JP6007859B2 - 化学蓄熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの排気系に設けられた触媒等の加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置に関するものである。
従来の化学蓄熱装置としては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の化学蓄熱装置は、触媒セラミック部の周囲に配置され、筐体部内に内蔵された蓄熱物質(反応材)と、その蓄熱物質を発熱させるための水(反応媒体)を供給する導水管部とを備えている。エンジンの冷間始動時には、導水管部に水を通水し、蓄熱物質と水との発熱反応を行い、エンジン暖機後には、蓄熱物質が排気ガスの熱を吸収して水を分離させることで、水を回収して蓄熱を行う。
特開昭59−208118号公報
しかしながら、上記従来技術においては、以下の問題点が存在する。即ち、車両の運転条件によっては、排気ガスの温度が反応材と反応媒体とを分離させる温度まで高くならない場合がある。この場合には、反応材と反応媒体とが分離しないため、反応媒体を回収することができない。このため、次に触媒の加熱が必要なときでも、反応媒体を用いて触媒を加熱することができない。
本発明の目的は、排気ガスの温度が低くても、反応媒体を回収することができる化学蓄熱装置を提供することである。
本発明は、エンジンの排気系に設けられた加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置において、加熱対象物の周囲に配置され、第1反応媒体と化学反応して加熱対象物を加熱するための熱を発生させる第1反応材を含む第1反応器と、第1反応器と接続され、第1反応媒体を貯蔵する第1貯蔵器と、第1反応器の外側に配置され、第2反応媒体と化学反応して第1反応器を加熱するための熱を発生させる第2反応材を含む第2反応器と、第2反応器と接続され、第2反応媒体を貯蔵する第2貯蔵器とを備え、第2反応器は、複数の反応室に分割されていることを特徴とするものである。
このように本発明の化学蓄熱装置においては、加熱対象物を加熱するときは、第1貯蔵器に貯蔵された第1反応媒体が第1反応器に供給され、第1反応器に含まれる第1反応材と第1反応媒体とが化学反応して熱が発生し、その熱により加熱対象物が加熱される。その後、排気ガスの温度が所定温度まで上がると、排気ガスの熱(排熱)が第1反応器内の第1反応材に与えられることで第1反応材と第1反応媒体とが分離し、第1反応媒体が第1貯蔵器に戻って回収される。しかし、エンジンの運転条件によっては、排気ガスの温度が所定温度まで上がらないことがある。そこで、そのような場合には、第2貯蔵器に貯蔵された第2反応媒体を第2反応器の一つの反応室に供給し、その反応室に含まれる第2反応材と第2反応媒体とを化学反応させて熱を発生させ、その熱により第1反応器を加熱する。これにより、第1反応器内の第1反応材に熱が与えられることで第1反応材と第1反応媒体とが分離し、第1反応媒体が第1貯蔵器に戻って回収されるようになる。このように排気ガスの温度が低くても、第1反応媒体を第1貯蔵器に回収することができる。
また、第2反応器を複数の反応室に分割し、各反応室毎に第2反応媒体を供給することにより、第2貯蔵器に貯蔵された全ての第2反応媒体を一度に使用しなくて済むため、第2反応媒体が第2貯蔵器に回収されるまで第2反応媒体が使用不能となり、結果的に第1反応器を加熱できなくなるという不具合を避けることができる。さらに、現在の第1反応器の加熱回数(反応室の使用数)から、第1反応器が加熱可能な残り回数(反応室の未使用数)を正確に把握可能であるため、第1反応器の加熱による第1反応媒体の回収の管理を容易に行うことができる。
好ましくは、第1貯蔵器から第1反応器に第1反応媒体を供給するように制御すると共に、第2貯蔵器から第2反応器に第2反応媒体を供給するように制御する制御手段を更に備え、制御手段は、第2反応媒体を供給するときは、第2貯蔵器から第2反応器の各反応室に順番に第2反応媒体を供給するように制御する。この場合には、第2貯蔵器に貯蔵された全ての第2反応媒体を一度に使用しなくて済むため、第2反応媒体が第2貯蔵器に回収されるまで第2反応媒体が使用不能となることが確実に防止される。
