JP6016761B2 - 回転翼の振動計測装置及び振動計測方法 - Google Patents

回転翼の振動計測装置及び振動計測方法 Download PDF

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Description

本開示は、回転翼の振動を計測するための回転体の振動計測装置及び振動計測方法に関し、例えば各種タービン、ポンプ又はファン等の回転体における回転振動試験に用いられる回転翼の振動計測装置及び振動計測方法に関する。
一般的に、回転翼を有する回転体に対しては、回転翼の振動特性を検証する目的から回転振動試験が推奨されている。例えば、各種タービン、ポンプ又はファン等の回転体は、製品として出荷される前に、性能試験の一つとして回転振動試験が実施される。具体的に回転振動試験では、回転翼の軸方向又は回転方向における波形信号を取得し、この波形信号に基づいて、回転翼の振動特性の検証、あるいは回転翼の共振や異常振動の判定を行うようになっている。
例えば、特許文献1には、回転翼の基部及び先端部にそれぞれ対向するように電磁ピックアップ装置を配置した振動計測装置の構成が記載されている。この装置は、基部側に設けられた電磁ピックアップ装置からの出力に基づいて回転翼の軸方向の振動情報を取得し、先端部側に設けられた電磁ピックアップ装置からの出力に基づいて回転翼の回転方向の振動情報を取得するようになっている。また、特許文献2には、回転体の全周にわたって回転信号検出器を配置し、回転信号検出器からの検出信号を振動に換算して回転翼の振動を計測するように構成された振動計測装置が記載されている。
特開平7−63606号公報 特開平8−94432号公報
ところで、回転翼の振動特性の検証においては、回転体の所望の角度範囲における回転翼の振動特性を得ることが要求される。特に、回転体の全周にわたる回転翼の振動特性は、製品としての信頼性確保の観点から重要視されている。
そのため、従来は、回転体の全周にわたる回転翼の振動特性を取得しようとした場合、特許文献2に記載されるように回転体の全周に多数の検出器を取り付けた装置が用いられていた。しかしながら、この振動計測装置は回転体の全周に多数の検出器を取り付ける必要があるため、機器の設置に膨大な手間及び時間を要するという問題があった。また、一般的に検出器は高価であることが知られており、多数の検出器を用いることにより装置コストが増大するという問題もあった。
本発明の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑み、検出器の設置数低減を図った上で、所望の角度範囲における回転翼の振動特性を取得し得る回転翼の振動計測装置及び振動計測方法を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係る回転翼の振動計測装置は、
回転軸に設けられた複数の回転翼の振動を計測するための装置であって、
前記回転翼に対向するように前記回転軸の周方向における全角度範囲のうちの一部の角度範囲の検出領域内に設けられ、前記回転翼の近接を示す検出信号を取得するように構成された複数の検出器と、
前記複数の検出器の前記検出信号を処理するための信号処理装置と、を備え、
前記信号処理装置は、
前記複数の検出器の前記検出信号に基づいて、前記検出領域における前記回転翼の振動を表す部分波形を取得するための部分波形取得部と、
前記部分波形の位相が反転された反転波形の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形によって前記部分波形を補完し、前記検出領域よりも広い角度範囲における前記回転翼の振動を表す補完波形を取得するための波形補完部と、を含むことを特徴とする。
上記回転翼の振動計測装置によれば、回転翼の近接を示す検出信号を取得するための検出器が、回転軸の周方向における全角度範囲のうちの一部の角度範囲の検出領域内に複数設けられた構成となっている。すなわち、検出器は、回転軸の周方向における全角度範囲には設置されず一部の角度範囲にのみ設置されるので、検出器の設置数を低減することができ、よって回転翼の振動計測装置の小型化及び装置コストの低減が可能となる。
また、処理装置では、複数の検出器の検出信号に基づいて検出領域における回転翼の振動を表す部分波形を取得し、この部分波形の位相が反転された反転波形の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形によって部分波形を補完した補完波形を取得するように構成されている。こうした波形処理の結果得られる補完波形は、検出領域よりも広い角度範囲における回転翼の振動を表す。よって、上記波形処理により、検出器の設置数が少ないにもかかわらず、所望の角度範囲における回転翼の振動特性を取得することが可能となる。
幾つかの実施形態において、前記波形補完部は、前記全角度範囲の全領域における前記回転翼の振動を表す全周波形を前記補完波形として取得するように構成される。
これにより、回転翼の振動に関する情報を回転体の全周にわたって取得することができ、回転翼の振動特性をより正確に把握することが可能となる。
