JP6001789B2 - リュウガン種子アルコール抽出物の使用 - Google Patents

リュウガン種子アルコール抽出物の使用 Download PDF

Info

Publication number
JP6001789B2
JP6001789B2 JP2015533397A JP2015533397A JP6001789B2 JP 6001789 B2 JP6001789 B2 JP 6001789B2 JP 2015533397 A JP2015533397 A JP 2015533397A JP 2015533397 A JP2015533397 A JP 2015533397A JP 6001789 B2 JP6001789 B2 JP 6001789B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
minutes
longan
solution
extract
blood
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015533397A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015531353A (ja
Inventor
▲カン▼中 曽
▲カン▼中 曽
怡▲ティン▼ ▲ショウ▼
怡▲ティン▼ ▲ショウ▼
祐忠 ▲チャン▼
祐忠 ▲チャン▼
椿益 顔
椿益 顔
建昇 林
建昇 林
Original Assignee
喬本生医股▲ふん▼有限公司
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 喬本生医股▲ふん▼有限公司 filed Critical 喬本生医股▲ふん▼有限公司
Publication of JP2015531353A publication Critical patent/JP2015531353A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6001789B2 publication Critical patent/JP6001789B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K36/00Medicinal preparations of undetermined constitution containing material from algae, lichens, fungi or plants, or derivatives thereof, e.g. traditional herbal medicines
    • A61K36/18Magnoliophyta (angiosperms)
    • A61K36/185Magnoliopsida (dicotyledons)
    • A61K36/77Sapindaceae (Soapberry family), e.g. lychee or soapberry
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/12Drugs for disorders of the urinary system of the kidneys
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2236/00Isolation or extraction methods of medicinal preparations of undetermined constitution containing material from algae, lichens, fungi or plants, or derivatives thereof, e.g. traditional herbal medicine
    • A61K2236/30Extraction of the material
    • A61K2236/39Complex extraction schemes, e.g. fractionation or repeated extraction steps

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Natural Medicines & Medicinal Plants (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Alternative & Traditional Medicine (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

