JP6018013B2 - 消音装置 - Google Patents

消音装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6018013B2
JP6018013B2 JP2013087978A JP2013087978A JP6018013B2 JP 6018013 B2 JP6018013 B2 JP 6018013B2 JP 2013087978 A JP2013087978 A JP 2013087978A JP 2013087978 A JP2013087978 A JP 2013087978A JP 6018013 B2 JP6018013 B2 JP 6018013B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication hole
silencer
expansion chamber
inlet pipe
interference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013087978A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014211120A (ja
Inventor
浅野 義彦
義彦 浅野
孝志 江崎
孝志 江崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sango Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Sango Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sango Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Sango Co Ltd
Priority to JP2013087978A priority Critical patent/JP6018013B2/ja
Publication of JP2014211120A publication Critical patent/JP2014211120A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6018013B2 publication Critical patent/JP6018013B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Description

本発明は、車両等に用いられる消音装置に関する。
従来、車両に用いられる排気装置としては、排気系にベース経路および第1ないし第3干渉経路を備えることで、排気管に発生する定在波を干渉によって低減させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
第1干渉経路は、ベース経路の経路上の1/2位置を上流端とし、ベース経路の下流端を下流端とし、経路長がベース経路の経路長に等しい経路に形成されている。第2干渉経路は、ベース経路の経路上の上流側の1/4位置を上流端とし、ベース経路の下流端を下流端とし、経路長がベース経路の経路長に等しい経路に形成されている。
さらに、第3干渉経路は、第1干渉経路の経路上の上流側の1/4位置を上流端とし、ベース経路の下流端を下流端とし、経路長がベース経路の経路長に等しい経路に形成されている。
このように構成されることで、排気系の排気管に発生する基本波長の定在波および1/2波長の定在波をベース経路の下流端でともに打ち消し、排気騒音を低減することができる。
特開2007−285259号公報
しかしながら、このような従来の消音装置にあっては、排気管全体で発生する音波を消音するものであり、消音装置自体の共振周波数で共振する共鳴音を消音することについては、何ら考慮されておらず、消音性能を改善する余地がある。
そこで、本発明は、消音装置の内部で発生する共鳴音を消音することができる消音装置を提供することを目的とする。
