JP6009143B2 - ウレタン樹脂組成物、硬化体及び光半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ウレタン樹脂組成物、硬化体及び該硬化体を用いた光半導体装置に関する。
光半導体装置では、光半導体素子を保護するために樹脂組成物を硬化することによって封止部材を成型する。樹脂組成物の硬化、成型は、通常、ケース内やリードフレームのキャビティ内に注型するポッティング法や、成型装置内の成型金型によって形成されるキャビティ内に樹脂組成物を充填する液状トランスファー成型法や、コンプレッション成型法等で行われる。このとき、透明樹脂とリードフレームのみで光半導体装置の形状を形成する構造や、透明樹脂でレンズ形状を形成する構造においては、硬質な透明樹脂が求められる。また、各種の実装信頼性を確保するために硬化体のガラス転移温度は高い方が好ましい。硬質、高ガラス転移温度の硬化体を得るには、架橋密度を高く設定することが一般的である。
一方、ポリイソシアネート成分とポリイソシアネート成分との反応で得られるポリウレタン樹脂は、ポリオールやイソシアネートに多様な構造を選択することによって各種物性の硬化体を得ることができる。ウレタン樹脂系においても高架橋密度を得るには、ポリオール成分に短鎖長の多官能ポリオール化合物を含有することが有効である。例えば、特許文献1では、硬質で高いガラス転移温度を有するウレタン樹脂として、短鎖長の多官能ポリオールと脂環式イソシアネートとからなるウレタン樹脂組成物が開示されている。
特開2001−278941号公報
しかしながら、短鎖長の多官能ポリオールは極性が高いため、一般にイソシアネート成分との相溶性に劣る傾向がある。また、脂肪族や脂環族のイソシアネート化合物は極性が低いため、ポリオールとの相溶性に劣る傾向がある。そのため、従来のウレタン樹脂組成物では、硬質で高ガラス転移温度の硬化体が得られるものの、硬化体の均一性が劣る傾向があり、その両方が必ずしも高い水準で保持されるものではなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ポリオール成分とイソシアネート成分との相溶性に優れ、均一でガラス転移温度が高い硬化体を得ることが可能なウレタン樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、ポリオール成分を含むA液と、ポリイソシアネート成分を含むB液と、からなる2液型ウレタン樹脂組成物であって、ポリオール成分は、水酸基価が550〜675mgKOH/gである3官能以上のポリオール化合物を含有し、ポリイソシアネート成分は、脂環式ポリイソシアネートと、脂環式ポリイソシアネートのイソシアネート基残存プレポリマーを含有し、イソシアネート基含有率が26.0〜30.0質量%である、2液型ウレタン樹脂組成物を提供する。
このようなウレタン樹脂組成物は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との相溶性に十分に優れることから均一な硬化体を形成することができ、架橋密度が高くなるため硬化体のガラス転移温度を向上するができる。本発明のウレタン樹脂組成物がこのような効果を奏する理由は必ずしも明らかではないが、本発明者らは以下のように考えている。すなわち、水酸基価を所定の範囲に設定したポリオール化合物と、イソシアネート基含有率を所定の範囲に設定したイソシアネート成分とを用いることによって、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との極性を近づけることができるため、両成分の相溶性が高くなり、架橋密度が高く、ガラス転移温度を低下させることなく、均一な硬化体が得られると考えられる。
また、硬化体のガラス転移温度をより高くできる観点から、上記ポリオール化合物は、トリメチロールプロパン1モルに対し、プロピレンオキサイド又はエチレンオキサイドを2〜3モル付加した化合物であることが好ましく、上記脂環式イソシアネートは、イソホロンジイソシアネートであることが好ましい。
さらに、本発明では、ウレタン樹脂組成物の硬化性を高めるために、上記B液は、かさ密度が0.12g/mL以下のステアリン酸亜鉛を更に含むことができる。
本発明はまた、水酸基価が550〜675mgKOH/gである3官能以上のポリオール化合物を含有するポリオール成分を含むA液と、脂環式ポリイソシアネートと、該脂環式ポリイソシアネートのイソシアネート基残存プレポリマーを含有し、イソシアネート基含有率が26.0〜30.0質量%であるポリイソシアネート成分を含むB液と、からなるウレタン樹脂組成物を、A液とB液とを混合することによって硬化して得られる硬化体を提供する。
また、上記A液又は上記B液が無機充填材を更に含むことによって、硬化体の熱膨張係数をリードフレームの熱膨張係数に近づけ、耐熱試験や温度サイクル試験において、リードフレームとの剥離が生じにくくすることができる。
本発明は更に、上記ウレタン樹脂組成物の硬化体からなる封止部材を備える光半導体装置を提供する。このような光半導体装置は、硬化体の光透過性、均一性が高く、耐光着色等の光学特性及び機械特性に優れる。
