JP6002797B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を備える筒内噴射式内燃機関において、気筒毎に1サイクル中に複数回の燃料を噴射する多段燃料噴射時に、燃料噴射量の精度を向上させることができる内燃機関の制御装置に関する。
近年、各国の排気規制にて、自動車の排気ガス中に含まれる粒子状物質PM(Particulate Matter)に対する規制が厳しくなっている。特に、筒内噴射式内燃機関では、吸気ポート噴射式内燃機関に対し、高出力・低燃費等の長所がある一方、粒径の大きな燃料がピストンの冠面やシリンダボアの壁面に付着・残留することや、燃料と空気の混ざり具合が不均一の部分が生じやすいこと等により、PMが発生しやすい短所がある。
このような筒内噴射式内燃機関のPM低減策として、筒内噴射用燃料噴射弁と吸気ポート噴射用燃料噴射弁を同一気筒に取り付けるデュアル式内燃機関により、PMが多く発生する運転領域では吸気ポート噴射用燃料噴射弁を使用してPM低減を図る方法や、PMを捕捉するフィルタを取り付ける等の方法があり、いずれも高いPM低減効果が望める反面、新規デバイス追加によるコスト増が難点となっている。
そこで、新規デバイスの追加無しに、PMを低減する方法が模索されているが、その一つとして、特許文献1では、1サイクル中に複数回の燃料噴射を実行する多段噴射制御が開示されている。この制御によれば、筒内の燃料付着量低減・混合気の均一度を上げることができ、PMを低減することができる。
しかしながら、この多段噴射制御では燃料噴射量は従来のままで噴射回数のみ多くするため、1回当たりの燃料噴射量が従来の燃料噴射量に対し少なくなる。燃料噴射量が少なくなると、従来使用することの無かった低燃料流量側の燃料流量精度を向上させる必要があり、燃料噴射弁の精度向上によるコスト増が難点となる。
その対策として、特許文献2や特許文献3の制御技術を活用することができる。特許文献2では、燃料噴射弁の駆動電流の変位点により、燃料噴射弁の開閉弁時期を検出し、燃料噴射弁の通電時間制御にフィードバックする。特許文献3では、圧電素子により、燃料噴射弁の開閉弁時期を検出し、燃料噴射弁の通電時間制御にフィードバックする。
以上の特許文献2や特許文献3の制御技術により既存のセンサを用いて前記燃料噴射弁の開閉弁時期を検出し、通電時間制御にフィードバックすることで、前記燃料噴射弁のコスト増を抑えつつ高精度の燃料噴射を実現し、安価にPMを低減することができる。
特開2011−132898号公報 特開2001−280189号公報 特開2003−65178号公報
しかしながら、多段噴射制御等により、要求燃料噴射量が非常に少ない噴射の場合、燃料噴射弁は完全に開ききらない内に閉弁する状態(以下、ハーフリフトと呼ぶ)が発生する(図6と図7参照)。このハーフリフトでは、前記燃料噴射弁が完全に開弁しないため、特許文献2や特許文献3の方法では、燃料噴射弁の開弁を検出することが困難である。更に、燃料噴射弁閉弁時においても、完全開弁(以下、フルリフトと呼ぶ)からの閉弁でないため、閉弁時の放出エネルギが小さく、閉弁検出がフルリフト時に対して困難となる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、燃料噴射弁のハーフリフト時において、高精度な燃料噴射制御が可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る内燃機関の制御装置は、内燃機関に燃料を供給する燃料噴射弁と、該燃料噴射弁の通電時間を算出する手段と、前記燃料噴射弁の開弁を検出する手段と、前記燃料噴射弁への通電開始時間と開弁検出時間の差分である開弁遅れ時間を算出かつ記憶する手段とを備え、前記燃料噴射弁への通電時間が所定値以上の場合に、前記開弁遅れ時間を算出かつ記憶し、前記燃料噴射弁への通電時間が所定値未満の場合に、前記記憶手段に記憶された前記開弁遅れ時間に基づき、前記燃料噴射弁の通電時間を制御することを特徴としている。
