JP6014459B2 - シリンダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダ装置に関する。
シリンダ装置には、ピストンロッドのシリンダからの伸長に応じてロッドガイドに当接するリバウンドクッションをピストンロッドに設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−17192号公報
リバウンドクッションは、シリンダとの間に所定の流路を形成するように設計、製造されるものであるが、作動流体による膨潤や、経時的変形、他の部材への乗り上げによる変形等で、シリンダとの間の流路を狭めてしまう可能性がある。流路が狭まると、リバウンドクッションが流路抵抗となり、シリンダ装置の作動特性が変化してしまう可能性があった。
したがって、本発明は、作動特性の変化を抑制可能なシリンダ装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ピストンロッドに設けられ該ピストンロッドのシリンダからの伸長に応じてロッドガイドに当接するリバウンドクッションと、前記ピストンロッドに固定され、前記リバウンドクッションと当接して前記ピストン方向への移動を規制し、前記シリンダとの間に隙間を有するリバウンドストッパと、を備え、前記リバウンドクッションは、筒状をなし、少なくとも前記リバウンドストッパ側端面に、軸方向内方に凹む複数の凹部が設けられることにより、周方向に隣り合う該凹部の間に軸方向外方に突出する突起部が設けられ、前記ピストンロッドと対向する内周側に軸方向に貫通する内周側貫通路が、前記シリンダと対向する外周側に軸方向に貫通する外周側貫通路が、それぞれ形成され、前記内周側貫通路と前記外周側貫通路とが、周方向の位置をずらして配置され、前記外周側貫通路は前記突起部と周方向の位置を合わせて配置される構成とした。
本発明によれば、作動特性の変化を抑制可能となる。
本発明の一実施形態に係るシリンダ装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダ装置のリバウンドクッションを示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は正断面図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダ装置の要部を示す断面図であって外周側貫通路による作動流体の流れを説明する図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダ装置の要部を示す断面図であって内周側貫通路および凹部による作動流体の流れ説明する図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダ装置の要部を示す断面図であって内周側貫通路および切欠部による作動流体の流れを説明する図である。
本発明に係る一実施形態のシリンダ装置を図面を参照して以下に説明する。
図1に示す本実施形態のシリンダ装置10は、作動流体として油液が用いられる油圧緩衝器であり、自動車等の車両のサスペンション装置に用いられるものである。シリンダ装置10は、円筒状の内筒11と、内筒11より大径で内筒11との間にリザーバ室12を形成するように内筒11の外周側に同軸状に設けられる有底円筒状の外筒13とからなるシリンダ14を有している。つまり、このシリンダ装置10は、そのシリンダ14が内筒11と外筒13とを有する複筒式となっている。なお、複筒式に限らず、単筒式のシリンダ装置にも適用可能である。
シリンダ装置10は、内筒11の中心軸線上に配置されるとともに軸方向一端側が内筒11の内部に挿入され軸方向他端側が内筒11および外筒13のそれぞれの開口側から外部へ延出されるピストンロッド15と、このピストンロッド15の一端側に連結され内筒11内に摺動可能に嵌装されて内筒11内を二つの室16,17に区画するピストン18とを有している。内筒11内には、作動流体としての油液が封入されることになり、内筒11と外筒13との間のリザーバ室12には、作動流体としての油液および高圧ガスが封入されることになる。
