以下、本発明の好ましい実施の形態を、容器処理システムの一つであるラベル装着システムを例に、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係るラベル装着システムの外観を示す斜視図であり、図2は、同ラベル装着システムを上から見た図であり、図3は、同ラベル装着システムを正面から見た図である。図4は、ラベル装着システムに適用されるラベル基材の構成を示す図である。
ラベル装着システム1は、有機的に結合されたボトル供給装置2、ラベル供給装置3、ロータリー型のラベル装着装置4、ボトル搬出装置5及びラベル供給調整装置6を備える。
ボトル供給装置2は、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの合成樹脂からなる多数のボトルタイプの容器B(以下、「ボトルB」という。)を所定のボトル間隔DB[mm]で連続的にラベル装着装置4に供給する。
ラベル供給装置3は、ボトル供給装置2がボトルBをラベル装着装置4に供給する周期TBと同一の周期でシート状に折り畳まれたラベルLを連続的に生成し、各ラベルLをラベル装着装置4に供給する。ラベル供給装置3は、帯状のラベル基材LS(図4参照)を所定の速度v1[mm/秒]でラベル切断位置P0(図8参照)に搬送し、周期TBでラベル基材LSを切断することによりラベルLを連続的に生成する。ラベル供給装置3は、生成した各ラベルLを速度v1よりも速い所定の速度v2[mm/秒]ラベル装着装置4に供給する。
ラベル基材LSは、図4に示すように、同一の絵柄(ラベルL)が一定間隔で印刷されたポリエステル系樹脂やポリエチレン系樹脂などからなる帯状の熱収縮フィルム(シュリンクフィルム)を筒状に整形し、シート状に折り畳んだものである。ラベル基材LSにはラベルL同士の間にクリア部CLが設けられ、そのクリア部CLの中央位置が正規のカット位置Cに設定されている。
ラベル装着装置4は、ボトル供給装置2からボトル間隔DBで供給されるボトルBを所定の円軌道上に搬送しながらそのボトルBにラベル供給装置3から供給されるラベルLを装着する。
ボトル搬出装置5は、ラベル装着装置4でラベルLが装着されたボトルB(ラベル付きボトルB)を受け取り、後工程に搬出する。
ラベル供給調整装置6は、ラベル装着システム1の運転中にラベル装着不良が発生したとき、その不良が発生するまでに運転開始時若しくは前回の不良が発生した時からラベル装着の処理された本数m[本]に基づき算出される不良率RNG=(1/m)×100[%]が所定の閾値RTHより大きい場合にラベル供給装置3におけるラベル基材LSの走行ラインの位置(以下、単に「走行ライン」という。)とラベル装着装置4におけるラベルLの開口量の2つのパラメータが不適正であるとして両パラメータの適正値を求め、ラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量をその適正値に自動的に調整する。
すなわち、ラベル供給調整装置6は、ラベル装着システム1の運転中にラベル装着不良が発生すると、前回のラベル装着不良の発生時(運転開始後の場合は運転開始時)からそのラベル装着不良が発生した時(1本目のラベル装着不良が発生した時)までのラベル装着処理数mに対する不良率RNGを監視し、RNG>RTHであれば、ラベル装着システム1のラベル装着処理状態は規定のラベル装着状態(RNG≦RTHでラベル装着処理をしている状態)から外れたシステム不良の状態にある、すなわち、ラベル装着処理状態の適否に直接影響を与える(不良率RNGに直接影響を与える)ラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の2つのパラメータが不適正であると判定する。そして、ラベル供給調整装置6は、運転を停止することなく2つのパラメータの適正値を探索する処理に移行し、適正値が見つかると、2つのパラメータを自動的にその適正値に変更してラベル装着システム1のラベル装着処理状態を規定のラベル装着状態に戻す処理をする。
ラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の適正値は、ラベル装着処理の不良率RNG[%]が閾値RTH[%]未満となるパラメータ値である。不良率RNGは、ラベル装着処理数NMに対する「不良」と判定されたラベル装着不良数NNGの比(NNG/NM)をパーセントで表わしたものとして定義されるが、ラベル装着システム1は、作業者が操作表示装置10(図24参照)で設定した処理速度(例えば、650本/分)でボトルBへのラベル装着処理を連続的に行うから、時系列上のラベル装着処理数NMの取り方によって不良率RNGが異なる。
不良率RNGが閾値RTH以上であるときにラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の現在設定値を「不適正」として検出する場合、ラベル装着処理数NMを比較的大きい値に設定すると(例えば、数千本単位でラベル装着処理数NMを設定すると)、ラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の現在設定値の不適正な状態の検出が遅れるという不都合が生じる。一方、ラベル装着処理数NMを比較的小さい値に設定すると(例えば、数十本単位でラベル装着処理数NMを設定すると)、ラベル装着処理数NMよりも大きい間隔でラベル装着不良が繰り返し発生するような場合は、ラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の現在設定値の不適正な状態を検出することができないという不都合が生じる。
本実施形態では、作業者によって設定される閾値RTHに応じてラベル装着処理数NMを数百本単位で設定している。すなわち、本実施形態では、NM=100/RTHによりラベル装着処理数NMを設定している。従って、例えば、作業者が操作表示装置10でRTH=0.2[%]を設定すると、ラベル装着処理数NMは100/0.2=500[本]に設定される。
本実施形態に係るラベル装着システム1は、ラベル供給調整装置6を備える点に顕著な特徴を有する。ラベル供給調整装置6の構成及び動作の詳細は後述する。
図1〜図3において、ラベル装着装置4を基準に見ると、正面視でボトル供給装置2はラベル装着装置4の手前左側に配置され、ボトル搬出装置5はラベル装着装置4の手前右側に配置されている(図2,図3参照)。ラベル供給装置3は、正面視でラベル装着装置4の右側上部に配置されている。ラベル供給装置3は、原反からラベル基材LSを繰り出し、そのラベル基材LSをラベル切断位置P0(図8参照)に搬送して切断する機構を備えるが、図1〜図3では、ラベル基材LSを原反からラベル切断位置P0に搬送する部分の機構は省略している。
ラベル装着装置4は、時計回りに回転するリング状の支持盤40を備える。この支持盤40には周縁に沿って30個のボトルBを保持するボトル保持部401(図10〜図12参照)が等間隔(角度で12°間隔)で設けられている。各ボトル保持部401には吸引孔が設けられ、その吸引孔はパイプ401a(図10参照)によって図示省略の真空ポンプなどの吸引装置に接続されている。ラベル装着システム1の運転中はボトル保持部401の吸引動作が行われており、ボトル供給装置2から供給されるボトルBは、その底面が吸着によって各ボトル保持部401に保持される。
各ボトル保持部401の上部にラベル装着ヘッド41(図10〜図12参照)が設けられている。ラベル装着ヘッド41は、ラベル供給装置3から供給されるシート状に折り畳まれたラベルLを受け取り、当該ラベルLを筒状に開いて各ボトル保持部401に保持されているボトルBに被せるようにして装着する。
図2において、リング状の支持盤40の中心から右方向を回転の基準方向Prとし、この基準方向Prの線上でラベル装着ヘッド41が通過する位置を各ラベル装着ヘッド41の回転基準位置αとすると、その回転基準位置αの所定の高さ位置にラベル受取位置P1(図8参照)が設けられている。回転基準位置αから時計回り(支持盤40が回転する方向)に回転角「+θ°」を取ると、+12°の方向にラベル装着ヘッド41がボトルBにラベルLを装着するラベル装着位置P2が設けられ、+60°の方向にボトル搬出装置5にボトルBを受け渡すボトル搬出位置P3が設けられ、+120°の方向にボトル供給装置2からボトルBを受け取るボトル受取位置P4が設けられている。
ボトル供給装置2は、多数のボトルBを一列に並べて搬送するベルトコンベア20と、ベルトコンベア20で搬送される多数のボトルBにボトル間隔DBを設けるスクリュー21と、スクリュー21によってボトル間隔DBで搬送される各ボトルBを受け取ってラベル装着装置4のボトル受取位置P4に搬送するスターホイール22とを備える。
スクリュー21は、ベルトコンベア20の下流端部に設けられ、スターホイール22はスクリュー21の後端部とラベル装着装置4の間に配置されている。スターホイール22には、周縁に等間隔で16個のネッククランパ(図示省略)が設けられている。スターホイール22は、上面視で反時計周りに回転する。スターホイール22は、クランプ位置P6でスクリュー21によって搬送される各ボトルBのネックを各ネッククランパでクランプし、ラベル装着装置4のボトル受取位置P4まで搬送すると、各ボトルBを開放してラベル装着装置4のボトル保持部401に受け渡す。
ボトル搬出装置5は、ラベル装着装置4からラベル付きボトルBを受け取るボトル受取ユニット50と、このボトル受取ユニット50で受け取ったボトルBを後工程に搬送するベルトコンベア51とを備える。ボトル受取ユニット50は、ベルトコンベア51の前端部とラベル装着装置4の間に配置されている。
ボトル受取ユニット50は、図示省略の回転軸に放射状に設けられた16個のボトルクランプ部材50aを有し、各ボトルクランプ部材50aでラベル付きボトルBを受け取る。ボトル受取ユニット50は、上面視で反時計周りに回転する。ボトル受取ユニット50は、ラベル装着装置4によりボトル搬出位置P3に搬送された各ラベル付きボトルBを各ボトルクランプ部材50aで受け取り、ベルトコンベア51の搬出位置P7まで搬送する。
多数のボトルBは、正面視で、ベルトコンベア20により左側から右側に搬送され、スクリュー21でボトル間隔DBが設定された後、スターホイール22に受け渡され、当該スターホイール22でラベル装着装置4のボトル受取位置P4に搬送される。ボトル受取位置P4に搬送されたボトルBはラベル装着装置4の支持盤40のボトル保持部401に保持され、当該支持盤40の回転によってボトル搬出位置P3まで搬送される。支持盤40のボトル保持部401に保持されたボトルBは、ボトル搬出位置P3に搬送されるまでの間に当該ボトルBの上部に設けられたラベル装着ヘッド41によってラベルLが装着される。支持盤40によってボトル搬出位置P3に搬送されたラベル付きボトルBは、ボトルクランプ部材50aに受け渡され、ボトル受取ユニット50の回転によってベルトコンベア51の搬出位置P7まで搬送される。そして、ラベル付きボトルBはベルトコンベア51によって再び左側から右側に後工程に向けて搬送される。
次に、ラベル供給装置3の構成と動作について、図5〜図9を用いて説明する。
ラベル供給装置3には、ラベル供給装置3のラベル基材LSから各ラベルLを切り離してラベル装着装置4に供給する部分(以下、「ラベル生成ユニット」という。)の上流側に原反から繰り出されるラベル基材LSをラベル生成ユニットに導く搬送経路が設けられている。搬送経路はラベル基材LSをガイドする複数のローラや搬送用の駆動ローラ等によって構成され、その搬送経路上の適所にエッジコントローラ30が配設されている。
エッジコントローラ30は、ラベル装着装置4におけるラベル装着処理の不良率RNGが閾値RTH以上になった場合に、ラベル供給調整装置6が不良率RNGを閾値RTHより小さくするラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の組合せをサーチする際の走行ラインの適正値のサーチと当該走行ラインを適正値に保持する制御を行う。
図5はエッジコントローラ30を横から見た図で、ローラR1,R2,R3はラベル基材LSをガイドするローラである。エッジコントローラ30は、基本構成として、ラベル基材LSのエッジを検出するセンサ301、ラベル基材LSの走行ラインを幅方向に調整するための一対のローラ302,303及びセンサ301の検出信号に基づきローラ302,303の調整動作を制御する制御装置304を備える。
