以下、電子部品装着装置1の平面図である図1に基づいて、本発明の実施形態について説明する。先ず、電子部品装着装置1の装置本体2上の前部及び後部には部品供給装置3A、3B、3C、3Dが4つのブロックに分かれて複数並設されている。
前記各部品供給装置3A、3B、3C、3Dは、取付台であるカート台のフィーダベース上に部品供給ユニット5を多数並設したものであり、部品供給側の先端部が基板としてのプリント基板Pの搬送路に臨むように前記装置本体2に連結具を介して着脱可能に配設され、カート台が正規に装置本体2に取り付けられるとカート台に搭載された部品供給ユニット5に電源が供給され、また連結具を解除して把手を引くと下面に設けられたキャスタにより移動できる構成である。
なお、前記フィーダベースから部品供給ユニット5を抜こうとして、電源に接続されるコネクタ同士の接続を解除した場合には、この部品供給ユニット5への供給電源が遮断され、この遮断状態を図示しない制御装置がこれを検出することができ、また逆に前記フィーダベースに部品供給ユニット5を差し込んで取り付けて、前記コネクタ同士を接続すると、この部品供給ユニット5へ電源が供給され、この供給状態を制御装置がこれを検出することができる。
各部品供給装置3A、3B、3C、3Dは、部品供給側の先端部が装着ヘッド6の部品取出し領域である部品吸着取出位置PUに臨むように配設されている。
そして、手前側の部品供給装置3B、3Dと奥側の部品供給装置3A、3Cとの間には、基板としてのプリント基板Pを搬送する基板搬送装置8を構成する供給コンベア、第1位置決め部、中間コンベア、第2位置決め部及び排出コンベアが設けられている。
前記供給コンベアは上流より受けたプリント基板Pを第1位置決め部に搬送し、この各位置決め部で図示しない位置決め機構により位置決めされた基板P上に電子部品を装着した後、中間コンベアに搬送し、この中間コンベアより受けたプリント基板Pを第2位置決め部で位置決め機構により位置決めして電子部品を装着した後、排出コンベアに搬送され、その後下流側装置に搬送される。
Y方向にY軸駆動モータ11によりガイドレール9に沿って移動する各ビーム10にはその長手方向、即ちX方向にX軸駆動モータ13により移動する装着ヘッド6が設けられ、この装着ヘッド6には複数本の部品取出具である吸着ノズル7が設けられる。そして、前記装着ヘッド6には前記吸着ノズル7を上下動させるための上下軸駆動モータ14が搭載され、また鉛直軸周りに回転させるためのθ軸駆動モータ15が搭載されている。従って、装着ヘッド6の吸着ノズル7はX方向及びY方向に移動可能であり、鉛直軸回りに回転可能で、かつ上下動可能となっている。
4はプリント基板Pの位置認識のための基板認識カメラで、前記装着ヘッド6に固定されて、前記プリント基板Pに付された位置決めマークを撮像する。12は部品認識カメラで、電子部品が吸着ノズル7に対してどれだけ位置ずれして吸着保持されているかXY方向及び回転角度につき、位置認識するために電子部品を撮像する。
収納テープCXの斜視図である図2に基づいて、収納テープCXについて説明する。この収納テープCXは、キャリアテープCaに所定間隔毎に形成された電子部品収納凹部である収納凹部Cb内に電子部品Dを収納して、前記収納凹部Cbを覆うようにカバーテープCcがキャリアテープCa上に接着されている。また、前記キャリアテープCaには所定間隔毎に送り孔Cdが形成されている。
更に、図3に示すように、カバーテープCcの接着部Ce(収納凹部Cbの左右に、カバーテープCcを接着(融着)固定している部分)は、装填される電子部品のサイズによって、その位置が異なる。即ち、この図3(ア)(図3の左部)及び(イ)(図3の右部)に示す収納テープCXは、ともに8mm幅の紙テープのものであるが、図3(ア)は大部品用の収納テープCXであって、前記収納凹部Cbも大きいので進行方向に沿って塗布された接着部Ceもより外側に位置し、また図3(イ)は小部品用の収納テープCXであって、前記収納凹部Cbも小さいので接着部Ceもより内側に位置する。
次に、前記部品供給ユニット5の概略側面図である図4及び前記部品供給ユニット5の概略平面図である図5に基づいて、フィーダベース上に並設される部品供給ユニット5の構成について簡単に説明する。先ず、部品供給ユニット5は、部品供給装置3A、3B、3C、3Dに回転自在に載置した図示しない収納テープリールに巻回した状態の収納テープCXを案内通路を介して導入するテープ導入機構(テープ導入部)を備えている。
このテープ導入機構は、テープ導入駆動源であってその出力軸16にギア18を備えた導入モータであるDCモータ17と、前記ギア18と噛み合うギア19が設けられた回転軸20の中間部に設けられたウォームギア21と噛み合うウォームホィール22を備えると共にテープ押さえ部材24に上方から押さえられた収納テープCXに形成した送り孔Cbにその外周部に形成されたテープ送り歯が噛み合ってこの収納テープCXを送る第1スプロケット23とから構成される。25は第1検出センサで、前記部品供給ユニット5内に導入された前記収納テープCXを検出するセンサである。また、テープ押さえ部材24は回転自在であり収納テープCXを支持するローラ24Aを備えている。
27は第2スプロケットで、この第2スプロット27は後述するテープ処理ユニット28への収納テープCXの供給動作を担う。29は第3スプロケットで、テープ処理ユニット28に設けられたカッター30により収納テープCXのカバーテープCcを切り開くように前記収納テープCXを前進移動させるためのものである。
以下、カッター30について、図10〜図13に基づいて詳細に説明する。
即ち、底面1 カッター30の先端部には、刃部101が形成され、刃部101は、収納テープの送り方向の上流側を先端として、先端から下流側に向かい、先端の下部途中から斜め上に向かって形成されている。また、刃部101は、先端から次第に厚くなるように形成され、刃部101の先端部は、図14に破線112,113にて示した加工前の形状に対して上下それぞれC面取り加工されている。
