JP6623956B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、円偏波を送受信するアンテナ装置に関する。
円偏波を送受信するアンテナ装置として、例えば特許文献1には、長さが異なる2つの線状の導体素子がL字型に配置されてあって、かつ、それらの素子を囲むようにループ形状の無給電素子が配置されたアンテナ装置が開示されている。2つの線状導体素子のうちの一方(以降、第1素子)は、素子長が、送受信の対象とする周波数(以降、対象周波数)の半波長となるように形成されている。
また、他方の線状導体素子(以降、第2素子)は、第1素子の素子長の90%の長さとなるように(換言すれば、1波長の0.45倍の長さとなるように)形成されている。ループ状の無給電素子は、全長が対象周波数の2波長分となる長方形状に形成されている。第1素子や、第2素子、無給電素子は同一平面上に配置されている。
特開2000−352577号公報
特許文献1に開示の構成では、少なくとも第1素子が延設される方向の長さが、電気的に対象周波数の電波(以降、対象電波)の波長の半分に相当する長さとなっている必要がある。また、第2素子が延設される方向においても、対象電波の波長の0.45倍相当の長さを必要とする。
なお、電気的な長さとは、誘電体の比誘電率等によって定まる対象電波にとっての長さである。電気的に対象電波の半波長に相当する長さとは、対象電波の実効波長の半分の長さのことである。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、円偏波を送受信可能なアンテナ装置であって、より小型なアンテナ装置を提供することにある。
その目的を達成するための本発明は、線状の導体素子である第1線状素子(20)と、線状の導体素子であって、一端が第1線状素子の一端と接続しており、他端が開放端となっている第2線状素子(30)と、平板状の導体部材であって、第1線状素子及び第2線状素子のそれぞれと所定の間隔をおいて対向する外縁部を有するグランド部(40)と、を備え、第1線状素子と第2線状素子とが接続している点である素子接合部は、同軸ケーブルの内部導体と電気的に接続されており、グランド部は同軸ケーブルの外部導体と電気的に接続されており、第1線状素子の長さは、電気的に、送受信の対象とする周波数である対象周波数の電波の4分の1波長よりも所定の位相調整量長く形成されており、第2線状素子の長さは、電気的に、対象周波数の電波の4分の1波長共振長よりも位相調整量短く形成されており、位相調整量は、対象周波数の電波の波長に対して十分に短く、対象周波数において第1線状素子と第2線状素子に流れる電流の位相差を90°とする長さに設定されており、第1線状素子と第2線状素子は、第1線状素子に励起する電流のベクトルである第1電流ベクトルと、第2線状素子に励起する電流のベクトルである第2電流ベクトルとがなす角度が、90°を中心とする所定の角度範囲に収まるように配置されていることを特徴とする。
以上の構成において位相調整量は、送受信の対象とする周波数の電波(以降、対象電波)の波長に対して十分に小さい値であるため、第1線状素子及び第2線状素子の長さは、対象電波の4分の1波長に相当する長さと見なすことができる。したがって、いずれの線状素子も、対象周波数においてそれぞれ単独で励振する
ただし、各線状素子の長さは、対象電波の4分の1波長を基準として位相調整量ずつ短縮/延長された長さに形成されているため、対象周波数において各線状素子に流れる電流の位相は90°ずれる。具体的には、相対的に素子長が短い第2線状素子には、第1線状素子よりも90°進み位相の電流が流れる。便宜上、第1線状素子が単独で励振するモードを第1単独動作モード、第2線状素子が単独で励振するモードを第2単独動作モードと称する。アンテナ装置は90°毎に第1単独動作モードと第2単独動作モードが入れ替わって動作する。
また、第1線状素子及び第2線状素子はそれぞれが対象電波の4分の1波長となるように形成されているため、それらの合計長もまた、対象周波数で共振する長さとなる。そのため、アンテナ装置は、第1、第2の線状素子が連結した部材が1つの線状素子として励振する動作するモード(以降、連結動作モード)を備える。
第1単独動作モードや第2単独動作モードが、対象電波の4分の1波長から微小な位相調整量ずれた長さを有する素子が励振することによって実現されるのに対し、連結動作モードは、対象電波の半波長に相当する長さを備える素子が励振するモードである。そのため、アンテナ装置は、第1単独動作モードで動作する位相と第2単独動作モードで動作する位相の中間に位置する位相となっている時に、連結動作モードとして作動する。すなわち、アンテナ装置は、第2単独動作モード→連結動作モード→第1単独動作モード→連結動作モード(→第2単独動作モード)の順番で動作する。
