JP2015218957A - 化学蓄熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反応媒体の移動系の異常を検知できる化学蓄熱装置を提供することを課題とする。【解決手段】加熱対象物4を加熱する化学蓄熱装置10であって、反応媒体と化学反応して熱を発生させる蓄熱材11aを有する加熱器11と、反応媒体を貯蔵する貯蔵器12と、加熱器11と貯蔵器12とを接続する接続管13と、接続管13に設けられる開閉弁14と、開閉弁14の開閉を制御する制御部15と、加熱器11内の圧力を検出する加熱器内圧検出部17と、貯蔵器12内の圧力を検出する貯蔵器内圧検出部18とを備え、制御部15は、反応媒体を加熱器11と貯蔵器12との間で移動させるために開閉弁14の開制御を行った後に加熱器11内の圧力と貯蔵器12内の圧力とに差異があるか否かを判定し、当該判定の結果に基づいて異常の有無を判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、化学蓄熱装置に関する。
車両等の排気系には、エンジンから排出される排気ガスに含まれる環境汚染物質(HC、CO、NOx等)を浄化するために、触媒等が設けられている。触媒には、浄化能力を活性化するための最適温度(活性温度)が存在する。エンジン始動時は、排気ガスの温度が低く、触媒の活性温度に達するまでに時間を要する。そこで、エンジン始動時等の排気ガスの温度が低いときに触媒の活性温度まで短時間で温度上昇させるために、触媒を暖機するための加熱装置を設ける場合がある。この加熱装置としては、エネルギロス(燃費ロス)を低減して暖機を行うために、反応媒体と蓄熱材との化学反応の反応熱を利用した化学蓄熱装置がある。化学蓄熱装置としては、例えば、特許文献1に、加熱対象物としての車両排気系の触媒を暖機する蓄熱装置において、触媒の外周部に設けられた蓄熱材を有する反応器(加熱器)と反応媒体としてのアンモニアを貯蔵する貯蔵器とが管路を介して接続され、この管路に開閉弁が設けられることが開示されている。
特開2013−242053号公報
加熱器でアンモニアを蓄熱材と反応させて加熱対象物を加熱する暖機を行う場合又は貯蔵器で蓄熱材から脱離したアンモニアの回収を行う場合、所望の量のアンモニアを加熱器と貯蔵器との間で移動させる。このとき、管路に設けられた開閉弁は開制御され、管路を介したアンモニアの移動が可能となっている。しかしながら、開閉弁の故障や管路の詰まり等、アンモニアの移動経路(移動系)に異常が発生すると、加熱器と貯蔵器との間におけるアンモニアの移動が阻害され、意図したとおりの暖機やアンモニアの回収ができなくなる。
そこで、本技術分野においては、反応媒体の移動系の異常を検知できる化学蓄熱装置が要請されている。
本発明の一側面に係る化学蓄熱装置は、加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置であって、反応媒体と化学反応して熱を発生させる蓄熱材を有し、加熱対象物を加熱する加熱器と、反応媒体を貯蔵する貯蔵器と、加熱器と貯蔵器とを接続し、反応媒体が流れる接続管と、接続管に設けられる開閉弁と、開閉弁の開閉を制御する制御部と、加熱器内の圧力を検出する加熱器内圧検出部と、貯蔵器内の圧力を検出する貯蔵器内圧検出部とを備え、制御部は、反応媒体を加熱器と貯蔵器との間で移動させるために開閉弁の開制御を行った後に加熱器内圧検出部で検出した加熱器内の圧力と貯蔵器内圧検出部で検出した貯蔵器内の圧力とに差異があるか否かを判定し、当該判定の結果に基づいて異常の有無を判定する。
この化学蓄熱装置は、加熱対象物を加熱可能な箇所に配置される加熱器とそれ以外の箇所に配置される貯蔵器を備え、加熱器と貯蔵器とが接続管によって接続されている。接続管には開閉弁が配設されており、貯蔵器から加熱器に反応媒体を供給する場合や加熱器から貯蔵器に反応媒体を回収する場合に開閉弁が開かれる。化学蓄熱装置では、この開閉弁の開閉制御を制御部で行う。貯蔵器から加熱器に反応媒体を供給する場合、開閉弁が開かれる前は貯蔵器内のほうが加熱器内よりも圧力が高い。そのため、開閉弁が開かれると、反応媒体が貯蔵器から加熱器へ接続管を介して移動し、圧力が平衡状態になると加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とが同じ圧力になる。加熱器から貯蔵器に反応媒体を回収する場合、開閉弁が開かれる前は加熱器内のほうが貯蔵器内よりも圧力が高い。そのため、開閉弁が開かれると、反応媒体が加熱器から貯蔵器へ接続管を介して移動し、圧力が平衡状態になると加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とが同じ圧力になる。しかし、故障で開閉弁が開かないなどの要因で接続管を介して反応媒体が移動できないような状態になっていると、開閉弁の開制御が行われても、加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とが同じ圧力にならない。