JP6006760B2 - 自転車用ペダル、クリート、および自転車用ペダルシステム - Google Patents
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Description
保持部は、クリートと接触する係合面を有してもよい。凹部は係合面と対向する部分に形成される。この場合には、保持部と第1面の間の隙間でクリートが係合部に接触するので、クリートを確実に保持できる。
図1、図2、および図3において、本発明の第1実施形態に係る自転車用ペダル(以下、ペダルと記す)10は、靴に装着されるクリート50に着脱可能に係合する。ペダル10とクリート50とによって、自転車用ペダルシステム6が構成される。なお、“前”、“後”、“左”、“右”、“上”および下”、ならびにこれらと同義の用語は、搭乗者がハンドルバーに向かってサドル(いずれも図示せず)に座った状態からみた“前”、“後”、“左”、“右”、“上”および“下”を意味する。
ペダル10は、回転中心軸C1を有するペダル軸20(図3参照)と、ペダル軸20に回転自在に支持されるペダル本体22と、ペダル本体22に設けられ、クリート50を保持する3以上のクリートクランプ部を有するクランプ部24と、を備える。
クリート50は、概ね六角形状の金属製の板状の部材である。クリート50は、図4および図5に示すように、ペダル10の第1面22aに取りつけられる第1取付部50aと、第2取付部50bと、連結部50cと、当接面50dと、を有する。クリート50は、ペダル10のペダル本体22に取り付けられたクランプ部24に着脱可能に係合する。クリート50は、クランプ部24に着脱可能に係合する第1係合部52と、第2係合部54と、第3係合部56と、を有する。
このような構成の自転車用ペダルシステム6において、靴をペダル10に取りつける場合には、靴に図示しないボルト部材によってクリート50を取りつけた状態で、ペダル10のペダル本体22の第1面22aに靴を配置する。そして、第1クリートクランプ部30aおよび第2クリートクランプ部30bに第1係合部52および第2係合部54を係合させる。この状態で、靴の外側(ペダル軸20の第2端部20b側)をペダル10に強く踏み込むと、第3クリートクランプ部30cの保持部30eのガイド面30fの作用によって、保持部30eが開いて、クリート50の第3係合部56が第3クリートクランプ部30cにクランプされる。クリート50がクランプ部24に保持された状態では、一対の当接面50dが第1突出部32の側面32aに接触して配置される。このとき、クリート50が3箇所でペダル10に係合するとともに、第1クリートクランプ部30aと第3クリートクランプ部30cの間隔、および第2クリートクランプ部30bと第3クリートクランプ部30cの間隔を、従来の後方1箇所でペダルに係合するレバー部材の幅よりも、大きくすることができる。このため、クリート50を従来よりもさらに安定してペダル10に保持することができる。また、クリート50が装着される靴が傾きにくくなり、使用者の踏力をペダル10に効率よく伝達できる。これによって、ペダル10をさらに安定して効率よく動作させることができる。なお、クリート50の着脱動作として、先に第3クリートクランプ部30cに第3係合部56を係合させ、その後、ペダル10の内側を踏み込むことで、第1クリートクランプ部30aおよび第2クリートクランプ部30bに第1係合部52および第2係合部54を同時に係合させることも可能である。
図6、図7、および図8において、本発明の第2実施形態に係るペダル110は、靴に装着されるクリート150に着脱可能に係合する。ペダル110とクリート150とによって、自転車用ペダルシステム106が構成される。
ペダル110は、回転中心軸C1を有するペダル軸120(図8参照)と、ペダル軸120に回転自在に支持されるペダル本体122と、ペダル本体122に設けられ、クリート150を保持する3以上のクリートクランプ部を有するクランプ部124と、を備える。
クリート50は、図9および図10に示すように、ペダル110の第1面122aに取りつけられる第1取付部150aと、第2取付部150bと、連結部150cと、当接面150dと、を有する。クリート150は、ペダル110のペダル本体122に取り付けられたクランプ部124に着脱可能に係合する。クリート150は、クランプ部124に着脱可能に係合する第1係合部152と、第2係合部154と、第3係合部156と、を有する。
