JP7063014B2 - アンテナおよび腕装着型の電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナおよび腕装着型の電子機器に関する。
特許文献1には、GPS(Global Positioning System)衛星から無線送信された電波(以下「衛星信号」とも称する)を受信する腕時計が記載されている。この腕時計は、衛星信号を受信するアンテナとして、逆F型アンテナを備えている。
逆F型アンテナの指向性は、短絡部の位置に応じて変化する。このため、特許文献1に記載の腕時計では、予め想定された使用状況、例えば、腕時計が左腕に装着された使用状況で衛星信号というターゲットの電波を受信しやすい指向性が生じるように、短絡部の位置が設定される。
特開2017-118377号公報
しかしながら、特許文献1に記載の腕時計が、予め想定された状況とは異なる状況で使用された場合、逆F型アンテナは、ターゲットの電波を受信し難くなる。このため、予め想定された状況とは異なる状況でもアンテナがターゲットの電波を受信できるように、アンテナの指向性を緩和する必要がある。
本発明に係るアンテナの一態様は、第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、を含むことを特徴とする。
この態様によれば、第1アンテナと第2アンテナとは、相互に構成が異なるので、相互に異なる指向性を有する。このため、この態様のアンテナは、第1アンテナの指向性と第2アンテナの指向性とを組み合わせた指向性を有する。したがって、第1アンテナまたは第2アンテナが単独で使用される構成に比べて、指向性を緩和することが可能になる。
上述したアンテナの一態様において、前記環状の導電性部材と前記第1アンテナとは、第2短絡部により電気的に接続されていることが望ましい。
この態様によれば、環状の導電性部材と第1アンテナとの電気的な接続を、寸法ばらつきと、当該態様のアンテナを内蔵するケースの誘電率等と、の少なくとも一方に影響されずに、高い精度で行うことが可能になる。
上述したアンテナの一態様において、前記環状の導電性部材と前記第1アンテナとは、容量結合により電気的に接続されていることが望ましい。
この態様によれば、環状の導電性部材と第2電極板との電気的に接続を、短絡部を用いることなく行えるので、短絡部の接触不良に起因するアンテナの不具合を解消できる。
上述したアンテナの一態様において、信号電極とグランド電極とを備えた通信回路を含み、前記信号電極は、前記第1電極板と電気的に接続され、前記グランド電極は、前記第2電極板と電気的に接続されることが望ましい。
この態様によれば、通信回路は、第1アンテナと第2アンテナとを用いて電波を送受信することが可能になる。
上述したアンテナの一態様において、信号電極とグランド電極とを備えた通信回路を含み、前記信号電極は、前記環状の導電性部材と電気的に接続され、前記グランド電極は、前記第1アンテナと電気的に接続されることが望ましい。
この態様によれば、第2アンテナに給電することで、第1アンテナと第2アンテナとを用いて電波を送受信することが可能になる。
本発明に係る腕装着型の電子機器の一態様は、上記アンテナと、表示部と、前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、前記筐体に接続されたバンドと、を含むことを特徴とする。
この態様によれば、腕装着型の電子機器において、アンテナの指向性を緩和することが可能になる。
上述した電子機器の一態様において、前記環状の導電性部材はベゼルであることが望ましい。
この態様によれば、ベゼルが第2アンテナの一部として兼用されるため、構成の簡略化を図ることが可能になる。
上述した電子機器の一態様において、前記筐体は、開口を有し、前記開口を塞ぐ透光性部材が設けられ、前記環状の導電性部材は、前記側部と前記透光性部材との間に設けられることが望ましい。
この態様によれば、環状の導電性部材によって透光性部材の位置決めをすることが可能になる。
上述した電子機器の一態様において、環状の金属のベゼルをさらに含むことも可能である。
この態様によれば、アンテナに金属ベゼルが含まれないので、金属ベゼルが含まれるアンテナに比べて、受信に関して、金属ベゼルの影響が小さくなる。このため、金属ベゼルが含まれるアンテナに比べて、金属ベゼルの形状等の自由度を向上できる。
上述した電子機器の一態様において、前記表示部は、前記表示部の厚さ方向からの平面視で円状であり、前記平面視で、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所と、前記第1短絡部とを結ぶ直線が、前記表示部の中心を通ることが望ましい。
上述した電子機器の一態様において、前記電子機器は、時計であり、前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、 前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所は、6時の位置に配置されていることが望ましい。
この態様によれば、右旋円偏波の生じる領域の大きさと、左旋円偏波の生じる領域の大きさと、の差を小さくできるので、右旋円偏波と左旋円偏波との間で放射効率の差が生じ難くすることが可能になる。
上述した電子機器の一態様において、前記表示部は、前記表示部の厚さ方向からの平面視で円状であり、前記平面視で、前記第1短絡部と前記表示部の中心とを結ぶ直線と、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所と前記表示部の中心とを結ぶ直線との、なす角度が、90度から180度の範囲に含まれることが望ましい。
この態様によれば、右旋円偏波の生じる領域の大きさと、左旋円偏波の生じる領域の大きさとを、相互に相違させられるので、右旋円偏波と左旋円偏波との一方の放射効率を上げることが可能になる。
上述した電子機器の一態様において、前記電子機器は、時計であり、前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが、4時から5時の位置で電気的に接続されていることが望ましい。
この態様によれば、右旋円偏波の生じる領域の大きさと、左旋円偏波の生じる領域の大きさとを、相互に相違させられるので、右旋円偏波と左旋円偏波との一方の放射効率を上げることが可能になる。
上述した電子機器の一態様において、前記電子機器は、時計であり、前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが、7時から8時の位置で電気的に接続されていることが望ましい。
この態様によれば、右旋円偏波の生じる領域の大きさと、左旋円偏波の生じる領域の大きさとを、相互に相違させられるので、右旋円偏波と左旋円偏波との一方の放射効率を上げることが可能になる。
第1実施形態に係る電子機器1を含むGPSシステムの一例を示す図である。 電子機器1の平面図である。 電子機器1の断面図である。 アンテナ30を示した図である。 アンテナ30を第1アンテナ31と第2アンテナ32に分けた図である。 第1アンテナ31を流れる電流の方向を説明するための図である。 XZ平面の電界ベクトルをシミュレーションした結果を示す図である。 θ成分の電界についての第1アンテナ31の指向性を3次元で示した図である。 YZ平面の電界ベクトルをシミュレーションした結果を示す図である。 φ成分の電界についての第1アンテナ31の指向性を3次元で示した図である。 XZ平面を示した図である。 第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性を示した図である。 第1アンテナ31の左旋円偏波の指向性を示した図である。 第2アンテナ32のSパラメーターを示すグラフである。 第2アンテナ32のインピーダンスを示すスミスチャートである。 第2アンテナ32を流れる電流の分布を示す図である。 第2アンテナ32の右旋円偏波の指向性を示した図である。 第2アンテナ32の左旋円偏波の指向性を示した図である。 アンテナ30の右旋円偏波の指向性を示した図である。 アンテナ30の左旋円偏波の指向性を示した図である。 第1アンテナ31と第2アンテナ32とアンテナ30の指向性を示した図である。 電子機器1のブロック図である。 第2実施形態に係るアンテナ30を示した図である。 第2実施形態に係るアンテナ30を有する電子機器1の断面図である。 第3実施形態に係るアンテナ30を示した図である。 第3実施形態に係るアンテナ30の放射効率のシミュレーション結果を示した図である。 第4実施形態に係る電子機器1の断面図である。 第1実施形態に係るアンテナ30において、第2アンテナ32が給電される例を示した図である。 第5実施形態に係る電子機器1の一部を示した図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際のものと適宜異なる。また、以下に記載する実施形態は、本発明の好適な具体例である。このため、本実施形態には、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る電子機器1を含むGPSシステムの一例を模式的に示した図である。電子機器1は、使用者(以下「ユーザー」とも称する)の手首または腕に装着される腕装着型のランニングウォッチである。電子機器1は、腕装着型の電子機器の一例である。
