JP6007853B2 - 環状形状を有するゴム部品の供給方法および供給装置 - Google Patents

環状形状を有するゴム部品の供給方法および供給装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばラジエータのパッキン等の環状形状を有するゴム部品の組付工程に使用されて、環状形状を有するゴム部品を吊り下げ搬送し、連続的に安定して供給するための方法および装置に関する。
車両用ラジエータは、熱交換を行なう複数のチューブの両端をそれぞれコアプレートに固定したラジエータコアと、その外側に取り付けた熱交換媒体のタンクにて構成される。ラジエータコアのコアプレートは、タンクカバーの外周縁部と連結され、コアプレートの外周に沿う溝部に収容したパッキンを用いて連結部を封止している。コアプレートの溝部へ軟弱部品であるパッキンを組み付ける工程は、現状では自動化が難しく、作業者が手作業で実施していた。従来は、バー状のハンガーを用意して多数のパッキンを吊り下げ、ハンガーの先頭側からパッキンを1つずつ取り外している。
特許文献1に、変形しやすいシート状の用紙を、安定して供給するための搬送装置が開示されている。この搬送装置は、長手方向に重ねられた複数枚のシート状の用紙を、一枚ずつ給紙ローラに搬送させるもので、積層された用紙を複数の回転するローラ上に立てられた状態で積載する。そして、ローラの先端側にサバキ板のような分離排出手段を配置し、後端側から押さえ部材で用紙を先端側へ押し付けながら、ローラの先端側に位置する用紙を分離する。分離排出手段の作動時には、ローラを回転させて摩擦力を小さくし、また用紙の側端に接触するガイドを設けて、ガイドに突き当たるようにローラを回転させることで、用紙を揃えて給紙性能を安定化させる。
特開2010−208858号公報
ラジエータのパッキン組付工程の自動化を図る際には、人作業で実施していたパッキンの取り出しを、例えばロボットハンドを用いて行なうことになる。この場合、ロボットの取り出し位置まで、ハンガーに吊るしたパッキンを順に送り出す、パッキン供給部が必要となる。ところが、軟弱形状で伸びやすい環状形状のゴム部品であるパッキンを、ハンガーに吊るした状態で傾斜供給しようとすると、摩擦係数が大きいためにスムーズに送り出すことができない。また、傾斜によってパッキンに後方から荷重が加わるため、隣接するパッキン同士が密着しやすくなり、あるいは重なったり絡まったりしやすくなって、先頭位置のパッキンを切り出すのが困難になることが判明した。
このため、パッキンを整列供給することは難しく、自動化のネックとなっていた。特許文献1の装置は、ローラを利用して摩擦力を低減可能としているが、シート状の用紙を対象としており、そのままパッキンの供給に適用することはできない。そこで、本発明の目的は、パッキンのような環状形状を有するゴム部品の安定供給に適しており、取り出し位置まで整列させて順に送り出し、先頭位置のゴム部品を1つずつ分離して取り出すことのできる供給装置を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の環状形状を有するゴム部品の供給方法は、
水平な基台上に傾斜を有して配置され、それぞれ軸周りに回転可能な一対のローラシャフトに、複数の環状形状を有するゴム部品を軸方向に整列させて吊り下げる整列工程と、
上記一対のローラシャフトを互いに上端が内側へ向かう方向に回転させて、摩擦力を低減することにより上記複数の環状形状を有するゴム部品を軸方向に送り出す搬送工程と、
上記一対のローラシャフトの下端側端部に対向させた部品把持部材で、上記環状形状を有するゴム部品のうち先頭位置のゴム部品を把持する把持工程と、
上記部品把持部材より上記一対のローラシャフト側に位置する押さえ部材で、上記先頭位置のゴム部品に隣接するゴム部品を上方から押さえつつ、上記部品把持部材で上記先頭位置のゴム部品を上方に取り出す取出工程と、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項2に記載の環状形状を有するゴム部品の供給装置は、
水平な基台上に傾斜を有して配置され、それぞれ軸周りに回転可能な一対のローラシャフトと、該一対のローラシャフトを互いに上端が内側へ向かう方向に回転駆動して、上記一対のローラシャフトに軸方向に整列させて吊り下げた複数の環状形状を有するゴム部品を軸方向に送り出す回転送り機構を有する整列搬送部と、
