JP6007648B2 - 液体吐出装置、液体吐出装置の制御方法、及び制御プログラム - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出装置の制御方法、及び制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、液体吐出装置、液体吐出装置の制御方法、及び制御プログラムに関する。
特許文献1には、液体吐出装置として、インクを吐出するインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置が開示されている。このインクジェット記録装置では、ノズル内の増粘インク等の除去を目的として、インクジェットヘッドから、記録とは関係のないインクをインク受容部に対して排出する予備吐出を行っている。
特開2005−131873号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたインクジェット記録装置においては、インク受容部に予備吐出されたインクが堆積されていくと、その後の予備吐出において、インクジェットヘッドから排出されたインクが、インク受容部に堆積されたインクに衝突して周囲に飛び散ったり、当該インク受容部からインクがあふれたりして、装置内が汚れる問題が生じる。ここで、予備吐出をする毎に、インク受容部に排出されたインクを除去することも考えられるが、この場合、予備吐出に係る処理時間が長くなることにより、装置が所定の命令を実行してから当該所定の命令を完了するまでの時間である装置全体のスループットが低下する。
そこで、本発明の目的は、液体吐出ヘッドから排出された液体により装置内が汚れることを防ぐことができ、且つ、装置全体のスループットが低下することを抑制することが可能な液体吐出装置、液体吐出装置の制御方法、及び制御プログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の液体吐出装置は、液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記複数の吐出口と対向する対向領域を通過させるように記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させるための液体排出手段と、前記複数の吐出口と対向する状態で、前記複数の吐出口から排出される液体を受けるための液体受けと、前記液体受け上に残存する液体を除去するための液体除去機構と、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記対向領域を記録媒体の前記搬送方向の上流端部が通過してから次の記録媒体の前記搬送方向の下流端部が到達するまでの期間である記録媒体間通過期間それぞれにおいて、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を前記液体受けに排出させる必要があるか否かを判断する判断手段と、前記液体受け上に残存する液体の残存量を算出する液体残存量算出手段と、前記搬送機構、前記液体排出手段、及び前記液体除去機構を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記記録媒体間通過期間のうち、前記判断手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる必要があると判断された前記記録媒体間通過期間において、当該必要があると判断された前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるように前記液体排出手段を制御し、その後、前記液体残存量算出手段により算出された前記残存量が第1規定量以上の場合のみ、次に前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるまでの前記記録媒体間通過期間において、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量を前記第1規定量未満とさせるように前記液体除去機構を制御することを特徴とする。
また、本発明の液体吐出装置の制御方法は、液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記複数の吐出口と対向する対向領域を通過させるように記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させるための液体排出手段と、前記複数の吐出口と対向する状態で、前記複数の吐出口から排出される液体を受けるための液体受けと、前記液体受け上に残存する液体を除去するための液体除去機構とを備えた液体吐出装置の制御方法であって、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記対向領域を記録媒体の前記搬送方向の上流端部が通過してから次の記録媒体の前記搬送方向の下流端部が到達するまでの期間である記録媒体間通過期間それぞれにおいて、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を前記液体受けに排出させる必要があるか否かを判断する判断処理と、前記液体受け上に残存する液体の残存量を算出する液体残存量算出処理と、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記記録媒体間通過期間のうち、前記判断手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる必要があると判断された前記記録媒体間通過期間において、当該必要があると判断された前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるように前記液体排出手段を制御する排出処理と、前記排出処理の後、前記液体残存量算出手段により算出された前記残存量が第1規定量以上の場合のみ、次に前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるまでの前記記録媒体間通過期間において、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量を前記第1規定量未満とさせるように前記液体除去機構を制御する除去処理とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の制御プログラムは、液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記複数の吐出口と対向する対向領域を通過させるように記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させるための液体排出手段と、前記複数の吐出口と対向する状態で、前記複数の吐出口から排出される液体を受けるための液体受けと、前記液体受け上に残存する液体を除去するための液体除去機構とを備えた液体吐出装置を、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記対向領域を記録媒体の前記搬送方向の上流端部が通過してから次の記録媒体の前記搬送方向の下流端部が到達するまでの期間である記録媒体間通過期間それぞれにおいて、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を前記液体受けに排出させる必要があるか否かを判断する判断手段、前記液体受け上に残存する液体の残存量を算出する液体残存量算出手段、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記記録媒体間通過期間のうち、前記判断手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる必要があると判断された前記記録媒体間通過期間において、当該必要があると判断された前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるように前記液体排出手段を制御する排出制御手段、及び、前記液体受けに液体が排出された後、前記液体残存量算出手段により算出された前記残存量が第1規定量以上の場合のみ、次に前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるまでの前記記録媒体間通過期間において、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量を前記第1規定量未満とさせるように前記液体除去機構を制御する液体除去制御手段として機能させることを特徴とする。
上記の構成によれば、液体排出手段により吐出口から液体が排出された後において、液体受け上に残存する液体の残存量が第1規定量以上の場合には、液体除去機構により液体受け上に残存する液体が除去される。従って、それ以降の液体排出手段により吐出口から排出される液体により装置内が汚れることを防ぐことができる。また、残存量が第1規定量未満のときには、液体除去機構による液体受け上に残存する液体の除去は行われないため、その分だけ、装置全体のスループットが低下することを抑制することができる。