03には台形の底面C面取り加工面(以下。底面加工面という。)104が刃の先端に向かい上向に形成され、底面加工面104は図14に記載したように、底面の破線で示した延長線112をC面取りして形成された形状を呈している。また、先端部の上部には、二等辺三角形の上部C面取り加工面(以下、上部加工面という。)105が刃の先端に向かい下向きに形成されている。即ち、図11等に図示した上部加工面105は平面でありそれより上側が鋭い刃が角状に形成された角状刃部102である。加工面105は図14に記載したように角状刃部102の破線で示した延長線113をC面取りして形成された形状を呈している。
そして、カッター30の先端には、その長手方向(収納テープの送り方向)と直交する方向に水平であり僅かな寸法の106が形成されている。
なお、端縁106の形状は、水平な鋭い刃の形状でもよいが、カッター長手方向の垂直断面が丸みを帯びた所謂R形状でもよく、このR径は小さくてもよい。
図4に示した32はサーボモータで、その出力軸33に設けられたプーリと回転軸34に設けられたプーリとの間にはベルト35が張架され、前記サーボモータ32が正転すると、出力軸33及びベルト35を介して回転軸34が回転する。
従って、前記回転軸34が間欠回転すると、この回転軸34の中間部に設けられた各ウォームギア37、38と噛み合うウォームホィール39、40を備えた前記第2スプロケット27、第3スプロケット29がそれぞれ間欠回転することとなる。即ち、サプレッサ43により上方から押さえられた収納テープCXに形成した送り孔Cbに第2スプロケット27、第3スプロケット29の外周部に形成されたテープ送り歯が噛み合って係合し、前記回転軸34が回転すると、第2スプロケット27及び第3スプロケット29が回転することとなり、収納テープCXを間欠的に送ることができる。
44は第2検出センサで、導入された前記収納テープCXを検出するセンサである。そして、前記部品供給ユニット5への収納テープCXの装填時に、前記第1スプロケット23から第2スプロケット27の各テープ送り歯への収納テープCXの送り孔Cdの嵌合時(速度差による乗り継ぎ)の遊びロス、即ち直ぐには嵌らず滑りながら、やがて嵌合することに配慮し、収納テープCX先端位置の把握を確実に行うため、第2スプロケット27と第3スプロケット29との間に、第2検出センサ44を配置して、収納テープCXの先端検出をした際に減速するようにしてから停止するように制御する。
なお、第1スプロケット23と第2スプロケット27との間隔は大きいため、収納テープCXの各送り孔Cdの累積されたピッチ誤差により両スプロケット23、27のテープ送り歯の嵌合動作に影響が出るため、第1スプロケット23の回転数は、第2スプロケット27の回転数よりやや遅い低速回転とする。更に、収納テープCXの送り位置精度に影響の出る送り孔Cdの変形を少なくするため、第1スプロケット23のテープ送り歯形状は丸歯状にした形状を採用して、送り孔Cdを初期状態のまま変形させずに、前方の第2スプロケット27、第3スプロケット29へ運べるようにした。
また、第2スプロケット27と第3スプロケット29は極力近くに配置し、累積ピッチ誤差の影響が出ないスパンとすると共に、テープ処理シーケンスで必要な加減速コントロール、速度制御、トルク制御が担えるよう前述したようにサーボモータ32を採用すると共に同一駆動源による動作とした。
また、50は部品供給ユニットの本体5Aに例えば図示しない固定ボルトにより固定された案内シュートであり、収納テープCXをこの案内シュート50に上方から常時押圧して収納テープCXの送り時に収納テープCXが上下に動かないようにし、第2スプロケット27及び第3スプロケット29のテープ送り歯から収納テープCXの送り孔Cdが抜けて外れないようにサプレッサ43が作用し、サプレッサ43の付勢力によりテープ処理ユニット28が上から収納テープCXを押圧する。
53は第3スプロケット29により送られた収納テープCXを案内して排出する先端ガイドであり、部品供給ユニット5の先端側に設けられている(図4参照)。
先端ガイド53の収納テープCXを排出する構造について図19乃至図22に基づき詳述する。先端ガイド53を通って排出された収納テープCXは電子部品装着装置1の装置本体2に設けられたテープ排出ガイド155内を落下して通過し、カッタ装置160に案内され導かれる。テープ排出ガイド155は中空の箱であり、装置本体2に設けられたカッタ装置160側が開口しており、収納テープCXがこの開口よりカッタ装置160に落下するようになされ、また上部に上側開口161が開口して先端ガイド53が入り込めるようにされている。
テープ排出ガイド155は部品供給ユニット5側の手前側壁162及び反対側の奥側側壁163で構成される。これら手前側側壁162及び奥側側壁163は図9の紙面に垂直な方向即ち部品供給ユニット5の並び方向に複数の部品供給ユニット5に亘り延びている。即ち、部品供給装置3A等の全域に亘り延びており、手前側側壁162及び奥側側壁163の両端部間はさらに側壁で繋がれ、テープ排出ガイド155は水平断面が長方形の箱形状を呈している。
カッタ装置160は収納テープCXを水平方向即ち垂れ下がるテープの長手方向に直交する方向に切断するもので、所定のタイミングで落下してきている収納テープCXをある程度の長さで短く切断していく。