本発明によれば、ポリオール成分とイソシアネート成分との相溶性に優れ、均一でガラス転移温度が高い硬化体を得ることが可能なウレタン樹脂組成物を提供することができる。
光半導体装置の一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態のウレタン樹脂組成物は、ポリオール成分を含むA液と、ポリイソシアネート成分を含むB液とからなり、ポリオール成分は、水酸基価が550〜675mgKOH/gである3官能以上のポリオール化合物を含有し、ポリイソシアネート成分は、脂環式ポリイソシアネートと、脂環式ポリイソシアネートのイソシアネート基残存プレポリマーを含有し、イソシアネート基含有率が26.0〜30.0質量%である2液型ウレタン樹脂組成物である。
(ポリオール成分)
本発明に係るポリオール成分は、3つ以上のアルコール性水酸基を有する化合物(ポリオール)からなる成分であり、水酸基価が550〜675mgKOH/gである3官能以上のポリオール化合物を含有する。
このような範囲の水酸基価を有するポリオール化合物を選択することによって、イソシアネート成分との相溶性に優れ、均一でガラス転移温度が高い硬化体を得ることが可能となる。ポリオール化合物の水酸基価が675mgKOH/gより大きいとポリイソシアネート成分との相溶性が低下する傾向にあり、550mgKOH/gより小さいとポリイソシアネート成分との相溶性は得られるものの、硬化体のガラス転移温度(以下、「Tg」と表記する)が低下する傾向にある。
ポリオール化合物の水酸基価は、ポリオール化合物をアセチル化試薬である無水酢酸を含むピリジン溶液に添加して、水酸基をアセチル化させた後、過剰のアセチル化試薬を水によって分解し、生成した酢酸を水酸化カリウムで滴定することで求めることができる。
ここで、本明細書において「相溶性が優れる」とは、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを室温にて混合した際に、透明で均一な樹脂組成物となることを意味する。また、「ガラス転移温度が高い硬化体」とは、Tgが100℃以上の硬化体を意味する。
上記ポリオール化合物としては、例えば、脂肪族ポリオール、脂環式ポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール及びアクリル樹脂ポリオールを用いることができる。ウレタン樹脂組成物の硬化体のTgを高くする観点から、ポリオール化合物は、短鎖長の脂肪族ポリオールであることが好ましく、具体的には、トリメチロールプロパン1モルに対しにプロピレンオキサイド又はエチレンオキサイドを2〜3モル付加した化合物であることが好ましい。
また、トリメチロールプロパンが固体であるのに対し、トリメチロールプロパンにプロピレンオキサイド又はエチレンオキサイドを付加した化合物は液状であり、取り扱い性に容易となる。さらに、トリメチロールプロパンにプロピレンオキサイドを付加した化合物の場合、そのメチル基の立体障害によってエチレンオキサイドを付加した化合物に比べ、硬化体のTgをより高めることができる。
トリメチロールプロパン1モルに対し、にプロピレンオキサイド又はエチレンオキサイドを2又は3モルの配合で付加反応を行った場合、反応生成物中には原料のトリメチロールプロパン、プロピレンオキサイド又はエチレンオキサイドの1モル付加品、2モル付加品、3モル付加品、4モル付加品等の複数のポリオール化合物の混合物が得られる。ポリオール化合物はこれら混合物であってもよく、この場合、水酸基価は、上記混合物から算出される値となる。
ポリオール化合物は、単独で用いてもよいが、架橋密度や粘度を調整するために、他のポリオールを併用することも可能である。その場合、水酸基価が550〜675mgKOH/gであるポリオール化合物をポリオール成分の全量に対して80質量%以上とすることが好ましい。このような範囲にすることで、ポリオールを数種併用した場合でも、ポリオール間の反応性差によって生ずる硬化体の不均一性を防ぐことができる。
上記ポリオール成分には、水酸基残存プレポリマーが含まれてもよい。ポリオール成分に、水酸基残存プレポリマーを含むことにより、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との相溶性を更に向上することができる。水酸基残存プレポリマーは、上記ポリオールと後述するポリイソシアネート(好ましくは後述する脂環基を有するポリイソシアネート)とを、上記ポリオール中の水酸基が、上記ポリイソシアネート中イソシアネート基に対して過剰になるように反応させることによって得られる。ポリオール中の水酸基当量をX、ポリイソシアネート中のイソシアネート基当量をYとしたときの比をX/Yとすると、水酸基残存プレポリマーは、X/Yが3〜20となるように、ポリオールとポリイソシアネートとを混合、反応させて得られることが好ましい。X/Yが3以上の値をとることによって、上記水酸基残存プレポリマーの分子量の増大を抑制し、取り扱いやすい粘度に保つことが可能となる。X/Yが20以下の値をとることによって、プレポリマーの効果を有効に得ることができる傾向にある。また、水酸基残存プレポリマーの合成は、触媒を添加することによって短縮することもできるが、ポリマーの着色を避けるために無触媒下で室温又は加熱反応させることが好ましい。