シリンダ装置10は、シリンダ14を構成する内筒11および外筒13の軸方向における開口側に配置される筒状のロッドガイド21と、外筒13の軸方向におけるロッドガイド21よりもさらに外側に配置される環状のオイルシール22と、内筒11および外筒13の軸方向のロッドガイド21およびオイルシール22とは反対側に配置されるベースバルブ23とを有している。ロッドガイド21およびオイルシール22には、それぞれの内側にピストンロッド15が摺動可能に挿通される。ロッドガイド21は、ピストンロッド15を、その径方向移動を規制しつつ軸方向移動可能に支持して、このピストンロッド15の移動を案内する。オイルシール22は、その内周部で、軸方向に移動するピストンロッド15に摺接して、内筒11内の油液およびリザーバ室12内の高圧ガスおよび油液が外部に漏出するのを規制する。なお、本実施形態ではリザーバ室12内に作動流体としての油液および高圧ガスを封入するとしたが、高圧ガスに限らず、空気を封入してもよい。
外筒13は、金属製であり、円筒状の胴部25と、この胴部25におけるピストンロッド15の突出側とは反対の一端側を閉塞させる底部26と、胴部25におけるピストンロッド15の突出側の開口部27の位置から径方向内方に突出する係止部28とを有する略有底円筒状をなしている。
内筒11は、金属製であり、円筒状をなし、軸方向の一端側が外筒13の底部26の内側に配置されるベースバルブ23のベースボディ30に嵌合状態で支持され、軸方向の他端側が外筒13の開口部27の内側に嵌合されるロッドガイド21に支持されている。
ベースバルブ23のベースボディ30は金属製であり、ベースボディ30には、内筒11内の室17と、外筒13と内筒11との間のリザーバ室12とを連通可能な油通路31,32が形成されている。また、ベースボディ30には内側の油通路31を開閉可能な縮み側減衰バルブとしてのディスクバルブ33が底部26側に配置されるとともに、外側の油通路32を開閉可能なチェックバルブとしてのディスクバルブ34が底部26とは反対側に配置されている。これらディスクバルブ33,34は、リベット35でベースボディ30に取り付けられている。
ディスクバルブ33は、ディスクバルブ34の図示略の通路穴および油通路31を介して流れる室17からリザーバ室12側への油液の流れを許容して減衰力を発生する一方で逆方向の油液の流れを規制し、これとは反対に、ディスクバルブ34は油通路32を介して流れるリザーバ室12から室17側への油液の流れを抵抗無く許容する一方で逆方向の油液の流れを規制する。つまり、ディスクバルブ33は、ピストンロッド15が縮み側に移動しピストン18が室17側に移動して室17の圧力が上昇すると油通路31を開くことになり、その際に減衰力を発生する減衰バルブである。また、ディスクバルブ34は、ピストンロッド15が伸び側に移動しピストン18が室16側に移動して室17の圧力が下降すると油通路32を開くことになるが、その際にリザーバ室12から室17内に実質的に減衰力を発生せずに油液を流すサクションバルブである。
ピストンロッド15は、金属製であり、略一定径の主軸部37と、内筒11内に挿入される側の端部の、主軸部37よりも小径の取付軸部38とを有している。取付軸部38にはナット40が螺合されており、このナット40によってピストン18およびその両側のディスクバルブ41,42がピストンロッド15に取り付けられている。ピストンロッド15は、ピストン18と一体的に移動する。
ピストン18には、内筒11の底部26側の室(ボトム側室)17と底部26とは反対側の室(ロッド側室)16とを連通可能な油通路44および油通路45が形成されている。また、ピストン18には、油通路44を開閉可能な縮み側減衰バルブである上記したディスクバルブ41が底部26とは反対側に配置されるとともに、油通路45を開閉可能な伸び側減衰バルブとしての上記したディスクバルブ42が底部26側に配置されている。
ディスクバルブ41は油通路44を介して流れる室17から室16側への油液の流れを許容する一方で逆方向の油液の流れを規制し、これとは反対に、ディスクバルブ42はディスクバルブ41の図示略の通路穴および油通路45を介して流れる室16側から室17への油液の流れを許容する一方で逆方向の油液の流れを規制する。つまり、ディスクバルブ41は、ピストンロッド15が縮み側に移動しピストン18が室17側に移動して室17の圧力が上昇すると油通路44を開くことになり、その際に減衰力を発生する減衰バルブである。また、ディスクバルブ42は、ピストンロッド15が伸び側に移動しピストン18が室16側に移動して室16の圧力が上昇すると油通路45を開くことになり、その際に減衰力を発生する減衰バルブである。
