JP6001317B2 - カチオン硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
また、オニウムカチオンと式(II)で表される特定の構造を有するイミダゾリドアニオンとからなるオニウム塩、及び、そのオニウム塩とカチオン重合性又は架橋性の樹脂とを含む組成物が開示されている(例えば、特許文献3、非特許文献1参照。)。また、50℃〜100℃の加熱によって活性化されるルイス付加物開始剤を用いてカチオンプロセスによって重合及び/又は架橋可能なシリコーン組成物が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
更に、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、カウンターアニオンにハロゲンイオンを含まないオニウム塩(C)、及びホウ素に直接ハロゲンが置換していないトリ置換ホウ素(D)を必須成分とする樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献6参照。)。特許文献6には、この組成物を半導体封止材料や積層板として用いることが記載されている。
しかし、上記いずれの文献においても、耐熱性、透明性、耐湿熱性等の特性に充分に優れた硬化物を与える樹脂組成物については開示されていない。
このように、従来の技術には、耐熱性、透明性、耐湿熱性等の特性に充分に優れた硬化物を与える樹脂組成物について、更に検討及び工夫する余地があった。
前記ルイス塩基が窒素原子を有する化合物である上記カチオン硬化性樹脂組成物;
光学材料用である上記カチオン硬化性樹脂組成物である。
更に本発明は、上記カチオン硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物である。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
また、アンチモン系スルホニウム塩等の従来のカチオン硬化触媒を用いた場合と比較して、熱(硬化時の熱、使用環境)による着色が低減され、吸湿性が低く、耐湿熱性や耐UV照射性等の耐久性に優れた硬化物が得られる。なお、用いる触媒に基づく硬化物の着色の有無、程度は通常、400nmにおける透過率の変化からも確認できる。つまり、硬化物の400nmの透過率を測定することによって、硬化物の着色の有無、程度について評価することができる。
なお、カチオン硬化触媒とは、カチオン硬化反応を促進する触媒であり、例えば酸無水物硬化反応における硬化促進剤とは異なる働きをするものである。
また、aは1以上の整数であり、bは0以上の整数であり、a+b=3を満たす。すなわち、上記ルイス酸は、フッ素原子が結合した芳香環が少なくとも1つ、ホウ素原子に結合したものである。aとしてより好ましくは2以上であり、最も好ましくは3、すなわち、フッ素原子が結合した芳香環がホウ素原子に3つ結合している形態である。
なお、本願明細書、実施例等において、本発明にかかるカチオン硬化触媒のうち、ルイス酸としてTPBを含むものをTPB系触媒と表記することもある。
また、上記ルイス酸には、ルイス塩基が配位していてもよいし、他の分子が配位していてもよいし、ルイス塩基と他の分子が配位していてもよい。他の分子としては、水分子が好ましい。
すなわち、カチオン硬化触媒におけるルイス酸とルイス塩基との混合比が、ルイス酸点であるホウ素の原子数n(a)に対する、ルイス塩基点となる原子の原子数n(b)の比(n(b)/n(a))で表して、1(量論比)でなくても、カチオン硬化触媒として作用する。
カチオン硬化触媒における比n(b)/n(a)は、樹脂組成物の保存安定性、カチオン硬化特性(硬化速度、硬化物の硬化度等)に影響する。
なお、ルイス塩基が、ジアミン類等の如く、ルイス塩基点を分子内に2個有する場合は、カチオン硬化触媒を構成するルイス酸に対するルイス塩基の混合モル比が0.5の場合に、比n(b)/n(a)=1(量論比)となる。このようにして、比n(b)/n(a)は算定される。
一方、カチオン硬化特性の観点から、ルイス塩基が余りに過剰となると、硬化物の低温硬化性が低下する場合があるので、カチオン硬化特性により優れる組成物とするためには、n(b)/n(a)が100以下であることが好ましい。同様の理由から、比n(b)/n(a)は、20以下であることがより好ましく、10以下であることが更に好ましく、5以下であることが特に好ましい。
更に、カチオン硬化特性の観点では、ルイス塩基が窒素原子、硫黄原子又はリン原子を有する化合物からなり、2以上炭素置換された構造(2以上炭素置換された構造とは、これらの原子に炭素原子を介して有機基が2個以上結合した構造を意味する)では、酸解離定数が高く、立体障害が大きい事から、比n(b)/n(a)は、2以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1.2以下であることが更に好ましい。例えばヒンダードアミンの様な構造では、上記範囲が好ましい。
