JP6013671B2 - 挿入機器の洗浄具 - Google Patents

Description

本発明は、先端側に処置具揺動台が設けられた挿入機器の洗浄具に関する。

一般に、内視鏡本体から挿入部のチャンネル内を挿通し、先端側に開口された開口部から種々の機能を有する処置具、例えば鉗子が延出されている。また、挿入部先端の周面側の一部に開口部が設けられ、その開口部内の処置具収納室に配置され、延出する処置具の進行方向を所望する方向に曲げる揺動機構が知られている。揺動機構の代表的なものとして、処置具用の揺動台（又は、処置具起上台）が知られている。この揺動台は、鉗子等の処置具と当接し、操作部側に設けられた操作レバーを操作することで起上して、処置具の進行方向を所望する方向に変更させることができる。

また、挿入部が体腔内に挿入されると、揺動台が配置された開口部分から収納室内に体液や切除された生体組織片等が侵入して、揺動台本体とその周辺部に付着する。処置終了後には、内視鏡は感染症を防止するために洗浄及び消毒が必須である。

例えば、特許文献１においては、内視鏡の挿入部の先端部内の洗浄に関する技術が提案されている。内視鏡の挿入部の先端部の前面には、処置具収納室と連通し、洗浄具を取り付けるための取り付け用開口部である孔が形成されている。この孔に取り付けられる洗浄具の接続部は、洗浄液の送液及び吸液するための流路を有しており、この流路を通じて収納室内に洗浄液を送液及び吸引を行うことで収納室内部の汚れを除去している。この構成においては、洗浄具の接続部が直接差し込まれた状態で洗浄が行われるため、使用中の洗浄液の漏出や飛散を防止するためには、確実な接続状態の維持が要求される。

この引用文献１において、他の例として、先端部全体を覆い、接続部を外れ難くしたカバー部材が提案されている。このカバー部材には、取り付け用開口部である孔に差し込まれる接続部がカバー部材の内側の底面に突出するように形成されている。即ち、カバー部材で先端部全体を覆うと、接続部が孔に入り込んだ状態で装着されることとなる。このカバー部材には、収納室の開口部と一致する位置に水抜き開口部が形成されている。

特開平０８−１９６５０５号公報

前述した特許文献１による洗浄においては、挿入部の先端部の前面に開口された孔内の１つの流路を通じて洗浄液を送液及び吸引しているため、一箇所の一方向から起上台の裏面側に直接衝突する送液となる。このため、揺動台の起上面側には回り込みでしか洗浄液が届かず、揺動台の起上面、起上軸及び牽引ワイヤの連結等の他の部位に対して直接的な高い水圧を用いた洗浄にはならない。従って、汚れの程度によっては、繰り返し洗浄を行なう場合がある。

さらに、洗浄具本体の側面に水抜き開口部が形成されているため、排出される使用済みの洗浄液が周囲に飛び散らないように、対策を取る必要がある。また、この洗浄具が適用できる内視鏡は、挿入部の先端部の前面に収納室と連通する孔を形成する構成が必要であるため、これまでに普及している内視鏡の挿入部に対して適用することができない。

そこで本発明は、挿入機器に装着した洗浄具本体が外れ難く、離脱したとしても洗浄液の外部飛散を防止し、揺動台を格納する格納室に対して異なる複数の方向から洗浄液を洗浄対象部位に直接噴出して洗浄を行う挿入機器の洗浄具を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために本発明に従う実施形態は、挿入機器の先端部を筒内の所定の装着位置に収納する収納部と、外部から前記先端部の洗浄用の流体を供給する１つの流路と、前記１つの流路から異なる２つの方向に分岐され、前記流体を前記筒内にそれぞれ供給する、前記収納部に接続される２つの流路と、前記筒内の内周面上にそれぞれ離間して配置され、それぞれに前記収納部の長手軸方向と交差し、前記先端部の互いに異なる位置に向けて、前記２つの流路からの前記流体を噴出する複数の洗浄口と、前記洗浄口が前記流体を噴出する方向に対面するように、前記収納部の内周面に設けられた壁面と、を備える。

本発明によれば、挿入機器に装着した洗浄具本体が外れ難く、離脱したとしても洗浄液の外部飛散を防止し、揺動台を格納する格納室に対して異なる複数の方向から洗浄液を洗浄対象部位に直接噴出して洗浄を行う挿入機器の洗浄具を提供することができる。

図１は、本発明の第１の実施形態に係る挿入システムの概略図である。 図２Ａは、第１の実施形態における先端構成部の上面図である。 図２Ｂは、図２Ａに示す矢印２Ｂ側から見た先端構成部の前面図である。 図３は、図２Ａに示す先端構成部内の倒置状態にある揺動台の横断面の構成を示す図である。 図４は、第１の実施形態の洗浄具の外観構成を示す図である。 図５は、洗浄具に挿入機器を装着して洗浄する状態を示す図である。 図６は、シリンダ連結部材の構造を示す図である。 図７は、シリンダ連結部材内の逆止弁部を示す図である。 図８は、挿入機器が非装着時の洗浄具を前面側から見た図である。 図９Ａは、挿入機器が装着された時の洗浄具本体の横断面を示す図である。 図９Ｂは、挿入機器が装着された時の洗浄具本体を前方側から見た図である。 図１０は、第２の実施形態に係る洗浄具本体の外観構成を示す図である。 図１１Ａは、第３の実施形態に係る洗浄具本体の外観構成を示す図である。 図１１Ｂは、第３の実施形態の変形例に係る洗浄具本体の外観構成を示す図である。 図１２は、第４の実施形態に係る洗浄具本体の外観構成を示す図である。 図１３は、第５の実施形態に係る洗浄具本体の外観構成を示す図である。 図１４は、第６の実施形態に係る洗浄具本体の外観構成を示す図である。 図１５は、第７の実施形態に係る洗浄具本体の外観構成を示す図である。 図１６は、第８の実施形態に係る洗浄具本体の外観構成を示す図である。 図１７Ａは、第９の実施形態に係る挿入機器が装着された時の洗浄具の横断面を示す図である。 図１７Ｂは、第９の実施形態に係る洗浄具を前方側から見た図である。 図１８Ａは、第１０の実施形態に係る洗浄具の横断面を示す図である。 図１８Ｂは、第１０の実施形態に係る洗浄具を前方側から見た図である。