なお、ピストンロッド15が伸び側に移動して内筒11からの突出量が増大すると、その分の油液がリザーバ室12からベースバルブ23のディスクバルブ34を開きつつ油通路32を介して室17に流れることになり、逆にピストンロッド15が縮み側に移動して内筒11への挿入量が増大すると、その分の油液が室17からディスクバルブ33を開きつつ油通路31を介してリザーバ室12に流れることになる。
ロッドガイド21は、略段付き円筒状をなす金属製のロッドガイド本体50と、ロッドガイド本体50の内周部に嵌合固定される円筒状のカラー51とからなっている。カラー51は、SPCC材やSPCE材などの金属製の円筒体の内周面にフッ素樹脂含浸青銅が被覆されて形成されるものである。
ロッドガイド本体50は、軸方向一側の挿入部53と、軸方向他側にあって挿入部53よりも大径の鍔部54とを有しており、挿入部53において内筒11の内周側に挿入され、鍔部54において外筒13の胴部25の内周部に嵌合挿入される。ロッドガイド本体50の径方向の中央には、軸方向の鍔部54側に大径穴部56が、軸方向の挿入部53側に大径穴部56よりも小径の小径穴部57が、それぞれ形成されている。
ロッドガイド本体50には、軸方向の鍔部54側の端部に、軸方向に突出する環状凸部59が形成されており、この環状凸部59の径方向内側位置に、軸方向に沿って貫通する連通穴60が形成されている。連通穴60は、外筒13と内筒11との間のリザーバ室12に連通している。なお、カラー51は、ロッドガイド本体50の小径穴部57内に嵌合されており、ロッドガイド21には、このカラー51内にピストンロッド15が主軸部37において摺接するように挿通される。
オイルシール22は、金属製の芯材にゴムを接着したものであり、外筒13の軸方向の一端部に配置され、その内周部においてピストンロッド15の主軸部37の外周部に圧接することになり、ロッドガイド21とピストンロッド15の主軸部37との隙間から漏れ出る油液等の外側への漏れ出しを規制する。オイルシール22は、その外周部の軸方向一側がロッドガイド21の環状凸部59に当接し、軸方向他側が外筒13の係止部28に当接している。
ピストンロッド15の主軸部37には、内筒11内に位置する部分、言い換えればピストン18とロッドガイド21との間となる部分に、金属製のリバウンドストッパ61が固定されている。このリバウンドストッパ61は、有孔円板状のストッパ部62と、ストッパ部62の内周側から軸方向一側に延出する係合部63とを有しており、係合部63が径方向内方に加締められてピストンロッド15に固定されている。つまり、リバウンドストッパ61は、加締め前の係合部63が軸方向の取付軸部38側に向く姿勢でその内周部においてピストンロッド15の主軸部37の外周部に嵌合させられることになり、この状態で、主軸部37の外周部に形成された固定溝64に係合部63が加締められて係合することにより、主軸部37の軸方向所定位置に固定される。リバウンドストッパ61の最大外径であるストッパ部62の外径は、内筒11の内径よりも小径となっている。
ピストンロッド15の主軸部37には、リバウンドストッパ61のロッドガイド21側に、リバウンドクッション66が設けられている。このリバウンドクッション66は、ピストンロッド15のシリンダ14からの伸長に応じてロッドガイド21に当接してピストンロッド15のシリンダ14からの伸長をリバウンドストッパ61とで制限する。つまり、ピストンロッド15がシリンダ14からの伸長量を増大させると、リバウンドクッション66は、リバウンドストッパ61に保持されてピストンロッド15とともにロッドガイド21側に移動し、ロッドガイド21に当接後、ロッドガイド21とリバウンドストッパ61とに挟まれて弾性変形し、限界まで弾性変形するとリバウンドストッパ61およびこれに固定されたピストンロッド15をロッドガイド21に対し停止させる。
リバウンドクッション66は、熱可塑性ポリエステル系エラストマー(TPEE)材から一体成形されるもので、略円筒状をなしていて、内周面67がピストンロッド15の主軸部37の円筒面状の外周面68に対向し、外周面69が内筒11の円筒面状の内周面70に対向する。
リバウンドクッション66は、図2に示すように、円筒体に対して、軸方向一側の端面71に軸方向内方に凹む複数の凹部72を形成し、軸方向他側の端面73に軸方向内方に凹む複数の凹部74を形成し、内周面67に径方向外側に凹む複数の貫通溝76を形成し、外周面69に径方向内方に凹む複数の貫通溝77を形成した形状をなしている。