[0001] 本発明は、リュウガン種子抽出物の使用、より詳細には、腎組織機能不全(kidney tissue dysfunction)の治療におけるその使用に関する。
[0002] 腎臓は、人体においては、腹腔後部、すなわち、最下肋骨(第12肋骨)と脊椎とが結合している囲まれた領域にて脊椎の両側に位置している。腎臓の基本単位はネフロンであり、腎臓1つに約100万個のネフロンが含まれ、各ネフロンには腎糸球体及び尿細管が含まれる。
[0003] ネフロンの機能としては、体の老廃物、水分及び電解質を濾過し、尿を生成すること、例えば過剰な水分を除去すること、並びに尿酸、尿素、クレアチニン及び薬を除去すること、並びに、ナトリウム、カリウム、カルシウム、リンなどの電解質並びに酸及び塩基の安定性及びバランスをコントロールしてin vivo環境の安定性を維持することが挙げられる。尿の生成機構であることに加え、腎臓はさらに、以下を排出する場合がある:(1)エリスロポエチン:腎損傷が原因でエリスロポエチン分泌不全になると貧血が生じる、(2)活性型ビタミンD3:これは血液中のカルシウムとリンのバランスを維持するために最も重要な成分であることから、腎不全が原因で骨病変になることがある、並びに(3)レニン及びアンギオテンシン:これらは血圧を調節するものであることから、高血圧症のうち多くのタイプが腎臓のトラブルに関連している。
[0004] 以下のような多くの因子が腎組織機能不全の原因となっている:(1)先天性腎疾患:例えば多発性嚢胞腎及び遺伝性腎炎及び尿路異常、(2)糸球体症:例えば、原発性糸球体腎炎、並びに、糖尿病、高血圧症及びエリテマトーデスなどに伴う続発性糸球体腎炎、(3)尿細管間質性腎症:例えば、腎結石症、腎腫瘍及び尿道又は尿管狭窄、(4)血管性の腎疾患:例えば血管炎及び高血圧性腎硬化症、並びに(5)感染症:例えば、細菌感染症が原因で生じる腎炎。加えて、老化、長期薬物乱用、家族遺伝及び高塩分食、肥満、高コレステロール、喫煙並びにアルコールは、腎組織機能不全の原因となる。臨床症状としては、尿パターンの変化、例えば、多尿症(特に夜間)、血尿、尿の気泡(尿タンパクが含有される場合がある);並びに身体的不快感、例えば、眼瞼浮腫若しくは顔や手足の浮腫、高血圧、貧血、皮膚のかゆみ、全身の疲労感、心不全及び肺水腫が挙げられる。
[0005] しかし、腎組織機能不全には多くの原因があり、腎組織機能不全を有効に治療することができる有効な薬物は存在しない。例えば、続発性の腎組織機能不全の治療においては、原発巣を治療することで当該疾患をコントロールしており;感染症が原因で生じた腎組織機能不全の治療においては、抗生物質を使用する必要があり;腎炎の治療においては、汎用の抗炎症剤を使用することができないだけでなく、汎用の抗炎症剤を使用すれば症状がさらに重症化することからステロイド又は免疫抑制薬が一般に使用されるが、このような薬物は、重篤な副作用を引き起こす。したがって、腎組織機能不全の過程が進行し続ける場合は、腹膜透析、さらには腎移植術などの治療が必要となり、患者の生活及び生命に多大な影響がある。
[0006] リュウガンは、ムクロジ(Sapindaceae)科リュウガン(Dimocarpus)属の植物の果実であり、グイユアン(Guiyuan)とも呼ばれる。リュウガンは、植物薬において使用することができる。その果肉は、甘味があり温性で(warm in nature)強壮効果を有し、核果は、渋味があり平性で(neutral in nature)収斂及び出血止め効果を有し、葉は、薄味があり平性で、解表(resolving superficies syndrome)効果を有する。リュウガンは、気(qi)に対する強壮作用及び有利な働きかけ、造血の促進、心臓及び脾臓の強壮、血液への栄養補給及び精神安定化、皮膚の保湿並びに美化など多様な機能を有し、貧血、動悸、不眠症、健忘症、神経衰弱症、並びに、病後及び分娩後の衰弱の治療に使用することができる。リュウガン種子は古代より外傷治療に使用されており、古文献「A Collection of Chinese Herbal Medicines」に記録されているように、リュウガンの核果は、腹痛、火傷及び熱傷、出血、潰瘍痛、外傷出血、疥癬及び湿疹の治療に使用することができる。古代人が外傷治療に使用していた時点では、リュウガン種子には良好な止血効果、鎮痛効果及び組織再生機能が認められており、「Jindao Dusheng San」として知られている。近年、リュウガンのヘルスケア効果に関連する試験、特に、抗酸化能、有効成分及びホワイトニング能力についての試験が徐々に増加している。ほとんどの試験から、リュウガンの花及び果実は、没食子酸、コリラジン及びエラグ酸などの抗酸化物質を高レベルで有することが見出されている。しかし、リュウガン種子についての試験は比較的少ない。一般に、リュウガンの果肉が得られた後は、リュウガン種子は廃棄される。
[0007] リュウガンについて多くの使用が報告されているものの、リュウガン種子抽出物の異なる使用については、依然として開発の余地がある。
[0008] 本発明は、腎組織機能不全の治療医薬の製造におけるリュウガン種子アルコール抽出物の使用を提供する。
[0009] 本発明は、また、対象における腎組織機能不全を治療するための方法であって、有効量のリュウガン種子アルコール抽出物及び任意選択により薬学的に許容される担体又は添加剤を前記対象に投与することを含む方法を提供する。
[0010] 本発明は、また、リュウガン種子アルコール抽出物及び任意選択により薬学的に許容される担体又は添加剤を含む、腎組織機能不全を治療するための医薬組成物を提供する。
[0011] 本発明は、さらにまた、リュウガン種子アルコール抽出物を調製するための方法であって、
(a)リュウガン種子を用意すること、
(b)該リュウガン種子を切断して小片にすること、及び
(c)工程(b)における該小片をアルコールで抽出して抽出物を得ること
を含む方法を提供する。
[0012]本発明によるリュウガン種子アルコール抽出物のGC−MSスペクトログラムである。 [0013]本発明によるリュウガン種子アルコール抽出物のフラッシュクロマトグラフィースペクトログラムである。 [0014]本発明によるリュウガン種子アルコール抽出物のHPLCスペクトログラムである。 [0015]5/6腎摘ラットモデルを用いた際の、実験動物の体重−時間グラフである。抽出物を得るための溶媒には、DMSOが5%及びクロロフィルが10%含まれている。組成物は、経口的に与えている。データは平均値として表してある(1群当たりn=3)。 [0016]5/6腎摘ラットモデルを用いた際の、実験動物の血清中の血中尿素窒素−時間グラフである。抽出物を得るための溶媒には、DMSOが5%及びクロロフィルが10%含まれている。データは平均値として表してある(1群当たりn=3)。 [0017]5/6腎摘ラットモデルを用いた際の、実験動物の血中クレアチニン−時間グラフである。データは平均値として表してある(1群当たりn=3)。 [0018]5/6腎摘ラットモデルを用いた際の、実験動物の尿タンパク/クレアチニン比−時間グラフである。データは平均値として表してある(1群当たりn=3)。 [0019]5/6腎摘ラットモデルを用いた際の、実験動物の腎組織の病理切片写真である。