一実施形態において、前記複数の検出器が配置される前記検出領域は、前記回転翼の検出対象の振動モードの次数をnとしたとき、前記全角度範囲のうち(360/2n)度以上(ただし、nは1以上の整数)且つ180度以下の角度範囲の領域である。
上記実施形態では、複数の検出器が配置される検出領域の角度範囲を、全角度範囲のうち(360/2n)度以上(ただし、nは1以上の整数)としたので、検出領域における回転翼の振動を表す部分波形として、少なくとも半波長分の正弦波波形を検出器によって取得できる。こうして得られた部分波形(少なくとも半波長分の正弦波波形)を用いれば、その反転波形の鏡面対称形状を有する対称波形による補完により、少なくとも1個の完全な正弦波波形を補完波形として得ることができる。よって、回転翼の振動特性をより正確に把握することが可能となる。
また、複数の検出器が配置される検出領域の角度範囲を180度以下としたので、全周にわたって検出器を設置する場合に比べて、検出器の設置数を半分以下に削減できる。
さらに、一実施形態において、前記検出領域は、前記全角度範囲のうち180度の角度範囲の領域である。
これにより、回転翼の振動モードに関わらず、少なくとも半波長分の正弦波波形からなる部分波形を得ることができ、回転翼の振動特性をより正確に把握することが可能となる。
幾つかの実施形態において、前記回転翼の振動計測装置は、
前記回転翼に対向して配置され、前記回転軸の半径方向に沿って延びる複数の長穴を有する円弧状の検出器取付け板と、
前記複数の長穴をそれぞれ貫通するように設けられ、前記複数の検出器をそれぞれ前記検出器取付け板に締結するための複数のボルトと、をさらに備える。
これにより、ボルトを長穴内でスライドさせて長穴の長手方向におけるボルト位置を適宜調節することによって、回転軸の半径方向における検出器の位置調整を容易に行うことが可能となる。よって、回転翼に対する検出器の相対的な位置関係を適切に設定することが可能となる。
幾つかの実施形態において、前記回転翼の振動計測装置は、
前記回転翼に対向して配置され、前記複数の検出器が取り付けられる円弧状の検出器取付け板をさらに備え、
前記検出器取付け板が、周方向において少なくとも2つのセクションに分割された構成を有する。
これにより、回転体を取り除くことなく検出器取付け板を着脱することが可能となる。例えば、回転体の振動試験後に、複数の検出器が取り付けられた検出器取付け板のみを取り除き、回転体の試運転を引き続き行うことも可能となる。
幾つかの実施形態において、前記回転翼の振動計測装置は、
前記複数の検出器の位置をそれぞれ変化させることによって前記回転翼と各々の前記検出器との間の距離を調整するための複数の調整機構と、
前記複数の検出器からの検出信号の大きさに基づいて、前記複数の検出器の位置をそれぞれ独立して変化させるための制御信号を前記複数の調整機構に出力するための調整機構制御部と、をさらに備える。
回転翼と検出器との間の距離が正確に規定されていなければ、回転翼の近接を示す検出信号を精度よく検出できないことがある。
そこで、上記実施形態によれば、検出器からの検出信号の大きさを検出器と回転翼との間の距離を表す指標として用い、この検出信号の大きさに基づいて調整機構を制御するようにしたので、検出器と回転翼との間の距離を適切に調節することが可能となる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る回転翼の振動測定方法は、
回転軸に設けられた複数の回転翼の振動を計測するための方法であって、
前記回転翼に対向するように前記回転軸の周方向における全角度範囲のうちの一部の角度範囲の検出領域内に設けられた複数の検出器を用いて、前記回転翼の近接を示す検出信号を取得する検出ステップと、
前記複数の検出器の前記検出信号を処理する信号処理ステップと、を備え、
前記信号処理ステップは、
前記複数の検出器の前記検出信号に基づいて、前記検出領域における前記回転翼の振動を表す部分波形を取得する部分波形取得ステップと、
前記部分波形の位相が反転された反転波形の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形によって前記部分波形を補完し、前記検出領域よりも広い角度範囲における前記回転翼の振動を表す補完波形を取得する波形補完ステップと、を含むことを特徴とする。
上記回転翼の振動測定方法では、検出ステップにおいて、回転翼に対向するように設けられた複数の検出器を用いて回転翼の近接を示す検出信号を取得する。ここで、複数の検出器は、回転軸の周方向における全角度範囲のうちの一部の角度範囲の検出領域内に設けられた構成を有するので、検出器の設置数を低減することができ、よって回転翼の振動計測装置の小型化及び装置コストの低減が可能となる。
また、信号処理ステップでは、複数の検出器の検出信号に基づいて検出領域における回転翼の振動を表す部分波形を取得し、この部分波形の位相が反転された反転波形の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形によって部分波形を補完した補完波形を取得する。こうした波形処理の結果得られる補完波形は、検出領域よりも広い角度範囲における回転翼の振動を表す。よって、上記波形処理により、検出器の設置数が少ないにもかかわらず、所望の角度範囲における回転翼の振動特性を取得することが可能となる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、検出器の設置数を低減することができ、よって回転翼の振動計測装置の小型化及び装置コストの低減が可能となる。さらに、検出器の設置数が少ないにもかかわらず、所望の角度範囲における回転翼の振動特性を取得することが可能となる。
