JP6012559B2 - 貨幣処理装置 - Google Patents

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本発明は、貨幣処理装置に関する。
貨幣処理装置においては、現金自動取引装置で知られるように、顧客による引き出しの取引対象となる貨幣が収納される取引貨幣収納スタッカとは別に、補充貨幣収納金庫を備えることによって、補充貨幣収納金庫内の貨幣を取引貨幣収納スタッカ内に補充可能とした技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−242125号公報
このように構成することで、取引貨幣収納スタッカ内の貨幣残量が少なくなると、補充貨幣収納金庫内の貨幣を適宜、取引貨幣収納スタッカ内に補充できるため、自動取引装置としての利便性が向上する。
しかしながら、補充貨幣収納金庫内の貨幣を取引貨幣収納スタッカ内に補充している最中には、顧客による貨幣の引き出し取引ができなくなるため、顧客に案内表示を行って取引を待ってもらうことになり、この点で不便さが残った。また、逆に、顧客による貨幣の引き出し取引の最中には、補充貨幣収納金庫内の貨幣を取引貨幣収納スタッカ内に補充できなくなり、補充が必要になると、結局のところ、取引を中断して補充を待ってもらうことになる。
したがって、本発明は、利便性の向上を図ることができる貨幣処理装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、前後方向に並んで設けられ硬貨を上部から収納すると共に底部側のものから一枚ずつ払い出す金種別硬貨収納部と、前記金種別硬貨収納部と並んでこれらの後方に設けられ硬貨を上部から収納すると共に底部側のものから一枚ずつ払い出す補充硬貨収納部と、前記金種別硬貨収納部から払い出された硬貨を前方に向けて搬送する出金搬送部と、前記出金搬送部で前方に搬送された硬貨を受け入れて外部に取り出し可能とする前部の出金口と、前記補充硬貨収納部から払い出された硬貨を受け入れて、上方に向けて搬送する上方搬送部と、前記上方搬送部から硬貨を受け入れて前方に向けて搬送する前方搬送部と、前記前方搬送部で搬送される硬貨を一枚ずつ、前記金種別硬貨収納部の上部へ選択的に受け渡す受渡部と、を有し、前記金種別硬貨収納部から硬貨を払い出し、払い出した硬貨を前記出金搬送部で前記出金口に向けて搬送する出金処理と、前記補充硬貨収納部から硬貨を払い出し、払い出した硬貨を前記上方搬送部および前方搬送部で搬送して前記受渡部で前記金種別硬貨収納部に収納する内部補充処理と、を並行して行うことが可能な貨幣処理装置であって、筐体に対して、前記補充硬貨収納部が、前記金種別硬貨収納部と一体で後方に引き出し可能であるとともに前記金種別硬貨収納部とは別に単独で後方に引き出し可能であることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記補充硬貨収納部は、前記筐体に対して、前記金種別硬貨収納部と一体で後方に引き出された状態と前記金種別硬貨収納部とは別に単独で後方に引き出された状態との両状態で上方向に取り外し可能であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記前方搬送部が前記金種別硬貨収納部と一体に設けられ、前記受渡部は、前記前方搬送部で搬送される硬貨を前記補充硬貨収納部の上部へも受け渡し可能であって、前記受渡部が前記補充硬貨収納部の上部に受け渡す際に硬貨を案内するガイド部材が、前記補充硬貨収納部と左右方向に並設可能に設けられていて、前記ガイド部材は、左右方向に移動可能であって付勢手段により付勢されて前記補充硬貨収納部に当接することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記ガイド部材は、鉛直軸回り方向の揺動と前後軸回り方向の揺動とが可能に設けられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、硬貨を金種別硬貨収納部から払い出し出金搬送部で前方に搬送して出金口へ受け渡すことで出金口に出金することができる。また、硬貨を補充硬貨収納部から上方搬送部および前方搬送部で搬送して受渡部によって金種別硬貨収納部に受け渡すことで金種別硬貨収納部に補充することができる。このように、金種別硬貨収納部から出金口へ硬貨を搬送する出金のためのルートと、補充硬貨収納部から金種別硬貨収納部に硬貨を搬送する補充のためのルートとを別のルートにできるため、出金処理と内部補充処理とを並行して行うことができ、利便性が向上する。
また、筐体に対して、補充硬貨収納部が、金種別硬貨収納部と一体で後方に引き出し可能であるとともに金種別硬貨収納部とは別に単独で後方に引き出し可能であるため、例えば、金種別硬貨収納部が筐体内にあって出金処理を行っている状態で、金種別硬貨収納部とは別に単独で補充硬貨収納部を筐体から後方に引き出すことで、これに硬貨の外部補充を行うことができる。また、例えば、金種別硬貨収納部からの出金処理を行っていない状態では、補充硬貨収納部と金種別硬貨収納部とを一体で後方に筐体から引き出すことで、これらすべてに硬貨の外部補充を行うことができる。よって、さらに利便性が向上する。
請求項2に係る発明によれば、補充硬貨収納部が、筐体に対して、金種別硬貨収納部と一体に引き出された状態と単独で後方に引き出された状態との両状態で、上方向に取り外し可能であるため、いずれの状態でも、取り外した状態で補充硬貨収納部に硬貨の外部補充を行うことができる。よって、さらに利便性が向上する。しかも、取り外し方向が上方向であるため、着脱のための構造を簡素化できる。
請求項3に係る発明によれば、単独で筐体から引き出された補充硬貨収納部を筐体内に戻すと、補充硬貨収納部は、金種別硬貨収納部およびこれと一体の前方搬送部に近づいて前方搬送部に設けられたガイド部材と左右方向に並んで当接する状態になる。このとき、ガイド部材は、左右方向に移動可能であって付勢手段により付勢されているため、補充硬貨収納部の前方移動に対して付勢手段の付勢力に抗して補充硬貨収納部から逃げることができるため補充硬貨収納部の当接部位の変化に追従する。よって、補充硬貨収納部を円滑に前方に移動させることができる。また、筐体から金種別硬貨収納部と一体に引き出された状態で、上方に取り外された補充硬貨収納部を下方に移動させて取り付ける際にも、ガイド部材は、補充硬貨収納部の下方移動に対して付勢手段の付勢力に抗して補充硬貨収納部から逃げることができるため補充硬貨収納部の当接部位の変化に追従する。よって、補充硬貨収納部を円滑に下方に移動させることができる。そして、補充硬貨収納部と左右方向に並ぶ状態になれば、ガイド部材は付勢手段の付勢力で補充硬貨収納部に当接した状態になる。
請求項4に係る発明によれば、補充硬貨収納部がガイド部材に対してこれよりも後方から前方に移動して左右方向に並ぶ際に、ガイド部材は、鉛直軸回り方向に揺動可能であるため、補充硬貨収納部の当接部位の変化に良好に追従することができる。また、補充硬貨収納部がガイド部材に対してこれよりも上方から下方に移動して左右方向に並ぶ際に、ガイド部材は、前後軸回り方向に揺動可能であるため、補充硬貨収納部の当接部位の変化に良好に追従することができる。よって、単独で筐体から引き出された補充硬貨収納部を戻す場合と、金種別硬貨収納部および前方搬送部と一体に筐体から引き出された状態で上方に取り外された状態から補充硬貨収納部を戻す場合との両方において、補充硬貨収納部を円滑に移動させることができる。そして、補充硬貨収納部と左右方向に並ぶ状態になれば、ガイド部材は付勢手段の付勢力で補充硬貨収納部に良好に当接した状態になる。
本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置を概略的に示す上部の平断面図である。 本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置を概略的に示す下部の平断面図である。 本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置を概略的に示す側断面図である。 本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置の引出ユニットの非稼働状態を示す側断面図であって、(a)は補充硬貨収納部の装着状態を、(b)は補充硬貨収納部の取り外し状態をそれぞれ示すものである。 本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置の引出ユニットの第2の稼働状態を示す側断面図であって、(a)は補充硬貨収納部の装着状態を、(b)は補充硬貨収納部の取り外し状態をそれぞれ示すものである。 本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置の引出ユニットおよび補充硬貨収納部を示す後部の斜視図である。 本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置のガイド部材の取付構造を示す断面図である。 本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置のガイド部材の取付構造を示す分解斜視図である。 本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置のガイド部材等を示す断面図であって、(a)は補充硬貨収納部への当接状態を、(b)は補充硬貨収納部への非当接状態をそれぞれ示すものである。 本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置のガイド部材の補充硬貨収納部への当接状態を示す平断面図である。