図20乃至24に示すように先端ガイド53はシュートブロック164及びこのシュートブロック164を上方及び側方から覆うように取り付けられたガイド板165からなり、シュートブロック164上方のシュート面166上にはガイド板165との間にテープ案内空隙167が形成される。また、テープ案内空隙167の下方にはエンボステープ(例えば図24の右側シュートの下方)の部品収納部が通過できる逃げ溝168が形成される。また、シュートブロック164の上部中央には仕切り壁169が突設され2つの収納テープCXが平行してシュート面166を通過する場合に相手側に寄らないように案内している。部品供給ユニット5は2つの収納テープCXを個別に2本平行して送ることができる構成であり、図4で示す第3スプロケット29やサーボモータ32、第1スプロケット23、DCモータ17等で構成される収納テープCXの送り機構は同一の本体に2組形成されている。
先端ガイド53はそのシュート面166がそれより上流の案内シュート50に連通して段差なく繋がったシュート面上を収納テープCXが移動できるように部品供給ユニット5に取り付けられている。案内シュート50に対して上下動するサプレッサ43には天板171がテープ送り方向全域に設けられ先端の飛び出た部分の端面が先端ガイド53のガイド板165の上面に面するようになされている。また、シュート側板172は案内シュート50が形成された部品供給ユニット5の本体部にシュート面の側方を収納テープCXがはみ出さないように覆うように固定されている。
先端ガイド53内のシュート面166及びガイド板165は図20の右方向に向かい下方に傾斜しており、途中で傾斜角度が変わりより案内される収納テープCXが下方に向くようにされている。シュート面166とガイド板165上面との間隔(テープ案内空隙167の間隔)はテープ進行方向及びそれと直交する幅方向のいずれの場所でもほぼ均一になされており、1.2〜1.5mm程度の間隔が望ましい。本実施形態の部品供給ユニット5は8mm幅の収納テープCXを送る構成となっており、材質が紙のキャリアテープ(カバーテープが貼り付けられている部分で部品が収納されている部分)の所謂紙テープの収納テープCXの場合(例えば図24の左側のシュート面166上に図示するもの)、最大の厚さが1.1mm程度の場合があり、このテープが後ろから次の収納テープCXに押されて大きな抵抗なく通り抜けられる間隔であり、また後ろからの新しい収納テープCXと排出される部品切れの収納テープCXが重なってしまうことがない間隔とされている。エンボステープのシュート面166より上の厚さはこれよりさらに薄く、通り抜けるのに抵抗になることはない。
先端ガイド53の下端即ち収納テープCXの出口の位置はテープ排出ガイド155の手前側壁162の上端より当たらない程度に近い距離とされている。手前側壁162と先端ガイド53の隙間が大きいと収納テープCXの上端部がそこから手前側に出て引っかかりが生ずる虞があるがこれを防止するためである。部品供給ユニット5はその下部に形成された取付レール174が部品供給装置3A等に供えられたフィーダベース175の案内ガイド176に水平方向にスライドさせて取り付けられ固定されるものであり、また、部品供給装置3A、3B、3C,3Dは装置本体の高さに対して一定の高さとなるように取り付けられており、フィーダベース175はテープ排出ガイド155に対して所定の高さとなっているため部品供給ユニットに対して先端ガイド53の位置を決めて固定して部品供給ユニット5の取付時にちょうど手前側壁162に当たらない位置とすることができる。こうして、テープ案内空隙167の出口側(図20の右側)は奥側側壁163の上端よりは下側のテープ排出ガイド155に入り込んだ位置としている。さらにテープ案内空隙167の出口は奥側側壁163の直近にされており、収納テープCXが先端ガイド53から出る位置は奥側側壁163に近い位置となり、上側開口161はこの部品供給ユニット5の幅においては先端ガイド155に手前側壁162と奥側側壁163との間で覆われた状態となる。これにより開口161の入り口に留まってしまうことなく、確実にテープ排出ガイド155内に収納テープCXが排出される。テープ案内空隙167の出口は奥側側壁163に近くするほうが収納テープCXがテープ案内空隙167中で曲がらずに済み、曲がることによりガイド板165に当たり抵抗が大きくなることがないようにできる。テープ案内空隙167の出口は手前側壁162と奥側側壁163の中央よりは奥側に位置するようにすることがよい。このようにして、先端ガイド53から案内された収納テープCXが確実にテープ排出ガイド155内に排出されるようにでき、その後落下してカット装置160によりカットされることができる。尚、テープ排出ガイド155は比較的小さな部品を供給する8mmテープの部品供給ユニット5のみでなく比較的大きな部品を扱う部品供給ユニット5から送出されるテープをも排出する必要があるため手前側壁162と奥側側壁163の間隔はある程度の大きさとされまた、上部開口161の幅(縦方向も含め)も有る程度の距離が必要となる。また、テープ排出ガイド155及びカッタ装置160は部品供給装置3A、3B等に設けられてもよい。
また、テープ押え部材24のテープ送り方向(図4において、右側から左側への方向)の下流側(図4においては、左側)には、本願に係る第1の部品落下装置91が設けられている。
以下、この第1の部品落下装置91について、図7及び図8に基づいて説明する。
92、93は、案内シュート50の両側部にビス等により取り付けられた一対の支持板、94は、支持板92、93の上部に設けられた支持軸、95は支持軸94が貫通して支持軸94に対して回動自在に支持されたローラ支持板である。このローラ支持板95は支持軸94から収納テープCXの移動方向(図7における右から左への方向)に、斜め下がりに設けられている。96及び97は、支持板92及び支持板93とローラ支持板95との間隔を規定する間隔子としての第1のカラー及び第2のカラーである。これら第1、第2のカラー96、97により、ローラ支持板95と支持板03との間隔は、シュート50の上面50Aに乗り支持された収納テープCXの搬送方向と直交する方向(テープ幅の方向)での収納凹部Cbの寸法とほぼ等しい。なお、図7において、収納テープCXに、テープ送り方向に間隔を存して形成された収納凹部Cb及びこの収納凹部に収納された電子部品Dは、ローラー120の下に位置した収納凹部Cb及び電子部品Dのみを記載し、その上流側及び下流側の収納凹部Cb及び電子部品Dは記載を省略している。