このような構成の自転車用ペダルシステム106において、靴をペダル110に取りつける場合には、靴に図示しないボルト部材によってクリート150を取りつけた状態で、ペダル110のペダル本体122の第1面122aに靴を配置する。そして、第2クリートクランプ部130bおよび第3クリートクランプ部130cに第2係合部154および第3係合部156を係合させる。この状態で、靴の後部をペダル110に強く踏み込むと、第1クリートクランプ部130aの保持部130eのガイド面130fの作用によって、保持部130eが開いて、クリート150の第1係合部152が第1クリートクランプ部130aにクランプされる。クリート150がクランプ部124に保持された状態では、一対の当接面150dが第1突出部132の側面132aに接触して配置される。このとき、クリート150が3箇所でペダル110に係合するとともに、第1クリートクランプ部130aと第3クリートクランプ部130cの間隔、および第1クリートクランプ部130aと第2クリートクランプ部130bの間隔を、従来の後方1箇所でペダルに係合するレバー部材の幅よりも、大きくすることができる。このため、クリート150を従来よりもより安定してペダル110に保持することができる。また、クリート150が装着される靴が傾きにくくなり、使用者の踏力をペダル110に効率よく伝達できる。これによって、ペダル110をさらに安定して効率よく動作させることができる。なお、クリート150の着脱動作として、先に第1クリートクランプ部130aに第1係合部152を係合させ、その後、ペダル110の内側を踏み込むことで、第2クリートクランプ部130bおよび第3クリートクランプ部130cに第2係合部154および第3係合部156を同時に係合させることも可能である。
図11および図12において、本発明の第3実施形態に係るペダル210は、靴に装着される第1実施形態と同じ構成のクリート50に着脱可能に係合する。第3実施形態では、ペダル210とクリート50とによって、自転車用ペダルシステム206が構成される。第3実施形態のペダル210は、ペダル本体222の形状と、クランプ部224の構成が第1実施形態と異なる。したがって、以降の説明では、ペダル本体222とクランプ部224を中心に説明し、同じ構成であるクリート50およびペダル軸20については、図11および図12に第1実施形態と同じ符号を記載してその説明を省略する。
このような構成の自転車用ペダルシステム206において、靴をペダル210に取りつける場合には、靴に図示しないボルト部材によってクリート50を取りつけた状態で、ペダル210のペダル本体222の第1面222aに靴を配置する。そして、靴の外側(ペダル軸20の第2端部20b側)の第3クリートクランプ部230cに第3係合部56を係合させる。この状態で、靴の内側(ペダル軸20の第1端部20a側)をペダル210に強く踏み込むと、第1クリートクランプ部230aおよび第2クリートクランプ部230bのそれぞれの保持部230eのガイド面230fの作用によって、保持部230eが開いて、クリート50の第1係合部52および第2係合部54が第1クリートクランプ部230aおよび第2クリートクランプ部230bに別々にクランプされる。クリート50がクランプ部224に保持された状態では、一対の当接面50dが第1突出部32の側面32aに接触して配置される。このとき、クリート50が3箇所でペダル210に係合するとともに、第1クリートクランプ部230aと第3クリートクランプ部230cの間隔、および第2クリートクランプ部230bと第3クリートクランプ部230cの間隔を、従来の後方1箇所でペダルに係合するレバー部材の幅よりも、大きくすることができる。このため、第3実施形態においても、クリート50を従来よりもさらに安定してペダル210に保持することができる。また、クリート50が装着される靴が傾きにくくなり、使用者の踏力をペダル210に効率よく伝達できる。これによって、ペダル210をさらに安定して効率よく動作させることができる。
図13において、本発明の第3実施形態の変形例(以下、単に変形例と記す)に係るペダル310は、靴に装着される第1実施形態と同じ構成のクリート50に着脱可能に係合する。変形例では、ペダル310とクリート50とによって、自転車用ペダルシステム306が構成される。変形例のペダル310は、ペダル本体322の形状と、第3クリートクランプ部330cの構成が第3実施形態と異なる。したがって、以降の説明では、ペダル本体322とクランプ部324を中心に説明し、同じ構成であるクリート50およびペダル軸20については、図13から図17に第1実施形態および第3実施形態と同じ符号を記載してその説明を省略する。