ラベル基材LSは、原反から繰り出されてラベル生成ユニットまでの搬送経路上に設けられているローラR1,R2,R3等のガイド用のローラと搬送用の駆動ローラ(図示省略)や走行ライン調整用のローラ302,303に一定の張力で架け渡され、張力が掛った状態で長手方向に沿ってラベル生成ユニット側に搬送される。
ラベル基材LSの搬送速度v1は、v1=Dc/TB(Dcはカット位置Cの間隔(カット長)、TBはラベル基材LSの切断周期)で表わされるから、例えば、ラベル装着システム1のラベル装着速度を600本/分、カット長Dcを150[mm]とすると、TB=60/600=1/10[秒/本]より、ラベル基材LSは、搬送経路上をv1=150×10=1500[mm/秒]の高速度で搬送される。このため、ラベル基材LSの幅方向の中心のライン(走行ライン)は、高速搬送中に正規の走行ライン(以下、「基準走行ライン」という。)に対して幅方向に微小変動をする。走行ラインはラベル基材LSの幅方向の両端(エッジ)のラインと平行であるから、搬送中のラベル基材LSのエッジの幅方向の位置を検出することにより走行ラインの基準走行ラインに対するずれ方向とずれ量が分かる。以下の説明では、ラベル基材LSのエッジが走行するラインをラベル基材LSの走行ラインとして説明する。
センサ301は、図6に示すように、搬送中のラベル基材LSの一方のエッジEの幅方向の位置x(ラベル基材LSの走行ラインの位置)を検出するセンサである。センサ301は、コの字型のケースに複数対の発光素子と受光素子とが発光面と受光面とを向かい合わせて配列されたフォトインタラプタ(Photo-interrupter)で構成される。センサ301は、走行ライン調整用のローラ302よりも上流側の適所に、ラベル基材LSの一方のエッジ(図6では走行方向に対して左側のエッジ)を挟むように配設されている。
センサ301の検出信号は、制御装置304に入力される。図7に示すように、センサ301からはラベル基材LSの幅方向に直線状の受光信号が出力されるが、ラベル基材LSによって遮光された部分には受光信号が出力されないので、制御装置304では、受光レベルが階段状に変化する位置xSがラベル基材LSの走行ラインの位置として検出される。
ラベル基材LSは、ラベル装着システム1の運転準備作業で仮運転をして、作業者によりラベル基材LSがカット位置Cで切断され、かつ、ラベル基材LSが基準走行ライン上を走行するようにラベル供給装置3にセットされる。ラベル基材切断位置P0で回転刃32b(図8参照)がラベル基材LSのカット位置Cを切断するように調整するのは、ラベル基材LSから各ラベルLを正確に切り離すための調整である。
ラベル供給装置3は、ラベル基材LSを高速搬送しながらラベル基材切断位置P0で切断してラベルLを生成し、そのラベルLをラベル移送部33(図8参照)で更に高速度でラベル受取位置P1まで直線的に搬送するので、ラベル基材LSの走行ラインが基準走行ラインからずれると、そのずれはテイクアップ部材423がラベルLを受け取った際のテイクアップ部材423におけるラベルLの受取位置の幅方向のずれとして現れる。テイクアップ部材423における幅方向の正規の受取位置は、ラベルLの幅方向の中心WL0(図9参照)がテイクアップ部材423の受取面の幅方向の中心WT0(図9参照)に一致する位置である。
従って、ラベル基材LSの基準走行ラインは、搬送中のラベル基材LSの幅方向の中心WL0が走行するラインがテイクアップ部材423の受取面の幅方向の中心WT0に一致するラインである。本実施形態では、ラベル基材LSのエッジEの走行ラインによってラベル基材LSの走行ラインを制御するので、制御装置304には、図7に示すように、作業者によってエッジEの基準走行ラインの位置xO(センサ301のx方向の検出位置における基準走行ラインの位置。以下、「基準走行位置xO」という。)が予め設定されている。
制御装置304は、センサ301の検出信号によってエッジEの位置xSを検出すると、基準走行位置xOを基準とした検出位置xSの相対的な位置xE=xS−xOを演算し、その演算値xEをラベル基材LSの現在の走行ラインの位置とする。図7の例では、xE<0であるから、ラベル基材LSの走行ラインは基準走行ラインから外側にe=|xS−xO|だけずれていることになる。
走行ライン調整用の一対のローラ302,303には、図示はしていないが、水平面内でローラ軸を傾斜させる駆動機構が設けられている。ローラ302,303の各ローラ軸を基準方向M(ラベル基材LSの走行ラインに対して垂直の方向)に対して同一方向に傾けると、ラベル基材LSの走行ラインが変化する。図6において、傾斜角θの+方向を基準方向Mに対して反時計回りとし、−方向を基準方向Mに対して時計回りとすると、ローラ302,303の各ローラ軸M1,M2をそれぞれ平行状態にして反時計回り(−θ方向)に傾けると、ラベル基材LSの走行ラインが左側に変化し(エッジEの走行ラインが外側に変化し)、時計回り(+θ方向)に傾けると、ラベル基材LSの走行ラインが右側に変化する(エッジEの走行ラインが内側に変化する)。
ラベル基材LSの走行ラインの変化量は、ローラ302,303の各ローラ軸M1,M2の傾斜角θの大きさに比例するから、制御装置304は、走行ラインの補正データが入力されると、その補正データを傾斜角θのデータに変換し、その傾斜角θに基づいて駆動機構の動作を制御して一対のローラ302,303の各ローラ軸M1,M2を傾斜させ、これによりラベル基材LSの走行ラインを変化させる(走行ラインを補正する)。制御装置304は、例えば、+A[mm]の補正データが入力されると、+Aの補正データを傾斜角+θAに変換し、一対のローラ302,303の各ローラ軸M1,M2を基準方向Mに対して反時計回りに角度θAだけ傾け、−A[mm]の補正データが入力されると、−Aの補正データを傾斜角−θAに変換し、一対のローラ302,303のローラ軸を基準方向Mに対して時計回りに角度θAだけ傾ける。
図8は、ラベル供給装置3のラベル生成ユニットの構成を示す図である。図9は、ラベル供給装置3からラベル装着装置4にラベルLを受け渡す構成を示す図である。
ラベル生成ユニットは、ラベル基材LSをラベル切断位置P0に繰り出すラベル基材繰出部31と、ラベル基材LSを切断するラベル基材切断部32と、切断されたラベルLを吸着してラベル受取位置P1に移送するラベル移送部33と、ラベル移送部33におけるラベルLの吸着を補助する吸着補助部34と、ラベル移送部33から移送される各ラベルLをラベル受取位置P1でラベル装着装置4のラベル受取部材に受け渡すラベル受渡部35とを備える。ラベル基材繰出部31、ラベル基材切断部32、ラベル移送部33及びラベル受渡部35は、この順に垂直下方向に配置されている。また、吸着補助部34は、ラベル移送部33に対向配置されている。
ラベル基材繰出部31は、周面が圧接された駆動ローラ31aと従動ローラ31bからなる。ラベル基材繰出部31は、両ローラ31a,31bの間にラベル基材LSを挟み込み、駆動ローラ31aを所定の回転速度で回転させてラベル基材LSをラベル切断位置P0に繰り出す。ラベル基材繰出部31がラベル基材LSを繰り出す搬送速度は上述した搬送速度v1である。
ラベル基材切断部32は、ラベル切断位置P0に固定された固定刃32aとこの固定刃32aに対向して回転可能に配置された回転刃32bで構成され、回転刃32bが回転してラベル切断位置P0を通過する毎に当該回転刃32bと固定刃32aによってラベル基材LSを切断する。回転刃32bは、周期TBで1回転する。ラベル基材繰出部31は、周期TBでカット長Dcだけラベル基材LSを繰り出すから、ラベル切断位置P0での回転刃32bの切断タイミングとラベル基材LSのカット位置Cがラベル切断位置P0を通過するタイミングが一致していれば、ラベル基材LSの各カット位置Cが周期TBで切断される(すなわち、各ラベルLが周期TBで生成される)ことになる。
ラベル移送部33は、切り離されたラベルLの幅方向の両端部を一対のフィードベルト331で吸着し、当該フィードベルト331を下方向に移動させることによりラベルLをラベル受取位置P1に移送する。ラベル切断位置P0の下流側とラベル受取位置P1の上流側にガイドローラ333とガイドローラ334が配置されている。一方のガイドローラ333,334と他方のガイドローラ333,334に対してそれぞれ三角形を描くように駆動プーリ332が設けられている。一方のフィードベルト331は、一方の駆動プーリ332、ガイドローラ333及びガイドローラ334に掛け渡され、他方のフィードベルト331は、他方の駆動プーリ332、ガイドローラ333及びガイドローラ334に掛け渡されている。
一対のフィードベルト331にはそれぞれ長手方向に沿って所定の間隔で多数の吸着孔331a(図9参照)が設けられ、各フィードベルト331の垂直に走行する部分の背面に吸引チャンバー335が配置されている。各フィードベルト331は、図8において、駆動プーリ332によって時計回りに回転される。
ラベル移送部33は、ラベル基材繰出部31のラベル基材LSを搬送する搬送速度v1よりも速い搬送速度v2で各ラベルLを搬送する。搬送速度v2を搬送速度v1より高速にすることによりラベル移送部33の搬送経路を移動するラベルL同士にラベル間隔ΔDが生じ、これによりラベル受取位置P1でラベルL同士が重複するという不都合が防止される。
吸着補助部34は、フィードベルト331の吸引孔331aと吸引チャンバー335によるラベルLのフィードベルト331への吸着を補助する。吸着補助部34は、無端ベルトによるラベルLのフィード機構で構成され、無端ベルト341、駆動プーリ342及び3個のガイドローラ343,344,345を含む。ラベル移送部33のフィードベルト331がラベルLの幅方向に対して2個設けられるのに対応して吸着補助部34のフィードベルト341も各フィードベルト331に対応して2個設けられている。
吸着補助部34の3個のガイドローラ343,344,345のうち、上段のガイドローラ343はラベル移送部33のガイドローラ343の近接位置に離間させて配置されている。一方、中段のガイドローラ344と下段のガイドローラ345はそれぞれ吸引チャンバー335の中央に対して上寄りの位置と下寄りの位置に当該吸引チャンバー335に接するように配置されている。駆動プーリ342は、図8において、反時計回りにラベル移送部33の駆動プーリ332と同一の速度で回転する。
吸着補助部34は、中段のガイドローラ344と下段のガイドローラ345の区間の無端ベルト341をフィードベルト341に吸着されたラベルLに圧接することによりフィードベルト341のラベルLの吸引力を補助し、ラベルLが当該フィードベルト341から離脱することを防止する。
ラベル移送部33は、フィードベルト331がラベル切断位置P0の真下からラベル受取位置P1まで吸引動作をしながら直線的に速度v2で移動することにより、ラベル基材切断部32でラベル基材LSから切り離された各ラベルLを吸着により受け取り、ラベル間隔ΔDを設けて順次、ラベル受取位置P1まで移送する。このラベルLの移送動作では、移送経路の中間部分で吸着補助部34の無端ベルト341がラベルLをフィードベルト331側に押し付けるので、フィードベルト331からラベルLが離脱することはない。
ラベル受渡部35は、ラベル移送部33と同一のフィードベルトによるラベルLの移送構成を有し、当該ラベル移送部33の下側に配置されている。ラベル受渡部35の配設位置がラベル受取位置P1になっている。ラベル受渡部35は、図9に示すように、ラベルLの幅方向の中央に配置された1個のフィードベルト351によりラベル移送機構が構成される。ラベル受渡部35では、ラベル移送部33の下側のガイドローラ334をフィードベルト351の駆動プーリとして利用している。このため、フィードベルト351は、上下のガイドローラ352,353とラベル移送部33の下側のガイドローラ334とに掛け渡されている。
ラベル移送部33の下側のガイドローラ334とラベル受渡部35の下側のガイドローラ353の間に吸引チャンバー354が設けられている。フィードベルト341にも幅方向の中央部に長手方向に沿って所定の間隔で多数の吸着孔351aが設けられている(図9参照)。吸引チャンバー354には図示省略のチューブ等の吸引管によって図示省略の真空ポンプ等の吸引装置に接続されている。
