JP7063014B2 - アンテナおよび腕装着型の電子機器 - Google Patents
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Description
この態様によれば、第1アンテナと第2アンテナとは、相互に構成が異なるので、相互に異なる指向性を有する。このため、この態様のアンテナは、第1アンテナの指向性と第2アンテナの指向性とを組み合わせた指向性を有する。したがって、第1アンテナまたは第2アンテナが単独で使用される構成に比べて、指向性を緩和することが可能になる。
この態様によれば、環状の導電性部材と第1アンテナとの電気的な接続を、寸法ばらつきと、当該態様のアンテナを内蔵するケースの誘電率等と、の少なくとも一方に影響されずに、高い精度で行うことが可能になる。
この態様によれば、環状の導電性部材と第2電極板との電気的に接続を、短絡部を用いることなく行えるので、短絡部の接触不良に起因するアンテナの不具合を解消できる。
この態様によれば、通信回路は、第1アンテナと第2アンテナとを用いて電波を送受信することが可能になる。
この態様によれば、第2アンテナに給電することで、第1アンテナと第2アンテナとを用いて電波を送受信することが可能になる。
この態様によれば、腕装着型の電子機器において、アンテナの指向性を緩和することが可能になる。
この態様によれば、ベゼルが第2アンテナの一部として兼用されるため、構成の簡略化を図ることが可能になる。
この態様によれば、環状の導電性部材によって透光性部材の位置決めをすることが可能になる。
この態様によれば、アンテナに金属ベゼルが含まれないので、金属ベゼルが含まれるアンテナに比べて、受信に関して、金属ベゼルの影響が小さくなる。このため、金属ベゼルが含まれるアンテナに比べて、金属ベゼルの形状等の自由度を向上できる。
この態様によれば、右旋円偏波の生じる領域の大きさと、左旋円偏波の生じる領域の大きさと、の差を小さくできるので、右旋円偏波と左旋円偏波との間で放射効率の差が生じ難くすることが可能になる。
この態様によれば、右旋円偏波の生じる領域の大きさと、左旋円偏波の生じる領域の大きさとを、相互に相違させられるので、右旋円偏波と左旋円偏波との一方の放射効率を上げることが可能になる。
この態様によれば、右旋円偏波の生じる領域の大きさと、左旋円偏波の生じる領域の大きさとを、相互に相違させられるので、右旋円偏波と左旋円偏波との一方の放射効率を上げることが可能になる。
この態様によれば、右旋円偏波の生じる領域の大きさと、左旋円偏波の生じる領域の大きさとを、相互に相違させられるので、右旋円偏波と左旋円偏波との一方の放射効率を上げることが可能になる。
図1は、第1実施形態に係る電子機器1を含むGPSシステムの一例を模式的に示した図である。電子機器1は、使用者(以下「ユーザー」とも称する)の手首または腕に装着される腕装着型のランニングウォッチである。電子機器1は、腕装着型の電子機器の一例である。
表示部20の中心Cを通りバンド3の長手方向に平行な線PQに沿った直線において、中心CよりもP側の位置の角度を0度とする。0度の位置を基準として中心Cを回転中心とする右回りRの角度をプラスの角度とする。なお、中心Cとは、表示部20を円状と仮定した場合の中心である。
なお、第2アンテナ32は、ベゼル16と第2短絡部30eを介して第1電極板30aと電気的に接続されている。
第1アンテナ31は、板状逆F型アンテナである。板状逆F型アンテナは、PIFA(Plate Inverted F AntennaまたはPlanar Inverted F
Antenna)とも称される。第1アンテナ31は、右旋円偏波と左旋円偏波を送受信可能であり、衛星信号を受信する。
円偏波は、例えば、振動の方向が直交する2つの電界が90度の位相差で発生した場合に生じる。このため、第1アンテナ31は、例えば以下の2つの条件を満たす場合に、円偏波を発生する。
第1条件:振動の方向が直交する2つの電界が発生する。
第2条件:第1条件を満たす2つの電界の位相差が90度である。
図6は、第1アンテナ31を流れる電流の方向を説明するための図である。第1アンテナ31のような逆F型アンテナにおける円偏波の発生原理は、逆F型アンテナが板状であっても線状であっても変わらない。このため、図6では、第1アンテナ31として、X軸方向の幅を狭くした線状逆F型アンテナが示されている。なお、図6から後述する図21までの図では、説明の都合上、Y軸の向きが反転している。
第1電極板30aには、Y軸に沿った向きの電流Yaaが流れる。第2電極板30bにも、Y軸に沿った向きの電流Yabが流れる。電流Yaaの向きは、電流Yabの向きと逆向きになる。電流Yaaの向きと電流Yabの向きは、第1アンテナ31の共振周波数に基づく周期で反転を繰り返す。
第1アンテナ31に電流Zaと電流Yaaと電流Yabが流れると、第1アンテナ31に電界が生じる。