以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
［第１の実施形態］
第１の実施形態に係る挿入機器の洗浄具について説明する。
まず、本実施形態の洗浄具の洗浄対象の一例として、内視鏡装置の挿入部の先端に設けられた処置具揺動台（以下、揺動台と称する）を含む先端部について説明する。図１は、洗浄対象となる内視鏡装置のシステム構成を示す図である。図２Ａは、挿入機器先端に設けられる揺動台を含む先端構成部の上面図、図２Ｂは、先端構成部を前面から見た外観構成を示す図である。図３は、図２Ａに示す先端構成部内の倒置状態にある揺動台の横断面の構成を示す図である。

図１に示すように、内視鏡装置１は、主として、内視鏡本体となる挿入機器２と、挿入機器２に照明光を供給する光源装置３と、挿入機器２の先端部に配設される図示しない撮像ユニットで撮像された映像信号に対して画像処理を施すビデオプロセッサを含む制御部４と、撮影された観察画像とその画像に関する情報を表示する表示部５と、表示部５に表示された観察画像を含む画像情報を印刷する印刷部６と、映像信号を記録する記録部７と、で構成される。ここでは、医療用内視鏡装置を挿入機器の一例としているが、これに限定される必要はない。挿入機器２は、他にも、工業用の内視鏡、照明光学系及び観察光学系を有しない、例えば、カテーテルやオーバチューブ等で、洗浄対象となる開口部又は部位が周面側から出し入れされる構成の挿入機器であれば、本実施形態の洗浄具により洗浄を行うことができる。

図１に示すように、挿入機器２は、主として、挿入部１１と操作部１２とで構成される。挿入部１１は、操作部１２と連結している可撓性を有する可撓管部１３と、可撓管部１３の先端と連結する湾曲部１４と、湾曲部１４の先端に設けられた揺動台を収容する先端構成部１５とを有している。操作部１２は、ユニバーサルコード１６により光源装置３及び制御部４に接続されている。挿入部１１の基端部と操作部１２との間には、鉗子等を挿入部内に導入するための鉗子口１７が設けられている。

図３に示すように、挿入機器の先端部である先端構成部１５は、湾曲部１４の節輪１４ａが嵌め込まれて、湾曲部１４と連結している。先端構成部１５は、例えばＳＵＳ等の金属によって本体部２１が形成され、さらに本体部２１の周面は、電気絶縁性を有するカバー部２２で覆われた積層構造である。

図２Ａ及び図２Ｂに示すように、先端構成部１５の外周面の一部は平坦化され、その平坦化された部分は、長手方向に二分されて、一方側には、外周面から段差２５ａを設けて平坦な観察面２５が形成され、他方側には、開口部２７が形成されている。観察面２５には、照明光が照射される照明窓部２３及び、図示しない撮像素子が内部に配置されている観察窓部２４が配置されている。この観察面２５の近傍には、ノズル部２６が配設され、生理食塩水等の洗浄液を噴出して照明窓部２３と観察窓部２４が適宜、洗浄される。尚、この観察面２５は、後述する回転方向規制部４２ｈに対する基準位置（基準面）となっている。

また他方側の開口部２７は、図３に示すように、先端構成部１５の側周面に開口する。開口部２７内の格納室（又は、揺動台収納室）２８には、揺動可能に処置具揺動台（以下、揺動台と称する）３１が設置されている。図１及び図３に示すＣは、挿入部１１及び先端構成部１５の長尺となる方向であり、軸方向を示している。

揺動台３１は、起上軸３２に回動可能に軸支され、牽引ワイヤ３３により操作部１２に設けられた起上操作部３４と連結されている。起上操作部３４の操作により揺動台３１が回動して起上または倒置される。このように、狭い格納室２８内に揺動台３１とその駆動機構が設置されているため、例えば、起上軸３２周りや揺動台３１の裏面などの開口部２７から見て陰となる箇所に付着した体液や生体組織片による汚れが落ちにくくなっている。揺動台３１は、起上するタイプだけではなく、処置具を左右に振るタイプであってもよい。

次に、第１の実施形態に係る洗浄具４１について説明する。
図４は、本実施形態の洗浄具の外観構成を示す図、図５は、洗浄具に挿入機器を装着して洗浄する状態を示す図、図６は、シリンダ連結部材の構造を示す図、図７は、シリンダ連結部材内の逆止弁部を示す図である。さらに、図８は、挿入機器が非装着時の洗浄具を前面側から見た図、図９Ａは、挿入機器が装着された時の洗浄具の横断面を示す図、図９Ｂは、挿入機器が装着された時の洗浄具を前方側から見た図である。以下に説明する洗浄具において、挿入機器の先端部である先端構成部１５を差し入れる側を洗浄具の後方とし、先端構成部１５の先端部が当接する側を前方とする。