また、好ましくは、各反応室における第1反応器側に位置する内壁部の熱伝導率は、各反応室における第1反応器の反対側に位置する外壁部の熱伝導率及び各反応室同士を仕切る仕切壁部の熱伝導率よりも高い。この場合には、第2反応器の反応室で発生した熱が第1反応器に伝わりやすくなるため、第1反応器を効率良く加熱することができる。
さらに、好ましくは、各反応室のサイズが異なっている。このような構成では、例えば化学蓄熱装置が車両に搭載される場合、第2反応器が車両の他部品と干渉するようなときは、サイズの小さな反応室が他部品に近接するように化学蓄熱装置を配置することで、第2反応器と他部品との干渉を防ぐことができる。従って、多種の車両に化学蓄熱装置を搭載することが可能となる。
また、好ましくは、各反応室と第1反応器側の部位との接触部分の接触面積が異なっている。このような構成では、エンジン停止時に第1反応器を加熱するときは、第1反応器側の部位との接触部分の接触面積の大きな反応室に第2反応媒体を供給することで、反応室から第1反応器に早く熱が伝わるようになるため、第1反応器を早期に加熱することができる。また、車両の走行時に第1反応器を加熱するときは、第1反応器で発生する熱だけでなく排気ガスの熱(排熱)も利用可能であるため、第1反応器側の部位との接触部分の接触面積の小さな反応室に第2反応媒体を供給しても特に支障はない。
さらに、好ましくは、各反応室は、加熱対象物の周囲方向に沿って分割されている。この場合には、各反応室に対する第2反応媒体の供給部を加熱対象物の排気方向の中央部に設けることで、反応室の排気上流側及び排気下流側で発生する熱量を均等にすることができる。
また、各反応室は、加熱対象物の排気方向に沿って分割されていても良い。この場合には、各反応室に対する第2反応媒体の供給部を加熱対象物の排気方向に沿って同じ位置に一直線上に設けることで、スペース効率を損なうことが防止される。
本発明によれば、排気ガスの温度が低くても、反応媒体を回収することができる。これにより、次回に加熱対象物の加熱を行うときでも、反応媒体を使用することが可能となる。
本発明に係る化学蓄熱装置の一実施形態を備えた排気浄化システムを示す概略構成図である。 図1に示した化学蓄熱装置の概略構成図である。 図2に示した第2反応器の構造を詳細に示す断面図である。 酸化触媒の温度変化の一例を示すグラフである。 図3に示した第2反応器の変形例を示す断面図である。 本発明に係る化学蓄熱装置の他の実施形態を示す側断面図である。
以下、本発明に係る化学蓄熱装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明に係る化学蓄熱装置の一実施形態を備えた排気浄化システムを示す概略構成図である。同図において、排気浄化システム1は、車両のディーゼルエンジン2(以下、単にエンジン2という)の排気系に設けられ、エンジン2から排出される排気ガス中に含まれる有害物質(環境汚染物質)を浄化する装置である。
排気浄化システム1は、エンジン2と接続された排気通路3の途中に上流側から下流側に向けて順に設けられた酸化触媒(DOC)4、ディーゼル排気微粒子除去フィルタ(DPF)5、選択還元触媒(SCR)6及び酸化触媒(ASC)7を備えている。
酸化触媒4は、排気ガス中に含まれるHCやCO等を酸化して浄化する触媒である。DPF5は、排気ガス中に含まれるPM(煤等の粒子状物質)を捕集して取り除くフィルタである。SCR6は、尿素水から加水分解されたNH(アンモニア)によって、排気ガス中に含まれるNOxを還元して浄化する触媒である。酸化触媒7は、SCR6をすり抜けて下流側に流れたNHを酸化する触媒である。
