JP2016040884A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
Description
また、時計を薄型化した場合、アンテナ給電点から無給電素子までの距離が小さくなってしまうので、前記リングアンテナを採用した場合でも、アンテナ性能が低下する。
外装ケースにリングアンテナを外付けすることも考えられるが、この場合には、回路基板とアンテナとの導通構造が必要になる。さらに、導通構造の防水対策も必要となり、構造が複雑化したりコスト高になってしまう。
A:アンテナ内蔵式電子機器の機構的な構成
図1に示すように、本実施形態の電子機器1は、ユーザの手首に装着される腕時計形のランニングウォッチであり、上空にある数個のGPS衛星100から送信される衛星信号(GPS信号)をGPS受信機で受信し、現在の位置を知ることが可能なGPS機能を内蔵する。電子機器1は、GPS信号の位置情報と時間により、例えばランニング時に走った距離・速度や経路を自動で測定することができ、ユーザの運動を支援できる。
また、外装ケースとしては、ケース本体11と裏蓋12とを一体に形成したワンピース タイプのものを利用してもよい。
突起部111の表面側には、ガラス13の支持リング14が係止されている。支持リング14の表面側には、前記ガラス13が載置されている。ガラス13と突条部112との間には、リング状のパッキン15が配置されている。
このため、ケース本体11の突起部111に支持リング14を配置した後、パッキン15を介してガラス13を突条部112内に圧入することで、ガラス13がケース本体11 に取り付けられる。
なお、透光性部材としては、ガラス製に限らず、プラスチック製でもよく、ユーザが透光性部材の表面側から裏面側(後述する表示部20)を視認できる板状の部材であればよい。
溝部161の内周面の直径は、前記突条部112の外周面の直径とほぼ同じ寸法とされている。このため、ガラス13を圧入することで、突条部112が外周側に変形しようとした場合でも、金属製のベゼル16を予め突条部112に圧入して装着しておくことで、突条部112の変形を防止できる。すなわち、ベゼル16は、ガラス13をケース本体11に圧入固定することを補強する機能も有する。そして、ベゼル16によって突条部112が外周側に変形することを防止できるので、前記パッキン15は、ガラス13および突条部112間に隙間無く配置され、必要な防水性を確保できる。
のフック251が突出して形成され、このフック251によって前記表示部20のパネル 枠22を保持している。
回路ケース27は、プラスチックなどの非導電性部材で構成され、二次電池28や振動モータ29等を保持している。また、回路ケース27の上面には、複数のフック271が突出して形成されている。そして、スペーサ25および回路ケース27間に回路基板26を挟んだ状態で、前記フック271を前記スペーサ25に係合することで、スペーサ25、回路基板26、回路ケース27は一体化されている。
次に、本実施形態の電子機器1における回路構成について図5を参照して説明する。本実施形態の電子機器1は、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波による測位用信号等を受信して利用するように構成されている。
次に、本実施形態の電子機器1におけるアンテナ30の構成について添付図面を参照して詳細に説明する。
図6は本実施形態におけるアンテナ30の構成を説明するための模式図である。図6に示すように、本実施形態のアンテナ30は、第2の素子としての円弧状のリボン31と、直線状の給電部32と、直線状のアンテナ電極33と、第1の素子としてのリング状のベゼル16とを備えている。
リボン31、給電部32、及びアンテナ電極33は、銅線やアルミニウム等の針金やパイプを用いて容易に構成できる。銅線やアルミニウム等の薄板を用いてもよい。適当な形状の基台に導電性の箔の貼付やエッチング、印刷等によって形成してもよい。ケース本体11の内壁にメッキを施すことによって形成してもよい。
ベゼル16は、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、銀などの金属製であり、切欠きのないリング状(O字形状)に形成されている。ベゼル16としては、金属製のベゼル以外にも、樹脂等にメッキを施すことにより形成したベゼルも使用可能である。
リボン31の一端には、給電部32及びアンテナ電極33が接続され、リボン31の他の一端は開放されている。給電部32とアンテナ電極33とは回路基板26に接続されており、給電部32は回路基板26の信号パターンに接続され、アンテナ電極33は回路基板26のGNDパターンに接続されている。