本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である硬貨出金装置を図面を参照して以下に説明する。本実施形態の硬貨出金装置11は、貨幣のうちバラの硬貨を出金するものであり、両替機にその一部の硬貨払出ユニットとして組み込まれるものである。硬貨出金装置11を含む両替機は、一側が、店舗内の顧客が出入りする接客スペースに面して配置され、他側が、店舗の基本的に係員のみが立ち入る係員スペースに面して配置される。なお、以下の説明では、硬貨出金装置11の顧客スペース側を「前」、係員スペース側を「後」、顧客スペース側から見て左を「左」、顧客スペース側から見て右を「右」とする。
図1に示すように、硬貨出金装置11の制御部12は、両替機の硬貨出金装置11を除く両替機本体13の本体制御部14と通信可能に接続されており、本体制御部14を介して、両替機本体13の前面側に設けられた顧客操作部15からの操作入力信号を受けたり、両替機本体13の後面側に設けられた係員操作部16からの操作入力信号を受けたり、両替機本体13の前面側に設けられた顧客表示部17に表示を行ったり、両替機本体13の後面側に設けられた係員表示部18に表示を行ったりする。
図1〜図3に示すように、硬貨出金装置11の筐体20内には、それぞれが所定の単一金種の硬貨のみを出金可能に収納する複数、具体的には四カ所の金種別硬貨収納部21A〜21Dが設けられている。これら金種別硬貨収納部21A〜21Dは、左右方向および上下方向の位置を合わせて前後方向に並んで配置されている。また、これら金種別硬貨収納部21A〜21Dより後方には、補充硬貨収納部(補充硬貨収納部)21Eが一つのみ、金種別硬貨収納部21A〜21Dと左右方向および上下方向の位置を合わせて前後方向に並んで配置されている。
金種別硬貨収納部21A〜21Dおよび補充硬貨収納部21Eは、略同様の構成となっている。図1に示すように、金種別硬貨収納部21Aは、上部開口部28Aとこれよりも狭い下部開口部29Aとを有して窄まる形状をなすホッパ部30Aを上部に有している。また、金種別硬貨収納部21Aは、ホッパ部30Aの下方に設けられる図2に示す円弧状壁部32Aと、円弧状壁部32Aの下部に配置されて金種別硬貨収納部21Aの底部を構成すると共にホッパ部30Aの下部開口部29Aから落下する硬貨を受け入れる回転円板33Aと、回転円板33Aの回転による遠心力で硬貨が繰り出される硬貨通路35Aと、硬貨通路35Aに繰り出される硬貨を一枚ずつに分離する通過規制部36Aとを有している。
また、金種別硬貨収納部21Aは、硬貨通路35Aの硬貨の移動を規制するソレノイド駆動式の開閉部37Aと、開閉部37Aの開閉作動のタイミングを計るための硬貨センサ38Aとを有している。開閉部37Aは、回転円板33Aの遠心力により硬貨通路35Aに繰り出される硬貨を、引っ込んだ状態で通過させる一方、硬貨通路35A側に突出した状態で停止させる。金種別硬貨収納部21Aは、硬貨を上部のホッパ部30Aに収納すると共に収納している硬貨を底部の回転円板33A側のものから一枚ずつ払い出す。開閉部37Aは、硬貨通路35A上を移動し開閉部37Aを通過する硬貨の計数も行う。
金種別硬貨収納部21Aと同様に、金種別硬貨収納部21Bは、上部開口部28Bおよび下部開口部29Bを有するホッパ部30B、円弧状壁部32B、回転円板33B、硬貨通路35B、通過規制部36B、開閉部37Bおよび硬貨センサ38Bを、金種別硬貨収納部21Cは、上部開口部28Cおよび下部開口部29Cを有するホッパ部30C、円弧状壁部32C、回転円板33C、硬貨通路35C、通過規制部36C、開閉部37Cおよび硬貨センサ38Cを、金種別硬貨収納部21Dは、上部開口部28Dおよび下部開口部29Dを有するホッパ部30D、円弧状壁部32D、回転円板33D、硬貨通路35D、通過規制部36D、開閉部37Dおよび硬貨センサ38Dを、それぞれ有している。
金種別硬貨収納部21A〜21Dと同様に、補充硬貨収納部21Eも、上部開口部28Eおよび下部開口部29Eを有するホッパ部30E、円弧状壁部32E、回転円板33E、硬貨通路35E、通過規制部36E、開閉部37Eおよび硬貨センサ38Eを有しており、硬貨を上部から収納すると共に収納している硬貨を底部の回転円板33E側のものから一枚ずつ払い出す。図2に示すように、補充硬貨収納部21Eには、開閉部37Eを通過した硬貨、つまり補充硬貨収納部21Eから払い出される過程の硬貨の金種判別および計数を、画像データあるいは材質データに基づいて行う判別部40が設けられている。この判別部40は、補充硬貨収納部21Eの硬貨通路35Eのみに設けられており、金種別硬貨収納部21A〜21Dには設けられていない。また、補充硬貨収納部21Eには、回転円板33E上の硬貨の有無を検出し、補充硬貨収納部21E内が硬貨のない空の状態であるか否かを検知する空状態検知部41が設けられている。なお、補充硬貨収納部21Eの硬貨の収納容量は、金種別硬貨収納部21A〜21Dそれぞれの単独での硬貨の収納容量よりも多くなっている。
金種別硬貨収納部21A〜21Dのすべての硬貨通路35A〜35Dは、金種別硬貨収納部21A〜21Dにおける右側に設けられており、これら硬貨通路35A〜35Dの硬貨払い出し方向の先側には、これら硬貨通路35A〜35Dから払い出された硬貨を受け入れて前方および後方に向けて選択的に搬送する図3に示すベルトコンベア式の可逆搬送部(出金搬送部)43が配置されている。また、この可逆搬送部43の前方には、可逆搬送部43から硬貨を受け取り、受け取った硬貨を前上がりに搬送する傾斜搬送部(出金搬送部)44が配置されている。可逆搬送部43および傾斜搬送部44は、金種別硬貨収納部21A〜21Dから払い出された硬貨を前方に向けて搬送する。傾斜搬送部44の前部の上方には、傾斜搬送部44で搬送される硬貨の重なりを解除して一枚ずつに分離する分離ローラ45が設けられており、傾斜搬送部44の分離ローラ45よりも前側の前端部の上方には、一列状に並んでこの前端部を通過する硬貨の金種識別および計数を、画像データあるいは材質データに基づいて行う識別部46が設けられている。
傾斜搬送部44の前端部の下方には、傾斜搬送部44で前方に搬送されその前端部から落下する硬貨を受け入れるバケット50が設けられている。このバケット50は、傾斜搬送部44から落下する硬貨を受け入れる図3に示す姿勢が基本姿勢となっており、この基本姿勢から後部を下方に位置させるように左右軸回りに回動可能となっている。バケット50の前方には、筐体20の前面の開口部51およびこの開口部51を開閉するシャッタ52が設けられており、基本姿勢にあるバケット50に受け入れた硬貨は、シャッタ52が開かれた状態の開口部51を介して機外に取り出し可能となる。つまり、バケット50、開口部51およびシャッタ52が、可逆搬送部43および傾斜搬送部44で前方に搬送された硬貨を受け入れて硬貨出金装置11の外部に取り出し可能とする前部の出金口53を構成している。よって、上記した識別部46は、金種別硬貨収納部21A〜21Dから払い出された硬貨を、出金口53への搬送過程で識別することになる。
上記した基本姿勢からバケット50が回動すると、バケット50内にあった硬貨は、その下方に設けられた返却収納部55に放出されることになり、この返却収納部55が受け入れて返却可能に収納することになる。返却収納部55は、筐体20に対し着脱可能であり、図1に矢印で示すように右方に取り外し可能となっている。なお、バケット50は、回動するのではなく、分割されていて、少なくとも一の分割体が移動して、バケット50内にあった硬貨を返却収納部55に落下させるようにしても良い。
図3に示すように、可逆搬送部43の後方には、可逆搬送部43で後方に搬送されその後端部から落下する硬貨を受け入れてさらに後方に向けて搬送するベルトコンベア式の後方搬送部58が設けられている。補充硬貨収納部21Eの硬貨通路35Eも、補充硬貨収納部21Eにおける右側に設けられており、この硬貨通路35Eの硬貨払い出し方向の前方に、この硬貨通路35Eから払い出された硬貨を受け入れるように後方搬送部58が設けられている。つまり、後方搬送部58は、可逆搬送部43で後方に搬送された硬貨および補充硬貨収納部21Eから払い出された硬貨を受け入れて後方に向けて搬送する。
後方搬送部58の後端位置には、後方搬送部58の硬貨を受け入れて上方に向けて搬送する上方搬送部60が設けられている。上方搬送部60の上部の前方には、上方搬送部60から硬貨を受け入れて前方に向けて搬送するベルトコンベアからなる前方搬送部62が設けられている。後方搬送部58、上方搬送部60および前方搬送部62は、金種別硬貨収納部21A〜21Dから払い出されて可逆搬送部43で後方に搬送された硬貨および補充硬貨収納部21Eから払い出された硬貨を受け入れて、後方に搬送し、さらに上方に向けて搬送した後に前方に向けて搬送する補充搬送部65を構成している。なお、上方搬送部60は、硬貨を一枚ずつに分離して前方搬送部62に繰り出すようになっており、よって、その下流側の前方搬送部62は、硬貨を一列状に並べて搬送することになる。
