JP6004317B2 - 金属―炭素繊維複合材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素繊維が均一に分散し、炭素繊維が多く混入した金属―炭素繊維複合材料の製造方法に関するものである。
炭素繊維やカーボンナノ材料には、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等があり、これら炭素材料と金属を複合させた複合材料は自動車用部品、電子部品等に応用されている。しかし、諸特性を向上させる目的で炭素繊維やカーボンナノ材料を金属中に添加する場合、炭素繊維やカーボンナノ材料が凝集し易く、金属中に均一に分散させることが困難になる。このため、炭素繊維やカーボンナノ材料を分散させる様々な方法を用いて金属―炭素繊維複合材料が製造されている。
炭素材料と金属を複合させた金属―炭素繊維複合材料の従来技術として、ボールミルを用いて金属粉末とカーボンナノ材料を粉砕混合してカーボンナノ材料が表面に付着または内部に含まれた金属粉末と、繊維材と、溶融金属を用いて作製した金属基複合体が特許文献1に開示されている。
特開2010−196098号公報
特許文献1に開示されている複合材料は、金属粉末とカーボンナノ材料をボールミルで粉砕混合して製造したカーボンナノ材料と金属粉末との複合粉末を用いている。この混合粉末とセラミックス繊維材を混合してプリフォームを製造し、高圧鋳造法を用いてプリフォームに溶融金属を含浸させて複合材料を得ている。しかし、プリフォームを製造する上で、カーボンナノ材料と金属粉末との複合粉末を用い、さらに炭素繊維以外のセラミックス繊維材を用いているので、プリフォーム中に混入できるカーボンナノ材料の量は、金属粉末とセラミックス繊維材を用いている分だけ少なくなる。このため、特性値を維持できる範囲内では、複合材料中に含まれるカーボンナノ材料の量を多くできなく、カーボンナノ材料は少なからず凝集してしまうという課題がある。また、プリフォーム中のカーボンナノ材料の長手方向は、任意な方向に向いていて制御することができない。これらのことから、得られる複合材料の特性値に限界がある。
そこで本発明は上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、炭素繊維が均一に分散し、炭素繊維が多く混入して熱伝導性に優れた金属―炭素繊維複合材料の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の金属―炭素繊維複合材料の製造方法は次の構成を備える。すなわち本発明は、金属と炭素繊維が混合された金属―炭素繊維複合材料の製造方法において、複数本の炭素繊維が所要形状に成形された空隙を有する炭素繊維プリフォームと、複数本のセラミックス繊維材が所要形状に成形された空隙を有するセラミックスプリフォームとを接触させて積層し、前記炭素繊維プリフォームと前記セラミックスプリフォームとに、前記炭素繊維プリフォーム側から溶融された金属を加圧して含浸させ、該溶融した金属を前記炭素繊維プリフォーム内に充填すると共に、前記炭素繊維プリフォーム内を通過した前記溶融した金属を前記セラミックスプリフォームの空隙に含浸させて固化させることを特徴とする。この構成によれば、セラミックスプリフォームが溶融金属を引き込み、炭素繊維プリフォームに溶融金属が含浸されやすくすることができる。
上記目的を達成するため、本発明の金属―炭素繊維複合材料の製造方法は次の構成を備える。すなわち本発明は、金属と炭素繊維が混合された金属―炭素繊維複合材料の製造方法において、第1の分散媒中に炭素繊維と界面活性剤とバインダーとを含むスラリーを、成形型に入れ、吸引装置により吸引して前記第1の分散媒を除去し、炭素繊維を所要形状に成形する工程と、前記所要形状に成形された炭素繊維を乾燥し、非酸化雰囲気で焼成し、空隙を有する炭素繊維プリフォームを製造する工程と、第2の分散媒中にセラミックス繊維材とバインダーとを含む分散液を、成形型に入れ、吸引装置により吸引して前記第2の分散媒を除去し、前記セラミックス繊維材を所要形状に成形する工程と、前記所要形状に成形されたセラミックス繊維材を乾燥し、空隙を有するセラミックスプリフォームを製造する工程と、成形型内に、前記炭素繊維プリフォームと前記セラミックスプリフォームとを接触させて積層する工程と、前記炭素繊維プリフォームと前記セラミックスプリフォームと、前記炭素繊維プリフォーム側から溶融された金属を加圧して含浸させ、該溶融した金属を前記炭素繊維プリフォーム内に充填すると共に、前記炭素繊維プリフォームを通過した前記溶融した金属を前記セラミックスプリフォームの空隙に含浸させて固化させる工程とを含むことを特徴とする。この構成によれば、セラミックスプリフォームが溶融金属を引き込み、炭素繊維プリフォームに溶融金属が含浸されやすくすることができる。また、スラリーに金属粉末を混入させていないので、炭素繊維プリフォーム中に含まれる炭素繊維の量を増やして、炭素繊維含有量が多くて炭素繊維が均一に分散した金属―炭素繊維複合材料を製造することができる。
