JP6009027B1 - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷の変動により、出力側から電流が逆流した場合において、特別な回路を用いることなく、逆流電流を検知し、素子が故障することを防ぐ。【解決手段】電力変換装置は、入力電源電圧を変換して任意の直流電圧を出力する非絶縁型コンバータ回路15と、そこから出力される直流電圧を入力して負荷へ直流電圧を出力する絶縁型コンバータ回路16と、非絶縁型コンバータ回路15と絶縁型コンバータ回路16を制御する制御部17とを備え、制御部17は、絶縁型コンバータ回路16の負荷側から電流が逆流することを検知する逆流検知部を備え、逆流検知部の判定結果に基づいて非絶縁型コンバータ回路15と絶縁型コンバータ回路16を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置に関し、特に、逆流電流の検知およびその抑制を行う電力変換装置に関するものである。
近年、環境に優しい自動車として、電気自動車(EV:Electric Vehicle)、及び、HEV(Hybrid Electric Vehicle)/PHEV(Plug−in Hybrid Electric Vehicle)等のハイブリッド自動車が開発されている。
このような自動車は、従来の自動車にも搭載されていた、制御回路を動作させる補機用電池に加えて、充電された電力により走行用の電動モータを駆動させる駆動用電池を搭載している。また、このような自動車では、パワーエレクトロニクス技術の進歩を背景に、燃費(または電費)を向上させるために、電動パワートレインコンポーネントの低損失化および高効率化が望まれている。
ここで、走行用の電動モータに電力を供給する駆動用電池から補機用電池の充電を行うために必要な直流電力を得るための直流変換装置として、降圧用のコンバータ(以下、「降圧コンバータ」と称する)がある。従来技術として、入力電圧が変動しても、高効率な電力変換が可能となるスイッチング電源装置として、例えば特許文献1に開示された技術が知られている。これは、LLC共振コンバータは固定のデューティで動作させるとともに、LLC共振コンバータの前段に非絶縁の昇圧コンバータを備え、前段の昇圧コンバータのオンデューティ比を制御して、出力電圧を調整することで入力電圧が大きく変動してもそれに対応させることを可能にしたものである。
特開2013−258860号公報
一般的に、全範囲で高い電力変換効率を達成するためには、LLC共振コンバータの整流回路は同期整流方式が求められる。その理由としては、ダイオード整流方式の場合、ダイオードのVfによる電圧降下の影響が、軽負荷においては大きく、効率の悪化を招いてしまうためである。
しかしながら、動作中の負荷変動、例えば、ユーザーが動作中に補機用電池に対して、ブースターケーブルによるジャンプスタートなどを行った際、補機用電池の電圧が急上昇する。このとき、同期整流方式では、電流が逆流する場合が考えられる。その場合には、例えば、過大な逆流電流が流れている最中に、スイッチング素子をオフすることで発生するターンオフサージにより、スイッチング素子の故障を引き起こす恐れがある。しかしながら、特許文献1に記載の従来のスイッチング電源装置では、軽負荷時での高効率化(同期整流方式)、および、負荷側変動により、電流が逆流し素子が故障してしまうという問題については考慮されていないため、当該問題には対応できないという課題があった。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、特別な回路を用いることなく、逆流電流を検知し、素子が故障することを防ぐことのできる高効率な電力変換装置を提供することを目的とする。
本発明は、入力電源と負荷との間に接続される電力変換装置であって、前記入力電源の入力電圧を変換して任意の直流電圧を出力する非絶縁型コンバータ回路と、前記非絶縁型コンバータ回路から入力される前記直流電圧から出力電圧を発生させて、前記負荷へ前記出力電圧を出力する絶縁型コンバータ回路と、前記非絶縁型コンバータ回路および前記絶縁型コンバータ回路を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記絶縁型コンバータ回路の前記負荷側から電流が逆流することを検知する逆流検知部を備え、前記制御部は、前記逆流検知部の逆流発生有無の判定結果に基づいて、前記非絶縁型コンバータ回路および前記絶縁型コンバータ回路を制御するものであって、前記非絶縁型コンバータはDC/DCコンバータから構成され、前記絶縁型コンバータは、一次巻線及び二次巻線を備えるトランスと、共振用コンデンサと、共振用リアクトルと、前記一次巻線側に設けられた第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子と、前記二次巻線側に設けられ、前記一次巻線との磁界結合により前記二次巻線側に誘起される電圧を整流して前記負荷へ出力する整流回路とを有するLLC直列共振コンバータから構成され、前記絶縁型コンバータの前記整流回路は、2以上のスイッチング素子で構成されている同期整流回路であり、前記逆流検知部が前記逆流が発生したと判定したときに、前記制御部は、前記同期整流回路の前記スイッチング素子を停止する電力変換装置である。
本発明に係る電力変換装置によれば、制御部が、絶縁型コンバータ回路の負荷側から電流が逆流することを検知する逆流検知部を備え、逆流検知部の逆流発生有無の判定結果に基づいて、非絶縁型コンバータ回路および絶縁型コンバータ回路を制御するようにしたので、特別は回路を用いることなく、逆流電流を検知して、当該逆流電流を抑制し、素子が故障することを未然に防ぐことが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の構成を示した構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置において、制御部17が半導体スイッチング素子1をオン、オフさせたときの電流経路を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置において、制御部17が半導体スイッチング素子4をオン、オフさせたときの電流経路を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置において、絶縁型コンバータ回路16の動作時における各電圧・電流波形を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置において、半導体スイッチング素子7,8がオン、オフしているときの電流経路を示す説明図である。 従来技術における共振コンバータ回路の課題について説明した説明図である。 図6の各電流・電圧に該当する回路内の位置について示した説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置において、逆流検知部の逆流検知時の動作時における各電圧・電流波形を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の変形例の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の変形例の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の変形例の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の変形例の構成を示す構成図である。 図12の電力変換装置において、逆流検知手段の逆流検知時の動作時における各電圧・電流波形を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る電力変換装置において、逆流検知部の逆流検知時の動作時における各電圧・電流波形を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る電力変換装置において、別の逆流検知部の逆流検知時の動作時における各電圧・電流波形を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る電力変換装置において、別の逆流検知部の逆流検知時の動作時における各電圧・電流波形を示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る電力変換装置において、逆流検知部の逆流検知時の動作時における各電圧・電流波形を示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る電力変換装置の変形例の構成を示す構成図である。