図1に示すように、前方搬送部62は、金種別硬貨収納部21A〜21Dおよび補充硬貨収納部21Eの上部右側で前後方向に延在して水平に配置されている。前方搬送部62の金種別硬貨収納部21A〜21Dおよび補充硬貨収納部21Eとは反対側には、前方搬送部62で前方に搬送される硬貨を一枚ずつ、金種別硬貨収納部21A〜21Dの上部のホッパ部30A〜30Dおよび補充硬貨収納部21Eの上部のホッパ部30Eへ選択的に受け渡す受渡部70が設けられている。
受渡部70は、金種別硬貨収納部21Aと前後方向の位置を合わせて設けられ、励磁状態で突出する作動片71Aにより前方搬送部62上の硬貨を金種別硬貨収納部21A側に押し出すソレノイド式の押出部72Aと、金種別硬貨収納部21Bと前後方向の位置を合わせて設けられ、励磁状態で突出する作動片71Bにより前方搬送部62上の硬貨を金種別硬貨収納部21B側に押し出すソレノイド式の押出部72Bと、金種別硬貨収納部21Cと前後方向の位置を合わせて設けられ、励磁状態で突出する作動片71Cにより前方搬送部62上の硬貨を金種別硬貨収納部21C側に押し出すソレノイド式の押出部72Cと、金種別硬貨収納部21Dと前後方向の位置を合わせて設けられ、励磁状態で突出する作動片71Dにより前方搬送部62上の硬貨を金種別硬貨収納部21D側に押し出すソレノイド式の押出部72Dとを有している。
さらに、受渡部70は、補充硬貨収納部21Eと前後方向の位置を合わせて設けられ、励磁状態で突出する作動片71Eにより前方搬送部62上の硬貨を補充硬貨収納部21E側に押し出すソレノイド式の押出部72Eを有している。なお、押出部72A〜72Eは、消磁状態では、作動片71A〜71Eが前方搬送部62から退避しており前方搬送部62上の硬貨を金種別硬貨収納部21A〜21Dおよび補充硬貨収納部21E側に押し出すことはない。
また、受渡部70は、前方搬送部62の押出部72Aの上流側に隣接配置されて硬貨を計数すると共に押出部72Aの開閉作動のタイミングを計るための硬貨センサ73Aと、押出部72Bの上流側に隣接配置されて硬貨を計数すると共に押出部72Bの開閉作動のタイミングを計るための硬貨センサ73Bと、押出部72Cの上流側に隣接配置されて硬貨を計数すると共に押出部72Cの開閉作動のタイミングを計るための硬貨センサ73Cと、押出部72Dの上流側に隣接配置されて硬貨を計数すると共に押出部72Dの開閉作動のタイミングを計るための硬貨センサ73Dと、押出部72Eの上流側に隣接配置されて硬貨を計数すると共に押出部72Eの開閉作動のタイミングを計るための硬貨センサ73Eと、を有している。
前方搬送部62の前後方向の金種別硬貨収納部21Aの位置には、押出部72Aとは反対側に、押出部72Aで押し出された硬貨を傾斜によって金種別硬貨収納部21Aの上部のホッパ部30A内に案内するスロープ状のガイド部74Aが設けられている。同様に、前方搬送部62の前後方向の金種別硬貨収納部21Bの位置には押出部72Bで押し出された硬貨をホッパ部30B内に案内するガイド部74Bが、前方搬送部62の前後方向の金種別硬貨収納部21Cの位置には押出部72Cで押し出された硬貨をホッパ部30C内に案内するガイド部74Cが、前方搬送部62の前後方向の金種別硬貨収納部21Dの位置には押出部72Dで押し出された硬貨をホッパ部30D内に案内するガイド部74Dが、それぞれ設けられている。前方搬送部62の前後方向の補充硬貨収納部21Eの位置には、押出部72Eとは反対側に、押出部72Eで押し出された硬貨を傾斜によって補充硬貨収納部21Eの上部のホッパ部30E内に案内するスロープ状のガイド部材74Eが設けられている。
そして、受渡部70は、硬貨センサ73Aによる硬貨の検知タイミングに基づいて押出部72Aを励磁すると、この硬貨をガイド部74Aを介して金種別硬貨収納部21Aの上部のホッパ部30A内に落下させることになり、硬貨センサ73Bによる硬貨の検知タイミングに基づいて押出部72Bを励磁すると、この硬貨をガイド部74Bを介して金種別硬貨収納部21Bの上部のホッパ部30B内に落下させることになり、硬貨センサ73Cによる硬貨の検知タイミングに基づいて押出部72Cを励磁すると、この硬貨をガイド部74Cを介して金種別硬貨収納部21Cの上部のホッパ部30C内に落下させることになり、硬貨センサ73Dによる硬貨の検知タイミングに基づいて押出部72Dを励磁すると、この硬貨をガイド部74Dを介して金種別硬貨収納部21Dの上部のホッパ部30D内に落下させることになり、硬貨センサ73Eによる硬貨の検知タイミングに基づいて押出部72Eを励磁すると、この硬貨をガイド部材74Eを介して補充硬貨収納部21Eの上部のホッパ部30E内に落下させることになる。
前方搬送部62の前端位置には、シュート75が設けられており、シュート75の下方には、シュート75を介して落下する硬貨を収納するリジェクト収納部76が設けられている。つまり、リジェクト収納部76には、金種別硬貨収納部21A〜21Dおよび補充硬貨収納部21Eに落下しなかった硬貨が収納される。リジェクト収納部76は筐体20に対し着脱可能となっており、図1に矢印で示すように左方に取り外し可能となっている。前方搬送部62の前端位置には硬貨を計数する硬貨センサ77が配置されている。
後述するように、図2に示す補充硬貨収納部21Eの硬貨通路35Eから繰り出され判別部40で正常と判別された硬貨が補充搬送部65を介して、図1に示す受渡部70により金種別硬貨収納部21A〜21Dのいずれかに収納されることになり、リジェクト収納部76には、補充硬貨収納部21Eから繰り出され、判別部40で正常と判別されなかった硬貨が、補充搬送部65およびシュート75を介して収納されることになる。
制御部12は、金種別硬貨収納部21A〜21Dのそれぞれに補充した硬貨の数と、金種別硬貨収納部21A〜21Dのそれぞれから払い出した硬貨の数とから、金種別硬貨収納部21A〜21Dのそれぞれの在高を把握している。
硬貨出金装置11には、補充硬貨収納部21Eに差し替えて、判別部40を持たない回収箱21Fが装填可能となっている。回収箱21Fは、判別部40以外にも、硬貨を繰り出すための回転円板33E、硬貨通路35E、通過規制部36Eおよび開閉部37Eを有しておらず、単なる箱状となっている。
筐体20には、筐体20内に補充硬貨収納部21Eが装填されているのか、回収箱21Fが装填されているのかを、補充硬貨収納部21Eの被検知部79Eあるいは回収箱21Fの被検知部79Fを検知することで、判断する装填種類検知センサ80が設けられている。つまり、装填種類検知センサ80は、補充硬貨収納部21Eと回収箱21Fとの差し替えを検知可能となっている。
筐体20の後面には、開口部100とこの開口部100を開閉する揺動可能な開閉扉101とが設けられている。金種別硬貨収納部21A〜21Dおよび補充硬貨収納部21Eのうち最も後側に配置された補充硬貨収納部21Eは、筐体20の後面の閉状態の開閉扉101に対向しており、よって、補充硬貨収納部21Eは、開口部100側の一番手前位置に配置されている。
上記した4カ所の金種別硬貨収納部21A〜21Dと前方搬送部62とが一体の引出ユニット102となっており、この引出ユニット102が、図4に示すように、筐体20との間に設けられたスライドレール105を介して筐体20に前後方向にスライド可能に支持されている。よって、金種別硬貨収納部21A〜21Dは、開状態の開口部100から後方に引き出されて筐体20の外に露出する。このように筐体20から引き出された状態は、引出ユニット102の、後述する出金処理の取引動作が不可能な非稼働状態となる。
筐体20には、図5に示すように、金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102が、所定の前端位置に位置すると、これを引き出し不可にロックするユニットロック部106が設けられている。引出ユニット102は、この前端位置が筐体20内の装填位置であり、この装填位置に位置する状態が、後述する出金処理の取引動作が可能な稼働状態となる。図6に示すように、引出ユニット102の後部には、制御部12の許可信号が出力されている状態で揺動操作されるとユニットロック部106のロックを解除するユニットロック解除レバー107が設けられている。なお、ユニットロック部106は、制御部12の許可信号が出力されていなければユニットロック解除レバー107が揺動操作されてもロック解除状態にはならない。引出ユニット102は、硬貨出金装置11の筐体20に対しスライド可能かつ着脱不可となっている。
補充硬貨収納部21Eは、図5(a)に示すように、引出ユニット102との間に設けられたスライドレール109を介して引出ユニット102に前後方向にスライド可能に支持されている。よって、補充硬貨収納部21Eは、筐体20に対して、図4(a)に示すように金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102と一体で後方に引き出される一体引出操作が可能であるとともに、図5(a)に示すように稼働位置にある金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102とは別に単独で後方に引き出される単独引出操作が可能となっている。補充硬貨収納部21Eは、一体引出操作および単独引出操作のいずれにおいても、開状態の開口部100から後方に引き出されて、筐体20の外に露出する。図1〜図3に示すように、引出ユニット102が前端の装填位置にあり且つ補充硬貨収納部21Eが前端位置にある状態が、補充硬貨収納部21Eの筐体20内の装填位置となっている。この状態が、後述する出金処理および内部補充処理等の取引動作が可能な第1の稼働状態となる。また、図5(a)に示すように、引出ユニット102が前端の装填位置にあり、補充硬貨収納部21Eのみが筐体20から引き出された状態が、後述する出金処理の取引動作のみが可能な第2の稼働状態となる。