また、98はローラ支持板95の下部に設けられたローラ支持軸であり、このローラ支持軸98の先端に設けられた先端部99にローラー120が回転自在に設けられている。ローラー120は先端部99が挿入された環状の内径部122、内径部122の外側に間隔を存して設けられた環状の外径部123、外径部123と内径部122との間に挟まれた複数のボール124とから構成されている。そして、外径部123には、収納凹部Cbに対向して外径部123の周縁である外周面125から外径部の直径方向に突出した鍔126が形成されている。また、鍔126の収納テープCXの送り方向と直交する方向の幅が収納凹部Cbの幅より小さい。なお、ローラ120の全体を鍔126と同様の幅(厚さ)に形成してもよい。
127は、ローラ支持軸98が貫通した第3のカラーであり、第3のカラーにより、ローラー120がローラ支持板95に近づくことが規制される。また、128は、支持軸94に設けられ支持軸94を中心にしてローラ支持板95に支持軸94を中心にして図7に示した矢印Aの方向に力を加える例えばトーションバネである。トーションバネ(以下、バネという。)128は、第1のカラー96に巻かれた中心部130と、中心部130から一方へ延び、先端部が僅かに折れ曲った一方端部131と、中心部110から他方へ延びて先端が支持軸94に沿った方向へ直角に折れ曲った他方端部132とを備えている。そして、一方端部131は支持板92の上部の一部を例えば内側に直角に折れ曲げて形成された第1の支持片133に支持され、他方端部132はローラ支持板95に形成された孔95Aに差し込まれ支持され、ローラ支持板95にはバネ128により、矢印Aに示した方向に回動するように回転力が加わっている。
従って、鍔126の下端は、シュート50の上を移動して来た収納テープCXの上面、即ち、カバーテープCcを上から押圧する。
134は、第1の支持片133と同様に、支持板92の上部の一部を例えば内側に直角に折れ曲げて形成された第2の支持片であり、ローラー120の下に収納テープCXが無いとき、ローラ支持板95はバネ97により矢印Aに示した方向に回動するが、ローラー120の下端がシュート50の上面50Aより僅かに下に位置したとき、ロータ支持板95の上縁95Bが第2の支持片134に当たり、ローラ支持板95のそれ以上の回動は規制される。この結果、収納テープがシュート50上に無いとき、ローラー120は、その下端が、シュート50の上面より僅かに下の位置にある状態で保持される。
支持板92、93のテープ送り方向の上流側の端部には、上流側に窪んだ凹部135が形成されている。そして、凹部135には部品押さえ24の左右側壁から突出した各ピン136が入り込み、ピン136が凹部135に止められる。
また、ローラー120の下流側には、テープ案内片150が設けられている。このテープ案内片150は、テープ入口151からテープの移動方向に下方へ傾斜した案内片152と、この案内片152の下端にて折れ曲がり水平に下流側に延びた押圧片153とから構成され、ローラー120を通過した収納テープCXは、案内片152に案内され、押圧片153に押圧されて下流へ送られる。
更に、図4に示すように、部品供給ユニット5に設けられた杷手46より収納テープの送り方向の下流側、即ち、第1の部品落下装置91とカッター30との間の前記収納テープCXの移動経路の途中には、本願に係る第2の部品落下装置141が設けられている。
以下、第2の部品落下装置141について、説明する。
なお、第2の部品落下装置141の機構は、案内シュート50の両側部にビス等により取り付けられた一対の支持板142及び143の形状が第1の部品落下装置91と違うが、その他の機構については、同様であり、第1の部品落下装置91の説明に用いた図8と、図9に基づいて説明する。また、図9では、第1の部品落下装置91と同様のもの及び機構には、同様の符号を付してある。
支持板142と支持板143との間には、第1の部品落下装置91と同様に、
支持軸94が設けられ、支持軸94に対してローラ支持板95が回動自在に支持されている。このローラ支持板95は支持軸94に収納テープCXの移動方向(図7における右から左への方向)、斜め下がりに設けられている。支持板92及び支持板93とローラ支持板95との間隔を規定する間隔子としての第1、第2のカラー96、97により、ローラ支持板95と支持板03との間隔は、収納テープCXの搬送方向と直交する方向(テープ幅の方向)での収納凹部Cbの寸法とほぼ等しい。
また、ローラ支持板95の下部に設けられたローラ支持軸98の先端部99にローラー120が設けられている。ローラー120は先端部99が挿入された環状の内径部122、内径部122の外側に間隔を存して設けられた環状の外径部123、外径部123と内径部122との間に挟まれた複数のボール124とから構成されている。そして、外径部123には、外径部123の外周面105から外径部の直径方向に突出した鍔126が形成されている。
また、ローラ支持軸98が貫通した第3のカラー127により、ローラー120がローラ支持板95に近づくことが規制される。また、支持軸94に設けられ支持軸94を中心にしてローラ支持板95に図7に示した矢印Aの方向に力を加えるトーションバネ(以下、バネという。)128は、第1のカラー96に巻かれた中心部130と、中心部130から一方へ延び、先端部が僅かに折れ曲った一方端部131と、中心部110から他方へ延びて先端が支持軸94に沿った方向へ直角に折れ曲った他方端部132とを備え、第1の部品落下装置91と同様に支持され、ローラ支持板95にはバネ128により、矢印Aに示した方向に回動するように回転力が加わっている。