以下、添付図面に従って本発明に係る電力変換装置の好ましい実施の形態について説明する。なお、各図面において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の概略構成図である。図1に示すように、電力変換装置は、絶縁型コンバータ回路16の前段に非絶縁型昇降圧コンバータ回路15を設けたコンバータ2段構成である。非絶縁型昇降圧コンバータ回路15により入力電圧Viを任意の電圧に変換し、絶縁型コンバータ回路16により当該任意の電圧から出力電圧Voを出力する。非絶縁型昇降圧コンバータ回路15および絶縁型コンバータ回路16の動作は、制御部17によって制御される。
ここで、この電力変換装置が電気自動車やハイブリッド自動車に適用された場合には、例えば、入力側に駆動用電池が接続され、出力側に補機用電池が接続されることになる。
なお、以下の説明においては、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15が、入力電源である駆動用電池からの直流電圧を任意の直流電圧に変換して出力するDC/DCコンバータから構成され、絶縁型コンバータ回路16が、LLC(two inductors (LL) and a capacitor (C))直列共振コンバータから構成されている場合を例に挙げて説明する。
非絶縁型昇降圧コンバータ回路15は、半導体スイッチング素子1と、ダイオード2と、リアクトル3と、半導体スイッチング素子4と、ダイオード5と、リンクコンデンサ6とで構成されている。半導体スイッチング素子1は、ドレイン端子が入力電圧Viの正極側に接続され、ソース端子がリアクトル3とダイオード2との接続点に接続されている。ダイオード2は、アノード端子に入力電圧Viの負極側およびリンクコンデンサ6の負極側が接続され、カソード端子に半導体スイッチング素子1とリアクトル3との接続点が接続されている。半導体スイッチング素子4は、ドレイン端子がリアクトル3に接続され、ソース端子が入力電圧Viの負極側とリンクコンデンサ6の負極側に接続されている。ダイオード5は、アノード端子には平滑リアクトル3と半導体スイッチング素子4との接続点が接続され、カソード端子にはリンクコンデンサ6の正極側が接続されている。制御部17は半導体スイッチング素子1と半導体スイッチング素子4とをオン、オフ制御することで、リンクコンデンサ6の電圧を任意の値に調整する。
絶縁型コンバータ回路16は、上述したように、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の後段に接続されている。絶縁型コンバータ回路16は、トランス11を備えている。トランス11は、一次巻線と二次巻線とを備えている。以下では、一次巻線側を「一次側」、二次巻線側を「二次側」と呼ぶこととする。なお、図1においては、一次側が入力側、二次側が出力側である。トランス11の一次側には、半導体スイッチング素子7,8と、共振用コンデンサ9と、共振用リアクトル10とが備えられている。また、トランス11の二次側には、整流回路である半導体スイッチング素子12,13を備えている。整流回路は、トランス11の二次巻線側に誘起される電圧を整流して負荷へ出力するための回路である。整流回路は、高効率化のため、同期整流方式を採用している。整流回路の後段には、平滑用コンデンサ14が設けられている。
半導体スイッチング素子7,8は直列に接続されており、半導体スイッチング素子7のソース端子に、半導体スイッチング素子8のドレイン端子が接続されている。また、半導体スイッチング素子7のドレイン端子はリンクコンデンサ6の正極側に接続され、半導体スイッチング素子8のソース端子はリンクコンデンサ6の負極側に接続されている。また、共振用コンデンサ9、共振用リアクトル10、および、トランス11は、半導体スイッチング素子7のソース端子と半導体スイッチング素子8のドレイン端子との接続点と、半導体スイッチング素子8のソース端子との間に、直列に接続されている。図1では、半導体スイッチング素子7のソース端子と半導体スイッチング素子8のドレイン端子との接続点から順に、共振用コンデンサ9→共振用リアクトル10→トランス11の順に接続されているが、これに限ることなく、共振用コンデンサ9はトランス11と半導体スイッチング素子8のソース端子との間に接続されてもよい。
上述したように、トランス11の二次巻線側に、半導体スイッチング素子12、13を備えている。トランス11の二次巻線は中間タップを有し、中間タップが出力電圧Voの負側に接続されている。トランス11の二次側巻線の両端には、それぞれ半導体スイッチング素子12、13のソース端子が接続されている。半導体スイッチング素子12のドレイン端子と半導体スイッチング素子13のドレイン端子とは互いに接続されており、その接続点と出力電圧Voの正側が接続されている。
入力電圧Viの電圧値を検出するために、入力ラインの母線間に入力電圧検出回路21が接続されている。また、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の出力電圧値を検出するために、リンクコンデンサ6と並列に、リンクコンデンサ電圧検出回路22が接続されている。さらに、出力電圧Voの電圧値を検出するために、出力電圧Vo間に並列に出力電圧検出回路23が接続されている。また、出力側に流れる電流値を取得するために、平滑用コンデンサ14の後段に、出力電流検出回路24が接続されている。
ここで、制御部17は、制御線30a、30b、30c、30d、30e、30fにより、それぞれ、半導体スイッチング素子1、4、7、8、12、13をオン、オフ制御する。また、制御部17は、信号線31a、31b、31c、31dにより、それぞれ、入力電圧検出回路21から電圧の検出値、リンクコンデンサ電圧検出回路22から電圧の検出値、出力電圧検出回路23から電圧の検出値、および、出力電流検出回路24から電流の検出値を取得する。
また、制御部17は、絶縁型コンバータ回路16に接続された負荷側からの電流の逆流を検知する逆流検知部(図示せず)を有している。逆流検知部については後述する。制御部17は、逆流検知部による逆流電流発生有無の判定結果に基づき、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15および絶縁型コンバータ回路16の動作の制御を行う。
ここで、実施の形態1に係る電力変換装置の非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の動作原理について説明する。図1の非絶縁型昇降圧コンバータ回路15は、降圧時と昇圧時でスイッチングパターンが異なる。
降圧時は、半導体スイッチング素子1をオン、オフし、半導体スイッチング素子4を常時オフさせることにより、図2の電流経路を通る。図2において、実線の矢印は、半導体スイッチング素子1がON状態のときの電流の経路を示し、破線の矢印は、半導体スイッチング素子1がOFF状態のときの電流の経路を示している。すなわち、半導体スイッチング素子1がON状態のときは、入力電圧Viから、半導体スイッチング素子1→平滑リアクトル3→ダイオード5の順に電流が流れる。一方、半導体スイッチング素子1がOFF状態のときは、リンクコンデンサ6から、ダイオード2→平滑リアクトル3→ダイオード5→コンデンサ6の順に、電流が流れる。