第1アンテナ31は、第1電極板30aと第2電極板30bとを相互に対向させたコンデンサーでもある。コンデンサーに流れる電流Iとコンデンサーの両端にかかる電圧Eについては、次の関係が成り立つ。
I=ωC|E|εj(θ1+π/2)
ここで、ωは信号の角周波数、θ1は信号の位相、Cはコンデンサーの容量である。この式で示されるように、電流Iと電圧Eの間には、90度の位相差がある。
Z軸に平行な電界は、主に、第1電極板30aと第2電極板30bの間にかかる電圧Eによって発生する。このため、Z軸に平行な電界は、電圧Eと同相になる。
Y軸に平行な電界は、主に、Y軸に沿って第1電極板30aを流れる電流と、Y軸に沿って第2電極板30bを流れる電流によって発生する。このため、Y軸に平行な電界は、電流Iと同相になる。
したがって、第1条件を満たす2つの電界、具体的には、Z軸に平行な電界とY軸に平行な電界との位相差は90度となる。よって、第2条件が満たされる。
φ成分の電界のうちY軸に平行な電界は、XY平面の上下で逆相になる。これは、電流Yaaの向きと電流Yabの向きとが互いに逆向きであることに起因する。
θ成分の電界のうちYZ平面上の電界は、Z軸を挟んで対向する領域では必ず逆相になる(図7参照)。
図11に示したXZ平面において、第2象限Q2と第3象限Q3では、θ成分の電界が互いに同相になりφ成分の電界が互いに逆相となる。したがって、第2象限Q2が左旋円偏波であれば、第3象限Q3は右旋円偏波となる。
図11に示したXZ平面において、第3象限Q3と第4象限Q4では、θ成分の電界が互いに逆相になりφ成分の電界が互いに同相となる。したがって、第3象限Q3が右旋円偏波であれば、第4象限Q4は左旋円偏波となる。
このように、第1象限Q1、第2象限Q2、第3象限Q3、第4象限Q4は、右旋円偏波、左旋円偏波、右旋円偏波、左旋円偏波となる。
図12は、第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性を示した図である。
図13は、第1アンテナ31の左旋円偏波の指向性を示した図である。
図14に示したように、単独の第2アンテナ32は、給電される電力のほとんどを反射してしまい、共振点を有さない。
第2アンテナ32に流れる電流は、電流I1と電流I2の2つの成分に大別される。電流I1は、ベゼル16と第2電極板30bにより、第2電極板30bの垂線に沿った方向に形成されるダイポールアンテナに流れる。電流I2は、電波の波長よりも短い微小ループとして機能するベゼル16を流れる。
電流I1によって生成される縦方向電界Edは次の式で与えられる。
Ed=-imΔljke-jkrsinθ/(4πr)
電流I2によって生成される横方向電界Elは次の式で与えられる。
El=jωμiΔle-jkrsinθ/(4πr)
ここで、ωはアンテナを駆動する角周波数、μは真空の透磁率、kは位相定数(k=2π/λ)、λは波長(λ=2πc/ω)、cは光速(c=(εμ)-1/2)、jは虚数、iはアンテナを流れる電流、Δlは電界Eの波源となるアンテナの微小長さ、eは自然対数、rは長さΔlの波源から電界Eを観測する地点の座標までの距離、である。
上記2式において横方向電界Elの式には虚数jがなく縦方向電界Edの式には虚数jが存在する。すなわち、横方向電界Elと縦方向電界Edには、90°の位相差がある。円偏波は、例えば、互いに直行する2つの電界が位相差90°で存在する場合に生成する。縦方向電界Edと横方向電界Elは、この条件を満たすため、第2アンテナ32は円偏波を発生させることができる。
図18は、第2アンテナ32の左旋円偏波の指向性を示した図である。
図12と図17を比較すると、第1アンテナ31と第2アンテナ32とは、右旋円偏波の指向性が異なることが理解される。図13と図18を比較すると、第1アンテナ31と第2アンテナ32とは、左旋円偏波の指向性が異なることが理解される。
これらの指向性の違いが生じる要因の1つとして、第1アンテナ31と第2アンテナ32とで構成が異なるために、第1アンテナ31と第2アンテナ32での電流の流れ方が異なる点が挙げられる。
第2アンテナ32は、ベゼル16と第1電極板30aの間にアンテナの入出力端子を設けた場合、所望周波数でのインピーダンスは通常1Ω以下と非常に小さい値となり通常用いられている50Ωのインピーダンスではミスマッチングが発生し給電できない。
しかし、第2アンテナ32は寄生素子として第1アンテナ31が発生する電磁波により励振された場合はアンテナとして動作することができる。
仮に第2アンテナ32の放射効率が良好だった場合、第1アンテナ31と第2アンテナ32を合わせた合成アンテナ30の放射効率は第1アンテナ31単体より向上する。
図19は、アンテナ30の右旋円偏波の指向性を示した図である。
図20は、アンテナ30の左旋円偏波の指向性を示した図である。
図21は、第1アンテナ31の指向性と第2アンテナ32の指向性とアンテナ30の指向性とを示した図である。
ここで右旋円偏波の放射効率を最大化する第2アンテナ32の設置向きについて説明する。
図21の第1アンテナ31のθ=90°の右旋円偏波の指向性は、90°、270°の方向に長い楕円形状である。