[0020] 本発明は、腎組織機能不全の治療医薬の製造におけるリュウガン種子アルコール抽出物の使用を提供する。リュウガン種子アルコール抽出物を含む医薬組成物は、腎組織機能不全を治療するために使用され、該医薬組成物は、リュウガン種子アルコール抽出物及び任意選択により薬学的に許容される担体又は添加剤を含む。
[0021] 本発明は、続いて記載する本発明の多様な実施形態の詳細な説明、実施例及び化学図表をそれらの関連説明と共に参照することにより、さらに容易に理解することができる。「特許請求の範囲」によって特に具体的に指示されない限り、本発明は、特定の調製方法、担体又は製剤にも、本発明の抽出物を局所、経口又は非経口投与を意図した製品又は組成物に製剤化する特定の様式にも限定されないこと、その理由は、当業者が十分承知しているように、そのような物事は当然ながら多様であり得るからであるということは理解されたい。また、本明細書において使用する術語は、特定の実施形態のみを説明することを目的としたものであり限定を意図したものではないことも理解されたい。
[0022] 本開示によって利用する場合、次に挙げる用語は、特に指示がない限り、次に挙げる意味を有すると理解されるものとする。
[0023] 本明細書では、多くの場合、範囲を「約」一方の特定の値から及び/又は「約」他方の特定の値までと表現する。そのような範囲が表されているとき、一実施形態には、一方の特定の値から及び/又は他方の特定の値までの範囲が含まれる。同様に、「約」という言葉の使用によって値が近似値として表されているとき、特定の値が別の実施形態を構成することは理解されよう。さらに、範囲のそれぞれの両端点は、他方の端点と関連した形でもそれとは独立した形でも意味を有する、ということは理解されよう。本明細書において使用する場合、用語「約」は、±10%を指す。
[0024] 「任意選択の」又は「任意選択により」は、その後に記載されている事象又は状況が生じても生じなくてもよいこと、並びに、その記載には、当該事象又は状況が生じている場合及び生じていない場合が含まれることを意味する。例えば、語句「薬剤を任意選択により含む」は、その薬剤は存在してもしなくてもよいことを意味する。
[0025] 本明細書及び添付の「特許請求の範囲」において使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」には、文脈によりそうでないことが明確に示されていない限り、複数の指示物が含まれることに注意しなければならない。したがって、文脈により別の解釈が求められない限り、単数形の用語には複数形が含まれるものとし、複数形の用語には単数形が含まれるものとする。
[0026] 用語「対象」は、本明細書において使用する場合、任意の動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトを表す。対象の例としては、ヒト、非ヒト霊長動物、齧歯動物、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、イヌ及びネコが挙げられる。
[0027] 活性成分の「有効量」という用語は、本明細書において用いる場合、所望の機能、例えば、遺伝子発現、タンパク質機能、又は特定のタイプの応答の誘導などを望ましい形で制御するための、該成分の十分な量を意味する。以下で指摘するように、必要となる正確な量は、対象の疾患状態、身体状態、年齢、性別、種及び体重や、組成物が具体的に何でありどのような製剤であるかなどによって、対象ごとに異なるであろう。投与計画は、最適な治療応答を誘導するように調節し得る。例えば、分割用量を1日数回投与してもよく、又は、治療状況の緊急性が示すとおりに用量を比例的に減少させてもよい。したがって、正確な「有効量」を特定することは不可能である。しかし、適切な有効量は、慣例的な実験法のみを用いて当業者が決定できる。
[0028] 用語「〜を治療すること」又は「治療」は、本明細書において使用する場合、当該用語が適用される障害若しくは病態、又は、当該障害若しくは病態の1つ若しくは複数の症状について、その進行を食い止めること、緩和すること、阻害すること、又はそれらを改善することを表す。
[0029] 用語「担体」又は「添加剤」は、本明細書において使用する場合、担体及び/若しくは賦形剤及び/若しくはアジュバントとして、又は、治療剤を対象に送達するためのビヒクルとして使用される、或いは、その取扱い若しくは保管特性を改善するため又は用量単位の組成物をカプセル剤若しくは錠剤など経口投与に適した小分け品に形成させる若しくは形成しやすくするために製剤に添加される、それ自体は治療剤ではない任意の物質を指す。適当な担体又は添加剤は、医薬製剤又は食用製品の製造当業者に周知である。担体又は添加剤としては、限定ではなく例示として、緩衝液、賦形剤、崩壊剤、結合剤、接着剤、湿潤剤、ポリマー、滑沢剤、滑剤、不快な味又はにおいを遮蔽又は中和するために加えられる物質、フレーバー、色素、香料、並びに、組成物の外観を改善するために加えられる物質を挙げることができる。許容される担体又は添加剤としては、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、重炭酸緩衝液、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸及び硫酸のナトリウム塩及びカルシウム塩、炭酸マグネシウム、タルク、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、デキストリン、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、スクロース、デンプン、ゼラチン、セルロース系材料(アルカン酸のセルロースエステル及びセルロースアルキルエステルなど)、低融点ワックス、カカオ脂、アミノ酸、尿素、アルコール、アスコルビン酸、リン脂質、タンパク質(例えば血清アルブミン)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、塩化ナトリウム若しくは他の塩、リポソーム、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、又は、粉体、ポリマー(ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール及びポリエチレングリコールなど)、並びに、他の薬学的に許容される材料が挙げられる。担体は、治療剤の薬理活性を損なうべきではなく、治療量の薬剤を送達するのに十分な用量で投与した際に無毒であるべきである。