本実施形態の洗浄具４１は、先端構成部１５が装着される中空な収納部を有する洗浄具本体４２と、洗浄具本体４２の継ぎ手部４２ｇに連結する注入チューブ４９と、注入チューブ４９に連結するシリンジ連結部４７と、シリンジ連結部４７の分岐する吸液端４７ｄから延びる吸引チューブ４８と、浮き上がりを防止し吸引チューブ４８の吸水口を兼ねる筒形状のおもり５０と、洗浄用の流体を流動させるためのポンプ手段となるシリンジ４６と、を有している。洗浄具本体４２を含めて以下に説明する洗浄具４１は、透明部材で作成されていることが好ましい。透明部材を用いることにより、汚れの落ち具合いを外側から確認が容易になる。また、注入チューブ４９と洗浄具本体４２とを着脱構造とすることにより、種々の挿入機器の先端部の形状に合わせて洗浄具本体４２を作成すれば、汎用性の高い洗浄具として使用できる。

図４及び図６を参照して、シリンジ連結部４７とシリンジ４６による洗浄液の送液機構について説明する。
シリンジ連結部４７は、三方に分岐するＴ字形状を成す貯留室（洗浄液を一時的に貯留する容器）４７ｇを備え、３つの端部のうち、２つの端部には開口する吸液端４７ｄ及び送液端４７ｅが設けられて、それぞれの内部には逆止弁４７ｂ，４７ｃが設けられる。もう１つの端部は、シリンジ取り付け端４７ａとしてシリンジ４６を連結する。シリンジ４６とシリンジ連結部４７を組み合わせることで、ポンプとして機能する。

これらの逆止弁４７ｂ，４７ｃは、公知な構造でよく、例えば、図７に示すように、弾性部材からなる円形の仕切り板に、弁部４７ｆとなるようにＣ字形のスリットを形成した構成でもよい。弁部４７ｆは、一方面の周囲が弁座の枠体に掛かり、開閉の際に弾性力で復帰する。弁部４７ｆは、弁座で係止されている一方面側から流体による押圧力が掛かると、回動して流体を通過させる。反対に、弁部４７ｆは、弁座で係止されていない他方面側から流体による押圧力が掛かると、弁部４７ｆの枠体に押しつけられて、流体の通過を阻止する。

図６に示すシリンジ連結部４７において、送液端４７ｅ内には、連結部本体の内圧が正圧の時に弁部４７ｆが外側に向って回動することで開状態となり、負圧の時に弁が弁座に吸引されて閉状態となる逆止弁４７ｃが設けられる。また、吸液端４７ｄ内には、連結部本体の内圧が負圧の時に弁部４７ｆが内側に向って回動することで開状態となり、正圧の時に弁が弁座に押しつけられて閉状態となる逆止弁４７ｂが設けられている。これは、シリンジ４６のプランジャ４６ａを引き出すことで、連結部本体の内圧が負圧となり、洗浄液６３が流入し、プランジャ４６ａを押し込むことで連結部本体の内圧が正圧となり、洗浄液６３が流出する。洗浄液を送液するシリンジに変わって、送液ポンプ等の送液手段を用いてもよい。

本実施形態の洗浄具４１による挿入機器の洗浄について説明する。
図５は、図４に示した洗浄具４１に挿入機器２の先端構成部１５を装着した状態を示している。洗浄具４１の洗浄具本体４２に、後述する位置決めを行って先端構成部１５を装着し、排水トレイ６１内に設置される。この時、排水トレイ６１内に予め洗浄液６３を入れておき、洗浄具本体４２を沈めておくことにより、開口部４２ｆから洗浄液が勢いよく排出された場合に、洗浄液６３で勢いを弱くして、排水トレイ６１の周囲に飛び散ることを防止することも可能である。また、別途、飛び散り防止のためのトレイカバーを用意してもよい。尚、少なくとも排水トレイ６１は、透明部材で作成されていることが好ましい。透明部材を用いることにより、汚れの落ち具合いを外側から確認することが容易になる。洗浄具本体４２は、外部形状が円筒形を成しているが、内部が先端構成部１５が装着できる中空形状であれば、外部形状は限定されるものではなく、矩形の箱形形状であってもよい。

次に、洗浄液６３で満たした吸水トレイ６２に吸引チューブ４８の吸水口５０を沈めるように配置する。シリンジ４６のプランジャ４６ａを押し引きを繰り返し行い、吸水トレイ６２内の洗浄液６３をシリンジ連結部４７を通ってシリンジ４６の内部まで汲み上げて満たす。さらに注入チューブ４９から洗浄具本体４２に送液され、後述する２つの洗浄口から異なる位置に噴出し、揺動台を含む格納室２８内を洗浄する。使用後の洗浄液は、付着物と共に格納室２８から開口部４２ｆを通じて排水トレイ６１に排出される。また同時に、格納室２８内から流れ出た洗浄液は、洗浄具本体４２に装着している先端構成部１５の周辺部分を洗浄しながら、排水トレイ６１に排出される。

図８及び図９Ａ，９Ｂを参照して、洗浄具本体４２について説明する。
本実施形態の洗浄具本体４２は、注入チューブ４９が連結する洗浄液６３の受給口となる継ぎ手部４２ｇ内の１つの流路４２ｋが本体内部で２つの異なる流路４２ｉ，４２ｊに分岐され、それぞれの第１，第２の洗浄口４２ａ，４２ｂに送液する構成である。
この例では、第１の洗浄口４２ａは、先端構成部１５の長い軸方向と直交する方向に噴出される例を記載している。また、第２の洗浄口４２ｂは、先端部の前方から斜め下方向に噴出されている。勿論、第１，第２の洗浄口４２ａ，４２ｂの噴出する方向は、限定されるものではなく、設計により、適宜変更される。

