JP6006235B2 - ジャイレースおよびトポイソメラーゼiv阻害剤を作製するプロセス - Google Patents

ジャイレースおよびトポイソメラーゼiv阻害剤を作製するプロセス Download PDF

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Description

(関連出願への相互参照)
本願は、2011年1月14日に出願された米国仮特許出願第61/432,990号の利益を米国特許法§119の下、主張する。この出願の全内容が、参考として本明細書に援用される。
(本願の背景)
抗生物質に対する細菌耐性は、長い間認識されてきており、これは、今日では、深刻な世界的健康問題であると考えられている。耐性の結果として、いくつかの細菌感染症は、抗生物質で処置することが困難であり、または処置不能でさえある。この問題は、細菌のある特定の系統、例えば、Streptococcus pneumoniae(SP)、Mycobacterium tuberculosis、およびEnterococcusなどにおける多剤耐性の最近の展開を伴って特に深刻となっている。バンコマイシン耐性enterococcusの出現は、特に憂慮すべきことであった。その理由は、バンコマイシンは、以前は、この感染症を処置するための唯一の有効な抗生物質であり、多くの感染症にとって「最後の手段」の薬物であると考えられていたためである。enterococciなどの多くの他の薬物耐性細菌は、生命を危うくする疾患を引き起こさないが、耐性を誘発する遺伝子が、メチシリン耐性がすでに蔓延しているStaphylococcus aureusなどのより死に至る危険のある生物に蔓延し得るという恐怖がある(非特許文献1;非特許文献2)。
別の懸念は、どの程度急速に抗生物質耐性が蔓延し得るかである。例えば、1960年代まで、SPは、ペニシリンに普遍的に感受性であり、1987年では、米国において、SP系統の0.02%のみが耐性であった。しかし、1995年までに、ペニシリンに対するSPの耐性は、約7パーセントであり、米国の一部の地域では30%もの高さであることが報告された(非特許文献3)。
特に、病院は、薬物耐性生物の形成および伝播の中心として機能を果たす。病院内で発生する感染症は、院内感染として公知であり、ますます深刻な問題となっている。毎年病院内で感染する200万の米国人のうち、これらの感染症の半分超が少なくとも1つの抗生物質に耐性となる。疾病管理センターは、1992年に、13,000を超える病院患者が抗生物質処置に耐性である細菌感染症で死亡したことを報告した(非特許文献4)。
薬物耐性細菌を退治する必要性、および利用可能な薬物の機能停止の増大の結果として、新規抗生物質を発見する関心が復活している。新規抗生物質を開発するための1つの魅力的なストラテジーは、DNA複製に必要な、したがって、細菌性細胞増殖および分裂に必要な細菌酵素である、DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVを阻害することである。ジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIV活性は、DNA転写、修復、および組換えにおける事象にも関連する。
ジャイレースは、DNAのトポロジカル異性体の相互変換を触媒する酵素の群であるトポイソメラーゼの1つである(一般に、非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7を参照)。ジャイレース自体は、DNAスーパーコイル形成を制御し、親二本鎖のDNA鎖が複製プロセスの間によりが戻される際に起こるトポロジカルストレスを軽減する。ジャイレースは、弛緩型閉環状二本鎖DNAの、組換えにとってより好都合である負高次らせんへの変換も触媒する。スーパーコイル形成反応の機構は、DNAの一領域周囲へのジャイレースのラッピング、その領域における二本鎖破壊、破壊箇所を通じたDNAの第2の領域の通過、および破壊された鎖の再結合を伴う。このような開裂機構は、II型トポイソメラーゼの特徴である。スーパーコイル形成反応は、ATPがジャイレースに結合することによって推進される。次いで、ATPは、反応の間に加水分解される。このATPの結合および後続の加水分解は、DNAに結合したジャイレースの活性に必要であるこのジャイレースのコンホメーション変化を引き起こす。DNAスーパーコイル形成(または弛緩)のレベルは、ATP/ADP比に依存することも判明している。ATPの非存在下で、ジャイレースは、スーパーコイルDNAを弛緩することができるだけである。
細菌DNAのジャイレースは、2つのA(GyrA)および2つのBサブユニット(GyrB)からなる400キロダルトンのタンパク質四量体である。DNAの結合および開裂は、GyrAに関連し、一方、ATPは、GyrBタンパク質によって結合および加水分解される。GyrBは、ATPase活性を有するアミノ末端ドメイン、ならびにGyrAおよびDNAと相互作用するカルボキシ末端ドメインからなる。対照的に、真核生物のII型トポイソメラーゼは、負のスーパーコイルおよび正のスーパーコイルを弛緩することができるが、負のスーパーコイルを導入することができないホモ二量体である。理想的には、細菌DNAのジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害に基づく抗生物質は、これらの酵素に選択的であり、真核生物のII型トポイソメラーゼに対して相対的に不活性であるはずである。
トポイソメラーゼIVは主に、DNA複製の最後に、連結した染色体二量体を分離する。
広く使用されているキノロン抗生物質は、細菌DNAジャイレース(GyrA)および/またはトポイソメラーゼIV(ParC)を阻害する。キノロンの例として、早期の化合物、例えば、ナリジクス酸およびオキソリン酸など、ならびに後期の化合物であるより強力なフルオロキノロン、例えば、ノルフロキサシン、シプロフロキサシン、およびトロバフロキサシンなどが挙げられる。これらの化合物は、GyrAおよび/またはParCに結合し、開裂された複合体を安定化させ、したがって、全体的なジャイレースの機能を阻害し、細胞死に導く。フルオロキノロンは、ジャイレース(GyrA)および/またはトポイソメラーゼIV(ParC)の触媒サブユニットを阻害する(非特許文献7を参照)。しかし、薬剤耐性も、このクラスの化合物の問題として認識されている(非特許文献8)。キノロンでは、他のクラスの抗生物質と同様に、より早期の化合物に曝された細菌は、同じクラスのより強力な化合物に対する交差耐性を急速に発達させることが多い。
触媒ターンオーバーに必要なエネルギーの供給/ATP加水分解を介した酵素のリセットに関与する関連サブユニットは、それぞれGyrB(ジャイレース)およびParE(トポイソメラーゼIV)である(非特許文献9)。GyrBおよびParEサブユニット中のこれらの同じATP結合部位を標的にする化合物は、様々な細菌感染症を処置するのに有用であるはずである(非特許文献10)。
GyrBに結合する公知の阻害剤はより少ない。例として、クマリン、ノボビオシン、およびクメルマイシンA1、シクロチアリジン、シノジン、およびクレロシジンが挙げられる。クマリンは、非常にしっかりとGyrBに結合することが示されている。例えば、ノボビオシンは、タンパク質との水素結合のネットワーク、およびいくつかの疎水性接触を作る。ノボビオシンとATPは、ATP結合部位内で確かに結合するように思われるが、2つの化合物の結合配向(bound orientation)における重なりは最小である。重なり部分は、ノボビオシンの糖ユニットおよびATPアデニンである(非特許文献11)。
クマリン耐性細菌については、最も蔓延している点変異は、クマリン環のカルボニルに結合する表面アルギニン残基(E.coliのGyrB中のArg136)におけるものである。この変異を有する酵素は、より低いスーパーコイル形成およびATPase活性を示すが、これらはまた、クマリン薬物による阻害に対して感受性がより低い(非特許文献12)。
ジャイレーススーパーコイル形成の強力な阻害剤であるにもかかわらず、クマリンは、抗生物質として広く使用されていない。これらは、細菌において浸透性が低く、真核生物に毒性であり、水溶性が乏しいために、一般に適当でない(非特許文献11)。これらの欠点を克服し、好ましくは、活性のためにArg136への結合を利用しない新規の有効なGyrBおよびParE阻害剤を有することが望ましい。このような阻害剤は、他のクラスの抗生物質を悩ます耐性問題の履歴を伴わない魅力的な抗生物質候補であるはずである。
抗生物質に対する細菌耐性は、重要な公衆衛生問題となっているので、より新しく、より強力な抗生物質を開発する必要性が継続している。より具体的には、細菌感染症を処置するのに以前に使用されていない新しいクラスの化合物を代表する抗生物質が必要とされている。GyrB(ジャイレース)およびParE(トポイソメラーゼIV)サブユニットの両方におけるATP結合部位を標的にする化合物は、様々な細菌感染症を処置するのに有用であるはずである。このような化合物は、耐性菌の形成および伝播がますます蔓延した状態になりつつある病院における院内感染を処置するのに特に有用であるはずである。
De Clerqら、Current Opinion in Anti−infective Investigational Drugs、1999年、1巻、1号 Levy、「The Challenge of Antibiotic Resistance」、Scientific American、1998年3月 Lewis、FDA Consumer magazine (1995年9月);The Medical ReporterにおけるGershman、1997年 Lewis、「The Rise of Antibiotic−Resistant Infections」、FDA Consumer magazine、1995年9月 KornbergおよびBaker、DNA Replication、2版、12章、1992年、W. H. Freemanおよび共著者 Drlica、Molecular Microbiology、1992年、6巻、425頁 DrlicaおよびZhao、Microbiology and Molecular Biology Reviews、1997年、61巻、377〜392頁 WHO Report、「Use of Quinolones in Food Animals and Potential Impact on Human Health」、1998年 Champoux, J.J.、Annu. Rev. Biochem.、2001年、70巻、369〜413頁 Charifsonら、J. Med. Chem.、2008年、51巻、5243〜5263頁 Maxwell、Trends in Microbiology、1997年、5巻、102頁 Maxwell、Mol. Microbiol.、1993年、9巻、681頁
(本願の要旨)
一実施形態において、本発明は、式(I)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HもしくはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を調製する方法を提供する。方法は、式(II)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン化合物を提供するステップと、
式(II)のフェニルピリミジン化合物を、式AまたはB
Figure 0006006235
(式中、Rは、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換された飽和もしくは不飽和炭素環または場合により置換された飽和もしくは不飽和複素環である)の尿素誘導体と反応させて、式(I)の化合物を得るステップと、
式(I)の化合物を適切な酸と場合により反応させて、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を得るステップとを含む。
実施形態の一部の態様において、Rは、メチル、エチル、ベンジルまたはp−ニトロベンジルであってよい。さらなる態様において、反応は、ジオキサンおよびバッファーの混合物において75℃〜125℃で行うことができる。さらなる態様において、バッファーは、pH3.5バッファーであり得、反応は、還流において行うことができる。
第2の実施形態において、本発明は、式(II)
Figure 0006006235
のフェニルピリミジン化合物を調製する方法を提供する。方法は、式(IV)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)のフェニルテトラヒドロフラン誘導体を提供するステップと、
極性溶媒中においてパラジウム触媒の存在下、式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を式(III)
Figure 0006006235
(式中、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基であり、B*は、
Figure 0006006235
(RおよびRはそれぞれ独立して、アルキルもしくはHである、またはORおよびORは、これらが結合しているB原子と一緒になって、場合により置換された5、6もしくは7員環を形成する)またはBFX(Xは、任意の一価陽イオンである)である)のボロン酸誘導体と反応させて、式(V)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン化合物を得るステップと、式(V)のフェニルピリミジン化合物を適切な還元剤で処理して、式(II)のフェニルピリミジン化合物を得るステップとを含む。
実施形態の一部の態様において、B*は、
Figure 0006006235
(式中、環の炭素原子のそれぞれは、非置換であっても、1または2個のメチルまたはエチル基で置換されていてもよい)であってよい。さらなる態様において、B*は、
Figure 0006006235
であってよい。
第3の実施形態において、本発明は、式(IV)
Figure 0006006235
のフェニルテトラヒドロフラン化合物を調製する方法を提供する。方法は、式(VI)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、式(VI)の化合物を適切なニトロ化剤でニトロ化して、式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を得るステップとを含む。
第4の実施形態において、本発明は、式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を調製するための代替の方法を提供する。方法は、式(VI)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、
式(VI)の化合物のアミノ基をアミノ保護基により保護して、アミノ保護された化合物を得るステップと、
アミノ保護された化合物を適切なニトロ化剤によりニトロ化して、アミノ保護されたニトロ化合物を得るステップと、アミノ保護されたニトロ化合物を脱保護して、式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を得るステップとを含む。
実施形態の一部の態様において、式(II)のフェニルピリミジン化合物を提供する前記ステップが、式(V)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン誘導体を適切な還元剤により還元して、式(II)の化合物を得るステップをさらに含むことができる。さらなる態様において、式(VI)の化合物をニトロ化するステップが、強酸の存在下、約20℃〜約50℃で式(VI)の化合物をNHNOと反応させて、化合物(IV)を得るステップを含むことができる。
第5の実施形態において、本発明は、式(VI)
Figure 0006006235
の化合物を調製する方法を提供する。方法は、式(VII)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、極性非プロトン溶媒中において式(VII)の化合物を臭素化剤と反応させて、式(VI)の化合物を得るステップとを含む。
実施形態の一部の態様において、式(VII)の化合物は、エナンチオマー富化されていてよい。
第6の実施形態において、本発明は、式(VII)
Figure 0006006235
の化合物を調製する方法を提供する。方法は、式(VIIIa)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)の化合物および式(VIIIb)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)の化合物からなる群から選択されるジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を提供するステップと、ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を還元剤で処理して、式(VII)の化合物を得るステップとを含む。
第7の実施形態において、本発明は、
式(VIIIa)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HもしくはFである)または(VIIIb)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HもしくはFである)のジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を調製する方法を提供し、この方法は、
式(IX)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、
パラジウム触媒の存在下、式(IX)の化合物を2,3−ジヒドロフランで処理して、ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を得るステップとを含む。
第8の実施形態において、本発明は、本願の方法に従って調製された、式
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)の化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。一部の実施形態において、式(I)の化合物は、式
Figure 0006006235
(式中、Rは、HもしくはFである)または薬学的に許容されるその塩を有する。他の実施形態において、式(I)の化合物は、(R)−1−エチル−3−(5−(2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリミジン−5−イル)−7−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)尿素もしくは薬学的に許容されるその塩、(R)−1−エチル−3−(6−フルオロ−5−(2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリミジン−5−イル)−7−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)尿素もしくは薬学的に許容されるその塩、(R)−1−エチル−3−(5−(2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリミジン−5−イル)−7−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)尿素のメタンスルホン酸塩または(R)−1−エチル−3−(6−フルオロ−5−(2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリミジン−5−イル)−7−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)尿素のメタンスルホン酸塩であり得る。
第9の実施形態において、本願は、式(II)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物をさらに提供する。式(II)の化合物は、式(IV)
Figure 0006006235
のフェニルテトラヒドロフラン誘導体を提供するステップと、極性溶媒中においてパラジウム触媒の存在下、式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン誘導体を、式(III)
Figure 0006006235
(式中、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基であり、B*は、
Figure 0006006235
(RおよびRはそれぞれ独立して、アルキルもしくはHである、またはORおよびORは、これらが結合しているB原子と一緒になって、場合により置換された5、6もしくは7員環を形成する)またはBFX(Xは、任意の一価陽イオンである)である)のボロン酸誘導体と反応させるステップとを含む方法により調製することができる。
実施形態の一部の態様において、方法は、式(V)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン誘導体を還元して、式(II)の化合物を得るステップをさらに含む。
第10の実施形態において、本発明は、式(V)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物を提供する。式(V)の化合物は、式(IV)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)のフェニルテトラヒドロフラン誘導体を提供するステップと、
極性溶媒中においてパラジウム触媒の存在下、式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン誘導体を、式(III)
Figure 0006006235
(式中、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基であり、B*は、
Figure 0006006235
(RおよびRはそれぞれ独立して、アルキルもしくはHである、またはORおよびORは、これらが結合しているB原子と一緒になって、場合により置換された5、6もしくは7員環を形成する)またはBFX(Xは、任意の一価陽イオンである)である)のボロン酸誘導体と反応させて、式(V)の化合物を得るステップと、
を含む方法により調製することができる。
第11の実施形態において、本発明は、式(I)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HもしくはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を調製する方法を提供する。方法は、式
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)のジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を提供するステップと、式(VIIIa)もしくは(VIIIb)またはこれらの組み合わせの化合物を、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩に変換するステップとを含む。
第12の実施形態において、本発明は、式(VIIIa)または(VIIIb)のジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を調製する方法を提供する。方法は、パラジウム触媒の存在下、式(IX)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を2,3−ジヒドロフランと反応させて、ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物(VIIIa)または(VIIIb)を得るステップを含む。
実施形態の一態様において、方法は、式(VIIIa)または(VIIIb)の化合物を還元剤と反応させて、式(VII)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を得るステップをさらに含む。別の態様において、方法は、極性非プロトン溶媒中において式(VII)の化合物を臭素化剤と反応させて、式(VI)の化合物を得るステップをさらに含む。さらなる態様において、方法は、式(VI)の化合物を適切なニトロ化剤によりニトロ化して、式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を得るステップをさらに含む。またさらなる態様において、方法は、極性溶媒中においてパラジウム触媒の存在下、式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を式(III)
Figure 0006006235
(式中、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基であり、B*は、
Figure 0006006235
(RおよびRはそれぞれ独立して、アルキルもしくはHである、またはORおよびORは、これらが結合しているB原子と一緒になって、場合により置換された5、6もしくは7員環を形成する)またはBFX(Xは、任意の一価陽イオンである)である)のボロン酸誘導体と反応させて、式(V)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン化合物を得るステップと、式(V)のフェニルピリミジン化合物を適切な還元剤で処理して、式(II)のフェニルピリミジン化合物を得るステップとをさらに含む。方法は、式(II)のフェニルピリミジン化合物を式AまたはB
Figure 0006006235

