JP6003709B2 - 1,2−ビス(パーフルオロアルキル)−パーフルオロシクロアルケンの製造方法 - Google Patents

1,2−ビス(パーフルオロアルキル)−パーフルオロシクロアルケンの製造方法 Download PDF

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本発明は、半導体装置の製造分野において有用なエッチングや化学気相成長法(CVD)等に用いられるプラズマ反応用ガス、及び含フッ素医薬中間体やハイドロフルオロカーボン系溶剤等として使われる化学品などとして有用なフッ素化シクロアルケンの製造方法に関する。高純度化されたフッ素化シクロアルケンは、特に、プラズマ反応を用いた半導体装置の製造分野において、プラズマエッチングガスやCVD用ガス等に好適である。
1,2−ビス(トリフルオロメチル)−パーフルオロシクロアルケンの製造方法としては幾つかの製造方法が開示されている。
非特許文献1では、テトラフルオロアレンを環化2量化させて1,2−ビス(ジフルオロメチレン)テトラフルオロシクロブタンを合成し、光塩素化により1,2−ビス(クロロジフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテンに変換、さらに、フッ化銀(II)で塩素をフッ素化することにより、収率25%で1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテンを得ている。
非特許文献2では、パーフルオロ−2,4−ヘキサジエンに5フッ化アンチモンを100℃で接触させて環化させることにより、40%の収率で1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテンを得ている。
非特許文献3では、パーフルオロ−1,3−ペンタジエンとテトラフルオロエチレンのカップリング反応で得られるパーフルオロ−2,4−ヘプタジエンを、室温下に5フッ化アンチモン触媒と接触させて環化させることにより、1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテンを収率63%で得ている。
非特許文献4では、パーフルオロシクロヘキセンを550℃に加熱することにより、転化率50%で反応が進行し、1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテン20%を得ている。
非特許文献5では、1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロベンゼンを三フッ化コバルトにより、芳香環部分をフッ素化して、1,2−ビス(トリフロオロメチル)−オクタフルオロシクロヘキセンを得ている。
一方、非特許文献6や特許文献1では、パーフルオロシクロアルケンのビニル位にアルキル基を導入する方法が提案されている。具体的には、非特許文献6では、ヘキサフルオロシクロブテンにメチルマグネシウムブロミドやエチルマグネシウムブロミドなどのグリニヤー試薬を反応させることにより、1−メチルペンタフルオロシクロブテン又は1−エチルペンタフルオロシクロブテンを得る方法が記載され、特許文献1には、オクタフルオロシクロペンテンにフッ化セシウム存在下、パーフルオロヘキシルトリメチルシランを接触させ、パーフルオロ−(1−ヘキシルシクロペンテン)を得る方法が記載されている。
Journal of Chemical Society,978(1963) Russian Chemical Bulltin,333(1989) Bulletin of the Academy of Sciences of the USSR.Division of the Chemical Sciences、826(1990) Izv.Akad.Nauk SSSR,Ser,Khim,(10),2361(1971)、Chemical Abstracts、Vol.76、45795y Tetrahedron、Vol.22、2555(1966) Journal of Organic Chemistry,38,1615(1973)
特表平5−501252号公報
非特許文献1においては、テトラフルオロアレンを出発原料に、3工程をかけて目的物である、1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテンを合成しているが、原料となるテトラフルオロアレンは工業的に製造されておらず、安定性に問題もあるため、保存が困難であること、また、フッ素化剤に高価なフッカ銀(II)を使用する必要があり、工業的な製造法とは言い難い。