上記一対のローラシャフトの下端側端部に対向し、上記環状形状を有するゴム部品のうち先頭位置のゴム部品を把持して上方に取り出す部品把持部材と、該部品把持部材より上記一対のローラシャフト側へ突出し、上記先頭位置のゴム部品に隣接するゴム部品を、上方から押さえる押さえ部材を有する部品取出部と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の発明において、上記回転送り機構は、上記基台上にスライド自在に支持されるスライド部材と、該スライド部材と連動するラック部材およびピニオンギアと、上記一対のローラシャフトに連結され上記ピニオンギアに追従して回転するギア部材を有し、上記スライド部材の一端側に設けたプッシャを他端側へ向けて押すことで、上記一対のローラシャフトを回転させる。
本発明の請求項4に記載の発明では、上記部品取出部と一体に、上記回転送り機構の上記プッシャを押し込む方向に駆動可能な押し出しシャフト部材を取り付ける。
本発明の請求項5に記載の発明において、上記整列搬送部は、上記一対のローラシャフトをそれぞれ回転可能に支持する一対のシャフト固定プレートを設け、該一対のシャフト固定プレートの一方を他方に対して幅方向にスライド可能として、上記環状形状を有するゴム部品の吊り下げ形状に応じて上記一対のローラシャフト間の距離を変更可能とする。
本発明の請求項6に記載の発明において、上記環状形状を有するゴム部品は、矩形の断面形状を有する。
本発明の供給方式では、傾斜させた一対のローラシャフト間に複数の環状形状を有するゴム部品を架け渡し、軸方向に整列させて吊り下げた後、一対のローラシャフトを互いに環状形状を有するゴム部品に当接する上端部が内側を向くように回転させる。これにより静摩擦力が動摩擦力に変換されて、摩擦係数が下がり、さらに上方に浮力を与えてローラシャフトに加わる荷重を低減できる。この時、一対のローラシャフトに対する摩擦力が極めて小さくなり、複数の環状形状を有するゴム部品を軸方向に整列状態で送り出すことができる。そして、部品把持部材で先頭位置のゴム部品を把持し、続く位置のゴム部品を押さえながら取り出すことで、先頭位置のゴム部品のみを分離することができる。
したがって、一対のローラシャフトの回転動作と軟弱部品の取り出し動作を繰り返すことで、環状形状を有するゴム部品の搬送供給を連続的に安定して行なうことが可能になる。よって、パッキン組付等の従来人手に頼っていた工程を自動化し、生産性を大きく向上させてコストを低減することが可能になる。
本発明の第1実施形態であり、パッキン供給装置の全体構成を示す側面図および平面図である。 第1実施形態のパッキン供給装置を含むパッキン組付工程を示す全体概略斜視図である。 本発明が適用されるラジエータコアへのパッキン組付構造を示すコアプレートの上面図およびコア溝形状を示す部分断面図である。 本発明が適用されるラジエータコアへのパッキン組付工程を示すラジエータコアの概略斜視図である。 本発明が適用されるパッキンの形状例を示す図である。 第1実施形態のパッキン供給装置を構成する整列搬送部の側面断面図である。 第1実施形態の整列搬送部の要部を示す上面図である。 第1実施形態の整列搬送部の作動を説明するための模式的な図である。 第1実施形態の整列搬送部の作動を説明するための模式的な図である。 第1実施形態の整列搬送部の全体斜視図である。 第1実施形態のパッキン取出部の全体斜視図である。 第1実施形態のパッキン取出部の全体側面図である。 第1実施形態のパッキン供給装置を用いたパッキン供給方法において、パッキンの整列工程を説明するための概略側面図である。 第1実施形態のパッキン供給装置を用いたパッキン供給方法において、パッキンの搬送工程を説明するための概略側面図である。 第1実施形態のパッキン供給装置を用いたパッキン供給方法において、パッキンの整列工程を説明するための概略側面図である。 第1実施形態のパッキン供給装置を用いたパッキン供給方法において、パッキンの把持工程および取出工程を説明するための概略側面図である。