また、ルイス塩基がアンモニアや立体障害の小さい低沸点アミンである場合は、特にアンモニアである場合は、比n(b)/n(a)が1より大きいことが好ましい。具体的には、好ましくは、1.001以上であり、より好ましくは1.01以上であり、更に好ましくは1.1以上であり、特に好ましくは1.5以上である。
なお、本明細書における「エポキシ基」とは、3員環のエーテルであるオキシラン環を含むものであり、狭義のエポキシ基の他、グリシジル基のようにオキシラン環が炭素に結合している基や、グリシジルエーテル基及びグリシジルエステル基のようにエーテル又はエステル結合を含む基、エポキシシクロヘキサン環等を含むものである。
また、上記エポキシ化合物は、1種でも2種以上でも用いることができる。
上記エピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール等のビスフェノール類と、エピハロヒドリンとの縮合反応により得られるものが好適に挙げられる。
上記高分子量エピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、例えば、上記エピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を、上記ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール等のビスフェノール類と、更に付加反応させることにより得られるものが好適に挙げられる。
芳香族グリシジルエーテル化合物の好ましい具体例としては、828EL、828US、1003、1007(以上、三菱化学社製)等のビスフェノールA型化合物;オンコートEX−1020、オンコートEX−1010、オグソールEG−210、オグソールPG(以上、大阪ガスケミカル社製)等のフルオレン系化合物等が挙げられ、中でもオグソールEG−210が好ましい。
上記脂肪族グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、例えば、ポリヒドロキシ化合物(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG600)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(PPG)、グリセロール、ジグリセロール、テトラグリセロール、ポリグリセロール、トリメチロールプロパン及びその多量体、ペンタエリスリトール及びその多量体、グルコース、フルクトース、ラクトース、マルトース等の単/多糖類等)とエピハロヒドリンとの縮合反応により得られるもの等が好適に挙げられる。中でも、中心骨格にプロピレングリコール骨格、アルキレン骨格、オキシアルキレン骨格を有する脂肪族グリシジルエーテル型エポキシ樹脂等がより好適である。
また、エポキシ化合物として芳香族エポキシ化合物を用いた樹脂組成物は、屈折率(高い屈折率)が要求されるレンズ等の用途に好適である。
上記重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)のポリスチレン換算の分子量として求めることができる。本発明においては、後述の実施例に記載の方法により重量平均分子量を測定することができる。
上記カチオン重合性基としては、カチオン硬化性の官能基であればよく、例えば、オキセタン基(オキセタン環)、ジオキソラン基、トリオキサン基、ビニル基、ビニルエーテル基、スチリル基等が挙げられ、オキセタン基が好適である。また、上記カチオン重合性基の硬化特性は、基の種類のみならず、該基が結合した有機骨格にも影響されることになる。
上記オキセタン化合物とは、オキセタン基(オキセタン環)を有する化合物である。
上記オキセタン化合物は、硬化速度の観点から、脂環式エポキシ化合物及び/又は水添エポキシ化合物と併用することが好ましい。また、耐光性向上の観点では、アリール基又は芳香環を有しないオキセタン化合物を用いることが好ましい。一方、硬化物の強度向上の観点から、多官能のオキセタン化合物、すなわち1分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物を用いることが好適である。
上記カチオン硬化性樹脂組成物において、ポリシロキサン化合物とは、縮合可能な基、すなわち熱によって縮合する官能基を有し、かつシロキサン結合(Si−O−Si結合)を有する化合物である。
上記縮合可能な基としては、例えば、Si−O−R1基(R1は、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。)、Si−OH基(シラノール基)、Si−X基(Xは、ハロゲン原子を表す。)、Si−H基等が好適に挙げられる。