(ポリイソシアネート成分)
本発明に係るポリイソシアネート成分は、2以上のイソシアネート基を有する化合物(ポリイソシアネート)からなる成分であり、脂環式ポリイソシアネート及び該脂環式ポリイソシアネートのイソシアネート基が残存したプレポリマーを含有し、イソシアネート基含有率が26.0〜30.0質量%である。
脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス−(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−ビス−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン又はノルボルネンジイソシアネート(2,5−(2,6)−ビス−イソシアネトメチル[2,2,1]ヘプタン)が挙げられ、イソホロンジイソシアネートが好ましい。
イソシアネート基残存プレポリマーは、上記脂環式ポリイソシアネートと、ポリオールとを、ポリイソシアネート中のイソシアネート基が、ポリオール中の水酸基に対して過剰になるように反応させることにより得られる。イソシアネート基残存プレポリマーは、上述のX/Yが0.05〜0.3となるように、ポリオールとポリイソシアネートとを混合、反応させて得られることが好ましい。X/Yが0.05以上の値をとることで、プレポリマーの効果を有効に得ることができるようになる傾向にある。X/Yが0.3以下の値をとることで、上記イソシアネート基残存プレポリマーの分子量の増大を抑制し、取り扱いやすい粘度に保つことが可能となる。また、イソシアネート基残存プレポリマーの合成は、触媒を添加することによって短縮することもできるが、ポリマーの着色を避けるために無触媒下で室温又は加熱反応させることが好ましい。
ポリイソシアネート成分が、脂環式ポリイソシアネートと共にイソシアネート基残存プレポリマーを含有することにより、ポリオール成分との極性差を縮められるため、ポリオール成分との相溶性に優れ、均一でガラス転移温度が高い硬化体を得ることが可能となる。特に、脂環式ポリイソシアネートとして、一級炭素に結合したイソシアネート基と二級炭素に結合したイソシアネート基とを有するイソホロンジイソシアネートを用いた場合、剛直性と柔軟性のバランスにも優れ、ガラス転移温度のより高い硬化体を得ることができる。
イソシアネート基残存プレポリマーの合成に用いるポリオール化合物は特に限定されないが、上述のポリオール成分との相溶性を向上する観点から、ポリオール成分と同一のポリオール化合物を用いることが好ましい。
ポリイソシアネートとポリオールとを反応させた場合、反応生成物中には原料のポリイソシアネート及び複数の反応生成物の混合物が得られる。具体的には、ジイソシアネート化合物とトリメチロールプロパンのような3官能のポリオール化合物とをジイソシアネート化合物が過剰となるモル比で反応させた場合、ポリオール化合物1モルに対してジイソシアネート化合物が1モル、2モル、3モル反応した化合物及び原料のジイソシアネート化合物等の混合物となる。イソシアネート基残存プレポリマーは、これら混合物であってもよい。
イソシアネート成分は、脂環式ポリイソシアネート及びイソシアネート基残存プレポリマーの混合物であり、イソシアネート基含有率とはこの混合物のイソシアネート含有率を意味する。ポリイソシアネート成分のイソシアネート含有率は、ポリイソシアネート成分をメチルエチルケトンに溶解し、ジ−n−ビチルアミンを加え、指示薬にブロムフェノールブルー溶液を用い塩酸溶液で逆滴定することで求めることができる。
ポリイソシアネート成分のイソシアネート含有率は、26.0〜30.0%であり、27.0〜30.0%が好ましく、28.0〜30.0%がより好ましい。ポリイソシアネート成分のイソシアネート含有率が30.0%より大きいとポリオール成分との極性差が大きくなるため、相溶性が低下する傾向にあり、26.0%未満ではポリイソシアネート成分の粘度が高くなるため、ポリオール成分と混合し難くなる。
これらイソシアネート成分には、架橋密度や粘度を調整するために、更に他のポリイソシアネート化合物と併用することも可能である。その場合、脂環式ポリイソシアネート及びイソシアネート基残存プレポリマーの混合物がイソシアネート成分の全量に対して80質量%以上とすることが好ましい。このように設定することで、各種イソシアネートを併用した際のイソシアネート間の反応性差によって生ずる硬化体の不均一性を防ぐことができる。
上記併用可能なイソシアネートとしては、上述したポリイソシアネート化合物の他に、ポリイソシアネートを原料としたイソシアヌレート型、ビゥレット型、又はアダクト型のポリイソシアネートを用いてもよく、特にヘキサメチレンジイソシアネートやイソホロンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート型ポリイソシアネートが好ましい。このようなポリイソシアネートを用いることで、得られる硬化体のガラス転移温度を向上させることができる。
(硬化触媒)