(式中、Rは、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換された飽和もしくは不飽和炭素環または場合により置換された飽和もしくは不飽和複素環である)の尿素誘導体と反応させて、式(I)の化合物を得るステップと、式(I)の化合物を適切な酸と場合により反応させて、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を得るステップとをさらに含むことができる。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
式(I)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HもしくはFであり、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物または薬学的に許容されるその塩を調製する方法であって、前記方法は、
式(II)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFであり、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン化合物を提供するステップと、
前記式(II)のフェニルピリミジン化合物を、式AまたはB
Figure 0006006235

(式中、R は、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換された飽和もしくは不飽和炭素環または場合により置換された飽和もしくは不飽和複素環である)の尿素誘導体と反応させて、式(I)の化合物を得るステップと、
前記式(I)の化合物を適切な酸と場合により反応させて、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を得るステップと、
を含む、方法。
(項目2)
が、メチル、エチル、ベンジルまたはp−ニトロベンジルである、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記反応が、ジオキサンおよびバッファーの混合物において75℃〜125℃で行われる、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記バッファーが、pH3.5バッファーであり、前記反応が、還流において行われる、項目3に記載の方法。
(項目5)
式(II)のフェニルピリミジン化合物を提供する前記ステップが、式(IV)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFである)のフェニルテトラヒドロフラン誘導体を提供するステップと、
極性溶媒中においてパラジウム触媒の存在下、前記式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を式(III)
Figure 0006006235

(式中、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基であり、B は、
Figure 0006006235

(R およびR はそれぞれ独立して、アルキルもしくはHである、またはOR およびOR は、これらが結合しているB原子と一緒になって、場合により置換された 5、6もしくは7員環を形成する)またはBF X(Xは、任意の一価陽イオンである)である)のボロン酸誘導体と反応させて、式(V)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFであり、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン化合物を得るステップと、
前記式(V)のフェニルピリミジン化合物を適切な還元剤で処理して、前記式(II)のフェニルピリミジン化合物を得るステップと、
を含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
が、
Figure 0006006235

(式中、環の炭素原子のそれぞれは、非置換であっても、1または2個のメチルまたはエチル基で置換されていてもよい)からなる群から選択される、項目5に記載の方法。
(項目7)
が、
Figure 0006006235

である、項目6に記載の方法。
(項目8)
式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を提供する前記ステップが、式(VI)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、
前記式(VI)の化合物を適切なニトロ化剤でニトロ化して、前記式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を得るステップと、
を含む、項目5に記載の方法。
(項目9)
式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を提供する前記ステップが、式(VI)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、
前記式(VI)の化合物のアミノ基をアミノ保護基により保護して、アミノ保護された化合物を得るステップと、
前記アミノ保護された化合物を適切なニトロ化剤によりニトロ化して、アミノ保護されたニトロ化合物を得るステップと、
前記アミノ保護されたニトロ化合物を脱保護して、前記式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を得るステップと、
を含む、項目5に記載の方法。
(項目10)
式(II)のフェニルピリミジン化合物を提供する前記ステップが、式(V)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFであり、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン誘導体を適切な還元剤により還元して、前記式(II)の化合物を得るステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記式(VI)の化合物をニトロ化する前記ステップが、強酸の存在下、約20℃〜約50℃で前記式(VI)の化合物をNH NO と反応させて、化合物(IV)を得るステップを含む、項目9に記載の方法。
(項目12)
式(VI)の化合物を提供する前記ステップが、式(VII)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、
極性非プロトン溶媒中において前記式(VII)の化合物を臭素化剤と反応させて、前記式(VI)の化合物を得るステップと、
を含む、項目9に記載の方法。
(項目13)
前記式(VII)の化合物が、エナンチオマー富化されている、項目12に記載の方法。
(項目14)
式(VII)の化合物を提供する前記ステップが、式(VIIIa)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFである)の化合物および式(VIIIb)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFである)の化合物からなる群から選択されるジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を提供するステップと、
前記ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を還元剤で処理して、前記式(VII)の化合物を得るステップと、
を含む、項目12に記載の方法。
(項目15)
ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を提供する前記ステップが、式(IX)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、
パラジウム触媒の存在下、前記式(IX)の化合物を2,3−ジヒドロフランで処理して、前記ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を得るステップと、
を含む、項目14に記載の方法。
(項目16)
式(II)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFであり、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物。
(項目17)
式(V)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFであり、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物。
(項目18)
式(I)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HもしくはFであり、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルもしくは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物または薬学的に許容されるその塩を調製する方法であって、
式(VIIIa)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFである)のジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を提供するステップと、
前記式(VIIIa)もしくは(VIIIb)またはこれらの組み合わせの化合物を、前記式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩に変換するステップと、
を含む、方法。
(項目19)
式(VIIIa)または(VIIIb)のジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を提供する前記ステップが、パラジウム触媒の存在下、式(IX)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を2,3−ジヒドロフランと反応させて、前記ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物(VIIIa)または(VIIIb)を得るステップを含む、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記式(VIIIa)または(VIIIb)の化合物を還元剤と反応させて、式(VII)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を得るステップをさらに含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
極性非プロトン溶媒中において前記式(VII)の化合物を臭素化剤と反応させて、前記式(VI)の化合物を得るステップをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記式(VI)の化合物を適切なニトロ化剤によりニトロ化して、前記式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を得るステップをさらに含む、項目21に記載の方法。
(項目23)
極性溶媒中においてパラジウム触媒の存在下、前記式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を式(III)
Figure 0006006235

(式中、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基であり、B は、
Figure 0006006235

(R およびR はそれぞれ独立して、アルキルもしくはHである、またはOR およびOR は、これらが結合しているB原子と一緒になって、場合により置換された5、6もしくは7員環を形成する)またはBF X(Xは、任意の一価陽イオンである)である)のボロン酸誘導体と反応させて、式(V)
Figure 0006006235

(式中、Rは、HまたはFであり、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン化合物を得るステップと、
前記式(V)のフェニルピリミジン化合物を適切な還元剤で処理して、前記式(II)のフェニルピリミジン化合物を得るステップと、
をさらに含む、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記式(II)のフェニルピリミジン化合物を式AまたはB
Figure 0006006235

