JP2019106783A - Dc−dc降圧コンバータ - Google Patents

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由貴 宮本
小坂 卓
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Abstract

【課題】本明細書は、入力電圧の変動に対して高い電力変換効率を実現できるDC−DC降圧コンバータを提供する。【解決手段】DC−DC降圧コンバータ2は、昇圧比可変倍率の昇圧コンバータ回路10と、LLC共振型コンバータ回路20と、コントローラ19を備える。昇圧コンバータ回路10は、シリコン基板上に形成された窒化ガリウム系材料で構成される横型GaNHEMTで作られた逆導通可能なスイッチング素子11、12を含む。LLC共振型コンバータ回路20は、昇圧コンバータ回路10の出力端に接続されており、トランス30を含む。コントローラ19は、トランス30の二次側巻線数に対する一次側巻線数の比をn、LLC共振型コンバータ回路20の目標出力電圧をVOUT、としたときに、LLC共振型コンバータ回路20への入力電圧VLLCin=2×n×VOUTとなるように昇圧コンバータ回路10の昇圧比を調整する。【選択図】図1

Description

本明細書が開示する技術は、DC−DC降圧コンバータに関する。
電気自動車は、走行用モータを駆動するための電気系と、電子機器を動作させるための電気系を備えている。前者は100ボルト以上の高電圧系であり、後者は50ボルト以下(典型的には12ボルトあるいは24ボルト)の低電圧系である。そのような電気自動車は、高電圧系用の直流電源と、低電圧系用の直流電源を搭載していることが多い。低電圧系用の直流電源はバッテリなどの充電可能な二次電池であり、高電圧系用の直流電源から電力供給を受けて充電される。そのため、高電圧系用の直流電源と低電圧系用の直流電源の間にDC−DC降圧コンバータが必要となる。一方、電気自動車では、高電圧系用の直流電源は出力電圧の変動幅が大きい。変動幅が大きい入力電圧に対して変換効率のよいDC−DC降圧コンバータが特許文献1に開示されている。
特許文献1のDC−DC降圧コンバータは、変換効率の良いLLC共振型コンバータ回路を採用している。ただし、LLC共振型コンバータ回路は、入力電圧が変動すると、目的の出力電圧を得るのに効率が著しく低下するという課題がある。この課題に対応するために、特許文献1のDC−DC降圧コンバータでは、LLC共振型コンバータ回路の前段に昇圧比可変の昇圧コンバータ回路を備える。特許文献1のDC−DC降圧コンバータは、前段に昇圧比可変の昇圧コンバータを備えることによって、LLC共振型コンバータへの入力電圧を一定に保つことができ、入力電圧変動に弱いというLLC共振型コンバータの短所を克服している。
特開2016−100989号公報
特許文献1には、LLC共振型コンバータ回路の前段の昇圧コンバータ回路の昇圧比をどのように決めると良いかが開示されていなかった。LLC共振型コンバータ回路の前段の昇圧コンバータ回路を備えたDC−DC降圧コンバータを効率良く動作させる技術が望まれている。
本明細書が開示するDC−DC降圧コンバータは、昇圧コンバータ回路と、LLC共振型コンバータ回路と、コントローラを備えている。昇圧コンバータ回路には、昇圧比可変のタイプを採用する。昇圧コンバータ回路は、シリコン基板上に形成された窒化ガリウム系材料で構成される横型GaNHEMTで作られた逆導通可能なスイッチング素子を含んでいる。なお、「GaN」は窒化ガリウムの略であり、「HEMT」は、High Electron Mobility Transistor(高電子移動度トランジスタ)の略である。LLC共振型コンバータ回路は、昇圧コンバータ回路の出力端に接続されている。LLC共振型コンバータ回路は、トランスを含んでいる。コントローラは、トランスの二次側巻線数に対する一次側巻線数の比をn、LLC共振型コンバータ回路の目標出力電圧をVOUT、としたときに、LLC共振型コンバータ回路への入力電圧VLLCin(即ち昇圧コンバータ回路の出力電圧)が、VLLCin=2×n×VOUTとなるように昇圧コンバータ回路の昇圧比を調整する。