なお、DPF5は、捕捉したPMが溜まると、目詰まりを起こして機能が低下する。このため、排気浄化システム1では、DPF5にPMが溜まると、不定期にPM再生を行う。DPF5にPMが溜まったかどうかは、DPF5の上流側と下流側との差圧によって判断したり、エンジン2の運転時間や車両の走行距離によって判断することができる。PM再生を行うときは、酸化触媒4の上流に設けられた燃料添加弁(図示せず)により酸化触媒4に燃料(軽油)を吹き付け、酸化触媒4内で燃料を燃焼させて発熱させる。この発熱量は非常に大きく(例えば通常走行の5〜7倍程度)、排気ガスの温度が例えば600℃〜700℃程度まで上昇する。その高温の排気ガスがDPF5を通過すると、PMが燃焼する。
また、排気浄化システム1は、選択還元触媒6の上流側の排気通路3に尿素水を噴射(添加)する添加弁8と、この添加弁8と尿素水導入配管9を介して接続された尿素水タンク10と、排気通路3における添加弁8と選択還元触媒6との間に配置された分散装置11とを備えている。分散装置11は、添加弁8から噴射された尿素水及びNHを分散して選択還元触媒6に供給する。
ところで、酸化触媒4等の触媒には、環境汚染物質の浄化能力を発揮させる温度領域(活性温度)が存在する。例えば、酸化触媒4の活性温度の下限は150℃程度である。一方、エンジン2の始動直後の排ガスの温度は100℃程度と比較的低温であり、酸化触媒4の温度もほぼ同様である。従って、酸化触媒4の温度を活性温度にするために、酸化触媒4を加熱する必要がある。
そこで、排気浄化システム1は、エネルギーレスで酸化触媒4を加熱する化学蓄熱装置12を備えている。化学蓄熱装置12は、通常は排ガスの熱(排熱)を蓄えておき、必要なときに蓄えた熱を使用するというものである。
化学蓄熱装置12は、図1及び図2に示すように、酸化触媒4の周囲に配置されたリング状の第1反応器13と、この第1反応器13と媒体供給通路14を介して接続され、第1反応媒体としてのアンモニア(NH)を吸着して貯蔵する第1貯蔵器15と、第1反応器13の外側に配置されたリング状の第2反応器16と、この第2反応器16と媒体供給通路17を介して接続され、第2反応媒体としての二酸化炭素(CO)を吸着して貯蔵する第2貯蔵器18とを有している。媒体供給通路14,17には、電磁式の開閉弁19,20がそれぞれ設けられている。
第1反応器13は、金属(例えばSUS)で形成されたケース(図示せず)を有している。ケース内には、NHと化学反応して酸化触媒4を加熱するための熱を発生させる第1反応材(図示せず)が収容されている。第1反応材としては、NHの供給によって酸化触媒4を150℃〜260℃程度に昇温可能な材料が用いられる。そのような材料としては、2価のハロゲン化物(MX)が挙げられる。Mとしては、Mg,Ni,Co,Fe,Mn,Ca,Sr,Ba等が適している。Xとしては、Cl,Br,I等が適している。
酸化触媒4と第1反応器13との間には、両者の密着性を高めるための密着材21が介在されていることが望ましい。密着材21としては、超弾性及び形状記憶機能を有する材料が用いられる。そのような材料としては、例えばチタンニッケル合金、鉄−マンガン等が挙げられる。密着材21を設けることにより、熱膨張、振動、経年劣化等が生じても、熱ロスを発生させること無く第1反応器13から酸化触媒4に熱を伝えることが可能となる。
第2反応器16は、図3にも示すように、酸化触媒4の円周方向(周囲方向)に沿って分割された複数の反応室16aから構成されている。なお、図3では、便宜上分かり易くするために、第2反応器16を実際のものに比べて大きく表している。各反応室16aには、上記の媒体供給通路17がそれぞれ接続されている。そして、上記の開閉弁20は、各反応室16a毎に設けられている。このとき、媒体供給通路17は、各反応室16aにおける酸化触媒4の長手方向(排気方向)の中心部に接続されていることが望ましい。
各反応室16aは、ケース22を有している。ケース22は、第1反応器13側に位置する内壁部22aと、第1反応器13の反対側に位置する外壁部22bと、各反応室16a同士を仕切る仕切壁部22cとからなっている。各反応室16の形状及びサイズは等しくなっている。
ケース22内には、COと化学反応して第1反応器13を加熱するための熱を発生させる第2反応材23が収容されている。第2反応材23としては、COの供給によって反応器を400℃程度に昇温可能な材料が用いられる。そのような材料としては、MgO,CaO,BaO,Ca(OH),Mg(OH),Fe(OH),Fe(OH),FeO,Fe,Fe等が挙げられる。
