JP6019067B2 - バット - Google Patents

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Description

本発明は、バット本体の先端が樹脂製のヘッドキャップで閉塞されたバットに関する。
硬式野球において、プレーヤーのバットのスウィング速度は、バットのグリップ回りの慣性モーメントを小さくすることで向上する。慣性モーメントを小さくさせる方法として、ヘッドキャップの軽量化が挙げられる。
一方、バットの先端部で打撃した場合、ヘッドキャップには大きな衝撃力が負荷される。十分な強度を確保するために、ヘッドキャップの厚さを厚くすると、ヘッドキャップの重量が大きくなる。これに対し、ヘッドキャップの厚さを薄くして、ヘッドキャップ内の空間にリヴを配することで強度低下の防止を狙ったヘッドキャップは公知である。
JP08−299513A(フロントページ) JP2005−28043A(フロントページ) JP2004−105775A(フロントページ) JP2009−148608A(フロントページ)
しかし、図7Aのように、打撃の衝撃によってヘッドキャップ100全体が楕円状に変形すると共にリヴ101が変形する場合がある。このような歪んだ形状に保持されることによって、ヘッドキャップ100とバット本体との接着面積が低下し、ヘッドキャップの抜けが発生する場合がある。
したがって、本発明の目的は、バットのグリップ回りの慣性モーメントを小さくできると共に、バット本体からヘッドキャップが脱落するのを防止し得るバットを提供することである。
発明の原理
本発明の構成の説明に先立って本発明の原理について説明する。
図7Bは図7Aの変形したリヴ101を拡大して示す。
図7Bのリヴ101には、図7Aのヘッドキャップ100の円筒面102に直交する法線方向Lに圧縮荷重が作用する。
ここで、力学上、前記リヴ101は細長い柱とみなすことができ、柱の細長比l/Kzが大きいため、リヴ101に座屈による永久変形が生じると推測される。
但し、l:柱の長さ
Kz: Iz/A
Iz:柱の断面二次モーメント
A:柱の横断面積
かかる座屈を防止するには、柱の細長比l/Kzを小さくすることと、柱に生じる圧縮応力σを小さくすることが考えられる。
たとえば、リヴ101の数(密度)を増やせば、1つのリヴ101に生じる圧縮応力σは小さくなるであろう。しかし、リヴ101の数を増やすことはヘッドキャップ100の重量の増大を招く。
一方、リヴ101の柱としての長さlを短くすると、リヴ101同士を仕切る図7Aの内筒103の数が増加し、やはりヘッドキャップ100の重量の増大する要因となる。
本発明は、樹脂成分を有する素材で形成されたヘッドキャップ1がバット本体2の先端部20に嵌る円筒状の嵌合筒部3と、前記嵌合筒部3に連なり前記バット本体2の先端を閉塞する閉塞部4とを備えたバットにおいて、
前記ヘッドキャップ1は、前記嵌合筒部3の軸線方向Sに延びる三角形状および/または多角形状の複数の角筒部5を有し、
前記角筒部5を形成する複数の弾力壁6のうち互いに連なって隣接する複数の弾力壁6が、前記嵌合筒部3の円筒面30に直交する法線L上において一直線上に配置されておらず、前記隣接する複数の弾力壁6同士が連なる連結部7において互いに屈曲している。
図3Aおよび図3Bを用いて本発明の原理について説明する。
今、バット本体2および図3Aのヘッドキャップ1の法線方向Lに圧縮荷重Fが負荷されると、ヘッドキャップ1は当該圧縮荷重Fが負荷された方向を短径とする楕円状に変形する。この際、図3Bの仮想線で示す正六角形は、前記楕円の偏平に応じた偏平な六角形に変形する。この六角形の変形は前記法線L上の弾力壁6に大きな圧縮応力が生じるのを抑制する。
かかる圧縮応力の増大を抑制する構造としては、前記角筒部5が六角形状である必要はなく、三角形状および/または多角形状であればよい。すなわち、互いに隣接する複数の弾力壁6が、前記法線L上において一直線上に配置されておらず、連結部7において互いに屈曲していることで、法線L上の弾力壁6に入力された負荷で、連結部7に回転が生じる。換言すれば、三角形状および/または多角形状の複数の角筒部5の形状が外力で変形することによりクッションが生じ、各弾力壁6に大きな応力が生じるのを抑制し得る。