本実施形態に係るB液は、硬化触媒を更に含有することができる。硬化触媒としては、亜鉛、ジルコニウム、又はアルミニウム等の有機金属系、ジブチルスズラウレート等のスズ系、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカン−7−エン)のフェノール塩、オクチル酸塩、アミン、イミダゾール等の触媒を使用することができる。これらの中でも、ステアリン酸亜鉛が耐熱着色性及びウレタン樹脂組成物の室温での粘度安定性に優れるため好ましい。硬化体の透明性の観点で、硬化触媒として、かさ密度が0.12g/mL以下のステアリン酸亜鉛を用いることが好ましい。
硬化触媒の含有量は、ウレタン樹脂組成物全量に対して、0.001〜1質量%であることが好ましく、0.002〜0.1質量%であることがより好ましい。硬化触媒の含有量が0.001質量%以上であるとき、硬化促進の効果が現れる傾向にあり、1質量%以下であるとき、硬化体の白濁を抑制できる傾向にある。硬化触媒を加えることで、ウレタン樹脂組成物の硬化性を高めることができる。
(無機充填材)
本実施形態に係る上記A液又は上記B液は、無機充填材を更に含んでもよい。無機充填材としては、硬化体の光透過性を維持するためにシリカであることが好ましく、ウレタン樹脂組成物中に高密充填するために粒子径の異なるシリカ粉末を混合して用いることが好ましい。ウレタン樹脂組成物に無機充填材を含むことで、硬化体の熱膨張係数を光半導体装置のリードフレームの熱膨張係数に近づけることができ、耐熱試験や温度サイクル試験において、リードフレームからの剥離や、硬化体中のクラックが生じにくくなる。
(その他材料)
本実施形態に係る上記A液又は上記B液は、上記以外に離型剤、接着性付与剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、有機充填材、重合禁止剤、カップリング剤等を含んでもよい。また、成型性の観点から、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤等を含んでもよい。
(離型剤)
ウレタン樹脂組成物を成型して硬化体を得る際に、成型金型との離型性を向上させる観点から、A液及び/又はB液に、各種離型剤を含有することができる。離型剤としては、脂肪酸系離型剤又はシリコーン系離型剤を1種を単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
脂肪酸系離型剤として、下記一般式(1)で表される飽和脂肪酸が挙げられる。
−COOH (1)
式中、Rは炭素数7〜28の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を示す。
上記飽和脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミスチリン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸及びモンタン酸が挙げられる。また、一般式(1)においてRの炭素数は、通常7〜28であり、10〜22であることが好ましく、14〜18であることがより好ましい。中でも、炭素数が17のイソステアリン酸は液体で、ウレタン樹脂組成物の粘度を調整できる点で特に好ましい。
また、シリコーン系離型剤としては、各種変性シリコーンを用いることができる。
上記離型剤の含有量は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との全量に対し、0.01〜5.0質量%であることが好ましい。離型剤の含有量が0.01質量%以上のとき、成型金型との離型性に優れる傾向があり、5.0質量%以下のとき、硬化体のガラス転移温度等の耐熱性が低下することを抑制する傾向にある。
(接着性付与剤)
ウレタン樹脂組成物には、リードフレームの銀メッキやパラジウムメッキとの接着性を得るためにチオール基を有する化合物を接着性付与剤として添加することが好ましい。チオール基を有する化合物としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のチオール基含有シランカップリング剤や、2つ以上のチオール基を有する化合物(以下、ポリチオールという。)が好ましく、例えば、チオール基が第一級炭素に結合している化合物、チオール基が第二級炭素に結合している化合物、1つ以上のチオール基が第一級炭素に結合し、1つ以上のチオール基が第二級炭素に結合している化合物等が挙げられる。
チオール基が第一級炭素に結合している化合物としては、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリス−(3−メルカプトプロピオネート)等のチオール基を3つ有する化合物;ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロピオネート等のチオール基を4つ有する化合物;ジペンタエリスリトールヘキサ−3−メルカプトプロピオネート等のチオール基を6つ有する化合物等が挙げられる。
また、チオール基が第二級炭素に結合している化合物としては、1,4−ビス−(3−メルカプトブチルオキシ)ブタン等のチオール基を2つ有する化合物;1,3,5−トリス−(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン等のチオール基を3つ有する化合物;ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトブチレート等のチオール基を4つ有する化合物等が挙げられる。
