粉コークスを外装する造粒工程において、溶融温度が1350℃以下の製鋼スラグを、石灰石粉や粉コークスと同時に投入する、あるいは、石灰石や粉コークスを粉鉱石の造粒粒子の表面に被覆した後に投入して、粉鉱石の造粒粒子の表面に製鋼スラグを付着・被覆して外装し、粉鉱石とCaOとが直接接触するようにしてやることが重要であることを見出し、本発明を開発するに至った。
すなわち、本発明は、1次造粒工程で粉鉱石を撹拌した後、あるいは、粉鉱石と副原料を混合・撹拌した後、2次造粒工程で適正量の水分を添加して造粒粒子とするとともに、該2次造粒工程の排出部近傍において石灰石粉および粉コークスを投入して上記造粒粒子の表面に外装する焼結原料の製造方法において、上記2次造粒工程における石灰石粉および粉コークスの投入と同時にあるいは石灰石粉および粉コークスを外装した後に、溶融温度が1350℃以下の製鋼スラグを投入し、造粒粒子の表面に外装することを特徴とする焼結原料の製造方法を提案する。
本発明の焼結原料の製造方法は、溶融温度が1250℃以下の製鋼スラグを投入することを特徴とする。
また、本発明の焼結原料の製造方法は、上記製鋼スラグの投入を、2次造粒後の造粒粒子をベルトコンベアーで搬送するときに行うことを特徴とする。
また、本発明の焼結原料の製造方法は、上記製鋼スラグの投入量を、焼結機のパレットに装入する焼結原料全体に対して10mass%以下とすることを特徴とする。
本発明によれば、低融点の製鋼スラグを使用し、かつ、該製鋼スラグと造粒粒子の核となる粉鉱石とが直接接触するようにしたので、製鋼スラグ使用に伴う焼結時の融液生成量の低下や、通気性低下を抑制することができるので、高強度の焼結鉱を生産性良く製造することが可能となる。
実施例の焼結実験に用いた焼結原料の製造方法を説明する図である。 実施例の焼結実験に用いた試験鍋を説明する図である。 焼結原料の製造方法が、焼結鉱の生産性や品質に及ぼす影響を示すグラフである。
前述したように、製鋼スラグを焼結鉱の原料の一部として使用する場合、従来は、製鋼スラグを鉄鉱石や石灰石等と均一に混合したり、あるいは、造粒した造粒粒子の表面に石灰石や粉コークスを外装した後、さらに製鋼スラグを外装したりして使用していた。しかし、前者の場合には、製鋼スラグ中に含まれるアルミナ成分によって、焼結原料全体の溶融温度が上昇し、高強度の焼結鉱を得ることができない。また、後者の場合には、CaOと鉄鉱石との接触が外装した製鋼スラグによって遮断されるため、カルシウムフェライト系の融液生成が阻害される。さらに、CaOは種々の形態で製鋼スラグ中に存在するため、カルシウムフェライト系の融液生成効果も、使用する製鋼スラグによって異なる。
そこで、本発明は、焼結時において、融液の生成を促進すると同時にその流動性を確保することと、通気性を確保し、粉コークスの燃焼性に悪影響を及ぼさないようにするため、1次造粒工程で粉鉱石を撹拌した後、あるいは、粉鉱石と副原料を混合・撹拌した後、2次造粒工程で適正量の水分を添加して造粒し、造粒粒子(疑似粒子)とするとともに、その2次造粒工程の排出部近傍において石灰石粉および粉コークスを投入し、上記造粒粒子の表面に外装して焼結原料を製造する際、溶融温度が1350℃以下の製鋼スラグを、上記石灰石粉および粉コークスの投入以降において投入して、造粒粒子の表面に製鋼スラグを付着・被覆(外装)する焼結原料の製造方法を提案する。