洗浄具本体４２は、後方に先端構成部１５を差し入れるための装入口４２ｃが設けられ、前方には先端構成部１５が当接する軸方向規制部４２ｄ（第１の移動規制部）が設けられ、内周面上方に前述した先端構成部１５の観察面２５と対向する回転方向規制部４２ｈ（第２の移動規制部）及び、使用後の洗浄液６３が外部に排出されるための開口部４２ｆが設けられている。軸方向規制部４２ｄ及び回転方向規制部４２ｈは、移動規制部を構成し、先端構成部１５を洗浄具本体４２内の予め定めた装着位置に位置決めを行う。

本実施形態では、洗浄に使用された洗浄液の排水は、開口部４２ｆの他に、先端構成部１５の外周面と、洗浄具本体４２の内周面との間のクリアランスを４２ｍを通じて排出してもよい。さらに、クリアランス４２ｍでカバーできない程、洗浄液の排液量が多い場合には、その内周面の一部に排水が可能な凹型溝状の隙間を内周面上に沿って長手軸方向に形成してもよい。

図９Ａに示すように、先端構成部１５は、装入口４２ｃから洗浄具本体４２に挿入されて、先端を軸方向規制部４２ｄの位置決め壁４２ｅに当接させて、且つ観察面２５と回転方向規制部４２ｈを対向させることにより、先端構成部１５の軸方向と回転方向の位置決めを行う。

洗浄具本体４２の流路４２ｋ，４２ｉ，４２ｊ及び第１，第２の洗浄口４２ａ，４２ｂについて説明する。尚、実施形態では、それぞれが直線的な流路の先端に洗浄口が設けられているため、分岐箇所から角度を設けて流路を配設した構成を示しているが、洗浄液の噴出方向及び洗浄液が到達する位置が異なるように洗浄口が設けられれば、流路の経路は特に限定されるものではない。さらに、流路の径を流路４２ｋから第１，第２の洗浄口４２ａ，４２ｂまでの流路４２ｉ，４２ｊの径を狭めるように形成することで、噴出される洗浄液の圧力を高めてもよい。また、第１，第２の洗浄口４２ａ，４２ｂを狭めてノズルとして機能させることで、噴出される洗浄液の圧力を高めることも可能である。

図９Ａに示すように、本体内で流路４２ｋは、２つの流路４２ｉ，４２ｊに分岐すると共に、その分岐箇所で洗浄液６３の送液方向（噴出角度）が異なるように、流路４２ｉと流路４２ｊの軸方向の間に任意の角度差による傾きが設けられている。

第１，第２の洗浄口４２ａ，４２ｂは、先端構成部１５の開口部２７から格納室２８内に対して、異なる噴出角度で格納室２８内に洗浄液６３ａ，６３ｂを噴出するように、各流路先端で本体内周面に開口するように、間隔を空けて設けられている。本実施形態において、通常の洗浄時には、揺動台３１は第１の洗浄口４２ａと第２の洗浄口４２ｂとの間に先端部が位置するように起上された状態とする。但し、起上台の起上面（表面）を重点的に洗浄する場合には、洗浄途中で完全に傾倒した状態にしてもよい。

第１の洗浄口４２ａは、先端構成部１５の格納室２８の前方側面（位置決め壁４２ｅに接する裏面側）から底面を通って、起上する揺動台３１の裏面側に架かる範囲に、直接的に洗浄液６３を噴出する。また、第２の洗浄口４２ｂは、格納室２８の後方から底面及び揺動台３１の起上軸３２周りや牽引ワイヤ３３の取り付け箇所等に直接的に洗浄液６３を噴出する。

また、洗浄具本体４２は、前後の両端が開口され、内視鏡等の挿入機器の先端構成部１５は、先端の開口部４２ｆだけでは無く、洗浄具本体４２との間のクリアランス４２ｍ（図９Ａ参照）を大きくとり、使用後の洗浄液や汚物が外に流れやすいように構成される。尚、本実施形態では、第１，第２の洗浄口４２ａ，４２ｂの２箇所に洗浄口を設けた構成例について説明したが２箇所以上の複数であってもよい。

以上説明したように、本実施形態によれば、挿入機器２の先端構成部１５における揺動台３１が配設された格納室２８へ、２箇所に離間して配置された第１の洗浄口４２ａと第２の洗浄口４２ｂから互いに異なり、挿入機器２の長手軸と交差する方向（又は、異なる噴出角度）で洗浄液を噴出することにより、格納室２８の揺動台３１を含む種々の部位に対して、それぞれに高い圧力で直接的に洗浄液を噴出させて洗浄を行うことができる。このように、複数の箇所から異なる角度で噴出された洗浄液は、先端構成部１５の格納室２８内に複雑な水流を発生させて、より効果的な洗浄を実現する。尚、異なる位置にある洗浄口からの噴出角度は、同一（平行）であってもよい。