このように、上記縮合可能な基が、Si−O−R1基(R1は、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。)、Si−OH基、Si−X基(Xは、ハロゲン原子を表す。)、及び、Si−H基からなる群より選択される少なくとも1種の基である形態もまた、本発明の好適な形態の1つである。これらの縮合可能な基の中でも、硬化反応性の点で、Si−O−R1基、Si−OH基が特に好適である。
また、上記アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜3である。上記アリール基の炭素数は、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜8、更に好ましくは6〜7である。上記アラルキル基の炭素数は、好ましくは7〜20、より好ましくは7〜8である。
なお、本明細書中、「アルキル基」には、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基だけでなく、環状のアルキル基(シクロアルキル基)を含むものとする。
上記アラルキル基としては、ベンジル基等の他、これらの水素原子の一部又は全部がアルキル基等で置換されてなる基(例えば、メチルベンジル基等)等が挙げられる。
また、上記Si−X基において、Xで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が特に好適である。
また上記ポリシロキサン化合物は常温で液状であってもよいし、固体状のものであってもよい。
上記シルセスキオキサン系化合物としては、シロキサン結合(Si−O−Si結合)によって3個の酸素原子と結合するケイ素原子を有する構造単位、すなわちシルセスキオキサン単位を主として含み、かつ、分子内に縮合可能な基を含む化合物(以下、この化合物を「シルセスキオキサン」とも称す。)が好ましい。
このようなシルセスキオキサン系化合物としては、例えば、下記平均組成式(2):
R2xYySiOz (2)
(R2は、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。Yは、縮合基又は縮合原子を表し、Siと結合して上記縮合可能な基を形成するものである。x、y及びzは、それぞれ、Siに対するR2、Y及びOの結合割合の平均値を表し、0<x<2、0<y<2、1<z<2、0<(x+y)<2、及び、x+y+2z=4を満たす。)で表される化合物が特に好ましい。
このようなシルセスキオキサン系化合物、特にシルセスキオキサンを用いることによって、耐熱性や機械的特性を向上・改善するとともに、樹脂組成物の経時的な粘度の上昇が抑制されることになる。したがって、上記カチオン硬化性樹脂組成物をハンドリング性により優れる一液型樹脂組成物(一液性カチオン硬化性樹脂組成物)とすることができ、また、より効率的かつ簡便に、優れた物性を有する硬化物を得ることが可能になる。
上記アラルキル基としては、ベンジル基等の他、これらの水素原子の一部又は全部がアルキル基等で置換されてなる基(例えば、メチルベンジル基等)等が挙げられる。
上記R2は、置換基を有するものであってもよいが、置換基を有さない基であることがより好ましい。
上記yは、Siに対するYの結合割合の平均値を表し、0を超えて2未満の数であるが、yが2以上であると、Yの縮合により硬化物中に気泡を生じるおそれがある。好ましくは1未満、より好ましくは0.5未満、更に好ましくは0.3未満である。また、0.001より大きい値であることが好ましい。0.001以下では、後述の第2工程におけるシルセスキオキサンの縮合による硬度向上効果が小さくなり、エポキシ樹脂への相溶性も小さいものとなる。より好ましくは0.01より大きい値、更に好ましくは0.05より大きい値、特に好ましくは0.08より大きい値である。
上記x+yは、0より大きく2未満の数であればよい。好ましくは0.4より大きく1.6未満であり、より好ましくは0.7より大きく1.3未満である。
上記xは、y及びx+yが上述した好適な範囲を満たすものとなるように、適宜設定することが好ましい。
上記重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)のポリスチレン換算の分子量として求めることができる。本発明においては、後述の実施例に記載の方法により重量平均分子量を測定する。
ポリシロキサン化合物における水酸基濃度としては、特に限定されないが、硬化物の強度の点から、ケイ素(Si)1molに対して、0.01mol(ケイ素(Si)100mol%に対して1mol%)以上が好ましく、0.05mol(5mol%)以上がより好ましく、0.1mol(10mol%)以上が最も好ましい。また、樹脂の保存安定性を良好に保つ点から、1mol(100mol%)未満が好ましく、0.8mol(80mol%)未満がより好ましく、0.7mol(70mol%)未満が更に好ましく、0.6mol(60mol%)未満が特に好ましい。