このような異常を検知するために、化学蓄熱装置は、加熱器内圧検出部と貯蔵器内圧検出部を備えており、制御部で開閉弁の開制御を行った後に加熱器内圧検出部で検出された加熱器内の圧力と貯蔵器内圧検出部で検出された貯蔵器内の圧力とに差異があるか否かを判定する。この差異には、加熱器内圧検出部や貯蔵器内圧検出部での検出誤差等による差異は含まれない。加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とに差異がない場合、接続管を介して反応媒体が移動できている。一方、加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とに差異がある場合、接続管を介して反応媒体が移動できていない。この場合、反応媒体の移動系(接続管、開閉弁)に異常があるので、制御部では異常があると判定できる。このように、化学蓄熱装置では、開閉弁の開制御を行った後に加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とに差異があるか否かに基づいて異常の有無を判定することにより、反応媒体の移動系の異常を検知できる。
一実施形態の化学蓄熱装置では、制御部は、加熱器内圧検出部で検出した加熱器内の圧力と貯蔵器内圧検出部で検出した貯蔵器内の圧力との圧力差を算出し、当該算出した圧力差が閾値以上の場合に異常と判定する。
制御部では、加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とに差異があるかを判定するために、加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力との圧力差を算出し、その圧力差が閾値以上か否かを判定する。圧力差が閾値未満の場合、加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とに差異がない。一方、圧力差が閾値以上の場合、加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とに差異があり、反応媒体の移動系に異常がある。このように、化学蓄熱装置では、加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力との圧力差が閾値以上かを判定することにより、加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とに差異があるか否かを判定できる。
一実施形態の化学蓄熱装置では、制御部は、開閉弁の開制御を開始してから一定時間経過後に判定を行う。
開閉弁が開かれると、圧力が平衡状態となって、加熱器内の圧力と貯蔵器内の圧力とが同じ圧力になる。この平衡状態になるまでの時間は、反応媒体の拡散速度及び接続管の長さや管径等による。また、加熱器内圧検出部や貯蔵器内圧検出部は、検出の応答性能に応じて、加熱器内や貯蔵器内の圧力が変化してからその変化後の圧力を検出するまでに時間を要する。そこで、これらの時間を考慮して、制御部では、開閉弁の開制御を開始してから一定時間経過後に上記の判定を行う。このように、化学蓄熱装置では、開閉弁の開制御を開始してから一定時間経過後に判定を行うことにより、安定した異常検知を行うことができる。
本発明によれば、反応媒体の移動系の異常を検知できる。
一実施形態に係る化学蓄熱装置を備えた排気ガス浄化システムの概略構成図である。 図1に示す化学蓄熱装置のバルブを開いた後の動作を示す概念図であり、(a)が暖機時であり、(b)がアンモニア回収時である。 図1に示す化学蓄熱装置における暖機時の異常検知の動作を示すフローチャートである。 図1に示す化学蓄熱装置におけるアンモニア回収時の異常検知の動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る化学蓄熱装置を説明する。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
一実施形態に係る化学蓄熱装置は、車両のエンジンの排気系に設けられる排気ガス浄化システムに備えられる化学蓄熱装置に適用する。一実施形態に係る排気ガス浄化システムは、エンジン(特に、ディーゼルエンジン)から排出される排気ガス中に含まれる有害物質(環境汚染物質)を浄化するシステムであり、触媒のDOC[Diesel Oxidation Catalyst]、SCR[SelectiveCatalytic Reduction]とASC[Ammonia Slip Catalyst]及びフィルタのDPF[Diesel Particulate Filter]を備えている。また、一実施形態に係る排気ガス浄化システムは、暖機用の化学蓄熱装置も備えており、化学蓄熱装置がエンジンとDOCとの間に配置される熱交換器に設けられる。
