JP6011940B2 - 粉体収納容器及び画像形成装置 - Google Patents

粉体収納容器及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6011940B2
JP6011940B2 JP2013053806A JP2013053806A JP6011940B2 JP 6011940 B2 JP6011940 B2 JP 6011940B2 JP 2013053806 A JP2013053806 A JP 2013053806A JP 2013053806 A JP2013053806 A JP 2013053806A JP 6011940 B2 JP6011940 B2 JP 6011940B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
toner
powder
nozzle
toner container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013053806A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014178611A (ja
Inventor
細川 浩
浩 細川
加藤 俊次
俊次 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2013053806A priority Critical patent/JP6011940B2/ja
Priority to EP14763610.4A priority patent/EP2972593A4/en
Priority to CN201480026203.6A priority patent/CN105283810B/zh
Priority to US14/773,934 priority patent/US9423720B2/en
Priority to TW103109860A priority patent/TWI556070B/zh
Priority to PCT/JP2014/057941 priority patent/WO2014142361A1/en
Publication of JP2014178611A publication Critical patent/JP2014178611A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6011940B2 publication Critical patent/JP6011940B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、トナー等の粉体を収納する粉体収納容器、及び、この粉体収納容器を備える画像形成装置に関するものである。
電子写真プロセスを利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、感光体上に形成された潜像を現像装置のトナーで可視像化することが行われるが、潜像を現像することによりトナーが消費されるため、現像装置内にトナー補給を行う必要がある。そのため、装置本体内に設けられた粉体供給装置としてのトナー補給装置によって、粉体収納容器としてのトナー容器から現像装置にトナーを搬送し、現像装置内へのトナー補給が行われる。このようにトナーの補給が行われる現像装置により、連続して現像を行うことが可能になる。また、トナー容器はトナー補給装置に対して着脱可能となっており、内部に収納したトナーがなくなると、新たなトナーを収納したトナー容器と交換する。
トナー補給装置に対して着脱可能なトナー容器としては、トナーを収納する収納部を形成するトナー収納部材を備え、このトナー収納部材の円筒状の内周面に螺旋状の突起が形成されたものが知られている(特許文献1〜5等)。このようなトナー容器では、トナー補給装置に装着された状態で、トナー収納部材を回転することによって内部に収納するトナーをトナー収納部材の回転軸方向における一端側から他端側に搬送する。そして、トナー収納部材の他端側に設けられた開口部からトナー補給装置本体に向けてトナー送り出す。
特許文献6及び7には、トナー収納部材を回転することで収納部に収納するトナーを一端側から他端側へ搬送するトナー容器について、トナー収納部材の他端側の開口部から収納部にトナー補給装置に固定された搬送管が挿入される構成が記載さている。このトナー収納部材の開口部から収納部に挿入される搬送管の挿入方向先端側端部近傍にはトナー受入口が形成されており、搬送管は、トナー容器に挿入された状態でトナー収納部材内のトナーをトナー受入口から管内に受け入れ、トナー補給装置本体側に搬送する。また、このトナー容器は、トナー収納部材の他端側端部の開口部内に、搬送管を挿入するための管挿入口が形成された管挿入部が固定されている。さらに、このトナー容器は、搬送管を挿入する前の状態では管挿入口を閉鎖し、搬送管を挿入するときには管挿入口を開放する挿入口閉鎖部材を備える。
特許文献6に記載のトナー容器が備える挿入口閉鎖部材は、トナー容器に設けられた管挿入経路内をスライド移動可能なシャッタ部材であり、管挿入経路の一端側から他端側に向けてスプリングによって付勢される構成である。この構成では、搬送管が挿入されるまではスプリングによって付勢されたシャッタ部材が管挿入口の近傍で突き当たり、管挿入口が閉じられた状態を維持する。また、搬送管を挿入するときには、搬送管の先端がシャッタ部材を押圧し、シャッタ部材を付勢していたスプリングが収縮することで、シャッタ部材が管挿入経路の他端側から一端側に向けて移動し、搬送管を管挿入経路内に挿入させることができる。
しかしながら、特許文献6に記載のトナー容器では、挿入口閉鎖部材であるシャッタ部材の他に、スプリングや、このスプリングを支持し管搬送経路を形成する挿入経路形成部材が必要となり、管挿入口を開閉する構成が複雑になる。
一方、特許文献7に記載のトナー容器が備える挿入口閉鎖部材は、刻み目が形成された弾性薄膜部材である。特許文献7に記載のトナー容器では、管挿入口を閉鎖するように設けられた弾性薄膜部材の刻み目に対して搬送管を挿入すると、刻み目が開くように弾性薄膜部材が弾性変形する。この刻み目が開いた部分を通過するように搬送管を挿入させることができる。弾性薄膜部材の弾性変形によって管挿入口を開閉するため、特許文献6のトナー容器に比べて管挿入口を開閉する構成を簡易にすることができる。
また、特許文献7に記載のトナー容器は、搬送管が挿入されていないトナー容器に対して取り付けられることで管挿入口を封止し、搬送管を挿入するときにはトナー容器から取り外される封止部材であるキャップ部材を備えている。このようなキャップ部材を備えることにより、より確実にトナー補給装置に装着される前の状態でのトナーの漏れや飛散を防止できる。
特許文献7に記載のトナー容器では、弾性薄膜部材が弾性変形していない状態では、刻み目が閉じており、トナーの漏れを防止することが出来る。しかしながら、搬送中等にトナー容器に振動や衝撃が加わると、弾性薄膜部材に振動や衝撃が伝達し、弾性薄膜部材が一時的に弾性変形して、刻み目に隙間が生じることがある。このように一時的にでも刻み目に隙間が生じると、収納部内のトナーが弾性薄膜部材の刻み目を通過し、キャップ部材と弾性薄膜部材との間に到達することがある。キャップ部材と弾性薄膜部材との間にトナーが到達すると、トナー容器をトナー補給装置に装着するためにトナー容器からキャップ部材を取り外した際に、キャップ部材と弾性薄膜部材との間に存在するトナーが漏れ出るおそれがある。
上述の記載では、粉体としてトナーを収納するトナー容器にて生ずる問題について説明してきた。しかしながら、トナーとは異なる粉体を収納する粉体収納容器でも、同様の問題が生じ得る。すなわち、粉体搬送装置に装着する前に管挿入口を封止する封止部材を粉体収納容器本体から取り外す構成で、挿入口閉鎖部材を弾性変形させて粉体搬送管を通過させる構成であれば、封止部材を取り外すときに粉体が漏れ出るおそれがある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、挿入口閉鎖部材を弾性変形させて粉体搬送管を通過させる粉体収納容器から封止部材を取り外したときに粉体収納部内の粉体が漏れ出ることを抑制することが出来る粉体収納容器、及び、この粉体収納容器を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、粉体搬送装置に供給する粉体を収納する粉体収納部と、該粉体搬送装置が備える粉体搬送管を該粉体収納部に挿入する管挿入口が形成された管挿入部と、該粉体搬送管が挿入されていない状態では該管挿入口を閉鎖し、該粉体搬送管が挿入されることで弾性変形して該粉体搬送管を通過させる挿入口閉鎖部材と、該粉体搬送管が挿入されていない該粉体収納部に対して取り付けられることで該挿入口閉鎖部材が閉鎖する位置よりも外部側で該管挿入口を封止し、該粉体搬送管を挿入するときには該粉体収納部から取り外される封止部材と、を備えた粉体収納容器において、上記封止部材は、上記粉体収納容器に取り付けられた状態で上記挿入口閉鎖部材に接触する閉鎖部材接触部を備えることを特徴とするものである。
本発明においては、閉鎖部材接触部が挿入口閉鎖部材に接触しているため、挿入口閉鎖部材に振動や衝撃が伝わっても、その振動や衝撃による弾性変形を抑制することができる。弾性変形を抑制することで、振動や衝撃に起因して管挿入口の挿入口閉鎖部材が閉鎖する部分に隙間が生じることを抑制でき、封止部材を取り付けた状態で、封止部材と挿入口閉鎖部材との間に粉体収納部内の粉体が到達することを抑制できる。このため、粉体収納容器から封止部材を取り外したときに粉体が漏れ出ることを抑制することが出来る。
本発明によれば、粉体収納容器の封止部材を取り外したときに粉体が漏れ出ることを抑制することが出来るという優れた効果がある。
キャップ部材を取り付けた状態のトナー容器の容器先端側の端部近傍の断面説明図。 実施形態における複写機を示す全体構成図。 同複写機の作像部を示す模式図。 同複写機におけるトナー補給装置にトナー容器が設置された状態を示す模式図。 同複写機のトナー容器収容部にトナー容器が設置された状態を示す概略斜視図。 トナー容器の斜視説明図。 トナー容器を装着する前のトナー補給装置とトナー容器との斜視説明図。 トナー容器を装着する前のトナー補給装置とトナー容器との断面説明図。 トナー容器を装着した状態のトナー補給装置とトナー容器との断面説明図。 トナー容器の説明図、(a)は、トナー容器の分解斜視図、(b)は、ノズル受入部材を他端側から見た正面図。 容器先端側カバーを取り外した状態のトナー容器の斜視説明図。 容器本体からノズル受入部材を取り外した状態のトナー容器の断面説明図。 図12の状態からノズル受入部材を容器本体に取り付けた状態のトナー容器の断面説明図。 ノズルシャッタの断面説明図。 ノズルシャッタをノズル先端側から見た斜視説明図。 トナー補給装置の搬送ノズル近傍の断面説明図。 搬送ノズルのノズル開口近傍の斜視断面説明図。 トナー容器を先に回転させた後に搬送スクリュを回転させる構成のタイミングチャート。 保管時のトナー容器の斜視説明図。 変形例1のトナー容器の断面説明図。 変形例2のトナー容器の断面説明図。 変形例3のトナー容器の断面説明図。 変形例4のトナー容器の断面説明図。 ドーナツ状のシール部材を有するノズルシャッタの説明図、(a)は、斜視図、(b)は断面図。 汲み上げ部の位置における回転軸に直交する断面の説明図。 図9中のE−E断面における延在部が橋渡し手段として作用する構成の断面説明図。 図9中のE−E断面における断面説明図(模式図)、(a)は、橋渡し手段として作用していない構成の説明図、(b)は、延在部が橋渡し手段として作用する構成の説明図。 実施例と比較例との容器内のトナー残量と補給速度との関係を示すグラフ。
以下、本発明を画像形成装置としての複写機(以下、複写機500という)に適用した、本発明の一実施形態について説明する。
図2は、本実施形態の複写機500の概略構成図である。複写機500は、複写機装置本体(以下、プリンタ部100という)、給紙テーブル(以下、給紙部200という)及びプリンタ部100上に取り付けるスキャナ(以下、スキャナ部400という)から構成される。
プリンタ部100の上部に設けられたトナー容器収容部70には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した四つの粉体物収納容器としてのトナー容器32(Y,M,C,K)が着脱自在(交換自在)に設置されている。トナー容器収容部70の下方には中間転写ユニット85が配設されている。
中間転写ユニット85は、中間転写ベルト48、四つの一次転写バイアスローラ49(Y,M,C,K)、二次転写バックアップローラ82、複数のテンションローラ、及び、不図示の中間転写クリーニング装置等で構成される。中間転写ベルト48は、複数のローラ部材によって張架、支持されるとともに、この複数のローラ部材の1つである二次転写バックアップローラ82の回転駆動によって図2中の矢印方向に無端移動する。
プリンタ部100には、中間転写ベルト48に対向するように、各色に対応した四つの作像部46(Y,M,C,K)が並設されている。また、四つのトナー容器32(Y,M,C,K)の下方には、それぞれに対応した四つのトナー補給装置60(Y,M,C,K)が配設されている。そして、トナー容器32(Y,M,C,K)に収容されたトナーは、それぞれに対応するトナー補給装置60(Y,M,C,K)によって、各色に対応した作像部46(Y,M,C,K)の現像装置(粉体物使用部)内に供給(補給)される。
また、図2に示すように、プリンタ部100は四つの作像部46の下方に潜像形成手段である露光装置47を備える。露光装置47は、スキャナ部400で読み込んだ原稿画像の画像情報またはパーソナルコンピュータ等の外部装置から入力される画像情報に基づいて、後述する感光体41の表面に対して露光し、感光体41の表面に静電潜像を形成する。プリンタ部100が備える露光装置47は、レーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナ方式を用いているが、露光手段としてはLEDアレイを用いるものなど他の構成でも良い。
図3は、イエローに対応した作像部46Yの概略構成を示す模式図である。
作像部46Yは、潜像担持体であるドラム状の感光体41Yを備える。さらに、作像部46Yは、帯電手段である帯電ローラ44Y、現像手段である現像装置50Y、感光体クリーニング装置42Y、不図示の除電装置等を感光体41Yの周囲に配設した構成である。そして、感光体41Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われて、感光体41Y上にイエロー画像が形成されることになる。
なお、他の三つの作像部46(M,C,K)も、使用されるトナーの色が異なる点以外は、イエローに対応した作像部46Yとほぼ同様の構成となっていて、各感光体41(M,C,K)上にそれぞれのトナーに対応した色の画像が形成される。以下、他の三つの作像部46(M,C,K)の説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部46Yのみの説明を行うことにする。
感光体41Yは、不図示の駆動モータによって図3中の時計回り方向に回転駆動する。そして、帯電ローラ44Yと対向する位置で、感光体41Yの表面が一様に帯電される(帯電工程)。その後、感光体41Yの表面は、露光装置47から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程)。その後、感光体41Yの表面は、現像装置50Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程)。
中間転写ユニット85の四つの一次転写バイアスローラ49(Y,M,C,K)は、それぞれ、中間転写ベルト48を感光体41(Y,M,C,K)との間に挟み込んで一次転写ニップを形成している。そして、一次転写バイアスローラ49(Y,M,C,K)に、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
現像工程でトナー像が形成された感光体41Yの表面は、中間転写ベルト48を挟んで一次転写バイアスローラ49Yと対向する一次転写ニップに達して、この一次転写ニップで感光体41Y上のトナー像が中間転写ベルト48上に転写される(一次転写工程)。このとき、感光体41Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。一次転写ニップでトナー像を中間転写ベルト48に転写した感光体41Yの表面は、感光体クリーニング装置42Yとの対向位置に達する。この対向位置で感光体41Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード42aによって機械的に回収される(クリーニング工程)。最後に、感光体41Yの表面は、不図示の除電装置との対向位置に達して、この位置で感光体41Y上の残留電位が除去される。こうして、感光体41Y上で行われる一連の作像プロセスが終了する。
このような作像プロセスは、他の作像部46(M,C,K)でも、イエロー作像部46Yと同様に行われる。すなわち、作像部46(M,C,K)の下方に配設された露光装置47から、画像情報に基づいたレーザ光Lが、各作像部46(M,C,K)の感光体41(M,C,K)上に向けて照射される。詳しくは、露光装置47は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して各感光体41(M,C,K)上に照射する。その後、現像工程を経て各感光体41(M,C,K)上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト48上に転写する。
このとき、中間転写ベルト48は、図2中の矢印方向に走行して、各一次転写バイアスローラ49(Y,M,C,K)の一次転写ニップを順次通過する。これにより、各感光体41(Y,M,C,K)上の各色のトナー像が、中間転写ベルト48上に重ねて一次転写され、中間転写ベルト48上にカラートナー像が形成される。
各色のトナー像が重ねて転写され、カラートナー像が形成された中間転写ベルト48は、二次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、二次転写バックアップローラ82が、二次転写ローラ89との間に中間転写ベルト48を挟み込んで二次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト48上に形成されたカラートナー像は、二次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト48には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。二次転写ニップを通過した中間転写ベルト48は、不図示の中間転写クリーニング装置の位置に達し、その表面上の未転写トナーが回収され、中間転写ベルト48上で行われる一連の転写プロセスが終了する。
次に、記録媒体Pの動きについて説明する。
上述した二次転写ニップに搬送される記録媒体Pは、プリンタ部100の下方に配設された給紙部200の給紙トレイ26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されるものである。詳しくは、給紙トレイ26には記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図2中の反時計回り方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28の二つのローラによって形成されるローラニップに向けて搬送される。
レジストローラ対28に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト48上のカラートナー像が二次転写ニップに到達するタイミングに合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、記録媒体Pが二次転写ニップに向けて搬送される。その後、記録媒体Pが二次転写ニップを通過するときに、中間転写ベルト48上のカラートナー像が、記録媒体P上に転写される。
二次転写ニップでカラートナー像が転写された記録媒体Pは、定着装置86の位置に搬送される。定着装置86では、定着ベルト及び加圧ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラートナー像が記録媒体P上に定着される。定着装置86を通過した記録媒体Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。こうして、複写機500における一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、作像部46における現像装置50の構成及び動作について、さらに詳しく説明する。なお、ここではイエローに対応した作像部46Yを例に挙げて説明を行うが、他色の作像部46(M,C,K)においても同様である。
現像装置50Yは、図3に示すように、現像ローラ51Y、ドクタブレード52Y、二つの現像剤搬送スクリュ55Y、及び、トナー濃度検知センサ56Y等で構成される。現像ローラ51Yは、感光体41Yに対向し、ドクタブレード52Yは、現像ローラ51Yに対向する。また、二つの現像剤搬送スクリュ55Yは、二つの現像剤収容部(53Y,54Y)内に配設されている。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットローラ、及び、マグネットローラの周囲を回転するスリーブ等で構成される。第一現像剤収容部53Y及び第二現像剤収容部54Y内には、キャリアとトナーとからなる二成分の現像剤Gが収容されている。第二現像剤収容部54Yは、その上方に形成された開口を介して落下経路形成部材64Yに連通している。また、トナー濃度検知センサ56Yは、第二現像剤収容部54Y内の現像剤G中のトナー濃度を検知する。
現像装置50内の現像剤Gは、二つの現像剤搬送スクリュ55Yによって、攪拌されながら、第一現像剤収容部53Yと第二現像剤収容部54Yとの間を循環する。第一現像剤収容部53Y内の現像剤Gは、現像剤搬送スクリュ55Yの一方に搬送されながら現像ローラ51Y内のマグネットローラにより形成される磁界によって現像ローラ51Yのスリーブ表面上に供給され、担持される。現像ローラ51Yのスリーブは、図3の矢印で示すように反時計回り方向に回転駆動し、現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。このとき、現像剤G中のトナーは、現像剤G中のキャリアとの摩擦帯電によりキャリアとは逆極性の電位に帯電して静電的にキャリアに吸着し、現像ローラ51Y上に形成された磁界によって引き寄せられるキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、図3中の矢印方向に搬送されて、ドクタブレード52Yと現像ローラ51Yとが対向するドクタ部に達する。現像ローラ51Y上の現像剤Gは、ドクタ部を通過する際にその量が適量化され、その後、感光体41Yとの対向位置である現像領域まで搬送される。現像領域では、現像ローラ51Yと感光体41Yとの間に形成された現像電界によって感光体41Y上に形成された潜像に現像剤G中のトナーが吸着される。現像領域を通過した現像ローラ51Yの表面上に残った現像剤Gはスリーブの回転に伴い第一現像剤収容部53Yの上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
現像装置50Y内の現像剤Gは、トナー濃度が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置50Y内の現像剤Gに含まれるトナーの現像による消費量に応じて、トナー容器32Yに収容されているトナーが、後述するトナー補給装置60Yを介して第二現像剤収容部54Y内に補給される。
第二現像剤収容部54Y内に補給されたトナーは、二つの現像剤搬送スクリュ55Yによって、現像剤Gとともに混合、攪拌されながら、第一現像剤収容部53Yと第二現像剤収容部54Yとの間を循環する。
次に、トナー補給装置60(Y,M,C,K)について説明する。
図4は、トナー補給装置60Yにトナー容器32Yが設置された状態を示す模式図であり、図5は、トナー容器収容部70に四つのトナー容器32(Y,M,C,K)が設置された状態を示す概略斜視図である。
プリンタ部100のトナー容器収容部70に設置された各トナー容器32(Y,M,C,K)内のトナーは、各色の現像装置50(Y,M,C,K)内のトナー消費に応じて、適宜に各現像装置50(Y,M,C,K)内に補給される。このとき、各トナー容器32(Y,M,C,K)内のトナーは、トナー色ごとに設けられたトナー補給装置60(Y,M,C,K)によって補給される。なお、四つのトナー補給装置60(Y,M,C,K)やトナー容器32(Y,M,C,K)は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造である。このため、以下、イエローに対応したトナー補給装置60Yやトナー容器32Yのみの説明を行い、他の三つの色に対応したトナー補給装置60(M,C,K)やトナー容器32(M,C,K)の説明は、適宜に省略する。
トナー補給装置60(Y,M,C,K)は、トナー容器収容部70、搬送ノズル611(Y,M,C,K)、搬送スクリュ614(Y,M,C,K)、落下経路形成部材64(Y,M,C,K)、容器回転駆動部91(Y,M,C,K)等で構成されている。
トナー容器32Yが図中矢印Qの方向へ移動してプリンタ部100のトナー容器収容部70に装着されると、その装着動作に連動して、トナー容器32Yの容器先端側からトナー補給装置60Yの搬送管である搬送ノズル611Yが挿入される。これにより、トナー容器32Y内と搬送ノズル611Y内とが連通する。この装着動作に連動して連通する構成についての詳細は後述する。
本実施形態のトナー容器32Yは、略円筒状のトナーボトルであって、主として、トナー容器収容部70に非回転で保持される容器先端側カバー34Yと、容器ギア301Yが一体的に形成された容器本体33Yとから主に構成される。容器本体33Yは、容器先端側カバー34Yに対して相対的に回転可能に保持されている。
トナー容器収容部70は、主として、キャップ部73と、容器受部72と、挿入口形成部71とで構成されている。キャップ部73は、トナー容器32Yの容器先端側カバー34Yを保持するための部分であり、容器受部72は、トナー容器32Yの容器本体33Yを保持するための部分である。また、挿入口形成部71は、容器受部72と、トナー容器32Yの装着動作時における挿入口を形成する部分である。複写機500の手前側(図2の紙面垂直方向手前側)に設置された不図示の本体カバーを開放すると、トナー容器収容部70の挿入口形成部71が露呈される。そして、各トナー容器32(Y,M,C,K)の長手方向を水平方向とした状態で、複写機500の手前側から各トナー容器32(Y,M,C,K)の着脱操作(トナー容器32の長手方向を着脱方向とする着脱操作)を行う。なお、図4中のセットカバー608Yは、トナー容器収容部70のキャップ部73の一部である。
容器受部72は、その長手方向の長さが、容器本体33Yの長手方向の長さとほぼ同等になるように形成されている。また、キャップ部73は容器受部72における長手方向(着脱方向)の奥側に設けられ、挿入口形成部71は容器受部72における長手方向の手前側に設けられている。そのため、トナー容器32Yの装着動作にともない、容器先端側カバー34Yは、挿入口形成部71を通過した後に、しばらく容器受部72上を滑動して、その後にキャップ部73に装着されることになる。
容器先端側カバー34Yがキャップ部73に装着された状態で、駆動モータや駆動ギア等で構成されている容器回転駆動部91Yから容器ギア301Yに回転駆動が入力されることで、容器本体33Yが図4中の矢印A方向に回転駆動される。容器本体33Y自体が回転することで、容器本体33Yの内周面に螺旋状に形成された螺旋状突起302Yによって、容器本体33Yの内部に収容されたトナーが容器本体長手方向に沿って図4中の左側から右側へ搬送される。これにより、容器先端側カバー34Y側から搬送ノズル611Y内に供給される。
搬送ノズル611Y内には、搬送スクリュ614Yが配置されており、容器回転駆動部91Yから搬送スクリュギア605Yに回転駆動が入力されることで、搬送スクリュ614Yが回転し、搬送ノズル611Y内に供給されたトナーを搬送する。搬送ノズル611Yの搬送方向下流端は、落下経路形成部材64Yに接続されており、搬送スクリュ614Yによって搬送されたトナーは、落下経路形成部材64Yを自重落下して現像装置50Y(第二現像剤収容部54Y)内に補給される。
トナー容器32(Y,M,C,K)は、それぞれ、寿命に達したとき(収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったとき)に新品のものに交換される。トナー容器32の長手方向における容器先端側カバー34とは反対側の端部には把手部303が設けられており、交換の際には、作業者が把手部303を握って引き出すことで、装着されたトナー容器32を取り外すことが出来る。
上述した露光装置47で用いる画像情報に基づいて制御部90がトナー消費量を算出し、制御部90が現像装置50Yへのトナーの供給を要すると判断する場合がある。また、トナー濃度検知センサ56Yの検知結果に基づいて現像装置50Y内のトナー濃度が低下したことを制御部90にて検出する場合がある。これらの場合は、制御部90の制御によって容器回転駆動部91Yを回転駆動し、トナー容器32Yの容器本体33Yと搬送スクリュ614Yとを所定時間回転させて現像装置50Yへのトナー補給を行う。また、搬送ノズル611Y内に配置された搬送スクリュ614Yを回転することによってトナーの補給を行っているため、搬送スクリュ614Yの回転数を検出することで、トナー容器32Yからのトナー供給量を精度良く算出することもできる。トナー容器32Yを装着したときから累積的に算出したトナー供給量が装着時のトナー容器32Y内のトナー量に達した場合には、トナー容器32Y内にトナーが無いものとして、複写機500の不図示の表示部にトナー容器32Yの交換を促す旨の表示を行う。
また、トナー濃度検知センサ56Yがトナー濃度低下を検知して、補給動作実行し、トナー濃度が回復したか否か判定を複数回繰り返しても、トナー濃度検知センサ56Yによってトナー濃度が回復したことが検知されない場合がある。この場合も、トナー容器32Y内にトナーが無いものとして、複写機500の不図示の表示部にトナー容器32Yの交換を促す旨の表示を行う。
本実施形態のトナー補給装置60Yでは、搬送スクリュ614Yの回転数によって現像装置50Yへのトナーの供給量を制御している。このため、搬送ノズル611Yを通過したトナーは、現像装置50Yへの供給量を制御されることなく、落下経路形成部材64Yを介して、直接に現像装置50Yへと搬送される。本実施形態のように、搬送ノズル611Yをトナー容器32Yに挿入するトナー補給装置60Yであっても、トナーホッパ等のトナー一次貯留部を設けてもよい。そして、このトナー一次貯留部から現像装置50Yへのトナーの搬送量を制御することで、現像装置50Yへのトナーの供給量を制御する構成としてもよい。
また、本実施形態のトナー補給装置60Yでは、搬送ノズル611Y内に供給されたトナーを搬送スクリュ614Yによって搬送する構成としているが、搬送ノズル611Y内に供給されたトナーを搬送する構成としては、スクリュ部材に限るものではない。特許文献6のように、粉体ポンプを用いて搬送ノズル611Yの開口部に負圧を発生させる構成など、スクリュ部材以外によって搬送力を付与する構成であってもよい。
トナー一次貯留部を設ける構成では、トナー一次貯留部内に貯留されたトナーが所定量以下になったことを検知するトナーエンドセンサを設置する。そして、トナーエンドセンサのトナーエンド検知に基づいて、容器本体33Y及び搬送スクリュ614Yを所定時間回転駆動してトナー一次貯留部へのトナー補給を行う。さらに、このような制御を所定回数繰り返してもトナーエンドセンサによるトナーエンド検知が解除されない場合には、トナー容器32Y内にトナーが無いものとして、複写機500の不図示の表示部にトナー容器32Yの交換を促す旨の表示を行う。このように、トナーエンドセンサのトナーエンド検知に基づいてトナー容器32Y内のトナーが無くなったことを検出する構成であれば、トナー容器32Yを装着したときからのトナー供給量を累積的に算出する必要がない。しかし、本実施形態のトナー補給装置60Yのように、トナー一次貯留部を設けない構成であれば、トナー補給装置60Yの小型化を図ることができ、複写機500全体の小型化を図ることができる。
次に、本実施形態のトナー容器32(Y,M,C,K)及びトナー補給装置60(Y,M,C,K)についてより詳細に説明する。なお、上述したように、トナー容器32(Y,M,C,K)及びトナー補給装置60(Y,M,C,K)は、それぞれ使用するトナーの色が異なる他はほぼ同様の構成になっている。よって、以下、Y,M,C,Kという使用するトナーの色を示す添字を省略して説明する。
図6は、本実施形態のトナー容器32の斜視説明図である。また、図7は、トナー容器32を装着する前のトナー補給装置60と、トナー容器32の先端側端部との斜視説明図である。
図8は、トナー容器32を装着する前のトナー補給装置60と、容器先端側のトナー容器32の端部との断面説明図であり、図9は、トナー容器32を装着した状態のトナー補給装置60と、容器先端側のトナー容器32の端部との断面説明図である。図8及び図9では、駆動モータ603の表示は省略している。
トナー補給装置60は、内部に搬送スクリュ614を備える搬送ノズル611を備える。また、トナー補給装置60は、トナー容器32を装着したときにノズル開口610(粉体受入口)を開放するノズルシャッタ612(粉体受入口開閉部材)を備える。ノズルシャッタ612は、トナー容器32が装着される前の非装着時(図7及び図8の状態)では、搬送ノズル611に形成されたノズル開口610を閉鎖する。そして、トナー容器32が装着された装着時(図9の状態)ではノズル開口610を開放する。一方、トナー容器32の先端面の中央には、装着時に搬送ノズル611が挿入されるノズル受入口331が形成されており、非装着時にノズル受入口331を閉鎖する挿入口閉鎖部材である弾性シート332を備える。
まず、トナー容器32について説明する。
図10は、トナー容器32の説明図であり、図10(a)は、トナー容器32の分解斜視図、図10(b)は、トナー容器32が備えるノズル受入部材330を他端側から見た正面図である。なお、図10(a)中に示すキャップ370(キャップ部材)は、トナー容器32をトナー補給装置60に装着するときには、トナー容器32本体から取り外す部材であり、キャップ370の詳細は後述する。
上述したようにトナー容器32は、容器本体33と、容器先端側カバー34とから主に構成されている。図11は、容器先端側カバー34を取り外した状態のトナー容器32の斜視説明図である。図11に示すように、容器先端側カバー34を取り外したトナー容器32は、容器本体33と、ノズル受入口331を形成するノズル受入部材330とから構成される。
図12は、容器本体33からノズル受入部材330を取り外した状態のトナー容器32の断面説明図である。また、図13は、図12の状態からノズル受入部材330を容器本体33に取り付けた状態のトナー容器32(図11と同様に容器先端側カバー34を取り外した状態のトナー容器32)の断面説明図である。
容器本体33は、略円筒状であり、円筒の中心軸を回転軸として回転する構成となっている。以下、この回転軸に平行な方向を「回転軸方向」と呼び、回転軸方向において、トナー容器32における容器先端側カバー34が配置されている側であり、装着時の先端側を「先端側」と呼ぶ。また、トナー容器32における把手部303が配置されている側(先端側とは逆側)を「後端側」或いは「容器内方」と呼ぶ。なお、上述したトナー容器32の長手方向は回転軸方向であり、トナー補給装置60にトナー容器32を装着した状態では、回転軸方向は水平方向となる。容器本体33の容器ギア301よりも後端側は、先端側よりもその外径が大きくなっており、その内周面には螺旋状突起302が形成されている。そして、容器本体33が図中の矢印A方向に回転すると、容器本体33内のトナーは螺旋状突起302の作用によって回転軸方向における一端側(後端側)から他端側(先端側)に向かう搬送力が付与される。
容器本体33の先端側の内壁には、容器本体33が図中矢印A方向に回転することで螺旋状突起302によって先端側に搬送されてきたトナーを、容器本体33の回転によって上方に汲み上げる汲み上げ部304が形成されている。汲み上げ部304は、凸部304hと、汲み上げ壁面304fとから成る。凸部304hは、螺旋を形成しながら容器本体33の回転中心に向かって山の稜線を成すように容器本体33の内側に隆起した部分である。汲み上げ壁面304fは、凸部304h(稜線)から容器本体33の周面の内壁にまで繋がる隆起部の壁面のうち容器回転方向から見て下流側となる壁面である。そして、汲み上げ壁面304fが下方にあるときに、螺旋状突起302の搬送力によって汲み上げ部304に対向する内部空間に進入したトナーを、容器本体33の回転に応じて汲み上げ壁面304fが上方に汲み上げる。これにより、挿入された搬送ノズル611よりも上方にトナーを汲み上げることができる。
また、図1や図8等に示すように、汲み上げ部304の内周面にも、螺旋状突起302と同様に内部のトナーを搬送するように、螺旋状に形成された汲み上げ部螺旋状突起304aが形成されている。
容器本体33の汲み上げ部304よりもさらに先端側には、容器ギア301が形成されている。容器先端側カバー34には、容器本体33に取り付けた状態で、この容器ギア301の一部(図6中の奥側)が露出するように、ギア露出開口部34aが設けられている。そして、トナー容器32をトナー補給装置60に装着することで、ギア露出開口部34aから露出した容器ギア301が、トナー補給装置60側の容器駆動出力ギア601に噛み合う構成となっている。
容器本体33の容器ギア301よりもさらに先端側には、円筒状の容器開口部33aが形成されている。そして、この容器開口部33aにノズル受入部材330の受入部材固定部337を圧入することにより、容器本体33に対してノズル受入部材330を固定することが出来る。ノズル受入部材330を固定する方法としては圧入に限らず、接着剤による固定やネジ止めによる固定であっても良い。
トナー容器32は、容器本体33に対して容器開口部33aの開口からトナーを充填後、ノズル受入部材330を容器本体33の容器開口部33aに固定する構成となっている。
また、容器本体33の容器開口部33aの容器ギア301側の端部には、カバー爪引掛け部306が形成されている。図11に示す状態のトナー容器32(容器本体33)に対して、先端側(図11中の左下側)から容器先端側カバー34を取り付ける。これにより、容器本体33が回転軸方向で容器先端側カバー34を貫き、容器先端側カバー34の上部に設けられたカバー爪部341がカバー爪引掛け部306に引っ掛かる。カバー爪引掛け部306は容器開口部33aの外周面を一周するように形成されており、カバー爪部341が引っ掛かることで、容器本体33と容器先端側カバー34とは、相対的に回転可能な取り付けとなる。
また、容器本体33は、二軸延伸ブロー成形法(特許文献1〜3参照)によって成形される。この二軸延伸ブロー成形法は、一般的にはプリフォーム成形工程と延伸ブロー成形工程との二段工程からなる。プリフォーム成形工程では、樹脂を用いて射出成形により試験管状のプリフォームを成形する。このときの射出成形により、試験管状の口部に、容器開口部33a、カバー爪引掛け部306及び容器ギア301を形成する。延伸ブロー成形工程は、プリフォーム成形工程後に冷却され、型から外されたプリフォームを加熱して軟化した後、ブロー成形すると共に延伸する。
本実施形態の容器本体33では、容器ギア301よりも後端側が延伸ブロー成形工程によって成形される。すなわち、汲み上げ部304、螺旋状突起302が形成されている部分、及び、把手部303は、延伸ブロー成形工程によって成形される。
容器本体33において、容器ギア301、容器開口部33a及びカバー爪引掛け部306等の容器ギア301から先端側の各部は、射出成形されたプリフォームのままの形状であるため、精度良く成形できる。一方、汲み上げ部304、螺旋状突起302が形成されている部分、及び、把手部303は、射出成形された後、延伸ブロー成形工程で延伸して成形されているため、精度良く成形がなされていない。
次に、容器本体33に固定されるノズル受入部材330について説明する。
図10、図12及び図13に示すように、ノズル受入部材330は、受入部材固定部337と、弾性シート332と、容器シール部材である容器シール333と、シートストッパ335と、から構成される。
そして、シートストッパ335は、一対の延在部335aを備えている。
弾性シート332は、伸縮性がある弾性材料(例えばシリコンゴム等のゴム素材)でできている。また、図10に示すように、弾性シート332は二枚のシート材からなり、自然長よりも僅かに伸ばされた状態で、僅かに張力(テンション)を掛けるようにして組付けられている。
図10に示すように、ノズル受入口331の円形状の断面の中央部分に二枚の弾性シート332が重なる部分を設けて、この重なる部分によって密閉状態を作っている。なお、二枚の弾性シート332は、中央部分で互いに重なるように、半円よりも重なり代分だけ大きな形状の平面を備えている。
トナー容器32をトナー補給装置60に装着するときには、搬送ノズル611が弾性シート332の中央部の重なる部分を押し広げる様に挿入される。弾性シート332は伸縮性がある弾性材料であり、搬送ノズル611が挿入されると、その重なる部分を押し広げられるように弾性変形する。
一方、トナー容器32をトナー補給装置60から取り外すときには、搬送ノズル611の外周面の汚れを弾性シート332が削ぎ落とすように抜けていく。搬送ノズル611が抜けた後は、二枚の弾性シート332は、再び中央部分で重なり部を形成する。弾性シート332には伸縮性があるため、中央部分で重なり部を形成することで、再び密閉状態が作られる。
図8及び図9等に示すように、搬送ノズル611の軸方向における後端側の端部であるノズル先端部611aは、半球形状となっている。このように丸みを帯びたノズル先端部611aとすることにより、搬送ノズル611が弾性シート332の中央部の重なる部分を押し広げる際に、円滑に弾性シート332を押し広げることができる。
受入部材固定部337は後述する容器シール固定壁部336側へ向かって内周面の径が階段状に小さくなる筒状である。図12及び図13に示すように、受入部材固定部337は、弾性シート332や容器シール333を固定するために、他の部分よりも内周面の径が小さいドーナツ状の容器シール固定壁部336が形成されている。
この容器シール固定壁部336に対して、先端側となる壁面に突き当たるようにドーナツ状の容器シール333が配置されている。容器シール333は、接着剤または両面テープ等により受入部材固定部337の容器シール固定壁部336の先端側の壁面(第一壁面)に固定されている。
一方、弾性シート332は、半円よりも重なり代分だけ大きな形状の平面を形成する部分が、容器シール固定壁部336の後端側の壁面(第二壁面)とシートストッパ335とに挟まれることで受入部材固定部337に対して固定されている。詳しくは、受入部材固定部337のノズル受入口331を形成する部分の内周面や容器シール固定壁部336の後端側の壁面との間に弾性シート332を挟むように、シートストッパ335を受入部材固定部337に対して圧入している。これにより、シートストッパ335を受入部材固定部337に対して固定することが出来、さらに、シートストッパ335と受入部材固定部337との間に挟まれた弾性シート332を受入部材固定部337に対して固定することが出来る。
受入部材固定部337に対する弾性シート332の固定方法としては、圧入固定に限らず、接着剤を用いた接着固定であっても良い。
図12及び図13に示すように、受入部材固定部337の容器シール333が配置される部分の内周面には、複数本のノズルシャッタ突き当てリブ337aが形成されている。図12及び図13に示すように、受入部材固定部337に容器シール333を固定した状態では、容器シール333の先端側の端面は、ノズルシャッタ突き当てリブ337aの先端側の端部よりも回転軸方向に突き出している。図9に示すように、トナー容器32をトナー補給装置60に装着したときには、トナー補給装置60側のノズルシャッタ612のノズルシャッタ鍔部612a(突き当て部)が、ノズルシャッタ突き当てリブ337aの先端側端部に突き当たる。ノズルシャッタ突き当てリブ337aの先端側端部よりも容器シール333の先端側の面が突き出している。このため、トナー容器32をトナー補給装置60に装着するときには、ノズルシャッタ鍔部612aが容器シール333に接触した後、容器シール333を押し潰してノズルシャッタ突き当てリブ337aに突き当たる。このように、トナー容器32をトナー補給装置60に装着したときに、容器シール333がノズルシャッタ鍔部612aに押し潰される。これにより、装着時のノズル受入口331における搬送ノズル611周りの密閉性を確保し、トナー漏れを防止することができる。
トナー容器32では、管挿入部であるノズル受入部材330の管挿入口であるノズル受入口331が開口している先端側の端面は、弾性部材である容器シール333によって形成される。そして、粉体受入口開閉部材であるノズルシャッタ612の突き当て部であるノズルシャッタ鍔部612aが、上述したように、容器シール333を押し潰して圧縮させた状態でノズルシャッタ突き当てリブ337aに突き当たる。これにより、ノズルシャッタ鍔部612aにおけるノズルシャッタバネ受け面612fと反対側の面が、容器シール333に密着し、更なるトナー漏れ防止機能の向上を図ることが出来る。
トナー容器32では、弾性部材である容器シール333が圧縮されたときに、突き当て部であるノズルシャッタ鍔部612aが突き当たる被突き当て部である複数本のノズルシャッタ突き当てリブ337aを管挿入部であるノズル受入部材330に備える。付勢部材であるノズルシャッタバネ613に付勢されるノズルシャッタ鍔部612aのノズルシャッタバネ受け面612fの裏側がノズルシャッタ突き当てリブ337aに突き当たることで、ノズルシャッタ612のトナー容器32に対する回転軸方向の位置が決まる。これにより、容器シール333の先端側の端面及び先端開口305(容器開口部33aの中に配置されている後述する円筒状の受入部材固定部337の内部空間)の先端側の端面と、ノズルシャッタ612との回転軸方向の位置関係が決まる。
図8及び図9に示すように、トナー容器32をトナー補給装置60本体に装着した際に、円柱形状の内部空間である先端開口305に、当接部材としてのノズルシャッタ612と付勢部材としてのノズルシャッタバネ613とが収納される構成となっている。
また、後述するように、トナー容器32の装着時には、ノズル開口610は、ノズルシャッタ鍔部612aがノズルシャッタ突き当てリブ337aに突き当たり、ノズルシャッタ612のトナー容器32に対する相対的な位置が固定されてから開き始める。一方、トナー容器32の取り外し時には、搬送ノズル611がトナー容器32から抜け始めても、ノズル開口610が開口している状態ではノズルシャッタ612のトナー容器32に対する相対的な位置は変化しない。そして、ノズルシャッタ612がノズル開口610を閉鎖した後に、ノズルシャッタ612は搬送ノズル611とともにトナー容器32から抜けていく。ノズルシャッタ鍔部612aがノズルシャッタ突き当てリブ337aに突き当たる状態では、搬送ノズル611のノズル開口610が形成されている部分は、ノズル受入口331の入口部分よりも十分にトナー容器32の内側に位置している。十分にトナー容器32の内側に位置している状態からノズル開口610が開閉するため、ノズル開口610から外部へのトナー漏れを防止することができる。
図12及び図13に示すように、ノズル受入部材330の受入部材固定部337の外周面における回転軸方向の途中で後端側の外周径が小さくなるように段差が形成されている。また、図13に示すように、容器本体33の容器開口部33aの内周面は受入部材固定部337の外周面に沿う形状となっており、後端側の内周径が小さくなるように段差が形成されている。そして、受入部材固定部337の外周面の段差が容器開口部33aの内周面の段差に周方向の全域で突き当たる。これにより、容器本体33に対するノズル受入部材330の軸倒れ(円筒状の受入部材固定部337の中心軸が円筒状の容器開口部33aの中心軸に対して傾く状態)を防止している。
次に容器先端側カバー34の構成について説明する。
トナー容器32の容器先端側カバー34は、トナー補給装置60に装着するときに、図5の容器受部72上を滑らせて移動させる。図5では四つのトナー容器32の直下に容器本体33の軸方向を長手として、挿入口形成部71からキャップ部73まで続く溝がそれぞれ形成されている。この溝に嵌ってすべり移動を可能にするよう、容器先端側カバー34の下部の両側面には一対のスライドガイド361がある。詳しく述べると、容器受部72の溝にはその両側面から突き出る一対のスライドレールがある。この一対のスライドレールに上下から挟むように、スライドガイド361は容器本体33の回転軸と平行にスライド溝361aが形成されている。さらに容器先端側カバー34は、トナー補給装置60に装着するときに、セットカバー608に設けられた補給装置側ロック部材609(容器ロック部材)と結合する容器ロック部339(容器ロック爪)を備える。
また、容器先端側カバー34には、トナー容器32の使用状況等のデータを記録した情報記憶装置であるIDタグ700(IDチップ)が設けられている。さらに、容器先端側カバー34には、収納するトナーの色が異なるトナー容器32が他の色のセットカバー608に装着されることを防止する色非互換リブ34bを設けている。上述したように、スライドガイド361が装着時に容器受部72のスライドレールと係合することで容器先端側カバー34のトナー補給装置60上での姿勢が決まる。そして、容器ロック部339と補給装置側ロック部材609の位置合わせ、および後述するIDタグ700と本体側のコネクタ800の位置合わせをスムースに行うことができる。
次にトナー補給装置60について説明する。
トナー補給装置60は、複写機500本体のフレーム602に対して搬送ノズル611を固定するノズルホルダ607を備え、ノズルホルダ607に対して、セットカバー608が固定されている。さらに、ノズルホルダ607には、搬送ノズル611の下方から搬送ノズル611の内部に連通するように配置され、トナーの落下搬送経路を形成する落下経路形成部材64が固定されている。
また、図8及び図9に示すように、落下経路形成部材64の内部に揺動スプリング640が配置されている。
この揺動スプリング640は、搬送スクリュ614の回転軸に一端が係合されていて、搬送スクリュ614の回転に伴い上下動するよう構成されている。揺動スプリング640は、この上下動によって管状部材である落下経路形成部材64の内壁面近傍に停滞・付着しているトナーを掻き落とす。落下経路形成部材64のつまり防止効果の向上を図るためには、この揺動する揺動スプリング640を落下経路形成部材64の内壁面に近付けることが望ましい。そして、本実施形態の構成では、落下経路形成部材64が円筒状の部材であるため、揺動スプリング640(径が落下経路形成部材64の内壁の径よりもやや小さい程度のスプリング部材)を揺動掻き落とし部材として用いている。落下経路形成部材64を輪切りにした断面形状が円形以外であればそれに沿う様に、揺動掻き落とし部材の形状も落下経路形成部材64の断面形状併せて調整してやると良い。
また、フレーム602には、容器回転駆動部91が固定されている。容器回転駆動部91は、駆動モータ603及び容器駆動出力ギア601を備え、さらに、容器駆動出力ギア601の回転軸に駆動モータ603の回転駆動を伝達するウォームギア603aを備える。容器駆動出力ギア601の回転軸には、駆動伝達ギア604が固定されており、搬送スクリュ614の回転軸に固定された搬送スクリュギア605と噛み合う構成となっている。このような構成により、駆動モータ603を回転駆動させると、容器駆動出力ギア601及び容器ギア301を介してトナー容器32を回転させることができる。また、駆動モータ603を回転駆動させると、駆動伝達ギア604及び搬送スクリュギア605を介して、搬送スクリュ614を回転させることができる。すなわち、駆動モータ603を回転駆動させることで、トナー容器32を回転させるとともに、搬送スクリュ614を回転させることができる。
駆動モータ603から容器ギア301までの駆動伝達経路や、駆動モータ603から搬送スクリュギア605までの駆動伝達経路にクラッチを設けても良い。このようなクラッチを設けることで、駆動モータ603を回転駆動させたときに、トナー容器32と搬送スクリュ614との何れか一方のみを回転させる構成を実現できる。
次に、トナー補給装置60の搬送ノズル611について説明する。
図14は、ノズルシャッタ612の断面説明図である。また、図15は、ノズルシャッタ612をトナー容器32が取り付けられる側(ノズル先端側)から見た斜視説明図である。図16は、トナー補給装置60の搬送ノズル611近傍の断面説明図であり、図17は、搬送ノズル611のノズル開口610近傍の斜視断面説明図である。図16及び図17では、搬送ノズル611内に配置される搬送スクリュ614の図示を省略している。また、搬送ノズル611は、その根元と逆側であるトナー容器に対向する端部に、後述するノズル先端部611aを有している。ノズル先端部611aについては、後述する。
搬送ノズル611の根元には、トナー補給装置60にトナー容器32を装着した状態で、容器開口部33aの先端が嵌め込まれる容器セット部615が形成されている。容器セット部615は、円筒状となっており、その内周面(容器セット部内周面615a)と、円筒状の容器開口部33aの外周面が摺動可能な状態で嵌合する。この嵌合より、トナー容器32の回転軸に直交する平面方向におけるトナー容器32のトナー補給装置60に対する位置決めがなされる。また、トナー容器32の回転時には、円筒状の容器開口部33aが回転軸部として機能し、容器セット部615は軸受けとして機能する。このときの容器開口部33aが容器セット部615と摺動可能に接触し、トナー容器32のトナー補給装置60に対する位置決めがなされる位置を図9中のαで示す。
図14等に示すように、ノズルシャッタ612は、ノズルシャッタ鍔部612aとノズルシャッタ筒状部612eとから構成される。ノズルシャッタ筒状部612eのノズル先端側の端部近傍の内周面の上部の一部には、シャッタ内周第一リブ612bが形成されている。一方、ノズルシャッタ筒状部612eのノズル根元側の端部近傍の内周面には、シャッタ内周第二リブ612c及びシャッタ内周第三リブ612dが、それぞれ内周面を一周するように形成されている。
シャッタ内周第一リブ612bの内周面における周方向の長さは、ノズルシャッタ612を搬送ノズル611に取り付けた状態でノズル開口610に嵌ることができる長さである。
図8及び図16に示すように、ノズルシャッタバネ613のノズル根元側の端部は、容器セット部615の端面である容器セット部端面615bに突き当たる。また、ノズルシャッタバネ613のノズル先端側の端部は、ノズルシャッタ鍔部612aのノズルシャッタバネ受け面612fに突き当たる。このとき、ノズルシャッタバネ613は自然長よりも圧縮した状態であるため、ノズルシャッタ612はノズル先端側から抜け落ちる方向(図16中の左方向)の付勢力を受ける。しかし、ノズル開口610のノズル先端側の縁部、すなわち、搬送ノズル611におけるノズル先端部611aの内側壁面であるノズル先端内壁面611bの上部に、シャッタ内周第一リブ612bが突き当たる。これにより、図16や図17で示す状態よりもノズルシャッタ612が搬送ノズル611から抜け落ちる方向に移動することを防止している。このようなシャッタ内周第一リブ612bの突き当たりと、ノズルシャッタバネ613の付勢力と、によって、ノズルシャッタ612の搬送ノズル611に対する回転軸方向の位置決めがなされる。
また、シャッタ内周第一リブ612bの周方向の端部である内周第一リブ先端部612gは、ノズル開口610の横方向の縁部であるノズル開口横縁部611sに突き当たる形状となっている。これは、ノズルシャッタ612が図17中の矢印A方向に回転しようとすると、内周第一リブ先端部612gがノズル開口横縁部611sに突き当たる形状である。
トナー容器32が回転すると、トナー容器32に固定された容器シール333の内周面に対して、ノズルシャッタ筒状部612eの外周面が接触するノズルシャッタ612には、図17中の矢印A方向に回転しようとする力が作用する。このとき、ノズルシャッタ612が搬送ノズル611に対して回転し、シャッタ内周第一リブ612bがノズル開口610から外れた位置となると、次のような問題が生じるおそれがある。すなわち、トナー補給装置60からトナー容器32を取り外したときに、ノズルシャッタバネ613の付勢力によって、ノズルシャッタ612が搬送ノズル611から抜け落ちてしまうおそれがある。
また、ノズルシャッタ612の弾性によっては、ノズル開口610から外れたシャッタ内周第一リブ612bが搬送ノズル611の外周面を強く締め付け、ノズルシャッタ612が搬送ノズル611に対して移動できなくなるおそれもある。何れの場合にも、トナー補給装置60からトナー容器32を取り外したときに、ノズル開口610が開いたままの状態となり、トナー漏れの原因となる。
これに対して、本実施形態のトナー補給装置60では、ノズルシャッタ612が図17中の矢印A方向に回転しようとすると、ノズル開口横縁部611sに内周第一リブ先端部612gが突き当たる。これにより、図17に示す状態よりも、ノズルシャッタ612が搬送ノズル611に対して回転することを防止している。
また、シャッタ内周第二リブ612c及びシャッタ内周第三リブ612dの内径寸法は、円筒状の搬送ノズル611の外径寸法よりもわずかに小さくなるように形成されている。そして、シャッタ内周第二リブ612c及びシャッタ内周第三リブ612dが弾性変形することで、ノズルシャッタ612を搬送ノズル611に取り付けることができる構成となっている。内径が搬送ノズル611の外径よりも小さい二つのリブ(612c及び612d)が弾性変形した状態で、搬送ノズル611の外周面に接触することで、ノズルシャッタ612の内周面と搬送ノズル611の外周面との間の密閉性を高めることができる。よって、ノズルシャッタ612と搬送ノズル611との間からのトナー漏れを防止することができる。
また、本実施形態のトナー補給装置60は、ノズルシャッタバネ613として、円錐状のスプリングを用いている。円錐状のスプリングは、圧縮しきった状態のときに、隣り合うコイルの少なくとも一部が重なることができ、圧縮しきった状態での回転軸方向の長さを短くできる。このため、圧縮しきった状態でのノズルシャッタバネ613の回転軸方向の省スペース化を図ることができる。
次に、トナー容器32のトナー補給装置60に対する装着過程について説明する。
図7や図8の図中矢印Qで示すようにトナー補給装置60の方向にトナー容器32を移動させることで、搬送ノズル611のノズル先端部611aが弾性シート332の先端側の表面に接触する。さらに、トナー容器32をトナー補給装置60の方向に移動させることで、搬送ノズル611が弾性シート332の中央部分の重なる部分を押し広げるように挿入される。詳しくは、搬送ノズル611が弾性シート332を押圧し、弾性シート332を弾性変形させる。この弾性変形により二枚の弾性シート332の重なりが押し広げられ、ノズル受入口331における弾性シート332が閉鎖していた部分を搬送ノズル611のノズル先端部611aが通過する。このとき、ノズルシャッタ612におけるノズルシャッタ鍔部612aよりもノズル先端側のノズルシャッタ筒状部612eは搬送ノズル611とともにノズル受入口331に挿入される。
さらにトナー容器32をトナー補給装置60の方向に移動させることで、ノズルシャッタ鍔部612aのノズルシャッタバネ受け面とは反対側の面が、容器シール333の先端側の端面に接触する。さらに、容器シール333を少し押し潰すことで、ノズルシャッタ突き当てリブ337aに突き当たる。これにより、ノズルシャッタ612のトナー容器32に対する回転軸方向の相対的位置が固定される。
さらにトナー容器32をトナー補給装置60の方向に移動させることで、搬送ノズル611はさらにトナー容器32の内部側に挿入される。このとき、ノズルシャッタ突き当てリブ337aに突き当たったノズルシャッタ612は、搬送ノズル611に対してノズル根元側に押し戻される。これにより、ノズルシャッタバネ613が縮み、ノズルシャッタ612の搬送ノズル611に対する相対的位置がノズル根元側に移動する。この相対的位置の移動に伴い、ノズルシャッタ612に覆われていたノズル開口610が容器本体33内部で露出し、容器本体33内と搬送ノズル611内とが連通する。
搬送ノズル611がノズル受入口331に挿入されている状態では、縮んだ状態のノズルシャッタバネ613の付勢力によって、トナー補給装置60に対してトナー容器32を押し戻す方向(図中矢印Qとは逆方向)の力が作用する。しかし、トナー容器32をトナー補給装置60に装着する際には、この力に抗して容器ロック部339が補給装置側ロック部材609と結合する位置までトナー容器32をトナー補給装置60の方向に移動させる。これにより、ノズルシャッタバネ613の付勢力と、容器ロック部339の補給装置側ロック部材609に対する引っ掛かりとが作用する。このような、付勢力と引っ掛かりとの作用によって、図9に示す状態で、トナー容器32のトナー補給装置60に対する回転軸方向の位置決めがなされる。
図7に示すように、容器ロック部339は、ガイド突起339a、ガイド溝339b、乗り越え部339c及び四角形の係止孔339dから成る。これらを一組とし、ノズル受入口331を通る垂直線を対象に容器先端側カバー34の両側に対を成すように、二組が配置されている。ガイド突起339aは、容器先端側カバー34の先端側の垂直面上であって、ノズル受入口331の中心を通る水平線上に配置されている。ガイド突起339aは、トナー容器32の装着時に補給装置側ロック部材609を当接させ、ガイド溝339bに向けて案内できるようにガイド溝339bに繋がる傾斜面を備えている。ガイド溝339bは、容器先端側カバー34の側周面よりも一段低くなった溝である。
ガイド溝339bの溝の幅は、補給装置側ロック部材609の幅よりも若干広めで補給装置側ロック部材609が溝から脱落しない程度に設定されている。
ガイド溝339bの後端側は、係止孔339dに直接繋がる形状ではなく終端を有し、容器先端側カバー34の側周面の高さになっている。即ち、ガイド溝339bと係止孔339dとの間には幅1[mm]程度の容器先端側カバー34の外周面があり、これが乗り越え部339cに相当する。補給装置側ロック部材609はこの乗り越え部339cを乗り越えて係止孔339dに落ち込み、トナー容器32とトナー補給装置60との結合が達成される。
トナー容器32は、回転軸に直交する仮想平面上において、二つの容器ロック部339を結んだ線分の中央にノズル受入口331が位置する構成となっている。ノズル受入口331が二つの容器ロック部339を結んだ線分上に無いと、次のようなことが生じるおそれがある。すなわち、ノズルシャッタバネ613の付勢力は、ノズル受入口331の中心から等距離に複数本配置されたノズルシャッタ突き当てリブ337aに作用する。この付勢力は、ノズル受入口331の中心に作用しているとみなすことができ、線分からノズル受入口331の中心までの距離がレバーとなり、ノズルシャッタバネ613の付勢力によって、線分を中心とした回転モーメントが作用する。このように回転モーメントが作用すると、トナー容器32がトナー補給装置60に対して傾くおそれがある。その場合、トナー容器32の装着負荷が増大し、弾性シート332を保持及びガイドをするノズル受入部材330に負荷がかかってしまう。
特に、トナー容器32がトナーを十分に内蔵した新品である場合、水平方向から突出した搬送ノズル611が挿入されるようにトナー容器32の後端側から押し込まれる際には、トナー重量も加味したトナー容器32を回転させる力のモーメントが作用する。これにより、搬送ノズル611が挿入されるノズル受入部材330に負荷がかかり、ノズル受入部材330が最悪変形や破損するおそれがある。
これに対して、本実施形態のトナー容器32は、二つの容器ロック部339を結んだ線分上にノズル受入口331が位置する。このため、ノズルシャッタバネ613の付勢力によって、トナー容器32がトナー補給装置60に対して傾くことを防止できる。
図9に示すように、トナー容器32をトナー補給装置60に装着した状態で、トナー容器32の先端側の端部である容器開口部33aの円状の端面は、容器セット部端面615bには接触しない構成となっている。これは、以下の理由による。仮に、容器開口部33aの円状の端面が、容器セット部端面615bに接触する構成とする。このような構成とすると、容器ロック部339の係止孔339dが補給装置側ロック部材609に引っ掛かる前に、容器開口部33aの円状の端面が容器セット部615の容器セット部端面615bに突き当たるおそれがある。このように突き当たると、それ以上、トナー容器32をトナー補給装置60側に移動させることが出来なくなり、トナー補給装置60に対するトナー容器32の回転軸方向の位置決めが出来なくなる。これを防止するために、トナー容器32をトナー補給装置60に装着した状態では、容器開口部33aの円状の端面と、容器セット部615の容器セット部端面615bとの間には、若干の隙間がある状態となる。
また、このようにトナー補給装置60に対するトナー容器32の回転軸方向の位置決めがなされた状態では、容器セット部内周面615aに、容器開口部33aの外周面が摺動可能な状態で嵌合される。このため、上述したように、回転軸に直交する平面方向におけるトナー補給装置60に対するトナー容器32の位置決めがなされる。これにより、トナー補給装置60に対するトナー容器32の装着が完了する。
トナー容器32の装着が完了した状態で、駆動モータ603を回転駆動させることにより、トナー容器32の容器本体33と、搬送ノズル611内の搬送スクリュ614とが回転する。
容器本体33が回転することで、容器本体33内のトナーは螺旋状突起302によって、容器本体33の先端側に搬送される。この搬送によって汲み上げ部304に到達したトナーは、容器本体33が回転することによる汲み上げ部304の移動によってノズル開口610の上方まで持ち上げられる。ノズル開口610の上方まで持ち上げられたトナーが、ノズル開口610に落下することで、搬送ノズル611内にトナーが供給される。搬送ノズル611内に供給されたトナーは、搬送スクリュ614によって搬送され、落下経路形成部材64を通って現像装置50に補給される。
ここで、容器本体33の汲み上げ部304によってトナーを持ち上げて、ノズル開口610に落下させて、トナーを搬送ノズル611内に供給する構成について、具体的に説明する。
まず、トナー容器32から搬送ノズル611へのトナーの供給時の課題から述べる。トナー容器32をトナー補給装置60に装着した直後など、容器本体33内にトナーが十分にある状態では、搬送ノズル611のノズル開口610には、オーバーフローするぐらいのトナーが供給され続ける。このため、延在部335aがノズル開口610の上方を横切るように回転させてオーバーフローするトナーを崩し、かつ搬送スクリュ614の回転量を間欠回転で制御することにより現像装置50に対して、狙いのトナー量を補給することが出来る。
一方、経時使用により、容器本体33内のトナーが少なくなってくると、汲み上げ部304からノズル開口610に向かうトナー量に対して、汲み上げ壁面304fの回転中心側の端部と搬送ノズル611との隙間からすり抜けるトナー量の割合が多くなる。これにより、現像装置50へ補給できるトナー量が少なくなる。現像装置50へ補給できるトナー量が少なくなると、現像装置50内の現像剤Gのトナー濃度が不安定になるため、トナー容器32を交換する必要が生じる。この状態では、容器本体33内には多くのトナーが残っているため、結果的に、交換時のトナー容器32のトナー残量が多くなる問題が発生してしまう。
図25は、ノズル受入部材330を固定した容器本体33について、回転軸方向の位置が汲み上げ部304の位置となる回転軸に直交する断面の断面説明図である。
本実施形態は、次のような発明を含んでいる。すなわち、図25に示すように、トナー容器32では、容器本体33にノズル受入部材330を固定した状態では、延在部335aの外周面が、凸部304hよりも上流側の容器本体33の内壁面と対向するように設定する。詳しくは、容器本体33の内側に向けて隆起した隆起部の稜線に相当する凸部304hで分けられた内壁面のうち、容器本体33の回転方向上流側の内壁面と、延在部335aの外周面と、が対向するように設定する。このように設定することより、次のような利点がある。すなわち、回転軸に直交する面で見たとき、容器本体33の凸部304hで分けられた内壁面のうち、回転方向下流側の内壁面を汲み上げ壁面304fとする。この汲み上げ壁面304fが、容器本体33の回転に伴って、シートストッパ335における一対の延在部335aが無い空間領域である延在部開口335bの相対的上方に位置することができる。ノズル開口610は常に上方に向けて開口している。このため、トナー容器32の回転によって汲み上げ部304が上方に位置するタイミングで、延在部開口335bも上方に位置し、汲み上げ部304によって汲み上げられたトナーが延在部開口335bを通過して、ノズル開口610へと供給される。
さらに、図25に示すように、容器本体33の回転中心側に突出した凸部304hに近接する位置に、延在部335aの回転方向下流側の端面である延在部回転方向下流側端面335cが位置するように配置する。これにより、汲み上げ壁面304fに沿って下方に流れてきたトナーはこの延在部回転方向下流側端面335c上に落下して弾かれ、ノズル開口610へと供給される。言いかえれば、この延在部回転方向下流側端面335cは、汲み上げ壁面304fから受け取ったトナーをノズル開口610に橋渡しする機能を有する。
次にトナー容器32における延在部335aの橋渡し機能について説明する。
図9は、容器本体33の汲み上げ部304とノズル受入口331の関係を表す断面図である。図26は、図9中の搬送ノズル611の先端側であって搬送スクリュ614の軸受の端面の箇所で切断したE−E断面における容器本体33の断面説明図である。
また、図27は、図9中のE−E断面における断面図を機能的に表した模式図である。図27(a)は機能的に比較例の模式図であり、延在部335aが橋渡し手段として作用しない構成の説明図である。図27(b)は図26を機能的に表した模式図であり、延在部335aが橋渡し手段として作用する構成の説明図である。
まず課題について述べる。特許文献6のように、搬送管内のトナーの搬送量を制御することが出来る構成の場合、搬送管の開口部近傍に十分なトナーが存在している状態であれば、安定したトナー搬送を行うことが出来る。しかし、トナー容器内のトナーの量が少なくなったときに、搬送するトナー量が減少し、安定したトナー搬送を行えなくなることがあった。これは、トナーをトナー容器の内部に設けられた螺旋状突起によって入り口付近まで移動させることはできても、搬送管に設けられた開口部に到達する前にトナーがすべり落ちてしまい、搬送管に入るトナーの量が減少するためである。搬送するトナー量が減少し、安定したトナー搬送を行えなくなると、現像装置内の現像剤のトナー濃度が不安定になるため、トナー容器を交換する必要が生じる。この状態では、容器本体内には多くのトナーが残っているため、結果的に、交換時のトナー容器のトナー残量が多くなる問題が発生してしまう。
図9において、搬送ノズル611(搬送管)は、容器本体33内のノズル受入部材330(管挿入部)に挿入されている。ノズル受入部材330に挿入された搬送ノズル611のノズル開口610(粉体受入口)は開口しており、トナー補給装置へのトナーの搬送が可能な状態になっている。
汲み上げ部304はトナー容器32の長手方向でノズル開口610と一部が重なり、一部がノズル開口610よりも容器後端側の容器本体33の内壁面が相当する。詳細に述べると、汲み上げ部304は、容器本体33の内壁が回転軸方向に隆起し、その隆起部の稜線に相当する凸部304hと、稜線で分けられた内壁面のうち容器回転方向下流側の壁面である汲み上げ壁面304fとからなる(図26参照)。
図26にあるように凸部304hの稜線は、容器本体33がブロー成型で形成されることに影響され、なだらかな山状になっている。図9等では汲み上げ壁面304fを区別する必要上、便宜的に曲線で凸部304hを表している。汲み上げ壁面304fは、図9にあるように格子で表された領域であり、図26にあるように、容器本体33の回転軸を点対象の基準として凸部304hと容器本体33の内周面とをつなぐ一対の斜面から成る。なお、E−E断面の箇所では、稜線で分けられた内壁面のうち容器回転方向上流側の壁面は、E−E断面の切断方向と壁面の延在方向が概ね一致しているため、図26のような肉厚の状態で表れている。凸部304hもその一見肉厚に見える箇所にある。
図26において、管状の搬送ノズル611は、上方を開放しているノズル開口610がある。搬送ノズル611と凸部304hとの間には、容器本体33に固定された一対の延在部335aがあり、容器本体33の回転に伴って、汲み上げ壁面304fと一体で回転する。E−E断面の箇所(搬送ノズル611の先端側であって搬送スクリュ614の軸受の端面の箇所)では、凸部304hと延在部335aとは対向する位置に有る。そして、容器回転方向下流側から見て汲み上げ壁面304f、延在部335aの延在部回転方向下流側端面335c、ノズル開口610の回転方向上流側のノズル開口横縁部611sがある。
図25を用いて先に説明した汲み上げ作用と同様に、図26の容器本体33の汲み上げ壁面304fによって形成された汲み上げ部304によっても、搬送管である搬送ノズル611の開口部であるノズル開口610に向かってトナーが矢印T1のように移動する。このとき、延在部335aの外周面及び延在部回転方向下流側端面335cは、汲み上げ部304からノズル開口610へのトナーの橋渡しをするトナー橋渡し部として機能する。
図26に示すように、延在部335aの内径は、搬送ノズル611の外径よりも大きくなっている。これにより、容器シール333と接触する領域を通過した搬送ノズル611が延在部335aの内周面と接触することを防止し、搬送ノズル611を容器本体に挿入するときに、負荷がかかりにくくしている。ノズル受入部材330には搬送ノズル611の外径よりも内径が小さい容器シール333を形成しているので、容器本体33内のトナーが搬送ノズル611の外周面に沿って容器本体33の外部に漏れ出すことを防止している。これにより、容器本体33から搬送ノズル611を通って現像装置50に向かうというトナーの搬送経路以外にトナーが流出することを防いでいる。
図27(a)及び(b)の模式図を用いて橋渡し機能の詳細を説明する。
図27(a)は、延在部335aが橋渡し機能を発揮しない配置構成になっている場合の容器本体33内部のトナーの流れを示している。容器本体33の図中矢印A方向の回転によって、汲み上げ壁面304fで容器本体の周方向に沿って汲み上げられたトナーは、重力によってノズル開口610の方向に流れていく(図中矢印T1)。しかし、搬送ノズル611と凸部304h(汲み上げ壁面304fの回転中心側に突出した凸部)との間にある隙間から流れてしまうトナーが一部生じてしまう(図中矢印T2)。
より詳細に述べると、図27(a)のような状態は、汲み上げ壁面304fが十分上方に来ておらず凸部304hが時計の9時の位置あたりにある瞬間の状態である。この瞬間では、容器本体33の回転方向下流から見て、順に上流側のノズル開口横縁部611s、汲み上げ壁面304fの凸部304h、延在部335aの下流側端面となる。このような状態では、中間の延在部335aの端面は、トナーを受け渡そうとする汲み上げ壁面304fの凸部304hより常に遅れた状態になっており、トナーの橋渡し機能を発揮することができない。このため、遅れによって生じた搬送ノズル611、凸部304h、及び延在部335aで生じた隙間からのトナー漏れが一部生じる。これにより、補給速度が安定しなくなったり、トナー容器32の交換時に容器本体33に残るトナーの量が増えてしまったりなどの不具合が生じる。
図27(b)は、橋渡し手段として機能する延在部335aを備える容器本体33内部のトナーの流れを示している。
容器本体33の図中矢印A方向の回転によって、汲み上げ壁面304fで容器本体の周方向に沿って汲み上げられたトナーは、重力によってノズル開口610の方向に流れていく(図中矢印T1)ところまでは図27(a)で示す構成と同じである。しかし、図27(b)に示す構成では、搬送ノズル611と凸部304h(汲み上げ壁面304fの回転中心側に突出した凸部)との間にある隙間を塞ぐように延在部335aが配置されている。そうなるように容器本体33の回転方向下流側からみて、延在部335aの延在部回転方向下流側端面335c、汲み上げ部304の凸部304hの順に配置されている。
このような配置により、図27(a)中の矢印T2で示すようなトナーの流れを抑制し、汲み上げられたトナーはノズル開口610に効率良く入る。このため、容器本体33内のトナーの量が少なくなったときでも補給速度が安定し、さらに、トナー容器32の交換時に容器本体33に残ってしまうトナー量を減らすことができる。また、交換時に容器本体33に残ってしまうトナー量を減らすことができるため、ランニングコストを削減させて経済性を向上させるとともに、廃棄する残留トナーを低減させて環境への影響を低減させることができる。
上述した搬送ノズル611と凸部304hとの隙間を塞ぐ程度は、延在部335aと凸部304hとを密着させるに超したことはない。しかしT2のようなトナーの流れ落ちを阻害できるのであれば、図27(b)の下側の凸部304hにあるように延在部335aと凸部304h少しの隙間(0.3[mm]〜1[mm]程度)があってもよい。少々の隙間であれば補給開始時の大量にトナーが存在ずる際の動作で隙間にトナーが詰まり、シールの役目を果たすからである。また、汲み上げ壁面304fは寸法精度が射出成型ほどには出せないブロー成形で形成されるので、完全に密着させることは困難であり、量産性の観点からは少し隙間を開けて構成するのが好ましい。
図28は、実施例(図26、図27(b)に示す構成)と比較例(図27(a)に示す構成)との容器内のトナー残量と補給速度(単位時間当たりのトナー補給量)との関係を示すグラフである。
図28より、実施例では、容器内のトナー残量が少なくなっても補給速度が安定しているが、比較例では、容器内のトナー残量が少なくなると補給速度が低下していることがわかる。これは、橋渡し部材がない比較例では、容器本体33の一部である汲み上げ壁面304fの回転中心側の端部と、搬送ノズル611との間に出来た隙間をトナーが通過する(滑って逃げてしまう)。このため、トナー残量が少なくなると十分な量のトナーがノズル開口610に到達できず、ノズル開口610への供給量が維持できず、補給速度が低下しているものと考えられる。
図9、図26、および図27(b)に示す例のトナー容器32では、次のような発明を含んでいる。すなわち容器本体の二箇所に汲み上げ壁面304fを設け、汲み上げ壁面304fに対応する位置の二箇所に橋渡し部材(延在部335a)を設けている。容器本体33の汲み上げ壁面304fを三箇所に設ける場合には橋渡し部材も三箇所設けるというように、汲み上げ部304と橋渡し部材とは同じ数だけ設けるのが効果的である。同様に、容器本体33の汲み上げ部を四箇所以上設ける場合も、橋渡し部材は汲み上げ部304と同数設けることが効果的である。
無論、延在部335aは複数あるが、それらより少ない限定した箇所を橋渡し部材として汲み上げ壁面304fに対応させることも可能である。たとえば、二箇所の延在部335aのうちの一つのみを橋渡し部材とし、それに対応させて汲み上げ壁面304fを一か所だけ容器本体33に形成するなどが想定できる。
上述した構成では、トナー容器32と搬送スクリュ614とを同時に回転させる構成について説明した。これらを回転させるタイミングとしては、トナー補給開始時にはトナー容器32を先に回転駆動し、一定時間後に搬送スクリュ614を回転させるように構成してもよい。また、トナー補給停止時にはトナー容器32を先に停止し、一定時間後に搬送スクリュ614を停止させるように構成してもよい。このような回転タイミングの構成のタイミングチャートを図18に示す。
図18に示す回転タイミングの構成では、トナー補給開始時にトナー容器32が搬送スクリュ614よりも先に回転駆動を開始している。このため、搬送ノズル611のノズル開口610付近をトナーで満たした状態で搬送スクリュ614の回転駆動を開始することができる。これにより、搬送スクリュ614が一回転することによって搬送されるトナー量が、搬送スクリュ614の回転駆動開始時から安定するため、トナー補給量の安定性が向上する。
また、図18に示す回転タイミングの構成では、トナー補給停止時に、搬送ノズル611内の搬送スクリュ614の回転駆動を停止させるより前にトナー容器32の回転駆動を停止させている。このような回転タイミングの構成により、ノズル開口610では新たなトナーの供給が停止した状態で搬送スクリュ614による搬送が継続され、一定時間後に搬送スクリュ614の回転も停止する。このため、トナー容器32の回転駆動を停止したときに搬送ノズル611のノズル開口610付近に存在したトナーTを搬送スクリュ614によって落下経路形成部材64側に搬送することができる。これにより、ノズル開口610付近の搬送ノズル611上に載ったままとなるトナーTの量を低減できる。その後、トナー容器32を装置本体から抜くときに、搬送ノズル611上のトナーの量が低減した状態であるため、ノズル受入部材330に設けた弾性シート332や容器シール333によって容易に搬送ノズル611を清掃することができる。したがって、トナー容器32の装置本体に対する着脱に伴うトナー飛散及びトナー落下を防止することができる。
このように、トナー容器32と搬送スクリュ614との回転タイミングを異ならせる構成としては、それぞれを回転駆動する駆動源を独立した別駆動源とすることにより容易に実現することができる。
また、同一駆動源とする構成では、クラッチを設けることで実現することができる。同一駆動源とすることで、上述した回転タイミングを異ならせる構成を低コストで実現することができる。
また、トナー容器32の回転駆動停止後、少なくとも搬送ノズル611のノズル開口610の長手方向の幅に相当する搬送量分、搬送スクリュ614を回転駆動させた後、搬送スクリュ614の回転駆動を停止すること望ましい。これにより、搬送ノズル611のノズル開口610付近に存在したトナーTをノズル開口610と対向する位置よりも落下経路形成部材64側に搬送することができる。この搬送により、トナー補給装置60に対してトナー容器32を取り外すときのトナー飛散及びトナー落下をより確実に防止することができる。
また、トナー容器32の回転駆動開始後、少なくとも搬送ノズル611のノズル開口610がトナーTで満たされる程度の搬送量分、トナー容器32を回転駆動させた後に、搬送スクリュ614の回転駆動を開始することが望ましい。これにより、トナー補給量の安定性がさらに向上する。
また、上述したように、容器開口部33aが容器セット部615と摺動可能に接触し、トナー容器32のトナー補給装置60に対する位置決めがなされる位置を図9中のαで示している。ここで、図9中のαの位置は、摺動部と位置決め部との両方の機能を有する構成に限らず、摺動部また位置決め部の何れか一方の機能を有する構成であってもよい。
本実施形態のトナー容器32は、容器本体33の開口に配置され、ノズル受入口331を形成するノズル受入部材330を有する。ノズル受入口331は、粉体受け口であるノズル開口610を有する搬送ノズル611が挿入される部分である。
また、トナー容器32が備える弾性シート332は、ノズル受入部材330に固定され、搬送ノズル611がノズル受入部材330に対して、挿入される動作により弾性変形してノズル受入口331を開放する。また、搬送ノズル611がノズル受入部材330に対して、抜き出される動作により、弾性変形が元に戻り、ノズル受入口331を閉鎖する。すなわち、ノズル受入部材330は、搬送ノズル611をノズル受入部材330に対して、挿入または抜き出す動作により、ノズル受入口331を開閉する開閉部材としての弾性シート332を備える。このような構成により、トナー容器32は、搬送ノズル611が挿入されるまではノズル受入口331が閉じられた状態を維持し、トナー補給装置60に装着される前の状態でのトナーの漏れや飛散を防止できる。
さらに、図7及び図8に示すように、トナー容器32のノズル受入口331は、先端開口305の先端側の端部よりも容器内方側(後端側)、すなわち、筒状の先端開口305によって形成される円柱状の空間部分における底部に形成されている。このような構成により、容器開口部33aの外周面にトナーが付着したり、容器セット部内周面615aに付着したり、することを抑制できる。
容器開口部33aの外周面にトナーが付着すると、再度、同じトナー容器32をトナー補給装置60に装着するときに、容器開口部33aと容器セット部内周面615aとの間にトナーが存在することとなる。また、容器セット部内周面615aにトナーが付着すると、次のような不具合が生じることがある。すなわち、再度、同じトナー容器32を装着する場合だけでなく、新たなトナー容器32を装着する場合にも、容器開口部33aと容器セット部内周面615aとの間にトナーが存在することとなる。容器開口部33aと容器セット部内周面615aとの間にトナーが存在すると、容器開口部33aと容器セット部615との嵌合によって、トナー補給装置60に対するトナー容器32の位置決めをする場合に、位置決め精度が低下する。
また、容器開口部33aの外周面が容器セット部615の内周面に対して摺動する構成の場合は、トナーによって摺動性が低下し、トナー容器32の回転トルクが上昇する恐れがある。さらに、容器開口部33aの外周面と容器セット部615の内周面との間にトナーが存在する状態のままで、摺動し続けると、トナーの凝集体が発生することがある。
本実施形態のトナー容器32では、容器本体33における先端側の端面は、ノズル受入部材330のノズル受入口331が開口している先端側の端面よりも回転軸方向で突き出している。すなわち、トナー容器32は、容器本体33の開口位置である容器開口部33aの先端側の端部よりも容器内方側(後端側)にノズル受入口331の開口位置を設けている。
このように、容器本体33の開口位置に対して、奥まったところにノズル受入口331の開口位置があるため、容器開口部33aの外周面にトナーが付着することを抑制できる。これは、トナー容器32から搬送ノズル611を抜き出すときにトナー漏れが生じた場合、ノズル受入口331から漏れて舞ったトナーが先端開口305の先端側の端部を回り込み難いためである。また、ノズル受入口331から漏れて落下したトナーは、先端開口305の下方の内周面に引っ掛かるため、容器セット部内周面615aにトナーが付着することを防止できる。このように、ノズル受入口331から漏れたトナーを、先端開口305の先端側の端面よりも容器内方側(後端側)の内周面で囲まれた領域内に留めることができるので、トナー容器32の外にトナーが飛散することを抑制することができる。
図8及び図9に示すように、本実施形態では、トナー補給装置60側の容器セット部615は、トナー容器32を装着する前後の何れの状態においても、トナー飛散発生の可能性がある開口部(ノズル開口610やノズル受入口331)から離れている。また、トナー容器32側の先端開口305の先端側端部は、トナー容器32を装着する前後の何れの状態においても、トナー飛散発生の可能性がある開口部(ノズル開口610やノズル受入口331)から離れている。このため、トナー容器32を装着する前のノズル受入口331や、トナー容器32をトナー補給装置60に装着した状態の容器シール333と搬送ノズル611との接触部からトナーが漏れることを防止できる。さらに、トナー容器32の着脱の際もトナー補給装置60側の容器セット部615はノズル開口610から離れている。また、トナー容器32側の先端開口305の先端側端部は、弾性シート332から離れている。
トナー容器32におけるトナーの排出部であるノズル受入口331を封止する弾性シート332を、容器本体33の容器開口部33aの先端側端部より後端側(奥側)に配置している。このように配置することによって、容器開口部33aの先端側端部に対して、弾性シート332からある程度の距離を確保することが出来る。これにより、トナーが容器本体33の開口位置よりも奥側にあるノズル受入口331から容器本体33の開口位置を回り込んで、容器開口部33aの外周面側にトナーが到達することを抑制し、トナー飛散の発生を抑制することができる。
上述したように、容器開口部33aの外周面と、容器セット部615の容器セット部内周面615aとの嵌合によって、トナー補給装置60に対するトナー容器32の回転軸に直交する方向の位置決めがなされている。すなわち、粉体収納部である容器本体33の容器開口部33aの外周面が粉体搬送装置であるトナー補給装置60との位置決め部である。このため、容器開口部33aの外周面側にトナー汚れが生じると、容器セット部615の内周面との嵌合状態が変化し、位置決め精度が低下するおそれがある。これに対して、本実施形態のトナー容器32は、容器開口部33aの外周面側にトナーが到達することを抑制できるため、トナー容器32のトナー補給装置60に対する位置決め精度が安定する。
さらに、容器開口部33aの外周面と、容器セット部615の内周面との接触部は、トナー容器32が回転するときに摺動する関係にある。すなわち、粉体収納部である容器本体33の容器開口部33aの外周面が粉体搬送装置であるトナー補給装置60との摺動部である。この摺動部にトナーが進入すると、摺動負荷が増大し、トナー容器32の回転トルクが上昇するおそれがある。これに対して、本実施形態のトナー容器32は、容器開口部33aの外周面側にトナーが到達することを抑制し、容器セット部615の内周面との接触部にトナーが進入することを抑制できる。このため、摺動負荷の増大を抑制し、摺動性が安定するため、トナー容器32の回転トルクが上昇することを抑制できる。また、摺動部にトナーが進入することを抑制できるため、摺動部でトナーが押し固められることに起因してトナーの凝集体が発生することを抑制できる。
このように、本実施形態のトナー容器32は、粉体収納部である容器本体33の容器開口部33aの外周面が粉体搬送装置であるトナー補給装置60との位置決め部であり、且つ、摺動部である。そして、このような容器開口部33aの外周面にトナーが付着することを抑制できるため、本実施形態のトナー容器32では、トナー補給装置60に対する位置決め精度が安定し、かつ、回転時の摺動性も安定する。
また、上述したように、トナー容器32をトナー補給装置60に装着したときに、容器シール333がノズルシャッタ鍔部612aに押し潰される。これにより、ノズルシャッタ鍔部612aは容器シール333に密着加圧された状態となり、より確実にトナー漏れを防止することができる。弾性シート332を開口位置より長手方向内側(後端側)に配置する構成とすることによって、トナー容器32の先端から弾性シート332及び容器シール333の先端側の端面までの間に円柱状の空間部が形成される。
搬送ノズル611のノズル開口610は、トナー補給装置60にトナー容器32が装着されていない状態では、ノズルシャッタ612が閉じる。また、トナー補給装置60にトナー容器32が装着されている状態では、ノズルシャッタ612を開き、トナーを受け入れ可能な状態にする必要がある。
トナー補給装置60では、先端開口305の先端側端部から弾性シート332及び容器シール333の先端側の端面までの間に円柱状の空間部が形成される。この空間部内に、ノズルシャッタ612が開いたときのノズルシャッタ612の退避スペースの全部または一部が納まる様に構成する。また、先端開口305の先端側端部から弾性シート332及び容器シール333の先端側の端面までの間に円柱状の空間部が形成される。この空間部内に、ノズルシャッタ612を閉じるためのノズルシャッタバネ613の全部または一部が納まる様に構成する。このような構成により、ノズルシャッタ612及びノズルシャッタバネ613の配置スペースの省スペース化ができる。
図9に示すように、本実施形態では、トナー容器32がトナー補給装置60に装着された状態において、ノズルシャッタ612の退避位置は、ノズルシャッタ鍔部612aよりもノズル先端側は容器シール333の内側に位置する。ノズルシャッタ鍔部612aよりもノズル根元側は、先端開口305の開口位置(先端側端部)から容器シール333の先端側の端面までの間に形成された円柱状の空間内に略収まる。さらに、圧縮された状態のノズルシャッタバネ613もこの円柱状の空間内に略収まっている。
このように構成することで、トナー容器32の最先端部である先端開口305の開口位置からトナー補給装置60のトナー落下部(搬送ノズル611に落下経路形成部材64が接続される位置)までの距離を短くすることが可能となる。これにより、装置本体の小型化を図ることができる。
図14〜図17を用いて説明したように、シャッタ内周第一リブ612bは、ノズルシャッタ612が閉じた状態で、ノズル開口610のノズル先端側の縁部、すなわち、搬送ノズル611におけるノズル先端部611aの内側壁面の上部に突き当たる。これにより、ノズルシャッタ612の抜け止め機能を有する。また、シャッタ内周第一リブ612bは、その周方向の端部である内周第一リブ先端部612gがノズル開口610の横方向の縁部であるノズル開口横縁部611sに突き当たり、ノズルシャッタ612の回転止め機能を有する。このノズルシャッタ612の回転止め機能は、トナー容器32がトナー補給装置60に装着された状態でも同様に機能する。
また、上述したように、シャッタ内周第二リブ612c及びシャッタ内周第三リブ612dの内径寸法は、搬送ノズル611の外径寸法よりもわずかに小さくなるように形成されている。一例としては、搬送ノズル611の外径がφ15[mm]である場合、シャッタ内周第二リブ612c及びシャッタ内周第三リブ612dの内径は、φ14.8[mm]〜14.9[mm]程度に設定すると良い。このようにノズルシャッタ612の内周面に搬送ノズル611の外径よりもわずかに小さな内径となる円周状のシャッタ内周第二リブ612c及びシャッタ内周第三リブ612dを形成する。これにより、ノズルシャッタ612の内周面と搬送ノズル611の外周面との隙間を遮蔽することができ、シール部材無しでトナーシール機能を得ることが出来るので、スポンジやゴムなどのシール部材が不要になる。
ノズルシャッタ612とは別部材のシール部材を用いる必要がないため、トナー漏れを防止しつつ、低コスト化を図ることが出来る。
なお、トナー漏れを防止する構成としては、シャッタ内周第二リブ612cやシャッタ内周第三リブ612dの代わりに、ドーナツ状のシール部材を配置しても良い。しかし、ノズルシャッタ612の内周面と搬送ノズル611の外周面との隙間は、非常に狭い隙間なのでドーナツ状のシール部材は入らない。よって、ドーナツ状のシール部材を配置する場合は、ドーナツ状のノズルシャッタシール部材612hを、図24に示すように配置する。このとき、ノズルシャッタシール受部612jの外径は、ノズルシャッタバネ613の径よりも小さくし、ノズルシャッタバネ613が、ノズルシャッタバネ受け面612fに突き当たれるように設定する。
ノズルシャッタ612を搬送ノズル611に組み付けのためには、ノズルシャッタ612を一時的に変形させるため、ノズルシャッタ612には、ある程度の弾性変形が必要である。硬くて弾性変形し難い材料を用いると、組み付け時に弾性変形せずに割れてしまうからである。ノズルシャッタ612は適度な弾性を有する材質で形成し、例えば搬送ノズル611の外形形状が円筒形の場合、ノズルシャッタ612はその外径よりもわずかに大きな内径を有する円筒形とする。そして、ノズルシャッタ612の内径部分には内側に向かって突起であるシャッタ内周第一リブ612bを形成する。このシャッタ内周第一リブ612bを搬送ノズル611のノズル開口610に対向させることで、ノズルシャッタ612の抜け止め及び回り止めとして機能させることが出来る。なお、搬送ノズル611におけるノズルシャッタ612の突起が係合する部分としては、ノズル開口610に限らず、その突起による抜け止め機能や回り止め機能を得ることが出来れば、搬送ノズル611の何れの箇所であってもよい。
本発明者らの実験によると、ノズルシャッタ612の材質は、引張弾性係数が500[MPa]から2000[MPa]の樹脂材料を選定するのが良い。
ノズルシャッタ612を搬送ノズル611に組み付けるときに、ノズルシャッタ612の内周面に形成された三つのリブ(612b〜612d)が搬送ノズル611をノズルシャッタ612に挿入するときの抵抗となる。この抵抗は、シャッタ内周第一リブ612bがノズル先端部611aを乗り越えて、ノズル開口610に入るときは特に大きくなる。
このとき、ノズルシャッタ612がある程度の弾性をもった材料であれば、ノズルシャッタ612が変形して容易に組み付けが可能である。さらに、シャッタ内周第二リブ612c及びシャッタ内周第三リブ612dが搬送ノズル611を締め付けることによる摺動負荷が大きくならない、といったメリットがある。
また、ノズルシャッタ612が変形し易すぎるとシャッタ内周第一リブ612bの抜け止め機能や回転止め機能が損なわれる。
このようなノズルシャッタ612に用いるある程度の弾性をもった材質としてはポリエチレンまたはポリプロピレンを選定することで上述したメリットを安定して得ることができた。また、ノズルシャッタ612のノズルシャッタ筒状部612eの肉厚は0.3[mm]から0.5[mm]とすることが好ましい。
ノズルシャッタ612が、上述したような材質特性及び形状を合わせ持つことで、ノズル開口610を開閉するシャッタ機構の低コスト化がはかれる。
次に、保管時のトナー容器32について説明する。
図19は、保管時のトナー容器32の斜視説明図であり、図6で示したトナー容器32の容器開口部33aの開口を封止する封止部材としてのキャップ370を取り付けた状態である。また、図1は、キャップ370を取り付けた状態のトナー容器32の先端側端部近傍の断面説明図である。
図19に示すトナー容器32は、次のような構成を備える。すなわち、トナー容器32は、内部に粉体状の現像剤としてのトナーを収納し、現像剤排出口となるノズル受入口331を封止する封止部材としてのキャップ370を、先端側の開口である容器開口部33aに取り付けることができる粉体収納容器である。上述したように、容器開口部33aは容器本体33の一部であり、図6、図7及び図8等に示すように、容器本体33は、トナー容器32をトナー補給装置60に固定するときに必要な容器先端側カバー34を貫くように容器開口部33aが形成されている。これにより、容器本体33の容器開口部33aを容器先端側カバー34から露出させることができる。そして、トナーが収容される容器本体33の一部である容器開口部33aをキャップ370によって直接封止することが出来るので、封止効果が上がりトナー漏れをより確実に防止することができる。
本実施形態のトナー容器32では、キャップ370にキャップ鍔部371を設けている。トナー容器32にキャップ370を取り付けた状態では、図19に示すように、キャップ鍔部371が容器先端側カバー34に設けられたIDタグ700を隠す構成となっている。これにより、トナー容器32保管時のIDタグ700に対する外部からの接触や衝撃を防止することができ、IDタグ700の保護を行うことが出来る。
また、本実施形態のトナー容器32では、キャップ370のキャップ鍔部371を容器先端側カバー34や容器本体33の外径よりも大きくしている。これにより、落下時等にトナー容器32の破損を防止することができ、トナー容器32の保護を行うことができる。
さらに、容器本体33の一部である容器開口部33aをキャップ370によって直接封止しており、容器本体33とは別体の部材(例えば、容器先端側カバー34)を介して封止する構成に比して封止効果が高い。そして、容器開口部33aを直接封止する構成であれば、容器本体33を密封することも可能であり、密封することができれば、容器本体33内への空気や水分の侵入を防止出来、保管時のトナー容器32に対する梱包材の低減を図ることができる。
トナー容器32を使用する(トナー補給装置60に装着する)際は、キャップ370を外して使用する。なお、キャップ370をトナー容器32に取り付ける方式としては、ネジ方式でも引っ掛け方式でも固定出来れば何でも良い。このとき、ネジ方式のネジ山や引っ掛け方式の引っ掛け部といったトナー容器32側の固定部を容器先端側カバー34から露出させた容器開口部33aの外周面に設ける。なお、本実施形態のトナー容器32では、図1に示すように、容器開口部33aの外周面にキャップ固定ネジ山309を設け、キャップ370のトナー容器に対するの固定方法としてネジ方式を採用している。
また、キャップ370によってトナー容器32を封止する構成の場合、パッキン材等を使用して、トナー容器32の容器開口部33aとキャップ370との密着度を向上させても良い。密着度を向上させることで、容器本体33内に空気や水分が進入することを防止できる。
ここで、トナーを収容する空間(容器本体)を封止部材によって直接封止することが出来ない、従来のトナー容器の課題について説明する。
近年、画像形成装置に用いられるトナーは、低温定着化と小粒径化とが進み、耐熱性能が劣る傾向にあるため、例えば輸送中に高温環境にさらされると凝集し、最悪の場合は固化して、トナー容器から画像形成装置への供給が不可能になるおそれがある。このトナーの凝集、固化は、同じ温度環境であれば湿度が高い方が著しく発生しやすいことがわかっている。ユーザーへトナー容器を供給する経路は様々で、その環境を管理することはできない。例えば陸路、空路、海路による輸送があるがそれらの温度及び湿度を管理することは困難である。
このような背景に関する対策として輸送環境を制御するコンテナを用いる方法もあるが、全輸送経路において対応することは不可能であり、また費用がかかる課題がある。このような問題に対して、本実施形態のトナー容器32は、トナーが収容される容器本体33の一部である容器開口部33aをキャップ370によって直接封止することが出来るので、封止効果が向上しトナー漏れをより確実に防止することができる。さらに、封止効果が向上しているため、トナー容器32の保管時に外部環境の影響を受け難い。
また、トナー容器32からキャップ370を取り外すことで、トナー補給装置60への装着が可能となるため、使用する際には使い勝手の良好なトナー容器32を提供することができる。
さらに、キャップ370がIDタグ700やトナー容器32を保護する形状であるため、トナー容器32を包装する緩衝材や個装箱を低減でき、包装の大きさも小型化することによって、使用材料の低減により環境負荷を低減することができる。
また、粉体収納容器であるトナー容器32をユーザーに供給した後は、ユーザーにより取り扱われる場合が多く、このときの扱われ方は特に規制出来ないため、手荒く扱われることもある。このため、トナー容器32は、手荒く扱われてもトナー漏れが発生しないように、振動や落下に対して十分な対策が必要である。
トナー漏れは、ノズル受入口331から漏れを防止する必要がある。そして、この漏れを防止するためには、容器シール333や容器シール固定壁部336によって形成されるノズル受入口331を遮蔽する弾性シート332に隙間が生じることを防止する必要がある。
次に、本実施形態のトナー容器32の特徴部について説明する。
図1に示すように、トナー容器32は、粉体収納部としての容器本体33と、管挿入部としてのノズル受入部材330と、封止部材としてのキャップ370とを有する。そして、ノズル受入部材330は、受入部材固定部337と、容器シール333と、弾性シート332と、シートストッパ335とを有する。また、キャップ370は、容器本体33に取り付けられた状態で弾性シート332に接触する円柱状部材373を備える。
容器本体33は、内部に粉体であるトナーを収納する粉体収納部を形成する粉体収納部であり、ノズル受入部材330は、容器本体33の他端側の開口に設けられた管挿入口であるノズル受入口331を形成するものである。また、弾性体からなる容器シール333は、ノズル受入口331の他端側の端部近傍を形成する部材であり、弾性シート332と共にノズル受入部材330と搬送ノズル611との間を密閉する(シールする)部材である。
また、弾性シート332は、管挿入口であるノズル受入口331を閉鎖する挿入口閉鎖部材であり、キャップ370は、容器本体33における粉体排出側となる他端側の開口に対する封止部材である。円柱状部材373は、中心を通る仮想直線が一致し、断面の円形の仮想直線からの半径が異なる二つの円柱を重ねた形状であり、その先端が弾性シート332に接触することで、振動に起因する弾性シート332の弾性変形を抑制する閉鎖部材接触部である。
ここで、キャップ370における容器本体33に取り付けられた状態で弾性シート332に接触する側を一端側と表現し、この一端側とは逆側であり外方に向いている側を他端側と表現して説明する。
円柱状部材373が弾性シート332に接触しているため、トナー容器32に振動や衝撃が加わり、弾性シート332に振動や衝撃が伝わっても、その振動や衝撃による弾性変形を抑制することができる。弾性変形を抑制することで、振動や衝撃に起因してノズル受入口331の弾性シート332が閉鎖する部分に隙間が生じることを抑制できる。隙間が生じることを抑制できることで、キャップ370を取り付けた状態で、キャップ370と弾性シート332との間に容器本体33内のトナーが到達することを抑制できる。このため、トナー容器32からキャップ370を取り外したときにトナーが漏れ出ることを抑制することが出来る。
弾性シート332の弾性変形としては、搬送ノズル611に押し広げられる部分が容器本体33に対して外側(先端側)に変位する場合と、容器本体33の内側(後端側)に変位する場合とがある。搬送ノズル611に押し広げられる部分が外側(先端側)に変位する弾性変形については、キャップ370が備える円柱状部材373が外側から弾性シート332に対して接触することで、弾性変形しようとする弾性シート332が円柱状部材373に突き当たる。そして、弾性変形を抑制することが出来る。一方、容器本体33の内側(後端側)に変位する場合については、円柱状部材373から逃げる方向へ変位するため、突き当てによって弾性変形を抑制することができない。しかし、振動や衝撃によって弾性シート332を弾性変形させるエネルギーが、弾性シート332に接触する円柱状部材373にも伝達され、分散される。また、弾性シート332が内側に変位した後、外側に復元力で戻ることも考えられるため、円柱状部材373を備えない構成に比べて、弾性変形時の弾性シート332の変位量を小さく出来ると考えられる。そして、弾性シート332の変位量を小さくすることで、振動や衝撃によって隙間が生じたとしても、その隙間の大きさは、円柱状部材373を備えない構成に比べて小さい。このため、キャップ370と弾性シート332との間まで容器本体33内に収容されるトナーが到達することを抑制できる。
なお、弾性シート332と円柱状部材373との接触状態によっては、弾性シート332にトナー等の粉体が漏れ出るような隙間が形成されるおそれがある。このため、閉鎖部材接触部としての円柱状部材373と挿入口閉鎖部材としての弾性シート332とが良好な接触状態となるように、円柱状部材373及び弾性シート332閉鎖部材接触部の形状や大きさ等の対応関係を設定する必要がある。
具体的には、本実施形態の図1に示すように、弾性シート332に対して円柱状部材373が全面で接触するように、弾性シート332を保持するノズル受入部材等の構成、或いは円柱状部材373の形状・大きさなどを調整すると良い。
本実施形態では、弾性シート332は、二枚の弾性シート部材によって構成され、この二枚の弾性シート部材の一部同士を重ね合わせて、搬送ノズル611を受け入れ可能な管挿入口を形成すると共に、管挿入口を閉鎖する挿入口閉鎖部材として機能している。この二枚の弾性シート部材が重なっている部分に対して円柱状部材373を当接させているため、トナー等の粉体が漏れ出るような隙間が形成されるおそれがない。
なお、この二枚の弾性シート部材が重なっている部分をそれぞれ弾性変形させることで、管挿入口が形成される。
また、弾性シート332における円柱状部材373が当接する位置は、振動や衝撃等によって弾性シート332が弾性変形し、容器本体33内のトナーが通過可能な隙間が生じ得る部分である。弾性シート332における搬送ノズル611の挿入方向に直交する方向の端部(固定される部分の近傍)などは、ノズル受入部材330のシートストッパ335と受入部材固定部337とによって狭持される力が強く、振動や衝撃等によって弾性変形し難い。そのため、この部分にのみ円柱状部材373が接触しても、振動や衝撃に起因して隙間が形成されることを抑制する効果は小さい。
本実施形態では、円柱状部材373の先端が、二枚の弾性シート332の重なり部分に当接している。この部分は、振動や衝撃等によって弾性シート332が弾性変形することで重なり部分がなくなり、トナーが通過可能な隙間を形成し得る部分である。このような部分に円柱状部材373を接触させることで、弾性シート332にトナーが通過可能な隙間が形成されることを抑制できる。
なお、上記特許文献7に記載の構成のように、シート状の挿入口閉鎖部材に刻み目を設け、粉体搬送管がこの刻み目を押し広げて挿入される構成であっても、閉鎖部材接触部をこの刻み目に当接させることで、同様の作用を得ることができる。これは、上述したように、シート状の挿入口閉鎖部材が粉体収容部に対して外側に変位する場合と、粉体収容部側に変位する場合との両方の場合について、弾性変形を抑制することが出来るためである。
本実施形態のトナー容器32では、振動や衝撃に起因してキャップ370と弾性シート332との間に容器本体33内のトナーが到達することを抑制できる。このため、トナー容器32からキャップ370とを取り外すときに、弾性シート332の外側面にはトナーが付着していないため、トナーがこぼれたり、飛散したりすることを防止することができる。このため、トナー容器32の運搬時の振動や落下等に起因するトナー漏れの発生を抑制できる。
図1に示すトナー容器32では、円柱状部材373をキャップ370とは別材料で形成し、この円柱状部材373の他端側(図1中の左側)をキャップ370に対して接着剤等で固定している。さらに、図1に示すように、トナー容器32にキャップ370を取り付けた状態では、円柱状部材373の一端側(図1中の右側)の端面が、弾性シート332の先端側の端面と接触する構成となっている。
円柱状部材373は、他端側から一端側に向けて直径が異なる二つの円柱を重ねた形状であり、直径が大きい円柱部である根元側円柱部373bと、直径が小さい円柱部である先端側円柱部373aと、から構成される。先端側円柱部373aの直径は、容器シール333のドーナツ状の内周面の直径よりも小さい。そして、根元側円柱部373bの直径は、容器シール333のドーナツ状の内周面の直径よりも大きく、容器シール333の外径(外周面の直径)よりも小さい。
このような構成により、トナー容器32にキャップ370を取り付けた状態では、先端側円柱部373aの一端側の端面が弾性シート332に接触する。さらに、根元側円柱部373bの一端側の端面(先端側円柱部373aとの段差を形成する端面)が容器シール333の他端側の端面に接触する。円柱状部材373の根元側円柱部373bが容器シール333の他端側の端面に接触することで、容器シール333によって形成されるノズル受入口331の他端側の端部を根元側円柱部373bの端面によって封止することができる。これにより、ノズル受入口331を直接封止することができ、振動や衝撃によって、弾性シート332に隙間が生じることを防止することができ、また万が一、弾性シート332に隙間が生じたとしても、トナー漏れの発生を防止することができる。
また、上述したように、図1に示すトナー容器32では、円柱状部材373をキャップ370とは別部材で形成している。このため、キャップ370をポリスチレン樹脂等の安価な樹脂で作成し、円柱状部材373をゴムやスポンジ等の柔軟性が高い材質で作成する、というような別材料からなるキャップ370とすることもできる。円柱状部材373を柔軟性が高い材質で作成すると、円柱状部材373と弾性シート332及び容器シール333の他端側の端面との接触時の密着性が向上する。よって、振動や落下による衝撃に起因するトナー漏れの防止に対して更に有利になる。
また、キャップ370自体については、円柱状部材373とは異なる材料であるポリスチレン樹脂等の安価な樹脂で作成することもできるため、円柱状部材373によるトナー漏れ防止機能は維持しつつ、低コスト化を図ることができる。
上述したように、二枚の弾性シート部材からなる弾性シート332は、伸縮性がある弾性材料(例えばシリコンゴム等のゴム素材)で出来ており、自然長よりも僅かに伸ばされた状態で、言い換えると僅かに張力(テンション)を掛けるようにして組付けられている。本実施形態では、このような弾性シート332に対して円柱状部材373を若干食い込ませるように当接させることが望ましい。詳しくは、円柱状部材373が当接していない状態よりも弾性シート332が内側に若干変位するように、円柱状部材373を弾性シート332に当接させる構成とすることが望ましい。このように当接させることにより、弾性シート332に対して更にテンションが掛かり、二枚の弾性シート部材の重なり部分における密着性(密閉性)を更に向上させることができる。このため、さらにトナー漏れを防止することが出来、振動や衝撃に対して有利になる。
特許文献7に記載の構成では、挿入口閉鎖部材に相当する構成が一枚の弾性シート材に刻み目を入れた構成となっている。このような構成で、円柱状部材373等のような閉鎖部材接触部が接触することで、弾性シート材が回転軸方向における内側に若干変位すると、刻み目が開くように作用してしまい、トナーが漏れ易くなる。
一方、本実施形態のトナー容器32では、挿入口閉鎖部材が二枚の弾性シート332を重ねるように配置する構成である。このような配置により、搬送ノズル611が挿入されるときには、二枚の弾性シート332の重なりが解除されるように押し広げられ、搬送ノズル611を挿入することができる。そして保管時には、二枚の弾性シート332が重なり部分を形成するとともに、この重なり部分に対して円柱状部材373を当接し、弾性シート332を内側に若干変位させるが、この当接では重なりが解除されないのでトナーが漏れ出る隙間は形成されない。
さらに、円柱状部材373を当接させて弾性シート332を弾性変形させることで、弾性シート332から円柱状部材373を押し返すように弾性力が作用する。これにより、二枚の弾性シート部材の重なり部分における密着性が高まり、より確実にトナーの漏れを防止することが出来る。
本実施形態のトナー容器32は、キャップ370を取り外しても、二枚の弾性シート部材は、重なり部分を維持しているため、トナーが漏れ出ることを抑制することが出来る。このようなトナー容器32を備えるトナー補給装置60では、トナー容器32を交換する際、新しいトナー容器32のキャップ370を取り外したときにトナーが漏れ出ることを抑制することが出来る。このため、トナーが漏れ出ることに起因する装置内汚れや、装置外の汚れの発生を抑制することが出来る。
また、このようなトナー補給装置60を備える複写機500では、トナー容器32を交換する際の装置内汚れや、装置外の汚れの発生を抑制することが出来る。
〔変形例1〕
次に、キャップ370等の封止部材に閉鎖部材接触部を備えるトナー容器32の一つ目の変形例(以下、変形例1と呼ぶ)について説明する。
図20は、変形例1のトナー容器32の断面説明図である。
変形例1のトナー容器32は、閉鎖部材接触部として、キャップ370に一体的に形成した円柱状部374を備える点で、キャップ370と別部材からなる円柱状部材373を備える図1のトナー容器32と異なる。
変形例1のトナー容器32は、弾性シート332に接触する円柱状部374を備える。よって、図1に示すトナー容器32と同様に、キャップ370を取り付けた状態で、キャップ370と弾性シート332との間に容器本体33内のトナーが到達することを抑制できる。このため、トナー容器32からキャップ370を取り外したときにトナーが漏れ出ることを抑制することが出来る。
円柱状部374は、他端側から一端側に向けて直径が異なる二つの円柱を重ねた形状であり、直径が大きい円柱部である根元側円柱状部374bと、直径が小さい円柱部である先端側円柱状部374aと、から構成される。先端側円柱状部374aの直径は、容器シール333のドーナツ状の内周面の直径よりも小さい。そして、根元側円柱状部374bの直径は、容器シール333のドーナツ状の内周面の直径よりも大きく、容器シール333の外径(外周面の直径)よりも小さい。
このような構成により、トナー容器32にキャップ370を取り付けた状態では、先端側円柱状部374aの一端側の端面が弾性シート332に接触する。さらに、根元側円柱状部374bの一端側の端面(先端側円柱状部374aとの段差を形成する端面)が容器シール333の他端側の端面に接触する。円柱状部374の根元側円柱状部374bが容器シール333の他端側の端面に接触することで、容器シール333によって形成されるノズル受入口331の他端側の端部を根元側円柱状部374bの端面によって封止することができる。これにより、ノズル受入口331を直接封止することができ、振動や衝撃によって、弾性シート332に隙間が生じることを防止することができ、また万が一、弾性シート332に隙間が生じたとしても、トナー漏れの発生を防止することができる。このように、変形例1のトナー容器32では、トナー容器32の運搬時の振動や落下等に起因するトナー漏れの発生を抑制できる。また、円柱状部374をキャップ370の一部として一体的に作成する(一体成形する)ことができるため、低コスト化を図ることができる。
また、図1に示すトナー容器32が備える円柱状部材373と同様に、変形例1のキャップ370が備える円柱状部374を、弾性シート332に対して若干食い込ませるように当接させることが望ましい。詳しくは、円柱状部374が当接することで、弾性シート332を内側に若干変位させるように、円柱状部374を弾性シート332に当接させる構成とすることが望ましい。このように当接させることにより、弾性シート332の重なり部分にテンションが掛かり、この重なり部分での二枚の弾性シート332の密着性(密閉性)が向上する。このため、さらにトナー漏れを防止することが出来、振動や衝撃に対して有利になる。
このように、変形例1のトナー容器32においても、図1のトナー容器32と同様の作用効果を得ることができる。
〔変形例2〕
次に、キャップ370等の封止部材に閉鎖部材接触部を備えるトナー容器32の二つ目の変形例(以下、変形例2と呼ぶ)について説明する。
図21は、変形例2のトナー容器32の断面説明図である。
変形例2のトナー容器32は、変形例1と同様に、閉鎖部材接触部として、キャップ370に一体的に形成した円柱状部374を備える。そして、円柱状部374の先端面に、ゴムやスポンジ等の柔軟性が高い材質で作成された円柱先端弾性部材375を備える点で変形例1のトナー容器32と異なる。
変形例2のトナー容器32は、弾性シート332に接触する円柱状部374を備える。よって、変形例1のトナー容器32と同様に、キャップ370を取り付けた状態で、キャップ370と弾性シート332との間に容器本体33内のトナーが到達することを抑制できる。このため、トナー容器32からキャップ370を取り外したときにトナーが漏れ出ることを抑制することが出来る。
また、変形例2のトナー容器32は、変形例1のトナー容器32と同様の形状の円柱状部374を備えることにより、ノズル受入口331を直接封止することができる。このため、振動や衝撃によって、弾性シート332に隙間が生じることを防止することができ、また万が一弾性シート332に隙間が生じたとしても、トナー漏れの発生を防止することができる。よって、変形例2のトナー容器32では、トナー容器32の運搬時の振動や落下等に起因するトナー漏れの発生を抑制できる。
さらに、変形例2のトナー容器32では、円柱状部374の先端側円柱状部374aの一端側の端面に円柱先端弾性部材375を設けている。これにより、円柱先端弾性部材375が弾性シート332に接触したときに、弾性シート332に対する密着性が変形例1のトナー容器32よりも向上する。
具体的には、円柱先端弾性部材375の厚さ分だけ多く、弾性シート332を内側に変位させることができる。このため、図1のトナー容器32や、変形例1で述べたトナー容器32における弾性シート332に加えるテンションを、この厚さによって微調整することができる。そして、弾性シート332の重なり部分には、弾性シート332の厚さ分の微小な凹凸が形成されることになるが、円柱先端弾性部材375自体が弾性を有している。このため、この凹凸にならって弾性変形することができるので、キャップ370の円柱状部374と弾性シート332との密着性を更に向上させることができる。
弾性シート332にテンションを加えるためには、円柱状部374は弾性シート332に比べて変形しにくい材質であることが好ましく、このように材質選定すると、重なり部分の形状への追従性を得ることができない。そこで、円柱状部374に対して円柱先端弾性部材375を設けた。この様に構成することで、弾性シート332にテンションを加えることと、弾性シート332の重なり部分の形状への追従性とを両立させることができる。
このように変形例2では、振動や落下による衝撃に起因するトナー漏れの防止に対して更に有利になる。
〔変形例3〕
次に、キャップ370等の封止部材に閉鎖部材接触部を備えるトナー容器32の三つ目の変形例(以下、変形例3と呼ぶ)について説明する。
図22は、変形例3のトナー容器32の断面説明図である。変形例3のトナー容器32は、変形例1と同様に、閉鎖部材接触部として、キャップ370に一体的に形成した円柱状部374を備える。そして、この円柱状部374の内側に、外部に対して開放する形、すなわち、外気に対して露出した状態で、吸着剤372を設けている点で変形例1のトナー容器32と異なる。
変形例3のトナー容器32は、変形例1のトナー容器32に吸着剤372を追加した構成であるため、変形例1のトナー容器32と同様に、振動や落下に対して有利になる。すなわち、変形例3のトナー容器32は、弾性シート332に接触する円柱状部374を備える。よって、変形例1のトナー容器32と同様に、キャップ370を取り付けた状態で、キャップ370と弾性シート332との間に容器本体33内のトナーが到達することを抑制できる。このため、トナー容器32からキャップ370を取り外したときにトナーが漏れ出ることを抑制することが出来る。また、円柱状部374をキャップ370の一部として一体的に作成する(一体成形する)ことができるため、低コスト化を図ることができる。
さらに、変形例3のトナー容器32では、吸着剤372を備えている。
変形例3は、保管時に乾燥剤等の吸着剤を使用するトナー容器32である。なお、吸着剤とは水分に限らず色々なもの(ガス等)を吸着するものである。よって、乾燥剤は吸着剤に含まれる。また、吸着剤としては、シリカゲル、酸化アルミニウム、ゼオライト等が挙げられるが、吸着性能があるものであればよい。
変形例3のトナー容器32は、キャップ370に形成された円柱状部374に吸着剤372を設けているため、使用するときにキャップ370を取り外すことで、キャップ370と一緒に吸着剤372を外せるので操作性が高まる。
変形例3のトナー容器32では、キャップ370を装着した状態で梱包し、輸送する場合に、吸着剤372がトナー容器32周りの外気に対して露出しているため、梱包内のトナー容器32の周辺の水分を吸収することができる。
変形例3では、外気に対して露出した状態の吸着剤372を内側に備える閉鎖部材接触部が、キャップ370を一体的に形成された円柱状部374である。しかし、このような吸着剤372を内側に備える閉鎖部材接触部としては、図22に示す構成に限らず、図1に示すトナー容器32が備える円柱状部材373のように、キャップ370とは別部材で形成する構成であっても良い。
〔変形例4〕
次に、キャップ370等の封止部材に閉鎖部材接触部を備えるトナー容器32の四つ目の変形例(以下、変形例4と呼ぶ)について説明する。
図23は、変形例4のトナー容器32の断面説明図である。変形例4のトナー容器32は、変形例1と同様に、閉鎖部材接触部として、キャップ370に一体的に形成した円柱状部374を備える。そして、この円柱状部374の内側に、吸着剤372がキャップ370によって密閉される空間内の吸着対象物を吸着するように配置している点で変形例1のトナー容器32と異なる。
変形例4のトナー容器32は、変形例1のトナー容器32に吸着剤372を追加した構成であるため、変形例1のトナー容器32と同様に、振動や落下に対して有利になる。すなわち、変形例4のトナー容器32は、弾性シート332に接触する円柱状部374を備える。よって、変形例1のトナー容器32と同様に、キャップ370を取り付けた状態で、キャップ370と弾性シート332との間に容器本体33内のトナーが到達することを抑制できる。このため、トナー容器32からキャップ370を取り外したときにトナーが漏れ出ることを抑制することが出来る。
また、図23に示すトナー容器32では、吸着剤にトナー自身から発生するガス等を吸着させる為、円柱状部374の側面に開口部としての吸着孔374cを設けている。そして、キャップ370によって密封状態となる空間と吸着孔374cを配置した空間とが連通した状態となる構成となっている。
ここでキャップ370によって容器本体33を完全に密封した場合、空気や水分の浸入を防止出来るので吸着剤は不要になり、それに伴い梱包材も不要になる。この方法では、トナー容器32を包装する袋や緩衝材や個装箱などの梱包材を低減させ、包装の大きさも小型化することによって、使用材料の低減により環境負荷を低減することができる。
しかし、本発明者らは、粉体であるトナー自身からガスを発生し、凝集や固化までは至らないものの、トナーの小さな塊である凝集体を発生させることを確認した。このような凝集体は白斑点や各色の斑点等、異常画像の発生に繋がるので発生を抑える必要がある。トナー自身からガスが発生しないものであれば、図1、図20及び図21に示すように、吸着剤を設けず密封する構成としてもよいが、トナー自身からガスが発生するトナーを収容するトナー容器32はこのガスを吸着する吸着剤を備えることが望ましい。
変形例4のトナー容器32は、吸着剤372を備えているため、トナー容器32の内部に空気や水分が浸入することを防止することができる。また、キャップ370に形成された円柱状部374に吸着剤372を設けているため、使用するときにキャップ370を取り外すことで、キャップ370と一緒に吸着剤372を外せるので操作性が高まる。
また、変形例4のトナー容器32は、トナーを収容する空間(容器本体33の内部空間)がキャップ370によって完全に密封することで、トナーを収容する空間への空気や水分の浸入を防止できる。さらに、キャップ370によって密封状態となる空間と吸着孔374cを配置した空間とが連通した状態となっているため、トナー自身から発生するガスも吸着出来、変形例3の構成に比して吸着性能が向上する。また、トナーを収容する空間(容器本体33の内部空間)が密封されており、この密封された空間に吸着剤372を設けているため、トナー及び吸着剤372は共にトナー容器32周りの外気の影響を受けない。このため、梱包材が不要になる。
変形例4では、キャップ370によって密閉される空間内の吸着対象物を吸着するように配置された吸着剤372を内側に備える閉鎖部材接触部が、キャップ370を一体的に形成された円柱状部374である。しかし、このような吸着剤372を内側に備える閉鎖部材接触部としては、図1に示すトナー容器32が備える円柱状部材373のように、キャップ370とは別部材で形成する構成であっても良い。
また、図1、図20〜図23に示すトナー容器32では、封止部材であるキャップ370の固定方法としてネジ方式を採用している。しかし、キャップ370をトナー容器32に取り付ける方式としては、ネジ方式でも引っ掛け方式でも固定出来れば何でも良い。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
トナー補給装置60等の粉体搬送装置に供給するトナー等の粉体を収納する容器本体33等の粉体収納部と、粉体搬送装置が備える搬送ノズル611等の粉体搬送管を粉体収納部に挿入するノズル受入口331等の管挿入口が形成されたノズル受入部材330等の管挿入部と、粉体搬送管が挿入されていない状態では管挿入口を閉鎖し、粉体搬送管が挿入されることで弾性変形して粉体搬送管を通過させる弾性シート332等の挿入口閉鎖部材と、粉体搬送管が挿入されていない粉体収納部に対して取り付けられることで管挿入口を封止し、粉体搬送管を挿入するときには粉体収納部から取り外されるキャップ370等の封止部材と、を備えたトナー容器32等の粉体収納容器において、封止部材は、粉体収納部に取り付けられた状態で挿入口閉鎖部材に接触する円柱状部材373等の閉鎖部材接触部を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、粉体収納容器から封止部材を取り外したときに粉体が漏れ出ることを抑制することが出来る。
(態様B)
(態様A)において、円柱状部材373等の閉鎖部材接触部は、キャップ370等の封止部材とは別部材で形成され、封止部材に固定されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、閉鎖部材接触部に密着性を高める材料を使用しつつ、封止部材を閉鎖部材接触部とは異なる安価な材料で作成することで、閉鎖部材接触部による粉体漏れ防止機能は維持しつつ、低コスト化を図ることができる。
(態様C)
(態様A)において、円柱状部374等の閉鎖部材接触部は、キャップ370等の封止部材と一体的に形成されている。
これによれば、上記変形例1について説明したように、閉鎖部材接触部を封止部材の一部として一体的に作成する(一体成形する)ことができるため、低コスト化を図ることができる。
(態様D)
(態様A)乃至(態様C)の何れかの態様において、円柱状部374等の閉鎖部材接触部の弾性シート332等の挿入口閉鎖部材に接触する部分を円柱先端弾性部材375等の弾性体によって形成する。
これによれば、上記変形例2について説明したように、弾性体が挿入口閉鎖部材に接触したときに、挿入口閉鎖部材に対する密着性が弾性体を備えない構成よりも向上する。よって、振動や落下による衝撃に起因するトナー漏れの防止に対して更に有利になる。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)の何れかの態様において、キャップ370等の封止部材は、外部に対して開放する形で吸着剤372等の吸着剤を備える。
これによれば、上記変形例3について説明したように、トナー容器32等の粉体収納容器の内部に空気や水分が浸入することを防止することができる。また、封止部材が吸着剤を備えているため、粉体収納容器を使用するときに封止部材を取り外すことで、封止部材と一緒に吸着剤を粉体収納容器から外せるので操作性が高まる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様D)の何れかの態様において、キャップ370等の封止部材は、外部に対して密封する形で吸着剤372等の吸着剤を備える。
これによれば、上記変形例4について説明したように、トナー容器32等の粉体収納容器の内部に空気や水分が浸入することを防止することができる。また、封止部材が吸着剤を備えているため、粉体収納容器を使用するときに封止部材を取り外すことで、封止部材と一緒に吸着剤を粉体収納容器から外せるので操作性が高まる。さらに、粉体自身から発生するガスも吸着出来、(態様E)の構成に比して吸着性能が向上する。また、粉体を収容する空間が密封されており、この密封された空間に吸着剤を設けているため、粉体及び吸着剤は共に粉体収納容器の周りの外気の影響を受けない。このため、梱包材が不要になる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様F)の何れかの態様において、弾性シート332等の挿入口閉鎖部材は、ノズル受入部材330等の管挿入部に固定された複数枚のシート状の弾性シート材からなり、ノズル受入口331等の管挿入口を閉鎖している状態では、搬送ノズル611等の粉体搬送管を通過させる部分で複数枚の該弾性シート材が重なる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、挿入口閉鎖部材に対して円柱状部材373等の閉鎖部材接触部を若干食い込ませるように当接させることができる。これにより、挿入口閉鎖部材に張力が掛かり、重なり部分での複数枚の弾性シート332等の弾性シート材の密着性(密閉性)が向上する。このため、さらにトナー漏れを防止することが出来、振動や衝撃に対して有利になる。
(態様H)
(態様A)乃至(態様G)の何れかの態様において、粉体収納部は、自身が回転することによって内部に収納するトナー等の粉体を回転軸方向における容器後端側等の一端側から容器開口部33a等の開口部が設けられた容器先端側等の他端側に搬送する容器本体33等の粉体収納部によって形成され、ノズル受入部材330等の管挿入部は、開口部内に設けられ、粉体収納部における他端側の端面は、管挿入部のノズル受入口331等の管挿入口が開口している他端側の端面よりも回転軸方向で突き出しており、円柱状部材373等の閉鎖部材接触部は、キャップ370等の封止部材を粉体収納部に取り付けた状態で、粉体収納部における他端側の端面よりもさらに他端側にある封止部材の本体部から弾性シート332等の挿入口閉鎖部材に接触する位置まで延在する柱状部である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、封止部材の本体が突き当たる粉体収納部における他端側の端面は、管挿入部の管挿入口が開口している他端側の端面よりも回転軸方向で突き出している。このような構成では、封止部材の本体から挿入口閉鎖部材までの間にある程度の距離があるが、閉鎖部材接触部がこの距離の間を延在する柱状部であることにより、閉鎖部材接触部を挿入口閉鎖部材に接触させることができる。よって、粉体収納容器から封止部材を取り外したときに粉体が漏れ出ることを抑制することが出来る。
(態様I)
粉体であるトナーを用いてトナー像を形成するプリンタ部100等のトナー像形成手段と、トナー容器32等の粉体収納部たるトナー容器からトナー像形成手段にトナーを搬送するトナー補給装置60等のトナー搬送装置とを備える複写機500等の画像形成装置において、粉体収納容器として、(態様A)乃至(態様H)のいずれか一つの態様の粉体収納容器を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、粉体収納容器を交換する際の装置内汚れや、装置外の汚れの発生を抑制することが出来る。
また、本実施形態は、以下の各態様に係る発明も含む。
(態様J)
粉体搬送装置に水平方向を長手にして装着され、該紛体搬送装置に供給する画像形成用の粉体を収納する粉体収納部と、該粉体収納部の内部に配置され、粉体を長手の一端側から容器開口部が設けられた他端側に搬送する搬送手段と、該容器開口部に配置され、上記粉体搬送装置が備える粉体搬送管を上記粉体収納部に挿入する管挿入口が形成された管挿入部と、上記搬送手段から粉体を受け取り、自身が回転することで上記容器本体の下方から上方に粉体を持ち上げ、該粉体搬送管の粉体受入口に粉体を移動させる汲み上げ部と、を備える粉体収納容器において、上記管挿入部は、該粉体搬送管が挿入されていない状態では該管挿入口を閉鎖し、該粉体搬送管が挿入されることで弾性変形して該粉体搬送管を通過させる挿入口閉鎖部材と、該管挿入部における管挿入口側から上記粉体収納部の内方へ向けて延在するよう設けられた延在部と、該延在部に隣接する空間領域とを有し、該管挿入部が回転することで該延在部と該空間領域とが交互に上記粉体受入口を横切ることを特徴とする。
態様Jに係る発明では、粉体収納容器としてのトナー容器32、を粉体搬送装置としてのトナー補給装置60に装着した直後など、粉体収納部としての容器本体33内にトナーが十分にある状態では、粉体搬送管としての搬送ノズル611の粉体受入口としてのノズル開口610には、オーバーフローするぐらいのトナーが供給され続ける。このため、延在部335aがノズル開口610の上方を横切るように回転させてオーバーフローするトナーを崩し、かつ搬送ノズル611内の搬送スクリュ614の回転量を間欠回転で制御することにより現像装置50に対して、狙いのトナー量を補給することが出来る。
(態様K)
態様Jに係る粉体収納容器において、少なくとも上記延在部の外周面が、上記汲み上げ部から上記粉体受入口への粉体を移動させる場合の橋渡し部になっていることを特徴とする。
態様Kに係る発明では、粉体収納部としての容器本体33内のトナーの量が少なくなったときでも補給速度が安定し、さらに、粉体収納容器としてのトナー容器32の交換時に容器本体33に残ってしまうトナー量を減らすことができる。また、交換時に容器本体33に残ってしまうトナー量を減らすことができるため、ランニングコストを削減させて経済性を向上させるとともに、廃棄する残留トナーを低減させて環境への影響を低減させることができる。
(態様L)
態様Kに係る粉体収納容器において、上記汲み上げ部と上記橋渡し部は、それぞれの回転方向が一致し、該回転方向下流側から上流側に向けて、上記延在部における周面方向の端部、上記汲み上げ部の容器本体内に向けて隆起した凸部の順になるよう互いに近接して配置されていることを特徴とする。
態様Lに係る発明は、延在部335aを橋渡し部として機能させることができる具体的なレイアウトである。
(態様M)
態様Jの粉体収納容器において、上記粉体収納部は、粉体搬送をする際には長手方向を回転軸にして上記粉体搬送管に対して回転可能に上記粉体搬送装置に保持されるものであり、上記管挿入部は上記粉体収納部に固定され、上記汲み上げ部は、粉体収納部の内壁面が粉体収納部内に向けて隆起した凸部と、該凸部から粉体収納部の周面の内壁にまで繋がる隆起した内壁面とを有することを特徴とする。
態様Mに係る発明は、汲み上げ部の具体的な形状である。
(態様N)
態様Jまたは態様Kの粉体収納容器において、上記粉体収納部は、粉体搬送をする際には長手方向を回転軸にして上記粉体搬送管に対して回転可能に上記粉体搬送装置に保持されるものであり、上記管挿入部は上記粉体収納部に固定され、上記汲み上げ部は、粉体収納部の内壁面が粉体収納部内に向けて隆起した凸部と、該凸部から粉体収納部の周面の内壁にまで繋がる隆起した内壁面とを有し、該凸部と上記橋渡し部とが密着、または若干の隙間を持って対向することを特徴とする。
態様Nに係るの発明では、製造上の寸法精度を考慮した構成とすることで量産性に寄与することができる。
26 給紙トレイ
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
29 排紙ローラ対
30 スタック部
32 トナー容器
33 容器本体
33a 容器開口部
34 容器先端側カバー
34a ギア露出開口部
34b 色非互換リブ
41 感光体
42 感光体クリーニング装置
42a クリーニングブレード
44 帯電ローラ
46 作像部
47 露光装置
48 中間転写ベルト
49 一次転写バイアスローラ
50 現像装置
51 現像ローラ
52 ドクタブレード
53 第一現像剤収容部
54 第二現像剤収容部
55 現像剤搬送スクリュ
56 トナー濃度検知センサ
60 トナー補給装置
64 落下経路形成部材
70 トナー容器収容部
71 挿入口形成部
72 容器受部
73 キャップ部
82 二次転写バックアップローラ
85 中間転写ユニット
86 定着装置
89 二次転写ローラ
90 制御部
91 容器回転駆動部
100 プリンタ部
200 給紙部
301 容器ギア
302 螺旋状突起
303 把手部
304 汲み上げ部
304a 汲み上げ部螺旋状突起
304f 汲み上げ壁面
304h 凸部
305 先端開口
306 カバー爪引掛け部
309 キャップ固定ネジ山
330 ノズル受入部材
331 ノズル受入口
332 弾性シート
333 容器シール
335 シートストッパ
335a 延在部
335b 延在部開口
335c 延在部回転方向下流側端面
336 容器シール固定壁部
337 受入部材固定部
337a ノズルシャッタ突き当てリブ
339 容器ロック部
339a ガイド突起
339b ガイド溝
339c 乗り越え部
339d 係止孔
341 カバー爪部
361 スライドガイド
361a スライド溝
370 キャップ
371 キャップ鍔部
372 吸着剤
373 円柱状部材
373a 先端側円柱部
373b 根元側円柱部
374 円柱状部
374a 先端側円柱状部
374b 根元側円柱状部
374c 吸着孔
375 円柱先端弾性部材
400 スキャナ部
500 複写機
601 容器駆動出力ギア
602 フレーム
603 駆動モータ
603a ウォームギア
604 駆動伝達ギア
605 搬送スクリュギア
607 ノズルホルダ
608 セットカバー
609 補給装置側ロック部材
610 ノズル開口
611 搬送ノズル
611a ノズル先端部
611b ノズル先端内壁面
611s ノズル開口横縁部
612 ノズルシャッタ
612a ノズルシャッタ鍔部
612b シャッタ内周第一リブ
612c シャッタ内周第二リブ
612d シャッタ内周第三リブ
612e ノズルシャッタ筒状部
612f ノズルシャッタバネ受け面
612g 内周第一リブ先端部
612h ノズルシャッタシール部材
612j ノズルシャッタシール受部
613 ノズルシャッタバネ
614 搬送スクリュ
615 容器セット部
615a 容器セット部内周面
615b 容器セット部端面
640 揺動スプリング
700 IDタグ
800 コネクタ
G 現像剤
L レーザ光
P 記録媒体
特開2003−241496号公報 特開2005−221825号公報 特許第4342958号公報 特開2002−202656号公報 特開2003−233247号公報 特開2009−276659号公報 特開平07−261492号公報

Claims (9)

  1. 粉体搬送装置に供給する粉体を収納する粉体収納部と、
    該粉体搬送装置が備える粉体搬送管を該粉体収納部に挿入する管挿入口が形成された管挿入部と、
    該粉体搬送管が挿入されていない状態では該管挿入口を閉鎖し、該粉体搬送管が挿入されることで弾性変形して該粉体搬送管を通過させる挿入口閉鎖部材と、
    該粉体搬送管が挿入されていない該粉体収納部に対して取り付けられることで該管挿入口を封止し、該粉体搬送管を挿入するときには該粉体収納部から取り外される封止部材と、を備えた粉体収納容器において、
    上記封止部材は、上記粉体収納部に取り付けられた状態で上記挿入口閉鎖部材に接触する閉鎖部材接触部を備えることを特徴とする粉体収納容器。
  2. 請求項1の粉体収納容器において、
    上記閉鎖部材接触部は、上記封止部材とは別部材で形成され、該封止部材に固定されていることを特徴とする粉体収納容器。
  3. 請求項1の粉体収納容器において、
    上記閉鎖部材接触部は、上記封止部材と一体的に形成されていることを特徴とする粉体収納容器。
  4. 請求項1乃至3の何れかの粉体収納容器において、
    上記閉鎖部材接触部の上記挿入口閉鎖部材に接触する部分を弾性体によって形成することを特徴とする粉体収納容器。
  5. 請求項1乃至4の何れかの粉体収納容器において、
    上記封止部材は、外部に対して開放する形で吸着剤を備えることを特徴とする粉体収納容器。
  6. 請求項1乃至4の何れかの粉体収納容器において、
    上記封止部材は、外部に対して密封する形で吸着剤を備えることを特徴とする粉体収納容器。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の粉体収納容器において、
    上記挿入口閉鎖部材は、上記管挿入部に固定された複数枚のシート状の弾性シート材からなり、上記管挿入口を閉鎖している状態では、上記粉体搬送管を通過させる部分で複数枚の該弾性シート材が重なることを特徴とする粉体収納容器。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の粉体収納容器において、
    上記粉体収納部は、自身が回転することによって内部に収納する粉体を回転軸方向における一端側から開口部が設けられた他端側に搬送する粉体収納部によって形成され、
    上記管挿入部は、該開口部内に設けられ、
    該粉体収納部における該他端側の端面は、該管挿入部の上記管挿入口が開口している該他端側の端面よりも回転軸方向で突き出しており、
    上記閉鎖部材接触部は、上記封止部材を該粉体収納部に取り付けた状態で、該粉体収納部における上記他端側の端面よりもさらに該他端側にある該封止部材の本体部から上記挿入口閉鎖部材に接触する位置まで延在する柱状部であることを特徴とする粉体収納容器。
  9. 画像形成用の粉体を用いて像担持体上に画像形成をする画像形成部と、
    該画像形成部に該粉体を搬送する粉体搬送部と、
    該粉体搬送部に着脱自在に保持される粉体収納容器と、を備える画像形成装置において、
    該粉体収納容器として、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の粉体収納容器を用いることを特徴とする画像形成装置。
JP2013053806A 2013-03-15 2013-03-15 粉体収納容器及び画像形成装置 Active JP6011940B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013053806A JP6011940B2 (ja) 2013-03-15 2013-03-15 粉体収納容器及び画像形成装置
EP14763610.4A EP2972593A4 (en) 2013-03-15 2014-03-14 POWDER CONTAINER AND IMAGE FORMING APPARATUS
CN201480026203.6A CN105283810B (zh) 2013-03-15 2014-03-14 粉末容器和图像形成设备
US14/773,934 US9423720B2 (en) 2013-03-15 2014-03-14 Powder container and image forming apparatus
TW103109860A TWI556070B (zh) 2013-03-15 2014-03-14 粉末容器及影像形成裝置
PCT/JP2014/057941 WO2014142361A1 (en) 2013-03-15 2014-03-14 Powder container and image forming apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013053806A JP6011940B2 (ja) 2013-03-15 2013-03-15 粉体収納容器及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014178611A JP2014178611A (ja) 2014-09-25
JP6011940B2 true JP6011940B2 (ja) 2016-10-25

Family

ID=51698581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013053806A Active JP6011940B2 (ja) 2013-03-15 2013-03-15 粉体収納容器及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6011940B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112896517B (zh) * 2021-02-05 2023-02-07 海南天然橡胶产业集团股份有限公司 一种橡胶林无人机喷粉效果测试装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0546023A (ja) * 1991-08-09 1993-02-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 現像剤補給方法及びその装置
JPH06329102A (ja) * 1993-05-12 1994-11-29 Shimadzu Corp 粉体の定量充填装置およびその関連装置
US5495323A (en) * 1994-02-28 1996-02-27 Xerox Corporation Clean spiral toner cartridge
US5613177A (en) * 1996-01-11 1997-03-18 Xerox Corporation Clean finned toner cartridge
JP4022351B2 (ja) * 2000-01-20 2007-12-19 株式会社リコー 現像剤収納容器
JP3948400B2 (ja) * 2002-12-19 2007-07-25 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置、トナー回収ボトル
JP2009175521A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Kyocera Mita Corp シールシャッタ機構

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014178611A (ja) 2014-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7101348B2 (ja) 搬送管受入部材
JP5822129B2 (ja) 粉体収納容器、粉体搬送装置及び画像形成装置
JP5822128B2 (ja) 粉体収納容器、粉体搬送装置及び画像形成装置
JP5979482B2 (ja) 粉体収容器、粉体補給装置、及び画像形成装置
TWI556070B (zh) 粉末容器及影像形成裝置
JP6965979B2 (ja) 粉体収納容器及び画像形成装置
JP6930078B2 (ja) 粉体収納容器、トナーカートリッジ及び画像形成装置
JP5488743B2 (ja) 粉体収納容器及び画像形成装置
JP6011940B2 (ja) 粉体収納容器及び画像形成装置
JP5454718B1 (ja) 管挿入部材及び粉体収納容器及び画像形成装置
JP6283999B2 (ja) 粉体収納容器及び画像形成装置
JP6375742B2 (ja) 管挿入部材及び粉体収容容器及び画像形成装置
JP5516833B1 (ja) 管挿入部材及び粉体収納容器及び画像形成装置
JP2015215414A (ja) 粉体収納容器、粉体補給装置及び画像形成装置
JP5915087B2 (ja) トナー容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160826

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160908

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6011940

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151