これに対して図21の第2アンテナ32のθ=90°の右旋円偏波の指向性は、30°、210°の方向に長い楕円形状である。
このため第2アンテナ32を図21において反時計回りに約30°回転させると、第2アンテナ32の右旋円偏波の指向性と第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性とが重なる領域を小さくでき、アンテナ30における指向性を緩和できる。この回転は、ベゼル16と第2電極板30bを接続する第2短絡部30eを5時位置付近に位置させることに相当する。第2短絡部30eを5時位置付近に位置させたとき、右旋円偏波の放射効率が最大になる。
左旋円偏波の指向性を緩和して左旋円偏波の放射効率を最大にするためには、同様な理由でベゼル16と第2電極板30bとを接続する第2短絡部30eを8時位置付近に位置させればよい。
図26は、電磁波シミュレーションにより求めた、第2短絡部30eの位置と各円偏波の放射効率との関係を示している。
Frequency:無線周波数)部920と、ベースバンド部930と、を含む。
RF部920は、LNA(Low Noise Amplifier)922と、ミキサー923と、VCO(Voltage
Controlled Oscillator)927と、PLL(Phase Locked Loop)制御回路928と、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)アンプ924と、IFフィルター925と、ADC(A/D変換器)926と、を含む。
LNA922で増幅された衛星信号は、ミキサー923で、VCO927が出力する局所信号とミキシングされて中間周波数帯の信号にダウンコンバートされる。
PLL制御回路928は、VCO927の出力する局所信号を分周した信号と基準クロック信号との位相を比較して、局所信号を、基準クロック信号を同期させる。その結果、VCO927は、基準クロック信号と同等の周波数精度を有する局所信号を出力する。
Processing Unit)932と、SRAM(Static Random Access Memory)934と、RTC(Real Time Clock)933と、を含む。ベースバンド部930には、温度補償回路付き水晶発振回路(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)935とフラッシュメモリー936が接続されている。
図21に示した第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性は、90度に対応する3時側と、270度に対応する9時側とで、非対称となる。
このため、アンテナ30のうち第1アンテナ31のみが動作する状況では、ユーザーが電子機器1を右腕に装着した場合と左腕に装着した場合で、GPS衛星100が位置する天頂方向に対する指向性が異なり、好ましい指向性ではない。
しかしながら、アンテナ30のように第2アンテナ32が第1アンテナ31と電気的に接続されると、第2アンテナ32に給電することが可能になる。また、第1アンテナ31に第2アンテナ32が電気的に接続されることによって、アンテナ30の放射効率は、第1アンテナ31単体の放射効率よりも高くなる。本実施形態に係るアンテナ30では、第1アンテナ31単体よりも、1.0dB程度、放射効率を改善することができる。
これに対して、アンテナ30の右旋円偏波の指向性は、図21に示した第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性に、図21に示した第2アンテナ32の右旋円偏波の指向性を組み合わせた指向性となる。具体的には、アンテナ30の右旋円偏波の指向性は、図21に示したアンテナ30の右旋円偏波の指向性となる。よって、第1アンテナ31の右旋円偏波の指向性における3時側と9時側との低下を緩和することが可能になる。
第1実施形態では、アンテナ30において、環状の導電性部材としてベゼル16が用いられた。第2実施形態では、環状の導電性部材として、ベゼル16ではなく、ガラス13の位置決めに用いられるガラス受けリングが用いられる。
ガラス受けリング29は、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、銀などの金属で構成され、環状に形成されている。ガラス受けリング29は、環状の導電性部材の他の例である。
本実施形態では、第2短絡部30eは、6時の位置で、第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する。
第1実施形態において環状の導電性部材として用いられたベゼル16は、電子機器1の機種に応じて、内径および外形の少なくとも一方が変更されることが多い。
第2実施形態では、環状の導電性部材として、ベゼル16ではなく、ガラス受けリング29が用いられる。