また、本発明において、前記炭素繊維の長手方向が所要面内を向くように配向させ、前記炭素繊維を所要形状に成形することが好ましい。これによれば、炭素繊維の長手方向が面内配向した金属―炭素繊維複合材料を製造することができる。
また、本発明において、前記面内配向され、溶融された金属が含浸、固化された前記炭素繊維を含む層を他の層から切り出して分離する工程を含むことが好ましい。これによれば、溶融金属が含浸されて、金属層および/またはセラミックス含有層が分離された金属―炭素繊維複合材料とすることができる。
また、本発明において、前記炭素繊維が、メソフェーズピッチ系炭素繊維を含むことが好ましい。これによれば、高純度であり、熱伝導性および弾性率に優れ、低い熱膨張率のメソフェーズピッチ系炭素繊維を用いることで、高熱伝導率、高弾性率、低熱膨張率を有する金属―炭素繊維複合材料を製造することができる。
また、本発明において、前記炭素繊維が、カーボンナノファイバーを含むことが好ましい。これによれば、繊維長の短いカーボンナノファイバーと繊維長の長いメソフェーズピッチ系炭素繊維とが接触して熱伝導経路となり、高熱伝導率を有する金属―炭素繊維複合材料を製造することができる。
また、本発明において、前記金属に、アルミニウムもしくはその合金、またはマグネシウムもしくはその合金を用いることが好ましい。これによれば、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の軽合金中に炭素繊維を分散させて、材料特性を向上させた金属―炭素繊維複合材料を製造することができる。
また、本発明において、前記セラミックス繊維材を構成する金属元素が、アルミニウム元素またはマグネシウム元素を主成分とすることが好ましい。これによれば、溶融した金属がアルミニウム元素またはマグネシウム元素を主成分とするセラミックスプリフォームによって引き込まれ、炭素繊維プリフォームを溶融したアルミニウムまたはマグネシウム、もしくはそれらの合金で満たすことができる。
また、前記炭素繊維を所要形状に成形する工程および前記セラミックス繊維材を所要形状に成形する工程において、小孔が形成された成形型と、該成形型の小孔へと繋がれた前記吸引装置を用い、前記スラリーおよび前記分散液がそれぞれ収容された容器内に前記成形型を入れ、分散媒を前記吸引装置により吸引して除去してもよい。
また、前記溶融された金属が含浸され、固化された前記炭素繊維を含む層において、前記炭素繊維が30〜90体積%含まれてもよい。
本発明に係る金属―炭素繊維複合材料の製造方法によれば、炭素繊維プリフォームとセラミックスプリフォームとを接触させて積層し、炭素繊維プリフォーム側から溶融した金属を加圧して含浸させるものであり、溶融した金属とセラミックスプリフォームとは馴染みが良いことから、セラミックスプリフォーム側から溶融した金属に対する吸引力が生じ、これにより、炭素繊維の体積含有率が高く密な炭素繊維プリフォームであっても、溶融した金属を隙間なく良好に充填させることができ、得られる金属―炭素繊維複合材料中に炭素繊維が均一に分散し、優れた熱伝導性を有する金属―炭素繊維複合材料を提供できる。
本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料の研磨面の一部を示すレーザー顕微鏡写真である。 本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料の研磨面の他の一部を示すレーザー顕微鏡写真である。 本発明の実施形態に用いる分散液中の分散媒を吸引する装置の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料の一例であり、用いた成形型の形状が異なる金属―炭素繊維複合材料の外観写真である。 本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料の熱伝導率を測定する際の、炭素繊維と平行な面内方向と、炭素繊維と直交し、かつ積層面に垂直な方向を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料の伝熱速度についてアルミニウム合金(AC8A)と比較した画像である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
