JP5998817B2 - コンクリート締め固め制御装置、コンクリート締め固め装置及びコンクリート締め固め方法 - Google Patents

コンクリート締め固め制御装置、コンクリート締め固め装置及びコンクリート締め固め方法 Download PDF

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Description

この発明は、コンクリート壁等のコンクリート構造物の構築に際して、打設されたコンクリートを締め固めるために用いられるコンクリート締め固め制御装置、コンクリート締め固め装置及びコンクリート締め固め方法に関するものである。
型枠内にコンクリートを打設する際に、コンクリート内に空洞(巣)が形成されないように、型枠内のコンクリート中にバイブレータを挿入させた状態で、そのバイブレータによりコンクリートに振動を付与して、コンクリートを締め固める方法が一般的に採られている。この場合、バイブレータによるコンクリートの振動付与時間は、作業者が現場ごとにコンクリートの状態を確認しながら経験と勘により決定していた。
また、道路等の平面的なコンクリート面の構築に際して、構築されたコンクリート面を締め固める方法としては、特許文献1に開示されている。この従来方法においては、転圧機によりコンクリート面を転圧して、コンクリートの締め固めを行うようにしている。この場合、転圧機による転圧回数、転圧速度、締め固め完了までの残り時間、コンクリート面の温度及び水分量を管理して、締め固め作業を行うようにしている。
特開2011−132761号公報
ところが、これらの従来のコンクリート締め固め方法においては、次のような問題があった。
バイブレータを使用する従来方法においては、バイブレータの挿入位置の間隔やバイブレータによる振動付与時間を、前記のように作業者が経験と勘によって決定しているため、コンクリートの内部の締め固め状態を確認し難くて、コンクリートの締め固め不良を招くおそれがあった。つまり、締め固め不足の場合には、コンクリートの充填不良を生じてコンクリート中に空洞や隙間が生じるおそれがあった。
また、特許文献1に記載の従来方法では、道路等の平面的なコンクリート面を転圧機により転圧して、コンクリートの締め固めを行うようになっている。このため、転圧機の転圧回数、転圧速度等を管理するようになっているとしても、その管理対象は平面的なコンクリート面であって、この特許文献1の従来方法をコンクリート壁等の立体的なコンクリート構造物におけるコンクリートの締め固めに適用することはできない。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、打設された立体的なコンクリートを作業者の経験や勘に頼ることなく、容易かつ適正に締め固めすることができる装置及び方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、コンクリート打設エリアをあらかじめ取得されたコンクリートの性状に応じた大きさの複数のグリッドに区画するグリッド設定部と、1つのグリッドのコンクリートに対する締め固めのためのバイブレータの振動付与時間を前記コンクリートの性状に基づいて設定する時間設定部と、振動付与開始からの経過時間をカウントする計時部と、カウントされた経過時間をグリッドごとに表示する表示部とを設けたことを要旨とする。
また、本発明においては、打設されたコンクリート内にバイブレータを挿入させた状態で、そのバイブレータによりコンクリートに振動を付与して、コンクリートを締め固めるようにしたコンクリート締め固め装置において、コンクリート打設エリアをあらかじめ取得されたコンクリートの性状に応じた大きさの複数のグリッドに区画して設定するグリッド設定部と、1つのグリッドのコンクリートに対する締め固めのための振動付与時間を前記コンクリートの性状に基づいて設定する時間設定部と、バイブレータによる振動付与開始からの経過時間をカウントする計時部と、カウントされた経過時間をグリッドごとに表示する表示部とを備えたことを要旨とする。
ここで、グリッドは、実際のコンクリート打設エリアに対応するようにコンピュータの記憶部に記憶されたコンクリート打設エリアのデータに対して設定されるものである。