トランスを含んでいるLLC共振型コンバータ回路の場合、トランスの一次側に印加される電圧は、LLC共振型コンバータ回路への入力電圧VLLCinの半分になる。また、トランスの二次側の電圧は一次側の電圧の1/nになる。従って、出力端の電圧VLLCin=2×n×VOUTの関係が満足されるとき、LLC共振型コンバータの簡易化した等価回路(共振を生じさせるコンデンサとリアクトルとトランス一次側のコイルで構成される簡潔な共振回路)のゲイン(電圧比)が1となる。LLC共振型コンバータは、等価回路において、ゲイン=1のときが最も変換効率がよい。コントローラが上記の通りに昇圧比を調整することで、本明細書が開示するDC−DC降圧コンバータは、入力電圧の変動に対して常に高い変換効率で動作することができる。本明細書が開示するDC−DCコンバータは、前段の昇圧コンバータ回路に、シリコン基板上に形成された窒化ガリウム系材料で構成される横型GaNHEMTで作られた逆導通可能なスイッチング素子を採用し、その逆導通特性を利用して同期整流による高効率化を実現する。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例のDC−DC降圧コンバータを含む電気自動車の電力系のブロック図である。 昇圧コンバータ回路の同期整流動作を説明する回路図である(スイッチング素子11がオフのとき)。 昇圧コンバータ回路の同期整流動作を説明する回路図である(スイッチング素子11がオンのとき)。 実施例のDC−DC降圧コンバータの等価回路図である。
図面を参照して実施例のDC−DC降圧コンバータを説明する。以下、説明の便宜上、DC−DC降圧コンバータを単純にDCコンバータと称する。実施例のDCコンバータは、電気自動車100に搭載されている。図1に、実施例のDCコンバータ2を含む電気自動車100の電力系のブロック図を示す。電気自動車100は、モータ6で走行する。
電気自動車100は、モータ6の駆動電力を蓄えるメインバッテリ3と、コントローラやカーオーディオなどの電子機器の駆動電力を蓄えるサブバッテリ4を備えている。メインバッテリ3の出力電圧は100ボルト以上であり、例えば200ボルトである。サブバッテリ4の出力電圧は50ボルト以下であり、例えば12ボルトである。
サブバッテリ4は、メインバッテリ3によって充電される。DCコンバータ2は、メインバッテリ3の出力電圧を降圧してサブバッテリ4に供給する。DCコンバータ2は、昇圧コンバータ回路10と、平滑コンデンサ7と、LLC共振型コンバータ回路20と、コントローラ19を備えている。
なお、昇圧コンバータ回路10の出力は、インバータ5にも供給される。インバータ5は、昇圧された直流電力を交流電力に変換してモータ6に供給する。一方、走行用のモータ6は、車両の慣性力を利用した発電器としても機能する。モータ6が発電した電力は回生電力と呼ばれる。インバータ5は、交流の回生電力を直流に変換する機能も有している。昇圧コンバータ回路10は、インバータ5によって直流変換された回生電力を降圧してメインバッテリ3へ供給する機能も有する、いわゆる双方向DC−DCコンバータ回路である。しかし、本実施例では、昇圧機能に着目するので、符号10が示す回路を「昇圧コンバータ回路」と称することにする。そして、便宜上、昇圧コンバータ回路10のメインバッテリ3の側の端子を入力端17(入力端正極17aと入力端負極17b)と称し、LLC共振型コンバータ回路20の側の端子を出力端18(出力端正極18a、出力端負極18b)と称することにする。
昇圧コンバータ回路10は、2個のスイッチング素子11、12、2個のダイオード13、14、フィルタコンデンサ15、リアクトル16、不図示の電圧センサを備えている。不図示の電圧センサは、入力端正極17aと入力端負極17bの間、及び、出力端正極18aと出力端負極18bの間に接続されている。
2個のスイッチング素子11、12は、炭化珪素あるいは窒化ガリウムを素材とするトランジスタである。別言すれば、2個のスイッチング素子11、12は、シリコン基板上に形成された窒化ガリウム系材料で構成される半導体で作られた逆導通可能なスイッチング素子である。2個のスイッチング素子11、12には、同じ特性を有している素子が採用される。2個のスイッチング素子11、12は、直列に接続されており、その高電位端が出力端正極18aに接続されており、低電位端が出力端負極18bに接続されている。なお、出力端負極18bは、入力端負極17bに直接に接続されている。
ダイオード13はスイッチング素子11に逆並列に接続されており、ダイオード14はスイッチング素子12に逆並列に接続されている。リアクトル16の一端は、2個のスイッチング素子11、12の直列接続の中点に接続されており、他端は入力端正極17aに接続されている。フィルタコンデンサ15は、入力端正極17aと入力端負極17bの間に接続されている。