一実施形態に係る回転翼の振動計測装置の全体構成を示す図である。 図1に示す回転翼の振動計測装置のA方向矢視図(正面図)である。 信号処理装置の具体的な構成例を示す図である。 回転方向の振動成分を説明する図である。図4(a)は第2検出器の検出信号(各パルスのタイミング)を示す図であり、図4(b)は第1検出器の検出信号(各パルスのタイミング)を示す図であり、図4(c)は第1検出器の検出信号と第2検出器の検出信号の位相差を示す図であり、図4(d)は回転翼の回転方向振動成分を示す波形図である。 軸方向の振動成分を説明する図である。図5(a)は第1検出器の検出信号の電圧を示す図であり、(b)は第1検出器の検出信号の電圧を整流化した図であり、(c)は回転翼の軸方向振動成分を示す波形図である。 一実施形態における信号処理を説明する図である。図6(a)は部分波形を示す図であり、(b)は反転波形を示す図であり、(c)は鏡面対称波形を示す図であり、(d)は補完波形を示す図である。 一実施形態における検出器及び検出器取付け板を示す正面図である。 分割構造を有する検出器取付け板の具体的な構成例を示す正面図である。 調整機構の具体的な構成例を示す正面図である。 検出器の調整機構を説明するための図である。 一実施形態における検出器の位置調整方法を示すフローチャートである。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、実施形態として以下に記載され、あるいは、実施形態として図面で示された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
なお、以下の説明では、本発明の実施形態に係る回転翼の振動計測装置及び振動計測方法の適用対象である回転体として、蒸気タービンのロータを例示しているが、本発明の実施形態は、ガスタービン等の各種タービン、ポンプ又はファン等の他の装置に組み込まれている回転体にも適用できる。
図1は一実施形態に係る回転翼の振動計測装置の全体構成を示す図である。図2は図1に示す回転翼の振動計測装置のA方向矢視図(正面図)である。
図1及び図2に示す一実施形態において、回転体であるロータ1は、回転軸(ディスク)2と、該回転軸2の外周面に植設された複数の回転翼(動翼)4とを含んでいる。複数の回転翼4は、それぞれ、回転軸2の外周面に位置する基部4aから先端部4bが外方に向けて延びるように、回転軸2に対して放射状に設けられている。そして、回転軸2の周方向に配列された複数の回転翼4からなる翼列が、回転軸2の軸方向に沿って間隔を有して複数段設けられている。
本実施形態に係る回転翼の振動計測装置10は、回転翼4の振動を計測するための装置である。この回転翼の振動計測装置10は、例えば回転振動試験において用いられる。一般的に回転振動試験は、ロータ1を車室である真空室の中で回転させ、試験対象である回転翼4の振動特性を把握することを目的とするものである。
幾つかの実施形態において、回転翼の振動計測装置10は、回転翼4に対向するように設けられた複数の検出器12と、複数の検出器12の検出信号を処理するための信号処理装置20とを含んでいる。
複数の検出器12は、少なくとも回転翼4の先端部4bに対向するように配置された複数の第1検出器14を含む。
第1検出器14は、主として回転翼4の振動を検出する目的で設けられるものである。複数の第1検出器14は、回転翼4に対向するように回転軸2の周方向における全角度範囲のうちの一部の角度範囲αの検出領域内に設けられる。これらの複数の第1検出器14は、角度範囲αの検出領域内に等間隔で配置されていてもよい。例えば、複数の第1検出器14は、角度範囲180度の検出領域内に32個設けられる。
また、第1検出器14は、回転翼4の近接を示す検出信号を非接触で取得するように構成されている。すなわち、各第1検出器14は、回転翼4の近接を示す検出信号として、回転翼4の通過タイミングに関する情報や第1検出器14と回転翼4との距離に関する情報等を含んだ電気的信号を取得する。各第1検出器14は、近接センサであってもよい。近接センサは、物体の接近や近傍の検出対象の有無を非接触で検出するものであって、誘導形、静電容量形、超音波形、光電形又は磁気形等の構成を有していてもよい。例えば、第1検出器14として、電磁式検出器を用いることができる。電磁式検出器は、永久磁石、検出コイル及びヨークから構成され、永久磁石で形成された磁界を強磁性体である回転翼4が通過するとヨーク内の磁束密度が変化し、この磁束変化を検出コイルで誘導起電力として検出するようになっている。この電磁式検出器を第1検出器14として用いる場合、その検出信号の波形をパルス状の波形に変換することによって、回転翼4の通過時間をカウントすることができる。この回転翼4の通過時間は、回転翼4の回転方向の振動を導出する際に用いることができる。一方、第1検出器14の検出信号の電圧の大きさは、第1検出器14と回転翼4との距離を表すものであり、その電圧変化は、回転翼4の軸方向の振動を導出する際に用いることができる。回転翼4の回転方向及び軸方向の具体的な振動計測方法については後述する。