チオール化合物の含有量は、上記ポリオール成分と上記イソシアネート成分との全量に対して、0.01〜2.0質量%であることが好ましい。チオール化合物の含有量が、0.01質量%以上であるとき、銀メッキとの密着性を向上させる傾向があり、2.0質量%以下であるとき、硬化体のガラス転移温度等の耐熱性を保持することができる傾向がある。また、ウレタン樹脂組成物に上述の離型剤を含む場合に、成型金型との離型性を損なうことなく、硬化体と銀メッキとの密着性を向上させることができる。
上記チオール化合物はイソシアネート成分と反応するので、ポリオール成分のA液側に添加することが好ましい。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、ヒンダード型フェノール系、硫黄系、リン系等の酸化防止剤が挙げられる。これらの中でも特にヒンダード型フェノール系、硫黄系酸化防止剤を、1種を単独で、又は複数種を組み合わせて使用することが好ましい。酸化剤として、具体的には、[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等が挙げられる。
酸化防止剤の含有量は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との全量に対し、0.05〜5質量%であることが好ましく、0.05〜0.3質量%であることがより好ましい。酸化防止剤の含有量が0.05質量%以上であるとき、酸化防止剤としての効果が有効に得られやすい傾向にあり、5質量%以下であるとき、溶解性や硬化時の硬化体表面への析出等の問題が生じにくくなる傾向にある。酸化防止剤を加えることで、熱や光による硬化体の劣化を抑制することができる。
(カップリング剤)
カップリング剤としては、エポキシ基、ウレイド基等を有するシランカップリング剤等が挙げられる。ウレタン樹脂組成物中のカップリング剤の含有量は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との全量に対して、0.1〜2質量%であることが好ましい。ウレタン樹脂組成物中にカップリング剤を含むことで、硬化体とリードフレームの銀メッキ、発光素子、ワイヤ、無機充填材等との密着性が向上する。
(硬化体)
本実施形態に係る硬化体は、上記ポリオール成分を含むA液と上記ポリイソシアネート成分を含むB液とを混合し、これを加熱して反応させることによって製造することができる。ポリオール成分とポリイソシアネート成分との混合比、及び水酸基残存プレポリマーとイソシアネート基残存プレポリマーの混合比は、ウレタン樹脂組成物中の(ポリオールと水酸基残存プレポリマーの合計の水酸基等量)/(ポリイソシアネートとイソシアネート基残存プレポリマーの合計のイソシアネート基等量)が0.7〜1.3であることが好ましく、0.8〜1.1であることがより好ましい。上記混合比が0.7〜1.3の範囲にあることで、硬化体が耐熱性、光学特性、及び機械特性が向上する傾向にある。無機充填材を配合する場合は、A液とB液とを混合した後に、ウレタン樹脂組成物に加えてもよい。
上記本発明のウレタン樹脂組成物は、2液型の接着剤として使用できる以外に、2液混合後に冷凍保管した1液型の接着剤としても使用できる。接着剤としては、被着体と被着体との接着に用いるが、硬化体の均一性が高く、Tgが高いことから、光学用途の接着剤に適している。
(光半導体装置)
以上のように得られるウレタン樹脂組成物を、液状トランスファー成型又はコンプレッション成型することによって光半導体素子の封止を行い、光半導体装置を製造することができる。このとき、ウレタン樹脂組成物は成型温度におけるゲル化時間が25〜200秒であることが好ましい。ゲル化時間をこの範囲とすることで、従来の固形トランスファー成型とほぼ同じ成型条件での製造が可能となる。ゲル化時間が25秒より短いと、溶融したウレタン樹脂組成物が成型金型(以下、単に「金型」という。)内の流路を十分に満たす前に硬化し、硬化体の成型物に未充填部位やボイドが発生しやすくなる傾向にある。一方、ゲル化時間が200秒より長いと、硬化不十分な成型物となる傾向がある。
図1は、光半導体装置の一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示す光半導体装置200は、一対のリードフレーム102(102a,102b)と、一方のリードフレーム102a上に設けられた接着部材103と、接着部材103上に備えられた光半導体素子104と、光半導体素子104と他方のリードフレーム102bとを電気的に接続するワイヤ105と、一対のリードフレーム102の一部、接着部材103、光半導体素子104及びワイヤ105を封止する封止部材106とを有している。光半導体装置200は、表面実装型と呼ばれるものである。