電子機器1は、GPS衛星100から送信された衛星信号を受信する。衛星信号は、右旋円偏波である。電子機器1は、衛星信号を用いて、現在時刻を示す時刻情報と、現在位置を示す位置情報と、を算出する。電子機器1は、時刻情報と位置情報とを用いてユーザーの走行距離およびユーザーの走行速度を測定してユーザーの運動を支援する。
図2は、電子機器1の平面図である。電子機器1は、ケース2と、バンド3とを備える。ケース2は、筐体の一例である。ケース2は、後述する第1アンテナ31(図4参照)と、表示部20とを収容する。バンド3は、ケース2に接続されている。バンド3は、ユーザーの手首または腕に巻き付けられる。図2では、バンド3の一部が省略されている。以下、電子機器1において、手首または腕に装着される面を「裏面」と称し、裏面の反対側の面を「表面」と称する。
表示部20の厚さ方向から表示部20を平面視した場合において、次のように角度を定義する。以下、当該平面視を、単に「平面視」とも称する。表示部20は、平面視で円状である。
表示部20の中心Cを通りバンド3の長手方向に平行な線PQに沿った直線において、中心CよりもP側の位置の角度を0度とする。0度の位置を基準として中心Cを回転中心とする右回りRの角度をプラスの角度とする。なお、中心Cとは、表示部20を円状と仮定した場合の中心である。
表示部20において、0度の位置を「12時の位置」とし、30度の位置を「1時の位置」とし、60度の位置を「2時の位置」とし、90度の位置を「3時の位置」とし、120度の位置を「4時の位置」とし、150度の位置を「5時の位置」とし、180度の位置を「6時の位置」とする。また、210度の位置を「7時の位置」とし、240度の位置を「8時の位置」とし、270度の位置を「9時の位置」とし、300度の位置を「10時の位置」とし、330度の位置を「11時の位置」とする。
図3は、電子機器1の断面図である。ケース2は、ケース本体11と裏蓋12とを備える。ケース本体11は、側部の一例である。裏蓋12は、ユーザーと接する底部の一例である。
ケース本体11は、非導電性部材である。ケース本体11は、例えば、ポリカーボネート樹脂などのプラスチックにて構成されている。ケース本体11は、略円筒状に形成されている。
裏蓋12は、ケース本体11の裏面側に取り付けられる。裏蓋12は、ケース本体11の裏面側の開口を塞ぐ。裏蓋12は、ケース本体11と同様にプラスチックにて構成されてもよいし、ステンレススチールなどの金属にて構成されてもよい。
ケース2は、ケース本体11と裏蓋12とが一体となったワンピースタイプのケースでもよい。この場合、ケース2は、プラスチック等の非導電性部材にて構成される。
ケース本体11の表面側の開口、つまり、ケース2の表面側の開口には、カバー部材として機能するガラス13が取り付けられている。ガラス13は、風防ガラスとしても機能する。ガラス13は、透光性部材の一例である。透光性部材は、ガラスに限らず適宜変更可能である。透光性部材は、例えば、ITO(indium tin oxide:酸化インジウムスズ)で形成されてもよいし、ITOがパターニングされたガラスでもよいし、透光性を有するプラスチックでもよい。
ケース本体11の表面側には、ベゼル16が取り付けられている。ベゼル16は、導電性部材によって形成されている。ベゼル16は、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、銀などの金属で構成され、環状に形成されている。ベゼル16は、メッキが施された部材でもよいし、ITOを含む部材でもよい。ベゼル16は、ガラス13をケース本体11に固定する機能も有する。
ケース本体11および裏蓋12にて形成される内部空間には、図3に示すように、ガラス13から裏蓋12に向かって順に、表示部20と、アンテナ30の一部が配置されている。
図4は、アンテナ30を示した図である。アンテナ30は、右旋円偏波である衛星信号を受信する。アンテナ30は、第1アンテナ31と、第2アンテナ32と、を含む。
第1アンテナ31は、第1電極板30aと、第2電極板30bと、第1短絡部30cと、2本の第1給電線30dと、を含む。なお、図4では、2本の第1給電線30dを1本の給電線としてまとめて示している。
第1電極板30aと第2電極板30bは、金属等の導電性部材であり、互いに対向している。なお、2つの電極板30aおよび30bのうち、電極板30aを「第1電極板」と称し、電極板30bを「第2電極板」と称したが、電極板30aを「第2電極板」と称し、電極板30bを「第1電極板」と称してもよい。
第1短絡部30cは、金属等の導電性部材である。第1短絡部30cは、第1電極板30aと第2電極板30bとを12時の位置で短絡する。なお、第1短絡部30cは、第1電極板30aと第2電極板30bとを12時の位置とは異なる位置で短絡してもよい。
2本の第1給電線30dの各々は、第1アンテナ31と後述する通信回路26bとを電気的に接続する。2本の第1給電線30dは、例えば同軸ケーブルで構成され、それぞれ、+給電線と-給電線である。通信回路26bの信号端子は、信号電極とグランド電極で構成される。1本目の第1給電線30d、すなわち+給電線は、通信回路26bの信号電極と、第2電極板30bとを電気的に接続する。2本目の第1給電線30d、すなわち-給電線は、通信回路26bのグランド電極と、第1電極板30aとを電気的に接続する。第1電極板30aは、グランド板として機能する。
なお、アンテナ30が受信する電波は、周期的な波であるので、1本目の第1給電線30dが、通信回路26bの信号電極と、第1電極板30aとを電気的に接続し、2本目の第1給電線30dが、通信回路26bのグランド電極と第2電極板30bとを電気的に接続してもよい。
第2アンテナ32は、第2電極板30bと、ベゼル16と、第2短絡部30eと、を含む。第2短絡部30eは、金属等の導電性部材である。第2短絡部30eは、第2電極板30bとベゼル16とを短絡する。このため、ベゼル16は、第2電極板30bと電気的に接続されている。さらに言えば、ベゼル16は、第2短絡部30eを介して第2電極板30bと電気的に接続されている。換言すると、ベゼル16は、第1アンテナ31と電気的に接続されている。
なお、第2アンテナ32は、ベゼル16と第2短絡部30eを介して第1電極板30aと電気的に接続されている。
第2電極板30bは、第1アンテナ31と第2アンテナ32に共通する構成である。このため、アンテナ30は、第2電極板30bを有する第1アンテナ31と、第2電極板30bを利用する第2アンテナ32と、を有するアンテナでもある。
図3に戻って、表示部20は、バックライト付きの液晶パネル21と、液晶パネル21を保持するパネル枠(図示せず)と、を含む。液晶パネル21は、表示装置の一例である。液晶パネル21は、フレキシブル基板21aを介して回路基板26に接続されている。パネル枠は、プラスチックなどの非導電性部材で構成されている。
回路基板26には、表示部20を制御する表示制御用IC(Integrated Circuit)26aと、アンテナ30が受信した衛星信号を処理する通信回路26b等が実装されている。回路基板26は、グランド板としても機能する。
