JP6007772B2 - 自動変速機の摩擦締結装置及びそのトルク容量変更方法 - Google Patents

自動変速機の摩擦締結装置及びそのトルク容量変更方法 Download PDF

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Description

この発明は、自動変速機の摩擦締結装置及びそのトルク容量変更方法に関し、車両用自動変速機の技術分野に属する。
自動車等の車両に搭載される自動変速機は一般に、エンジンの出力軸に直結されたトルクコンバータと、トルクコンバータの出力側に連結された変速機構とを有し、変速機構内の動力伝達経路を選択的に切り換えて車両の運転状態に応じて所定の変速段を達成するように構成されている。
この自動変速機の変速機構として、複数の遊星歯車機構と、複数の湿式多板式のクラッチ及びブレーキなどの摩擦締結装置とを備え、各摩擦締結装置の締結状態を組み合わせることにより遊星歯車機構の変速比を変更して各変速段を得るようにしたものが知られている。
例えば特許文献1には、自動変速機の摩擦締結装置としてのクラッチが開示されている。図7に示すように、このクラッチ100は、被締結部材として軸方向にオーバーラップさせて配置された内側回転部材であるクラッチハブ101と外側回転部材であるクラッチドラム102と、軸方向に交互に配置され、外周にスプラインを有してクラッチドラム102の内周面のスプラインに係合されたドリブンプレート103と内周にスプラインを有してクラッチハブ101の外周面のスプラインに係合されたドライブプレート104とを有している。
そして、ドリブンプレート103及びドライブプレート104からなるクラッチパック107の軸方向一端側に配置されたピストン108を、クラッチパック107の軸方向他端側に配置されると共にスナップリング110によって抜け止めされた保持部材109側に作動圧の供給によって移動させ、ドリブンプレート103とドライブプレート104とを締結してクラッチドラム102とクラッチハブ101とを結合させ、クラッチドラム102とクラッチハブ101との間で所定のトルク容量を伝達できるようになっている。
このようにして構成されるクラッチ100では一般に、ドリブンプレート103は、円盤状の金属板から形成されているが、ドライブプレート104は、円盤状の金属板105の両面に潤滑油を含浸させた紙質の摩擦材106が貼付されて形成されている。
そして、クラッチ100の伝達トルク容量は、ピストン108の押圧力と、ドライブプレート104の摩擦材106の表面のドリブンプレート103の表面に対する摩擦係数と、ドライブプレート104の摩擦材106の内径と外径の平均値である有効半径と、摩擦面の数、すなわちドライブプレート104の摩擦材106の枚数とに応じて決定され、ピストン108の押付力は、作動圧とピストン108の受圧面積との積からリターンスプリング力を減じて算出される。
クラッチ100のトルク容量は、入力トルクを十分に伝達することを確保することが求められる一方、入力トルクに対して過大であると、ドリブンプレート103とドライブプレート104との締結が急激に行われて締結ショックを生じることとなるので、最大入力トルク、換言すれば、当該自動変速機が適用されるエンジンの最大出力トルクに応じて好適に設定される。
このクラッチ100のトルク容量は、作動圧を調整することで変更することが可能であるが、作動圧を調整するために油圧制御系を変更することはプログラムデータを書き換えるなど非常に多くの作業を必要とすることから、作動圧による調整を行うことなく、摩擦面の数を変更して、具体的にはドリブンプレート103及びドライブプレート104の枚数を変更して調整することが一般に行われている。かかる場合はまた、保持部材109の軸方向厚さを変更してピストン108のストロークを変更しないようにすることが行われている。
特開2010−48318号公報
ところで、大排気量エンジン用の自動変速機を小排気量エンジンに適用する場合、前述したように、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を少なくすると共にピストンストロークを変更しないように保持部材の軸方向厚さを変更して、クラッチのトルク容量を小さくすることが考えられる。
しかしながら、かかる場合、ドライブプレートに貼付された所定の厚さを有する弾力性を有する摩擦材の枚数も少なくなることから、ピストンの同一押付力に対してドリブンプレート及びドライブプレートからなるクラッチパック全体としての圧縮量が少なくなることとなる。
このようにクラッチパック全体の圧縮量が少なくなる場合に、ドリブンプレートとドライブプレートとの締結時に、大排気量エンジンの場合と同様に油圧室への作動油の供給制御を行うと、ドリブンプレートとドライブプレートとの締結が急激に行われて締結ショックが生じ易くなる。これに対し、作動油の供給制御によって締結ショックを抑制することが可能であるが、作動油の供給制御を高精度に行う必要がある。
従って、大排気量エンジン用の自動変速機を小排気量エンジンに適用する場合に、クラッチにおいてドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなくクラッチのトルク容量を変更することが望まれる。
被締結部材として、外側回転部材であるクラッチドラムに代えて外側固定部材である変速機ケースが用いられた摩擦締結装置としてのブレーキについても同様であり、大排気量エンジン用の自動変速機を小排気量エンジンに適用する場合に、ブレーキにおいてドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなくブレーキのトルク容量を変更することが望まれる。