図1を参照して、一実施形態に係る排気ガス浄化システム1の全体構成について説明する。図1は、一実施形態に係る排気ガス浄化システム1の概略構成図である。
排気ガス浄化システム1は、エンジン2の排気側に接続された排気管3の上流側から下流側に向けて、熱交換器4、ディーゼル酸化触媒(DOC)5、ディーゼル排気微粒子除去フィルタ(DPF)6、選択還元触媒(SCR)7、アンモニアスリップ触媒(ASC)8を備えている。これら熱交換器4、DOC5、DPF6、SCR7、ASC8が配設される各部分は、配設されない部分の排気管3の径よりも大きくなっている。排気管3及び熱交換器4、DOC5、DPF6、SCR7、ASC8の各内部にはエンジン2から排出される排気ガスが流れ、排気ガスの流れる方向によって上流側や下流側が規定される。
熱交換器4は、エンジン2から排出された排気ガスと後述するヒータ11との間で熱の交換(伝達)を行う機器である。熱交換器4は、高熱伝導性を有する金属材料で形成され、外筒の内部がハニカム構造となっている。なお、熱交換器4はハニカム構造に限らず、周知の熱交換構造を適用可能である。
DOC5は、排気ガス中に含まれるHCやCO等を酸化する触媒である。DPF6は、排気ガス中に含まれるPMを捕集して取り除くフィルタである。SCR7は、インジェクタ7aによって排気管3内の上流側にアンモニア(NH)あるいは尿素水(加水分解してアンモニアになる)が供給されると、アンモニアと排気ガス中に含まれるNOxとを化学反応させることによって、NOxを還元して浄化する触媒である。ASC8は、SCR7をすり抜けて下流側に流れたアンモニアを酸化する触媒である。
各触媒5,7,8には、環境汚染物質に対する浄化能力を発揮できる温度領域(すなわち、活性温度)が存在する。しかし、エンジン2の始動直後などは、エンジン2から排出された直後の排気ガスの温度は比較的低温であり、その活性温度より低い場合がある。そこで、エンジン2の始動直後などでも、各触媒5,7,8で浄化能力を発揮させるために、各触媒5,7,8での温度を迅速に活性温度にする必要がある。そのために、排気ガス浄化システム1は、最上流の熱交換器4(内部を流れる排気ガス)を加熱し、触媒の暖機を行う化学蓄熱装置10を備えている。
化学蓄熱装置10は、外部エネルギレスで触媒などの加熱対象物を暖機する化学蓄熱装置である。具体的には、化学蓄熱装置10は、加熱対象物からの熱を蓄熱して蓄熱材から脱離する反応媒体を蓄えておき、その蓄えられた反応媒体を必要なときに蓄熱材に供給することで蓄熱材と反応媒体とを化学反応させ、化学反応時の反応熱(放熱)を利用して加熱対象物を暖めるものである。即ち、化学蓄熱装置10は、可逆的な化学反応を利用して、加熱対象物からの熱を蓄えるとともに、加熱対象物に熱を供給するものであるといえる。この実施形態では、化学蓄熱装置10は、最も上流に位置する触媒であるDOC5より上流側に配置した熱交換器4を加熱する。熱交換器4の内部には排気ガスが流れており、排気ガスとの間で熱交換をする構成となっている。したがって、排気ガスの流れる配管の最も上流側(エンジン2に近い側)に化学蓄熱装置10を配置することによって、エンジン2の始動時等における温度がさほど高くない状態の排気ガスを、熱交換器4の下流に配置された触媒(DOC5,SCR7、ASC8)へ到達する前に迅速に昇温できる。なお、この実施形態では、熱交換器4が特許請求の範囲に記載の加熱対象物に相当する。
化学蓄熱装置10は、ヒータ11、ストレージ12、接続管13、バルブ14等を備えており、コントローラ15によって制御される。なお、この実施形態では、ヒータ11が特許請求の範囲に記載の加熱器に相当し、ストレージ12が特許請求の範囲に記載の貯蔵器に相当し、接続管13が特許請求の範囲に記載の接続管に相当し、バルブ14が特許請求の範囲に記載の開閉弁に相当し、コントローラ15が特許請求の範囲に記載の制御部に相当する。
ヒータ11は、熱交換器4の外周部の全周に設けられ、断面形状が熱交換器4を囲む環状である。ヒータ11は、反応媒体(アンモニア)との化学反応により発熱する蓄熱材11aを有しており、この蓄熱材11aがケーシングに収納されている。ここでは、反応媒体としてアンモニアを用いている。ヒータ11では、アンモニアが供給されるとアンモニアと蓄熱材11aとが化学反応(化学吸着または配位結合)し、熱を発生させる。また、ヒータ11では、排気ガスの排熱を受けて蓄熱材11aが所定温度以上になると蓄熱材11aとアンモニアとが分離(脱離)して、アンモニアを放出し、アンモニアの回収が可能となる。この所定温度は、ヒータ11で用いられる蓄熱材11aと反応媒体との組み合わせなどによって決まる。