スライドレール109には、金種別硬貨収納部21Dよりも後側に載置台110が取り付けられており、この載置台110に補充硬貨収納部21Eが着脱可能に載置されている。載置台110には、補充硬貨収納部21Eが上方から下方向に移動させられることで嵌合することになり、この嵌合状態で、載置台110は、補充硬貨収納部21Eをその水平方向の相対移動を規制して載置させる。補充硬貨収納部21Eは、載置台110から上方向に移動させられることで取り外される。補充硬貨収納部21Eは、筐体20に対して、図4(b)に示すように金種別硬貨収納部21A〜21Dと一体で後方に引き出された一体引出状態と、図5(b)に示すように金種別硬貨収納部21A〜21Dとは別に単独で後方に引き出された単独引出状態との両状態で上方向に取り外し可能となっている。
図4に示すように、引出ユニット102には、載置台110が金種別硬貨収納部21Dに近接する、引出ユニット102に対する前端位置に位置すると、載置台110を引き出し不可にロックする載置台ロック部111が設けられている。図6に示すように、載置台110の後部には、制御部12の許可信号が出力されている状態で揺動操作されると載置台ロック部111のロックを解除する載置台ロック解除レバー112が設けられている。なお、載置台ロック部111は、制御部12の許可信号が出力されていなければ載置台ロック解除レバー112が揺動操作されてもロック解除状態にはならない。
図1に示す受渡部70の押出部72Eが補充硬貨収納部21Eの上部のホッパ部30Eに硬貨を受け渡す際にこの硬貨を案内するガイド部材74Eは、図6に示すように引出ユニット102に設けられている。よって、このガイド部材74Eは、その硬貨の案内先である補充硬貨収納部21Eが引出ユニット102に対しスライドしたり、載置台110から着脱されたりすると、補充硬貨収納部21Eに対し近接および離間する。
図7に示すように、前方搬送部62は、硬貨を上面に載置させて前方に運ぶコンベアベルト120と、コンベアベルト120の内側に配置されてコンベアベルト120の上辺部を支持する支持部材121と、支持部材121の補充硬貨収納部21E側に取り付けられる内板122と、内板122の補充硬貨収納部21E側に取り付けられる外板123とを有している。ガイド部材74Eは、内板122および外板123を貫通して支持部材121に螺合されるネジ部材125によって支持部材121、内板122および外板123に取り付けられている。ガイド部材74Eは、図8に示すように、前後2本のネジ部材125によって取り付けられる。
ガイド部材74Eは、前後方向に長い四角枠状をなす枠状部130と、枠状部130の内側を上下方向の中間位置で仕切って上側に案内通路131を形成する中間板部132と、中間板部132の一端縁部と枠状部130の案内通路131とは反対側とをつなぐ立板部133とを有している。立板部133は、図9に示すように、ガイド部材74Eにおける前方搬送部62とは反対側に配置されており、中間板部132は、案内通路131を形成する上面が立板部133側ほど下側に位置するように傾斜してスロープ状をなしている。中間板部132の立板部133側の先端縁部には、立板部133よりも前方搬送部62とは反対側に突出する突出縁部134が形成されている。
図8に示すように、ガイド部材74Eには、中間板部132と立板部133との境界部近傍に、立板部133と略垂直をなして凹む凹状部137がガイド部材74Eの長さ方向に離間して2カ所形成されている。図7に示すように、凹状部137の底部138には、ネジ部材125を挿通させる挿通穴139が形成されている。
ネジ部材125は、軸方向一側から順に、頭部141と頭部141よりも小径の支持軸部142と、支持軸部142よりも小径で支持部材121に螺合されるネジ軸部143とを有している。ガイド部材74Eの挿通穴139は、頭部141よりも小径であって支持軸部142よりも大径となっている。ネジ部材125は、ネジ軸部143側を先頭にして凹状部137内に挿入され、挿通穴139に挿入されて、ネジ軸部143において支持部材121に螺合される。このとき、ネジ部材125は、支持軸部142を外板123に当接させるまで螺合されることになり、これにより前方搬送部62に固定される。この状態で、ネジ部材125は、外板123と頭部141との間にガイド部材74Eの凹状部137の底部138を支持する。このとき、ネジ部材125は、凹状部137の底部138を、これが支持軸部142上をその軸方向に沿って所定距離移動可能となるように支持する。つまり、ガイド部材74Eは、ネジ部材125によって左右方向に移動可能に支持されている。
図8に示すように、外板123には支持穴146が4カ所形成されており、これら支持穴146には、コイルバネ(付勢手段)147の一端が、図9に示すように内板122に当接するまで挿入されている。これにより、コイルバネ147は一端が外板123に支持されている。これらコイルバネ147の他端には、ガイド部材74Eの立板部133から突出する支持軸149が挿入されており、これにより、コイルバネ147は他端がガイド部材74Eに支持されている。そして、これらコイルバネ147は、ガイド部材74Eが外板123から最も離間し図7に示す凹状部137の底部138がネジ部材125の頭部141に当接する状態にあっても、縮長状態となっている。よって、ガイド部材74Eは、これらコイルバネ147で前方搬送部62から離れる方向に常に付勢されている。コイルバネ147は、図8に示すように、前側のネジ部材125よりも前側のこのネジ部材125に対し上下2カ所と、後側のネジ部材125よりも後側のこのネジ部材125に対し上下2カ所とに配置されている。つまり、コイルバネ147は、2本のネジ部材125を囲むように配置されている。
図7に示すように、ガイド部材74Eの挿通穴139は、ネジ部材125の支持軸部142との間に径方向に相対移動可能となる所定の隙間を有しており、よって、ガイド部材74Eは、鉛直軸回り方向の揺動(鉛直軸を中心として回転する方向の揺動)と前後軸回り方向の揺動(前後軸を中心として回転する方向の揺動)とが可能に設けられている。言い換えれば、ガイド部材74Eは、前部および後部の別々の左右移動と上部および下部の別々の左右移動とがそれぞれ可能に設けられている。
図6に示すように、ガイド部材74Eは、引出ユニット102に対して前端位置にある載置台110に載置された状態の補充硬貨収納部21Eのホッパ部30Eに対し左右方向に並設可能であり、並設される際に、図10に示すようにコイルバネ147で付勢されてホッパ部30Eの前方搬送部62側の壁部151に当接する。図6に示すように、ホッパ部30Eの壁部151の前部には、上端部から下方に凹状に切りかかれた切欠部152が形成されており、ガイド部材74Eは、図9(a)に示すように、この切欠部152の下縁部に立板部133が当接する。その際に、ガイド部材74Eは、図9(a)および図10に示すように、案内通路131が切欠部152と前後方向および上下方向の位置が合い左右方向に隙間なく繋がることになり、突出縁部134が切欠部152内に入り込むようになっている。
図7に示すように、ホッパ部30Eに当接した状態にあるとき、ガイド部材74Eは、凹状部137の底部138がネジ部材125の頭部141から離間している。よって、ホッパ部30Eとの当接状態が解除されると、ガイド部材74Eは、凹状部137の底部138をネジ部材125の支持軸部142上でスライドさせながら、凹状部137の底部138がネジ部材125の頭部141に当接するまで前方搬送部62から離れる方向に移動する。このとき、2本のネジ部材125を囲むように4つのコイルバネ147が配置されていることから、一方の凹状部137の底部138が一方のネジ部材125の頭部141の支持軸部142側の面に全周にわたって当接し、他方の凹状部137の底部138が他方のネジ部材125の頭部141の支持軸部142側の面に全周にわたって当接して、常に一定の安定した姿勢となる。
図10に示すように、ホッパ部30Eの壁部151には、切欠部152の前部側に、前側ほど前方搬送部62から左右方向に離れるように傾斜する傾斜部155が形成されている。これに合わせて、ガイド部材74Eの前部側にも、前側ほど前方搬送部62から左右方向に離れるように傾斜する傾斜部156が、図8に示すように、立板部133、突出縁部134を含む中間板部132および枠状部130の全体にわたって形成されている。
図1〜図3に示す金種別硬貨収納部21A〜21Dおよび補充硬貨収納部21Eには、いずれの金種の硬貨を収納することも可能であり、基本的に、それぞれが単一金種の硬貨を収納するように決められている。これら金種別硬貨収納部21A〜21Dおよび補充硬貨収納部21Eのそれぞれの収納金種は制御部12に設定記憶される。ただし、補充硬貨収納部21Eには、金種別硬貨収納部21A〜21Dのいずれかと同一金種の硬貨を補充用として収納する必要があるため、設定記憶時に金種別硬貨収納部21A〜21Dのいずれとも同一とはならない金種が設定されるとエラーを発生させるようになっている。