また、上記ポリシロキサン化合物の末端にある水酸基(OH基)濃度は、例えば、NMR、元素分析、蛍光X線分析にて求めることができる。本発明においては、後述の実施例に記載のように、1H−NMRにて、Si、OHの定量を行い、求める。
ポリシロキサン化合物の含有量は、ポリシロキサン化合物とエポキシ化合物との総量100質量%に対し、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは30質量%以上、特に好ましくは50質量%以上、最も好ましくは60質量%以上である。また、上限としては、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下、特に好ましくは80質量%以下である。
更に、ポリシロキサン化合物中のシロキサン濃度、つまり、官能基を含んだポリシロキサン化合物中のシロキサン骨格部分(例えば3官能の場合はSiO1.5)の濃度は、透過率向上の観点から、ポリシロキサン化合物100質量%に対して、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましく、85質量%以上が特に好ましい。
上記可撓性成分としては、上記エポキシ化合物とは異なる化合物であってもよいし、該エポキシ化合物の少なくとも1種が可撓性成分であってもよい。
このように上記可撓性成分としては、エポキシ基を含む化合物であることが好ましく、より好ましくは、オキシブチレン基(−〔−(CH2)4−O−〕m−(mは、同上。))を含むエポキシ化合物である。
しかし、上記樹脂組成物を用いてレンズ等を得る場合、つまり、硬化・成形方法として金型成形を採用する場合において、離型剤を含んでもよい。離型剤としては、カチオン硬化触媒による硬化反応を阻害することなく、むしろ促進する基を有する化合物が好ましい。離型剤として具体的には、アルコール性OH基及び/又はカルボニル基(カルボキシル基及びエステル基を含む)を有する化合物が好ましく、更にカチオン硬化性樹脂組成物への相溶性、離型効果の高い点から、炭素数が8以上の炭化水素基を有するものが好ましい。より好ましくは、炭素数8〜36のアルコール、炭素数8〜36のカルボン酸、炭素数8〜36のカルボン酸エステル、炭素数8〜36のカルボン酸無水物及び炭素数8〜36のカルボン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一つの化合物である。このような離型剤を含有することで、短時間で硬化できるとともに、金型を用いて硬化する際に容易に金型を剥がすことができ、硬化物の表面に傷をつけることなく外観を制御し、透明性を発現させることができる。よって、上記樹脂組成物を、電気・電子部品材料用途や光学部材用途等により有用なものとすることができる。
上記化合物はまた、直鎖状、分岐状、環状等のいずれの構造であってもよく、分岐しているものが好ましい。
上記化合物の炭素数としては、8〜36の整数であることが好適であるが、これによって、樹脂組成物の透明性や作業性等の機能を損なうことなく、優れた剥離性を示す硬化物となる。炭素数としてより好ましくは8〜20であり、更に好ましくは10〜18である。
上記炭素数が8〜36のカルボン酸無水物とは、上記炭素数が8〜36のカルボン酸の無水物である。
上記無機微粒子としては、金属や金属化合物等の無機化合物から構成される微粒子であればよく、特に限定されるものではない。無機微粒子における無機成分としては、金属の酸化物、水酸化物、(酸)窒化物、(酸)硫化物、炭化物、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、(塩基性)炭酸塩、(塩基性)酢酸塩等が例示される。これらの中でも好ましくは、金属の酸化物(金属酸化物)であり、シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛であることがより好ましい。用いる硬化性化合物の屈折率やアッベ数にもよるが、通常、屈折率の高い又はアッベ数の低い硬化物を得るためには、酸化チタン、酸化ジルコニウム又は酸化亜鉛が好ましく用いられる。一方、屈折率の低い又はアッベ数の高い硬化物を得るためには、シリカを用いることが好ましい。
上記無機微粒子としては、微粒子の樹脂との親和性向上、分散性向上等の目的で、表面処理された粒子も包含される。表面処理剤としては、特に限定されず、微粒子表面に有機鎖、高分子鎖の導入又は表面電荷制御の目的で、各種の有機化合物、無機化合物、有機金属化合物等が用いられる。表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤等のカップリング剤;金属アルコキシド類及びこれらの(部分)加水分解・縮合物;金属石鹸;等の有機金属化合物が挙げられる。