また、第1線状素子及び第2線状素子は、第1電流ベクトルと、第2電流ベクトルとがなす角度が、90°を中心とする所定の角度範囲に収まるように形成されている。第1単独動作モードにおける放射電流は、第1電流ベクトルの順方向又は逆方向に交互に流れ、第2単独動作モードにおける放射電流は第2ベクトルの順方向又は逆方向に交互に流れる。連結動作モードでは、第1線状素子に流れる電流の向きと、第2線状素子に流れる電流の向きを合成した方向に放射電流が流れる。
このような構成によれば、放射電流が流れる向きは45°ずつ回転していくことなる。つまり、アンテナ装置は対象周波数の円偏波を送受信する。そして、第1線状素子や第2線状素子は、対象電波の4分の1波長と見なす事ができる長さを備えていればよく、グランド部もまた、これらの線状素子と対向する外縁部を備える大きさを備えていればよい。つまり、以上の構成によれば、円偏波を送受信するアンテナ装置であって、より小型なアンテナ装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本実施形態のアンテナ装置1の外観斜視図である。 本実施形態のアンテナ装置1の上面図である。 各エレメントに流れる電流の周波数−振幅特性を表した図である。 各エレメントに流れる電流の周波数−位相特性を表した図である。 アンテナ装置1における電流分布を概念的に表した図である。 アンテナ装置1における電流分布を概念的に表した図である。 アンテナ装置1における電流分布を概念的に表した図である。 アンテナ装置1における電流分布を概念的に表した図である。 アンテナ装置1における電流分布を概念的に表した図である。 アンテナ装置1における電流分布を概念的に表した図である。 アンテナ装置1における電流分布を概念的に表した図である。 アンテナ装置1における電流分布を概念的に表した図である。 アンテナ装置1の指向性を示すチャート図である。 同軸ケーブルの引き出し位置の一例を示した図である。 エレメント形状の変形例を示した図である。 電流ベクトルの概念について説明するための図である。 エレメント形状の変形例を示した図である。 エレメント及びグランド部の形状の変形例を示した図である。 縮退分離素子として作用する構造の変形例を示した図である。 変形例4として開示のアンテナ装置1の概略的な構成を示した図である。 変形例5として開示のアンテナ装置1の概略的な構成を示した図である。 変形例5として開示のアンテナ装置1の概略的な構成を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本実施形態に係るアンテナ装置1は、後述する動作原理によって所定の周波数の円偏波を送受信するように構成されている。送受信の対象とする電波の周波数(以降、対象周波数)f1は、適宜設計されればよく、ここでは一例として1.575GHzとする。もちろん対象周波数f1は、5.8GHzや、2.4GHz、700MHzなどであってもよい。また、アンテナ装置1は送信と受信の何れか一方のみに供されても良い。以降では、送受信の対象とする電波のことを対象電波とも称する。
アンテナ装置1は、後述する給電点において同軸ケーブルと接続されており、当該同軸ケーブルを介して無線機(何れも図示略)と接続されている。無線機は、アンテナ装置1が受信した信号を利用するとともに、当該アンテナ装置1に対して送信信号に応じた高周波電力を供給するものである。なお、本実施形態ではアンテナ装置1への給電線として同軸ケーブルを採用する場合を想定して説明するが、フィーダ線など、その他の周知の給電線を用いても良い。
<アンテナ装置1の構成>
アンテナ装置1は、図1及び図2に示すように、基板10、第1エレメント20、第2エレメント30、及びグランド部40を備える。
基板10は、樹脂などの電気絶縁材料(つまり誘電体)を素材とする板状の部材である。本実施形態では一例として基板10は、比誘電率εr=4.3の誘電体を用いて実現されているものとする。そのため、基板10上における対象波長は、基板10の波長短縮効果によって略110mmとなる。
基板10の一方の面(以降、表面とする)には、第1エレメント20、第2エレメント30、及びグランド部40が配置されている。便宜上、表面とは反対側の面を裏面と称する。裏面から表面に向かう方向がアンテナ装置1にとっての上方向に相当する。
本実施形態では一例として、基板10の平面視における形状(以降、平面形状)は、長方形状とする。基板10が備える4つの角部A、B、C、Dは何れも直角であり、それぞれ長方形の頂点に相当する。
以降では便宜上、それぞれが互いに直交するX、Y、Z軸を備える三次元座標系(つまりXYZ座標系)の概念を適宜導入して、アンテナ装置1の構成を説明する。X軸は角部Aから角部Bに向かう方向を正方向とする軸である。Y軸は、角部Bから角部Cに向かう方向を正方向とする軸である。つまり、XY平面は、基板10の表面に平行な平面である。Z軸は、X軸及びY軸のそれぞれと直交し、かつ、基板10の裏面から表面に向かう方向を正方向とする軸とする。