また、意図せずに装着した洗浄具本体４２がずれたとしても、筒状に先端構成部１５を覆っているため、第１の洗浄口４２ａと第２の洗浄口４２ｂから噴出された洗浄液６３ａ，６３ｂは、洗浄具本体４２の一部の内周面（壁面）に衝突し、長手軸方向に流れ出て、直接、作業者には洗浄液が掛かることはない。ここでいう、衝突する内周面は、後述する第３の実施形態の流体遮蔽壁に相当する。さらに、洗浄具本体４２を水中内に沈めて洗浄を行うことで使用後の洗浄液が水中内に排出され、先端構成部１５が洗浄具本体４２から外れ出たとしても、外部への使用後の洗浄液の飛散を防止することができる。また、注入チューブ４９と洗浄具本体４２とを着脱構造とすることにより、種々の挿入機器の先端部の形状に合わせて洗浄具本体のみを作成すれば、汎用性の高い洗浄具として使用できる。さらに、使用済み洗浄具本体４２のみを廃棄することも可能である。

［第２の実施形態］
図１０は、第２の実施形態に係る挿入機器の洗浄具本体の外観構成を示す図である。本実施形態では、前述した第１の実施形態における軸方向規制部が変更されている。軸方向規制部以外の構成部位は、前述した第１の実施形態とは同等である。

前述した第１の実施形態の軸方向規制部は、洗浄具本体の前方側に設けられて、先端を軸方向規制部４２ｄの位置決め壁４２ｅに当接し、先端構成部１５の回転方向と軸方向の位置決めを行っている。しかし、挿入機器２の中には、先端部に何らかの機能（例えば、挿入時や移動時に前方を撮像するための前方撮像部等）が設けられていた場合など、先端構成部１５の先端を当接させることに適さない構成の挿入機器も存在する。そこで本実施形態では、軸方向規制部の設置位置を変更し、その設置位置にあった形状に変更している。

本実施形態の洗浄具本体５２は、前後に開口する円筒形状を成し、注入チューブ４９が連結する継ぎ手部５２ｇが設けられている。継ぎ手部５２ｇ内の１つの流路５２ｋが本体内部で２つの異なる角度の流路５２ｉ，５２ｊに分岐され、それぞれの第１，第２の洗浄口５２ａ，５２ｂに送液される。第１，第２の洗浄口５２ａ，５２ｂは、先端構成部１５の開口部２７から格納室２８内に対して、異なる噴出角度で格納室内に洗浄液６３ａ，６３ｂを噴出するように、各流路先端で本体内周面に間隔を空けて２箇所で開口するように設けられている。

洗浄具本体５２の内周面上で、先端構成部１５が装入口５２ｃから差し込まれた際に、開口部２７の基端側の縁が当接するように、突起状の軸方向規制部５２ｍを設けている。この軸方向規制部５２ｍの設置位置は、前述した第１の実施形態の第１，第２の洗浄口４２ａ，４２ｂによる同じ噴出角度で同等の格納室２８内の位置に洗浄液６３ａ，６３ｂが噴出されるように設定される。また、洗浄具本体５２の前方は、軸方向規制部が設けられていないため、全面が開口された状態となり、使用後の洗浄液６３が外部に排出されるための開口部５２ｆとして利用される。

以上のように本実施形態の洗浄具は、前述した第１の実施形態の作用効果に加えて、軸方向規制部を洗浄具本体の前面から内部に移動しているため、位置合わせの際に、挿入機器２の先端構成部１５の先端部を当接する必要が無く、先端部を当接させることに適さない挿入機器であっても適用することができる。加えて、軸方向規制部が洗浄具本体の前面が削除されているため、洗浄具の長手方向の長さを短くすることができる。同様に、使用後の洗浄液を排出する際に、洗浄具本体５２の全面が洗浄液の排出の開口部となるため、洗浄液の排出水量が増加しても対応することができる。

［第３の実施形態］
図１１Ａは、第３の実施形態に係る挿入機器の洗浄具本体の外観構成を示す図である。本実施形態は、前述した第２の実施形態の洗浄具本体５２の構成に加えて、前方に流体遮蔽壁の一部が延出した構成である。本実施形態において、流体遮蔽壁の形状以外の構成は、前述した第２の実施形態と同等である。

本実施形態は、洗浄具本体７２の前面下方には、間隔７２ｅを空けて張り出した位置に流体遮蔽壁７２ｄの一部が半円形状に延出している。流体遮蔽壁７２ｄは、通常時においては、先端構成部１５の開口部２７から排出される使用後の洗浄液の勢いを当てることにより減少させて、排水トレイ（図示せず）に収容させる。また、意図せずに装着した洗浄具本体７２の装着位置から先端構成部１５がずれた又は外れ出たとしても、第１，第２の洗浄口７１ａ，７１ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂが洗浄具本体７１の内周面の一部に衝突するため勢いが弱まり、さらに、内周面に衝突して反射又は拡散されて、前面の開口部から流れた出た洗浄液は、半円形状の流体遮蔽壁７２ｄによりさらに勢いが弱められるため、飛散せず、作業者には、洗浄液が掛かることはない。

以上のように、本実施形態によれば、洗浄具本体７２の前面下方に流体遮蔽壁７２ｄを延出したことにより、排出された使用後の洗浄液の排出の勢いを減少させることができ、より外部への使用後の洗浄液の飛散を防止することができる。

また、意図せずに装着した洗浄具本体７２の装着位置から先端構成部１５がずれた又は外れ出たとしても、第１，第２の洗浄口７２ａ，７２ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂが洗浄具本体７２の底部である流体遮蔽壁７２ｄに衝突するため勢いが弱まり、開口部７２ｆから外部に排出されるため作業者には、洗浄液が掛かることはない。

