JP6010313B2 - 鍵盤楽器のペダル装置 - Google Patents

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本発明は、電子ピアノなどにおいて、ペダル効果を付与するために用いられる鍵盤楽器のペダル装置に関する。
従来の電子ピアノのペダル装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このペダル装置は、フレームと、このフレームに上下方向に回動自在に支持されたペダルと、ペダルの下側に配置された第1および第2コイルばねなどを備えている。第1コイルばねは、第2コイルばねよりも小径で長さが大きく、第2コイルばねの内側に同心状に配置されるとともに、第2コイルばねの上方に突出し、ペダルの下面に当接している。
このペダル装置では、踏込み操作に伴ってペダルが下方に回動すると、まず第1コイルばねが圧縮され、そのばね力がペダルに作用する。その後、ペダルの踏込み量が所定値に達したときに、ペダルが第2コイルばねに当接することによって、第2コイルばねが圧縮され、そのばね力がさらにペダルに作用する。このように、第1および第2コイルばねのばね力を段階的に作用させることによって、アコースティックピアノのダンパーペダルにおいて、ダンパーの押し上げ開始時(掛かり初め)にペダルに作用する荷重(以下「ペダル荷重」という)が急激に増大するという特性を再現し、アコースティックピアノに近似したペダルタッチ感を得るようにしている。
特開2009−128767号公報
アコースティックのペダル装置では一般に、ペダルの支点などの回動部に作用する摩擦抵抗などの影響により、ペダル荷重は、ペダルの踏込み時と踏込み後では異なり、前者の方が大きいという特性がある。また、演奏を行う際、踏込み時には、ペダル荷重がある程度、大きい方がペダルをきめ細かくコントロールしやすいのに対し、踏み込んだ後には、負荷となるペダル荷重はより小さい方がよいため、上記のようなペダル荷重の特性は、演奏性およびペダルの操作性の観点からも好ましい。
これに対し、上述した従来のペダル装置では、ペダル荷重として、第1および第2コイルばねの変形量に応じて一義的に定まるばね力がペダルに作用する。このため、ペダル荷重がペダルの踏込み時と踏込み後では変わらないので、上述した好ましいペダル荷重の特性を得ることができず、アコースティックピアノとの違和感が生じるとともに、演奏性も低下してしまう。
また、第1および第2コイルばねを、ペダルの下側の狭い空間に同心状に二重に配置しなければならないため、構成が複雑で、組立てが容易でないとともに、例えば、所望のペダル荷重の特性を得るための調整も容易に行うことができない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、構成が単純であるとともに、アコースティックピアノに近似した良好なペダルタッチ感を得ることができる鍵盤楽器のペダル装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するため、本発明の請求項1による鍵盤楽器のペダル装置は、ガイド部および前方に開放する開口を有するシャーシと、シャーシに回動自在に支持され、シャーシの開口から前方に突出し、踏込み操作されたときにシャーシのガイド部に沿って下方に回動するペダルと、ペダルを上方に付勢するとともに、踏込み操作後に復帰させるための付勢手段と、シャーシのガイド部に設けられ、回動するペダルに摩擦力を付与する摩擦材と、を備え、摩擦材は、その下部にペダル側に突出する突出部を有することを特徴とする。
この鍵盤楽器のペダル装置では、ペダルは、踏込み操作されたときに、付勢手段の付勢力に抗して、シャーシのガイド部に沿って下方に回動し、踏込み操作後には、付勢手段の付勢力によって上方に復帰回動する。このペダルの回動中、ペダルには、その回動方向にかかわらず、付勢手段から、その変形量に応じた上向きの付勢力が作用する。また、シャーシのガイド部には、摩擦材が設けられている。そして、この摩擦材から、ペダルの踏込み操作時には、下方に回動するペダルに、その回動方向と反対方向である上向きの摩擦力が作用する一方、踏込み操作後には、上方に復帰回動するペダルに、その回動方向と反対方向である下向きの摩擦力が作用する。
以上の結果、踏込み操作時のペダル荷重(以下「行き荷重」という)は、付勢手段の付勢力と摩擦材の摩擦力との和になるのに対し、踏込み操作後のペダル荷重(以下「戻り荷重」という)は、付勢手段の付勢力と摩擦材の摩擦力との差になる。これにより、行き荷重が戻り荷重よりも大きいというペダル荷重の特性を実現でき、アコースティックピアノに近似した良好なペダルタッチ感が得られるとともに、演奏性を向上させることができる。