本発明に係る消音装置は、上記目的達成のため、(1)消音装置内に形成され、互いに連通される1つ以上の拡張室と、前記拡張室に挿通され、排気ガスを前記消音装置内に導入するインレットパイプと、前記拡張室に挿通され、排気ガスを前記消音装置から導出するアウトレットパイプとを備え、前記インレットパイプの下流開口端から放出された排気ガスが前記消音装置内で反転されて前記アウトレットパイプの上流開口端に導入される消音装置であって、前記インレットパイプおよび前記アウトレットパイプに、前記拡張室に連通する第1ないし第3の連通孔が形成され、前記アウトレットパイプには、前記第3の拡張室に連通する複数の第3の連通孔が形成され、該複数の第3の連通孔には、基準となる第3の連通孔および前記基準となる第3の連通孔以外の第3の連通孔が含まれ、共鳴周波数を消す対象となる前記拡張室の排気方向長さをL、前記インレットパイプに形成された第1の連通孔の内方から前記インレットパイプの下流開口端を通して前記第1の連通孔の外方までの干渉経路をL1、前記インレットパイプに形成された前記第2の連通孔の内方から前記インレットパイプの下流開口端を通して前記第2の連通孔の外方までの干渉経路、または、前記アウトレットパイプに形成された前記第2の連通孔の内方から前記アウトレットパイプの上流開口端を通して前記第2の連通孔の外方までの干渉経路をL2、前記アウトレットパイプに形成された前記基準となる第3の連通孔の内方から前記アウトレットパイプの上流開口端を通して前記基準となる第3の連通孔の外方までの干渉経路をL3とした場合に、前記L1ないし前記L3を、L1=(2i−1)L(但し、iは、1以上の自然数)、L2=(2j−1)L/2(但し、jは、1以上の自然数)、L3=(2k−1)L/4(但し、kは、1以上の自然数)に設定し、さらに、前記基準となる第3の連通孔以外の第3の連通孔を前記基準となる第3の連通孔から前記第3の干渉経路に沿った前記L3±L/16の距離に設定している。
この消音装置は、共鳴周波数を消す対象となる拡張室の排気方向長さをLとしたときに、干渉経路の長さL1ないしL3を適宜設定することにより、消音装置の内部で発生する共鳴音を抑制することができる。
本発明に係る消音装置は、上記(1)に記載の消音装置において、(2)共鳴周波数を消す対象となる前記拡張室内に前記第1の連通孔が配置するものから構成されている。
この消音装置は、排気方向長さLを有する拡張室によって発生する複数の波長の共鳴のうちの幾つかを、干渉経路L1と第1の連通孔との干渉によって消音することができる。
本発明に係る消音装置は、上記(1)または(2)に記載の消音装置において、(3)前記第2の連通孔が、前記インレットパイプの下流開口端側に形成され、前記第2の連通孔が位置する拡張室が、共鳴周波数を消す対象となる前記拡張室に隣接する拡張室であるものから構成されている。
この消音装置は、排気方向長さLを有する拡張室によって発生する複数の波長の共鳴のうち、干渉経路L1と第1の連通孔との干渉によって消音されない共鳴音を、干渉経路L2と第2の連通孔とによって消音することができる。
本発明に係る消音装置は、上記(3)に記載の消音装置において、(4)前記第3の連通孔が、共鳴周波数を消す対象となる前記拡張室に隣接する前記拡張室に位置するものから構成されている。
この消音装置は、排気方向長さLを有する拡張室によって発生する複数の波長の共鳴のうち、干渉経路L1と第1の連通孔との干渉および干渉経路L2と第2の連通孔との干渉によって消音されない共鳴音を、干渉経路L3と第3の連通孔とによって消音することができる。この結果、排気方向長さLを有する拡張室によって発生する複数の波長の共鳴の全てを消音することができる。
本発明に係る消音装置は、上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の消音装置において、(5)前記拡張室が、前記排気方向に沿って3つ設けられ、前記拡張室は、筐体内を2つのセパレータで区切ることによって形成され、前記2つのセパレータは、前記干渉経路L1ないしL3を形成する開口部を有するものから構成されている。
この消音装置は、2つのセパレータによって区切られた3つの拡張室を有し、2つのセパレータに干渉経路L1ないしL3を形成する開口部が形成されるので、3つの干渉経路L1〜L3を形成することができる。
本発明によれば、消音装置の内部で発生する共鳴音を消音することができる消音装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る消音装置を示す図であり、消音装置を有する車両の排気装置の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る消音装置の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る消音装置のセパレータの正面図である。 図1の拡張室の排気方向長さを波長で割った値と消音量との関係を示す図である。 干渉経路を使用した消音の仕組みを説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係る消音装置の断面図である。
以下、本発明に係る消音装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図5は、本発明に係る消音装置の第1の実施の形態を示す図である。なお、以下の説明においては、本発明の消音装置を車両の排気装置20に適用した例を示している。