リボン31は、図2に示すように、平面視においてベゼル16と重なる位置に配置されており、上下方向(図2の平面方向に垂直な方向、表示部20の表示方向)においてベゼル16よりも下方に配置され、ベゼル16と所定の間隔を有している。このような構成により、ベゼル16をリボン31に電磁界結合させることが可能になる。本実施形態では、後述するように、電磁界結合させたベゼル16を直線素子(電流素子)の延長として利用している。
リボン31には、給電点を移動させるための給電部32が接続されている。アンテナ電極33は回路基板26のGNDパターンに接続され、給電部32は回路基板26の信号パターンに接続されている。このような構成においては、アンテナ電極33とベゼル16が電流ベクトルを発する電流素子として動作し、リボン31が磁流ベクトルを発する磁流素子として動作する。つまり、回路基板26はGND板として機能し、回路基板26は前記上下方向においてリボン31の下方に配置されている。
リボン31を、座標原点にZ軸向きに置いた磁流素辺と考えると、リボン31による放射電磁界は、良く知られているように、XY平面内で無指向性(ドーナッツ型の指向性)を示す。
アンテナ電極33により生じる電界の方向と、リボン31により生じる電界の方向は直交しており、アンテナ電極33を流れる電流とリボン31を流れる電流の位相が同一ならば、両者から発生する電界は位相が90°異なり、それらの合成波は円偏波となる。
但し、ベゼル16は、切欠きのないO字形状のリングなので、ベゼル16に流れる電流には対称性があり、ループ素子としては機能しない。つまり、仮にベゼル16の1点に給電したとしても、電流は、その給電点から双方向に流れることになる。したがって、ベゼル16は、等価的に一本の直線素子として考えられ、その等価電気長は、ベゼル16の周長ではなく、直径に近い長さとなる。
本実施形態の電子機器1は、上述したように約1.5GHz、1波長(1λ)が約20cmのGPS電波を受信する。したがって、ベゼル16の等価電気長は、1λよりも十分に短くなっている。
第2の素子としてのリボン31は、一例として、厚さ100μm、幅2mm、長さ3.5cmのものを使用している。この長さは、1/4λを約5cmとした場合に、1/4λ×0.7の長さとなる。
第1の素子としてのベゼル16の等価電気長は、ベゼル16の円周の約半分の長さである4.5cmである。しかし、ベゼル16は、腕時計の平面視でリボン31と重なる位置に配置されている。この配置により、腕時計の平面視でリボン31と重なるベゼル16部分はアンテナ30の等価電気長として機能しないため、第1の素子としてのベゼル16の等価電気長は、1.5cmとなっている。
そして、アンテナ電極33の長さは、リボンの下端面からGNDパターンまでの距離であり、一例として1mmとなっている。
したがって、本実施形態では、ベゼル16の等価電気長とリボン31の長さとを足した長さが50mmで1/4λとなるように設定されている。これにアンテナ電極33の長さを加えると、51mmであり、全体としてほぼ1/4λとなるように設定されている。
なお、これらの長さは、モメント法などのシミュレーションによって決めることができる。
リボン31は、図2に示すように、平面視においてベゼル16と重なる位置に配置されており、電磁界結合が強くなるように構成されている。上下方向(図2の平面方向に垂直な方向)においては、図6に示すように、リボン31はベゼル16と所定の間隔を有して配置されている。リボン31とベゼル16との間隔dは、電磁界結合を強くするために、0.5mm〜2.0mmの範囲に設定することが好ましい。本実施形態では一例として間隔dは2mmとなるように設定されている。
また、ベゼル16は、図6に示すように、回路基板26からリボン31までの間隔をH0、リボン31とベゼル16との間隔dとすると、回路基板26から受信面として機能するベゼル16までの間隔H1を、リボン31とベゼル16との間隔dだけ高くする働きを有している。
H1=H0+d
このように回路基板26から受信面として機能するベゼル16までの間隔H1を高くすることにより、アンテナ30の放射効率を高くすることができる。
また、電子機器1をユーザの腕に装着した場合には、腕に向かう方向が−Z軸方向で、外側に向かう方向が+Z軸方向となるが、図10と図11とからわかるように、+Z軸方向においては右旋円偏波が優勢であることがわかる。したがって、本実施形態のアンテナ30は主に右旋円偏波のアンテナとして利用することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図12を参照しつつ説明する。第1実施形態においては、電子機器の一例として、デジタル式のランニングウォッチに本発明を適用した。本実施形態は、電子機器の一例として、アナログ式のGPSウォッチに本発明を適用する。