蓄熱材11aは、熱交換器4の外筒の外周面の全周に接するように配設される。蓄熱材11aとしては、アンモニアと化学反応して発熱し、熱交換器4を通過する排気ガスを触媒(DOC5等)の活性温度以上に昇温できる材料を用いる。この材料としては、ハロゲン化合物のMXの組成を持つ材料であり、M=Mg、Ca、Srなどのアルカリ土類金属、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znなどの遷移金属であり、XがCl、Br、Iなどであり、a=2、3である。なお、蓄熱材11aには、熱伝導性を向上させる添加物を混合してもよい。添加物としては、例えば、カーボンファイバ、カーボンビーズ、SiCビーズ、Cu、Ag、Ni、Ci−Cr、Al、Fe、ステンレスなどの金属ビーズ、高分子ビーズ、高分子ファイバである。ケーシングは、ヒータ11の外周側の全面及びヒータ11の上流端部と下流端部の全面を覆うように配設され、熱交換器4の外筒の外周面との間で密閉された空間を形成し、その中に蓄熱材11aを封入している。このように、蓄熱材11aは密閉空間内に封入されているので、アンモニアと繰り返し化学反応できる。なお、蓄熱材11aとケーシングとの間に断熱材を設けてもよいし、グラファイトシート、アルミニウムなどの金属シートなどで形成された熱伝導シートを設けてもよい。アンモニアと反応した後の蓄熱材11aは、熱交換器4を流れる高温の排気ガスからの熱を蓄熱すると、アンモニアを脱離する。
ストレージ12は、反応媒体であるアンモニアを保持(吸着)及び分離(放出)が可能な吸着材12aが内蔵されている。吸着材12aとしては、例えば、物理吸着によるアンモニアの貯蔵が可能な活性炭が用いられる。ストレージ12では、アンモニアを吸着材12aから分離させてヒータ11に供給するとともに、暖機終了後には排気ガスの排熱を受けて蓄熱材11aより脱離したアンモニアを吸着材12aに物理吸着させることで再び回収する。なお、吸着材12aとしては、活性炭に限られず、例えば、メソポーラスシリカ、メソポーラスカーボンやメソポーラスアルミナ等のメソ孔を有するメソポーラス材、または、ゼオライト、シリカゲルを用いてもよい。
接続管13は、ヒータ11とストレージ12とを接続する管であり、ヒータ11とストレージ12との間で反応媒体(アンモニア)が流れる流路となる。バルブ14は、接続管13の途中に配設され、ヒータ11とストレージ12との間のアンモニアの流路を開閉するバルブである。バルブ14が開かれると、接続管13を介してヒータ11とストレージ12との間でアンモニアの移動が可能となる。バルブ14の開閉制御は、コントローラ15で行われる。バルブ14は、電磁式のノーマリクローズのバルブであり、電流を流したときに開く。なお、バルブ14は、電磁式以外のバルブでもよい。
図2を参照して、この接続管13及びバルブ14によるヒータ11とストレージ12との間のアンモニアの移動について説明する。図2は、化学蓄熱装置10のバルブ14を開いた後の動作を示す概念図であり、(a)が暖機時であり、(b)がアンモニア回収時である。なお、図2において、ヒータ11の蓄熱材11a内に存在するNHは蓄熱材11aに化学吸着されたアンモニアを示しており、ストレージ12の吸着材12a内に存在するNHは吸着材12aに物理吸着されたアンモニアを示している。
図2に示すヒータ11内のアンモニアA11は、蓄熱材11aに化学吸着されていない気相のアンモニアを示す。これは、例えば、蓄熱材11aの昇温にともなって蓄熱材11aから脱離したアンモニアや、ストレージ12に回収されずに残留した残留アンモニアなどである。このアンモニアA11の量に応じて、ヒータ11内の圧力が変わる。また、ストレージ12内には、吸着材12aに物理吸着されたアンモニア以外にも、吸着材12aに吸着されていないアンモニアA12(気体)が存在する。これら吸着材12aに吸着されたアンモニア及び吸着されていないアンモニアA12の量に応じて、ストレージ12内の圧力が変わる。
加熱対象物の暖機前は、ストレージ12内に十分な量のアンモニアが貯蔵されているので、ストレージ12の圧力がヒータ11内の圧力よりも高くなっている。この状態でバルブ14を開制御すると、移動系が正常状態にある時には、接続管13に設けられたバルブ14が開かれて、ストレージ12とヒータ11との圧力差により、図2(a)に示すように、アンモニア(気体)がストレージ12からヒータ11へ接続管13を介して移動する。一方、加熱対象物の暖機終了後のアンモニアの回収前は、ヒータ11が加熱対象物からの熱、例えば、高温の排気ガスからの排熱を受けて、ヒータ11内部の蓄熱材11aよりアンモニアが脱離するので、ヒータ11内の圧力がストレージ12内の圧力よりも高くなる。このとき、バルブ14を開制御すると、移動系が正常状態にある時には、接続管13に設けられたバルブ14が開かれて、ヒータ11とストレージ12の圧力差により、図2(b)に示すように、アンモニア(気体)がヒータ11からストレージ12へ接続管13を介して移動する。