(式中、R は、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換された飽和もしくは不飽和炭素環または場合により置換された飽和もしくは不飽和複素環である)の尿素誘導体と反応させて、式(I)の化合物を得るステップと、
前記式(I)の化合物を適切な酸と場合により反応させて、前記式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を得るステップと、
をさらに含む、項目23に記載の方法。
図1は、化合物12の2個の対称性を有する独立した分子の熱振動楕円体(thermal ellipsoid)プロットである。 図2は、化合物23の2個の対称性を有する独立した分子の熱振動楕円体プロットである。
(詳細な説明)
本願は、ジャイレース阻害剤および抗菌剤として有用な化合物および薬学的に許容されるその塩を調製する方法を対象とする。本願のジャイレース阻害剤は、米国特許第RE40245 E号明細書により一般的に網羅されており、式(I)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HもしくはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルもしくは場合により保護されたヒドロキシル基である)またはその塩により表すことができる。
特別な一実施形態において、本願の化合物は、式(Ia)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HもしくはFである)またはその塩により表すことができる。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
Figure 0006006235
である。
さらに別の実施形態において、式(I)の化合物は、
Figure 0006006235
である。
さらに別の実施形態において、式(I)の化合物は、
Figure 0006006235
である。
式(I)の化合物を調製するためのプロセスは、スキーム1に表記されている。
Figure 0006006235
ステップAにおいて、ブロモニトロベンゼン(IX)(式中、Rは、HまたはFである)は、適切なパラジウム触媒および適切な塩基の存在下、2,3−ジヒドロフランで処理される。2,3−ジヒドロフランのヘックアリール化は、ジヒドロフラニルニトロベンゼン(VIIIa)および(VIIIb)(式中、Rは、HまたはFである)の混合物を与える。
ヘックアリール化反応において用いられるパラジウム触媒は、当業者にとって公知のいずれかの適切なパラジウム触媒であり得る。ブロモニトロベンゼン(IX)と2,3−ジヒドロフランとの間のヘックアリール化反応に適切なパラジウム触媒の例として、Pd(II)、Pd(I)およびPd(0)錯体が挙げられる。一実施形態において、本願に適切なPd(II)錯体は、一般式(generic formula)PdX(ホスフィン)(式中、Xは、ハロゲン化物基等、一価の負電荷をもつ基であり、本明細書におけるホスフィンは、化合物PHの1、2または3個の水素原子が、フェニル(Ph)、シクロヘキシル(Cy)、tert−ブチル(tBu)またはイソプロピル(iPr)等、対応する数の基に置き換えられた化合物のクラスを指す)を有する。本願のPd触媒に適切なホスフィンリガンドの例として、ジ−tert−ブチルメチルホスフィン、ジ−tert−ブチルネオペンチルホスフィン、ジシクロヘキシル−(2−メチルフェニル)ホスフィン、ジシクロヘキシル−(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリシクロペンチルホスフィン、tert−ブチルジフェニルホスフィン、シクロヘキシルジフェニルホスフィン、tris(4−クロロフェニル)ホスフィン、ベンジルジフェニルホスフィン、トリ(m−トリル)ホスフィン、tris(4−メトキシフェニル)ホスフィン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(dppe)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ(phospino))ブタン(dppb)、メソ−2,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(mbdpp)および1,3−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)プロパン(dippp)が挙げられる。別の一実施形態において、ヘックアリール化反応に適切なPd触媒として、PdCl(PPh、PdCl(PCy、PdCl(PiPr、PdCl(PhCN)、Pd(N,N−ジメチルβ−アラニネート)、PdCl{PR(Ph−R’)}(式中、Rは、tert−ブチルであり、R’は、4−ジメチルアミノ基である)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、PdCl(ビス−ヒドラゾン)、二塩化[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン](3−クロロピリジル)パラジウム(II)、二塩化ジ(2−ピリジル)メタノールパラジウム、1,1’−ビス(ジtert−ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dppf)Cl)、(NHC)Pd(アリル)Cl(式中、NHCは、N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール)−2−イリデン、N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)4,5−ジヒドロイミダゾール)−2−イリデン、N,N’−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−イミダゾール)−2−イリデンおよびN,N’−ビスtert−ブチル−イミダゾール)−2−イリデン等、N−複素環(hetercyclic)カルベンである)が挙げられる。一部の実施形態において、1または複数のPdリガンドは、粒子等の基質に繋留することができる。このような触媒の例として、(Ar’PhP)PdCl(式中、Ar’基は、触媒がポリマー型パラジウム触媒であるようなポリマーの一部である)が挙げられる。別の一実施形態において、本願において有用なPd(0)錯体として、Pd(ホスフィン)(例えば、Pd(PPh、Pd(PCy、Pd(PiPr、Pd(tBuP)およびtris(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)が挙げられる。さらにまた別の一実施形態において、本願において有用なPd(I)触媒として、Pd(ホスフィン)(式中、Xは、ハロゲン化物等、一価陰イオンである)が挙げられる。このようなPd(I)触媒の例として、PdBr(tBuP)が挙げられる。
特定の実施形態において、ヘックアリール化反応において用いられるパラジウム触媒は、当業者にとって公知のいずれかの適切なキラルパラジウム触媒であり得る。ブロモニトロベンゼン(IX)と2,3−ジヒドロフランとの間のヘックアリール化反応に適切なキラルパラジウム触媒の例として、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)ビナフチル(binaphyl)(BINAP)のPd(II)およびPd(0)錯体、他のBINAP型リガンド、JosiPhos、他のJosiPhos型リガンド、PhanePhos、SynPhos、DifluoroPhos、SegPhos、P−Phos、TunePhos、2,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタンおよびPHoxが挙げられる。キラルパラジウム触媒を用いて行われるヘックアリール化反応は、エナンチオマー富化されたジヒドロフラニルニトロベンゼン(VIIIa)および/または(VIIIb)(式中、Rは、HまたはFである)を与えることができる。一部の実施形態において、ジヒドロフラニルニトロベンゼン(VIIIa)および/または(VIIIb)のエナンチオマー過剰率は、約5〜100%、約10〜100%、約20〜100%、約30〜100%、約40〜100%、約50〜100%、約60〜100%、約70〜100%、約80〜100%、約85〜100%、約90〜100%、約91〜100%、約92〜100%、約93〜100%、約94〜100%、約95〜100%、約96〜100%、約97〜100%、約98〜100%、約99〜100%の間または約100%であり得る。よって、式(VIIIa)および/または(VIIIb)のエナンチオマー富化された化合物(複数可)に由来する任意のキラル化合物は、化合物の2種のエナンチオマーの一方を過剰に含有することもできる。
ヘックアリール化反応において用いる塩基は、当業者にとって公知のいずれかの適切な塩基であり得る。ブロモニトロベンゼン(IX)と2,3−ジヒドロフランとの間のヘックアリール化反応に適切な塩基の例として、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、重炭酸ナトリウム、リン酸カリウム、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルメチル(methly)アミン、2,6−ルチジン、酢酸ナトリウムおよび酢酸カリウムが挙げられる。
ヘックアリール化反応に用いる溶媒は、当業者にとって公知のいずれかの適切な溶媒であり得る。ブロモニトロベンゼン(IX)と2,3−ジヒドロフランとの間のヘックアリール化反応に適切な溶媒の例として、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルおよびN,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。
ヘックアリール化反応は、0℃〜200℃の間のいずれかの適切な温度で行うことができる。一部の実施形態において、反応は、50〜150℃の間で行うことができる。他の実施形態において、反応は、75〜125℃の間で行うことができる。さらに別の実施形態において、反応は、90〜110℃の間で行うことができる。
ステップBにおいて、ジヒドロフラニルニトロベンゼン(VIIIa)および(VIIIb)の一方またはジヒドロフラニルニトロベンゼン(VIIIa)および(VIIIb)の混合物(式中、Rは、HまたはFである)は、遷移金属触媒および塩基の存在下、水素ガスで処理される。芳香族ニトロ置換基およびジヒドロフラニル置換基の二重結合の触媒水素化は、テトラヒドロフラニルアニリン(VII)(式中、Rは、HまたはFである)を与える。
触媒水素化反応において用いる遷移金属触媒は、当業者にとって公知のいずれかの適切な触媒であり得る。ジヒドロフラニルニトロベンゼン(VIIIa)および(VIIIb)の触媒水素化に適切な遷移金属触媒の例として、炭素上のパラジウム、炭素上の白金、酸化白金等が挙げられる。
触媒水素化反応において用いられる塩基は、当業者にとって公知のいずれかの適切な塩基であり得る。ジヒドロフラニルニトロベンゼン(VIIIa)および(VIIIb)の触媒水素化に適切な塩基の例として、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、重炭酸ナトリウム、リン酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンならびにピリジン、2,6−ルチジン、ジシクロヘキシルメチルアミン、ピロリジンおよびメチルピロリジン等の他のアミン塩基が挙げられる。
触媒水素化は、当業者にとって公知のいずれかの適切な溶媒において行うことができる。ジヒドロフラニルニトロベンゼン(VIIIa)および(VIIIb)の触媒水素化に適切な溶媒の例として、メタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチル、ヘキサンおよびトルエンならびにこれらの任意の混合物が挙げられる。
触媒水素化反応は、−50〜100℃の間のいずれかの適切な温度で行うことができる。一部の実施形態において、反応は、0〜50℃の間で行うことができる。他の実施形態において、反応は、10〜40℃の間で行うことができる。さらに別の実施形態において、反応は、20〜30℃の間で行うことができる。
触媒水素化反応は、15psi〜100psiの間のいずれかの適切な水素ガス圧力で行うことができる。一部の実施形態において、反応は、20〜55psiの間で行うことができる。他の実施形態において、反応は、25〜50psiの間で行うことができる。さらに別の実施形態において、反応は、30〜45psiの間で行うことができる。
ステップCにおいて、テトラヒドロフラニルアニリン(VII)(式中、Rは、HまたはFである)は、適切な極性非プロトン溶媒において適切な臭素化剤で処理される。テトラヒドロフラニルアニリン(VII)のパラ位の臭素化は、ブロモアニリン(VI)(式中、Rは、HまたはFである)を与える。
臭素化反応において用いられる臭素化剤は、当業者にとって公知のいずれかの適切な臭素化剤であり得る。テトラヒドロフラニルアニリン(VII)の臭素化に適切な臭素化剤の例として、N−ブロモスクシンイミド、臭素およびブロムアミン−Tが挙げられる。
臭素化反応において用いられる溶媒は、当業者にとって公知のいずれかの適切な極性非プロトン溶媒であり得る。テトラヒドロフラニルアニリン(VII)の臭素化に適切な溶媒の例として、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド(hexamethylphosphorictriamide)(HMPA)ならびに前述の溶媒と、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンおよびメチルtert−ブチルエーテル等のエーテル性溶媒との混合物が挙げられる。
臭素化反応は、−78〜75℃の間のいずれかの適切な温度で行うことができる。一実施形態において、反応は、−50〜50℃の間で行われる。別の一実施形態において、反応は、−35〜35℃の間で行われる。さらになお別の一実施形態において、反応は、−20〜10℃の間で行われる。
ステップDにおいて、式(VI)の化合物は、ニトロ化されて、式(IV)の化合物を生成する。式(VI)(式中、Rは、HまたはFである)の化合物のアミノ基は、様々に利用できる保護基のいずれかを用いて保護することができる。従来のアミン保護基の例として、アルコキシカルボニル(例えば、BOCとして公知のtert−ブトキシカルボニル)、1,1−ジオキソベンゾ[6]チオフェン−メトキシカルボニル(Bsmoc)、置換されたアルコキシカルボニル(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル等、ハロゲン化アルコキシカルボニル基等)、tert−ブチルスルホニル(BUS)、シクロアルコキシカルボニル、二環式(bicylic)アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニルおよびアリールアルコキシカルボニル基が挙げられる。これら保護基の例は、エトキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、1−アダマンチルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル、t−アミルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニルである。他の窒素保護基として、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタリル、o−ニトロフェノキシアセチル、α−クロロブチリル(chlorobutyrul)、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−ブロモベンゾイルおよび4−ニトロベンゾイル等、アシル基が挙げられる。追加的なアミン保護スキームは、Green, T. W. and Wuts, P. G. M.、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons, Inc.、494〜653頁(1999年)に記載されている。
N−保護された式(VI)の化合物は、当業者にとって公知の様々なニトロ化剤を用いてニトロ化される。妥当な条件下において式(VI)の化合物のフェニル環にニトロ基を導入することのできる任意の試薬を用いてよい。ニトロ化方法の例は、その内容が参照により本明細書に組み込まれる、March、Advanced Organic Chemistry、John Wiles & Sons、2001年、696〜699頁に見出すことができる。
一実施形態において、ニトロ化剤は、トリフルオロ無水酢酸および硝酸塩の混合物であり得る。本実施形態において、過剰量のトリフルオロ無水酢酸を用いて、式(VI)の化合物のアミノ基を保護することができる。保護ステップに続き、硝酸塩を添加して、ニトロ化混合物をin situで作製する。例えば、硝酸アンモニウムを添加して、活性のあるニトロ化剤を作製することができる。一部の実施形態において、温度が30〜40℃の間に保持されていることに注意しつつ、硝酸アンモニウムを少量、約30℃の温度で添加することができる。あるいは、N−保護された式(VI)の化合物は、強酸および硝酸塩の混合物と反応させることができる。例えば、トリフルオロ酢酸およびNHNOの混合物を用いて、N−保護された式(VI)の化合物をニトロ化することができる。
他のニトロ化剤として、他の無機ニトレート、有機ニトレート、硝酸銀/酸化トリフェニルホスフィン/臭素、ノシル酸ランタニド(lanthanide nosylates)、N−ニトロ−ピリジニウムおよびキノリニウム塩および硝酸が挙げられる。アニリンを最初に保護することなく式(VI)の化合物をニトロ化することも可能である。特別な一実施形態において、式(VI)の化合物は、0℃〜50℃の間、5℃〜50℃の間、10℃〜50℃の間、15℃〜50℃の間、20℃〜50℃の間、22℃〜50℃の間、24℃〜45℃の間、25℃〜45℃の間、27℃〜45℃の間、28℃〜45℃の間、28℃〜44℃の間、28℃〜43℃の間、28℃〜42℃の間、30℃〜45℃の間、30℃〜44℃の間、30℃〜43℃の間または30℃〜42℃の間の温度でニトロ化剤と反応させることができる。
ニトロ化されたN−保護された式(VI)の化合物は、当業者にとって公知のいずれかの方法を用いて脱保護することができる。例えば、N−トリフルオロメチルカルボニル保護された式(VI)の化合物は、HSOまたはHCl等、強酸の溶液においてN−保護された化合物を還流することにより脱保護することができる。加えて、R=Hである場合、脱保護は、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムまたは酢酸ナトリウム等、塩基の存在下、N−保護された化合物を還流することにより成し遂げることができる。ステップDの完了後、本願の式(VI)の化合物は、式(IV)
Figure 0006006235
の化合物を提供する。
ステップEにおいて、式(IV)の化合物は、パラジウム触媒の存在下、式(III)
Figure 0006006235
(式中、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基であり、B*は、
Figure 0006006235
(RおよびRはそれぞれ独立して、アルキルもしくはHである、またはORおよびORは、これらが結合しているB原子と一緒になって、場合により置換された5、6もしくは7員環を形成する)またはBFX(式中、Xは、任意の一価陽イオンである)である)のボロン酸誘導体と鈴木型カップリング反応に付される。鈴木型カップリング反応の生成物は、触媒水素化に付されて、式(II)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物を得る。
本明細書において、用語、ボロン酸誘導体は、ボロン酸、ボロン酸エステルおよびトリフルオロボレートを言う。ボロン酸およびボロン酸エステルは、基
Figure 0006006235
(RおよびRは、独立してアルキルもしくはHである、またはORおよびORは、これらが結合しているB原子と一緒になって、場合により置換された5、6もしくは7員環を形成する)を含有するいずれかのホウ素化合物を包含する。
環状ボロン酸エステルの例として、式(III)の化合物のOR、ORおよびB原子により形成された次の環
Figure 0006006235
が挙げられる。
化合物7は、特異的なボロン酸エステルである。ボロン酸誘導体のこれらの例は、RおよびRの置換パターンにおける可能なバリエーションの単なる例である。当業者であれば、多くの追加的な可能な改変を思い描くことができ、このような改変は全て、改変がパラジウム触媒による式(III)および(IV)の化合物間のカップリング反応に干渉しない限り、本願において企図される。
トリフルオロボレートは、基−BFX(式中、Xは、任意の一価陽イオンである)を含有するいずれかのホウ素化合物を包含する。一部の実施形態において、Xは、K、Na、Li、RbまたはCsであり得る。
式(II)および(III)の化合物のR、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたはヒドロキシ基であり得、ヒドロキシ基は、当業者にとって公知の保護基のいずれかで保護することができる。一実施形態において、R、RおよびRはそれぞれ、C〜Cアルキル基またはヒドロキシ基である。特別な一実施形態において、R、RおよびRはそれぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはヒドロキシであり得る。
一実施形態において、式(III)の化合物は、次の構造
Figure 0006006235
を有する。
本願は、式(IV)
Figure 0006006235
の化合物におけるブロモ基の代わりに擬ハロゲン化物(例えば、トリフレート)の使用も企図する。
カップリング反応に干渉しない他のいかなる脱離基を用いてもよい。他の脱離基として、塩化物、ヨウ化物、トシレートおよびメシレートが挙げられる。
式(III)および(IV)の化合物間の鈴木型カップリング反応において用いるパラジウム触媒は、当業者にとって公知のいずれかの適切なパラジウム触媒であり得る。式(III)および(IV)の化合物間の鈴木型カップリング反応に適切なPd触媒の例として、Pd(II)、Pd(I)およびPd(0)錯体が挙げられる。一実施形態において、本願に適切なPd(II)錯体は、一般式PdX(ホスフィン)(式中、Xは、ハロゲン化物基等、一価の負電荷をもつ基であり、本明細書におけるホスフィンは、化合物PHの1、2または3個の水素原子が、フェニル(Ph)、シクロヘキシル(Cy)、tert−ブチル(tBu)またはイソプロピル(iPr)等、対応する数の基に置き換えられた化合物のクラスを指す)を有する。本願のPd触媒に適切なホスフィンリガンドの例として、ジ−tert−ブチルメチルホスフィン、ジ−tert−ブチルネオペンチルホスフィン、ジシクロヘキシル−(2−メチルフェニル)ホスフィン、ジシクロヘキシル−(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリシクロペンチルホスフィン、tert−ブチルジフェニルホスフィン、シクロヘキシルジフェニルホスフィン、tris(4−クロロフェニル)ホスフィン、ベンジルジフェニルホスフィン、トリ(m−トリル)ホスフィン、tris(4−メトキシフェニル)ホスフィン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(dppe)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)、メソ−2,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(mbdpp)および1,3−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)プロパン(dippp)が挙げられる。別の実施形態において、ヘックアリール化反応に適切なPd触媒として、PdCl(PPh、PdCl(PCy、PdCl(PiPr、PdCl(PhCN)、Pd(N,N−ジメチルβ−アラニネート)、PdCl{PR(Ph−R’)}(式中、Rは、tert−ブチルであり、R’は、4−ジメチルアミノ基である)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、PdCl(ビス−ヒドラゾン)、二塩化[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン](3−クロロピリジル)パラジウム(II)、二塩化ジ(2−ピリジル)メタノールパラジウム、1,1’−ビス(ジtert−ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dppf)Cl)、(NHC)Pd(アリル)Cl(式中、NHCは、N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール)−2−イリデン、N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)4,5−ジヒドロイミダゾール)−2−イリデン、N,N’−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−イミダゾール)−2−イリデンおよびN,N’−ビスtert−ブチル−イミダゾール)−2−イリデン等、N−複素環カルベンである)が挙げられる。一部の実施形態において、1または複数のPdリガンドは、粒子等の基質に繋留することができる。このような触媒の例として、(Ar’PhP)PdCl(式中、Ar’基は、触媒がポリマー型パラジウム触媒であるようなポリマーの一部である)が挙げられる。別の実施形態において、本願において有用なPd(0)錯体として、Pd(ホスフィン)(例えば、Pd(PPh、Pd(PCy、Pd(PiPr、Pd(tBuP)およびtris(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)が挙げられる。さらにまた別の実施形態において、本願において有用なPd(I)触媒として、Pd(ホスフィン)(式中、Xは、ハロゲン化物等、一価陰イオンである)が挙げられる。このようなPd(I)触媒の例として、PdBr(tBuP)が挙げられる。