従って、本発明では、コンクリートの性状に応じた大きさに区画して設定されたグリッドごとにコンクリートに対してバイブレータにより振動が付与される。また、このコンクリートに対する振動付与時間は、コンクリートの性状に基づいて設定されて管理される。よって、コンクリートに対するバイブレータの挿入位置やバイブレータによる振動付与時間を、作業者が経験と勘によって決定する必要がなく、コンクリートの締め固め作業を容易かつ適正に行うことができる。
以上のように、本発明によれば、打設されたコンクリートを作業者の経験や勘に頼ることなく、容易かつ適正に締め固めすることができるという効果を発揮する。
第1実施形態のコンクリート締め固め装置の使用状態を示す斜視図。 図1のコンクリート締め固め装置の回路構成を示すブロック図。 コンクリート締め固めのプログラム動作を示すフローチャート。 コンクリートの締め固め影響半径の検出方法を示す斜視図。 コンクリートのスランプ値に応じた締め固め影響半径及び振動付与時間を示す図。 (a)〜(c)はコンクリートの締め固め影響半径に基づいてグリッドを区画して設定する場合の説明図。 コンクリート打設エリアを複数のグリッドに区画して設定した状態を示す斜視図。 コンクリートの締め固め中における表示部等の表示を示す図。 第2実施形態を示す側面図。
(第1実施形態)
以下に、この発明を具体化した第1実施形態を図1〜図8に従って説明する。
コンクリート24は、コンクリート壁等の構造物を形成するために例えば図1に示すように、複数のタイバー22により間隔をおいた状態において立設された一対の鋼板21間に打設される。従って、鋼板21は型枠装置の型枠として機能し、鋼板21間がコンクリート打設エリア23になる。この鋼板21は、コンクリート硬化後においても取り外されることはなく、コンクリート壁の外側面を形成する。
図1及び図2に示すように、このコンクリート締め固め装置には、コンクリート打設エリア23に打設されたコンクリート24に振動を付与するためのバイブレータ25と、そのバイブレータ25の作動等を制御するためのパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)20とが装備されている。
鋼板21間のコンクリート打設エリア23内には、コンクリート24の打設の有無を検出するためのコンクリート検出装置としての複数のコンクリートセンサ27が間隔をおいて配置されている。このコンクリートセンサ27はコンクリート24の有無を検出するために被検出物の導電率等を検知するものである。コンクリートセンサ27は、電線271を介して前記パソコン20の本体を構成する制御装置26に接続され、検出データをその制御装置26に対して出力する。この制御装置26は、後述のグリッド44を設定するためのグリッド設定部、1つのグリッド44のコンクリート24に対する締め固めのための振動付与時間を設定する時間設定部、バイブレータ25の動作を制御するためのバイブレータ制御部を構成している。
図1及び図2に示すように、前記バイブレータ25の基端部には、バイブレータ25の振動を通常振動状態,アイドリングのための低振動状態及び停止状態に切替えるためのバイブレータスイッチ28、バイブレータ25の位置検出に用いられる光学プリズムよりなる被検出部29、及びバイブレータ25の傾斜角度を検出するための位置検出装置としての傾斜計30が設けられている。傾斜計30としては、例えば、内蔵マグネットの位置に応じた信号を出力して、傾斜角度を検出するものが用いられる。バイブレータ25の先端部には、コンクリート24の打設の有無を検出するためのコンクリート検出装置としてのコンクリートセンサ31が設けられている。このコンクリートセンサ31は、前記コンクリートセンサ27と同様にコンクリートの導電率等を検知するものである。
バイブレータ25の内部には、バイブレータ25の本体251がコンクリート24内に挿入された状態で、バイブレータスイッチ28がONされたとき、本体251を振動させてコンクリート24に振動を付与するための偏心分銅付きのモータ32が設けられている。本体251を振動させるための構成は、モータによって揺動される振り子でもよい。バイブレータ25には、コンクリート24の締め固めの完了を報知するためのブザー等の音響報知装置33が設けられている。図2に示すように、バイブレータ25は通信装置35を有し、この通信装置35を介して、前記制御装置26の通信部39との間で、検出データを含む諸データの無線による送受信が行われる。この諸データとしては、傾斜計30からの傾斜データ、コンクリートセンサ31からのコンクリート検出データ、バイブレータスイッチ28の操作データが通信装置35から前記通信部39に送信される。また、モータ32の始動・停止データ、報知装置33を駆動させるためのデータが通信部39から通信装置35に送信される。