ラベル移送部33の駆動プーリ332による回転力はフィードベルト331とラベル移送部33の下側のガイドローラ334によってラベル受渡部35のフィードベルト351に伝達されるので、フィードベルト351はフィードベルト331と同一の速度でラベルLをラベル受取位置P1に移送する。
ラベル受渡部35には、ラベルLがラベル受取位置P1に移送されたことを検出するラベル検出センサ36が設けられている。ラベル検出センサ36は光センサからなり、吸引チャンバー354の所定の高さ位置を臨む位置に設けられている。この位置はラベル受取位置P1に対応するものである。ラベル受取位置P1を上から下に移動すると、ラベル検出センサ36は当該ラベルLを相対的に上下方向に走査することになるので、ラベル検出センサ36から出力される当該ラベルLの走査信号のうち、上辺を抽出することにより、ラベルLがラベル受取位置P1に移送されたことが検出される。
ラベル装着部4の各ラベル装着ヘッド41には、図12に示すように、一対の棒状のテイクアップ部材423が取り付けられたラベル受取ユニット42が設けられている。一対のテイクアップ部材423の間隔は、一対のフィードベルト331の間隔とほぼ同じに設定されている。ラベル受取位置P1において、テイクアップ部材423のラベルLに当接する面には複数の吸引孔423aが設けられている。テイクアップ部材423は、ラベル受取位置P1を横方向に通過してラベル受渡部35からラベルLを受け取り、そのラベルLを吸着によって保持する。
次に、ラベル装着ヘッド41について、図10〜図18を用いて簡単に説明する。
図10は、ラベル装着装置4を横から見た図、図11はラベル装着ヘッド41の構成を示す正面図、図12は同ラベル装着ヘッド41の構成を示す側面図である。また、図13はラベル受取ユニット42の構成を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。図14はラベル装着ユニット43の構成を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。また、図15は図12のX−X線に沿った断面図であり、図16は図12のY−Y線に沿った断面図である。また、図17はカムの高さ切換機構を示す上面図であり、図18はカムの高さ切換機構を示す側面図である。
ラベル装着ヘッド41は、ラベル供給装置3から供給されるシート状のラベルLを受け取るラベル受取ユニット42と、ラベル受取ユニット42が受け取ったシート状のラベルLを筒状に開らいてボトルBの胴部に被せるようにして装着するラベル装着ユニット43とを備える。ラベル装着ユニット43とラベル受取ユニット42は、取付部材431と取付部材421とによってそれぞれ支持フレーム411に昇降可能に取り付けられている。支持フレーム411には角型のガイドレール411aが設けられており、図15に示すように、このガイドレール411aに取付部材431の一方の側面に設けられた嵌合部材431aの凹部が上下動可能に装着されている。取付部材421の一方の側面にも同様の嵌合部材が設けられ、その嵌合部材の凹部がガイドレール411aに上下動可能に装着されている。
ラベル受取ユニット42の昇降動作は、カム機構422によって行われる。カム機構422は、取付部材421に取り付けられたカムフォロア422aと第1円筒体7Aに設けられたカム溝422bとで構成される。ラベル装着ユニット43の昇降動作は、カム機構432によって行われる。カム機構432は、取付部材431に取り付けられたカムフォロア432aと第1円筒体7Aに設けられたカム溝432bとで構成される。第1円筒体7Aは、30個のラベル装着ヘッド41が配設されている円周の内側に配置されている(図10参照)。
ラベル受取ユニット42とラベル装着ユニット43の昇降動作をカム機構によって制御するのは、ラベル受取ユニット42とラベル装着ユニット43の支持盤40の基準方向Prからの回転位置によって高さ位置を制御するためである。
ラベル受取ユニット42のカムフォロア422aは第1円筒体7Aのカム溝422bに嵌装され、ラベル装着ユニット43のカムフォロア432aは第1円筒体7Aのカム溝432bに嵌装されている。カム溝422b,432bは、第1円筒体7Aの周面上に所定の波形を描くように形成されている。支持盤40が回転すると、ラベル装着ヘッド41が第1円筒体7Aの周面に沿って移動するので、その周回移動によりカムフォロア422a,432aがそれぞれカム溝422b,432bに沿って移動し、これによりラベル受取ユニット42とラベル装着ユニット43が所定の昇降動作を周期的に繰り返す。
ラベル受取ユニット42及びラベル装着ユニット43が周期的に繰り返す昇降動作の軌跡の高さ方向における位置は、第1円筒体7Aを上下させることによって調整することができる。第1円筒体7Aを上下動させる駆動機構については後述する。
ラベル受取ユニット42の取付部材421には、図12に示すように、上側に平行に延びる一対の棒状のテイクアップ部材423が取り付けられている。一対のテイクアップ部材423のラベルLを受け取る面には一列に吸引孔423aが設けられている。両テイクアップ部材423は、図示省略のパイプによって真空ポンプなどの吸引装置に接続されており、ラベル受取位置P1でラベルLを受け取るときには吸引動作が行われている。従って、一対のテイクアップ部材423がラベル受渡部35のフィードベルト351と交差してラベルLを受け取ると、そのラベルLのテイクアップ部材423における受取位置は吸着によって保持される。
ラベル装着ユニット43の取付部材431には、上面視で中央部が開口された直方体形状の本体433が取り付けられている。本体433は、図15に示すように、環状の上側ベース433aと下側ベース433bを上下方向に所定の間隔を設けて連結板と連結ロッドで結合した枠体である。上側ベース433aの下面の4つの隅部には、先端が内側に屈曲した鉤形の開閉アーム434A〜434D(図16参照)が外側に開閉可能に取り付けられている。4つの開閉アーム434A〜434Dの先端部にそれぞれ下方向に延びる4本の吸引杆435A〜435Dが取り付けられている。各吸引杆435A〜435Dの基部には図示省略のチューブ等の吸引管によって図示省略の真空ポンプ等の吸引装置に接続され、各吸引杆435A〜435Dの内側の側面には一列に吸引孔435aが設けられている(図14(b)参照)。従って、各吸引杆435A〜435Dは、吸着によってラベルLを保持することができる。
図16に示すように、本体433の取付部材431側(以下、本体433の取付部材側を「内側」という。)にある1組の開閉アーム434A,434Cと本体433の先端側(以下、本体433の先端側を「外側」という。)にある1組の開閉アーム434B,434Dは、閉状態では両鉤形の先端面が本体433の開口の幅方向の中心線N上で接触し、開状態では両鉤形の先端面が中心線Nから互いに離れる。
従って、内側の開閉アーム434A,434Cと外側の開閉アーム434B,434Dが閉動作を行うと、内側の2本の吸引杆435A,435Cと外側の2本の吸引杆435B,435Dとが互いに近接してラベルLを挟む動作を行い、この状態で吸引しながら内側の開閉アーム434A,434Cと外側の開閉アーム434B,434Dが開動作を行うと、内側の吸引杆435A,435Cと外側の吸引杆435B,435Dとが互いに離間してラベルLを開く動作を行う。
本体433の上面には、4個の開閉アーム434A〜434Dに開閉動作を行わせるための開閉機構436が設けられている。開閉機構436で4個の開閉アーム434A〜434Dに開閉動作をさせることによって4本の吸引杆435A〜435Dが上述したラベルLを挟み、筒状に広げるという動作を行う。
図15に示すように、開閉機構436は、4個の鉤形の開閉アーム434A〜434Dのうち、図15において上側の開閉アーム434A,434Bと下側の2個の開閉アーム434C,434Dに対してそれぞれ左右方向に移動可能な2個のラック437A,437Bを備える。内側の2個の開閉アーム434A,434Cの回転軸にはそれぞれセクタ歯車438a,438cが固着されている。セクタ歯車438aは上側のラック437Aに連結され、セクタ歯車438cは下側のラック437Bに連結されている。
一方、外側の2つの開閉アーム434B,434Dの回転軸には、図16に示すように、下側ベース433bの近傍位置でそれぞれ平歯車438e,438fが固着されている。図16において上側の開閉アーム434Bの平歯車438eがセクタ歯車438bの回転軸に固着された平歯車438gに連結され、下側の開閉アーム434Dの平歯車438fがセクタ歯車438dの回転軸に固着された平歯車438hに連結されている。また、図15に示すように、セクタ歯車438bは上側のラック437Aに連結され、セクタ歯車438dは下側のラック437Bに連結されている。
この構成により、ラック437A,437Bを外側に移動させると、開閉アーム434Aと開閉アーム434Dは時計回りに回転し、開閉アーム434Bと開閉アーム434Cは反時計回りに回転するので、内側の開閉アーム434Aと開閉アーム434Cは閉動作を行い、外側の開閉アーム434Bと開閉アーム434Dも閉動作を行う。すなわち、4本の吸引杆435A〜435Dは閉動作を行う。
逆に、ラック437A,437Bを内側に移動させると、開閉アーム434Aと開閉アーム434Dは反時計回りに回転し、開閉アーム434Bと開閉アーム434Cは時計回りに回転するので、4本の吸引杆435A〜435Dは開動作を行う。
開閉機構436には、ラック437A,437Bにそれぞれ外側に向かう方向(4本の吸引杆435A〜435Dを閉じる方向)の付勢力を常時付与するためのバネ439A,439Bと、ラック437A,437Bの位置を4本の吸引杆435A〜435Dが閉じる「閉位置」と4本の吸引杆435A〜435Dが開く「開位置」とに切り換えるためのカム部材44(図14(b)参照)が設けられている。図14(b)において、カム部材44を下方向に移動させると、ラック437A,437Bがバネ439A,439Bの付勢力に抗して内側に移動し、「開位置」に設定される。逆に、カム部材44を上方向に移動させると、ラック437A,437Bがバネ439A,439Bの付勢力によって外側に移動し、「閉位置」に設定される。
開閉機構436には、カム部材44を上下動させるためにカム機構45が設けられている。4本の吸引杆435A〜435Dの開閉動作もラベル装着ユニット43の基準方向Prからの回転位置によって制御する必要があるので、開閉機構436のカム機構45もラベル装着ユニット43の昇降動作と同様に当該開閉機構436に設けられたカムフォロア45aと第2円筒体7Bに形成されたカム溝45bによって構成されている。なお、図15に示すように、ラック437A,437Bの内側の端部にそれぞれカム部材44の下端のカム面が当接するカムフォロア44aが設けられ、カム部材44が上昇すると、ラック437A,437Bが外側に移動して「閉位置」に設定され、カム部材44が下降すると、ラック437A,437Bが内側に移動して「開位置」に設定される。
第2円筒体7Bは、第1円筒体7Aと同一の断面形状(円形)を有し、図10に示すように、第1円筒体7Aの上側に上下動可能に設けられている。第1円筒体7Aと第2円筒体7Bに対して、第1円筒体7Aと第2円筒体7Bを一体的に上下動させる第1の駆動機構8と、第2円筒体7Bだけを上下動させる第2の駆動機構9が設けられている。
第1の駆動機構8は、第1円筒体7Aに形成されたカム溝422b,432bの高さ位置(すなわち、ラベル受取ユニット42及びラベル装着ユニット43が周期的に繰り返す昇降動作の軌跡の高さ位置)を調整するための駆動機構である。第2の駆動機構9は、カム溝422b,432bに対するカム溝45bの高さ方向における相対的な位置を微調整するための駆動機構である。
第1円筒体7Aに対して第2円筒体7Bだけを相対的に上昇させると、第2円筒体7bにおけるカム溝45bの高さ位置の変動範囲の最下位の位置がカム溝422b,432bに対して上昇する。カム溝45bの高さ位置の変動範囲の最下位の位置は、カム部材44が下降する最低の位置に対応し、カム部材44の下降位置によって「開位置」での4本の吸引杆435A〜435Dの開口量が決定される。
