JP5998836B2 - チオフェンスルホン酸エステル - Google Patents
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[2]一般式(1)で表されるチオフェンスルホン酸エステルが、下記式(2)で表される3,4−ビス(メタンスルホニルオキシ)チオフェンであることを特徴とする上記[1]に記載のチオフェンスルホン酸エステル。
で表されるスルホニルクロライド類と反応させることを特徴とする上記[1]乃至[4]のいずれかに記載のチオフェンスルホン酸エステルの製造方法。
エタンスルホニルオキシチオフェン、3−メタンスルホニルオキシ−4−プロパンスルホニルオキシチオフェン、3−メタンスルホニルオキシ−4−ブタンスルホニルオキシチオフェン、3−メタンスルホニルオキシ−4−ヘキサンスルホニルオキシチオフェン、3−メタンスルホニルオキシ−4−オクタンスルホニルオキシチオフェン、3,4−ビス(エタンスルホニルオキシ)チオフェン、3−エタンスルホニルオキシ−4−プロパンスルホニルオキシチオフェン、3−エタンスルホニルオキシ−4−ブタンスルホニルオキシチオフェン、3−エタンスルホニルオキシ−4−ヘキサンスルホニルオキシチオフェン、3−エタンスルホニルオキシ−4−オクタンスルホニルオキシチオフェン、3,4−ビス(プロパンスルホニルオキシ)チオフェン、3−プロパンスルホニルオキシ−4−ブタンスルホニルオキシチオフェン、3−プロパンスルホニルオキシ−4−ヘキサンスルホニルオキシチオフェン、3−プロパンスルホニルオキシ−4−オクタンスルホニルオキシチオフェン、3,4−ビス(ブタンスルホニルオキシ)チオフェン、3−ブタンスルホニルオキシ−4−ヘキサンスルホニルオキシチオフェン、3−ブタンスルホニルオキシ−4−オクタンスルホニルオキシチオフェン、3,4−ビス(ヘキサンスルホニルオキシ)チオフェン、3−ヘキサンスルホニルオキシ−4−オクタンスルホニルオキシチオフェン、3,4−ビス(オクタンスルホニルオキシ)チオフェン、3,4−ビス(ベンゼンスルホニルオキシ)チオフェン、3−ベンゼンスルホニルオキシ−4−エタンスルホニルオキシチオフェン、3−ベンゼンスルホニルオキシ−4−プロパンスルホニルオキシチオフェン、3−ベンゼンスルホニルオキシ−4−ブタンスルホニルオキシチオフェン、3−ベンゼンスルホニルオキシ−4−ヘキサンスルホニルオキシチオフェン、3−ベンゼンスルホニルオキシ−4−オクタンスルホニルオキシチオフェン、3,4−ビス(o−トルエンスルホニルオキシ)チオフェン、3−(o−トルエンスルホニルオキシ)−4−メタンスルホニルオキシチオフェン、3−(o−トルエンスルホニルオキシ)−4−エタンスルホニルオキシチオフェン、3−(o−トルエンスルホニルオキシ)−4−プロパンスルホニルオキシチオフェン、3−(o−トルエンスルホニルオキシ)−4−ブタンスルホニルオキシチオフェン、3−(o−トルエンスルホニルオキシ)−4−ヘキサンスルホニルオキシチオフェン、3−(o−トルエンスルホニルオキシ)−4−オクタンスルホニルオキシチオフェン、3−(o−トルエンスルホニルオキシ)−4−ベンゼンスルホニルオキシチオフェン、3−(o−トルエンスルホニルオキシ)−4−(p−トルエンスルホニルオキシチオフェン)、3,4−ビス(p−トルエンスルホニルオキシ)チオフェン、3−(p−トルエンスルホニルオキシ)−4−メタンスルホニルオキシチオフェン、3−(p−トルエンスルホニルオキシ)−4−エタンスルホニルオキシチオフェン、3−(p−トルエンスルホニルオキシ)−4−プロパンスルホニルオキシチオフェン、3−(p−トルエンスルホニルオキシ)−4−ブタンスルホニルオキシチオフェン、3−(p−トルエンスルホニルオキシ)−4−ヘキサンスルホニルオキシチオフェン、3−(p−トルエンスルホニルオキシ)−4−オクタンスルホニルオキシチオフェン、3−(p−トルエンスルホニルオキシ)−4−ベンゼンスルホニルオキシチオフェン等が例示される。導電材料として使用する場合、これらは単独で又は混合して使用してもよい。これらのうち、効果と工業的な入手可能性を考慮すると、3,4−ビス(メタンスルホニルオキシ)チオフェン[上記式(2)で表される化合物]、3,4−ビス(プロパンスルホニルオキシ)チオフェン[上記式(3)で表される化合物]、3,4−ビス(p−トルエンスルホニルオキシ)チオフェン[上記式(4)で表される化合物]が好ましい。
原料の3,4−ジヒドロキシ−2,5−ジカルボン酸チオフェンは、既知の方法に従い合成した(Organic Synthesis Coll.Vol.2,P.576、J.Amer.Chem.Soc.,(1964),Vol.86,P.2014、J.Amer.Chem.Soc.,(1945),Vol.67,P.2217、及び米国特許2453102号公報参照)。