前記のごとく構成された本発明の内燃機関の制御装置は、前記燃料噴射弁への通電時間が所定値以上の、前記燃料噴射弁のフルリフト時に前記開弁遅れ時間を記憶しておき、前記燃料噴射弁への通電時間が所定値未満で、開弁時期の検出が困難なハーフリフト時に、フルリフト時に記憶した前記開弁遅れ時間の記憶内容を参照することで、ハーフリフト時も精度よく通電時間制御が可能となる。
本発明の内燃機関の制御装置によれば、燃料噴射弁が完全に開ききらない内に閉弁するハーフリフト時に、完全開弁するフルリフト時の開閉弁時期の検出結果を、燃料噴射弁の通電時間制御に反映させて制御することにより、燃料噴射弁のハーフリフト時において、高精度な燃料噴射制御が可能な内燃機関の制御装置を提供することができる。前記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る内燃機関の制御装置の一実施形態を示すシステム構成図。 図1に示す内燃機関の制御装置での燃料噴射の動作を示すフローチャート。 図1に示す内燃機関の制御装置の燃料噴射のブロック図。 開弁遅れ時間テーブルを示す表図。 ハーフリフト時通電時間補正テーブルを示す表図。 フルリフト時の燃料噴射弁挙動を示すタイムチャート。 ハーフリフト時の燃料噴射弁挙動を示すタイムチャート。
以下、本発明に係る内燃機関の制御装置の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明に係る内燃機関の制御装置のシステム構成図を示し、内燃機関11は1つの気筒の断面図を示している。
内燃機関11の吸入通路には、吸入空気量を計測するエアフロメータ1が設置され、その下流には吸入空気量を調節するスロットル弁2が設置されている。エアフロメータ1の出力、及びスロットル弁2の開度の出力はECU7に送信される。内燃機関11は、シリンダ12内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁3を備えている。燃料噴射弁3は燃料供給通路14に連結され、高圧の燃料が供給される。シリンダ12の頂部には火花点火装置9に接続された点火プラグが設けられている。
また、シリンダ12内にはピストン13が上下動可能に装着され、ピストン13の上下動を回転運動に変換するクランクシャフトには、その回転角速度(エンジン回転数)および角度位置を検出するためのクランク角信号板5とクランク角センサ6が備わり、前記クランク角センサ6からの信号はECU7に送信される。また、内燃機関11は、前記吸気弁17を開閉するためのカムシャフトも備える。前記カムシャフトはタイミングベルト、もしくは金属チェーンによりクランクシャフトとつながり、クランクシャフトの回転と連動して回転する。
また、前記カムシャフトにはその回転角速度および角度位置を検出するための、カム角信号板18とカム角センサ15が備わり、前記カム角センサ15からの信号はECU7に送信される。また、前記吸気弁17はその開閉タイミングが変更可能なように、吸気側カムシャフトの角度位相差を変更可能な吸気VTC(Valve Timing Control)16が備わり、前記吸気VTC16は、ECU(エンジンコントロールユニット)7からの信号により制御される。
その他、本制御装置には以下のセンサが備わっており、いずれもECU7に信号を送信する。燃料圧力センサ4は、燃料噴射弁3への燃料供給通路14内の圧力を計測するためのセンサである。水温センサ8は、内燃機関11の冷却水通路に取り付けられ、エンジンの冷却水温度を計測するためのセンサである。開弁検出センサ10は、燃料噴射弁3の開弁時期を検出するためのセンサである。開弁検出センサ10は、ノッキングを検出するためのノックセンサと兼用することもできる。
本実施形態の内燃機関11では、吸入空気はスロットル弁2により吸入量が調節される。スロットル弁2で吸入量が調節された吸入空気はエアフロメータ1により吸入量が計測され、その信号はECU7に送信される。その後、吸入空気は吸気弁17を通過して内燃機関のシリンダ12内に入り、燃料噴射弁3から噴射された燃料と共に混合気を形成する。前記燃料噴射弁3は、ECU7からの信号により通電されて開閉弁制御され、燃料を噴射する。