また、本発明の液体吐出装置は、液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記複数の吐出口と対向する対向領域を通過させるように記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させるための液体排出手段と、前記複数の吐出口と対向する状態で、前記複数の吐出口から排出される液体を受けるための液体受けと、前記液体受け上に残存する液体を除去するための液体除去機構と、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記対向領域を記録媒体の前記搬送方向の上流端部が通過してから次の記録媒体の前記搬送方向の下流端部が到達するまでの期間である記録媒体間通過期間それぞれにおいて、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を前記液体受けに排出させる必要があるか否かを判断する判断手段と、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から前記液体受けに向けて液体が排出される場合に前記液体受け上に残在する液体の残存量、及び、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から前記液体受けに向けて排出される液体の排出量の合算量を算出する液体残存量算出手段と、前記搬送機構、前記液体排出手段、及び前記液体除去機構を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記記録媒体間通過期間のうち、前記判断手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる必要があると判断された前記記録媒体間通過期間において、当該必要があると判断された前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるように前記液体排出手段を制御し、前記液体残存量算出手段により算出される、当該記録媒体間通過期間において前記液体受けに排出される液体の前記排出量、及び、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量の前記合算量が第1規定量以上となる場合のみ、当該記録媒体間通過期間において前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる前に、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量を減少させて前記合算量が前記第1規定量未満となるように前記液体排出手段及び前記液体除去機構を制御することを特徴とする。
上記の構成によれば、液体排出手段により吐出口から液体が排出される前において、液体受け上に残存する液体の残存量と、排出手段により吐出口から液体が排出される液体の排出量の合算量が第1規定量以上の場合には液体除去機構により液体受け上に残存する液体が除去される。従って、液体排出手段により吐出口から排出される液体により装置内が汚れることを防ぐことができる。また、上記合算量が第1規定量未満のときには、液体除去機構による液体受け上に残存する液体の除去は行われないため、その分だけ装置全体のスループットが低下することを抑制することができる。
本発明によると、液体吐出ヘッドから排出された液体により装置内が汚れることを防ぐことができ、且つ、装置全体のスループットが低下することを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。 (a)は画像記録処理時のプラテン、及び液体受けの動作状況図であり、(b)は排出処理時のプラテン、及び液体受けの動作状況図であり、(c)は図2(b)の一点鎖線で囲まれた領域VIを示す部分断面図である。 (a)は画像記録処理時の除去機構、及び液体受けの動作状況図であり、(b)は除去処理時の除去機構、及び液体受けの動作状況図である。 図1のプリンタの液体吐出ヘッドの流路ユニット及びアクチュエータユニットを示す平面図である。 (a)は図4の一点鎖線で囲まれた領域IIIを示す拡大図であり、(b)は図5(a)のIV−IV線に沿った部分断面図であり。(c)は図5(b)の一点鎖線で囲まれた領域を示す拡大図である。 図1に示す制御部の電気的構成を示すブロック図である。 図1に示す制御部の動作フロー図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェットプリンタにおける制御部の電気的構成を示すブロック図である。 図8に示す制御部の動作フロー図である。
本発明の好適な実施の形態として、液体吐出装置をインクジェットプリンタに適用し、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
先ず、図1を参照し、第1実施形態に係るインクジェットプリンタ1の全体構成について説明する。プリンタ1は、直方体形状の筐体1aを有する。筐体1aの天板上部には、排紙部35が設けられている。筐体1aにより画定される空間には、後述の給紙機構1cから排紙部35に向けて、図1に示す太矢印に沿って、記録媒体である用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。
筐体1aは、ヘッド(液体吐出ヘッド)10、給紙機構1c、搬送機構30、画像記録時に用紙Pを支持するプラテン40、ガイド機構25、ヘッド10に供給するブラックインクを貯留するカートリッジ(図示せず)、液体受け8、液体除去機構55(図3参照)、昇降機構96(図6参照)、筐体1a内の温度及び湿度を計測する計測センサ51(図6参照)、及び、プリンタ1の各部の動作を制御する制御部100等を収容している。なお、カートリッジは、ヘッド10にチューブ(不図示)及びポンプ54(図6参照)を介して接続されている。
ヘッド10は、所定位置に位置決め固定されたラインヘッドであり、主走査方向に長尺な略直方体形状を有している。ヘッド10の下面は、多数の吐出口108(図5参照)が開口した吐出面10aである。画像記録に際して、吐出口108からブラックのインクが吐出される。また、ヘッド10は、ヘッドホルダ3を介して筐体1aに支持されている。ヘッドホルダ3は、吐出面10aとプラテン40の上面との間に記録に適した所定の間隙が形成されるようヘッド10を保持している。ヘッド10の周囲にはキャップ機構60を構成する環状のリップ部材61が配設されている。リップ部材61はヘッドホルダ3に取り付けられており、平面視でヘッド10の外周を取り囲む。ヘッド10、及びキャップ機構60の構成についても後に詳述する。
搬送機構30は、搬送方向に関するプラテン40の両側に配置された搬送ニップローラ31、32等を有しており、用紙Pを吐出面10aと対向する対向領域S1を通過させるように搬送する。搬送ニップローラ31、32は、用紙Pを上下方向に挟持するように対向配置された一対のローラ部材をそれぞれ有しており、挟持した用紙Pが搬送方向に搬送されるように用紙Pに搬送力を付与する。用紙搬送方向上流側に配置された搬送ニップローラ31によって搬送力を付与された用紙Pは、プラテン40の上面に支持されつつ用紙搬送方向に搬送される。プラテン40の上面を通過した用紙Pは、搬送ニップローラ32によって搬送力を付与され、プラテン40からさらに用紙搬送方向下流側へと搬送される。
プラテン40は、一対の扉部材41,42からなり、平面視で吐出面10aを挟み且つ吐出面10aに平行な一対の回転軸40aに開閉可能に支持されている。プラテン40は、プラテンモータ43(図6参照)による回転軸40aを中心とする回転によって、水平面に平行であり吐出面10aと対向する対向位置(図2(a)参照)、及び吐出面10aと対向しないで垂れ下がる非対向位置(図2(b)参照)とを選択的に取り得る。プラテン40は、メンテナンス時は非対向位置を取り、画像記録処理時は対向位置を取る。プラテン40が対向位置に配置されたときには、吐出面10aとプラテン40との間隔は、吐出面10aと液体受け8との間隔よりも小さい間隔となる。対向位置に配置されたときにおいて、プラテン40における吐出面10aに対して対向する上面は、用紙Pを支持する支持面であり、用紙Pを保持できるように材料や加工に工夫が施されている。
ガイド機構25は、搬送機構30を挟んで配置された、上流側ガイド部及び下流側ガイド部を含む。上流側ガイド部は、3つのガイド26a,26b,26c及び二対の送りローラ対27を有する。当該上流側ガイド部は、給紙機構1cと搬送機構30とを繋ぐ。下流側ガイド部は、3つのガイド28a,28b,28c及び三対の送りローラ対29を有する。当該下流側ガイド部は、搬送機構30と排紙部35とを繋ぐ。
給紙機構1cは、給紙トレイ23及び給紙ローラ24を有する。給紙トレイ23は上方に開口する箱であり、用紙Pを収容可能である。給紙ローラ24は、制御部100の制御により回転し、給紙トレイ23の最も上方にある用紙Pを送り出す。ここで、副走査方向とは搬送機構30による用紙Pの搬送方向に平行な方向であり、図1において水平方向に平行な方向である。また、主走査方向とは、図1において水平面に平行且つ副走査方向に直交する方向である。