例えば、金種別硬貨収納部21Aに500円硬貨を、金種別硬貨収納部21Bに100円硬貨を、金種別硬貨収納部21Cに100円硬貨を、金種別硬貨収納部21Dに50円硬貨を、それぞれ収納したり、金種別硬貨収納部21Aに500円硬貨を、金種別硬貨収納部21Bに500円硬貨を、金種別硬貨収納部21Cに100円硬貨を、金種別硬貨収納部21Dに100円硬貨を、それぞれ収納したり、金種別硬貨収納部21Aに500円硬貨を、金種別硬貨収納部21Bに100円硬貨を、金種別硬貨収納部21Cに100円硬貨を、金種別硬貨収納部21Dに100円硬貨を、それぞれ収納したりすることが可能となる。
以下、具体例を説明する場合、金種別硬貨収納部21Aに500円硬貨を、金種別硬貨収納部21Bに100円硬貨を、金種別硬貨収納部21Cに100円硬貨を、金種別硬貨収納部21Dに50円硬貨を、それぞれ収納し、補充硬貨収納部21Eに100円硬貨を収納しているものとする。
上記構成の硬貨出金装置11の作動を各処理別に説明する。
「初期外部補充処理」
金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102および補充硬貨収納部21Eが、筐体20内の装填位置にあり、第1の稼働状態にある状態で、係員操作部16に初期外部補充処理の操作入力がなされると、硬貨出金装置11の制御部12は、図4に示すユニットロック部106をロック解除可能な状態とする。この状態で、操作者が、筐体20の後面の開閉扉101を開き、開口部100から図6に示す引出ユニット102のユニットロック解除レバー107を揺動操作すると、ユニットロック部106のロックが解除されて、引出ユニット102が筐体20から開口部100を介して引き出し可能な状態となる。そして、操作者が引出ユニット102を筐体20から引き出すと、図4(a)に示すように、引出ユニット102が引き出された非稼働状態となり、金種別硬貨収納部21A〜21Dおよび補充硬貨収納部21Eのホッパ部30A〜30Eが筐体20から外に露出することになって、これらホッパ部30A〜30Eに硬貨の硬貨出金装置11の外部からの補充である外部補充が可能な状態となる。
この場合、金種別硬貨収納部21A〜21Dは取り外すことができないため、そのまま硬貨の補充が行われることになるが、これらよりも硬貨の収納容量が大きい補充硬貨収納部21Eは、載置台110から取り外すことができるため、図4(b)に示すように、取り外した状態で硬貨の外部補充を行うことができる。なお、この初期外部補充処理で、制御部12は、載置台ロック部111をロック解除可能な状態とすることはないため、補充硬貨収納部21Eは、上方に引き抜かれて載置台110から取り外されることになる。このように補充硬貨収納部21Eが載置台110から取り外されると、補充硬貨収納部21Eに当接していたガイド部材74Eが、図4(b)に示すように、コイルバネ147の付勢力で前方搬送部62から離れる方向に移動する。
硬貨が補充された補充硬貨収納部21Eが、図4(b)から図4(a)に示すように再び載置台110に載置される。このとき、載置台110は、載置台110の上方から下方に移動させられて載置台110に嵌合させられることになる。このように、金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102と一体に筐体20から引き出された状態で上方に取り外された補充硬貨収納部21Eを下方に移動させて取り付ける際に、ガイド部材74Eは、補充硬貨収納部21Eの下方移動に対してコイルバネ147の付勢力に抗して補充硬貨収納部21Eから逃げることが可能であることから、補充硬貨収納部21Eの当接部位の変化に追従する。しかも、ガイド部材74Eは、前後軸回り方向に揺動可能であるため、補充硬貨収納部21Eがガイド部材74Eよりも上方から下方に移動して左右方向に並ぶ際に、補充硬貨収納部21Eの当接部位の変化にさらに良好に追従する。よって、補充硬貨収納部21Eを円滑に下方に移動させることができる。
そして、補充硬貨収納部21Eが載置台110に載置されて左右方向に並ぶ状態になれば、図9(a)および図10に示すように、ガイド部材74Eはコイルバネ147の付勢力で立板部133を補充硬貨収納部21Eのホッパ部30Eの壁部151に良好に当接させ、突出縁部134を切欠部152内に入り込ませる状態になり、コイルバネ147の付勢力で、この状態が維持される。
「出金処理」
硬貨出金装置11の制御部12は、例えば、図1〜図3に示すように、金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102および補充硬貨収納部21Eが第1の稼働状態にある状態で、両替機本体13の顧客操作部15への入力に応じて本体制御部14から、出金硬貨の金種別の枚数を含む出金動作指令が入力されると、この出金動作指令に基づいて、金種別硬貨収納部21A〜21Dの適宜のものから所定金種の硬貨を所定枚数払い出し、払い出した硬貨を可逆搬送部43および傾斜搬送部44で前方に搬送し出金口53の基本姿勢にあるバケット50に放出させる出金処理を行う。
この出金処理において、可逆搬送部43の前端位置に設けられた識別部46が、可逆搬送部43で一列状に移動する硬貨を一枚ずつ識別し、出金動作指令に基づいて出金する硬貨がすべて正常と識別されると、制御部12は、これらがすべてバケット50に落下するタイミングで、出金処理中に閉状態にあったシャッタ52を開いて開口部51を開放しバケット50内の硬貨の機外への取り出しを可能とする。このようにして、出金動作指令の金種別の所定枚数の硬貨が出金口53に放出される。
他方、出金動作指令に基づいて出金する硬貨の中に、識別部46で正常と識別されなかった硬貨があると、制御部12は、出金処理中に閉状態にあったシャッタ52を開くことなく、バケット50を回動させてバケット50の硬貨を返却収納部55に収納する。その後、バケット50を基本姿勢に戻し、再度、出金動作指令に基づいて、金種別硬貨収納部21A〜21Dの適宜のものから所定金種の硬貨を所定枚数払い出してバケット50に搬送する。なお、出金動作指令に基づいて出金する硬貨がすべて正常と識別されるまで上記作動を繰り返すことになる。
「内部補充処理」
硬貨出金装置11の制御部12は、例えば、上記した出金処理の最中および出金処理の終了時に、金種別硬貨収納部21A〜21Dの中の、装填位置にある補充硬貨収納部21Eと同金種の硬貨を収納している金種別硬貨収納部の硬貨の量が、補充が必要と判断される所定の補充開始量以下になると、この金種別硬貨収納部を補充対象とする補充動作指令を発令する。そして、制御部12は、補充硬貨収納部21Eが、硬貨が収納された状態にあり且つ筐体20内の装填位置にあるか、否かを、装填種類検知センサ80および空状態検知部41の検知結果から判断する。補充硬貨収納部21Eが、硬貨が収納された状態になく、あるいは筐体20内の装填位置になければ、補充硬貨収納部21Eへの硬貨の硬貨出金装置11の外部からの追加補充である外部追加補充を促す表示を本体制御部14を介して両替機本体13の係員表示部18に表示させるとともに、ユニットロック部106をロック解除可能な状態とする。
この状態で、操作者が、筐体20の後面の開閉扉101を開き、開口部100から、図6に示す載置台110の載置台ロック解除レバー112を揺動操作すると、載置台ロック部111のロックが解除されて、図5(a)に示すように、載置台110および補充硬貨収納部21Eが筐体20から開口部100を介して引き出し可能な状態となる。そして、操作者が載置台110および補充硬貨収納部21Eを筐体20から引き出すと、引出ユニット102は前端位置にあって補充硬貨収納部21Eのみが引き出された第2の稼働状態となり、載置台110および補充硬貨収納部21Eが筐体20から外に露出することになって、補充硬貨収納部21Eのホッパ部30Eに硬貨の外部追加補充が可能な状態となる。なお、内部補充処理で、制御部12は、ユニットロック部106をロック解除可能な状態とすることはないため、載置台110および補充硬貨収納部21Eが位置固定の引出ユニット102に対しスライドして、単独で後方に引き出される。このように補充硬貨収納部21Eおよび載置台110が引出ユニット102に対しスライドすると、補充硬貨収納部21Eに当接していたガイド部材74Eが、図9(b)に示すようにコイルバネ147の付勢力で前方搬送部62から離れる方向に移動する。
筐体20から引き出された状態で、補充硬貨収納部21Eは、図5(b)に示すように、載置台110から取り外すことができるため、取り外した状態で硬貨を追加補充することができる。硬貨が追加補充された補充硬貨収納部21Eが、図5(b)から図5(a)に示すように再び載置台110に載置される。このとき、補充硬貨収納部21Eは、載置台110の上方から下方に移動させられて載置台110に嵌合させられることになる。そして、この状態で、補充硬貨収納部21Eおよび載置台110がスライドさせられて、引出ユニット102に装填される。