シリンダ12内にて形成された燃料と吸入空気の混合気は、火花点火装置9により点火される。前記火花点火装置9は、ECU7からの信号により点火制御される。点火された混合気は燃焼し、膨張することでピストン13を押し下げる。出力軸(クランクシャフト)は前記ピストン13とつながっており、前記ピストン13が押し下げられることで回転し、エネルギを出力する。
図3は本実施形態の内燃機関の制御装置内の燃料噴射部のブロック図を示している。図3において、燃料圧力センサ4で検出された燃料圧力100、エアフロメータ1で検出された吸入空気量101、クランク角センサ6で検出されたエンジン回転数102、水温センサ8で検出された水温103、吸気VTC16で検出された吸気VTC開度104、開弁検出センサ105で検出された信号が各ブロックに入力され、各種の算出、記憶、判定、切換等が行われる。
燃料噴射量算出部106は、吸入空気量101、エンジン回転数102、水温103に基づいて燃料噴射弁3(116)から噴射する燃料噴射量を算出する。燃料分割数算出部107は、吸入空気量101とエンジン回転数102と水温103に基づいて、1サイクル当たり各気筒にて何回に分けて燃料を噴射するか燃料分割数を算出する。燃料噴射開始時期算出部108は、吸入空気量101、エンジン回転数102、水温103、及び燃料分割数に基づいて、燃料噴射開始時期を算出する。開弁遅れ時間テーブル更新部109は、開弁検出センサ105の出力が入力され、図5に示されるハーフリフト指数(Chaf)に対するハーフリフト時通電時間補正(Phaf)データが記憶されている。
燃料噴射弁通電時間算出部110は、燃料圧力100と、燃料噴射量算出部106で算出された燃料噴射量と、燃料分割数算出部107で算出された燃料分割数に基づいて、燃料噴射弁3の通電時間を算出する。燃料噴射弁通電時間算出部110は、後述するハーフリフト時(通電時間が所定値未満の場合)には、後述する開弁遅れ時間に基づき予め記憶されている基準燃料噴射量と、要求燃料噴射量との比率に基づき、燃料噴射弁3への通電時間を算出する。
推定筒内圧算出部111は、燃料噴射開始時期算出部108で算出された開始時期と、吸入空気量101と、エンジン回転数102と、水温103と、吸気VTC開度104に基づいて推定筒内圧を算出する。開弁遅れ時間算出部112は、後述する差圧検出部117で算出された差圧(Pdif)から、図4に示す開弁遅れ時間テーブルを参照し、開弁遅れ時間(Topen)を算出する。ハーフリフト時通電時間算出部113は、燃料噴射弁通電時間算出部110で算出された通電時間と、開弁遅れ時間算出部112で算出された開弁遅れ時間と、後述のハーフリフト時に、後述の差圧検出部117で算出された差圧(Pdif)に基づいて、ハーフリフト時通電時間を算出する。
通電時間判定部114は、燃料噴射弁通電時間算出部110で算出された燃料噴射弁通電時間が開弁遅れ時間(Topen)以上か、未満かを判定する。切換手段115は、通電時間判定部114の判定結果で燃料噴射弁116に燃料噴射弁通電時間算出部110で算出された通常の通電時間と、ハーフリフト時通電時間算出部113で算出されたハーフリフト時の通電時間とを切換える。差圧検出部117は、燃料圧力100と、推定筒内圧算出部111で算出された推定筒内圧に基づいて、差圧(Pdif)を算出する。
次に、図2のフローチャートと、図3のブロック図を用いて本実施例の内燃機関の制御装置の動作を説明する。図2では、1サイクルにおける1気筒分の燃料噴射の流れを示す。ステップ200(S200)では、燃料噴射量を算出する。燃料噴射量は吸入空気量101と、エンジン回転数102と、水温103に基づいて算出される(図3の燃料噴射量算出部106)。
ステップ201(S201)では、燃料分割数(Ndiv)を算出する。燃料分割数は吸入空気量101とエンジン回転数102と水温103に基づいて算出される(図3の燃料分割数算出部107)。ここで、燃料分割数とは、1サイクル当たり各気筒にて何回に分けて燃料を噴射するかを示す。ガソリンエンジンでは通常時1回であるが、PM排出量が多い加速運転時や低水温運転時では複数回となる。
