JP6019258B1 - 素地調整剤組成物、当該組成物を用いた鋼材の塗装方法、及び塗装鋼材 - Google Patents

素地調整剤組成物、当該組成物を用いた鋼材の塗装方法、及び塗装鋼材 Download PDF

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Abstract

【課題】有機溶剤を含まなくとも、鋼材の表面の錆層中に十分に浸透して錆を固定化でき、長期の防食性に優れ、また、乾燥性や作業性もよく、しかも、素地調整剤組成物それ自体を水で洗浄可能であって、環境保護の観点において非常に好ましい素地調整剤組成物を提供する。【解決手段】表面に錆を有する鋼材に塗布して使用される素地調整剤組成物であって、水分散性ポリイソシアネート樹脂(A)と、防錆顔料(B)、腐食性イオン固定化剤(C)及びシランカップリング剤(D)からなる群から選ばれる1種以上とを含有し、当該(A)成分は組成物中40〜99質量%含有され、また、温度23℃における粘度が1〜5,000mPa・sであることを特徴とする素地調整剤組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、鋼材の塗り替え塗装時の除錆処理等の素地調整が不要な、又はそれを軽減することが可能な素地調整剤組成物に関し、より詳しくは、有機溶剤の含有量が少なくて塗装作業性が良く、しかも水で洗浄が可能な、環境への負荷が少ない素地調整剤組成物に関する。
既設鋼構造物の塗り替え時期になると、通常鋼材表面には多くの赤錆が発生しており、そのような表面に単に塗料を塗り替え塗装しても、次第に塗膜にフクレや剥離が生じて、長期間の保護はできない。そのため、塗り替え塗装前には、ブラスト処理等の3種ケレン以上の物理的な除錆処理(素地調整)を行った後、塗料を塗装する必要があったが、このような物理的な素地調整では作業中に多量の粉塵や騒音が発生するため、作業環境や作業効率が非常に悪いという問題があった。そこで、従来は、このような物理的な素地調整を行なう代わりに、素地調整が不要な又はそれを軽減できる塗布型の素地調整剤を塗布する方法がいくつか提案されており、素地調整法の転換が図られている。
そして、このような素地調整剤を用いた方法としては、例えば、錆層中に存在する湿気を取り込んで凝集する湿気硬化型の樹脂を、防錆顔料や腐食性イオン(Cl-、SO4 2-等)固定化剤やカップリング剤と合わせて用いた素地調整剤により、錆を固定化して鋼材を不動態化させる方法(特許文献1、2)や、錆層中の水分により硬化する所定のエポキシ樹脂塗料を、ケチミン化合物(硬化剤)又はシランカップリング剤と共に用いた素地調整剤を用いる方法(特許文献3、4)が提案されている。ここで、通常、このような素地調整剤については、錆層に十分に浸透させるために一般塗料よりもかなり低い粘度とする必要があることから、これら特許文献1〜4の素地調整剤には、いずれもキシレン等の有機溶剤が多量に配合されており、それにより、塗装時には大気中に排出される有機溶剤量が多く、塗装作業者及び環境への負荷が大きいことが問題となっていた。
ところで、近年環境への影響の配慮から、塗料の水系化が進められているが、そもそも水の存在は、錆が発生する要因となることから、これまで、水を含む防食塗料などを鋼材に塗装する場合には、物理的な素地調整を十分に施して鋼材表面の錆を完全に落とす必要があったが、前述の通り、物理的な素地調整は作業環境や作業効率が非常に悪い。また、水系の素地調整剤として、例えば、アクリル変性複合エマルジョン、ポリフェノール誘導体、亜リン酸塩、ステンレス合金粉末をそれぞれ一定の割合で配合した水性の錆転換用水系塗料が提案されているが(例えば、特許文献5)、この特許文献5で提案されている錆転換用水系塗料は、主成分に表面張力の高い水を用いていることから、錆層中への浸透性や塗膜の耐水性の点において十分ではなく、経時的な錆の発生などの懸念がある。そのため、溶剤系の素地調整剤において、有機溶剤を殆ど含まなくとも粘度が低く、錆層に十分に浸透させて錆を固定化できるものが望まれていた。
一方で、仮に、溶剤系の素地調整剤において、有機溶剤を殆ど含まなくてもよいような素地調整剤を見出したとしても、塗装の際に使用した塗装具に付着した素地調整剤を洗浄するためには、依然として有機溶剤を多量に使用しなければならず、有機溶剤の使用を根本的には減らすことはできないといった別の問題も指摘されていた。
