JP6013819B2 - 表面形状検査装置及び表面形状検査方法 - Google Patents
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Description
また、非特許文献1においては、大きな表面形状を計測することはできるが、塗布ムラや研磨ムラなどの微細な凹凸を検出し、表面状態の合否判定について検査することは困難であった。
前記パターン光が投影された前記被検査物からの反射光を撮像する撮像装置と、
前記撮像された画像に基づいて前記被検査物の表面形状を検査する演算部と、
を備え、
前記光源は、周期式が既知の前記パターン光を所定の位相ずつずらしながら前記被検査物に投射可能な面光源であり、
前記演算部は、
前記被検査物の撮像画像の画素ごとに、前記撮像装置により撮像された前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像の光強度値及び前記光源が照射するパターン光の周期式に基づいて、位相値を演算し、
前記画素ごとの位相値が明度に比例するよう計算された位相画像を作成し、
前記位相画像のヒストグラムの形状に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する。
前記パターン光が投影された前記被検査物からの反射光を撮像する撮像装置と、
前記撮像された画像に基づいて前記被検査物の表面形状を検査する演算部と、
を備え、
前記光源は、周期式が既知の前記パターン光を所定の位相ずつずらしながら前記被検査物に投射可能な面光源であり、
前記演算部は、
前記被検査物の撮像画像の画素ごとに、前記撮像装置により撮像された前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像の光強度値及び前記光源が照射するパターン光の周期式に基づいて、位相値を演算し、
前記画素ごとの位相値が明度に比例するように計算された位相画像を作成し、
前記位相画像のヒストグラムの形状に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する。
前記振幅画像のヒストグラムの形状に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査してもよい。
前記被検査物に投影された前記パターンを撮像して前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像を得るステップと、
前記被検査物の撮像画像の画素ごとに、前記撮像装置により撮像された前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像の光強度値を前記光源が照射するパターン光の周期式にあてはめ、位相値を演算するステップと、
前記画素ごとの位相値が明度に比例するように計算された位相画像を作成するステップと、
前記位相画像のヒストグラムの形状に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査するステップと、
を含む。
前記被検査物に投影された前記パターンを撮像して前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像を得るステップと、
前記被検査物の撮像画像の画素ごとに、前記撮像装置により撮像された前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像の光強度値を前記光源が照射するパターン光の周期式にあてはめ、位相値を演算するステップと、
前記画素ごとの位相値が明度に比例するように計算された位相画像を作成するステップと、
得られた前記位相値に基づいて、各画素における振幅値を算出し、得られた前記振幅値によって振幅画像を作成するステップと、
前記位相画像のヒストグラムの形状に基づいて、前記被検査物の表面の形状を検査するステップと、
を含む、表面形状検査方法。
<表面形状検査装置>
図1Aは、本発明の実施の形態1に係る表面形状検査装置1Aの外観構成を示す概略図であり、図1Bは、本発明の他の実施形態に係る表面形状検査装置1Bの外観構成を示す概略図である。
図1Aに示す表面形状検査装置1Aと、図1Bに示す表面形状検査装置1Bとは、後述する所定の正弦波格子の光を被検査物100に投影する構成が異なる点を除いてほぼ共通する構成を有するため、両装置を代表して図1Aに示す表面形状検査装置1Aについて主に説明を進め、図1Bに示す装置は主に相違点について説明する。
次に、図1Bに示す変形例の表面形状検査装置1Bについて、正弦波格子の光を被検査物100に投影する構成について説明する。
次に、撮像部5が撮像した画像に基づいて表面形状検査を行う制御演算部6A,6Bについて説明する。図5は、図1A,図1Bの表面形状検査装置の制御演算部6A,6Bの機能ブロックを示す図である。
図5に示すように、制御演算部6A,6Bは、CPU10と、発光出力部21と、制御プログラム格納部22と、撮像出力部23と、画像受信部24と、を備える。CPU10は、制御プログラムからのプログラムシーケンスに基づいて、装置の制御演算を司り、それぞれの機能的な構成として、発光制御部11,撮像制御部12,画像分析部13、位相画像作成部14、一次微分画像作成部15、ヒストグラム作成部16、フーリエ変換部17、欠陥判断部18としての各機能を実現する。なお、制御演算部6A,6Bは、さらに、振幅画像作成部19の機能を備えてもよい。
正弦波格子:I=A・cosθ+B
A、B:定数
位相画像作成部14は、画素ごとの位相値を画像の光強度に変換して位相画像を作成する。位相画像を作成するにあたって、一部の画像をトリミングし、その画像を利用しても良い。これは、計測対象が複雑な形状をしている場合、位相画像が表面状態とは関係のない形状をとらないようにするためである。