回路基板26と裏蓋12との間に、二次電池28が配置されている。二次電池28は、表示制御用IC26aと通信回路26bと液晶パネル21にエネルギーを供給する。
図5は、アンテナ30を第1アンテナ31と第2アンテナ32に分けた図である。
第1アンテナ31は、板状逆F型アンテナである。板状逆F型アンテナは、PIFA(Plate Inverted F AntennaまたはPlanar Inverted F
Antenna)とも称される。第1アンテナ31は、右旋円偏波と左旋円偏波を送受信可能であり、衛星信号を受信する。
ここで、第1アンテナ31において円偏波が発生する原理について説明する。
円偏波は、例えば、振動の方向が直交する2つの電界が90度の位相差で発生した場合に生じる。このため、第1アンテナ31は、例えば以下の2つの条件を満たす場合に、円偏波を発生する。
第1条件:振動の方向が直交する2つの電界が発生する。
第2条件:第1条件を満たす2つの電界の位相差が90度である。
まず、第1条件が満たされることを説明する。
図6は、第1アンテナ31を流れる電流の方向を説明するための図である。第1アンテナ31のような逆F型アンテナにおける円偏波の発生原理は、逆F型アンテナが板状であっても線状であっても変わらない。このため、図6では、第1アンテナ31として、X軸方向の幅を狭くした線状逆F型アンテナが示されている。なお、図6から後述する図21までの図では、説明の都合上、Y軸の向きが反転している。
第1アンテナ31では、Z軸に沿った向きの電流Zaが、第1電極板30aと第2電極板30bとの間に流れる。電流Zaの向きは、第1アンテナ31の共振周波数に基づく周期で反転を繰り返す。
第1電極板30aには、Y軸に沿った向きの電流Yaaが流れる。第2電極板30bにも、Y軸に沿った向きの電流Yabが流れる。電流Yaaの向きは、電流Yabの向きと逆向きになる。電流Yaaの向きと電流Yabの向きは、第1アンテナ31の共振周波数に基づく周期で反転を繰り返す。
第1アンテナ31に電流Zaと電流Yaaと電流Yabが流れると、第1アンテナ31に電界が生じる。
図7は、XZ平面の電界ベクトルのシミュレーション結果を示す図である。図8は、Z軸に対して図6に示す傾き角度θを有する電界(以下「θ成分の電界」とも称する)についての第1アンテナ31の指向性を3次元で示した図である。θ成分は「垂直成分」と称されることもある。
図7に示した斜線模様の矢印は、θ成分の電界ベクトルの向きを示している。図7に示したように、Z座標とX座標が共に正となる領域におけるθ成分の電界ベクトルの向きは、Z座標が正でX座標が負となる領域におけるθ成分の電界ベクトルの向きと異なる。さらに言えば、Z座標とX座標が共に正となる領域におけるθ成分の電界ベクトルの回転方向は、Z座標が正でX座標が負となる領域におけるθ成分の電界ベクトルの回転方向と逆になる。
このため、図8において、矢印A1で示したベクトルを有する電界と、矢印A2で示したベクトルを有する電界とが存在する。これらのベクトルの向きを、Z軸に平行なダイポールアンテナで発生する電界方向とみなすと、図8に示した電界、すなわちθ成分の電界は、振動の方向がZ軸と平行な電界となる。
図9は、YZ平面の電界ベクトルのシミュレーション結果を示す図である。図10は、X軸に対して図6に示す傾き角度φを有する電界成分(以下「φ成分の電界」とも称する)についての第1アンテナ31の指向性を3次元で示した図である。φ成分は「水平成分」と称されることもある。
図9に示した斜線模様の矢印は、φ成分の電界ベクトルの向きを示している。図9に示したように、Z座標とY座標が共に正となる領域におけるφ成分の電界ベクトルの向きは、Z座標が負でY座標が正となる領域におけるφ成分の電界ベクトルの向きと逆になる。
このため、図10に示したように、XY平面に平行な面において、矢印B1で示したベクトルを有する電界と、矢印B2で示したベクトルを有する電界と、矢印B3で示したベクトルを有する電界と、矢印B4で示したベクトルを有する電界とが存在する。このため、図10に示した電界は、振動の方向がY軸と平行な電界となる。
図8に示した電界はZ軸と平行に振動する電界を含み、図10に示した電界はY軸と平行に振動する電界を含む。このため、第1アンテナ31は、振動の方向が直交する2つの電界を発生することになる。よって、第1条件が満たされる。
次に、第2条件が満たされることを説明する。
第1アンテナ31は、第1電極板30aと第2電極板30bとを相互に対向させたコンデンサーでもある。コンデンサーに流れる電流Iとコンデンサーの両端にかかる電圧Eについては、次の関係が成り立つ。
I=ωC|E|εj(θ1+π/2)
ここで、ωは信号の角周波数、θ1は信号の位相、Cはコンデンサーの容量である。この式で示されるように、電流Iと電圧Eの間には、90度の位相差がある。
Z軸に平行な電界は、主に、第1電極板30aと第2電極板30bの間にかかる電圧Eによって発生する。このため、Z軸に平行な電界は、電圧Eと同相になる。
Y軸に平行な電界は、主に、Y軸に沿って第1電極板30aを流れる電流と、Y軸に沿って第2電極板30bを流れる電流によって発生する。このため、Y軸に平行な電界は、電流Iと同相になる。
したがって、第1条件を満たす2つの電界、具体的には、Z軸に平行な電界とY軸に平行な電界との位相差は90度となる。よって、第2条件が満たされる。
このように、第1条件と第2条件の両方が満たされるため、第1アンテナ31は円偏波を発生する。
次に、第1アンテナ31において、右旋円偏波と左旋円偏波が発生する原理について説明する。
φ成分の電界のうちY軸に平行な電界は、XY平面の上下で逆相になる。これは、電流Yaaの向きと電流Yabの向きとが互いに逆向きであることに起因する。
θ成分の電界のうちYZ平面上の電界は、Z軸を挟んで対向する領域では必ず逆相になる(図7参照)。
このため、図11に示したXZ平面において、第1象限Q1と第2象限Q2では、θ成分の電界が互いに逆相になりφ成分の電界が互いに同相となる。したがって、第1象限Q1が右旋円偏波であれば、第2象限Q2は左旋円偏波となる。
図11に示したXZ平面において、第2象限Q2と第3象限Q3では、θ成分の電界が互いに同相になりφ成分の電界が互いに逆相となる。したがって、第2象限Q2が左旋円偏波であれば、第3象限Q3は右旋円偏波となる。
図11に示したXZ平面において、第3象限Q3と第4象限Q4では、θ成分の電界が互いに逆相になりφ成分の電界が互いに同相となる。したがって、第3象限Q3が右旋円偏波であれば、第4象限Q4は左旋円偏波となる。
このように、第1象限Q1、第2象限Q2、第3象限Q3、第4象限Q4は、右旋円偏波、左旋円偏波、右旋円偏波、左旋円偏波となる。
図12は、第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性を示した図である。
図13は、第1アンテナ31の左旋円偏波の指向性を示した図である。
第2アンテナ32が、第1アンテナ31と共にではなく単独で用いられる場合、第2短絡部30eが給電点となる(図5参照)。まず、第2アンテナ32が単独で用いられる場合について説明する。
図14は、第2アンテナ32が単独で用いられたときのSパラメーター(Scattering parameter、電磁界シミュレーションの結果)を示すグラフである。Sパラメーターとは、アンテナ等の高周波電子回路または高周波電子部品の特性を表すために使用される回路網パラメーターの1つである。Sパラメーターは、散乱行列(S行列)または散乱パラメーターとも称され、回路網の通過および反射電力特性を表現する。
図14に示したように、単独の第2アンテナ32は、給電される電力のほとんどを反射してしまい、共振点を有さない。
図15は、第2アンテナ32が単独で用いられたときのインピーダンスを示すスミスチャートである。図15に示したように、単独の第2アンテナ32のインピーダンス実部は、2Ωほどであり、一般的なケーブルが有するインピーダンス実部の50Ωとは大きく異なる。このため、インピーダンス実部が50Ωであるケーブルが給電線として用いられた場合、単独の第2アンテナ32は、ケーブルから給電された電力のほとんどを反射してしまう。この反射の特性は、上述した図14にも示されている。