非特許文献2と3は、どちらも、パーフルオロアルカジエンを出発原料にし、五フッ化アンチモンをフッ素源とする環化反応により1,2−ビス(トリフルオロメチル)−パーフルオロシクロアルケンを合成しているが、出発原料となる、パーフルオロアルカジエン自体は多段階の合成工程を経なければならず、この方法も工業的な製造法に適しているとは言い難い。
非特許文献4では、パーフルオロシクロヘキセンを550℃という非常に高い温度に曝す必要がある上、原料となるペーフルオロシクロヘキセンが50%も残存してしまうため、非効率的な製造方法であり、工業生産のための方法として採用することはできない。
非特許文献5においては、フッ素化剤である三フッ化コバルトを原料である芳香族化合物に対して大量に使用する必要があり、反応終了後の後処理や廃棄等が煩雑であり、やはり工業生産に適していないものであった。
本発明者は、テトラヒドロフランやエチレングリコールジメチルエーテル(グライム)のようなエーテル類を溶媒に使用し、炭素数が6以上の比較的高炭素数のパーフルオロアルキル基をパーフルオロシクロアルケンに導入した特許文献1に基づき、エーテル溶媒中で、パーフルオロシクロアルケンへの炭素数1〜2のパーフルオロアルキル基の導入を試みた。その結果、1当量しか添加していないにも関わらず、三置換体や四置換体であるポリ(トリフルオロメチル)パーフルオロシクロアルケン化合物が生成してしまい、目的とする1,2−ビス(トリフルオロメチル)−パーフルオロシクロアルケンの収率が著しく低下することを確認した。
そして、本発明者の更なる検討の結果、特定の混合溶媒を用いることで、1,2−ビス(パーフルオロアルキル)−パーフルオロシクロアルケンを選択性良く合成することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、エチレングリコールアルキルエーテル:芳香族炭化水素が80:20〜20:80(体積比)である混合溶媒中、下記構造式1で表されるパーフルオロシクロアルケンと、構造式2で表される含フッ素シラン化合物とを、フッ素イオン存在下に接触させて、構造式3で表される1,2−ビス(パーフルオロアルキル)−パーフルオロシクロアルケンを製造する方法が提供される。
Figure 0006003709
構造式1中、nは1〜3から選択される整数である。
Figure 0006003709
構造式2中、Rはトリフルオロメチル基又はペンタフルオロエチル基であり、R〜Rは、それぞれ独立してメチル基又はエチル基である。
Figure 0006003709
構造式3中、R 及びR はそれぞれ独立してトリフルオロメチル基又はペンタフルオロエチル基であり、R とR は同一でも異なっていても良い。また、nは1〜3から選択される整数である。
前記エチレングリコールジアルキルエーテルは、エチレングリコールジメチルエーテルを用いるのが好ましい。
前記芳香族炭化水素に、トルエン、キシレンから選択される1種の溶媒を用いるのが好ましい。
構造式3で表される化合物が、1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテンである時に著効が得られる。
本発明に用いられる構造式1で表されるパーフルオロシクロアルケンのnは1〜3であり、好ましくは1又は2である。構造式1で表されるパーフルオロシクロアルケンの具体例としては、ヘキサフルオロシクロブテン、オクタフルオロシクロペンテン、及びデカフルオロシクロヘキセンが挙げられる。
ヘキサフルオロシクロブテンは、例えば、Journal of Chemical Society、3830(1952)や、特開平7−112944号公報に記載の方法が知られている。いずれの方法もフッ素樹脂のモノマーとして工業的に使用されている、クロロトリフルオロエチレンを原料にして2量化して1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロブタンを合成し、前者は亜鉛によって、後者は金属触媒存在下に水素還元を行うことにより脱塩素化し、ヘキサフルオロシクロブテンに導かれる。
オクタフルオロシクロペンテンも公知の方法で製造することができる。例えば、オクタクロロシクロペンテンを非プロトン性極性溶媒中、フッ化カリウムなどの金属フルオリドによりフッ素化することで得られる(Journal of Organic.Chemistry、vol.28、112(1963))。また、オクタクロロシクロペンテンを触媒存在下、フッ化水素でフッ素化して1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテンに導き、さらに、フッ化カリウムを反応させることによっても得ることができる(WO98/043233号パンフレット)。