内壁部22aは、高熱伝導性素材で形成されている。高熱伝導性素材としては、Cu、Ag、伝熱セラミック(窒化アルミニウム)、炭素繊維等が用いられる。外壁部22b及び仕切壁部22cは、高熱伝導性素材よりも熱伝導率の低い低熱伝導性素材で形成されている。低熱伝導性素材としては、ジルコニア、高分子材料(フッ素系樹脂)等が用いられる。このように内壁部22aを高熱伝導性素材で形成し、外壁部22b及び仕切壁部22cを低熱伝導性素材で形成したので、反応室16aで発生した熱が第1反応器13に伝わりやすくなる。
第1反応器13と第2反応器16との間には、両者の密着性を高めるための密着材24が介在されていることが望ましい。密着材24としては、上記の密着材21と同じものが使用される。これにより、熱膨張、振動、経年劣化等が生じても、熱ロスを発生させること無く第2反応器16から第1反応器13に熱を伝えることが可能となる。
また、化学蓄熱装置12は、図1に示すように、酸化触媒4を通る排気ガスの温度を検出する温度センサ25と、この温度センサ25と接続されたコントローラ26とを有している。コントローラ26は、温度センサ25の検出値に基づいて開閉弁19,20を制御する。
具体的には、コントローラ26は、エンジン2の始動後に、温度センサ25の検出値が所定温度(酸化触媒4の活性温度に基づいて設定された温度)よりも低いときに開閉弁19を開くように制御する。これにより、第1貯蔵器15から第1反応器13にNHが供給されるようになる。
また、コントローラ26は、例えば開閉弁19を開いてから所定時間経過しても、温度センサ25の検出値がNH回収温度(NHの回収に必要な温度)まで上昇しないときに開閉弁20を開くように制御する。これにより、第2貯蔵器18から第2反応器16にCOが供給されるようになる。このとき、コントローラ26は、第2貯蔵器18から第2反応器16の各反応室16aに1つずつ順番にCOが供給されるように、各反応室16aに対応する開閉弁20を開弁制御する。
以上のように構成された排気浄化装置1において、エンジン2の始動直後に排気ガスの温度が低いときは、開閉弁19が開弁され、第1貯蔵器15に貯蔵されたNHが媒体供給通路14を介して第1反応器13に供給され、第1反応器13に含まれる第1反応材(図示せず)とNHとが化学反応して化学吸着(配位結合)し、第1反応器13から熱が発生する。そして、第1反応器13から発生した熱によって酸化触媒4が汚染物質の浄化に適した活性温度まで加熱されるようになる。
その後、排気ガスの温度が上昇して上記NH回収温度以上になると、排気ガスの熱(排熱)が第1反応器13に与えられることで、第1反応器13に含まれる第1反応材とNHとが分離する。そして、第1反応材から分離したNHは、媒体供給通路14を介して第1貯蔵器15に戻って回収されるようになる。
しかし、排気ガスの温度が上記NH回収温度まで上昇しないと、第1反応器13においてNHの分離(回収)に必要な熱量が不足するため、第1反応材からNHが分離されず、NHを第1貯蔵器15に回収することができない。
そこで、この場合には、開閉弁20を開弁することで、第2貯蔵器18に貯蔵されたCOが媒体供給通路17を介して第2反応器16に供給され、第2反応器16に含まれる第2反応材23とCOとが化学反応して化学吸着し、第2反応器16から熱が発生する。そして、第2反応器16から発生した熱によって第1反応器13がNH回収温度まで加熱されるようになる。すると、第1反応器13に熱が与えられることで、第1反応器13に含まれる第1反応材とNHとが分離し、第1反応材から分離したNHが第1貯蔵器15に戻って回収される。
ここで、酸化触媒4の温度変化の一例を図4に示す。図4において、酸化触媒4が加熱された後、酸化触媒4(排気ガス)の温度がNH回収温度Tに達すると、上述したように、排熱が第1反応器13に与えられることで第1反応材からNHが分離し、そのNHが第1貯蔵器15に回収される。