[0030] 好ましくは、本リュウガン種子アルコール抽出物は、組成物中に含まれる。本発明の組成物は、好ましくは、食品組成物又は医薬組成物である。
[0031] 本リュウガン種子アルコール抽出物は、食品組成物の製造方法において、従来の食品組成物(すなわち、食用に適した食品若しくは飲料又はそれらの前駆物質)に加えることができる。ほぼすべての食品組成物に本発明のリュウガン種子アルコール抽出物を添加することができる。本発明のリュウガン種子アルコール抽出物を添加することができる食品組成物としては、限定されるものではないが、キャンディー、ベーカリー製品(baked goods)、アイスクリーム、乳製品、甘味とフレーバーのついたスナック、スナックバー、置換え食製品、ファストフード、スープ、パスタ、麺、缶詰食品、冷凍食品、乾燥食品、冷蔵食品、油脂、ベビーフード、若しくはパンの表面にペイントが施された柔らかい食品(soft foods painted on breads)、又はそれらの混合物が挙げられる。
[0032] 本発明の医薬組成物は、好ましくは、当技術分野で公知の任意の方法により局所又は全身に投与され、このような方法としては、限定されるものではないが、筋肉内、皮内、静脈内、皮下、腹腔内、鼻腔内、経口、経粘膜又は外部経路が挙げられる。適切な経路、製剤及び投与スケジュールは、当業者が決定できる。本発明において、医薬組成物は、対応する投与経路によって、液体溶液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、持続放出製剤、散剤、顆粒剤、アンプル剤、注射剤、注入剤、キット剤、軟膏剤、ローション剤、リニメント剤、クリーム剤又はそれらの組合せなど、多様な方式で製剤化できる。必要に応じ、医薬組成物は、滅菌してもよく、又は、任意の薬学的に許容される担体若しくは添加剤と混合してもよく、そのような担体若しくは添加剤の多くは当業者に公知である。例えば、段落[0022][0029]を参照のこと。
[0033] 本明細書において使用する場合、用語「リュウガン種子アルコール抽出物」は、リュウガン種子をアルコール溶液で抽出することにより得られた抽出物を指す。種子を溶液で抽出する様式は、当業者に周知である。本発明の好ましい一実施形態において、リュウガン種子は抽出のためにアルコール溶液に浸される。より好ましくは、リュウガン種子はアルコール溶液に浸されて超音波振動抽出にかけられる。
[0034] 本発明の好ましい一実施形態において、リュウガン種子アルコール抽出物は、ガスクロマトグラフィー−質量分光光度法(GC−MS)アッセイにかけられる。ガスクロマトグラフィーはTrace GC Ultra、thermoを用いて実施し、質量分光光度法はITQ900、thermoを用いて実施し、カラムはVarian(登録商標)VF−5ms 30m×0.25mm(内径0.25μm)である。温度プログラムは、150℃で5分間;5℃/分の速度で190℃に加熱して20分間とする。図1に示すように、得られたスペクトログラムは、保持時間約5.56分、約10.36分、14.90分、約27.52分、約28.16分、約35.51分、約35.93分及び約37.56分の時点でのピークを含む。
[0035] 本発明において言及するリュウガン種子は、特に限定されない。好ましくは、リュウガンは、ムクロジ科リュウガン属に属し、グイユアンとも呼ばれるものである。より好ましくは、リュウガンは、Dimocarpus longan Lour.、Dimocarpus longan又はDimocarpus longan Fen Keである。
[0036] リュウガン種子は、リュウガンの果実の小堅果部分であり、殻及び果肉部分は実質的に含まれない。リュウガンの果実からリュウガン種子を得るための様式は、当業者に周知である。
[0037] 本発明の好ましい一実施形態において、アルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール及び酢酸エチルより成る群から選択される。より好ましくは、アルコールは、エタノール、n−ブタノール又は酢酸エチルであり、最も好ましくは、アルコールは、エタノールである。アルコール溶液は、好ましくは、約20%〜約99.9%アルコールである。
[0038] 本発明の好ましい一実施形態において、リュウガン種子アルコール抽出物は、リュウガン種子エタノール抽出物である。
[0039] 本発明の好ましい一実施形態において、リュウガン種子アルコール抽出物は、リュウガン種子アルコール抽出物の酢酸エチル画分を含む。
[0040] 本発明の別の好ましい実施形態において、リュウガン種子アルコール抽出物は、リュウガン種子アルコール抽出物を酢酸エチルで抽出することにより得られた水画分を含む。
[0041] 本発明のまた別の好ましい実施形態において、リュウガン種子アルコール抽出物は、リュウガン種子アルコール抽出物を酢酸エチルで抽出することにより得られた水画分のn−ブタノール副画分を含む。
[0042] 本発明のまた別の好ましい実施形態において、リュウガン種子アルコール抽出物は、水画分(リュウガン種子アルコール抽出物を酢酸エチルで抽出することにより得られたもの)をn−ブタノールで抽出することにより得られた水副画分を含む。
[0043] 本発明のより好ましい一実施形態において、リュウガン種子アルコール抽出物は、カラムがシリカ40gであり、流速が18mL/分であり、移動相にはA液として酢酸エチル、B液としてメタノールが用いられ、勾配溶離プログラムが、約0分時点〜約30分時点はA液100%+B液0%、約31分時点〜約45分時点はA液80%+B液20%、約46分時点〜約65分時点はA液50%+B液50%、約66分時点〜約85分時点及び約86分時点〜約100分時点はA液0%+B液100%であるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより得られた画分を含む。さらにより好ましくは、リュウガン種子アルコール抽出物は、約0分時点〜約30分時点がA液100%+B液0%である勾配溶離プログラムを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより得られた画分を含む。