鈴木カップリング反応の生成物は、ステップBに表記されている条件下で触媒水素化に付される。
ステップFにおいて、式(II)の化合物は、式AまたはBの化合物で処理されて、式(I)のベンゾイミダゾール化合物を得る。
Figure 0006006235
は、場合により置換されたアルキル基、ベンジルまたはp−ニトロベンジルであってよい。特別な実施形態において、Rは、メチルまたはエチルである。
一実施形態において、式(I)の化合物は、次式
Figure 0006006235
を有する。
式(Ia)の化合物は、テトラヒドロフリル環のC−2に1個のキラル中心を含有する。このようなものとして、式(Ia)の化合物は、ラセミ混合物であり得る、あるいは化合物の2種のエナンチオマーの一方を過剰に含有することができる。
式(Ia)の化合物のラセミ混合物は、当業者にとって公知のいずれかの方法を用いることによりエナンチオマー富化することができる。本技術分野において公知のエナンチオマー富化方法の例として、エナンチオマーをジアステレオマーに変換し、ジアステレオマーの異なる物理的特性を用いてエナンチオマーを分離し、1種類のエナンチオマーを富化することが挙げられる。一部の実施形態において、式(Ia)の化合物のラセミ混合物(またはエナンチオマー過剰率の増加が望ましい、1種類のエナンチオマーに富んだ混合物)は、ラセミ混合物またはより高度なエナンチオマー富化が望ましいエナンチオマー富化された混合物から、純粋なまたはエナンチオマー富化されたエナンチオマーを単離するのに適切な分取カラムクロマトグラフィーを用いて、エナンチオマー的に富化することができる。エナンチオマー混合物が、エナンチオマー的に富化される実施形態において、2種のエナンチオマーの一方のエナンチオマー過剰率は、約5〜100%、約10〜100%、約20〜100%、約30〜100%、約40〜100%、約50〜100%、約60〜100%、約70〜100%、約80〜100%、約85〜100%、約90〜100%、約91〜100%、約92〜100%、約93〜100%、約94〜100%、約95〜100%、約96〜100%、約97〜100%、約98〜100%、約99〜100%の間または約100%であり得る。
1または複数の保護されたヒドロキシ基を含有する化合物は、当業者にとって公知の方法を用いて調製することができる。ヒドロキシ保護スキームの例は、Green, T. W. and Wuts, P. G. M.、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons, Inc.、17〜245頁(1999年)に記載されている。
本明細書における用語「アルキル」は、最大10個の炭素の直鎖および分枝鎖部分の両方を指す。本願に適切なアルキル基の例として、直鎖および分枝C1〜12アルキル基が挙げられる。本明細書において、用語「短鎖アルキル」は、最大4個の炭素原子のアルキル鎖を言う。本明細書において、「中鎖アルキル」は、5〜7個の炭素原子を有するアルキル鎖を言う。アルキル基の例として、場合により置換されていてよい、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、3−ペンチル、ヘキシルおよびオクチル基が挙げられる。
本願の方法に適切なアリール基として、C6〜14アリール、好ましくはC6〜10アリールが挙げられる。典型的なC6〜10アリール基として、フェニル、ナフチル、フェナントレニル、アントラセニル、インデニル、アズレニル、ビフェニル、ビフェニレニルおよびフルオレニル基が挙げられる。
本明細書における用語「炭素環」は、シクロアルキルおよび部分的に飽和した炭素環基を包含する。シクロアルキル基の例は、C3〜7シクロアルキルである。典型的なシクロアルキル基として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルが挙げられる。
本明細書における用語「複素環」は、飽和または部分的に飽和した3〜7員単環式または7〜10員二環式の環系を指す。複素環の環系は、炭素原子ならびにO、NおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子からなることができ、窒素および硫黄ヘテロ原子は、酸化されていてよく、窒素は、四級化されていてよく、その結果得られる化合物が安定的となるのであれば、複素環式環は、炭素または窒素原子において置換されていてよい。
アルキル、アリール、飽和または不飽和炭素環および飽和または不飽和複素環における必要に応じた置換基として、ハロ、C1〜6ハロアルキル、C6〜10アリール、C4〜7シクロアルキル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C6〜10アリール(C1〜6)アルキル、C6〜10アリール−C2〜6アルケニル、C6〜10アリール−C2〜6アルキニル、C1〜6ヒドロキシアルキル、ニトロ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、シアノ、C1〜6アシルアミノ、ヒドロキシ、スルファニル、スルホニル、スルホキシド、C1〜6アシルオキシ、C1〜6アルコキシおよびカルボキシのうち1または複数が挙げられる。
他に断りがなければ、本明細書に描写されている構造は、構造のあらゆる立体化学的形態、即ち、不斉中心毎のRおよびS立体配置を包含するものとしても意図されている。従って、単一の立体化学的アイソマーは、本化合物のエナンチオマーおよびジアステレオマー混合物と共に、本願の範囲内に収まる。1または複数の原子が、通常自然界に見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子により置き換えられている、本明細書に描写されている化合物の同位体的に標識された形態もまた、本発明の範囲内に収まる。本発明の化合物に取り込まれ得る同位体の例として、H、H、13C、14C、15N、18Oおよび17O等、水素、炭素、酸素およびフッ素の同位体が挙げられる。このような放射標識、あるいは同位体的に標識された化合物は、例えば、リサーチ・ツールまたは、治療プロファイルが改善したジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIV阻害剤として有用である。
一実施形態において、式(I)の化合物は、式(Ib)
Figure 0006006235
(式中、Rは、HまたはFである)の化合物を包含する。
別の一実施形態において、式(I)の化合物は、下に表記する化合物12および23
Figure 0006006235
(R)−1−エチル−3−(5−(2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリミジン−5−イル)−7−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)尿素または薬学的に許容されるその塩および
Figure 0006006235
(R)−1−エチル−3−(6−フルオロ−5−(2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリミジン−5−イル)−7−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)尿素または薬学的に許容されるその塩を包含する。
遊離塩基として有効であるが、式(I)の化合物は、薬学的に許容される酸付加塩として投与することができる。式(I)の化合物は、当業者に周知の方法を用いてその対応する酸付加塩に変換され得る。薬学的に許容される陰イオンを含有する式(I)の化合物の無毒性酸付加塩の例として、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩としても公知)、安息香酸塩、炭酸水素塩、酒石酸水素塩、臭化物、エデト酸カルシウム(calcium edentate)、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストル酸塩(estolate)、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコアルサニル酸塩(glycollylarsaninate)、ヘキシルレゾルシン酸塩(hexylresorcinate)、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩としても公知)、メチルブロミド、メチルニトレート、メチルスルフェート、ムチン酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パントテン酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、ポリガラクツロ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩(subacetate)、コハク酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩としても公知)およびトリエチオジド塩が挙げられる。
本願の一実施形態は、式(I)を有する化合物または薬学的に許容されるその塩の治療上有効量を哺乳動物に投与するステップを含む、それを必要とする前記哺乳動物における細菌感染症を処置する方法に関する。
本願がより完全に理解されるために、以下の実施例を示す。これらの実施例は、例示の目的だけのためのものであり、本願の範囲を限定するものとして決して解釈されるべきでない。
(実施例1)
化合物11、12および13の合成経路
スキーム2は、化合物11、12および13を調製する方法を提供する。
Figure 0006006235
(実施例1.a)
2−(2−ニトロフェニル)−2,5−ジヒドロフラン(3a)および2−(2−ニトロフェニル)−2,3−ジヒドロフラン(3b)の調製。
Figure 0006006235
1−ブロモ−2−ニトロ−ベンゼン(1)(600g、99%、2.941mol、Alfa Aesar A11686)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(62.50g、97%、147.0mmol、Alfa Aesar A12931)、1,4−ジオキサン(2.970L、Sigma−Aldrich 360481)、炭酸カリウム(812.9g、5.882mol、JT−Baker 301201)、および2,3−ジヒドロフラン(2)(1.041kg、99%、1.124L、14.70mol、Aldrich 200018)を反応容器中で混合した。撹拌混合物に窒素流を通して4時間泡立て、続いて酢酸パラジウム(II)(16.51g、73.52mmol、Strem 461780)を添加し、脱酸素化をさらに10分間継続した。窒素下で還流しながら一晩反応混合物を撹拌した(後処理されたアリコートのNMRは、アリールブロミドの完全な消費を示した)。反応混合物を冷却し、ヘキサン(1L)で希釈し、フロリジル(Florisil)(登録商標)(500g、−200メッシュ)の短いプラグを通して濾過し、EtOAcにより溶出した。濾液を減圧下で濃縮し、(2−(2−ニトロフェニル)−2,3−ジヒドロフラン(3b)は、高真空下で揮発性であり、室温で若干不安定となり得る)、(3a)および(3b)の混合物を暗褐色の油状物として得た(654.0g)。この粗物質を冷蔵庫に保存し、さらに精製することなく先に進んだ。
(実施例1.a.1)
2−(2−ニトロフェニル)−2,5−ジヒドロフラン(3a)および2−(2−ニトロフェニル)−2,3−ジヒドロフラン(3b)の不斉調製。
Figure 0006006235
1−ブロモ−2−ニトロベンゼン(50.0mg、98%、0.2426mmol、Aldrich 365424)、炭酸カリウム(67.1mg、0.4852mmol、JT−Baker 301201)、(R)−(−)−1−[(S)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルジシクロヘキシルホスフィンエタノール付加物((R)−(S)−JosiPhos、7.8mg、0.01213mmol、Strem 261210)、2,3−ジヒドロフラン(1.0mL、99%、13.08mmol、Aldrich 200018)および1,4−ジオキサン(0.98mL)を反応チューブ中で混合した。撹拌下の混合物を、窒素の流れを20分間通して泡立て、次に、酢酸パラジウム(II)(1.36mg、0.006065mmol、Strem 461780)を添加した。チューブを密封し、反応混合物を105℃で一晩撹拌した。粗反応混合物のHPLCは、臭化アリールのほとんど完全な消費ならびに2−(2−ニトロフェニル)−2,5−ジヒドロフラン(3a)および2−(2−ニトロフェニル)−2,3−ジヒドロフラン(3b)の1:1混合物の生成を示した。反応混合物を冷却し、ヘキサン(2mL)で希釈し、濾過し、酢酸エチルでリンスした。ロータリーエバポレーターにおいて濾液を濃縮して、褐色の油状物(51mg)を得た。物質は、揮発性および安定性に懸念があるため、高真空下に置かなかった。粗反応混合物は、H NMR解析により(3a)および(3b)の1:1混合物であると決定された。ヘキサン中0〜38%EtOAc(またはヘキサン中0〜100%CHCl)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより、この油状物を精製して、(3a)および(3b)の純粋な試料を得た。この試料の分析的データを次に記した。
2−(2−ニトロフェニル)−2,5−ジヒドロフラン(3a)を黄色の固体として得た(97% HPLC純度、97.0%ee)。:LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、3〜5分間、10〜90%MeOH/水勾配で溶出)M+1:192.05(3.40分間);HPLC保持時間4.2分間(YMC ODS−AQ 150×3.0mmカラム、流速1mL/分、0.1%TFAモディファイアを用いて、8分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出);分析的キラルHPLC保持時間7.4分間(主エナンチオマー)および8.1分間(副エナンチオマー)、CHIRALCEL(登録商標)OJ(登録商標)4.6×250mmカラム、流速1mL/分、30℃において、10% iPrOH/ヘキサンで溶出。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 8.02 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.64 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.45 − 7.38 (m, 1H), 6.37 − 6.30 (m, 1H), 6.11 − 6.06 (m, 1H), 6.04 − 5.98 (m, 1H), 5.02 − 4.83 (m, 2H) ppm; 13C NMR (75 MHz, CDCl) δ 146.97, 139.11, 133.95, 129.58, 128.10, 128.09, 126.78, 124.38, 84.28, 76.42 ppm; 13C DEPT NMR (75 MHz, CDCl) δ 133.95 (CH), 129.58 (CH), 128.10 (CH), 128.09 (CH), 126.78 (CH), 124.38 (CH), 84.28 (CH), 76.42 (CH) ppm。
2−(2−ニトロフェニル)−2,3−ジヒドロフラン(3b)を黄色の油状物として得た(79〜90% HPLC純度、44.0%ee)。:LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、3〜5分間、10〜90%MeOH/水勾配で溶出)M+1:192.05(3.72分間);HPLC保持時間4.8分間(YMC ODS−AQ 150×3.0mmカラム、流速1mL/分、0.1%TFAモディファイアを用いて、8分間かけて10〜90% CHCN/水勾配で溶出);分析的キラルHPLC保持時間5.96分間(主エナンチオマー)および6.35分間(副エナンチオマー)、CHIRALCEL(登録商標)OJ(登録商標)4.6×250mmカラム、流速1mL/分、30℃において、10%iPrOH/ヘキサンで溶出。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 8.08 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.65 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.48 − 7.39 (m, 1H), 6.50 (q, J = 2.4 Hz, 1H), 6.10 (dd, J = 10.9, 7.4 Hz, 1H), 4.95 (q, J = 2.5 Hz, 1H), 3.46 − 3.35 (m, 1H), 2.50 − 2.39 (m, 1H) ppm; 13C NMR (75 MHz, CDCl) δ 146.60, 144.98, 139.73, 133.93, 128.07, 127.11, 124.85, 99.29, 78.45, 38.29 ppm; 13C DEPT NMR (75 MHz, CDCl) δ 144.98 (CH), 133.93 (CH), 128.07 (CH), 127.11 (CH), 124.85 (CH), 99.29 (CH), 78.45 (CH), 38.29 (CH) ppm。
還元ステップにより3aおよび3bを行って、実施例1.b(後述)に表記する通り、2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(4)を得た。この物質の解析は、同一主エナンチオマー、全70%eeで、3aおよび3bの両方が生成されたことを明らかにした。主エナンチオマーの絶対立体化学が(R)であるか(S)であるかは不明である。
(実施例1.b)
2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(4)の調製。
Figure 0006006235
窒素下、炭素上の5%パラジウム(16.3g、50%ウェット、3.83mmol、Aldrich 330116)をParrボトル内に入れ、続いてMeOH(100mL、JT−Baker 909333)を加えた。MeOH(389mL)に溶解させた2−(2−ニトロフェニル)−2,5−ジヒドロフランおよび2−(2−ニトロフェニル)−2,3−ジヒドロフラン(3a&3b))(163g)の粗混合物をParrボトルに添加し、続いてNEt(237.6mL、1.705mol、Sigma−Aldrich 471283)を加えた。ボトルをParr振盪機に置き、Hで飽和させた。30psi Hを添加し、出発原料が完全に消費される(LCMSおよびNMRが、完全な反応を示す)までボトルを振盪した。反応混合物を窒素でパージし、セライト(Celite)(商標)を通して濾過し、EtOAcでリンスした。ロータリーエバポレーターにおいて濾液を濃縮して、褐色の油状物を得た。反応を同一スケールでさらに3回反復し、精製のためにバッチを合わせた。粗生成物を真空蒸留(約15torr)し、108〜129℃で留出物を収集して、(4)を澄んだ淡黄色の油状物として得た(427.9g、平均収率84%;98%GCMS純度)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:163.95(1.46分間)。H NMR (300 MHz, CDCl): δ 7.15 − 7.04 (m, 2H), 6.77 − 6.62 (m, 2H), 4.85 − 4.77 (m, 1H), 4.18 (s, 2H), 4.12 − 4.02 (m, 1H), 3.94 − 3.85 (m, 1H), 2.25 − 1.95 (m, 4H) ppm。
(実施例1.c)
4−ブロモ−2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(5)の調製。
Figure 0006006235
メチルtert−ブチルエーテル(MTBE、641.4mL)およびアセトニトリル(213.8mL)中の2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(4)(53.45g、327.5mmol)の溶液を2℃に冷却し、これに撹拌下、内部温度を約8℃よりも低く維持しつつ4回に分けてN−ブロモスクシンイミド(NBS、58.88g、99%、327.5mmol、Aldrich B81255)を添加した。氷水浴で30分間冷却しつつ反応混合物を撹拌した(後処理したアリコートのNMRは、出発原料の完全な消費を示した)。1N Na水溶液(330mL)を反応混合物に添加し、冷浴を除去し、20分間撹拌した。この混合物をEtOAcで希釈し、層を分離した。有機相を飽和NaHCO水溶液(2×)、水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、シリカの短いプラグを通して濾過し、EtOAcで溶出し、減圧下で濃縮して、(5)を非常に濃い琥珀色の油状物として得た(82.25g、77〜94%HPLC純度)。さらに精製することなく先に進んだ。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:242.10(2.89分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.22 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.16 (dd, J = 8.4, 2.3 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.79 − 4.73 (m, 1H), 4.15 (s, 2H), 4.10 − 4.01 (m, 1H), 3.93 − 3.85 (m, 1H), 2.26 − 2.13 (m, 1H), 2.12 − 1.97 (m, 3H) ppm。
(実施例1.d)
N−(4−ブロモ−2−ニトロ−6−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(6)の調製。
Figure 0006006235