このような構成の自転車用ペダルシステム306において、靴をペダル310に取りつける場合には、靴に図示しないボルト部材によってクリート50を取りつけた状態で、ペダル310のペダル本体322の第1面322aに靴を配置する。そして、靴の外側(ペダル軸20の第2端部20b側)の第3クリートクランプ部330cに第3係合部56を係合させる。このとき、第3係合部56に係合する第3クリートクランプ部330cの保持部330eに、アーチ状に形成されクリート50が挿入される開口部330hを含むので、クリート50の第3係合部56を係合面330gに係合させやすい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態および変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
10,110,210,310 自転車用ペダル
20,120 ペダル軸
20a,120a 第1端部
20b,120b 第2端部
22,122,222,322 ペダル本体
24,124,224,324 クランプ部
30a,130a,230a,330a 第1クリートクランプ部
30b,130b,230b,330b 第2クリートクランプ部
30c,130c,230c,330c 第3クリートクランプ部
32,132 第1突出部
32a,132a 側面
34,134 第2突出部
36,136 傾斜面
50,150 クリート
50a,150a 第1取付部
50b,150b 第2取付部
50c,150c 連結部
50d,150d 当接面
50e,150e 周縁部
52,152 第1係合部
54,154 第2係合部
56,156 第3係合部
322g 最端部
330d 接続部
330e 保持部
330g 係合面
330h 開口部
330i 凹部
C1 回転中心軸
C2 クリート回転軸
Claims (31)
- 靴に装着可能なクリートに着脱かつ係合可能な自転車用ペダルであって、
回転中心軸を有するペダル軸と、
第1面と前記第1面と反対側の第2面と、を有し、前記ペダル軸に前記回転中心軸回りに回転自在に支持されるペダル本体と、
前記ペダル本体の少なくとも前記第1面に前記クリートを着脱可能に保持する、3以上のクリートクランプ部を有するクランプ部と、備え
前記クランプ部は、
第1クリートクランプ部、第2クリートクランプ部、および前記第2クリートクランプ部から前記回転中心軸方向に離間して配置される第3クリートクランプ部と、を有し、
前記ペダル軸は、前記第1クリートクランプ部と前記第2クリートクランプ部の間に延びるように配置され、
前記第3クリートクランプ部は、
前記回転中心軸方向から見て前記第1クリートクランプ部と前記第2クリートクランプ部の間に配置され、
前記第1面に直交する方向から見て前記回転中心軸と対向する位置に配置される、自転車用ペダル。 - 靴に装着可能なクリートに着脱かつ係合可能な自転車用ペダルであって、
回転中心軸を有するペダル軸と、
第1面と前記第1面と反対側の第2面と、を有し、前記ペダル軸に前記回転中心軸回りに回転自在に支持されるペダル本体と、
前記ペダル本体の少なくとも前記第1面に前記クリートを着脱可能に保持する、3以上のクリートクランプ部を有するクランプ部と、を備え、
前記ペダル本体は、前記第1面から突出する第1突出部と、前記第1面から突出し、前記回転中心軸方向に延びる第2突出部と、前記ペダル軸から徐々に離れる方向に前記第2突出部の上面から前記第1面に向けて傾斜する少なくとも一つの傾斜面と、を有する、自転車用ペダル。 - 前記第3クリートクランプ部は、
前記ペダル軸に対して前記第2クリートクランプ部側に配置される、請求項1に記載の自転車用ペダル。 - 前記ペダル軸は、自転車のクランクに取り付けられる第1端部と、前記第1端部と前記回転中心軸方向において反対側の第2端部とを有し、
前記第3クリートクランプ部は、前記第1および第2クリートクランプ部に対して前記第2端部側に配置される、請求項1に記載の自転車用ペダル。 - 前記第3クリートクランプ部は、前記クリートと係合可能に設けられる保持部と、前記保持部と対向する部分に形成される凹部とを含む、請求項1または4に記載の自転車用ペダル。
- 前記保持部は、前記第1面から前記第1面と交差する方向に離れた位置に配置される、請求項5に記載の自転車用ペダル。
- 前記保持部は、前記ペダル本体の最頂部における厚さよりも短い厚さを有する、請求項6に記載の自転車用ペダル。
- 前記保持部は、前記クリートと接触する係合面を有し、
前記凹部は前記係合面と対向する部分に形成される、請求項6または7に記載の自転車用ペダル。 - 前記係合面は、前記第1面から前記第1面と交差する方向に離れた位置に配置される、請求項8に記載の自転車用ペダル。
- 前記第3クリートクランプ部は、前記保持部と前記ペダル本体を接続する接続部を含み、
前記接続部は、前記第1面に対して傾斜するとともに前記回転中心軸方向に延びる、請求項5から9のいずれか1項に記載の自転車用ペダル。 - 前記接続部は、前記保持部の両端部と前記ペダル本体とを接続する、請求項10に記載の自転車用ペダル。