そこで、本発明は、自動変速機の摩擦締結装置において、ドライブプレート及びドリブンプレートの枚数を変更することなく摩擦締結装置のトルク容量を変更することができるようにすることを基本的な目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に係る発明は、軸方向にオーバーラップさせて配置された第1及び第2の被締結部材と、前記第1及び第2の被締結部材間において軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるクラッチパックと、前記クラッチパックの軸方向一端側に配置されたピストンと、前記クラッチパックの軸方向他端側に配置された保持部材とを備え、前記ドライブプレートは金属板の両面に摩擦材が貼付されて形成され、作動圧の供給により前記ピストンを前記保持部材側に移動して前記クラッチパックのドリブンプレートとドライブプレートとを締結する自動変速機の摩擦締結装置であって、前記複数のドライブプレートが前記第1の被締結部材に係合されると共に前記複数のドリブンプレートのうち一部のドリブンプレートが前記第1の被締結部材に係合され且つ前記複数のドリブンプレートのうち残部のドリブンプレートが前記第2の被締結部材に係合される、又は、前記複数のドリブンプレートが前記第2の被締結部材に係合されると共に前記複数のドライブプレートのうち一部のドライブプレートが前記第2の被締結部材に係合され且つ前記複数のドライブプレートのうち残部のドライブプレートが前記第1の被締結部材に係合されることを特徴とする。
ここで、前記クラッチパックは、ブレーキを構成する複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるパックを含むものとする。また、前記第1及び第2の被締結部材については、第1の被締結部材が内側に配置され、第2の被締結部材が外側に配置される場合と、第1の被締結部材が外側に配置され、第2の被締結部材が内側に配置される場合とを含むものとする。
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記一部のドリブンプレート又は前記一部のドライブプレートが、前記クラッチパックの軸方向一端側又は軸方向他端側に配置されることを特徴とする。
更に、本願の請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記一部のドリブンプレート又は前記一部のドライブプレートが、前記クラッチパックの軸方向内側に配置されることを特徴とする。
また更に、本願の請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に係る発明において、前記ドリブンプレート、前記ドライブプレート及び前記保持部材のうち軸方向の最も一端側及び他端側に配置されるものは、前記ドリブンプレート及び前記保持部材のいずれかであることを特徴とする。
また更に、本願の請求項に係る発明は、軸方向にオーバーラップさせて配置された第1及び第2の被締結部材と、前記第1及び第2の被締結部材間において軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるクラッチパックであって、前記複数のドリブンプレートが前記第1の被締結部材に係合されると共に前記複数のドライブプレートが前記第2の被締結部材に係合されるクラッチパックと、前記クラッチパックの軸方向一端側に配置されたピストンと、前記クラッチパックの軸方向他端側に配置された保持部材とを備え、前記ドライブプレートは金属板の両面に摩擦材が貼付されて形成され、作動圧の供給により前記ピストンを前記保持部材側に移動することにより前記クラッチパックのドリブンプレートとドライブプレートとを締結する自動変速機の摩擦締結装置において前記第1及び第2の被締結部材間のトルク容量を変更する自動変速機の摩擦締結装置のトルク容量変更方法であって、前記複数のドリブンプレートのうち一部のドリブンプレートを前記第2の被締結部材に係合するように変更し、又は、前記複数のドライブプレートのうち一部のドライブプレートを前記第1の被締結部材に係合するように変更し、前記第1及び第2の被締結部材間のトルク容量を変更することを特徴とする。
ここで、前記クラッチパックは、ブレーキを構成する複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるパックを含むものとする。また、前記第1及び第2の被締結部材については、第1の被締結部材が内側に配置され、第2の被締結部材が外側に配置される場合と、第1の被締結部材が外側に配置され、第2の被締結部材が内側に配置される場合とを含むものとする。
また更に、本願の請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記一部のドリブンプレートの枚数又は前記一部のドライブプレートの枚数は、前記第1及び第2の被締結部材間のトルク容量に応じて設定されることを特徴とする。
また更に、本願の請求項7に係る発明は、請求項5又は請求項6に係る発明において、前記ドリブンプレート、前記ドライブプレート及び前記保持部材のうち軸方向の最も一端側及び他端側に配置されるものは、前記ドリブンプレート及び前記保持部材のいずれかであることを特徴とする。
また更に、本願の請求項8に係る発明は、軸方向にオーバーラップさせて配置された第1及び第2の被締結部材と、前記第1及び第2の被締結部材間において軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるクラッチパックと、前記クラッチパックの軸方向一端側に配置されたピストンと、前記クラッチパックの軸方向他端側に配置された保持部材とを備え、前記ドライブプレートは金属板の両面に摩擦材が貼付されて形成され、作動圧の供給により前記ピストンを前記保持部材側に移動して前記クラッチパックのドリブンプレートとドライブプレートとを締結する自動変速機の摩擦締結装置であって、前記複数のドライブプレートが前記第1の被締結部材に係合されると共に前記複数のドリブンプレートのうち一部のドリブンプレートが前記第1の被締結部材に係合され且つ前記複数のドリブンプレートのうち残部のドリブンプレートが前記第2の被締結部材に係合されることを特徴とする。