このため、第2実施形態によれば、ベゼル16の形状に係らず、アンテナ30の特性を安定させることが可能になる。よって、第2実施形態に係るアンテナ30は、ベゼル16の形状が異なる複数の電子機器に用いることができ、高い汎用性を有する。
また、環状の導電性部材は第1アンテナ31と共にケース2内に存在するため、直接、環状の導電性部材と第1アンテナ31とを短絡できる。このためケース2の誘電率および厚さに依存せず安定して第2アンテナ32の特性を得ることができる。
第2実施形態では、第2短絡部30eは、6時の位置で、第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する。
これに対して第3実施形態では、アンテナ30が右旋円偏波の衛星信号を受信しやすくなるように、第2短絡部30eは、5時の位置で、第2電極板30bとガラス受けリング29とを短絡する。
例えば、平面視で、第1短絡部30cと表示部20の中心Cとを結ぶ直線と、第2短絡部30eと表示部20の中心Cとを結ぶ直線と、のなす角が、90度から180度の範囲に含まれればよい。
この場合、第2短絡部30eの位置が6時の位置である構成に比べて、アンテナ30が右旋円偏波の衛星信号を受信しやすくなる。
第1実施形態では、ベゼル16は、第2短絡部30eを介して第2電極板30bと電気的に接続されている。
これに対して第4実施形態では、ベゼル16は、容量結合によって、第1電極板30aと電気的に接続される。なお、本実施形態では、第1電極板30aが第2電極板の一例となり、第2電極板30bが第1電極板の一例となる。
したがって、本実施形態によれば、例えば、第2短絡部30eの接続不良に伴う動作の不具合を解消できる。また、例えば、ケース本体11に穴を開け、その穴に第2短絡部30eを通して、ベゼル16と、第1電極板30aまたは第2電極板30bとを電気的に接続する必要がなく、ケース本体11の防水性を高めることが可能になる。
第1電極板30aと物理的に接続されている導電板30fは、緩衝部材30gおよび30hに固着されている。このため、緩衝部材30gは、導電板30fと回路基板26との位置ずれに起因する圧力が第1電極板30aにかかることを抑制でき、緩衝部材30hは、導電板30fとケース本体11との位置ずれに起因する圧力が第1電極板30aにかかることを抑制できる。
図29は、第5実施形態に係る電子機器1の一部を示した図である。図29において、図3に示した要素と同一構成の要素には同一符号を付してある。
図29は、金属のベゼル16が第2短絡部30jを介して金属のケース34と接続された例である。以下、図29に示した電子機器1について、図3に示した電子機器1と異なる点を中心に説明する。
これに対して第5実施形態では、ベゼル16とケース34とは導電性の金属等で構成され、ベゼル16は、第2短絡部30jを介して6時位置で金属のケース34と電気的に接続されている。第2電極板30bは、金属のケース34と容量結合で電気的に接続されている。
スペーサー51の厚さは、ベゼル16を含む部材で構成される寄生アンテナの感度を十分確保するため0.5mm以上であることが望ましく、スペーサー51として誘電正接が低い部材を使うことでアンテナ30の感度を高めることができる。
金属のケース34は、直流的には第1電極板30a、第2電極板30bおよび第1短絡部30cと接続されず、これらと容量結合で電気的に接続される。
したがって、本実施形態によれば、筐体が金属のケース34で構成された場合でも第2短絡部30jの位置を調整することによってアンテナ30の指向性を制御することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、次に述べるような各種の変形が可能である。また、次に述べる変形の態様の中から任意に選択された一または複数の変形を適宜組み合わせることもできる。
第1~第5実施形態の各々において、第1アンテナ31が給電されずに、第2アンテナ32が給電されてもよい。
本変形例では、第1給電線30dおよび第2短絡部30eが省略され、2本の第2給電線30iが設けられている。なお、図28では、2本の第2給電線30iを1本の給電線としてまとめて示している。1本目の第2給電線30iは、通信回路26bの信号電極と、ベゼル16とを電気的に接続する。2本目の第2給電線30iは、通信回路26bのグランド電極と第2電極板30bとを電気的に接続する。第2電極板30bは、グランド板として機能する。
上述した実施形態1または2において、第1アンテナ31と第2アンテナ32の右旋円偏波あるいは左旋円偏波の指向性どうしを一致させるように、第1アンテナ31と第2アンテナ32を配置してもよい。
第1アンテナ31と第2アンテナ32の右旋円偏波あるいは左旋円偏波の指向性どうしを一致させることで、第1アンテナ31と第2アンテナ32との指向性はほぼ一致する。このとき右旋円偏波、あるいは左旋円偏波の放射効率を改善させることができる。したがって、例えば、第1アンテナ31が単独で用いられる構成に比べて、放射効率を改善することができる。