そのため、各弾力壁6が薄肉であっても、各弾力壁6が座屈などで塑性変形を生じることなく、バット本体2が変形しても、楕円状に変形したヘッドキャップ1は弾力性を保った状態で嵌合筒部3の円筒面30がバット本体2の内周面に全周にわたって圧接することができるだろう。
すなわち、打撃時に瞬間的に弾性変形したバット本体2の先端部20が打撃後に真円に復元する場合、ヘッドキャップ1の嵌合筒部3は先端部20の変形と復元に応じて弾性変形し、打撃後には真円状に復元するであろう。一方、打撃時に塑性変形したバット本体2の先端部20が打撃後も楕円状に変形したままである場合、ヘッドキャップ1の嵌合筒部3は先端部20の変形に応じて弾性変形し、打撃後も楕円状であるが、弾力性を保って先端部20の内周面に圧接した状態を維持するであろう。このような弾力性のあるヘッドキャップ1はバット本体2から脱落しにくいだろう。
かかる弾力性の豊かなヘッドキャップ1は角筒部5を形成する弾力壁6が薄肉であることにより実現できる。したがって、ヘッドキャップ1の重量の増加を抑制して、バットのグリップ回りの慣性モーメントを減少させるであろう。
ヘッドキャップ1は例えば熱可塑性の樹脂を主成分とし、任意の適宜の他の成分を含む。前記熱可塑性の樹脂成分としては、例えば、熱可塑性エラストマーおよび熱可塑性樹脂が挙げられる。前記熱可塑性樹脂の種類としては、例えば、ポリウレタン、ナイロン、アイオノマー樹脂などを用いることができる。
以上の樹脂成分は、1種単独で又は2種以上を併用できる。
なお、素材中に繊維や金属粒が含まれていてもよい。
本発明において、「円筒状」とは嵌合筒部3が完全な円筒でなくてもよいことを意味し、たとえば、前記嵌合筒部3の内周面が正多角形などであってもよい。
一方、三角形状および/または多角形状とは、角筒部5が完全な三角形や多角形である場合の他に、三角形や多角形に近似した形状である場合を含む。たとえば、弾力壁6同士が連なる連結部7の表面には、一般に、小さな曲面が形成される。また、弾力壁6を形成する辺のうちの一辺が嵌合筒部3である場合、嵌合筒部3で構成される一辺は円弧状となるが、これらの場合も三角形状や多角形状の角筒部を構成し得る。
互いに連なって隣接する弾力壁6同士が法線L上において一直線上に配置されている場合には、弾力壁6の細長比が大きくなることがある。そのため、当該場合を本発明の範囲から明確に除外している。
本発明のバットの一実施例示す側面図および先端部の縦断面図である。 同実施例にかかるヘッドキャップを内側または外側から見た斜視図である。 同ヘッドキャップを拡大して示す底面図および変形時の部分的な底面図である。 同ヘッドキャップの横断面図である。 同ヘッドキャップの縦断面図である。 ヘッドキャップの他の例を示す底面図である。 従来のヘッドキャップの変形状態を示す底面図およびリヴの拡大図である。
好ましくは、前記弾力壁6の厚さT6が前記嵌合筒部3の厚さT3よりも小さい。
この場合、弾力壁6の厚さT6が小さいので、軽量で弾力性の豊かなヘッドキャップ1を得易い。
本明細書において、「厚さ」とは、厚さが一様でない場合、厚さの平均値を意味する。また、嵌合筒部3の「厚さ」は法線L方向に測定されるべきである。一方、弾力壁6の「厚さ」は成型時の抜き勾配が存在するため弾力壁6の中心線に直交する方向に測定されるべきである。
好ましくは、前記複数の角筒部5は前記軸線の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に配列されている。
この場合、ヘッドキャップ1は全周にわたって弾力性が豊かになるであろう。
更に好ましくは、前記複数の角筒部5は前記軸線の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に配列された第1列の角筒部5と、前記第1列の角筒部5の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に配列された第2列の角筒部5とを包含する。