すなわち、第2の駆動機構9によってカム溝422b,432bに対するカム溝45bの高さ方向における相対的な位置を上昇させると、図19に示すように、各吸引杆435A〜435Dの「閉位置」から「開位置」までの回転角φが小さくなり、ラベルLの開口量Sを小さくすることができ、下降させると、各吸引杆435A〜435Dの「閉位置」から「開位置」までの回転角φが大きくなり、ラベルLの開口量Sを大きくすることができる。
従って、第2の駆動機構9は、ラベル装着装置4におけるラベル装着処理の不良率RNGが閾値RTH以上になった場合に、ラベル供給調整装置6が不良率RNGを閾値RTHより小さくするラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の適正値をサーチする際のラベルLの開口量Sの適正値のサーチと当該ラベルLの開口量Sを適正値に保持する制御を行う。
第1の駆動機構8は、図17,図18に示すように、4本の脚体46の上部に水平に固定された一対の支持部材47に設けられている。第1の駆動機構8は、駆動力を発生するモータ801と、4個の送りネジ装置802と、モータ801の駆動力を4個の送りネジ装置802に伝達する無端ベルト803と、送りネジ装置802によって上下動する可動板804と、第1円筒体7Aが取り付けられる4本の中空の支持棒805とで構成される。
送りネジ装置802は、棒状の送りネジ802aと内径にその送りネジ802aに螺合するナットが形成されたプーリ802bとで構成される。4個の送りネジ装置802のプーリ802bは、一対の支持部材47の上面適所に回転自在に取り付けられ、各プーリ802bのナットに螺合する送りネジ802aが支持部材47の上面に軸受けを介して回転自在に取り付けられている。4本の送りネジ802aの上端には可動板804が固定されている。4個の送りネジ装置802は一対の支持部材47の上面に四角形を形成するように取り付けられている。
一対の支持部材47で挟まれた中間部分の適所に図示省略の取付部材によってモータ801が配設され、モータ801のロータと4個の送りネジ装置802のプーリ802bに無端ベルト803が架け渡されている。4本の支持棒805は、一対の支持部材47の送りネジ装置802より外側の位置に当該支持部材47を貫通させて上下動可能に取り付けられている。4本の支持棒805の上端は可動板804の下面に固定されている。
第1の駆動機構8は、可動板804を上下動させることによって4本の支持棒805を同時に上下動させる構成である。図17において、例えば、モータ801を時計回りに回転させると(4個の送りネジ装置802の各プーリ802bを時計回りに回転させると)、4個の送りネジ装置802の各送りネジ802aが同時に上昇して(可動板804が上昇して)4本の支持棒805が同時に上昇する。逆に、モータ801を反時計回りに回転させると、4個の送りネジ装置802の各送りネジ802aが同時に下降して(可動板804が下降して)4本の支持棒805が同時に下降する。
第1円筒体7Aの内側の上端と下端にはそれぞれ4本の支持棒805に向かって延びる4個のアーム70a(図10参照)が設けられ、各アーム70aの先端には円形のリングが形成されている。各リングの内径は支持棒805の外形と略同じサイズである。4本の支持棒805の中間位置と下端には抜け防止用の鍔805a,805bが形成されており、第1円筒体7Aの8個のアーム70aのリングに各支持棒805を嵌入させる形で第1円筒体7Aが4本の支持棒805に取り付けられている。
第1円筒体7Aは重量が重いので、自重による第1円筒体7Aの下方移動を各支持棒805の鍔805a,805bが規制することによって第1円筒体7Aが4本の支持棒505の下部に保持されている。すなわち、各アーム70aの上側のリングが各支持棒505の上側の鍔805aに当接し、各アーム70aの下側のアーム70aのリングが各支持棒505の下側の鍔805bに当接して第1円筒体7Aの下方移動が規制され、これにより第1円筒体7Aが4本の支持棒805の下部に保持されている。
第2円筒体7Bの内側の上端と下端にもそれぞれ4本の支持棒805に向かって第1円筒体7Aと同様の4個のアーム70bが設けられており、各アーム70bには円形のリングが形成されている。そして、第1円筒体7Aと同様に、第2円筒体7Bの4対のアーム70bのリングに4本の支持棒805をそれぞれ嵌入させる形で第2円筒体7Bが4本の支持棒475に取り付けられている。第2円筒体7Bは、第1円筒体7Aの上側に重ねるようにして嵌入されているので、自重による第2円筒体7Bの下方移動は第1円筒体7Aの上側のアーム70aによって規制され、これにより第2円筒体7Bが4本の支持棒805の第1円筒体7Aの上側に保持されている。
第1円筒体7Aと第2円筒体7Bは、第1の駆動機構8によって4本の支持棒805を上下動させると、第1円筒体7Aと第2円筒体7Bが一体となって上下動する。すなわち、第1の駆動機構8の4個の送りネジ装置802の各送りネジ802aを反時計回りに回転させると、4本の支持棒805が同時に上昇して第1円筒体7Aと第2円筒体7Bが一体的に上昇し、時計回りに回転させると4本の支持棒805が同時に下降して第1円筒体7Aと第2円筒体7Bが一体的に下降する。
第2の駆動機構9は、図17,図18に示すように、駆動力を発生するモータ901と、4個の送りネジ装置902と、モータ901の駆動力を4個の送りネジ装置902に伝達する無端ベルト903とで構成される。送りネジ装置902は、支持棒805の上端から管内に挿入された棒状の送りネジ902aとその送りネジ902aに螺合するナットが形成されたプーリ902bとで構成される。各支持棒805の送りネジ902aの下端が臨む側面には高さ方向の長孔805c(図10参照)が設けられ、送りネジ902aの下端部が長孔805cを通る固定部材902cによって第2円筒体7Bの上側のアーム70bの先端に固定されている。
4個のプーリ902bは、4本の支持棒805の上端にそれぞれ軸受けによって回転自在に取り付けられている。そして、図17の下側の2本の支持棒805で挟まれた中間部分の適所に図示省略の取付部材によってモータ901が配設され、そのモータ901のロータと4個のプーリ902bに無端ベルト903が架け渡されている。
第2の駆動機構9は、4個の送りネジ装置902の送りネジ902aを上下動させることによって第2の円筒体7Bの4個のアーム70bを同時に上下動させる構成である。図17において、例えば、モータ901を時計回りに回転させると(4個の送りネジ装置902の各プーリ902bを時計回りに回転させると)、4個の送りネジ装置902の各送りネジ902aが同時に上昇し、モータ901を反時計回りに回転させると各送りネジ902aが同時に下降する。
4本の送りネジ902aの下端部には固定部材902cによって第2の円筒体7Bの4個のアーム70bが固定されているので、第2の駆動機構9により4本の送りネジ902aを上下動させることによって第2の円筒体7Bだけが4本の支持棒805をガイドとして上下動する。これにより第1の円筒体7Aのカム溝422b,432bに対する第2の円筒体7Bのカム溝45aの高さ方向の相対的な位置が上下動し、4本の吸引杆435A〜435Dの「開位置」の回転角φ(すなわち、ラベルLの開口量S)が変化する。
次に、図20を用いて、ラベル装着装置4におけるラベルLのボトルBへの装着シーケンスについて説明する。
ラベル装着装置4のラベル装着ヘッド41は、(1)ラベル受取ユニット42のテイクアップ部材423でラベルLを受け取る、(2)テイクアップ部材423が受け取ったラベルLをラベル装着ユニット43の4本の吸引杆435A〜435Dに渡す、(3)4本の吸引杆435A〜435DがラベルLを筒状に開く、(4)4本の吸引杆435A〜435DがラベルLを筒状に開いた状態で下降することによりボトルBに被せるようにして装着する、という4つの動作を行うことによってボトルBにラベルLを装着する。
各ラベル装着ヘッド41は、回転基準位置αを通過するときにラベル供給装置3からラベルLを受け取る(動作(1))。ラベル受取ユニット42とラベル装着ユニット43は回転基準位置αよりも上流側の所定の位置でそれぞれの昇降範囲の最も下位の位置に下降され、その状態で回転基準位置αを通過する。その下降動作のときにラベル装着ユニット43はボトルBに対してラベルLの装着動作を行う。ラベル装着装置4が回転基準位置αを通過する時には、ラベル受取ユニット42の2本のテイクアップ部材423はラベル装着ユニット43の本体433の開口部分を下側から貫通し、当該本体433から上に出ている状態となっている。
従って、回転基準位置αでは、図20(a)に示すように、ラベル受取ユニット42の2本のテイクアップ部材423がラベル受取位置P1を通過することによってラベル供給装置3から供給されるラベルLを受け取る動作を行う。一方、ラベル装着ユニット43は、ラベル装着装置4が回転基準位置αを通過する前に行ったラベル装着動作の状態(4本の吸引杆435A〜435DがラベルLをボトルBに被せた状態)を保持している。
ラベル装着ヘッド41が回転基準位置αを通過してボトル搬出位置P3まで移動する間は、ラベル受取ユニット42は最下位の位置に保持される(図20(a)〜(d)のラベル受取ユニット42の高さ位置参照)。一方、ラベル装着ユニット43は、回転基準位置αを通過すると、直ちに4本の吸引杆435A〜435Dの吸引を解除し、4本の吸引杆435A〜435Dを開いた状態で最上位の位置に移動する。これにより、2本のテイクアップ部材423で保持されているラベルLが4本の吸引杆435A〜435Dで囲まれる状態となる(図20(b)のラベルLと4本の吸引杆435A〜435Dの位置関係参照)。
次に、4本の吸引杆435A〜435Dのうち、ラベルLに対向している2本の吸引杆435C,435Dを閉じて当該2本の吸引杆435C,435Dと2本のテイクアップ部材423でラベルLを挟み(図20(c)の状態参照)、2本の吸引杆435C,435Dの吸引を開始すると同時に2本のテイクアップ部材423の吸引を解除して2本の吸引杆435C,435DにラベルLを受け渡す(図20(d)参照。動作(2))。
なお、図20(d)のタイミングはラベル装着ヘッド41がボトル搬出位置P3を通過するタイミングで、ボトル保持部401に保持されていたラベル付きボトルBはボトル搬出装置5によって搬出されるので、図20(d)ではラベル付きボトルBが描かれていない。
次に、ラベル装着ヘッド41がボトル搬出位置P3からボトル受取位置P4に移動するまでの間にラベル受取ユニット42が最上位の位置に上昇する(図20(e)参照)。この上昇動作は、2本の吸引杆435C,435Dに受け渡されたラベルLを残りの2本の吸引杆435A,435Bで挟み、筒状に広げる動作をする際にラベル装着ヘッド41が障害となるので、ラベル受取ユニット42を退避させる動作である。
ラベル受取ユニット42の退避動作が完了すると、4本の吸引杆435A〜435Dに閉じる動作を行わせて本体433の内側の一組の吸引杆435A,435Cと外側の一組の435B,435DでラベルLの幅方向の両端部を挟み込み(図20(f)の状態参照)、全ての吸引杆435A〜435Dの吸引動作を行わせた後、4本の吸引杆435A〜435Dに開く動作を行わせる(図20(g)の状態参照)。この動作により各吸引杆435C〜435DがラベルLの幅方向の両端部を外側に引っ張るので、図20(g)に示すようにラベルLが筒型に開かれる(動作(3))。
4本の吸引杆435C〜435DによるラベルLを開く動作が完了すると、その状態を保持してラベル装着ユニット43は最下位の位置に移動し、同時にラベ受取ユニット42も最下位の位置に移動する。すなわち、ラベル受取ユニット42及びラベル装着ユニット43は同時にボトル保持部401に保持されているボトルBに向かって下降し、最下位の位置に到達すると、図20(h)に示すように、4本の吸引杆435C〜435Dで開いたラベルLがボトルBに被せられ、ボトルBへのラベルLの装着が完了する(動作(4))。