従って、鍔126の下端は、シュート50の上を移動して来た収納テープCXの上面、即ち、カバーテープCcを上から押圧する。
134は、支持板92の上部の一部を例えば内側に直角に折れ曲げて形成された第2の支持片であり、ローラー120の下に収納テープCXが無いとき、ローラ支持板95はバネ97により矢印Aに示した方向に回動するが、ローラー120の下端がシュート50の上面50Aより僅かに下に位置したとき、ロータ支持板95の上縁95Bが第2の支持片134に当たり、ローラ支持板95のそれ以上の回動は規制される。この結果、収納テープCXがシュート50上に無いとき、ローラー120は、その下端が、シュート50の上面より僅かに下の位置にある状態で保持される。
更に、前記テープ処理ユニット28のカッター30より下流側には、電子部品Dより大きな平面積を有する部品取出開口65が開設され(図6参照)、前記案内面64に沿って収納凹部Cb内に収納された電子部品Dの幅よりも広く開かれた部品吸着取出位置PUにおいて、装着ヘッド6に設けられた吸着ノズル7が前記部品取出開口65を介して前記収納凹部Cb内の電子部品Dを吸着して取出すことができる。部品吸着取出位置PUへの収納テープCXの位置決めは収納テープCXに係合する第3スプロケット29の回転駆動により行われる。
但し、この前記部品取出開口65が形成された部分には、前記各案内面64は形成できないが、前記部品取出開口65より下流側の先には再び左右に案内面64が形成され(図6参照)、やがてこの案内面64は形成されない(図14参照)。
なお、前記テープ処理ユニット28の下流部28Bには、種別判別用の情報識別部66が設けられ、この情報識別部66は電子部品装着装置1の作業者識別用の情報識別部67と、電子部品装着装置1の情報識別部68とから構成される。作業者識別用の情報識別部67は作業者が目視して前記テープ処理ユニット28の種類が識別できるように、その型式、例えば「W8S」などが刻印されている。また、電子部品装着装置1の情報識別部68は、4個のドットを用いた二値化情報(ビット)で、即ち黒丸の印字が0〜15までの前記テープ処理ユニット28の種別(種類)が識別できるように付されている。
なお、前述したように、前記情報識別部68は4個のドットを用いた二値化情報(ビット)であったが、直接文字認識できるものや、バーコード情報(一次元又は二次元)を貼付したり、或いはメモリタグ、ミューチップなどの記録媒体を埋め込んでもよい。これらの媒体を使用する場合は、前記テープ処理ユニット28の型式情報の他に、ユニークな管理コードも情報に加えて、個々の管理も可能にすることができる。
なお、前記テープ処理ユニット28が対象とする電子部品のX方向の寸法が10.5mmで、Y方向の寸法が10.0mmである。
なお、図4、図5に示すように、前記部品供給ユニット5の杷手46の上面には操作パネル78が設けられ、この操作パネル78には部品供給ユニット5の配置番号(レーン番号)を選択するためのレーン番号選択ボタン78Aと、このレーン番号選択ボタン78Aの左部押圧毎に1ずつレーン番号を増加させて表示すると共に右部押圧毎に1ずつレーン番号を減少させて表示する表示部78Bと、送りボタン78Cと戻りボタン78D、ローディングボタン78Eとが設けられている(図18参照)。
従って、前記部品供給ユニット5を前述したフィーダベース上から取り外したり、取り付けたりする際に、表示部78Bを見ながら部品供給ユニット5の配置番号(レーン番号)をレーン番号選択ボタン78Aの押圧操作に基づいて選択(変更)することができる。
次に、部品供給ユニット5に収納テープCXを装填する動作について、説明する。先ず、テープ押さえ部材24を外して収納テープCXの先端部を案内通路上に載置して、第1スプロケット23のテープ送り歯を収納テープCXの送り孔Cbに嵌合させた後に、テープ押さえ部材24をセットする。
そして、作業者は操作パネル78のローディングボタン78Eを押圧操作すると、図示しない制御装置は前記第1検出センサ25及び第2検出センサ44が収納テープCXを検出していなければ、DCモータ17を所定時間だけ駆動させるように制御し、収納テープCXは第1スプロケット23の回転により部品供給ユニット5内の下流(奥方)へ順次移動される。
そして、この移動に伴い、前記所定時間経過したらDCモータ17の駆動を停止し、第1検出センサ25が収納テープCXの先端を検出したら、前記DCモータ17及びサーボモータ32の駆動を開始させる。
以下、収納テープCXの先端が、テープ押え部材24の下を通過した後の収納テープCXの移動に伴う第1の部品落下装置91の動作について説明する。
まず、収納テープCXの先端がローラー120に到達していなく、ローラー120の下に収納テープCXが存在しないときは、95は、バネ128の力により矢印Aの方向へ回動する。この回動は、ローラ支持板95の上縁95Bが第2の支持片134に当たった状態で止まり、ローラ支持板95のそれ以上の回動は規制される。
そして、収納テープCXの先端が、ローラー120に到達し、ローラー120に当たり、収納テープCXが下流へ移動し、収納テープCXの先端が、ローラー120に当たると、ローラー120を押しながら移動する。この結果、ローラー120を介してローラ支持板95は矢印Aと反対方向へ回動し、ローラー120の下端に収納テープCXが到達すると、それ以上回動しなくなる。また、鍔126が部品凹部Cbを覆うカバーテープCcの上面に当たり、カバーテープCcを僅かに下方へ押圧する。
なお、第1スプロケット23により押されて移動して来た収納テープCXの先端が、ローラー120に到達し、ローラー120に当ったときに、収納テープCXの先端は、回転自在なローラー120によりローラー120の下にスムーズに案内され、収納テープCXは、ローラー120の下を通り、更に下流へ送られるので、収納テープCXが第1スプロケット23の下流側で座屈することを回避でき、収納テープCXを下流へスムーズに送ることができる。また、収納テープCXの移動に伴いローラー120は図7において右回りに回転し、収納テープCXは下流へスムーズに送られる。