スイッチング素子11、12は、コントローラ19からのPWM信号を受けて動作する。コントローラ19は、昇圧コンバータ回路10の昇圧比を決定するとともに不図示の電圧センサから入力端17と出力端18の夫々の電圧を取得し、目標の昇圧比が実現されるようにPWM信号のデューティ比を決定する。昇圧コンバータ回路10の昇圧比については後述する。
先に述べたように、昇圧コンバータ回路10は、昇圧機能と降圧機能を備えている。スイッチング素子11、12に、シリコン基板上に形成された窒化ガリウム系材料で構成される半導体を用いた場合、それらはゲートにオン信号を与えることで、逆導通する。逆導通を利用した同期整流により低損失化を図るスイッチング動作をさせた場合、スイッチング素子11、12はともに、降圧機能、昇圧機能に関与する。コントローラ19は相補的なPWM信号をスイッチング素子11、12へ送る。ここで、相補的なPWM信号とは、一方のスイッチング素子へ供給するPWM信号を反転させた信号が、他方のスイッチング素子へ供給するPWM信号となっている一対のPWM信号を意味する。そのような相補的なPWM信号を供給すると、昇圧コンバータ回路10は、入力端17に印加される電圧(メインバッテリ3の出力電圧)と、出力端18に印加される電圧(回生電力による電圧)のパワーバランスにより、受動的に昇圧と降圧が切り換わるように動作する。
図2と図3を使って昇圧コンバータ回路10の動作を説明する。図2は、スイッチング素子11がオフし、スイッチング素子12がオンしたときの電流の流れを示している。図3は、スイッチング素子11がオンし、スイッチング素子12がオフしたときの電流の流れを示している。太矢印線が電流の流れを示している。また、抵抗90は、負荷を表している。ダイオード13は、スイッチング素子11のボディダイオード(寄生ダイオード)である。ダイオード14は、スイッチング素子12のボディダイオード(寄生ダイオード)である。
スイッチング素子11がオフし、スイッチング素子12がオンすると、図2に示されているように、電流はリアクトル4からスイッチング素子12へ流れる。スイッチング素子12では、電流は順方向に流れる。このとき、リアクトル4に電気エネルギが蓄積される。
スイッチング素子11がオンし、スイッチング素子12がオフすると、図3に示されているように、電流はリアクトル4から出力端正極18aへと流れる。このとき、リアクトル4の電気エネルギが放出されて、出力端正極18aの電圧は、入力端正極17aよりも高くなる。先に述べたように、シリコン基板上に形成された窒化ガリウム系材料で構成される半導体を用いたスイッチング素子11は、ゲートにオン信号を与えると、逆導通する。スイッチング素子11の逆導通方向の抵抗は、ダイオード13(ボディダイオード)の順方向電圧降下Vfに対応する抵抗よりも低い。スイッチング素子11がオンし、スイッチング素子12がオフしたときに、内部抵抗が低いスイッチング素子11の逆導通方向に電流が流れるので、導通損失を低減することができる。
スイッチング素子11、12を相補的なPWM信号で駆動することで、昇圧コンバータ回路10は、同期整流動作を行う。IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)ではこのような動作はしない。また、Si−MOSFET(Silicon Metal Oxide Field Effect Transistor)でも耐圧の高い素子は、スイッチングのオン抵抗に比べて電圧降下Vfに対応する抵抗が相対的に低いため、同期整流にならない。なお、先に述べたように、昇圧コンバータ回路10は、降圧動作も行うことができるが、降圧動作のときも同様に同期整流動作を行う。
昇圧コンバータ回路10の出力端18にLLC共振型コンバータ回路20が接続されている。昇圧コンバータ回路10とLLC共振型コンバータ回路20の間には、平滑コンデンサ7が並列に接続されている。平滑コンデンサ7は、昇圧コンバータ回路10とLLC共振型コンバータ回路20の間を流れる電流の脈動を抑えるために挿入されている。
LLC共振型コンバータ回路20は、2個のスイッチング素子21、22、4個のダイオード23、24、33、34、コンデンサ25、35、リアクトル26、トランス30を備えている。2個のスイッチング素子21、22は、直列に接続されており、その高電位端がLLC共振型コンバータ回路20の入力端正極28aに接続されており、低電位端が入力端負極28bに接続されている。2個のスイッチング素子21、22は、炭化珪素、あるいは、窒化ガリウムを素材とするトランジスタであることが望ましい。2個のスイッチング素子21、22は、同じ特性を有している。ダイオード23は、スイッチング素子21に逆並列に接続されており、ダイオード24は、スイッチング素子22に逆並列に接続されている。