図１１Ｂは、第３の実施形態の変形例に係る挿入機器の洗浄具本体の外観構成を示す図である。本変形例は、前述した第３の実施形態の洗浄具本体５２において、洗浄具本体５２の前方下方から一部が立ち上がって形成される流体遮蔽壁７２ｄではなく、第２の実施形態の流体遮蔽壁７２ｄに対して、前方上方から斜め下方に立ち下がるひさし形状の跳ね防止壁７２ｎを設けた構成である。本実施形態において、跳ね防止壁７２ｎ以外の構成は、前述した第２の実施形態と同等である。

本変形例によれば、第２の実施形態の効果に加えて、跳ね防止壁７２ｎが先端構成部１５の開口部２７から排出される使用後の洗浄液の勢いを上から覆う形で減少させて、排水トレイ（図示せず）に放出することができる。また、先端構成部１５が洗浄具本体７２から外れ出てしまった場合でも流体遮蔽壁７２ｄで跳ねた洗浄液が跳ね防止壁７２ｎで勢いが弱められ、作業者に向かう上方への跳ね上がりが防止される。また、斜め下方向にひさし状に張り出しているため、排出される洗浄液の勢いを減少させつつ、流れが止まらないようにすることができる。

［第４の実施形態］
図１２は、第４の実施形態に係る挿入機器の洗浄具本体の外観構成を示す図である。
本実施形態は、前述した第１の実施形態の洗浄具本体４２の構成に加えて、洗浄具本体の側面に切り欠き部８１ｇを設けた構成である。本実施形態において切り欠き部以外の構成は、前述した第１の実施形態と同等である。

本実施形態は、洗浄具本体８１の少なくとも一方の側面に、後端の装入口８１ｃから軸方向規制部８１ｄの位置決め壁８１ｅに至るＵ字形の切り欠き部８１ｇが形成され、第１，第２の洗浄口８１ａ，８１ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂと対向する領域を含み洗浄具本体８１の一部を矩形状に残している。ここでは、噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂが衝突する面を流体遮蔽壁７２ｄとしている。

このような構成により、装着した洗浄具本体８１の装着位置から先端構成部１５がずれたとしても、第１，第２の洗浄口８１ａ，８１ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂが洗浄具本体８１の一部に衝突するため勢いが弱まり、また、側面の切り欠き部８１ｇから側方に洗浄液が流れ出るため、作業者には、洗浄液が掛かることはない。さらに、洗浄具本体８１を水中内に沈めて洗浄を行うことで使用後の洗浄液が水中内に排出され、先端構成部１５が洗浄具本体８１から外れ出たとしても、外部への使用後の洗浄液の飛散を防止することができる。

［第５の実施形態］
図１３は、第５の実施形態に係る挿入機器の洗浄具本体の外観構成を示す図である。
本実施形態は、前述した第１の実施形態の洗浄具本体４２の構成に加えて、洗浄具本体８２の第１，第２の洗浄口８２ａ，８２ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂが衝突する領域をメッシュ部材からなる流体減衰部８３を設けている。本実施形態において流体減衰部以外の構成は、前述した第１の実施形態と同等である。ここで、流体減衰部８３が流体遮蔽壁７２ｄでもある。

このような構成により、装着した洗浄具本体８２の装着位置から先端構成部１５がずれたとしても、第１，第２の洗浄口８２ａ，８２ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂの一部が流体減衰部８３（流体遮蔽壁７２ｄ）を通過して噴出の勢いが弱まり、開口部７２ｆから外部に排出されるため作業者には、洗浄液が掛かることはない。また、洗浄具本体８２を水中内に沈めて洗浄を行うことで使用後の洗浄液が水中内に排出され、先端構成部１５が洗浄具本体８２から外れ出たとしても、外部への使用後の洗浄液の飛散を防止することができる。

［第６の実施形態］
図１４は、第６の実施形態に係る挿入機器の洗浄具本体の外観構成を示す図である。
本実施形態は、前述した第１の実施形態の洗浄具本体４２の構成に加えて、洗浄具本体８４の第１，第２の洗浄口８４ａ，８４ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂが衝突する領域に複数の凹凸部８４ｇを形成している。ここで、凹凸部８４ｇが流体遮蔽壁７２ｄでもある。本実施形態において凹凸部以外の構成は、前述した第１の実施形態と同等である。

このような構成により、装着した洗浄具本体８４の装着位置から先端構成部１５がずれたとしても、第１，第２の洗浄口８４ａ，８４ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂが凹凸部８４ｇ（流体遮蔽壁７２ｄ）に当たって、噴出の進行方向が拡散されて、洗浄液の勢いが弱まり、開口部８２ｆから外部に排出されるため作業者には、洗浄液が掛かることはない。この凹凸部８４ｇは、先端構成部１５と点接触で接するように形成すれば、先端構成部１５に対するずれ防止及び外れ出を防止する作用を奏する。さらに、洗浄具本体８４を水中内に沈めて洗浄を行うことで使用後の洗浄液が水中内に排出され、先端構成部１５が洗浄具本体８４から外れ出たとしても、外部への使用後の洗浄液の飛散を防止することができる。

［第７の実施形態］
図１５は、第７の実施形態に係る挿入機器の洗浄具本体の外観構成を示す図である。
本実施形態は、前述した第１の実施形態の洗浄具本体４２の構成に加えて、洗浄具本体８５の第１，第２の洗浄口８５ａ，８５ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂが衝突する領域に弾性部材からなる流体緩和部８６を設けている。本実施形態において、流体緩和部以外の構成は、前述した第１の実施形態と同等である。ここで、流体緩和部８６が流体遮蔽壁７２ｄでもある。