一方、単独の第2アンテナ32において給電電力の反射がないという条件の下で、第2アンテナ32の放射効率をシミュレーションした場合、そのシミュレーションされた放射効率は、0.8979となった。このため、第2アンテナ32において給電電力の反射が生じない場合、第2アンテナ32は、非常に良好な放射効率を有することになる。
図16は、第2アンテナ32を流れる電流の分布を示す図である。図16に示したように、第2アンテナ32では、6時-12時のラインLに対して線対称に、ベゼル16および第2電極板30bに電流が流れる。
第2アンテナ32に流れる電流は、電流I1と電流I2の2つの成分に大別される。電流I1は、ベゼル16と第2電極板30bにより、第2電極板30bの垂線に沿った方向に形成されるダイポールアンテナに流れる。電流I2は、電波の波長よりも短い微小ループとして機能するベゼル16を流れる。
電流I1によって生成される縦方向電界Eは次の式で与えられる。
=-iΔljke-jkrsinθ/(4πr)
電流I2によって生成される横方向電界Eは次の式で与えられる。
=jωμiΔle-jkrsinθ/(4πr)
ここで、ωはアンテナを駆動する角周波数、μは真空の透磁率、kは位相定数(k=2π/λ)、λは波長(λ=2πc/ω)、cは光速(c=(εμ)-1/2)、jは虚数、iはアンテナを流れる電流、Δlは電界Eの波源となるアンテナの微小長さ、eは自然対数、rは長さΔlの波源から電界Eを観測する地点の座標までの距離、である。
上記2式において横方向電界Eの式には虚数jがなく縦方向電界Eの式には虚数jが存在する。すなわち、横方向電界Eと縦方向電界Eには、90°の位相差がある。円偏波は、例えば、互いに直行する2つの電界が位相差90°で存在する場合に生成する。縦方向電界Eと横方向電界Eは、この条件を満たすため、第2アンテナ32は円偏波を発生させることができる。
図17は、第2アンテナ32の右旋円偏波の指向性を示した図である。
図18は、第2アンテナ32の左旋円偏波の指向性を示した図である。
図12と図17を比較すると、第1アンテナ31と第2アンテナ32とは、右旋円偏波の指向性が異なることが理解される。図13と図18を比較すると、第1アンテナ31と第2アンテナ32とは、左旋円偏波の指向性が異なることが理解される。
これらの指向性の違いが生じる要因の1つとして、第1アンテナ31と第2アンテナ32とで構成が異なるために、第1アンテナ31と第2アンテナ32での電流の流れ方が異なる点が挙げられる。
アンテナ30では、第1アンテナ31と第2アンテナ32が第2電極板30bを共通の構成として備えている。このため、アンテナ30は、第1アンテナ31に第2アンテナ32が電気的に接続されたアンテナとして機能する。よって、アンテナ30のインピーダンスは、第2アンテナ32単独のインピーダンスとは異なり、アンテナ30、つまり、第1アンテナ31と第2アンテナ32に給電することが可能になる。アンテナ30は、第1アンテナ31と第2アンテナ32の両方を用いてターゲットの電波を受信する。
換言すると、第1アンテナ31と第2アンテナ32は、八木アンテナの放射器と導波器もしくは反射器の関係のように、放射アンテナと寄生素子の関係になっているとも言える。ここでアンテナ30の送信動作を考えた場合、第1アンテナ31から放射された電磁波により第2アンテナ32が励振され、第1アンテナ31と第2アンテナ32の放射する電磁波が足し合わされた電磁波が空中に放射される。
第2アンテナ32は、ベゼル16と第1電極板30aの間にアンテナの入出力端子を設けた場合、所望周波数でのインピーダンスは通常1Ω以下と非常に小さい値となり通常用いられている50Ωのインピーダンスではミスマッチングが発生し給電できない。
しかし、第2アンテナ32は寄生素子として第1アンテナ31が発生する電磁波により励振された場合はアンテナとして動作することができる。
仮に第2アンテナ32の放射効率が良好だった場合、第1アンテナ31と第2アンテナ32を合わせた合成アンテナ30の放射効率は第1アンテナ31単体より向上する。
アンテナ30の指向性は、第1アンテナ31の指向性と第2アンテナ32の指向性との組合せとなる。このため、第1アンテナ31または第2アンテナ32が単独で使用される構成に比べて、アンテナ30の指向性を緩和することができる。
図19は、アンテナ30の右旋円偏波の指向性を示した図である。
図20は、アンテナ30の左旋円偏波の指向性を示した図である。
図21は、第1アンテナ31の指向性と第2アンテナ32の指向性とアンテナ30の指向性とを示した図である。
ここで右旋円偏波の放射効率を最大化する第2アンテナ32の設置向きについて説明する。
図21の第1アンテナ31のθ=90°の右旋円偏波の指向性は、90°、270°の方向に長い楕円形状である。
これに対して図21の第2アンテナ32のθ=90°の右旋円偏波の指向性は、30°、210°の方向に長い楕円形状である。
このため第2アンテナ32を図21において反時計回りに約30°回転させると、第2アンテナ32の右旋円偏波の指向性と第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性とが重なる領域を小さくでき、アンテナ30における指向性を緩和できる。この回転は、ベゼル16と第2電極板30bを接続する第2短絡部30eを5時位置付近に位置させることに相当する。第2短絡部30eを5時位置付近に位置させたとき、右旋円偏波の放射効率が最大になる。
左旋円偏波の指向性を緩和して左旋円偏波の放射効率を最大にするためには、同様な理由でベゼル16と第2電極板30bとを接続する第2短絡部30eを8時位置付近に位置させればよい。
図26は、電磁波シミュレーションにより求めた、第2短絡部30eの位置と各円偏波の放射効率との関係を示している。
図22は、電子機器1のブロック図である。電子機器1は、アンテナ30と、受信モジュール940と、水晶振動子951と、制御部955と、表示部20と、二次電池28と、を含む。
受信モジュール940は、通信回路26bに含まれる。受信モジュール940は、アンテナ30と接続されている。受信モジュール940は、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)フィルター921と、RF(Radio
Frequency:無線周波数)部920と、ベースバンド部930と、を含む。
SAWフィルター921は、アンテナ30が受信した電波から衛星信号を抽出する。
RF部920は、LNA(Low Noise Amplifier)922と、ミキサー923と、VCO(Voltage
Controlled Oscillator)927と、PLL(Phase Locked Loop)制御回路928と、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)アンプ924と、IFフィルター925と、ADC(A/D変換器)926と、を含む。
SAWフィルター921が抽出した衛星信号は、LNA922で増幅される。
LNA922で増幅された衛星信号は、ミキサー923で、VCO927が出力する局所信号とミキシングされて中間周波数帯の信号にダウンコンバートされる。
PLL制御回路928は、VCO927の出力する局所信号を分周した信号と基準クロック信号との位相を比較して、局所信号を、基準クロック信号を同期させる。その結果、VCO927は、基準クロック信号と同等の周波数精度を有する局所信号を出力する。
ミキサー923でミキシングされた信号は、IFアンプ924で増幅される。IFフィルター925は、IFアンプ924の出力信号から不要信号を除去する。IFフィルター925を通過した信号は、A/D変換器とも称されるADC926でデジタル信号に変換される。
ベースバンド部930は、DSP(Digital Signal Processor)931と、CPU(Central
Processing Unit)932と、SRAM(Static Random Access Memory)934と、RTC(Real Time Clock)933と、を含む。ベースバンド部930には、温度補償回路付き水晶発振回路(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)935とフラッシュメモリー936が接続されている。