また、本発明のペダル装置は、付勢手段に加えて、シャーシのガイド部に摩擦材を設けるだけでよいので、2つのコイルばねを必要とする従来のペダル装置と比較して、より単純に構成することができる。
さらに、上記の構成によれば、ペダルの下方への回動の途中で、ペダルの側面が摩擦材の突出部に接触するようになることで、摩擦材の摩擦力が急激に増大する。これにより、例えば、アコースティックピアノのダンパーペダルにおける、ダンパーの掛かり初めにペダル荷重が急激に増大するという特性を実現でき、アコースティックピアノにさらに近似した良好なペダルタッチ感を得ることができる。
請求項に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器のペダル装置において、ガイド部に取り付けられ、ペダルを側方に付勢するための板ばねをさらに備え、板ばねに摩擦材が取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、シャーシのガイド部に取り付けられた板ばねに摩擦材が取り付けられている。この板ばねの弾性により、摩擦材の寸法や組立の誤差などによる摩擦力のばらつきを良好に吸収できるとともに、例えば板ばねを曲げることによって、摩擦力の大きさを容易に調整することができる。
本発明を適用したペダル装置を用いた電子ピアノの斜視図である。 ペダル装置を上方から見た斜視図である。 ペダルの非踏込み状態におけるペダル装置の一部を破断した側面図である。 ペダルの(a)上方から見た斜視図、および(b)下方から見た斜視図である。 シャーシを下方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態によるペダル装置を、ペダルを破断した状態で示す正面図である。 図6のダンパーペダルの部分を拡大して示す拡大正面図である。 第1実施形態によって得られるペダル荷重の一例を示す図である。 第2実施形態によるペダル装置を示す、図7と同様の拡大正面図である。 第2実施形態によって得られるペダル荷重の一例を示す図である。 第3実施形態によるペダル装置を示す、図7と同様の拡大正面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明を適用したペダル装置1を用いた電子ピアノ2を示している。この電子ピアノ2は、鍵盤3などを有するピアノ本体4と、ピアノ本体4を支持する左右の脚5、5を備えている。ペダル装置1は、左右の脚5、5の下部間に連結されたペダル土台6の中央に設けられており、ペダル土台6から前方に突出する3本のペダル7(右側から順にダンパーペダル7a、ソステヌートペダル7bおよびソフトペダル7c)を有している。
図2および図3に示すように、ペダル装置1は、上記の3本のペダル7に加えて、これらのペダル7を回動自在に取り付けたシャーシ8と、各ペダル7の踏込み量を検出するための光センサ9およびプリント基板10と、ペダル7を付勢するとともに、踏込み操作後に復帰させる付勢手段としてのコイルばね11と、シャーシ8の下面に取り付けられた押さえ板12と、押さえ板12に取り付けられたアジャスタボルト13などを備えている。
図4に示すように、各ペダル7は、ペダル本体14とカバー15をねじ16を用いて一体に組み立てたものである。ペダル本体14は、通常のペダルと同様、真鍮などの金属で構成され、前後方向に延びており、後部は幅が一定で、前部は、緩やかに拡幅するとともに丸みをもった形状になっている。また、ペダル本体14は、周縁部が短く垂下し、下方に開放した浅い中空状に形成されており、その側壁は、下方に向かうにつれて拡幅するようなテーパ状に形成されている(図7など参照)。
カバー15は、合成樹脂、例えば白色のポリアセタールの成形品で構成され、前面および底面が開放した中空状に形成されている。カバー15の上面の前部は、光センサ9の発光素子9aからの光を反射するための平坦な反射面部15aになっており、また、上面の後部には、断面半円形の被支持凹部17が左右方向に延びるように形成されている。
また、カバー15の前端部には逆U字状のつば部18が設けられ、カバー15の左右の側壁の下端部にはそれぞれ、側方に突出する遮光用のひれ部19が、前後方向に延びるように形成されている。さらに、カバー15の天壁の下面には、コイルばね11を位置決めするための位置決め用突起20(図4(b)参照)が設けられている。
図4に示すように、以上の構成のカバー15にペダル本体14の後部が下側から嵌め込まれ、両者14、15はねじ16で互いに固定されている。この状態では、ペダル本体14の後部はカバー15で覆われ、ペダル本体14の前部は、カバー15から前方に突出している。また、カバー15の位置決め用突起20にコイルばね11が嵌められることで、コイルばね11がペダル7の所定の位置に位置決めされる。