また更に、本願の請求項9に係る発明は、軸方向にオーバーラップさせて配置された第1及び第2の被締結部材と、前記第1及び第2の被締結部材間において軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるクラッチパックと、前記クラッチパックの軸方向一端側に配置されたピストンと、前記クラッチパックの軸方向他端側に配置された保持部材とを備え、前記ドライブプレートは金属板の両面に摩擦材が貼付されて形成され、作動圧の供給により前記ピストンを前記保持部材側に移動して前記クラッチパックのドリブンプレートとドライブプレートとを締結する自動変速機の摩擦締結装置であって、前記複数のドライブプレートが前記第1の被締結部材に係合されると共に前記複数のドリブンプレートのうち一部のドリブンプレートがトルクを伝達しないように前記第1の被締結部材に係合され且つ前記複数のドリブンプレートのうち残部のドリブンプレートが前記第2の被締結部材に係合される、又は、前記複数のドリブンプレートが前記第2の被締結部材に係合されると共に前記複数のドライブプレートのうち一部のドライブプレートがトルクを伝達しないように前記第2の被締結部材に係合され且つ前記複数のドライブプレートのうち残部のドライブプレートが前記第1の被締結部材に係合されることを特徴とする。
以上の構成により、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、本願の請求項1に係る発明によれば、第1及び第2の被締結部材間に軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートは、複数のドライブプレートが第1の被締結部材に係合されると共に一部のドリブンプレートが第1の被締結部材に係合され且つ残部のドリブンプレートが第2の被締結部材に係合される、又は、複数のドリブンプレートが第2の被締結部材に係合されると共に一部のドライブプレートが第2の被締結部材に係合され且つ残部のドライブプレートが第1の被締結部材に係合されるように配置されることにより、一部のドリブンプレート又は一部のドライブプレートはトルクを伝達しないようにすることができるので、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなく摩擦締結装置のトルク容量を変更することができる。ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更して摩擦締結装置のトルク容量を変更する場合に多大な工数が必要である作動圧の制御を変更することなしに摩擦締結装置のトルク容量を変更することができる。
高排気量エンジン用の自動変速機を小排気量エンジンに適用する場合に、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなく摩擦締結装置のトルク容量を変更することができる摩擦締結装置を有する自動変速機を用いることで、作動圧の制御変更なしにエンジンの最大出力トルクに応じたトルク容量に変更することができる。
また、本願の請求項2に係る発明によれば、一部のドリブンプレート又は一部のドライブプレートが、クラッチパックの軸方向一端側又は軸方向他端側に配置されることにより、一部のドリブンプレート又は一部のドライブプレートを隣接する同一の被締結部材に係合されるドライブプレート又はドリブンプレートと重ね合わせて組み付けることができるので、摩擦締結装置の組付性を向上させることができ、前記効果をより有効に奏することができる。
更に、本願の請求項3に係る発明によれば、一部のドリブンプレート又は一部のドライブプレートが、クラッチパックの軸方向内側に配置されることにより、クラッチパックの軸方向外側に比して放熱性の低い軸方向内側に、トルクを伝達しない一部のドリブンプレート又は一部のドライブプレートを配置することで、ドリブンプレートとドライブプレートとの締結時に摩擦締結装置が高温になることを抑制することができ、摩擦締結装置の耐久性を向上させることができる。
また更に、本願の請求項4に係る発明によれば、ドリブンプレート、ドライブプレート及び保持部材のうち軸方向の最も一端側及び他端側に配置されるものは、ドリブンプレート及び保持部材のいずれかであることにより、前記効果を有効に得ることができる。
また更に、本願の請求項に係る発明によれば、交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるクラッチパックであって、複数のドリブンプレートが第1の被締結部材に係合されると共に複数のドライブプレートが第2の被締結部材に係合されるクラッチパックを備え、ドライブプレートは金属板の両面に摩擦材が貼付されて形成された自動変速機の摩擦締結装置において、複数のドリブンプレートのうち一部のドリブンプレートを第2の被締結部材に係合するように変更し、又は、複数のドライブプレートのうち一部のドライブプレートを第1の被締結部材に係合するように変更し、第1及び第2の被締結部材間のトルク容量を変更する。これにより、一部のドリブンプレート又は一部のドライブプレートはトルクを伝達しないようにすることができるので、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなく摩擦締結装置のトルク容量を変更することができる。ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更して摩擦締結装置のトルク容量を変更する場合に多大な工数が必要である作動圧の制御を変更することなしに摩擦締結装置のトルク容量を変更することができる。
また更に、本願の請求項に係る発明によれば、一部のドリブンプレートの枚数又は一部のドライブプレートの枚数は、第1及び第2の被締結部材間のトルク容量に応じて設定されることにより、摩擦締結装置のトルク容量を最大入力トルクに応じた好適なトルク容量に比較的容易に変更することができる。
また更に、本願の請求項7に係る発明によれば、ドリブンプレート、ドライブプレート及び保持部材のうち軸方向の最も一端側及び他端側に配置されるものは、ドリブンプレート及び保持部材のいずれかであることにより、前記効果を有効に得ることができる。