温度補償回路付き水晶発振回路935は、温度に関係なくほぼ一定の周波数の基準クロック信号を生成する。フラッシュメモリー936には、現在位置情報および時差情報等が記憶される。ベースバンド部930は、ADC926が出力したデジタル信号からベースバンド信号を復調する。ベースバンド部930は、衛星信号に含まれる軌道情報およびGPS時刻情報等の衛星情報を取得し、取得した情報をSRAM934に記憶する。
制御部955は、記憶部953と、発振回路952と、駆動回路954とを備え、各種制御を行う。制御部955は、制御信号を受信モジュール940に送り、受信モジュール940の受信動作を制御し、また、制御部955内の駆動回路954を介して、表示部20を構成する液晶パネル21の表示を制御する。記憶部953には、内部時刻情報をはじめ各種情報が記憶されている。二次電池28は、回路の動作に必要なエネルギーを、受信モジュール940と制御部955と表示部20に供給する。
制御部955、CPU932およびDSP931は、衛星信号に基づいて、協働して測時情報および測位情報を算出し、それらの情報に基づいて時刻、現在位置、移動距離、移動速度などの情報を割り出す。制御部955は、これらの情報の液晶パネル21への表示を制御する。制御部955は、図1および図2に示す押しボタン40,41,42および43の各々への操作に応じて、電子機器1を制御する。制御部955は、例えば、現在位置を、表示部20に示された地図上に表示するナビゲーションなどの高度な機能を実行してもよい。
第1実施形態に係る腕装着型の電子機器1およびアンテナ30によれば、アンテナ30は、第1アンテナ31と第2アンテナ32とを含む。第1アンテナ31は、第1電極板30aと、第2電極板30bと、第1電極板30aと第2電極板30bとを短絡する第1短絡部30cと、を含む。第2アンテナ32は、第2電極板30bと電気的に接続されたベゼル16を含む。ベゼル16は、環状の導電性部材の一例である。
第1アンテナ31と第2アンテナ32とは、相互に構成が異なるので、相互に異なる指向性を有する。このため、アンテナ30は、第1アンテナ31の指向性と第2アンテナ32の指向性とを組み合わせた指向性を有する。したがって、第1アンテナ31または第2アンテナ32が単独で使用される構成に比べて、アンテナ30の指向性を緩和できる。
例えば、板状逆F型アンテナである第1アンテナ31のみで、右旋円偏波である衛星信号を受信する場合の指向性は、図21に示した第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性となる。
図21に示した第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性は、90度に対応する3時側と、270度に対応する9時側とで、非対称となる。
このため、アンテナ30のうち第1アンテナ31のみが動作する状況では、ユーザーが電子機器1を右腕に装着した場合と左腕に装着した場合で、GPS衛星100が位置する天頂方向に対する指向性が異なり、好ましい指向性ではない。
これに対して、アンテナ30の右旋円偏波の指向性は、図21に示した第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性に、図21に示した第2アンテナ32の右旋円偏波の指向性を組み合わせた指向性となる。具体的には、アンテナ30の右旋円偏波の指向性は、図21に示したアンテナ30の右旋円偏波の指向性となる。よって、第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性における3時側と9時側との非対称が緩和される。
また、上述したように、第2アンテナ32は、単体で90%近い放射効率を持つ感度のよいアンテナである。しかしながら、第2アンテナ32単体のインピーダンスが、一般のケーブルのインピーダンスよりも低すぎるため、第2アンテナ32単体には給電することができない。
しかしながら、アンテナ30のように第2アンテナ32が第1アンテナ31と電気的に接続されると、第2アンテナ32に給電することが可能になる。また、第1アンテナ31に第2アンテナ32が電気的に接続されることによって、アンテナ30の放射効率は、第1アンテナ31単体の放射効率よりも高くなる。本実施形態に係るアンテナ30では、第1アンテナ31単体よりも、1.0dB程度、放射効率を改善することができる。
なお、環状の導電性部材は、ベゼル16に限らず適宜変更可能である。ベゼル16が環状の導電性部材として用いられた場合、ベゼル16がアンテナ30の構成の一部として兼用されるため、構成の簡略化を図ることが可能になる。
ベゼル16は、第2短絡部30eを介して、第2電極板30bと電気的に接続されている。このため、ベゼル16と第2電極板30bとの電気的な接続を高い精度で行うことが可能になる。
第1電極板30aは、通信回路26bを介して電気的に接続されている。このため、通信回路26bは、第1アンテナ31と第2アンテナ32とを用いて電波を受信することが可能になる。
電子機器1は、アンテナ30と、表示部20と、第1アンテナ31と表示部20とを収容するケース2と、ケース2に接続されたバンド3と、を含む。このため、腕装着型の電子機器1において、アンテナ30の指向性を緩和することが可能になる。
筐体の一例であるケース2は、底部の一例である裏蓋12と、側部の一例であるケース本体11とを含む。ケース本体11の内側に、透光性部材の一例であるガラス13が設けられている。環状の導電性部材の一例であるベゼル16は、ケース本体11とガラス13との間に配置されている。このため、環状の導電性部材を、透光性部材の位置決め用部材として兼用することが可能になる。
表示部20は、平面視で円状である。平面視で、第2電極板30bとベゼル16とが電気的に接続する箇所と第1短絡部30cとを結ぶ直線が、表示部20の中心Cを通る。このため、右旋円偏波の生じる領域の大きさと、左旋円偏波の生じる領域の大きさと、の差を小さくできる。よって、右旋円偏波と左旋円偏波との間で放射効率の差が生じ難くすることが可能になる。そのため、アンテナ30の放射効率は最大になる。
電子機器1は時計であり、第1短絡部30cは12時の位置に配置され、第2短絡部30eは6時の位置に配置されている。このため、右旋円偏波の生じる領域の大きさと、左旋円偏波の生じる領域の大きさと、の差を小さくできる。よって、右旋円偏波と左旋円偏波との間で放射効率の差が生じ難くすることが可能になる。
なお、特許文献1に記載のアンテナは、円偏波アンテナでありながら、右旋円偏波と左旋円偏波との放射効率については1:1の関係を有する。このため、特許文献1に記載のアンテナは、例えば右旋円偏波の電波を受信する場合、左旋円偏波の受信に関する部分は使われず、右旋円偏波の指向性は、3時側と9時側に低下してしまう。
これに対して、アンテナ30の右旋円偏波の指向性は、図21に示した第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性に、図21に示した第2アンテナ32の右旋円偏波の指向性を組み合わせた指向性となる。具体的には、アンテナ30の右旋円偏波の指向性は、図21に示したアンテナ30の右旋円偏波の指向性となる。よって、第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性における3時側と9時側との低下を緩和することが可能になる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、アンテナ30において、環状の導電性部材としてベゼル16が用いられた。第2実施形態では、環状の導電性部材として、ベゼル16ではなく、ガラス13の位置決めに用いられるガラス受けリングが用いられる。
図23は、第2実施形態に係るアンテナ30を示した図である。図23において、図4に示した要素と同一構成の要素には同一符号を付してある。図24は、第2実施形態に係るアンテナ30を有する電子機器1の断面図である。図24において、図3に示した要素と同一構成の要素には同一符号を付してある。図24に示した電子機器1は、アンテナ30に加えて、環状の金属のベゼル16を含む。