図1において、排気装置20は、直列4気筒の内燃機関としてのエンジン10に接続されており、エンジン10から排出される排気ガスを浄化するとともに、発生する排気音の音圧の増大を抑制しつつ、排気ガスを大気に排出するよう構成されている。
エンジン10は、車両の駆動源となるエンジン本体11と、エンジン本体11から排出される排気ガスを流通させる排気マニホールド12とを有している。なお、エンジン10は、直列4気筒に限られず、直列3気筒または直列5気筒以上で構成されていてもよく、左右に分割されたそれぞれのバンクに3気筒以上の気筒を有するV型エンジンで構成されていてもよい。
排気マニホールド12は、エンジン本体11の第1気筒から第4気筒にそれぞれ連通する排気ポートにそれぞれ接続される4つの排気枝管12a、12b、12c、12dと、排気枝管12a、12b、12c、12dの下流側を集合させる排気集合管12eとから構成されている。このエンジン10の各気筒から排気される排気ガスは、排気枝管12a、12b、12c、12dを介して排気集合管12eに導入されるようになっている。
排気装置20は、触媒コンバータ21a、21bからなる触媒コンバータ21と、自在継手22を介して触媒コンバータ21aに連結されたフロントパイプ23と、自在継手24を介して触媒コンバータ21bに連結されたセンターパイプ25と、センターパイプ25に連結された消音装置としてのマフラ30とを備えている。
この排気装置20は、車両の床下に弾性的に垂下されるようにしてエンジン10の下流側に設置されている。なお、上流側とは、エンジン10から排出される排気ガスの排気方向における上流側を示し、下流側とは、この排気ガスの排気方向における下流側を示している。
触媒コンバータ21a、21bは、それぞれハニカム基材や粒状の活性アルミナ製担体に白金、パラジウム等の触媒を付着させたものからなり、これらを収納する本体ケースを有している。上流端で排気集合管12eの下流端に接続された触媒コンバータ21aおよび下流端でセンターパイプ25に接続された触媒コンバータ21bは、それぞれ、排気集合管12eから排気された排気ガス中のNOxの還元やCO、HCの酸化を行うようになっている。
自在継手22は、ボールジョイントなどの球面継手から構成されており、触媒コンバータ21aとフロントパイプ23との相対変位を許容するようになっている。この自在継手24も、自在継手22と同様、ボールジョイントなどの球面継手から構成されており、触媒コンバータ21bとセンターパイプ25との相対変位を許容するようになっている。
フロントパイプ23は、円筒状に形成されており、触媒コンバータ21aから排出される排気ガスを触媒コンバータ21bに流通させる排気通路23aを有している。センターパイプ25も、フロントパイプ23と同様、円筒状に形成されており、排気通路25aを有し、触媒コンバータ21bから排出される排気ガスを上流開口端から下流開口端に流通させるようになっている。
センターパイプ25の下流開口端は、マフラ30に挿入されるインレットパイプ32に接続されており、排気ガスは、センターパイプ25からインレットパイプ32を通してマフラ30内に流入される。
図1および図2に示すように、マフラ30は、筐体34と、筐体34内で排気方向に沿って分割され、互いに連通される第1ないし第3の拡張室31A、31B、31Cと、第1ないし第3の拡張室31A、31B、31Cに挿通され、排気ガスをマフラ30内に導入するインレットパイプ32と、第1ないし第3の拡張室31A、31B、31Cに挿通され、排気ガスをマフラ30から導出するアウトレットパイプ33とを含んで構成される。インレットパイプ32から筐体34内に流入した排気ガスは、アウトレットパイプ33から排出されるようになっており、マフラ30内で排気音が消音されるようになっている。
第1ないし第3の拡張室31A、31B、31Cは、筐体34内を二枚のセパレータ35、36で区切ることによって筐体34内に形成されており、セパレータ35、36を通して互いに連通される。第1の拡張室31Aは、マフラ30の上流側に配置されており、第2の拡張室31Bは、マフラ30の中心に配置されている。また、第3の拡張室31Cは、マフラ30の下流側に配置されている。
また、第2の拡張室31Bは、後述する3つの干渉経路によって、その共鳴周波数の音波を消す対象となっており、Lで示す排気方向長さを有している。なお、この排気方向長さLは、任意である。
インレットパイプ32は、円筒状に形成されており、第1ないし第3の拡張室31A、31B、31Cに挿通され、排気ガスをマフラ30内に導入する。具体的には、インレットパイプ32は、センターパイプ25に連結される上流開口端が筐体34外に配置されており、筐体34の外壁、第1の拡張室31A、セパレータ35、第2の拡張室31Bおよびセパレータ36を貫通し、下流開口端が第3の拡張室31C内に配置される。