[0044] 本発明の一実施形態において、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより単離されたリュウガン種子アルコール抽出物の酢酸エチル画分の結果を図2に示す。ここで、DL−P01−SI01:765.3mg、DL−P01−SI02:100.4mg、DL−P01−SI03:37.0mg、DL−P01−SI04:21.7mg、DL−P01−SI05:140.1mg、DL−P01−SI06:57.3mg、DL−P01−SI07:28.4mg、DL−P01−SI08:17.0mg、DL−P01−SI09:6.4mg、DL−P01−SI10:7.7mgである。
[0045] 本発明は、さらにまた、リュウガン種子アルコール抽出物を調製するための方法であって、
(a)リュウガン種子を用意すること、
(b)該リュウガン種子を切断して小片にすること、及び
(c)工程(b)における該小片をアルコールで抽出して抽出物を得ること
を含む方法を提供する。
[0046] 本発明の方法によれば、工程(b)に先立ち、リュウガン種子は、好ましくは乾燥させる。
[0047] 本発明の好ましい一実施形態において、工程(b)は、該小片をブレンドして粉末にすることをさらに含む。切断及び/又はブレンドの様式は、当業者に周知である。
[0048] リュウガン種子とアルコール溶液との比率(w/v)は特に制限されず、約1:1〜約1:10、好ましくは約1:3〜約1:8、最も好ましくは約1:5とすることができる。
[0049] 本発明の好ましい一実施形態において、工程(b)における該小片をアルコールで抽出することは、加熱を伴う。好ましくは、工程(c)における抽出のための温度は、約30℃〜約90℃である。
[0050] 本発明の好ましい一実施形態において、工程(c)は、
(c1)工程(b)における該小片をエタノール溶液で抽出して粗抽出物(rude extract)を得ること、
(c2)工程(c1)における該粗抽出物を凍結乾燥させること、並びに
(c3)工程(c2)における凍結乾燥の産物を酢酸エチルで抽出して酢酸エチル画分及び水画分を得ること
をさらに含む。
[0051] 好ましくは、粗抽出物は、凍結乾燥に先立ち、濾過し濃縮する。
[0052] 本発明のより好ましい一実施形態において、工程(c)は、(c4)該水画分をn−ブタノールで抽出してn−ブタノール副画分及び水副画分を得ることをさらに含む。
[0053] 本発明の好ましい一実施形態において、リュウガン種子アルコール抽出物の酢酸エチル画分、水画分、n−ブタノール副画分又は水副画分の調製は、リュウガン種子アルコール抽出物をさらに抽出するためのものである。
[0054] 本発明の好ましい一実施形態において、本方法は、カラムがシリカ40gであり、流速が18mL/分であり、移動相にはA液として酢酸エチル、B液としてメタノールが用いられ、勾配溶離プログラムが、約0分時点〜約30分時点はA液100%+B液0%、約31分時点〜約45分時点はA液80%+B液20%、約46分時点〜約65分時点はA液50%+B液50%、約66分時点〜約85分時点及び約86分時点〜約100分時点はA液0%+B液100%であるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより酢酸エチル画分を抽出することをさらに含む。
[0055] 好ましくは、本方法は、(d)該抽出物から液体画分を得て固体画分を除去することをさらに含む。固体画分を除去して液体画分を得る様式は、当業者に周知である。
[0056] 腎組織機能不全は、本発明によれば、任意の原因によって生じる腎組織機能不全を指し、好ましくは、腎組織機能不全は、腎組織壊死、高血圧症、免疫傷害、糖尿病、全身性エリテマトーデス、老化、長期薬物乱用、家族遺伝、高塩分食、肥満、高コレステロール、喫煙、アルコール又は腎摘出術が原因で生じる腎組織機能不全である。
[0057] 腎組織機能が正常であるかどうかの確認については、次に挙げる検査によって診断することができる:(1)血液における血中尿素窒素(BUN)及び血清クレアチニン(Cr)の検出。腎組織機能不全はこの2値の上昇を引き起こすため;(2)尿における尿タンパクの指標(index of urinary protein)及び血尿の検出。腎機能を把握するために糸球体濾過量を算出する;(3)X線検査:腎臓の外観をX線検査により調べ、同時に、腎臓結石の存在の有無及び腎臓結石の相対的な位置を検出する;並びに(4)超音波検査:腎臓のサイズ、腎臓結石及び腫瘍の存在の有無を把握する。
[0058] 本発明の一実施形態において、腎組織機能不全は、腎臓構造において異常を発見する診断及び精査(組織生理学的若しくは画像化検査)又は腎機能(血液若しくは尿の精査)又は糸球体濾過量(GFR)が60cc/分/1.73m未満であることにより証拠付けられるものを指す。
[0059] 本発明の一実施形態の動物モデルにおいて、腎臓の5/6が切除されているラットに本発明のリュウガン種子アルコール抽出物を投与すると、血中及び/又は尿中の尿タンパクを低下させ、血中尿素窒素を低下させ、尿タンパク/クレアチニン比を低下させ、血中及び/又は尿中のクレアチンキナーゼを低下させ、血中及び/又は尿中の乳酸デヒドロゲナーゼを低下させ、血中及び/又は尿中の乳酸を低下させ、分節性硬化を緩和することができる。
[0060] 本発明の好ましい特定の一実施形態において、腎組織機能不全は、血中及び/又は尿中の尿タンパクの過剰高値、血中尿素窒素の過剰高値、尿タンパク/クレアチニン比の過剰高値、血中及び/又は尿中のクレアチンキナーゼの過剰高値、血中及び/又は尿中の乳酸デヒドロゲナーゼの過剰高値、血中及び/又は尿中の乳酸の過剰高値並びに分節性硬化より成る群から選択される。
[0061] 次に記載する実施例は、例証のみの目的で記すものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
リュウガン種子アルコール抽出物
[0062] リュウガンの果実から殻を取り果肉を除去してリュウガン種子を得、次いで、リュウガン種子を粉砕し、粉砕されたリュウガン種子を30℃〜90℃の温度で20%〜95%エタノール溶液に浸漬し、温度を30℃〜90℃に1〜3時間維持する。抽出によって得られた溶液を濾過し、濃縮し、次いで、低温低圧の凍結乾燥に供して粗抽出物(DL)を得る。
[0063] 粗抽出物を、表1に記載されているとおりの高速液体クロマトグラフィーアッセイにかける。結果を図3に示す。
Figure 0006001789