本実施形態に係るアンテナ30は、環状の導電性部材として、ガラス13の位置決めに用いられるガラス受けリング29が用いられる。
ガラス受けリング29は、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、銀などの金属で構成され、環状に形成されている。ガラス受けリング29は、環状の導電性部材の他の例である。
本実施形態では、第2短絡部30eは、6時の位置で、第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する。
アンテナ30は、アンテナ30の構成要素である環状の導電性部材の内径に応じて主に共振周波数が変動し、当該環状の導電性部材の外形に応じて主に放射効率が変動する。すなわち、アンテナ30は、環状の導電性部材の形状に応じて特性が変動する。
第1実施形態において環状の導電性部材として用いられたベゼル16は、電子機器1の機種に応じて、内径および外形の少なくとも一方が変更されることが多い。
第2実施形態では、環状の導電性部材として、ベゼル16ではなく、ガラス受けリング29が用いられる。
このため、第2実施形態によれば、ベゼル16の形状に係らず、アンテナ30の特性を安定させることが可能になる。よって、第2実施形態に係るアンテナ30は、ベゼル16の形状が異なる複数の電子機器に用いることができ、高い汎用性を有する。
また、環状の導電性部材は第1アンテナ31と共にケース2内に存在するため、直接、環状の導電性部材と第1アンテナ31とを短絡できる。このためケース2の誘電率および厚さに依存せず安定して第2アンテナ32の特性を得ることができる。
<第3実施形態>
第2実施形態では、第2短絡部30eは、6時の位置で、第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する。
これに対して第3実施形態では、アンテナ30が右旋円偏波の衛星信号を受信しやすくなるように、第2短絡部30eは、5時の位置で、第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する。
図25は、第3実施形態に係るアンテナ30を示した図である。図25において、図23に示した要素と同一構成の要素には同一符号を付してある。図25に示したように、第3実施形態に係るアンテナ30では、5時の位置で、第2電極板30bとガラス受けリング29とが短絡する。
図26は、第3実施形態に係るアンテナ30において、第2短絡部30eの位置と、円偏波の放射効率と、右旋円偏波(RHCP)の放射効率と、左旋円偏波(LHCP)の放射効率と、の関係を示したシミュレーション結果を示した図である。
図26に示したように、第1短絡部30cを12時位置とすると、第2短絡部30eが3時から6時の位置で第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する場合、右旋円偏波が優勢となる。そして、第2短絡部30eが、4時から5時の位置で第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する場合、右旋円偏波の放射効率が最大となる。このため、第3実施形態のように、第2短絡部30eが4時から5時の位置で第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する場合、アンテナ30が右旋円偏波の衛星信号を受信しやすくなる。
なお、第1実施形態に係るアンテナ30において、第2短絡部30eが4時から5時の位置付近の位置で第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡しても、本実施形態と同様に、アンテナ30が右旋円偏波の衛星信号を受信しやすくなる。
第1短絡部30cを12時位置とすると、第2短絡部30eが6時から9時の位置で第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する場合、左旋円偏波が優勢になる。そして、第2短絡部30eが、7時から8時の位置で第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する場合、左旋円偏波の放射効率が最大となる。このため、アンテナ30が左旋円偏波を受信するために用いられる場合には、例えば、第2短絡部30eが7時から8時の位置で第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡することが望ましい。
なお、第2短絡部30eが第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する位置、つまり、第2短絡部30eの位置は、5時の位置に限らない。
例えば、平面視で、第1短絡部30cと表示部20の中心Cとを結ぶ直線と、第2短絡部30eと表示部20の中心Cとを結ぶ直線と、のなす角が、90度から180度の範囲に含まれればよい。
この場合、第2短絡部30eの位置が6時の位置である構成に比べて、アンテナ30が右旋円偏波の衛星信号を受信しやすくなる。
<第4実施形態>
第1実施形態では、ベゼル16は、第2短絡部30eを介して第2電極板30bと電気的に接続されている。
これに対して第4実施形態では、ベゼル16は、容量結合によって、第1電極板30aと電気的に接続される。なお、本実施形態では、第1電極板30aが第2電極板の一例となり、第2電極板30bが第1電極板の一例となる。
図27は、第4実施形態に係る電子機器1の断面図である。図27において、図3に示した要素と同一構成の要素には同一符号を付してある。図27に示した電子機器1は、第2短絡部30eを含まずに導電板30fと緩衝部材30gおよび30hとを含む点において、図3に示した電子機器1と異なる。以下、図27に示した電子機器1について、図3に示した電子機器1と異なる点を中心に説明する。
導電板30fは、導電性を有し、例えば、金属で形成される。導電板30fの一端は、第1電極板30aと物理的に接続されている。導電板30fの他端は、ベゼル16と容量結合する。このため、ベゼル16は、導電板30fを介して、容量結合によって、第1電極板30aと電気的に接続される。
したがって、本実施形態によれば、例えば、第2短絡部30eの接続不良に伴う動作の不具合を解消できる。また、例えば、ケース本体11に穴を開け、その穴に第2短絡部30eを通して、ベゼル16と、第1電極板30aまたは第2電極板30bとを電気的に接続する必要がなく、ケース本体11の防水性を高めることが可能になる。
導電板30fは、回路基板26に固定された緩衝部材30gと、ケース本体11に固定された緩衝部材30hとに固着されている。緩衝部材30gおよび30hは、例えば、スポンジである。
第1電極板30aと物理的に接続されている導電板30fは、緩衝部材30gおよび30hに固着されている。このため、緩衝部材30gは、導電板30fと回路基板26との位置ずれに起因する圧力が第1電極板30aにかかることを抑制でき、緩衝部材30hは、導電板30fとケース本体11との位置ずれに起因する圧力が第1電極板30aにかかることを抑制できる。
<第5実施形態>
図29は、第5実施形態に係る電子機器1の一部を示した図である。図29において、図3に示した要素と同一構成の要素には同一符号を付してある。
図29は、金属のベゼル16が第2短絡部30jを介して金属のケース34と接続された例である。以下、図29に示した電子機器1について、図3に示した電子機器1と異なる点を中心に説明する。
第1実施形態では、ケース2は非導電性の樹脂などで構成され、金属のベゼル16は第2短絡部30eを介して第2電極板30bと電気的に接続されている。
これに対して第5実施形態では、ベゼル16とケース34とは導電性の金属等で構成され、ベゼル16は、第2短絡部30jを介して6時位置で金属のケース34と電気的に接続されている。第2電極板30bは、金属のケース34と容量結合で電気的に接続されている。
図3において金属のベゼル16と絶縁物で構成されたケース11は直接接触している。しかし図29において金属のベゼル16と金属のケース34とは直接には接せず、ベゼル16と金属ケース34との間には絶縁物のスペーサー51が挟まる。