[概要]
本実施形態の特徴は、金属粉末およびセラミックス繊維材を用いず、炭素繊維と界面活性剤とバインダーとを含むスラリーから製造した炭素繊維プリフォームを用い、炭素繊維プリフォームに金属を含浸させて金属―炭素繊維複合材料を製造する点である。また、炭素繊維プリフォームにセラミックスプリフォームを接触させて金属を含浸させる点である。炭素繊維プリフォームは、所要形状に成形された炭素繊維を非酸化雰囲気で焼成して製造される。本実施形態の金属―炭素繊維複合材料は、炭素繊維プリフォーム中に溶融した金属を含浸して製造される。また、スラリーから分散媒を除去するときに、サクションポンプで吸引し、その後プレスをしてもよく、このことで、面内配向した状態で所要形状に成形された炭素繊維が得られ、炭素繊維が面内配向した金属―炭素繊維複合材料が得られる。
図1、図2は、本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料の研磨面の一部を示すレーザー顕微鏡写真である。金属―炭素繊維複合材料は、炭素繊維プリフォームに、溶融した金属を含浸させ、固化されたものである。図1、図2のように金属―炭素繊維複合材料は、炭素繊維が金属中に分散している。また、金属粉末およびセラミックス繊維材などの炭素繊維以外の繊維材を用いずに炭素繊維プリフォームを製造しているので、金属―炭素繊維複合材料中の炭素繊維の量を多くすることができる。
[炭素繊維の成形]
炭素繊維を所要形状に成形した成形体は、炭素繊維を含むスラリーを作製し、スラリーを成形型に入れて分散媒を除去して得られる。
炭素繊維を含むスラリーには、炭素繊維を分散媒に分散させる界面活性剤と、炭素繊維を互いに接着させるバインダーとが含まれる。界面活性剤とバインダーを用いることで、炭素繊維が凝集することなく、分散状態を維持しながら接着した炭素繊維成形体が得られる。
また、成形型に荷重をかけながら分散媒を除去してもよく、サクションポンプで分散媒を吸引した後に荷重をかけてもよい。このことで、炭素繊維の長手方向の面内配向度を変えることができ、より大きな荷重をかければ、面内配向度を高くすることができる。よって、本実施形態では炭素繊維の長手方向が面内配向した炭素繊維成形体、配向度を変えた炭素繊維成形体を作製できる。また、荷重をかけることで炭素繊維間の間隙が狭くなり、炭素繊維成形体の体積当たりの炭素繊維含有量をより増やすことができる。
本実施形態の炭素繊維成形体は、炭素繊維がバインダーによって相互に接着して、炭素繊維間に空隙を有する。この炭素繊維成形体を焼成して得られる炭素繊維プリフォームも炭素繊維間に空隙を有する。これにより、溶融した金属を炭素繊維プリフォームに含浸させることができる。
本実施形態において用いる炭素繊維は特に限定されなく、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、カーボンナノファイバー、単層、多層構造のカーボンナノチューブでもよく、これらを組み合わせてもよい。この中で、好ましい炭素繊維はピッチ系炭素繊維であり、ピッチ系炭素繊維を用いれば、高熱伝導性、高弾性率、低熱膨張率性を有する金属―炭素繊維複合材料を製造することができる。また、繊維長の異なる炭素繊維、例えばピッチ系炭素繊維とカーボンナノファイバーを含む炭素繊維を用いれば、繊維長の異なる炭素繊維同士が接触して熱伝導経路となりやすく、高熱伝導率を有する金属―炭素繊維複合材料を製造することができる。また、炭素繊維の添加量も限定されなく、水系媒体1Lに対して1〜100g程度であれば、炭素繊維成形体を作製することができる。また、分散媒は水系媒体であることが好ましく、水系媒体の例として水が挙げられ、不純物を除去した水を用いればよい。
本実施形態において用いるピッチ系炭素繊維にはメソフェーズピッチ系炭素繊維を用い、分散媒に添加してもよい。メソフェーズピッチ系炭素繊維を用いることで、熱伝導率を高めるだけでなく、機械的特性に優れた金属―炭素繊維複合材料を製造することができる。以下、メソフェーズピッチ系炭素繊維を炭素繊維またはピッチ系炭素繊維と略すこともある。
本実施形態における界面活性剤の添加量およびバインダーの添加量は目安として、それぞれ水系媒体1Lに対して界面活性剤は0.1〜3.0g、バインダーは0.1〜3.0gであればよい。