しかし、酸化触媒4(排気ガス)の温度がNH回収温度Tに達しないときは、上述したように、第2貯蔵器18から第2反応器16にCOが供給され、第2反応器16に含まれる第2反応材23とCOとの化学反応により第2反応器16から熱が発生し、その熱によって第1反応器13がNH回収温度まで加熱される。これにより、第1反応材からNHが分離し、そのNHが第1貯蔵器15に回収される。
ここで、COを再度使用可能な状態とするためには、COを第2貯蔵器18に回収する必要があるが、CO回収温度(COの回収に必要な温度)Tは、NH回収温度Tよりも高い。このため、COの回収は、不定期に実施されるPM再生時(前述)に行われることになる。PM再生時には、排気ガスの温度がCO回収温度Tに比べて十分高くなるため、排熱が第2反応器16に与えられることで、第2反応器16に含まれる第2反応材23からCOが分離し、そのCOが第2貯蔵器18に戻って回収されるようになる。
しかし、PM再生は不定期に実施されるため、一度に全てのCOを使用すると、次のPM再生時まではCOが回収されないため、COが使用不能となってしまう。この場合には、排気ガスの温度が上記NH回収温度よりも低くても、第1反応器13を加熱することができないため、第1反応器13から第1貯蔵器15にNHを回収することができない。その不具合を回避するためには、第2反応器16にCOを小出しで供給するような制御を行うことも可能であるが、あと残り何回だけ第1反応器13を加熱することが可能であるかの判断が困難となる等、COの供給制御の管理が極めて難しい。
これに対し本実施形態では、第2反応器16を複数の反応室16aに分割し、第1反応器13の加熱によりNHを回収する毎に、第2貯蔵器18から各反応室16aに順番にCOを供給するようにしたので、PM再生時から次のPM再生時までの間に、何度もCOを使用して第1反応器13の加熱し、その熱によりNHを回収することができる。そして、PM再生時には、COが供給された全ての反応室16aから第2貯蔵器18にCOを戻して回収する。
以上のように本実施形態によれば、第1反応器13により酸化触媒4を加熱しても、排気ガスの温度がNH回収温度Tに達しないときは、第2反応器16により第1反応器13を加熱し、その時に発生する熱によりNHを第1反応材から分離させるので、排気ガスの温度が低くても、第1反応器13から第1貯蔵器15にNHを回収することができる。これにより、次に酸化触媒4の加熱を行う際に、第1貯蔵器15に貯蔵されたNHを確実に使用することが可能となる。
また、第2反応器16により第1反応器13を加熱する際には、第2貯蔵器18から第2反応器16の各反応室16aに1つずつ順番にCOを供給するので、反応室16aの使用数から、第2反応器16による第1反応器13の加熱回数を正確に把握することが可能となる。従って、COを用いた第1反応器13の加熱に関する管理を容易に行うことができる。その結果、例えば第1反応器13を加熱可能な残り回数(反応室16aの未使用数に相当)をユーザにランプ等でアナウンスすることができる。また、システム側でも第2反応器16による第1反応器13の加熱回数を把握することで、例えば第1反応器13を加熱可能な残り回数が少なくなったら、PM再生のタイミングを早めるように制御し、速やかにCOの回収を行う等といったことも可能となる。
図5は、図3に示した第2反応器16の変形例を酸化触媒4及び第1反応器13と共に示す断面図である。なお、図5では、便宜上分かり易くするために、第2反応器16を実際のものに比べて大きく表している。
図5(a)に示す変形例では、第2反応器16の各反応室16aの厚みサイズ(径方向サイズ)が異なっている。なお、全ての反応室16aの厚みサイズが異なるように構成しても良いし、一部の反応室の厚みサイズのみが異なるように構成しても良い。
第2反応器16の各反応室16aの厚みサイズが全て等しい場合には、化学蓄熱装置12を車両に搭載したときに、第2反応器16が車両の他部品と干渉することがある。しかし、本変形例では、例えば厚みサイズの小さい反応室16aを他部品に近接して配置することにより、第2反応器16と他部品との干渉を防止することができる。従って、化学蓄熱装置12の搭載性を向上させることが可能となる。また、多種多様の車両に化学蓄熱装置12を搭載することが可能となる。