また更に、本願の請求項8に係る発明によれば、第1及び第2の被締結部材間に軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートは、複数のドライブプレートが第1の被締結部材に係合されると共に一部のドリブンプレートが第1の被締結部材に係合され且つ残部のドリブンプレートが第2の被締結部材に係合されることにより、一部のドリブンプレートはトルクを伝達しないようにすることができるので、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなく摩擦締結装置のトルク容量を変更することができる。
また更に、本願の請求項9に係る発明によれば、第1及び第2の被締結部材間に軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートは、複数のドライブプレートが第1の被締結部材に係合されると共に一部のドリブンプレートがトルクを伝達しないように第1の被締結部材に係合され且つ残部のドリブンプレートが第2の被締結部材に係合される、又は、複数のドリブンプレートが第2の被締結部材に係合されると共に一部のドライブプレートがトルクを伝達しないように第2の被締結部材に係合され且つ残部のドライブプレートが第1の被締結部材に係合されるように配置されることにより、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなく摩擦締結装置のトルク容量を変更することができる。
本発明の第1実施形態に係る摩擦締結装置を備えた自動変速機の一部を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る摩擦締結装置を示す断面図である。 摩擦締結装置のドライブプレートを示す図2の要部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る摩擦締結装置を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る摩擦締結装置を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る摩擦締結装置を示す断面図である。 従来の自動変速機のクラッチを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る摩擦締結装置を備えた自動変速機の一部を示す断面図である。図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る摩擦締結装置を備えた自動変速機1は、高排気量エンジン用のものを小排気量エンジン用に一部を変更して適用したもので、エンジンの出力軸に直結されたトルクコンバータ(不図示)と、トルクコンバータの出力側に連結された変速機構2とを有している。
変速機構2は、変速機ケース5内に、複数の遊星歯車機構(不図示)と、複数の湿式多板式のクラッチ及びブレーキなどの摩擦締結装置10、30とを備え、各摩擦締結装置10、30の締結状態を組み合わせて前記遊星歯車機構の変速比を変更して各変速段を得るように構成されている。
図1に示す変速機構2は、トルクコンバータからの動力が入力軸4を介して入力される摩擦締結装置としての第1クラッチ10及び第2クラッチ30を備え、第1クラッチ10及び第2クラッチ30が、入力軸4に対して内外同心状に配置されている。
第1クラッチ10は、軸方向にオーバーラップさせて配置された被締結部材としてのクラッチハブ11及びクラッチドラム12と、クラッチハブ11及びクラッチドラム12の間において軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート13及びドライブプレート14からなるクラッチパック17と、クラッチパック17の軸方向一端側に配置されるピストン18と、クラッチパック17の軸方向他端側に配置される保持部材19とを有している。
クラッチハブ11は、第1クラッチ10の反トルクコンバータ側に設けられた前記複数の遊星歯車機構の入力軸6に結合されている。一方、クラッチドラム12は、入力軸4にスプライン嵌合されたスリーブ7に固着され、入力軸4と一体的に回転するように構成されている。
第1クラッチ10はまた、ピストン18のトルクコンバータ側にピストン18を保持部材19側に押圧する作動油が供給される油圧室22と、ピストン18を挟んで油圧室22に対向配置されたバランス室23とを有し、バランス室23にはリターンスプリング24が配置されている。油圧室22には、作動油を供給する作動油供給通路22aが接続され、作動油を供給できるように構成されている。
第1クラッチ10では、油圧室22への作動油の供給によってピストン18を保持部材19側に押圧して移動することによりドリブンプレート13とドライブプレート14とを締結するようになっている。また、油圧室22への作動油を解放することによりバランス室23に配置されたリターンスプリング24によってドリブンプレート13とドライブプレート14との締結を解除するようになっている。なお、保持部材19の反トルクコンバータ側には、保持部材19の抜け止めのためにスナップリング20が取り付けられている。
第2クラッチ30は、第1クラッチ10と略同様に構成され、軸方向にオーバーラップさせて配置された被締結部材としてのクラッチハブ31及びクラッチドラム32と、クラッチハブ31及びクラッチドラム32の間において軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート33及びドライブプレート34からなるクラッチパック37と、クラッチパック37の軸方向一端側に配置されるピストン38と、クラッチパック36の軸方向他端側に配置される保持部材39とを有している。
クラッチハブ31は、第2クラッチ30の反トルクコンバータ側に設けられた前記複数の遊星歯車機構の入力軸6とは異なる入力軸8に結合されている。一方、クラッチドラム32は、入力軸4にスプライン嵌合されたスリーブ7に固着され、入力軸4と一体的に回転するように構成されている。
第2クラッチ30はまた、ピストン38のトルクコンバータ側にピストン38を保持部材39側に押圧する作動油が供給される油圧室42と、ピストン38を挟んで油圧室42に対向配置されたバランス室43とを有し、バランス室43にはリターンスプリング44が配置されている。油圧室42には、作動油を供給する作動油供給通路42aが接続され、作動油を供給できるように構成されている。