1リットルの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、ブロモ酢酸エチル(東京化成品、試薬1級)167.1g(1.0mol)と水339.0gを仕込み、10℃に冷却した。10℃を保ちながら硫化ナトリウム・9水和物(キシダ化学製、特級)132.9g(0.55mol)を水163.2gに溶解したものを1時間で滴下し、更に25℃まで撹拌して18時間反応を行った。反応液を酢酸エチル抽出、水洗を行って、無水硫酸マグネシウム(関東化学製、試薬鹿特級)20.3gを加えて脱水後、90℃/16〜20mmHgで濃縮したところ、83.0gの濃縮液を得た。この液は、ガスクロマトグラフィー分析で単一ピークであり、1H−NMRを測定したところ、チオグリコール酸ジエチルであることを確認した。
1リットルの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、20%ナトリウムエトキサイド(和光純薬製、試薬1級)82.8g(0.24mol)を仕込み、5℃に冷却した。そこに、10℃を保ちながら、a)で得られたチオグリコール酸ジエチル20.6g(0.10mol)と蓚酸ジエチル(和光純薬製、特級)17.2g(0.12mol)にエタノール18.8gを加えた溶液を1時間で滴下した。更に、1.0時間加熱還流した。反応終了後、反応液を60℃/16〜20mmHgで濃縮し、水515.2gを加えて5℃まで冷却し、35%塩酸38.1g(0.37mol)を5〜10℃で滴下したところ、白色沈殿を得た。得られた沈殿をろ過し、水に分散させて洗浄ろ過した後、60℃/1mmHgで4時間乾燥したところ、23.8gの白色粉末を得た。また、同様にして、白色粉末44.9gを得た。これらの粉末は、ガスクロマトグラフィー分析で単一ピークであり、1H−NMR及び13C−NMRを測定したところ、3,4−ジヒドロキシ−2,5−ジカルボン酸チオフェンジエチルエステルであることを確認した。
1リットルの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、酢酸ナトリウム・3水和物(キシダ化学製、試薬特級)24.4g(0.18mol)と水酸化ナトリウム(キシダ化学製、試薬特級)3.1g(74.8mmol)を仕込み、120℃に加温した。そこに、b)で得られた3,4−ジヒドロキシ−2,5−ジカルボン酸チオフェンジエチルエステル1.3g(5.0mmol)と水5.0gを加え、120℃で1.5時間撹拌し、更に、100℃で3時間反応を継続した。反応終了後、反応液に水62.3gと35%塩酸33.2g(0.32mol)を25〜30℃で加え、反応液を酢酸エチル抽出、水洗を行って、無水硫酸マグネシウム(関東化学製、試薬鹿特級)4.3gを加えて脱水後、55℃/16〜20mmHgで濃縮したところ、0.7gの褐色の固体を得た。
100mlの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、合成例1で得た3,4−ジヒドロキシ−2,5−ジカルボン酸チオフェン0.5g(2.5mmol)とピリジン4.8gを仕込み、オイルバス中で100℃を保ちながら1時間加温し、脱炭酸反応を行った。次いで、8℃まで冷却してから、メタンスルホニルクロライド(和光純薬製、試薬特級)0.8g(7.4mmol)を加え、更に、トリエチルアミン0.8g(7.4mmol)を12℃以下に保ちながら10分かけて滴下し、更に8〜12℃で3時間撹拌した。15時間撹拌して25℃に戻した後、ジエチルエーテルを加えてから、ろ過、濃縮、ジエチルエーテル−酢酸エチル抽出、水洗を行って、無水硫酸マグネシウム(関東化学製、試薬鹿特級)4.6gを加えて脱水後、55℃/16〜20mmHgで濃縮したところ、0.7g(収率、定量的)の淡褐色固体を得た。得られた固体は薄層クロマトグラフィー(Merck社製、RP−8F254S、アセトニトリル:水=10:1)で単一スポットであり、1H−NMR及び13C−NMRを測定したところ、3,4−ビス(メタンスルホニルオキシ)チオフェンであることを確認した。
100mlの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、合成例1で得た3,4−ジヒドロキシ−2,5−ジカルボン酸チオフェン0.5g(2.5mmol)とピリジン4.8gを仕込み、オイルバス中で100℃を保ちながら1時間加温し、脱炭酸反応を行った。次いで、7℃まで冷却してから、プロパンスルホニルクロライド(東京化成製、試薬1級)1.1g(7.4mmol)を加え、更に、トリエチルアミン0.8g(7.4mmol)