この何れの場合もバルブ14が開かれると、短時間後に接続管13で接続されたヒータ11とストレージ12との間で圧力が平衡状態になり、ヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力とが同じ圧力(平衡吸着圧)になる。この平衡状態になるまでの時間は、アンモニアの拡散速度及び接続管13の長さや管径等により異なる。
しかし、接続管13とバルブ14からなるアンモニアの移動系に異常が発生すると、接続管13を介したヒータ11とストレージ12との間でのアンモニアの移動が、正常状態と同じように行われない場合がある。この場合、バルブ14の開制御が開始されてから所定時間が経過しても、圧力が平衡状態にならず、ヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力とが同じ圧力にならない。アンモニアの移動系の異常としては、例えば、経年劣化等による機械的故障又は電気的故障でバルブ14が開かない場合、蓄熱材11aの一部が欠落したものが接続管13内に詰まった場合、接続管13の一部が破損した場合などがある。
コントローラ15は、CPU[CentralProcessing Unit]、ROM[ReadOnly Memory]、RAM[Random Access Memory]などからなり、化学蓄熱装置10を制御する制御部である。コントローラ15は、温度センサ16、圧力センサ17,18が接続されており、これらから制御に必要な情報を取得する。また、コントローラ15は、バルブ14が接続されており、取得した情報に基づいて化学蓄熱装置10を制御するための各処理を行い、必要に応じてバルブ14の開閉制御を行う。コントローラ15での具体的な処理について説明する前に、温度センサ16、圧力センサ17,18について説明しておく。コントローラ15は化学蓄熱装置10専用のものでもよいし、エンジンECU[Electronic Control Unit]等のECUの一機能として組み込まれるものとしてもよい。
温度センサ16は、エンジン2と熱交換器4との間の排気管3内を流れる排気ガスの温度を検出するセンサである。温度センサ16では、一定時間毎に、排気ガスの温度を検出し、その検出した温度情報をコントローラ15に送信する。この温度センサ16で検出される排気ガスの温度は、ヒータ11(ひいては、蓄熱材11a)の温度としても代用され、以下のコントローラ15の処理で用いられる。この温度センサ16で検出される排気ガスの温度を所定の換算式で換算してヒータ11の温度を推定し、その推定温度を以下のコントローラ15の処理で用いてもよい。
圧力センサ17は、ヒータ11内の圧力を検出するセンサである。圧力センサ17では、一定時間毎に、ヒータ11内の圧力を検出し、その検出した圧力情報をコントローラ15に送信する。なお、この実施形態では、圧力センサ17が特許請求の範囲に記載の加熱器内圧検出部に相当する。
圧力センサ18は、ストレージ12内の圧力を検出するセンサである。圧力センサ18では、一定時間毎に、ストレージ12内の圧力を検出し、その検出した圧力情報をコントローラ15に送信する。なお、この実施形態では、圧力センサ18が特許請求の範囲に記載の貯蔵器内圧検出部に相当する。
なお、圧力センサ17,18には、圧力検出の応答性能(応答速度等)がある。そのため、圧力センサ17,18では、応答速度に応じて、ヒータ11内やストレージ12内の圧力が変化してからその変化後の圧力を検出するまでに時間を要する。
それでは、コントローラ15での具体的な処理について説明する。コントローラ15では、エンジン2の稼働中、温度センサ16で検出された熱交換器4の上流側での排気ガスの温度が暖機開始温度以下か否かを判定する。コントローラ15では、排気ガスの温度が暖機開始温度以下と判定すると、バルブ14を開くためにバルブ14に電流を供給する。暖機開始温度は、排気ガス浄化システム1において暖機が必要な温度である。暖機開始温度は、触媒(DOC5等)の活性温度等に基づいて設定される。
エンジン2の稼働中の暖機終了後、コントローラ15では、温度センサ16で検出された排気ガスの温度(ヒータ11(蓄熱材11a)の温度に相当)がアンモニア回収可能温度より高いか否かを判定する。コントローラ15では、排気ガスの温度がアンモニア回収可能温度より高いと判定すると、バルブ14を開くためにバルブ14に電流を供給する。また、コントローラ15では、排気ガスの温度がアンモニア回収可能温度以下と判定すると、バルブ14を閉じるためにバルブ14への電流の供給を停止する。アンモニア回収可能温度は、暖機後にヒータ11からアンモニアを回収可能な温度である。アンモニア回収可能温度は、ヒータ11で用いられる蓄熱材11aとアンモニアの組み合わせによって決まる蓄熱材11aからアンモニアが分離する温度等に基づいて設定される。また、アンモニア回収可能温度は、外気温も考慮して設定されてもよく、例えば、外気温が高いほど高い温度が設定される。