ラベル装着の完了タイミングは、ラベル装着ヘッド41が回転基準位置αを通過する前の所定のタイミングに調整されているので、その時のラベル受取ユニット42とラベル装着ユニット43の状態が保持されてラベル装着ヘッド41は回転基準位置αに戻る(図20(a)の状態参照)。従って、各ラベル装着ヘッド41は、支持盤40によってロータリーを周回する毎に、上述した図20(a)〜(h)に示す動作を行ってボトルBにラベルLを装着する。
次に、ラベル装着システム1の特徴的な構成であるラベル供給調整装置6について説明する。
ラベル供給調整装置6は、ボトルBにラベルLを装着した後の所定の位置P5(図2参照。以下、「ラベル撮影位置P5」という。)で各ラベル付きボトルBの検査部分を撮影する撮影ユニット61と、この撮影ユニット61の撮影動作を制御するとともに、撮影画像を用いた各ラベル付きボトルBのラベル装着状態の良否判定、所定数の良否判定結果に基づく不良率RNGの算出及び不良率RNGが所定の閾値RTH以上の場合のラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の適正値への自動調整の各処理を行う自動調整制御装置60(図2参照)とで構成される。なお、図1,図3では、自動調整制御装置60を省略している。
本実施形態では、ラベル撮影位置P5は、ラベル装着位置P2よりボトル間隔DBだけ下流側の位置(+24°の方向の位置)に設けられている。ラベル撮影位置P5は、ラベル装着位置P2とボトル搬出位置P3の間に任意の位置に設けることができる。
図21は、撮影ユニット61の構成を示す側面図である。
撮影ユニット61は、固体撮像素子としてCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを用いたカメラ611とラベルLが装着されたボトルBを照明する一対の照明灯612とを備える。カメラ611及び照明灯612はそれぞれ取付台613,614に固定され、両取付台613,614は固定部材によりラベル装着装置4のフレーム48に固定されている。取付台613は、カメラ611がボトルBの胴部に装着されたラベルLを正面視するように略水平に取り付けられている。
カメラ611は、ボトルBの胴部に装着されたラベルLが画面の略中央に配置される画像Gを撮影する。画像Gは、図22に示すように、ラベルLの文字の部分などのパターンマッチングによる検査が可能な図柄の画像GLが含まれる画像である。カメラ611は、自動調整制御装置60から入力されるレリーズ信号(パルス信号)によって撮影動作を行い、その撮影画像のデータを一旦カメラ本体内のメモリに保存した後、自動調整制御装置60に転送する。
照明灯612は、複数のLED等の発光素子を一列に配列した縦長の照明灯である。一対の照明灯612は、カメラ611の視野を妨害しないようにボトルBに対して左右に所定角度開いた方向に配置されている。一対の照明灯612は、ボトルBのラベルLが装着された位置を照明する。
自動調整制御装置60は、カメラ611の撮影制御と、カメラ611の撮影画像を用いてラベルLが装着されたボトルBの良否判定と、その良否判定に基づくラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の設定値(以下、「パラメータ設定値」という。)が適正であるか否かの判定と、パラメータ設定値が不適正の場合にラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の適正値(以下、「パラメータ適正値」という。)をサーチし、ラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量をそのパラメータ適正値に自動的に調整する処理とを行う。
ラベル装着システム1が設置される際、作業者はラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sの各値を変化させては複数のラベル基材LSのロットに対してラベル装着処理を行って不良率RNGを算出し、その不良率RNGが最も安定して閾値RTH未満となるラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の値をラベル装着システム1の設定値として設定する。
ラベル装着システム1では、システム設置後に大量のラベル装着処理が繰り返されると、ラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量のいずれか一方若しくは両方が変動し、これによりパラメータ設定値が不適正となる状態が生じる。
本実施形態では、不良率RNGが作業者によって操作表示装置10で設定された所定の閾値RTH以上であるか否かを判別することによってパラメータ設定値が不適正となっているか否かの検出をする。
なお、作業者が操作表示装置10で設定した閾値RTHに基づいて決定されるラベル装着処理数NMの計測を開始してから1本目のラベル装着不良が発生した本数mがNM以下であるか否かによって検出してもよい。
例えば、閾値RTH=0.2[%]に設定され、RNG≧RTHの場合はパラメータ設定値を「不適正」と判定し、RNG<RTHの場合はパラメータ設定値を「適正」と判定する場合、ラベル装着処理数NMの計測を開始してから500本を超えた任意の時点で1本目のラベル装着不良が発生したときは、NM=500の時点での不良率RNGは0[%]であり、1本目のラベル装着不良が発生した時点での不良率RNG1は必ずRNG1=(1/m)×100<0.2(但し、m>500)となる。従って、ラベル装着不良が発生することなくラベル装着処理数NMの計測値が500本になった場合は、不良率RNGを算出して閾値RTHと比較するまでもなく、パラメータ設定値を「適正」と判定することができる。
その一方、ラベル装着処理数NMの計測を開始してから500本以内の任意の時点で1本目のラベル装着不良が発生すると、その時点の不良率RNG1は必ずRNG1>0.2であり、NM=500の時点での不良率RNGは必ずRNG≧0.2となるから、いずれの時点で不良率RNGを算出し、その不良率RNGに基づきパラメータ設定値の適否を判定してもパラメータ設定値を「不適正」と判定することになる。
従って、ラベル装着処理数NMの計測を開始してから500本以内に1本目のラベル装着不良が発生すると、その時点でパラメータ設定値は「不適正」と判定し、ラベル装着不良が発生することなくラベル装着処理数NMの計測値が500本になると、パラメータ設定値は「適正」と判定し、ラベル装着処理数NMの計測値を「0」にリセットして次に500本について同様の判定処理をするようにしてもよい。
自動調整制御装置60は、ラベル装着システム1の動作を統括制御する制御装置が所定のラベル供給調整プログラムを実行するによって実現される。制御装置は、CPU(Central Process Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含むマイクロコンピュータで構成されている。
ROMには、ラベル装着システム1におけるラベル装着装置4へのボトルBとラベルLの供給、ラベル装着装置4でのボトルBへのラベルLの装着及びラベル装着装置4からラベル付きボトルBの搬出の一連の処理を制御するためのラベル装着処理プログラムとそのラベル装着処理プログラムを実行するために必要なデータが記憶されている。CPUがROMに記憶されたラベル装着処理プログラムを実行することにより、ラベル装着システム1のラベル装着処理を統括的に制御する。また、ROMには、ラベル供給調整プログラムとそのラベル供給調整プログラムを実行するために必要なデータが記憶されており、CPUがROMに記憶されたラベル供給調整プログラムを実行することにより、制御装置が自動調整制御装置60として機能する。
図23は、制御装置が自動調整制御装置60として機能する部分をブロック図で示したものである。同図において、図1〜図21に示される部材と同一の部材には同一の符号を付している。
図23に示す操作表示装置10は、作業者が制御装置にラベル装着動作に関する各種の設定(ラベル基材LSの種類やカット位置Cの間隔、ラベル装着の生産速度等)を行ったり、ラベル装着動作の状態を表示したりする部材である。ラベル供給調整処理に対しては、操作表示装置10から作業者によって不良率RNGの演算条件や、閾値RTH、ラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量を変化させてパラメータの変更値を生成する際の変更条件等の情報が入力される。
操作表示装置10は、タッチパネル式の表示部を有しており、作業者はタッチパネルに所定のタッチ操作をして所望の情報を制御装置に入力する。操作表示装置10の表示部には作業者の設定によりラベル装着動作に関する各種の情報が表示される。作業者は、例えば、ラベル装着速度やラベル装着動作の監視内容等の情報を表示させることができる。また、作業者が運転中の自動調整制御装置60によるラベル供給調整処理の表示を選択した場合は、操作表示装置10の表示部に不良率RNGの変化やラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の適正値の変化状況などが表示される。
自動調整制御装置60は、撮影制御部60a、画像解析部60b、解析データ記憶部60c、パラメータ変更値設定部60d、不良率演算部60e、パラメータ適正値設定部60f、パラメータ変更部60g及びインターフェース部60hの機能ブロックを含む。自動調整制御装置60にはインターフェース部60hを介して操作表示装置10、エッジコントローラ30、第2の駆動機構9及び撮影ユニット61が接続されている。
撮影制御部60aは、カメラ611の撮影動作を制御する。撮影制御部60aは、ラベルLが装着されたボトルBがラベル撮影位置P5に到達する毎にカメラ611にレリーズ指令信号を出力する。カメラ611は、レリーズ指令信号が入力される毎に撮影動作を行い、その撮影画像のデータを自動調整制御装置6に転送する。自動調整制御装置6に転送された撮影画像のデータは解析データ憶部60cに記憶される。
撮影制御部60aは、支持盤40の回転軸(主軸)に設けられたパルスエンコーダから出力されるパルス信号を用いてレリーズ指令信号を生成する。主軸のパルスエンコーダからは、支持盤40のボトル保持部401が回転基準位置αを通過する毎(ボトルBがボトル間隔DBだけ移動する毎)に所定数のパルス(例えば、5000パルス)が出力される。主軸のパルスエンコーダの出力パルス数をカウントすることによってボトルBがラベル撮影位置P5を通過するタイミングを知ることができる。従って、撮影制御部60aは、主軸のパルスエンコーダから出力されるパルス信号に基づきボトルBがラベル撮影位置P5を通過するタイミングでレリーズ指令信号を生成し、カメラ611に出力する。
画像解析部60bは、カメラ611から撮影画像のデータが転送される毎にその撮影画像と予め用意された基準の撮影画像(正常にラベルLが装着されたラベル付きボトルBの検査箇所を撮影した画像。以下、「基準画像」という。)とパターンマッチング手法により照合してボトルBに装着されたラベルLの装着状態を解析する。
画像解析部60bは、例えば、基準画像に対する撮影画像の上下方向のズレ量と左右方向のズレ量を算出し、それらのズレ量が所定の許容範囲内にあるか否かを判定する。画像解析部60bは、両ずれ量が許容範囲内であれば、ラベルLの装着状態は「良」と判定し、いずれか一方又は両方のズレ量が許容範囲外であれば、ラベルLの装着状態は「不良」と判定し、その判定結果を解析データ記憶部60cに記憶された撮影画像のデータに対応付けて記憶する。
解析データ記憶部60cは、RAM内の所定の領域に設けられる記憶領域である。解析データ記憶部60cは、所定の枚数分(例えば、100枚分)の記憶容量を有し、最新のものからその枚数分の撮影画像のデータと解析データとが保存される。
画像解析部60bで1本目のラベル装着不良の判定結果が出ると、その判定結果が出るまでのラベル装着処理数NMが500[本]を超えていれば、自動調整制御装置60は、ラベル装着処理数NMの計測値を「0」にリセットして同様の処理を繰り返すが、ラベル1本目の装着不良の判定結果が500[本]以内であれば、自動調整制御装置60は、パラメータ変更値設定部60d、不良率演算部60eおよびパラメータ適正値設定部60fによってパラメータ適正値をサーチし、パラメータ変更部60gによってラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量をパラメータ適正値に変更する。