一方、昇圧時は、半導体スイッチング素子1を常時オンし、半導体スイッチング素子4をオン、オフさせることにより、図3の電流経路を通る。図3において、実線の矢印は、半導体スイッチング素子4がON状態のときの電流の経路を示し、破線の矢印は、半導体スイッチング素子4がOFF状態のときの電流の経路を示している。すなわち、半導体スイッチング素子4がON状態のときは、入力電圧Viから、半導体スイッチング素子1→平滑リアクトル3→半導体スイッチング素子4→入力電圧Viの順に電流が流れる。一方、半導体スイッチング素子4がOFF状態のときは、入力電圧Viから、半導体スイッチング素子1→平滑リアクトル3→ダイオード5の順に電流が流れる。
制御部17は、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の出力電圧を制御し、絶縁型コンバータ回路16の出力電圧Voを目標値に近づくよう調整する。また、制御部17は、絶縁型コンバータ回路16の入力側の電流値を小さくし、導通損失が低減するよう、通常の電力変換動作では、一般的には昇圧モードで使用する。
制御部17は、信号線31cを介して取得した出力電圧検出回路23の電圧値に基づいて、当該電圧値が目標値に近づくよう、非絶縁昇降圧コンバータ回路15の電圧を調整する。ここで、具体的な制御方法について例をあげて説明する。非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の出力部のリンクコンデンサ6の電圧をVlink、トランス11の巻き数比をN:1:1とすると、以下の式が成り立つ。
Figure 0006009027
式(1)より、出力電圧Voの目標値をVo*とすると、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の出力部のリンクコンデンサ6の電圧の制御目標値Vlink*は式(2)のようになる。
Figure 0006009027
非絶縁型昇降圧コンバータ回路15は、入力電圧Viを、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkに変換する回路である。降圧動作時には半導体スイッチング素子1のオンデューティD1を用いると式(3)が成り立つ。
Figure 0006009027
同様に、昇圧動作時には半導体スイッチング素子4のオンデューティD4を用いると式(4)が成り立つ。
Figure 0006009027
以上から、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の制御目標値Vc*を、式(2)で求めた制御目標値Vlink*に近づくように制御する。
以上から、制御部17は、出力電圧Voが目標値Vo*に追従するように、半導体スイッチング素子1,4のデューティを制御し、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の出力電圧Vc(≒リンクコンデンサ6の電圧Vlink)を調整する。
以上が、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の出力電圧Vcの制御方法である。実際は、絶縁型コンバータ回路16の各回路素子の電圧降下や各電圧検出回路のセンサ誤差等により、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の出力電圧Vcを制御しても、絶縁型コンバータ回路16の出力電圧Voが目標値Vo*よりも低い(または高い)場合がある。このときは、出力電圧Voの目標値をVo*、出力電圧検出回路23によって取得した電圧値をVo_monとおくと、式(5)で決まる、目標値Vo*と電圧値Vo_monとの差分ΔVoに対し、比例ゲインまたは積分ゲインを加えたものを、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の制御目標値Vc*に加えることで、最終的に絶縁型コンバータ回路16の出力電圧Voが目標値Vo*となるように制御する。
Figure 0006009027
ここでは、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の出力電圧Vcを制御する一例を説明したが、これに限るものではなく、例えば、制御部17は、絶縁型コンバータ回路16の出力電圧Voが目標値Vo*に近づくように非絶縁型昇降圧コンバータ回路15の出力電圧Vcを制御してもよい。
次に、絶縁型コンバータ回路16の基本動作な動作について波形を用いて説明する。図4は本実施の形態1に係る電力変換装置の波形図である。
図4は、横軸を時間軸としている。時刻t2,t6は半導体スイッチング素子7がターンオンするタイミング、時刻t3,t7は、半導体スイッチング素子7がターンオフするタイミングである。また、時刻t1,t5は半導体スイッチング素子8がターンオフするタイミング、時刻t4,t8は半導体スイッチング素子8がターンオンするタイミングである。また、半導体スイッチング素子7、8がそれぞれターンオフ・ターンオンする間にはデッドタイムtdが設けられている。
また、図4において、縦軸は、上から順に、半導体スイッチング素子7、8のゲート・ソース間に印加されるゲート電圧Vgs7、Vgs8、半導体スイッチング素子7、8のドレイン・ソース間に印加される電圧Vds7、Vds8、トランス11の一次側に印加される電圧Vtr1、共振用コンデンサ9や共振用リアクトル10に流れる電流(以下、共振電流)をILr、トランス11の励磁インダクタンスLに流れる励磁電流ILm、トランス二次側の整流回路の半導体スイッチング素子12、13に流れる電流Ids12、Ids13であり、図4はそれぞれの波形を示している。なお、一次側に流れる電流は、共振用コンデンサ9からトランス11に流れる方向を正としている。
図4に示す各タイミングt0〜t8で、制御部17は、半導体スイッチング素子7、8をそれぞれオン、オフ制御する。半導体スイッチング素子7、8は、詳しくは、デッドタイムtdを挟んでほぼ50%のデューティ比で、かつ、スイッチング周波数fswで交互にオンされる。このスイッチング周波数fswとは、共振用コンデンサ9と共振用リアクトル10で構成される直列共振回路の直列共振周波数fsrの半周期にデッドタイムtdを加えた時間を半周期とするスイッチング周波数である。半導体スイッチング素子12、13は半導体スイッチング素子7、8にそれぞれ連動してオン、オフ制御する。実施の形態1において、半導体スイッチング素子12は半導体スイッチング素子7に連動してオン、オフ制御され、半導体スイッチング素子13は半導体スイッチング素子8に連動してオン、オフ制御される。ここで、半導体スイッチング素子12、13のオン時間は、半導体スイッチング素子7、8のオン時間より若干短くする。これは、ターンオン時のZVS(Zelo Voltage Switch)の成立確保とターンオフ時のサージを抑制するためである。
図5は、各時刻における電流の経路を示している。時刻t1〜t2において、半導体スイッチング素子8がターンオフした直後は、共振電流ILrは、トランス11→共振用リアクトル10→共振用コンデンサ9→半導体スイッチング素子7のボディダイオードの経路で流れる。
時刻t2〜t3において、半導体スイッチング素子7は直前までボディダイオードに電流が流れており、従って、ドレイン・ソース間電圧Vdsはゼロである。そのため、半導体スイッチング素子7はZVSが成立する。図中の実線は時刻t2〜t3のときの電流経路であり、点線は直前まで流れていた共振電流ILrの電流経路である。すなわち、時刻t2〜t3においては、図の実線で示されるように、半導体スイッチング素子7→共振用コンデンサ9→共振用リアクトル10→トランス11の経路で電流が流れる。
