JP6003860B2 - 触覚提示装置 - Google Patents
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Description
A.実施例 :
図1には、本実施例の触覚提示装置10の構成が示されている。本実施例の触覚提示装置10は、車両に搭乗している運転者(ユーザー)の指に触覚を提示する装置である。図示されるように、触覚提示装置10は、CPU11を中心として、CPU11が実行するプログラム等が記憶されているROM12、CPU11の作業領域であるRAM13がバス14を介して接続されている。
また、バス14には、車両のインストルメントパネルに設けられた表示部(例えば液晶ディスプレイ)16が、表示用インターフェース15を介して接続されている。表示部16には、CPU11によってROM12から読み出された複数のメニュー項目(項目)が表示される。メニュー項目としては、例えば、GPS装置における目的地を運転者が選択するためのメニュー項目や、楽曲再生装置における楽曲を運転者が選択するためのメニュー項目が表示される。
また、バス14には、運転者の指の位置を検出するためのカメラ18が、カメラ用インターフェース17を介して接続されている。CPU11は、カメラ18によって撮像された画像における指の座標や大きさを解析することによって、運転者の指の位置を検出する。
CPU11は、超音波発振回路23に超音波の生成を指示するとともに、素子選択回路22に該超音波を出力する複数の超音波素子21を所定のタイミングで選択させることによって、複数の超音波素子21から互いに位相を異ならせて超音波を出力させる(複数の超音波素子の間での相対的な駆動タイミングを制御する制御手段)。すると、複数の超音波素子21から出力された超音波同士が強め合う干渉を起こし、超音波素子パネル20(超音波素子アレイ)の上方における所定の位置(目標位置)の音圧が増大される。
図2は、超音波素子パネル20を側方からみた説明図である。本実施例の触覚提示装置10では、図2に示すように、目標位置Pの音圧を増大させる。従って、目標位置Pに存在する運転者の指は、増大された音圧によって触覚受容器が刺激され、運転者に触覚が提示される。音圧を増大させる位置は、超音波を出力させるべくCPU11が選択する素子21や、選択された超音波素子21の超音波の出力タイミング(干渉する超音波同士の位相のズレ)に応じて決まる。従って、CPU11は、音圧を増大させるべき位置(運転者に対して触覚を提示しようとする目標位置P)に応じて、素子選択回路22および超音波発振回路23に命令を送信する(素子選択回路22および超音波発振回路23を駆動する)。尚、詳しくは後述するが、目標位置Pの位置は、表示部16に表示されるメニュー項目に対応して設定されている。
さらに、インストルメントパネル40には、表示部16が設けられている。従って、表示部16は、当然ながら、運転者の該表示部16に対する視線が伝播抑制部32に妨げられない位置に設けられていることとなる。
ここで、超音波素子パネル20(超音波素子21)から出力された超音波は、図5(b)に示すように、特定の放射角度αで広がりながら伝播する。従って、超音波素子パネル20(超音波素子21)の超音波の出力方向を運転者から遠ざかる方向に向けたとしても、広がりながら伝播した超音波が運転者にあたってしまう可能性がある。そこで、超音波素子パネル20(超音波素子21)を運転者とは反対側に、特定の放射角度α以上、傾けて設置すれば、特定の放射角度αで広がりながら伝播する超音波であっても、運転者に直接あたらなくなる。この結果、運転者に対する超音波の悪影響を更に抑えつつ、運転者に触覚を提示することが可能となる。
次に、本発明の第1変形例について説明する。上述した実施例では、表示部16をインストルメントパネル40に設けることで、触覚を提示可能なメニュー項目を運転者に確認させることとした。これに対して、第1変形例では、目標位置Pの前方に表示部16が設けられている。
次に、本発明の第2変形例について説明する。第2変形例では、第1変形例の表示部16に代えて3次元表示装置(3次元ディスプレイ)50が設けられている。
12…ROM、 13…RAM、
14…バス、 15…表示用インターフェース、
16…表示部、 17…カメラ用インターフェース、
18…カメラ、 20…超音波素子パネル、
21…超音波素子、 22…素子選択回路、
23…超音波発振回路、 30…アームレスト、
31…凹部、 32…伝播抑制部、
32a…本体、 32b…吸音部、
32t…透過部、 40…インストルメントパネル、
50…3次元表示装置、 P(Pa〜Pd)…目標位置、
Q…結像領域
Claims (6)
- 超音波を出力することによってユーザーに触覚を提示する触覚提示装置であって、
超音波を出力する複数の超音波素子と、
前記ユーザーに対して触覚を提示しようとする目標位置で前記複数の超音波素子からの超音波が強め合う干渉を起こすように、該複数の超音波素子の間での相対的な駆動タイミングを制御する制御手段と
を備え、
前記複数の超音波素子は、前記目標位置よりも前記ユーザー側に設けられて、該ユーザーから遠ざかる方向に前記超音波を出力する素子である触覚提示装置。 - 請求項1に記載の触覚提示装置であって、
前記複数の超音波素子は特定の放射角度で前記超音波を出力するものであり、
前記複数の超音波素子は、前記超音波の出力方向がユーザーとは反対側に、少なくとも前記特定の放射角度以上、傾けて設けられている触覚提示装置。 - 請求項1または請求項2に記載の触覚提示装置であって、
前記複数の超音波素子の前記超音波の出力方向において、前記複数の超音波素子からの距離が前記目標位置までの距離より大きい位置に、前記超音波の伝播を抑制する伝播抑制部を備える触覚提示装置。 - 請求項3に記載の触覚提示装置であって、
前記伝播抑制部は、
本体部と、
該本体部の前記複数の超音波素子側に設けられ、前記超音波を吸収する材料で形成された吸音部と
を有する触覚提示装置。 - 請求項3または請求項4に記載の触覚提示装置であって、
複数の項目を表示すると共に、前記ユーザーの視線が前記伝播抑制部によって妨げられない位置に設けられた表示部を備え、
前記目標位置は、前記複数の項目のそれぞれに対応して設定されており、
前記複数の目標位置のうち、前記ユーザーの指が存在する前記目標位置を検出する検出手段を備え、
前記制御手段は、少なくとも前記ユーザーの指が存在する前記目標位置で、前記複数の超音波素子からの超音波が強め合う干渉を起こすように、該複数の超音波素子の間での相対的な駆動タイミングを制御する手段であり、
前記複数の項目のうち、前記ユーザーの指が存在する前記目標位置に対応する項目を前記ユーザーに報知する報知手段を備える触覚提示装置。 - 請求項3に記載の触覚提示装置であって、
複数の項目を表示すると共に、前記ユーザーの前記伝播抑制部に対する視線の延長線上に設けられた表示部を備え、
前記目標位置は、前記複数の項目のそれぞれに対応すると共に、前記複数の項目のそれぞれに近接させて設定されており、
前記複数の目標位置のうち、前記ユーザーの指が存在する前記目標位置を検出する検出手段を備え、
前記伝播抑制部の少なくとも一部は可視光線を透過する材料によって形成され、
前記制御手段は、少なくとも前記ユーザーの指が存在する前記目標位置で、前記複数の超音波素子からの超音波が強め合う干渉を起こすように、該複数の超音波素子の間での相対的な駆動タイミングを制御する手段である触覚提示装置。
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