第2クラッチ30では、油圧室42への作動油の供給によってピストン38を保持部材39側に押圧して移動することによりドリブンプレート33とドライブプレート44とを締結するようになっている。また、油圧室42への作動油を解放することによりバランス室43に配置されたリターンスプリング44によってドリブンプレート33とドライブプレート34との締結を解除するようになっている。
第2クラッチ30では、ドリブンプレート33及びドライブプレート34からなるクラッチパック37とピストン38との間にクラッチドラム32に係合されるスペーサ41が配設されている。なお、保持部材38の反トルクコンバータ側には、保持部材38の抜け止めのためにスナップリング40が取り付けられている。
次に、本発明の第1実施形態に係る摩擦締結装置について図2及び図3を参照しながらさらに詳しく説明する。
摩擦締結装置としての第1クラッチ10及び第2クラッチ30は、第2クラッチ30にスペーサ41が配設されること以外は、同様の構成要素を備えて同様の作用をなすものであるので、以下では第1クラッチ10について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る摩擦締結装置を示す断面図であり、第1クラッチ10の要部を拡大して示している。図2に示すクラッチ10は、前述したように、軸方向にオーバーラップさせて配置された被締結部材としての内側回転部材であるクラッチハブ11及び外側回転部材であるクラッチドラム12と、複数の、具体的には5つのドリブンプレート13及びドライブプレート14からなるクラッチパック17と、ピストン18と、保持部材19とを備えている。
クラッチパック17のドライブプレート14は全て、その内周にスプラインを有し、クラッチハブ11の外周面に形成されたスプライン11aに係合するように配設されている。
一方、クラッチパック17のドリブンプレート13については、ドリブンプレート13の一部13aが、その内周にスプラインを有し、クラッチハブ11の外周面に形成されたスプライン11aに係合するように配設され、ドリブンプレート13の残部13bが、その外周にスプラインを有し、クラッチドラム12の内周面に形成されたスプライン12aに係合するように配設されている。
具体的には、5つのドリブンプレート13は、保持部材19側に配置された2つのドリブンプレート13aがクラッチハブ11に係合するように配設され、ピストン18側に配置された3つのドリブンプレート13bがクラッチドラム12に係合するように配設されている。なお、保持部材19は、その外周にスプラインを有し、クラッチドラム12の内周面に形成されたスプライン12aに係合するように配設されている。
ドリブンプレート13はそれぞれ、円盤状の金属板から形成されているが、ドライブプレート14は、図3に示すように、円盤状の金属板15の両面に摩擦材16が貼付されて構成されている。摩擦材16は、例えば紙などを用いて形成されて弾力性を有しており、クラッチハブ11及びクラッチドラム12間に供給される潤滑油によって含浸される。
このようにして構成されるクラッチ10では、油圧室22へ作動油を供給することによる作動圧の供給によってピストン18を保持部材19側に押圧して移動させ、ドリブンプレート13とドライブプレート14とを締結させてクラッチハブ11とクラッチドラム12との間で所定のトルクが伝達されるようになっている。
クラッチ10ではまた、油圧室22から作動油を解放することによる作動圧の解放によってピストン18を保持部材19から離間する方向に移動させ、ドリブンプレート13とドライブプレート14との締結を解除させてクラッチハブ11とクラッチドラム12との間でトルクの伝達が解除されるようになっている。
このように、本実施形態に係る自動変速機1のクラッチ10では、クラッチハブ11及びクラッチドラム12間に軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート13及びドライブプレート14は、複数のドライブプレート14がクラッチハブ11に係合されると共に一部のドリブンプレート13aがクラッチハブ11に係合され且つ残部のドリブンプレート13bがクラッチドラム12に係合されるように配置される。
これにより、一部のドリブンプレート13aはトルクを伝達しないようにすることができるので、ドリブンプレート13及びドライブプレート14の枚数を変更することなくクラッチ10のトルク容量を変更することができる。ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更してクラッチのトルク容量を変更する場合に多大な工数が必要である作動圧の制御を変更することなしにクラッチのトルク容量を変更することができる。
高排気量エンジン用の自動変速機を小排気量エンジンに適用する場合に、ドリブンプレート13及びドライブプレート14の枚数を変更することなくクラッチ10のトルク容量を変更することができるクラッチ10を有する自動変速機を用いることで、作動圧の制御変更なしにエンジンの最大出力トルクに応じたトルク容量に変更することができる。
また、一部のドリブンプレート13が、クラッチパック17の軸方向他端側である保持部材19側に配置されることにより、一部のドリブンプレート13を隣接するクラッチハブ11に係合されるドライブプレート14と組み合わせて組み付けることができるので、クラッチ10の組付性を向上させることができる。
図4は、本発明の第2実施形態に係る摩擦締結装置を示す断面図であり、本発明の第2実施形態に係る摩擦締結装置としてのクラッチ50の一部を示している。本発明の第2実施形態に係るクラッチ50は、本発明の第1実施形態に係るクラッチ10とクラッチパックの構成が異なること以外は同様であるので、クラッチ10と同様の構成については同一符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、本発明の第2実施形態に係るクラッチ50においても、クラッチパック57を構成する5つのドリブンプレート13とドライブプレート14は、クラッチハブ11とクラッチドラム12の間において軸方向に交互に配置され、油圧室22への作動圧の供給によりピストン18を保持部材19側に移動してドリブンプレート13とドライブプレート14とを締結するように構成されている。