液体受け8は、長手方向を主走査方向、短手方向を副走査方向とする矩形状の平板部材である。この液体受け8は、ガラス等の硬質材料から構成されている。液体受け8は、主走査方向及び副走査方向に関して吐出面10aより一回り大きなサイズを有しており、後述の排出処理時において吐出口108から排出されたインクを全て受けることが可能に構成されている。また、液体受け8は、吐出面10aと対向する対向領域S1に常に位置されている(吐出面10aと液体受け8との間にプラテン40が挟まれる状態も含む)。これにより、プリンタ1を鉛直上方から見たときの、ヘッド10の投影面積と液体受け8の投影面積とを合わせた面積を小さくすることができるので、プリンタ1をコンパクト化することができる。
液体除去機構55は、図3に示すように、ワイパ56a、これを支持する基部56b、及び、ワイパ移動機構57を有している。ワイパ56aは、板状の弾性部材(例えば、ゴム)であり、液体受け8の副走査方向幅より若干長い。ワイパ移動機構57は、主走査方向に沿って延設されたガイド58と、ワイパ駆動モータ59(図6参照)とから構成される。基部56bはワイパ駆動モータ59に接続されており、ワイパ駆動モータ59の駆動によって、ガイド58に沿って往復移動する。後述の除去処理においては、基部56bは、液体受け8が第2の位置(後述する)に移動するのを待った後、主走査方向に沿って移動される。これにより、ワイパ56aが液体受け8に接触しながら相対移動する。その結果、液体受け8上に残存するインクが払拭されて除去される。
廃液トレイ85は、液体受け8の下方に配置されており、廃液タンク(図示せず)に連通している。また、廃液トレイ85は、主走査方向及び副走査方向に関して液体受け8より一回り大きなサイズを有しており、除去処理時において、液体受け8から垂れ落ちたインクを受容する。
昇降機構96は、制御部100による制御の下、液体受け8の昇降動作を行う。具体的には、昇降機構96は、液体受け8を、第1の位置、第2の位置、及び第3の位置に選択的に移動させる。ここで、第1の位置とは、図2(a)に示すように、後述の画像記録処理時において液体受け8が配置される位置である。第2の位置とは、図3(b)に示すように、第1の位置よりも上方の位置であり、第1の位置と比べて吐出面10aとの間隔が狭い位置である。除去処理は、液体受け8が第2の位置に配置されているときに行われる。なお、液体受け8が第2の位置に配置されているときには、ヘッド10と液体受け8との間の空間を、ワイパ56a及び基部56bが移動可能である(図3(b)参照)。第3の位置とは、図2(b),(c)に示すように、第2の位置よりも上方の位置である。液体受け8がこの第3の位置に配置されている際において、キャップ機構60の後述の可動体63を下降させると、リップ部材61の先端61aと液体受け8とが当接されて、リップ部材61、及び液体受け8により、ヘッド10の吐出口108が覆われる(図2(c)参照)。また、後述の排出処理は、液体受け8が第3の位置に配置されているときに行われる。
制御部100は、プリンタ1各部の動作を制御してプリンタ1全体の動作を司る。制御部100は、インターフェース50(図6参照)を介して外部装置(プリンタ1と接続されたPC等)から送信された印字指令を受信する。そして、受信した印字指令に基づいて、画像記録処理を行う。制御部100は、画像記録処理においては、用紙Pの搬送動作、用紙Pの搬送に同期したインク吐出動作等を制御する。制御部100の搬送動作によって給紙トレイ23から送り出された用紙Pは、ガイド26a,26b,26cによりガイドされ、且つ送りローラ対27によって挟持されつつ搬送機構30へと送られる。搬送機構30は、用紙Pを吐出面10aと対向する対向領域S1(ヘッド10とプラテン40との間)に送り出す。そして、搬送機構30により対向領域S1に送られた用紙Pに対して、順に吐出口108からインクが吐出されて用紙P上にモノクロ画像が形成される。この吐出口108からのインク吐出動作は、用紙センサ37からの検出信号に基づき、制御部100による制御の下で行われる。用紙Pは、その後ガイド28a,28b,28cによりガイドされ且つ送りローラ対29によって挟持されつつ上方に搬送され、筐体1a上部に形成された開口38から排紙部35へと排出される。
また、制御部100は、ヘッド10のインク吐出特性の維持・回復のためのメンテナンスを行う。メンテナンスとしては、排出処理、除去処理、キャッピング処理等が含まれる。排出処理は、吐出口108からインクを排出させる処理である。本実施形態において、排出処理は、ヘッド10の一部又は全アクチュエータを駆動することにより一部又は全吐出口108からインクを強制的に吐出させるフラッシングである。本実施形態においては、ヘッド10のアクチュエータが本発明の液体排出手段に相当する。
キャッピング処理は、図2(c)に示すように、リップ部材61、及び液体受け8により、ヘッド10の吐出口108を覆う処理である。これにより、ヘッド10の吐出口108内のインクの乾燥が抑制される。なお、キャッピング処理は、例えば、プリンタ1の停止時や休止時に行われる。
除去処理は、液体除去機構55を制御することにより、液体受け8上に残存するインクを除去する処理である。除去処理には、第1除去処理と第2除去処理とがある。第1除去処理は、液体受け8上に残存するインクの残存量が第1規定量未満となるように、液体除去機構55を制御する処理である。第2除去処理は、液体受け8上に残存するインクの残存量が第1規定量よりも少ない第2規定量未満となるように液体除去機構55を制御する処理である。ここで、「第1規定量」とは、排出処理により液体受け8上にインクが排出されて液体受け8上に残存するインクに衝突したときに、インクが周囲に飛び散ったり、液体受け8から溢れる虞がある、液体受け8上に残存するインクの残存量のうち、最も量が少ない残存量である。換言すれば、液体受け8上に残存するインクの残存量が第1規定量未満である場合には、排出処理により液体受け8上にインクが排出されても、インクが周囲に飛び散ったり、液体受け8から溢れることはない。また、「第2規定量」とは、後述するようにリップ部材61が液体受け8に当接したときに、リップ部材61に液体受け8に残存するインクが多量に付着して、キャッピング処理による吐出口108内のインクの乾燥抑制効果等を著しく低下させる虞がある、液体受け8上に残存するインクの残存量のうち、最も量が少ない残存量である。
ところで、除去処理を行っているときには、除去処理を行っていないときと比べて振動や電源の電流変動等の画像記録に悪影響を及ぼす要因が生じ得る。そこで、本実施形態においては、この除去処理を行っているときには用紙Pに対する画像記録を行わないように構成されている。その結果、用紙P上に記録される画像の品質を向上させることができる。
次に、図4及び図5を参照して、ヘッド10について説明する。図5(a)では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、及び吐出口108を実線で描いている。
ヘッド10は、図4に示すように、流路ユニット9の上面9aに8つのアクチュエータユニット21が固定された積層体である。上面9aには、圧力室110が開口している。アクチュエータユニット21は、図5(b)に示すように、この開口を封止し、圧力室110の側壁を構成する。流路ユニット9は、図5(b)に示すように、9枚のステンレス製プレート122〜130を積層した積層体である。流路ユニット9の内部には、インク流路が形成されている。インク流路は、上面のインク供給口105bを一端とし、副マニホールド流路105aに分岐するマニホールド流路105、及び、副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経て下面の吐出口108に至る個別インク流路を含む。
次に、アクチュエータユニット21について説明する。図4に示すように、8つのアクチュエータユニット21は、それぞれ台形の平面形状を有しており、インク供給口105bを避けるよう主走査方向に沿って配置されている。アクチュエータユニット21は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系セラミックスであり、図5(c)に示すように、3枚の圧電層136〜138から構成されている。最上層の圧電層136は、上面に複数の個別電極135が形成され、厚み方向に分極されている。そして、個別電極135と圧力室110で挟まれた部分が、個別のユニモルフ型アクチュエータとして働く。個別電極135及び共通電極134間に分極方向の電界が生じると、アクチュエータ部分が圧力室110に向かって突出(ユニモルフ変形)する。このとき、圧力室内のインクに圧力が付与されて、吐出口108からインクが吐出される。ここで、共通電極134は、常にグランド電位にある。また、駆動信号は、個別電極135に選択的に供給される。