さらに、ヒストグラム作成部16は、画素ごとの位相値についてヒストグラムを作成する。フーリエ変換部17は、位相画像の周期性を得る。この位相画像の周期性によって表面形状を検査できる。
まず、表面の欠陥がごくわずかの傷や凹凸等しか存在しない場合には撮影画像(図8A)と位相画像(図8B)とを対比すれば、位相の変化箇所が確認でき、欠陥の有無を判断できる。さらに、位相画像の一次微分画像(図9A、図9B)を対比すれば表面の欠陥の有無を判断しやすくなる。
本発明者は、表面の欠陥が微細な傷や凹凸からなり、表面全体にわたって広く分布している場合にも欠陥を正確に評価する技術を得ることを課題として認識し、本発明に至ったものである。すなわち、本発明に係る表面形状検査装置では、位相画像の統計的処理を行うことによって、表面の欠陥の正確な評価が可能となったものである。例えば、位相画像の一次微分画像のヒストグラム(図10A、図10B)の形状に基づいて表面形状を検査できることを見出したものである。なお、振幅画像のヒストグラム(図示せず)の形状に基づいて表面形状を検査してもよい。振幅画像は、以下のようにして作成できる。つまり、得られた位相値に基づいて、各画素における振幅値を算出し、得られた振幅値によって振幅画像を作成してもよい。
また、ヒストグラムの標準偏差が閾値より大きい場合には、表面ムラが大きいと判断してもよい。標準偏差が閾値より大きい場合とは、欠陥の存在のためにピークから外れた画素の分布が広がっていることを意味している。
同様にして、ヒストグラムの尖度が閾値より小さい場合には、表面ムラが大きいと判断してもよい。尖度が閾値より小さい場合とは、ヒストグラムが幅広く広がっていることを示しており、表面状態の凹凸は色々な形状を含んでいることを意味している。
また、ヒストグラムの歪度により、表面ムラを判断してもよい。これは、ヒストグラムのピークが正規分布からのズレを示しており、これもまた表面ムラの状態を示している。
あるいは、位相画像又は振幅画像の一次微分を算出して得られた一次微分画像について、フーリエ変換によって求めた周波数成分に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査してもよい。
周波数成分の分布が少ない場合は、表面形状が均一であると考えられ、逆に周波数成分の分布が大きい場合は、表面形状にムラがあると考えられる。
次に、本実施の形態1に係る表面形状検査方法について説明する。図6は、図1A,図1Bの表面形状検査装置の制御演算部6A,6Bが行う表面形状検査方法のフローチャートである。
正弦波格子:I=A・cos(θ+α・n)+B
α:ずらした位相(ここではπ/2)
n:整数(n=0、1、2、3)
ここでは、簡便な説明のために位相シフト量をπ/2とし、1周期分の画像の枚数を4枚としたが、位相シフト量は任意で構わない。この際、1周期分の撮影枚数は2πを位相シフト量で割った枚数となる。
ある任意の画素における初期位相をθとする。初期位相とは、あるタイミングで撮像され、位相シフトが0のときの位相をいう。位相シフト量がπ/2ごとのある任意の画素の光強度値をI0,I1,I2,I3とすると、これらは、下記の数式(2)のように表すことができる。
A(x,y):正弦波の振幅(振幅画像)
θ(x,y):正弦波の位相(位相画像)
B(x,y):外乱光などの影響による背景光の強度
なお、各変数は、各画素の座標(x,y)によって異なる。
(6)全ての画素について、位相θの演算が終了すると、位相画像作成部14は、画素ごとの位相値を画像の階調に変換して位相画像を作成する(#7)。位相画像は、上記の演算により求められた位相値θを画像の階調に変換した画像であり、位相値が大きいほど明度を高くするように構成された画像である。
なお、上記実施形態では、正弦波格子をπ/2ずつずらしているが、任意の位相をずらして計算することも可能である。任意の位相シフト量の場合の位相画像の求め方については非特許文献1に記載されている。
以上によって位相画像が得られる。
あるいは、位相画像を作成することなく、得られた位相値に基づいて、各画素における振幅値を算出し、得られた振幅値によって振幅画像を作成して、振幅画像のヒストグラムの形状に基づいて、被検査物100の表面形状を検査してもよい。
(1)ヒストグラムを作成し、ヒストグラムのピーク値と閾値とを比較し、ピーク値の画素数が閾値より小さい場合は、表面ムラが大きいと判断する。
(2)ヒストグラムを作成し、ヒストグラムの標準偏差と閾値とを比較し、ヒストグラムの標準偏差が閾値より大きい場合は、表面ムラが大きいと判断する。
(3)なお、(1)及び(2)の両方で表面ムラを判定してもよい。
あるいは、位相画像又は振幅画像の一次微分を算出して得られた一次微分画像について、フーリエ変換によって求めた周波数成分に基づいて、被検査物の表面形状を検査してもよい。
2 プロジェクタ
3A スクリーン
3B フラットパネルディスプレイ
4 載置台
5 撮像部
6A,6B 制御演算部
10 CPU
11 発光制御部
12 撮像制御部
13 画像分析部
14 位相画像作成部
15 一次微分画像作成部
16 ヒストグラム作成部
17 フーリエ変換部
18 欠陥判断部
19 振幅画像作成部
21 発光出力部
22 制御プログラム格納部
23 撮像出力部
24 画像受信部
100 被検査物
Claims (17)
- 光強度が周期的に変化するパターン光を被検査物の表面に照射する光源と、
前記パターン光が投影された前記被検査物からの反射光を撮像する撮像装置と、
前記撮像された画像に基づいて前記被検査物の表面形状を検査する演算部と、
を備え、
前記光源は、周期式が既知の前記パターン光を所定の位相ずつずらしながら前記被検査物に投射可能な面光源であり、
前記演算部は、
前記被検査物の撮像画像の画素ごとに、前記撮像装置により撮像された前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像の光強度値及び前記光源が照射するパターン光の周期式に基づいて、位相値を演算し、