すなわち、引用文献5に記載の技術では、粉鉱石の造粒粒子の表面に製鋼スラグを外装することで、高強度の造粒粒子(焼結原料)を得ているが、斯かる造粒粒子では、粉鉱石と、その後に外装する石灰石(CaO)との接触が製鋼スラグによって遮断されてしまうが、上記のように、粉鉱石の造粒粒子の表面に、石灰石(CaO)と粉コークスを外装した後、製鋼スラグを外装する場合には、粉鉱石と石灰石(CaO)とが直接接触することができので、低融点のカルシウムフェライト系融液の生成を促進することができる。また、上記低融点のカルシウムフェライト系融液の生成が促進され、該融液が造粒粒子内に浸透することで、造粒粒子間の間隙が十分に確保され、焼結時における通気性が改善されるので、焼結時間が短縮されるとともに、焼結反応が十分に進行し、高強度の焼結鉱を得ることが可能となる。
ここで、本発明の焼結原料の製造方法に用いる製鋼スラグは、溶融温度が1350℃以下のものであることが必要である。溶融温度が1350℃を超える製鋼スラグを含む造粒粒子は、焼結反応時の高温域保持温度で周囲の通常原料からなる造粒粒子と十分溶融同化せず、焼結ケーキ中にそのまま残存しやすい。また、粗大な製鋼スラグを含む造粒粒子の周辺部には空隙が多く存在するため、通気性が改善されるが、上記溶融同化の不足によって、製鋼スラグの造粒粒子の周囲には空隙がそのまま残り、上記空隙を起点としてクラックが発生し易い。そのため、成品焼結鉱の強度が低下して歩留りが低下し、ひいては生産性が低下する。そのため、本発明の製造方法で焼結原料を製造しても、上記の効果を得ることが難しいからである。製鋼スラグの好ましい溶融温度は焼結反応時の高温域保持温度で十分溶融同化する1250℃以下である。なお、本発明における上記製鋼スラグの溶融温度は、示差熱分析(DTA:Differential Thermal Analysis)で求めた値を用いる。
なお、溶融温度が1350℃以下の製鋼スラグとしては、例えば、転炉スラグや溶銑予備処理時に発生するスラグ等を挙げることができる。中でも、転炉の脱リン工程で発生する製鋼スラグや溶銑予備処理時の脱珪時に発生するスラグは、溶融温度が低く、かつ、Alの含有量も低いので、好適に用いることができる。
また、2次造粒工程における上記製鋼スラグの投入位置は、石灰石粉および粉コークスの投入と同時にあるいは石灰石粉および粉コークスを外装した後とすることが重要である。ただし、製鋼スラグを造粒粒子の表面に確実に付着・被覆(外装)させるためには、2次造粒機内に投入してから排出されるまでの滞留時間を10秒以上確保することが好ましい。より好ましい滞留時間は15秒以上である。
ただし、本発明における製鋼スラグの投入位置は、上記のように2次造粒工程である必要はなく、例えば、2次造粒工程から排出した造粒粒子(焼結原料)を焼結機のサージホッパーに搬送するベルトコンベアー上で投入し、ベルトコンベアーの乗継部での落下による撹拌・混合効果を利用して外装するようにしてもよい。また、2次造粒工程で外装した後、さらに、ベルトコンベアー上で外装してもよい。
また、上記製鋼スラグを焼結鉱の原料の一部として使用するときの、製鋼スラグの焼結原料全体に対する投入量は10mass%以下とするのが好ましい。10mass%を超えると、製鋼スラグの弊害が顕在化し、焼結鉱の強度が低下するようになる他、焼結鉱の成分(塩基度)調整のために添加する副原料の石灰石を減配する必要があるため、焼結反応性が著しく低下し、生産性を維持することが困難となる。さらに、製鋼スラグ中に含まれる不純物によって、溶銑中の不純物元素濃度が上昇し、溶銑としての許容範囲を超えてしまうおそれがあるからである。好ましくは6mass%以下である。