時刻t3〜t4において、半導体スイッチング素子7がターンオフした直後は、共振電流ILrは、共振用コンデンサ9→共振用リアクトル10→トランス11→半導体スイッチング素子8のボディダイオードの経路で流れる。
時刻t4〜t5において、半導体スイッチング素子8は直前までボディダイオードに電流が流れており、従って、ドレイン・ソース間電圧Vdsはゼロであるため、半導体スイッチング素子8はZVSが成立する。図中の実線は時刻t4〜t5のときの電流経路であり、点線は直前まで流れていた共振電流ILrの電流経路である。すなわち、時刻t4〜t5においては、図の実線で示されるように、半導体スイッチング素子8→トランス11共振用リアクトル10→共振用コンデンサ9の経路で電流が流れる。
以上が、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15、及び、絶縁型コンバータ回路16の制御方法である。本実施の形態1で説明した電力変換器は、絶縁型コンバータ回路16がほぼ一定の昇降圧比で出力できるよう、非絶縁型昇降圧コンバータ回路15により、入力電圧Viを所定の電圧に変換する。そのため、一般的に昇降圧比が1に近いほど効率が良くなる。
高効率化のために、制御部17は、入力電圧Viと非絶縁型昇降圧コンバータ回路15が出力する電圧とが予め設定された範囲内のとき、半導体スイッチング素子1を常時オンするとともに、半導体スイッチング素子4を常時オフし、絶縁型コンバータ回路16のみ動作させる。これにより、余計なスイッチング損失を防ぐことができ、高効率化につながる。
制御部17は、VoがVo*より著しく高いときなど負荷に電力を伝送する必要がない場合、半導体スイッチング素子1を常時オフすることで、余計な電力を伝送することがなくなり、Voが過電圧になるのを防ぐ。
以上のように、実施の形態1に電力変換の基本的な動作について説明した。
次に、本実施の形態1の効果をより理解するために、まずはじめに、図6及び図7を用いて、上記の従来の課題である動作中の負荷変動時における電流の逆流現象について説明する。例えば、実車において負荷側の電圧が急変する例として、例えば、上記の従来技術で説明した、補機用電池に行うブースターケーブルによるジャンプスタートが考えられる。これは負荷電圧が急峻に変化する。そのため、例えば、電力変換器の動作中に、ジャンプスタートのように負荷電圧が急上昇すると、出力電流は逆流する。このときの各電圧・電流波形のイメージ図を図6に示す。図6は、横軸を時間軸としている。図6の縦軸は、順に、Vo,Vlink,Vi,Iout,Itr2,Iin,Vcrとしている。図6のこれらの各電流・電圧に該当する部位を、図7に示す。図6において、時刻t0にて負荷電圧が急上昇する。図6のItr2は、図4のIds12とIds13とを合成させた電流である。
図6の従来技術における電流・電圧波形について説明する。出力電圧Voが上昇すると、まず、出力段直近に配置されている平滑用コンデンサ14が充電される。また、負荷と平滑用コンデンサ14の間には大きなインピーダンス成分がないため、出力電流Ioは負荷側から平滑用コンデンサ14側に過大な電流が流れる。次に、平滑用コンデンサ14が充電されることにより、平滑用コンデンサ14の電圧が上昇すると、VoとVlinkとの関係は、式(1)より、下記の式(6)となる。
Figure 0006009027
そのため、トランス二次側電流(Itr2)は電流が逆流する。このとき、トランス二次側電流は、図6に示すように、正方向にも流れる。これは、半導体スイッチング素子12または13がオフしたとしても、トランス一次側の共振用リアクトル10が電流を維持しようと働くため、例えば、半導体スイッチング素子12がオフした瞬間、半導体スイッチング素子13のボディダイオードを通って電流が流れる。次に、逆流した電流は、リンクコンデンサ6を充電するため、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkも上昇する。また、共振用コンデンサ9の電圧Vcrは振幅が増加する。
図6より、動作中に上記のような現象が発生すると、半導体スイッチング素子の電流定格オーバーによる素子故障やリンクコンデンサ6の耐圧オーバーによる故障が考えられる。
これを防ぐために、本実施の形態1では、制御部17は、内部に、電流が逆流していることを検知する逆流検知部を備えている。逆流検知部が逆流電流が発生していることを検知すると、制御部17は、半導体スイッチング素子をオフすることで逆流電流を抑制する。実施の形態1では、制御部17の逆流検知部は、出力電流検出回路24で検出される出力電流Ioに対して閾値(Ith)を予め設けておき、出力電流Ioが、閾値(Ith)以上の値で、かつ、逆方向に流れたときに、逆流検知部は逆流電流が発生していることを検知し、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフする。このときの本実施の形態1における動作を図8に示す。
図8より、時刻t=t0において、出力電流Voが上昇し始め、時刻t=t1において、出力電流Ioが閾値(Ith)以上の逆流電流として流れると、制御部17の逆流検知部が、出力電流検出回路24の出力値Ioを逆流電流として検知する。次に、時刻t=t2において、制御部17は、フェール信号を電力変換装置外部のメイン制御ユニット(図示なし)に出力し、逆流過電流の発生により停止することを通知するとともに、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフすることで、逆流電流を抑制し、負荷側の電圧上昇が1次側に影響しない。これにより、半導体スイッチング素子12、13に過大な電流が流れることなく、また、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkの上昇が抑えられ、素子の破壊を未然に防ぐことができる。ここで、時刻t1〜t2の時間は、逆流を検知してから、実際に半導体スイッチング素子をオフするまでにかかる遅延時間を表している。
本実施の形態では、逆流検知部が逆流を検知したとき、制御部17は、全ての半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフしているが、これに限るものではなく一般的に、このような逆流現象は同期整流構成により発生するため、例えば、全ての半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフせずに、同期整流回路を構成している同期整流素子である半導体スイッチング素子12,13のみをオフするようにしてもよい。
本実施の形態1では、共振用リアクトル10はトランス11の外付け部品としたが、これに限るものではなく、例えば、トランス11のリーケージインダクタンスであってもよい。トランス11のリーケージインダクタンスを用いることで、部品点数減による小型化、および低コスト化が図れる。
本実施の形態1で説明した図1の構成においては、絶縁型コンバータ回路16の共振用コンデンサ9を、半導体スイッチング素子7のソース端子と半導体スイッチング素子8のドレイン端子との接続点と、共振用リアクトル10との間に配置しているが、これに限るものではない。例えば、半導体スイッチング素子8のソース端子とトランス11との間に共振用コンデンサ9を配置してもよい。あるいは、図9に示すように、コンデンサ9のコンデンサ容量を分割(=Cr/2)して、それぞれ、コンデンサ9a,9bとして、2つに分けて配置しても同等の効果が得られる。図9では、コンデンサ9a,9bは、半導体スイッチング素子7のドレイン端子と半導体スイッチング素子8のソース端子との間に、直列に接続され、9a,9bの接続点とトランスの一端が接続されている。