軸方向一側の凹部72は、周方向に等間隔で複数、具体的には6カ所形成されており、リバウンドクッション66を径方向に貫通している。周方向に隣り合う凹部72,72同士の間は、軸方向外方に突出する突起部79となっている。よって、突起部79も周方向に等間隔で凹部72と同じ6カ所形成されている。
軸方向他側の凹部74は、周方向に等間隔で複数、具体的には6カ所形成されており、リバウンドクッション66を径方向に貫通している。周方向に隣り合う凹部74,74同士の間は、軸方向外方に突出する突起部80となっている。よって、突起部80も周方向に等間隔で凹部74と同じ6カ所形成されている。つまり、リバウンドクッション66は、その両側端面71,73に複数の突起部79および複数の突起部80を有している
ここで、軸方向一側の凹部72と軸方向他側の凹部74とは、周方向の位置を合わせており、その結果、軸方向一側の突起部79と軸方向他側の突起部80とについても、周方向の位置を合わせている。軸方向一側のすべての凹部72には、軸方向にさらに凹んで径方向に延びる切欠部82が周方向の中央に形成されており、軸方向他側のすべての凹部74にも、軸方向にさらに凹んで径方向に延びる切欠部83が周方向の中央に形成されている。つまり、リバウンドクッション66は、その両側端面71,73に、径方向に延びる切欠部82,83を有している。
内周面67の貫通溝76は、周方向に等間隔で複数、具体的には6カ所形成されており、周方向の位置を凹部72,74に合わせて配置されている。貫通溝76は、軸方向一側の凹部72の底から軸方向他側の凹部74の底までリバウンドクッション66を軸方向に貫通している。貫通溝76の内側が、リバウンドクッション66のピストンロッド15と対向する内周側にて軸方向に貫通する内周側貫通路85を構成する。軸方向一側の凹部72の底に形成された切欠部82は、一側が内周側貫通路85と連通し、他側がリバウンドクッション66の外周側と連通するように、貫通溝76の底から外周面69までリバウンドクッション66を径方向に貫通して形成されている。軸方向他側の凹部74の底に形成された切欠部83も、一側が内周側貫通路85と連通し、他側がリバウンドクッション66の外周側と連通するように、貫通溝76の底から外周面69までリバウンドクッション66を径方向に貫通して形成されている。
外周面69の貫通溝77は、周方向に等間隔で複数、具体的には6カ所形成されており、周方向の位置を突起部79,80と合わせて配置されている。貫通溝77は、軸方向一側の突起部79の先端から軸方向他側の突起部80の先端までリバウンドクッション66を軸方向に貫通している。貫通溝77の内側が、リバウンドクッション66の内筒11と対向する外周側にて軸方向に貫通する外周側貫通路86を構成する。凹部72,74と突起部79,80とが周方向の位置をずらしていることから、内周側貫通路85と外周側貫通路86とは、周方向の位置をずらして配置されている。具体的には、周方向に隣り合う内周側貫通路85,85間の中央に外周側貫通路86が配置され、周方向に隣り合う外周側貫通路86,86間の中央に内周側貫通路85が配置されている。
内周面67の径方向に隣り合う貫通溝76,76の各間の面部88は、円筒面を軸方向に沿う二本の線で切断した形状をなしており、六カ所形成されていて、すべての面部88は同じ円筒面を構成するように配置されている。外周面69の径方向に隣り合う貫通溝77,77の各間の面部89は、円筒面を軸方向に沿う二本の線で切断した形状をなしており、六カ所形成されていて、すべての面部89は同じ円筒面を構成するように配置されている。
リバウンドクッション66は、軸方向一側を表、軸方向他側を裏とすると、表裏で形状に違いがなく、言い換えれば表裏反転しても同形状をなすものとなっている。なお、これは組み付け時の確認に要する工数を低減するための構造であり、軸方向一側の片側端面71に凹部72、突起部79および切欠部82を形成し、軸方向一側の片側端面をこれらのない例えば平坦な形状としても良い。この場合、片側端面71をリバウンドストッパ61側に配置することになる。
リバウンドクッション66は、内周面67の最も径方向内側となる面部88の内径が、ピストンロッド15の主軸部37の外周面68の外径よりも若干大径となっており、外周面69の最も径方向外側となる面部89の外径が、内筒11の内周面70との間に、流路抵抗とならない隙間を形成するように内筒11の内周面70の内径よりも所定値小径となっている。