なお、本実施形態では一例として基板10の平面形状を長方形状とするがこれに限らない。他の構成として基板10の平面形状は、長方形以外の四角形であってもよいし、その他の多角形状であってもよい。また、円形(楕円を含む)状であってもよい。もちろん、それらを組み合わせた形状であってもよい。基板10の大きさ及び形状は、第1エレメント20、第2エレメント30、及びグランド部40を配置するために十分な大きさ及び形状となっていればよい。
第1エレメント20及び第2エレメント30は何れも直線状の導体素子である。なお、線状には、対象電波の波長に対して微小な(例えば20分の1以下の)幅を有する態様も含まれる。以降では線状の導体素子のことをエレメントと記載する。第1エレメント20が請求項に記載の第1線状素子に相当し、第2エレメント30が請求項に記載の第2線状素子に相当する。
第1エレメント20は、電気的に対象電波の波長の4分の1に相当する長さよりも所定の位相調整量だけ長く形成されている。また、第2エレメント30は、電気的に対象電波の波長の4分の1に相当する長さよりも所定の位相調整量だけ短く形成されている。
ここでの電気的な長さとは、誘電体の誘電率等によって定まる対象電波にとっての長さである。電気的に対象波長の4分の1に相当する長さとは、実効波長の4分の1に相当する。例えば、本実施形態のように基板10表面における実効波長が110mmである場合、電気的に対象電波の波長の4分の1に相当する長さとは、27.5mmとなる。以降では、電気的に対象波長の4分の1に相当する長さのことをλ/4相当長と記載する。
λ/4相当長に対する位相調整量分の短縮/延長は、対象周波数f1において第1エレメント20と第2エレメントのそれぞれに流れる電流の位相をπ/2ずらすための要素である。つまり、λ/4相当長に対する位相調整量分のエレメント長の短縮/延長は、第1エレメント20と第2エレメント30の電気的な長さの対称性を崩す縮退分離素子として機能する。位相調整量は、対象電波の実効波長に対して十分に小さい値であって、具体的には、対象電波の実効波長の20分の1以下から200分の1程度の値となる。
具体的には、位相調整量は、λ/4相当長に形成したエレメントを徐々に短くしていった場合に、対象周波数f1においてエレメントに流れる電流の大きさが初期状態の1/√2倍となるエレメント長の短縮量に相当する。初期状態とは、エレメントの電気的な長さが対象電波の1/4波長に相当する長さとなっている状態である。
λ/4相当長に形成されたエレメントの共振周波数は、対象周波数f1となる一方、そのエレメントの長さを短くしていくと、当該電流の経路長が短くなるため、共振周波数は高周波側に移っていく。位相調整量としての具体的な値は、実試験やシミュレーションによって適宜特定されればよい。
また、エレメントの長さをλ/4相当長から延長させていくと、エレメントに流れる電流の経路長が長くなるため、共振周波数は対象周波数から低周波側に移っていく。エレメントをλ/4相当長よりも所定の位相調整量だけ長く形成することで、対象周波数f1において当該エレメントに流れる電流の大きさは、初期状態の1/√2倍となる。
図3に示すf1aは、λ/4相当長から位相調整量だけ長くしたエレメントの共振周波数を表している。つまりf1aは第1エレメント20の共振周波数(以降、第1共振周波数)を表している。また、図3に示すf1bは、λ/4相当長から位相調整量だけ短くしたエレメントの共振周波数を表している。つまり、周波数f1bは、第2エレメント30の共振周波数(以降、第2共振周波数)を表している。第1共振周波数f1aと対象周波数f1の差分Δf1aと、第2共振周波数f1bと対象周波数f1の差分Δf1bは等しい値と見なすことができる。なお、Δf1a、Δf1bは、前述のとおり、エレメント長の短縮/延長に由来する。
そして、上述したように2つの第1エレメント20と第2エレメント30が、それぞれλ/4相当長に対して位相調整量ずれた長さに設定されると、図4に示すように対象周波数f1において各エレメントに流れる電流の位相差は90°となる。それぞれに流れる電流の位相が45°ずつずれるためである。
以上の長さに設定された第1エレメント20と第2エレメント30は、それぞれの一端で直角に接続されて(つまり全体としてL字型に)基板10上に配置されている。具体的には、第1エレメント20がX軸に平行な姿勢で配置されている。また、第2エレメント30は、Y軸に平行な姿勢で、一端が第1エレメント20のX軸正方向側の端部と接続されており、かつ、他端が第1エレメント20よりもY軸正方向側に位置するように配置されている。
第1エレメント20のX軸負方向側の端部と、第2エレメント30のY軸正方向側の端部のそれぞれは開放端とする。符号50で指し示す部分は、第1エレメント20と第2エレメント30とが接続している部分(以降、素子接合部)を表している。便宜上、第1エレメント20の開放端を第1開放端20Aと記載する。また、第2エレメント30の開放端を第2開放端30Aと記載する。