コンデンサ25とリアクトル26は、直列に接続されており、その直列接続の一端は2個のスイッチング素子21、22の直列接続の中点に接続されており、他端はトランス30の一次側コイル31の一端に接続されている。図1では、コンデンサ25がスイッチング素子21、22の側に配置され、リアクトル26がトランス30の側に配置されているが、コンデンサ25がトランス30の側に配置され、リアクトル26がスイッチング素子21、22の側に配置されていてもよい。トランス30の一次側コイル31の他端は入力端負極28bに接続されている。
トランス30の二次側コイル32の一端32aは整流用のダイオード33を介して出力端正極29aに接続されている。なお、グランド29bが、LLC共振型コンバータ回路20の出力端負極に相当する。二次側コイル32の他端32bも整流用のダイオード34を介して出力端正極29aに接続されている。トランス30の二次側コイル32は、中間タップ32cを備えており、その中間タップ32cは、グランド29b(即ち、LLC共振型コンバータ回路20の出力端負極)に接続されている。LLC共振型コンバータ回路20の出力端正極29aとグランド29bの間にはコンデンサ35が接続されている。コンデンサ35は、出力電力の脈動を抑える平滑コンデンサとして機能する。図1のLLC共振型コンバータ回路20の回路構造は、非対称ハーフブリッジ型と呼ばれる。非対称ハーフブリッジ型のLLC共振型コンバータ回路20では、トランス30の一次側コイル31に印加される電圧は、入力端28に印加される入力電圧VLLCinの半分となる。
LLC共振型コンバータ回路20を高い電力変換効率で動作させるための昇圧コンバータ回路10の昇圧比について説明する。LLC共振型コンバータ回路20のスイッチング素子21、22は、コントローラ19からのPWM信号で駆動される。LLC共振型コンバータ回路20の共振周波数frは、1/{2π(√Cr・Lr)}で与えられる。ここで、記号Crはコンデンサ25の容量を表し、記号Lrはリアクトル26のインダクタンスを表している。LLC共振型コンバータ回路20は、トランス30の一次側コイル31に入力される交流の周波数fcが共振周波数frに一致するように、スイッチング素子21、22を動作させる。そのためにコントローラ19は、デューティ比が約50%であり、オン時間が共振周波数frの周期の半分となる相補的PWM信号をスイッチング素子21、22に与える。そうすると、ソフトスイッチングが実現され、スイッチング損失が極めて小さくなる。
図4に、図1のLLC共振型コンバータ回路20の等価回路50を示す。コンデンサ52は図1のLLC共振型コンバータ回路20のコンデンサ25に対応し、リアクトル53は図1のリアクトル26に対応する。リアクトル54は、図1のトランス30の一次側コイル31に対応する。なお、交流源51は、2個のスイッチング素子21、22によって実現される交流出力に対応するものであり、その電圧Vinは、LLC共振型コンバータ回路20への入力電圧VLLCinの半分となる。また、抵抗55は、負荷をトランス30の一次側換算で示しており、Voutは、LLC共振型コンバータ回路20の出力電圧(目標出力電圧VOUT)のn倍となる。ここで、記号nは、トランス30の二次側コイル32の巻線数N2に対する一次側コイル31の巻線数N1の比(n=N1/N2)を表している。図4の等価回路50が成立するときがLLC共振型コンバータ回路20の電力変換効率が最も高いとき(損失が最も小さいとき)である。このとき、図4の等価回路における電圧ゲインVout/Vinは1である。この電圧比をLLC共振型コンバータ回路20の入力電圧VLLCin比と目標出力電圧VOUTで表すと、Vout/Vin=(2×n×VOUT)/VLLCin=1となる。従って、VLLCin=2×n×VOUTの関係が成立するときが、LLC共振型コンバータ回路20の電力変換効率が最も高くなる。なお、LLC共振型コンバータ回路は、上記の関係から離れると、電力変換効率が著しく低下する。