リードフレーム102は、一方のリードフレーム102aと他方のリードフレーム102bとからなる。このリードフレーム102は、金属等の導電材料からなる部材であり、その表面は通常銀メッキによって被覆されている。また、一方のリードフレーム102aと他方のリードフレーム102bとは、互いに分離している。接着部材103は、一方のリードフレーム102aと光半導体素子104とを接着して互いに固定すると共に、それらを電気的に接続するための部材である。接着部材103は、例えば銀ペーストから形成される。
光半導体素子104には、順方向に電圧を加えた際に発光する発光ダイオード素子等が挙げられる。また、ワイヤ105は光半導体素子104と他方のリードフレーム102bとを電気的に接続できる金属細線等の導電ワイヤである。
封止部材106は、上記ウレタン樹脂組成物の硬化体で形成される。封止部材106は、光半導体素子104を外気から保護すると共に、光半導体素子104から発せられた光を外部に取り出す役割を担っているため、高い光透過性を有するものである。本実施形態において、封止部材106は凸レンズ形状であるレンズ部106bによって光半導体素子104から発せられた光が集約される。
以上説明した本実施形態の光半導体装置200は、その製造工程の一部に液状トランスファー成型又はコンプレッション成型を採用することができ、これによって成型時間を短くして生産性を高めることが可能となる。また、液状トランスファー成型又はコンプレッション成型を採用することで、図1のような光の取り出し効率が向上するようなレンズ形状を付与する効果も得られる。
光半導体装置200は、光半導体素子と、これを封止する封止部材とを備えていればよく、上述のような表面実装型に代えて砲弾型であってもよい。
次に、光半導体装置の製造方法の好適な実施形態について、図1の光半導体装置200を製造する場合を例にして説明する。本実施形態に係る光半導体装置200の製造方法は、上記ウレタン樹脂組成物を液状トランスファー成型又はコンプレッション成型によって硬化成型して、光半導体装置200の封止部材106を形成する工程を備えている。
組立部品は、一対のリードフレーム102(102a,102b)と、その一方のリードフレーム102a上に設けられた接着部材103と、接着部材103上に形成された光半導体素子104と、光半導体素子104と他方のリードフレーム102bとを電気的に接続するワイヤ105とを備える。まず、この構造体を、成型装置が備える金型によって形成されるキャビティ内の所定の位置に設置する。成型装置は、液状トランスファー成型又はコンプレッション成型に用いられるものであって、その金型によって形成されるキャビティが、目的とする硬化体の形状をなしているものであれば特に限定されない。
次に、上記ウレタン樹脂組成物を準備して、それを成型装置のポット内に充填し、プランジャーを起動させて、上記ウレタン樹脂組成物をポット内からランナ、ゲート等の流路を経由して、所定の温度に加熱した金型のキャビティ内に圧入する。金型は、通常、分離可能な上金型及び下金型から構成されており、それらを連結することによって、キャビティが形成される。その後、ウレタン樹脂組成物をキャビティ内に一定時間保持することによって、キャビティ内に充填したウレタン樹脂組成物を上記構造体上で硬化する。これによって、ウレタン樹脂組成物の硬化体が、目的とする形状に成型され、複数の組立部品を封止すると共に、上記構造体に密着する。
金型温度は、上記流路においては、上記ウレタン樹脂組成物の流動性が高く、キャビティ内では、上記ウレタン樹脂組成物が短時間で硬化できるような温度に設定することが好ましい。この温度は、上記ウレタン樹脂組成物の組成にも依存するが、例えば120〜200℃であることが好適である。また、キャビティ内にウレタン樹脂組成物を圧入する際の射圧は、キャビティ内全体に上記ウレタン樹脂組成物を隙間なく充填できるような圧力を設定することが好ましく、具体的には2MPa以上であることが好ましい。射圧が2MPa以上であるとき、キャビティ内の未充填部位や、封止部材106内のボイドが発生しにくくなる傾向にある。
上記ウレタン樹脂組成物の硬化体(封止部材106)を金型から取り出しやすくするために、キャビティを形成する金型内壁面に離型剤を塗布又は噴射することもできる。さらに、硬化体におけるボイドの発生を抑制するために、キャビティ内を減圧できる公知の減圧成型装置を用いてもよい。
続いて、上記構造体及びそれに密着した上記ウレタン樹脂組成物の硬化体をキャビティから取り出した後、複数の組立部品を個々に分離するようにリードフレームを切断する。こうして、上記ウレタン樹脂組成物の硬化体を、組立部品を封止する封止部材として備える光半導体装置が得られる。
以上説明した本実施形態の光半導体装置の製造方法によると、液状トランスファー成型法又はコンプレッション成型法を採用しているため、硬化時間を短く設定でき、光半導体装置の生産性が向上する。また、上記成型法を用いることで、硬化体に任意の形状を付与することが可能となる。
本実施形態のウレタン樹脂組成物を用いて、注型法、ポッティング法によって光半導体装置を製造する場合は、各成分の種類、組み合わせ、添加量にもよるが、60〜150℃で1〜10時間程度加熱硬化することが好ましく、特に80〜150℃で1〜10時間程度であることが好ましい。また、急激な硬化反応によって発生する内部応力を低減するために、硬化温度を段階的に昇温することが好ましい。