パラメータ変更値設定部60dは、画像解析部60bで1本目のラベル装着不良の判定結果が出たときのラベル装着処理の本数mが500以内の場合、パラメータ適正値をサーチするために、現在のパラメータ設定値を中心として走行ラインXと開口量Sをそれぞれ±ΔX,±ΔSだけ変化させた8種類のパラメータ変更値を生成し、所定の順番で各パラメータ変更値のラベル基材LSの走行ラインXの情報をエッジコントローラ30に出力するとともにラベルLの開口量Sの情報を第2の駆動機構9に出力して、ラベル基材LSの走行ラインX又はラベルLの開口量Sの状態を現在のパラメータ設定値から変化させる。
図24は、8種類のパラメータ変更値の一例を示す図である。
図24において、中央のパラメータ変更値P(0)=(XC,SC)は、現在のパラメータ設定値である。8種類のパラメータ変更値は、パラメータ設定値P(0)を中心としたP(1)=(XC−ΔX,SC)、P(2)=(XC,SC−ΔS)、P(3)=(XC+ΔX,SC)、P(4)=(XC,SC+ΔS)、P(5)=(XC−ΔX,SC−ΔS)、P(6)=(XC−ΔX,SC+ΔS)、P(7)=(XC+ΔX,SC−ΔS)、P(8)=(XC+ΔX,SC+ΔS)である。
ラベル基材LSの走行ラインの変化量ΔX[mm]とラベルLの開口量ΔS[mm2]は、作業者によって操作表示装置10から設定される。変化量ΔXは、ラベル基材LSのエッジEを図6のx方向で変化させる変化量である。開口量ΔSは、図19に示すように、4本の吸引杆435A〜435Dを「開位置」に開いた回転角φの変化量Δφに基づくラベルLの変化量である。回転角φは、カム溝45bの高さ位置によって変化するから、第2の駆動機構9に対しては回転角φの変化量Δφに対応するカム溝45bの高さ位置の変化量ΔD[mm]が制御値となっている。図24では、説明の便宜上、ラベルLの開口量Sの変化量ΔSで説明している。
パラメータ変更値設定部60dは、8種類のパラメータ変更値P(i)(i=1,2,…8。i=0は現在のパラメータ設定値)を生成すると、iの番号順で各パラメータ変更値P(i)をエッジコントローラ30と第2の駆動機構6に出力してラベル装着システム1のラベル基材LDの走行ラインXとラベルLの開口量Sを現在の設定値P(0)=(Xc,Sc)から各パラメータ設定値P(i)に変更する。
すなわち、パラメータ変更値設定部60dは、先ず上下左右のパラメータ変更値P(1)〜P(4)について、ラベル基材LDの走行ラインXとラベルLの開口量Sを現在のパラメータ設定値P(0)に対して上、左、右、下の順に変更し、その後、残りのパラメータ変更値P(5)〜P(8)について左上、右上、左下、右下の順に変更する。
本実施形態では、8種類のパラメータ変更値を上下左右の4つのパラメータ変更値P(1)〜P(4)の第1グループと残りの4つのパラメータ変更値P(5)〜P(8)の第2グループに分け、グループ順にラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sを変更することを基本とする。第1グループは、ラベル基材LSのライン走行XとラベルLの開口量Sの2つのパラメータのいずれか一方だけを現在のパラメータ設定値P(0)から変化させた4個のパラメータ変更値であり、第2グループは、2つのパラメータの両方を現在のパラメータ設定値P(0)から変化させた4個のパラメータ変更値である。
各グループ内での順番は上記の順番に限定されるものではなく、第1グループでは左、右、上、下や上、下、左、右等の任意の順番にすることができる。同様に、第2グループでも左上、左下、右上、右下や左上、右下、右上、左下等の任意の順番にすることができる。
8種類のパラメータ変更値を第1グループと第2グループに分け、ラベル装着システム1のラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをグループ順に変更するのは、8種類のパラメータ変更値P(1)〜P(8)の中から可及的に速くパラメータ適正値を見つけるためである。本実施形態では、ラベル装着システム1のラベル基材LDの走行ラインXとラベルLの開口量Sを8種類のパラメータ変更値P(i)に変更してそれぞれ後述する方法で不良率RNG(i)(iは、パラメータ変更値P(i)の不良率RNGであることを示す)を算出し、それらの中で最小値を有するパラメータ変更値P(i)をパラメータ適正値としている。
例えば、ラベル装着処理の本数mの計測を開始してからm=330で1本目のラベル装着不良が発生したので(この時の不良率RNG1=(1/330)×100=0.3[%])、パラメータ変更値設定部60dが図24に示す8種類のパラメータ変更値P(1)〜P(8)を生成し、ラベル装着システム1のラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sを第1グループのパラメータ変更値P(1)〜P(4)に順次変更して不良率RNG(1)〜RNG(4)を算出した場合、その算出結果が、例えば、図25に示すようになったとする。
パラメータ変更値P(1),P(4)の不良率RNG(1),RNG(4)は共に現在のパラメータ設定値P(0)の不良率RNG(0)よりも小さい0.2[%]であるから、右上のパラメータ変更値P(6)の不良率RNG(6)は不良率RNG(0)(0.3[%])以下になると推定することができる。一方、パラメータ変更値P(2),P(3)の不良率RNG(2),RNG(3)は共に不良率RNG(0)よりも大きい0.5[%]であるから、左下のパラメータ変更値P(7)の不良率RNG(7)は不良率RNG(0)(0.3[%])よりも大きくなると推定することができる。また、全体的に左下から右上に向かって不良率RNGが良くなる傾向が見られるから、右上のパラメータ変更値P(6)の不良率RNG(6)は、左上のパラメータ変更値P(5)の不良率RNG(5)と右下のパラメータ変更値P(8)の不良率RNG(8)よりも良好になると推定することができる。
以上より、第2グループのパラメータ変更値P(5)〜P(8)については、固定の順番で不良率RNGを算出するよりも第1グループのパラメータ変更値P(1)〜P(4)の不良率RNG(1)〜RNG(4)の分布から順番を決定し、第1グループの不良率RNG(1)〜RNG(4)よりも不良率RNGが小さくなると推定されるパラメータ変更値P(6)について最初に不良率RNGを算出し、パラメータ変更値P(5),P(7),P(8)については不良率RNGの算出処理を除外してもよい可能性がある。
そこで、本実施形態では、第1グループのパラメータ変更値P(i)(i=1,2,3,4)の不良率RNG(i)を算出すると、その算出結果RNG(i)が現在のパラメータ設定値P(0)の不良率RNG(0)以上であるパラメータ変更値P(i)の属する行または列に含まれる第2グループのパラメータ変更値P(i)(i=5,6,7,8)を不良率RNGの算出処理から除外し、残りのパラメータ変更値P(i)について変更順に不良率RNGの算出処理をするようにしている。
例えば、図25の例では、RNG(2)>RNG(0)、RNG(3)>RNG(0)であるから、パラメータ変更値P(2)の属する第1列とパラメータ変更値P(3)の属する第3行に含まれる第2グループのパラメータ変更値P(5),P(7),P(8)が不良率RNGの算出処理から除外され、右上のパラメータ変更値P(6)についてだけ不良率RNG(6)の算出処理が行われることになる。
また、第1グループのパラメータ変更値P(1)〜P(4)の不良率RNG(1)〜P(4)が図26に示すようになった場合、RNG(3)>RNG(0)であるから、パラメータ変更値P(3)の属する第3行に含まれる第2グループのパラメータ変更値P(7)だけが不良率RNGの算出処理から除外され、左上のパラメータ変更値P(5)と右上のパラメータ変更値P(6)については不良率RNG(5),RNG(6)の算出処理が行われる。
不良率演算部60eは、パラメータ変更値設定部60dがラベルLSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをパラメータ変更値P(i)に変更する毎にそのパラメータ変更値P(i)でのラベル装着処理における不良率RNG(i)を算出する。本実施形態では、ラベルLSの走行ラインXとラベルLの開口量Sの現在のパラメータ設定値P(0)の適否を判定する場合は、上述したように1本目のラベル装着不良が発生した時点での不良率RNG1は算出せず、ラベル装着処理の本数mの計測を開始してから1本目のラベル装着不良が発生するまでの本数mがラベル装着処理数NM以内であるか否かによって判定するが、ラベルLSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをパラメータ変更値P(i)に変更した場合は、不良率演算部60eによりそのパラメータ変更値P(i)に対する不良率RNG(i)を算出する。
不良率演算部60eは、ラベルLSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをパラメータ変更値P(i)に変更した後、ラベル装着処理の本数mの計測を開始してからラベル装着処理数NM[本](本実施形態では500本)のラベル装着処理が行われるまでのラベル装着不良数NNGが1本以下であれば、ラベル装着処理数NMのラベル装着処理が終了した時点の不良率RNG=(NNG/NM)×100[%]をパラメータ変更値P(i)に対する不良率RNG(i)とする。ラベル装着不良数NNGは0本又は1本であるから、不良率RNG(i)は0[%]又は100/NM[%]となる。
例えば、NM=1/RTH=1/0.2=500とすると、ラベル装着処理の本数mの計測を開始してから1本目のラベル装着不良が発生するまでの本数N1がN1≧500であれば、1本目のラベル装着不良が発生した時点の不良率RNG1は、必ずRNG1≦0.2[%]となる。複数のパラメータ変更値P(i)で不良率RNG(i)がRNG(i)≦0.2[%]となる場合は、各パラメータ変更値P(i)で1本目のラベル装着不良が発生する本数N1に関係なく各パラメータ変更値P(i)はパラメータ適正値の候補となる可能性があるから、本実施形態では、ラベル装着処理の本数mの計測を開始してから500[本]のラベル装着処理が行われるまでのラベル装着不良数NNGが1本以下であれば、500[本]のラベル装着処理が終了した時点の不良率RNGをパラメータ変更値P(i)に対する不良率RNG(i)としている。
一方、ラベル装着処理の本数mの計測を開始してから500[本]以内に2本以上のラベル装着不良が発生する場合、1本目のラベル装着不良が発生したときのラベル装着処理の本数をN1、2本目のラベル装着不良が発生したときのラベル装着処理の本数をN2(0<N1<N2<500)とすると、不良率演算部60eは、1本目のラベル装着不良から2本目のラベル装着不良までのラベル装着処理の本数N(=N2−N1)を算出し、(1/N)×100[%]をパラメータ変更値P(i)に対する不良率RNG(i)として算出する。
パラメータ適正値設定部60fは、不良率演算部60eで算出されたパラメータ変更値P(i)毎に算出された不良率RNG(i)の中から最小値を抽出し、その不良率RNG(i)を有するパラメータ変更値P(i)をパラメータ適正値に設定する。図25の例で、パラメータ変更値P(6)の不良率RNG(6)が0.1[%]又は0.0[%]であると、算出した不良率RNG(1)〜RNG(4),RNG(6)の中で不良率RNG(6)が最小になるから、パラメータ変更値P(6)がパラメータ適正値に設定される。また、パラメータ変更値P(6)の不良率RNG(6)が0.2[%]であると、算出した不良率RNG(1)〜RNG(4),RNG(6)の中で最小となるパラメータ変更値P(1),P(4),P(6)のうち、変更順の最も若いパラメータ変更値P(1)がパラメータ適正値に設定される。
図26の例では、パラメータ変更値P(5),P(6)の不良率RNG(5),RNG(6)のいずれかが0.1[%]又は0.0[%]であると、そのパラメータ変更値P(i)(iは5又は6)がパラメータ適正値に設定される。一方、パラメータ変更値P(5),P(6)の不良率RNG(5),RNG(6)がいずれも0.2[%]以上であれば、不良率RNGが0.2[%]となるパラメータ変更値P(1)〜P(6)の中から変更順の最も若いパラメータ変更値P(1)がパラメータ適正値に設定される。