図1及び図2に示すように、前記コンクリート打設エリア23の近傍位置には、位置検出装置としてのトータルステーション(光波測距儀)34が設置される。そして、コンクリート打設エリア23のコンクリート24内にバイブレータ25を挿入させた状態で、このトータルステーション34によりバイブレータ25上の被検出部29の位置が計測される。トータルステーション34は通信部341を有し、検出データを前記制御装置26の通信部39に対して無線送信する。
そして、このトータルステーション34の検出データと、傾斜計30によるバイブレータ25の傾斜角度の検出データとに基づいて、制御装置26はバイブレータ25の本体251の位置を判別する。
制御装置26には、データの入力等を行うためのキーボード36、及びコンクリート24の締め固め状態等の表示を行うための液晶ディスプレーよりなる表示装置37が接続されている。制御装置26の通信部39からは、作業者が携帯するタブレット40の通信部401に対してコンクリート24の締め固め状態の表示データ等が無線出力される。表示装置37、制御装置26及びタブレットにより表示部が構成されている。
そして、この実施形態においては、前記制御装置26はグリッド44を設定する設定部を構成している。この制御装置26によって、図7に示すように、コンクリート打設エリア23がコンクリート24の性状に応じた大きさを有する複数の3次元の立体的なグリッド44に区画される。従って、このグリッド44は、物理的に区画されるものではなく、コンクリート打設エリア23をデータ上において区画したものである。また、制御装置26により、バイブレータ25による振動付与開始からの経過時間をカウントする計時部が構成されている。そして、図8に示すように、前記表示装置37及びタブレット40において、計時部でカウントされた経過時間がグリッド44ごとに表示される。
次に、コンクリートを締め固める方法について説明する。
このコンクリート締め固め方法においては、制御装置26の制御に基づいて、図3のフローチャートに示す各ステップ(以下、単にSという)の動作が順に実行される。このフローチャートを実行するためのプログラムは制御装置26の記憶部38に記憶されている。
フローチャートのS1においては、コンクリート打設エリア23へのコンクリート24の打設に先立って、打設されるコンクリート24の性状としてのスランプ値,すなわち流動性(粘性)を示す値がキーボード36から制御装置26に入力されて、S2において制御装置26のワーキングエリア381に記憶される。このコンクリート24のスランプ値は、周知のコンクリートのスランプ値の検出手法を用いて取得される。このスランプ値は、バイブレータ25からの振動が伝達される際の特性(振動が伝達される距離等,すなわち締め固め作用が及ぼされる締め固め影響半径等)を表す。
次のS3においては、打設に使用するコンクリート24の性状としての締め固め影響半径の値がキーボード36から制御装置26に入力される。
このコンクリート24の締め固め影響半径の値の取得は、コンクリート打設に先だってあらかじめ図4に示すような方法によって行なわれる。すなわち、容器45内に硬化前のコンクリート24を収容するとともに、容器45の中心位置においてコンクリート24内にバイブレータ25を挿入させる。この状態で、前記バイブレータ25と同じ振幅及び振動数のバイブレータの本体251を作動させてコンクリート24に振動を付与し、容器45の中心から異なった半径位置においてコンクリート24中に配置された複数の加速度センサ461,462,463により、コンクリート24を介して伝達される振動を検出する。このことによって、コンクリート24の締め固め影響半径,すなわちバイブレータ25の振動によってコンクリート24が締め固められる半径が検出される。このようにして検出された半径を示す値が作業者によって入力される。そして、S4においては、入力されたコンクリート24の締め固め影響半径が、記憶部38のワーキングエリア381に記憶される。
なお、コンクリートの材質,水分量や打設時の気温等の条件が同一であれば、スランプ値と締め固め影響半径との間にはほぼ相関関係が存在するため、図5の表の111部分に示すように、スランプ値に対応した締め固め影響半径の値をマップ化して記憶部38に記憶しておいてもよい。このようにすれば、入力されたスランプ値に応じて締め固め影響半径の値が実測することなく自動的に選択されて、ワーキングエリア381に記憶させることができる。