上記構成に加えて、複数の検出器12は、第1検出器14とは異なる第2検出器16又は第3検出器18の少なくとも一方を含んでいてもよい。
その場合、第2検出器16は、回転翼4の基部4aに対向するように配置され、主として基準パルスを検出する目的で設けられる。例えば、第2検出器16は、回転翼4の基部4aに対向するように2個設けられ、1回転に翼枚数分の基準パルスを検出する。第2検出器16を2個設ける場合、それぞれの第2検出器16は翼ピッチの1/2だけずらして設置してもよい。また、第3検出器18は、回転軸2に配置され、主として回転パルスを検出する目的で設けられる。例えば、第3検出器は回転軸2に1個設けられ、1回転1パルスの回転パルス信号を検出する。なお、第2検出器16又は第3検出器18のそれぞれの具体的な構成は上述した第1検出器14と同一であってもよい。
上記構成によれば、回転翼4の近接を示す検出信号を取得するための検出器12(少なくとも第1検出器14を含む)が、回転軸2の周方向における全角度範囲のうちの一部の角度範囲αの検出領域内に複数設けられた構成となっている。すなわち、検出器12(少なくとも第1検出器14を含む)は、回転軸2の周方向における全角度範囲には設置されず一部の角度範囲αにのみ設置されるので、検出器12の設置数を低減することができ、よって回転翼の振動計測装置10の小型化及び装置コストの低減が可能となる。
また、回転翼の振動計測装置10は、回転翼4に対向して配置され、第1検出器14が取り付けられる検出器取付け板30と、検出器取付け板30を支持するための支持部34とを含んでいてもよい。具体的に、検出器取付け板30は、回転軸2の回転中心Oを中心として角度範囲αの検出領域に対応して円弧状に設けられている。そして、その端部が、一対の支持部34によって支持された構成となっている。また、一対の支持部34の間には、円弧状のレール32が架け渡されており、この円弧状のレール32に沿って検出器取付け板30がスライド可能に取り付けられる構成であってもよい。その場合、検出器取付け板30は取付け板支持部34に対して着脱自在となっており、必要に応じて検出器取付け板30が設置される。また、回転翼の振動計測装置10は、ロータ1を軸支するためのロータ支持部(不図示)と、ロータ支持部に設置されたロータ1を回転させるための動力部(例えばモータ)と、ロータ1に対して振動を与えるための励振部(例えば空気ノズル)とを含んでいてもよい。
一実施形態に係る信号処理装置20は、部分波形取得部24と、波形補完部25とを含む。
部分波形取得部24は、少なくとも第1検出器14を含む複数の検出器12の検出信号に基づいて、検出領域における回転翼4の振動を表す部分波形を取得するように構成されている。
波形補完部25は、部分波形の位相が反転された反転波形の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形によって部分波形を補完し、検出領域よりも広い角度範囲における回転翼4の振動を表す補完波形を取得するように構成されている。例えば、波形補完部25では、角度範囲α=180度が検出領域である場合、180度を超える角度範囲における回転翼4の振動波形(補完波形)を取得する。この際、波形補完部25は、全角度範囲(角度範囲360度)の全領域における回転翼4の振動を表す全周波形を補完波形として取得するように構成されてもよい。これにより、回転翼4の振動に関する情報をロータ1の全周にわたって取得することができ、回転翼4の振動特性をより正確に把握することが可能となる。
ここで、信号処理装置の構成例について図3乃至図5を用いて詳細に説明する。なお、図3は信号処理装置の具体的な構成例を示す図である。図4は回転方向の振動成分を説明する図である。詳細には、図4(a)は第2検出器の検出信号(パルス)を示す図であり、図4(b)は第1検出器の検出信号(パルス)を示す図であり、図4(c)は第1検出器の検出信号と第2検出器の検出信号の位相差を示す図であり、図4(d)は回転翼の回転方向振動成分を示す波形図である。図5は軸方向の振動成分を説明する図である。詳細には、図5(a)は第1検出器の検出信号の電圧を示す図であり、(b)は第1検出器の検出信号の電圧を整流化した図であり、(c)は回転翼の軸方向振動成分を示す波形図である。
一構成例において、図2に示す信号処理装置20は、1次処理装置21と、2次処理装置23とを含む。
例えば、1次処理装置21は、位相差演算部22を含み、主に、各検出器12ごとの角変位を演算し、演算結果を2次処理装置21に出力するように構成されている。すなわち、1次処理装置21では、複数の検出器12からの検出信号が入力され、これらの検出信号に基づいて位相差演算を行う。
