JP6010466B2 - 海水淡水化システムおよびエネルギー回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、海水から塩分を除去して海水を淡水化する海水淡水化システムおよび海水淡水化システム(海水淡水化プラント)に好適に用いられるエネルギー回収装置に関するものである。
従来、海水を淡水化するシステムとして、海水を逆浸透膜分離装置に通水して脱塩する海水淡水化システムが知られている。この海水淡水化システムにおいては、取水された海水は、前処理装置により一定水質の条件に整えられたのち、高圧ポンプにより加圧され、逆浸透膜分離装置へと圧送され、逆浸透膜分離装置内の高圧海水の一部は、逆浸透圧力に打ち勝って逆浸透膜を通過し、塩分が除去された淡水として取り出される。その他の海水は、塩分濃度が高くなり濃縮された状態で逆浸透膜分離装置から濃縮海水(ブライン)として排出される。ここで、海水淡水化システムにおける最大の運転コストは電力費であり、前処理後の海水を浸透圧に打ち勝てる圧力即ち逆浸透圧まで上昇させるためのエネルギー、つまり高圧ポンプによる加圧エネルギーに大きく依存する。
すなわち、海水淡水化プラントにおける電力費の半分以上は、高圧ポンプによる加圧に費やされることが多い。従って、逆浸透膜分離装置から排出される高塩分濃度で高圧の濃縮海水が保有する圧力エネルギーを、海水の一部を昇圧するのに利用することが行われている。そして、逆浸透膜分離装置から吐出される濃縮海水の圧力エネルギーを海水の一部を昇圧するのに利用する手段として、円筒の筒内に移動可能に嵌装されたピストンによって円筒の内部を2つの空間に分離し、2つの空間の一方に濃縮海水の出入りを行う濃縮海水ポートを設け、もう一方に海水の出入りを行う海水ポートを設けたエネルギー回収チャンバーを利用することが行われている。
図9は、従来の海水淡水化システムの構成例を示す模式図である。図9に示すように、取水ポンプ(図示しない)により取水された海水は、前処理装置により浮遊物等が除去されて所定の水質条件に整えられたのち、海水供給ライン1を介してモータMが直結された高圧ポンプ2へ供給される。高圧ポンプ2で昇圧された海水は吐出ライン3を介して逆浸透膜(RO膜)を備えた逆浸透膜分離装置4に供給される。逆浸透膜分離装置4は、海水を塩分濃度の高い濃縮海水と塩分濃度の低い淡水に分離し海水から淡水を得る。この時、塩分濃度の高い濃縮海水が逆浸透膜分離装置4から排出されるが、この濃縮海水は依然高い圧力を有している。逆浸透膜分離装置4から濃縮海水を排出する濃縮海水ライン5は、切換弁6を介してエネルギー回収チャンバー10の濃縮海水ポートP1へ接続している。前処理された低圧の海水を供給する海水供給ライン1は、高圧ポンプ2の上流で分岐して方向切換弁7を介してエネルギー回収チャンバー10の海水ポートP2へ接続している。方向切換弁7はチェック弁1とチェック弁2とを備えたチェック弁ユニットから構成されている。エネルギー回収チャンバー10は、内部にピストン12を備え、ピストン12はエネルギー回収チャンバー10内を二つの容積室に分離しながら移動可能に嵌装されている。切換弁6,方向切換弁7,エネルギー回収チャンバー10によってエネルギー回収装置11を構成している。
エネルギー回収チャンバー10において濃縮海水の圧力を利用して昇圧された海水は、方向切換弁7を介してブースターポンプ8に供給される。そして、ブースターポンプ8によって海水は高圧ポンプ2の吐出ライン3と同じレベルの圧力になるようにさらに昇圧され、昇圧された海水はバルブ9を介して高圧ポンプ2の吐出ライン3に合流して逆浸透膜分離装置4に供給される。
図10は、図9に示すエネルギー回収装置の構成機器である切換弁6,エネルギー回収チャンバー10,方向切換弁7をそれぞれ2個備えた従来の海水淡水化システムの構成例を示す模式図である。図10に示すように、エネルギー回収装置11が2個のエネルギー回収チャンバー10,10を備えることにより、2つのエネルギー回収チャンバー10,10の何れか一方へ濃縮海水を供給し同時にもう一方のエネルギー回収チャンバーから濃縮海水を排水するように動作する。したがって、低圧海水の吸込みと高圧海水の押し出しを交互に行うことにより、装置からは常に(連続して)高圧の海水を排出することができるので、逆浸透膜分離装置4へ供給される海水の流量を一定にし、逆浸透膜分離装置4から得る淡水を一定流量で得ることができる。
従来、図9および図10に示すように、切換弁6の1つの制御ポートに1つのエネルギー回収チャンバー10の濃縮海水ポートP1を接続するように構成している。
また、図9および図10に示すエネルギー回収装置とは異なった構成のエネルギー回収装置として、米国特許5,797,429号公報(特許文献1)に、4つのポートを有したスプール弁を備え、スプール弁の2つの制御ポートを2つのエネルギー回収チャンバーに接続し、低圧海水の吸込みと高圧海水の押し出しを1個のスプール弁で交互に行うようにしたエネルギー回収装置が提案されている。このスプール弁(切換弁)の制御ポートは2ポートあり、各ポートが濃縮海水供給、濃縮海水排水に選択的に切換わるものである。特許文献1に開示されているスプール弁(切換弁)も、図9および図10に示す切換弁と同様に、1つの制御ポートに対して1つのエネルギー回収チャンバーとして構成したものである。