上記樹脂組成物は、無機材料を含有することにより、熱膨張率を低下させることができる。また、無機材料と樹脂との屈折率をあわせることにより、樹脂組成物及びその硬化物(例えばレンズ等)の外観を制御し、透明性を発現させることもでき、電気・電子部品材料や光学用途における材料として特に有用なものとすることができる。更に、無機微粒子を含むことにより、離型効果をより発揮することができる。具体的には、樹脂成分として例えば熱硬化性樹脂(特に、エポキシ化合物)を含む場合、樹脂成分が接着効果を有することとなり、このような樹脂組成物は、硬化させた場合に金型に接着するおそれがある。しかし、無機微粒子を適量加えることにより、離型効果がみられ、硬化物が金型から容易に剥がれることとなる。
上記無機材料を含む場合、その含有量としては、樹脂組成物100質量%に対して、0.01〜95質量%であることが好ましく、より好ましくは、0.1〜80質量%であり、更に好ましくは、0.2〜60質量%であり、特に好ましくは、0.3〜20質量%であり、最も好ましくは、0.5〜15質量%である。
上記色素としては、近赤外線吸収色素に限定されない。紫外線、可視光、赤外線の各帯域において特定の波長に特性吸収を有する色素を使用目的に応じて適宜選択すればよく、光学材料の各種用途に適用することができる。
後述するように撮像レンズモジュールにおけるセンサーの誤作動防止の目的で使用する近赤外線吸収色素としては、600〜800nmの波長域に吸収極大を有する色素が好適である。より好ましくは、650〜750nmの波長域に吸収極大を有するものである。上記色素はまた、400nm以上、600nm未満の波長域には実質的に吸収極大を持たないものであることが好ましい。
なお、上記分子内にπ電子結合を有する色素が、上述した好適な波長域に吸収極大を有するものであることが特に好ましい。
上記分子内にπ電子結合を有する色素としては、例えば、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素、シアニン系色素、クアテリレン系色素、スクアリリウム系色素、ナフタロシアニン系色素、ニッケル錯体系色素、銅イオン系色素等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
双性イオン構造及びカチオン性構造のいずれも有さない色素が耐熱性、耐候性の観点で好ましく、フタロシアニン系色素及び/又はポルフィリン系色素が好適である。より好ましくは、金属フタロシアニン錯体及び/又は金属ポルフィリン錯体である。
上記ポルフィリン系色素としては、テトラアザポルフィリン等の金属ポルフィリン錯体が好適である。
上記色素を含む場合、その含有量としては、樹脂組成物100質量%に対して、0.0001〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.001〜1質量%である。
本出願人は、反射型IRCFにおいて、近赤外線吸収色素を樹脂組成物に含有させた組成物から得られた色素含有層を有する樹脂シートを基材とすることにより、入射角依存性の抑制された反射型IRCFを得ることができることを既に知見している。そこで、該樹脂組成物を本発明のカチオン硬化性樹脂組成物とすること、すなわち、近赤外線吸収色素をカチオン硬化性樹脂組成物に含有させた組成物から得られた色素含有層を有する樹脂シートを基材とすることにより、入射角依存性が抑制されるとともに耐熱性等に優れる反射型IRCFを得ることができることを確認した。
また、本発明のカチオン硬化性樹脂組成物から得られるレンズ自体に近赤外線吸収色素を含有させることによっても、該レンズを含む撮像レンズモジュールは反射型IRCFを搭載しても入射角依存性が抑制されたものとなるため、好ましい。
すなわち、撮像レンズモジュールに用いられるIRCF用の基材(樹脂シート)やレンズ用としての、近赤外線吸収色素を含有するカチオン硬化性樹脂組成物、及び、該組成物から得られる硬化物(例えば樹脂シート、レンズ等)の使用もまた本発明の好ましい形態である。
また、各成分を混合する際には、必要に応じて、各成分又は混合物を加熱して、均一組成になるように混合することもできる。加熱温度としては、硬化性樹脂の分解温度以下、又は、反応温度以下であれば特に限定されないが、触媒添加前であれば、好ましくは140〜20℃、より好ましくは120〜40℃である。
上記粘度の測定は、樹脂組成物について、R/Sレオメーター(米国ブルックフィールド社製)を用いて、40℃、回転速度D=1/sの条件下で行うことが可能である。なお、粘度20Pa・s以上では、RC25−1の測定治具を使用し、粘度20Pa・s未満では、RC50−1の治具を使用できる。また、回転速度D=1/s時点の粘度が測定できないものについては、回転速度D=5〜100/sの値を外挿して、樹脂組成物の粘度として評価可能である。