[0064] 粗抽出物(DL)を酢酸エチルでさらに抽出して、酢酸エチル画分(DL−P01)及び水画分を得る。水画分をn−ブタノールでさらに抽出して、n−ブタノール副画分(DL−P02)及び水副画分(DL−P03)を得る。粗抽出物24.13gを抽出すると、DL−P01:1.44g(5.97%)、DL−P02:2.57g(10.65%)、DL−P03:19.11g(79.20%)が得られる。
[0065] 酢酸エチル画分(DL−P01)を、さらにフラッシュクロマトグラフィーにかける。超音波洗浄器を用いてDL−P01約1.1gを酢酸エチル及びメタノールに溶解し、次いでシリカゲルを加える。濃縮乾燥させてから、サンプルを空のサンプルチューブに入れる。一方で、フラッシュクロマトグラフィー用の順相カラムであるシリカゲル40gを装置に取り付ける。カラムに溶媒を満たし、サンプルをロードする。プログラムを以下に列挙する:流速は18mL/分であり、移動相にはA液として酢酸エチル、B液としてメタノールが用いられ、勾配溶離プログラムは、約0分時点〜約30分時点はA液100%+B液0%、約31分時点〜約45分時点はA液80%+B液20%、約46分時点〜約65分時点はA液50%+B液50%、約66分時点〜約85分時点及び約86分時点〜約100分時点はA液0%+B液100%である。
[0066] 結果を図2に示す。ここでは、DL−P01−SI01:765.3mg、DL−P01−SI02:100.4mg、DL−P01−SI03:37.0mg、DL−P01−SI04:21.7mg、DL−P01−SI05:140.1mg、DL−P01−SI06:57.3mg、DL−P01−SI07:28.4mg、DL−P01−SI08:17.0mg、DL−P01−SI09:6.4mg、DL−P01−SI10:7.7mgが得られている。DL−P01−SI01は、約0分時点〜約30分時点がA液100%+B液0%という勾配溶離プログラムを用いた際にフラッシュカラムクロマトグラフィーにより回収される主要生成物(69.86%)である。
[0067] メタノール約0.6mLを上述のDL−P01−SI01 6mgに加えてさらに振動、溶解及び濾過に供し、次いで、ガスクロマトグラフィー−質量分光光度法(GC−MS)アッセイにかける。ガスクロマトグラフィーはTrace GC Ultra、thermoを用いて実施し、質量分光光度法はITQ900、thermoを用いて実施し、カラムはVarian(登録商標)VF−5ms 30m×0.25mm(内径0.25μm)である。温度プログラムは、150℃で5分間;5℃/分の速度で190℃に加熱して20分間とする。図1に示すように、得られたスペクトログラムは、保持時間約5.56分、約10.36分、14.90分、約27.52分、約28.16分、約35.51分、約35.93分及び約37.56分の時点でのピークを含む。
腎組織機能不全の治療におけるリュウガン種子アルコール抽出物
[0068] 本実施例では、5/6腎摘ラットモデルを用いて、腎組織機能不全のin vivo薬理活性試験及び有効性評価を実施する。
[0069] Sprague−Dawley系白色ラットを採用し、右腎と左腎2/3とを手術により切除し、1週間後に尿における尿タンパクを検出して腎炎症候群であることを確認し、次いで、ラットを群分けして投与試験に供した。腎炎動物をランダムに群分けして、内訳を、偽手術群(偽手術動物+薬剤の製剤化に用いる溶媒)、対照群(腎炎動物+薬剤の製剤化に用いる溶媒)、実験群(腎炎動物+DL−P01−SI01、略称J−TKとする)とし、各群のラット数は3匹以上とした。投与前、薬物処置後8週間にわたり継続的な観察を実施した。血液は尾静脈で採取し、尿サンプルは代謝ケージにより1週間に1度回収して、尿及び血液の生理学的指標データの追跡調査及び生化学的分析用とした。第9週時点で尿を回収してから屠殺し、屠殺後に血液及び組織を回収して生化学的分析用とした。
[0070] 生理学的、生化学的分析の主要項目には、尿タンパク、血中尿素窒素、クレアチニン、クレアチンキナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、乳酸の濃度検出、及び血球数測定が含まれる。
[0071] 本動物モデル実験では、図4に示すように、実験動物の体重が通常はゆっくり増加することが認められる。
[0072] 血中尿素窒素、乳酸デヒドロゲナーゼ、乳酸、血清クレアチニンなどの生化学的指標を検出する。第2の手術後は、手術動物の血中尿素窒素及び血清クレアチニンが有意に増加していることが確認できる。投与・処置を行うと、DL−P01−SI01(J−TK)は血中尿素窒素及び血清クレアチニンの上昇を有意に減速させることができるということが1週間の投与で認められ、4週間投与した際のJ−TKによる血液における血中尿素窒素の阻害率は最大27.2%である。図5及び図6に示されるように、この結果は、この動物モデルにおいては血中尿素窒素に及ぶ制御効果が顕著であることを示している。
[0073] 乳酸及び乳酸デヒドロゲナーゼの値にばらつきがあったことから、本実験では、動物の生理学的状態は予想外の疾患による影響を受けていないことが認められる。このことは、図面に示していない。
[0074] 尿中の尿タンパク及びクレアチニンの分析データは1回のスポット尿の尿タンパク濃度対尿中クレアチニン濃度比で表してあり、この結果は、図7に示されるように、腎摘出術後は、動物尿における尿タンパク濃度/尿中クレアチニン濃度は偽手術群の値と比較して有意に上昇しており、3週間投与すると、尿タンパク濃度/尿中クレアチニン濃度比の上昇を減速させる効果が呈されることを示している。
[0075] 実験動物の腎切片をH&Eで染色すると、図8に示すように、腎臓の5/6が切除されている動物の糸球体の膨張及び硬化は極めて深刻であること、並びに、DL−P01−SI01(J−TK)で処置すると状況が顕著に改善されることが認められる。
[0076] 5/6腎切除術により得られる動物モデルから、リュウガン種子アルコール抽出物は、血中及び/又は尿中の尿タンパクの過剰高値、血中尿素窒素の過剰高値、尿タンパク/クレアチニン比の過剰高値、血中及び/又は尿中のクレアチンキナーゼの過剰高値、血中及び/又は尿中の乳酸デヒドロゲナーゼの過剰高値、血中及び/又は尿中の乳酸の過剰高値を低下させ分節性硬化を緩和する効果を確かに有することがわかる。
[0077] 本発明の実施形態を例証し記載してきたが、当業者は、多様な改変及び改善を行うことができる。本発明は例証した特定の形態に限定されないこと、並びに、本発明の精神及び範囲から逸脱しないあらゆる改変は、添付の「特許請求の範囲」において規定される範囲内にあることを意図するものである。

