JP5998817B2 - コンクリート締め固め制御装置、コンクリート締め固め装置及びコンクリート締め固め方法 - Google Patents
コンクリート締め固め制御装置、コンクリート締め固め装置及びコンクリート締め固め方法 Download PDFInfo
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Description
バイブレータを使用する従来方法においては、バイブレータの挿入位置の間隔やバイブレータによる振動付与時間を、前記のように作業者が経験と勘によって決定しているため、コンクリートの内部の締め固め状態を確認し難くて、コンクリートの締め固め不良を招くおそれがあった。つまり、締め固め不足の場合には、コンクリートの充填不良を生じてコンクリート中に空洞や隙間が生じるおそれがあった。
従って、本発明では、コンクリートの性状に応じた大きさに区画して設定されたグリッドごとにコンクリートに対してバイブレータにより振動が付与される。また、このコンクリートに対する振動付与時間は、コンクリートの性状に基づいて設定されて管理される。よって、コンクリートに対するバイブレータの挿入位置やバイブレータによる振動付与時間を、作業者が経験と勘によって決定する必要がなく、コンクリートの締め固め作業を容易かつ適正に行うことができる。
以下に、この発明を具体化した第1実施形態を図1〜図8に従って説明する。
コンクリート24は、コンクリート壁等の構造物を形成するために例えば図1に示すように、複数のタイバー22により間隔をおいた状態において立設された一対の鋼板21間に打設される。従って、鋼板21は型枠装置の型枠として機能し、鋼板21間がコンクリート打設エリア23になる。この鋼板21は、コンクリート硬化後においても取り外されることはなく、コンクリート壁の外側面を形成する。
このコンクリート締め固め方法においては、制御装置26の制御に基づいて、図3のフローチャートに示す各ステップ(以下、単にSという)の動作が順に実行される。このフローチャートを実行するためのプログラムは制御装置26の記憶部38に記憶されている。
このコンクリート24の締め固め影響半径の値の取得は、コンクリート打設に先だってあらかじめ図4に示すような方法によって行なわれる。すなわち、容器45内に硬化前のコンクリート24を収容するとともに、容器45の中心位置においてコンクリート24内にバイブレータ25を挿入させる。この状態で、前記バイブレータ25と同じ振幅及び振動数のバイブレータの本体251を作動させてコンクリート24に振動を付与し、容器45の中心から異なった半径位置においてコンクリート24中に配置された複数の加速度センサ461,462,463により、コンクリート24を介して伝達される振動を検出する。このことによって、コンクリート24の締め固め影響半径,すなわちバイブレータ25の振動によってコンクリート24が締め固められる半径が検出される。このようにして検出された半径を示す値が作業者によって入力される。そして、S4においては、入力されたコンクリート24の締め固め影響半径が、記憶部38のワーキングエリア381に記憶される。
(1) バイブレータ25によるコンクリート24の締め固めに先立って、コンクリート打設エリア23をコンクリート24の性状に応じた大きさの複数のグリッド44に区画するとともに、1つのグリッド44のコンクリート24に対する振動付与時間をコンクリート24の性状に基づいて設定している。そして、この設定された時間に従って、グリッド44ごとにバイブレータ25によりコンクリート24に振動を付与するようにしている。
次に、この発明を具体化したコンクリート締め固め方法及びコンクリート締め固め装置の第2実施形態を前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
(7) この実施形態のバイブレータ25においては、先端の本体251と基端の把持部252との間に撓曲可能な連結部253が設けられている。このため、バイブレータ25をコンクリート24内に挿入させる際に、バイブレータ25が鋼板21間に架設されたタイバー22や、あるいは打設エリア23に鉄筋を配する場合はその鉄筋と干渉しないように、連結部253において任意に撓曲させながら配置することができる。