本実施形態では、インクの吐出に際して、引き打ち法が採用されている。個別電極135は、予め所定の電位にあり、アクチュエータはユニモルフ変形している。駆動信号が供給されると、個別電極135は、一旦共通電極134と同電位となり、所定時間後に所定電位に復帰する。同電位となるタイミングで、アクチュエータがユニモルフ変形を解消して、圧力室110にインクが吸い込まれる。電位の復帰タイミングで、アクチュエータが再びユニモルフ変形して、吐出口108からインク滴が吐出される。本実施形態においては、アクチュエータが本発明の排出機構に相当する。
次に、図2(c)及び図4を参照し、ヘッドホルダ3、及びキャップ機構60の構成について説明する。ヘッドホルダ3は、金属等からなる枠状フレームであり、ヘッド10の側面を全周に亘って支持している。ヘッドホルダ3には、キャップ機構60を構成するリップ部材61が取り付けられている。
キャップ機構60は、リップ部材61、ギア64、及び昇降モータ65(図6参照)から構成される。リップ部材61は、弾性体62及び可動体63を有している。弾性体62は、ゴム等の環状弾性材料からなり、平面視でヘッド10を囲んでいる。弾性体62は、図2(c)に示すように、基部62x、基部62xの下面から突出した突出部62a、ヘッドホルダ3に固定された固定部62c、及び、基部62xと固定部62cとを接続する接続部62dを含む。このうち、突出部62aは、断面が三角形である。また、固定部62cは断面がT字状である。固定部62cの上端部分は、接着剤等によって、ヘッドホルダ3に固定されている。接続部62dは、固定部62cの下端から湾曲しつつ外側(平面視で吐出面10aから離隔する方向)に延び、基部62xの下側側面に接続している。接続部62dは、可動体63の昇降に伴って変形する。基部62xの上面には、凹部62bが形成されており、可動体63の下端と嵌合している。
可動体63は、環状の剛材料(例えば、ステンレス)からなり、平面視でヘッド10の外周を取り囲んでいる。可動体63は、弾性体62に支持されて、ヘッドホルダ3に対して鉛直方向に相対移動可能である。可動体63は、複数のギア64と接続されている。制御部100による制御の下、昇降モータ65(図6参照)が駆動されると、ギア64が回転して可動体63が昇降する。このとき、基部62xも、共に昇降する。これにより、突出部62aの先端61aと吐出面10aとの相対位置が、鉛直方向に変化する。突出部62aは、液体受け8が第3の位置(図2(b)参照)に配置されているときにおいて、可動体63の昇降に伴って、先端61aが液体受け8に当接する当接位置(図2(c)参照)と、液体受け8から離隔した離隔位置(図2(b)参照)とを選択的に取る。
次に、図6を参照しつつ、制御部100について詳細に説明する。制御部100は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行する制御プログラム及びこれら制御プログラムに使用されるデータを書き替え可能に記憶するROM(Read Only Memory)と、制御プログラム実行時にデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)とを含んでいる。制御部100を構成する各機能部は、これらハードウェアとROM内のソフトウェアとが協働して構築されている。図6に示すように、制御部100は、各機能部として、受信部141、画像記録部142、メンテナンス制御部143、判断部144、液体残存量算出部145、除去決定部146、及び履歴記憶部147を有している。
受信部141は、インターフェース50を介して外部装置から印字指令を受信する。なお、印字指令には、少なくとも一枚の用紙Pに記録すべき画像データが含まれている。
画像記録部142は、受信部141が受信した印字指令に基づいて、用紙Pに画像を記録する画像記録処理を行う。具体的には、画像記録部142は、用紙Pが搬送方向に沿って所定速度で搬送されるように、給紙機構1c、ガイド機構25、及び、搬送機構30の各動作を制御する。また、画像記録部142は、印字指令に含まれる画像データに基づいて、吐出面10aと対向する対向領域S1に搬送された用紙Pに向けてインクが吐出されるようヘッド10(アクチュエータ)を制御する。ここで、画像記録部142が複数の用紙Pに対して連続して画像記録を行う連続画像記録処理において、連続して搬送される用紙Pの用紙間距離は、吐出面10aの搬送方向に関する長さ(副走査方向長さ)よりも長く設定されている。即ち、2枚以上の用紙Pが同時に対向領域S1に位置されることはない。ここで、連続画像記録処理とは、一つの印字指令による複数の用紙Pに対する画像記録処理、及び、複数の印字指令による画像記録処理が連続して行われる場合を含む。
メンテナンス制御部143は、排出処理、除去処理、及び、キャッピング処理等のメンテナンスにおいて、ヘッド10(アクチュエータ)、ポンプ54、プラテンモータ43、ワイパ駆動モータ59、昇降モータ65、及び、昇降機構96を制御する。
判断部144は、連続画像記録処理の記録媒体間通過期間それぞれにおいて、排出処理を行う必要があるか否かを判断する。ここで、「記録媒体間通過期間」とは、対向領域S1を用紙Pの搬送方向の上流端部が通過(図2(a)において実線で示す)してから、次の用紙Pの搬送方向の下流端部(図2(a)において点線で示す)が対向領域S1に到達するまでの期間である。即ち、記録媒体間通過期間とは、連続画像記録処理中において、対向領域S1に用紙Pが位置されていない期間である。本実施形態においては、判断部144は、連続画像記録処理中において、複数の吐出口108のうちインクが吐出されていない期間(不吐出期間)が所定期間以上となった吐出口108がある場合、当該吐出口108からインクを排出させる必要があるとして、排出処理を行う必要があると判断する。なお、この排出処理では、不吐出期間が所定期間以上となった吐出口108のみからインクが排出される。
液体残存量算出部145は、液体受け8上に残存するインクの残存量を算出する。具体的には、液体残存量算出部145は、まず、履歴記憶部147に記憶されている過去の排出処理の内容(排出されたインクの排出量や、排出処理が実行された時刻など))や除去処理の内容(ワイパ56aが液体受け8に対して相対移動した回数や、除去処理が実行された時刻など)に基づいて、インクの乾燥を考慮していない、液体受け8上に残存するインクの仮定の残存量を算出する。その後、液体残存量算出部145は、各排出処理から現在までの計測センサ51の温度及び湿度の計測結果に基づいて、液体受け8上に残存するインクが経時により乾燥する乾燥量を算出する。そして、液体残存量算出部145は、算出した仮定の残存量から乾燥量を減算した量を、液体受け8上に残存するインクの残存量とする。変形例として、液体受け8上に現在残存しているインクの量をセンサ等の検出手段を用いて実測により取得してもよい。
ところで、排出処理が行われる記録媒体間通過期間において、排出処理の後に一律に除去処理を行うように構成すると、装置全体のスループットが低下する。そこで、本実施形態においては、排出処理が行われた記録媒体間通過期間において、排出処理の後に一律に除去処理を行うのではなく、除去決定部146が、排出処理が行われた記録媒体間通過期間において、当該排出処理の後に除去処理を行うか否かを決定し、除去処理を行うと決定された場合のみ除去処理を行う。除去決定部146は、排出処理が行われた後において、液体残存量算出部145により算出されている液体受け8に残存するインクの残存量が第1規定量以上の場合には、除去処理を行うと決定し、第1規定量未満の場合には除去処理を行わないと決定する。この構成により、装置全体のスループットが低下することを抑制することができ、且つ、次回の排出処理により液体受け8上にインクが排出されても、インクが周囲に飛び散ったり、液体受け8から溢れることを防ぐことができる。
履歴記憶部147は、メンテナンス制御部143により実行された排出処理の内容、及びメンテナンス制御部143により実行された除去処理の内容を記憶する。
次に、図7を参照し、連続画像処理時のメンテナンス動作について説明する。なお、図7に示す動作フローの開始時における状態は、例えば、100枚の用紙P1に対する連続画像記録を示す印字指令を受信部141が受信した状態である。また、液体受け8は第1の位置に配置されており、プラテン40は対向位置に配置されている。さらに、液体受け8上に残存するインクの残存量は第2規定量未満である。
まず、画像記録部142が、受信部141が受信した印字指令に基づいた連続画像記録処理を開始すべく、給紙機構1c、ガイド機構25、及び、搬送機構30を制御して、用紙Pを給紙トレイ23から順次送り出して、対向領域S1に向けて搬送させる(A1)。次に、画像記録部142が、ヘッド10を制御して、対向領域S1に送り出された一枚の用紙Pに対してインクを吐出して、画像を記録する(A2)。
次に、画像記録部142が、受信した印字指令に基づいた連続画像記録処理が完了したか否かを判断する(A3)。連続画像記録処理が完了していないと判断した場合(A3:NO)には、判断部144がステップA2の処理において画像が記録された用紙Pの搬送方向の上流端部が対向領域S1を通過してから、次に画像の記録が行われる用紙Pの搬送方向の下流端部が対向領域S1に到達するまでの記録媒体間通過期間において、排出処理を行う必要があるか否かを判断する(A4)。排出処理を行う必要がないと判断した場合(A4:NO)には、連続画像記録処理を続行すべく、ステップA2の処理に戻る。