本発明の第1実施形態を、図面を参照しながら説明する。本実施形態では、図1に示す環状形状を有するゴム部品の供給装置1を、一例としてラジエータ組付部品であるパッキンPの供給に適用し、図2に示すラジエータのパッキン組付工程の自動化を可能にしている。図1において、本発明を適用したパッキン供給装置1は、環状形状を有するゴム部品であるパッキンPが整列搬送される整列搬送部2と、パッキンPを1つずつ分離して取り出すパッキン取出部3を備える。図2においてパッキン供給装置1で取り出されたパッキンPは、パッキン取出部3を取り付けたロボットアームRによって、次工程であるパッキン位置出部102へ移送される。ここで、ねじれのない状態で平置きされたパッキンを、組付形状に合わせて配置したピンを用いて四隅を張り中心出しをする一方、隣接するコア位置出部103に、別工程で組み立てたラジエータコア101を設置し、コア両端を掴み中心出しする。次いで、パッキン搬送部104を用いてパッキンPを移送し、ラジエータコア101上面のパッキン組付部105に、ラジエータコア101の上方からパッキンPを組み付ける。
図3、4は、本発明が適用されるラジエータのパッキン組付構造であり、図5に形状例を示すパッキンPを、熱交換部となるラジエータコア101のコア溝107に収容する。図4において、ラジエータコア101は公知の構成で、平行配設した多数のチューブの上下端部にコアプレート106が取り付けられる。コアプレート106には、さらに図示しないタンクカバーが覆着されてラジエータのタンクを構成する。図3に示すように、ラジエータのコアプレート106は略長方形状で、その外周囲に沿って断面略U字状のコア溝107が設けられ、略同一形状に成形されたパッキンPが装着される。
図5に示すように、パッキンPの断面形状は略矩形であり、全体形状は角を丸めた略長方形で、コア溝107に対応する幅(D)および長さ(L)を有し、全体が一続きの環状体となっている。パッキンPは、通常EPDMゴム等のゴム材料からなり、タンクカバーの装着によりコア溝107の内表面に密着してタンク連結部を封止する。パッキンPの幅(D)および長さ(L)は、一般的な車載ラジエータの場合、例えば幅(D)が4種類、長さ(L)が18種類の設定があり、ラジエータのサイズに応じて変更される。本発明は、これら多数のサイズの異なるパッキンPに対応し、伸びやすく摩擦力の大きいパッキンPの束から1つずつ確実に分離して取り出し、次工程に供給するために、図1のパッキン供給装置1を採用する。
図1において、パッキン供給装置1の主要部である整列搬送部2は、水平な基台21上に傾斜を有して配置される、平行な一対のローラシャフト22を有する。一対のローラシャフト22は、一対のシャフト固定プレート23に設けた軸受け24に両端が挿通されて、それぞれの軸周りに回転(自転)可能に支持される。基台21上には、高さの異なる一対の支持脚25が立設され、これら一対の支持脚25に一対のシャフト固定プレート23を取り付けて、所定の傾斜角度に設定している。シャフト固定プレート23すなわちローラシャフト22の傾斜角度は、任意に設定可能であり、搬送するパッキンPの材質や形状等に応じて、整列搬送がスムーズになされるように調整する。ただし傾斜が大きくなると、隣り合うパッキンが密着したり重なったりしやすくなるので、通常は、基台21に対する傾斜角度が45度以下、好適には、5〜30度の範囲で設定するのがよい。
パッキンPは、一対のローラシャフト22間を架け渡すように吊り下げ配置され、傾斜するローラシャフト22の下端側(図の右端側)を先頭位置として、順に送り出されるようになっている。図中には、先頭位置のパッキンPのみ示しており、ローラシャフト22が挿通される軸受け24の上端部が、パッキンPの係止部として機能している。実際の動作時には、その後方(図の左方)に多数のパッキンPが、一対のローラシャフト22に懸架された状態で整列し、ローラシャフト22の先端に向けて搬送される。
基台21には、長板状のスライド部材41が長手方向にスライド自在に支持され、スライド部材41の一端側(図の右端側)には、略L字形のプッシャ42が設けられて、部品取出部であるパッキン取出部3と対向している。スライド部材41は、他端側(図の左端側)に配置した復帰用ばね部材43によって、パッキン取出部3方向に付勢されており、図の初期位置において、プッシャ42は、先頭位置のパッキンPより前方へ突出している。スライド部材41、プッシャ42、復帰用ばね部材43は、一対のローラシャフト22の回転によりパッキンPを先頭方向へ送り出す、回転送り機構4を構成する。
回転送り機構4は、スライド部材41の水平動作を、図6、7に示すラックピニオン機構を用いて回転動作に変換し、大径ギア46(駆動側)、小径ギア47(従動側)を介して、一対のローラシャフト22を回転駆動する。図6において、ラックピニオン機構は、スライド部材41上に平板状のラック部材44を立設し、その上端に形成した平歯車と歯合するピニオンギア45を有している。ピニオンギア45に隣接して、大径ギア46が同軸に設けられ、その外周に大径ギア46と歯合する小径ギア47が設けられる。図7において、小径ギア47は、一対のベベルギア48と同軸に設けられる。これら一対のベベルギア48は、一対のローラシャフト22の端部にそれぞれ連結したギア部材であるベベルギア49と歯合する。