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 1つのグリッド44のコンクリート24に対する振動付与開始からの経過時間が設定された振動付与時間に達したときに、作業者がバイブレータスイッチ28をOFFしなくても、バイブレータ25のモータ32が自動的にアイドリング状態に移行されるように構成すること。
・ 締め固め終了を報知する報知装置33を省略すること。従って、作業者は、表示装置37において、締め固め終了を認識できる。
・ 前記実施形態では、締め固め作業の進行にともない、締め固め時間の経過を認識できるように、グリッド44の色が変るように構成したが、時間経過の変色表示を省略して、グリッド44の表示はグリッド枠のみとし、締め固め時間のタイムアップは報知装置33のみが行なうように構成すること。
Claims (12)
- コンクリート打設エリアをあらかじめ取得されたコンクリートの性状に応じた大きさの複数のグリッドに区画するグリッド設定部と、
1つのグリッドのコンクリートに対する締め固めのためのバイブレータの振動付与時間を前記コンクリートの性状に基づいて設定する時間設定部と、
振動付与開始からの経過時間をカウントする計時部と、
カウントされた経過時間をグリッドごとに表示する表示部と
を備えたことを特徴とするコンクリート締め固め制御装置。 - 打設されたコンクリート内にバイブレータを挿入させた状態で、そのバイブレータによりコンクリートに振動を付与して、コンクリートを締め固めるようにしたコンクリート締め固め装置において、
コンクリート打設エリアをあらかじめ取得されたコンクリートの性状に応じた大きさの複数のグリッドに区画して設定するグリッド設定部と、
1つのグリッドのコンクリートに対する締め固めのための振動付与時間を前記コンクリートの性状に基づいて設定する時間設定部と、
バイブレータによる振動付与開始からの経過時間をカウントする計時部と、
カウントされた経過時間をグリッドごとに表示する表示部と
を備えたことを特徴とするコンクリート締め固め装置。 - 前記表示部はコンクリート打設エリアのグリッドを表示するとともに、前記経過時間を示す形態を表示する請求項2に記載のコンクリート締め固め装置。
- 前記バイブレータの位置を検出する位置検出装置を設けたことを特徴とする請求項2または3に記載のコンクリート締め固め装置。
- 前記表示部は、コンクリート打設エリア内のバイブレータの位置を表示することを特徴とする請求項4に記載のコンクリート締め固め装置。
- コンクリート打設エリア内のコンクリートの有無を検出するためのコンクリート検出装置を備えたことを特徴とする請求項2〜5のうちのいずれか一項に記載のコンクリート締め固め装置。
- 前記コンクリート検出装置を、コンクリート打設エリアを形成する型枠装置に設けたことを特徴とする請求項6に記載のコンクリート締め固め装置。
- 前記コンクリート検出装置を、バイブレータに設けたことを特徴とする請求項6に記載のコンクリート締め固め装置。
- 前記経過時間のタイムアップを報知する報知装置を設けたことを特徴とする請求項2〜8のうちのいずれか一項に記載のコンクリート締め固め装置。
- 前記経過時間のタイムアップにともない、バイブレータをアイドリング状態に切換えるバイブレータ制御部を設けたことを特徴とする請求項2〜9のうちのいずれか一項に記載のコンクリート締め固め装置。
- 打設されたコンクリート内にバイブレータを挿入させた状態で、そのバイブレータによりコンクリートに振動を付与して、コンクリートを締め固めるコンクリート締め固め方法において、
コンクリート打設エリアをあらかじめ取得されたコンクリートの性状に応じた大きさの複数のグリッドに区画するとともに、1つのグリッドのコンクリートに対する振動付与時間を前記コンクリートの性状に基づいて設定し、その設定された時間に従ってグリッドごとにバイブレータによりコンクリートに振動を付与することを特徴とするコンクリート締め固め方法。 - 前記振動付与時間のタイムアップにともない、バイブレータをアイドリング状態に切換えることを特徴とする請求項11に記載のコンクリート締め固め方法。
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