そのため、溶剤系の素地調整剤において、有機溶剤を殆ど使用しなくとも粘度が低く、錆層に十分に浸透させて錆を固定化できることに留まらず、塗装に使用した塗装具の洗浄にも有機溶剤を使用する必要がなく、塗装作業者及び環境への負荷を根本的に減らすことができる新たな素地調整剤が望まれていた。
特開2002−285362号公報 特開2008−260018号公報 特開昭60−078672号公報 特開平01−25877号公報 特開2009−040929号公報
そこで、本発明者らは、これらの課題を解決するため鋭意検討を進めた結果、意外なことには、溶剤系の素地調整剤において、塗膜形成のための主成分として水分散性ポリイソシアネート樹脂を使用し、これと共に防錆顔料、腐食性イオン固定化剤及びシランカップリング剤からなる群から選ばれる1種以上を使用し、尚且つ所定の粘度とした素地調整剤組成物が、有機溶剤を殆ど使用しないか或いは全く使用しなくとも、錆層中に十分に浸透して錆を固定化できると共に、乾燥性や作業性も良く、しかも、素地調整剤組成物それ自体を水で洗浄可能であることを見出して、本発明を完成した。このような特定の水分散性ポリイソシアネート樹脂を塗膜形成の主成分とした塗料はこれまで殆ど無く、ましてやこのような素地調整剤はこれまで見出されていない。
したがって、本発明の目的は、溶剤系の素地調整剤においても有機溶剤を殆ど使用することなく、錆層中に十分に浸透して錆を固定化できると共に、乾燥性や作業性も良く、しかも、素地調整剤組成物それ自体を水で洗浄可能である水洗性の素地調整剤組成物を提供することである。
また、本発明の他の目的は、表面に錆を有する鋼材に、このような素地調整剤組成物を塗布すると共に、これに更に、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料及びふっ素樹脂系塗料よりなる群から選択される少なくとも1種を含む塗料を塗布して鋼材の表面に塗膜を形成する塗装方法を提供することであり、更には、表面に錆を有する鋼材に、当該塗装が施された塗装鋼材を提供することである。
すなわち、本発明は、表面に錆を有する鋼材に塗布して使用される素地調整剤組成物であって、
当該素地調整剤組成物は、有機溶剤の含有量が組成物中30質量%以下である有機溶剤系であるか又は無溶剤系の組成物であると共に、一液で硬化される組成物であり、また、当該素地調整剤組成物は、水分散性ポリイソシアネート樹脂(A)と、防錆顔料(B)、腐食性イオン固定化剤(C)及びシランカップリング剤(D)からなる群から選ばれる1種以上とを含有し、当該(A)成分は組成物中40〜99質量%含有され、また、温度23℃における当該組成物の粘度が1〜5,000mPa・sであることを特徴とする素地調整剤組成物である。
また、本発明は、表面に錆を有する鋼材に、前記の素地調整剤組成物を塗装した後に、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料及びふっ素樹脂系塗料よりなる群から選択される少なくとも1種を含む塗料を塗装して、鋼材の表面に塗膜を形成することを特徴とする表面に錆を有する鋼材の塗装方法である。
更に、本発明は、前記の素地調整剤組成物と、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料及びふっ素樹脂系塗料よりなる群から選択される少なくとも1種を含む塗料とが、表面に錆を有する鋼材に順に塗装されてなる塗装鋼材である。
本発明における素地調整剤組成物によれば、有機溶剤を殆ど使用することなく、錆層中に十分に浸透して錆を固定化できるため、長期の防食性に優れた塗膜を形成することができる。更に、本発明における素地調整剤組成物は、乾燥性や作業性もよく、しかも、素地調整剤組成物それ自体を水で洗浄可能であるため、環境保護の観点において非常に好ましい。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの記載に限定されるものではなく、以下の例示以外についても、本発明の主旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