このように、単独で筐体20から引き出された補充硬貨収納部21Eを前方に戻すと、補充硬貨収納部21Eは、金種別硬貨収納部21A〜21Dおよびこれと一体の前方搬送部62に近づいて前方搬送部62に設けられたガイド部材74Eと左右方向に並ぶ状態になる。このとき、ガイド部材74Eは、左右方向に移動可能であってコイルバネ147により付勢されているため、補充硬貨収納部21Eの前方移動に対してコイルバネ147の付勢力に抗して補充硬貨収納部21Eから逃げることが可能になって補充硬貨収納部21Eの当接部位の変化に追従する。しかも、ガイド部材74Eは、鉛直軸回り方向に揺動可能であるため、補充硬貨収納部21Eがガイド部材74Eよりも後方から前方に移動して左右方向に並ぶ際に、補充硬貨収納部21Eの当接部位の変化にさらに良好に追従する。よって、補充硬貨収納部21Eを円滑に前方に移動させることができる。
そして、図9(a)および図10に示すように、補充硬貨収納部21Eと左右方向に並ぶ状態になれば、ガイド部材74Eはコイルバネ147の付勢力で立板部133を補充硬貨収納部21Eのホッパ部30Eの壁部151に良好に当接させ、突出縁部134を切欠部152内に入り込ませる状態になり、コイルバネ147の付勢力で、この状態が維持される。
硬貨を収納した補充硬貨収納部21Eが装填位置に装填されたことを装填種類検知センサ80および空状態検知部41の検知結果から確認できた場合と、上記した補充動作指令の発令時に、硬貨が収納された状態の補充硬貨収納部21Eが装填位置にある場合とについて、制御部12は、上記補充動作指令に基づいて補充硬貨収納部21Eから硬貨通路35Eで硬貨を払い出す動作を行い、判別部40で正常と判定された硬貨を補充搬送部65で搬送して受渡部70によって補充対象の金種別硬貨収納部に収納する内部補充処理を行う。つまり、制御部12は、金種別硬貨収納部21A〜21Dの中の、装填位置にある補充硬貨収納部21Eと同金種の硬貨を収納している金種別硬貨収納部の硬貨の量が所定量以下になると、自動的に、この金種別硬貨収納部に対し出金処理と並行して補充硬貨収納部21Eからの内部補充処理を行う。
例えば、出金処理において、金種別硬貨収納部21Bから100円硬貨を回転円板33B側のものから一枚ずつ硬貨通路35Bで払い出し可逆搬送部43で前方に搬送している最中に、この金種別硬貨収納部21Bの100円硬貨の量が所定の補充開始量以下になると、金種別硬貨収納部21Bからの100円硬貨の払い出しは停止することなく継続し、これと並行して、補充硬貨収納部21Eから100円硬貨を回転円板33E側のものから一枚ずつ硬貨通路35Eで払い出し、補充搬送部65で搬送して、受渡部70の押出部72Bで押し出して金種別硬貨収納部21Bに上部から補充する。
また、制御部12は、出金処理の最中および出金処理の終了時に、金種別硬貨収納部21A〜21Dの中の、装填位置にある補充硬貨収納部21Eとは異金種の硬貨を収納している金種別硬貨収納部の硬貨の量が、補充が必要と判断される所定の補充開始量以下になると、本体制御部14を介して両替機本体13の係員表示部18にアラーム表示を表示させる。具体的には、補充が必要な金種の硬貨を収納した補充硬貨収納部21Eへ交換を促す表示を行う。そして、筐体20および装填位置に位置する引出ユニット102に対して、補充硬貨収納部21Eが引き出され、再度装填位置へ装填されたことを装填種類検知センサ80で検知し、両替機本体13の係員操作部16によって、補充が必要な金種が補充硬貨収納部21Eに対して設定されると、制御部12は、この金種別硬貨収納部を補充対象とする補充動作指令を発令し、この補充動作指令に基づいて補充硬貨収納部21Eから硬貨を払い出す動作を行い、判別部40で正常と判定された硬貨を補充搬送部65で搬送して受渡部70によって補充対象の金種別硬貨収納部に収納する内部補充処理を行う。
例えば、出金処理において、金種別硬貨収納部21Aから500円硬貨を回転円板33A側のものから一枚ずつ硬貨通路35Aで払い出し可逆搬送部43で前方に搬送している最中に、この金種別硬貨収納部21Aの500円硬貨の量が所定の補充開始量以下になると、金種別硬貨収納部21Aからの500円硬貨の払い出しは停止することなく継続し、アラーム表示を表示させる。そして、補充硬貨収納部21Eが筐体20から引き出され、再度装填されたことを装填種類検知センサ80で検知し、両替機本体13の係員操作部16によって、補充が必要な金種である500円が補充硬貨収納部21Eに対して設定されると、補充硬貨収納部21Eから500円硬貨を回転円板33E側のものから一枚ずつ硬貨通路35Eで払い出し補充搬送部65で搬送して受渡部70の押出部72Aで押し出して金種別硬貨収納部21Aに上部から補充する。
なお、以上の内部補充処理の最中に、補充硬貨収納部21Eから払い出す硬貨の中に判別部40で正常と判定されなかった硬貨が含まれる場合には、これを補充搬送部65で搬送してシュート75からリジェクト収納部76に収納する。ここで、判別部40で正常と判定されない硬貨は、補充硬貨収納部21Eに収納されるべき金種(言い換えれば、補充対象の金種別硬貨収納部へ収納されるべき金種)の硬貨以外であり、判別不能硬貨は勿論、他金種の硬貨も含まれる。つまり、機外で硬貨が充填される補充硬貨収納部21Eには、収納されるべき金種以外の他金種の硬貨が混入する可能性があり、この他金種の硬貨も正常な硬貨ではないと判別する。
ここで、上記内部補充処理においては、例えば補充硬貨収納部21Eから補充搬送部65への硬貨の受け渡しの際に、判別部40で正常と判定されなかった硬貨と、正常と判定された硬貨との搬送の順番が入れ替わる可能性がある。このため、一枚目の硬貨を補充硬貨収納部21Eから払い出した後、この一枚目の硬貨が、金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの補充対象の金種別硬貨収納部に到達するタイミング(補充搬送部65の搬送速度から算出可能)の前までに補充硬貨収納部21Eから払い出すことができる所定枚数(例えば10枚)を補充単位枚数とする。そして、内部補充処理では、この補充単位枚数の硬貨を連続して補充硬貨収納部21Eから払い出して補充対象の金種別硬貨収納部(またはリジェクト収納部76)に収納する補充単位処理を、並行することがないように断続的に順次行う。つまり、補充単位枚数の硬貨を連続して補充硬貨収納部21Eから払い出すと、開閉部37Eにより硬貨の払い出しを一旦停止させて、既に払い出された硬貨が補充対象の金種別硬貨収納部(またはリジェクト収納部76)にすべて収納されると、開閉部37Eにより次の硬貨の払い出しを開始させて補充単位枚数の硬貨を連続して補充硬貨収納部21Eから払い出す、という作動を適宜繰り返す。
そして、内部補充処理中、一の補充単位処理において補充単位枚数の硬貨の中に判別部40で正常と判定されなかった硬貨が発生すると、制御部12は、この硬貨を含んで今回の一の補充単位処理で補充硬貨収納部21Eから払い出す補充単位枚数分の硬貨をすべて補充搬送部65で搬送してシュート75から落下させてリジェクト収納部76に収納して、今回の一の補充単位処理を終了する。その後、次の補充単位処理を行う。他方、制御部12は、一の補充単位処理で補充硬貨収納部21Eから払い出した補充単位枚数の硬貨の中に判別部40で正常と判別されなかった硬貨が含まれなければ、これら所定の補充単位枚数分の硬貨を、補充搬送部65および受渡部70ですべて補充対象の金種別硬貨収納部へ搬送して、一の補充単位処理を終了する。そして、必要により、次の補充単位処理を行う。
制御部12は、判別部40、硬貨センサ38E,73A〜73E,77の硬貨の計数値から、硬貨の補充量を算出しつつ、上記した補充単位処理を適宜繰り返すことにより、金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの補充対象の金種別硬貨収納部の硬貨量が、十分な補充が完了したと判断できる所定の補充終了量以上になる条件、または、補充硬貨収納部21Eの硬貨が空になったことが空状態検知部41で検知される条件、のいずれかの条件が整うと内部補充処理を終了する。ここで、補充対象の金種別硬貨収納部の硬貨量が、十分な補充が完了したと判断できる所定の補充終了量以上になる条件ではなく、補充硬貨収納部21Eからの硬貨の払い出し枚数が所定の補充枚数(正常と判定されなかった硬貨があった補充単位処理の補充単位枚数は含んでも含まなくても良い)に達する条件、または、補充動作指令を自ら発令してから所定の補充時間経過する条件、のいずれかの条件が整うと内部補充処理を終了するようにしても良い。
なお、内部補充処理中に、補充硬貨収納部21Eの硬貨が空になったことを空状態検知部41で検知すると、制御部12は、出金処理を停止させることなく、内部補充処理を一旦中断し、本体制御部14を介して両替機本体13の係員表示部18にアラーム表示を表示させて、空の補充硬貨収納部21Eに硬貨を補充するように促すようにしても良い。この場合、アラーム表示後、筐体20および装填位置にある引出ユニット102に対して、補充硬貨収納部21Eおよび載置台110が引き出され、再度補充硬貨収納部21Eおよび載置台110が装填されたことを装填種類検知センサ80で検知し、両替機本体13の係員操作部16によって、補充が必要な金種が補充硬貨収納部21Eに対して設定されると、制御部12は、内部補充処理を再開して、この補充硬貨収納部21Eから残りの硬貨を、金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの補充対象の金種別硬貨収納部に収納するようにする。つまり、一つの出金処理に並行して、順次複数の補充硬貨収納部21Eから、補充対象の金種別硬貨収納部に内部補充処理を行っても良い。この場合、空の補充硬貨収納部21Eを、硬貨の充填された別の補充硬貨収納部21Eへ交換しても良く、空の補充硬貨収納部21Eに機外で硬貨を補充して、この補充硬貨収納部21Eを載置台110に再度載置させしても良い。