前記画素ごとの位相値が明度に比例するように計算された位相画像を作成し、
前記位相画像のヒストグラムのピーク値、標準偏差、尖度、および歪度のうち、少なくともいずれか1つに基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する、
表面形状検査装置。 - 前記演算部は、前記位相画像の一次微分を算出して得られた一次微分画像のヒストグラムの形状に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する、請求項1に記載の表面形状検査装置。
- 前記演算部は、前記位相画像について、フーリエ変換によって求めた周波数成分に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する、請求項1又は2に記載の表面形状検査装置。
- 前記演算部は、前記位相画像の一次微分を算出して得られた一次微分画像について、フーリエ変換によって求めた周波数成分に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する、請求項1から3のいずれか一項に記載の表面形状検査装置。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の前記表面形状検査装置であって、
前記演算部は、さらに、得られた前記位相値に基づいて、各画素における振幅値を算出し、得られた前記振幅値によって振幅画像を作成し、
前記振幅画像のヒストグラムの形状に基づいて、前記被検査物の表面の形状を検査する、表面形状計測装置。 - 前記演算部は、前記振幅画像の一次微分を算出して得られた一次微分画像のヒストグラムの形状に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する、請求項5に記載の表面形状検査装置。
- 前記演算部は、前記振幅画像について、フーリエ変換によって求めた周波数成分に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する、請求項5又は6に記載の表面形状検査装置。
- 前記演算部は、前記振幅画像の一次微分を算出して得られた一次微分画像について、フーリエ変換によって求めた周波数成分に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する、請求項5から7のいずれか一項に記載の表面形状検査装置。
- 前記演算部は、前記ヒストグラムのピークの画素数に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する、請求項1から8のいずれか一項に記載の表面形状検査装置。
- 前記演算部は、前記ヒストグラムの標準偏差値に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する、請求項1から8のいずれか一項に記載の表面形状検査装置。
- 前記演算部は、前記ヒストグラムの尖度に基づいて、前記被検査物の表面形状を検査する、請求項1から8のいずれか一項に記載の表面形状検査装置。
- 面光源から光強度が周期的に変化する周期式が既知のパターン光を所定の位相ずつずらしながら、被検査物の表面に投射するステップと、
前記被検査物に投影された前記パターンを撮像して前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像を得るステップと、
前記被検査物の撮像画像の画素ごとに、前記撮像装置により撮像された前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像の光強度値を前記光源が照射するパターン光の周期式にあてはめ、位相値を演算するステップと、
前記画素ごとの位相値が明度に比例するように計算された位相画像を作成するステップと、
前記位相画像のヒストグラムのピーク値、標準偏差、尖度、および歪度のうち、少なくともいずれか1つに基づいて、前記被検査物の表面形状を検査するステップと、
を含む、表面形状検査方法。 - 請求項12に記載の前記表面形状検査方法の各ステップをコンピュータに実行させて、被検査物の表面の欠陥を検査するための、表面形状検査用コンピュータプログラム。
- 請求項13に記載の前記表面形状検査用コンピュータプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 面光源から光強度が周期的に変化する周期式が既知のパターン光を所定の位相ずつずらしながら、被検査物の表面に投射するステップと、
前記被検査物に投影された前記パターンを撮像して前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像を得るステップと、
前記被検査物の撮像画像の画素ごとに、前記撮像装置により撮像された前記パターン光の位相が異なる複数の撮像画像の光強度値を前記光源が照射するパターン光の周期式にあてはめ、位相値を演算するステップと、
前記画素ごとの位相値が明度に比例するように計算された位相画像を作成するステップと、
得られた前記位相値に基づいて、各画素における振幅値を算出し、得られた前記振幅値によって振幅画像を作成するステップと、
前記振幅画像のヒストグラムのピーク値、標準偏差、尖度、および歪度のうち、少なくともいずれか1つに基づいて、前記被検査物の表面の形状を検査するステップと、
を含む、表面形状検査方法。 - 請求項15に記載の前記表面形状検査方法の各ステップをコンピュータに実行させて、被検査物の表面の欠陥を検査するための、表面形状検査用コンピュータプログラム。
- 請求項16に記載の前記表面形状検査用コンピュータプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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