LLC共振型コンバータ回路20は、高い電力変換効率を実現できる一方、降圧比が変わると、著しく電力変換効率が低下する。他方、電気自動車のメインバッテリ3は出力電圧が変動する。DCコンバータ2では、LLC共振型コンバータ回路20の入力電圧が一定となるように、LLC共振型コンバータ回路20の前段に昇圧比可変の昇圧コンバータ回路10を備えている。DCコンバータ2に入力されるメインバッテリ3の電圧が変動しても、LLC共振型コンバータ回路20への入力電圧が一定となるように昇圧コンバータ回路10を制御することで、メインバッテリ3の出力電圧の変動に関わらず、高い電力変換効率が得られる。コントローラ19は、昇圧コンバータ回路10の出力(即ち、LLC共振型コンバータ回路20への入力電圧VLLCin)が、上記した関係、VLLCin=2×n×VOUTの関係を満たすように、昇圧比を調整する。そのような昇圧比調整により、DCコンバータ2は、入力電圧の変動に対して常に高い電力変換効率を実現することができる。DCコンバータ2は、前段の昇圧コンバータ回路10に、シリコン基板上に形成された窒化ガリウム系材料で構成される横型GaNHEMTで作られた逆導通可能なスイッチング素子11、12を採用し、その逆導通特性を利用して同期整流による高効率化を実現することができる。
電力変換の損失が小さいということは、発熱量が小さいということを意味する。従って、LLC共振型コンバータ回路を採用すると、冷却システムを小型化することができ、この点も低コスト化と装置の小型化に貢献する。なお、ディーティ比50%、オン時間が共振周波数frの周期の半分、という設定は、理想的な値であり、現実には、所々の事情により、デューティ比には50%から少しずれた値が設定され、オン時間も共振周波数の周期の半分から少しずれた値に設定されることがある。損失を抑えるためのデューティ比の選定やオン時間の選定の例については他の公知の文献を参照されたい。
スイッチング素子11、12、21、22は、炭化珪素系、あるいは、窒化ガリウム系のスイッチング素子であると良い。それらの素子は、定常損失が小さい(オン抵抗が小さい)。特にLLC共振型コンバータ回路20では、スイッチング損失は極めて小さくなるが、スイッチング素子21、22には共振電流が流れるため、定常損失の小さい炭化珪素系、あるいは、窒化ガリウム系のスイッチング素子が適している。
昇圧コンバータ回路10でも、定常損失の小さい炭化珪素系、あるいは、窒化ガリウム系のスイッチング素子を採用し、高周波スイッチング動作を行わせることで、リアクトル16を小型軽量化することができる。昇圧コンバータ回路10のリアクトル16を適切に設計することで、昇圧コンバータ回路10を電流不連続モードで動作させ、スイッチング素子11、12のドレイン/ソース間の寄生容量を介した突入電流を抑制することもできる。さらに、炭化珪素系、あるいは、窒化ガリウム系のスイッチング素子の逆導通特性を利用することで、スイッチング素子21、22に逆並列に接続されているダイオード23、24の導通時間を最小限に留めることができ、ダイオードの導通損失を低減することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:DC−DC降圧コンバータ(DCコンバータ)
3:メインバッテリ
4:サブバッテリ
5:インバータ
6:モータ
7:平滑コンデンサ
10:昇圧コンバータ回路
11、12、21、22:スイッチング素子
13、14、23、24、33、34:ダイオード
15:フィルタコンデンサ
16:リアクトル
19:コントローラ
20:LLC共振型コンバータ回路
25、35:コンデンサ
26:リアクトル
30:トランス
31:一次側コイル
32:二次側コイル
50:等価回路
51:交流源
52:コンデンサ
53、54:リアクトル
55:抵抗
100:電気自動車

Claims (1)

  1. 昇圧比可変倍率の昇圧コンバータ回路と、
    前記昇圧コンバータ回路の出力端に接続されており、トランスを含んでいるLLC共振型コンバータ回路と、
    前記トランスの二次側巻線数に対する一次側巻線数の比をn、前記LLC共振型コンバータ回路の目標出力電圧をVOUT、としたときに、前記LLC共振型コンバータ回路への入力電圧VLLCin=2×n×VOUTとなるように前記昇圧コンバータ回路の昇圧比を調整するコントローラと、
    を備えており、
    前記昇圧コンバータ回路は、シリコン基板上に形成された窒化ガリウム系材料で構成される横型GaNHEMTで作られた逆導通可能なスイッチング素子を含んでいるDC−DC降圧コンバータ。
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