また、内部補充処理において、補充硬貨収納部21Eの硬貨が所定の数枚(例えば3枚)連続して、設定された金種以外の他の同一金種の硬貨であることを判別部40が判別した場合、制御部12は、補充硬貨収納部21E内の硬貨が設定金種以外の金種の硬貨であると判定し、その時点で、補充硬貨収納部21Eからの硬貨の払い出しを中止すると共に、すでに払い出した数枚の硬貨を、すべて補充搬送部65で搬送してリジェクト収納部76に収納し、係員表示部18にアラーム表示を表示させて、補充硬貨収納部21Eに補充が必要な金種を表示させて交換を促す。
上記内部補充処理において、上記のように補充単位処理を断続的に行うのではなく、判別部40で正常と判定されなかった硬貨が発生しなければ、内部補充処理の開始から終了まで連続して硬貨を補充硬貨収納部21Eから払い出して、金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの補充対象の金種別硬貨収納部に収納するようにしても良い。
この場合、判別部40で正常と判定されなかった硬貨が発生した時点で、すでに払い出した硬貨が、補充対象の金種別硬貨収納部に到達している可能性がある。このため、判別部40で正常と判定されなかった硬貨が発生すると、この硬貨より後の硬貨の補充硬貨収納部21Eからの硬貨の払い出しを開閉部37Eにより一旦停止させて、この正常と判定されなかった硬貨が、補充対象の金種別硬貨収納部に収納されることなくリジェクト収納部76に収納されるように、受渡部70を制御する。
具体的には、補充搬送部65の搬送速度から、判別部40で正常と判定されなかった硬貨の可能性がないと考えられる硬貨をすべて補充対象の金種別硬貨収納部に収納し、その後、判別部40で正常と判定されなかった硬貨の可能性がある硬貨をすべてリジェクト収納部76に収納する。次いで、補充硬貨収納部21Eからの硬貨の払い出しを再開させて、その後の判別部40で正常と判定された硬貨については、補充対象の金種別硬貨収納部に収納する。このようにして、補充硬貨収納部21Eから硬貨を補充対象の金種別硬貨収納部に収納する。この場合は、硬貨センサ73A〜73E,77の硬貨の計数値から、硬貨の補充量を算出する。
「精査処理」
硬貨出金装置11の制御部12は、両替機本体13の係員操作部16への入力に応じて本体制御部14から、金種別硬貨収納部21A〜21Dのいずれか精査対象の指定を含む自己計数指令が入力されると、筐体20内の装填位置に空の状態の補充硬貨収納部21Eが装填されているか否かを、装填種類検知センサ80および空状態検知部41の検知結果から判断する。装填位置に空の状態の補充硬貨収納部21Eが装填されていなければ、空の状態の補充硬貨収納部21Eの装填を促す表示を本体制御部14を介して両替機本体13の係員表示部18に表示させる。これを見て、操作者は補充硬貨収納部21Eを空の状態のものに入れ替える。
装填位置に空の状態の補充硬貨収納部21Eが装填されていると、これを条件として、制御部12は、金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの精査対象の金種別硬貨収納部から、硬貨を可逆搬送部43に払い出させ、可逆搬送部43で後方に搬送し、補充搬送部65で搬送して、受渡部70の押出部72Eで一旦すべて補充硬貨収納部21Eに収納させる。その後、補充硬貨収納部21Eのすべての硬貨を補充硬貨収納部21Eから一枚ずつ硬貨通路35Eで払い出し判別部40で判別して、補充搬送部65で搬送し、受渡部70で元の精査対象の金種別硬貨収納部へ戻す。この精査処理中の、判別部40、硬貨センサ38E,73A〜73E,77の硬貨の計数値から、精査対象の金種別硬貨収納部の硬貨量を確定する。
なお、精査処理において、金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの精査対象の金種別硬貨収納部から硬貨を一旦すべて補充硬貨収納部21Eに移動させる際には、精査対象の金種別硬貨収納部からすべての硬貨が補充硬貨収納部21Eに移動するまで連続的に搬送を行う。
他方、補充硬貨収納部21Eの硬貨を、金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの精査対象の金種別硬貨収納部へ戻す最中に、判別部40で正常と判定されなかった硬貨が含まれる場合には、これを補充搬送部65で搬送し、シュート75から落下させてリジェクト収納部76に収納することになる。このため、上記した内部補充処理と同様の処理を行う。この場合も、判別部40で正常と判定されない硬貨は、精査対象の金種別硬貨収納部へ収納されるべき金種の硬貨以外であり、判別不能硬貨は勿論、他金種の硬貨も含まれる。
つまり、精査処理においても、判別部40で正常と判定されなかった硬貨と、正常と判定された硬貨との搬送の順番が入れ替わる可能性がある。このため、一枚目の硬貨を補充硬貨収納部21Eから払い出した後、この一枚目の硬貨が、金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの精査対象の金種別硬貨収納部に到達するタイミングの前までに補充硬貨収納部21Eから払い出すことができる所定枚数(例えば10枚)を精査単位枚数とする。そして、精査処理では、この精査単位枚数の硬貨を連続して補充硬貨収納部21Eから払い出して精査対象の金種別硬貨収納部(またはリジェクト収納部76)に収納する精査単位処理を、並行することがないように断続的に順次行う。つまり、精査単位枚数の硬貨を連続して補充硬貨収納部21Eから払い出すと、開閉部37Eにより硬貨の払い出しを一旦停止させて、既に払い出された硬貨が精査対象の金種別硬貨収納部(またはリジェクト収納部76)にすべて収納されると、開閉部37Eにより次の硬貨の払い出しを開始させて精査単位枚数の硬貨を連続して補充硬貨収納部21Eから払い出す、という作動を適宜繰り返す。
そして、精査処理中、一の精査単位処理において精査単位枚数の硬貨の中に判別部40で正常と判定されなかった硬貨が発生すると、制御部12は、この硬貨を含んで今回の一の精査単位処理で補充硬貨収納部21Eから払い出す精査単位枚数分の硬貨をすべて補充搬送部65で搬送してシュート75から落下させてリジェクト収納部76に収納して、今回の一の精査単位処理を終了する。その後、次の精査単位処理を行う。他方、制御部12は、一の精査単位処理で補充硬貨収納部21Eから払い出した精査単位枚数の硬貨の中に判別部40で正常と判別されなかった硬貨が含まれなければ、これら所定の精査単位枚数分の硬貨を、補充搬送部65および受渡部70ですべて精査対象の金種別硬貨収納部へ搬送して、一の精査単位処理を終了する。そして、必要により、次の精査単位処理を行う。このようにして、補充硬貨収納部21Eにあった硬貨を、すべて精査対象の金種別硬貨収納部あるいはリジェクト収納部76に収納する。補充硬貨収納部21Eにあった硬貨が、すべて精査対象の金種別硬貨収納部あるいはリジェクト収納部76に収納されると、制御部12は、精査処理を終了する。
上記精査処理においても、上記のように精査単位処理を断続的に行うのではなく、判別部40で正常と判定されなかった硬貨が発生しなければ、精査処理の終了まで連続して硬貨を補充硬貨収納部21Eから払い出して、金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの精査対象の金種別硬貨収納部に収納するようにしても良い。
この場合も、判別部40で正常と判定されなかった硬貨が発生した時点で、すでに払い出した硬貨が、精査対象の金種別硬貨収納部に到達している可能性がある。このため、判別部40で正常と判定されなかった硬貨が発生すると、この硬貨より後の硬貨の補充硬貨収納部21Eからの硬貨の払い出しを開閉部37Eにより一旦停止させて、この正常と判定されなかった硬貨が、精査対象の金種別硬貨収納部に収納されることなくリジェクト収納部76に収納されるように、受渡部70を制御する。
具体的には、補充搬送部65の搬送速度から、判別部40で正常と判定されなかった硬貨の可能性がないと考えられる硬貨をすべて精査対象の金種別硬貨収納部に収納し、その後、判別部40で正常と判定されなかった硬貨の可能性がある硬貨をすべてリジェクト収納部76に収納する。次いで、補充硬貨収納部21Eからの硬貨の払い出しを再開させて、その後の判別部40で正常と判定された硬貨については、精査対象の金種別硬貨収納部に収納する。このようにして、補充硬貨収納部21Eから硬貨を精査対象の金種別硬貨収納部に収納する。この場合は、精査処理中の、硬貨センサ73A〜73E,77の硬貨の計数値から、精査対象の金種別硬貨収納部の硬貨量を確定する。
「回収処理」
硬貨出金装置11の制御部12は、両替機本体13の係員操作部16への入力に応じて本体制御部14から、金種別硬貨収納部21A〜21Dのいずれか回収対象の指定を含む回収指令が入力されると、筐体20内の装填位置に回収箱21Fが装填されているか否かを、装填種類検知センサ80の検知結果から判断する。装填位置に回収箱21Fが装填されていなければ、回収箱21Fの装填を促す表示を本体制御部14を介して両替機本体13の係員表示部18に表示させる。これを見て、操作者は補充硬貨収納部21Eを回収箱21Fに入れ替える。なお、補充硬貨収納部21Eが装填位置に装填されたことを装填種類検知センサ80が検知している場合、回収処理を行うことはない。言い換えれば、制御部12は、装填種類検知センサ80が装填位置への回収箱21Fの装填を確認した場合に、金種別硬貨収納部21A〜21Dの硬貨の回収箱21Fへの回収処理のみを許諾する。