回転方向の振動計測を行う場合、1次処理装置21には、図4(a)及び図4(b)に示すような検出信号が入力される。第1検出器14及び第2検出器16からの検出信号は、回転翼4の枚数とその回転数によって決まる周波数の信号である。ところで、第2検出器16は回転翼4の基部4aの振動に関する情報を検出するものであるが、基部4aは振動が小さいので、図4(a)に示すように第2検出器16からの検出信号からは安定した回転周期Tの波形が得られる。一方、第1検出器14は回転翼4の先端部4bの振動に関する情報を検出するものであり、先端部4bは基部4aよりも振動が大きいので、図4(b)に示すように第1検出器14からの検出信号は周期が不安定な波形となっている。これは、回転軸2の回転による一定の周期が、回転方向における振動の影響を受けて乱れるためである。なお、厳密には、図4(a)及び図4(b)に示す波形は、第1検出器14又は第2検出器16からの検出信号を矩形波に整形したものとなっている。そして、位相差演算部22では、図4(a)に示す第2検出器16の検出信号と、図4(b)に示す第1検出器14の検出信号との位相差Δtを算出する。図4(c)に示す位相差Δtには、回転軸2の回転に基づく一定の回転成分と、振動による不安定な振動成分を含んでいる。そのため、位相差演算部22では、この位相差Δtから回転成分を引去ることによって回転翼4の回転方向の振動成分のみを抽出する。こうして、各第1検出器14における回転翼4の回転方向の振動成分が取得される。
一方、軸方向の振動計測を行う場合、1次処理装置21には、図5(a)に示すような検出信号が入力される。第1検出器14からの検出信号は、第1検出器14と回転翼4の先端部4bとの相対距離により変化する起電力に比例した振幅を有するとともに、回転軸2に取り付けられた回転翼4の枚数とその回転数によって決まる周波数の波形となる。さらに1次処理装置21では、この波形を整流化して図5(b)に示す波形を得る。次いで、1次処理装置21にて図5(b)の各波の振幅のピーク値を求め、これにより図5(c)に示す波形が得られる。こうして、各第1検出器14における回転翼4の軸方向の振動成分が取得される。
なお、本実施形態では、1次処理装置21における処理の少なくとも一部を、後述する部分波形取得部24の処理に含めてもよい。
例えば、2次処理装置23は、部分波形取得部24と波形補完部25とを含み、主に、1次処理装置21から入力された検出器基準の時系列データを翼基準の時系列データに並べ変えてFFT演算を実施し、各種振動解析を実施するように構成されている。
2次処理装置23は、以下に示す具体的構成を有していてもよい。
部分波形取得部24は、位相差演算部22で取得した各第1検出器14における回転翼4の回転方向又は軸方向の振動成分を、回転翼4と各第1検出器14の幾何学的関係に従って回転翼基準の時系列データに並び替える。これにより、例えば回転方向の振動については図4(d)に示すように、各回転翼4ごとに、角度範囲αの検出領域における回転方向の振動成分を示す部分波形50が得られる。
波形補完部25は、反転処理部26と鏡面対称処理部27と補完処理部28とを含み、図6に示すように部分波形50から補完波形53を導出するように構成されている。なお、図6は一実施形態における信号処理を説明する図である。図6(a)は部分波形を示す図であり、(b)は反転波形を示す図であり、(c)は鏡面対称波形を示す図であり、(d)は補完波形を示す図である。
ここでは一例として、角度範囲α=180度の検出領域に複数の第1検出器14を配置した場合について説明する。図6(a)は、角度範囲180度の検出領域で検出された部分波形50を示している。
図6(b)に示すように、反転処理部26では、部分波形50を横軸に対して反転処理し、反転波形51を取得するようになっている。
図6(c)に示すように、鏡面対称処理部27では、反転波形51の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形52を取得するようになっている。
図6(d)に示すように、補完処理部28では、対称波形52を部分波形50によって補完した補完波形53を取得するようになっている。補完波形53は、少なくとも部分波形50の少なくとも2倍の位相を有する。すなわち、補完波形53は、部分波形の検出領域(ここでは角度範囲α=180度)よりも広い角度範囲(ここでは360度)における振動波形として得られるものである。
なお、ここで信号処理に用いられる部分波形50は、半波長若しくは一波長、あるいは1/2λ×n(ただし、nは整数)の範囲であってもよい。例えば、検出信号から得られる部分波形50が、半波長より大きく且つ一波長より短い場合には、その波形のうち上記範囲を切り取って、反転処理や鏡面対称処理、補完処理を行うようにする。
このように、信号処理装置20では、複数の検出器12(少なくとも第1検出器14を含む)の検出信号に基づいて検出領域における回転翼4の振動を表す部分波形50を取得し、この部分波形50の位相が反転された反転波形51の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形52によって部分波形50を補完した補完波形53を取得するように構成されている。こうした波形処理の結果得られる補完波形53は、検出領域よりも広い角度範囲における回転翼4の振動を表す。よって、上記波形処理により、検出器12の設置数が少ないにもかかわらず、所望の角度範囲における回転翼4の振動特性を取得することが可能となる。