スペーサー51の厚さは、ベゼル16を含む部材で構成される寄生アンテナの感度を十分確保するため0.5mm以上であることが望ましく、スペーサー51として誘電正接が低い部材を使うことでアンテナ30の感度を高めることができる。
金属のケース34は、直流的には第1電極板30a、第2電極板30bおよび第1短絡部30cと接続されず、これらと容量結合で電気的に接続される。
したがって、本実施形態によれば、筐体が金属のケース34で構成された場合でも第2短絡部30jの位置を調整することによってアンテナ30の指向性を制御することができる。
<変形例>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、次に述べるような各種の変形が可能である。また、次に述べる変形の態様の中から任意に選択された一または複数の変形を適宜組み合わせることもできる。
<変形例1>
第1~第5実施形態の各々において、第1アンテナ31が給電されずに、第2アンテナ32が給電されてもよい。
図28は、第1実施形態に係るアンテナ30において、第2アンテナ32が給電される例を示した図である。図28において、図3に示した要素と同一構成の要素には同一符号を付してある。
本変形例では、第1給電線30dおよび第2短絡部30eが省略され、2本の第2給電線30iが設けられている。なお、図28では、2本の第2給電線30iを1本の給電線としてまとめて示している。1本目の第2給電線30iは、通信回路26bの信号電極と、ベゼル16とを電気的に接続する。2本目の第2給電線30iは、通信回路26bのグランド電極と第2電極板30bとを電気的に接続する。第2電極板30bは、グランド板として機能する。
なお、1本目の第2給電線30iが、通信回路26bの信号電極と、第2電極板30bとを電気的に接続し、2本目の第2給電線30iが、通信回路26bのグランド電極とベゼル16とを電気的に接続してもよい。
本変形例によれば、ベゼル16は、通信回路26bを介して、第2電極板30bと電気的に接続されている。このため、第2アンテナ32に給電することで、第1アンテナ31と第2アンテナ32とを用いた電波の受信が可能になる。
本変形例において、環状の導電性部材として、ベゼル16ではなく、ガラス受けリング29が用いられてもよい。
<変形例2>
上述した実施形態1または2において、第1アンテナ31と第2アンテナ32の右旋円偏波あるいは左旋円偏波の指向性どうしを一致させるように、第1アンテナ31と第2アンテナ32を配置してもよい。
第1アンテナ31と第2アンテナ32の右旋円偏波あるいは左旋円偏波の指向性どうしを一致させることで、第1アンテナ31と第2アンテナ32との指向性はほぼ一致する。このとき右旋円偏波、あるいは左旋円偏波の放射効率を改善させることができる。したがって、例えば、第1アンテナ31が単独で用いられる構成に比べて、放射効率を改善することができる。
より具体的には、変形例2においては、第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性に対して第2アンテナ32の右旋円偏波の指向性が一致するように、第2アンテナ32の向きを設定すると、右旋円偏波の放射効率を最大化できる。
同様に、第1アンテナ31の左旋円偏波の指向性に対して第2アンテナ32の左旋円偏波の指向性が一致するように、第2アンテナ32の向きを設定すると、左旋円偏波の放射効率を最大化できる。したがって、例えば、第1アンテナ31が単独で用いられる構成に比べて、放射効率を改善することができる。
また、第1アンテナ31の直線偏波の指向性に対して第2アンテナ32の直線偏波の指向性を第2アンテナ32の向きを一致させると右旋円偏波と左旋円偏波を合わせた放射効率を最大化できる。
<変形例3>
上述した各実施形態および変形例においては、1.5GHzの衛星信号を受信する例について説明したが、本発明は当該構成に限定されるものではない。例えば、アンテナ30は、周波数が100MHzから30GHzの電波を受信してもよい。
アンテナ30を腕時計のサイズの電子機器に適用する場合には、ターゲットの電波の周波数としては、GPSの1.5GHz、あるいは無線LAN(Local Area Network)の2.4GHz付近が最適である。
利用可能な測位用衛星の信号としては、GPSの他に、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO、BeiDou(BeiDou Navigation Satellite System)が挙げられる。その他にも、WAAS(Wide Area Augmentation System)、QZSS(Quasi
Zenith Satellite System)等が挙げられる。
アンテナ30は、Bluetooth(登録商標)、あるいは、Wi-Fi(登録商標)等の規格に対応した電波を受信してもよい。
<変形例4>
上述した各実施形態および各変形例においては、電子機器1の例として、ランニングウォッチを挙げたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子機器1は、アンテナにより電波を受信して情報を表示する種々の電子機器でもよい。また、電子機器1は、GPS機能を搭載した腕時計型の活動量計等のウェアラブルな電子機器でもよい。
<変形例5>
上述した各実施形態および各変形例においては、表示部20を構成要素として、液晶パネルを挙げたが、表示部20の構成要素は、液晶パネルに限られない。例えば、表示部20の構成要素として、有機EL(エレクトロルミネッセンス)またはEPD(Electro Phoretic Display)が用いられてもよい。
1…電子機器、16…ベゼル、30…アンテナ、31…第1アンテナ、32…第2アンテナ、30a…第1電極板、30b…第2電極板、30c…第1短絡部、30d…第1給電線。

Claims (19)

  1. 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
    前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
    を含み、
    前記環状の導電性部材と前記第1アンテナとは、第2短絡部により電気的に接続されていることを特徴とするアンテナ。
  2. 信号電極とグランド電極とを備えた通信回路を含み、
    前記信号電極は、前記第1電極板と電気的に接続され、
    前記グランド電極は、前記第2電極板と電気的に接続される、
    ことを特徴とする請求項に記載のアンテナ。
  3. 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
    前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
    信号電極とグランド電極とを備えた通信回路を含み、
    前記信号電極は、前記環状の導電性部材と電気的に接続され、
    前記グランド電極は、前記第1アンテナと電気的に接続される、
    ことを特徴とするアンテナ。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載のアンテナと、
    表示部と、
    前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
    前記筐体に接続されたバンドと、
    を含むことを特徴とする腕装着型の電子機器。
  5. 前記環状の導電性部材はベゼルであることを特徴とする請求項に記載の電子機器。
  6. 前記筐体は、開口を有し、
    前記開口を塞ぐ透光性部材が設けられ、
    前記環状の導電性部材は、前記筐体と前記透光性部材との間に設けられる、
    ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
  7. 環状の金属のベゼルをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
  8. 前記表示部は、前記表示部の厚さ方向からの平面視で円状であり、