また、インレットパイプ32には、第2の拡張室31Bに連通する第1の連通孔32Aと、第3の拡張室31Cに連通する第2の連通孔32Bとが形成される。具体的には、共鳴周波数を消す対象となる第2の拡張室31B内に第1の連通孔32Aが配置されており、インレットパイプ32の下流開口端が配置される第3の拡張室31C内に第2の連通孔32Bが配置される。
アウトレットパイプ33は、円筒状に形成されており、第1ないし第3の拡張室31A、31B、31Cに挿通され、排気ガスをマフラ30から大気中に排出する。具体的には、アウトレットパイプ33は、上流開口端が第1の拡張室31A内に配置され、セパレータ35、第2の拡張室31B、セパレータ36、第3の拡張室31Cおよび筐体34の外壁を貫通し、下流開口端が筐体34外に配置される。
また、アウトレットパイプ33には、第3の拡張室31Cに連通する第3の連通孔33Aないし33Cが形成される。具体的には、インレットパイプ32の下流開口端が配置される第3の拡張室31C内に第3の連通孔33Aないし33Cが配置される。
筐体34は、円筒状に形成されており、内部にインレットパイプ32およびアウトレットパイプ33の一部、セパレータ35、36および第1ないし第3の拡張室31A、31B、31Cを収容する。筐体34内で、インレットパイプ32の下流開口端から放出された排気ガスが反転されてアウトレットパイプ33の上流開口端に導入される。
セパレータ35、36は、図3に示すように、筐体34内の区画部材である。セパレータ35は、筐体34内を、第1の拡張室31Aと第2の拡張室31Bとに区画しており、セパレータ36は、筐体34内を、第2の拡張室31Bと第3の拡張室31Cとに区画している。セパレータ35、36は、後述する各干渉経路を形成する開口部35a、35b、36a、36bを有する。
また、本実施の形態のマフラ30は、筐体34の内部に、インレットパイプ32に形成された第1の連通孔32Aの内方からインレットパイプ32の下流開口端を通して第1の連通孔32Aの外方までの第1の干渉経路と、インレットパイプ32に形成された第2の連通孔32Bの内方からインレットパイプ32の下流開口端を通して第2の連通孔32Bの外方までの第2の干渉経路と、アウトレットパイプ33に形成され基準となる第3の連通孔33Aの内方からアウトレットパイプ33の上流開口端を通して第3の連通孔33Aの外方までの第3の干渉経路とを備えている。ここで、第1の干渉経路の長さをL1、第2の干渉経路の長さをL2、第3の干渉経路の長さをL3と定義する。
そして、第2の拡張室31Bの排気方向長さLを基準として、第1ないし第3の干渉経路の長さL1ないしL3は、
L1=(2i−1)L(但し、iは、1以上の自然数)、
L2=(2j−1)L/2(但し、jは、1以上の自然数)、
L3=(2k−1)L/4(但し、kは、1以上の自然数)、
となるように第1ないし第3の連通孔32A、32B、33Aの位置が規定される。
また、第3の連通孔33B、33Cは、基準とする第3の連通孔33Aに対して、L3±L/16の距離に設定される。
ここで、図4および図5を参照しながら、マフラ30の動作原理について具体的に説明する。
まず、第2の拡張室31Bの排気方向長さはLで定義されるので、その固有波長は、
λ=2L/n(但し、nは、1以上の自然数)……(1)
で表される。
固有波長λにおいて共鳴した音は、図4に示すように、消音量が低い音の谷を有する。この音の谷の波長は、上記式(1)から拡張室31Bの排気方向長さLの2倍、1倍、2/3倍、1/2L、2/5L、1/3L、2/7L、1/4L……となる。
図5に示すように、この音の谷の波長Aを消すためには、この波長Aと同じ波長で位相が半周期ずれている音波で相殺する必要があり、干渉経路の長さをL´とすると音の干渉によって消音できる波長は、
λ´=2L´/(2n−1)(但し、nは、1以上の自然数)……(2)
で表される。
したがって、音の干渉により、消音できる波長は、上記式(2)から干渉経路の2倍、2/3倍、2/5倍……となる。
このような原理に基づき、本実施の形態のマフラ30は、第2の拡張室31Bで発生する消音の谷の波長Aを消音するために、干渉経路の長さL1ないしL3を適宜設定したものである。
まず、次数n=1,3,5,7,…のときの固有波長λ(=2L,2L/3,2L/5,2L/7,…)を有する音を消音すべく第1の干渉経路の長さL1を決定する。かかる固有波長λ1は、
λ1=2L/(2m−1)(但し、mは、1以上の自然数)……(3)
で表される。
そして、図5に示すように、固有波長λ1の音波(図中における波A)を消すためには、干渉により消音できる波長λ1´=λ1とすればよいので、式(2)、(3)より、nをiに置き換えて、2L´/(2i−1)=2L/(2m−1)として、この式を変形して、