図9,図10および特許文献1に開示されているエネルギー回収チャンバーにおいては、チャンバー内にピストンを備え、チャンバー内を移動するピストンで濃縮海水と海水を分離しながら、濃縮海水を導入することでピストンが動いて海水を押し出すというものである。このような構造では、ピストンはシリンダ内壁と摺動することになり、ピストンの摺動部材が摩耗するので定期的な交換が必要であり、また長尺のチャンバーの内径をピストンの外形に合わせて精度よく加工する必要があり、加工コストが非常に高価であった。
そのため、本件出願人は、特許文献2において円筒形長尺のチャンバーをエネルギー交換チャンバーとし、チャンバー内に複数の区画された流路を設けて逆浸透膜(RO膜)から排出される高圧の濃縮海水で直接海水を加圧する方式を採用することにより、ピストンの無い形態のエネルギー回収チャンバーを提案した。
米国特許5,797,429号公報 特開2010−284642号公報
上述した海水淡水化システムは年々大容量化の傾向があり、現在では数十万トン/日のプラント規模になっている。このため、エネルギー回収装置も大容量を処理できるものが求められている。エネルギー回収装置を大容量化しようとすれば、単純にはエネルギー回収装置の数を増やしていくこと、そして、エネルギー回収装置の処理流量を大きくしていくことが考えられる。しかしながら、エネルギー回収装置の処理流量を大きくすることは、切換弁の通過流量を大きくすることに加え、チャンバーの径を大きくする必要がある。
すでに海水淡水化プラントで利用されているこの種のエネルギー回収装置において、エネルギー回収チャンバーのサイズは、処理流量3,500L/minで直径が350mm程度、長さが7m程度である。チャンバー内の平均流速が0.5m/s程度になるように設計されている。そして、チャンバーの長さが7mと長尺であり、10秒程度に一度海水と濃縮海水の給排水を切り換えていることになる。
チャンバー内の平均流速を0.5m/sの倍の1m/sにすれば、同じ径で大きな流量を処理することができるが、切換弁の切り換え回数が多くする必要がある。また、低圧と高圧の圧力変動を繰り返すチャンバー内の圧力の昇降回数が増える。
切換弁の開閉頻度は弁の耐久性、消耗品交換頻度に影響し、エネルギー回収チャンバー内の圧力昇降の回数は圧力容器の疲労強度に影響するため、それぞれに改善すべき課題が生じる。あるいは、チャンバーの長さを長くすればよいが、10mを超えるチャンバーは取り扱いが困難になる。
次に、チャンバーの内径を大径にして大容量化を図ることが考えられる。エネルギー回収装置は、海水や濃縮海水が接液するためにチャンバーの素材としては、二相ステンレスやFRP樹脂などが用いられている。二相ステンレス製の管材やFRP樹脂は一般的に8インチ(200mm)以下のサイズ(内径)が流通におけるボリュームゾーンであり、内径が300mm,350mm,400mmあるいはそれ以上になると、金属の場合は鋼板を巻いて溶接することにより溶接管を製作することが必要となり、FRP樹脂の場合は金型が必要となる。
このように、大径のチャンバーは、入手が容易でなく、また製造も容易とは言えず、高価となる。また、鋼板を溶接したチャンバーを製作した場合は溶接品質(溶接欠陥や海水腐食)が懸念され、FRP樹脂管の製造には金型だけでなく乾燥炉などの製造設備も必要になってくる。さらには、大径のチャンバーは取り回しが容易ではなく、装置の輸送や設置の際の懸念も多く潜在する。
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、ピストンの無い形態のエネルギー回収チャンバーの特長を生かしつつ流通量が多い8インチ(200mm)以下の内径の安価な既成品を利用してチャンバーを構成することができ、かつ処理流量を大容量化することができるエネルギー回収装置を提供することを目的とするものである。
上述の目的を達成するため、本発明のエネルギー回収装置は、ポンプによって昇圧した海水を逆浸透膜分離装置に通水して淡水と濃縮海水に分離して海水から淡水を生成する海水淡水化システムにおいて前記逆浸透膜分離装置から吐出される濃縮海水の圧力エネルギーを前記海水の圧力エネルギーに変換するエネルギー回収装置であって、内部に濃縮海水および海水を収容する空間を有し、長手方向を鉛直に配置した円筒形状の複数のチャンバーと、前記各チャンバーの下部に設けられ、濃縮海水の給排水を行う濃縮海水ポートと、前記各チャンバーの上部に設けられ、海水の給排水を行う海水ポートと、濃縮海水の給排水を行う前記濃縮海水ポートに接続された濃縮海水給排水バルブとを備え、前記濃縮海水給排水バルブの給排水ポートと前記複数のチャンバーの濃縮海水ポートとは、集合管と分岐管で構成される管路部材によって接続したことを特徴とする。