上記樹脂組成物の硬化方法としては、熱硬化や光硬化(活性エネルギー線照射による硬化)等の種々の方法を好適に用いることができる。熱硬化としては30〜400℃程度で硬化することが好ましく、光硬化としては10〜10000mJ/cm2で硬化することが好ましい。硬化は1段階で行ってもよく、また、1次硬化(予備硬化)、2次硬化(本硬化)のように2段階で行ってもよい。例えば、レンズ等のように金型成形を必要とする場合においては、脱型操作を必要とするが、脱型操作の前に1次硬化を行い、脱型操作後に2次硬化を行うといった硬化・成形方法が好ましく採用される。
以下に、2段階硬化を行う場合について、詳述する。
2段階硬化法としては、1次硬化に相当する第1工程として、樹脂組成物を10〜100000mJ/cm2で光硬化させるか、又は、80〜200℃で熱硬化させる工程と、該第1工程で得た硬化物を200℃を超え500℃以下で熱硬化させる、2次硬化に相当する第2工程とを含む方法を採用することが好ましい。
上記熱硬化工程における硬化時間は、例えば、10分以内であることが好ましく、より好ましくは5分以内、更に好ましくは3分以内である。また、好ましくは10秒以上、より好ましくは30秒以上である。
この場合、上記樹脂組成物を硬化剤及び必要に応じて他の成分を含む1液組成物とし、目的とする硬化物の形状に合わせた金型内に該1液組成物を充填(射出・塗出等)して硬化させ、その後、硬化物を金型から取り出す方法が好適に用いられる。
上記第2工程における硬化時間は、得られる硬化物の硬化率が充分となる時間とすればよく特に限定されないが、製造効率を考慮すると、例えば、30分間〜30時間とすることが好適である。より好ましくは1〜10時間である。
上記硬化物は、例えば、光学材料(部材)、機械部品材料、電気・電子部品材料、自動車部品材料、土木建築材料、成形材料等の他、塗料や接着剤の材料等の各種用途に有用なものである。中でも特に、光学材料、オプトデバイス部材、表示デバイス部材等に好適に用いることができる。このような用途として具体的には、例えば、眼鏡レンズ、(デジタル)カメラや携帯電話用カメラや車載カメラ等のカメラ用撮像レンズ、光ビーム集光レンズ、光拡散用レンズ等のレンズ、LED用封止材、光学用接着剤、光伝送用接合材料、フィルター、回折格子、プリズム、光案内子、ウォッチガラス、表示装置用のカバーガラス等の透明ガラスやカバーガラス等の光学用途;フォトセンサー、フォトスイッチ、LED、発光素子、光導波管、合波器、分波器、断路器、光分割器、光ファイバー接着剤等のオプトデバイス用途;LCDや有機ELやPDP等の表示素子用基板、カラーフィルター用基板、タッチパネル用基板、ディスプレイ保護膜、ディスプレイバックライト、導光板、反射防止フィルム、防曇フィルム等の表示デバイス用途等が好適である。
上記光学材料としては、特に、レンズ、LED用封止材、光学用接着剤、光伝送用接合材料であることが好適である。レンズとして好ましくは、カメラレンズ、光ビーム集光レンズ、光拡散用レンズ及び光ピックアップレンズであり、より好ましくはカメラレンズである。カメラレンズの中でも、携帯電話用撮像レンズ及びデジタルカメラ用撮像レンズ等の撮像レンズが好ましい。また、これら微小光学レンズであることが好適である。
なお、上記樹脂組成物が光学材料用の樹脂組成物である場合は、光学材料の用途に応じて適宜その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、具体的には、UV吸収剤、IRカット剤、反応性希釈剤、顔料、洗料、酸化防止剤、光安定剤、可塑剤、非反応性化合物、連鎖移動剤、熱重合開始剤、嫌気重合開始剤、重合禁止剤、消泡剤等が好適に挙げられる。
本発明の組成物に用いるカチオン硬化触媒がTPB系触媒である場合には、該組成物から得られる硬化物の吸水率が特に低く、耐熱性にも優れることから、TPB系触媒をカチオン硬化触媒とするカチオン硬化性樹脂組成物は、上述した各光学材料用途に特に有用である。
<OH末端基の評価方法>
重DMSO中で1H−NMR測定にて、ポリシロキサン化合物のOHの定量を行った。本実施例では、Si−OH基は6.1〜7.2にピークが観測され、メチル基は−0.2〜0.4に観測された。その面積比により定量した。
<重量平均分子量の測定方法>
樹脂組成物、及び、合成途中の樹脂に対して、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定を行い、ポリシロキサン化合物の重量平均分子量を測定した。
(測定装置)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー社製、商品名「HLC−8320GPC」)を用いた。
(測定条件)
カラム:東ソー社製「TSKgel SuperMultipore HZ−N」×2本
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:0.35mL/分
温度:40℃
検量線:ポリスチレン標準サンプル(東ソー社製)を用いて作成。
調製例1
以下のようにして、TPB含有粉末A(TPB:86.5質量%、水:0.3質量%、γ−ブチロラクトン:13.2質量%)を調製した。