本実施の形態1では、トランス11の二次巻線の中間タップが、出力電圧Voの負側に接続され、トランス11の二次側巻線の両端にはそれぞれ半導体スイッチング素子12、13のソース端子が接続されていたが、これに限るものではなく、例えば、図10に示すように、中間タップが出力電圧Voの正側に接続され、トランス二次側巻線の両端には半導体スイッチング素子12、13のドレイン端子がそれぞれ接続され、半導体スイッチング素子12、13のソース端子が平滑用コンデンサ14の負極側(または出力電圧Voの負側)に接続されている構成でもよい。
本実施の形態1では、非絶縁型コンバータ回路15は昇降圧回路としたが、これに限るものではなく、例えば、図11に示すように、昇圧回路でもよい。すなわち、図11の構成は、図1の構成から、半導体スイッチング素子1とダイオード2とを削除した構成となっている。図11の回路構成により、実施の形態1と同等の効果を奏するとともに、降圧の必要性がない場合は、本回路の方が、半導体スイッチング素子1の損失が少ないため、高効率構成となる。
本実施の形態1では、出力電流検出回路24は、平滑用コンデンサ14の後段側に配置されているが、これに限るものではなく、例えば、図12に示す構成としてもよい。図12においては、図1に示した出力電流検出回路24の代わりに、平滑用コンデンサ14の前段に出力電流検出回路24Aを配置している。これは、平滑用コンデンサ14の前段は、図6を見てもわかるように、電流Itr2は交流成分である。このため、出力電流検出回路が取得する値を使って制御する場合に、図12に示すように、出力電流検出回路24の代わりに、平滑用コンデンサ14の前段に、出力電流検出回路24Aを配置することで、交流電流として電流をモニタすることができ、制御応答性が向上する。一方、平滑用コンデンサ14の後段側に出力電流検出回路24を配置すると、絶縁型コンバータ回路16内部での反応が平滑用コンデンサ14によって遅延する。
このように、図12の構成においては、出力電流検出回路24Aは、整流回路である半導体スイッチング素子12,13と平滑用コンデンサ14との間に設けられ、そこを流れる共振電流(Itr2)を検出する共振電流検出回路を構成している。
実施の形態1の変形例である図12の構成において、逆流現象が起きる場合は、実施の形態1と同様に、出力電流検出回路24Aが検出した共振電流Itr2が、負荷側から流れる逆流電流で、かつ、その値が閾値(Ith)以上の場合に、逆流検知部が逆流電流が発生していると判定し、制御部17は、当該判定結果に基づき、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフにする。このときの動作を図13に示す。
図13より、時刻t=t0において、出力電流Voが上昇し、時刻t=t1において、出力電流検出回路24Aが検出した共振電流が、閾値(Ith)以上で、かつ、逆流電流であった場合に、出力電流検出回路24Aの共振電流の出力値を制御部17の逆流検知部が逆流電流として検知する。時刻t=t2において、制御部17は、フェール信号を発生するとともに、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフすることで、逆流電流を抑制し、負荷側の電圧上昇が1次側に影響しない。これにより、半導体スイッチング素子12、13に過大な電流が流れることなく、また、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkの上昇が抑えられ、素子の破壊を未然に防ぐことができる。ここで、時刻t1〜t2の時間は逆流を検知してから実際に半導体スイッチング素子をオフするまでにかかる遅延時間を表している。このように、図12に示す実施の形態1の変形例においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、入力電源である駆動用電池の入力電圧を変換して任意の直流電圧を出力する非絶縁型コンバータ回路15と、非絶縁型コンバータ回路15から入力される直流電圧から出力電圧を発生させて負荷へ出力電圧を出力する絶縁型コンバータ回路16と、非絶縁型コンバータ回路15および絶縁型コンバータ回路16を制御する制御部17とを備え、制御部17は、絶縁型コンバータ回路16の負荷側から電流が逆流することを検知する逆流検知部を備え、制御部17は、逆流検知部の逆流発生有無の判定結果に基づいて、非絶縁型コンバータ回路15および絶縁型コンバータ回路16を制御するようにしたので、特別な回路を用いることなく、逆流電流を検知し、半導体スイッチング素子が故障することを防ぐことができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る電力変換装置は、上記実施の形態1で説明した電力変換装置と同じ回路構成を有している。従って、図1を参照することとし、ここでは、その説明を省略する。また、本実施の形態2では、制御部17の逆流検知部は、リンクコンデンサ電圧検出回路22が検出する電圧値Vlinkを用いることを特徴とする。実施の形態1で説明したように、出力電圧Voが上昇するに伴い、式(1)より、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkも上昇する。制御部17の逆流検知部は、リンクコンデンサ電圧検出回路22が検出する電圧Vlinkが、制御目標値Vlink*から大きく外れて、それらの差分が予め設定された閾値以上の電圧となった場合、逆流検知部は逆流電流が発生していることを検知し、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフする。このときの動作を図14に示す。なお、この場合の閾値を、実施の形態1の閾値(Ith)と区別するために、以下では、閾値(Vth)と呼ぶこととする。
図14より、時刻t=t1において、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkが制御目標値Vlink*から乖離し、VlinkとVlink*との差分が閾値(Vth)以上の電圧に達したとき、制御部17の逆流検知部が逆流電流として検知する。時刻t=t2において、制御部17は、フェール信号を発生するとともに、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフすることで、逆流電流をある程度抑制し、負荷側の電圧上昇を抑制する。ここで、時刻t1〜t2の時間は逆流電流を検知してから実際に半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフするまでにかかる遅延時間を表している。
実施の形態2では、リンクコンデンサ電圧検出回路22を使用するため、例えば、出力電流検出回路24は設けなくてもよい。これにより、回路の小型化、低コスト化が図れる。
本実施の形態2では、制御部17の逆流検知部の検知処理に、リンクコンデンサ電圧検出回路22を使用したが、これに限るものではなく、例えば、出力電圧検出回路23を使用してもよい。この場合、制御部17の逆流検知部は、出力電圧検出回路23の電圧値が予め設定された閾値(Vth2)以上の電圧となった場合、逆流検知部は逆流電流が発生していることを検知し、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフする。このときの動作を図15に示す。なお、この場合の閾値を、実施の形態1の閾値(Ith)および実施の形態2の閾値(Vth)と区別するために、以下では、閾値(Vth2)と呼ぶこととする。
図15より、時刻t=t0において、出力電圧Voが上昇し、時刻t=t1において、出力電圧検出回路23で検出された出力電圧Voが閾値(Vth2)以上の電圧に達したとき、制御部17の逆流検知部がそれを検知する。時刻t=t2において、制御部17は、フェール信号を発生するとともに、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフすることで、逆流電流をある程度抑制し、負荷側の電圧上昇を抑制する。ここで、時刻t1〜t2の時間は逆流電流を検知してから、実際に半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフするまでにかかる遅延時間を表している。