以上説明した本実施形態に係るウレタン樹脂組成物の硬化体は、光透過性が高く、耐熱、耐光着色等の光学特性、機械特性に優れる、発光ダイオード(LED)、フォトトランジスタ、フォトダイオード、固体撮像素子等の光半導体素子用途の封止部材として好適である。また、本実施形態のウレタン樹脂組成物を用いることで、均一で、気泡等の不具合が少ない光半導体素子の封止を液状トランスファー成型によって効率良く行うことができ、LEDパッケージ等の光半導体装置を生産性よく製造することが可能となる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。配合割合は、特にことわりのない限り質量部とする。
(実施例1)
ポリオール成分として、トリメチロールプロパン1モルにプロピレンオキサイドを2モル付加し、水酸基価が670mg/gKOHのポリオール(A1)を作製し、ポリオール成分A液を得た。一方、イソホロンジイソシアネート(Degussa社製、商品名:VESTANAT IPDI、B1)88.80質量部及びトリメチロールプロパン(三菱ガス化学株式会社製)8.93質量部を窒素雰囲気下、攪拌しながら80℃で8時間反応させて、イソシアネート基残存プレポリマー(P1)を作製した。このイソシアネート基残存プレポリマー52.3質量部にイソホロンジイソシアネート(B1)11.9質量部を加え、更にヒンダード型フェノール系酸化防止剤として、[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(住友化学株式会社製、商品名:スミライザーGA−80、F)0.1質量部を混合し、イソシアネート基含有率28.02%のイソシアネート成分を含むB液を得た。上記A液35.7質量部とB液64.3質量部を、室温にて混合撹拌し、ウレタン樹脂組成物を得た。
(実施例2)
ポリオール成分として、トリメチロールプロパン1モルにプロピレンオキサイドを3モル付加し水酸基価が550mg/gKOHのポリオール(A2)を作製し、ポリオール成分A液を得た。一方、実施例1のイソシアネート基残存プレポリマ(P1)48.3質量部にイソホロンジイソシアネート(B1)11.0質量部を加え、更にヒンダード型フェノール系酸化防止剤(F)0.1質量部を混合し、イソシアネート基含有率28.02%のイソシアネート成分を含むB液を得た。上記A液40.6質量部とB液59.4質量部を、室温にて混合撹拌し、ウレタン樹脂組成物を得た。
(実施例3)
ポリオール成分として、トリメチロールプロパン1モルにプロピレンオキサイドを2モル付加し水酸基価が670mg/gKOHのポリオール(A1)を作製し、ポリオール成分A液を得た。一方、実施例1のイソシアネート基残存プレポリマ(P1)43.3質量部にイソホロンジイソシアネート(B1)19.6質量部を加え、更にヒンダード型フェノール系酸化防止剤(F)0.1質量部を混合し、イソシアネート基含有率29.55%のイソシアネート成分を含むB液を得た。上記A液36.9質量部とB液63.0質量部を、室温にて混合撹拌し、ウレタン樹脂組成物を得た。
(実施例4)
ポリオール成分として、トリメチロールプロパン1モルにプロピレンオキサイドを3モル付加し水酸基価が550mg/gKOHのポリオール(A2)を作製し、ポリオール成分A液を得た。一方、実施例1のイソシアネート基残存プレポリマ(P1)39.9質量部にイソホロンジイソシアネート(B1)18.1質量部を加え、更にヒンダード型フェノール系酸化防止剤(F)0.1質量部を混合し、イソシアネート基含有率29.55%のイソシアネート成分を含むB液を得た。上記A液41.9質量部とB液58.1質量部を、室温にて混合撹拌し、ウレタン樹脂組成物を得た。
(実施例5)
ポリオール成分として、トリメチロールプロパン1モルにプロピレンオキサイドを2モル付加し水酸基価が670mg/gKOHのポリオール(A1)を作製し、ポリオール成分A液を得た。一方、実施例1のイソシアネート基残存プレポリマ(P1)43.3質量部にイソホロンジイソシアネート(B1)19.6質量部を加え、更にヒンダード型フェノール系酸化防止剤(F)0.1質量部及びステアリン酸亜鉛(日本油脂株式会社、商品名:MZ−2、D)0.05質量部を混合し、イソシアネート基含有率28.02%のイソシアネート成分を含むB液を得た。上記A液36.9質量部とB液63.05質量部を、室温にて混合撹拌し、ウレタン樹脂組成物を得た。
(比較例1)
ポリオール成分として、トリメチロールプロパン1モルにプロピレンオキサイドを1モル付加し水酸基価が880mg/gKOHのポリオール(A3)を作製し、ポリオール成分A液を得た。一方、イソシアネート成分として、ノルボルネンジイソシアネート(三井武田ケミカル株式会社製、)商品名:コスモネートNBDI、B2)61.7質量部を選んび、イソシアネート含有率40.2%のイソシアネート成分B液を得た。上記A液38.3質量部とB液61.8質量部を、室温にて混合撹拌し、ウレタン樹脂組成物を得た。
(比較例2)