クラッチ50では、5つのドライブプレート14は全て、クラッチハブ11に係合され、ドリブンプレート13の一部である2つのドリブンプレート13aがクラッチハブ11に係合され、ドリブンプレート13の残部13bである3つのドリブンプレート13bがクラッチドラム12に係合されるように構成されているが、クラッチハブ11に係合される2つのドリブンプレート13aがクラッチパック57の軸方向内側に配置され、クラッチドラム12に係合される3つのドリブンプレート13bがクラッチパック57の軸方向外側に配置されている。
このようにして構成されたクラッチ50においても、複数のドライブプレート14がクラッチハブ11に係合されると共に一部のドリブンプレート13aがクラッチハブ11に係合され且つ残部のドリブンプレート13bがクラッチドラム12に係合されることにより、一部のドリブンプレート13aはトルクを伝達しないようにすることができるので、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなくクラッチのトルク容量を変更することができる。
クラッチ50ではまた、一部のドリブンプレート13aが、クラッチパック57の軸方向内側に配置されることにより、クラッチパック57の軸方向外側に比して放熱性の低い軸方向内側に、トルクを伝達しない一部のドリブンプレート13aを配置することで、ドリブンプレート13とドライブプレート14との締結時にクラッチ50が高温になることを抑制することができ、クラッチ50の耐久性を向上させることができる。
図5は、本発明の第3実施形態に係る摩擦締結装置を示す断面図であり、本発明の第3実施形態に係る摩擦締結装置としてのクラッチ70の一部を示している。本発明の第3実施形態に係るクラッチ70は、本発明の第1実施形態に係るクラッチ10とクラッチパックの構成が異なること以外は同様であるので、クラッチ10と同様の構成については同一符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、本発明の第3実施形態に係るクラッチ70においても、クラッチパック77を構成する5つのドリブンプレート13とドライブプレート14は、クラッチハブ11とクラッチドラム12の間において軸方向に交互に配置され、油圧室22への作動圧の供給によりピストン18を保持部材19側に移動してドリブンプレート13とドライブプレート14とを締結するように構成されている。
クラッチ70では、5つのドリブンプレート13は全て、その外周にスプラインを有し、クラッチドラム12の内周面に形成されたスプライン12aに係合するように配設されている。
5つのドライブプレート14については、保持部材19側に配置されたドライブプレート14の一部である2つのドライブプレート14aが、その外周にスプラインを有し、クラッチドラム12の内周面に形成されたスプライン12aに係合するように配設され、ピストン18側に配置されたドライブプレート14の残部である3つのドライブプレート14bが、その内周にスプラインを有し、クラッチハブ11の外周面に形成されたスプライン11aに係合するように配設されている。
このように、本実施形態に係る自動変速機のクラッチ70では、クラッチハブ11及びクラッチドラム12間に軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート13及びドライブプレート14は、複数のドリブンプレート13がクラッチドラム12に係合されると共に一部のドライブプレート14aがクラッチドラム12に係合され且つ残部のドライブプレート14bがクラッチハブ11に係合されるように配置される。
これにより、一部のドライブプレート14aはトルクを伝達しないようにすることができるので、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなくクラッチのトルク容量を変更することができる。ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更してクラッチのトルク容量を変更する場合に多大な工数が必要である作動圧の制御を変更することなしにクラッチのトルク容量を変更することができる。
高排気量エンジン用の自動変速機を小排気量エンジンに適用する場合に、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなくクラッチのトルク容量を変更することができるクラッチを有する自動変速機を用いることで、作動圧の制御変更なしにエンジンの最大出力トルクに応じたトルク容量に変更することができる。
また、一部のドライブプレート14が、クラッチパック77の軸方向他端側である保持部材19側に配置されることにより、一部のドライブプレート14を隣接するクラッチドラム12に係合されるドリブンプレート13と組み合わせて組み付けることができるので、クラッチ70の組付性を向上させることができる。
図6は、本発明の第4実施形態に係る摩擦締結装置を示す断面図であり、本発明の第4実施形態に係る摩擦締結装置としてのクラッチ90の一部を示している。本発明の第4実施形態に係るクラッチ90は、本発明の第3実施形態に係るクラッチ70とクラッチパックの構成が異なること以外は同様であるので、クラッチ70と同様の構成については同一符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、本発明の第4実施形態に係るクラッチ90においても、クラッチパック97を構成する5つのドリブンプレート13とドライブプレート14は、クラッチハブ11とクラッチドラム12の間において軸方向に交互に配置され、油圧室22への作動圧の供給によりピストン18を保持部材19側に移動してドリブンプレート13とドライブプレート14とを締結するように構成されている。