同様に、第1アンテナ31の左旋円偏波の指向性に対して第2アンテナ32の左旋円偏波の指向性が一致するように、第2アンテナ32の向きを設定すると、左旋円偏波の放射効率を最大化できる。したがって、例えば、第1アンテナ31が単独で用いられる構成に比べて、放射効率を改善することができる。
また、第1アンテナ31の直線偏波の指向性に対して第2アンテナ32の直線偏波の指向性を第2アンテナ32の向きを一致させると右旋円偏波と左旋円偏波を合わせた放射効率を最大化できる。
上述した各実施形態および変形例においては、1.5GHzの衛星信号を受信する例について説明したが、本発明は当該構成に限定されるものではない。例えば、アンテナ30は、周波数が100MHzから30GHzの電波を受信してもよい。
利用可能な測位用衛星の信号としては、GPSの他に、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO、BeiDou(BeiDou Navigation Satellite System)が挙げられる。その他にも、WAAS(Wide Area Augmentation System)、QZSS(Quasi
Zenith Satellite System)等が挙げられる。
上述した各実施形態および各変形例においては、電子機器1の例として、ランニングウォッチを挙げたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子機器1は、アンテナにより電波を受信して情報を表示する種々の電子機器でもよい。また、電子機器1は、GPS機能を搭載した腕時計型の活動量計等のウェアラブルな電子機器でもよい。
上述した各実施形態および各変形例においては、表示部20を構成要素として、液晶パネルを挙げたが、表示部20の構成要素は、液晶パネルに限られない。例えば、表示部20の構成要素として、有機EL(エレクトロルミネッセンス)またはEPD(Electro Phoretic Display)が用いられてもよい。
Claims (19)
- 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
を含み、
前記環状の導電性部材と前記第1アンテナとは、第2短絡部により電気的に接続されていることを特徴とするアンテナ。 - 信号電極とグランド電極とを備えた通信回路を含み、
前記信号電極は、前記第1電極板と電気的に接続され、
前記グランド電極は、前記第2電極板と電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。 - 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
信号電極とグランド電極とを備えた通信回路を含み、
前記信号電極は、前記環状の導電性部材と電気的に接続され、
前記グランド電極は、前記第1アンテナと電気的に接続される、
ことを特徴とするアンテナ。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のアンテナと、
表示部と、
前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
前記筐体に接続されたバンドと、
を含むことを特徴とする腕装着型の電子機器。 - 前記環状の導電性部材はベゼルであることを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
- 前記筐体は、開口を有し、
前記開口を塞ぐ透光性部材が設けられ、
前記環状の導電性部材は、前記筐体と前記透光性部材との間に設けられる、
ことを特徴とする請求項5に記載の電子機器。 - 環状の金属のベゼルをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
- 前記表示部は、前記表示部の厚さ方向からの平面視で円状であり、
前記平面視で、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所と、前記第1短絡部とを結ぶ直線が、前記表示部の中心を通る、
ことを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記電子機器は、時計であり、
前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所は、6時の位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項4から8のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記表示部は、前記表示部の厚さ方向からの平面視で円状であり、
前記平面視で、前記第1短絡部と前記表示部の中心とを結ぶ直線と、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所と前記表示部の中心とを結ぶ直線との、なす角度が、90度から180度の範囲に含まれる、