一実施形態において、複数の第1検出器14が配置される検出領域は、回転翼の検出対象の振動モードの次数をnとしたとき、全角度範囲のうち(360/2n)度以上(ただし、nは1以上の整数)且つ180度以下の角度範囲αの領域であってもよい。
このように、複数の第1検出器14が配置される検出領域の角度範囲αを、全角度範囲のうち(360/2n)度以上(ただし、nは1以上の整数)とすることによって、検出領域における回転翼4の振動を表す部分波形50として、少なくとも半波長分の正弦波波形を第1検出器14によって取得できる。こうして得られた部分波形(少なくとも半波長分の正弦波波形)50を用いれば、その反転波形51の鏡面対称形状を有する対称波形52による補完により、少なくとも1個の完全な正弦波波形を補完波形53として得ることができる。よって、回転翼4の振動特性をより正確に把握することが可能となる。すなわち、n次の場合には、n個の正弦波で表される部分波形50が得られる。そのため、(360/2n)度以上の角度範囲αを検出領域とすれば、少なくとも半波長分の部分波形50を取得できることとなる。例えば、半波長に足りない部分波形50の場合、補完処理を行っても完全な正弦波を得ることができず、欠落部を補間によって推定するなどの処理が必要になり、精度低下の要因になる。少なくとも半波長分の部分波形50が得られれば、データ欠落部を補間・補外等によって埋める場合に比べて高精度に波形を推定できる。
また、複数の第1検出器14が配置される検出領域の角度範囲αを180度以下とすることによって、全周にわたって第1検出器14を設置する場合に比べて、第1検出器14の設置数を半分以下に削減できる。
一実施形態において、複数の第1検出器14が配置される検出領域は、全角度範囲のうち180度の角度範囲αの領域(図2であってもよい。これにより、回転翼4の振動モードに関わらず、少なくとも半波長分の正弦波波形からなる部分波形50を得ることができ、回転翼4の振動特性をより正確に把握することが可能となる。
以下、一実施形態に係る回転翼の振動計測方法について詳述する。なお、以下の説明において、各用語には上述の図1〜図4と同一の符号を付している。
最初に、検出ステップにおいて、回転翼4に対向するように回転軸2の周方向における全角度範囲のうちの一部の角度範囲αの検出領域内に設けられた複数の検出器12(少なくとも第1検出器14を含む)を用いて、回転翼4の近接を示す検出信号を取得する。このとき、回転翼の振動計測装置10が、第1検出器14の他に第2検出器16及び第3検出器18を含む場合には、第2検出器16及び第3検出器18からの検出信号も同時に取得する。
次いで、信号処理ステップにおいて、複数の検出器12の検出信号を処理する。具体的に、信号処理ステップでは以下の処理を行う。
まず、部分波形取得ステップで、複数の検出器12の検出信号に基づいて、角度範囲αの検出領域における回転翼4の振動を表す部分波形50(図6(a)参照)を取得する。続いて、波形補完ステップで、部分波形50の位相が反転された反転波形51(図6(b)参照)の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形52(図6(c)参照)によって部分波形50を補完し、検出領域よりも広い角度範囲における回転翼の振動を表す補完波形53(図6(d)参照)を取得する。なお、これらの信号処理については、既に説明した構成と同一であるため詳細な説明は省略している。
上記回転翼の振動測定方法では、検出ステップにおいて、回転翼4に対向するように設けられた複数の検出器12(少なくとも第1検出器14を含む)を用いて回転翼4の近接を示す検出信号を取得する。ここで、複数の検出器12は、回転軸2の周方向における全角度範囲のうちの一部の角度範囲αの検出領域内に設けられた構成を有するので、検出器12の設置数を低減することができ、よって回転翼の振動計測装置10の小型化及び装置コストの低減が可能となる。
また、信号処理ステップでは、複数の検出器12(少なくとも第1検出器14を含む)の検出信号に基づいて検出領域における回転翼4の振動を表す部分波形50を取得し、この部分波形50の位相が反転された反転波形51の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形52によって部分波形50を補完した補完波形53を取得する。こうした波形処理の結果得られる補完波形53は、検出領域よりも広い角度範囲における回転翼4の振動を表す。よって、上記波形処理により、検出器12の設置数が少ないにもかかわらず、所望の角度範囲における回転翼4の振動特性を取得することが可能となる。
また、上述した回転翼の振動計測装置は、以下の構成をさらに備えていてもよい。
図7は一実施形態における検出器及び検出器取付け板を示す正面図である。なお、上述の図2と同一の構成については、その詳細な説明を省略する。