本発明において、塗装の対象となる鋼材は、鉄鋼材料を素地としてこれを板・棒・管などに加工したものや構造物を含むものであり、例えば、道路、送電や通信用の鉄塔、橋梁、各種プラントなどを例示することができるが、これらに限定されるものではなく、また、鉄以外のその他の金属元素が含まれ得る。また、本発明における鋼材については、旧塗膜が除去された後に本発明の素地調整剤組成物が塗装されてもよく、旧塗膜を残したまま塗装されてもよい。ここで、本発明において「表面に錆を有する鋼材」とは、限定されるものではないが、水、酸素、塩化物イオン、硫酸イオンなどの腐食因子により表面が発錆した状態の前記鋼材に対して、前処理として、清掃程度の素地調整を行った鋼材のことを言う。具体的な前処理としては、ワイヤーブラシ、スコッチブライト(スリーエム社製商品名)等により劣化塗膜や浮き錆等の脆弱個所の除去を行うことや、或いは、層状錆やコブ錆等が発生した腐食の著しい個所がある場合は、これを動力研磨工具や手研磨工具にて除去するが、鋼材の表面に固着化した錆については除去する必要はない。また、素地調整とは、一般的には、塗装前に、鋼材の表面に発生した錆や、付着した油類、ほこり、ごみ、ヤニなどの汚れや、旧塗膜などを除去する処理を指し、具体的には、その作業内容・方法によって、1種ケレン(ブラスト法を用いて、さび、旧塗膜を全て除去し鋼材の表面を露出させる)、2種ケレン(動力工具と手工具を併用して、旧塗膜、さびを除去し鋼材の表面を露出させる)、3種ケレン(動力工具と手工具を併用して、健全な塗膜は残すが、それ以外の塗膜の割れ、膨れ、さびなどの不良部は除去する)、4種ケレン(動力工具と手工具を併用して、粉化物、汚れなどを除去する)が挙げられる。すなわち、本発明において、清掃程度の素地調整とは、限定はされないが、これらのうち、4種ケレン程度の処理に相当する。
本発明の素地調整剤組成物は、以下に述べるように、水分散性ポリイソシアネート樹脂(A)と、防錆顔料(B)、腐食性イオン固定化剤(C)及びシランカップリング剤(D)からなる群から選ばれる1種以上とを含有し、当該(A)成分は、組成物中40〜99質量%含有され、また、温度23℃における粘度が1〜5000mPa・sである素地調整剤組成物である。このような組成及び粘度特性を有することにより、有機溶剤を殆ど含めなくても、錆層中に十分に浸透して錆を固定化できて長期の防食性に優れた塗膜を形成することができる。しかも、塗装の際に用いた塗装具に付着した本発明の素地調整剤組成物は、水により洗浄が可能であり、環境保護の観点において非常に好ましい。以下、具体的に説明する。
ここで、本発明において、素地調整剤組成物が水で洗浄可能であるとは、特に限定される意味は有さないが、例えば、塗装に使用した刷毛やローラーなどの塗装具に付着した素地調整剤組成物を、水や水を主成分とする水性の媒体を用いて洗い流せることを示す。
<水分散性ポリイソシアネート樹脂(A)>
本発明の素地調整剤組成物は、水分散性ポリイソシアネート樹脂(以下、単に、「水分散性ポリイソシアネート」や「イソシアネート樹脂」と記載する場合がある。)を主成分とするものであり、当該水分散性ポリイソシアネート樹脂の含有量は、防食性の観点から素地調整剤組成物中に40〜99質量%とし、好ましくは、40〜75質量%とする。当該含有量が40質量%未満である場合、塗膜形成成分である水分散性ポリイソシアネート樹脂成分が、形成される硬化塗膜中において相対的に少なくなるため正常な硬化塗膜が得られずに防食性などの塗膜性能が劣るか、或いは、溶剤成分を多く配合する必要が生じるため水洗性を損なう虞がある。一方、当該含有量が99質量%を超過する場合には、後述する(B)〜(D)成分の添加の効果が十分に得られず、防食性などの塗膜性能が劣ることとなるため好ましくない。
通常、塗料の分野においては、イソシアネート基を有するイソシアネート樹脂或いはポリイソシアネート樹脂は、一般的には、水酸基などの活性水素を有する樹脂成分(主剤成分)と反応して架橋構造を形成する樹脂成分(硬化剤成分)として、二液混合型の塗料などとして用いられることが多く、水分散性ポリイソシアネート樹脂を塗膜形成の主成分とする塗料や素地調整剤などはほとんど確認されていない。すなわち、本発明の素地調整剤組成物は、前記水分散性ポリイソシアネート樹脂を塗膜形成の主成分とするものであり、この含まれる水分散性ポリイソシアネート樹脂は、当業界で通常知られているような二液混合型塗料などにおける硬化剤成分としての使用を意図したものではない。この際、前記水分散性ポリイソシアネート樹脂が塗膜形成の主成分である場合の塗膜硬化の機序については、以下のようなものであると推測されている。すなわち、前記水分散性ポリイソシアネート樹脂中のイソシアネートが大気中の水分と反応してカルバミン酸を形成するが、このカルバミン酸は非常に不安定な化合物であることから、直ちに二酸化炭素を放出してアミンとなり、この生成したアミンが未反応の他のイソシアネート基と反応することにより、ウレア結合を形成する。そして、ウレア結合を形成した後には、さらに、このウレア結合が未反応の別のイソシアネート基と反応してビュレット結合、或いはアロファネート結合が順次形成されることによって、三次元の網目構造を形成して硬化膜を形成するものと推測されている。