続いて、S5においては、ワーキングエリア381に記憶されたコンクリート24の締め固め影響半径の値に基づいて、適当な大きさの3次元のグリッド44がワーキングエリア381に設定され、図7に示すように、コンクリート打設エリア23が複数のグリッド44に区画される。それとともに、図8に示すように、グリッド44の区画形態が表示装置37及びタブレット40において、平面視状態及び正面視状態で表示される。この場合、図6(a)に示すように、グリッド44の大きさは、その一辺の長さL1がコンクリート24の締め固め影響半径L2×√2の立方体形状、すなわちグリッド44が締め固め影響半径L2で描かれる円周47に内接する立方体形状となるように設定される。
ちなみに、図6(b)に示すように、グリッド44の大きさを、その一辺の長さL1がコンクリート24の締め固め影響半径L2と等しい立方体形状となるように設定した場合には、グリッド44が締め固め影響半径L2で描かれる円周47内に包括され、グリッド44小さすぎる。そして、グリッド44と円周47との間に無駄な間隔が形成されることになる。また、図6(c)に示すように、グリッド44の大きさを、その一辺の長さL1がコンクリート24の締め固め影響半径L2×2の立方体形状、すなわちグリッド44が締め固め影響半径L2で描かれる円周47に外接する立方体形状となるように設定した場合には、グリッド44が大きすぎる。そして、グリッド44と円周47との間にバイブレータ25の振動がほとんど伝達されない領域が形成されることになる。
次に、S6においては、記憶されたコンクリート24の性状としてのスランプ値及び締め固め影響半径の値に基づいて、1つのグリッド44のコンクリート24に対する締め固めのための振動付与時間がワーキングエリア381に設定される。振動付与時間は、締め固め影響半径の値に応じて決定されるものであるため、記憶部38に、図5に示す表の112部分の内容のデータがマップとして記憶され、このマップから締め固め影響半径に対応した振動付与時間が選択されて、ワーキングエリア381に転送される。
その後、図1に示すように、コンクリート打設エリア23にコンクリート24が打設されると、S7において、コンクリート打設エリア23内のコンクリートセンサ27により、コンクリート24の打設済みのグリッド44が検出されて、ワーキングエリア381に記憶される。
そして、S8においては、図8に示すように、コンクリートセンサ27の検出結果に基づいて、表示装置37及びタブレット40におけるグリッド44の表示色が、コンクリート未打設の色(例えば、白)から、コンクリート打設・締め固め0%の色(例えば、薄緑)に変更される。
続いて、S9において、バイブレータ25が締め固め駆動のためにスイッチ28がオンされて、バイブレータ25が振動状態にあるか否かが判断される。その後、作業者により打設されたコンクリート24におけるコンクリート打設エリア23内のひとつのグリッド44にバイブレータ25が挿入されると、コンクリート24の締め固めが開始される。なお、ここで、バイブレータ25はアイドリング状態である低振動状態でコンクリート24内に挿入され、その後、締め固めのための通常振動状態に移行されてもよい。そして、S10において、バイブレータ25の先端部のコンクリートセンサ31により締め固め予定位置のグリッド44のコンクリート24の検出が判別される。それとともに、S11においてトータルステーション34による被検出部29の位置の検出と、傾斜計30によるバイブレータ25の傾斜角度の検出とに基づいて、バイブレータ25の本体251が挿入されているグリッド44の位置が判別される。そして、同時に、図8に示すように、表示装置37及びタブレット40において判別されたグリッド44の位置に、バイブレータ25の先端位置を示す符号が表示される。
次のS12においては、バイブレータ25による振動付与開始からの経過時間がカウントされる。それとともに、図8に示すように、カウントされた経過時間に応じて、表示装置37及びタブレット40におけるグリッド44の表示色が、締め固め0%の色から、締め固め25%の色、50%の色、75%の色へと順に変更される。この色の変更は、例えば、締め固め0%の色から順次濃くなるようになっている。従って、この実施形態は、締め固めの経過時間を示すグリッド44の表示形態が色の変化によって表される。