外装ケース80の表面側の開口は、ベゼル16を介してカバーガラス84で塞がれており、カバーガラス84を通じて、内部の文字板81、指針17(時針17a、分針17b、秒針17c)が視認可能となっている。
リボン31、給電部32、及びアンテナ電極33は、銅線などの針金やパイプを用いて容易に構成できる。適当な形状の基台に導電性の箔の貼付やエッチング、印刷等によって形成してもよい。ベゼル16は、ステンレススチールやチタンなどの金属で構成できる。
リボン31の一端には、給電部32とアンテナ電極33とが接続され、リボン31の他の一端は開放されている。給電部32とアンテナ電極33は回路基板26と接続されており、給電部32は回路基板26の信号パターンに接続され、アンテナ電極33は回路基板26のGNDパターンに接続されている。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば次に述べるような各種の変形が可能である。また、次に述べる変形の態様は、任意に選択された一または複数を、適宜に組み合わせることもできる。
上述した各実施形態では、第2の素子としてのベゼル16は、O字形状のリングを採用した例について説明した。しかし、本発明はこのような例に限定される訳ではなく、例えば、四角形状であってもよい。
図13は、ベゼル16aとして四角枠形状(口の字形状)のリングを採用した場合のアンテナの構成を説明するための模式図である。表示部の表示面に垂直な方向から平面視したとき、外装ケースが円筒形ではなく、矩形の筒形であるウォッチ等の電子機器の場合には、外装ケースに合わせてベゼル16aも四角枠形状に形成される。本発明のアンテナは、ベゼルとリボンとの電磁界結合を強くする必要があるため、ベゼルの形状とリボンの形状とは相似形になる。したがって、ベゼル16aが四角枠形状に形成される場合には、リボン31aの形状も四角枠形状の一部を切り欠いた形状となる。このリボン31aの一端に矩形のアンテナ電極33aと給電部32aとを接続する。この変形例におけるアンテナ30aは、ベゼル16aと、リボン31aと、給電部32aと、アンテナ電極33aとを備えている。この場合においても、リボン31aは、図14に示すように平面視においてリボン31aと重なるように配置される。
また、リボンは、C字形状だけなく、L字形状であってもよい。
上述した各実施形態及び変形例においては、第2の素子として金属製のベゼルが外装ケース2のケース本体上に配置されている場合について説明した。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、ケース本体を樹脂等で構成し、外側から見えないようにケース本体の内部に金属製のベゼルを収納する場合でも本発明は適用可能である。
上述した各実施形態及び変形例においては、第1の素子として金属製のベゼルを用いた場合について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、ガラス13またはカバーガラス84の外周内面、あるいは外面に、ダイヤルリング等の金属リングを積層配置したり、ガラスに接着固定して一体化したり、あるいは金属膜を形成し、この金属リングあるいは金属膜を第1の素子として用いてもよい。また、文字板81あるいは液晶パネル21の外周側面あるいは外周上面に、ダイヤルリング等の金属リングを積層配置したり、文字板あるいは液晶パネルに接着固定したり、あるいは金属膜を形成し、この金属リングあるいは金属膜を第1の素子として用いてもよい。第1の素子を、カバーガラス、文字板あるいは液晶パネルと一体化することで、腕時計の組立作業負荷を低減させることができる。さらに、外装ケースへの第1の素子の組込ばらつきも低減させることができる。
上述した各実施形態及び各変形例においては、本発明のアンテナにおいて1.5GHzのGPS電波を受信する場合について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、波長が1mから100μm、周波数が300MHzから3THzのマイクロ波の電波を受信するようにしてもよい。
上述した各実施形態及び各変形例においては、第1の素子としてのベゼルと、第2の素子としてのリボンとの等価電気長1/4波長の場合について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、前記等価電気長、1/4波長の整数倍であればよい。