ここで、本発明において使用される水分散性ポリイソシアネート樹脂は、水などの水性媒体に入れて攪拌をした際に、自己乳化し、水性媒体中に分散し得るポリイソシアネート樹脂を指し、公知のものが使用できるが、本発明においては、疎水性のイソシアネートと親水性のイソシアネートとの混合物、疎水性のイソシアネートと親水性の分散剤との混合物、親水性基を有するポリイソシアネートなどをいずれも用いることができる。親水基を有するポリイソシアネートは、種々の方法で調製することができ、例えば、非イオン性であって親水性を有する官能基であるエチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基等をポリイソシアネートに導入する方法や、イオン性基または潜在的イオン性基を含む化合物(例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、シラノール基など)をポリイソシアネートに導入したもの等が挙げられる。
前記水分散性ポリイソシアネート樹脂の具体的な商品名としては、DIC(株)製のバーノックDNW−5000、バーノックDNW−5500、バーノックDNW−5010、バーノックDNW−5100、バーノックDNW−5200、バーノックDNW−6000、バーノックDNW−6500、三井化学(株)製のタケネートWD−725、タケネートWD−726、タケネートWD−730、旭化成ケミカルズ(株)製のデュラネートWB40−100、デュラネートWB40−80D、デュラネートWT30−100、デュラネートWT20−100、デュラネートWE50−100、デュラネートWL70−100、デュラネートWR80−70P、住化バイエルウレタン(株)製のバイヒジュール3100、バイヒジュールXP2451、バイヒジュール304、バイヒジュール305、バイヒジュールXP2700、バイヒジュールXP2547、バイヒジュール2487/1、バイヒジュール2655、バイヒジュール401−70、バイヒジュールXP2759、デスモジュールN3300、デスモジュールN3600、デスモジュールN3900、デスモジュールN3400、デスモジュールXP2580、デスモジュールXP2565、日本ポリウレタン(株)製のコロネートAQ−200、コロネートAQ−210、コロネートAQ−120、コロネートAQ−105などが挙げられる。
本発明おける当該水分散性ポリイソシアネート樹脂の使用の形態については、本発明の目的の範囲内で特に限定されないが、素地調整剤組成物中においてそのまま添加されてもよく、また、後述する有機溶剤に溶解させた形態として添加されてもよい。
これらの水分散性ポリイソシアネート樹脂は、1種単独で用いてもよく、また、2種以上を混合して用いることもできる。なお、本発明においては、塗膜形成のための樹脂として、当該水分散性ポリイソシアネート樹脂以外のその他の樹脂を含むことができる。このようなその他の塗膜形成のための樹脂としては、本発明の目的の範囲内であれば特に限定されるものでないが、水分散性ポリイソシアネート樹脂とは反応性を有さず、尚且つ水に分散できる樹脂が挙げられる。
また、本発明において、(A)成分の水分散性ポリイソシアネート樹脂は、イソシアネート基含有率が10〜25質量%であることが好ましい。イソシアネート基含有率を10質量%以上とすることで塗膜形成後の架橋密度が高くなり、塗膜性能が向上する。また、イソシアネート基含有率を25質量%以下とすることで水分散性が高くなり、水洗性が向上する。より好ましくは、イソシアネート基含有率が11〜22質量%であることがよい。
また、本発明における(A)成分の水分散性ポリイソシアネート樹脂は、乾燥性、防食性などの塗膜性能の観点から、その重量平均分子量Mwが800〜7,000であることが好ましく、より好ましくは、1000〜5000であることがよい。