後述するように、バインダーは溶融した金属に触れた後、揮発してなくなることで、炭素繊維プリフォームを構成する炭素繊維がほぐれて分散する。このため、バインダーは、溶融した金属が含浸された後に構成成分が残留しないものであることが好ましい。バインダーの種類は特に限定されるものではなく、分散媒に溶けるもので、スラリーを乾燥させた後に炭素繊維同士が接着できればよい。例としてポリカルボシラン(PCS)系接着剤等を用いることができる。
界面活性剤の種類は、炭素繊維を分散させることができれば特に限定されるものではない。例として、陰イオン系界面活性剤であるポリアクリルアミドを用いてもよい。
炭素繊維と界面活性剤とバインダーとを含むスラリーは、炭素繊維の分散性をよくできるので、超音波加振をかけてスラリー中に炭素繊維を分散させることが好ましい。このとき、超音波分散に用いる装置はどのような方式のものでもよい。
[炭素繊維プリフォームの製造]
本発明の実施形態に係る炭素繊維プリフォームは、炭素繊維がバインダーによって相互に接着して、炭素繊維間に空隙を有する構造であり、溶融した金属が炭素繊維プリフォームの空隙に入り込めるものである。
本実施形態の炭素繊維プリフォームは、所要形状に成形された炭素繊維を乾燥させ、非酸化雰囲気で焼成して製造される。所要形状に成形して乾燥させた炭素繊維は、炭素繊維が互いにバインダーによって接着され、形状が保たれた状態である。この乾燥した炭素繊維成形体を非酸化雰囲気で焼成することで、大きく収縮することもなく炭素繊維成形体の形状に近い形状の炭素繊維プリフォームが得られ、成形型の形状を変えれば所要形状の炭素繊維プリフォームが得られる。また、所要形状に成形されて炭素繊維の長手方向が面内配向した炭素繊維成形体を焼成すれば、炭素繊維の長手方向が面内配向した炭素繊維プリフォームが得られる。
炭素繊維成形体の乾燥は恒温槽中で行えばよく、残留する分散媒が蒸発する温度と時間であれば、乾燥温度、乾燥時間は特に限定されない。乾燥した炭素繊維成形体の焼成は、非酸化雰囲気であれば特に限定されず、真空または窒素ガス雰囲気等で行えばよい。焼成温度は、バインダーがほとんど消失しても、炭素繊維同士が接着して成形した形状が保たれる焼成温度であり、1000〜1500℃で焼結するのが好ましい。この焼成温度でバインダーの一部は炭化し残部は分解消失するが、炭素繊維は互いに接着して成形体形状が保たれている。
得られた炭素繊維プリフォームは、密な状態ではないので容易に加工することができ、表面を切削して形状を整えることができる。また、炭素繊維の添加量を制御することで、金属―炭素繊維複合材料中に含まれる炭素繊維の混入量は変えることもできる。
[媒質体の成形とセラミックスプリフォームの製造]
図3は、本発明の実施形態に用いるセラミックス繊維材とバインダーとを含む分散液中の分散媒を吸引する装置の一例を示す説明図であり、成形型内にセラミックス繊維材とバインダーとを含む分散液を入れ、分散液中の分散媒を除去して媒質体を成形させる状態である。媒質体を所要形状に成形するため、底面に小孔が形成された成形型12を用い、分散液が収容された容器10内に成形型12を入れる。この成形型の底面とサクションポンプ14が繋がれ、サクションポンプ14を稼働させると、分散液が成形型に向かって流動する。また、成形型12の底面に小孔が形成されてフィルターの役目をするようになっているので、ポンプは底面から分散媒を含む液体を吸引する。これにより、成形型12内にセラミックス繊維材が溜まり、媒質体を成形できる。吸引時間の経過と共にセラミックス繊維材が空隙を有しながら積み重なった状態になる。
成形型12内に凝集した媒質体は成形型12から取り出せ、成形型12の形状を変えれば、媒質体を所要形状に成形することができる。ポンプは分散媒を吸引できる性能をもてば種類、性能は限定されない。
本実施形態で用いるセラミックス繊維材を含む分散液中の分散媒は、前述の炭素繊維プリフォームを製造する際に用いた炭素繊維を含むスラリー中の分散媒と成分が異なっていてもよく、同じ水系分散媒、同じ成分のものを用いてもよい。また、媒質体の形状を保たせるために、結着剤として分散液に無機系バインダー、カチオン系ゲル剤、カチオン系高分子凝集剤等が含まれていてもよい。結着剤の添加量は、特に限定されないが、セラミックス繊維材の質量に対して0.05〜1.0質量%であればよい。
本実施形態のセラミックスプリフォームは、所要形状に成形された媒質体を乾燥させて製造される。所要形状に成形して乾燥させた媒質体は、セラミックが互いにバインダーによって接着され、形状が保たれた状態である。得られたセラミックスプリフォームは、密な状態ではないので容易に加工することができ、表面を切削して形状を整えることができる。また、セラミックス繊維間に空隙を有する構造であり、溶融した金属がセラミックスプリフォームの空隙に入り込めるものである。