そして、S13においては、カウントされた経過時間が、記憶部38に記憶されたコンクリート24の締め固めのための振動付与時間に達したか否かが判別される。経過時間が振動付与時間に達してタイムアップすると、次のS14において、バイブレータ25内の報知装置33により、1つのグリッド44におけるコンクリート24の締め固めの完了状態が作業者に対して報知される。それとともに、図8に示すように、表示装置37及びタブレット40におけるグリッド44の表示色が、締め固め100%の色に変更される。これに対して、経過時間が振動付与時間に達していない場合には、前記S12に戻って、S12〜S13の動作が繰り返し行われる。その後、S15において、バイブレータスイッチ28が切替えられると、次のS16において、バイブレータ25のモータ32が低回転に切替えられて、バイブレータ25はコンクリート24に対する締め固め作用は発揮しないが、コンクリート24に対する出し入れのみが可能となる低振動のアイドリング状態になる。
次に、S17においては、コンクリート打設エリア23に打設済のコンクリート24の全グリッド44について、バイブレータ25による締め固めが終了したか否かが判別される。全グリッド44の締め固めが終了していない場合には、前記S9に戻って、S9〜S17の動作が繰り返し行われる。つまり、作業者により、バイブレータ25の挿入位置が、締め固めを終了したグリッド44の位置から、締め固めを行っていないグリッド44の位置へ順に移し替えられて、それらのグリッド44についてバイブレータ25の通常振動によるコンクリート24の締め固めが続行される。なお、バイブレータ25のアイドリング状態から締め固め付与のための通常の振動状態への移行は、前記のようにコンクリート24に対する挿入の前または後のいずれでもよい。ただし、バイブレータ25が停止している場合は、バイブレータ25を通常振動またはアイドリング状態にしてからコンクリート24内に挿入する必要がある。
前記S17の判別において、全グリッド44の締め固めが終了した場合には、次のS18において、コンクリート打設エリア23内でコンクリート24の打設を追加して行う箇所があるか否かが判別される。この判別は、記憶部38のワーキングエリア381に記憶された打設エリア23の全グリッド44に対して締め固めが終了したか否かを判断することによって行なわれる。追加打設の箇所が存在する場合には、前記S7に戻って、S7〜S18の動作が繰り返し行われる。つまり、コンクリート打設エリア23内へのコンクリート24の追加打設と、打設したコンクリート24のグリッド44ごとの締め固めが繰り返し行われる。そして、追加打設の箇所と未締め固めのグリッド44がなくなったとき、装置による締め固め作業が終了する。
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) バイブレータ25によるコンクリート24の締め固めに先立って、コンクリート打設エリア23をコンクリート24の性状に応じた大きさの複数のグリッド44に区画するとともに、1つのグリッド44のコンクリート24に対する振動付与時間をコンクリート24の性状に基づいて設定している。そして、この設定された時間に従って、グリッド44ごとにバイブレータ25によりコンクリート24に振動を付与するようにしている。
このため、コンクリート24に対するバイブレータ25の挿入位置やバイブレータ25による振動付与時間を、作業者が経験と勘によって決定する必要がなく、コンクリート24の締め固め作業を締め固め不良部分が生じることなく容易かつ適正に行うことができる。
(2) この実施形態の装置においては、バイブレータ25による振動付与開始からの経過時間をカウントする計時部と、カウントされた経過時間をグリッド44ごとに表示する表示装置37とが備えられている。
このため、コンクリート24の締め固め作業中には、計時部によりカウントされた振動付与開始からの経過時間が、表示装置37においてグリッド44ごとに表示される。よって、表示装置37の表示に基づいて、各グリッド44におけるコンクリート24の締め固め状態を的確に把握することができて、コンクリート24の締め固め作業を無駄なく適切に行うことができる。
(3) この実施形態の装置においては、前記表示装置37がコンクリート打設エリア23のグリッド44を表示するとともに、経過時間を示す色を表示するようになっている。このため、各グリッド44におけるコンクリート24の締め固め状態を色表示の変化によって明確に認識することができる。