図1に示すように、上記のリバウンドクッション66が、ピストンロッド15の主軸部37を内側に挿通させるようにして、リバウンドストッパ61のロッドガイド21側に装着される。そして、ピストンロッド15がシリンダ14に対して軸方向に移動すると、内筒11内の室16の油液が、主にリバウンドクッション66の外周面69と内筒11の内周面70との隙間を介して移動する。そして、上記したように、ピストンロッド15がシリンダ14からの伸長量を増大させると、リバウンドクッション66は、ロッドガイド21とリバウンドストッパ61とに挟まれて弾性変形した後、リバウンドストッパ61およびこれに固定されたピストンロッド15をロッドガイド21に対し停止させる。
ここで、リバウンドクッション66は、油液に浸漬されているため油液により膨潤を生じたり、経時的変形、リバウンドストッパ61への乗り上げによる変形等で、内筒11の内周面70との間の流路を狭めてしまう可能性がある。
これに対して、本実施形態のシリンダ装置10によれば、リバウンドクッション66に、ピストンロッド15と対向する内周側に軸方向に貫通する内周側貫通路85が、内筒11と対向する外周側に軸方向に貫通する外周側貫通路86が、それぞれ形成されているため、これら内周側貫通路85および外周側貫通路86を介して油液を軸方向に流すことができる。したがって、リバウンドクッション66が流路抵抗となることを抑制できるため、シリンダ装置10の作動特性のリバウンドクッション66に起因する変化を抑制可能となる。また、内周側貫通路85と外周側貫通路86とが周方向の位置をずらして配置されているため、リバウンドクッション66の強度低下を抑制することができる。加えて、外周面69に外周側貫通路86を形成することにより、膨潤時は、外周側貫通路86が拡大変形することになって流路面積を拡大できる。また、従来構造のシリンダ装置に対してリバウンドクッション66の変更のみで対応可能となるため、組み付け性を低下させたり、部品点数を増加させたりすることがなく、変更コストの増加も抑制することができる。
リバウンドクッション66は、リバウンドストッパ61と当接しリバウンドストッパ61に乗り上げやすい突起部79,80と周方向の位置を合わせて外周側貫通路86が配置されているため、リバウンドストッパ61への乗り上げに対し効果的に流路を確保可能となる。
リバウンドクッション66が、例えば膨潤したりリバウンドストッパ61に乗り上げたりして図3に示すように内筒11の内周面70との間の流路を狭めてしまうことがあっても、外周面69には、軸方向に貫通する外周側貫通路86が形成されているため、外周側貫通路86を介して、図3に二点鎖線矢印で示すように、軸方向に油液を流すことができる。また、このとき、図4に二点鎖線矢印で示すように、内周面67にも、軸方向に貫通する内周側貫通路85が形成されているため、内周側貫通路85を介して軸方向に、内周側貫通路85と周方向の位置が合う凹部74を介して径方向外側に油液を流すことができる。
また、上記に加えて、例えばリバウンドストッパ61やロッドガイド21からの荷重入力によって、図5に示すように、リバウンドストッパ61に当接する突起部80が潰れて、凹部74が狭くなることがあっても、凹部74に形成された切欠部83が内周側貫通路85と連通しているため、内周側貫通路85を介して軸方向に、内周側貫通路85に連通する切欠部83を介して径方向外側に油液を流すことができる。
また、リバウンドクッション66は、油液により比較的膨潤しやすい熱可塑性ポリエステル系エラストマー材で形成されているため、内周側貫通路85および外周側貫通路86を形成することによるシリンダ装置10の作動特性変化の抑制効果が高くなる。
以上の実施形態では複筒式の油圧緩衝器をシリンダ装置10として示したが、単筒式油圧緩衝器、三重管等の多筒式油圧緩衝器、油圧アクティブサスペンション等の流体圧緩衝器にも適用可能である。また、作動流体として気体を用いるものにも適用可能である。