図5に示すように、シャーシ8は、左右方向に長い直方体状のものであり、ABSなどの合成樹脂の成形品で構成されている。シャーシ8には、下方に開放する3つのペダル収容部21が左右方向に並設されており、シャーシ8の前壁には、ペダル収容部21にそれぞれ連なり、下方および前方に開放する3つの開口22が形成されている。各ペダル収容部21にはペダル7のカバー15の部分が収容され、ペダル本体14は、開口22を通って前方に突出している。
図3および図5に示すように、シャーシ8には、各ペダル収容部21の上方の位置に、支点部23が設けられている。この支点部23は、左右方向に延びるとともに、U字形の断面を有し、その下端部は半円形に形成されている。この支点部23にカバー15の被支持凹部17が係合しており、それにより、ペダル7は、支点部23を中心としてシャーシ8に回動自在に支持されている。
また、ペダル収容部21の左右の内側面の上部には、ガイドブロック部24、24が前後方向に延びるように設けられ、その前側には、左右両側に拡幅されたガイド孔25が連なり、さらに、シャーシ8の開口22の左右の内側面は、ガイド面26、26になっている。これらのガイドブロック部24、24の間、ガイド孔25、およびガイド面26、26の間に、ペダル7のカバー15のつば部18以外の部分、つば部18、およびペダル本体14がそれぞれ収容または通されており、ペダル7は、回動時にこれらのガイド要素24〜26によって案内される。
図6および図7に示すように、ダンパーペダル7aが設けられた開口22のガイド面26、26にはそれぞれ、摩擦シート27が貼り付けられている。各摩擦シート27は、所定の一定の厚さを有しており、下方に向かって拡幅するペダル本体14の側壁の下端部が常時、接触している。また、摩擦シート27は、摩擦係数が大きく、かつ柔らかい弾性材料、例えばフェルトやゴムで構成されている。
図2に示すように、プリント基板10は、シャーシ8に沿って左右方向に延び、シャーシ8の上面にねじ28で固定されており、発音制御装置(図示せず)に接続されている。また、光センサ9は、プリント基板10の裏面の各ペダル7に対応する位置に設けられている。図3に示すように、光センサ9は、発光素子9aおよび受光素子9bを有する反射型のものである。具体的には、発光素子9aからカバー15の反射面部15aに向かって放射され、反射面部15aで反射された光を受光素子9bで受光するように構成されており、それらの発光および受光のタイミングの時間差に基づいて、ペダル7の踏込み量Sが検出される。
押さえ板12は、シャーシ8の下面に、そのペダル収容部21および開口22をふさぐように固定され、ペダル7およびコイルばね11を下方に抜け出ないように保持するとともに、踏込み操作されたペダル7の下限位置を規制するストッパとして機能する。押さえ板12は、折り曲げ加工された1枚の鋼板で構成されており、左右方向に延びるとともに、図3に示すような所定の断面形状を有している。
押さえ板12には、各ペダル7に対応する位置に、コイルばね11の位置決め用の3つの突起(図示せず)が設けられ、押さえ板12の中央には、アジャスタボルト13がねじ込まれるねじ孔(図示せず)が形成されている。
また、押さえ板12の前側の上面には、各ペダル7に対応する位置に、フェルトや硬質ゴムなどで構成された3つの下クッション29が貼り付けられており、また、その上方に位置するシャーシ8の開口22の上縁部にも、同様の上クッション30が貼り付けられている(図3参照)。
アジャスタボルト13は、ペダル装置1の中央に配置されており、押さえ板12のねじ孔にねじ込まれたボルト部13aと、ボルト部13aの下端部に固定された円板状の圧接部13bを有している。アジャスタボルト13は、それを回すことによって、圧接部13bが床Fに圧接された状態で設置され、ペダル7の踏込み操作の際に作用する下向きの荷重を支持する。
次に、上述した構成のペダル装置1の動作を説明する。図3に示す非踏込み状態では、ペダル7は、コイルばね11の付勢によって、上側に位置し、ペダル本体14が上クッション30に当接しており、ほぼ水平になっている。
この非踏込み状態から、ペダル本体14が踏み込まれると、ペダル7は、コイルばね11のばね力に抗し、これを圧縮しながら、支点部23を中心として下方に回動する。この回動の際、ペダル7は、そのペダル本体14が摩擦シート27、27に接触した状態で、シャーシ8のガイド面26などによって案内される。また、ペダル7の下方への回動は、ペダル本体14が下クッション29に当接することによって規制される。踏込み操作の終了後、ペダル7は、コイルばね11のばね力によって上方に回動し、上クッション30に当接することによって、非踏込み状態に復帰する。