暖機のためにバルブ14に電流を供給する場合又はアンモニア回収のためにバルブ14に電流を供給する場合、コントローラ15では、バルブ14への電流の供給(つまり、バルブ14の開制御)を開始してからの時間を計測し、その計測した時間が一定時間経過したか否かを判定する。一定時間は、ヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力との圧力差を用いて安定した異常判定を行うために必要な時間である。この一定時間は、上記したバルブ14が開かれてから圧力が平衡状態になるまでの時間、圧力センサ17,18の応答速度に応じた圧力検出の遅れ時間等のうちの最も長い時間に基づいて設定するとよい。一定時間としては、例えば、数秒である。
バルブ14の開制御を開始してから一定時間が経過すると、コントローラ15では、圧力センサ17で検出されたヒータ11内の圧力と圧力センサ18で検出されたストレージ12内の圧力との圧力差(絶対値)を算出する。そして、コントローラ15では、その圧力差(絶対値)が閾値未満か否かを判定する。閾値は、ヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力とに差異があるか否か(ヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力とが同じ圧力か否か)を判定するための閾値である。この閾値は、圧力センサ17,18の各検出誤差等に基づいて設定するとよい。圧力差(絶対値)が閾値未満の場合、コントローラ15では、接続管13とバルブ14からなるアンモニアの移動系は正常と判定する。一方、圧力差(絶対値)が閾値以上の場合、コントローラ15では、アンモニアの移動系に何らかの異常があると判定し、車両の運転者に対して異常通知を行う。この異常通知としては、例えば、化学蓄熱装置10の警告灯の点灯、化学蓄熱装置10(特に、接続管13やバルブ14)の異常を知らせる情報のディスプレイの表示や音声の出力がある。
以上のように構成した化学蓄熱装置10の動作を説明する。特に、暖機時の異常検知の動作について図3のフローチャートに沿って説明し、アンモニア回収時の異常検知の動作について図4のフローチャートに沿って説明する。図3は、化学蓄熱装置10における暖機時の異常検知の動作を示すフローチャートである。図4は、化学蓄熱装置10におけるアンモニア回収時の異常検知の動作を示すフローチャートである。
エンジン2の稼働中、コントローラ15では、温度センサ16で検出された排気ガスの温度が暖機開始温度以下か否かを判定する(S10)。S10にて排気ガスの温度が暖機開始温度より高いと判定した場合、コントローラ15では、バルブ14への電流の供給を停止する(S11)。バルブ14では、電流が供給されないので、閉じる。この場合、接続管13を介したアンモニアの移動は不能である。S10の判定は、温度センサ16で検出される排気ガスの温度が暖機開始温度以下になるまで繰り返し行われる。
S10にて排気ガスの温度が暖機開始温度以下と判定した場合、コントローラ15では、バルブ14に電流を供給する(S12)。接続管13やバルブ14に異常がない場合、バルブ14は、供給された電流が流れると、開く。これによって、接続管13を介したアンモニアの移動が可能となる。このとき、ストレージ12内の圧力がヒータ11内の圧力よりも高く、アンモニアがヒータ11側に移動し、接続管13内を流れる。そして、接続管13内を流れるアンモニアが、ヒータ11に供給される。この際、バルブ14を開いてから短時間で、ヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力とが同じ圧力になる(圧力の平衡状態)。ヒータ11では、この供給されたアンモニアと蓄熱材11aとが化学反応して、熱を発生する。この熱は、ヒータ11を暖めると熱交換器4の外筒に伝わり、伝熱効果によって熱交換器4の内部にまで伝わる。熱交換器4全体が加熱され、熱交換器4の内部を流れる排気ガスが迅速に昇温する。さらに、この昇温された排気ガスが下流側に流れ、DOC5、SCR7、ASC8の各触媒が昇温する。そして、この各触媒の温度が活性温度以上になると、排気ガスを浄化できる。
コントローラ15では、S12のバルブ14の開制御の開始からの時間を計測し、開始から一定時間経過したか否かを判定する(S13)。S13の判定は、一定時間経過するまで繰り返し行われる。S13にて一定時間経過したと判定すると、コントローラ15では、圧力センサ17で検出されたヒータ11内の圧力を取得するとともに、圧力センサ18で検出されたストレージ12内の圧力を取得する(S14)。そして、コントローラ15では、ヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力との圧力差(絶対値)を算出し、その圧力差が閾値未満か否かを判定する(S15)。S15にて圧力差が閾値未満と判定した場合(バルブ14の開制御開始から一定時間経過後にヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力とが同じ圧力になっている場合)、コントローラ15では、アンモニアの移動系に異常がないと判定する。一方、S15にて圧力差が閾値以上と判定した場合(バルブ14の開制御開始から一定時間経過後にヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力とに差異がある場合)、コントローラ15では、アンモニアの移動系に異常があることを検知し(S16)、異常があることを車両の運転者に対して通知する(S17)。この場合、ストレージ12内の吸着材12aから分離したアンモニアがヒータ11に正常に移動しておらず、接続管13とバルブ14のうちのいずれかに異常がある。