このような構成により、装着した洗浄具本体８５の装着位置から先端構成部１５がずれたとしても、第１，第２の洗浄口８５ａ，８５ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂが流体緩和部８６（流体遮蔽壁７２ｄ）に当たって、弾性力により洗浄液６３ａ，６３ｂの勢いが緩和されて弱まり、開口部８５ｆから外部に排出される。このため、作業者には、排出される洗浄液が掛かることはない。また、洗浄具本体８５を水中内に沈めて洗浄を行うことで使用後の洗浄液が水中内に排出され、先端構成部１５が洗浄具本体８５から外れ出たとしても、外部への使用後の洗浄液の飛散を防止することができる。

［第８の実施形態］
図１６は、第８の実施形態に係る挿入機器の洗浄具本体の外観構成を示す図である。
本実施形態は、前述した第７の実施形態の洗浄具本体８５の流体緩和部８６に、凸部８８ａの係止機能を付加した流体緩和部８８を設けている。本実施形態において凸部以外の構成は、前述した第７の実施形態と同等である。ここで、流体緩和部８８が流体遮蔽壁７２ｄでもある。

この凸部８８ａは、少なくとも１つの山形状に突出した凸部形状、環状又はＣ字型の襞状に突出した凸部形状である。
このような構成により、流体緩和部８８（流体遮蔽壁７２ｄ）は、前述した第７の実施形態の作用効果に加えて、弾性部材による先端構成部１５の係止部材として機能して、洗浄具本体８７から外れ難く作用する。

［第９の実施形態］
図１７Ａは、第９の実施形態に係る洗浄具の横断面を示す図、図１７Ｂは、第９の実施形態に係る洗浄具を前方側から見た図である。本実施形態は、前述した第１の実施形態の洗浄具本体４２の構成において、第１，第２の洗浄口の位置を洗浄具の長手軸方向からより径方向の外側に移動した構成である。

図１７Ａに示すように、装着される先端構成部１５の開口部２７に噴出された洗浄液６３ａ，６３ｂが入り込む範囲内で、第１，第２の洗浄口８５ａ，８５ｂ、即ち継ぎ手部８９ｇを洗浄具の長手軸方向から径方向の外側に移動している。

この第１，第２の洗浄口８９ａ，８９ｂの移動により、図１７Ｂに示すように、装着した洗浄具本体８９の装着位置から先端構成部１５が外れたとしても、第１，第２の洗浄口８９ａ，８９ｂから噴出される洗浄液６３ａ，６３ｂが矢印に示すように、洗浄具本体８９の内周面に沿って回って第１，第２の洗浄口８９ａ，８９ｂの前を通過する。この通過の際に、回った洗浄液６３と新に噴出された洗浄液６３とが衝突して、その勢いを弱めることができる。

よって、洗浄液の勢いが弱まり緩和されて、開口部８９ｆから外部に排出されるため作業者には、洗浄液が掛かることはない。また、洗浄具本体８９を水中内に沈めて、洗浄を行うことで使用後の洗浄液が水中内に排出され、先端構成部１５が洗浄具本体８９から外れ出たとしても、外部への使用後の洗浄液の飛散を防止することができる。

［第１０の実施形態］
図１８Ａは、第１０の実施形態に係る挿入機器が装着された時の洗浄具の横断面を示す図、図１８Ｂは、第１０の実施形態に係る洗浄具を前方側から見た図である。本実施形態は、前述した第１の実施形態の洗浄具本体４２の構成における軸方向規制部４２ｄと回転方向規制部４２ｈの機能を有する位置決め部９０ｄが設けられた構成である。本実施形態は、この位置決め部以外の構成は、前述した第１の実施形態と同等である。

本実施形態は、前述した軸方向規制部４２ｄと回転方向規制部４２ｈが一体的に形成された位置決め部９０ｄを設けている。位置決め部９０ｄは、図１８Ａに示すように、先端構成部１５の観察面２５の基端側にある外周面との段差２５ａに当接する斜面９０ｇを有し、斜面９０ｇ下から前面まで観察面２５と対向して延びている。この斜面９０ｇが軸方向規制部として機能する。このため、従って、図１８Ｂに示すように、洗浄具本体９０の前面の開口部９０ｆは、図９Ａに示すような軸方向規制部４２ｄは無く、開口されている。

また、位置決め部９０ｄの下面（回転規制面）９０ｈは、回転方向規制部として機能する。図１８Ｂに示すように、回転規制面９０ｈが観察面２５に対して、先端側で近づくように角度差αを持つように設定されている。また、回転規制面９０ｈを先端方向に向かって角度差αで傾斜させて、先端構成部１５が収納される空間を狭める形状にすれば、挿入機器の先端構成部１５に対して、洗浄具本体９０がより確実に回転方向と軸方向で規制できるようにすることができる。

このような構成により、装着した洗浄具本体９０の装着位置から先端構成部１５がずれた又は、外れ出たとしても、第１，第２の洗浄口９０ａ，９０ｂから噴出される洗浄液が洗浄具本体９０の内周面に当たって回り、回転規制面９０ｈに当たって、洗浄液６３の勢いが弱まり、開口部９０ｆから外部に排出される。このため、作業者には、排出される洗浄液が掛かることはない。また、洗浄具本体９５を水中内に沈めて、洗浄を行うことで使用後の洗浄液が水中内に排出され、先端構成部１５が洗浄具本体９０から外れ出たとしても、外部への使用後の洗浄液の飛散を防止することができる。