L´=(2i−1)L/(2m−1)(但し、i,mは、1以上の自然数)…(4)
で表される。
波長λ1のうち最も長いものは、m=1であるときの波長であり、式(4)において、m=1のときの干渉経路の長さL´をL1と決定すれば、mが2以上の場合の固有波長λ1も第1の干渉経路で相殺することができる。よって、第1の干渉経路の長さL1は、
L1=(2i−1)L(但し、iは、1以上の自然数)……(5)
で表される。
次に、次数n=2,6,10,…のときの固有波長λ(=L,L/3,L/5,…)を有する音を消音すべく第2の干渉経路の長さL2を決定する。まず、かかる固有波長λ2は、
λ2=L/(2p−1)(但し、pは、1以上の自然数)……(6)
で表される。
そして、図5に示すように、固有波長λ2の音波(図中における波A)を消すためには、干渉により消音できる波長λ2´=λ2とすればよいので、式(2)、(6)より、nをjに置き換えて、2L´/(2j−1)=L/(2p−1)を変形すると、
L´=(2j−1)L/{2(2p−1)}(但し、j,pは、1以上の自然数)……(7)
波長λ2のうち最も長いものは、p=1であるときの波長であり、式(7)においてp=1のときの干渉経路の長さL´をL2と決定すれば、pが2以上の場合の固有波長λ2も第2の干渉経路で相殺することができる。よって、第2の干渉経路の長さL2は、
L2=(2j−1)L/2(但し、jは、1以上の自然数)
で表される。
次に、次数n=4,8,12,…のときの固有波長λ(=L/2,L/4,L/6,…)を有する音を消音すべく第3の干渉経路の長さL3を決定する。まず、かかる固有波長λ3は、
λ3=L/2q(但し、qは、1以上の自然数)……(8)
で表される。
そして、図5に示すように、固有波長λ3の音波(図中における波A)を消すためには、干渉により消音できる波長λ´=λ3とすればよいので、式(2)、(8)より、nをkに置き換えて、2L´/(2k−1)=L/2qとして、この式を変形すると、
L´=(2k−1)L/4q(但し、k,qは、1以上の自然数)……(9)
波長λ3のうち最も長いものは、q=1であるときの波長であり、式(9)においてq=1のときの干渉経路の長さL´をL3と決定すれば、qが2以上の場合の固有波長λ3も第3の干渉経路で相殺することができる。よって、第3の干渉経路の長さL3は、
L3=(2k−1)L/4(但し、kは、1以上の自然数)……(10)
で表される。
ここで、第3の干渉経路が一番短い場合は、k=1のときであり、そのとき、L3=L/4である。この長さL3=L/4の干渉経路で消音できる波長λ3は、
λ3=2L3/(2l−1)=L/2(2l−1)(但し、lは、1以上の自然数)
よって、L/2,L/6,L/10,L/14,…
これには、本来の第3の干渉経路L3で消したい、式(1)において、n=8,16,…の場合のL/4,L/8,…が含まれない。
波長L/4の音波を消せる干渉経路をL3´とし、式(2)のL´にL3´を、λ´にL/4を代入して変形すると、
L3´=(L/4)×{(2n−1)/2}
n=2を代入すると、L3´=3L/8
L3´−L3=3L/8−L/4=L/8
よって、第3の連通孔33B、33CをL3±L/16の範囲より大きく設定すれば、干渉経路としてはL/8の差が確保でき、L/4の波長の音波を消すことができる。L/8,…の波長の音波については、波長L/8の音波を消せる干渉経路をL3´´とすると、L3´´−L3<L/8となるため、上記の干渉経路差L/8があれば、その間に複数の連通孔が存在し、それより短い干渉経路差があることになるので消せる。
以上のように、本実施の形態のマフラ30は、共鳴周波数を消す対象となる第2の拡張室31Bの排気方向長さをLとしたときに、干渉経路L1〜L3の長さを適宜設定することにより、マフラ30の内部で発生する共鳴音を抑制することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明に係る消音装置の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
第1の実施の形態においては、インレットパイプ32には、第1の連通孔32Aと第2の連通孔32Bとが形成されており、アウトレットパイプ33には、第3の連通孔33Aが形成された。これに対して、本実施の形態のマフラ30のインレットパイプ32には、第1の連通孔32Aが形成されており、アウトレットパイプ33には、第1の拡張室31Aに連通する第2の連通孔33Bと、第3の連通孔33Aとが形成されてもよい。