図7に示すように、一実施形態において、回転翼の振動計測装置10は、複数の長穴36を有する検出器取付け板30と、複数の長穴36をそれぞれ貫通するように設けられる複数のボルト(不図示)とを含んでいる。検出器取付け板30は、回転翼4に対向して配置され、少なくとも複数の第1検出器14が取り付けられる。検出器取付け板30に形成される複数の長穴36は、回転軸2の半径方向(図7の矢印方向)に沿って延在している。そして、この長穴36を貫通するボルトによって、複数の第1検出器14がそれぞれ検出器取付け板30に締結される。この構成により、ボルトを長穴36内でスライドさせて長穴36の長手方向におけるボルト位置を適宜調節することによって、回転軸2の半径方向における第1検出器14の位置調整を容易に行うことが可能となる。よって、回転翼4に対する第1検出器14の相対的な位置関係を適切に設定することが可能となる。また、第2検出器16も、何れかの長穴36に取り付けることもできる。
図8は分割構造を有する検出器取付け板の具体的な構成例を示す正面図である。なお、上述の図2及び図7と同一の構成については、その詳細な説明を省略する。
図8に示すように、一実施形態において、検出器取付け板30は、回転軸2の周方向において、分割線38を境界として少なくとも2つのセクション30a,30bに分割された構成を有する。図8(a)に示すように、振動試験時には2つのセクション30a,30bは互いに締結された状態で固定される。そして、図8(b)に示すように、回転試験終了後には2つのセクション30a,30bは、互いに異なる方向へそれぞれレール32に沿ってスライド移動され、支持部34から取り除かれる。
これにより、ロータ1を取り除くことなく検出器取付け板30を着脱することが可能となる。例えば、ロータ1の振動試験後に、複数の第1検出器14が取り付けられた検出器取付け板30のみを取り除き、ロータ1の試運転を引き続き行うことも可能となる。なお、検出器取付け板30は、2つのセクション30a,30bが連結された状態で、角度範囲αが180度以下となるように構成してもよい。これにより、各セクション30a,30bのレール32への着脱が容易となる。
図9は調整機構の具体的な構成例を示す正面図である。図10は検出器の調整機構を説明するための図である。図11は一実施形態における検出器の位置調整方法を示すフローチャートである。
図9及び図10に示すように、一実施形態において、回転翼の振動計測装置10は、複数の検出器(少なくとも第1検出器14を含む)12の位置をそれぞれ調整するための複数の調整機構40と、複数の調整機構40を制御するための調整機構制御部45とを含む。
複数の調整機構40は、第1検出器14の位置をそれぞれ変化させることによって回転翼4と各々の第1検出器14との間の距離を調整するように構成されている。図9には、ラックアンドピニオンにより構成される調整機構40を例示している。すなわち、各調整機構40は、検出器取付け板30に形成された調整機構設置用開口31に配置され、該検出器取付け板30に軸支されたピニオンギア41と、ピニオンギア41を回転駆動するための駆動部(不図示)とを含んでいる。また、第1検出器14は、ピニオンギア41と噛合するように形成された直線状の歯車部を有している。そして、後述する調整機構制御部45からの制御信号に基づいて駆動部によりピニオンギア41が回転され、これに伴い第1検出部14が移動することによって、第1検出部14と回転翼4との相対距離が調整されるようになっている。
調整機構制御部45は、複数の第1検出器14からの検出信号の大きさに基づいて、複数の第1検出器14の位置をそれぞれ独立して変化させるための制御信号を複数の調整機構40に出力するように構成されている。
次に、図11を参照して、一実施形態における第1検出器14の調整手順について説明する。
まず、ロータ1を定速回転数で回転する。調整機構制御部45には、各第1検出器14で回転翼4をセンシングした検出信号が入力される。そして、調整機構制御部45は、入力された検出信号から各第1検出器14ごとの時系列的な電圧データV,V,…,V,…V(ただし、i,nは整数、且つi≦n)を検出する(S1)。そして、平均化処理において、下記式(1)により第1検出器14における平均電圧VAVEを算出する(S2)。
(V+V+…+V)/n=VAVE …(1)
続いて、下記式(2)により平均電圧VAVEに対する任意の電圧Vの出力差を検出する(S3)。
−VAVE=V’ …(2)
そして、出力差V’が0であるか否かを判定し(S4)、出力差V’が0である場合には、第1検出器14と回転翼4との距離dが適切であると判断し、第1検出器14は移動しない(S5)。一方、出力差V’が0ではない場合には、第1検出器14と回転翼4との距離dが適切ではないと判断し、次いで出力差V’が0よりも大きいか又は小さいかを判定する(S6)。出力差V’が0よりも大きい場合、第1検出器14が回転翼4に近づきすぎていると判断し、調整機構40を制御して第1検出器14を回転翼4から遠ざける(S7)。一方、出力差V’が0よりも小さい場合、第1検出器14が回転翼4から遠すぎると判断し、調整機構40を制御して第1検出器14を回転翼4に近づける(S8)。
上記実施形態によれば、検出器12(少なくとも第1検出器14)からの検出信号の大きさを検出器12と回転翼4との間の距離dを表す指標として用い、この検出信号の大きさに基づいて調整機構40を制御するようにしたので、検出器12と回転翼4との間の距離を適切に調節することが可能となる