ステップ202(S202)では、燃料噴射弁通電時間を算出する。燃料噴射弁通電時間は、燃料噴射量算出部106で算出した燃料噴射量と燃料圧力100と燃料分割数算出部107で算出された燃料分割数に基づいて算出される(図3の燃料噴射弁通電時間算出部110)。ここで、燃料分割数算出部107で算出された燃料分割数が3つとすると、3つの燃料噴射弁通電時間が算出される。
ステップ203(S203)では、燃料噴射開始時期を算出する。燃料噴射開始時期は、吸入空気量101とエンジン回転数102と水温103と燃料分割数算出部107で算出された燃料分割数に基づいて算出される(図3の燃料噴射開始時期算出部108)。ここで、燃料分割数算出部107で算出された燃料分割数が3つとすると、3つの燃料噴射開始時期が算出される。ステップ204(S204)は燃料分割回数分、燃料噴射を繰り返し噴射する処理の始まりを示す。ここで、燃料噴射が燃料分割数(Ndiv)回噴射し終えているときは処理を終了する。
ステップ205(S205)では、推定筒内圧を算出する。推定筒内圧は燃料噴射開始時点での筒内圧を推定して算出する。筒内圧とは、図1のシリンダ12内部の圧力を指す。推定筒内圧は燃料噴射開始時期算出部108で算出された開始時期と吸入空気量101とエンジン回転数102と水温103と吸気VTC開度104に基づいて算出される(図3の推定筒内圧算出部111)。なお、推定筒内圧算出部111で筒内圧を推定する代わりに、内燃機関11のシリンダ12内の筒内圧力を直接計測し、以下の制御に用いてもよい。
ステップ206(S206)では、推定筒内圧算出部111で算出された推定筒内圧と燃料圧力100との差圧(Pdif)を算出する(図3の差圧算出部117)。ステップ207(S207)では差圧検出部117で算出された差圧(Pdif)から図4の開弁遅れ時間テーブルを参照し(開弁遅れ時間テーブル更新部109)、開弁遅れ時間(Topen)を算出する(図3の開弁遅れ時間算出部112)。なお、推定筒内圧の代わりに、シリンダ12内の筒内圧を直接計測して差圧を算出してもよい。
開弁遅れ時間テーブルは予め実験的に算出されECU7に記憶されているが、開弁遅れ時間(Topen)は個々の燃料噴射弁のバラツキにより値は異なるため、後述するステップ252(S252)にて値は気筒毎に順次更新される(図3の開弁遅れ時間テーブル更新部109)。
ステップ208(S208)では、(S202)にて算出された燃料噴射弁通電時間が開弁遅れ時間(Topen)未満かを判定する(図3の通電時間判定部114)。ここで、燃料噴射弁通電時間が開弁遅れ時間(Topen)未満であれば、燃料噴射弁は完全に開弁しないハーフリフトになると判断し、切換手段115によりハーフリフト処理(S209)に移行し、ハーフリフト時通電時間を算出する。開弁遅れ時間(Topen)以上であれば、燃料噴射弁は完全に開弁するフルリフトになると判断し、切換手段115によりフルリフト処理(S250)に移行し、燃料噴射弁通電開始処理をする(図3の通電時間判定部114)。
また、本実施例と異なる態様として、ステップ208(S208)で、燃料噴射弁への通電時間が所定値未満の場合で、ハーフリフトになると判断された場合、ハーフリフト処理(S209)と(S210)をせず、燃料噴射弁3(116)からの燃料噴射を禁止する制御にすることもできる。このように、燃料噴射弁への通電時間が所定値未満のハーフリフト時に、燃料噴射弁からの燃料噴射を禁止することで、燃料噴射の精度を保つことが可能となる。
さらに、ステップ209(S209)のハーフリフト時通電時間算出は、開弁遅れ時間に基づき予め記憶されている基準燃料噴射量と、要求燃料噴射量との比率に基づき、前記燃料噴射弁への通電時間を算出するように構成してもよい。このように構成すれば、ハーフリフト時の要求燃料噴射量と、フルリフト時の基準燃料噴射量の比率でハーフリフト時の通電時間を算出することにより、ハーフリフト時の要求燃料噴射量と通電時間の関係が非線形となることに起因する、通電時間精度の悪化を防ぐことができる。