本実施形態では、後述するように炭素繊維プリフォームとセラミックスプリフォームとを接触させて配置し、炭素繊維プリフォームに溶融金属を含浸させて金属―炭素繊維複合材料を製造している。このため、セラミックスプリフォームは含浸させるときの圧力に耐えられるものがよい。さらに、本実施形態で用いるセラミックス繊維材は、溶融した金属と馴染むものであり、セラミックスプリフォームとしたときに、溶融した金属がセラミックスプリフォームに引き込まれるものである。このため、セラミックス繊維材を構成する金属元素が、アルミニウム元素またはマグネシウム元素を主成分とすることが好ましい。例えば、アルミナを主成分とする繊維材を用いることが好ましく、アルミナ96〜97%(δ型の結晶構造)、シリカ3〜4%が含まれるアルミナを主成分とする繊維材を用いればよい。セラミックス繊維材の大きさは特に限定されない。
[金属―炭素繊維複合材料の製造]
本実施形態の金属―炭素繊維複合材料は、炭素繊維プリフォームとセラミックスプリフォームとを接触させて配置した成形型内に溶融した金属を含浸させ、固化させて得られる。炭素繊維プリフォームとセラミックスプリフォームの大きさは、成形型内に置くことができれば限定されないが、炭素繊維プリフォームとセラミックスプリフォームの接触面積が大きい方が、溶融金属がセラミックスプリフォームに引き込まれやすくなる。さらに、引き込むときの吸引力で、炭素繊維プリフォームに溶融した金属が入りやすくなり、金属―炭素繊維複合材料を製造することができる。このように、本実施形態の金属―炭素繊維複合材料の製造方法は、炭素繊維プリフォームに溶融金属を含浸させて、炭素繊維プリフォーム内を通過した溶融金属をセラミックスプリフォームに含浸させるものである。これにより、炭素繊維プリフォーム内を金属で満たすことができ、固化されて得られる金属―炭素繊維複合材料中には、空孔が存在せず、炭素繊維プリフォームの空隙を金属で満たすことができる。
図4は、本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料の一例であり、用いた成形型の形状が異なる金属―炭素繊維複合材料の外観写真である。金属としてアルミニウム合金(AC8A)、セラミックス繊維材としてアルミナ繊維材を用いて作製した金属―炭素繊維複合材料である。図4に示す金属―炭素繊維複合材料は、いずれも外観の色の違いから、異なる3層から成る。それぞれ、上段層、中段層、下段層とし、金属―炭素繊維複合材料は中段層である。中段層は炭素繊維の色によって他の層と比べて黒色度が高い。上段層はセラミックスプリフォームに溶融した金属が含浸されて固化されたセラミックス含有層である。下段層は溶融した金属が固化した金属層である。図1や図4に示す金属―炭素繊維複合材料の形態から、金属―炭素繊維複合材料の炭素繊維は、溶融した金属に触れた後にバインダーが揮発してなくなるために炭素繊維プリフォーム内で均一に分散し、炭素繊維プリフォーム外へ拡散する量は少ない。
図1は図4の切断面を研磨し、左右方向を積層面に水平な方向に、上下方向を積層面に垂直な方向にして撮影したものである。図1に示す金属―炭素繊維複合材料の断面の炭素繊維は、炭素繊維の断面形状である円形となっているものが多い。また一方向に長い楕円形状、図1上では左右方向(積層面に水平な方向)に長い楕円形状のものもあり、上下方向(積層面に垂直な方向)に長い楕円は少ない。これは、炭素繊維の長手方向が任意の方向に向いておらず、正面を向いているものが多いことを示し、炭素繊維の長手方向が面内配向している。
本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料は、図4に示すような金属層およびセラミックス層が接合したままでも利用することが可能である。また、セラミックス含有層を切削や研削加工により除去して、炭素繊維と金属が複合化した金属―炭素繊維複合層が基材金属層と接合されたものとしてもよく、セラミックス層および金属層を削除して、全体が金属―炭素繊維複合層のみからなる複合材料としてもよい。他にも、本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料は、必ずしも炭素繊維プリフォーム全体に溶融金属を含浸させる必要はなく、炭素繊維プリフォームの一部に溶融金属が含浸されて、金属を含浸させた部分だけ切削すればよい。