図5(b)に示す変形例では、第2反応器16の各反応室16aと第1反応器13側に位置する密着材24との接触部分の接触面積が異なっている。なお、全ての反応室16aと密着材24との接触部分の接触面積が異なるように構成しても良いし、一部の反応室16aと密着材24との接触部分の接触面積のみが異なるように構成しても良い。
本変形例では、車両の状態によって使用する反応室16aを変えることが可能となる。具体的には、エンジン2の停止時には、密着材24との接触面積が大きな反応室16aにCOを供給することにより、反応室16aで発生した熱を迅速に第1反応器13に伝えて、第1反応器13を早期に加熱する。一方、車両の走行中は、排気ガスの熱(排熱)が利用可能であることから、密着材24との接触面積が小さな反応室16aにCOを供給することにより、反応室16aで発生した熱と排熱とを第1反応器13に伝え、NHを分離して回収させるようにする。これにより、車両の状態に応じた第1反応器13の最適な加熱が可能となる。
図6は、本発明に係る化学蓄熱装置の他の実施形態を酸化触媒4と共に示す側断面図である。
同図において、本実施形態の化学蓄熱装置12は、上記の第2反応器16に代えて第2反応器30を有している。第2反応器30は、酸化触媒4の長手方向(排気方向)に沿って分割された複数の反応室30aから構成されている。各反応室30aには、媒体供給通路17がそれぞれ接続されている。そして、上記の開閉弁20は、各反応室30a毎に設けられている。このとき、媒体供給通路17は、酸化触媒4の長手方向に沿って各反応室30aの同じ位置に一直線上になるように接続されているのが望ましい。
各反応室30は、内壁部22a、外壁部22b及び仕切壁部22cからなるケース22を有している。ケース22内には、上記の第2反応材23が収容されている。各反応室30の厚みサイズ(径方向サイズ)は、等しくても良いし、異なっていても良い。また、各反応室30と第1反応器13側に位置する密着材24との接触面積は、等しくても良いし、異なっていても良い。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
本実施形態においても、コントローラ26は、第2貯蔵器18(図1参照)から各反応室30aに1つずつ順番にCOが供給されるように、各反応室30aに対応する開閉弁20を開弁制御する。従って、上述した実施形態と同様に、第2反応器30による第1反応器13の加熱回数を正確に把握することが可能となるため、COを用いた第1反応器13の加熱に関する管理を容易に行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、PM再生時に第2反応器16から第2貯蔵器18にCOを回収するようにしたが、排気浄化システム1において排気ガスの温度が非常に高くなるときが他にあれば、その際にCOを回収しても良い。
また、上記実施形態では、第2反応器16の各反応室16aは酸化触媒4の円周方向に沿って分割されており、第2反応器30の各反応室30aは酸化触媒4の排気方向に沿って分割されているが、特にそれには限られず、第2反応器の各反応室を、酸化触媒4の円周方向及び酸化触媒4の排気方向に沿って分割しても良い。
さらに、上記実施形態では、第1貯蔵器15が第1反応媒体としてNHを貯蔵し、第2貯蔵器18が第2反応媒体としてCOを貯蔵しているが、使用する第1反応媒体及び第2反応媒体の組み合わせとしては、特にそれには限られない。例えば、反応媒体としてはNH、水、エタノール、メタノール、COの順に発熱量が多くなる(回収に必要な温度が高くなる)が、第2反応媒体の発熱量が第1反応媒体の発熱量よりも多ければ良い。
また、上記実施形態では、開閉弁19を開いてから所定時間経過しても、温度センサ25の検出値がNH回収温度まで上昇しないときに開閉弁20を開くように制御し、第2貯蔵器18から第2反応器16;30に第2反応媒体を供給し、第2反応器16;30により第1反応器13を加熱するようにしているが、第2反応器16;30による第1反応器13の加熱タイミングとしては、特にそれには限られない。例えば、エンジン2の稼働開始時より酸化触媒4を通る排気ガスの温度履歴を計測し、エンジン2の停止時に温度履歴よりNHの回収ができていないと判断された場合に、開閉弁20を開くように制御し、第2反応器16;30により第1反応器13を加熱しても良いし、或いはエンジン2の停止時に第1貯蔵器15内の圧力よりNHの回収ができていないと判断された場合に、開閉弁20を開くように制御し、第2反応器16;30により第1反応器13を加熱しても良い。