クラッチ90では、5つのドリブンプレート13は全て、クラッチドラム12に係合され、ドライブプレート14の一部である2つのドライブプレート14aがクラッチドラム12に係合され、ドライブプレート14の残部である3つのドライブプレート14bがクラッチハブ11に係合されるように構成されているが、クラッチドラム12に係合される2つのドライブプレート14aがクラッチパック97の軸方向内側に配置され、クラッチハブ11に係合される3つのドライブプレート14bがクラッチパック97の軸方向外側に配置されている。
このようにして構成されたクラッチ90においても、複数のドリブンプレート13がクラッチドラム12に係合されると共に一部のドライブプレート14aがクラッチドラム12に係合され且つ残部のドライブプレート14bがクラッチハブ11に係合されることにより、一部のドライブプレート14aはトルクを伝達しないようにすることができるので、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなくクラッチのトルク容量を変更することができる。
クラッチ90ではまた、一部のドライブプレート14aが、クラッチパック97の軸方向内側に配置されることにより、クラッチパック97の軸方向外側に比して放熱性の低い軸方向内側に、トルクを伝達しない一部のドライブプレート14aを配置することで、ドリブンプレート13とドライブプレート14との締結時にクラッチ90が高温になることを抑制することができ、クラッチ90の耐久性を向上させることができる。
以上のように、本実施形態に係る自動変速機のクラッチは、複数のドライブプレート14がクラッチハブ11に係合されると共に一部のドリブンプレート13がクラッチハブ11に、残部のドリブンプレート13がクラッチドラム12に係合される、又は、複数のドリブンプレート13がクラッチドラム12に係合されると共に一部のドライブプレート14がクラッチドラム12に、残部のドライブプレート14がクラッチハブ11に係合されるように配置されることにより、一部のドリブンプレート13又は一部のドライブプレート14はトルクを伝達しないようにすることができるので、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなく摩擦締結装置のトルク容量を変更することができる。
本実施形態では、高排気量エンジン用の自動変速機を小排気量用エンジンに適用する場合に、自動変速機のクラッチのトルク容量を変更する際には、複数のドライブプレート14がクラッチハブ11に係合されると共に複数のドリブンプレート13がクラッチドラム12に係合されるクラッチパック17を備え、ドライブプレート14は金属板15の両面に摩擦材16が貼付されて形成された自動変速機のクラッチにおいて一部のドリブンプレート13をクラッチハブ11に係合するように変更し、クラッチハブ11及びクラッチドラム12間のトルク容量を変更する。
これにより、一部のドリブンプレートはトルクを伝達しないようにすることができるので、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなく摩擦締結装置のトルク容量を変更することができる。ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更して摩擦締結装置のトルク容量を変更する場合に多大な工数が必要である作動圧の制御を変更することなしに摩擦締結装置のトルク容量を変更することができる。
また、一部のドリブンプレート13の枚数は、入力トルクに応じたクラッチハブ11及びクラッチドラム12間のトルク容量に応じて設定される。これにより、クラッチのトルク容量を、エンジンの最大出力トルクに応じた好適なトルク容量に比較的容易に変更することができる。
前記のように、一部のドリブンプレート13をクラッチハブ11に係合するように変更することに代えて、一部のドライブプレート14をクラッチドラム12に係合するように変更し、クラッチハブ11及びクラッチドラム12間のトルク容量を変更することも可能である。かかる場合においても、一部のドライブプレート14の枚数は、入力トルクに応じたクラッチハブ11及びクラッチドラム12間のトルク容量に応じて設定される。
前述した実施形態に係る摩擦締結装置としてのクラッチでは、トルクが伝達されるドリブンプレート13及びドライブプレート14はそれぞれクラッチドラム12及びクラッチハブ11に係合されているが、トルクが伝達されるドリブンプレート13及びドライブプレート14をそれぞれクラッチハブ11及びクラッチドラム12に係合させることも可能である。
また、前述した実施形態では、一部のドリブンプレート13又は一部のドライブプレート14は、クラッチパックの軸方向他端側である保持部材19側に配置されているが、クラッチパックの軸方向一端側であるピストン18側に配置することも可能である。
本実施形態では、摩擦締結装置としてのクラッチについて説明しているが、帆実施形態に係る摩擦締結装置は、被締結部材としての外側回転部材であるクラッチドラム12に代えて外側固定部材である変速機ケース5を用いた摩擦締結装置としてのブレーキについても同様に適用することができる。
本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能である。
以上のように、本発明によれば、ドリブンプレート及びドライブプレートの枚数を変更することなく摩擦締結装置のトルク容量を変更することができるので、
摩擦締結装置を備えた自動変速機、あるいはこれを搭載する車両の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1 自動変速機
10,30,50,70,90 クラッチ
11 クラッチハブ
12 クラッチドラム
13 ドリブンプレート
14 ドライブプレート
15 金属板
16 摩擦材
17,37,57,77,97 クラッチパック
18 ピストン
19 保持部材

Claims (9)

  1. 軸方向にオーバーラップさせて配置された第1及び第2の被締結部材と、前記第1及び第2の被締結部材間において軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるクラッチパックと、前記クラッチパックの軸方向一端側に配置されたピストンと、前記クラッチパックの軸方向他端側に配置された保持部材とを備え、前記ドライブプレートは金属板の両面に摩擦材が貼付されて形成され、作動圧の供給により前記ピストンを前記保持部材側に移動して前記クラッチパックのドリブンプレートとドライブプレートとを締結する自動変速機の摩擦締結装置であって、