本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料は、炭素繊維プリフォーム中に金属粉末、セラミックス繊維材を入れずに溶融金属を含浸させるので、金属―炭素繊維複合材料に含まれる炭素繊維の量を増やして、炭素繊維含有量が多くて炭素繊維が均一に分散した金属―炭素繊維複合材料を製造することができる。
炭素繊維プリフォームには、高圧鋳造法によって溶融した金属を含浸させてもよい。高圧鋳造法によって炭素繊維プリフォームに溶融金属を含浸させると、炭素繊維を均一に分散させることができ、かつ炭素繊維プリフォーム内を金属で満たすことができる。バインダーは溶融した金属に触れた後、揮発してなくなる成分で構成されていることが好ましい。
前述のように、荷重をかけて炭素繊維成形体を作製することで炭素繊維成形体の体積当たりの炭素含有量を増やすこともでき、スラリー中に含まれる炭素繊維の混合量を制御することで、金属―炭素繊維複合材料中の炭素繊維の混入量を変えることができる。金属―炭素繊維複合材料に含まれる炭素材料の混入量は金属―炭素繊維複合材料全体の体積に対して好適な範囲は30〜90体積%であり、より好適な範囲は50〜80体積%である。30体積%未満と少な過ぎる場合には必要とする熱伝導経路が形成されず、90体積%を超えて多過ぎる場合には炭素繊維間の空隙が不十分になり溶融金属が浸透しにくい状態になり、いずれも炭素繊維を添加したことによる複合効果が得られない。
本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料に用いる金属に、アルミニウムもしくはその合金、またはマグネシウムもしくはその合金を用いることが好ましい。これによれば、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の軽合金中に炭素繊維を多く分散させることができる。また、本発明の実施形態に係る金属―炭素繊維複合材料は、良好な熱伝導度を利用した均熱板あるいは放熱板等に適用することができる。
以下、実施例により本実施形態を詳細に説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。
炭素繊維として、メソフェーズピッチ系炭素繊維(日本グラファイトファイバー株式会社製)であり、平均長さ50μm〜150μm、熱伝導度900W/mK、密度2.22g/cm3、サイジング剤無しのミルドファイバーを使用した。界面活性剤は、ポリアクリルアミドを使用した。バインダーは、ポリカルボシラン(PCS)を使用した。セラミックス繊維材として、アルミナ繊維材(直径2〜8μm、長さ300〜1500μm)を使用し、バインダーは、シリカゾル、アルミナゾル、カチオン系高分子凝集剤(荒川化学社製、ポリストロン705)を使用した。さらに、アルミナ繊維材用の分散剤として、ポリアクリル系の樹脂を用いた。金属はアルミニウム合金(AC8A)を用いた。
[実施例1]
水1L中に、ピッチ系炭素繊維を30g入れ、ポリアクリルアミドを1.8g、ポリカルボシラン(PCS)を0.6g入れて混合した。この混合液を30分超音波処理(200W、20kHz)して、スラリーを作製した。
このスラリーを成形型に入れてサクションポンプで吸引して分散媒を除去し、荷重をかけて炭素繊維間の間隙を調整し、ピッチ系炭素繊維を所要形状に成形してピッチ系炭素繊維成形体を作製した。ピッチ系炭素成形体を120℃、5時間で乾燥し、残った分散媒を除去した。乾燥したピッチ系炭素成形体を窒素ガス炉によって1200℃、5分間で焼成して、ピッチ系炭素繊維プリフォームを製造した。
アルミナ繊維が分散したアルミナ繊維の分散液を作製するため、水1L中にアルミナ繊維10gを添加した。作製される分散液の質量に対して分散剤のポリアクリル系樹脂を0.5質量%、バインダーのシリカゾルを0.6質量%、アルミナゾルを3.0質量%、カチオン系高分子剤を0.6質量%となるように加え、分散液を作製した。分散液と成形型を容器に入れ、分散媒吸引装置で分散媒を除去して、アルミナ繊維材プリフォームを作製した。
ピッチ系炭素繊維プリフォームおよびアルミナ繊維材プリフォームを、NCフライス等で加工してφ98mmの円盤状に形状を整えた。成形型内にアルミナ繊維材プリフォームを入れ、次にピッチ系炭素繊維プリフォームがアルミナ繊維材プリフォームの上に積まれるように、配置した。このとき、ピッチ系炭素繊維プリフォームとアルミナ繊維材プリフォームとが接触した状態で配置した。アルミナ繊維材プリフォームに溶融したアルミニウム合金(AC8A)が引き込まれるように、ピッチ系炭素繊維プリフォーム側から溶融したアルミニウム合金(AC8A)を含浸させた。800℃に溶融したアルミニウム合金(AC8A)を高圧鋳造法によって196MPaの圧力をかけて含浸させて、成形型内をアルミニウム合金(AC8A)で満たした。含浸後に冷却して固化することで、ピッチ系炭素繊維とアルミニウム合金(AC8A)を複合化させた金属―炭素繊維複合材料を得た。得られた金属―炭素繊維複合材料に含まれる炭素材料の含有量は金属―炭素繊維複合材料全体の体積に対して50体積%であった。
