JP6018853B2 - 円偏波アンテナ - Google Patents
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Description
これらの図に示すパッチアンテナ100は、グランドプレーン112に平行に配置された正方形とされているパッチ素子111を備え、パッチ素子111には対角する2つの角部を切り欠いた摂動部111aがそれぞれ形成されている。パッチ素子111の中心からずらせた位置に給電点111bが設けられており、給電点111bには給電ピン110の先端が接続されている。給電ピン110はグランドプレーン112に直立されており、下端は同軸構造の給電部113の中心導体に接続されている。給電部113のアース導体はグランドプレーン112に接続されている。これにより、パッチ素子111が給電ピン110により給電され、パッチアンテナ100から摂動部111aの作用により円偏波が放射される。
上記した従来のパッチアンテナ100は、導電体に近接させた場合に電気特性が著しく劣化してしまう。また、パッチアンテナは既製品として形状が固定化しまっているため、端末機器に取り付ける場合は、取り付けられる大きさを選定する必要があるが、小型になるほど電気特性は劣化することになる。
これらの図に示す円偏波ループアンテナ200は、励振ループ素子211がグランドプレーン213に対向して平行に配置されており、励振ループ素子211上に同心の関係を保ちながらより大きな径の無給電素子とされるC形ループ素子212が平行に配置されている。L字状の給電導体210の先端は励振ループ素子211に接続されており、下端は同軸構造の給電部214の中心導体に接続されている。給電部214のアース導体はグランドプレーン213に接続されている。これにより、励振ループ素子211が給電導体210により給電されて、励振ループ素子211に電磁気的に結合されているC形ループ素子212が励振ループ素子211により励振される。また、C形ループ素子212には切断部212aが1ヶ所設けられており、この切断部212aと給電導体210とのなす角が+45°(あるいは−135°)付近とされている。この切断部212aの作用により、円偏波ループアンテナ200からは左旋円偏波が放射される。
これを解決できる円偏波アンテナが知られている(特許文献2参照)。この円偏波アンテナの構成を図21(a)〜(c)に示す。図21(a)は円偏波アンテナ300の構成を示す斜視図であり、図21(b)は円偏波アンテナ300の構成を示す上面図であり、図21(c)は円偏波アンテナ300の構成を示す正面図である。
また、図22(b)に示す円偏波アンテナ300では、給電点311bに対するC形ループ素子311の切断部311aのなす角が−45°とされている。給電点311に給電される給電位相が変化していくと、図22(b)の矢印で示す左回りの方向に電流が流れていくようになる。この電流は進行波に近い状態で流れることから、進行方向に対して右回りの右旋円偏波が放射されるようになる。
このように、従来の円偏波アンテナ300は、進行波電流が流れることにより進行波電流の方向に応じた円偏波が放射されることが分かる。
図23を参照すると、GPS帯の中心周波数である1575.4200MHzにおいて約1.1909の最も良好なVSWR値が得られており、1555.4200MHzないし1595.4200MHzにおいて約1.85以下のVSWR値が得られていることがわかる。
また、図24はGPS帯の中心周波数である1575.4200MHzにおける放射特性であり、図24を参照すると、天頂方向(0°)に最も強く放射されており、そのピーク値は約−5.1dBicとされている。仰角が低くなるにつれてゲインは低下しており、90°方向では天頂方向より約−6dBゲインが低下するようになり、−90°方向では天頂方向より約−7.5dBゲインが低下することがわかる。
これらの図に示す本発明の第1実施例にかかる円偏波アンテナ1は、1ヶ所に切断部12aが形成されている無給電素子とされる円形ループ状のC形ループ素子12がグランドプレーン13に対向して平行に配置されている。また、C形ループ素子12より径が若干小さくされており、C形ループ素子12と同心の関係を保ちながら、C形ループ素子12の切断部12aに対向して直下に円弧状の励振素子11が所定の間隔をもって平行に配置されている。これにより、励振素子11はC形ループ素子12に電磁気的に結合される。この励振素子11の一端の給電点11aに、グランドプレーン13に直立して配置されている給電導体10の先端が接続されて給電されており、給電導体10の下端は同軸構造の給電部14の中心導体に接続されている。給電部14のアース導体はグランドプレーン13に接続されている。これにより、励振素子11の給電点11aに給電導体10を介して給電され、励振素子11に電磁気的に結合されているC形ループ素子12が励振素子11により励振されるようになる。そして、C形ループ素子12に設けられている切断部12aの作用により、C形ループ素子12を備える円偏波アンテナ1からは円偏波が放射されるようになる。