一方、ステップA4の処理で、排出処理を行う必要があると判断した場合(A4:YES)には、画像記録部142が、給紙機構1c、ガイド機構25、及び、搬送機構30を制御して用紙Pの搬送を中断する(A5)。そして、メンテナンス制御部143が、プラテン40が非対向位置に移動され、液体受け8が第3の位置に移動されるようにプラテンモータ43、及び昇降機構96を制御する。その後、メンテナンス制御部143が、フラッシングを行うべく、ヘッド10(アクチュエータ)を制御して、不吐出期間が所定期間以上となった吐出口108のみからインクを液体受け8に排出させる(A6)。次に、除去決定部146が、液体残存量算出部145により算出されている液体受け8に残存するインクの残存量が第1規定量以上か否かを判断する(A7)。残存量が第1規定量未満と判断した場合(A7:NO)には、除去決定部146は除去処理を行わないと決定する。そして、メンテナンス制御部143が、プラテン40が対向位置に移動され、液体受け8が第1の位置に移動されるようにプラテンモータ43、及び昇降機構96を制御した後、ステップA9の処理に移る。
一方、ステップA7の処理で、液体受け8に残存するインクの残存量が第1規定量以上であると判断した場合(A7:NO)には、除去決定部146は除去処理を行うと決定する。そして、メンテナンス制御部143が、液体受け8が第2の位置に移動されるように昇降機構96を制御する。その後、メンテナンス制御部143が、第1除去処理を行うべく、ワイパ駆動モータ59を制御する(A8)。このときワイパ56aを液体受け8に対して相対移動させる回数は、液体受け8上に残存するインクの残存量を第1規定量未満にするのに必要な回数である。このステップA8の処理が終了すると、ステップA9の処理に移る。
ステップA9の処理では、メンテナンス制御部143が、液体受け8が第1の位置に移動され、プラテン40が非対向位置に移動されるようにプラテンモータ43、及び昇降機構96を制御する。そして、画像記録部142が、給紙機構1c、ガイド機構25、及び、搬送機構30を制御して、用紙Pの対向領域S1への搬送を再開し、ステップA2の処理に戻る。
一方、ステップA3の処理において、画像記録部142が連続画像記録処理は完了していると判断した場合(A3:NO)には、メンテナンス制御部143が、液体受け8が第2の位置に移動され、プラテン40が非対向位置に移動されるようにプラテンモータ43、及び昇降機構96を制御する。そして、メンテナンス制御部143が、第2除去処理を行うべく、ワイパ駆動モータ59を制御する(A10)。このときワイパ56aを液体受け8に対して相対移動させる回数は、液体受け8上に残存するインクの残存量を第2規定量未満にするのに必要な回数である。これにより、キャッピングを行う際に、液体受け8上に残存するインクの残存量を少なくすることができるので、リップ部材61にインクが付着することを抑制することができる。さらには、次回の連続画像記録処理が開始されるときにおいて、液体受け8上に残存するインクの量を少なくすることができる。
次に、メンテナンス制御部143は、キャッピング処理を行うべく、液体受け8が第3の位置に移動されるように昇降機構96を制御し、その後、昇降モータ65を制御して、可動体63を下降させ、リップ部材61の先端61aを液体受け8に当接させる(A11)。これにより、吐出口108内のインクが蒸発して粘性が増加することを抑制できる。ステップA11の処理が終了すると、本処理動作を終了する。以上、本実施形態に係るメンテナンス動作について説明した。
以上、本実施形態のプリンタ1によると、排出処理により吐出口108からインクが排出された後において、液体受け8上に残存するインクの残存量が第1規定量以上の場合には、液体除去機構55により液体受け8上に残存するインクが除去される。従って、それ以降の排出処理により吐出口108から排出されるインクにより装置内が汚れることを防ぐことができる。また、液体受け8上に残存するインクの残存量が第1規定量未満のときには、液体除去機構55による液体受け8上に残存するインクの除去は行われないため、その分だけ、装置全体のスループットが低下することを抑制することができる。
加えて、除去処理を行っているときには用紙Pに対する画像記録が行われないため、用紙P上に記録される画像の品質を向上させることができる。
さらには、液体残存量算出部145は、液体受け8上に残存するインクが経時により乾燥する乾燥量を考慮して、液体受け8上に残存するインクの残存量を算出しているため、乾燥量を考慮していない場合と比べて、液体受け8上に残存するインクの残存量が第1規定量以上であると算出する可能性を低減することができる。その結果、連続画像記録処理時において、除去処理を行う回数を減らすことができる場合がある。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図8、及び図9を参照しつつ説明する。第2実施形態において第1実施形態と異なる点は、排出処理が行われる記録媒体間通過期間において、排出処理の前に液体受け8上に残存するインクの残存量と、排出処理により排出されるインクの排出量との合算量が第1規定量以上となる場合に、当該排出処理よりも前に除去処理を行う点である。また、排出処理は、ポンプ54(図6参照)によりヘッド10内のインクに圧力を付与することにより全吐出口108からインクを強制的に排出するパージである。以下においては、上述した第1実施形態と同一の箇所については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。なお、本実施形態のポンプ54が本発明の液体排出手段に相当する。
本実施形態において、制御部100は各機能部として、図8に示すように、受信部141、画像記録部142、メンテナンス制御部143、判断部144、液体残存量算出部145、除去決定部146、及び履歴記憶部147に加えて、排出量算出部148、及び合算量算出部149を有している。
本実施形態において、判断部144は、連続画像記録処理の記録媒体間通過期間のうち、前回の排出処理から所定時間以上経過した後の最初の記録媒体間通過期間については、排出処理を行う必要があると判断し、それ以外の記録媒体間通過期間については、排出処理を行う必要がないと判断する。変形例として、連続画像記録処理において、連続して搬送される用紙Pの用紙間距離及び搬送速度が一定であるならば、画像記録部142により画像が記録された用紙Pが所定枚数に到達する毎に、到達後の最初の記録媒体間通過期間については、排出処理を行う必要があると判断するように構成されていてもよい。
排出量算出部148は、判断部144が排出処理を行う必要があると判断した記録媒体間通過期間において、当該排出処理により吐出口108から排出される予定のインクの排出量を算出する。合算量算出部149は、排出量算出部148により算出されたインクの排出量、及び、液体残存量算出部145により算出された残存量を合算した合算量を算出する。本実施形態においては、排出量算出部148、液体残存量算出部146、及び合算量算出部が本発明の液体残存量算出手段に相当する。
除去決定部146は、判断部144が排出処理を行う必要があると判断した記録媒体間通過期間において、合算量算出部149により算出された合算量が第1規定量以上の場合には除去処理を行うと決定し、第1規定量未満の場合には除去処理を行わないと決定する。
次に、図9を参照し、本実施形態に係る連続画像処理時のメンテナンス動作について説明する。なお、図9に示す動作フローの開始時における状態は、上述の図7に示す動作フローの開始時における状態と同じである。
ステップB1〜B5の処理では、上述の第1実施形態におけるステップA1〜A5の処理と同様な処理が行われる。ステップB5の処理が終了すると、除去決定部146が、合算量算出部149により算出されている合算量が第1規定量以上か否かを判断する(B6)。合算量が第1規定量未満であると判断した場合(B6:NO)には、除去決定部146は、当該記録媒体間通過期間においては排出処理の前に除去処理を行う必要がないと決定して、メンテナンス制御部143が、プラテン40が非対向位置に移動され、液体受け8が第3の位置に移動されるように、プラテンモータ43及び昇降機構96を制御して、ステップB8の処理に移る。一方、合算量が第1規定量以上であると判断した場合(B6:YES)には、除去決定部146は、当該記録媒体間通過期間においては排出処理の前に除去処理を行う必要があると決定して、除去処理を行うべく、ステップB7の処理に移る。
ステップB7の処理では、メンテナンス制御部143が、ププラテン40が非対向位置に移動され、液体受け8が第2の位置に移動されるように、プラテンモータ43及び昇降機構96を制御する。その後、メンテナンス制御部143が、第1除去処理を行うべく、ワイパ駆動モータ59を制御する。このときワイパ56aを液体受け8に対して相対移動させる回数は、液体受け8上に残存するインクの残存量を減少させて、上記合算量が第1規定量未満となるまでに必要な回数である。その後、メンテナンス制御部143が、液体受け8が第1の位置に移動されるように昇降機構96を制御して、ステップB8の処理に移る。