ここで、一対のベベルギア48、49はそれぞれ小径ギア47を挟んで対称形状に設けられ、ベベルギア48の小径ギア47側の面に形成した略円錐状の歯車が、その内側に配設されるベベルギア49の略円錐状の歯車と歯合し、一対のベベルギア48の回転によって、一対のベベルギア49を互いに内側へ向けて回転させる。すなわち、図7のように上方から見た時に、一対のベベルギア49がともに外側から内側へ、互いに向き合う方向に同期して回転する。これにより、プッシャ42をばね部材43に抗して押し込むことで、スライド部材41と一体のラック部材44を連動してスライドさせ、従動するピニオンギア45、大小ギア46、47、ベベルギア48、49を介して、一対のローラシャフト22を、プッシャ42の押し込み量に応じて内側に回転させることができる。
図8、9により、本発明の整列搬送部2の作動を説明する。パッキンPの束は、傾斜配置された2本の平行なローラシャフト22の外周を通って、両ローラシャフト22間を架け渡すように吊り下げられる。この状態では、軟質で弾性を有するパッキンPとローラシャフト22の当接部に比較的大きな摩擦力が作用し、一対のローラシャフト22の傾斜や表面材質を工夫してもスムーズな搬送供給は難しい。特に、本実施形態のように矩形断面形状のパッキンPは、ローラシャフト22との接触面積が大きく、ねじれなく搬送する必要があることから、自動化は困難であった。そこで、一対のローラシャフト22を、上端部が互いに内側へ向かうように回転させ、摩擦力の低減を可能にする。
これにより(1)静摩擦力を動摩擦力に変換して摩擦係数を低減し、かつ(2)両サイドのシャフト回転力で上方に浮力を加えることができる。つまり、一般に動摩擦力は静摩擦力より小さく、また、パッキンPの質量によりローラシャフト22に加わる荷重を低減できると同時に、パッキンPとローラシャフト22間に僅かな隙間を与えて、摩擦力を極限まで小さくすることができる。理論的には、摩擦力Fは下記式1で表され、摩擦係数μとパッキン垂直抗力Nの積となる。
F=μ×N・・・(式1)
したがって、(1)により式1における摩擦係数が下がり、かつ(2)により式1における垂直抗力も下がるので、摩擦力が激減し、パッキンPをローラシャフト22に対してスムーズに送り出すことができる。なお、ローラシャフト22の回転が互いに外側を向く方向となる場合は、パッキンPにテンションがかかってしまい、浮力が生じないため本効果は得られない。また、本効果を得るには、一対のローラシャフト22を所定方向に同期させて回転できればよく、図8に示すように、ローラシャフト22を直接モータMに接続して、回転駆動する構成とすることも可能である。
図10において、一対のシャフト固定プレート23は、幅広のプレート23Bの上面に、幅狭のプレート23Aが載置され、幅狭のプレート23AをLMガイド26が案内して板幅方向にスライドさせることにより、一対のローラシャフト22A、22B間の距離を、変更可能としている。一対のローラシャフト22間の距離は、懸架されるパッキンPの形状に応じて、例えば長方形のパッキンPの短辺幅に合わせて設定される。本実施形態では、図5に示したように、パッキンPの幅として4種類を想定しており、一対のローラシャフト22A、22B間の距離も、これに対応させて4段階に変更可能とする。このため、一対のローラシャフト22A、22B間の距離に応じて、予め両プレート23A、23Bに4箇所の位置決め穴27を設けている。ここに段取り位置決めピン28を挿通することで、幅狭のプレート23Aのスライド位置を容易に決定できる。これにより、サイズの異なる複数のパッキンPの搬送供給を段取りよく実施可能となる。
図1において、整列搬送部2の先頭位置に達したパッキンPは、対向するパッキン取出部3によって取り出される。図11、12において、パッキン取出部3は、図2のロボットアームR先端の取付板31に、部品把持部材となるチャック爪32と、チャック爪32の駆動用のチャックシリンダ33を取り付けている。チャック爪32は、一対の爪が上下に開いた状態でパッキンPにアプローチし、その上辺(短辺)を上下から把持する。チャック爪32の上方には、押さえ部材となる切り出し用ストッパ34と、その駆動用の切り出し用シリンダ35が取り付けられる。切り出し用ストッパ34は、チャック爪32より前方(整列搬送部2側)に突出位置する縦壁で、切り出し用シリンダ35によって上下方向に駆動される。