これらの図に示す本発明の第1実施例にかかる円偏波アンテナ1は、C形ループ素子12の円周長がL1とされ、C形ループ素子12に設けられている切断部12aの長さがdとされている。また、励振素子11の長さがL2とされ、給電点11aに対する切断部12aのなす角がθとされている。さらに、平行に配置されているC形ループ素子12と励振素子11の間隔がcとされている。
図3(a)に示す本発明の第1実施例の円偏波アンテナ1の構成は上記したとおりであり、図3(a)に示す場合は、給電点11aの端部に対する切断部12aのなす角θが約+45°とされるように、励振素子11が切断部12aに対向している。また、円偏波アンテナ1の設計周波数の自由空間波長をλとした際に、例えば、C形ループ素子12の円周長は約1λとされ、励振素子11の素子長は約0.25λとされ、励振素子11とC形ループ素子12との間隔は約0.01λとされている。
このような図4(a)に示す円偏波アンテナ1’において給電導体10’の端部の給電部14から給電された場合に、給電部14における位相をφとした時の励振素子11’に流れる電流irと、C形ループ素子12に流れる電流icと、電流irと電流icとを合成した合成電流ベクトルioとを図4(b)ないし図4(f)に示している。図4(b)は、給電部14における位相φが0°の時であり、励振素子11’に流れる電流irが最大となるが、C形ループ素子12に流れる電流icは最小となって、合成電流ベクトルioは紙面のほぼ左方向を向くベクトルとなる。給電部14における位相φが22.5°まで進むと、図4(c)に示すように、励振素子11’に流れる電流irがやや減少するが、C形ループ素子12に小さい電流icが流れるようになって、合成電流ベクトルioは紙面の右方向に少し回転したベクトルとなる。なお、電流icのピークはC形ループ素子12の切断部12aに対して±90°の図示する位置となる。さらに、給電部14における位相φが45°まで進むと、図4(d)に示すように、励振素子11’に流れる電流irがさらに減少するが、C形ループ素子12に流れる電流icは大きくなって、合成電流ベクトルioは紙面の右方向にさらに回転したベクトルとなる。さらに、給電部14における位相φが67.5°まで進むと、図4(e)に示すように、励振素子11’に流れる電流irがさらに減少して小さくなるが、C形ループ素子12に流れる電流icはさらに大きくなって、合成電流ベクトルioは紙面の右方向にさらに回転したベクトルとなる。さらに、給電部14における位相φが90°まで進むと、図4(f)に示すように、励振素子11’に流れる電流irは最小となるが、C形ループ素子12に流れる電流icは最大となって、合成電流ベクトルioは位相φが0°の時から右方向に90°回転したベクトルとなる。そして、合成電流ベクトルioが放射に寄与することから、円偏波アンテナ1’からは進行方向に対して左回りの左旋円偏波が放射されるようになる。
上記したように、給電点11a(11a’)に対する切断部12aのなす角θが+45°近傍あるいは+225°近傍の角度とされている円偏波アンテナ1の場合は、右旋円偏波が放射され、角θが−45°近傍あるいは−225°近傍の角度とされている円偏波アンテナ1’の場合は、左旋円偏波が放射される。この場合、角θは±45°あるいは±225°が最適値とされるが、右旋偏波用とされた場合の角θの範囲は約+0°〜約+90°あるいは約+180°〜+270°とされ、左旋偏波用とされた場合の角θの範囲は約−0°〜約−90°あるいは約−180°〜−270°とされる。
これらの図に示すように、第1実施例の円偏波アンテナ1が適用される物品は、底部が閉じた円筒状とされているケース15と、ケース15の中央部に設けられた導電性の円板状とされた金属体16とを備えている。ケース15は、下部が円筒状の導電体からなる金属部15aとされ、上部が円筒状の樹脂等からなる絶縁部15bとされており、金属部15aの下面が導電性の裏蓋15cにより閉塞されている。第1実施例の円偏波アンテナ1は、ケース15の上部の絶縁部15bの内側に収納される。この場合、円偏波アンテナ1はケース15の内周面に近接するようになると共に、円偏波アンテナ1は金属体16に近接して配置されるようになる。なお、ケース15の裏蓋15cは円偏波アンテナ1のグランドプレーンとして機能する。また、ケース15の裏蓋15cの直上には受信機が組み込まれた回路基板17が内蔵されており、給電導体10の下端は回路基板17の入力端子にハンダ付け等の手段により電気的に接触されている。これにより、円偏波アンテナ1の受信信号が回路基板17に組み込まれた受信機に導かれる。