[実施例2]
炭素繊維の成形体を製造する際に、荷重をかけて炭素繊維間の間隙を調整し、かける荷重を小さくして炭素繊維の隙間が広い炭素繊維プリフォームを製造した。この他の工程は、実施例1と同じ条件であり、上記ピッチ系炭素繊維プリフォームを製造し、金属―炭素繊維複合材料を得た。得られた金属―炭素繊維複合材料に含まれる炭素繊維の含有量は金属―炭素繊維複合材料全体の体積に対して30体積%であった。
得られた金属―炭素繊維複合材料から試験片を作製した。得られた金属―炭素繊維複合材料は、レーザー顕微鏡、SEMによる組織観察、熱伝導度、熱膨張、伝熱速度について評価した。
熱伝導度は約10mm 2 、厚さ約3mmの板状に切削成形した試料をアルキメデス法で比重を求め、熱伝導率測定装置(NETZSCH社製、Nano Flash LFA447)を用いて熱伝導率を測定した。熱伝導率は、熱拡散率×比重×比熱容量の式に基づいて算出した。なお、ここで求める熱伝導率算出の際に用いる比熱容量は比較法に基づき計算で求めた。このとき比較する標準試料は、主要元素であるアルミニウムを使用した。
試料の熱変形長を室温〜800℃の範囲での熱膨張(熱機械分析:TMA)を評価した。熱機械分析装置は島津製作所のTMA−50を使用し、アルミニウム合金(AC8A)と実施例1で製造した金属―炭素繊維複合材料(メソフェーズピッチ系炭素繊維の体積含有率50%)について、面内の配向方位に荷重10gを印加した場合とその直交する方向になる炭素繊維が重なっている方向について測定した。
伝熱速度について、板材はφ96mm×厚さ3mmで、熱源となるCu端子は板材の中心部に設置し、その径は5mmφとサンプル外形の98mmに対して充分に小さくした。温度上昇は非接触法で赤外線モニタする方法により測定し、放射率はカーボンスプレーを塗布することで0.98に設定した。装置はチノー社製・ThermaCAM赤外線サーモグラフィを用いて伝熱速度を測定した。
比較例として、炭素繊維が混入されていないアルミニウム合金(AC8A)(比較例1)、アルミニウム合金―アルミナ繊維複合材料(比較例2)を用いた。
表1に実施例1、比較例1、2の熱伝導率、表2に実施例2、比較例1、2の熱伝導率を示す。
アルミニウム合金―炭素繊維複合材料で炭素繊維の体積含有率50%について、その面内配向方位の熱伝導率が242W/mKと比較例1アルミニウム合金(AC8A)の138W/mKに比べて100W/mK以上と高い熱伝導性を有しており、一般的なアルミニウム230W/mKより優れている。ただし、炭素繊維の体積含有率30%の場合はアルミニウム合金よりやや劣るが、炭素繊維の複合効果が見え始めている。
熱膨張率については、30℃〜400℃の間の平均線膨張係数を示す。比較例1のアルミニウム合金(AC8A)が19.3×10−6[℃−1]あるのに対し、炭素繊維複合材料については熱膨張率がアルミニウム合金(AC8A)のそれよりも小さくなる。特に面内配向方向の熱膨張率は12.4×10−6[℃−1]となり、メソフェーズピッチ系炭素繊維の複合効果により低熱膨張率を得ることができる。また、耐熱温度がアルミニウム合金(AC8A)の550℃に対して、600℃以上になり炭素繊維によるアンカー効果により熱変形を抑制する複合効果が得られた。
図6の左側が、アルミニウム合金(AC8A)から製造した板材であり、右側が、図5で得た熱伝導率:242[W/mK]のメソフェーズピッチ系炭素繊維体積含有率を50%としたアルミニウム合金(AC8A)の板材である。いずれも加熱開始140秒後の温度分布を示す。メソフェーズピッチ系炭素繊複合材は面内で均一温度に上昇しているが、アルミニウム合金(AC8A)についてはさらに120秒間追加加熱をして漸く面内で均一温度になる。メソフェーズピッチ系炭素繊複合材の伝熱速度はアルミニウム合金(AC8A)の約1.85倍であり、熱伝導度の向上により円板の中心部から最外周部にかけて素早く均一温度にすることが可能となり、均熱材および放熱材に極めて好都合な素材となる。
得られた金属粉末およびセラミックス繊維材が含まれない炭素繊維プリフォームを用いて製造した金属―炭素繊維複合材料は、炭素繊維が均一に分散し、炭素繊維が多く混入したものとなった。また、炭素繊維の成形体を製造する際に、荷重をかけて炭素繊維間の間隙を調整し、荷重を大きくして炭素繊維の隙間が狭く炭素繊維が密な炭素繊維プリフォームを製造した。この炭素繊維プリフォームに溶融金属を含浸、固化させて炭素繊維が90体積%含まれる金属―炭素繊維複合材料を製造できた。