本発明によれば、濃縮海水の給排水の切換を行う切換弁としての濃縮海水給排水バルブの1つの給排水ポートに複数のチャンバーを接続するようにしたので、小径の入手性がよい複数のチャンバーでエネルギー回収装置を構成することができる。
本発明によれば、濃縮海水給排水バルブを介して各チャンバーの下部に設けられた濃縮海水ポートから濃縮海水をチャンバー内へ給排水し、チャンバーの上部に設けられた海水ポートから海水をチャンバー内へ給排水する。濃縮海水は海水より比重が高いために比重の差から、チャンバー内において濃縮海水と海水の境界部が形成され、濃縮海水は海水を押し上げ、濃縮海水と海水を上下に分離しつつ2流体の接触する境界部での混合を抑制しながら、高圧の濃縮海水から海水へ圧力伝達を行うことができる。
本発明の好ましい態様は、海水の給排水を行う前記海水ポートに接続された海水給排水バルブを備え、前記海水給排水バルブにおいて海水の給排水を行う給排水ポートを分岐して前記複数のチャンバーの海水ポートと接続したことを特徴とする。
本発明によれば、海水の給排水の切換を行う方向切換弁としての海水給排水バルブの1つの給排水ポートに複数のチャンバーを接続するようにしたので、海水給排水バルブの数を少なく構成することができる。
本発明の好ましい態様は、前記円筒形状の複数のチャンバーを所定の軸心を中心として等角度間隔に配置し、前記濃縮海水給排水バルブの給排水ポートから前記複数のチャンバーの濃縮海水ポートへ接続する流路を前記所定の軸心を中心として等角度間隔に形成したことを特徴とする。
本発明によれば、濃縮海水給排水バルブの給排水ポートから複数のチャンバーまでの流路をそれぞれ同一になるようにして分岐による流路抵抗による各チャンバー内の状態の差異を小さくしている。これにより、濃縮海水が濃縮海水給排水バルブの給排水ポートから複数のチャンバーに均一に流れるようにしている。
本発明の好ましい態様は、前記円筒形状の複数のチャンバーを所定の軸心を中心として等角度間隔に配置し、前記海水給排水バルブの給排水ポートから前記複数のチャンバーの海水ポートへ接続する流路を前記所定の軸心を中心として等角度間隔に形成したことを特徴とする。
本発明によれば、海水給排水バルブの給排水ポートから複数のチャンバーまでの流路をそれぞれ同一になるようにして分岐による流路抵抗による各チャンバー内の状態の差異を小さくしている。これにより、海水が海水給排水バルブの給排水ポートから複数のチャンバーに均一に流れるようにしている。
本発明の好ましい態様は、前記濃縮海水給排水バルブの給排水ポートを分岐して前記複数のチャンバーの濃縮海水ポートと接続する各分岐流路内に調整可能な流路抵抗を配置したことを特徴とする。
本発明によれば、濃縮海水給排水バルブの給排水ポートと複数のチャンバーの濃縮海水ポートとを接続する各分岐流路内には、調整可能な流路抵抗が配置されているため、各分岐流路の流路抵抗の差を少なくすることができる。これにより、濃縮海水が濃縮海水給排水バルブの給排水ポートから複数のチャンバーに均一に流れるようにしている。
発明の好ましい態様は、前記海水給排水バルブの給排水ポートと前記複数のチャンバーの海水ポートとは、集合管と分岐管で構成される管路部材によって接続したことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記各チャンバー内において濃縮海水ポート側に配置されるとともに互いに離間して配置された2つの多孔板であって、第1多孔板と、該第1多孔板より前記濃縮海水ポートから離間して配置された第2多孔板と、前記各チャンバー内において海水ポート側に配置されるとともに互いに離間して配置された2つの多孔板であって、第1多孔板と、該第1多孔板より前記海水ポートから離間して配置された第2多孔板とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、各チャンバーの下部に設けられた濃縮海水ポートから濃縮海水をチャンバー内へ給排水し、各チャンバーの上部に設けられた海水ポートから海水をチャンバー内へ給排水する。チャンバー内に流入した濃縮海水は第1多孔板および第2多孔板によって整流され、またチャンバー内に流入した海水は第1多孔板および第2多孔板によって整流される。濃縮海水は海水より比重が高いために比重の差から濃縮海水と海水の境界部が形成され、濃縮海水は海水を押し上げ、濃縮海水と海水を上下に分離しつつ2流体の接触する境界部での混合を抑制しながら、高圧の濃縮海水から海水へ圧力伝達を行うことができる。
本発明の第2の態様は、ポンプによって昇圧した海水を逆浸透膜分離装置に通水して淡水と濃縮海水に分離して海水から淡水を生成する海水淡水化システムにおいて、前記逆浸透膜分離装置から吐出される濃縮海水の圧力エネルギーを前記海水の圧力エネルギーに利用変換するエネルギー回収装置を備えたことを特徴とする海水淡水化システムである。
本発明のエネルギー回収装置によれば、1つの切換弁の出口ポート(制御ポート)に複数のエネルギー回収チャンバーを取り付けるようにしたため、小径のチャンバーで大容量の処理を実現することができる。具体的には、以下に列挙する効果を奏する。