以後、収納凹部Cbのテープ幅方向のほぼ中央位置(図8を参照)にて、バネ128の力によりローラ支持板95を介して鍔126がカバーテープCcを下方へ押圧する。また、鍔126の収納テープCXの送り方向と直交する方向の幅が収納凹部Cbの幅より小さいので、鍔126の下端は収納凹部Cbの上面より下に位置することが可能で、収納凹部Cbを覆っているカバーテープは鍔126による押圧により僅かに下方へ変形する。そして、鍔126の下を通過した収納凹部126内の電子部品Dが、収納凹部Cb内で側面の上部に付いていた場合、或いはカバーテープCcの下面に付いていた場合に、電子部品DがカバーテープCcを介して鍔126により下方へ押され、その結果、収納凹部Cbの底cdの上に落下する。従って、電子部品Dが収納凹部Cb内の側面の上部に付いていた状態、或いはカバーテープCcの下面に付いた状態で下流へ移動することを回避できる。
その後、鍔126に押圧されながら収納テープCXが更に下流へ移動し、収納テープの移動方向に並んだ各収納凹部Cbの間に位置した仕切り部Ceがローラー120の下に位置したときには、仕切り部Ceは、収納凹部Cbを覆うカバーテープCcより固いため、カバーテープCcのように下方へ変形せず、仕切り部Ceが鍔126の下に位置したときには、ローラー120の位置は収納凹部Cbが鍔126の下に位置したときより上に支持される。そして、収納テープCXの移動に伴い、鍔126の下には、収納凹部Cbと仕切り部Ceとが交互に位置するので、鍔126は収納テープCXの移動と共に上下に移動し、振動してこの振動が収納凹部Cbを覆うカバーテープCcを介して収納凹部Cb内の側面の上部に付いている電子部品、或いはカバーテープCcの下面に付いている電子備品に伝わり、電子部品を一層確実に落下させることができる。
このように、電子部品が収納凹部Cbの底cdの上に落下している状態で収納テープCXが下流へ移動する。
先ず、先端の部分が第1検出センサ25に達して検出されている収納テープCXは、DCモータ17の駆動による第1スプロケット23の回転により下流へ押し込まれるように次第に移動する。
そして、収納テープCXが下流に設けられた第2の部品落下装置141に到達すると、第1の部品落下装置91と同様に、収納凹部Cb内の側面の上部に付いている電子部品、或いはカバーテープCcの下面に付いている電子備品がローラ126により落とされる。即ち、図9において、右から左へ移動して来た収納テープCXの先端が鍔126の当たると、ローラー120は、支持軸94を中心に矢印Bに示したように、斜め上方へ移動する。以後、収納テープCXは第1の部品落下装置91と同様に、ローラー120の鍔126により上方から押圧される。
従って、収納凹部Cb内の側面の上部に付いている電子部品、或いはカバーテープCcの下面に付いている電子備品がカバーテープCcを介して鍔126により下方へ押圧され、更に、鍔126により、収納凹部Cbと仕切り部Ceとが交互に鍔126により押圧され、鍔126は上下に震動する。この振動が収納凹部Cbを覆うカバーテープCcを介して収納凹部Cb内の側面の上部に付いている電子部品、或いはカバーテープCcの下面に付いている電子部品に伝わり、第1の部品落下装置91を通過したときに落下しなかった電子部品を第2の部品落下装置141において、確実に落下させることができる。
第2の部品落下装置141を通過した収納テープCXは、更に下流へ移動し、テープ処理ユニット28に達する。収納テープCXはテープ処理ユニット28より下の空間を下流へ移動する。
そして、第1スプロケット23、第2スプロケット27及び第3スプロケット29により収納テープCXが下流である前方へ移動させられる。
そして、予め設定された送り量に従い、移動動作を継続し、この移動中に第2検出センサ44が収納テープCXの先端を検出したら、DCモータ17の駆動が停止し、サーボモータ32が強制的に減速させられ停止する。なお、この場合、前述の予め設定された送り量がなされたにもかかわらず、第2検出センサ44が収納テープCX先端を検出できない場合には、DCモータ17及びサーボモータ32は異常停止させられる。
続いて、サーボモータ32によって前述した減速してから停止する際の収納テープCXのオーバーラン量を鑑みて、最小ピッチ送りによる逆転動作を収納テープCXの先端が第2検出センサ44が検知しなくなるまで繰り返し、収納テープCXの先端位置を確定する。即ち、サーボモータ32の最少ピッチの逆転動作及び停止動作を繰り返すことにより収納テープCXの先端位置を確定する。
なお、第1スプロケット23はワンウェイクラッチを備えていて逆転はしないが、戻し量が微小であること、第1スプロケット23の歯高が低いことにより第2スプロケット27の送り歯に嵌合した収納テープCXはサーボモータ32の推力で後方へ滑り出される。
そして、所定量の1回送り動作で収納テープCXの先端部をカッター30の刃の直前位置まで高速で送りこむようにサーボモータ32の駆動は制御される。即ち、収納テープCXの先端位置の確定により、カッター30の刃の直前位置まで設計寸法に従い、収納テープCXを高速で送り込む。
そして、カバーテープCcをカッタ−30により切り開くゾーンへ収納テープCXの先端が移動し、カバーテープCcの切断分割を行う。このときの動作について、図15〜図17に基づいて説明する。
図15に示すように、収納テープCXが矢印方向Hに送られると、カッター30の刃先端(最先端部)が、収納テープCXの先頭端面111に突き当たる。