- 前記第3クリートクランプ部は、前記ペダル本体と一体的に成形されている、請求項6から11のいずれか1項に記載の自転車用ペダル。
- 前記保持部と前記ペダル本体との間に形成され、前記クリートが挿入される開口部を含む、請求項7から12のいずれか1項に記載の自転車用ペダル。
- 前記第3クリートクランプ部は、前記ペダル本体に対し回動不能に設けられる、請求項6から13のいずれか1項に記載の自転車用ペダル。
- 前記第1クリートクランプ部、前記第2クリートクランプ部、および第3クリートクランプ部のいずれか1つは回動可能に設けられる、請求項1、および5から13のいずれか1項に記載の自転車用ペダル。
- 前記第1クリープクランプ部、前記第2クリートクランプ部、および前記第3クリートクランプ部は回動可能に設けられる、請求項15に記載の自転車用ペダル。
- クランプ部は、前記第1クリートクランプ部、前記第2クリートクランプ部、および前記第3クリートクランプ部を、前記クリートを保持する方向に付勢する3つの付勢部材を有する、請求項16に記載の自転車用ペダル。
- 前記ペダル本体は、前記第1面から突出する第1突出部を有する、請求項5から17のいずれか1項に記載の自転車用ペダル。
- 前記第1突出部は、
球面状または円錐面状の側面を有する、請求項18に記載の自転車用ペダル。 - 前記ペダル本体は、
前記第1面から突出し、前記回転中心軸方向に延びる第2突出部を有する、請求項19に記載の自転車用ペダル。 - 前記第1突出部は、前記第2突出部の前記回転中心軸方向における中間部に設けられ、前記第2突出部の側面に対して突出する、請求項20に記載の自転車用ペダル。
- 前記ペダル本体は、ペダル軸から離れる方向に、前記第2突出部から前記第1面に向けて傾斜する傾斜面を有する、請求項20または21に記載の自転車用ペダル。
- 前記ペダル軸は、自転車のクランクに取り付けられる第1端部と、前記第1端部と前記回転中心軸方向において反対側の第2端部とを有し、
前記傾斜面は、前記第1突出部に対して前記第1端部側に設けられる、請求項22に記載の自転車用ペダル。 - 前記第1クリートクランプ部、前記第2クリートクランプ部、および前記第3クリートクランプ部は、前記クリートと接触する係合面をそれぞれ有し、
前記係合面は、前記第1面に直交する方向における前記第1突出部の最端部と前記第1面との間に位置している、請求項18から23のいずれか1項に記載の自転車用ペダル。 - 前記第1クリートクランプ部、前記第2クリートクランプ部、および前記第3クリートクランプ部は、前記ペダル本体の周縁部に配置される、請求項1、および3から24のいずれか1項に記載の自転車用ペダル。
- 自転車用ペダルのペダル本体の第1面に取り付けられたクランプ部に着脱可能に係合するクリートであって、
前記クランプ部に着脱可能に係合する第1係合部と、
前記自転車用ペダルのペダル軸に対して前記第1係合部と反対側の位置で前記クランプ部に着脱可能に係合する第2係合部と、
前記第2係合部から前記ペダル軸の回転中心軸方向に離間した位置で前記クランプ部に着脱可能に係合する第3係合部と、備え、
前記第3係合部は、
前記回転中心軸方向から見て前記第1係合部と第2係合部の間の位置で前記クランプ部と係合し、かつ前記第1面に直交する方向から見て前記回転中心軸と対向する位置に配置される、クリート。 - 前記第3係合部は、
前記ペダル軸に対し前記第2係合部側で前記クランプ部と係合する、請求項26に記載のクリート。 - 球面状または円錐面状をなし、前記ペダル本体の一部と当接する当接面をさらに備える、請求項26又は27に記載のクリート。
- 前記第1係合部、前記第2係合部および前記第3係合部は、前記クリートの周縁部に設けられる、請求項26から28のいずれか1項に記載のクリート。
- 自転車用ペダルのペダル本体の靴と対向する第1面に取り付けられるクリートであって、
前記第1面に取り付けられる第1取付部と、
前記自転車用ペダルのペダル軸に対して前記第1取付部と反対側で前記第1面に取り付けられる第2取付部と、
前記第1取付部と前記第2取付部との間に前記ペダル本体の一部が配置される隙間が形成されるように、前記第1取付部と前記第2取付部とを連結する連結部と、
球面状または円錐面状をなし、前記第1取付部と前記第2取付部との間で前記ペダル本体の一部と当接する一対の当接面と、を備え、
前記隙間は前記一対の当接面の間に形成される、クリート。 - 請求項1から25のいずれか1項に記載の自転車用ペダルと、
請求項26から30のいずれか1項に記載のクリートと、
を備える自転車用ペダルシステム。
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