デカフルオロシクロヘキセンについては、ウンデカフルオロシクロヘキサンを水酸化カリウム水溶液と接触させて、脱HF反応させることにより得ることができる(Journal of Fluorine Chemistry、Vol.20、167(1982))。また、1−ヒドロ−2−クロロデカフルオロシクロヘキサンをやはり、水酸化カリウム水溶液と接触させて、脱HCl反応により得ることができる(Tetrahedron、Vol.23、4435(1967))。
構造式2で表される含フッ素シラン化合物として具体的には、トリフルオロメチルトリメチルシラン、ペンタフルオロエチルトリメチルシラン、トリフルオロメチルトリエチルシラン、及びペンタフルオロエチルトリエチルシランを挙げることができ、これらの中から目的物である、1,2−ビス(パーフルオロアルキル)−パーフルオロシクロアルケンの構造に対応する含フッ素シラン化合物を選択することができる。
構造式2で表される含フッ素シラン化合物は市販品をそのまま使用することができるが、以下の文献の方法に従って合成しても良い。例えば、Journal of Organic Chemistry、Vol.56、984(1991)に記載の方法では、パーフルオロアルキルハライドとクロロトリメチルシランをベンゾニトリル溶媒下にヘキサエチルホスフォラストリアミドで縮合反応させる方法や、同様に、アセトニトリルを溶媒に用いて合成する方法(特開平6−340675号公報)を用いることができる。
構造式2で表される含フッ素シラン化合物の使用量は、R =R の場合、通常2〜5当量の範囲であり、より好ましくは2〜3当量である。使用量が少なすぎると、モノパーフルオロアルキル化された化合物が多く生成し、目的物である、1,2−ビス(パーフルオロアルキル)−パーフルオロシクロアルケンの生成量が少なくなる。逆に、使用量が多すぎるとパーフルオロアルキル基が2つ以上導入された化合物が生成してしまい、やはり、1,2−ビス(パーフルオロアルキル)−パーフルオロシクロアルケンの生成量が少なくなるという問題を生じる。
また、R ≠R の場合、2種の含フッ素シラン化合物を用いることになるが、それぞれの含フッ素シラン化合物の使用量は、通常1〜2当量、より好ましくは1.2〜1.5当量であり、R SiRを添加し、反応を進行させてR SiRを消費した後、R SiRを続けて添加し、反応を進行させれば良い。
構造式3で表される化合物の具体例としては、R =R の場合、1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテン、1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテン、及び1,2−ビス(トリフルオロメチル)−オクタフルオロシクロヘキセンなどのトリフルオロメチル置換体;1,2−ビス(ペンタフルオロエチル)−テトラフルオロシクロブテン、1,2−ビス(ペンタフルオロエチル)−ヘキサフルオロシクロペンテン、及び1,2−ビス(ペンタフルオロエチル)−オクタフルオロシクロヘキセンなどのペンタフルオロエチル置換体;を挙げることができる。R ≠R の場合、1−トリフルオロメチル−2−ペンタフルオロエチル−テトラフルオロシクロブテン、1−トリフルオロメチル−2−ペンタフルオロエチル−ヘキサフルオロシクロペンテン、及び1−トリフルオロメチル−2−ペンタフルオロエチル−オクタフルオロシクロヘキセンなどを挙げることができる。
これらの中でも、反応操作の容易さから、R =R であるトリフルオロメチル置換体やペンタフルオロエチル置換体が好ましく、蒸留精製の容易さから、1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテン、及び1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテンがより好ましい。
本発明に用いられる反応溶媒は、エチレングリコールアルキルエーテルと芳香族炭化水素との混合溶媒中である。第1溶媒であるエチレングリコールジアルキルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテルのアルキル部分の炭素数が1〜4のモノエチレングリコールジアルキルエーテル;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルのアルキル部分の炭素数が1〜4のジエチレングリコールジアルキルエーテル;が好適な例として挙げられる。これらの中でも、本発明に用いる原料パーフルオロシクロアルケンを比較的良く溶かす、モノエチレングリコールジアルキルエーテルが好ましく、エチレングリコールジメチルエーテルやエチレングリコールジエチルエーテルがより好ましく、エチレングリコールジメチルエーテルが特に好ましい。