暖機が終了すると、コントローラ15では、温度センサ16で検出された排気ガスの温度(ヒータ11(蓄熱材11a)の温度に相当)がアンモニア回収可能温度より高いか否かを判定する(S20)。S20にて排気ガスの温度がアンモニア回収可能温度以下と判定した場合、コントローラ15では、バルブ14への電流の供給を停止する(S21)。バルブ14は、電流の供給が停止されると、閉じる。この場合、接続管13を介してアンモニアの移動は不能である。S20の判定は、温度センサ16で検出される排気ガスの温度がアンモニア回収可能温度より高くなるまで繰り返し行われる。
暖機終了後、エンジン2の稼働がある程度継続し、エンジン2から排出された排気ガスの温度が高くなると、ヒータ11では、アンモニアと蓄熱材11aとが分離し、アンモニアが発生する。S20にて排気ガスの温度がアンモニア回収可能温度より高いと判定した場合、コントローラ15では、バルブ14に電流を供給する(S22)。接続管13やバルブ14に異常がない場合、バルブ14は、供給された電流が流れると、開く。これによって、接続管13を介してアンモニアの移動が可能となる。このとき、ヒータ11内の圧力がストレージ12内の圧力よりも高く、アンモニアがストレージ12側に移動し、接続管13内を流れる。そして、接続管13内を流れるアンモニアが、ストレージ12で回収される。この際、バルブ14を開いてから短時間で、ヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力が同じ圧力になる。ストレージ12では、吸着材12aでアンモニアを吸着して貯蔵する。
コントローラ15では、S22のバルブ14の開制御の開始からの時間を計測し、開始から一定時間経過したか否かを判定する(S23)。S23の判定は、一定時間経過するまで繰り返し行われる。S23にて一定時間経過したと判定すると、コントローラ15では、圧力センサ17で検出されたヒータ11内の圧力を取得するとともに、圧力センサ18で検出されたストレージ12内の圧力を取得する(S24)。そして、コントローラ15では、ヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力との圧力差を算出し、圧力差が閾値未満か否かを判定する(S25)。S25にて圧力差が閾値未満と判定した場合、コントローラ15では、アンモニアの移動系に異常がないと判定する。一方、S25にて圧力差が閾値以上と判定した場合、コントローラ15では、アンモニアの移動系に異常があることを検知し(S26)、異常があることを車両の運転者に対して通知する(S27)。この場合、ヒータ11内で蓄熱材11aから分離したアンモニアがストレージ12に正常に移動しておらず、接続管13とバルブ14のうちのいずれかに異常がある。
この化学蓄熱装置10によれば、バルブ14の開制御を行った後にヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力との圧力差が閾値以上の場合(ヒータ11内の圧力とストレージ12内の圧力とに差異がある場合)に異常と判定することにより、接続管13とバルブ14からなるアンモニアの移動系の異常を検知できる。また、化学蓄熱装置10によれば、バルブ14の開制御を開始してから一定時間経過後に異常の判定を行うことにより、安定した異常検知を行うことができる。また、化学蓄熱装置10によれば、異常を検知した場合には運転者に異常を通知することにより、異常に対する迅速な対処(修理等)を運転者に促すことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、上記実施形態では触媒としてDOC、SCR及びASC、フィルタとしてDPFを備える排気ガス浄化システムに適用したが、他の構成の排気ガス浄化システムに適用してもよく、例えば、DOC、SCR、ASCのうちのいずれか1つ又は2つの触媒を備えない排気ガス浄化システム、DOC、SCR、ASC以外の触媒を備える排気ガス浄化システムである。また、車両もディーゼルエンジン車としたが、ガソリンエンジン車等にも適用できる。また、エンジンを駆動源とする船、発電機等の他の搭載対象物にも適用できる。