また、本発明における前記の水分散性ポリイソシアネート樹脂(A)は、素地調整剤組成物の粘度を上記の範囲内として錆層中に十分に浸透させる観点から、その粘度が700〜4500mPa・sであることが好ましく、より好ましくは、800〜3000mPa・sである。
ここで、本発明の素地調整剤組成物は、前記の水分散性ポリイソシアネート樹脂(A)に加えて、更に以下の(B)〜(D)成分のうちのいずれか1種以上を共に含有するものである。すなわち、鋼材の発錆をより効果的に防止するための(B)防錆顔料、鋼材における錆層と鉄素地との界面に存在するCl-やSO4 2-などの腐食性イオンを捕集すると共に化学反応し、水不溶性の複塩として固定化して不活性化するための(C)腐食性イオン固定化剤、及び錆層への濡れ性や含浸性を向上させ、また、その上に塗装する塗料との密着性を向上させるための(D)シランカップリング剤のうち、少なくともいずれか1種を単独で含有し、又はこれら(B)〜(D)成分のうちのいずれか2種以上を、本発明の目的の範囲内で適宜選択して用いる。
前記防錆顔料(B)としては、公知のものが使用できるが、例えば、リン酸アルミニウムや、縮合リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛ストロンチウム等の(亜)リン酸塩、モリブデン酸亜鉛や、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸マンガン等のモリブデン酸塩;その他ステアリン酸や、タンニン酸、クエン酸、イタコン酸、硼酸、タングステン酸等の各種酸の金属塩などが挙げられる。本発明の素地調整剤組成物中における当該防錆顔料(B)の含有量は、0.1〜30質量%が好ましく、より好ましくは5〜20%とする。
また、前記腐食性イオン固定化剤(C)としては、公知のものが使用できるが、代表的には、ハイドロカルマイトや、ハイドロタルサイト等が挙げられる。本発明の素地調整剤組成物中における当該腐食性イオン固定化剤(C)の含有量は、0.1〜25質量%が好ましく、より好ましくは5〜15質量%とする。
また、前記シランカプリング剤(D)としては、公知のものが使用できるが、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランや、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。本発明の素地調整剤組成物中における当該シランカップリング剤(D)の含有量は、0.1〜30質量%が好ましく、より好ましくは5〜20質量%とする。
そして、本発明における素地調整剤組成物は、このような組成を有することにより、粘度が1〜5,000mPa・sとする必要がある。粘度が1mPa・sよりも低い場合には、特に垂直面などに塗装する場合の液ダレが生じやすく塗装作業性が劣り、反対に、5,000mPa・sよりも大きい場合には、錆層中に十分に浸透させて錆を固定化することが困難となるからである。好ましい粘度は、1,000〜3,500mPa・sである。
また、本発明における素地調整剤組成物中には、更に、本発明の目的の範囲内で、前記水分散性ポリイソシアネート樹脂(A)の硬化を促進させるための(E)硬化触媒を含有させてもよい。硬化触媒としては、限定されるものではないが、例えば、ビス(ジ-n-ブチル錫脂肪族塩)オキサイド、ジブチル錫ジラウリレートなどの錫系触媒、脂肪族三級アミン、複素環式脂肪族三級アミン、トリエチレンジアミンなどのアミン系触媒、ナフテン酸鉛、酢酸カリウムなどのカルボキシレート触媒、トリエチルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン触媒が挙げられる。これら硬化触媒(E)の含有量は、好ましくは、水分散性ポリイソシアネート樹脂に対して0.01〜5質量%、より好ましくは、0.1〜2質量%である。このような硬化触媒については、素地調整剤組成物中にそのまま添加してもよく、或いは、予め有機溶剤やシランカップリング剤に混合させた上で、それら有機溶剤やシランカップリング剤と共に水分散性ポリイソシアネート樹脂(A)などと混合することもできる。