1)1本の大径チャンバーに代えて複数の小径のチャンバーでエネルギー回収装置を構成できるので、チャンバーに入手性が良いサイズを選定することができ、市場において流通の多いサイズから選定すれば、チャンバーを安価に構成することができる。
2)1本の大径チャンバーに代えて複数の小径のチャンバーでエネルギー回収装置を構成できるので、装置の設置や施工が容易である。
3)ピストンの無い形態のエネルギー回収チャンバーとしたので、チャンバーを複数にしてもいずれかのピストンが脱調してチャンバーの端部に衝突することなく、濃縮海水から海水への圧力伝達を行うことができる。
4)切換弁の制御ポートから複数のチャンバーまでの流路抵抗を同じにして、各チャンバーへ濃縮海水および海水が均等に流れるように構成したので、濃縮海水と海水の境界領域が各チャンバーで同様に実現できる。
5)切換弁の制御ポートから複数のチャンバーまでの流路抵抗を調整可能にしたので、チャンバーの配置を自由にレイアウトすることができる。
6)切換弁,方向制御弁などのメンテナンスを要する機器をまとめ、メンテナンス不要のチャンバーと分離できるため、メンテナンス機器がまとまり、交換や点検などの作業が容易に実施できる。
図1は、本発明の海水淡水化システムの構成例を示す模式図である。 図2は、図1に示すエネルギー回収装置における1つのエネルギー回収チャンバーを示す図である。 図3(a)は、第1多孔板及び第2多孔板を示す平面図である。図3(b)は図3(a)のA部の拡大図である。 図4は、本発明のエネルギー回収装置の他の実施形態を示す側面図である。 図5は図4のV−V線矢視図である。 図6は、本発明のエネルギー回収装置の他の実施形態を示す斜視図である。 図7は、分岐管の分岐流路内に外部から調整できる邪魔板などの抵抗体を設けた実施形態を示す図である。 図8は図6の装置構成に相当する回路図である。 図9は、従来の海水淡水化システムの構成例を示す模式図である。 図10は、図9に示すエネルギー回収装置の構成機器である切換弁,エネルギー回収チャンバー,方向切換弁をそれぞれ2個備えた従来の海水淡水化システムの構成例を示す模式図である。
以下、本発明に係る海水淡水化システムおよびエネルギー回収装置の実施形態を図1乃至図8を参照して説明する。図1乃至図8において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の海水淡水化システムの構成例を示す模式図である。図1に示すように、取水ポンプ(図示しない)により取水された海水は、前処理装置により前処理され異物が除去されて所定の水質条件に整えられたのち、海水供給ライン1を介してモータMが直結された高圧ポンプ2へ供給される。高圧ポンプ2で昇圧された海水は吐出ライン3を介して逆浸透膜(RO膜)を備えた逆浸透膜分離装置4に供給される。逆浸透膜分離装置4は、海水を塩分濃度の高い濃縮海水と塩分濃度の低い淡水に分離し、海水から淡水を得る。この時、塩分濃度の高い濃縮海水が逆浸透膜分離装置4から排出されるが、この濃縮海水は依然高い圧力を有している。逆浸透膜分離装置4から排出された濃縮海水は、濃縮海水ライン5によってエネルギー回収装置11のエネルギー回収チャンバー20に供給される。前処理された低圧の海水を供給する海水供給ライン1は、高圧ポンプ2の上流で分岐して方向切換弁7を介してエネルギー回収装置11のエネルギー回収チャンバー20に接続されている。図1に示す実施形態においては、エネルギー回収チャンバー20は、3個のエネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3から構成されているが、以下においては、3個のエネルギー回収チャンバーを総称するときは符号20を用い、個別のエネルギー回収チャンバーを説明するときは符号20−1,20−2,20−3を用いる。各エネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3において濃縮海水と海水の境界領域によって二流体を分離しながらエネルギー伝達を行うものである。
エネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3において濃縮海水の圧力を利用して昇圧された海水は、方向切換弁7を介してブースターポンプ8に供給される。そして、ブースターポンプ8によって海水は高圧ポンプ2の吐出ライン3と同じレベルの圧力になるようにさらに昇圧され、昇圧された海水はバルブ9を介して高圧ポンプ2の吐出ライン3に合流して逆浸透膜分離装置4に供給される。一方、海水を昇圧してエネルギーを失った濃縮海水は、エネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3から制御弁6を介して濃縮海水排出ライン17に排出される。