10 容器
12 金型
14 サクションポンプ

Claims (10)

  1. 金属と炭素繊維が混合された金属―炭素繊維複合材料の製造方法において、
    複数本の炭素繊維が所要形状に成形された空隙を有する炭素繊維プリフォームと、複数本のセラミックス繊維材が所要形状に成形された空隙を有するセラミックスプリフォームとを接触させて積層し、前記炭素繊維プリフォームと前記セラミックスプリフォームとに、前記炭素繊維プリフォーム側から溶融された金属を加圧して含浸させ、該溶融した金属を前記炭素繊維プリフォーム内に充填すると共に、前記炭素繊維プリフォーム内を通過した前記溶融した金属を前記セラミックスプリフォームの空隙に含浸させて固化させることを特徴とする金属―炭素繊維複合材料の製造方法。
  2. 金属と炭素繊維が混合された金属―炭素繊維複合材料の製造方法において、
    第1の分散媒中に炭素繊維と界面活性剤とバインダーとを含むスラリーを、成形型に入れ、吸引装置により吸引して前記第1の分散媒を除去し、炭素繊維を所要形状に成形する工程と、
    前記所要形状に成形された炭素繊維を乾燥し、非酸化雰囲気で焼成し、空隙を有する炭素繊維プリフォームを製造する工程と、
    第2の分散媒中にセラミックス繊維材とバインダーとを含む分散液を、成形型に入れ、吸引装置により吸引して前記第2の分散媒を除去し、前記セラミックス繊維材を所要形状に成形する工程と、
    前記所要形状に成形されたセラミックス繊維材を乾燥し、空隙を有するセラミックスプリフォームを製造する工程と、
    成形型内に、前記炭素繊維プリフォームと前記セラミックスプリフォームとを接触させて積層する工程と、
    前記炭素繊維プリフォームと前記セラミックスプリフォームと、前記炭素繊維プリフォーム側から溶融された金属を加圧して含浸させ、該溶融した金属を前記炭素繊維プリフォーム内に充填すると共に、前記炭素繊維プリフォームを通過した前記溶融した金属を前記セラミックスプリフォームの空隙に含浸させて固化させる工程とを含むことを特徴とする金属―炭素繊維複合材料の製造方法。
  3. 前記炭素繊維の長手方向が所要面内を向くように配向させ、前記炭素繊維を所要形状に成形することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属―炭素繊維複合材料の製造方法。
  4. 前記面内配向され、溶融された金属が含浸、固化された前記炭素繊維を含む層を他の層から切り出して分離する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の金属―炭素繊維複合材料の製造方法。
  5. 前記炭素繊維が、メソフェーズピッチ系炭素繊維を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の金属―炭素繊維複合材料の製造方法。
  6. 前記炭素繊維が、カーボンナノファイバーを含むことを特徴とする請求項5に記載の金属―炭素繊維複合材料の製造方法。
  7. 前記金属に、アルミニウムもしくはその合金、またはマグネシウムもしくはその合金を用いることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の金属―炭素繊維複合材料の製造方法。
  8. 前記セラミックス繊維材を構成する金属元素が、アルミニウム元素またはマグネシウム元素を主成分とすることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の金属―炭素繊維複合材料の製造方法。
  9. 前記炭素繊維を所要形状に成形する工程および前記セラミックス繊維材を所要形状に成形する工程において、小孔が形成された成形型と、該成形型の小孔へと繋がれた前記吸引装置を用い、前記スラリーおよび前記分散液がそれぞれ収容された容器内に前記成形型を入れ、分散媒を前記吸引装置により吸引して除去することを特徴とする請求項2に記載の金属―炭素繊維複合材料の製造方法。
  10. 前記溶融された金属が含浸され、固化された前記炭素繊維を含む層において、前記炭素繊維が30〜90体積%含まれることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の金属―炭素繊維複合材料の製造方法。
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