装填位置に回収箱21Fが装填されていると、これを条件として、制御部12は、金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの回収対象の金種別硬貨収納部の硬貨を回収箱21Fに回収する回収処理を行う。つまり、回収対象の金種別硬貨収納部のすべての硬貨を、連続的に、可逆搬送部43に払い出し、可逆搬送部43で後方に搬送して、補充搬送部65に受け渡し、補充搬送部65で搬送し、受渡部70の押出部72Eで押し出して回収箱21Fに落下させる。
以上に述べた本実施形態によれば、硬貨を金種別硬貨収納部21A〜21Dから払い出し可逆搬送部43で前方に搬送すると共に、識別部46の識別結果から、正常と識別された硬貨を出金口53へ受け渡す一方、正常と識別されなかった硬貨を返却収納部55に収納することで、所定枚数の正常と識別された硬貨を出金口53に出金することができる。また、硬貨を補充硬貨収納部21Eから判別部40で判別しつつ払い出し、補充搬送部65で搬送して、判別部40で正常と判別された硬貨を受渡部70によって金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの補充対象の金種別硬貨収納部に受け渡す一方、判別部40で正常と判別されなかった硬貨をリジェクト収納部76に収納することで、硬貨を金種別硬貨収納部21A〜21Dのうちの補充対象の金種別硬貨収納部に補充することができる。このように、金種別硬貨収納部21A〜21Dから出金口53および返却収納部55へ硬貨を搬送する可逆搬送部43による出金のためのルートと、補充硬貨収納部21Eから金種別硬貨収納部21A〜21Dおよびリジェクト収納部76に硬貨を搬送する補充搬送部65による補充のためのルートとを別のルートにできるため、出金処理と内部補充処理とを並行して行うことができる。したがって、顧客取引である出金処理には何の支障も発生せずに、硬貨を補充できるため、利便性が向上する。加えて、出金処理と並行する内部補充処理中に補充硬貨収納部21Eを引き出して、これに硬貨を補充したり、硬貨が充填された別の補充硬貨収納部21Eに入れ替えたりすることも可能となり、顧客取引には何の支障も発生せずに、大量の硬貨の補充可能となって、利便性がさらに向上する。
また、筐体20に対して、補充硬貨収納部21Eが、金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102と一体で後方に引き出し可能であるとともに金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102とは別に単独で後方に引き出し可能であるため、例えば、金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102が筐体20内にあって出金処理を行っている状態で、引出ユニット102とは別に単独で補充硬貨収納部21Eを筐体20から後方に引き出すことで、これに硬貨の外部補充を行うことができる。また、例えば、金種別硬貨収納部21A〜21Dからの出金処理を行っていない状態では、金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102と補充硬貨収納部21Eとを一体で後方に筐体20から引き出すことで、これらすべてに硬貨の外部補充を行うことができる。よって、さらに利便性が向上する。
また、補充硬貨収納部21Eが、筐体20に対して、金種別硬貨収納部21A〜21Dを含む引出ユニット102と一体に引き出された状態と単独で後方に引き出された状態との両状態で、上方向に取り外し可能であるため、いずれの状態でも、取り外した状態で補充硬貨収納部21Eに硬貨の外部補充を行うことができる。よって、さらに利便性が向上する。しかも、取り外し方向が上方向であるため、着脱のための構造を簡素化できる。
また、単独で筐体20から引き出された補充硬貨収納部21Eを前方に戻すと、補充硬貨収納部21Eは、金種別硬貨収納部21A〜21Dおよびこれと一体の前方搬送部62に近づいて前方搬送部62に設けられたガイド部材74Eと左右方向に並ぶ状態になる。このとき、ガイド部材74Eは、左右方向に移動可能であってコイルバネ147により付勢されているため、補充硬貨収納部21Eの前方移動に対してコイルバネ147の付勢力に抗して補充硬貨収納部21Eから逃げることが可能になって補充硬貨収納部21Eの当接部位の変化に追従する。よって、補充硬貨収納部21Eを円滑に前方に移動させることができる。また、金種別硬貨収納部21A〜21Dおよびこれと一体の前方搬送部62と一体に筐体20から引き出された状態で上方に取り外された補充硬貨収納部21Eを下方に移動させて取り付ける際にも、ガイド部材74Eは、補充硬貨収納部21Eの下方移動に対してコイルバネ147の付勢力に抗して補充硬貨収納部21Eから逃げることが可能になって補充硬貨収納部21Eの当接部位の変化に追従する。よって、補充硬貨収納部21Eを円滑に下方に移動させることができる。そして、補充硬貨収納部21Eと左右方向に並ぶ状態になれば、ガイド部材74Eはコイルバネ147の付勢力で補充硬貨収納部21Eに当接した状態になる。
また、補充硬貨収納部21Eがガイド部材74Eよりも後方から前方に移動して左右方向に並ぶ際に、ガイド部材74Eは、鉛直軸回り方向に揺動可能であるため、補充硬貨収納部21Eの当接部位の変化に良好に追従することができる。また、補充硬貨収納部21Eがガイド部材74Eよりも上方から下方に移動して左右方向に並ぶ際に、ガイド部材74Eは、前後軸回り方向に揺動可能であるため、補充硬貨収納部21Eの当接部位の変化に良好に追従することができる。よって、単独で筐体20から引き出された補充硬貨収納部21Eを戻す場合と、金種別硬貨収納部21A〜21Dおよび前方搬送部62と一体に筐体20から引き出された状態で取り外された状態から補充硬貨収納部21Eを戻す場合との両方において、補充硬貨収納部21Eを円滑に移動させることができる。そして、補充硬貨収納部21Eと左右方向に並ぶ状態になれば、ガイド部材74Eはコイルバネ147の付勢力で補充硬貨収納部21Eに良好に当接した状態になる。
11 貨幣処理装置(硬貨出金装置)
20 筐体
21A〜21D 金種別硬貨収納部
21E 補充硬貨収納部
43 可逆搬送部(出金搬送部)
44 傾斜搬送部(出金搬送部)
53 出金口
60 上方搬送部
62 前方搬送部
70 受渡部
74E ガイド部材
147 コイルバネ(付勢手段)

Claims (4)

  1. 前後方向に並んで設けられ硬貨を上部から収納すると共に底部側のものから一枚ずつ払い出す金種別硬貨収納部と、
    前記金種別硬貨収納部と並んでこれらの後方に設けられ硬貨を上部から収納すると共に底部側のものから一枚ずつ払い出す補充硬貨収納部と、
    前記金種別硬貨収納部から払い出された硬貨を前方に向けて搬送する出金搬送部と、
    前記出金搬送部で前方に搬送された硬貨を受け入れて外部に取り出し可能とする前部の出金口と、
    前記補充硬貨収納部から払い出された硬貨を受け入れて、上方に向けて搬送する上方搬送部と、
    前記上方搬送部から硬貨を受け入れて前方に向けて搬送する前方搬送部と、
    前記前方搬送部で搬送される硬貨を一枚ずつ、前記金種別硬貨収納部の上部へ選択的に受け渡す受渡部と、を有し、
    前記金種別硬貨収納部から硬貨を払い出し、払い出した硬貨を前記出金搬送部で前記出金口に向けて搬送する出金処理と、
    前記補充硬貨収納部から硬貨を払い出し、払い出した硬貨を前記上方搬送部および前方搬送部で搬送して前記受渡部で前記金種別硬貨収納部に収納する内部補充処理と、
    を並行して行うことが可能な貨幣処理装置であって、
    筐体に対して、前記補充硬貨収納部が、前記金種別硬貨収納部と一体で後方に引き出し可能であるとともに前記金種別硬貨収納部とは別に単独で後方に引き出し可能であることを特徴とする貨幣処理装置。
  2. 前記補充硬貨収納部は、前記筐体に対して、前記金種別硬貨収納部と一体で後方に引き出された状態と前記金種別硬貨収納部とは別に単独で後方に引き出された状態との両状態で上方向に取り外し可能であることを特徴とする請求項1記載の貨幣処理装置。
  3. 前記前方搬送部が前記金種別硬貨収納部と一体に設けられ、
    前記受渡部は、前記前方搬送部で搬送される硬貨を前記補充硬貨収納部の上部へも受け渡し可能であって、
    前記受渡部が前記補充硬貨収納部の上部に受け渡す際に硬貨を案内するガイド部材が、前記補充硬貨収納部と左右方向に並設可能に設けられていて、
    前記ガイド部材は、左右方向に移動可能であって付勢手段により付勢されて前記補充硬貨収納部に当接することを特徴とする請求項2記載の貨幣処理装置。
  4. 前記ガイド部材は、鉛直軸回り方向の揺動と前後軸回り方向の揺動とが可能に設けられていることを特徴とする請求項3記載の貨幣処理装置。
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