図15は、カッター30の刃先端の端縁106がカバーテープCcとキャリアテープCaの略境界部分110に突き当たった状態を示す。図15の状態から収納テープCXが矢印方向Hへ更に移動すると、移動に伴い、端縁106がカバーテープCcとキャリアテープCaとの略境界部分110を上下に分け、底面加工面104がキャリアテープCaの端面角部に当接し、カッター30はキャリアテープCaの上面に乗り上がる。カッター30がキャリアテープCaの上面に乗り上がると、端縁106と底面103との高さの差の分カッター30が上昇し、それに伴い、テープ処理ユニット28も上昇し、この結果、テープ処理ユニット28でのカッター30より上流側の部分の下面と、収納テープCXとの間には、僅かな間隔が形成される。また、カッター30より下流側のテープ処理ユニット28の下流部28Bの部品取出開口65の周囲では、テープ処理ユニット28が傾斜しているので下流部28Bの下面とキャリアテープCaとの間隔はほとんど無く、キャリアテープCaはテープ処理ユニット28により上方から押えられている。
また、カッター30に達した収納テープCXのカバーテープCcが切断されずに上部加工面105の上を斜め上に移動し、図16の状態となる。
即ち、カッター30は、サプレッサ43と共にバネにより下方に押し付けられているので、この押し付け力に抗しながら上昇し、キャリアテープCaの上面に乗り上がる。このとき、カバーテープCcの送り方向Hと直交する幅方向の中央部に、端縁106が当接するが、端縁106は水平方向に僅かな寸法を有して直線状であるので、端縁106がカバーテープCcを突き破り切断することを回避することができる。この結果、端縁106及び上部加工面105がカバーテープCcを押し上げながら収納テープCXに対して相対的に進む。そして、カバーテープCcの図16における左側端部は少なくとも上部加工面105上では切断されることなく、上部加工面105上端より更に上昇し、ある程度角状刃部102の上部に達すると切断される。
図16のカバーテープCcは、切断されずにカッターの刃部101の上に残っている状態を示し、この部分より左側では切断されるため図16には図示していない。即ち、カバーテープCcは、収納凹部を挟んだ両側がキャリアテープCaに接着されているので、カッター刃部20aにより持ちあげられた高さが増す毎に張力が増加する。カバーテープCcの所定以上の張力が角状刃部102に掛る部分が、角状刃部102により切断され分割される。
図15は、カッター30の先端の端縁106の高さがカバーテープCcとキャリアテープCaの境界であり、この境界で端縁106が収納テープCXの先頭端面11に当たる場合であるが、収納テープCXの種類により、カバーテープCcの厚さは異なることがある。カッター30は、下方に押し付けられているテープ処理ユニット28に取り付けられており、上流から移動してきた収納テープCXの端縁106がカッター30に当接するまでは、カッターが当接する位置(カッターの刃先)より上流側で収納テープCXはテープ処理ユニット28により下方に押さえられ、収納テープCXとテープ処理ユニット28との隙間はほとんど無い。このため、カッター30と収納テープCXの上面の高さは常に一定の位置関係に保たれる。
こうして、例えば、図15のように、カッター30の刃の端縁106は、収納テープCXの先頭端面11の同じ高さ位置に突き当たる。従って、カバーテープCcが図15より薄い場合には、図17に示したように、カバーテープCcとキャリアテープCaの境界部分(層間)110より僅かに下の位置で、カッター刃部101の端縁106がキャリアテープCaの端面に当たることとなる。
この場合、キャリアテープCaはある程度剛性があり、カバーテープCcは剛性が無いため、収納テープCXの矢印H方向への移動により底面加工面104がキャリアテープCaの角部付近内部に押し当ることにより、カッター30は下方への力より大きい上方への力を受ける。従って、カッター30は、刃部101の端縁106がキャリアテープCaを上方に削りつつ底面103がキャリアテープCaの上面に乗る位置まで上昇する。
また、収納テープCXが、電子部品の収納凹部が下方へ突出して形成されキャリアテープの収納凹部がカバーテープにより覆われたエンボステープの場合にも同様に、収納テープの下流方向への移動によりカッターの底面加工面がキャリアテープの角部付近内部に押し当ることで、カッターは下方への力より大きい上方への力を受ける。従って、カッター30は、刃部101の端縁106がキャリアテープCaを上方に削りつつ、或いは下方に撓ませながら、底面103がキャリアテープCaの上面に乗る位置まで上昇する。
この上昇過程で、キャリアテープCaより上方で上部加工面105(もしくは更に角状刃部102)は、図16に示すように、カバーテープCcを持ち上げるが、収納テープCXの移動に伴い角状刃部102は上述と同様にカバーテープCcを切断する。
このように、底面加工面104が形成されているので、カバーテープCcの厚さにある程度のばらつきがあっても、キャリアテープCaの端面の途中にカッター刃部101の端縁106が突き刺さったままになり、カバーテープCcを座屈させてカバーテープCcを切断できない状態になったり、刃先端が欠けてしまったりすることを防止できる。
また、カッター30の刃先である端縁106が、カバーテープCcとキャリアテープCaの境界より少し上の位置で収納テープCXの先頭端面11に当たる場合であっても、カバーテープCcの端面の下側で当たるのであれば、カバーテープCcは上方に逃げ、その下に刃先端が入り込むことができる。従って、底面加工面104を有するカッター30の端縁106が収納テープCXに当たる位置が、これらのばらつき許容範囲の略中央の高さ位置となるように、カッター30をテープ処理ユニット28に設けることが望ましい。
更に、収納テープCXでは、図15〜図17に示したように、先頭の収納凹部Cbには電子部品Dを収納しないようにすることが好ましい。