また、第1実施例の円偏波アンテナ1が適用される物品の変形例を図6(b)に示す。図6(b)に示す物品はケース15’の構成が異なっている。すなわち、図6(b)に示す物品のケース15’は、円筒状の樹脂等からなる絶縁部15b’と、絶縁部15b’の下面が導電性の裏蓋15cにより閉塞された構成とされている。他の構成は図5(a)(b)および図6(a)に示す物品と同様の構成とされているので、その説明は省略する。
図7を参照すると、GPS帯の中心周波数である1575.4200MHzにおいて約1.1974の最も良好なVSWR値が得られており、1555.4200MHzないし1595.4200MHzにおいて約1.91以下のVSWR値が得られていることがわかる。図23に示す従来の円偏波アンテナ300のVSWRの周波数特性と対比すると、第1実施例の円偏波アンテナ1は、金属体16が中央部に設けられているケース15(15’)内に内蔵されていても、従来の円偏波アンテナ300のVSWRとほぼ同等の値が得られている。このように、第1実施例の円偏波アンテナ1では、金属体16が中央部に設けられているケース15(15’)内に内蔵されていても良好なVSWRの周波数特性が得られることがわかる。
図9(a)は励振素子11の長さL2を約0.255λと最適値より長くした時のVSWRの周波数特性であり、約1560MHzにおいて最良のVSWR値である1.0975が得られている。すなわち、励振素子11の長さL2を約0.255λとした時は共振周波数が約1560MHzとなる。
また、図9(b)は励振素子11の長さL2を約0.25λと最適値にした時のVSWRの周波数特性であり、約1580MHzにおいて最良のVSWR値である1.1799が得られている。すなわち、励振素子11の長さL2を約0.25λとした時は共振周波数が約1580MHzとなる。
さらに、 図9(c)は励振素子11の長さL2を約0.245λと最適値より短くした時のVSWRの周波数特性であり、約1600MHzにおいて最良のVSWR値である1.0150が得られている。すなわち、励振素子11の長さL2を約0.245λとした時は共振周波数が約1600MHzとなる。
このように、励振素子11の長さL2が短くなるにつれて円偏波アンテナ1の共振周波数が高くなっていくことが分かる。このことから、円偏波アンテナ1を図5,図6に示すケース15(15’)に収納した際に、ケース15(15’)や内蔵されている金属体16により影響を受けて円偏波アンテナ1の共振周波数がずれても、励振素子11の長さL2を調整することにより共振周波数を所定の共振周波数に合わせ込むことができるようになる。
これらの図に示す本発明の第2実施例にかかる円偏波アンテナ2は、1ヶ所に切断部22aが形成されている無給電素子とされる円形のC形ループ素子22がグランドプレーン23に対向して平行に配置されている。また、C形ループ素子22と同径とされており、C形ループ素子22と同心の関係を保ちながら、C形ループ素子22の切断部22aに対向してC形ループ素子22の直下に所定の間隔をもって円弧状の励振素子21が平行に配置されている。これにより、励振素子21はC形ループ素子22に電磁気的に結合される。この励振素子21の一端の給電点21aには、グランドプレーン23に直立して配置されている給電導体20の先端が接続されており、給電導体20の下端は同軸構造の給電部24の中心導体に接続されている。給電部24のアース導体はグランドプレーン23に接続されている。これにより、励振素子21の給電点21aに給電導体20から給電されて、励振素子21に電磁気的に結合されているC形ループ素子22が励振素子21により励振されるようになる。そして、C形ループ素子22に設けられている切断部22aの作用により、C形ループ素子22を備える円偏波アンテナ2からは円偏波が放射されるようになる。
これらの図に示す本発明の第3実施例にかかる円偏波アンテナ3は、1ヶ所に切断部32aが形成されている無給電素子とされる円形のC形ループ素子32がグランドプレーン33に対向して平行に配置されている。また、C形ループ素子32より径が若干小さくされており、C形ループ素子32が配置されている面と同じ面に同心の関係を保ちながら、C形ループ素子32の切断部32aに対向して円弧状の励振素子31が所定の間隔をもって平行に配置されている。これにより、励振素子31はC形ループ素子32に電磁気的に結合される。この励振素子31の一端の給電点31aには、グランドプレーン33に直立して配置されている給電導体30の先端が接続されており、給電導体30の下端は同軸構造の給電部34の中心導体に接続されている。給電部34のアース導体はグランドプレーン33に接続されている。これにより、励振素子31の給電点31aに給電導体30から給電されて、励振素子31に電磁気的に結合されているC形ループ素子32が励振素子31により給電されるようになる。そして、C形ループ素子32に設けられている切断部32aの作用により、C形ループ素子32を備える円偏波アンテナ3からは円偏波が放射されるようになる。