第2溶媒である芳香族炭化水素としては、例えば、トルエン、キシレン(オルト、メタ、パラ異性体、又はそれらの混合物);エチルベンゼン、メシチレンなどのアルキル置換ベンゼン類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン(オルト、メタ、パラ異性体、又はそれらの混合物)、トリクロロベンゼンなどの塩素置換ベンゼン類;ベンゾトリフルオリド、ビス(トリフルオロメチル)−ベンゼン(オルト、メタ、パラ異性体、又はそれらの混合物)などの含フッ素アルキル置換ベンゼン類;を挙げることができる。これらの中でも、取扱いの容易さから、アルキル置換ベンゼン類が好ましく、トルエン及びキシレンがより好ましい。
第1溶媒であるエチレングリコールジアルキルエーテルと第2溶媒である芳香族炭化水素の混合比は、エチレングリコールジアルキルエーテル:芳香族炭化水素の体積比で、80:20〜20:80の範囲であり、好ましくは70:30〜30:70の範囲である。エチレングリコールジアルキルエーテルに対する芳香族炭化水素の比率が少なすぎると、パーフルオロシクロアルケンに対するパーフルオロアルキル基の導入数が多くなり、1,2−ビス(パーフルオロアルキル)−パーフルオロシクロアルケンの選択比が小さくなる。また、芳香族炭化水素の比率が高すぎるとパーフルオロシクロアルケンに対するパーフルオロアルキル基の求核的置換反応が起こり難くなる。
本発明において、反応溶媒は、エチレングリコールジアルキルエーテル及び芳香族炭化水素以外の溶媒を、本発明の目的を阻害しない範囲で混合することができ、その量は、通常は全反応溶媒中10体積%以下であり、好ましくは全反応溶媒中5体積%以下である。
本発明において用いる反応溶媒は、できる限り乾燥された状態のものを使用するのが好ましい。水分量が多いとフッ化物が水和されてフッ素イオンの求核性が低下、すなわち、パーフルオロアルキルアニオンの発生効率の低下を招いたり、発生したパーフルオロアルキルアニオンが水からプロトンを奪ってパーフルオロアルカン(CFH又はCFCFH)を生成してしまい、パーフルオロシクロアルケンへの求核置換反応が起こらなくなる。
反応溶媒の乾燥方法に格別な制限はなく一般的な方法を採用することができる。例えばエチレングリコールジアルキルエーテルは、リチウムアルミニウムハイドライドなどの金属水素化物と接触後、蒸留により、また、芳香族炭化水素は金属ナトリウムと接触後、やはり蒸留により水分を低減することができる。また、モレキュラーシーブスのような乾燥剤と接触させて水分を低減させても良い。
本発明において、反応はフッ素イオン存在下で進行させる。これは、構造式2で表される含フッ素シラン化合物からパーフルオロアルキルアニオンを生成させるために必要な条件である。フッ素イオンを生じさせるためには、通常、フッ化物がなどのフッ素イオン発生剤が用いられる。このようなフッ化物としては、フッ化カリウム、フッ化ルビジウム、及びフッ化セシウムなどのアルカリ金属フッ化物;テトラブチルアンモニウムフルオロリドなどの四級アルキルアンモニウムフルオリド化合物;などを挙げることができる。これらの中でも、取扱い易さの点でアルカリ金属フッ化物が好ましく、フッ化カリウムとフッ化セシウムが特に好ましい。
本発明においては、構造式2で表される含フッ素シラン化合物がフッ化物イオンと接触し、フルオロトリアルキルシランとパーフルオロアルキルアニオンを発生する。このパーフルオロアルキルアニオンが求核種としてパーフルオロシクロアルケンのビニル位炭素を攻撃し、置換反応により、パーフルオロアルキル基が導入される。この際、置換反応に伴い、フッ素イオンが放出され、このフッ素イオンがさらに、含フッ素シラン化合物と接触し、パーフルオロアルキルアニオンを生成するサイクルが繰り返される。
本発明においてフッ化物の使用量はフッ化物の使用量は、この反応が維持される量であれば良く、原料となるパーフルオロシクロアルケンに対して、通常0.01〜0.3当量、好ましくは0.05〜0.1当量である。使用量が少な過ぎると反応完結に多大な時間を要し、多過ぎる場合は経済的に不利な上、副反応の原因となり得る。
反応温度は、通常−80℃〜室温の範囲が適用される。より好ましくは、−50℃〜0℃の範囲である。反応温度が低すぎると反応の進行が遅くなるため、多大な時間を要したり、原料が大量に残ってしまい反応が完結しない。逆に、反応温度が高すぎると、構造式2で表される含フッ素シラン化合物から生成するパーフルオロアルキルアニオンが一度に多く生成してしまい、反応が急激に起こるので危険を伴う。
反応時間は上記のように設定する反応温度にもよるが、通常3〜48時間、好ましくは5〜10時間である。