なお、第1エレメント20と第2エレメント30が接続されることによって実現される一連の線状素子(以降、連結線状素子)は、電気的な長さが対象電波の半波長に相当する直線状の導体素子を中間点から位相調整量だけずれた点で直角に折り曲げた、L字型の線状導体素子に相当する。電気的な長さが相対的に長いほう方の部分が第1エレメント20に相当し、相対的に短いほうが第2エレメント30に相当する。
第1エレメント20と第2エレメント30がなす角度は、アンテナ装置1の円偏波率(換言すれば軸比)に影響を与える。当然、軸比を1とするためには、第1エレメント20と第2エレメント30がなす角度は90°であることが好ましい。そのため、本実施形態では一例として、第1エレメント20と第2エレメント30のなす角度は90°とする。
もちろん、他の態様として第1エレメント20と第2エレメント30のなす角度は90°から傾いていてもよい。円偏波の軸比が適宜設計される許容範囲に収まっていればよい。第1エレメント20と第2エレメント30とがなす角度は、90°を中心とする所定の角度範囲に収まっていればよい。ここでの直角とは、厳密な90°に限らず、90°±37°程度の幅を付与した角度範囲を指すものとする。
グランド部40は、銅などの導体を素材とする平板状(箔を含む)の部材である。本実施形態においてグランド部40の平面形状は長方形状とする。これにより、グランド部40は、長方形状の外縁部を備える。すなわち、グランド部40が備える4つの角部40A、40B、40C、40Dは何れも直角であり、長方形の頂点に相当する。
グランド部40は、基板10上において外縁部が第1エレメント20及び第2エレメント30のそれぞれと所定の間隔Clrをおいて対向するように配置されている。具体的には、角部40Aから角部40Bまでの外縁部(以降、第1外縁部)41が第1エレメント20と距離Clrをおいて対向し、角部40Bから角部40Cまでの外縁部(以降、第2外縁部)42が第2エレメント30と距離Clrをおいて対向するように配置されている。これにより、角部40Bが素子接合部50に所定の距離離れて近接することとなる。なお、素子接合部50と角部40Bとの距離は√2×Clrとなる。
ここでは一例としてグランド部40は、第1外縁部41のほうが第2外縁部よりも長い形成されているものとする。つまり、第1外縁部41が長方形における長辺に相当し、第2外縁部42が長方形における短辺に相当する。
第1外縁部41の長さは、第1エレメント20よりも長ければよく、第2外縁部の長さは、第2エレメント30よりも長ければよい。つまり、グランド部40のX軸方向に平行な辺は第1エレメント20よりも長く、かつ、グランド部40のY軸方向に平行な辺は、第2エレメント30よりも長ければよい。
アンテナ装置1と給電線としての同軸ケーブルとが接続する点(つまり給電点)は、角部40A近傍に設けられている。つまり、グランド部40は角部40A近傍において、同軸ケーブルの外部導体と電気的に接続される。これによりグランド部40は接地電位を提供する電極として機能する。また、同軸ケーブルの内部導体は、グランド部40の電気的な絶縁を保ちつつ、基板10表面に設けられた導体パターンや、導電性のピンや、基板10に設けられたビアなどを用いて、素子接合部50と電気的に接続されている。
<アンテナ装置1の作動について>
アンテナ装置1の概略的な作動は次の通りである。まず、第1エレメント20及び第2エレメント30は、前述の通り、略λ/4相当長に形成されているため、対象周波数においてエレメント上に電流が流れて励振する。ただし、各エレメントは、厳密にはλ/4相当長を基準として所定の位相調整量ずつ短縮/延長された長さに形成されているため、各エレメントに流れる電流の位相は90°ずれる。
その結果、アンテナ装置1は、2つのエレメントがそれぞれ単独で励振するモード(以降、単独動作モード)を有する。特に、第1線状素子が単独で励振するモードを第1単独動作モード、第2線状素子が単独で励振するモードを第2単独動作モードと称する。第2エレメント30のほうが第1エレメント20よりも短いため、第2エレメント30に流れる電流の位相は、第1エレメント20に電流よりも90°進み位相となる。第2単独動作モードは、第1単独動作モードよりも90°進み位相で発生する。
便宜上以降において、第1エレメント20に分布する電流の合成ベクトルのことを第1電流ベクトルと称し、第2エレメント30に分布する電流の合成ベクトルのことを第2電流ベクトルと称する。本実施形態では第1エレメント20、第2エレメント30の両方とも直線状であるため、各電流ベクトルの向きは、エレメントに沿った向き方向となる。つまり、第1電流ベクトルと第2電流ベクトルとがなす角度は90°である。
また、第1エレメント20と第2エレメント30の合計長は、電気的に対象電波の半波長に相当する長さに形成されている。そのため、アンテナ装置1は、2つのエレメントが連結した1つの線状素子として励振するモード(以降、連結動作モード)を備える。