国際公開第1997/031924号に記載された合成法にしたがって、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素(TPB)含有量7%のアイソパーE(脂肪族炭化水素溶媒、エクソンモービル社製)溶液189gを調製した。この溶液にγ−ブチロラクトン2.22gを60℃で滴下した。滴下途中から白色結晶が析出した。反応液を室温まで冷却した後、得られたスラリーを吸引ろ過し、n−ヘプタンで洗浄した。得られたケーキを40℃で減圧乾燥した後、白色結晶であるTPB・γ−ブチロラクトン錯体を14.1g得た。この錯体は、γ−ブチロラクトン濃度13.2質量%(GC分析)、水分量0.3質量%(カールフィッシャー水分計)であり、TPB含有率は86.5質量%であった。NMR分析、GC分析では、TPB、γ−ブチロラクトン、水以外のピークは検出されなかった。
δ=2.44(2H,m)γ−ブチロラクトン
δ=2.83(2H,t)γ−ブチロラクトン
δ=4.46(2H,t)γ−ブチロラクトン
δ=8.74(2H,s)水
19F−NMR(CDCl3)ppm (標準物質:CFCl3 0ppm)
δ=−135.5(6F,m)
δ=−156.9(3F,dd)
δ=−163.9(6F,d)
調製例1で得られたTPB含有粉末Aの2g((TPB純分:1.73g,0.003379mol)、(水:0.006g,0.000333mol))に対して、水を0.1g(0.005549mol)、γ−ブチロラクトンを2.1g添加し、室温で10分間混合した。その後、アデカスタブLA−57を0.741g添加し、室温で混合して均一溶液とし、TPB触媒を調整した。
調製例3(実施例1〜6、比較例1に用いたPMSQの調製)
還流用の冷却管、及び、内温測定用の温度計を有する2000mLセパラブルフラスコ中に、メチルイソブチルケトン361.52gを投入し、メチルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製、Z−6366)1310.4gを投入し、内温25℃で撹拌した。内温を25℃に維持しながら、ギ酸132.84gを投入し、10分間撹拌した。更に内温を25℃に維持しながら、水346.7gを添加して10分間撹拌した。その後、昇温して内温50℃にて1時間撹拌した。その後、セパラブルフラスコから還流用の冷却管を取り外し、常圧留去を行うため、先に溶媒トラップを有する温度計付きのト字管をセパラブルフラスコに取り付け、メチルイソブチルケトン30gを投入し、90℃のオイルバスを用いて、撹拌しながら反応系内を昇温した。ト字管の温度計(留出物温度)が66℃となった後、内温が76℃、留出物量が781.3gとなった時点で、留去を停止する為にオイルバスを外し、水浴にて降温した。内温45℃にて、メチルイソブチルケトン292.6gを投入し、撹拌しながら、10kPaにて内温が50℃となるまで減圧留去し、メチルトリメトキシシランを加水分解縮合してポリメチルシロキサンを得た。
還流用の冷却管、及び、内温測定用の温度計を有する300mLセパラブルフラスコ中に、メチルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製、Z−6366)136g及びメチルイソブチルケトン34gを投入し、内温35℃で撹拌した。内温を35℃に維持しながら、ギ酸0.46gを投入し、10分間撹拌した。更に内温を35℃に維持しながら、水36.2gを添加して10分間撹拌した。その後、90℃のオイルバスを用いて撹拌しながら反応系内を昇温し、内温約76℃にて1時間還流撹拌した。その後、セパラブルフラスコから還流用の冷却管を取り外し、常圧留去を行うため、先に溶媒トラップを有する温度計付きのト字管をセパラブルフラスコに取り付け、90℃のオイルバスを用いて、撹拌しながら反応系内を再度昇温し、留去を開始した。内温が81℃、留出物量が77gとなった時点で、留去を停止する為にオイルバスを外し、水浴にて降温した。内温50℃まで降温した後、10kPaに減圧し、溶媒を30分間減圧留去した。その後、撹拌しながら、50℃、1kPaにて溶媒を30分間減圧留去した。更に、昇温して撹拌しながら、80℃、1kPaにて溶媒を30分間減圧留去し、73.2gのポリメチルシロキサンを得た。このポリメチルシロキサンの重量平均分子量は6404、ポリメチルシロキサン末端の水酸基濃度は、1molのSi基に対して39.5mol%であった。
実施例1
調製例3で得られたポリメチルシロキサン(70質量%)とCELL−2021P(30質量%)の混合物100g(つまり、ポリメチルシロキサン70g、CELL−2021P30g)、ステアリン酸0.5gを80℃で混合した。その後、40℃に冷却し、調製例2で得られたTPB触媒0.5gを均一になるように混合して、樹脂組成物(1)を得た。当該樹脂組成物を、後述の方法(硬化工程)により硬化させ、硬化物を得た。