これらの図に示す本発明の第4実施例にかかる円偏波アンテナ4は、1ヶ所に切断部42aが形成されている無給電素子とされる矩形のループ素子42がグランドプレーン43に対向して平行に配置されている。また、ループ素子42と同心の関係を保ちながら、ループ素子42の切断部42aに対向して直下に所定の間隔をもってループ素子42の一部の形状と相似するL字状の形状とされている励振素子41が平行に配置されている。これにより、励振素子41はループ素子42に電磁気的に結合される。この励振素子41の一端の給電点41aには、グランドプレーン43に直立して配置されている給電導体40の先端が接続されており、給電導体40の下端は同軸構造の給電部44の中心導体に接続されている。給電部44のアース導体はグランドプレーン43に接続されている。これにより、励振素子41の給電点41aに給電導体40から給電されて、励振素子41に電磁気的に結合されているループ素子42が励振素子41により給電されるようになる。そして、ループ素子42に設けられている切断部42aの作用により、ループ素子42を備える円偏波アンテナ4からは円偏波が放射されるようになる。
これらの図に示す本発明の第5実施例にかかる円偏波アンテナ5は、切断部52aと切断部52bとが対面するよう2ヶ所に形成されている無給電素子とされる円形のC形ループ素子52がグランドプレーン53に対向して平行に配置されている。また、C形ループ素子52より径が若干小さくされており、C形ループ素子52と同心の関係を保ちながら、C形ループ素子52の切断部52aに対向して直下に円弧状の励振素子51が所定の間隔をもって平行に配置されている。これにより、励振素子51はC形ループ素子52に電磁気的に結合される。この励振素子51の一端の給電点51aには、グランドプレーン53に直立して配置されている給電導体50の先端が接続されており、給電導体50の下端は同軸構造の給電部54の中心導体に接続されている。給電部54のアース導体はグランドプレーン53に接続されている。これにより、励振素子51の給電点51aに給電導体50から給電されて、励振素子51に電磁気的に結合されているC形ループ素子52が励振素子51により給電されるようになる。そして、C形ループ素子52に設けられている切断部52a,52bの作用により、C形ループ素子52を備える円偏波アンテナ5からは円偏波が放射されるようになる。
これらの図に示す本発明の第6実施例にかかる円偏波アンテナ6は、1ヶ所が切断されて重なり合っている切断重合部62aが形成されている無給電素子とされる円形のC形ループ素子62がグランドプレーン63に対向して平行に配置されている。また、C形ループ素子62より径が若干小さくされており、C形ループ素子62と同心の関係を保ちながら、C形ループ素子62の切断重合部62aに対向して直下に円弧状の励振素子61が所定の間隔をもって平行に配置されている。これにより、励振素子61はC形ループ素子62に電磁気的に結合される。この励振素子61の一端の給電点61aには、グランドプレーン63に直立して配置されている給電導体60の先端が接続されており、給電導体60の下端は同軸構造の給電部64の中心導体に接続されている。給電部64のアース導体はグランドプレーン63に接続されている。これにより、励振素子61の給電点61aに給電導体60から給電されて、励振素子61に電磁気的に結合されているC形ループ素子62が励振素子61により給電されるようになる。そして、C形ループ素子62に設けられている切断重合部62aの作用により、C形ループ素子62を備える円偏波アンテナ6からは円偏波が放射されるようになる。
これらの図に示す本発明の第7実施例にかかる円偏波アンテナ7は、切断されて重なり合っている切断重合部72aと切断重合部72bとが対面するように2ヶ所に形成されている無給電素子とされる円形のC形ループ素子72がグランドプレーン73に対向して平行に配置されている。また、C形ループ素子72より径が若干小さくされており、C形ループ素子72と同心の関係を保ちながら、C形ループ素子72の切断重合部72aに対向して直下に円弧状の励振素子71が所定の間隔をもって平行に配置されている。これにより、励振素子71はC形ループ素子72に電磁気的に結合される。この励振素子71の一端の給電点71aには、グランドプレーン73に直立して配置されている給電導体70の先端が接続されており、給電導体70の下端は同軸構造の給電部74の中心導体に接続されている。給電部74のアース導体はグランドプレーン73に接続されている。これにより、励振素子71の給電点71aに給電導体70から給電されて、励振素子71に電磁気的に結合されているC形ループ素子72が励振素子71により給電されるようになる。そして、C形ループ素子72に設けられている切断重合部72a,72bの作用により、C形ループ素子72を備える円偏波アンテナ7からは円偏波が放射されるようになる。