高圧ポンプ2の吐出ライン3の圧力が例えば6.5MPaとすると、逆浸透膜分離装置4のRO膜モジュールの圧力損失で僅かに圧力が低下し6.4MPaの濃縮海水が逆浸透膜分離装置4から排出される。この濃縮海水圧力の圧力を海水に作用させると海水が等圧(6.4MPa)に昇圧されるが、エネルギー回収装置11を流れる際にエネルギー回収装置自体の圧力損失分が低下し、例えば6.3MPaの海水がエネルギー回収装置から排出される。ブースターポンプ8は6.3MPaの海水を6.5MPaの圧力に僅かに昇圧して高圧ポンプ2の吐出ライン3に合流して逆浸透膜分離装置4に供給される。ブースターポンプ8はこのように僅かな圧力損失分を昇圧するだけでよく、ここで消費されるエネルギーは僅かである。
逆浸透膜分離装置4に10割の量の海水を供給した場合、淡水が得られる割合は4割程度である。他の6割が濃縮海水として逆浸透膜分離装置4から排出されるが、この6割の濃縮海水の圧力をエネルギー回収装置によって海水に圧力伝達して排出することで、ブースターポンプの僅かな消費エネルギーで高圧ポンプ相当量の海水を得ることができる。このため、エネルギー回収装置が無い場合に対して同じ量の淡水を得るための高圧ポンプのエネルギーをほぼ半分にすることができる。
上記エネルギー回収装置11は、図1の二点破線で囲まれた中にある機器で構成され、逆浸透膜分離装置4からの濃縮海水の流路を切り換える切換弁6,切換弁6の制御ポートに接続されるエネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3、エネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3の内部圧力に応じて海水をチャンバーに給排水する方向切換弁7から構成される。
図1に示す実施形態のエネルギー回収装置11には、濃縮海水の切換弁6、3個のエネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3、海水の方向切換弁7を備えた同じユニットが2個装備された構成になっている。このうち、図1の左側の1つのユニットに着目して説明すると、1つの切換弁6は制御ポートCPを1つ備え、その制御ポートCPが分岐して3個のエネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3の濃縮海水ポートP1に接続されている。そして、3個のエネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3の海水ポートP2の流路が1つに合流して方向切換弁7に接続されている。もう1つのユニットも同様の構成になっている。
切換弁6は図1に油圧記号で示す3ポート3ポジションの切換弁であり、濃縮海水の供給ポート、排出ポート、制御ポートCPを備え、高圧の濃縮海水と制御ポートを連通して濃縮海水をチャンバーに導入するポジション、すべてのポートを閉止するポジション、制御ポートと排出ポートを連通してチャンバーから濃縮海水を排出するポジションの3つの流路を切り換える。切換弁6が濃縮海水を制御ポートCPに連通するポジションにすると、エネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3のすべてに濃縮海水が供給される。3つのエネルギー回収チャンバーに濃縮海水を均等に供給するために、分岐流路は各チャンバーへの流路抵抗が等しくなるようになっている。また、切換弁6をエネルギー回収チャンバーから排出ポートに連通するポジションにすると、エネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3のすべてから濃縮海水が排水される。
方向切換弁7は図1に油圧記号で示す逆止弁を2個並列に配置したバルブであり、一方が昇圧された海水を排出してブースターポンプへ接続される流路に、もう一方が海水をチャンバーに供給する流路に接続されている。そして、これらの逆止弁は弁前後の圧力に操作されて開閉するもので、切換弁6の切り換え動作によって、エネルギー回収チャンバーの内部の圧力が濃縮海水で昇圧された場合、エネルギー回収チャンバーの海水がブースターポンプ側へ流れる流路に配置した逆止弁が開き、海水供給側に配置した逆止弁はチャンバー内部の圧力によって閉止される。切換弁6の切り換えによって、エネルギー回収チャンバーが濃縮海水の排水側流路に切り換わった場合、海水供給側の逆止弁の海水供給側がエネルギー回収チャンバーの内部圧力より低圧になり、海水供給側の逆止弁が開く。
図1に示す装置は、3つのエネルギー回収チャンバーに接続されている切換弁6および方向切換弁7で構成されるユニットを2つ備えており、2つの切換弁6の動作をエネルギー回収チャンバーへの濃縮海水の供給と、濃縮海水の排水を交互に繰り返すことで、常にエネルギー回収装置から高圧の海水をブースターポンプ側へ供給する動作を行う。
本発明の特徴は、(1)エネルギー回収チャンバーにピストンを内蔵せずに、濃縮海水と海水の流体どうしを押し引きして圧力伝達および海水供給を行う方式であること、(2)1台の切換弁の制御ポートに接続するエネルギー回収チャンバーを複数個で構成した点である。