また、本発明における素地調整剤組成物中には、更に、本発明の目的の範囲内で、有機溶剤を含んでもよい。有機溶剤としては、公知のものが使用でき、例えば、キシレン、トルエンなどの芳香炭化水素類、ノルマルヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ミネラルスピリット、石油ナフサなどの脂肪族または芳香族炭化水素類の混合物、メタノール、エタノール、プロピルアルコールなどのアルコール類が挙げられ、1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。有機溶剤の含有量は、素地調整剤組成物の水洗性の観点並びに作業環境及び環境保護の観点から、素地調整剤組成物中30質量%未満であることが好ましく、素地調整剤組成物が前述の粘度の範囲内であって錆層中に十分に浸透させることができるのであれば、より好ましくは有機溶剤が含まれないことである。なお、本発明において、有機溶剤を含まないとは、本発明の素地調整剤組成物の調製に際して不可避的に混入されてしまう極微量の有機溶剤を排除する意図ではない。
更に、本発明の素地調整剤組成物には、本発明の目的の範囲内で、必要応じて、上記以外の体質顔料、着色顔料、顔料分散剤、表面調整剤、ダレ止め剤、消泡剤、ドライヤー、皮張り防止剤などの通常の塗料用添加剤を更に含むことができる。
そして、このようにして調製される本発明の素地調整剤組成物は、前述の通り、錆を有する鋼材に塗布する場合、前処理として、劣化塗膜や浮き錆等の脆弱個所をワイヤーブラシ、スコッチブライト(スリーエム社製商品名)等で除去し、また、層状錆やコブ錆等の発生した腐食の著しい個所がある場合には、動力研磨工具や手研磨工具にて除去する。ただし、固着化した錆は除去する必要はない。塗装方法としては、刷毛、ローラー、スプレーなどによることができ、このうち、作業性や塗料の飛散の観点から、刷毛、ローラーが好ましく使用される。塗布量としては、固形分換算で0.03〜0.2kg/m程度塗布し、自然乾燥させる。また、当該素地調整剤組成物を塗装する際の塗装時の粘度は、1〜5000mPa・s(温度23℃)であることが、錆層中に十分に浸透させる観点において好ましく、塗装時の粘度を1,000〜3,500mPa・s(温度23℃)とすることがより好ましい。
上記のように塗装した本発明の素地調整剤組成物は、常温乾燥が可能である。ここで、常温とは、塗装が行なわれる環境の大気温度により異なるが、通常は23℃を指し、強制的な加熱や冷却などの温度操作を行なわないことを指す。本発明の素地調整剤組成物については、温度5〜35℃の環境下で塗装されることが好ましい。
本発明の素地調整剤組成物は、上記塗装の際には、錆層中に十分に浸透させることが好ましいが、その浸透性の指標としては、断面観察があり、例えば、本発明の素地調整剤組成物を塗装した錆鋼板断面の元素分布状態を電子線マイクロアナライザーによる方法で測定できる。
本発明において、前記の素地調整剤組成物を、表面に錆を有する鋼材に塗装して塗膜を形成した後は、これに重ねて、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料及びふっ素樹脂系塗料よりなる群から選択される少なくとも1種を含む塗料を、好ましくは1〜4回塗装して、塗膜を形成することが好ましい。素地調整剤組成物に重ねて塗装する前記の塗料については、塗料により適宜選択されるものであり限定されないが、好ましくは、形成する塗膜厚の合計は55μm以上とすることがよい。重ねて塗装する当該塗料の乾燥方法は、常温乾燥とすることが挙げられ、乾燥後の塗膜の物性としては、耐候性、耐水性、付着性、耐アルカリ性、耐屈曲性、耐酸性などが求められる。重ねて塗装する際に用いる塗料は、下塗り塗料であればJIS K5551(構造物用さび止めペイント)、中塗り塗料であればJIS K5659(鋼構造物用耐候性塗料 中塗り)、上塗り塗料であればJIS K5659(鋼構造物用耐候性塗料 上塗り)の規定を満たす塗料であることが好ましい。
以下に、本発明の素地調整剤組成物について、実施例及び比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例及び比較例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例における「部」、「%」はとくに断らない限り質量を基準とする。
[実施例1〜34及び比較例1〜8]