ステップB8の処理では、メンテナンス制御部143が、パージを行うべく、ポンプ54を制御して全ての吐出口108からインクを液体受け8に排出させる。次に、メンテナンス制御部143が、液体受け8が第1の位置に移動され、プラテン40が非対向位置に移動されるようにプラテンモータ43、及び昇降機構96を制御する。その後、画像記録部142が、給紙機構1c、ガイド機構25、及び、搬送機構30を制御して、用紙Pの対向領域S1への搬送を再開し(B9)、ステップB2の処理に戻る。
また、ステップB3の処理において、画像記録部142が連続画像記録処理は完了していると判断した場合(B3:NO)には、メンテナンス制御部143が、液体受け8が第2の位置に移動され、プラテン40が非対向位置に移動されるようにプラテンモータ43、及び昇降機構96を制御する。そして、メンテナンス制御部143が、第2除去処理を行うべく、ワイパ駆動モータ59を制御する(B10)。このときの第2除去処理の処理時間は、第1除去処理の処理時間よりも長くされている。これにより、キャッピング処理を行う際に、液体受け8上に残存するインクの残存量を少なくすることができるので、リップ部材61にインクが付着することを抑制することができる。さらには、次回の連続画像記録処理が開始されるときにおいて、液体受け8上に残存するインクの量を少なくすることができる。ステップB10の処理が終了すると、上述の第1実施形態におけるステップA11の処理と同様な処理を行い、本処理動作を終了する。以上、本実施形態に係るメンテナンス動作について説明した。
以上、本実施形態のプリンタ1によると、排出処理により吐出口108からインクが排出される前において、液体受け8上に残存する液体の残存量と、排出処理により吐出口108からインクが排出されるインクの排出量の合算量が第1規定量以上の場合には液体除去機構55により液体受け8上に残存するインクが除去される。従って、排出処理により吐出口108から排出されるインクにより装置内が汚れることを防ぐことができる。また、上記合算量が第1規定量未満のときには、液体除去機構55による液体受け8上に残存するインクの除去は行われないため、その分だけ装置全体のスループットが低下することを抑制することができる。
加えて、本実施形態においては、排出処理は、全ての吐出口108からインクを排出させるパージであり、判断部144は、前回の排出処理から所定時間以上経過した後の最初の記録媒体間通過期間については、排出処理を行う必要があると判断するように構成されている。従って、判断部144が、連続画像記録処理の記録媒体間通過期間それぞれについて、排出処理を行う必要があるか否かを容易に判断することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態においては、リップ部材61の先端61aが昇降可能にされていたが、これに限定されない。例えば、リップ部材61の先端61aが移動不能にヘッドホルダに固定され、リップ部材61の先端61aの吐出面に対する相対位置が一定であってもよい。この場合、液体受け8が当接位置に配置されたとき、リップ部材61の先端61aと液体受け8が当接されるように構成されていればよい。
また、上述の実施形態では、判断部144は、連続画像記録処理の各記録媒体間通過期間中において、当該記録媒体間通過期間において排出処理を行う必要があるか否かを判断しているが、連続画像記録処理を開始する前に、連続画像記録処理の記録媒体間通過期間それぞれについて、排出処理を行う必要があるか否かを予め判断しておいてもよい。同様に、除去決定部146が、連続画像記録処理を開始する前に、連続画像記録処理の記録媒体間通過期間それぞれについて、除去処理を行う必要があるか否かを予め判断しておいてもよい
また、上述の第1実施形態では、排出処理が行われた記録媒体間通過期間において除去処理が行われるように構成されているが、次回排出処理が行われるまでの記録媒体間通過期間であれば、除去処理が、何れの記録媒体間通過期間において行われてもよい。
また、上述の第1実施形態では、記録媒体間通過期間において行われる排出処理では、複数の吐出口108のうち不吐出期間が所定期間以上となった吐出口108のみからインクを排出させる構成されているが、第2実施形態と同様に全ての吐出口108からインクを排出させる構成にされていてもよい。
また、上述の実施形態においては印字指令に画像データが含まれているが、含まれていなくてもよい。即ち、制御部100が、外部装置から先に画像データを受信し、その後、当該画像データの用紙Pへの記録を指示する印字指令を、インターフェース50を介して受信した時に、画像記録処理を開始するように構成されていてもよい。この場合、プリンタ1において、印字指令を受信するインターフェース50が、画像データを受信するインターフェースと異なっていてもよい。例えば、印字指令を受信するインターフェース50が、プリンタ1に設けられたタッチパネルを用いたユーザインターフェースであってもよい。これによると、ユーザがタッチパネルを操作することで、印字指令を受信部141に出力させることができる。
また、インクジェットプリンタは、画像記録処理と除去処理を構造的には同時に実行することが可能なインクジェットプリンタであってもよい。また、液体除去機構は、液体受け8上に残存するインクを除去することができるものであれば、その他様々な手段を用いてよい。
また、上述の実施形態では、液体残存量算出部145が、液体受け8上に残存するインクの乾燥を考慮してインクの残存量を算出する構成であるが、インクの乾燥量を考慮せず、液体受け8に残存するインクの残存量を算出する構成であってもよい。
また、上述の実施形態において、CPUが単一のCPUにより制御部100を構成してもよいし、複数のCPU、あるいは特定のASIC(application specific integrated circuit)、CPUと特定のASICの組み合わせにより制御部100を構成していてもよい。
本発明は、シリアル式のインクジェットプリンタにも適用することができる。さらには、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等にも適用可能であり、さらに、インク以外の液体を吐出させることで記録を行う液体吐出装置にも適用可能である。記録媒体は、用紙Pに限定されず、記録可能な様々な媒体であってよい。さらに、本発明は、インクの吐出方式にかかわらず適用できる。
1 インクジェットプリンタ(液体吐出装置)
8 液体受け
10 インクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)
30 搬送機構
55 液体除去機構
100 制御部
145 液体残存量算出部(液体残存量算出手段)
144 判断部(判断手段)

Claims (11)

  1. 液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、
    前記複数の吐出口と対向する対向領域を通過させるように記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、
    前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させるための液体排出手段と、
    前記複数の吐出口と対向する状態で、前記複数の吐出口から排出される液体を受けるための液体受けと、
    前記液体受け上に残存する液体を除去するための液体除去機構と、
    前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記対向領域を記録媒体の前記搬送方向の上流端部が通過してから次の記録媒体の前記搬送方向の下流端部が到達するまでの期間である記録媒体間通過期間それぞれにおいて、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を前記液体受けに排出させる必要があるか否かを判断する判断手段と、
    前記液体受け上に残存する液体の残存量を算出する液体残存量算出手段と、
    前記液体吐出ヘッドを取り囲むように前記液体吐出ヘッドの周囲に配設された環状のリップ部材を有し、前記リップ部材の先端を前記液体受けに当接させて、前記複数の吐出口を前記液体受け及び前記リップ部材によって覆うキャッピングを行うキャッピング機構と、
    前記搬送機構、前記液体排出手段、及び前記液体除去機構を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記記録媒体間通過期間のうち、前記判断手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる必要があると判断された前記記録媒体間通過期間において、当該必要があると判断された前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるように前記液体排出手段を制御し、その後、前記液体残存量算出手段により算出された前記残存量が第1規定量以上の場合のみ、次に前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるまでの前記記録媒体間通過期間において、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量を前記第1規定量未満とさせるように前記液体除去機構を制御し、且つ、