以上説明したように、上述の実施形態によれば、検出器12の設置数を低減することができ、よって回転翼の振動計測装置10の小型化及び装置コストの低減が可能となる。さらに、検出器12の設置数が少ないにもかかわらず、所望の角度範囲における回転翼の振動特性を取得することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。
1 ロータ(回転体)
2 回転軸(ディスク)
4 回転翼(動翼)
4a 基部
4b 先端
10 回転翼の振動計測装置
12 検出器
14 第1検出器
16 第2検出器
18 第3検出器
20 信号処理装置
21 1次処理装置
22 位相差演算部
23 2次処理装置
24 部分波形取得部
25 波形補完部
26 反転処理部
27 鏡面対称処理部
28 補完処理部
30 検出器取付け板
31 調整機構設置用開口
32 レール
34 取付け板支持部
36 長穴
38 分割線
40 調整機構
41 ギア
45 調整機構制御部

Claims (8)

  1. 回転軸に設けられた複数の回転翼の振動を計測するための装置であって、
    前記回転翼に対向するように前記回転軸の周方向における全角度範囲のうちの一部の角度範囲の検出領域内に設けられ、前記回転翼の近接を示す検出信号を取得するように構成された複数の検出器と、
    前記複数の検出器の前記検出信号を処理するための信号処理装置と、を備え、
    前記信号処理装置は、
    前記複数の検出器の前記検出信号に基づいて、前記検出領域における前記回転翼の振動を表す部分波形を取得するための部分波形取得部と、
    前記部分波形の位相が反転された反転波形の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形によって前記部分波形を補完し、前記検出領域よりも広い角度範囲における前記回転翼の振動を表す補完波形を取得するための波形補完部と、を含むことを特徴とする回転翼の振動計測装置。
  2. 前記波形補完部は、前記全角度範囲の全領域における前記回転翼の振動を表す全周波形を前記補完波形として取得するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の回転翼の振動計測装置。
  3. 前記複数の検出器が配置される前記検出領域は、前記回転翼の検出対象の振動モードの次数をnとしたとき、前記全角度範囲のうち(360/2n)度以上(ただし、nは1以上の整数)且つ180度以下の角度範囲の領域であることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転翼の振動計測装置。
  4. 前記検出領域は、前記全角度範囲のうち180度の角度範囲の領域であることを特徴とする請求項3に記載の回転翼の振動計測装置。
  5. 前記回転翼に対向して配置され、前記回転軸の半径方向に沿って延びる複数の長穴を有する円弧状の検出器取付け板と、
    前記複数の長穴をそれぞれ貫通するように設けられ、前記複数の検出器をそれぞれ前記検出器取付け板に締結するための複数のボルトと、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の回転翼の振動計測装置。
  6. 前記回転翼に対向して配置され、前記複数の検出器が取り付けられる円弧状の検出器取付け板をさらに備え、
    前記検出器取付け板が、周方向において少なくとも2つのセクションに分割された構成を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の回転翼の振動計測装置。
  7. 前記複数の検出器の位置をそれぞれ変化させることによって前記回転翼と各々の前記検出器との間の距離を調整するための複数の調整機構と、
    前記複数の検出器からの検出信号の大きさに基づいて、前記複数の検出器の位置をそれぞれ独立して変化させるための制御信号を前記複数の調整機構に出力するための調整機構制御部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の回転翼の振動計測装置。
  8. 回転軸に設けられた複数の回転翼の振動を計測するための方法であって、
    前記回転翼に対向するように前記回転軸の周方向における全角度範囲のうちの一部の角度範囲の検出領域内に設けられた複数の検出器を用いて、前記回転翼の近接を示す検出信号を取得する検出ステップと、
    前記複数の検出器の前記検出信号を処理する信号処理ステップと、を備え、
    前記信号処理ステップは、
    前記複数の検出器の前記検出信号に基づいて、前記検出領域における前記回転翼の振動を表す部分波形を取得する部分波形取得ステップと、
    前記部分波形の位相が反転された反転波形の振幅方向に対する鏡面対称形状を有する対称波形によって前記部分波形を補完し、前記検出領域よりも広い角度範囲における前記回転翼の振動を表す補完波形を取得する波形補完ステップと、を含むことを特徴とする回転翼の振動計測方法。
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