先ず、樹脂成分、防錆顔料(B)、腐食性イオン固定化剤(C)、シランカップリング剤(D)、硬化触媒(E)及び有機溶媒をそれぞれ表1〜3に示す配合のように混合して、実施例1〜34、比較例1〜8に係る素地調整剤組成物をそれぞれ準備し、後述の方法で粘度を測定した。
[試験方法、評価]
キシレンで脱脂、洗浄した寸法150×70×1.6mmの磨き軟鋼板に対しその片面半分(75×70mm)に、JIS K5621(一般さび止めペイント)2種[「グリーンボーセイ建築用」〔大日本塗料(株)製商品名〕]を2回塗りし、次いで、JIS K5516(合成樹脂調合ペイント)2種中塗り用[「タイコーマリン中塗」〔大日本塗料(株)製商品名〕]を1回塗りし、最後に、JIS K5516(合成樹脂調合ペイント)2種上塗り用[「タイコーマリン上塗」〔大日本塗料(株)製商品名〕]を1回塗りして、試験用塗板を得た。このようにして形成された塗膜を、以下「旧塗膜」という。
得られた試験用塗板を屋外に12ケ月間曝露し、発錆させた。なお、曝露6ケ月間経過後に食塩をCl量に換算して500mg/m2となるよう塗布した。このようにして得られた発錆塗板の表面を、以下の塗装仕様で塗布した。
<前処理>
発錆塗板表面の付着物、脆弱錆のみをスコッチブライト(スリーエム社製商品名)により除去した。
<素地調整剤組成物の塗布>
前記前処理後の発錆塗板の表面に、準備した実施例1〜34及び比較例1〜8に係る素地調整剤組成物を、それぞれ塗装時の粘度が1,000〜5,000mPa・s、塗布量0.10kg/mとなるように刷毛で塗布し、温度23℃の環境下で1日間自然乾燥させた。
臭気、塗装作業性、錆への浸透性、乾燥性を後述方法によりそれぞれ評価した。
<下塗塗料塗布>
前記の通りに素地調整剤組成物を塗布した後、下塗塗料として変性エポキシ樹脂塗料弱溶剤型[「エポオールスマイル」〔大日本塗料(株)製商品名〕]を、それぞれ塗布量0.22kg/mとなるようにエアスプレーで塗布し、温度23℃の環境下で1日間自然乾燥させた。
<中塗塗料塗布>
前記下塗塗料の塗布後、中塗塗料としてふっ素樹脂塗料用中塗塗料[「Vフロン100#スマイル中塗」〔大日本塗料(株)製商品名〕]を、それぞれ塗布量0.16kg/mとなるようにエアスプレーで塗布し、温度23℃の環境下で1日間自然乾燥させた。
<上塗塗料塗布>
前記中塗塗料の塗布後、ふっ素樹脂塗料用上塗塗料[「Vフロン100#スマイル上塗」〔大日本塗料(株)製商品名〕]を、それぞれ塗布量0.15kg/mとなるようにエアスプレーで塗布し、温度23℃の環境下で1日間自然乾燥させた。
次いで、前記上塗塗料の塗布後の塗板を、23℃、50%RHの条件下で7日間養生した。このようにして得られた複数の試験塗板について、後述の方法により防食性を評価した。
Figure 0006019258
Figure 0006019258
Figure 0006019258
表1〜3中における、注1)〜注7)は以下の通りである。
<(A)成分>
注1):デュラネートWE50−100;旭化成ケミカルズ(株)製、水分散性ポリイソシアネート、不揮発分100%、NCO含有率11.3%、Mw=2000、粘度(23℃)2600mPa・s
注2):タケネートWD−730;三井化学(株)製、水分散性ポリイソシアネート、不揮発分100%、NCO含有率18.2%、Mw=2000、粘度(23℃)2000mPa・s
注3):デスモジュールMT;住化バイエルウレタン(株)製、非水分散性芳香族ポリイソシアネート、不揮発分100%、NCO含有率16.8%、Mw=2000、粘度(23℃)1000mPa・s
<(B)成分>
注4):Kホワイト#94;テイカ(株)製、リン酸アルミニウム系防錆顔料
<(C)成分>
注5):ソルカットC;日本化学工業(株)製、腐食性イオン固定化剤
<(D)成分>
注6):KBM403;信越シリコーン(株)製、シランカップリング剤
<(E)成分>
注7):ADDOCAT PP;ラインケミージャパン(株)製、脂肪族三級アミン
各評価方法は、以下に示す通りである。
<粘度>
B型粘度計〔東京計器(株)製〕を用いて測定した。測定条件を以下に示す。
・温度:23℃
・ローター:No.3
・回転数:12rpm
<臭気>
塗装時の臭気を、塗装作業者が感じた溶剤臭の有無、不快感から定性評価した。
◎:臭気を感じず、塗装時の不快感がない。
○:臭気を感じるが、塗装時の不快感はない。
△:臭気があり、塗装時に少しばかり不快を感じる。