    前記複数のドライブプレートが前記第1の被締結部材に係合されると共に前記複数のドリブンプレートのうち一部のドリブンプレートが前記第1の被締結部材に係合され且つ前記複数のドリブンプレートのうち残部のドリブンプレートが前記第2の被締結部材に係合される、又は、
    前記複数のドリブンプレートが前記第2の被締結部材に係合されると共に前記複数のドライブプレートのうち一部のドライブプレートが前記第2の被締結部材に係合され且つ前記複数のドライブプレートのうち残部のドライブプレートが前記第1の被締結部材に係合される、
    ことを特徴とする自動変速機の摩擦締結装置。
  2. 前記一部のドリブンプレート又は前記一部のドライブプレートが、前記クラッチパックの軸方向一端側又は軸方向他端側に配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の摩擦締結装置。
  3. 前記一部のドリブンプレート又は前記一部のドライブプレートが、前記クラッチパックの軸方向内側に配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の摩擦締結装置。
  4. 前記ドリブンプレート、前記ドライブプレート及び前記保持部材のうち軸方向の最も一端側及び他端側に配置されるものは、前記ドリブンプレート及び前記保持部材のいずれかである、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の自動変速機の摩擦締結装置。
  5. 軸方向にオーバーラップさせて配置された第1及び第2の被締結部材と、前記第1及び第2の被締結部材間において軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるクラッチパックであって、前記複数のドリブンプレートが前記第1の被締結部材に係合されると共に前記複数のドライブプレートが前記第2の被締結部材に係合されるクラッチパックと、前記クラッチパックの軸方向一端側に配置されたピストンと、前記クラッチパックの軸方向他端側に配置された保持部材とを備え、前記ドライブプレートは金属板の両面に摩擦材が貼付されて形成され、作動圧の供給により前記ピストンを前記保持部材側に移動することにより前記クラッチパックのドリブンプレートとドライブプレートとを締結する自動変速機の摩擦締結装置において前記第1及び第2の被締結部材間のトルク容量を変更する自動変速機の摩擦締結装置のトルク容量変更方法であって、
    前記複数のドリブンプレートのうち一部のドリブンプレートを前記第2の被締結部材に係合するように変更し、又は、前記複数のドライブプレートのうち一部のドライブプレートを前記第1の被締結部材に係合するように変更し、前記第1及び第2の被締結部材間のトルク容量を変更する、
    ことを特徴とする自動変速機の摩擦締結装置のトルク容量変更方法。
  6. 前記一部のドリブンプレートの枚数又は前記一部のドライブプレートの枚数は、前記第1及び第2の被締結部材間のトルク容量に応じて設定される、
    ことを特徴とする請求項に記載の自動変速機の摩擦締結装置のトルク容量変更方法。
  7. 前記ドリブンプレート、前記ドライブプレート及び前記保持部材のうち軸方向の最も一端側及び他端側に配置されるものは、前記ドリブンプレート及び前記保持部材のいずれかである、
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の自動変速機の摩擦締結装置のトルク容量変更方法。
  8. 軸方向にオーバーラップさせて配置された第1及び第2の被締結部材と、前記第1及び第2の被締結部材間において軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるクラッチパックと、前記クラッチパックの軸方向一端側に配置されたピストンと、前記クラッチパックの軸方向他端側に配置された保持部材とを備え、前記ドライブプレートは金属板の両面に摩擦材が貼付されて形成され、作動圧の供給により前記ピストンを前記保持部材側に移動して前記クラッチパックのドリブンプレートとドライブプレートとを締結する自動変速機の摩擦締結装置であって、
    前記複数のドライブプレートが前記第1の被締結部材に係合されると共に前記複数のドリブンプレートのうち一部のドリブンプレートが前記第1の被締結部材に係合され且つ前記複数のドリブンプレートのうち残部のドリブンプレートが前記第2の被締結部材に係合される、
    ことを特徴とする自動変速機の摩擦締結装置。
  9. 軸方向にオーバーラップさせて配置された第1及び第2の被締結部材と、前記第1及び第2の被締結部材間において軸方向に交互に配置された複数のドリブンプレート及びドライブプレートからなるクラッチパックと、前記クラッチパックの軸方向一端側に配置されたピストンと、前記クラッチパックの軸方向他端側に配置された保持部材とを備え、前記ドライブプレートは金属板の両面に摩擦材が貼付されて形成され、作動圧の供給により前記ピストンを前記保持部材側に移動して前記クラッチパックのドリブンプレートとドライブプレートとを締結する自動変速機の摩擦締結装置であって、
    前記複数のドライブプレートが前記第1の被締結部材に係合されると共に前記複数のドリブンプレートのうち一部のドリブンプレートがトルクを伝達しないように前記第1の被締結部材に係合され且つ前記複数のドリブンプレートのうち残部のドリブンプレートが前記第2の被締結部材に係合される、又は、
    前記複数のドリブンプレートが前記第2の被締結部材に係合されると共に前記複数のドライブプレートのうち一部のドライブプレートがトルクを伝達しないように前記第2の被締結部材に係合され且つ前記複数のドライブプレートのうち残部のドライブプレートが前記第1の被締結部材に係合される、
    ことを特徴とする自動変速機の摩擦締結装置。
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