(4) この実施形態の装置においては、バイブレータ25の位置がリアルタイムに検出されて表示されるため、バイブレータ25とグリッド44との位置関係を誤りなく把握できて、前記と同様に作業者の勘や経験に依存することなく、コンクリート24を均一に能率よく締め固めることが可能となる。
(5) 締め固め時間が終了すると、その終了が報知装置33からの音響報知によって作業者に報知されるため、作業者は表示装置37やタブレット40を見ていなくても、締め固め終了を認識できて、その作業を容易かつ能率よく行なうことができる。
(6) 鋼板21にコンクリートセンサ27が設けられているため、鋼板21間へのコンクリート24の打設の有無、打設量及び打設レベル(上面のレベル)を検出できる。このため、制御装置26はその検出に基づいて、グリッド44の数や範囲を適切に設定して、表示できる。このため、作業者は、表示グリッドに従って締め固め作業を適切に行なうことができる。
(第2実施形態)
次に、この発明を具体化したコンクリート締め固め方法及びコンクリート締め固め装置の第2実施形態を前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図9に示すように、この第2実施形態においては、バイブレータ25が、先端の本体251と、基端の把持部252と、本体251及び把持部252間を連結する撓曲可能な連結部253とより構成されている。本体251は前記第1実施形態の本体251より短く形成されている。また、バイブレータスイッチ28及び被検出部29が把持部252上に配置されるとともに、コンクリートセンサ31が本体251上に配置されている。さらに、複数の傾斜計30が連結部253上に連続して配置されている。そして、複数の傾斜計30により連結部253の傾斜角度が細分して検出されるとともに、それらの検出値の平均値が算出されることによって、バイブレータ25全体の傾斜角度が求められるようになっている。
従って、この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(6)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(7) この実施形態のバイブレータ25においては、先端の本体251と基端の把持部252との間に撓曲可能な連結部253が設けられている。このため、バイブレータ25をコンクリート24内に挿入させる際に、バイブレータ25が鋼板21間に架設されたタイバー22や、あるいは打設エリア23に鉄筋を配する場合はその鉄筋と干渉しないように、連結部253において任意に撓曲させながら配置することができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 1つのグリッド44のコンクリート24に対する振動付与開始からの経過時間が設定された振動付与時間に達したときに、作業者がバイブレータスイッチ28をOFFしなくても、バイブレータ25のモータ32が自動的にアイドリング状態に移行されるように構成すること。
・ トータルステーション34に代えて、GNSS(Global Navigation Satellite System)によりコンクリート24に対するバイブレータ25の位置を検出するように構成すること。あるいは、3点以上の基準局を設けて、その基準局に対する位置関係からバイブレータ25の位置を検出するように構成すること。
・ 鋼板21に代えて、通常のコンクリート型枠によりコンクリート打設エリア23を形成するコンクリート打設方法において、前記実施形態の締め固めを行うようにすること。この場合、型枠は木製あるいは鋼製のものが用いられ、型枠はコンクリート硬化後に撤去される。
・ 鉄筋を有するコンクリートの打設において、本発明を具体化すること。この場合、バイブレータ25は、鉄筋間の隙間等、鉄筋と干渉しない位置に配置される。
・ 締め固め終了を報知する報知装置33を省略すること。従って、作業者は、表示装置37において、締め固め終了を認識できる。
・ 作業現場に大型ディスプレーを設け、作業者それを見ながら作業できるようにすること。このようにすれば、タブレット40は不要になる。
・ 前記実施形態では、締め固め作業の進行にともない、締め固め時間の経過を認識できるように、グリッド44の色が変るように構成したが、時間経過の変色表示を省略して、グリッド44の表示はグリッド枠のみとし、締め固め時間のタイムアップは報知装置33のみが行なうように構成すること。