第1単独動作モードや第2単独動作モードが、対象電波の1/4波長から微小量ずれた長さを有する素子が励振することによって実現されるのに対し、連結動作モードは、対象電波の半波長に相当する長さを備える素子が励振するモードである。そのため、アンテナ装置1は、第1単独動作モードで動作する位相と第2単独動作モードで動作する位相の中間に位置する位相となっている時に、連結動作モードとして作動する。つまり、アンテナ装置1は位相が45°進む毎に連結動作モードと単独動作モードとで入れ替わって動作する。
仮に第2エレメント30に電流が最も誘起された状態を初期状態(位相=0°)とする場合には、位相が0°、90°、180°、及び270°のときにアンテナ装置1は単独動作モードとして動作し、位相が45°、135°、215°、及び315°のときに連結動作モードとして動作する。
以降では、一例として第2エレメント30に電流が最も誘起された状態を初期状態(位相=0°)として、1周期当りのアンテナ装置1における電流分布の変遷を説明する。なお、アンテナ装置1は送受信の可逆性があるので、以下では、送信時の作動のみを説明し、受信時の動作についての説明は省略する。
位相が0°のとき、第2エレメント30には、図5に示すように素子接合部50から第2エレメント30の開放端(以降、第2開放端)30Aへと向かう方向に放射電流が発生する。また、第2エレメント30と対向する第2外縁部42には、第2エレメント30上に流れる電流とは逆向きにイメージ電流が発生する。このとき第1エレメント20には、放射電流は流れない。第1エレメント20は、第2エレメント30に対して90°遅れて電流が流れる長さに設定されているためである。
したがって、位相が0°のときのアンテナ装置1全体としては、右方向に流れることとなる。なお、ここでの上下左右は、Y軸正方向を右、負方向を左、X軸負方向を上、正方向を下とする。図5中の実線矢印は、放射電流の向き及び分布を表しており、破線矢印は、イメージ電流の向き及び分布を表している。白塗り矢印は、アンテナ装置1全体としての放射電流の向きを表している。
次に位相が45°のときの電流分布について説明する。位相が45°のときには、アンテナ装置1は連結動作モードとして動作し、第1エレメント20及び第2エレメント30のそれぞれに放射電流が流れる。具体的には、図6に示すように第1エレメント20には、第1開放端20Aから素子接合部50に向かう方向に放射電流が流れるとともに、第2エレメント30には素子接合部50から第2開放端30Aへと向かう方向に放射電流が流れる。
また、それぞれのエレメントの長さは略同一であり、各エレメントに励起する電流の振幅も図3に示すように同程度となる。そのため、第1電流ベクトルの大きさと第2電流ベクトルの大きさは同一となる。その結果、第1電流ベクトルと第2電流ベクトルを合成した合成ベクトルが、第1電流ベクトルや第2電流ベクトルに対して為す角度は45°となり、その向きは右下方向となる。
したがって、位相が45°のときのアンテナ装置1全体としての放射電流の向きは、右下方向となる。アンテナ装置1全体としての放射電流の向きは、第1エレメント20に流れる放射電流のベクトル(つまり第1電流ベクトル)と、第2エレメント30に流れる放射電流のベクトル(つまり第2電流ベクトル)の合成によって定まるためである。
位相が90°のときには、図7に示すように、第2エレメント30での電流振幅は0となるとともに、第1エレメント20での電流振幅が最大となる。つまり、アンテナ装置1としては第1エレメント20が放射主体となった単独動作モードで動作する。このときの第1エレメント20に流れる電流の向きは、第1開放端20Aから素子接合部50に向かう方向となるため、アンテナ装置1全体としての放射電流の向きも下方向となる。
位相が135°の場合には、アンテナ装置1は連結動作モードとして動作し、第1エレメント20及び第2エレメント30に放射電流が流れる。具体的には、図8に示すように第1エレメント20には、第1開放端20Aから素子接合部50に向かう方向に放射電流が流れるとともに、第2エレメント30には第2開放端30Aから素子接合部50へと向かう方向に放射電流が流れる。位相が135°のときのアンテナ装置1全体としての放射電流の向きは、左下方向となる。
位相が180°のときには、図9に示すように、第1エレメント20での電流振幅は0となるとともに、第2エレメント30での電流振幅が最大となる。つまり、アンテナ装置1としては第2エレメント30が放射主体となった単独動作モードで動作する。このときの第2エレメント30に流れる電流の向きは、第2開放端30Aから素子接合部50に向かう方向となるため、アンテナ装置1全体としての放射電流の向きも左方向となる。