樹脂組成物を構成するポリシロキサン化合物、エポキシ化合物及びカチオン硬化触媒の種類及び量を表1に示すとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物(2)〜(7)、比較樹脂組成物(1)〜(2)を得た。当該樹脂組成物を、後述の方法により硬化させ、硬化物を得た。
なお、実施例2〜6では、上記調製例3で得られたポリメチルシロキサン(70質量%)とCELL−2021P(30質量%)の混合物に各エポキシ化合物を添加することにより表1の配合量に調節し、更に各成分(ステアリン酸、触媒)を表1記載の量で添加した。実施例7では、上記調製例4で得られたポリメチルシロキサンを用い、各成分(ステアリン酸、触媒)を表1記載の量で添加した。比較例1では、上記調製例3で得られたポリメチルシロキサン(70質量%)とCELL−2021P(30質量%)の混合物を用い、各成分(ステアリン酸、触媒)を表1記載の量で添加した。比較例2では、各成分(エポキシ化合物、ステアリン酸、触媒)を表1記載の量で添加した。
<硬化工程>
(第1工程)
SUS304(日本テストパネル社製、表面800番仕上げ)の金属板を2枚用いて、1000μm間隔のギャップを形成し、各樹脂組成物の注型成形を行った。150℃×2分で1次硬化を行った後、脱型した。
(第2工程(キュア))
第1工程での硬化後、N2雰囲気下(特に断りのない限り、0.2〜0.3体積%の酸素濃度で実施した)、以下の条件で硬化の処理を行った。
条件:250℃×1時間(250℃の乾燥機へ直接試料を投入)
<硬化物の透過率(着色の有無)>
上記第2工程後(2次硬化後)の硬化物、及び、この硬化物を温度85℃、相対湿度85%の環境下に1000時間静置する試験後の硬化物について、波長400nmにおける透過率を吸光度計(島津製作所社製、分光光度計UV−3100)を用いて測定した。また、透過率保持率を下式により求めた。
透過率保持率(%)=(試験後の透過率÷試験前の透過率)×100
結果を表1に示す。
SI−100Lの量を0.5gとした以外は、比較例1と同様にして樹脂組成物を調製し、硬化物を得た。同様に評価したところ、初期透過率、保持率ともに、比較例1より更に劣るものであった。
PMSQ:上記調製例3、4で得たポリメチルシロキサン
CELL−2021P:液状脂環式エポキシ樹脂『セロキサイドCELL−2021P』、重量平均分子量260、ダイセル化学工業社製
YX−8034:水添エポキシ樹脂、三菱化学社製
EHPE−3150CE:脂環式エポキシ樹脂、ダイセル化学工業社製
SI−100L:熱潜在性カチオン硬化触媒『サンエイドSI−100L』(アンチモン系スルホニウム塩(SbF6塩))、三新化学工業社製、固形分50%
エポキシ化合物として脂環式エポキシ化合物を用いた例を比較すると、カチオン硬化触媒としてTPBを含む化合物(TPB系触媒ともいう。)を用いた実施例1は、アンチモン系スルホニウム塩(アンチモン系触媒ともいう。)を用いた比較例1に比べて、2次硬化後の透過率、温度85℃、相対湿度85%で1000時間静置(耐湿熱試験)後の透過率、及び、透過率保持率のいずれにおいても高いことがわかった。これは、TPB系触媒を用いたほうが、耐熱性が向上し、2次硬化時の着色をより低減できたことを示している。
また、ポリシロキサン化合物とエポキシ化合物とTPB系触媒を用いた例(実施例1)は、ポリシロキサン化合物を用いず、エポキシ化合物とTPB系触媒のみを用いた例(比較例2)に比べて、2次硬化後の透過率、耐湿熱試験後の透過率、及び、透過率保持率のいずれにおいても高いこと、つまり、2次硬化時の着色を低減(400nmの透過率が向上)し、耐熱性(透明性)が大きく向上したことがわかった。更に、ポリシロキサン化合物の量が多い例ほど、つまり実施例4<実施例1<実施例7の順に、2次硬化後の透過率、耐湿熱試験後の透過率、及び、透過率保持率のいずれもより高くなることがわかった。
したがって、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができるといえる。
Claims (5)
- 前記ポリシロキサン化合物は、シルセスキオキサン構造単位を有する化合物であることを特徴とする請求項1に記載のカチオン硬化性樹脂組成物。
- 前記ルイス塩基は、窒素原子を有する化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカチオン硬化性樹脂組成物。
- 前記カチオン硬化性樹脂組成物は、光学材料用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカチオン硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のカチオン硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
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