複列の角筒部5および角筒部5は前記ヘッドキャップ1の全周にわたる弾力性を更に向上させるであろう。
更に好ましくは、前記周状に配列された角筒部5の列数が2列〜5列に設定されている。
前記角筒部5の列数が1列である場合、クッションとなり得る弾力壁6の数が不十分となる上、弾力壁6の細長比の増大を招くであろう。一方、前記角筒部5の列数が6列以上である場合、各角筒部5が小さくなり、そのため、ヘッドキャップ1の横断面における弾力壁6の横断面積の総和が過大になるであろう。したがって、弾力壁6の列数は2〜5列であるのが好ましい。
好ましくは、前記嵌合筒部3の内側に前記嵌合筒部3と同軸状の中心筒部50が設けられ、
前記中心筒部50の厚さT5が前記弾力壁6の厚さT6よりも大きく、
前記複数の角筒部5は前記中心筒部50の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に配列されている。
この場合、厚さT5の大きい中心筒部50が設けられており、ヘッドキャップの偏平に対する剛性が小さくなりすぎるのを防止し得るであろう。一方、角筒部5が剛性の大きい中心筒部50の周りを取り囲んでおり、全周にわたって均等化された所期の弾力性を得易いだろう。
なお、中心筒部50の厚さT5は、前記他の厚さT3,T6と同等に解すべきである。
更に好ましくは、前記閉塞部4は前記軸線の周囲において、前記バット本体2のグリップ21側に向かって窪んだ窪み部40を有し、
前記窪み部40を形成する閉塞部4の一部が前記中心筒部50を構成している。
この場合、中心筒部50は閉塞部4の剛性を高めるだろう。すなわち、閉塞部4自体にボールが当たる場合があり、その場合に、剛性の大きい閉塞部4はヘッドキャップ1の耐久性を向上させるであろう。
なお、ヘッドキャップ1の弾力性は閉塞部4とは反対側の端においてバット本体2に係合する係合部に必要な機能であるから、前記剛性の大きい閉塞部4は本発明の効果を損ねるおそれもない。
更に好ましくは、前記窪み部40は前記バット本体2の空間に臨む内表面41と、前記内表面の反対側の外表面42とを有し、前記外表面42の少なくとも一部が前記バット本体2の先端2Eよりも前記グリップ21側に配置されている。
この場合、厚さT5の大きい中心筒部50の一部がグリップ21側に近い配置となるから、グリップ回りの慣性モーメントが小さくなり得る。
好ましくは、前記弾力壁6の厚さT6が0.5〜1.8mmに設定される。
弾力壁6の厚さT6が薄すぎると、成型時の溶融樹脂の流れが低下し、歩留りが低下するであろう。一方、弾力壁6の厚さT6が厚すぎると、軽量化や高弾力化の妨げとなるであろう。
かかる観点から、より好ましくは、弾力壁6の厚さT6は0.6〜1.6mmに設定され、最も好ましくは、0.7〜1.4mmに設定される。
好ましくは、前記複数の角筒部5のうち外側に配置された角筒部5の方が内側に配置された角筒部5よりも横断面積が小さい。
打撃時の衝撃荷重は、バット本体2を介して嵌合筒部3から弾力壁6に入力される。横断面積の小さい角筒部5は弾力壁6が密に配置されるので、前記衝撃荷重のクッションになり易い。
好ましくは、前記複数の各角筒部5は前記閉塞部4からグリップ21側に向かって延び、
前記複数の角筒部5のうち半分以上の角筒部5は前記バット本体2の先端2Eよりも前記グリップ21側に向かって延びている。
この場合、バット本体2の先端2Eよりもグリップ21側に向かって延びた角筒部5は、バット本体2の先端部20に嵌合する嵌合筒部3の弾力性を高めるだろう。
1つの前記各実施態様または下記の実施例に関連して説明および/または図示した特徴は、1つまたはそれ以上の他の実施態様または他の実施例において同一または類似な形で、および/または他の実施態様または実施例の特徴と組み合わせて、または、その代わりに利用することができる。