位相が215°の場合には、アンテナ装置1は連結動作モードとして動作し、第1エレメント20及び第2エレメント30に放射電流が流れる。具体的には、図10に示すように第2エレメント30には第2開放端30Aから素子接合部50へと向かう方向に放射電流が流れるとともに、第1エレメント20には、素子接合部50から第1開放端20Aに向かう方向に放射電流が流れる。したがって、位相が215°のときのアンテナ装置1全体としての放射電流の向きは、左上方向となる。
位相が270°のときには、図11に示すように、第1エレメント20での電流振幅が最大となるとともに、第2エレメント30での電流振幅が0となる。つまり、アンテナ装置1としては第1エレメント20が放射主体となった単独動作モードで動作する。このときの第1エレメント20に流れる電流の向きは、素子接合部50から第2開放端30Aに向かう方向となるため、アンテナ装置1全体としての放射電流の向きも上方向となる。
最後に、位相が315°の時には、アンテナ装置1は連結動作モードとして動作し、第1エレメント20及び第2エレメント30に放射電流が流れる。具体的には、図12に示すように第1エレメント20には素子接合部50から第2開放端30Aに向かう方向に放射電流が流れるとともに、第2エレメント30には素子接合部50から第1開放端20Aに向かう方向に放射電流が流れる。したがって、位相が315°のときのアンテナ装置1全体としての放射電流の向きは、右上方向となる。
<実施形態のまとめ>
以上で述べたように、アンテナ装置1全体としての放射電流の向きは、第1エレメント20に流れる放射電流のベクトルと第2エレメント30に流れる放射電流のベクトルの合成によって右回りに回転する。したがって、アンテナ装置1は、円偏波を送受信するアンテナとして機能する。
図13はアンテナ装置1の指向性を表したチャート図である。上述したアンテナ装置1は、図13に示すようにZ軸方向に指向性の中心が向いたアンテナとして動作する。したがって、仮にアンテナ装置1を水平面に平行な姿勢で配置した場合には、天頂方向に指向性の中心が向くこととなり、例えば、衛星など上空から到来する電波を効率よく受信することができる。なお、図13中の実線は右旋円偏波についての指向性を表しており、破線は左旋円偏波についての指向性を表している。
なお、図14はアンテナ装置1に対する同軸ケーブルの取り付け姿勢の一例を表した図である。図14に示すように、同軸ケーブルは、素子接合部50付近から引き出されることが好ましい。より具体的には、連結線状素子において電気的に中間に位置する点(以降、連結中間点)の近くから引き出される姿勢で固定されていることが好ましい。これは連結動作モード時には連結線状素子が平衡動作するため、連結中間点付近の電圧は相対的に小さくなるためである。
つまり、同軸ケーブルをアンテナ装置1の連結中間点付近から引き出した姿勢で固定することによって、グランド部40から同軸ケーブルに漏洩する電流の量を抑制することができる。その結果、同軸ケーブルに漏洩する電流によってアンテナ装置1としての利得が低減される恐れを抑制することができる。
なお、上述したアンテナ装置1は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)で用いられる測位衛星から送信される電波を受信するGNSS受信機として用いることができる。また、上述したアンテナ装置1は、道路利用料金課金システムで用いられる周波数帯の電波を送受信するために利用されても良い。道路利用料金課金システムは、車両に搭載された無線通信機と、有料道路の出入り口に設けられている通信装置とが無線通信を実施することで有料道路の利用料金の精算処理を実施するシステムである。道路利用料金課金システムとしては、例えば、ETC(Electronic Toll Collection:登録商標)システムが知られている。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
述した実施形態では、第1エレメント20、第2エレメント30の長さを、λ/4相当長を基準として決定する態様を開示したが、これに限らない。各エレメントの長さは、対象周波数において共振する長さ(以降、共振長)を基準として決定されればよい。共振長は、前述のλ/4相当長のほか、2分の1波長などが該当する。ただし、各エレメントの長さは、2つのエレメントの合計長が連結動作モードとしても動作する長さとなるように設計されるものとする。例えば一方のエレメント長を対象電波の半波長を基準として決定した場合には、他方のエレメント長も対象電波の半波長を基準として決定する。
[変形例2]
上述した実施形態では、第1エレメント20、第2エレメント30を直線状に形成した態様を開示したが、これに限らない。第1エレメント20に分布する電流の合成ベクトル(つまり第1電流ベクトル)と、第2エレメント30に分布する電流の合成ベクトル(つまり第2電流ベクトル)とのなす角度が直角となるように、第1エレメント20と第2エレメント30とが配置されていればよい。なお、ここでの直角とは、前述のとおり、厳密な90°に限らず、90°±37程度の幅を付与した角度範囲を指すものとする。