本発明によれば、濃縮海水の切換を行う切換弁6の1つの制御ポートCPに複数のエネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3を接続するようにしたので、小径の入手性がよい複数のチャンバーでエネルギー回収装置を構成することができる。
なお、ピストンがある形態のエネルギー回収装置(図9,図10,特許文献1)などに、本発明を適用しようとすれば、複数のチャンバーにピストンを内蔵することになる。複数のピストンはそれぞれ独立して動作するため、切換弁とチャンバーの分岐流路の僅かな流路抵抗の差や、ピストンとチャンバーの摺動の差により、チャンバーの同一位置に制御できないことは容易に想像がつく。このため、複数のピストンのうちチャンバー端部に衝突して、切換後に別のチャンバーのピストンが別な端部に衝突する制御不能な状態に陥ってしまう。
これに対して、本発明においては、ピストンがなく、濃縮海水で海水を直接加圧する方式のエネルギー回収チャンバーとするため、ピストンが衝突することなく制御することができる。切換弁とチャンバーの分岐流路の僅かな流路抵抗の差により濃縮海水と海水の境界領域がピストンと同様にチャンバーのいずれかの端部に移動することはあるが、常に濃縮海水と海水が入れ替わるので、流路抵抗のアンバランスがあっても、そのアンバランスは蓄積されない。濃縮海水によって濃度が高くなった海水が逆浸透膜分離装置側に供給されないように、海水を濃縮海水より僅かに多くチャンバーに吸込むように制御することができる。
図2は、図1に示すエネルギー回収装置11における1つのエネルギー回収チャンバー20を示す図である。図2に示すように、エネルギー回収チャンバー20は、長尺の円筒形状のチャンバー本体21と、チャンバー本体21の両開口端を閉塞する端板22を備えている。チャンバー本体21内にはチャンバーCHが形成され、一方の端板22の位置に濃縮海水ポートP1が形成され、他方の端板22の位置に海水ポートP2が形成される。濃縮海水ポートP1および海水ポートP2は円筒形状のチャンバー本体21の中心軸上に配置されている。
本実施形態においては、エネルギー回収チャンバー20は縦置きに設置されている。すなわち、長尺の円筒形状のチャンバー本体21は、チャンバーの長手方向(軸方向)が垂直方向に配置されており、濃縮海水ポートP1はチャンバーCHの下側で濃縮海水を給排水するようにチャンバーの下側に設けられ、海水ポートP2はチャンバーCHの上側で海水を給排水するようにチャンバーの上側に設けられている。濃縮海水ポートP1および海水ポートP2は、エネルギー回収チャンバー20の内径Dより小径の内径dの流路となっている。チャンバーCHの全長はLであり、チャンバーCH内には、濃縮海水ポートP1および海水ポートP2からそれぞれ軸方向にL1だけ離間した位置に第1多孔板31を配置し、さらに第1多孔板31から軸方向にL2だけ離間した位置に第2多孔板32を配置している。
図3(a)は、第1多孔板31及び第2多孔板32を示す平面図である。図3(a)に示すように、多孔板31、32は円形状の平板に小径の孔hが均等間隔で多数形成された、いわゆるパンチングプレートからなっている。多数の小径の孔hは千鳥状に配列されている。図3(b)は図3(a)のA部の拡大図であり、小径の孔hはいわゆる60°千鳥と呼ばれる配置で、それぞれの孔の中心線の角度αが60°に交差するような位置に孔が空けられており、孔の直径がφdh、孔の中心間距離(ピッチ)がpとなっている。このように、各ポートP1,P2の近傍に流体の整流を行う2枚の多孔板31,32を配置することによって、小径のポートP1,P2から流入する流れを大径のチャンバーCH内に均一に流入させるようにする。
すなわち、第1多孔板31および第2多孔板31により、各ポートP1,P2からチャンバーに流れ込む局所的な流れを図2のLaで示す領域において均一になるようにしている。Laで示す領域において流れを均一にする手段としては、2枚の多孔板を配置するのが構成上最もシンプルである。多孔板を2枚配置したのは、1枚では流れの均一化作用が十分ではなく、3枚配置した場合には2枚配置した場合と比較して実質的な差はないということから、多孔板を2枚配置する構成にした。
多孔板は孔の配列、小径の孔hの直径φdh、ピッチpで多孔板の全面積に対する孔の面積の比が計算される。図3に示す60°千鳥配置の場合、孔の直径φdh、ピッチpは開口率をFとすると、F=(90.6×dh)/pで計算される。
なお、多孔板は流れに所望の抵抗を与え且つ均一に分散する作用を得る機能を有するものであればよく、別な配置、孔形状の多孔板でもよく、金属線を交互に編みこんだ金属メッシュにすることもできる。
ここで、均一な流れとはチャンバーCH内のある水平断面での流れ速度と方向が一様であることを意味する。すなわち、図2のLaで示す領域においてチャンバーCH内における縦方向の任意の水平断面(評価面)での流れが図示した矢印の長さを流速、向きを流れ方向とすると、いずれの矢印も同じ長さで同じ向きであることを意味する。この流れはチャンバーCH内に配置した多孔板31,32の開口率と2枚の多孔板31,32の配置位置により調整可能であり、解析により最適な寸法、多孔板の開口率、配置位置を決定する。