    前記搬送機構により複数の記録媒体を連続して前記対向領域に通過させた後においては、前記液体受け上に残在する液体の量が前記第1規定量よりも少ない第2規定量未満となるように前記液体除去機構を制御し、その後、前記キャッピングが行われるように前記キャッピング機構を制御することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、
    前記複数の吐出口と対向する対向領域を通過させるように記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、
    前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させるための液体排出手段と、
    前記複数の吐出口と対向する状態で、前記複数の吐出口から排出される液体を受けるための液体受けと、
    前記液体受け上に残存する液体を除去するための液体除去機構と、
    前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記対向領域を記録媒体の前記搬送方向の上流端部が通過してから次の記録媒体の前記搬送方向の下流端部が到達するまでの期間である記録媒体間通過期間それぞれにおいて、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を前記液体受けに排出させる必要があるか否かを判断する判断手段と、
    前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から前記液体受けに向けて液体が排出される場合に前記液体受け上に残在する液体の残存量、及び、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から前記液体受けに向けて排出される液体の排出量の合算量を算出する液体残存量算出手段と、
    前記液体吐出ヘッドを取り囲むように前記液体吐出ヘッドの周囲に配設された環状のリップ部材を有し、前記リップ部材の先端を前記液体受けに当接させて、前記複数の吐出口を前記液体受け及び前記リップ部材によって覆うキャッピングを行うキャッピング機構と
    前記搬送機構、前記液体排出手段、及び前記液体除去機構を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記記録媒体間通過期間のうち、前記判断手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる必要があると判断された前記記録媒体間通過期間において、当該必要があると判断された前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるように前記液体排出手段を制御し、前記液体残存量算出手段により算出される、当該記録媒体間通過期間において前記液体受けに排出される液体の前記排出量、及び、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量の前記合算量が第1規定量以上となる場合のみ、当該記録媒体間通過期間において前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる前に、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量を減少させて前記合算量が前記第1規定量未満となるように前記液体排出手段及び前記液体除去機構を制御し、且つ、
    前記搬送機構により複数の記録媒体を連続して前記対向領域に通過させた後においては、前記液体受け上に残在する液体の量が前記第1規定量よりも少ない第2規定量未満となるように前記液体除去機構を制御し、その後、前記キャッピングが行われるように前記キャッピング機構を制御することを特徴とする液体吐出装置。
  3. 液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、
    前記複数の吐出口と対向する対向領域を通過させるように記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、
    前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させるための液体排出手段と、
    前記複数の吐出口と対向する状態で、前記複数の吐出口から排出される液体を受けるための液体受けと、
    前記液体受け上に残存する液体を除去するための液体除去機構と、
    前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記対向領域を記録媒体の前記搬送方向の上流端部が通過してから次の記録媒体の前記搬送方向の下流端部が到達するまでの期間である記録媒体間通過期間それぞれにおいて、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を前記液体受けに排出させる必要があるか否かを判断する判断手段と、
    前記液体受け上に残存する液体の残存量を算出する液体残存量算出手段と、
    前記搬送機構、前記液体排出手段、及び前記液体除去機構を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記記録媒体間通過期間のうち、前記判断手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる必要があると判断された前記記録媒体間通過期間において、当該必要があると判断された前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるように前記液体排出手段を制御し、その後、前記液体残存量算出手段により算出された前記残存量が第1規定量以上の場合のみ、次に前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるまでの前記記録媒体間通過期間において、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量を前記第1規定量未満とさせるように前記液体除去機構を制御し、且つ、
    前記搬送機構により複数の記録媒体を連続して前記対向領域に通過させた後において、前記記録媒体間通過期間において行う場合よりも長い時間の間、前記液体受け上に残在する液体の除去が行われるように前記液体除去機構を制御することを特徴とする液体吐出装置。
  4. 液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、
    前記複数の吐出口と対向する対向領域を通過させるように記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、
    前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させるための液体排出手段と、
    前記複数の吐出口と対向する状態で、前記複数の吐出口から排出される液体を受けるための液体受けと、
    前記液体受け上に残存する液体を除去するための液体除去機構と、
    前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記対向領域を記録媒体の前記搬送方向の上流端部が通過してから次の記録媒体の前記搬送方向の下流端部が到達するまでの期間である記録媒体間通過期間それぞれにおいて、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を前記液体受けに排出させる必要があるか否かを判断する判断手段と、
    前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から前記液体受けに向けて液体が排出される場合に前記液体受け上に残在する液体の残存量、及び、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から前記液体受けに向けて排出される液体の排出量の合算量を算出する液体残存量算出手段と、
    前記搬送機構、前記液体排出手段、及び前記液体除去機構を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記記録媒体間通過期間のうち、前記判断手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる必要があると判断された前記記録媒体間通過期間において、当該必要があると判断された前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるように前記液体排出手段を制御し、前記液体残存量算出手段により算出される、当該記録媒体間通過期間において前記液体受けに排出される液体の前記排出量、及び、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量の前記合算量が第1規定量以上となる場合のみ、当該記録媒体間通過期間において前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる前に、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量を減少させて前記合算量が前記第1規定量未満となるように前記液体排出手段及び前記液体除去機構を制御し、且つ、