したがって、例えば第1エレメント20と第2エレメント30は図15に示すように、それぞれL字型に形成されていても良い。なお、第1エレメント20がL字型である場合の第1電流ベクトルの向き及びその大きさについては次のように考えれば良い。便宜上、第1エレメント20が折れ曲がっている角部を角部20Lとし、第1開放端20Aから角部20LまでのX軸に平行な部分をX軸平行部20X、角部20Lから素子接合部50までのY軸に平行な部分をY軸平行部20Yと称する。
第1エレメント20がL字型である場合の第1電流ベクトルは、X軸平行部20Xに分布する電流の合成ベクトルと、Y軸平行部20Yに分布する電流の合成ベクトルを合成したベクトルである。第1エレメント20の長さがλ/4相当長の場合、第1エレメント20に流れる電流は図16に示すように正弦波状に分布する。
ここで、X軸平行部20Xに流れる電流の向きはX軸に平行であり、その大きさは図16に示すグラフの面積Sxに相当する。面積Sxは、X軸平行部20X上の電流振幅の合計値(換言すれば積分値)である。また、Y軸平行部20Yに流れる電流の向きはY軸に平行であり、その大きさは図16に示すグラフの面積Syに相当する。面積Syは、Y軸平行部20Y上の電流振幅の合計値である。面積Sx、Syは第1エレメント20における角部20Lの位置によって定まる。
つまり、第1電流ベクトルのX方向成分の大きさは、X軸方向に流れる電流振幅の合計値によって定まり、Y方向成分の大きさは、Y軸方向に流れる電流振幅の合計値によって定まる。第1エレメント20がL字型である場合の第1電流ベクトルについてはこのようにして求めることができる。なお、L字型以外の形状を採用する場合も同様に、X軸方向に流れる成分の合計と、Y軸方向に流れる成分の合計値とから第1電流ベクトルは一意に定まる。
以上では第1電流ベクトルの概念について述べたが、第2電流ベクトルについても同様である。第1エレメント20と第2エレメント30は、このようにして定まる第1電流ベクトルと第2電流ベクトルとが直交する態様で配置されていれば良い。
なお、図15の例では、角部40Bと角部40Cを接続する辺としての外縁部が請求項に記載の第1辺に相当する。また、角部40Bが第1角部に、角部40Cが請求項に記載の第2角部に相当する。角部40Bと角部40Cの中間に位置する部分が請求項に記載の第1辺の中央部に相当する。
また、第1エレメント20と第2エレメント30は上述した条件を充足していればよいため、例えば、図17に示すようにミアンダ状に形成することによって、素子接合部50から各エレメントの開放端までの直線距離を短縮してもよい。
また、図18に示すように、第1エレメント20と第2エレメント30は円弧状であってもよい。その場合、グランド部40は、これらのエレメントと対向する外縁部を有するように円形状に形成されているものとする。
[変形例3]
以上では、物理的な素子長を短縮/延長することによって、各エレメントに流れる電流の位相を90°ずらす態様を開示したが、各エレメントに流れる電流の位相を90°ずらすための構造はこれに限らない。
例えば図19に示すように、各エレメントに所定のインダクタンスを有するコイル21、31を付加することによって、各エレメントに流れる電流の位相を90°ずらしてもよい。また、所定のキャパシタンスを有するコンデンサを付加することで、各エレメントに流れる電流の位相を90°ずれるように調整してもよい。
電気的な長さがλ/4相当長よりも所定の位相調整量長い値に形成された第1エレメントには、インダクタやキャパシタを用いて実現される態様も含まれる。電気的な長さがλ/4相当長よりも所定の位相調整量短い値に形成された第2エレメントについても同様である。
[変形例4]
以上では、グランド部40と同一平面に第1エレメント20及び第2エレメント30と設けた態様を開示したが、これに限らない。例えば、図20に示すように第1エレメント20と第2エレメント30は、グランド部40と所定の間隔をおいて対向する平面上に設けられていてもよい。
図20では一例として、第1エレメント20及び第2エレメント30は、導電性の柱状部材60によって支持されている態様を開示している。他の態様として、グランド部40の上に板状の誘電体基板を積層し、その上に第1エレメント20及び第2エレメント30を配置することで、グランド部40の外縁部と各エレメントが対向する構成を実現してもよい。なお、素子接合部50と同軸ケーブルの内部導体とを接続する導電性のピンなどとすれば良い。
[変形例5]
以上では1つの周波数f1を送受信の対象とするアンテナ装置1の構成について開示したが、アンテナ装置1は、複数種類の周波数の円偏波を送受信可能に構成されていても良い。便宜上、例えば図21及び図21に示す構成によって、第1周波数f1と第2周波数f2の、2つの周波数を送受信できるようにアンテナ装置1を構成してもよい。