Claims (11)

  1. 腎組織機能不全の治療医薬の製造におけるリュウガン種子アルコール抽出物の使用であって、
    前記リュウガン種子アルコール抽出物が、
    カラムがシリカ40gであり、流速が18mL/分であり、移動相にはA液として酢酸エチル、B液としてメタノールが用いられ、勾配溶離プログラムが、約0分時点〜約30分時点はA液100%+B液0%、約31分時点〜約45分時点はA液80%+B液20%、約46分時点〜約65分時点はA液50%+B液50%、約66分時点〜約85分時点及び約86分時点〜約100分時点はA液0%+B液100%であるフラッシュカラムクロマトグラフィー
    により得られた画分を含む、
    使用
  2. 前記リュウガンが、Dimocarpus longan Lour.、Dimocarpus longan、又はDimocarpus longan Fen Keである、請求項1に記載の使用。
  3. 前記アルコールが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール及び酢酸エチル又はそれらの溶液より成る群から選択される、請求項1又は2に記載の使用。
  4. 前記リュウガン種子アルコール抽出物が、約0分時点〜約30分時点がA液100%+B液0%である勾配溶離プログラムを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより得られた画分を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 前記リュウガン種子アルコール抽出物が、
    (a)リュウガン種子を用意すること、
    (b)前記リュウガン種子を切断して小片にすること、及び
    (c)工程(b)における前記小片をアルコールで抽出して抽出物を得ること
    を含む方法により調製される、請求項1から4のいずれか一項に記載の使用。
  6. 工程(c)における前記抽出のための温度が約30℃〜約90℃である、請求項に記載の使用。
  7. 前記方法が、前記抽出物から液体画分を得る工程(d)をさらに含む、請求項又はに記載の使用。
  8. 工程(c)が、
    (c1)工程(b)における前記小片をエタノール溶液で抽出して粗抽出物を得ること、
    (c2)工程(c1)における前記粗抽出物を凍結乾燥させること、並びに
    (c3)工程(c2)における凍結乾燥の産物を酢酸エチルで抽出して酢酸エチル画分及び水画分を得ること
    をさらに含む、請求項又はに記載の使用。
  9. 工程(c)が、(c4)前記水画分をn−ブタノールで抽出してn−ブタノール副画分及び水副画分を得ることをさらに含む、請求項に記載の使用。
  10. 前記腎組織機能不全が、腎組織壊死、高血圧症、免疫傷害、糖尿病、全身性エリテマトーデス、老化、長期薬物乱用、家族遺伝、高塩分食、肥満、高コレステロール、喫煙、アルコール又は腎摘出術が原因で生じる、請求項1から9のいずれか一項に記載の使用。
  11. 前記腎組織機能不全が、腎炎、血中及び/又は尿中の尿タンパクの過剰高値、血中尿素窒素の過剰高値、尿タンパク/クレアチニン比の過剰高値、血中及び/又は尿中のクレアチンキナーゼの過剰高値、血中及び/又は尿中の乳酸デヒドロゲナーゼの過剰高値、血中及び/又は尿中の乳酸の過剰高値並びに分節性硬化より成る群から選択される、請求項1から10のいずれか一項に記載の使用。
JP2015533397A 2012-09-28 2012-09-28 リュウガン種子アルコール抽出物の使用 Expired - Fee Related JP6001789B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/CN2012/082275 WO2014047865A1 (zh) 2012-09-28 2012-09-28 龙眼籽的醇提取物的用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015531353A JP2015531353A (ja) 2015-11-02
JP6001789B2 true JP6001789B2 (ja) 2016-10-05