無水トリフルオロ酢酸(455.3mL、3.275mol、Sigma−Aldrich 106232)に撹拌下2℃で、濃厚油状物として4−ブロモ−2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(5)(79.29g、327.5mmol)を、滴下漏斗(addition funnel)により、15分間かけて徐々に添加した(14℃まで反応温度上昇)。残りの油状物を無水2−メチルテトラヒドロフラン(39.6mL、Sigma−Aldrich 414247)でリンスして、反応混合物に加えた。冷浴を除去し、硝酸アンモニウム(34.08g、425.8mmol、Aldrich 467758)を添加した。反応温度は、約30分間かけて40℃まで上昇し、この時点において、冷水浴を用いて発熱を制御し、反応を室温に戻した。次に、冷浴を除去し、さらに40分間撹拌を継続した(HPLCは、残存する非ニトロ化物質をほとんど示さなかった)。この反応混合物を、撹拌下のクラッシュアイス(800g)の混合物へと徐々に注いだ。固体沈殿物を濾過により収集し、水、飽和NaHCO水溶液(pH8とする)、再度水で、そしてヘキサンで洗浄した。湿った固体を、先ず対流式オーブンにおいて50℃で数時間、続いて減圧下のオーブンにおいて40℃で一晩乾燥させ、(6)を淡褐色の固体として得た(77.86g、62%収率;98%HPLC純度)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:383.19(3.27分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 9.81 (s, 1H), 8.08 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.88 (dd, J = 9.0, 6.5 Hz, 1H), 4.17 − 4.08 (m, 1H), 4.03 − 3.95 (m, 1H), 2.45 − 2.34 (m, 1H),2.17 − 2.06 (m, 2H), 1.96 − 1.83 (m, 1H) ppm。
(実施例1.e)
4−ブロモ−2−ニトロ−6−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(6a)の調製。
Figure 0006006235
N−(4−ブロモ−2−ニトロ−6−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(6)(54.00g、140.9mmol)を1,4−ジオキサン(162mL)に溶解させ、6M NaOH水溶液(70.45mL、422.7mmol、JT−Baker 567202)を添加した。反応混合物を還流にて2日間撹拌した(HPLCは、完全な変換を示した)。混合物を冷却し、MTBE(800mL)で希釈し、水(2×200mL)、飽和NHCl水溶液、水およびブラインで洗浄した。この混合物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(6a)を濃い琥珀色の油状物として得た(40.96g、93%収率;全92%HPLCプラスNMR純度)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、3〜5分間、10〜90%MeOH/水勾配で溶出)M+1:287.28(3.44分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 8.24 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.91 (s, 2H), 4.80 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 4.14 − 4.05 (m, 1H), 3.98 − 3.90 (m, 1H), 2.36 − 2.19 (m, 1H), 2.15 − 2.01 (m, 3H) ppm。
(実施例1.f)
2−[5−(4−アミノ−3−ニトロ−5−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(8)の調製。
Figure 0006006235
4−ブロモ−2−ニトロ−6−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(6a)(40.40g、92%、129.5mmol)、1,4−ジオキサン(260mL、Sigma−Aldrich 360481)、2−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(7)(41.05g、155.4mmol)、および2.7M NaCO水溶液(143.9mL、388.5mmol)を混合した。撹拌下の混合物に窒素流を通して1時間泡立て、続いて、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(7.48g、6.47mmol、Strem 462150)を添加した。反応混合物を還流にて2時間撹拌し(HPLCは、完全な反応を示した)、冷却し、EtOAcで希釈した。混合物を水、飽和NHCl水溶液、およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、フロリジル(登録商標)の短いプラグを通して濾過し、EtOAcで溶出した。濾液を減圧下で濃縮して、暗褐色の油状物を得た。油状物をCHCl中に溶解させ、シリカゲルの短いプラグを通してCHCl、続いてEtOAcで溶出した。沈殿物が生成されるまでロータリーエバポレーターにおいて所望の画分を濃縮し、濃厚褐色スラリーを得、これをMTBEと摩砕した。濾過により固体を収集し、MTBEで洗浄し、高真空下で乾燥して、(8)を黄色の固体として得た(35.14g、99+%HPLC純度)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:345.00(2.69分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 8.88 (s, 2H), 8.36 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.09 (s, 2H), 4.92 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 4.62 (s, 1H), 4.20 − 4.11 (m, 1H), 4.03 − 3.94 (m, 1H), 2.39 − 2.26 (m, 1H), 2.23 − 2.08 (m, 3H), 1.64 (s, 6H) ppm。濾液を濃縮し、0〜80%EtOAc/ヘキサンで溶出するISCOシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(8)の2回目の収穫物(second crop)を琥珀色の固体として得た(4.46g、88%全収率;88%HPLC純度)。
(実施例1.g)
2−[5−(3,4−ジアミノ−5−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(9)の調製。
Figure 0006006235
Parrボトル中の2−[5−(4−アミノ−3−ニトロ−5−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(8)(30.10g、87.41mmol)およびTHF(90mL)の懸濁液に窒素下、MeOH(90mL、JT−Baker 909333)中の炭素上の5%パラジウム(3.01g、50%ウェット、0.707mmol、Aldrich 330116)のスラリー、続いてNEt(24.37mL、174.8mmol、Sigma−Aldrich 471283)を添加した。容器をParr振盪機に置いて、Hで飽和させた。45psi Hを添加した後、消費が完了するまで容器を振盪した(HPLCは、完全な変換を示した)。この反応混合物を窒素でパージし、セライト(商標)を通して濾過し、EtOAcでリンスした。この濾液を、2枚のP5ペーパーの間に挟み込まれた0.5ミクロンガラス繊維濾紙を通して再度濾過し、減圧下で濃縮して、(9)を淡褐色の発泡体として得た(28.96g、98%収率;93%NMR純度)。LCMS(C18カラム、5分間かけてギ酸モディファイアを用いて、10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:315.32(1.54分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 8.83 (s, 2H), 6.92 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.90 (dd, J = 7.9, 6.2 Hz, 1H), 4.72 (s, 1H), 4.18 (s, 2H), 4.17 − 4.08 (m, 1H), 3.99 − 3.89 (m, 1H), 3.46 (s, 2H), 2.34 − 2.19 (m, 1H), 2.17 − 2.05 (m, 3H), 1.63 (s, 6H) ppm。
(実施例1.h)
1−エチル−3−[5−[2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)ピリミジン−5−イル]−7−テトラヒドロフラン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]尿素(11)の調製。
Figure 0006006235
1,4−ジオキサン(160.5mL、Sigma−Aldrich 360481)に溶解させた2−[5−(3,4−ジアミノ−5−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(9)(32.10g、102.1mmol)の溶液に撹拌下、1N HSO水溶液(240mL)にNaOAc三水和物(34.5g)を溶解させることにより調製したpH3.5バッファー(240.8mL)を添加した。1−エチル−3−(N−(エチルカルバモイル)−C−メチルスルファニル−カルボンイミドイル)尿素(10)(28.46g、122.5mmol、CB Research and Development)を反応混合物に添加し、還流で一晩撹拌した(HPLCは、出発ジアミンの99%消費を示した)。この反応混合物を室温まで冷却して、飽和NaHCO水溶液(480mL)および水(120mL)の溶液に撹拌下、数回に分けて注ぎ(起泡(frothing))、pH8〜9とした。これを30分間撹拌し、固体を濾過により収集し、大量の水で中性pHとなるまで、続いてより控えめな量のEtOHで洗浄した。この固体を減圧下で乾燥させ、(11)をオフホワイトの固体として得た(34.48g、82%収率;99.4%HPLC純度)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:411.41(1.73分間)。H NMR (300 MHz, MeOD) δ 9.02 (s, 2H), 7.62 (s, 1H), 7.37 (s, 1H), 5.31 (s, 1H), 4.23 (dd, J = 14.5, 7.3 Hz, 1H), 4.01 (dd, J = 15.0, 7.1 Hz, 1H), 3.38 − 3.28 (m, 2H),2.58 − 2.46 (m, 1H),2.16 − 2.05 (m, 2H), 2.02 − 1.88 (m, 1H), 1.63 (s, 6H), 1.22 (t, J = 7.2 Hz, 3H) ppm。
(実施例1.i)
1−エチル−3−[5−[2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)ピリミジン−5−イル]−7−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]尿素(12)のキラルクロマトグラフィー単離。
Figure 0006006235
CHIRALPAK(登録商標)IC(登録商標)カラム(Chiral Technologies製)においてCHCl/MeOH/TEA(60/40/0.1)で35℃にて溶出して、1−エチル−3−[5−[2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)ピリミジン−5−イル]−7−テトラヒドロフラン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]尿素(11)(24.60g)のラセミ試料を分割し、所望のエナンチオマー(12)を白色の固体として得た(11.35g、45%収率;99+%HPLC純度、99+%ee)。分析的キラルHPLC保持時間は、6.2分間であった(CHIRALPAK(登録商標)IC(登録商標)4.6×250mmカラム、1mL/分流速、30℃)。
単結晶x線回折解析により、12の構造および絶対立体化学を確認した。密封したチューブCu K−アルファ源(Cu Kα放射線、γ=1.54178Å)およびApex II CCD検出器を備えるBruker Apex II回折計において、単結晶回折データを取得した。1/2×0.05×0.05mmの寸法を有する結晶を選択し、鉱物油を用いてきれいにし、MicroMountにマウントしてBruker APEXIIシステムの中央に置いた。逆格子空間において分離した40フレームの3個のバッチを得て、配向マトリックスおよび初期セル(cell)パラメータをもたらした。最終セルパラメータを得て、データ収集が完了した後に完全データセットに基づき精緻化した。系統的非存在および強度統計に基づき、構造を解明し、非中心対称性(acentric)P2空間群において精緻化した。
各フレーム60秒の曝露による0.5°ステップを用いて、分解能0.9Åまでの逆格子空間の回折データセットを得た。100(2)Kにおいてデータを収集した。APEXIIソフトウェアを用いて、強度の統合およびセルパラメータの精緻化を達成した。データ収集後の結晶の観察は、分解の兆候を示さなかった。図1に示す通り、構造において2個の対称性を有する独立した分子が存在し、対称性を有する独立した分子のどちらもR異性体である。
Apex IIソフトウェアを用いて、データを収集、精緻化および整理(reduce)した。SHELXS97(Sheldrick、1990)プログラム(複数可)を用いて構造を解明し、SHELXL97(Sheldrick、1997)プログラムを用いて構造を精緻化した。結晶は、P2空間群を有する単斜セルを示す。格子パラメータは、a=9.8423(4)Å、b=10.8426(3)Å、c=19.4441(7)Å、β=102.966(3)°である。体積=2022.09(12)Å
(実施例1.j)
1−エチル−3−[5−[2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)ピリミジン−5−イル]−7−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]尿素のメタンスルホン酸塩(13)の調製。
Figure 0006006235
撹拌下、無水エタノール(93.2mL)に懸濁した1−エチル−3−[5−[2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)ピリミジン−5−イル]−7−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]尿素(12)(9.32g、22.71mmol)の懸濁液を氷水浴により冷却した。メタンスルホン酸(1.548mL、23.85mmol、Sigma−Aldrich 471356)を添加し、冷浴を除去し、室温で20分間撹拌した。これをロータリーエバポレーターにおいて35℃で濃縮して濃厚スラリーとし、EtOAcで希釈し、濾過により固体を収集し、EtOAcで洗浄し、減圧下で乾燥して、(13)の最初の収穫物を白色の固体として得た(8.10g)。濾液をロータリーエバポレーターにおいて濃縮して、黄色がかったガラス状の発泡体を得、これをEtOHに溶解させ、固体スラリーとなるまで濃縮し、EtOAc/EtOと摩砕し、濾過により収集した。固体をEtOAc/EtOで洗浄し、1回目の収穫物と合わせ、減圧下で乾燥して、(13)を白色の固体として得た(9.89g、86%収率;99+%HPLC純度、99+%ee)。分析的キラルHPLCは、30℃のCHIRALPAK(登録商標)IC(登録商標)4.6×250mmカラムにおいて流速1mL/分でCHCl/MeOH/TEA(60/40/0.1)で溶出する、6.3分間の保持時間を有する1種類のエナンチオマーを示す。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:411.53(1.74分間)。H NMR (300 MHz, MeOD) δ 9.07 (s, 2H), 7.79 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 5.30 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 4.24 (dd, J = 14.6, 7.3 Hz, 1H), 4.04 (dd, J = 15.0, 7.6 Hz, 1H), 3.40 − 3.30 (m, 2H),2.72 (s, 3H), 2.65 − 2.54 (m, 1H),2.20 − 2.07 (m, 2H), 2.04 − 1.90 (m, 1H), 1.64 (s, 6H), 1.23 (t, J = 7.2 Hz, 3H) ppm。
(実施例1.l)
ワンポット脱保護/鈴木手順
2−[5−(4−アミノ−3−ニトロ−5−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(8)の調製。
Figure 0006006235
N−(4−ブロモ−2−ニトロ−6−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(6)(19.00g、49.59mmol)、2−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(7)(14.41g、54.55mmol)、2.7M炭酸ナトリウム水溶液(73.48mL、198.4mmol)および1,4−ジオキサン(190mL、Sigma−Aldrich 360481)を混合した。撹拌下の混合物を40分間窒素の流れを通して泡立て、続いて1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウムジクロロメタン付加物(2.025g、2.480mmol、Strem 460450)を添加した。還流においてN下で7時間反応混合物を撹拌し、さらに50mLの飽和炭酸ナトリウム水溶液を添加し、さらに16時間還流した。反応混合物を冷却し、次にEtOAc(500mL)および水(200mL)で希釈した。層を分離し、水相をEtOAc(200mL)で抽出した。合わせた有機相を水(500mL)、ブライン(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、Florisil(登録商標)プラグを通して濾過し、ロータリーエバポレーターにおいて濃縮して、粗物質(8)を橙色の油状物として得た。20〜90%EtOAc/ヘキサンで溶出するISCOシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(8)を橙色の固体として得た(15.00g、81〜88%純度)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90% CHCN/水勾配で溶出)M+1:345.35(2.68分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 8.88 (s, 2H), 8.36 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.09 (s, 2H), 4.92 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 4.62 (s, 1H), 4.20 − 4.11 (m, 1H), 4.03 − 3.94 (m, 1H), 2.39 − 2.26 (m, 1H), 2.23 − 2.08 (m, 3H), 1.64 (s, 6H) ppm。
(実施例2)
化合物22、23および24の合成経路
スキーム3は、化合物22、23および24を調製する方法を提供する。
Figure 0006006235
(実施例2.a)
2−(2−フルオロ−6−ニトロ−フェニル)−2,3−ジヒドロフラン(15A)および2−(2−フルオロ−6−ニトロ−フェニル)−2,5−ジヒドロフラン(15B)の調製。
Figure 0006006235
2−ブロモ−1−フルオロ−3−ニトロ−ベンゼン(14)(200.3g、98%、892.3mmol、Bosche F6657)、1,4−ジオキサン(981.5mL、Sigma−Aldrich 360481)および2,3−ジヒドロフラン(2)(341.1mL、99%、4.462mol、Aldrich 200018)を反応フラスコに充填し、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン(155.4mL、892.3mmol、Sigma−Aldrich 550043)およびブロモ(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(I)ダイマー(6.936g、8.923mmol、Johnson Matthey C4099)を加えた。この混合物を還流にて2時間撹拌した(HPLCは、出発アリールブロミドの98%消費を示した)。反応混合物を冷却し、濾過により沈殿物を除去し、EtOAcでリンスし、濾液を真空濃縮して、濃い赤褐色の半固体の油状物とした。半固体の油状物をCHClに溶解させ、シリカのプラグを通してCHClで溶出し、真空濃縮して、15Aおよび15Bの混合物を濃い琥珀色の油状物として得た(291.3g)。この粗生成物をさらに精製することなく先に進んだ。主要生成物は、2−(2−フルオロ−6−ニトロ−フェニル)−2,3−ジヒドロフラン(15A)(96%)であった:LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:210.23(3.13分間);H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.54 (dt, J = 8.0, 1.2 Hz, 1H), 7.43 (td, J = 8.2, 5.2 Hz, 1H), 7.32 (ddd, J = 9.7, 8.3, 1.3 Hz, 1H), 6.33 (dd, J = 4.9, 2.4 Hz, 1H), 5.80 (t, J = 10.9 Hz, 1H), 5.06 (q, J = 2.4 Hz, 1H), 3.18 − 3.07 (m, 1H), 2.94 − 2.82 (m, 1H) ppm。少量の生成物は、2−(2−フルオロ−6−ニトロ−フェニル)−2,5−ジヒドロフラン(15B)(4%)であった:GCMS(Agilent HP−5MS 30m×250μm×0.25μmカラム、60℃で2分間から300℃に15分間かけて加熱、流速1mL/分)M+1:210(11.95分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.47 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.43 − 7.34 (m, 1H), 7.30 − 7.23 (m, 1H), 6.21 − 6.15 (m, 1H), 6.11 − 6.06 (m, 1H), 5.97 − 5.91 (m, 1H), 4.89 − 4.73 (m, 2H) ppm。
(実施例2.b)
3−フルオロ−2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(16)の調製。
Figure 0006006235