本発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施例の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかし、実施例および図面は単なる図示および説明のためのものであり、本発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。本発明の範囲は請求の範囲によってのみ定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部分を示す。
以下、本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1〜図5は実施例1を示す。
図1Aおよび図1Bに示すように、バットは例えばアルミのような金属製のバット本体2と、熱可塑性の樹脂を主成分とする樹脂製のヘッドキャップ1とを備える。前記バット本体2は全体が中空円筒状で、細いグリップ21と、その反対側の太い先端2Eの開口まで一体に形成されている。前記バット本体2は金属製のものに限らず、例えば繊維強化プラスチックなどの樹脂を主成分とする樹脂製であってもよい。前記ヘッドキャップ1はバット本体2の先端部20に嵌って、バット本体2の先端2Eの開口を閉塞している。前記ヘッドキャップ1は嵌合筒部3と閉塞部4とが一体に形成されている。
前記嵌合筒部3はバット本体2の先端部20に嵌り、バット本体2の内周に形成された係合溝22に係合突条31が係合して、ヘッドキャップ1がバット本体2に嵌り込んで固定された状態を保持する。前記係合突条31は閉塞部4の反対側の開口端1Eの近傍に設けられており、図5の嵌合筒部3の他の部位よりも厚さの大きい部位を有する。
図5に示すように、本実施例の場合、前記閉塞部4は窪み部40と膨み部43とを有する。前記膨み部43は前記嵌合筒部3に連なり、先端方向S1に向かって膨出している。
一方、前記窪み部40は膨み部43に連なり、前記閉塞部4は嵌合筒部3の軸線LSの周囲において、前記バット本体2のグリップ21(図1A)に向かって窪んでいる。前記窪み部40は前記バット本体2の空間に臨む内表面41と、前記内表面41の反対側の外表面42とを有する。例えば窪み部40の底面のような前記外表面42の少なくとも一部は前記バット本体2の先端2Eよりも前記グリップ21側に配置されている。
前記窪み部40を形成する閉塞部4の一部は図4に示すように、中心筒部50を構成している。本実施例の場合、中心筒部50は例えば六角形状に形成され、また、図5の先端方向S1に向かって拡がるテーパ角筒状に形成されている。
図4および図2Aに示すように、前記中心筒部50と前記嵌合筒部3との間には多数の角筒部5がヘッドキャップ1に一体に形成されている。前記各角筒部5は、前記嵌合筒部3の軸線方向Sに延びる多角形状に形成されている。
図3Aに示すように、前記多数の角筒部5は前記中心筒部50の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に複数列配列されている。すなわち、角筒部5は第1列、第2列及び第3列の角筒部5,5,5を有する。
本明細書において、各列の角筒部を特定する場合には下付数字を添えて表記し、一方、角筒部が不特定である場合には下付数字を付さずに表記する。
前記第1列の角筒部5は前記中心筒部50の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に配列されている。第2列の角筒部5は前記第1列の角筒部5の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に配列されている。第3列の角筒部5は前記第2列の角筒部5の外周に沿って断続的に配列されているが、全周にわたって連続的に配列してもよい。
前記複数の角筒部5のうち外側に配置された一部の角筒部5の方が内側に配置された一部の角筒部5よりも横断面積が小さい。例えば、角筒部5の大きさは第1列>第2列>第3列のように外側に配列された角筒部5ほど小さくなるようにしてもよいし、あるいは、第1列<第2列>第3列のような大小関係であってもよい。
ヘッドキャップ1はバット本体2の先端部20に嵌め込まれた状態では、嵌合筒部3から中心方向への圧力を受けるため、中心方向に縮もうとして若干変形する。このとき、図7に示した従来の構造では、円筒部のうち円筒面102および円筒103が内側に向かって大きく凹みやすい。そうするとヘッドキャップが全体として歪な形状に変形してしまい、ヘッドキャップとバット本体との接触面積が減ることによってヘッドキャップがバット本体から抜けやすくなる。