Family

ID=50386841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015533397A Expired - Fee Related JP6001789B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 リュウガン種子アルコール抽出物の使用

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP2902034B1 (ja)
JP (1) JP6001789B2 (ja)
CN (1) CN104619332B (ja)
WO (1) WO2014047865A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110072516B (zh) * 2016-12-15 2022-12-02 株式会社Lg生活健康 包含作为有效成分的中药材提取物的化妆料组合物
CN107435060B (zh) * 2017-09-29 2021-02-09 广西壮族自治区农业科学院农产品加工研究所 一种龙眼核蛋白多肽的制备方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102481327B (zh) * 2009-07-08 2015-01-28 乔本生医股份有限公司 一种龙眼核萃取物的制备方法与应用

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014047865A1 (zh) 2014-04-03
CN104619332A (zh) 2015-05-13
CN104619332B (zh) 2019-04-09
EP2902034B1 (en) 2019-01-09
JP2015531353A (ja) 2015-11-02
EP2902034A4 (en) 2016-06-08
EP2902034A1 (en) 2015-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6794366B2 (ja) シリビン、l−カルニチンを含有する薬物組成物
KR101760512B1 (ko) 혼합 생약 추출물을 포함하는 만성 염증성 질환의 예방, 치료 또는 개선용 조성물
US9308233B2 (en) Extract of adlay bran and uses thereof
JP6853784B2 (ja) シリビンを含有する組合せ薬物
US9259451B2 (en) Use of alcohol extract of longan seeds
JP6001789B2 (ja) リュウガン種子アルコール抽出物の使用
JP6127545B2 (ja) ガレート型カテキンとタンパク質との複合体およびカフェインを含む抗肥満組成物の製造方法
JP6034107B2 (ja) 幹細胞から褐色脂肪細胞への分化促進剤
JP6417576B2 (ja) 大豆種子抽出物、該大豆種子抽出物を製造するための方法及びその使用
JP7382032B2 (ja) ヘビ毒を含む関節リウマチの予防または治療用組成物
JP6045369B2 (ja) 一酸化窒素産生抑制剤
RU2657439C2 (ru) Экстракт семян сои, способ его получения, композиция экстракта семян сои, способ стимуляции пролиферации нейронов, лечения заболеваний головного мозга и лечения нейродегенеративных заболеваний (варианты)
EP2937095B1 (en) Extract of coix lacryma-jobi seed bran and use thereof
KR102376510B1 (ko) 산달래 추출물을 유효성분으로 포함하는 전립선 질환의 예방, 개선 또는 치료용 조성물
KR20130133477A (ko) 상황버섯 추출물의 전립선 비대증 개선, 여드름 개선, 발모 촉진 용도
JP5969308B2 (ja) 血管内皮細胞の一酸化窒素分泌促進剤又は分泌誘導剤
KR20080094466A (ko) 대사증후군 치료용 약제 조성물
KR20220061079A (ko) 대두 종자 추출물, 이의 제조 방법 및 용도
KR20230130405A (ko) 독활 추출물을 유효성분으로 포함하는 탈모방지 또는 발모촉진용 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160816

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160901

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6001789

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S534 Written request for registration of change of nationality

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313534

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees