JP6010639B2 - マップマッチングシステムおよびマップマッチング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マップマッチングシステムおよびマップマッチング方法に関し、特に、プローブデータを使用して、各ウェイポイント間の経路探索をウェイポイント区間毎に並列に評価および統合する、マップマッチングシステムおよびマップマッチング方法に関する。
従来から、プローブカーと称される、センサとして機能する自動車から位置情報とその計測時刻などを収集するプローブカーシステムが存在する。プローブカーシステムでは、プローブカーから、ある時点における、GPS(Global Positioning System)機能等を利用して測位したプローブカーの位置を示す位置データのほか、加速度センサおよび/またはジャイロセンサなどによって測定された車両の挙動データ(例えば、前後左右の加速度、プローブカーの向きなど)、ならびに、ある地点で発生したイベント情報(ABS(Antilock Brake System)の動作信号、ワイパ動作信号など)、業務車両等の属性情報(タクシーメーター情報など)などの種々の情報を含む、プローブデータがセンタに送信される。センタ側では送信されたプローブデータを受信し、様々な情報として再利用する。
ある時刻におけるプローブカーの位置、すなわち、プローブカーの経由地点を、ウェイポイント(WP:Way−Point)と称し、WPを示す位置データをWP情報と称する。WP情報は、プローブカーの識別情報(ユーザID、車両ID)、測位時刻、緯度情報および経度情報、ならびに上述した挙動データ、イベント情報、および属性情報などのデータを含む。
例えば、車両の挙動データから、渋滞状況および交通事故の地点を推定することができ、ならびに、ワイパの動作信号から、雨量および降雨地域を推定することができる。プローブカーシステムは、交通状況をモニタリングすることにおいて、経費とエリアカバーの観点から最も有効な手段の一つとされている。
プローブカーから得られる情報は、単なる1サンプルであり、1台ではその効果を発揮しないが、多数の情報が集まることによって、いわゆるビッグデータとなってその信頼性は増し、交通渋滞を避けたルートを選択するなど、道路交通状況の円滑化に寄与すると考えられている。プローブカーは様々存在するが、本願では、タクシー、バスおよびトラック等の業務車両で収集されている、離散的なプローブデータを主たる対象としている。
上述したプローブカーシステムにおいて、プローブデータを使用したマップマッチング方法が、様々な道路交通サービスに利用されている。マップマッチングとは、測定されたプローブカーのWP情報に基づいて、道路ネットワーク上をプローブカーが移動した経路を推定する技術である。
マップマッチングを実行する際には、道路ネットワーク網をデジタルデータ化したデジタル道路地図データが使用される。デジタル道路地図データは、ノード(交差点その他道路網表現上の結節点や属性変更点(例えば高速道路から一般道路への変更点))など)およびリンク(ノードとノードの間の道路区間)によって道路網のトポロジや道路形状を表現するデータである。それぞれのノードおよびリンクには、識別番号が付されており、対応する位置データも付されているので、プローブデータを利用したマップマッチングにおいてデジタル道路地図データ上でプローブカーのWPの位置とその経路を示すことが可能となる。デジタル道路地図データ上でマップマッチングを実行する場合、任意のプローブカーから受信した複数地点のWP情報に基づいて、デジタル道路地図データ上で候補経路が検索される。
マップマッチングにおけるプローブカーの移動経路推定の具体例を、図1を参照して以下に示す。
図1(a)は、受信したWP情報(3点)の位置をデジタル道路地図データに重畳表示した例である(この段階では、マップマッチング処理は実行されていない)。図1(b)は、WP情報の位置および方位から、近隣の道路上の地点とその進行方向とを選定したものである。さらに図1(c)では、ダイクストラ法など周知の最短経路探索アルゴリズムによって、前ステップで選定した道路上の地点間の経路を選択する。
なお、ここでの「最短経路」は、各リンクに設定される「リンクコスト」および右左折時に加算される「右左折コスト」に基づいて、「合計コストが最小となる経路」が選択される。リンクコストは、リンク長(リンクの距離)に基づいて、道路種別や車線数等、通りやすさなどの諸事情を必要に応じて考慮し、若干の補正を行って決定される。
このような処理によって、プローブカーの走行経路を推定することができる。従来のマップマッチング方法では、WPの上流から下流の時系列の順序で、プローブカーの移動経路を推定している。
特開2012−103947号公報 特開2013−210905号公報
上記マップマッチング方法では、WP区間の上流から下流の時系列の順序で経路リンクが特定されるので、複数の近傍リンクを選択する際に、一方通行などを考慮しても、適切な経路リンクを特定することができないケースが存在する。図2は、複数の近傍リンクの中から経路リンクを特定する際に、WP情報の位置と道路との位置関係などから、プローブカーの進行方向が判定できないことに起因して、適切な経路リンクを特定することができないケースの一例を示す。
上述したように、従来のマップマッチング方法では、WP区間の上流から下流の時系列の順序で各WP区間の経路リンクが特定される。つまり、図2の例では、WP区間1−2において経路リンクを特定してから、WP区間2−3において経路リンクが特定される。図2に示すように、WP区間1−2におけるWP1およびWP2の所定の範囲内に2つの近傍リンクNL1およびNL2が存在する。NL1およびNL2は双方とも、一方通行などの、経路リンクとして除外される特段の考慮要素が存在しないものとする。
NL1とNL2とを比較すると、リンクの長さや右左折回数はほぼ同一であり、一方通行などの考慮要素が存在しない限り、いずれの近傍リンクが経路リンクとして適切であるかを判定することができない。このような状況で、例えば、NL1を経路リンクとして特定した場合、後続のWP区間2−3において経路リンクを特定する際に、NL1において、WP1とWP2との間にWP3が存在し、折り返しが発生することから、NL1がWP区間1−2における経路リンクとしては適切でないと判明することになる。このような場合は、走行経路として不自然な結果となるか、または、再度WP区間1−2における経路リンク特定処理に戻り、NL2を経路リンクとして特定してから、WP区間2−3において経路リンクを特定する必要が生じる。このことは、プローブカーの移動経路を効率的に推定しているとは言えない。
また、図3および図4は、複数の近傍リンクの中から経路リンクを特定する際に、複数の近傍リンクのそれぞれが互いに並走していることに起因して、適切な経路リンクを特定することができないケースの一例を示す。
図3の例では、WP区間1−2において経路リンクを特定してから、WP区間2−3における経路リンク、続いて、WP区間3−4における経路リンクが特定される。図3に示すように、WP区間1−2におけるWP1およびWP2の所定の範囲内に2つの近傍リンクNL1(本線側)およびNL2(連絡路側)が存在する。NL1およびNL2は双方とも、一方通行などの、経路リンクとして除外される特段の考慮要素が存在しないものとする。
NL1とNL2とは並走しており、図5で示すように、NL1は直進のみのリンクである(つまり、左折をすることができない)。WP区間2−3におけるWP2およびWP3の所定の範囲内には単独で近傍リンクNL3が存在するが、NL3は、WP2から進むと左折が必要となるので、NL1とNL3とを結ぶことができない。このような移動経路であるにもかかわらず、WP区間1−2における経路リンク特定処理するにおいては、一方通行などの考慮要素が存在しない限り、いずれの近傍リンクが経路リンクとして適切であるかを判定することができない。このケースにおいても、NL1を経路リンクとして特定した場合、下流のWP区間の経路リンク特定処理(WP区間2−3における経路リンク特定処理)になってはじめて、NL1がWP区間1−2における経路リンクとしては適切でないことを判明することになり、再度上流のWP区間における経路リンク特定処理に戻ることになる。
図4の例では、WP区間1−2におけるWP1およびWP2の所定の範囲内に、地図上では重複して2つの近傍リンクNL1およびNL2が存在する。NL1とNL2とは上下に並走しており、NL1が高速道路であり、NL2がNL1の真下に設置された一般道である。WP区間2−3におけるWP2およびWP3の所定の範囲内に単独で存在する近傍リンクNL3は、一般道であるので、NL1とNL3とを結ぶことができない。にもかかわらず、WP区間1−2における経路リンク特定処理においては、いずれの近傍リンクが経路リンクとして適切であるかを判定することができない。この例においても、近傍リンクNL1およびNL2のいずれが経路リンクとして適切であるかは、後続のWP区間2−3における経路リンク特定処理によって、はじめて判定することができる。
上述した問題は、経路リンクをWP区間の上流から特定していることが原因となる。例えば、図3の例においては、WP区間2−3においては、近傍リンクNL3のみが存在し、WP区間3−4においては、近傍リンクNL4のみが存在する。このような状況において、WP区間2−3における経路リンク(すなわち、NL3)、またはWP区間3−4における経路リンク(すなわち、NL4)を先に特定することによって、WP区間1−2における経路リンクとして近傍リンクNL2が適切であると判定することができる。
特許文献1では、プローブ情報に含まれる時系列の位置情報から走行リンクを精度良く特定することができる情報処理装置が開示されている。特許文献1に係る情報処理装置は、マップマッチングにおいて、複数の候補リンクの下流に繋がるリンクのうちの1つに走行リンクを特定できた場合であっても、この走行リンクを上流に辿っていくと前記複数の候補リンクのいずれもが繋がる場合には、これらの候補リンクのうち1つを走行リンクとして特定することができないという問題を解決する(第0002段落〜第0009段落)。そして、特許文献1に係る情報処理装置は(1)プローブ情報に含まれる時系列の位置の情報において、候補リンクが1つか否かを判定し、(2)(1)において、候補リンクが1つである場合は、1つ前の位置の情報において、候補リンクが1つか否かを判定し、候補リンクが1つである場合に両リンク間を走行リンクとして特定し、(3)(1)において、候補リンクが複数ある場合は、1つ前の位置をつなぐリンクの所定のエリアにおいて、路側通信装置が含まれるかを判定し、含まれている場合は、そのリンクを走行リンクとして特定する(図5〜図9)。
上記構成で示したように、特許文献1に係る情報処理装置は、候補リンクが1つである場合に、両リンク間を走行リンクとして特定して、走行リンクを精度良く特定している。しかしながら、特許文献1に係る情報処理装置は、リンク候補が複数存在する場合に、1つ前の位置に戻って、各候補リンクを判定しているにすぎず、上述した問題を解決するものではない。
特許文献2では、プローブ情報に対して、信頼度に応じて信頼度を設定して交通情報を生成するプローブ情報統計システムが開示されている。信頼度設定の具体例としては、(1)退出方向として直進方向以外の方向を含む走行レーンについてのプローブ情報PIよりも、退出方向として直進方向のみを含む走行レーンについてのプローブ情報PIの信頼度を高く設定する。(2)レーンが合流する走行レーンについてのプローブ情報PIよりも、レーンが合流しない走行レーンについてのプローブ情報PIの信頼度を高く設定する。(3)退出方向として直進方向以外の所定方向を含み、かつ、退出方向として所定方向を含む増設レーンが増設された走行レーンについてのプローブ情報PIよりも、退出方向として所定方向を含み、退出方向として所定方向を含む増設レーンが増設されない走行レーンについてのプローブ情報PIの信頼度を低く設定する(第0033段落〜第0039段落)。
上記構成で示したように、特許文献2に係るプローブ情報統計システムは、プローブ情報の各ポイントにおいて、分岐点は非分岐点よりも低い信頼度が設定されて、プローブ情報統計システムの交通情報の信頼度を高めている。しかしながら、特許文献2に係るプローブ情報統計システムは、上述した基準によって設定した信頼度の総和が所定の閾値を超えるか否かを判定して、プローブ情報を統計化しているにすぎず(第0041段落および第0042段落)、やはり上述した問題を解決するものではない。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、各WP区間の経路リンクを時系列順ではなく、WP区間毎に並列に評価し、信頼性の高いものから順に統合して、プローブカーの移動経路を適切に推定するマップマッチングシステムおよび方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第1の態様は、プローブカーの移動経路を推定するマップマッチングシステムであって、前記プローブカーに対する複数のWP位置情報を有するプローブデータ、およびデジタル道路地図データを記憶したデータ記憶部と、前記プローブデータおよび前記デジタル道路地図データに基づいて、前記プローブカーの複数のWP区間を設定するWP区間設定部と、前記プローブデータおよび前記デジタル道路地図データに基づいて、前記WP区間を結ぶ1つまたは複数の近傍リンクを設定する近傍リンク設定部と、前記複数のWP区間のそれぞれに対する信頼性情報を算出する信頼性情報算出部と、前記信頼性情報に基づいて、前記複数のWP区間のそれぞれを重み付けて、経路探索の順序を決定する経路探索順序決定部と、前記決定した経路探索の順序で、前記複数のWP区間のそれぞれを、前記1つまたは複数の近傍リンクで結ぶことによって経路探索を実行する経路探索部とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第2の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第1の態様において、前記信頼性情報算出部はさらに、前記経路探索部により実行された経路探索の結果に基づいて、前記信頼性情報を更新し、前記経路探索部はさらに、前記更新された信頼性情報に基づいて、前記経路探索を実行することを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第3の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第2の態様において、前記経路探索順序決定部はさらに、前記更新された信頼性情報に基づいて、前記経路探索の順序を変更することを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第4の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第1乃至第3の態様のいずれかにおいて、前記信頼性情報算出部はさらに、前記近傍リンクのそれぞれに対して前記信頼性情報を算出し、前記経路探索部はさらに、前記信頼性情報に基づいて、前記近傍リンクのそれぞれを評価することによって、前記経路探索を実行することを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第5の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第4の態様において、前記経路探索部はさらに、前記信頼性情報に基づいて、前記近傍リンクのそれぞれを重み付けて、前記評価の順序を決定し、前記決定した評価の順序で、前記近傍リンクのそれぞれを評価することを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第6の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第4または第5の態様において、前記経路探索部は、隣接するWP区間において評価された近傍リンクと関連付けて、前記近傍リンクのそれぞれを評価することを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第7の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第1乃至第7の態様のいずれかにおいて、前記信頼性情報は、前記近傍リンクの距離、前記近傍リンクに対する並走道路有無、前記近傍リンクの位置誤差、前記近傍リンクの方位誤差、および前記近傍リンクの数の少なくとも1つに対する評価値を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第8の態様は、プローブカーの移動経路を推定するためのコンピュータデバイスによって実行される方法であって、前記コンピュータデバイスは、前記プローブカーに対する複数のWP位置情報を有するプローブデータ、およびデジタル道路地図データを記憶したデータ記憶部を備え、前記プローブデータおよび前記デジタル道路地図データに基づいて、前記プローブカーの複数のWP区間を設定するステップと、前記プローブデータおよび前記デジタル道路地図データに基づいて、前記WP区間を結ぶ1つまたは複数の近傍リンクを設定するステップと、前記複数のWP区間のそれぞれに対する信頼性情報を算出するステップと、前記信頼性情報に基づいて、前記複数のWP区間のそれぞれを重み付けて、経路探索の順序を決定するステップと、前記決定した経路探索の順序で、前記複数のWP区間のそれぞれを、前記1つまたは複数の近傍リンクで結ぶことによって経路探索を実行するステップとを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第9の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第8の態様において、前記経路探索を実行した結果に基づいて、前記信頼性情報を更新するステップをさらに備え、前記経路探索は、前記更新された信頼性情報に基づいてさらに実行されることを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第10の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第9の態様において、前記更新された信頼性情報に基づいて、前記経路探索の順序を変更するステップをさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第11の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第8乃至第10の態様のいずれかにおいて、前記信頼性情報はさらに、前記近傍リンクのそれぞれに対して算出され、前記経路探索はさらに、前記信頼性情報に基づいて、前記近傍リンクのそれぞれを評価することによって実行されることを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第12の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第11の態様において、前記信頼性情報に基づいて、前記近傍リンクのそれぞれを重み付けて、前記評価の順序を決定するステップをさらに備え、前記近傍リンクのそれぞれは、前記決定した評価の順序で評価されることを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第13の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第11または第12の態様において、前記近傍リンクのそれぞれは、隣接するWP区間において評価された近傍リンクと関連付けて評価されることを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第14の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第8乃至第13の態様のいずれかにおいて、前記信頼性情報は、前記近傍リンクの距離、前記近傍リンクに対する並走道路有無、前記近傍リンクの位置誤差、前記近傍リンクの方位誤差、および前記近傍リンクの数の少なくとも1つに対する評価値を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第15の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第8乃至第14の態様のいずれかにおける方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムである。
また、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第16の態様は、本発明に係るマップマッチングシステムおよびマップマッチング方法の第15の態様におけるプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体である。
本発明に係るマップマッチングシステムおよび方法によれば、複数の近傍リンクが存在する場合であっても、再度上流のWP区間の経路リンク特定処理を実行することなく、プローブカーの移動経路を適切に推定することができる。
従来のマップマッチング方法の例を示す図である。 従来のマップマッチング方法において適切な経路を特定することができないケースの例を示す図である。 従来のマップマッチング方法において適切な経路を特定することができないケースの別の例を示す図である。 従来のマップマッチング方法において適切な経路を特定することができないケースのさらなる別の例を示す図である。 並走するNL1およびNL2の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るマップマッチングシステム全体の構成の例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るマップマッチングサーバおよび車載機の機能構成の例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るマップマッチング部の詳細な機能構成の例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るプローブカーデータのフォーマットの例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るマップマッチング方法の概要の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るマップマッチング方法の詳細の例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る信頼性情報のフォーマットの例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る経路探索処理の例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係るマップマッチングシステムの実施形態を説明する。
<用語の定義>
用語「候補リンク」とは、デジタル道路地図データ上に存在する、隣接するWPを結ぶすべての経路を意味する。用語「近傍リンク」とは、候補リンクの中で、WPの所定の範囲に存在する経路を意味する。用語「経路リンク」とは、マップマッチング処理において、隣接するWPを結ぶ経路として確定した経路を意味する。本来、リンクとは、ノード間を結ぶ道路区間を意味するので、隣接WPを結ぶ一つの経路上に複数のリンクが存在することがある(一つの経路上に複数のノードが存在する場合)。しかしながら、以下、本明細書では、分かりやすさを目的に、隣接WPを結ぶ一つの経路を「リンク」とする。
<システム構成>
図6は、本発明の一実施形態に係るマップマッチングシステム全体の構成を示すブロック図である。本発明に係るマップマッチングシステムは、マップマッチングサーバ10および車載機20を備えている。マップマッチングサーバ10と車載機20とは、DSRC(Dedicated Short Range Communications)などの無線通信技術を使用して、ネットワーク30を介して通信する。マップマッチングサーバ10は、単一のコンピュータデバイスまたは複数のコンピュータデバイスによって実装されてもよい。
マップマッチングサーバ10は、本発明に係るマップマッチングシステムの主要な機能を実装するコンピューティングデバイスである。マップマッチングサーバ10は、車載機20からプローブデータを受信し、当該プローブデータを使用してマップマッチング処理を実行する。
マップマッチングサーバ10は、通信部11、制御部12、主記憶部13、および補助記憶部14を備えており、それらの要素がシステムバスを介して互いに結合されている。
通信部11は、ネットワーク30を介して、車載機20などの他のデバイスとの間でデータを送受信する。
制御部12は、中央処理装置(CPU)とも称され、後述するマップマッチング部およびプローブデータ活用部などの構成要素の制御、データの演算、および補助記憶部14に格納されている各種プログラムを主記憶部13に読み出して実行する。
主記憶部13は、メインメモリとも称され、車載機20から送信されたプローブデータ、コンピュータ実行可能な命令および当該命令による演算処理後のデータなどを記憶する。
補助記憶部14は、ハードディスク(HDD)などに代表される記憶装置であり、デジタル道路地図データなどを格納しているデータ記憶部(データベーステーブル)14aを有している。また、補助記憶部14は、制御部12に、本実施形態に係る各種処理を実行させるためのプログラム(図示せず)を格納している。
車載機20は、プローブカーに設置され、マップマッチングサーバ10にプローブデータを送信する無線デバイスである。車載機20は、複数存在し、複数の車載機20のそれぞれから、プローブデータが送信される。プローブデータは、所定の距離および/または時間で定められた間隔で送信される。また、プローブデータは、あらかじめ定められた属性情報が変化した際に(例えば、タクシーの場合、空車/満車などの状態が変化した際)にも、送信される。
次に、図7のブロック図を参照して、マップマッチングサーバおよび車載機の機能構成を詳細に説明する。
マップマッチングサーバ10は、マップマッチング部15およびプローブデータ活用部16を備えている。本実施形態では、マップマッチングサーバ10がマップマッチング部15およびプローブデータ活用部16を備えているが、マップマッチング部15およびプローブデータ活用部16の一方が、マップマッチングサーバ10とは異なるデバイスに含まれるように構成されてもよい。
マップマッチング部15は、後述するように、車載機20から受信したプローブデータを使用してマップマッチング処理を実行し、マップマッチング結果データを生成する。生成されたマップマッチング結果データは、データ記憶部14aに蓄積される。マップマッチング部15の詳細な機能構成は後述する。
プローブデータ活用部16は、プローブデータに基づいて生成されたマップマッチング結果をマップマッチング部15から受信し、データ記憶部14aに蓄積されたマップマッチング結果データを使用して、様々な交通情報を生成する。
車載機20は、測位部21、生成部22、送信部23、車速センサ24、GPS受信機25、ジャイロセンサ26、およびタクシーメーターなどの属性情報センサ27を備える。
測位部21は、車速センサ24、GPS受信機25、およびジャイロセンサ26の動作を制御し、プローブデータを生成する元となる情報を生成する。車速センサ24は、プローブカーの走行速度を検出するセンサであり、速度パルスから正確な車速を判定することができる。GPS受信機25は、GPS衛星から送信されたデータ(緯度、経度、高さ、および時刻(GPS衛星に搭載されている原子時計の時刻)情報)をアンテナで受信し、位置や概算進行方位、概算速度を算出する。ジャイロセンサ26は、プローブカーの前後左右の加速度、向きなどを検出する。測位部21は、これら検出された情報に基づいてプローブカーの正確な位置(緯度・経度・高度)、進行方向、および計測時間を算出する。なお、GPS受信機25のみ、または、GPS受信機25と、車速センサ24およびジャイロセンサ26いずれか一方のセンサとによって測位を実行してもよい。
生成部22は、測位部21によって生成された測位情報、および(プローブカーが特定のプローブカーである場合には)属性情報センサ27から収集された情報に基づいて、プローブデータを生成する。プローブデータには、プローブカー識別IDおよびWP情報が含まれる。WP情報は、少なくとも測位地点の緯度、経度、および時刻を含み、場合によっては進行方位情報および属性情報を含む。属性情報は、プローブカーの様々な状態を示し、例えばプローブカーがタクシーの場合には、空車、実車または回送などの情報が含まれる。
送信部23は、生成部22によって生成されたプローブデータをマップマッチングサーバ10に送信する。プローブデータが送信部23から送信されるタイミングは、所定の距離および/または時間単位で定義されている。例えば、前者の例では300mピッチ(走行距離が300m経過する毎にプローブデータ送信)、500m、800mピッチなどのタイミングがあり、後者の例では10秒ピッチ(走行時間が10秒経過する毎にプローブデータ送信)、30秒ピッチ、120秒ピッチなどのタイミングがある。電波受信環境や通信混雑状況、車両の運行状態(空車/実車)の変化状況などによって、この間隔は様々に変化する。
次に、図8のブロック図を参照して、マップマッチング部15の詳細な機能構成を説明する。マップマッチング部15は、経路探索順序決定部151、経路探索部152、リンク端部決定部153、信頼性情報算出部154、デジタル道路地図データテーブル155、およびプローブデータテーブル156を備える。
経路探索順序決定部151は、車載機20から受信したプローブデータに含まれる複数のWP情報が示すWP間の区間(以下、WP区間)について、信頼性情報算出部154によって作成された信頼性情報に基づいて、所定の判定基準に従って重み付けて、優先付ける。優先付けられたWP区間の順序で、経路探索が実行される。
経路探索部152は、プローブデータテーブル156から読み出したプローブデータ、およびデジタル道路地図データテーブル155から読み出したデジタル道路地図データに基づいて、経路探索順序決定部151によって優先付けられたWP区間の順序で、WP区間を結ぶ近傍リンクに対する経路探索を実行する。経路探索部152は、例えば、ダイクストラ法アルゴリズムなどを使用して、近傍リンクの中から最短のリンクを探索してもよい。
リンク端部決定部153は、経路探索部152による経路探索が成功した場合に、成功した経路探索に対するWP区間における始点および終点を決定する。すなわち近傍リンクを経路リンクとして決定する。
信頼性情報算出部154は、各WPの位置情報などから、所定の基準に基づいてWP区間における始点および終点ならびに/または近傍リンクに対する信頼性情報を算出する。経路探索順序決定部151は、信頼性情報算出部154によって算出された信頼性情報に基づいて、WP区間の優先付けを行う。信頼性情報の詳細は後述する。
デジタル道路地図データテーブル155は、デジタル道路地図データを格納するデータベーステーブルである。デジタル道路地図データは、ノード(交差点その他道路網表現上の交通結節点や属性変更点など)およびリンク(ノードとノードの間の道路区間)によって道路網のトポロジや道路形状を表現するデジタル道路地図データである。それぞれのノードおよびリンクには、固有の番号が付されており、対応する位置データ(緯度、経度)、接続ノード番号も付されている。
プローブデータテーブル156は、車載機20から通信部11によって受信されたプローブデータを格納するデータベーステーブルである。図7は、プローブデータテーブル156に格納されるプローブデータのフォーマットの一例を示す図である。図9のプローブデータのフォーマットに示すように、プローブデータは、プローブカー識別ID901、測位時刻902、緯度903、経度904、前後左右の加速度905、プローブカーの向き906、速度907および属性情報908を含むが、これらのデータ項目に限定されることはなく、車載機20によって計測可能な他の種類のデータも含んでもよい。
<WPの経路探索順序決定の概要>
次に、本発明に係るマップマッチングシステムが実行するマップマッチング処理の詳細を説明するが、図10を参照して、上述したマップマッチングサーバ10の経路探索順序決定部151によって実行される、WPの経路探索順序決定の概要を説明する。
図10に示すように、本実施形態におけるマップマッチング処理では、7つのWP1乃至7が存在し、始点となるWP1から終点となるWP7までの経路探索が対象となる。WP1の所定の範囲内に存在する始点ノードSP1−1およびSP1−2と、WP2の所定の範囲内に存在する終点ノードEP1−1およびEP1−2とを近傍リンクNL1−1、NL1−2、NL1−3、およびNL1−4でそれぞれ結ぶことができる(SP1−1→EP1−1をNL1−1、SP1−1→EP1−2をNL1−2、SP1−2→EP1−1をNL1−3、およびSP1−2→EP1−2をNL1−4)。
また、WP2の所定の範囲内に存在する始点ノードSP2−1およびSP2−2と、WP3の所定の範囲内に存在する終点ノードEP2−1およびEP2−2とを近傍リンクNL2−1およびNL2−2でそれぞれ結ぶことができる。
また、WP3の所定の範囲内に存在する始点ノードSP3と、WP4の所定の範囲内に存在する終点ノードEP4とを近傍リンクNL3で結ぶことができる(EP2−2とを結ぶリンクは、その終点がWP3の所定の範囲内にないため除外される)。
また、WP4の所定の範囲内に存在する始点ノードSP4と、WP5の所定の範囲内に存在する終点ノードEP5とを近傍リンクNL4で結ぶことができる。
また、WP5の所定の範囲内に存在する始点ノードSP5と、WP6の所定の範囲内に存在する終点ノードEP6とを近傍リンクNL5で結ぶことができる。
また、WP6の所定の範囲内に存在する始点ノードSP6−1およびSP6−2と、WP7の所定の範囲内に存在する終点ノードEP6−1およびEP6−2とを近傍リンクNL6−1およびNL6−2でそれぞれ結ぶことができる。これらのWP区間における近傍リンクの決定は、WP1からWP7の時系列の順序で説明したが、各WP区間は独立に処理されることから、順序は任意であり、並列に処理可能である。
従来のマップマッチング方法では、上流から下流の時系列の順序で、すなわち、WP1とWP2との間のWP区間(WP区間1−2)からWP区間6−7の順序で経路探索が実行される。WP区間1−2には、近傍リンクNL1−1、NL1−2、NL1−3、およびNL1−4が存在する。すなわち、4つの近傍リンクが存在し、かつ、近傍リンクNL1−1とNL1−2とが並走していることになる。このWP区間1−2の経路探索から開始すると、近傍リンクNL1−1、NL1−2、NL1−3、およびNL1−4のいずれかが経路リンクとして適切であるかを判定できなくなる。
本発明に係るマップマッチング方法は、マップマッチング部15の信頼性情報算出部154が以下のように各WP区間に対する信頼性情報を算出し、経路探索順序決定部151が算出された信頼性情報に基づいて、各WP区間の優先付けを実行する。
信頼性情報算出部154は、例えば、各WP区間の表1で示される項目に従って、各WP区間の信頼度を算出するための情報を評価する。各評価の方法は以下のとおりである。
例えば、図10に示すように、WP区間1−2におけるTR1の距離は短いと言える。したがって、表1におけるWP区間1−2の区間距離は、「短」となる。
また、WP区間1−2におけるWP1は、近傍リンクNL1−3の最近点から大きく離れているので、位置誤差が大きいと言える。したがって、表1におけるWP区間1−2の位置誤差は、「大」となる。なお、WP区間において複数の近傍リンクが存在する場合は、位置誤差は、複数の近傍リンクの中で最もWPから最も離れた近傍リンクのみを対象とする(近傍リンクの最近点で評価)。
また、WP1とWP2とを結んだ直線の方位(区間方位)の近傍リンクNL1−3に対する偏差絶対値が大きいので、方位誤差が大きいと言える。したがって、表1におけるWP区間1−2の方位誤差は、「大」となる。なお、WP区間において複数の近傍リンクが存在する場合は、方位誤差は、複数の近傍リンクの中で区間方位に対し最も偏差絶対値の大きい近傍リンクのみを対象とする。
また、WP区間1−2における近傍リンクは4つ存在するので、表1におけるWP区間1−2の近傍リンク数は、「4」となり、近傍リンクNL1−1とNL1−2とは並走しているので、並走路有無は、「有」となる。
このようにして、信頼性情報算出部154は、各WP区間の信頼性情報を生成する。本概要では、簡易的に信頼性情報を算出しているが、具体的な信頼性情報の算出方法は後述する。信頼性情報が算出されると、経路探索順序決定部151は、表2で示される重み値に基づいて、各WP区間の優先付け(重み付け)を実行する。また、この信頼性情報の算出、および重み付け処理も、各WP区間における独立の処理であって、上述した近傍リンクの決定と同様に、任意の順序で並行した処理が可能である。
表2に示す重み値に従って、各WP区間を信頼度の逆順で重み付けする。重み付けは、単純に、例えば、位置誤差が「大」の場合には信頼度が低いので、重み値7を加算し、「小」の場合には信頼度が高いので、加算なしとし、方位誤差も同様にする。区間距離が「長」の場合には信頼度が低いので、重み値3を加算し、「短」の場合には信頼度が高いので、加算なしとする。並走路有無が「有」の場合には信頼度が低いので、重み値7を加算し、「無」の場合には信頼度が高いので、加算なしとする。近傍リンク数が多い程、WP区間の不確定性は高まるから、近傍リンク数に重み値を乗算するものとする。上記方法に従って、各WP区間に対して算出された重み値を表3に示す。
表3に示す算出重み合計値から、各WP区間の経路探索順序を決定することができる。つまり、経路探索順序は、信頼度の高い重み合計値の少ないWP区間からの順序となり、WP区間3−4、WP区間5−6、WP区間4−5、WP区間6−7、WP区間2−3、WP区間1−2の順序となる。WP区間3−4においては近傍リンクがNL3のみ、WP区間5−6においては近傍リンクがNL5のみ、WP区間4−5においては近傍リンクがNL4のみであるので、近傍リンクNL3、NL5、およびNL4がそれぞれ、経路リンクとして確定する。
WP区間6−7においては、近傍リンクNL6−1およびNL6−2が存在するが、いずれかが一方がNL5と結ぶことができない場合は、結ぶことができる近傍リンクを経路リンクとして確定することができる。WP区間2−3においては、近傍リンクNL2−1およびNL2−2が存在するが、NL3と結ぶことができるのは、NL2−2であるので、NL2−2が経路リンクとして確定することができる。
WP区間1−2においては、4つの近傍リンクNL1−1、NL1−2、NL1−3、およびNL1−4が存在するが、少なくとも、NL1−1およびNL1−3とNL2−2とを結ぶことができず、NL1−2またはNL1−4のいずれかが、NL2−2と結ぶことができない場合は(例えば、NL2−2が一般道であり、NL1−4が高速道路の場合は、NL1−2のみがNL2−2と結ぶことができる)、結ぶことができる近傍リンクを経路リンクとして確定することができる。
以上、本発明に係るマップマッチング方法の概要を説明したが、このように、複数のWP区間において、算出された信頼性情報に基づいて優先付けられた順序で経路探索を実行することで、WP区間において近傍リンクが複数存在している場合でも、経路リンクとして適切な近傍リンクを判定することができる。
<マップマッチング処理>
次に、図11のフローチャートを参照して、本発明に係るマップマッチング処理の詳細を説明する。
まず、マップマッチングサーバ10の信頼性情報算出部154は、プローブデータテーブル156を参照して、経路探索の対象となるWP情報を抽出する(本実施形態では、WP1乃至7が抽出される)。そして、WP区間1−2からWP区間6−7の順序で、デジタル道路地図データテーブル155を参照して、各WPの所定の範囲内に存在する始点SPおよび終点EPを設定し、SPとEPとを結ぶ近傍リンクNLを抽出する(ステップS1001)。この場合、近傍リンクNLは、1つのWP区間において、1または複数のNLが存在することになる。
次に、信頼性情報算出部154は、各WP区間における始点SP、終点EPならびに近傍リンクNLに対する信頼性情報を算出する(ステップS1002)。ここで、信頼性情報は、例えば、図12のデータフォーマットに示す項目を含むが、そのような項目に限定されない。
図12は、信頼性情報として、WP候補情報1201およびWP区間情報1202を示す。WP候補情報1201は、WP情報1203、経路探索結果情報1204、近傍リンク確定情報1205、および近傍リンク情報1206を含む。近傍リンク情報1206は、近傍リンク数1207、ならびに対象WP区間に存在する近傍リンクのそれぞれに対応するリンクID1208、近傍リンク距離1209、位置誤差1210、方位誤差1211、並走路候補有無1212、および近傍リンク優先順位1213を含む。
WP候補情報1201は、プローブデータテーブル156に格納されたWP情報の値が設定される。近傍リンク数1207は、ステップS1001で抽出した、対象WP区間における近傍リンクNLの数が設定される。リンクID1208は、ステップS1001で抽出した近傍リンクNLに対し、任意のIDが設定される(例えば、連番)。近傍リンク距離1209は、デジタル道路地図データテーブル155から読み出した近傍リンクNLの距離情報が設定される。
位置誤差1210は、WP情報によって示される緯度および経度、ならびにデジタル道路地図データテーブル155から読み出した近傍リンクNLの緯度および経度などに基づいて、対象のWPと近傍リンクNLの最近点との間の距離を算出することによって、設定される。方位誤差1211は、対象WP区間における区間方位と近傍リンクNLとの間の方位差(偏角絶対値)を算出することによって設定される。なお、位置誤差1210および方位誤差1211は、対象のWPと近傍リンクNLの始点および/または終点との間の距離・方位差を算出することによって設定されてもよい。
並走路候補有無1212は、デジタル道路地図データテーブル155から読み出したそれぞれの近傍リンクNLの重用する路線情報などに基づいて、対象のNLと並走しているNLが存在するかを判定することによって設定される。経路探索結果情報1204、近傍リンク確定情報1205、および近傍リンク優先順位1213については本ステップでは設定されないので、詳細は後述する。
WP区間情報1202は、上流側WPポインタアドレス1214、下流側WPポインタアドレス1215、WP区間直線距離1216、経路探索実施有無1217、および経路情報1218を含む。
上流側WPポインタアドレス1214および下流側WPポインタアドレス1215は、対象のWPの上流側および下流側のWPポインタアドレスが設定される。例えば、WP2の上流側WPポインタアドレス1214および下流側WPポインタアドレス1215は、WP1のポインタアドレスおよびWP3のポインタアドレスがそれぞれ設定される。WP区間直線距離1216は、該当のWP区間における2つのWPを結ぶ直線距離を、緯度および経度などに基づいて算出することによって設定される。経路探索実施有無1217および経路情報1218については本ステップでは設定されないので、詳細は後述する。
図11のフローチャートに戻ると、ステップS1003では、経路探索順序決定部151は、ステップS1002で算出された信頼性情報に基づいて、各WP区間の経路探索を実行する順序を決定する。経路探索の実行順序の決定は、ステップS1002で算出した信頼性情報から、以下の表4のペナルティ値算出テーブル1で示される方法によって、各項目の重み付けを行う。
例えば、評価項目「近傍リンク距離」は、ステップS1002で作成した信頼性情報に含まれる近傍リンク距離1209に設定された値から評価される。具体的には、変数Lには、近傍リンクの値を設定し、Lminは近傍リンク距離に対する所定の下限閾値であり、Lmaxは近傍リンク距離に対する所定の上限閾値である。LがLmax以上であると、ペナルティとして100の値が加算され、さらに加算値に重み値3が乗算される。LがLminより大きく、かつ、Lmax未満である場合は、
100*((L−Lmin)/(Lmax−Lmin))^Lpow 式1
によって算出された値に、重み値3が乗算される。近傍リンク距離に対する評価は、対象のWP区間に存在する近傍リンクのそれぞれに対して実行される。
評価項目「並走路有無」は、ステップS1002で作成した信頼性情報に含まれる並走路候補有無1212に設定された値から評価される。並走路候補有無1212に設定された値が「無し」である場合は、ペナルティ値が加算されず、「有り」である場合は、ペナルティとして100の値が加算され、さらに加算値に重み値7が乗算される。並走路有無に対する評価は、対象のWP区間に存在する近傍リンクのそれぞれに対して実行される。
評価項目「位置誤差」は、ステップS1002で作成した信頼性情報に含まれる位置誤差1210に設定された値から評価される。具体的には、変数Dには、位置誤差1210に設定された値を設定し、Dminは位置誤差に対する所定の下限閾値であり、Dmaxは位置誤差に対する所定の上限閾値である。DがDmin以下である場合は、ペナルティ値が加算されず、Dmax以上であると、ペナルティとして100の値が加算され、さらに加算値に重み値7が乗算される。DがDminより大きく、かつ、Dmax未満である場合は、
100*((D−Dmin)/(Dmax−Dmin))^Dpow 式2
によって算出された値に、重み値7が乗算される。位置誤差に対する評価は、対象のWP区間に存在する近傍リンクのそれぞれに対して実行される。
評価項目「方位誤差」は、ステップS1002で作成した信頼性情報に含まれる方位誤差1211に設定された値から評価される。具体的には、変数Aには、方位誤差1211に設定された値を設定し、Aminは方位誤差に対する所定の下限閾値であり、Amaxは方位誤差に対する所定の上限閾値である。AがAmin以下である場合は、ペナルティ値が加算されず、Amax以上であると、ペナルティとして100の値が加算され、さらに加算値に重み値5が乗算される。AがAminより大きく、かつ、Amax未満である場合は、
100*((A−Amin)/(Amax−Amin))^Apow 式3
によって算出された値に、重み値5が乗算される。方位誤差に対する評価は、対象のWP区間に存在する近傍リンクのそれぞれに対して実行される。
評価項目「近傍リンク数」は、ステップS1002で作成した信頼性情報に含まれる近傍リンク数1207に設定された値から評価される。具体的には、変数Nには、近傍リンク数1207に設定された値を設定し、Nminは近傍リンク数に対する所定の下限閾値であり、Nmaxは近傍リンク数に対する所定の上限閾値である。NがNmin以下である場合は、ペナルティ値が加算されず、Nmax以上であると、ペナルティとして100の値が加算され、さらに加算値に重み値10が乗算される。NがNminより大きく、かつ、Nmax未満である場合は、
100*((N−Nmin)/(Nmax−Nmin))^Npow 式4
によって算出された値に、重み値10が乗算される。近傍リンク数に対する評価は、対象のWP区間に対して実行される。
上述した方法によって、各評価項目について、各WP区間または各WP区間の各近傍リンクに対して評価(重み付け)を行う。近傍リンクのそれぞれに対して評価を行う項目については、複数の近傍リンクに対して算出されたペナルティ値の中から最も高い値を採用する。例えば、WP区間1−2において近傍リンクNL1およびNL2が存在し、NL1およびNL2に対して算出された位置誤差のペナルティ値がそれぞれ66および81である場合は、WP区間1−2に対する位置誤差のペナルティ値を81とする。
また、信頼性情報を算出する際に、位置誤差1210および方位誤差1211について、対象の近傍リンクの始点および終点のそれぞれに対して算出した場合は、同一の近傍リンクの始点または終点のうちペナルティ値の高い方を採用する。
最終的には、各評価項目それぞれについて算出したペナルティ値をWP区間単位に集計して、合計値が低い順序で、経路探索実行順序を決定する。本実施形態では、WP区間3−4、WP区間5−6、WP区間4−5、WP区間6−7、WP区間2−3、WP区間1−2の順序となるものとする。
なお、上述した方法の代わりに、複数の近傍リンク/近傍リンクの始点・終点に対して算出されたペナルティ値の平均値を単純に採用してもよく、または、複数の近傍リンクに対して算出されたペナルティ値のすべてが一定の範囲内にある場合にのみ、算出されたペナルティ値の平均値を採用するようにしてもよい。
次に、ステップS1004では、ステップS1003で決定した順序で、各WP区間に対して経路探索を実行する。以下、ステップS1004乃至ステップS1008の処理は、対象の全WP区間のそれぞれに対して上述した順序で繰り返し実行される。ステップS11004における経路探索処理の詳細は図13を参照して説明する。
まず、ステップS1301では、経路探索部152は、対象のWP区間における各近傍リンクNLについて、後続の経路評価を実行する順序を決定する。順序の決定は、図11のステップS1003で近傍リンクごとに重み付けを行った項目「近傍リンク距離」、「並走路有無」、「位置誤差」、「方位誤差」について算出されたペナルティ値に基づいて、順序が決定される。つまり、対象のWP区間において複数の近傍リンクが存在する場合、並走路が存在しない、位置誤差が小さいなどの要素に基づいて、ペナルティ値の小さい順序で近傍リンクの順序が決定される。なお、本ステップにおいて、既に、隣接するWP区間において経路リンクが確定している場合は、その経路リンクと結ぶことができる近傍リンクが優先されるようにしてもよい(デジタル道路地図データテーブル155から、接続ノード番号を参照することによって判定する)。以下、ステップS1302乃至ステップS1305の処理は、対象の近傍リンクのそれぞれに対して上述した順序で繰り返し実行される。
次に、経路探索部152は、ステップS1301で決定した順序で、各近傍リンクの経路評価を実行する(ステップS1302)。経路評価は、隣接WP区間における経路探索結果(例えば、既に確定した隣接WP区間における経路リンク結ぶことができる近傍リンクであるか)、近傍リンク距離、位置誤差などに加えて、右左折回数およびUターンの有無などの項目について、重み付けた値を合計することによって評価してもよい(例えば、ペナルティ値を加算する)。なお、隣接WP区間において確定した経路リンクと結ぶことができない近傍リンクである場合は、最大のペナルティ値を加算してもよい。
次に、経路探索部152は、ステップS1302で評価した近傍リンクについて良好な近傍リンクであるか、すなわち、算出した重み付け合計値が、所定の閾値を超えているか否かを判定する(ステップS1303)。対象の近傍リンクが良好である場合、後続のステップに移行し(ステップS1303でYes)、そうでない場合は(ステップS1303でNo)、ステップS1305に移行する。
ステップS1304では、経路探索部152は、ステップS1303で良好と判定された近傍リンクを、良好近傍リンクリストに追加する。良好近傍リンクリストとは、WP区間において適切な近傍リンクとして判定されることになる近傍リンクの集合リストである。この良好近傍リンクリストの中から、後続の処理において適切な近傍リンクが選択される。
ステップS1305では、経路探索部152は、対象のWP区間におけるすべての近傍リンクの経路評価が終了したか否かを判定する。全近傍リンクの経路評価が終了している場合は(ステップS1305でYes)、後続の処理に移行し、そうでない場合は(ステップS1305でNo)、ステップS1302に戻る。
次に、経路探索部152は、ステップS1304で良好近傍リンクが追加された良好近傍リンクリストにおいて、少なくとも1つの良好近傍リンクが存在するか否かを判定する(ステップS1306)。良好近傍リンクが1つ以上存在する場合は(ステップS1306でYes)、後続の処理に移行し、そうでない場合は(ステップS1306でNo)、ステップS1308に移行する。
ステップS1307では、経路探索部152は、ステップS1304で良好近傍リンクが追加された良好近傍リンクリストから、最も評価値が高い近傍リンク(最良近傍リンク)を選択する。最も評価値が高い近傍リンクは、例えば、ステップS1302における経路評価において算出されたペナルティ値の合計値が最も低い近傍リンクとなる。
ステップS1308では、対象のWP区間の経路探索が失敗したとして、ステップS1309に移行する。ステップS1309の処理終了後、経路探索失敗として、図13の処理を終了することになる。
ステップS1309では、信頼性情報算出部154は、図11のステップS1002で算出した信頼性情報を更新する(ステップS1307)。具体的には、ステップ1002において未設定の項目であったWP候補情報1201の経路探索結果情報1204、近傍リンク確定情報1205、および近傍リンク優先順位1213の項目が設定される。
経路探索結果情報1204には、ステップS1305において、良好近傍リンクが1つ以上存在すると判定された場合に、「成功」と設定され、そうでない場合は「失敗」と設定される。
近傍リンク確定情報1205には、経路探索結果情報1204に「成功」と設定された場合に、ステップS1307で選択された最良近傍リンクの識別IDが設定される。
近傍リンク優先順位1213には、ステップS1302において評価された各近傍リンクにおいて、評価値の高い近傍リンクからの順序の順位が設定される。
次に、図11のフローチャートに戻ると、ステップS1105では、ステップS1104における経路探索処理が成功したか否かを判定する。この判定は、図13のステップ1206における判定と同様の判定となる。経路探索が成功した場合は(ステップS1105でYes)、後続の処理に移行し、そうでない場合は(ステップS1105でNo)、ステップS1107に移行する。
ステップS1106では、リンク端部決定部153は、図13のステップS1307において最良近傍リンクリストとして選択された近傍リンクを、対象WP区間における経路リンクとして確定する。
次に、信頼性情報算出部154は、ステップS1102で算出した信頼性情報を更新する(ステップS1307)。具体的には、ステップ1002において未設定の項目であったWP区間情報1202の経路探索実施有無1217および経路情報1218の項目が設定される。
経路探索実施有無1217には、ステップS1105における判定結果を示す値が設定され、例えば、「成功」または「失敗」と設定される。
経路情報1218には、ステップS1307で確定した経路リンクの識別IDが設定される。
次に、経路探索順序決定部151は、ステップS1103で決定したWP区間の経路探索実行順序について、残WP区間、すなわち、ステップS1104乃至S1107の処理対象となったWP区間の除くWP区間について、経路探索実行順序を変更する。ここで、経路探索実行順序を変更するのは、ステップS1104乃至S1107の処理において、先行するWP区間における経路リンクが確定しているので、その確定結果を経路探索実行順序に反映させるためである。経路探索実行順序の変更は、ステップS1107で更新した信頼性情報から、以下の表5のペナルティ値算出テーブル2で示される方法によって、各項目の重み付けを行う。
表5におけるペナルティ値算出は、表4で説明したペナルティ算出とほぼ重複するので、重複箇所の説明は省略する。評価項目「経路探索結果」は、ステップS1105の判定において、経路探索失敗と判定されたWP区間と隣接するWP区間の場合(信頼性情報の経路探索実施有無1217を参照することによって判定)、ペナルティとして100の値が加算され、さらに加算値に重み値10が乗算される。
また、評価項目「並走路有無」、「位置誤差」、「方位誤差」、および「近傍リンク」はいずれも、ステップS1106において確定した経路リンクを有するWP区間と隣接するWP区間の場合(信頼性情報の経路情報1218を参照することによって判定)、ペナルティ値が加算されない。
ステップS1109では、経路探索順序決定部151は、すべてのWP区間の経路探索が終了したか否かを判定する。全WP区間の経路探索が終了している場合は(ステップS1109でYes)、処理を終了し、そうでない場合は(ステップS1109でNo)、ステップS1104に戻る。
以上のように、本発明に係るマップマッチングシステムを説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。

Claims (16)

  1. プローブカーの移動経路を推定するマップマッチングシステムであって、
    前記プローブカーに対する複数のWP位置情報を有するプローブデータ、およびデジタル道路地図データを記憶したデータ記憶部と、
    前記プローブデータおよび前記デジタル道路地図データに基づいて、前記プローブカーの複数のWP区間を設定するWP区間設定部と、
    前記プローブデータおよび前記デジタル道路地図データに基づいて、前記WP区間を結ぶ1つまたは複数の近傍リンクを設定することと、
    前記複数のWP区間のそれぞれに対する信頼性情報を算出することと
    を行う信頼性情報算出部と、
    前記信頼性情報に基づいて、前記複数のWP区間のそれぞれに対する重み値を算出して前記算出した重み値にしたがって経路探索の順序を決定する経路探索順序決定部と、
    前記決定した経路探索の順序で、前記複数のWP区間のそれぞれを、前記1つまたは複数の近傍リンクで結ぶことによって経路探索を実行する経路探索部と
    を備えたことを特徴とするマップマッチングシステム。
  2. 前記信頼性情報算出部はさらに、前記経路探索部により実行された経路探索の結果に基づいて、前記信頼性情報を更新し、
    前記経路探索部はさらに、前記更新された信頼性情報に基づいて、前記経路探索を実行することを特徴とする請求項1に記載のマップマッチングシステム。
  3. 前記経路探索順序決定部はさらに、前記更新された信頼性情報に基づいて、前記経路探索の順序を変更することを特徴とする請求項2に記載のマップマッチングシステム。
  4. 前記信頼性情報算出部はさらに、前記近傍リンクのそれぞれに対して前記信頼性情報を算出し、
    前記経路探索部はさらに、前記信頼性情報に基づいて、前記近傍リンクのそれぞれを評価することによって、前記経路探索を実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマップマッチングシステム。
  5. 前記経路探索部はさらに、前記信頼性情報に基づいて、前記近傍リンクのそれぞれを重み付けて、前記評価の順序を決定し、前記決定した評価の順序で、前記近傍リンクのそれぞれを評価することを特徴とする請求項4に記載のマップマッチングシステム。
  6. 前記経路探索部は、隣接するWP区間において評価された近傍リンクと関連付けて、前記近傍リンクのそれぞれを評価することを特徴とする請求項4または5に記載のマップマッチングシステム。
  7. 前記信頼性情報は、前記近傍リンクの距離、前記近傍リンクに対する並走道路有無、前記近傍リンクの位置誤差、前記近傍リンクの方位誤差、および前記近傍リンクの数の少なくとも1つに対する評価値を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のマップマッチングシステム。
  8. プローブカーの移動経路を推定するためのコンピュータデバイスによって実行される方法であって、前記コンピュータデバイスは、前記プローブカーに対する複数のWP位置情報を有するプローブデータ、およびデジタル道路地図データを記憶したデータ記憶部を備え、
    前記プローブデータおよび前記デジタル道路地図データに基づいて、前記プローブカーの複数のWP区間を設定するステップと、
    前記プローブデータおよび前記デジタル道路地図データに基づいて、前記WP区間を結ぶ1つまたは複数の近傍リンクを設定するステップと、
    前記複数のWP区間のそれぞれに対する信頼性情報を算出するステップと、
    前記信頼性情報に基づいて、前記複数のWP区間のそれぞれに対する重み値を算出して前記算出した重み値にしたがって経路探索の順序を決定するステップと、
    前記決定した経路探索の順序で、前記複数のWP区間のそれぞれを、前記1つまたは複数の近傍リンクで結ぶことによって経路探索を実行するステップと
    を備えたことを特徴とする方法。
  9. 前記経路探索を実行した結果に基づいて、前記信頼性情報を更新するステップをさらに備え、
    前記経路探索は、前記更新された信頼性情報に基づいてさらに実行されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記更新された信頼性情報に基づいて、前記経路探索の順序を変更するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記信頼性情報はさらに、前記近傍リンクのそれぞれに対して算出され、
    前記経路探索はさらに、前記信頼性情報に基づいて、前記近傍リンクのそれぞれを評価することによって実行される
    ことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記信頼性情報に基づいて、前記近傍リンクのそれぞれを重み付けて、前記評価の順序を決定するステップをさらに備え、
    前記近傍リンクのそれぞれは、前記決定した評価の順序で評価される
    ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記近傍リンクのそれぞれは、隣接するWP区間において評価された近傍リンクと関連付けて評価されることを特徴とする請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記信頼性情報は、前記近傍リンクの距離、前記近傍リンクに対する並走道路有無、前記近傍リンクの位置誤差、前記近傍リンクの方位誤差、および前記近傍リンクの数の少なくとも1つに対する評価値を含むことを特徴とする請求項8乃至13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 請求項8乃至14のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  16. 請求項15に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
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