これに対して本実施例のヘッドキャップ1では嵌合筒部3の内周面に比較的多くの弾力壁5が接続された構造となることから、ヘッドキャップ1がバット本体2の先端部20に嵌め込まれた状態において真円に近い状態を維持したまま変形しやすくなる。これによりヘッドキャップ1が先端部20の内周面全体にわたって均一に圧接した状態になり、ヘッドキャップ1のバット本体2からの抜け防止効果を高めることができる。かかる効果は、上記のように外側に配置された角筒部5の横断面積を内側に配置された角筒部5の横断面積よりも小さくすることによって向上すると考えられる。特に、一番外側に配置された列の角筒部5の横断面積を最も小さくすることで、ヘッドキャップ1の抜け防止効果がより顕著になると考えられる。
図4の前記各角筒部5は、主として、薄肉の弾力壁6で形成されている。最内周の第1列の角筒部5は弾力壁6と厚肉の中心筒部50とで形成されている。最外周の第3列の角筒部5は弾力壁6と厚肉の嵌合筒部3で形成されている。なお、第2列の角筒部5のうち、一部の角筒部5は弾力壁6と嵌合筒部3で形成されていてもよい。
平均値において、図5の前記弾力壁6の厚さT6は前記嵌合筒部3の厚さT3や中心筒部50の厚さT5よりも小さく、例えば、前記弾力壁6の厚さT6は平均値で0.8〜1.2mm程度に設定されていてもよい。
図5に示すように、前記角筒部5の長さは、たとえば第1列<第2列<第3列というように、外周に向かって長くなるようにしてもよい。本実施例の場合、全ての弾力壁6および角筒部5は前記バット本体2の先端2Eよりも前記グリップ21(図1A)に向かって延びている。
本実施例の場合、図3Aの第2列の角筒部5は正六角形状である。一方、図3Aおよび図4に示すように、第1列の角筒部5は七角形状であり、第3列は四角形状である。各角筒部5は前記中心筒部50または嵌合筒部3の部位を除くと、第2列の角筒部5の弾力壁6と同等の形状および厚さの弾力壁6で形成されている。
図3Aの互いに連なって隣接する複数の弾力壁6は、前記嵌合筒部3の円筒面30に直交する法線L上において一直線上に配置されていない。すなわち、互いに隣接する弾力壁6は前記隣接する複数の弾力壁6同士が連なる連結部7において互いに屈曲している。
かかる構造のヘッドキャップ1は、前述のように、嵌合筒部3に豊かな弾力性を発揮させるだろう。特に、剛性の大きい図5の閉塞部4の膨み部43から離れた係合突条31及びその近傍は豊かな弾力性を発揮するだろう。そのため、種々の状況において係合突条31が係合溝22に係合した状態が維持され、その結果、ヘッドキャップ1がバット本体2から脱落するのを抑制し得る。
一方、バット本体2の先端2Eから突出した閉塞部4にはボールやその他の物が直接的に当接する場合がある。この場合に、剛性の高い閉塞部4は損傷し難いだろう。
図6A〜図6Cは他の例を示す。
図6Aに示すように、中心筒部50を他の角筒部5と同様な形状としてもよい。たとえば、窪み部40を設けずに、閉塞部4が碗状(球殻状)に形成されていてもよい。
図6Bに示すように、角筒部5は三角形状の角筒部53、五角形状の角筒部55および六角形状の角筒部56が混在していてもよい。一方、図6Cに示すように、全ての角筒部5が三角形状であってもよい。
また、中心筒部50を設ける必要はなく、たとえば、図6Aの正六角形状の角筒部5の場合、中心Oのまわりに3つの角筒部5が配置されてもよい。
また、嵌合筒部3は係合突条31を有することなく、平滑なバット本体2の内面に接着されていてもよい。
本発明はバット本体の先端が樹脂製のヘッドキャップで閉塞されたバットに適用できる。
1:ヘッドキャップ 1E:開口端
2:バット本体 20:先端部 21:グリップ 22:係合溝 2E:先端
3:嵌合筒部 30:円筒面 31:係合突条
4:閉塞部 40:窪み部 41:内表面 42:外表面 43:膨み部
5,5,5,5,53,55,56:角筒部 50:中心筒部