図21は、第3エレメント70及び第4エレメント80を追加することで、第2周波数f2の円偏波を送受信可能とする構成である。第3エレメント70及び第4エレメント80は、第2周波数において共振するように、第1エレメント20及び第2エレメント30と同様の思想に基づいて配置される。つまり、第3エレメント70及び第4エレメント80は第2周波数においてそれぞれ単独で励振するとともに、連結した状態でも共振する長さとなっている。
図22は、第1エレメント20及び第2エレメント30の途中にトラップコイル22、32を挿入することで、第2周波数f2でも励振させる構成である。この場合、素子接合部50から各トラップコイル22、32までの長さは、第2周波数f2において励振する長さとなっている。
以上、図21、図22では2つの周波数を対象周波数とする構成を開示したが、対象周波数の数は3以上であっても良い。例えば、素子やコイルを追加することで、対象周波数を増加させることができる。
10 基板、20 第1エレメント(第1線状素子)、20A 第1開放端、30 第2エレメント(第2線状素子)、30A 第2開放端、40 グランド部、50 素子接合部

Claims (5)

  1. 線状の導体素子である第1線状素子(20)と、
    線状の導体素子であって、一端が前記第1線状素子の一端と接続しており、他端が開放端となっている第2線状素子(30)と、
    平板状の導体部材であって、前記第1線状素子及び前記第2線状素子のそれぞれと所定の間隔をおいて対向する外縁部を有するグランド部(40)と、を備え、
    前記第1線状素子と前記第2線状素子とが接続している点である素子接合部は、同軸ケーブルの内部導体と電気的に接続されており、
    前記グランド部は前記同軸ケーブルの外部導体と電気的に接続されており、
    前記第1線状素子の長さは、電気的に、送受信の対象とする周波数である対象周波数の電波の4分の1波長よりも所定の位相調整量長く形成されており、
    前記第2線状素子の長さは、電気的に、前記対象周波数の電波の4分の1波長よりも前記位相調整量、短く形成されており、
    前記位相調整量は、前記対象周波数の電波の波長に対して十分に短く、前記対象周波数において前記第1線状素子と前記第2線状素子に流れる電流の位相差を90°とする長さに設定されており、
    前記第1線状素子と前記第2線状素子は、前記第1線状素子に励起する電流のベクトルである第1電流ベクトルと、前記第2線状素子に励起する電流のベクトルである第2電流ベクトルとがなす角度が、90°を中心とする所定の角度範囲に収まるように配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1線状素子の長さは、電気的に、前記対象周波数の電波の4分の1波長よりも長く、かつ、前記対象周波数で励振した場合に前記第1線状素子に流れる電流の振幅が、前記第1線状素子の長さに応じて定まる前記第1線状素子の共振周波数で励振した場合に前記第1線状素子に流れる電流の振幅の1/√2倍となるように形成されており、
    前記第2線状素子の長さは、電気的に、前記対象周波数の電波の4分の1波長よりも短く、かつ、前記対象周波数で励振した場合に前記第2線状素子に流れる電流の振幅が、前記第2線状素子の長さに応じて定まる前記第2線状素子の共振周波数で励振した場合に前記第2線状素子に流れる電流の振幅の1/√2倍となる長さに形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記第1線状素子及び前記第2線状素子は、前記第1電流ベクトルと前記第2電流ベクトルがなす角度が90°となるように配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項3において、
    前記グランド部は長方形状であり、
    前記第1線状素子と前記第2線状素子はそれぞれ直線状に形成されており、
    前記第1線状素子は、前記グランド部が備える或る1つの角部に連なる長辺に対向するように配置されており、
    前記第2線状素子は、前記角部に連なる短辺に対向するように配置されており、
    前記角部に給電点が設けられていることを特徴とするアンテナ装置。
  5. 請求項1から3の何れか1項において、
    前記グランド部は長方形状であり、
    前記第1線状素子と前記第2線状素子はそれぞれL字型に形成されており、
    前記第1線状素子は、前記グランド部が備える或る1つの辺である第1辺の中央部よりも当該第1辺に連なる第1角部が存在する側に、前記グランド部の外縁部に対して所定の間隔をおいて沿うように配置されており、
    前記第2線状素子は、前記第1辺の中央部よりも前記第1辺に連なる第2角部が存在する側に、前記グランド部の外縁部に対して所定の間隔をおいて沿うように配置されており、
    前記中央部に給電点が設けられていることを特徴とするアンテナ装置。
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