ステップ250(S250)では、(S203)にて燃料噴射開始時期算出部108で算出された燃料噴射開始時期と、(S202)にて燃料噴射弁通電時間算出部110で算出された燃料噴射弁通電時間とに基づいてECUから燃料噴射弁に通電し、燃料を噴射する。ステップ251(S251)では、燃料噴射弁への通電開始後、燃料噴射弁が完全に開弁した際に、燃料噴射弁の開弁を開弁検出センサ105にて検出されたか否かを判定する。所定時間内に信号が検出でき、かつ開弁検出センサ105が断線・ショート等により自己診断故障判定されていない正常状態の場合に(S252)に進み、それ以外の場合は(S211)に進む。また、ステップ251(S251)では、開弁検出センサ105が故障している場合に、開弁遅れ時間の記憶を禁止するように構成している。このように構成すると、開弁検出手段故障時に、誤って開弁遅れ時間を記憶することを防止し、ハーフリフト時の燃料噴射精度を保つことができる。
ステップ252(S252)では、(S250)の燃料噴射弁への通電開始時期と(S251)にて検出された開弁検出時期の差分を開弁遅れ時間(Topen)として算出し、(S206)にて算出した差圧(Pdif)を参照して、開弁遅れ時間テーブル(図4)の開弁遅れ時間(Topen)を更新する(図3の開弁遅れ時間テーブル更新部109)。ステップ211(S211)では、繰り返し処理の先頭(S204)に戻る。
ここで、図6,7を参照して、開弁遅れ時間(Topen)について図示する。図6はフルリフト時の燃料噴射弁の挙動を示し、図7はハーフリフト時の燃料噴射弁の挙動を示している。燃料噴射弁の通電状態はOFFとONにより通電時間の長短が設定される。燃料噴射弁の開弁、閉弁の弁位置は、通電状態がONとなってから遅れて徐々に開き始め、フルリフト時には完全開弁位置まで到達し、通電がOFFになると遅れて徐々に閉弁する。これに対して、通電時間が短く開弁遅れ時間(Topen)未満のときは、弁位置は完全開弁位置まで到達せず、小さい弁開度で通電時間がOFFとなるため、徐々に閉弁してしまう。このように、ハーフリフト時には弁開度(リフト量)が不十分となる。
次に、ステップ208(S208)にて、通電時間が開弁遅れ時間(Topen)未満と判定された場合について記述する。ステップ209(S209)では、ハーフリフト時通電時間の算出をする(図3のハーフリフト時通電時間算出部113)。ここでは、燃料噴射弁通電時間と開弁遅れ時間(Topen)から、ハーフリフト指数を以下の式(1)で算出する。
ハーフリフト指数(Chaf)[%]=燃料噴射弁通電時間 / 開弁遅れ時間(Topen)…(1)
ハーフリフト指数(Chaf)は、割合が大きくなるほど燃料噴射弁の開弁割合が大きくなり、100%で完全開弁(フルリフト)になる。一方で、割合が小さくなるほど燃料噴射弁のリフト量が小さくなり、リフト量に比例して燃料流量も少なくなる。よって、ハーフリフト時にステップ202(S202)にて燃料噴射弁がフルリフトすることを想定して算出された燃料噴射弁通電時間で燃料噴射弁を制御すると、実際よりも少ない燃料噴射量となる。そのため、ハーフリフト指数(Chaf)が少ないほど、燃料噴射弁通電時間を増やす必要がある。
そこで、ハーフリフト時燃料噴射弁通電時間を以下の式(2)で算出する。ハーフリフト時通電時間補正(Phaf)は図5のハーフリフト時通電時間補正テーブルから算出する。なお、ハーフリフト時通電時間補正テーブルは予め実験的に算出され、ECU7に記憶されているものとする。
ハーフリフト時燃料噴射弁通電時間=
燃料噴射弁通電時間×ハーフリフト時通電時間補正(Phaf) …(2)
ステップ210(S210)では、(S203)にて算出された燃料噴射開始時期と(S209)にて算出されたハーフリフト時燃料噴射弁通電時間とに基づいてECU7から燃料噴射弁に通電し、燃料を噴射する。ステップ211(S211)では、繰り返し処理の先頭(S204)に戻る。