本実施形態では、算出した不良率RNGの最小値が複数個存在する場合、変更順の最も若いパラメータ変更値P(i)をパラメータ適正値に設定しているが、これは処理手順の便宜上、その方法を採用しているだけで、最小の不良率RNGを有するパラメータ変更値P(i)のいずれをパラメータ適正値に設定してもよい。
パラメータ変更部60gは、パラメータ適正値設定部60fで設定されたパラメータ適正値のラベル基材LSの走行ラインXの情報をエッジコントローラ30に出力するとともにラベルLの開口量Sの情報を第2の駆動機構9に出力して、ラベル基材LSの走行ラインX又はラベルLの開口量Sの状態を現在のパラメータ設定値P(0)からパラメータ適正値に変更する。
次に、自動調整制御装置60の行う処理手順について、図27〜図30のフローチャートを用いて説明する。以下の説明では、作業者により0.2[%]の閾値RTHが設定されている場合について説明する。
図27は、ラベル装着システム1が運転を開始した後、運転中に自動調整制御装置60がラベル供給調整処理に移行する処理手順を示すフローチャートである。
ラベル装着システム1が運転を開始すると、自動調整制御装置60は、ラベル装着処理数NMをカウントするカウント値mを「1」に設定し(S1)、ラベル装着ヘッド4によりラベルLが装着されたボトルBがラベル撮影位置P5を通過するタイミングでカメラ611により当該ボトルBのラベルLを撮影させる(S2)。自動調整制御装置60は、カメラ611から転送される撮影画像のデータをRAMの所定の記憶領域(解析データ記憶部60b)に記憶する。
続いて、自動調整制御装置60は、撮影画像からラベルLの装着状態を解析してその良否を判定し、その判定結果を解析データ記憶部60bの撮影画像のデータに対応付けて記憶する(S3)。自動調整制御装置60は、判定結果が「不良」判定であったか否かを判別し(S4)、「不良」判定でなければ(「良」判定であれば)(S4:NO)、カウント値mを「1」だけ増加して(S5)、ステップS2に戻り、ラベルLが装着された次のボトルBについて同様の処理を行う(S2〜S4)。
自動調整制御装置60は、ステップS3の判定結果が「不良」判定であれば(S4:YES)、カウント値mに基づく不良率RNG=(1/m)×100[%]が作業者によって設定された閾値RTH=0.2[%]よりも大であるか否かを判別する(S6)。
自動調整制御装置60は、RNG≦0.2であれば(S6:NO)、ステップS1に戻る。すなわち、自動調整制御装置60は、1本目の不良が発生したときの不良率RNGが閾値RTH以下であるので、ラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sの現在のパラメータ設定値P(0)=(Xc,Sc)は適正値と見なしてラベル供給調整処理に移行することなく、ステップS1に戻り、カウント値mを「0」にリセットして新たに1本目のラベル装着不良が発生したときに同様の判定処理(ラベル供給調整処理に移行するか否かの判定処理)を行う。
ステップS6でRNG>0.2であれば(S6:YES)、不良率RNGを現在のパラメータ設定値P(0)=(Xc,Sc)に対する不良率RNG(0)として解析データ記憶部60bに記憶した後(S7)、「ラベル供給調整処理」に移行する(S8)。
本実施形態では、ステップS6でカウント値mから不良率RNGを算出し、そのRNGを閾値RTH=0.2と比較しているが、カウント値mと閾値RTHの逆数1/0.2=500を比較するようにしてもよい。すなわち、ラベル装着システム1が運転を開始してから(ラベル装着処理数mの計測を開始から)m本目で1本目のラベル装着不良が発生した場合、m>(1/RTH)であれば、1本目のラベル装着不良発生時の不良率RNG1=(1/m)×100[%]はRNG1<RTHであり、m≦(1/RTH)であれば、RNG1≧RTH[%]であるから、ステップS6でm>(1/RTH)=500であれば、ステップS1に戻り、m≦(1/RTH)=500であれば、ステップS7に移行するようにしてもよい。
図28,図29は、ステップS8で移行するラベル供給調整処理の処理手順を示すフローチャートである。
自動調整制御装置60は、「ラベル供給調整処理」に移行すると、まず、現在のパラメータ設定値P(0)=(Xc,Sc)を中心として走行ラインXと開口量Sをそれぞれ所定の変化量±ΔX,±ΔSだけ変化させた8種類のパラメータ変更値P(i)(i=1,2,…8。図24参照)を作成する(S10)。パラメータ変更値P(i)の符号iは、パラメータ変更値P(i)を変化させる順番を示す番号である。
続いて、自動調整制御装置60は、パラメータ変更値P(i)をカウントするカウント値iを「0」にリセットした後(S11)、カウント値iを「1」だけ増加し(S12)、ラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sのパラメータをその番号iの変更値P(i)に変更する(S13)。
例えば、ステップS12〜S15のループでi=1の場合、パラメータ変更値P(1)はP(1)=(Xc−ΔX,Sc)であるから、自動調整制御装置60は、エッジコントローラ30にだけ補正値「−ΔX」を出力する。エッジコントローラ30は、センサ301の出力信号に基づきラベル基材LSの走行ラインの位置xSを検出し、現在の設定値XCに対する補正量Δx=xS−XCを監視しながら、補正値の符号「−」に対応する方向(図6では反時計回りの方向)にローラ302,303の各ローラ軸を傾け、Δx=−ΔXとなる回転位置に設定する。これにより、ラベルLの開口量Sは現在の開口量「Sc」に保持されるが、ラベル基材LSの走行ラインXは現在の位置「XC」から「XC−ΔX」(走行ラインを現在位置XCよりも外側にΔXだけずらした位置)に変更される。
また、例えば、i=4の場合は、パラメータ変更値P(4)はB=(Xc,Sc+ΔS)であるから、自動調整制御装置60は、ΔSをモータ901の回転量ΔS’のデータに変換し、そのデータΔS’に時計回りの回転方向を示す「+」符号を付した補正値+ΔS’だけをモータ901に出力する。モータ901は、補正値の符号「+」に対応する方向(図17では反時計回りの方向)に回転量ΔS’だけ回転して4個の送りネジ装置902の送りネジ902aを同時に下降させる。これにより、ラベル基材LSの走行ラインの位置は現在の位置「XC」に保持されるが、ラベルLの開口量は現在の開口量「SC」から「Sc+ΔS」に変更される。
続いて、自動調整制御装置60は、図30に示す「不良率算出処理」に移行し、ラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをパラメータ変更値P(i)に変更した場合の不良率RNG(1)を算出する(S14)。
自動調整制御装置60は、「不良率算出処理」に移行すると、ラベル装着不良の本数をカウントするカウント値k、ラベル装着処理数をカウントするカウント値m、1本目のラベル不良が発生するまでのラベル装着処理数N1及び1本目のラベル不良が発生してから2本目のラベル不良が発生するまでのラベル装着処理数N2を全て「0」のリセットする(S40)。
続いて、自動調整制御装置60は、カウント値mを「1」だけ増加し(S41)、ラベル装着ヘッド4によりラベルLが装着されたボトルBがラベル撮影位置P5を通過するタイミングでカメラ611により当該ボトルBのラベルLを撮影させ、カメラ611から転送される撮影画像のデータをRAMの所定の記憶領域(解析データ記憶部60b)に記憶する(S42)。
続いて、自動調整制御装置60は、撮影画像からラベルLの装着状態を解析してその良否を判定し、その判定結果を解析データ記憶部60bの撮影画像のデータに対応付けて記憶する(S43)。自動調整制御装置60は、判定結果が「不良」判定であったか否かを判別し(S44)、「不良」判定でなければ(「良」判定であれば)(S44:NO)、ステップS48に移行し、更にカウント値mが「500」になっているか否かを判別する。この判別における「500」も閾値RTHの逆数(1/RTH)=1/0.2によって設定された値である。
一方、ステップS44の判定結果が「不良」判定であれば(S44:YES)、自動調整制御装置60は、カウント値kを「1」だけ増加し(S45)、そのカウント値kが「2」になっているか否か(2本目のラベル装着不良であるか否か)を判別し(S46)、k<2であれば(1本目のラベル装着不良の発生であれば)(S46:NO)、ラベル装着処理数N1にカウント値mを設定して(S47)、ステップS48に移行し、カウント値mが「500」になっているか否かを判別する。
ステップS48でm<500であれば(S48:NO)、ステップS41に戻り、ラベルLが装着された次のボトルBについて同様の処理を行う(S41〜S44,S48又はS41〜S48)。
そして、ステップS41〜S44,S48のループ処理若しくはステップS41〜S48のループ処理で、m=500になると(S48:YES)、自動調整制御装置60は、(k/500)×100[%]を演算し、その演算値をパラメータの変更値P(i)に対する不良率RNG(i)としてRAMの所定の記憶領域(解析データ記憶部60b)に記憶した後(S49)、図28のフローチャートのステップS15に戻る。ステップS48でm=500になる場合は、ラベル装着不良の本数kが0本又は1本であるから、不良率RNG(i)は0.0[%]若しくは0.2[%]となるが、この値は不良率RNG(i)が0.0[%]若しくは0.2[%]未満であることを意味するものである。
m<500でのステップS41〜S48のループ処理で、k=2になると(2本目のラベル装着不良が発生すると)(S46:YES)、自動調整制御装置60は、ラベル装着処理数N2にカウント値mを設定した後(S50)、そのラベル装着処理数N2からラベル装着処理数N1を減算して1本目のラベル装着不良が発生してから2本目のラベル装着不良が発生するまでのラベル装着処理数N(=N2−N1)を算出する(S51)。
そして、自動調整制御装置60は、(1/N)×100[%]を演算し、その演算値をパラメータの変更値P(i)に対する不良率RNG(i)としてRAMの所定の記憶領域(解析データ記憶部60b)に記憶した後(S52)、図28のフローチャートのステップS15に戻る。ステップS52で算出される不良率RNG(i)は、N<500であるから、RNG(i)≧0.2[%]となる。従って、この値は不良率RNG(i)が0.2[%]以上であることを意味するものである。
自動調整制御装置60は、「不良率算出処理」をして図28のフローチャートのステップS15に戻ると、カウント値iが「4」になっているか否かを判別する。本実施形態では、上述したように8種類のパラメータ変更値P(i)を上下左右の4つのパラメータ変更値P(1)〜P(4)の第1グループと残りの4つのパラメータ変更値P(5)〜P(8)の第2グループに分け、グループ順にラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sを変更するので、ステップS15は、第1グループの4つのパラメータ変更値P(1)〜P(4)の全てについて不良率RNGの算出処理が終了したか否かを判別するものである。
自動調整制御装置60は、ステップS15でm<4であれば(S15:NO)、ステップS12に戻り、第1グループ内の次のパラメータの変更値P(i+1)について不良率RNG(i+1)の算出処理を行い(S12,S13)、ステップS15でm=4であれば(S14:YES)、ステップS16〜S22に移行し、第2グループ内のパラメータ変更値P(5)〜P(8)について不良率算出処理から除外するパラメータ変更値P(j)(j=5〜8)を抽出し、iのカウント値からその値jを除外する。
すなわち、自動調整制御装置60は、第1グループ内の4つのパラメータ変更値P(1)〜P(4)に対して算出した不良率RNG(1)〜RNG(4)をステップS7で算出した現在のパラメータ設定値P(0)に対する不良率RNG(0)と比較し(S16,S18,S20,S22)、不良率RNG(1)>不良率RNG(0)の場合(S16:YES)、パラメータの変更値P(1)の属する第1行に含まれる5番目と6番目のパラメータ変更値P(5),P(6)を不良率算出処理の不要なパラメータ変更値とし、iのカウント値から「5」と「8」を除外する(S17)。また、パラメータ変更値P(5),P(6)に対する不良率RNG(5),RNG(6)に不良率として取り得ない数値(例えば、「999」)を設定し、RAMの所定の記憶領域(解析データ記憶部60b)に記憶する。