6:弾力壁
7:連結部
F:圧線荷重
L:法線方向 S:軸線方向 S1:先端方向
T3,T5,T6,:厚さ

Claims (12)

  1. 樹脂成分を有する素材で形成されたヘッドキャップ1がバット本体2の先端部20に嵌る円筒状の嵌合筒部3と、前記嵌合筒部3に連なり前記バット本体2の先端を閉塞する閉塞部4とを備えたバットにおいて、
    前記ヘッドキャップ1は、前記嵌合筒部3の軸線方向Sに延びる三角形状および/または多角形状の複数の角筒部5を有し、
    前記角筒部5を形成する複数の弾力壁6のうち互いに連なって隣接する複数の弾力壁6が、前記嵌合筒部3の円筒面30に直交する法線L上において一直線上に配置されておらず、前記隣接する複数の弾力壁6同士が連なる連結部7において互いに屈曲していることを特徴とするバット。
  2. 請求項1において、
    前記弾力壁6の厚さT6が前記嵌合筒部3の厚さT3よりも小さいことを特徴とするバット。
  3. 請求項1において、
    前記複数の角筒部5は前記軸線の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に配列されていることを特徴とするバット。
  4. 請求項1において、
    前記複数の角筒部5は前記軸線の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に配列された第1列の角筒部5と、前記第1列の角筒部5の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に配列された第2列の角筒部5とを包含することを特徴とするバット。
  5. 請求項4において、
    前記周状に配列された角筒部5の列数が2列〜5列に設定されていることを特徴とするバット。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項において、
    前記嵌合筒部3の内側に前記嵌合筒部3と同軸状の中心筒部50が設けられ、
    前記中心筒部50の厚さT5が前記弾力壁6の厚さT6よりも大きく、
    前記複数の角筒部5は前記中心筒部50の周りを取り囲むように全周にわたって互いに連なって周状に配列されていることを特徴とするバット。
  7. 請求項6において、
    前記閉塞部4は前記軸線の周囲において、前記バット本体2のグリップ21側に向かって窪んだ窪み部40を有し、
    前記窪み部40を形成する閉塞部4の一部が前記中心筒部50を構成していることを特徴とするバット。
  8. 請求項7において、
    前記窪み部40は前記バット本体2の空間に臨む内表面41と、前記内表面の反対側の外表面42とを有し、前記外表面42の少なくとも一部が前記バット本体2の先端2Eよりも前記グリップ21側に配置されていることを特徴とするバット。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項において、
    前記弾力壁6の厚さT6が0.5〜1.8mmに設定されていることを特徴とするバット。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において、
    前記複数の角筒部5のうち外側に配置された角筒部5の方が内側に配置された角筒部5よりも横断面積が小さいことを特徴とするバット。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項において、
    前記複数の各角筒部5は前記閉塞部4からグリップ21側に向かって延び、
    前記複数の角筒部5のうち半分以上の角筒部5は前記バット本体2の先端2Eよりも前記グリップ21側に向かって延びていることを特徴とするバット。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項において、
    前記バット本体2が金属製または樹脂製であることを特徴とするバット。
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