なお、造粒前に粉鉱石に添加するCaO系、SiO系等の副原料や、2次造粒工程で造粒粒子の表面に外装する石灰石(CaO)ならびに粉コークス、無煙炭等の炭材(凝結材)の添加量は、通常の範囲内とすればよい。例えば、CaO系やSiO系の副原料の添加量は、製品焼結鉱の塩基比(CaO/SiO)が1.8〜2.2の範囲となるよう調節するのが好ましい。また、粉コークスは、気体燃料等その他の熱源を投入しない場合には、焼結原料全体に対して3.5〜4.5mass%の範囲で添加するのが好ましいが、気体燃料やその他の熱源を投入する場合には、その燃焼熱分以上の粉コークスを削減するのが好ましい。
表1に示した、溶融温度が1500℃、1340℃および1241℃と異なるA〜C3種類の製鋼スラグを原料の一部に用いて、図1に示したT1〜T5の5条件で1次造粒し、2次造粒して焼結原料を製造した。
ここで、上記図1に示したT1〜T5の各条件について説明すると、T1(比較例1)は、主原料である粉鉱石に製鋼スラグを予め配合した後、1次造粒機で混合・撹拌し、水分を添加して2次造粒機のドラムミキサーで造粒して造粒粒子(擬似粒子)とし、これを焼結原料とする条件であり、ベッディングヤードで製鋼スラグを混合する従来技術に相当する。
また、T2〜T4は、製鋼スラグを一切含まない粉鉱石を1次造粒機で混合・撹拌した後、水分を添加して2次造粒機のドラムミキサーで造粒する際、すなわち、上記ドラムミキサーの排出前に造粒中の造粒粒子中に製鋼スラグを投入して、造粒粒子の表面に製鋼スラグを外装したものを焼結原料に用いる条件であり、T2(比較例2)は、上記製鋼スラグの投入をドラムミキサーの排出45秒前(石灰・粉コークス投入よりも前)に投入する条件、T3(発明例1)は、上記製鋼スラグの投入をドラムミキサーの排出30秒前(石灰・粉コークスと同時)に投入する条件、また、T4(発明例2)は、上記製鋼スラグの投入をドラムミキサーの排出15秒前(石灰・粉コークス投入の後)に投入する条件である。
また、T5(発明例3)は、製鋼スラグを一切含まない粉鉱石を1次造粒機で混合・撹拌した後、水分を添加して2次造粒機のドラムミキサーで造粒し、造粒粒子とした後、該造粒粒子を焼結機のサージホッパーにベルトコンベアーで搬送する際、製鋼スラグを投入して、コンベアー乗継時の落下により造粒粒子の表面に製鋼スラグを外装したものを焼結原料に用いる条件である。
なお、T1〜T5のいずれの条件も、水分の添加量は7.6mass%とし、焼結原料全体に対する製鋼スラグの配合率は3.4mass%となるようにした。また、2次造粒機(ドラムミキサー)における副原料(石灰)および炭材(粉コークス)の添加は、いずれの条件も2次造粒機であるドラムミキサーの排出までの滞留時間が30秒となる位置で投入し、この際の副原料の投入量は、焼結原料全体の塩基度(CaO/SiO)が2.0となる量に、また、粉コークスの焼結原料全体に対する添加量が4.8mass%となる量に調整した。
Figure 0006020832
次いで、上記のようにして得たT1〜T5の焼結原料を、図2に示したような、焼結原料の装入部の大きさが内径300mmφ×高さ400mmの試験鍋に、層厚が400mmとなるよう充填した後、上記充填層の上表面の粉コークスに点火し、鍋下方から−700mmAqで吸引して、充填層内に空気を導入し、粉コークスを燃焼させることで焼結を行う焼結実験を行った。
この際、各焼結原料の焼結に要した時間を測定した。また、得られた成品焼結鉱の冷間強度(SI)をJIS M8711に準じて測定するとともに、製品焼結鉱の歩留りを求め、生産率(単位炉床面積(m)、単位時間(hr)当たりの焼結鉱生産量(t))を算出した。
なお、上記焼結原料の製造方法を評価するため、図1にT0(参考例)として示したように、製鋼スラグを一切含まない粉鉱石を1次造粒機(ミキサー)で混合・撹拌した後、水分を添加して2次造粒機(ドラムミキサー)で造粒して造粒粒子(擬似粒子)とし、これを、そのまま焼結原料に用いる条件についても、上記と同様にして焼結実験を行った。