また、自動調整制御装置60は、不良率RNG(2)>不良率RNGCの場合(S18:YES)、パラメータの変更値P(2)の属する第1列に含まれる5番目と7番目のパラメータの変更値P(5),P(7)を不良率算出処理の不要な変更値とし、iのカウント番号から「5」と「7」を除外する(S19)。また、パラメータ変更値P(5),P(7)に対する不良率RNG(5),RNG(7)に不良率として取り得ない数値(例えば、「999」)を設定し、RAMの所定の記憶領域(解析データ記憶部60b)に記憶する。
また、自動調整制御装置60は、不良率RNG(3)>不良率RNGCの場合(S20:YES)、パラメータの変更値P(3)の属する第3行に含まれる7番目と8番目のパラメータの変更値P(7),P(8)を不良率算出処理の不要な変更値とし、iのカウント値から「7」と「8」を除外する(S21)。また、パラメータ変更値P(7),P(8)に対する不良率RNG(7),RNG(8)に不良率として取り得ない数値(例えば、「999」)を設定し、RAMの所定の記憶領域(解析データ記憶部60b)に記憶する。
また、自動調整制御装置60は、不良率RNG(4)>不良率RNGCの場合(S22:YES)、パラメータの変更値P(4)の属する第3列に含まれる6番目と8番目のパラメータの変更値P(5),P(8)を不良率算出処理の不要な変更値とし、iのカウント番号から「5」と「8」を除外する(S23)。また、パラメータ変更値P(5),P(8)に対する不良率RNG(5),RNG(8)に不良率として取り得ない数値(例えば、「999」)を設定し、RAMの所定の記憶領域(解析データ記憶部60b)に記憶する。
続いて、自動調整制御装置60は、iのカウント番号から「5」〜「8」の全てが除外されているか否かを判別し(S24)、除外されていれば(S24:YES)、ステップS30に移行し、ラベル装着システム1のラベルLSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをパラメータ適正値に変更する処理を行う。
一方、iのカウント番号から「5」〜「8」の全てが除外されていなければ(S24:NO)、自動調整制御装置60は、カウント値iに除外されていないカウント値の最小値を設定し(S25)、ラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをパラメータ変更値P(i)に変更した後(S26)、図30のフローチャートに示した「不良率算出処理」を行って当該パラメータ変更値P(i)に対する不良率RNG(i)を算出する(S27)。自動調整制御装置60は、除外されていないカウント番号iについて小さい番号順に各パラメータ変更値P(i)に対する不良率RNG(i)の算出を行い(ステップS26〜S29のループ)、第2グループ内の除外したもの以外のパラメータ変更値P(i)の全てについて不良率RNG(i)を算出すると(S28:YES)、ステップS30に移行し、ラベル装着システム1のラベルLSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをパラメータ適正値に変更する処理を行う。
ステップS30に移行すると、自動調整制御装置60は、8種類のパラメータ変更値P(i)について算出した不良率RNG(i)の中の最小値を有するパラメータ変更値P(i)を抽出する。自動調整制御装置60は、最小値を有するパラメータ変更値P(i)が2以上存在しない場合は(S31:YES)、抽出したパラメータ変更値P(i)をパラメータ適正値に設定し(S32)、最小値を有するパラメータの変更値P(i)が2以上存在する場合は(S31:NO)、変更番号iの最も若いパラメータの変更値P(i)をパラメータ適正値に設定する(S33)。
そして、自動調整制御装置60は、ラベル装着システム1のラベルLSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをパラメータ適正値に設定したパラメータの変更値P(i)に変更する処理を行い(S34)、図27のフローチャートのステップS1に戻る。
なお、ステップS34におけるラベル装着システム1のラベルLSの走行ラインXとラベルLの開口量Sの変更処理は、上述したステップS13でのラベルLSの走行ラインXとラベルLの開口量Sの変更処理と同一である。
本実施形態によれば、ラベル装着システム1が運転を開始すると、不良率RNGに基づいてラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sからなる現在のパラメータ設定値P(0)が適正であるか否か(パラメータ設定値P(0)での不良率RNG(0)が閾値RTH未満であるか否か)を監視し、不適正になっていることが検出されると、パラメータ設定値P(0)を中心としてラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをそれぞれ±ΔXと±ΔSずつ変化させた8種類のパラメータ変更値P(i)(i=1,2,…,8)を生成し、ラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをそれらのパラメータ変更値P(i)に変更してはそれぞれ不良率RNG(i)を算出し、その算出結果の最小値を有するパラメータ変更値P(i)をパラメータ適正値としてラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをそのパラメータ変更値P(i)に自動的に調整するようにしているので、ラベル装着システム1の稼働率を低下させることなく不良率RNGを閾値RTH未満に制御することができる。
また、ラベル装着システム1を運転しながらラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sのパラメータ適正値を自動的に求めるので、作業者によるパラメータ適正値を求める作業負担を低減することができる。
また、8種類のパラメータ変更値P(i)の不良率RNG(i)を算出する処理では、ラベル基材LSのライン走行XとラベルLの開口量Sのいずれか一方だけを現在のパラメータ設定値P(0)から変化させた4個のパラメータ変更値P(i)(i=1,2,3,4)について不良率RNG(i)を算出し、これらの不良率RNG(i)の変化傾向から残りの4個のパラメータ変更値P(i)(i=5,6,7,8)の不良率RNG(i)を推定し、現在のパラメータ設定値P(0)に対する不良率RNG(0)よりも不良率NG(i)が悪化するパラメータ変更値P(i)を不良率演算処理から除外するようにしているので、パラメータ適正値を可及的に迅速に求めることができる。これにより、ラベル装着不良の発生数を可及的に抑制してラベル装着システム1の不良率RNGを閾値RNG未満に制御することができる。
本実施形態では、ラベル装着システム1の運転中に不良率RNG(0)を監視し、不良率RNG(0)が閾値RTH以上になると、パラメータ適正値をサーチし、ラベル基材LSのライン走行XとラベルLの開口量Sの現在のパラメータ設定値P(0)を自動的にパラメータ適正値に変更するようにしているが、ラベル基材LSのライン走行XとラベルLの開口量Sの現在のパラメータ設定値P(0)をパラメータ適正値に変更するか否かを作業者が決定するようにしてもよい。
すなわち、操作表示装置10にフルオートモードとセミオートモードを設け、作業者がフルオートモードを設定している場合は、自動調整制御装置10に上述した図27〜図30のフローチャートの処理を行わせるが、作業者がセミオートモードを設定している場合は自動調整制御装置10に図29のフローチャートのステップS32,S33,S34の処理に代えて図31に示すステップS32,S33,S33−1,S33−2,S34の処理を行わせる。
すなわち、セミオートモードでは、自動調整制御装置10は、ステップS32,S33でパラメータ適正値を設定すると、現在のパラメータ設定値(0)が不適正である旨とラベル基材LSのライン走行XとラベルLの開口量Sのパラメータ適正値の内容を操作表示装置10に表示し(S33−1)、作業者により操作表示装置10に設けられたパラメータ設定値を変更するか否かを指示する操作ボタンが操作されるのを待機する(S33−2)。そして、作業者が現在のパラメータ設定値P(0)をパラメータ適正値に変更する指示の操作ボタンを操作すると(S33−2:YES)、自動調整制御装置10は、ステップS34に移行してラベル装着システム1のラベルLSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをパラメータ適正値に設定されたパラメータの変更値P(i)に変更してステップS1に戻り、作業者が現在のパラメータ設定値P(0)をパラメータ適正値に変更しない指示の操作ボタンを操作するとS33−2:NO)、自動調整制御装置10は、ステップS34をスキップしてステップS1に戻る。
セミオートモードでは、作業者が現在のパラメータ設定値P(0)が不適正であることとパラメータ適正値の内容を確認し、必要に応じてラベル装着システム1のラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sをパラメータ適正値に変更するので、ラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sの変更処理に作業者の経験を生かすことができ、不適切な変更処理を防止することができる。
また、操作表示装置10にマニュアルモード設け、作業者がマニュアルモードを設定した場合、ラベル装着システム1にラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sの仮のパラメータ設定値を設定して仮運転を行わせ、その仮運転でステップS10〜S33の処理を行わせてラベル基材LSの走行ラインXとラベルLの開口量Sのパラメータ適正値を求めるようするとよい。マニュアルモードによって、作業者がラベル装着システム1を設置する際のラベル基材LSの走行ラインとラベルLの開口量の設定値を求める作業の労力と時間を低減することができる。
本実施形態では、容器処理システムとしてラベル装着処理を行うラベル装着システムについて説明したが、本発明は、ラベル装着処理以外の処理を行う容器処理システムに広く適用することができる。例えば、容器の胴部にラベルを貼付したり、ラベルやその他の情報を印字したり、容器内に内容物を充填してキャップで封止したりする等の各種の容器処理を行う容器処理システムに適用することができる。
すなわち、複数の容器を一列に並べて所定の容器搬送経路で搬送しながら、各容器に対応付けて配設された容器処理装置で所定の処理を行う容器処理システムでは、一般に、大量の容器処理を繰り返すうちに、システム設置時に設定されたパラメータの設定値が変動し、不良率に直接的に影響を与える所定のパラメータの設定値が変動した場合は、容器処理システムが規定の処理状態(不良率が所定の閾値未満となっている処理状態)から外れ、所定のパラメータの設定値を調整する必要が生じる。
例えば、容器の湾曲した胴部に所定の文字、図形等のラベルを貼付する場合、ラベル貼付装置が容器の胴部にラベルを貼付する際の当該ラベルの容器に対する相対的な位置や当該ラベルの容器の湾曲面への押付力等が不適切になると、ラベル貼付不良が生じる。従って、ラベル貼付装置が、ラベル生成装置からラベルを受け取って容器の湾曲した胴部の所定の位置に押し付ける動作を行う場合、ラベル生成装置からのラベルの受取位置や湾曲面へのラベルの押当力等のパラメータを適切な値に設定若しくは調整する必要がある。
このような容器処理システムに対しても運転中に不良率を監視し、不良率が所定の閾値以上になると、パラメータの適正値を探索する処理に移行し、その適正値が求まると、ラベルの受取位置やラベルの押当力のパラメータの値をその適正値に自動的に変更することにより、上述した本実施形態に係るラベル装着システム1と同様の効果を得ることができる。