このようにすることにより、カッター30の端縁106が収納テープCXの先頭端面111に突き当たり、端面からカバーテープCcとキャリアテープCaの間に入り込み、切り開いていくとき、特に、カッター30が境界部分110より下の部分に当たった場合にも、カッター30が電子部品に当たることを回避できる。
そして、収納テープCXの先端から2番目であり、電子部品が収納されている収納凹部Cbの位置を、部品取出開口65に頭出しするためのピッチ送り動作を所定回数行い、頭出し後は、電子部品を部品取出開口65に送るためにピッチ送り動作を行う。
このように収納テープのピッチ送り動作が行われるとき、電子部品が収納されている収納凹部Cbがカッター30に到達する前に、電子部品は第1の部品落下装置91或いは第2の部品落下装置141により収納凹部Cbの底Cdに落下しているので、電子部品が収納されている収納凹部Cbがカッター30に到達したとき、カッター30の端縁106が電子部品Dに当たることを確実に回避することができ、この結果、収納テープCXはカッター30をスムーズに通過し、部品取出開口65まで移動することができ、スムーズに電子部品の供給を開始し、安定した部品供給を図ることができる。
上述したように、部品供給ユニット5により収納テープCXから電子部品Dが供給されているとき、作業者によりテープ押え部材24がスライドされピン13
6が凹部135から外される。そして、テープ押え部材24を上方に移動させることにより、テープ押え部材24下から収納テープCXを外すことが可能になり、外された収納テープCXがテープ押え部材24の上部に設けられたローラー24Aに掛けられる。
このようにローラ24Aに掛けられた収納テープCXは、ローラ24Aから第1の部品落下装置91のローラー120の下に斜め上から移動して来る。このとき収納テープCXがその移動に伴い上下に振れながらローラー120の下に移動して来るので、ローラー120も収納テープCXの振れにより上下に振れる。このため、ローラー120の鍔126によりカバーテープCcの押圧が不十分になる虞があり、収納凹部Cb内で側面の上部に付いていた電子部品、或いはカバーテープCcの下面に付いていた電子部品が鍔126により確実に落されない虞がある。落とされなかった電子部品は収納テープCXの移動により下流に設けられた第2の部品落下装置141に達し、収納テープがシュート50上を水平に移動するとき、ローラー120の鍔126によりカバーテープCcを介して再度押圧され、鍔126の振動等により確実に落下させることができる。
また、収納テープが外された後、補給用の収納テープをテープ押え部材24の下に差し込み、先端が第1スプロケット23の歯に掛る位置まで差し込み、テープ押え部材24を元の位置に戻すことで、補給用収納テープはセットされる。このように、補給用の収納テープを部品供給ユニット5の予めセットしておくことにより、先行している収納テープCXからの部品供給が終了したときに、補給用収納テープを送り、補給用の収納テープからの部品供給をスムーズに開始することができる。
先行している収納テープCXが部品切れになったときの動作について説明する。
先行している収納テープCXの終端が第1検出センサ25を通過すると第1検出センサ25はテープの無を検出し、部品供給ユニット5のメモリにテープ終端通過の状態を記憶する。その場合でも収納テープCXの部品Dは部品切れとなっておらず、電子部品装着装置1の装置本体2に設けられた吸着ノズル7が部品Dの取出しを続行するが、そのうち部品切れとなると吸着ノズル7が部品Dを取り出せなくなり、吸着ノズル7に取出し動作をしたが部品無しの検出が設定回数(例えば3回)連続して検出されると装置本体2の制御装置が判断すると装置本体2の制御装置は部品供給ユニット5に問合せ、部品供給ユニット5がテープ終端通過の状態を記憶していることが通知されると部品切れと判断する。すると装置本体2の制御装置は部品供給ユニット5の制御装置に収納テープCXを強制排出するよう指令を出す。
すると、指令に応じてサーボモータ32が高速回転をし、収納テープCXを第3スプロケット29の係合から外れる位置までの所定距離を搬送させる。所定距離の回転をさせてサーボモータ32は停止し、収納テープCXは先端ガイド53及びテープ排出ガイド155を通り後端がスプロケット32から外れた位置で留まっている。
この状態で、操作パネル78のローディングボタン78Eが押圧されると予めセットされている補給用の収納テープCXが上述と同様に自動的にローディングされその先頭の部品収納位置が第3スプロケットのテープ係合部の直前の部品取出し位置に位置する。この時、この補給用の収納テープCXの先端は既に排出された部品切れとなった収納テープCXの後端に当たり押す。こうして、図22に示すように次の収納テープCXに押されて部品切れとなった収納テープCXはサプレッサ43の中及び先端ガイド53のテープ案内空隙167を通過してテープ排出ガイド155中を落下しつつ通過していく。このときに、後続テープCXと先行テープCXが先端ガイド53内で重なってしまうことがない。後続のテープCXはローディング時にある程度進むが、通常の部品取出しの間欠送り時にも進み、やがて、その先端が先端ガイド53の出口から出る位置まで進む。このときには、部品切れとなり押されて進行する収納テープCXは完全に先端ガイド53より排出され、テープ排出ガイド155内でカッタ装置160に向かい上側開口161等に引っかかることなく落下する。
尚、後続の収納テープCXのローディングは操作部78の操作によらずに、装置本体2が部品切れの判断をした後、収納テープCXの強制排出を指令すると共に自動的にローディング動作を開始させてもよい。この場合でもスプロケット29から外れて留まっている先行する収納テープCXは自動ローディングされた後続の収納テープCXによってスムーズに先端ガイド53内を押し出され排出されることができる。
以上のように本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。