図8は、このペダル7の操作に伴って得られるペダル荷重の一例を示す。上述したペダル7の回動中、ペダル7には、その回動方向にかかわらず、コイルばね11から、その変形量に応じた上向きのばね力が作用する。このため、ペダル荷重Lは、ペダル7の踏込み量(回動量)Sに対して直線的に増加する。
また、踏込み操作時には、下方に回動するペダル7に、摩擦シート27から、ペダル7の回動方向と反対方向である上向きの摩擦力が作用する。したがって、踏込み操作時のペダル荷重L(行き荷重)は、基本的に、コイルばね11のばね力と摩擦シート27の摩擦力との和になる。
これに対し、踏込み操作の終了後には、上方に復帰回動するペダル7に、摩擦シート27から、ペダル7の回動方向と反対方向である下向きの摩擦力が作用する。したがって、踏込み操作後のペダル荷重L(戻り荷重)は、基本的に、コイルばね11のばね力と摩擦シート27の摩擦力との差になるため、図8に示すように、上述した行き荷重よりも小さくなる。
なお、踏込み操作の開始時および終了時にそれぞれ、ペダル荷重Lが大きな傾きで増大しているのは、前者の場合には、静止しているペダル7などをその慣性に抗して回動させるためであり、後者の場合には、ペダル7が当接した後に、下クッション29がある程度、圧縮されるためである。
以上のように、ペダル7を操作した際に、行き荷重が戻り荷重よりも大きいというペダル荷重の特性を実現でき、アコースティックピアノに近似した良好なペダルタッチ感が得られるとともに、演奏性を向上させることができる。
また、摩擦シート27がフェルトやゴムで構成されているので、比較的大きな摩擦力をペダル7に安定して作用させるとともに、ペダル7の回動に伴う雑音を抑制することができる。さらに、コイルばね11に加えて、シャーシ8のガイド面26、26に摩擦シート27を設けるだけでよいので、2つのコイルばねを必要とする従来のペダル装置と比較して、より単純に構成することができる。
次に、図9を参照しながら、本発明の第2実施形態によるペダル装置について説明する。なお、同図では、第1実施形態と同じ構成要素については、同じ参照符号が付されている。図7との比較から明らかなように、本実施形態は、上述した第1実施形態と比較し、摩擦シートの形状のみが異なっており、他の構成は同じである。
本実施形態では、シャーシ8の左右のガイド面26、26にそれぞれ、ガイド壁31が設けられている。各ガイド壁31は、ガイド面26と平行に延びるとともに、下端部は内方に突出している。摩擦シート32は、第1実施形態の摩擦シート27と同様、フェルトやゴムで構成され、ガイド壁31の厚さの分、摩擦シート27よりも薄い一定の厚さを有しており、ガイド壁31の表面に貼り付けられている。
以上のように取り付けられた摩擦シート32は、ガイド壁31の表面に沿うように形成され、ガイド面26と平行な直線部32aと、直線部32aの下端部から段部32bを介して下方に延び、ペダル7側に突出する突出部32cとを有する。また、摩擦シート32の直線部32a、32aの間の間隔は、第1実施形態の摩擦シート27、27の間の間隔と同じに設定されており、図9に示すように、非踏込み状態では、ペダル7のペダル本体14は、摩擦シート32、32の直線部32a、32aの下端部付近に接触している。
この非踏込み状態からペダル7が踏み込まれると、ペダル7は、ペダル本体14が摩擦シート32、32の直線部32a、32aに接触した状態で、下方に回動する。したがって、この状態において得られるペダル荷重Lは、図10に示すように、第1実施形態の場合と同様になる。
ペダル7がさらに回動し、その踏込み量Sが所定値に達すると、ペダル本体14が摩擦シート32の段部32bを経て突出部32cに接触するようになることで、摩擦シート32の摩擦力が急激に増大する。これにより、例えば、アコースティックピアノのダンパーペダルにおける、ダンパーの掛かり初めにペダル荷重が急激に増大するという特性を実現でき、アコースティックピアノにさらに近似した良好なペダルタッチ感を得ることができる。
次に、図11を参照しながら、本発明の第3実施形態によるペダル装置について説明する。なお、同図では、第1および第2実施形態と同じ構成要素については、同じ参照符号が付されている。図7および図9との比較から明らかなように、本実施形態は、第1および第2実施形態と比較し、摩擦シートを板ばねを介して設けた点が異なっており、他の構成は同じである。
この板ばね41は、シャーシ8の左側のガイド面26の上部にねじ43で取り付けられており、そこからガイド面26とほぼ平行に下方に延びる直線部41aと、その下端部から段部41bを介して下方に延び、内方に突出する突出部41cで構成されている。摩擦シート42は、フェルトやゴムで構成され、第2実施形態の摩擦シート32と同程度の一定の厚さを有しており、板ばね41の表面に貼り付けられている。その結果、摩擦シート42には、ガイド面26とほぼ平行な直線部42aと、その下端部から段部42bを介して下方に延び、ペダル7側に突出する突出部42cが形成されている。