本実施形態の内燃機関の制御装置は、燃料噴射弁への通電時間が所定値以上の場合に、開弁遅れ時間を燃料圧力センサ4で検出した燃料圧力100と、推定筒内圧算出部111で算出した推定筒内圧との差圧に基づいて記憶しておき、ハーフリフト時通電時間算出部113は、燃料噴射弁への通電時間が所定値未満の場合に、記憶手段に記憶された差圧に基づいて、開弁遅れ時間を算出することができる。このように構成すると、燃料噴射弁のフルリフト時に開弁遅れ時間を記憶する際に、燃料圧力と筒内圧力の差圧に応じて記憶させ、開弁時期の検出が困難なハーフリフト時に、フルリフト時の開弁遅れ時間の記憶内容を燃料圧力と筒内圧力の差圧に応じて参照することができる。開弁遅れ時間は、燃料圧力と筒内圧力の差圧にも依存するため、この制御により、前記の制御より更に精度良く、ハーフリフト時の通電時間制御が可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、開弁検出センサで燃料噴射弁の開弁状態を検出して制御する例を示したが、閉弁検出センサを用いて制御するように構成してもよいのは勿論である。
1・・・エアフロメータ、2・・・スロットル弁、3・・・燃料噴射弁、4・・・燃料圧力センサ、5・・・クランク角信号板、6・・・クランク角センサ、7・・・ECU(エンジンコントロールユニット)、8・・・水温センサ、9・・・火花点火装置、10・・・開弁検出センサ、11・・・内燃機関、12・・・シリンダ、13・・・ピストン、14・・・燃料供給通路、15・・・カム角センサ、16・・・吸気VTC、17・・・吸気弁、18・・・カム角信号板、100・・・燃料圧力、101・・・吸入空気量、102・・・エンジン回転数、103・・・水温、104・・・吸気VTC開度、105・・・開弁検出センサ、106・・・燃料噴射量算出部、107・・・燃料分割数算出部、108・・・燃料噴射開始時期算出部、109・・・開弁遅れ時間テーブル更新部、110・・・燃料噴射弁通電時間算出部、111・・・推定筒内圧算出部、112・・・開弁遅れ時間算出部、113・・・ハーフリフト時通電時間算出部、114・・・通電時間判定部、115・・・切換手段、116・・・燃料噴射弁、117・・・差圧算出部

Claims (6)

  1. 内燃機関に燃料を供給する燃料噴射弁を通電により開弁させる内燃機関の制御装置であって、
    前記燃料噴射弁への通電時間が所定値以上で前記燃料噴射弁をフルリフト制御しているときに、前記燃料噴射弁の開弁時期または閉弁時期を検出し、
    前記燃料噴射弁への通電時間が所定値未満で前記燃料噴射弁をハーフリフト制御しているときに、前記燃料噴射弁をフルリフト制御しているときに検出した前記開弁時期または前記閉弁時期に基づいて前記燃料噴射弁の通電を制御する内燃機関の制御装置。
  2. 前記燃料噴射弁への通電時間が所定値以上の場合に、前記燃料噴射弁への通電開始時間と前記燃料噴射弁の開弁を検出した時間との差分である開弁遅れ時間を算出し、
    前記燃料噴射弁への通電時間が所定値未満の場合に、前記開弁遅れ時間に基づき前記燃料噴射弁の通電を制御する請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関の制御装置は、前記燃料噴射弁の燃料圧力検出と、内燃機関の筒内圧力の検出もしくは推定と、前記燃料圧力と前記筒内圧力の差圧の算出と、をさらに行い、
    前記開弁遅れ時間を前記差圧に基づいて算出することを特徴とする請求項記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記燃料噴射弁への通電時間が所定値未満の場合に、前記開弁遅れ時間に基づき予め記憶されている基準燃料噴射量と、要求燃料噴射量との比率に基づき、前記燃料噴射弁への通電時間を算出することを特徴とする請求項またはいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記燃料噴射弁への通電時間が所定値未満の場合に、前記燃料噴射弁からの燃料噴射を禁止することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
    方法。
  6. 前記開弁検出手段が故障している場合、前記開弁遅れ時間の記憶を禁止することを特徴とする請求項いずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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