また、上記実施形態では加熱対象物としてDOCの上流側の熱交換器としたが、加熱対象物としては他のものでよく、例えば、DOC、SCR、ASCのうちのいずれかの触媒を加熱対象物としてもよい。
また、上記実施形態ではヒータを熱交換器の外周部の全周に設ける構成としたが、加熱対象物の外周部の一部分にだけヒータを設けてもよいし、また、加熱対象物の外周部以外の箇所に設けてもよく、例えば、複数の加熱器と熱交換部とを交互に積層した構成とする。
また、上記実施形態で反応媒体をアンモニアとしたが、アルコール、水等の他の媒体でもよい。また、上記実施形態では反応媒体がアンモニアの場合の蓄熱材、吸着材の各材料をそれぞれ例示したが、化学蓄熱装置で用いられる反応媒体に応じて蓄熱材、吸着材を適宜他の材料を用いる。
また、上記実施形態では排気ガスの温度を検出する温度センサを熱交換器とエンジンとの間に設けたが、排気ガスの温度を検出する温度センサを排気ガス浄化システムの他の箇所に設けてもよく、例えば、熱交換器とDOCとの間に温度センサを設けてもよいし、熱交換器とエンジンとの間及び熱交換器とDOCとの間に温度センサをそれぞれ設けてもよい。また、ヒータに温度センサを設けることが可能であれば、ヒータに温度センサを設けて、ヒータ内(特に、蓄熱材)の温度を直接検出してもよい。
また、上記実施形態ではバルブの開制御を開始してから一定時間経過後に異常の判定を行う構成としたが、バルブの開制御を開始してから一定時間待たずに異常の判定を行ってもよい。一定時間待たないでよい場合は、圧力センサの検出の遅れ時間やバルブが開かれてから圧力が平衡状態になるまでの時間が非常に短く、それらの時間を考慮する必要がない場合である。
また、上記実施形態ではヒータ内の圧力とストレージ内の圧力とに差異があるか否かを判定するために、ヒータ内の圧力とストレージ内の圧力との圧力差を算出し、その圧力差が閾値以上か否かを判定する構成としたが、この差異があるか否かの判定については他の方法によって判定してもよい。例えば、ヒータ内の圧力とストレージ内の圧力とが同じ値か否かを判定し、同じ値でない場合に差異があると判定する。この判定方法の場合、圧力センサの検出誤差等を考慮して、値が完全一致していない場合でも同じ値とみなす許容範囲を設定しておき、その許容範囲内なら同じ値(差異がない)と判定するようにしてもよい。
また、上記実施形態ではヒータ内の圧力とストレージ内の圧力との圧力差の絶対値を算出し、その圧力差の絶対値が閾値以上か否かを判定する構成としたが、絶対値を用いずに判定してもよい。例えば、暖機の場合、バルブの開制御前はストレージ内の圧力ほうが高いので、ストレージ内の圧力からヒータ内の圧力を減算して圧力差を取得し、その圧力差が閾値以上か否かを判定する。アンモニア回収の場合、バルブの開制御前はヒータ内の圧力が高いので、ヒータ内の圧力からストレージ内の圧力を減算して圧力差を取得し、その圧力差が閾値以上か否かを判定する。
1…排気ガス浄化システム、2…エンジン、3…排気管、4…熱交換器、5…ディーゼル酸化触媒(DOC)、6…ディーゼル排気微粒子除去フィルタ(DPF)、7…選択還元触媒(SCR)、7a…インジェクタ、8…アンモニアスリップ触媒(ASC)、10…化学蓄熱装置、11…ヒータ、11a…蓄熱材、12…ストレージ、12a…吸着材、13…接続管、14…バルブ、15…コントローラ、16…温度センサ、17,18…圧力センサ。

Claims (3)

  1. 加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置であって、
    反応媒体と化学反応して熱を発生させる蓄熱材を有し、前記加熱対象物を加熱する加熱器と、
    反応媒体を貯蔵する貯蔵器と、
    前記加熱器と前記貯蔵器とを接続し、反応媒体が流れる接続管と、
    前記接続管に設けられる開閉弁と、
    前記開閉弁の開閉を制御する制御部と、
    前記加熱器内の圧力を検出する加熱器内圧検出部と、
    前記貯蔵器内の圧力を検出する貯蔵器内圧検出部と、
    を備え、
    前記制御部は、反応媒体を前記加熱器と前記貯蔵器との間で移動させるために前記開閉弁の開制御を行った後に前記加熱器内圧検出部で検出した前記加熱器内の圧力と前記貯蔵器内圧検出部で検出した前記貯蔵器内の圧力とに差異があるか否かを判定し、当該判定の結果に基づいて異常の有無を判定する、化学蓄熱装置。
  2. 前記制御部は、前記加熱器内圧検出部で検出した前記加熱器内の圧力と前記貯蔵器内圧検出部で検出した前記貯蔵器内の圧力との圧力差を算出し、当該算出した圧力差が閾値以上の場合に異常と判定する、請求項1に記載の化学蓄熱装置。
  3. 前記制御部は、前記開閉弁の開制御を開始してから一定時間経過後に前記判定を行う、請求項1又は請求項2に記載の化学蓄熱装置。
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