具体的には、切り出し用ストッパ34は、図示の下端位置にある時に、チャック爪32に把持されるパッキンPの上辺付近まで下降し、閉鎖したチャック爪32の上部爪の前面を覆うように位置する。切り出し用ストッパ34の下端面は、パッキンPの供給を妨げないように、チャック爪32側へ向けて下り傾斜する傾斜面となっており、先端位置のパッキンPに続いて供給されるパッキンP(図示せず)を上方から押さえる。その後、ロボットアームRでパッキン取出部3を上昇させることにより、チャック爪32に把持された先端のパッキンPのみを切り出し、他のパッキンPと分離して次工程に供給することができる。
チャック爪32の下方には、図1のプッシャ42と対向する押し出しシャフト51と、その駆動用の押し出しシリンダ52が取り付けられる。押し出しシリンダ52は、プッシャ42と同軸線上にあり、押し出しシリンダ52を水平方向に駆動することにより、プッシャ42を押し込み可能であり、図6においてプッシャ42と一体のスライド部材41およびラック部材7を所定位置までスライドさせることができる。スライド部材41は、プッシャ42の押し出しを解除した時に、ばね部材43の付勢力で初期位置に復帰する。
図2において、パッキン供給装置1は、このような整列搬送部2に多数のパッキンPを吊り下げて、パッキン取出部3を設けたロボットアームRに対向させる。このような整列搬送部2または多数のパッキンPを吊り下げたハンガー状のストック部を、複数レーン(例えば10レーン)並列配設することで、パッキンPを連続供給可能とし、ラジエータのパッキン組付工程にかかる時間を大幅に短縮できる。
図13〜16を参照しながら、上記構成のパッキン供給装置1を用いて、パッキンPを搬送し1つずつ取り出す工程を、順を追って説明する。図13の整列工程では、搬送供給部2の一対のローラシャフト22に多数のパッキンPを懸架して軸方向に整列させ、パッキン取出部3を対向位置させる。そしてロボットアームRの水平動作により、パッキンPの先頭位置へ向けて、パッキン取出部3のチャック爪32を開状態でアプローチさせる。次いで、図14の搬送工程で、パッキン取出部3の押し出しシリンダ52を動作させて、押し出しシャフト51を押し出し、回転送り機構4のプッシャ42を押す。これにより、スライド部材41がばね部材43に抗して軸方向後方へスライドし、ラックピニオン機構によって、大小ギア46、47が回転し、一対のローラシャフト22を内側へ回転させる。この2軸回転による動摩擦力と浮力を利用して摩擦力を低減させた動摩擦浮上方式で、パッキンPの整列状態を維持しながら先端まで搬送させることができる。
図15(左図)の把持工程では、パッキン取出部3のチャック爪32をチャックシリンダ33で閉駆動し、一対のローラシャフト22間に位置する1本目のパッキンP1の上辺をチャックする。同時に、切り出し用ストッパ34を下降させて、その下端で2本目のパッキンP2の上辺を押さえる。さらに、図15(右図)の取出工程では、切り出し用シリンダ35で2本目のパッキンP2を押さえた状態を維持しながら、パッキンP1とともにチャック爪32を上昇させ、1本目のパッキンP1のみを上方へ持ち上げて切り出す。特に本実施形態では、矩形断面形状のパッキンPを用いており、傾斜供給時は、先頭側のパッキンP1に後方から荷重が加わるので、隣接するパッキンP2が密着しやすくなるが、2本目のパッキンP2を押さえているので、先頭側からパッキンPを1つずつ取り出すことができる。また、軟弱形状部品であり変形しやすいパッキンPが、ローラシャフト22に支持されない下端側で重なったり絡まったりしても、パッキンPを持ち上げる際に確実に分離することができる。その後、図16に示す移送工程で、ロボットアームRによりパッキン取出部3を駆動して、パッキンPを次工程へ移動し、平置き状態で仮置きする。
以上のように、本実施形態のパッキン供給装置1は、従来自動化が困難であったパッキンPのような軟弱で変形しやすい、環状形状を有するゴム部品を、1つずつ分離供給することができる。本実施形態では、略長方形状のパッキンPを用いたが、パッキンPの全体形状は、円形、楕円形その他形状でもよい。同様に、パッキンPの断面形状も矩形に限らず、円形、楕円形その他形状でもよいことはもちろんである。本実施形態の整列搬送部2の回転送り機構4や、パッキン取出部3の各部構成も、本発明の効果を得られる範囲で、適宜変更することができる。