かかる構成によって、本実施の形態のマフラ30は、インレットパイプ32に形成された第1の連通孔32Aの内方からインレットパイプ32の下流開口端を通して第1の連通孔32Aの外方までの第1の干渉経路と、アウトレットパイプ33に形成された第2の連通孔33Bの内方からアウトレットパイプ33の上流開口端を通して第2の連通孔33Bの外方までの第2の干渉経路と、アウトレットパイプ33に形成された第3の連通孔の内方からアウトレットパイプ33の上流開口端を通して第3の連通孔33Aの外方までの第3の干渉経路とを有するようにしてもよい。
ここで、本実施の形態における、第1の干渉経路の長さL1、第2の干渉経路の長さL2、第3の干渉経路の長さL3は、第1の実施の形態と同様に規定される。
なお、上記各実施の形態においては、車両のマフラ30に適用しているが、これに限らず、船舶、航空機等の駆動源の排気音を消音する消音装置に適用することができる。
また、上記各実施の形態においては、第2の連通孔32Bが、第3の拡張室31Cに位置するインレットパイプ32の部位に形成されるとともに第2の連通孔33Bが、第1の拡張室31A内に位置するアウトレットパイプ33の部位に形成されるが、これに限定されるものではない。
また、上記各実施の形態においては、第1の拡張室31Aないし第3の拡張室31Cの3つの拡張室を備えたマフラ30を例にしているが、4つ以上の拡張室を備えるマフラに適用してもよい。
以上のように、本発明に係る消音装置は、消音装置の内部で発生する共鳴音を消音することができるという効果を奏するものであり、車両等に用いられる消音装置等として有用である。
30…マフラ(消音装置)、31A…第1の拡張室、31B…第2の拡張室、31C…第3の拡張室、32…インレットパイプ、33…アウトレットパイプ、34…筐体、35、36…セパレータ、32A…第1の連通孔、32B、33B…第2の連通孔、33A…第3の連通孔、35a、35b、36a、36b…開口部

Claims (5)

  1. 消音装置内に形成され、互いに連通される1つ以上の拡張室と、前記拡張室に挿通され、排気ガスを前記消音装置内に導入するインレットパイプと、前記拡張室に挿通され、排気ガスを前記消音装置から導出するアウトレットパイプとを備え、
    前記インレットパイプの下流開口端から放出された排気ガスが前記消音装置内で反転されて前記アウトレットパイプの上流開口端に導入される消音装置であって、
    前記インレットパイプおよび前記アウトレットパイプに、前記拡張室に連通する第1ないし第3の連通孔が形成され、
    前記アウトレットパイプには、前記第3の拡張室に連通する複数の第3の連通孔が形成され、
    該複数の第3の連通孔には、基準となる第3の連通孔および前記基準となる第3の連通孔以外の第3の連通孔が含まれ、
    共鳴周波数を消す対象となる前記拡張室の排気方向長さをL、前記インレットパイプに形成された第1の連通孔の内方から前記インレットパイプの下流開口端を通して前記第1の連通孔の外方までの干渉経路をL1、前記インレットパイプに形成された第2の連通孔の内方から前記インレットパイプの下流開口端を通して前記第2の連通孔の外方までの干渉経路、または、前記アウトレットパイプに形成された前記第2の連通孔の内方から前記アウトレットパイプの上流開口端を通して前記第2の連通孔の外方までの干渉経路をL2、前記アウトレットパイプに形成された前記基準となる第3の連通孔の内方から前記アウトレットパイプの上流開口端を通して前記基準となる第3の連通孔の外方までの干渉経路をL3とした場合に、前記L1ないし前記L3を、
    L1=(2i−1)L(但し、iは、1以上の自然数)、
    L2=(2j−1)L/2(但し、jは、1以上の自然数)、
    L3=(2k−1)L/4(但し、kは、1以上の自然数)に設定し、
    さらに、前記基準となる第3の連通孔以外の第3の連通孔を前記基準となる第3の連通孔から前記第3の干渉経路に沿った前記L3±L/16の距離に設定したことを特徴とする消音装置。
  2. 共鳴周波数を消す対象となる前記拡張室内に前記第1の連通孔が位置することを特徴とする請求項1に記載の消音装置。
  3. 前記第2の連通孔が、前記インレットパイプの下流開口端側に形成され、前記第2の連通孔が位置する拡張室が、共鳴周波数を消す対象となる前記拡張室に隣接する拡張室であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の消音装置。
  4. 前記第3の連通孔が、共鳴周波数を消す対象となる前記拡張室に隣接する前記拡張室に位置することを特徴とする請求項3に記載の消音装置。
  5. 前記拡張室が、前記排気方向に沿って3つ設けられ、
    前記拡張室は、筐体内を2つのセパレータで区切ることによって形成され、
    前記2つのセパレータは、前記干渉経路L1ないしL3を形成する開口部を有することを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか一項に記載の消音装置。