窒素下、炭素上の5%パラジウム(37.3g、50%ウェット、8.76mmol、Aldrich 330116)をParrボトル内に入れ、続いてMeOH(70mL、JT−Baker 909333)を加えた。MeOH(117mL)に溶解させた2−(2−フルオロ−6−ニトロフェニル)−2,3−ジヒドロフランおよび2−(2−フルオロ−6−ニトロフェニル)−2,5−ジヒドロフラン(15A&15B)(186.6g、892.1mmol)の粗混合物をParrボトルに添加し、続いてNEt(124.3mL、892.1mmol、Sigma−Aldrich 471283)を加えた。ボトルをParr振盪機に置き、Hで飽和させた。45psi Hを添加した後、出発原料の消費が完了するまで反応混合物を振盪した(HPLCおよびLCMSは、完全な反応を示した)。反応混合物を窒素でパージし、セライト(商標)を通して濾過し、EtOAcでリンスした。濾液をロータリーエバポレーターにおいて濃縮して、褐色の油状物を得、これをEtOに溶解させ、水(2×)で洗浄した。エーテル相を1N HCl水溶液(5×250mL)で抽出し、これをEtO(3×)で洗浄し、続いて6N NaOH水溶液でpH12〜14となるまで塩基性化した。塩基性水相をジクロロメタン(CHCl、4×)で抽出し、合わせた有機抽出物を飽和NHCl水溶液で洗浄し、MgSOで乾燥し、CHClから25%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカのパッドを通して濾過した。所望の濾液を減圧下で濃縮して、16を淡褐色の油状物として得た(121.8g、84%GCMSプラスNMR純度)。GCMS(Agilent HP−5MS 30m×250μm×0.25μmカラム、60℃で2分間〜300℃に15分間かけて加熱、流速1mL/分)M+1:182.0(11.44分間)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:182.10(2.61分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 6.97 (td, J = 8.1, 6.3 Hz, 1H), 6.43 − 6.35 (m, 2H), 5.21 − 5.13 (m, 1H), 4.54 (s, 2H), 4.16 − 4.07 (m, 1H), 3.90 − 3.81 (m, 1H), 2.23 − 2.00 (m, 4H) ppm。次の通り、追加的な収穫物を得た。合わせたエーテル相を飽和NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、デカントし、減圧下で濃縮した。油状物を真空蒸留し(約15torr)、留出物を101〜108℃で収集した。EtOH(1容積)に溶解させた蒸留油状物の溶液に撹拌下2℃で、iPrOHにおける5M HCl(1eq)を徐々に添加した。得られた懸濁液を室温にし、EtOAc(3容積、vol/vol)で希釈し、2時間撹拌した。白色の固体を濾過により収集し、EtOAcで洗浄し、減圧下で乾燥して、生成物の2回目の収穫物をHCl塩として得た。母液を濃縮してスラリーとし、EtOAcで希釈し、固体を濾過により収集し、EtOAcで洗浄し、真空乾燥して、生成物の3回目の収穫物としてHCl塩を得た。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:182.10(2.58分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 10.73 (br.s, 3H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.33 (td, J = 8.2, 5.9 Hz, 1H), 7.13 − 7.05 (m, 1H), 5.26 (dd, J = 9.0, 6.5 Hz, 1H), 4.38 − 4.28 (m, 1H), 4.00 − 3.91 (m, 1H), 2.59 − 2.46 (m, 1H), 2.30 − 1.95 (m, 3H) ppm。3回の収穫物の全収率は、76%であった。
(実施例2.c)
4−ブロモ−3−フルオロ−2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(17)の調製。
Figure 0006006235
メチルtert−ブチルエーテル(1.456L)およびアセトニトリル(485mL)中の3−フルオロ−2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(16)(131.9g、92%、669.7mmol)の溶液を−20℃まで冷却し、これに撹拌下、N−ブロモスクシンイミド(120.4g、99%、669.7mmol、Aldrich B81255)を3回に分けて添加して、約−15℃を下回る反応温度を維持した。完全に添加した後、撹拌を−15〜−10℃で30分間継続した。後処理したアリコートのH NMRは、出発アニリンの96%消費を示した。さらに4.82gのNBSを反応混合物に添加し、−10℃でさらに30分間撹拌した。1N Na水溶液(670mL)を反応混合物に添加した。冷浴を除去し、混合物を20分間撹拌し、次にEtOAcで希釈した。層を分離した。有機相を飽和NaHCO水溶液(2×)、水、およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、デカントし、減圧下で濃縮して、濃い琥珀色の油状物を得た。残渣をヘキサンで希釈し、25%EtOAc/ヘキサンから50%EtOAc/ヘキサンでシリカの短いプラグを通して溶出した。所望の濾液を真空濃縮して、17を濃い琥珀色の油状物として得た(182.9g、90%収率;86%NMR純度)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%AcN/水勾配で溶出)M+1:260.12(3.20分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.15 (dd, J = 8.6, 7.6 Hz, 1H), 6.30 (dd, J = 8.7, 1.3 Hz, 1H), 5.19 − 5.12 (m, 1H), 4.58 (s, 2H), 4.16 − 4.07 (m, 1H), 3.90 − 3.81 (m, 1H), 2.23 − 1.99 (m, 4H) ppm。
(実施例2.d)
N−(4−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロ−2−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(18)の調製。
Figure 0006006235
無水トリフルオロ酢酸(565.3mL、4.067mol、Sigma−Aldrich 106232)に撹拌下2℃で、ニートの4−ブロモ−3−フルオロ−2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(17)(123.0g、86%、406.7mmol)を濃厚油状物として、滴下漏斗により約20分間かけて徐々に添加した(反応温度は13℃まで上昇)。残りの油状物を無水THF(35mL)でリンスして反応混合物に入れた。冷浴を除去し、反応液を35℃に加熱し、続いてNHNO(4.88g×20回、1.22mol、Sigma−Aldrich A7455)を2.5時間かけて数回に分けて添加し、必要なときのみ氷水浴を用いて反応温度を30〜41℃の間に維持して、発熱を制御した。完全に添加した後、反応混合物をさらに10分間撹拌した(HPLCは、反応99%完了を示した)。これをクラッシュアイス(1.23kg)に徐々に注ぎ、1時間撹拌して、濾過性の固体沈殿物を生成させ、これを収集し、水、控えめな量の飽和NaHCO水溶液で、再度水で(pH7となるまで)洗浄した。対流式オーブンにおいて一晩40℃、続いてオーブンにおいて減圧下で50℃一晩生成物を乾燥させて、18をベージュ色の固体として得た(152.5g、90%収率;96%HPLC純度)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:401.30(3.41分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 10.56 (s, 1H), 8.19 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 5.22 (dd, J = 10.3, 6.4 Hz, 1H), 4.22 (dd, J = 15.8, 7.2 Hz, 1H), 3.99 (dd, J = 16.1, 7.5 Hz, 1H), 2.50 − 2.38 (m, 1H), 2.22 − 2.11 (m, 2H), 1.86 − 1.71 (m, 1H) ppm。
(実施例2.e)
4−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロ−2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(19)の調製。
Figure 0006006235
反応フラスコにN−(4−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロ−2−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(18)(242.3g、604.1mmol)、1,4−ジオキサン(1.212L)、および水性2M硫酸(362.4mL、724.9mmol)を充填し、還流させて5日間撹拌した(HPLCは、98%変換を示した)。反応混合物を冷却し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO水溶液で中和し、層を分離し、水相をEtOAcで再度抽出した(2×)。合わせた有機相をブライン(2×)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、真空濃縮して、19を緑褐色の固体として得た(181.7g、94%収率;95%HPLC純度)。この生成物をさらに精製することなく次のステップを行った。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:305.20(3.63分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 8.35 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.45 (s, 2H), 5.23 − 5.16 (m, 1H), 4.23 − 4.14 (m, 1H), 3.93 − 3.84 (m, 1H), 2.31 − 1.96 (m, 4H) ppm。
(実施例2.f)
2−[5−(4−アミノ−2−フルオロ−5−ニトロ−3−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(20)の調製。
Figure 0006006235
1,4−ジオキサン(4.20L、Sigma−Aldrich 360481)中の4−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロ−2−テトラヒドロフラン−2−イル−アニリン(19)(525.0g、1.721mol、Bridge Organics Co.)の溶液に撹拌下、NaHCOの1.2M水溶液(4.302L、5.163mol)を添加した。撹拌下の混合物に窒素流を通して2時間泡立て、続いて2−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(7)(545.4g、2.065mol、Bridge Organics Co.)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウムジクロロメタン付加物(42.16g、51.63mmol、Strem 460450)を添加した。反応混合物を還流させながら一晩撹拌し、冷却し、EtOAc(8.4L)で希釈し、層を分離した。有機相を飽和NHCl水溶液、続いてブラインで洗浄した。水相をEtOAc(4L)で再度抽出し、この有機抽出物をブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSOで乾燥し、フロリジル(登録商標)の短いプラグを通して濾過し、EtOAcで溶出し、濾液をロータリーエバポレーターにおいて濃縮して、暗褐色の湿った固体を得た。これをCHClに溶解させ、シリカゲルのパッド上にロードし、ヘキサン、続いて25%EtOAc/ヘキサン、続いて50%EtOAc/ヘキサンで溶出した。ロータリーエバポレーターにおいて所望の濾液を濃縮して濃厚懸濁液とし、固体を濾過により収集し、MTBEと摩砕し、真空乾燥させて、20を鮮黄色の固体として得た(55.8%収率、90〜97%HPLC純度)。濾液を濃縮し、上述の精製を反復して、20の2回目の収穫物を鮮黄色の固体として得た(19.7%収率)。濾液を再度濃縮して、暗褐色の油状物を得、これをトルエンおよび最小CHClと共にシリカカラム上にロードした。これをEtOAc/ヘキサン(0%〜50%)により溶出した。所望の画分を濃縮してスラリーとし、MTBE/ヘキサンで希釈した。固体を濾過により収集し、最小MTBEで洗浄して、20の3回目の収穫物を鮮黄色の固体として得た(4.9%収率)ところ、3回の収穫物から80%の全収率が得られた。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:363.48(2.95分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 8.84 (d, J = 1.6 Hz, 2H), 8.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.62 (s, 2H), 5.31 − 5.24 (m, 1H), 4.63 (s, 1H), 4.27 − 4.18 (m, 1H), 3.97 − 3.87 (m, 1H), 2.33 − 2.05 (m, 4H), 1.64 (s, 6H) ppm。
(実施例2.g)
2−[5−(4,5−ジアミノ−2−フルオロ−3−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(21)の調製。
Figure 0006006235
窒素下、炭素上の5%パラジウム(14.21g、50%ウェット、3.339mmol、Aldrich 330116)をParrボトル内に入れ、続いて、MeOH(242mL、JT−Baker 909333)およびNEt(46.54mL、333.9mmol、Sigma−Aldrich 471283)を加えた。2−[5−(4−アミノ−2−フルオロ−5−ニトロ−3−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(20)(121.0g 333.9mmol)を熱したTHF(360mL)に溶解させ、冷却し、反応混合物に添加し、さらに1回のTHF(124mL)で20の残量をリンスした。ボトルをParr振盪機に置き、Hで飽和させた。45psi Hを添加した後、20の消費が完了する(HPLCおよびLCMSが、完全な反応を示す)までボトルを振盪した。この反応混合物を窒素でパージし、セライト(商標)を通して濾過し、EtOAcでリンスした。これを、ペーパー(ガラスマイクロファイバー)を通して再濾過し、濾液を真空濃縮した。反応を同一スケールでさらに3回反復し、バッチを合わせて、21を褐色の固体として得た(447g、99%収率;93%HPLC純度)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:333.46(1.79分間)。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 8.81 (d, J = 1.4 Hz, 2H), 6.69 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 5.27 − 5.20 (m, 1H), 4.73 (s, 1H), 4.70 (s, 2H), 4.23 − 4.14 (m, 1H), 3.94 − 3.86 (m, 1H), 3.22 (s, 2H), 2.32 − 2.22 (m, 1H), 2.18 − 1.99 (m, 3H), 1.63 (s, 6H) ppm。
(実施例2.h)
1−エチル−3−[6−フルオロ−5−[2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)ピリミジン−5−イル]−7−テトラヒドロフラン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]尿素(22)の調製。
Figure 0006006235
2−[5−(4,5−ジアミノ−2−フルオロ−3−テトラヒドロフラン−2−イル−フェニル)ピリミジン−2−イル]プロパン−2−オール(21)(111.3g、334.9mmol)および1,4−ジオキサン(556.5mL、Sigma−Aldrich 360481)の懸濁液に撹拌下、1−エチル−3−(N−(エチルカルバモイル)−C−メチルスルファニル−カルボンイミドイル)尿素(10)(93.36g、401.9mmol、CB Research and Development)を添加し、続いてNaOAc三水和物(158.1g)を1NのHSO水溶液(1.100L)に溶解させることにより調製したpH3.5バッファー(1.113L)を加えた。反応混合物を還流させて一晩撹拌し(HPLCは、完全な変換を示した)、室温に冷却し、撹拌下の飽和NaHCO(2.23L)水溶液に数回に分けて注いで(起泡を最小限にするため)、pH8〜9とした。得られた混合物を30分間撹拌し、固体を濾過により収集し、大量の水で洗浄して中性pHとし、次により控えめな量のEtOHで洗浄した。固体を減圧下で乾燥させて、22をオフホワイトの黄色がかった固体として得た(135.2g、94%収率;99%HPLC純度)。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:429.58(2.03分間)。H NMR (300 MHz, MeOD) δ 8.95 (d, J = 1.6 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 5.38 (br.s, 1H), 4.27 (dd, J = 14.9, 7.1 Hz, 1H), 4.01 (dd, J = 15.1, 7.0 Hz, 1H), 3.37 − 3.29 (m, 2H), 2.55 (br.s, 1H), 2.19 − 2.07 (m, 2H), 2.02 − 1.82 (br.s, 1H), 1.63 (s, 6H), 1.21 (t, J = 7.2 Hz, 3H) ppm。
(実施例2.i)
1−エチル−3−[6−フルオロ−5−[2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)ピリミジン−5−イル]−7−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]尿素(23)のキラルクロマトグラフィー単離。
Figure 0006006235
CHIRALPAK(登録商標)IC(登録商標)カラム(Chiral Technologies製)において25℃でCHCl/MeOH/TEA(60/40/0.1)で溶出して、1−エチル−3−[6−フルオロ−5−[2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)ピリミジン−5−イル]−7−テトラヒドロフラン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]尿素(22)(133.60g)のラセミ試料を分割し、所望のエナンチオマー23をオフホワイトの固体として得た(66.8g、45%収率;99.8%HPLC純度、99+%ee)。分析的キラルHPLC保持時間は、7.7分間であった(CHIRALPAK(登録商標)IC(登録商標)4.6×250mmカラム、流速1mL/分、30℃)。固体を2:1EtOH/EtO(5容積)に懸濁し、10分間撹拌し、濾過により収集し、2:1EtOH/EtOで洗浄し、減圧下で乾燥して、白色の固体を得た(60.6g)。
単結晶X線回折解析により、23の構造および絶対立体化学を確認した。密封したチューブCu K−アルファ源(Cu Kα放射線、γ=1.54178Å)およびApex II CCD検出器を備えるBruker Apex II回折計において、単結晶回折データを取得した。0.15×0.15×0.10mmの寸法を有する結晶を選択し、鉱物油を用いてきれいにし、MicroMountにマウントし、Bruker APEXIIシステムの中央に置いた。逆格子空間において分離した40フレームの3回のバッチを得て、配向マトリックスおよび初期セルパラメータをもたらした。最終セルパラメータを得て、完全データセットに基づきデータ収集が完了した後に精緻化した。系統的非存在および強度統計に基づき構造を解明し、中心を外れたP2空間群において精緻化した。
各フレーム30秒間の曝露による0.5°ステップを用いて、0.85Åの分解能まで逆格子空間の回折データセットを得た。100(2)Kにおいてデータを収集した。APEXIIソフトウェアを用いて、強度の統合およびセルパラメータの精緻化を達成した。データ収集後の結晶の観察は、分解の兆候を示さなかった。図2に示す通り、構造において2個の対称性を有する独立した分子が存在し、対称性を有する独立した分子のどちらもR異性体である。
Apex IIソフトウェアを用いてデータを収集、精緻化および整理した。SHELXS97(Sheldrick、1990)プログラム(複数可)を用いて構造を解明し、SHELXL97(Sheldrick、1997)プログラムを用いて構造を精緻化した。結晶は、P2空間群を有する単斜セルを示す。格子パラメータは、a=9.9016(2)Å、b=10.9184(2)Å、c=19.2975(4)Å、β=102.826(1)°である。体積=2034.19(7)Å
(実施例2.j)
1−エチル−3−[6−フルオロ−5−[2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)ピリミジン−5−イル]−7−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]尿素のメタンスルホン酸塩(24)の調製。
Figure 0006006235
ジクロロメタン(60mL、J.T.Baker 931533)および無水エタノール(15mL、Pharmco−AAPER 111000200)に懸濁した1−エチル−3−[6−フルオロ−5−[2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)ピリミジン−5−イル]−7−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]尿素(23)(15.05g、35.13mmol)の懸濁液に撹拌下、メタンスルホン酸(2.392mL、36.89mmol、Sigma−Aldrich 471356)を添加した。清澄な溶液が観察されるまで室温で撹拌した。約1時間かけてヘプタン(300mL)を徐々に添加し、固体沈殿物を濾過(Whatman GF/Fガラスマイクロファイバーペーパー上に置かれたWhatman qualitative#3ペーパーを使用)により収集した。真空オーブンにおいて減圧下で一晩40℃にて乾燥して(硫酸カルシウムおよび水酸化カリウムでデシケートし)、24を白色の固体として得た(13.46g、99+%HPLC純度、99+%ee)。分析的キラルHPLCは、CHIRALPAK(登録商標)IC(登録商標)4.6×250mmカラムにおいて、流速1mL/分、30℃でCHCl/MeOH/TEA(60/40/0.1)により溶出して、8.6分間の保持時間を有する1種のエナンチオマーを示す。濾液から、白色の固体生成物24の2回目の収穫物(4.36g、98%HPLC純度、99+%ee)を得た。LCMS(C18カラム、ギ酸モディファイアを用いて、5分間かけて10〜90%CHCN/水勾配で溶出)M+1:429.58(2.03分間)。H NMR (300 MHz, MeOD) δ 9.00 (d, J = 1.6 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 5.39 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 4.30 (dd, J = 14.9, 6.9 Hz, 1H), 4.03 (dd, J = 14.8, 7.7 Hz, 1H), 3.40 − 3.31 (m, 2H), 2.72 (s, 3H), 2.70 − 2.60 (m, 1H), 2.21 − 2.08 (m, 2H), 1.98 − 1.84 (m, 1H), 1.65 (s, 6H), 1.22 (t, J = 7.2 Hz, 3H) ppm。