反応実施の形態としては、以下のような方法をとることができる。反応器に溶媒であるエチレングリコールジアルキルエーテルと芳香族炭化水素、原料であるパーフルオロシクロアルケン、及びフッ素イオン発生剤を仕込んだ後、窒素、やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で、反応器を冷却する。そこへ、反応器内を攪拌しながら、RSiRを滴下して反応を進行させる。反応終了後はフッ化物イオン発生剤をろ過し、又はフッ化物イオン発生剤を失活させるために少量の水を添加した後、反応液を蒸留して、目的物である1,2−ビス(パーフルオロアルキル)−パーフルオロシクロアルケンを取り出す方法が簡便である。純度を向上させたい場合はさらに、蒸留精製を加えても良い。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によってその範囲を限定されるものではない。
以下において採用した分析条件は下記の通りである。
・ガスクロマトグラフィー分析(GC分析)
装置:島津製作所社製、製品名「GC−2010」
カラム:ジーエルサイエンス社製、製品名「TC−1」、長さ60m、内径0.25mm、膜厚1.0μm
カラム温度:40℃、10分間保持後、20℃/分で昇温、次いで、250℃、10分間保持
インジェクション温度:200℃
キャリヤーガス:窒素ガス
スプリット比:100/1
検出器:FID
・ガスクロマトグラフィー質量分析
GC部分:ヒューレットパッカード社製、製品名「HP−6890」
カラム:ジーエルサイエンス社製、製品名「Inert Cap−1」、長さ60m、内径0.25mm、膜厚1.5μm
カラム温度:40℃、10分間保持後、20℃/分で昇温、次いで、240℃、10分間保持
MS部分:ヒューレットパッカード社製、製品名「5973 NETWORK」
検出器 EI型(加速電圧:70eV)
19F−NMR測定
日本電子社製、製品名「JNM−ECA400」、400MHz
[実施例1]1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテンの合成
滴下ロート及びジムロート型コンデンサーを付したガラス製反応器に、乾燥エチレングリコールジメチルエーテル84mlと乾燥トルエン36mlとを仕込み、窒素雰囲気下においた。さらに、オクタフルオロシクロペンテン21.2g(日本ゼオン社製)、及びフッ化セシウム1.5gを仕込んだ。反応器を−40℃に冷却し、滴下ロートからトリフルオロメチルトリメチルシラン31.3g(Apollo Scientific社製)を45分間かけて滴下した。滴下終了後、反応器を−40℃に維持しながら3時間攪拌した。反応器内の内容物をガスクロマトグラフィー、及びガスクロマトグラフィー質量分析計にて分析したところ、オクタフルオロシクロペンテン0.4面積%、1−トリフルオロメチルヘプタフルオロシクロペンテン23.9面積%、及び1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテン61.6面積%の他、C16及びC18が、それぞれ8.2面積%及び5.9面積%生成していた。
反応液はテフロン(登録商標)製孔径0.1μmのフィルターを通して、固形分を加圧ろ過した。ろ液を蒸留塔(東科精機社製:KS型)にて精留し、目的物である1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテン17.1g(沸点:64℃、収率54.8%)を得た。
1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテンのスペクトルデータ
19F−NMR(CFCOH、CDCl):δ −15.2(3F×2)、36.1(2F×2)、58.0(2F×1)
GC−MS(EI−MS):m/z 293、243、193,155、124,93,69
[実施例2]
実施例1において、溶媒を、乾燥エチレングリコールジメチルエーテル36ml及び乾燥トルエン84mlに変更したこと以外は実施例1と同様に反応を行った。反応器内の内容物をガスクロマトグラフィー、及びガスクロマトグラフィー質量分析計にて分析したところ、オクタフルオロシクロペンテン11.2面積%、1−トリフルオロメチルヘプタフルオロシクロペンテン13.3面積%、及び1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテン68.4面積%の他、C16及びC18が、それぞれ6.7面積%及び0.4面積%生成していた。
[実施例3]