多孔板31,32を通って領域Laに均一に流入した濃縮海水と海水は、比重の差により上下に分離しようとし、同時にチャンバー断面積で上下方向に一様な流れが形成されるので、濃縮海水と海水の境界部Iが維持され、全体として濃縮海水と海水の境界部Iを維持したまま、すなわち濃縮海水と海水の混合を抑制しながら、濃縮海水によって海水を加圧し押し出すことができる。
図4は、本発明のエネルギー回収装置の他の実施形態を示す側面図である。図4に示すように、切換弁6の1つの制御ポートCPに集合管41と分岐管42で構成される管路部材40が接続され、3つに分岐した分岐管42にエネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3が接続されている。
図5は図4のV−V線矢視図である。図5に示すように、エネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3は、3本のチャンバーの中心が正三角形になるように配置されている。図4に示す管路部材40における集合管41と分岐管42は一体に鋳物で製造されており、濃縮海水が切換弁6の制御ポートCPから3つのチャンバー20−1,20−2,20−3に均一に流れるような内部流路形状としている。同様に、エネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3の上側に設けた管路部材43も集合管44と分岐管45とが一体となっており、海水が3つのチャンバー20−1,20−2,20−3に均一に流れるような内部流路形状になっている。管路部材43の集合管44は、チェック弁1とチェック弁2とを備えたチェック弁ユニットから構成される方向切換弁7に接続されている。各チャンバー20−1,20−2,20−3と分岐管42,45とはフランジによって接続されている。
図4および図5に示すように、管路部材40によって、切換弁6の制御ポートCPから3本のチャンバー20−1,20−2,20−3までの流路をそれぞれ同一になるようにして分岐による流路抵抗による各チャンバー内の状態の差異を小さくしている。同様に、管路部材43によって、方向切換弁7から3本のチャンバー20−1,20−2,20−3までの流路をそれぞれ同一になるようにして分岐による流路抵抗による各チャンバー内の状態の差異を小さくしている。各チャンバー20−1,20−2,20−3には、第1多孔板31および第2多孔板32が配置されている。
なお、図4および図5に示す実施形態においては3本のチャンバー構成としたが、同様に集合管41,44の軸心に等配に4本,5本とチャンバー数を増加することが可能である。すなわち、図4および図5に示す実施形態においては集合管41,44の軸心Oを中心として3本のチャンバー20−1,20−2,20−3が等角度間隔で配置されているが、軸心Oを中心として4本,5本,またはそれ以上のチャンバーを等角度間隔で配置することが可能である。
図6は、本発明のエネルギー回収装置の他の実施形態を示す斜視図である。図6に示すように、複数のエネルギー回収チャンバー20−1,20−2,20−3,20−4,20−5は横並びに配置され、1つの切換弁6の制御ポートCPに接続された集合管51から分岐した5本の分岐管52は、それぞれエネルギー回収チャンバー20−1〜20−5に接続されている。そして、エネルギー回収チャンバー20−1〜20−5の反対側(上方)は分岐管53から集合管54に接続され、1つの方向切換弁7に接続されている。
図6においては、奥行き方向(紙面と直交する方向)に同様のエネルギー回収装置(エネルギー回収チャンバー20−1〜20−5,切換弁6,方向切換弁7からなる)を配置することで、さらなる大容量を処理する場合の一例を示している。
このように、1つの切換弁6に複数のエネルギー回収チャンバー20−1〜20−5を接続することで、切換弁の数を少なく構成することできるので、チャンバーとして安価で、流通性のよいものを入手できることに加え、切換弁6や方向切換弁7をまとまった箇所に集約できるので設備のメンテナンスが容易となる。各エネルギー回収チャンバー20−1〜20−5は、第1多孔板31,第2多孔板32(図2参照)により整流作用をもたせた簡易な構成で実現でき、ピストンが無いので定期交換や消耗品交換などのメンテナンスは不要である。
なお、図6に示すように、集合管51,54に段階的に分岐管52,53を接続すると、それぞれのチャンバー20−1〜20−5に流入する流路抵抗に差異が生じる。このため、図7に示すように、分岐管52(又は53)の分岐流路内に外部から調整できる邪魔板などの抵抗体55を設けて、それぞれの流路抵抗の差を少なくする機構を設ける。図7に示す抵抗体55は、平板がシャフトで外部から回転できる構成になっており、図示するように平板が流路を塞ぐようにすれば流路抵抗が増し、図示する回転角に対して90度回転させれば流路抵抗が減少する。