Claims (19)

  1. 式(I)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HもしくはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物または薬学的に許容されるその塩を調製する方法であって、前記方法は、
    式(II)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン化合物を提供するステップと、
    前記式(II)のフェニルピリミジン化合物を、式AまたはB
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換された飽和もしくは不飽和炭素環または場合により置換された飽和もしくは不飽和複素環である)の尿素誘導体と反応させて、式(I)の化合物を得るステップと、
    前記式(I)の化合物を適切な酸と場合により反応させて、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を得るステップと、
    を含む、方法。
  2. が、メチル、エチル、ベンジルまたはp−ニトロベンジルである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記反応が、ジオキサンおよびバッファーの混合物において75℃〜125℃で行われる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記バッファーが、pH3.5バッファーであり、前記反応が、還流において行われる、請求項3に記載の方法。
  5. 式(II)のフェニルピリミジン化合物を提供する前記ステップが、式(IV)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)のフェニルテトラヒドロフラン誘導体を提供するステップと、
    極性溶媒中においてパラジウム触媒の存在下、前記式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を式(III)
    Figure 0006006235

    (式中、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基であり、Bは、
    Figure 0006006235

    (RおよびRはそれぞれ独立して、アルキルもしくはHである、またはORおよびORは、これらが結合しているB原子と一緒になって、場合により置換された 5、6もしくは7員環を形成する)またはBFX(Xは、任意の一価陽イオンである)である)のボロン酸誘導体と反応させて、式(V)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン化合物を得るステップと、
    前記式(V)のフェニルピリミジン化合物を適切な還元剤で処理して、前記式(II)のフェニルピリミジン化合物を得るステップと、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  6. が、
    Figure 0006006235