    前記搬送機構により複数の記録媒体を連続して前記対向領域に通過させた後において、前記記録媒体間通過期間において行う場合よりも長い時間の間、前記液体受け上に残在する液体の除去が行われるように前記液体除去機構を制御することを特徴とする液体吐出装置。
  5. 前記制御手段は、前記液体受け上に残存する液体を除去するように前記液体除去機構を制御しているときには、記録媒体を前記対向領域に搬送せず、且つ前記吐出口から液体が吐出されないように前記搬送機構及び前記液体吐出ヘッドを制御することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記液体吐出ヘッドは、所定位置に位置決め固定された状態で液体を前記複数の吐出口から吐出するラインヘッドであり、
    前記液体除去機構は、前記液体受け上に残存する液体を除去する際には、前記対向領域に配置されることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記制御手段は、前記判断手段により液体を排出させる必要を有する前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口があると判断された前記記録媒体間通過期間において、前記複数の吐出口の全てから液体が排出されるように前記液体排出手段を制御するものであり、
    前記判断手段は、前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前回の前記複数の吐出口全てから液体を排出させてから所定時間以上経過した後の最初の前記記録媒体間通過期間について、前記液体排出手段により液体を排出させる必要を有する前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口があると判断することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記液体排出手段は、前記液体吐出ヘッド内の液体に圧力を付与することで、前記複数の吐出口それぞれから液体を吐出させるアクチュエータを有しており、
    前記制御手段は、前記アクチュエータを制御することで、前記複数の吐出口のうち少なくとも一つの吐出口から液体を選択的に排出させることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記液体吐出装置内の温度、及び湿度を計測する計測手段を更に備えており、
    前記液体残存量算出手段は、前記計測手段の計測結果に基づいて、前記液体受け上に残存する液体が経時により乾燥する乾燥量を考慮して、前記残存量を算出することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  10. 液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記複数の吐出口と対向する対向領域を通過させるように記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させるための液体排出手段と、前記複数の吐出口と対向する状態で、前記複数の吐出口から排出される液体を受けるための液体受けと、前記液体受け上に残存する液体を除去するための液体除去機構と、前記液体吐出ヘッドを取り囲むように前記液体吐出ヘッドの周囲に配設された環状のリップ部材を有し、前記リップ部材の先端を前記液体受けに当接させて、前記複数の吐出口を前記液体受け及び前記リップ部材によって覆うキャッピングを行うキャッピング機構と、を備えた液体吐出装置の制御方法であって、
    前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記対向領域を記録媒体の前記搬送方向の上流端部が通過してから次の記録媒体の前記搬送方向の下流端部が到達するまでの期間である記録媒体間通過期間それぞれにおいて、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を前記液体受けに排出させる必要があるか否かを判断する判断処理と、
    前記液体受け上に残存する液体の残存量を算出する液体残存量算出処理と、
    前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記記録媒体間通過期間のうち、前記判断処理により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる必要があると判断された前記記録媒体間通過期間において、当該必要があると判断された前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるように前記液体排出手段を制御する排出処理と、
    前記排出処理の後、前記液体残存量算出処理により算出された前記残存量が第1規定量以上の場合のみ、次に前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるまでの前記記録媒体間通過期間において、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量を前記第1規定量未満とさせるように前記液体除去機構を制御する除去処理と
    を備え、且つ、
    前記搬送機構により複数の記録媒体を連続して前記対向領域に通過させた後においては、前記液体受け上に残在する液体の量が前記第1規定量よりも少ない第2規定量未満となるように前記液体除去機構を制御し、その後、前記キャッピングが行われるように前記キャッピング機構を制御する処理
    を更に備えていることを特徴とする液体吐出装置の制御方法。
  11. 液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記複数の吐出口と対向する対向領域を通過させるように記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させるための液体排出手段と、前記複数の吐出口と対向する状態で、前記複数の吐出口から排出される液体を受けるための液体受けと、前記液体受け上に残存する液体を除去するための液体除去機構と、前記液体吐出ヘッドを取り囲むように前記液体吐出ヘッドの周囲に配設された環状のリップ部材を有し、前記リップ部材の先端を前記液体受けに当接させて、前記複数の吐出口を前記液体受け及び前記リップ部材によって覆うキャッピングを行うキャッピング機構と、を備えた液体吐出装置を、
    前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記対向領域を記録媒体の前記搬送方向の上流端部が通過してから次の記録媒体の前記搬送方向の下流端部が到達するまでの期間である記録媒体間通過期間それぞれにおいて、前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を前記液体受けに排出させる必要があるか否かを判断する判断手段、
    前記液体受け上に残存する液体の残存量を算出する液体残存量算出手段、
    前記搬送機構により複数の記録媒体が連続して前記対向領域を通過される場合に、前記記録媒体間通過期間のうち、前記判断手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体を排出させる必要があると判断された前記記録媒体間通過期間において、当該必要があると判断された前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるように前記液体排出手段を制御する排出制御手段、及び、
    前記液体受けに液体が排出された後、前記液体残存量算出手段により算出された前記残存量が第1規定量以上の場合のみ、次に前記液体排出手段により前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から液体が前記液体受けに排出されるまでの前記記録媒体間通過期間において、前記液体受け上に残存する液体の前記残存量を前記第1規定量未満とさせるように前記液体除去機構を制御する液体除去制御手段
    として機能させ、且つ、
    前記搬送機構により複数の記録媒体を連続して前記対向領域に通過させた後においては、前記液体受け上に残在する液体の量が前記第1規定量よりも少ない第2規定量未満となるように前記液体除去機構を制御し、その後、前記キャッピングが行われるように前記キャッピング機構を制御する手段として機能させることを特徴とする制御プログラム。
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