を10℃に保ちながら10分かけて滴下し、更に10℃で3時間撹拌した。15時間撹拌して25℃に戻した後、ジエチルエーテルを加えてから、ろ過、濃縮、ジエチルエーテル抽出、水洗を行って、無水硫酸マグネシウム(関東化学製、試薬鹿特級)4.6gを加えて脱水後、55℃/16〜20mmHgで濃縮したところ、0.9g(収率、定量的)の淡褐色液体を得た。得られた液体は薄層クロマトグラフィー(Merck社製、RP−8F254S、アセトニトリル:水=10:1)で主スポットであり、1H−NMR及び13C−NMRを測定したところ、3,4−ビス(プロパンスルホニルオキシ)チオフェンであることを確認した。
100mlの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、合成例1で得た3,4−ジヒドロキシ−2,5−ジカルボン酸チオフェン0.2g(1.1mmol)とピリジン4.7gを仕込み、オイルバス中で100℃を保ちながら1時間加温し、脱炭酸反応を行った。次いで、5℃まで冷却してから、p−トルエンスルホニルクロライド(和光純薬製、試薬特級)0.7g(3.3mmol)を加え、更に、トリエチルアミン0.3g(3.4mmol)を5〜8℃に保ちながら10分かけて滴下し、更に5〜8℃で3時間撹拌した。15時間撹拌して25℃に戻した後、ジエチルエーテルを加えてから、ろ過、濃縮、ジエチルエーテル抽出、水洗を行って、無水硫酸マグネシウム(関東化学製、試薬鹿特級)4.0gを加えて脱水後、55℃/16〜20mmHgで濃縮したところ、0.4g(収率、80%)の淡褐色固体を得た。得られた固体は薄層クロマトグラフィー(Merck社製、RP−8F254S、アセトニトリル:水=10:1)で主スポットであり、1H−NMR及び13C−NMRを測定したところ、3,4−ビス(トルエンスルホニルオキシ)チオフェンであることを確認した。
触媒Clevios C−B40 V2(Heraous社製、n−ブタノール溶液)5.0g(8.8mmol)に、市販の3,4−エチレンジオキシチオフェン(ハイケム社製、99.9%以上)101.0mgを添加し酸化重合を行った。
実施例1で得た3,4−ビス(メタンスルホニルオキシ)チオフェン68.3mg(0.25mmol)を3,4−エチレンジオキシチオフェン(ハイケム社製、99.9%以上)3.6g(25mmol)に添加し、3,4−ビス(メタンスルホニルオキシ)チオフェン1mol%含有の3,4−エチレンジオキシチオフェン液を得た。
実施例2で得た3,4−ビス(プロパンスルホニルオキシ)チオフェン82.1mg(0.25mmol)を3,4−エチレンジオキシチオフェン(ハイケム社製、99.9%以上)3.6g(25mmol)に添加し、3,4−ビス(プロパンスルホニルオキシ)チオフェン1mol%含有の3,4−エチレンジオキシチオフェン液を得た。
実施例3で得た3,4−ビス(トルエンスルホニルオキシ)チオフェン106.3mg(0.25mmol)を3,4−エチレンジオキシチオフェン(ハイケム社製、99.9%以上)3.6g(25mmol)に添加し、3,4−ビス(トルエンスルホニルオキシ)チオフェン1mol%含有の3,4−エチレンジオキシチオフェン液を得た。
Claims (9)
- 塩基性不活性溶媒が、ピリジン、キノリン、N,N−ジメチルホルムアミド、及びN,N−ジメチルアセトアミドからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項5に記載のチオフェンスルホン酸エステルの製造方法。
- 第三級アルキルアミン触媒が、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、及びN,N−ジシクロヘキシルメチルアミンからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のチオフェンスルホン酸エステルの製造方法。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のチオフェンスルホン酸エステルと、チオフェンモノマーとを酸化重合することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のチオフェンスルホン酸エステルから誘導される繰り返し単位と、チオフェンモノマーから誘導される繰り返し単位とを含む共重合体の製造方法。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のチオフェンスルホン酸エステルと、チオフェンモノマーとを酸化重合して得られた反応液を基材に塗布し乾燥することを特徴とする導電性被覆物の製造方法。
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