図15に示す実施の形態2の変形例では、制御部17の逆流検知部の検知処理に、出力電圧検出回路23を使用したが、さらに、これに限るものではなく、例えば、共振用コンデンサ9に対して、並列に、共振用コンデンサ電圧検出回路(図示せず)を設けて、それにより、共振用コンデンサ9の電圧をモニタし、共振用コンデンサ9の電圧の振幅値を逆流検知に使用してもよい。この場合、共振用コンデンサ9の電圧に対して予め上限および下限を示す閾値(Vth1,Vth2)を設けておき、動作中の共振用コンデンサ9の電圧が、閾値(Vth1,Vth2)のいずれか一方に達したとき、制御部17の逆流検知部は、逆流電流が発生していることを検知し、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフする。このときの動作を図16に示す。
図16より、時刻t=t0において、出力電流Voが上昇し、時刻t=t1において、共振用コンデンサ9の電圧の振幅が増加し、上限の閾値(Vth1)以上の電圧(または、下限の閾値(Vth2))に達したとき、制御部17の逆流検知部が逆流電流として検知する。時刻t=t2において、制御部17は、フェール信号を発生するとともに、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフすることで、逆流電流をある程度抑制し、負荷側の電圧上昇を抑制する。ここで、時刻t1〜t2の時間は逆流電流を検知してから実際に半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフするまでにかかる遅延時間を表している。
上記各実施の形態では、制御部17の逆流検知部の逆流抑制の方法として、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフ(または、半導体スイッチング素子12、13をオフ)することで、逆流電流を抑制しているが、これに限るものではなく、制御部17は、逆流検知部が逆流を検知した場合、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkを上昇させてもよい。これは、リンクコンデンサ電圧6と出力電圧Voは式(1)の関係で連動しているため、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkを増加させることで、出力側から電流が逆流することを抑制する。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る電力変換装置は、上記実施の形態1で説明した電力変換装置と同じ回路構成を有している。従って、図1を参照することとし、ここでは、その説明は省略する。上記実施の形態1、2からもわかるように、式(1)より、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkと出力電圧Voとは連動しているこのため、例えば、素子の故障などでリンクコンデンサ6の電圧Vlinkが低下し、以下の式(7)を満たす関係になってしまったとき、出力側から電流が逆流してしまう。
Figure 0006009027
実施の形態3では、このような素子故障時の逆流電流を抑制する。半導体スイッチング素子7,8が短絡故障した場合、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkが低下する。このとき、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkと出力電圧Voとは式(7)の関係になるため、負荷側から出力側に電流が流れる。これを抑制するため、実施の形態3では、リンクコンデンサ電圧検出回路22が検出する電圧Vlinkが制御目標値Vlink*から大きく外れて、VlinkとVlink*との差分が予め設定された閾値(Vth3)以下の電圧となった場合に、制御部17の逆流検知部は逆流電流が発生していることを検知し、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフする。このときの動作を図17に示す。
図17より、時刻t=t0において、半導体スイッチング素子7,8が短絡故障し、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkが低下する。リンクコンデンサ6の電圧Vlinkが低下すると、負荷側に流れていた電流が減少し、逆流する。一方、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkが低下すると、入力側の電流は増加する。リンクコンデンサ6の電圧Vlinkが制御目標値Vlink*から乖離していき、時刻t=t1において、VlinkとVlink*との差分が閾値(Vth3)以上の電圧に達したとき、制御部17の逆流検知部が逆流電流を検知する。時刻t=t2において、制御部17はフェール信号を発生するとともに、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフすることで、逆流および入力過電流を抑制する。ここで、時刻t1〜t2の時間は逆流電流を検知してから実際に半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフするまでにかかる遅延時間を表している。
このように、実施の形態3では、逆流抑制するとともに、素子故障時のフェール検出効果も奏する。
実施の形態3では、絶縁型コンバータ回路16の一次側半導体スイッチング素子7,8の故障時の対応について説明したが、これに限るものではなく、例えば、非絶縁型昇降圧(または昇圧)コンバータ回路15のダイオード5が短絡故障した場合についても同様のことが考えられる。ダイオード5が故障したとき、昇圧動作中のリンクコンデンサ6の電圧Vlinkは入力電圧Viまで低下する。このとき、式(7)が成立するため、逆流現象が発生する。このときにおいても、リンクコンデンサ電圧検出回路22が検出する電圧Vlinkが、予め設定された閾値以下の電圧となった場合、制御部17の逆流検知部は逆流電流が発生していることを検知し、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフする。
実施の形態3においての非絶縁型昇降圧(または昇圧)コンバータ回路15のダイオード5が短絡故障時における、制御部17の逆流検知部の検知方法の別手段として、図18のように、電力変換装置が入力電流検出回路25を備えるようにしてもよい。入力電流検出回路25は、図18に示すように、半導体スイッチング素子1とリアクトル3との接続点とリアクトル3との間に接続され、入力電流Iinを検出する。但し、入力電流検出回路25を設ける位置は、この場合に限らず、入力電流Iinを検出することができる位置であれば、任意の位置に入力電流検出回路25を設置するようにしてもよい。
図18の構成において、入力電流検出回路25が検出する電流Iinの値が0Aを下回り、予め設定された閾値に達したとき、制御部17の逆流検知部は、逆流電流が発生していることを検知し、半導体スイッチング素子7,8,12,13をオフする。これは、ダイオード5が短絡故障したとき、リンクコンデンサ6の電圧Vlinkが低下し、逆流電流が流れる。このとき、ダイオード5は短絡しているため、入力側に向かって電流が流れる。入力電流検出回路25はこれを検出し逆流電流を抑制する。
上記各実施の形態1〜3では、入力電流検出回路を設けることを記載しなかったが、これに限るものではなく、図18に示す実施の形態3の別例のように、入力電流検出回路25を追加した構成でもよい。