ことを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記電子機器は、時計であり、
前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが、4時から5時の位置で電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項4から8のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記電子機器は、時計であり、
前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが、7時から8時の位置で電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載の電子機器。 - 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
表示部と、
前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
前記筐体に接続されたバンドと、
を含み、
前記環状の導電性部材はベゼルであり、
前記筐体は、開口を有し、
前記開口を塞ぐ透光性部材が設けられ、
前記環状の導電性部材は、前記筐体と前記透光性部材との間に設けられる、
ことを特徴とする電子機器。 - 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
表示部と、
前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
前記筐体に接続されたバンドと、
環状の金属のベゼルと、
を含むことを特徴とする電子機器。 - 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
表示部と、
前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
前記筐体に接続されたバンドと、
を含み、
前記表示部は、前記表示部の厚さ方向からの平面視で円状であり、
前記平面視で、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所と、前記第1短絡部とを結ぶ直線が、前記表示部の中心を通る、
ことを特徴とする電子機器。 - 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
表示部と、
前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
前記筐体に接続されたバンドと、
を含む電子機器であり、
前記電子機器は、時計であり、
前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所は、6時の位置に配置されている、
ことを特徴とする電子機器。 - 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
表示部と、
前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
前記筐体に接続されたバンドと、
を含み、
前記表示部は、前記表示部の厚さ方向からの平面視で円状であり、
前記平面視で、前記第1短絡部と前記表示部の中心とを結ぶ直線と、前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが電気的に接続する箇所と前記表示部の中心とを結ぶ直線との、なす角度が、90度から180度の範囲に含まれる、
ことを特徴とする電子機器。 - 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
表示部と、
前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
前記筐体に接続されたバンドと、
を含む電子機器であり、
前記電子機器は、時計であり、
前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが、4時から5時の位置で電気的に接続されている、
ことを特徴とする電子機器。 - 第1電極板と、第2電極板と、前記第1電極板と前記第2電極板とを短絡する第1短絡部と、を含む第1アンテナと、
前記第1アンテナと電気的に接続された環状の導電性部材を含む第2アンテナと、
表示部と、
前記第1アンテナと前記表示部とを収容する筐体と、
前記筐体に接続されたバンドと、
を含む電子機器であり、
前記電子機器は、時計であり、
前記第1短絡部は、12時の位置に配置され、
前記第1アンテナと前記環状の導電性部材とが、7時から8時の位置で電気的に接続されている、
ことを特徴とする電子機器。
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