×:臭気が強く、塗装時に大きな不快を感じる。
<塗装作業性>
塗装時の塗装作業性を、以下の評価基準より定性評価した。
◎:素地調整剤組成物の伸びが非常に良く、塗装が容易にできる。
○:素地調整剤組成物の伸びが良く、問題なく塗装できる。
△:素地調整剤組成物の伸びがやや悪く、塗装時に時折刷毛がひっかかることがある。
×:素地調整剤組成物の伸びが非常に悪く、塗装時に刷毛がひっかかって塗装に困難を感じる。
<さびへの浸透性>
各素地調整剤組成物を塗装した塗板断面の元素(炭素と鉄)分布の状態を電子線マイクロアナライザー〔(株)島津製作所製EPMA−1720〕で測定し、さび層(層厚み:100μm)への浸透深さを測定して以下の評価基準で評価した。
◎:さびへの浸透性が非常に高く、塗装した素地調整剤組成物がさび層の表面から100μm程度浸透する。
○:さびへの浸透性が高く、塗装した素地調整剤組成物がさび層の表面から50μm程度浸透する。
△:さびに浸透するが、塗装した素地調整剤組成物がさび層の表面から20μm程度浸透する。
×:さびへの浸透性が悪く、素地調整剤組成物の大部分がさび層の表面で硬化する。
<乾燥性>
乾燥性については、塗装後の硬化過程における半硬化乾燥の程度で判定した。
◎:半硬化乾燥16時間半以内
○:半硬化乾燥24時間以内
×:半硬化乾燥24時間超過
<防食性>
JIS K5621に基づいて防食性を評価した。
◎:フクレ、錆発生なし
○:クロスカット部に幅2mm以内のフクレ、錆発生あり
クロスカット部以外にフクレ、錆発生数点あり
△:クロスカット部に幅2〜5mmのフクレ、錆発生あり
クロスカット部以外に10%以下のフクレ、錆発生あり
×:クロスカット部に幅5mmを超えるフクレ、錆発生あり
クロスカット部以外に10%を越えるフクレ、錆発生あり
<水洗性>
各素地調整剤組成物を刷毛で塗装後、水洗し23℃で一晩乾燥後の刷毛の状態を観察して以下の評価基準で判定した。
◎:刷毛に素地調整組成物組成物が付着しておらず、刷毛が再利用可能。
○:わずかに刷毛に素地調整剤組成物が付着しているが、刷毛は再利用可能。
×:刷毛に素地調整剤組成物が付着しており、刷毛が再利用できない。

Claims (6)

  1. 表面に錆を有する鋼材に塗布して使用される素地調整剤組成物であって、
    当該素地調整剤組成物は、有機溶剤の含有量が組成物中30質量%以下である有機溶剤系であるか又は無溶剤系の組成物であると共に、一液で硬化される組成物であり、また、当該素地調整剤組成物は、水分散性ポリイソシアネート樹脂(A)と、防錆顔料(B)、腐食性イオン固定化剤(C)及びシランカップリング剤(D)からなる群から選ばれる1種以上とを含有し、当該(A)成分は組成物中40〜99質量%含有され、また、温度23℃における当該組成物の粘度が1〜5,000mPa・sであることを特徴とする素地調整剤組成物。
  2. 前記(A)成分の重量平均分子量Mwが、800〜7,000であることを特徴とする請求項1に記載の素地調整剤組成物。
  3. さらに(E)硬化触媒を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の素地調整剤組成物。
  4. 有機溶剤の含有量が組成物中30質量%未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の素地調整剤組成物。
  5. 表面に錆を有する鋼材に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の素地調整剤組成物を塗装した後に、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料及びふっ素樹脂系塗料よりなる群から選択される少なくとも1種を含む塗料を塗装して、鋼材の表面に塗膜を形成することを特徴とする表面に錆を有する鋼材の塗装方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の素地調整剤組成物と、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料及びふっ素樹脂系塗料よりなる群から選択される少なくとも1種を含む塗料とが、表面に錆を有する鋼材に順に塗装されてなる塗装鋼材。
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