上記各実施の形態1〜3では、特定の電流検出回路または電圧検出回路の値が所定の値に達したか否かについて逆流検知をしていたが、これに限るものではなく、例えば、電力変換装置は、図18のように、入力側と出力側にそれぞれ電流検出回路および電圧検出回路を備え、制御部17は各電流・電圧検出回路から効率を求め、効率が予め設定された値に達したときに、制御部17の逆流検知部は逆流を検知するようにしてもよい。
このことを、さらに詳細に説明する。
図18に示すように、非絶縁型昇降圧(または昇圧)コンバータ回路15は、入力電源からの入力電圧を検出する入力電圧検出回路21と、入力電源からの入力電流を検出する入力電流検出回路25とを備えている。また、絶縁型コンバータ回路16は、負荷へ出力される出力電圧を検出する出力電圧検出回路23と、負荷へ出力される出力電流を検出する出力電流検出回路24とを備えている。また、制御部17は、電力変換装置の効率を求める効率演算部(図示せず)を内部に備えている。効率演算部は、検出された入力電圧と入力電流とに基づいて入力電力を求めるとともに、検出された出力電圧と出力電流とに基づいて出力電力を求めて、当該入力電力に対する出力電力の比率(=出力電力/入力電力)を、電力変換装置の効率として求める。効率演算部が演算した当該効率の値が閾値に達したときに、逆流検知部は逆流が発生したと判定する。
上記各実施の形態1〜3では、制御部17の逆流抑制部が、半導体スイッチング素子をオフする、あるいは、リンクコンデンサ6を上昇する等、電力変換装置内の素子で対応していたが、これに限るものではない。例えば、電力変換装置が、絶縁型コンバータ回路16と出力側の負荷との間に接続されて、絶縁型コンバータ回路16の出力と負荷とを接離するための出力リレーを備えているシステムの場合、制御部17は、逆流検知部が逆流電流が発生したと判定した場合、当該出力リレーを遮断するようにシステム側に要求し、当該出力リレーを切断するようにしてもよい。
同様に、例えば、電力変換装置が、入力側の駆動用電池と非絶縁型昇降圧(または昇圧)コンバータ回路15との間に接続されて、駆動用電池と非絶縁型昇降圧(または昇圧)コンバータ回路15とを接離するための入力リレーを備えているシステムの場合、制御部17は、逆流検知部が逆流電流が発生したと判定した場合、少なくとも駆動用電池への逆流を防ぐため、この入力リレーを切断するようにシステム側に要求し、当該入力リレーを切断するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態1〜3では、半導体スイッチング素子7,8,12,13がMOSETから構成されるとした。しかしながら、これに限定されず、半導体スイッチング素子は、例えば、IGBTであってもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態1〜3およびその変形例に示した構成のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態1〜3およびその変形例の構成を適宜組み合わせたり、それらの構成に一部変形を加えたり、構成を一部省略することが可能である。
1,4 半導体スイッチング素子、2,5 ダイオード、3 リアクトル、6 リンクコンデンサ、7,8 半導体スイッチング素子、9 共振用コンデンサ、10 共振用リアクトル、11 トランス、12,13 半導体スイッチング素子、14 平滑用コンデンサ、15 非絶縁型昇降圧コンバータ回路(または、非絶縁型昇圧コンバータ回路)、16 絶縁型コンバータ回路、17 制御部、21 入力電圧検出回路、22 リンクコンデンサ電圧検出回路、23 出力電圧検出回路、24 出力電流検出回路、25 入力電流検出回路、30a,30b,30c,30d,30e,30f 制御線、31a,31b,31c,31d 信号線、Vi 入力電圧、Vo 出力電圧。

Claims (14)

  1. 入力電源と負荷との間に接続される電力変換装置であって、
    前記入力電源の入力電圧を変換して任意の直流電圧を出力する非絶縁型コンバータ回路と、
    前記非絶縁型コンバータ回路から入力される前記直流電圧から出力電圧を発生させて、前記負荷へ前記出力電圧を出力する絶縁型コンバータ回路と、
    前記非絶縁型コンバータ回路および前記絶縁型コンバータ回路を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記絶縁型コンバータ回路の前記負荷側から電流が逆流することを検知する逆流検知部を備え、
    前記制御部は、前記逆流検知部の逆流発生有無の判定結果に基づいて、前記非絶縁型コンバータ回路および前記絶縁型コンバータ回路を制御するものであって、
    前記非絶縁型コンバータはDC/DCコンバータから構成され、
    前記絶縁型コンバータは、
    一次巻線及び二次巻線を備えるトランスと、
    共振用コンデンサと、
    共振用リアクトルと、
    前記一次巻線側に設けられた第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子と、
    前記二次巻線側に設けられ、前記一次巻線との磁界結合により前記二次巻線側に誘起される電圧を整流して前記負荷へ出力する整流回路と
    を有するLLC直列共振コンバータから構成され、
    前記絶縁型コンバータの前記整流回路は、2以上のスイッチング素子で構成されている同期整流回路であり、
    前記逆流検知部が前記逆流が発生したと判定したときに、前記制御部は、前記同期整流回路の前記スイッチング素子を停止する
    電力変換装置。
  2. 入力電源と負荷との間に接続される電力変換装置であって、
    前記入力電源の入力電圧を変換して任意の直流電圧を出力する非絶縁型コンバータ回路と、
    前記非絶縁型コンバータ回路から入力される前記直流電圧から出力電圧を発生させて、前記負荷へ前記出力電圧を出力する絶縁型コンバータ回路と、
    前記非絶縁型コンバータ回路および前記絶縁型コンバータ回路を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記絶縁型コンバータ回路の前記負荷側から電流が逆流することを検知する逆流検知部を備え、
    前記制御部は、前記逆流検知部の逆流発生有無の判定結果に基づいて、前記非絶縁型コンバータ回路および前記絶縁型コンバータ回路を制御するものであって、
    前記非絶縁型コンバータはDC/DCコンバータから構成され、
    前記絶縁型コンバータは、
    一次巻線及び二次巻線を備えるトランスと、
    共振用コンデンサと、
    共振用リアクトルと、
    前記一次巻線側に設けられた第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子と、
    前記二次巻線側に設けられ、前記一次巻線との磁界結合により前記二次巻線側に誘起される電圧を整流して前記負荷へ出力する整流回路と
    を有するLLC直列共振コンバータから構成され、
    前記逆流検知部が前記逆流が発生したと判定したときに、前記制御部は、前記DC/DCコンバータが出力する前記直流電圧を上昇させる
    電力変換装置。
  3. 入力電源と負荷との間に接続される電力変換装置であって、
    前記入力電源の入力電圧を変換して任意の直流電圧を出力する非絶縁型コンバータ回路と、
    前記非絶縁型コンバータ回路から入力される前記直流電圧から出力電圧を発生させて、前記負荷へ前記出力電圧を出力する絶縁型コンバータ回路と、
    前記非絶縁型コンバータ回路および前記絶縁型コンバータ回路を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記絶縁型コンバータ回路の前記負荷側から電流が逆流することを検知する逆流検知部を備え、