上述した各実施形態及び各変形例においては、本発明の電子機器の例として、ランニングウォッチ、及びGPSウォッチを挙げたが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明は、アンテナにより電波を受信して情報を表示する種々の電気機器に適用可能である。
Claims (14)
- 表示部と、
前記表示部に、または前記表示部の表示面よりも表示方向における上方に配置された金属製の構造部品を無給電の第1の素子とし、当該第1の素子と、前記無給電の第1の素子よりも下方に配置され給電部に接続された第2の素子と、前記第2の素子よりも下方に配置されたGND板とを備えるアンテナと、を備え、
前記第1の素子と前記第2の素子とは電磁界的に結合し、
前記の第1の素子と前記第2の素子の等価電気長は、いずれも1/4波長よりも短い、
ことを特徴とする電子機器。 - 表示部と、
前記表示部に、または前記表示部の表示面よりも表示方向における上方に配置された金属製の構造部品を無給電の第1の素子とし、当該第1の素子と、前記無給電の第1の素子よりも下方に配置され給電部に接続された第2の素子と、前記第2の素子よりも下方に配置されたGND板とを備えるアンテナと、を備え
前記第1の素子と前記第2の素子とは電磁界的に結合し、
前記の第1の素子は、環状である
ことを特徴とする電子機器。 - GND板と、金属製材料で構成された無給電の第1の素子と、前記第1素子と前記GND板との間位に配置され給電部に接続された第2の素子とを備えるアンテナと、
前記アンテナに接続される受信部と、を備え、
前記GND板の平面方向に垂直な方向から平面視したとき、前記第1の素子と前記第2の素子とは重なるように配置され、かつ、電磁界的に結合し、
前記の第1の素子と前記第2の素子の等価電気長は、いずれも1/4波長よりも短い、
ことを特徴とする電子機器。 - GND板と、金属製材料で構成された無給電の第1の素子と、前記第1素子と前記GND板との間位に配置され給電部に接続された第2の素子とを備えるアンテナと、
前記アンテナに接続される受信部と、を備え、
前記GND板の平面方向に垂直な方向から平面視したとき、前記第1の素子と前記第2の素子とは重なるように配置され、かつ、電磁界的に結合し、
前記の第1の素子は、環状である、
ことを特徴とする電子機器。 - 前記第1の素子と前記第2の素子とが電磁界的に結合した等価電気長は、1/4波長である、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記第1の素子と前記第2の素子とが電磁界的に結合した等価電気長は1/4波長の整数倍である、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子機器。 - 前記GND板の平面方向に垂直な方向から平面視したとき、前記第1の素子と前記第2の素子とは重なる位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記GND板の平面方向に垂直な方向から平面視したとき、前記第1の素子の最大外形形状が20mm以上30mm以下であり、前記第2の素子の等価電気長は、1/4波長×約0.7である、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記電子機器は、腕時計であり、
前記第1の素子は、前記腕時計のケースに配置されたベゼルである、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記アンテナはマイクロ波を受信する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記第2の素子は、前記第2の素子の一端と他端との間に所定の間隙を有する円弧状である、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記第1の素子は、前記第1の素子の一端と他端とが接している環状または前記第2の素子の一端と他端との間に所定の間隙を有する円弧状である、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記構造部品は、ベゼル、カバーガラス、ダイヤルリング、文字板のうちのいずれか一つである、
ことを特徴とする請求項1、2、5ないし請求項12のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記表示部は、デジタル式あるいは、指針式である、
ことを特徴とする請求項1、2、5ないし請求項13のいずれか1項に記載の電子機器。
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