以上に述べた実施形態は、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装され該シリンダ内を二室に区画するピストンと、前記シリンダの開口側に設けられるロッドガイドと、一端側が前記ピストンに連結されるとともに前記ロッドガイドを挿通して他端側が前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、前記ピストンロッドに設けられ該ピストンロッドの前記シリンダからの伸長に応じて前記ロッドガイドに当接するリバウンドクッションと、を備え、前記リバウンドクッションには、前記ピストンロッドと対向する内周側に軸方向に貫通する内周側貫通路が、前記シリンダと対向する外周側に軸方向に貫通する外周側貫通路が、それぞれ形成されており、前記内周側貫通路と前記外周側貫通路とは、周方向の位置をずらして配置されていることを特徴とする。これにより、リバウンドクッションは、内周側および外周側で軸方向に貫通する内周側貫通路および外周側貫通路を介して油液を軸方向に流すことができる。したがって、リバウンドクッションが流路抵抗となることを抑制できるため、シリンダ装置の作動特性の変化を抑制可能となる。また、内周側貫通路と外周側貫通路とが周方向の位置をずらして配置されているため、リバウンドクッションの強度低下を抑制することができる。また、従来構造のシリンダ装置に対してリバウンドクッションの変更のみで対応可能となるため、組み付け性を低下させたり、部品点数を増加させたりすることがなく、変更コストの増加も抑制することができる。
また、前記リバウンドクッションは、その片側端面または両側端面に複数の突起部を有し、該突起部と周方向の位置を合わせて前記外周側貫通路が配置されているため、他の部材に乗り上げやすい突起部と周方向の位置を合わせて外周側貫通路を配置することになり、他の部材への乗り上げに対し効果的に流路を確保可能となる。
また、前記リバウンドクッションは、その片側端面または両側端面に径方向に延びる切欠部を有し、該切欠部は一側が前記内周側貫通路と連通し、他側が外周側と連通するため、内周側貫通路を介して軸方向に、内周側貫通路に連通する切欠部を介して径方向外側に油液を流すことができる。
また、前記リバウンドクッションは、油液により比較的膨潤しやすい熱可塑性ポリエステル系エラストマー材で形成されているため、内周側貫通路および外周側貫通路を形成することによるシリンダ装置の作動特性変化の抑制効果が高くなる。
10 シリンダ装置
14 シリンダ
15 ピストンロッド
16,17 室
18 ピストン
21 ロッドガイド
66 リバウンドクッション
71,73 端面
79,80 突起部
82,83 切欠部
85 内周側貫通路
86 外周側貫通路

Claims (3)

  1. 作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に嵌装され該シリンダ内を二室に区画するピストンと、
    前記シリンダの開口側に設けられるロッドガイドと、
    一端側が前記ピストンに連結されるとともに前記ロッドガイドを挿通して他端側が前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、
    前記ピストンロッドに設けられ該ピストンロッドの前記シリンダからの伸長に応じて前記ロッドガイドに当接するリバウンドクッションと、
    前記ピストンロッドに固定され、前記リバウンドクッションと当接して前記ピストン方向への移動を規制し、前記シリンダとの間に隙間を有するリバウンドストッパと、
    を備え、
    前記リバウンドクッションは、筒状をなし、少なくとも前記リバウンドストッパ側端面に、軸方向内方に凹む複数の凹部が設けられることにより、周方向に隣り合う該凹部の間に軸方向外方に突出する突起部が設けられ、前記ピストンロッドと対向する内周側に軸方向に貫通する内周側貫通路が、前記シリンダと対向する外周側に軸方向に貫通する外周側貫通路が、それぞれ形成されており、
    前記内周側貫通路と前記外周側貫通路とは、周方向の位置をずらして配置され
    前記外周側貫通路は前記突起部と周方向の位置を合わせて配置されることを特徴とするシリンダ装置。
  2. 前記凹部は前記リバウンドクッションの軸方向の内方にさらに凹んで径方向に延びる切欠部を有し、該切欠部は一側が前記内周側貫通路と連通し、他側が外周側と連通することを特徴とする請求項1に記載のシリンダ装置。
  3. 前記リバウンドクッションは、熱可塑性ポリエステル系エラストマー材で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダ装置。
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