実施例1において、溶媒を、乾燥エチレングリコールジメチルエーテル60ml及び乾燥トルエン60mlに変更したこと以外は実施例1と同様に反応を行った。反応器内の内容物をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、オクタフルオロシクロペンテン11.2面積%、1−トリフルオロメチルヘプタフルオロシクロペンテン12.8面積%、及び1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテン65.9面積%の他、C16及びC18が、それぞれ7.0面積%及び3.1面積%生成していた。
[実施例4]
実施例1において、乾燥トルエンを乾燥キシレンに変更したこと以外は実施例1と同様に反応を行った。反応器内の内容物をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、オクタフルオロシクロペンテン1.9面積%、1−トリフルオロメチルヘプタフルオロシクロペンテン23.0面積%、及び1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテン60.2面積%の他、C16及びC18が、それぞれ7.6面積%及び7.3面積%生成していた。
[実施例5]1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテンの合成
滴下ロート及びジムロート型コンデンサーを付したガラス製反応器に、乾燥エチレングリコールジメチルエーテル60mlと乾燥トルエン60mlとを仕込み、窒素雰囲気下に置いた後、反応器を−40℃に冷却した。反応器内にヘキサフルオロシクロブテン16.2g(シンクエスト社製)をシリンダーからチューブを介して吹きこんだ。さらに、フッ化セシウム1.5gを仕込み、滴下ロートからトリフルオロメチルトリメチルシラン31.3gを40分間かけて滴下した。滴下終了後、反応器を−40℃に維持しながら2.5時間攪拌した。反応器内の内容物をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、ヘキサフルオロシクロブテン1.4面積%、1−トリフルオロメチルペンタフルオロシクロブテン24.5面積%、及び1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテン68.0面積%の他、C12が6.1面積%生成していた。
反応液はテフロン(登録商標)製孔径0.1μmのフィルターを通して、固形分を加圧ろ過した。ろ液を蒸留塔(東科精機社製:KS型)にて精留し、目的物である1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテンが 15.0g(沸点:36℃、収率57%)得られた。
1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテンのスペクトルデータ
19F−NMR(CFCOH,CDCl):δ −12.4(3F×2)、39.1(2F×2)
GC−MS(EI−MS):m/z 262、243、212
[実施例6]1,2−ビス(トリフルオロメチル)−オクタフルオロシクロヘキセンの合成
実施例1において、オクタフルオロシクロペンテンをデカフルオロシクロヘキセン26.2g(P&Mインベスト社製)に変更したこと以外は実施例1と同様にして反応を行った。反応器内の内容物をガスクロマトグラフィー、及びガスクロマトグラフィー質量分析計にて分析したところ、デカフルオロシクロヘキセン5.5面積%、1−トリフルオロメチルノナフルオロシクロヘキセン14.9面積%、及び1,2−ビス(トリフルオロメチル)−オクタフルオロシクロヘキセン58.1面積%の他、C14及びC1016が、それぞれ14.3面積%及び7.2面積%生成していた。
反応液はテフロン(登録商標)製孔径0.1μmのフィルターを通して、固形分を加圧ろ過した。ろ液を蒸留塔(東科精機製:KS型)にて精留し、目的物である1,2−ビス(トリフルオロメチル)−オクタフルオロシクロヘキセンが 17.6g(沸点:89℃、収率48.6%)得られた。
1,2−ビス(トリフルオロメチル)−オクタフルオロシクロヘキセンのスペクトルデータ
19F−NMR(CFCOH、CDCl):δ −18.27(3F×2)、35.53(2F×2)、59.55(2F×2)
GC−MS(EI−MS):m/z 293、243、224、155、69
[実施例7]1−トリフルオロメチル−2−ペンタフルオロエチル−テトラフルオロシクロブテンの合成