一方、シャーシ8の右側のガイド面26には、それと平行なガイド壁44が設けられており、ガイド壁44の表面に摩擦シート45が貼り付けられている。図11に示すように、非踏込み状態では、ペダル7のペダル本体14は、左側の摩擦シート42の直線部42aの下端部付近と右側の摩擦シート45に接触しており、板ばね41によって同図の右方に付勢されている。
この非踏込み状態からペダル7が踏み込まれると、ペダル7の踏込み量Sが所定値に達するまでは、ペダル本体14が摩擦シート42の直線部42aと摩擦シート45に接触し、踏込み量Sが所定値に達した後には、ペダル本体14が摩擦シート42の段部42bを経て突出部42cに接触するようになる。
したがって、本実施形態においても、図10に示す、第2実施形態と同様のペダル荷重Lを得ることができる。これに加えて、板ばね41の弾性により、摩擦シート42、45の寸法や組立の誤差などによる摩擦力のばらつきを良好に吸収できるとともに、例えば板ばね41を曲げることによって、摩擦力の大きさを容易に調整することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、摩擦シート27、32、42などをシャーシ8のガイド面26に設けているが、これに代えてあるいは加えて、シャーシ8のガイドブロック部24の表面やガイド孔25の内側面に設けてもよい。また、実施形態では、摩擦シート27などをシャーシ8側に配置しているが、これに代えてあるいは加えて、ペダル7のペダル本体14などの側面などに設けてもよい。
さらに、第2および第3実施形態では、段差を有するガイド壁31や板ばね41に一定の厚さの摩擦シート32、42を取り付けることによって、摩擦シート32、42に段差を形成したが、これに代えて、ガイド壁31の表面や板ばね41を直線状とし、摩擦シートに直接、段差を設けるようにしてもよい。このような段差は、例えばフェルトなどを部分的に2枚重ねすることによって、容易に形成できる。
また、実施形態では、ペダル7を付勢する付勢手段として、コイルばね11を用いているが、板ばねなどの他の種類のばねを含む適当な付勢手段を採用してもよい。さらに、第3実施形態では、板ばね41を一方のガイド面26だけに設けているが、両方のガイド面26、26に設けてもよく、それにより、ペダル7をバランス良く案内しながら、摩擦シート42の摩擦力をペダル7により安定的に作用させることができる。あるいは、第3実施形態における段差を有する板ばね41および摩擦シート42に代えて、直線状の板ばねをペダル7側に向かって斜め下方に延びるように配置し、その表面に摩擦シートを貼り付けてもよい。
また、実施形態では、ペダル7のペダル本体14の左右の側壁が、下方に向かうにつれて拡幅するようなテーパ状に形成されているが(図7など参照)、これに代えて、側壁の全体または摩擦シートに接触する下端部を非テーパ状としてもよく、あるいはこの下端部にRを形成してもよい。さらに、実施形態では、本発明をダンパーペダル7aだけに適用しているが、ソステヌートペダル7bやソフトペダル7cに適用してもよいことは、もちろんである。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することができる。
1 ペダル装置
2 電子ピアノ(鍵盤楽器)
7 ペダル
8 シャーシ
11 コイルばね(付勢手段)
14 ペダル本体
22 開口
24 ガイドブロック部(ガイド部)
25 ガイド孔(ガイド部)
26 ガイド面(ガイド部)
27 摩擦シート(摩擦材)
32 摩擦シート(摩擦材)
32c 突出部
41 板ばね
42 摩擦シート(摩擦材)
42c 突出部
45 摩擦シート(摩擦材)

Claims (2)

  1. ガイド部および前方に開放する開口を有するシャーシと、
    当該シャーシに回動自在に支持され、当該シャーシの前記開口から前方に突出し、踏込み操作されたときに前記シャーシの前記ガイド部に沿って下方に回動するペダルと、
    当該ペダルを上方に付勢するとともに、前記踏込み操作後に復帰させるための付勢手段と、
    前記シャーシの前記ガイド部に設けられ、回動する前記ペダルに摩擦力を付与する摩擦材と、
    を備え、
    前記摩擦材は、その下部に前記ペダル側に突出する突出部を有することを特徴とする鍵盤楽器のペダル装置。
  2. 前記ガイド部に取り付けられ、前記ペダルを側方に付勢するための板ばねをさらに備え、
    当該板ばねに前記摩擦材が取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤楽器のペダル装置。
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