・ 前記のように、前記実施形態では、締め固めの時間経過を示す表示形態をグリッド44の色の変化によって表したが、それ替えて、グリッド44内のドットの数やラインの数の変化等、色の変化以外の表示形態で表すこと。
・ バイブレータ25のコンクリートセンサ31とバイブレータ先端位置の情報から所要のグリッド44におけるコンクリート24の有無を判断するように構成すること。このようにすれば、型枠に設置されるコンクリートセンサ27を省くことができる。
23…コンクリート打設エリア、24…コンクリート、25…バイブレータ、251…本体、26…設定部、算出部及び計時部を構成する制御装置、33…報知装置、37…表示部、44…グリッド。

Claims (12)

  1. コンクリート打設エリアをあらかじめ取得されたコンクリートの性状に応じた大きさの複数のグリッドに区画するグリッド設定部と、
    1つのグリッドのコンクリートに対する締め固めのためのバイブレータの振動付与時間を前記コンクリートの性状に基づいて設定する時間設定部と、
    振動付与開始からの経過時間をカウントする計時部と、
    カウントされた経過時間をグリッドごとに表示する表示部と
    を備えたことを特徴とするコンクリート締め固め制御装置。
  2. 打設されたコンクリート内にバイブレータを挿入させた状態で、そのバイブレータによりコンクリートに振動を付与して、コンクリートを締め固めるようにしたコンクリート締め固め装置において、
    コンクリート打設エリアをあらかじめ取得されたコンクリートの性状に応じた大きさの複数のグリッドに区画して設定するグリッド設定部と、
    1つのグリッドのコンクリートに対する締め固めのための振動付与時間を前記コンクリートの性状に基づいて設定する時間設定部と、
    バイブレータによる振動付与開始からの経過時間をカウントする計時部と、
    カウントされた経過時間をグリッドごとに表示する表示部と
    を備えたことを特徴とするコンクリート締め固め装置。
  3. 前記表示部はコンクリート打設エリアのグリッドを表示するとともに、前記経過時間を示す形態を表示する請求項2に記載のコンクリート締め固め装置。
  4. 前記バイブレータの位置を検出する位置検出装置を設けたことを特徴とする請求項2または3に記載のコンクリート締め固め装置。
  5. 前記表示部は、コンクリート打設エリア内のバイブレータの位置を表示することを特徴とする請求項4に記載のコンクリート締め固め装置。
  6. コンクリート打設エリア内のコンクリートの有無を検出するためのコンクリート検出装置を備えたことを特徴とする請求項2〜5のうちのいずれか一項に記載のコンクリート締め固め装置。
  7. 前記コンクリート検出装置を、コンクリート打設エリアを形成する型枠装置に設けたことを特徴とする請求項6に記載のコンクリート締め固め装置。
  8. 前記コンクリート検出装置を、バイブレータに設けたことを特徴とする請求項6に記載のコンクリート締め固め装置。
  9. 前記経過時間のタイムアップを報知する報知装置を設けたことを特徴とする請求項2〜8のうちのいずれか一項に記載のコンクリート締め固め装置。
  10. 前記経過時間のタイムアップにともない、バイブレータをアイドリング状態に切換えるバイブレータ制御部を設けたことを特徴とする請求項2〜9のうちのいずれか一項に記載のコンクリート締め固め装置。
  11. 打設されたコンクリート内にバイブレータを挿入させた状態で、そのバイブレータによりコンクリートに振動を付与して、コンクリートを締め固めるコンクリート締め固め方法において、
    コンクリート打設エリアをあらかじめ取得されたコンクリートの性状に応じた大きさの複数のグリッドに区画するとともに、1つのグリッドのコンクリートに対する振動付与時間を前記コンクリートの性状に基づいて設定し、その設定された時間に従ってグリッドごとにバイブレータによりコンクリートに振動を付与することを特徴とするコンクリート締め固め方法。
  12. 前記振動付与時間のタイムアップにともない、バイブレータをアイドリング状態に切換えることを特徴とする請求項11に記載のコンクリート締め固め方法。
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