滴下ロート及びジムロート型コンデンサーを付したガラス製反応器に、乾燥エチレングリコールジメチルエーテル60mlと乾燥トルエン0mlとを仕込み、窒素雰囲気下に置いた後、反応器を−40℃に冷却した。反応器内にヘキサフルオロシクロブテン16.2g(SynQuest社製)をシリンダーからチューブを介して吹きこんだ。さらに、フッ化セシウム1.5gを仕込み、滴下ロートからトリフルオロメチルトリメチルシラン15.6gを20分間かけて滴下した。滴下終了後、反応器を−40℃に維持しながら1時間攪拌した。その後、ペンタフルオロエチルトリメチルシラン23.0g(Fluorochem社製)を滴下ロートから25分間かけて滴下した。滴下終了後、反応器を−40℃に維持しながら時間撹拌を2時間継続した。反応器内の内容物をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、ヘキサフルオロシクロブテン0.1面積%、1−トリフルオロメチルペンタフルオロシクロブテン7.4面積%、1,2−ビス(トリフルオロメチル)−テトラフルオロシクロブテン5.4面積%、1,2−ビス(ペンタフルオロエチル)−テトラフルオロシクロブテン8.3面積%、及び1−トリフルオロメチル−2−ペンタフルオロエチルテトラフルオロシクロブテン65.8面積%の他、C16及びC1018が、それぞれ10.1面積%及び2.9面積%生成していた。
反応液はテフロン(登録商標)製孔径0.1μmのフィルターを通して、固形分を加圧ろ過した。ろ液を蒸留塔(東科精機製:KS型)にて精留し、目的物である1−トリフルオロメチル−2−ペンタフルオロエチル−テトラフルオロシクロブテンが18.5g(沸点:67℃、収率59.2%)得られた。
1−トリフルオロメチル−2−ペンタフルオロエチル−テトラフルオロシクロブテンのスペクトルデータ
19F−NMR(CFCOH、CDCl):δ −13.5(3F)、8.8(3F)、38.8(2F)、39.3(2F),39.7(2F)
GC−MS(EI−MS):m/z 293、243、193、69
[比較例1]
実施例1において、乾燥トルエンを添加せず、乾燥エチレングリコールジメチルエーテルを2倍体積量に変更して反応を行った以外は実施例1と同様に反応を行った。反応器内の内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、オクタフルオロシクロペンテン5.7面積%、1−トリフルオロメチルヘプタフルオロシクロペンテン12.4面積%、及び1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテン22.5面積%の他、C16、C18、及びC1020が、それぞれ27.1面積%、18.4面積%、及び13.9面積%生成していた。
[比較例2]
乾燥エチレングリコールジメチルエーテル、及び乾燥トルエンをそれぞれ90ml、及び10mlに変更したこと以外は実施例1と同様に反応を行った。反応器内の内容物をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、オクタフルオロシクロペンテン14.2面積%、1−トリフルオロメチルヘプタフルオロシクロペンテン20.2面積%、及び1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテン25.1面積%の他、C16、C18、及びC1020が、それぞれ25.8面積%、8.8面積%、及び5.9面積%生成していた。

Claims (4)

  1. エチレングリコールアルキルエーテル:芳香族炭化水素が80:20〜20:80(体積比)である混合溶媒中、下記構造式1で表されるパーフルオロシクロアルケンと、構造式2で表される含フッ素シラン化合物とを、フッ素イオン存在下に接触させ、構造式3で表される1,2−ビス(パーフルオロアルキル)−パーフルオロシクロアルケンの製造方法
    Figure 0006003709

    ただし、nは1〜3から選択される整数である。
    Figure 0006003709

    ただし、Rはトリフルオロメチル基又はペンタフルオロエチル基であり、R〜Rは、それぞれ独立してメチル基又はエチル基である。
    Figure 0006003709

    ただし、R 及びR はそれぞれ独立してトリフルオロメチル基又はペンタフルオロエチル基であり、R とR は同一でも異なっていても良い。また、nは1〜3から選択される整数である。
  2. エチレングリコールジアルキルエーテルが、エチレングリコールジメチルエーテルである請求項1に記載の製造方法。
  3. 芳香族炭化水素が、トルエン及び/又はキシレンである請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 構造式3で表される化合物が、1,2−ビス(トリフルオロメチル)−ヘキサフルオロシクロペンテンである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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