１…内視鏡装置、２…挿入機器、３…光源装置、４…制御部、５…表示部、６…印刷部、７…記録部、１１…挿入部、１２…操作部、１３…可撓管部、１４…湾曲部、１４ａ…節輪、１５…先端構成部、１６…ユニバーサルコード、１７…鉗子口、２１…本体部、２２…カバー部、２３…照明窓部、２４…観察窓部、２５…観察面、２６…ノズル部、２７…開口部、２８…格納室（揺動台収納室）、２９…先端開口部、３１…揺動台（処置具揺動台）、３２…起上軸、３３…牽引ワイヤ、３４…起上操作部、４１…洗浄具、４２…洗浄具本体、４２ａ…第１の洗浄口、４２ｂ…第２の洗浄口、４２ｃ…装入口、４２ｄ…軸方向規制部、４２ｅ…位置決め壁、４２ｆ…開口部、４２ｇ…継ぎ手部、４２ｈ…回転方向規制部、４２ｉ，４２ｊ，４２ｋ…流路、４３，４４…注入チューブ、４５…三方活栓、４６…シリンジ、４６ａ…プランジャ、４７…シリンジ連結部、４７ｂ，４７ｃ…逆止弁、４８…吸引チューブ、４９…注入チューブ、５０…吸水口、６１…排水トレイ、６２…吸水トレイ、６３…洗浄液。

Claims (14)

1. 挿入機器の先端部を筒内の所定の装着位置に収納する収納部と、
   外部から前記先端部の洗浄用の流体を供給する１つの流路と、
   前記１つの流路から異なる２つの方向に分岐され、前記流体を前記筒内にそれぞれ供給する、前記収納部に接続される２つの流路と、
   前記筒内の内周面上にそれぞれ離間して配置され、それぞれに前記収納部の長手軸方向と交差し、前記先端部の互いに異なる位置に向けて、前記２つの流路からの前記流体を噴出する複数の洗浄口と、
   前記洗浄口が前記流体を噴出する方向に対面するように、前記収納部の内周面に設けられた壁面と、
   を備えることを特徴とする挿入機器の洗浄具。
2. 前記壁面は、前記複数の洗浄口から噴出された前記流体を前記収納部の内周面に衝突させることによって噴出された前記流体の勢いを減少させる壁であることを特徴とする請求項１に記載の挿入機器の洗浄具。
3. 前記２つの流路は、前記1つの流路から異なる角度で分岐し、
   前記複数の洗浄口は、前記筒内の内周面からそれぞれ異なる角度で前記流体を噴出することを特徴とする請求項１に記載の挿入機器の洗浄具。
4. 少なくとも１つの前記洗浄口は、前記収納部の挿入方向に直交する方向に前記流体を噴出することを特徴とする請求項１に記載の挿入機器の洗浄具。
5. 前記収納部は、収納される前記先端部の洗浄対象部位に対して、前記複数の洗浄口から噴出される前記流体が直接衝突する位置に前記先端部を配置するための位置決めを行う移動規制部を備えることを特徴とする請求項１に記載の挿入機器の洗浄具。
6. 前記先端部は、前記収納部に収納される前記先端部の外周面に開口する開口部と、前記開口部内に設置され、外部に延出する処置具を揺動させる揺動台とを有し、
   前記移動規制部は、前記開口部内及び前記揺動台に前記洗浄口から噴出される前記流体が直接衝突する位置に前記先端部を位置決めすることを特徴とする請求項５に記載の挿入機器の洗浄具。
7. 前記移動規制部は、前記先端部が装着位置から前記収納部の長手軸方向に移動することを抑制する第１の移動規制部と、前記先端部が装着位置から前記収納部の長手軸を中心とする回転方向に回転移動することを抑制する第２の移動規制部と、を含むことを特徴とする請求項５に記載の挿入機器の洗浄具。
8. 前記壁面は、前記収納部から張り出した位置に半円形状に延出するとともに、前記複数の洗浄口から噴出され前記収納部の内周面に衝突した前記流体をさらに衝突させることによって、勢いを減少させる流体遮蔽壁を有することを特徴とする請求項１に記載の挿入機器の洗浄具。
9. 前記壁面は、前記収納部から斜め方向に張り出す形状を有するとともに、前記複数の洗浄口から噴出され前記収納部の内周面に衝突して跳ね上がる前記流体の勢いを減少させるひさし形状の跳ね防止壁を有することを特徴とする請求項１に記載の挿入機器の洗浄具。
10. 前記壁面は、前記複数の洗浄口から噴出された前記流体を衝突させることにより前記流体の勢いを減少させるメッシュ部材からなる流体減衰部を有することを特徴とする請求項１に記載の挿入機器の洗浄具。
11. 前記壁面は、前記複数の洗浄口から噴出された前記流体を衝突させることにより前記流体の進行方向を拡散させて前記流体の勢いを減少させる凹凸部を有することを特徴とする請求項１に記載の挿入機器の洗浄具。
12. 前記壁面は、前記複数の洗浄口から噴出された前記流体を衝突させることにより弾性力で前記流体の勢いを減少させる、弾性を有する部材からなる流体緩和部を有することを特徴とする請求項１に記載の挿入機器の洗浄具。
13. 前記壁面は、前記流体緩和部において、前記収納部の内部に少なくとも１つの山形状に突出した凸部を有することを特徴とする請求項１２に記載の挿入機器の洗浄具。
14. 前記複数の洗浄口の位置は、前記筒の長手軸方向から前記筒の径方向の外側に移動した位置に設けられることを特徴とする請求項１に記載の挿入機器の洗浄具。

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