また、上記実施形態は、酸化触媒4を加熱するものであるが、本発明は、選択還元触媒6及び酸化触媒7といった他の排気触媒、分散装置11、或いは排気通路3を形成する排気管自体を加熱するものにも適用可能である。また、本発明は、ディーゼルエンジン2には限られず、ガソリンエンジンの排気系に設けられた排気触媒等を加熱するものにも適用可能である。
1…排気浄化装置、2…ディーゼルエンジン、3…排気通路(排気系)、4…酸化触媒(加熱対象物)、13…第1反応器、15…第1貯蔵器、16…第2反応器、16a…反応室、18…第2貯蔵器、22a…内壁部、22b…外壁部、22c…仕切壁部、23…第2反応媒体、26…コントローラ(制御手段)、30…第2反応器、30a…反応室。

Claims (8)

  1. エンジンの排気系に設けられた加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置において、
    前記加熱対象物の周囲に配置され、第1反応媒体と化学反応して前記加熱対象物を加熱するための熱を発生させる第1反応材を含む第1反応器と、
    前記第1反応器と接続され、前記第1反応媒体を貯蔵する第1貯蔵器と、
    前記第1反応器の外側に配置され、第2反応媒体と化学反応して前記第1反応器を加熱するための熱を発生させる第2反応材を含む第2反応器と、
    前記第2反応器と接続され、前記第2反応媒体を貯蔵する第2貯蔵器と
    前記エンジンから排出される排気ガスの温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサの検出値に基づいて、前記第1貯蔵器から前記第1反応器に前記第1反応媒体を供給するように制御すると共に、前記第2貯蔵器から前記第2反応器に前記第2反応媒体を供給するように制御する制御手段とを備え、
    前記第1反応材は、前記第1反応媒体との化学反応によって前記加熱対象物を昇温可能な材料であり、
    前記第2反応材は、前記第2反応媒体との化学反応によって前記第1反応器を前記加熱対象物よりも高い温度まで昇温可能な材料であり、
    前記制御手段は、前記温度センサにより検出された排気ガスの温度が前記第1反応器から前記第1貯蔵器への前記第1反応媒体の回収に必要な回収温度に達していないときに、前記第2貯蔵器から前記第2反応器に前記第2反応媒体を供給するように制御することにより、前記第2反応器により前記第1反応器を加熱することを特徴とする化学蓄熱装置。
  2. 前記第2反応器は、複数の反応室に分割されていることを特徴とする請求項1記載の化学蓄熱装置。
  3. 記制御手段は、前記第2反応媒体を供給するときは、前記第2貯蔵器から前記第2反応器の各反応室に順番に前記第2反応媒体を供給するように制御することを特徴とする請求項記載の化学蓄熱装置。
  4. 前記各反応室における前記第1反応器側に位置する内壁部の熱伝導率は、前記各反応室における前記第1反応器の反対側に位置する外壁部の熱伝導率及び前記各反応室同士を仕切る仕切壁部の熱伝導率よりも高いことを特徴とする請求項または記載の化学蓄熱装置。
  5. 前記各反応室のサイズが異なっていることを特徴とする請求項のいずれか一項記載の化学蓄熱装置。
  6. 前記各反応室と前記第1反応器側の部位との接触部分の接触面積が異なっていることを特徴とする請求項のいずれか一項記載の化学蓄熱装置。
  7. 前記各反応室は、前記加熱対象物の周囲方向に沿って分割されていることを特徴とする請求項のいずれか一項記載の化学蓄熱装置。
  8. 前記各反応室は、前記加熱対象物の排気方向に沿って分割されていることを特徴とする請求項のいずれか一項記載の化学蓄熱装置。
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