図16に示すように、腕時計80は金属製の本体80aを備えており、本体80aの上面は透明素材とされるガラス等の蓋で閉じられている。本体80aの上部とガラス等の蓋との間に円偏波アンテナ8が内蔵されている。本体80aの文字盤は金属製とされており、文字盤の下にはムーブメントおよびGPS受信機の回路基板が内蔵されている。円偏波アンテナ8は、本体80aの内周面からの間隔は約0.001λ以上とされると共に、文字盤からの間隔も約0.001λ以上とされている。この円偏波アンテナ8は、本発明の第1実施例ないし第3実施例の円偏波アンテナ1〜3および第5実施例ないし第7実施例円偏波アンテナ5〜7のいずれかの円偏波アンテナとすることができる。
図17に示すように、カメラ90は金属製の本体90aを備えており、本体90aの上部には液晶表示部91が設けられている。この液晶表示部91の周囲に矩形の円偏波アンテナ9が内蔵されている。円偏波アンテナ9の上面の液晶表示部91は、電磁波に対して透明な素材で構成されている。また、カメラ90の本体90a内にはカメラの機能部とGPS受信基板が内蔵されている。液晶表示部91に配置された円偏波アンテナ9の本体90aからの間隔は約0.001λ以上とされている。この円偏波アンテナ9としては、本発明の第4実施例の円偏波アンテナ4を長方形になるよう変形させた円偏波アンテナを採用することができる。
また、本発明の第1実施例ないし第7実施例の円偏波アンテナを図5および図6に示すように金属体が内蔵されているケースを有し、円偏波モードのアンテナを必要とする機器に収納しても、良好な電気特性を得ることができる。
上記の説明においては、円弧状あるいはL字状の励振素子はC形ループ素子あるいは矩形のループ素子より小さいか同じ大きさとされていたが、円弧状あるいはL字状の励振素子の大きさをC形ループ素子あるいは矩形のループ素子より大きくして、C形ループ素子あるいは矩形のループ素子の外側に位置するよう円弧状あるいはL字状の励振素子を配置してもよい。この場合、C形ループ素子あるいは矩形のループ素子の下側あるいは同一面の外側に円弧状あるいはL字状の励振素子を配置することができる。
Claims (9)
- グランドプレーン上に、該グランドプレーンにほぼ平行に配置されている切断部を有する円形のC形ループ素子と、
該C形ループ素子と同心の関係を保ちながら所定間隔をもって前記切断部に対向して配置され、前記C形ループ素子を励振する円弧状の励振素子と、
前記グランドプレーンから直立して延伸され、先端が前記励振素子の一端に接続されており、前記グランドプレーンがアースとされている給電部の中心導体に下端が接続されている給電導体と、
を備えることを特徴とする円偏波アンテナ。 - 前記励振素子の径が前記C形ループ素子の径より小さくあるいは大きくされており、前記励振素子が所定間隔をもって前記C形ループ素子の下側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の円偏波アンテナ。
- 前記励振素子の径が前記C形ループ素子の径と同径とされており、前記励振素子が所定間隔をもって前記C形ループ素子の下側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の円偏波アンテナ。
- 前記励振素子の径が前記C形ループ素子の径より小さくあるいは大きくされており、前記励振素子が所定間隔をもって前記C形ループ素子の面と同じ面に配置されていることを特徴とする請求項1記載の円偏波アンテナ。
- 前記グランドプレーンに平行な面であって、前記給電導体の先端が接続されている前記励振素子の一端と前記切断部とのなす角が約+45°あるいは約+225°、または、約−45°あるいは約−225°とされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の円偏波アンテナ。
- 前記C形ループ素子に、対面するように2ヶ所に切断部が形成されており、該切断部のいずれか1ヶ所に対向して前記励振素子が配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の円偏波アンテナ。
- 前記C形ループ素子に、切断されて重なり合っている切断部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の円偏波アンテナ。
- 前記C形ループ素子に、切断されて重なり合っている切断部が対面するように2ヶ所に形成されており、該切断部のいずれか1ヶ所に対向して前記励振素子が配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の円偏波アンテナ。
- 前記励振素子の長さを調整することにより、共振周波数を調整するようにしたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の円偏波アンテナ。
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