上記の実験結果について、焼結時間、成品焼結鉱の歩留り、および、それらの値から求まる生産率をまとめて図3に示した。
図3から、溶融温度が最も高いslagAを原料の一部に用いた焼結原料は、T1〜T4のいずれの条件においても、製鋼スラグ無添加のT0(参考例)と比べて、焼結時間が延長し、成品焼結鉱の歩留りも低下しているため、生産率が大きく低下している。このように、T1の条件で生産率が低い理由は、粉鉱石に製鋼スラグを単に混合しただけであるので、溶融温度が高く、難溶融性である製鋼スラグの弊害が、焼結鉱の全体に及んだためであり、また、T2の条件で生産性が低い理由は、被覆した製鋼スラグによって石灰石と鉱石層の接触が阻害されたことにより、カルシウムフェライトの生成が抑制されたためであると考えられる。また、本発明に適合する条件(T3,T4)でも、生産性の向上効果が認められない理由は、製鋼スラグの溶融温度が高過ぎたため、本発明の造粒方法を適用しても、本発明の効果を十分に発現させることができなかったためであると考えられる。
一方、溶融温度の低いslagBおよびCを原料の一部に用いた焼結原料は、T1〜T5のいずれにおいても、生産性が低下しているが、slagAほどではない。これは、slagB,CはslagAと比較して溶融温度が低いためであると考えられる。中でも、本発明に適合する条件(T3〜T5)では、比較例のT1、T2と比較し、焼結時間の延長代が小さく、歩留り向上代が大きいため、参考例T0のベース条件に近い生産率が得られている。これは、溶融温度が低いことによって、融液の生成が促進されて、溶融同化が十分に進行し、通気性が改善されたことによって、歩留まりが向上したためであると考えられる。
なお、slagCは、溶融温度がslagBより低いにも拘わらず、slagBと比較して生産性の向上が認められない。これは、表1に示したように、slagCはslagBよりもAlが高いため、カルシウムフェライト系融液の粘度が高くなり、気孔成長が抑制されて、通気性が低下したためであると考えられる。
上記説明では、焼結熱源として、固体系燃料(粉コークス)を用いて焼結鉱を製造する方法について説明したが、本発明の技術は、上記例に限定されるものではなく、例えば、固体系燃料に加えて気体燃料を供給して焼結鉱を製造する方法および/または酸素を付加して焼結鉱を製造する方法の焼結原料にも適用することができる。

Claims (4)

  1. 1次造粒工程で粉鉱石を撹拌した後、あるいは、粉鉱石と副原料を混合・撹拌した後、2次造粒工程で適正量の水分を添加して造粒粒子とするとともに、該2次造粒工程の排出部近傍において石灰石粉および粉コークスを投入して上記造粒粒子の表面に外装する焼結原料の製造方法において、
    上記2次造粒工程における石灰石粉および粉コークスの投入と同時にあるいは石灰石粉および粉コークスを外装した後に、溶融温度が1350℃以下の製鋼スラグを投入し、造粒粒子の表面に外装することを特徴とする焼結原料の製造方法。
  2. 溶融温度が1250℃以下の製鋼スラグを投入することを特徴とする請求項1に記載の焼結原料の製造方法。
  3. 上記製鋼スラグの投入を、2次造粒後の造粒粒子をベルトコンベアーで搬送するときに行うことを特徴とする請求項1または2に記載の焼結原料の製造方法。
  4. 上記製鋼スラグの投入量を、焼結機のパレットに装入する焼結原料全体に対して10mass%以下とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼結原料の製造方法。
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