    前記平面視で、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所と、前記第1短絡部とを結ぶ直線が、前記表示部の中心を通る、
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の電子機器。
  9. 前記電子機器は、時計であり、
    前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
    前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所は、6時の位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の電子機器。
  10. 前記表示部は、前記表示部の厚さ方向からの平面視で円状であり、
    前記平面視で、前記第1短絡部と前記表示部の中心とを結ぶ直線と、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所と前記表示部の中心とを結ぶ直線との、なす角度が、90度から180度の範囲に含まれる、
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の電子機器。
  11. 前記電子機器は、時計であり、
    前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
    前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが、4時から5時の位置で電気的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の電子機器。
  12. 前記電子機器は、時計であり、
    前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
    前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが、7時から8時の位置で電気的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の電子機器。
  13. 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
    前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
    表示部と、
    前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
    前記筐体に接続されたバンドと、
    を含み、
    前記環状の導電性部材はベゼルであり、
    前記筐体は、開口を有し、
    前記開口を塞ぐ透光性部材が設けられ、
    前記環状の導電性部材は、前記筐体と前記透光性部材との間に設けられる、
    ことを特徴とする電子機器。
  14. 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
    前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
    表示部と、
    前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
    前記筐体に接続されたバンドと、
    環状の金属のベゼルと、
    を含むことを特徴とする電子機器。
  15. 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
    前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
    表示部と、
    前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
    前記筐体に接続されたバンドと、
    を含み、
    前記表示部は、前記表示部の厚さ方向からの平面視で円状であり、
    前記平面視で、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所と、前記第1短絡部とを結ぶ直線が、前記表示部の中心を通る、
    ことを特徴とする電子機器。
  16. 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
    前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
    表示部と、
    前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
    前記筐体に接続されたバンドと、
    を含む電子機器であり、
    前記電子機器は、時計であり、
    前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
    前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所は、6時の位置に配置されている、
    ことを特徴とする電子機器。
  17. 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
    前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
    表示部と、
    前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
    前記筐体に接続されたバンドと、
    を含み、
    前記表示部は、前記表示部の厚さ方向からの平面視で円状であり、
    前記平面視で、前記第1短絡部と前記表示部の中心とを結ぶ直線と、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所と前記表示部の中心とを結ぶ直線との、なす角度が、90度から180度の範囲に含まれる、
    ことを特徴とする電子機器。
  18. 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
    前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
    表示部と、
    前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
    前記筐体に接続されたバンドと、
    を含む電子機器であり、
    前記電子機器は、時計であり、
    前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
    前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが、4時から5時の位置で電気的に接続されている、
    ことを特徴とする電子機器。
  19. 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
    前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
    表示部と、
    前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
    前記筐体に接続されたバンドと、
    を含む電子機器であり、
    前記電子機器は、時計であり、
    前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
    前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが、7時から8時の位置で電気的に接続されている、
    ことを特徴とする電子機器。
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