あらかじめ、流れ解析などで均一に流れるための流路抵抗を算出しておき、算出された流路抵抗となるように円板などで調整しておき、図7に示すような外部調整可能な流路抵抗を付け、実際の各チャンバーの流量などから微調整するようにすればよい。
各チャンバーの流量はチャンバーの外部から計測可能な超音波流量計を用いて調整のみに利用するようにすれば、設備や装置に常設した流量計を必要としない。
図8は図6の装置構成に相当する回路図である。図8の回路構成は、チャンバーの個数が5個に増加した点を除いて図1に示す回路構成と同様である。図8の分岐流路上の絞りが図7の流路抵抗に相当する。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
1 海水供給ライン
2 高圧ポンプ
3 吐出ライン
4 逆浸透膜分離装置
5 濃縮海水ライン
6 切換弁
7 方向切換弁
8 ブースターポンプ
9 バルブ
10 エネルギー回収チャンバー
11 エネルギー回収装置
17 濃縮海水排出ライン
20,20−1,20−2,20−3 エネルギー回収チャンバー
21 チャンバー本体
22 端板
31 第1多孔板
32 第2多孔板
40,43 管路部材
41,44,51,54 集合管
42,45,52,53 分岐管
55 抵抗体
P1 濃縮海水ポート
P2 海水ポート

Claims (8)

  1. ポンプによって昇圧した海水を逆浸透膜分離装置に通水して淡水と濃縮海水に分離して海水から淡水を生成する海水淡水化システムにおいて前記逆浸透膜分離装置から吐出される濃縮海水の圧力エネルギーを前記海水の圧力エネルギーに変換するエネルギー回収装置であって、
    内部に濃縮海水および海水を収容する空間を有し、長手方向を鉛直に配置した円筒形状の複数のチャンバーと、
    前記各チャンバーの下部に設けられ、濃縮海水の給排水を行う濃縮海水ポートと、
    前記各チャンバーの上部に設けられ、海水の給排水を行う海水ポートと、
    濃縮海水の給排水を行う前記濃縮海水ポートに接続された濃縮海水給排水バルブとを備え、
    前記濃縮海水給排水バルブの給排水ポートと前記複数のチャンバーの濃縮海水ポートとは、集合管と分岐管で構成される管路部材によって接続したことを特徴とするエネルギー回収装置。
  2. 海水の給排水を行う前記海水ポートに接続された海水給排水バルブを備え、
    前記海水給排水バルブにおいて海水の給排水を行う給排水ポートを分岐して前記複数のチャンバーの海水ポートと接続したことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー回収装置。
  3. 前記円筒形状の複数のチャンバーを所定の軸心を中心として等角度間隔に配置し、前記濃縮海水給排水バルブの給排水ポートから前記複数のチャンバーの濃縮海水ポートへ接続する流路を前記所定の軸心を中心として等角度間隔に形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギー回収装置。
  4. 前記円筒形状の複数のチャンバーを所定の軸心を中心として等角度間隔に配置し、前記海水給排水バルブの給排水ポートから前記複数のチャンバーの海水ポートへ接続する流路を前記所定の軸心を中心として等角度間隔に形成したことを特徴とする請求項2に記載のエネルギー回収装置。
  5. 前記濃縮海水給排水バルブの給排水ポートを分岐して前記複数のチャンバーの濃縮海水ポートと接続する各分岐流路内に調整可能な流路抵抗を配置したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエネルギー回収装置。
  6. 前記海水給排水バルブの給排水ポートと前記複数のチャンバーの海水ポートとは、集合管と分岐管で構成される管路部材によって接続したことを特徴とする請求項2乃至のいずれか一項に記載のエネルギー回収装置。
  7. 前記各チャンバー内において濃縮海水ポート側に配置されるとともに互いに離間して配置された2つの多孔板であって、第1多孔板と、該第1多孔板より前記濃縮海水ポートから離間して配置された第2多孔板と、
    前記各チャンバー内において海水ポート側に配置されるとともに互いに離間して配置された2つの多孔板であって、第1多孔板と、該第1多孔板より前記海水ポートから離間して配置された第2多孔板とを備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のエネルギー回収装置。
  8. ポンプによって昇圧した海水を逆浸透膜分離装置に通水して淡水と濃縮海水に分離して海水から淡水を生成する海水淡水化システムにおいて、
    前記逆浸透膜分離装置から吐出される濃縮海水の圧力エネルギーを前記海水の圧力エネルギーに利用変換する請求項1乃至のいずれか一項に記載のエネルギー回収装置を備えたことを特徴とする海水淡水化システム。
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