本発明の環状形状を有するゴム部品の供給装置は、ラジエータ用のパッキンに限らず、ゴム弾性材料からなり、軟質で伸びやすい軟弱な環状体、例えばOリング、ゴムシート、ホース、搬送ベルトのような各種ゴム部品の搬送供給に適しており、吊り下げ搬送による摩擦力を大幅に低減することができる。したがって、通常の傾斜供給では搬送面との摩擦が大きいために、送り出しが困難な環状形状を有するゴム部品をスムーズに送り出し、先端位置の部品を隣接する部品から分離して取り出す動作を、連続して行なうことができる。よって、種々の分野において各種組立工程に適用されて生産性を大きく向上させ、コスト低減効果を発揮する。
P パッキン(環状形状を有するゴム部品)
1 パッキン供給装置(環状形状を有するゴム部品の供給装置)
2 搬送供給部
21 ローラシャフト
23 シャフト固定プレート
3 パッキン取出部(部品取出部)
32 チャック爪(部品把持部材)
33 切り出し用ストッパ(押さえ部材)
4 回転送り機構
41 スライド部材
42 プッシャ
44 ラック部材
45 ピニオンギア
49 ベベルギア(ギア部材)
51 押し出しシャフト

Claims (6)

  1. 水平な基台(21)上に傾斜を有して配置され、それぞれ軸周りに回転可能な一対のローラシャフト(22)に、複数の環状形状を有するゴム部品(P)を軸方向に整列させて吊り下げる整列工程と、
    上記一対のローラシャフトを互いに上端が内側へ向かう方向に回転させて、摩擦力を低減することにより上記複数の環状形状を有するゴム部品を軸方向に送り出す搬送工程と、
    上記一対のローラシャフトの下端側端部に対向させた部品把持部材(32)で、上記環状形状を有するゴム部品のうち先頭位置のゴム部品を把持する把持工程と、
    上記部品把持部材より上記一対のローラシャフト側に位置する押さえ部材で、上記先頭位置のゴム部品に隣接するゴム部品を上方から押さえつつ、上記部品把持部材で上記先頭位置のゴム部品を上方に取り出す取出工程と、を備えることを特徴とする環状形状を有するゴム部品の供給方法。
  2. 水平な基台上に傾斜を有して配置され、それぞれ軸周りに回転可能な一対のローラシャフトと、該一対のローラシャフトを互いに上端が内側へ向かう方向に回転駆動して、上記一対のローラシャフトに軸方向に整列させて吊り下げた複数の環状形状を有するゴム部品を軸方向に送り出す回転送り機構(4)を有する整列搬送部(2)と、
    上記一対のローラシャフトの下端側端部に対向し、上記環状形状を有するゴム部品のうち先頭位置のゴム部品を把持して上方に取り出す部品把持部材と、該部品把持部材より上記一対のローラシャフト側へ突出し、上記先頭位置のゴム部品に隣接するゴム部品を、上方から押さえる押さえ部材を有する部品取出部(3)と、を備えることを特徴とする環状形状を有するゴム部品の供給装置。
  3. 上記回転送り機構は、上記基台上にスライド自在に支持されるスライド部材(41)と、該スライド部材と連動するラック部材(44)およびピニオンギア(45)と、上記一対のローラシャフトに連結され上記ピニオンギアに追従して回転するギア部材(49)を有し、上記スライド部材の一端側に設けたプッシャ(42)を他端側へ向けて押すことで、上記一対のローラシャフトを回転させる請求項2記載の環状形状を有するゴム部品の供給装置。
  4. 上記部品取出部と一体に、上記回転送り機構の上記プッシャを押し込む方向に駆動可能な押し出しシャフト(51)を取り付ける請求項記載の環状形状を有するゴム部品の供給装置。
  5. 上記整列搬送部は、上記一対のローラシャフトをそれぞれ回転可能に支持する一対のシャフト固定プレート(23)を設け、該一対のシャフト固定プレートの一方を他方に対して幅方向にスライド可能として、上記環状形状を有するゴム部品の吊り下げ形状に応じて上記一対のローラシャフト間の距離を変更可能とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の環状形状を有するゴム部品の供給装置。
  6. 上記環状形状を有するゴム部品は、矩形の断面形状を有する請求項2ないし5のいずれか1項に記載の環状形状を有するゴム部品の供給装置。
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