    (式中、環の炭素原子のそれぞれは、非置換であっても、1または2個のメチルまたはエチル基で置換されていてもよい)からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. が、
    Figure 0006006235

    である、請求項6に記載の方法。
  8. 式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を提供する前記ステップが、式(VI)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、
    前記式(VI)の化合物を適切なニトロ化剤でニトロ化して、前記式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を得るステップと、
    を含む、請求項5に記載の方法。
  9. 式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を提供する前記ステップが、式(VI)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、
    前記式(VI)の化合物のアミノ基をアミノ保護基により保護して、アミノ保護された化合物を得るステップと、
    前記アミノ保護された化合物を適切なニトロ化剤によりニトロ化して、アミノ保護されたニトロ化合物を得るステップと、
    前記アミノ保護されたニトロ化合物を脱保護して、前記式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を得るステップと、
    を含む、請求項5に記載の方法。
  10. 式(II)のフェニルピリミジン化合物を提供する前記ステップが、式(V)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン誘導体を適切な還元剤により還元して、前記式(II)の化合物を得るステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記式(VI)の化合物をニトロ化する前記ステップが、強酸の存在下、0℃〜0℃で前記式(VI)の化合物をNHNOと反応させて、化合物(IV)を得るステップを含む、請求項9に記載の方法。
  12. 式(VI)の化合物を提供する前記ステップが、式(VII)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、
    極性非プロトン溶媒中において前記式(VII)の化合物を臭素化剤と反応させて、前記式(VI)の化合物を得るステップと、
    を含む、請求項9に記載の方法。
  13. 前記式(VII)の化合物が、エナンチオマー富化されている、請求項12に記載の方法。
  14. 式(VII)の化合物を提供する前記ステップが、式(VIIIa)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)の化合物および式(VIIIb)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)の化合物からなる群から選択されるジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を提供するステップと、
    前記ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を還元剤で処理して、前記式(VII)の化合物を得るステップと、
    を含む、請求項12に記載の方法。
  15. ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を提供する前記ステップが、式(IX)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)の化合物を提供するステップと、
    パラジウム触媒の存在下、前記式(IX)の化合物を2,3−ジヒドロフランで処理して、前記ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を得るステップと、
    を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 式(II)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物。
  17. 式(V)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物。
  18. 式(I)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HもしくはFであり、R、RおよびRはそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルもしくは場合により保護されたヒドロキシル基である)の化合物または薬学的に許容されるその塩を調製する方法であって、
    式(VIIIa)または式(VIIIb)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)のジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を提供するステップと、
    前記式(VIIIa)または(VIIIb)の化合物を還元剤と反応させて、式(VII)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)の化合物を得るステップと、
    極性非プロトン溶媒中において前記式(VII)の化合物を臭素化剤と反応させて、前記式(VI)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)の化合物を得るステップと、
    前記式(VI)の化合物を適切なニトロ化剤によりニトロ化して、前記式(IV)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を得るステップと、
    極性溶媒中においてパラジウム触媒の存在下、前記式(IV)のフェニルテトラヒドロフラン化合物を式(III)
    Figure 0006006235

    (式中、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基であり、B は、
    Figure 0006006235

    (R およびR はそれぞれ独立して、アルキルもしくはHである、またはOR およびOR は、これらが結合しているB原子と一緒になって、場合により置換された5、6もしくは7員環を形成する)またはBF X(Xは、任意の一価陽イオンである)である)のボロン酸誘導体と反応させて、式(V)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFであり、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン化合物を得るステップと、
    前記式(V)のフェニルピリミジン化合物を適切な還元剤で処理して、前記式(II)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFであり、R 、R およびR はそれぞれ独立して、場合により置換されたアルキルまたは場合により保護されたヒドロキシル基である)のフェニルピリミジン化合物を得るステップと、
    前記式(II)のフェニルピリミジン化合物を式AまたはB
    Figure 0006006235

    (式中、R は、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換された飽和もしくは不飽和炭素環または場合により置換された飽和もしくは不飽和複素環である)の尿素誘導体と反応させて、式(I)の化合物を得るステップと、
    前記式(I)の化合物を適切な酸と場合により反応させて、前記式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を得るステップと、
    を含む、方法。
  19. 式(VIIIa)または(VIIIb)のジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物を提供する前記ステップが、パラジウム触媒の存在下、式(IX)
    Figure 0006006235

    (式中、Rは、HまたはFである)の化合物を2,3−ジヒドロフランと反応させて、前記ジヒドロフラニルニトロベンゼン化合物(VIIIa)または(VIIIb)を得るステップを含む、請求項18に記載の方法。
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