JP2013087978A 2013-04-19 2013-04-19 消音装置 Active JP6018013B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013087978A JP6018013B2 (ja) 2013-04-19 2013-04-19 消音装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013087978A JP6018013B2 (ja) 2013-04-19 2013-04-19 消音装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014211120A JP2014211120A (ja) 2014-11-13
JP6018013B2 true JP6018013B2 (ja) 2016-11-02

Family

ID=51931043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013087978A Active JP6018013B2 (ja) 2013-04-19 2013-04-19 消音装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6018013B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS587049Y2 (ja) * 1978-07-24 1983-02-07 カルソニックカンセイ株式会社 マフラ−
JP2007285259A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Toyota Motor Corp 排気消音装置
JP5912221B2 (ja) * 2010-02-01 2016-04-27 フタバ産業株式会社 内燃機関用マフラ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014211120A (ja) 2014-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5472321B2 (ja) 内燃機関の排気装置
JP5257517B2 (ja) 内燃機関の排気装置
JP5532043B2 (ja) 車両の消音装置
US20070102236A1 (en) Muffler
US8215450B2 (en) Exhaust muffler device
JP5874752B2 (ja) 建設機械のマフラー
JP2013238160A (ja) 排気消音装置
JP6018013B2 (ja) 消音装置
JP2021139295A (ja) 消音器
JP2007285259A (ja) 排気消音装置
JP4339070B2 (ja) 排気浄化装置
JP2013029046A (ja) 車両の消音装置
JP2012087731A (ja) 排気装置
US20200256227A1 (en) Exhaust system as well as motor vehicle with an exhaust system
JP4575121B2 (ja) 干渉式消音チャンバ
JP5091183B2 (ja) 消音器
RU2362023C1 (ru) Глушитель
JP2010255518A (ja) 排気消音装置
KR20160128386A (ko) 배기 가스 후처리 디바이스
JP2016114033A (ja) 車両用消音装置
KR101395922B1 (ko) 파이프 타입 반대위상 사운드 발생장치 및 이를 이용한 배기 토출음 저감 구조
RU2351773C1 (ru) Глушитель системы выпуска отработавших газов
JP2005207331A (ja) 排気マフラ装置
JP2005233011A (ja) 消音器
JP2005180235A (ja) 排気浄化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150608

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160229

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160929

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6018013

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250