    前記制御部は、前記逆流検知部の逆流発生有無の判定結果に基づいて、前記非絶縁型コンバータ回路および前記絶縁型コンバータ回路を制御するものであって、
    前記非絶縁型コンバータはDC/DCコンバータから構成され、
    前記絶縁型コンバータは、
    一次巻線及び二次巻線を備えるトランスと、
    共振用コンデンサと、
    共振用リアクトルと、
    前記一次巻線側に設けられた第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子と、
    前記二次巻線側に設けられ、前記一次巻線との磁界結合により前記二次巻線側に誘起される電圧を整流して前記負荷へ出力する整流回路と
    を有するLLC直列共振コンバータから構成され、
    前記絶縁型コンバータ回路と前記負荷との間に接続され、前記絶縁型コンバータ回路の出力と前記負荷とを接離する出力リレーをさらに備え、
    前記逆流検知部が前記逆流が発生したと判定したときに、前記制御部は、前記出力リレーを遮断する
    電力変換装置。
  4. 入力電源と負荷との間に接続される電力変換装置であって、
    前記入力電源の入力電圧を変換して任意の直流電圧を出力する非絶縁型コンバータ回路と、
    前記非絶縁型コンバータ回路から入力される前記直流電圧から出力電圧を発生させて、前記負荷へ前記出力電圧を出力する絶縁型コンバータ回路と、
    前記非絶縁型コンバータ回路および前記絶縁型コンバータ回路を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記絶縁型コンバータ回路の前記負荷側から電流が逆流することを検知する逆流検知部を備え、
    前記制御部は、前記逆流検知部の逆流発生有無の判定結果に基づいて、前記非絶縁型コンバータ回路および前記絶縁型コンバータ回路を制御するものであって、
    前記非絶縁型コンバータはDC/DCコンバータから構成され、
    前記絶縁型コンバータは、
    一次巻線及び二次巻線を備えるトランスと、
    共振用コンデンサと、
    共振用リアクトルと、
    前記一次巻線側に設けられた第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子と、
    前記二次巻線側に設けられ、前記一次巻線との磁界結合により前記二次巻線側に誘起される電圧を整流して前記負荷へ出力する整流回路と
    を有するLLC直列共振コンバータから構成され、
    前記入力電源と前記非絶縁型コンバータ回路との間に接続され、前記入力電源と前記非絶縁型コンバータ回路とを接離する入力リレーをさらに備え、
    前記逆流検知部が前記逆流が発生したと判定したときに、前記制御部は、前記入力リレーを遮断する
    電力変換装置。
  5. 前記絶縁型コンバータは、
    前記整流回路の後段に設けられた平滑用コンデンサと、
    前記平滑用コンデンサの後段に設けられ、前記負荷に流れる電流値を検出する出力電流検出回路と
    をさらに備え、
    前記出力電流検出回路が検出する前記電流値が第1の閾値に達したときに、前記逆流検知部は前記逆流が発生したと判定する
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記絶縁型コンバータは、
    前記整流回路の後段に設けられた平滑用コンデンサと、
    前記整流回路と前記平滑用コンデンサとの間に設けられ、そこを流れる共振電流を検出する共振電流検出回路と
    さらに備え、
    前記共振電流検出回路が検出する前記共振電流の値が第2の閾値に達したときに、前記逆流検知部は前記逆流が発生したと判定する
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 前記非絶縁型コンバータと前記絶縁型コンバータとの間に設けられた平滑用のリンクコンデンサと、
    前記リンクコンデンサの電圧値を検出するリンクコンデンサ電圧検出回路と
    をさらに備え、
    前記リンクコンデンサ電圧検出回路が検出する前記リンクコンデンサの電圧値が第3の閾値に達したとき、前記逆流検知部は前記逆流が発生したと判定する
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. 前記非絶縁型コンバータと前記絶縁型コンバータとの間に設けられた平滑用のリンクコンデンサと、
    前記リンクコンデンサの電圧値を検出するリンクコンデンサ電圧検出回路と
    をさらに備え、
    前記リンクコンデンサ電圧検出回路が検出する前記リンクコンデンサの電圧値と前記制御部が設定した制御目標値との差分が第4の閾値以上になったときに、前記逆流検知部は前記逆流が発生したと判定する
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 前記絶縁型コンバータは、
    前記整流回路の後段に設けられた平滑用コンデンサと、
    前記平滑用コンデンサと並列に設けられ、前記出力電圧を検出する出力電圧検出回路と
    をさらに備え、
    前記出力電圧検出回路が検出する出力電圧の値が第5の閾値に達したときに、前記逆流検知部は前記逆流が発生したと判定する
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 前記LLC直列共振コンバータは、
    共振用コンデンサと、
    前記共振用コンデンサの電圧を検出する共振用コンデンサ電圧検出回路と
    さらに備え、
    前記共振用コンデンサ電圧検出回路が検出する電圧の値が第6の閾値に達したときに、前記逆流検知部は前記逆流が発生したと判定する
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  11. 前記非絶縁型コンバータは、
    前記入力電源からの入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、
    前記入力電源からの入力電流を検出する入力電流検出回路と
    を備え、
    前記絶縁型コンバータは、
    前記負荷へ出力される前記出力電圧を検出する出力電圧検出回路と、
    前記負荷へ出力される出力電流を検出する出力電流検出回路と
    さらに備え、
    前記制御部は、
    前記入力電圧と前記入力電流とに基づいて入力電力を求めるとともに、前記出力電圧と前記出力電流とに基づいて出力電力を求めて、前記入力電力に対する前記出力電力の比率を効率として求める効率演算部
    をさらに備え、
    前記効率演算部が演算した前記効率の値が第7の閾値に達したときに、前記逆流検知部は前記逆流が発生したと判定する
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  12. 前記非絶縁型コンバータは、前記入力電源からの入力電流を検出する入力電流検出回路を備え、
    前記入力電流検出回路が検出する入力電流の値が第8の閾値に達したときに、前記逆流検知部は前記逆流が発生したと判定する
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  13. 前記非絶縁型コンバータは昇圧コンバータである
    請求項1から12までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  14. 前記非絶縁型コンバータは昇降圧コンバータである
    請求項1から12までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
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