ポリオール成分として、グリセリン1モルにプロピレンオキサイドを3モル付加し水酸基価が680mg/gKOHのポリオール(A4)を作製し、ポリオール成分A液を得た。一方、実施例1のイソシアネート基残存プレポリマ(P1)51.2質量部にイソホロンジイソシアネート(B1)11.6質量部を加え、更にヒンダード型フェノール系酸化防止剤(F)0.1質量部を混合し、イソシアネート基含有率28.02%のイソシアネート成分を含むB液を得た。上記A液37.1質量部とB液62.9質量部を、室温にて混合撹拌し、ウレタン樹脂組成物を得た。
(比較例3)
ポリオール成分として、トリメチロールプロパン1モルにプロピレンオキサイドを2モル付加し水酸基価が670mg/gKOHのポリオール(A1)を作製し、ポリオール成分A液を得た。一方、実施例1のイソシアネート基残存プレポリマ(P1)39.8質量部にイソホロンジイソシアネート(B1)22.7質量部を加え、更にヒンダード型フェノール系酸化防止剤(F)0.1質量部を混合し、イソシアネート基含有率30.15%のイソシアネート成分を含むB液を得た。上記A液37.4質量部とB液62.6質量部を、室温にて混合撹拌し、ウレタン樹脂組成物を得た。
(比較例4)
水酸基価が540mg/gKOHのカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業製、商品名:プラクセル303)をポリオール成分として用いた。一方、実施例1のイソシアネート基残存プレポリマ(P1)36.4質量部にイソホロンジイソシアネート(B1)20.7質量部を加え、更にヒンダード型フェノール系酸化防止剤(F)0.1質量部を混合し、イソシアネート基含有率30.15.%のイソシアネート成分を含むB液を得た。上記A液42.8質量部とB液57.2質量部を、室温にて混合撹拌し、ウレタン樹脂組成物を得た。
実施例1〜5で用いられる各材料の添加量を表1に、比較例1〜4で用いられる各材料の添加量を表2に示す。また、以上のようにして得られたウレタン樹脂組成物を下記方法に従って評価した。
<相溶性>
実施例及び比較例で調製したポリオール成分A液及びイソシアネート成分B液を室温にて混合攪拌した際の、A液とB液の相溶性は以下の条件で評価した。相溶性は、自公転方式の攪拌混合装置を用いて2000rpmで3分間攪拌混合した後に、混合溶液が透明である場合を相溶性:A、白色にけん濁している場合を相溶性:Bとし、結果を表1及び2に示す。
<ガラス転移温度>
ウレタン樹脂組成物の硬化体のTgは熱機械分析装置で測定した。硬化体はウレタン樹脂組成物をアルミカップに注型し、80℃/30分間、100℃/30分間、125℃/1時間、150℃/3時間の条件で硬化して作製した。得られた硬化体のTgを表1に示す。ただし、比較例1〜4では樹脂組成物の相溶性が不足し、均一な硬化体が得られなかったためTgを測定できず、「*」と記した。
Figure 0006009143
Figure 0006009143
実施例1〜5では、透明な樹脂組成物が得られ、いずれの硬化体のガラス転移温度も100℃以上であった。一方、比較例1〜3では、攪拌混合後の樹脂組成物はけん濁した状態であり相溶性に劣っていた。また、比較例4では、相溶性は得られたものの硬化体のガラス転移温度は75℃と100℃未満であった。
102,102a,102b…リードフレーム、103…接着部材、104…光半導体素子、105…ワイヤ、106…封止部材、106a…平板状部、106b…レンズ部、200…光半導体装置。

Claims (7)

  1. ポリオール成分を含むA液と、ポリイソシアネート成分を含むB液と、からなる2液型ウレタン樹脂組成物であって、
    前記ポリオール成分は、水酸基価が550〜675mgKOH/gである3官能以上のポリオール化合物のみを含有し、
    前記ポリイソシアネート成分は、脂環式ポリイソシアネートと、前記脂環式ポリイソシアネートのイソシアネート基残存プレポリマーを含有し、イソシアネート基含有率が26.0〜30.0質量%である、2液型ウレタン樹脂組成物。
  2. 前記ポリオール化合物が、トリメチロールプロパン1モルに対し、プロピレンオキサイド又はエチレンオキサイドを2〜3モル付加した化合物である、請求項1記載の2液型ウレタン樹脂組成物。
  3. 前記脂環式ポリイソシアネートがイソホロンジイソシアネートである、請求項1又は2記載の2液型ウレタン樹脂組成物。
  4. 前記B液が、かさ密度が0.12g/mL以下のステアリン酸亜鉛を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の2液型ウレタン樹脂組成物。
  5. 水酸基価が550〜675mgKOH/gである3官能以上のポリオール化合物のみを含有するポリオール成分を含むA液と、
    脂環式ポリイソシアネートと、前記脂環式ポリイソシアネートのイソシアネート基残存プレポリマーを含有し、イソシアネート基含有率が26.0〜30.0質量%であるポリイソシアネート成分を含むB液と、
    からなるウレタン樹脂組成物を、前記A液と前記B液とを混合することによって硬化して得られる硬化体。
  6. 前記A液及び/又は前記B液が無機充填材を更に含む、請求項5記載の硬化体。
  7. 請求項5又は6記載の硬化体からなる封止部材を備える、光半導体装置。
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