JP5998750B2 - 静電潜像計測方法及び静電潜像計測装置 - Google Patents

静電潜像計測方法及び静電潜像計測装置 Download PDF

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本発明は、例えば画像形成装置における像担持体としての感光体の静電特性を把握するための静電潜像計測方法、該静電潜像計測方法を実施してなる静電潜像計測装置に関する。
昨今、多色画像形成装置に対する画像形成の高速化への要求が高まるとともに、画像形成装置がオンデマンドプリンティングシステムとして簡易印刷に用いられるようになり、画像の高品質化、高精度化が求められている。
画像形成装置における画像形成の課題項目として、画像を構成するドットの再現性の指標である粒状度の改善が挙げられる。高品質な画像形成装置を提供するためには優れたドット再現性を有していることが求められる。
電子写真方式の画像形成装置では、帯電、露光、現像、転写、定着の各工程におけるプロセスクオリティが、最終的に出力される画像の品質に大きく影響を与える。
中でも、露光プロセスにより感光体上に生じる静電潜像の状態は、トナー粒子の挙動に直接影響を及ぼす重要なファクターである。
そのため、潜像形成時のドット再現性の評価として、画像形成装置で用いられているような2次元的なドット周期パターン潜像を形成し、そのときの潜像形成の再現性を高精度に計測することが試みられている。
このような試みは、高品質の画像を得ることができる画像形成装置を実現する上で極めて重要であり、ミクロンスケールでの高精度の計測が要求される。
ミクロンスケールで被測定物の帯電電位を算出する方法として、カンチレバーなどのセンサヘッドを電位分布を有する試料に近づけ、そのとき静電潜像とカンチレバーなどとの間に相互作用として起こる静電引力や誘導電流を計測し、これを電位分布に変換する方法が知られている。
しかしながら、この方式を用いるためには、センサヘッドを試料に近接させる必要があり、放電や吸着の発生、センサ自身が磁場を乱す等の問題がある。
また、この方式では原理的に数ミリ程度の分解能であるため、静電潜像特性を評価するのに適していない。
特許文献1等に記されているように、電子ビームを用いた静電潜像の測定方法が知られているが、試料としては、LSIチップや静電潜像を記憶、保持できる試料に限定されている。
すなわち、暗減衰を生じる通常の感光体は、測定することができない。通常の誘電体は電荷を半永久的に保持することができるので、電荷分布を形成後、時間をかけて測定を行っても、測定結果に影響を与えることはない。
一方、感光体の場合は、抵抗値が無限大ではないので、電荷を長時間保持できず、暗減衰が生じ、時間とともに表面電位が低下してしまう。感光体が電荷を保持できる時間は、暗室であってもせいぜい数十秒である。
従って、帯電、露光後に電子顕微鏡(SEM)内で静電潜像を観察しようとしても、その準備段階で静電潜像は消失してしまう。
この問題に対処すべく、本出願人は、暗減衰を有する感光体試料であっても静電潜像を計測することのできる方法及び装置を提案した(特許文献2〜4参照)。
この方法では、試料を帯電させた後、光学系を介して帯電した試料を露光することにより静電潜像を形成し、試料上に電荷分布を生成する。
静電潜像が形成された試料を電子ビームで走査し、これによって発生する試料からの2次電子を検出器で検出し、画像処理手段により2次電子のコントラスト像から潜像面積ないしは潜像径を算出するものである。
検出器は、試料の上方の片側に配置されている。
特許文献5には、空間周波数を考慮した潜像の再現性を評価する目的で、感光体試料の任意の点で空間周波数を変えながら順次、潜像形成及び計測を行うことで潜像形成の再現性を評価する手法が開示されている。
しかしながら、従来の計測方法では、検出器が感光体試料に対して非対称的に(偏って)配置されていることや、潜像計測領域に対する帯電領域の空間的な位置関係、感光体試料の帯電状態などが起因して、計測領域内の潜像形成位置によって2次電子の検出条件が異なる。
このため、同じ露光条件で潜像を形成したとしても、得られる潜像情報が異なるという課題があった。
2次電子像を同じ解析条件で解析すると、計測領域内の潜像形成位置により潜像の特性を示す特徴量が変動してしまい、潜像形成の再現性を高精度に評価することができなかった。
このような問題は、測定試料(試料または感光体試料と同義)内の特定の位置での潜像形成の再現性や、狭い領域での潜像形成の再現性を評価する場合では影響は小さい。
しかしながら、例えば1mm×1mm程度の領域に2次元的な潜像パターンを形成し、その再現性を評価する場合などには無視できないものとなる。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、測定試料の異なる領域に形成された離隔した複数の潜像について、潜像形成の再現性を高精度に評価可能な静電潜像計測方法の提供を、その主な目的する。
上記目的を達成するために、本発明は、測定試料の異なる領域に形成された離隔した複数の潜像において、解析対象の潜像の周辺帯電部の輝度に応じて2値化スレッシュ値を設定することで、測定試料内の潜像形成位置による検出条件の違いを補正して解析することとした。
具体的には、本発明は、感光体試料の表面に形成される静電潜像を計測する静電潜像計測方法であって、前記感光体試料の表面に荷電粒子ビームを照射し前記感光体試料を帯電させる帯電工程と、光源からの光束を2次元的に照射して、帯電した前記感光体試料に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、静電潜像が形成された前記感光体試料を電子ビームで走査することにより、前記感光体試料から発生する2次電子を検出する2次電子検出工程と、検出した2次電子のコントラスト像から潜像面積ないしは潜像径を算出する画像処理工程と、を備え、前記画像処理工程では、前記感光体試料の異なる領域に形成された離隔した複数の静電潜像において、各領域毎に静電潜像の2値化スレッシュ値を設定して2値化処理を行い、解析対象の静電潜像の周辺帯電部輝度をBr 、基準輝度をBr 、基準2値化スレッシュ値をTh としたときに、解析対象の静電潜像の2値化スレッシュ値Th は、以下の式により設定し、解析対象の静電潜像の周辺帯電部輝度Br は、解析対象の静電潜像中心と隣接する静電潜像中心の中点を通り、各辺が露光光学系による主走査方向、または、副走査方向と平行な長方形と定義されるBr 算出枠上の平均輝度より算出することを特徴とする。
Th =Br /Br ×Th
また、本発明は、感光体試料の表面に形成される静電潜像を計測する静電潜像計測装置であって、前記感光体試料の表面に荷電粒子ビームを照射し前記感光体試料を帯電させる帯電手段と、光源からの光束を2次元的に照射して、帯電した前記感光体試料に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、静電潜像が形成された前記感光体試料を電子ビームで走査する手段と、電子ビームの走査により前記感光体試料から発生する2次電子を検出する2次電子検出手段と、検出した2次電子のコントラスト像から潜像面積ないしは潜像径を算出する画像処理手段と、を備え、前記画像処理手段は、前記感光体試料の異なる領域に形成された離隔した複数の静電潜像において、各領域毎に静電潜像の2値化スレッシュ値を設定する2値化スレッシュ値設定手段を有し、解析対象の静電潜像の周辺帯電部輝度をBrm、基準輝度をBr 、基準2値化スレッシュ値をTh としたときに、解析対象の静電潜像の2値化スレッシュ値Th は、以下の式により設定し、解析対象の静電潜像の周辺帯電部輝度Br は、解析対象の静電潜像中心と隣接する静電潜像中心の中点を通り、各辺が露光光学系による主走査方向、または、副走査方向と平行な長方形と定義されるBr 算出枠上の平均輝度より算出することを特徴とする。
Th =Br /Br ×Th
本発明によれば、感光体試料内の潜像形成位置による検出条件の変動を考慮した潜像解析を実現でき、潜像形成の再現性を高精度に評価することができる。
評価結果に基づいて露光条件を制御することにより、画像形成装置において高品質の画像を得ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る静電潜像計測装置の概要構成図である。 感光体試料、検出器と2次電子捕獲部材との関係を示す図である。 感光体試料に静電潜像を形成する露光光学系の概要構成を示す斜視図である。 露光光学系の光源の種類を示す図である。 音響光学偏光素子の構成と、入力電圧、出力周波数との関係とを示す図である。 真空チャンバ装置と露光光学系の結合部分を示す断面図である。 加速電圧と2次電子放出比との関係を示す特性図である。 電子ビーム照射時間と帯電電位との関係を示す特性図である。 電子ビームを一定時間照射したときの加速電圧と帯電電位との関係を示す特性図である。 潜像画像の各パターンを示す模式図である。 2次電子による電荷分布と電位分布検出の原理モデル図である。 2次元潜像計測のフローチャートである。 計測領域内の位置における検出条件の変動を示す図で、(a)は検出器と計測領域の位置関係を示す平面図、(b)は計測領域(試料内位置)と出力輝度との関係を示す特性図である。 ドット状潜像を形成したときの試料上の電荷状態と、試料電界を示す図である。 計測領域内の位置における潜像面積の変動を示す図で、(a)は潜像形成位置を示す平面図、(b)は潜像形成位置(試料内位置)と潜像面積との関係を示す特性図である。 潜像の周辺輝度に応じた2値化スレッシュ値の算出方法を示す模式図である。 静電潜像の周辺帯電部輝度の算出枠の設定方法を示す模式図である。 潜像画像の解析工程を示すフローチャートである。 2値化スレッシュ値変動解析の制御構成を示すブロック図である。 2値化スレッシュ値変動解析の効果を示す図で、(a)は潜像形成位置を示す図、(b)はスレッシュ値固定解析とスレッシュ値変動解析との効果の違いを示す特性図である。 潜像ばらつき評価の露光パターンを示す図である。 第2の実施形態における潜像画像の解析工程を示すフローチャートである。 第2の実施形態における2値化スレッシュ値変動解析の制御構成を示すブロック図である。 第3の実施形態における2値化スレッシュ値変動解析の制御構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
図1乃至図21に第1の実施形態を示す。まず、図1に基づいて、本実施形態に係る静電潜像計測装置の構成について説明する。
静電潜像計測装置は、大きく分けて、荷電粒子ビームを照射する荷電粒子照射部10、露光光学系22、感光体試料(以下、単に「試料」という)23を載置する試料設置部GNDおよび1次反転荷電粒子や2次電子などの検出部24およびLED25等を備えている。
ここでいう「荷電粒子」とは、電子ビームあるいはイオンビームなど電界や磁界の影響を受ける粒子を指す。
帯電手段としての荷電粒子照射部10は、所定の真空チャンバ40内に上から順に以下のように配置された各部材を備えている。
すなわち、荷電粒子照射部10は、電子ビームを発生させるための電子銃11、電子ビームを制御するためのサプレッサ電極(引き出し電極)12、電子ビームのエネルギーを制御するための加速電極13、電子銃から発生された電子ビームを集束させるためのコンデンサレンズ14、電子ビームをON/OFFさせるためのビームブランカ15、仕切り板16、可動絞り17、非点補正部(スティングメータ)18、ビームブランカ15を通過した電子ビームを走査させるための走査レンズ19、走査レンズ19を通過した電子ビームを再び収束させるための対物レンズ20およびビーム射出開口部21を備えている。
それぞれのレンズ等には、図示しない駆動用電源が接続されている。なお、イオンビームの場合には、電子銃の代わりに液体金属イオン銃などを用いる。
2次電子検出手段としての2次電子検出器(以下、単に「検出器」ともいう)24には、シンチレータや光電子増倍管などを用いている。
ビーム照射開口部21には、図2に示すように、2次電子捕獲部材26が取り付けられている。
これは、表面に金などが蒸着された金属板であり、感光体試料に電子ビームを照射することで生じた2次電子が検出器に到達せず抜けていくことを防ぐためのものである。
2次電子を2次電子捕獲部材26にぶつけることでエネルギーを減らし、その後正極性を持つ検出器へ到達させる。2次電子捕獲部材26の形状は円形や正方形など、任意の形状であってよい。
図1に示すように、静電潜像計測装置はホストコンピュータ200を備えている。ホストコンピュータ200は各部の動作を制御し、また、検出器24の検出信号に基づいて信号処理を行うようになっている。
この静電潜像計測装置の制御および信号処理系統は以下のように構成されている。
ホストコンピュータ200は、荷電粒子制御部210を介して、加速レンズ制御部211、走査レンズ制御部212、対物レンズ制御部213を制御するようになっている。
これらの制御部により、加速電極13、走査レンズ19、対物レンズ20が制御されて、感光体試料23の表面に電子ビームが適正に照射され、感光体試料23表面が均一に帯電される。
ホストコンピュータ200は、LD制御部・2次元走査制御部205を介して、静電潜像形成手段としての露光光学系22の光源としてのLD(レーザダイオード)100を制御する。
また、ホストコンピュータ200は、図3に示すように、音響光学偏向素子103、光偏向器105を制御するようになっている。
音響光学偏向素子103、光偏向器105の制御により、感光体試料23の表面がレーザ光で2次元走査され、感光体試料23の表面に所望のパターンの静電潜像が形成されるようになっている。
また、ホストコンピュータ200は、図1に示すように、検出器24の出力信号によって感光体試料23からの放出電子を検出する電子検出部201、電子検出部201からの検出信号を処理する信号処理部202、処理された信号から測定結果を出力する測定結果出力部203、測定結果出力部203からの出力信号から画像信号に変換する画像処理部204を制御するようになっている。
電子検出部201、信号処理部202、測定結果出力部203、画像処理部204及びホストコンピュータ200により、画像処理手段が構成されている。
ホストコンピュータ200は、試料台制御部206を介して試料台GNDの位置や高さなどを制御し、さらにLED制御部207を介して、測定後の感光体試料23の残留電荷を消去するようになっている。
露光光学系22は、図3に示すように、感光体に関して感度を持つ波長の光源であるLD100、コリメートレンズ101、アパーチャ102、音響光学偏向素子103、シリンダレンズ104、光偏向器105、走査結像レンズ106、同期検知用ミラー107、同期検知手段108などを備えている。
これにより、感光体試料23上に所望のビーム径のビームプロファイルを生成することが可能となっている。
LD制御手段(ホストコンピュータ200)により適切な露光時間で、適切な露光エネルギーを感光体試料23に照射できるようになっている。
光源は、LD100に代えて、図4(a)に示すような、複数の発光点が一直線状に並んだマルチビーム光源801、図4(b)に示すような、VCSEL(面発光レーザ)802等を用いてもよい。
露光光学系22は、光学系にガルバノスキャナやポリゴンスキャナなどによる光偏向器105を用いることで、感光体試料23の表面にライン状のパターンを形成することができる。
このライン方向を主走査方向とする。また、図3に示すように、ポリゴンスキャナなどによる走査方向(主走査方向)に対し直交する方向(この方向を副走査方向とする)に光束を走査するための音響光学偏向素子103が配置されている。
図3では、感光体試料23が、画像形成装置に用いられるドラム形状のものとして描かれているが、図1に示す静電潜像計測装置における被検体としての感光体試料23は、実際に使用される感光体の一部又は同じ特性の平板状のものが用いられている。
静電潜像計測装置の仕様によっては、実際の画像形成装置に用いられる態様の感光体を試料とすることも可能である。
音響光学偏向素子103の一例を図5に示す。音響光学偏向素子103は、光学媒体の中に超音波を発生させて、進行するレーザ光を回折させる素子である。
入力信号を周波数変調してこれを音響光学偏向素子103に加えると、加えられる信号の周波数に応じてレーザ光の回折度合いが変わり、角度変調を行うことができる。
音響光学偏向素子103には機械的可動部がないため、これを用いることで高速な走査を実現することができる。
音響光学偏向素子103の動作原理について説明する。図5に示すように、二酸化テルル(TeO)やモリブデン酸鉛(PbMoO)などの単結晶またはガラスからなる音響光学媒体(音響光学偏向素子103の本体)に圧電素子などの超音波トランスデューサ94が接着されている。
この超音波トランスデューサ94に外部から電気信号を与えて超音波を発生させ、超音波を媒体中に伝播させると、光学素子内に周期的な屈折率の粗密を形成することができる。
図5において符号95は、入力電圧信号に対応した周波数の信号に変換する周波数変換器を、符号96はRFアンプを示している。
周波数変換器95は一種のオシレータで、例えば、周波数制御発振器(VCO)で構成することができる。
以下、周波数変換器のことを「VCO」という。VCOで生成された信号はRFアンプ96を経て超音波トランスデューサ94に加えられ、上記のようにレーザ光の角度変調が行われる。
上記音響光学媒体中を通るレーザ光はブラッグ回折により回折し、入射光は、0次光の他に±1、2…の回折光を生じる。0次回折光と1次回折光との角度θ01は、空気中の光波長をλ、音響波基本周波数をfa、音響波速度をVaとすると、以下の式で表される。
θ01=λ・fa/Va
偏向角をΔθだけ変化させるためには、基本周波数faを音響波周波数変調Δfa分だけシフトさせるとよい。この場合、Δθは以下の式で表される。
Δθ=λ・Δfa/Va
音響光学偏向素子103を、VCO95、RFアンプ96を用いて任意の駆動周波数で駆動することで、レーザ光を副走査方向に走査することができる。
図5(b)は、VCO95に入力する電圧信号とVCO95の出力周波数の関係を示す。図5(b)からわかるように、VCO95に適切な電圧信号を入力することで、所望の方向に光束を偏向させることができる。
露光光学系22に用いられている光偏向器105が駆動モータで回転駆動されることにより生じる振動や電磁波が電子ビームの軌道に影響を与えないように、露光光学系22を真空チャンバ40の外に配置するとよい。
これによって、露光光学系22を電子ビームの軌道から遠ざけることができ、測定結果に及ぼす外乱の影響を抑制することができる。
この場合、露光ビームは、真空チャンバ40の外壁に設けられた透明な入射窓より入射させることが望ましい。
図6は、真空チャンバ装置と露光光学系22の結合部分の具体例を示す断面図である。
図6に示すように、真空チャンバ40の鉛直軸に対して45°の角度で、外部の露光光学系22から真空チャンバ40内部に向かって光ビームを入射可能な入射窓68が配置された構成となっている。
図6において、露光光学系22は、図示されない光源、音響光学偏向素子103、光偏向器105、走査レンズ106、光ビームの光路を曲げるミラー72を有している。
また、図6には描かれていないが、前記コリメートレンズ、アパーチャ、同期検知手段などを有している。
露光光学系22を保持するハウジング71は、露光光学系22全体をカバーで覆い、以下に述べるように、真空チャンバ40内部へ入射する外光(有害光)を遮光する構成にするとよい。
露光光学系22の主要部は光学ハウジング69の上に配置され、上部は上記カバー71で覆われて遮光されている。
光学ハウジング69は水平方向の平行移動台83の上に取り付けられ、平行移動台83は柱状の複数本の構造体82を介して除振台81の上に取り付けられている。
走査ビーム77は上記ミラー72でほぼ45°の角度で斜め下方に折り曲げられている。
走査ビーム77の進路の周りは、外部遮光筒73、内部遮光筒75、これら内外の遮光筒の接続部に介在するラビリンス部74によって遮光されている。
除振台81の上に真空チャンバ40が固定されている。真空チャンバ40内に試料載置台としての試料ステージ78が水平面内において直交2軸方向に移動可能に取り付けられている。
試料ステージ78には被検体としての感光体試料23を載置することができ、この感光体試料23に対し真上から荷電粒子ビームを照射する荷電粒子照射装置10が真空チャンバ40内に取り付けられている。
荷電粒子照射装置10の内部も真空チャンバ40と連通していて真空に保たれている。
真空チャンバ40内には、感光体試料23に静電潜像を形成した後、感光体試料23に荷電粒子ビームを照射することによって放出される電子ビームを検出する検出器24の検出端が感光体試料23に向かって伸びている。
ポリゴンスキャナ等の光偏向器105を有する露光光学系22は、真空チャンバ40に対して離れて配置されている。
このため、ポリゴンスキャナ等の光偏向器105をモータ65によって回転駆動する際に生じる振動は、真空チャンバ40に直接伝播されることはなく、上記振動が感光体試料23の静電潜像測定に与える影響は少ない。
さらに、図6では示していないが、構造体82と除振台81との間にダンパを挿入すれば、防振効果を更に高めることができる。
次に、以上のように構成されている本実施形態の静電潜像計測装置の動作および静電潜像計測方法について説明する。
まず、荷電粒子照射装置10により感光体試料23に電子ビームを照射させることで、感光体試料23の表面を均一に帯電させる。
このときの加速電圧と2次電子放出比δとの関係を図7に示す。加速電圧E1は、これを2次電子放出比δが1となる加速電圧E0よりも高い加速電圧に設定する。
これにより、入射電子量が放出電子量より上回るため電子が試料23に蓄積され、チャージアップを起こす。
この結果、試料23はマイナスの一様帯電を生じることができる。
加速電圧と照射時間を適切に設定することにより、所望の帯電電位を形成することができる。
帯電電位が形成されたら、静電潜像が観察できるように入射電子量を1/100〜1/1000に下げる。
ここで、2次電子放出比δは、
2次電子放出比δ=放出電子/入射電子
と表されるが、より厳密にいうと、透過電子と反射電子を考慮する必要があるので、
放出電子=透過電子+反射電子+2次電子
とするとよい。
2次電子放出比δは、電子ビームのエネルギー、すなわち加速電圧に依存し、一般的に図7に示すような関係になっている。
δ=1となるような加速電圧E1では帯電が起きず、平衡状態を保っている。加速電圧E1>E0の場合は、δ<1となり、入射電子数に比べて放出電子数が少ないため、負帯電となっている。
照射時間に対する帯電電位の関係を、加速電圧ごとに示したのが図8である。
図8からわかるように、電子ビーム照射直後は、急激に電荷が蓄積されていくが、時間の経過に従い、試料の負帯電電位の影響で入射電子が減速される。
帯電電位Vs(<0)における、電子の試料表面到達時の速度をV、電子の質量、電荷量をそれぞれm、eとすると、V={2e(E1−(−Vs))}1/2と表すことできる。
これは、相対的に加速電圧E1が小さくなっていることを意味する。これにより、単位時間あたりの電荷蓄積量が減少し、E1−(−Vs)=E0に相当する帯電電位になると、飽和帯電電位に達し平衡安定する。
このため、図8に示すように電子ビーム照射直後は急激に立ち上がり、時間の経過につれ次第に変化が小さくなり飽和することになる。
電子ビームの加速電圧E1と飽和帯電電位Vsには、近似的に以下の関係式が成立する。
飽和帯電電位=−{(電子ビームの加速電圧E1)−(δ=1となる電子ビームの加速電圧E0)}・・・・(1)
E0は、試料の特性によって異なってくる場合があるが、以下の手順で求めることができる。
図9は、電子ビームを一定時間照射したときの加速電圧と帯電電位の関係を示す。
ほぼ直線的に変化していると見なすことができるので、近似直線より加速電圧E1=0.915kVのときVs=0であるため、この試料でのE0=0.915kVと求めることができる。
式(1)によれば、上記試料を−800Vに帯電させようとした場合、電子ビームの加速電圧が1.5kV以下では、飽和帯電電位でも−585Vであり、−800Vの帯電電位には達しない。
最低でも次の式
|E1−E0|≧|Vs|・・・・(2)
より、1.715kV以上の加速電圧が必要である。
加速電圧が大きくなると目標とする帯電電位に到達する時間が短くなるので、制御することが難しくなるだけでなく、試料へのダメージも無視できなくなる。
従って、なるべく小さい加速電圧で、所望の帯電電位を形成できる条件が望ましい。
すなわち、
|Vs|≦|E1−E0|≦|Vs|+2kV・・・・(3)
が適切である。
今回の試料で例えば−800Vに帯電させるために、1.7〜3.7kV程度が適当と考える。そのときの電子ビーム照射時間は、2分以下程度である。
短い時間で帯電させるためには、電子ビームの電流密度を大きくすればよい。
前述の所望の帯電電位が形成されたら、次に、露光光学系22を用いた2次元走査により、感光体試料23を露光する。
露光光学系22は、感光体試料23の表面に所望のビーム径及びビームプロファイルを形成するように調整されている。
必要な露光エネルギーは感光体試料23の特性によって決まるファクターであるが、通常、2〜10mJ/m程度である。
感度が低い感光体試料23では、必要露光エネルギーは十数mJ/mとなることもある。帯電電位や必要露光エネルギーは、感光体特性やプロセス条件に合わせて設定するとよい。
また、ビームスポット径、デューティ、画周波数、書込密度、画像パターン等の条件設定を任意に行うことで、様々な条件での潜像を形成しこれを計測することが可能となる。
画像パターンとしては、図10に示すような、1by1、2by2、1ドット格子、副走査1ドットラインや副走査ピッチむらのある1ドットラインなどがある。
これらのパターンの一つを意図的に発生させたラインのほか、様々なパターンを形成することができる。
このように、帯電と露光により、感光体試料23に所望するパターンの静電潜像を形成することができる。
この露光プロセスは、ホストコンピュータ200が、LD制御部・2次元走査制御部205を制御することによって実行される。
次に、静電潜像計測を行う。上記のようにして静電潜像が形成された感光体試料23を、電子ビーム走査手段としての荷電粒子照射部10によって電子ビームで走査し、放出される2次電子を検出器(シンチレータ)24で検出する。
これを電子検出部201で電気信号に変換してコントラスト像を観察する。
このとき、2次電子検出部は、電子ビーム走査レンズ19からの走査信号と同期を取ることで、各走査位置とその位置における2次電子検出量を関連付ける。
このようにすると、帯電部が2次電子検出量が多く、露光部が2次電子検出量が少ない明暗のコントラスト像を得ることができる。
暗の部分を露光による潜像部とみなすことができるので、コントラスト像の明暗の境界を潜像径とすることができる。
試料表面に電荷分布があると、感光体試料23の上方に位置する空間に、表面電荷分布に応じた電界分布が形成される。
入射電子によって発生した2次電子は、この電界によって押し戻され、検出器24に到達する量が減少する。
従って、電荷リーク箇所は、露光部が黒、非露光部が白となり、表面電荷分布に応じたコントラスト像を測定することができる。
図11(a)は、荷電粒子を捕獲する検出器24と、感光体試料23との間の空間における電位分布を、等高線で説明図的に示したものである。
感光体試料23の表面は、光減衰により電位が減衰した部分を除いては負極性に一様に帯電した状態であり、検出器24には正極性の電位が与えられている。
そのため、実線で示す電位等高線群においては、感光体試料23の表面から検出器24に近づくに従い電位が高くなる。
従って、感光体試料23の、負極性に均一帯電している部分である図のQ1点やQ2点で発生した2次電子el1、el2は、検出器24の正電位に引かれ、矢印G1や矢印G2で示すように変位し、検出器24に捕獲される。
一方、図11(a)において、Q3点は光照射されて負電位が減衰した部分であり、Q3点近傍では電位等高線の配列は破線で示すように、Q3点を中心とした半円形の波紋状に広がる。
この波紋状の電位分布では、Q3点に近いほど電位が高くなっている。換言すると、Q3点の近傍で発生した2次電子el3には、矢印G3で示すように、感光体試料23側に拘束する電気力が作用する。
このため、2次電子el3は、破線の電位等高線で示すポテンシャルの穴に捕獲され、検出器24に向かって移動することができない。
図11(b)は、上記ポテンシャルの穴を模式的に示している。すなわち、検出器24により検出される2次電子の強度(2次電子数)は、強度の大きい部分が「静電潜像の地の部分(均一に負帯電している部分、図11(a)の点Q1やQ2に代表される部分)」に対応し、強度の小さい部分が「静電潜像の画像部(光照射された部分、図11(a)の点Q3に代表される部分)」に対応することになる。
従って、2次電子の検出部24で得られる電気信号を、信号処理部202で適当なサンプリング時間でサンプリングすれば、前述の如く、サンプリング時刻Tをパラメータとして、表面電位分布(電位コントラスト像)V(X,Y)を「サンプリングに対応した微小領域」ごとに特定できる。
そして、信号処理部202により上記表面電位分布V(X,Y)を2次元的な画像データとして構成し、これを測定結果出力部203、画像処理部204を経て、ディスプレイやプリンタなどのアウトプット装置で出力すれば、静電潜像が可視的な画像として得られる。
例えば、捕獲される2次電子の強度を「明るさの強弱で表現」すれば、静電潜像の画像部分は暗く、地の部分は明るくコントラストがつき、表面電荷分布に応じた明暗像として表現(出力)することができる。
もちろん、表面電位分布を知ることができれば、表面電荷分布も知ることができる。
上述の構成によれば、表面電荷分布を有する試料に荷電粒子ビームを照射して得られる検出信号により、試料の電荷分布の状態を測定する方法において、露光条件を変えたときの潜像の状態を計測することにより、感光体の静電特性を把握することができる。
最後に、LED25(図1参照)を点灯して感光体試料23の表面に光を照射し、感光体試料23の除電を行う。
感光体試料23上に生成された帯電電荷は光を照射することで消失し、次の測定に備えることができる。
以上のプロセスを行うことで、所望の条件で形成された静電潜像を計測することができる。
これらの潜像形成に係る一連の動作を、図12のフローチャートに基づいて説明する。
上述の電子ビームによる帯電により、感光体試料に帯電電荷を生成する(S1)。感光体試料の帯電を行った後は、静電潜像が観察できるように入射電子量を1/100〜1/1000に下げる。
上述の露光光学系を用いて、所望の2次元露光パターンが形成されるように露光し、感光体試料上に潜像パターンを形成する(S2)。
潜像パターンが形成された試料に対して、電子ビームを照射し、試料から放出される2次電子を検出することで静電潜像計測を行う(S3)。
LEDを用いて感光体試料の除電を行い、次の測定に備える(S4)。
電子写真方式の画像形成装置における画像形成の課題項目として、画像を構成するドットの再現性の指標である粒状度の改善が挙げられ、高品質な画像形成装置を提供するためには優れたドット再現性を有していることが求められる。
露光プロセスにより感光体上に生じる静電潜像の状態は、トナー粒子の挙動に直接影響を及ぼす重要なファクターである。
そのため、潜像形成時のドット再現性評価として、画像形成装置で用いられているような2次元的なドット周期パターン潜像を形成し、そのときの潜像形成再現性を高精度に計測することが、高品質の画像を得ることができる画像形成装置を実現するうえで極めて重要であるといえる。
しかしながら、上述の構成を持った静電潜像計測装置を用いて帯電した感光体試料の計測を行う際、1次反転荷電粒子や2次電子などを検出する検出器24が感光体試料に対して非対称的に配置されていることや、潜像計測領域に対する帯電領域の空間的な位置関係、感光体試料の帯電状態などが起因して、計測領域内において2次電子の検出条件の変動が生じてしまう。
また、その検出条件の変動特性は、図13に示すように、計測条件により様々な特性で変化する。
すなわち、潜像の形成位置が同じ(a〜e)であっても、計測条件の変化により輝度の変動特性が変化する。
図13(b)において、黒丸はある計測条件での輝度の変動特性を示し、黒三角はそれとは異なる計測条件での輝度の変動特性を示している。
このような条件下において、図15に示すように、同露光条件を用いてドット状の静電潜像を計測領域内の異なる位置に形成すると、各ドットにおいて2次電子の検出条件が異なるため、同露光条件にもかかわらず、計測領域内での潜像計測量(ここでは潜像面積)の変動が生じてしまう。
これは、感光体の帯電部の検出輝度が高い場所、即ち、検出感度の高い場所では、図14のようなコントラスト像の明暗の境界に対応する、電界の極性が変化する位置において検出される微弱な2次電子でも検出輝度が高まり、他の場所で形成された静電潜像と比べて、コントラストの暗い部分が狭まるためである。
電子ビーム走査から得られたコントラスト像に対して、同じ解析条件を用いて潜像面積を算出した場合、図15に示すように、潜像形成位置により潜像面積が異なるため、計測領域内において計測ばらつきが生じ、潜像形成の再現性を高精度に評価することができない。
図13(b)で示したように、計測条件の変化により輝度の変動特性が変化するため、図15(b)に示すように、輝度の変動特性の変化に対応して潜像面積の変動特性も変化する。
従来の静電潜像評価では、露光ビームの一次元走査での潜像評価など潜像形成範囲が狭い領域で行われる場合が一般的である。
このような条件では上記の検出条件の変動の影響は小さく、問題視されていなかった。
本発明の構成では、後述するように、露光ビームの二次元走査が実現でき、これにより従来と比較して広範囲領域に潜像形成が可能となった。
広範囲領域に潜像形成ができ、且つ、その再現性を高精度に評価できれば、画像形成装置の感光体特性を把握する精度が向上する。ひいては、画像形成に係る露光条件の精度向上につながり、画質向上に寄与する。
例えば1mm×1mm程度の領域に離隔した複数の潜像を有する2次元的な潜像パターンを形成し、その再現性を評価する場合などには上記の検出条件の変動は無視できないものとなる。
本発明者らは、この広範囲領域での潜像評価から上記課題を新たに認識し、また、その影響により生じる計測ばらつきを改善するための潜像解析手法を見出したのである。
電子ビーム照射から得られたコントラスト像に対して画像処理を行うことで、潜像面積ないしは潜像径を算出することができる。
例えば、コントラスト像に対して所定のスレッシュ値で2値化処理を行い、潜像部の輪郭を抽出し、輪郭の内側を占める画素数をカウントすることで潜像面積を算出することができる。
従来の潜像計測では、潜像部の輪郭を抽出するための2値化スレッシュ値は潜像形成位置によらず固定されていることが一般的であった。
しかし、スレッシュ値を固定した解析条件で図15に示したような異なる位置に形成された潜像の潜像面積ないしは潜像径を算出する場合、上述した検出条件の変動の影響を受けて計測ばらつきが生じてしまう。
本発明の潜像の解析方法を具体的に説明する。
図16に示すような2次元的なドット周期パターン潜像が感光体試料に形成された場合を考える。
本発明の潜像の解析方法では、計測領域内の異なる位置に形成された離隔した複数の潜像において、各潜像の周辺帯電部の輝度を求め、その周辺輝度に応じて2値化スレッシュ値を設定する。
2値化スレッシュ値の算出式を式(4)に示す。ここで、Thは解析に用いる2値化スレッシュ値を、Brは注目潜像の周辺帯電部輝度を表し、異なる位置に形成された各潜像それぞれで値が設定される。また、Thは基準2値化スレッシュ値を、Brは基準輝度を表し、予め所定値に定めておく。
Th=(Br/Br)×Th (4)
周辺帯電部輝度Brは、潜像画像においてBr算出枠として指定された画素の輝度値を算出枠に渡って平均することで求める。
すなわち、潜像計測画像では、画像のピクセル毎にそれぞれ異なる輝度値を持っているため、算出枠上の全ピクセルの輝度値を取得し、それを平均することにより周辺帯電部輝度Brが求まる。
「算出枠上」とは、枠内という意味ではなく、枠としてのライン上を意味する。換言すれば、算出枠が四角形の場合には、4辺に亘るライン上である。
輝度値の平均は、該ライン上の全ピクセルの合計輝度値を全ピクセル数で割ることにより得られる。
Br算出枠の設定に関して、図17を用いて説明する。図17は、感光体試料に2次元的なドット周期パターン潜像が形成されたときの潜像画像を表す。
解析対象の潜像におけるBr算出枠は、解析対象の潜像中心と隣接する潜像中心の中点を通り、各辺が露光光学系による主走査方向、または、副走査方向と平行な長方形と定義される。
この定義に基づくBr算出枠の設定により、感光体試料上に形成された離隔した複数の潜像に対して任意の1つの潜像を内部に含む枠を設定することができる。
図16は、複数の離隔したドットに対して本発明の解析方法を適用したもので、計測領域内の各潜像においてBr算出枠を設定し、周辺帯電部輝度Br(Brm1,Brm2,Brm3・・・)をそれぞれ求めることで、各潜像における2値化スレッシュ値の算出を行う。
ここでは図示されないが、ドット潜像は、図示した潜像の外部にも周期的に形成され、それに基づき、Br算出枠が設定されている。
式(4)によれば、感光体の帯電部の検出輝度が高い場所、即ち、検出感度の高い場所では2値化スレッシュ値が高く設定されるため、潜像輪郭が大きく解析され、上述の計測領域内での検出条件の変動を補正することができる。
すなわち、図14(b)で説明した「検出輝度が高いことによって潜像径が狭くなり潜像面積が小さくなる」という検出条件の変動による計測誤差を、検出条件の変動に対応して2値化スレッシュ値を変化させることで是正することができる。
すなわち、本発明は、感光体試料内での潜像形成位置による検出条件の違いを帯電部の輝度から読み取り、それを解析条件にフィードバックするものである。
これより、計測領域内の潜像形成位置による検出条件の変動を考慮した潜像解析が実現でき、計測ばらつきを改善することができる。
これらの一連の手順を、図18のフローチャートに基づいて説明する。
周辺帯電部輝度Brを算出するためのBr算出枠を設定する(S11)。
Br算出枠は、解析対象の潜像中心と隣接する潜像中心の中点を通り、各辺が露光光学系による主走査方向、または、副走査方向と平行な長方形と定義される。
Br算出枠上の画素毎の輝度の平均値を算出し、周辺帯電部輝度Brを求める(S12)。
式(4)に基づき、2値化スレッシュ値Thを算出する(S13)。
S13で算出した2値化スレッシュ値Thを用いて、注目潜像(解析対象潜像)に対して、2値化処理を行う(S14)。
2値化処理から抽出した潜像部の輪郭の内側を占める画素数をカウントすることで潜像面積を算出する(S15)。
潜像画像に対する解析終了の有無を判断し(S16)、別の潜像に対して解析を行う場合は、S11へ進む。
これらの解析手順を行うための制御系構成を図19に示す。
Br算出部では、測定結果出力部から取得できる画像情報をもとに、注目潜像の周辺帯電部輝度Brを算出し、その値はTh算出部へ送られる。
Th算出基準値設定部では、Th算出に用いる基準2値化スレッシュ値Th、基準輝度Brを任意の値に設定可能であり、設定された値はTh算出部へ送られる。
Th算出部では、Br算出部からの周辺帯電部輝度Br、Th算出基準値設定部からの基準2値化スレッシュ値Th、基準輝度Brを入力信号として受け、これらの値をもとに、上記の算出式より2値化スレッシュ値Thを算出する。
算出された値は、2値化処理部へ送られる。
2値化処理部では、Th算出部からの2値化スレッシュ値Thを用いて潜像画像の2値化処理を行い、潜像部を占める画素数をカウントし、この情報を像面積算出部へ送ることで潜像面積の算出を行う。
図20は、本発明の解析方法を適用したときの計測ばらつきに対する効果の一例を表した図である。
2値化スレッシュ値を固定値で設定して解析を行う従来方式では、検出器に近い位置では潜像径が小さく、遠ざかるほど潜像径が大きくなる計測量の傾きが生じていた。
これに対し、本発明を適用し、潜像形成位置により2値化スレッシュ値を潜像ごとに変動させて解析した場合は、計測量の傾きが改善されることがわかる。
また、図21に示す画像記録密度600dpiの主・副1by3パターンを露光したときに形成される16個(4×4個)のドット潜像の潜像径ばらつき(平均潜像径/標準偏差)は、2値化スレッシュ値が固定値であるとき1.5%であった。
これに対し、本発明を適用すると0.9%に改善され、従来と比較して高精度な潜像評価が実現できることがわかる。
以上の構成により、本発明によれば、計測領域内の潜像形成位置による検出条件の変動を考慮した潜像解析が実現でき、計測ばらつきを改善することができる。
すなわち、本発明によれば、画像形成装置で用いられているような2次元的なドット周期パターン潜像において、その潜像形成の再現性の高精度な計測が実現できる。
図22及び図23に基づいて第2の実施形態を説明する。
電子写真方式の画像形成装置では、帯電させた感光体に対して光を照射し、静電潜像を形成する。
これにより電荷分布が生じ、トナーの付着の有無が決まるが、感光体の仕様、或いは欠陥により、光を照射しなくても、電荷分布が生じることがある。
これは感光体が層構成をしており、帯電した際に、電荷が自然にリークしてしまうことによる。これを以下、電荷リークと呼ぶ。
本発明の構成による静電潜像計測では、この電荷リークも静電潜像と同様の見え方をするため、電荷リーク箇所は暗いコントラストで計測される。
前述の実施形態において、2値化スレッシュ値の算出のために注目潜像を囲むBr算出枠上の平均輝度より周辺帯電部輝度Brを求めたが、電荷リークの影響を受けずにBrの算出を行うために、算出過程において電荷リーク部の輝度は除外する必要がある。
これは、出力輝度が所定値以上の画素のみをBr算出有効画素として設定して、Brの算出を行えばよい。
これにより、暗いコントラストで計測される電荷リーク部を算出から除くことができ、電荷リークの影響を受けずに2値化スレッシュの設定ができる。
これらの手順を図22のフローチャートに基づいて説明する。
周辺帯電部輝度Brを算出するためのBr算出枠を設定する(S21)。
Br算出枠は、解析対象の潜像中心と隣接する潜像中心の中点を通り、各辺が露光光学系による主走査方向、または、副走査方向と平行な長方形と定義される。
Br算出に対する電荷リーク部の影響を除くため、出力輝度が所定値以上の画素のみをBr算出有効画素に設定する(S22)。
S22で設定したBr算出有効画素の輝度平均値を算出し、周辺帯電部輝度Brを求める(S23)。
式(4)に基づき、2値化スレッシュ値Thを算出する(S24)。
S24で算出した2値化スレッシュ値Thを用いて、注目潜像に対して、2値化処理を行う(S25)。
2値化処理から抽出した潜像部の輪郭の内側を占める画素数をカウントすることで潜像面積を算出する(S26)。
潜像画像に対する解析終了の有無を判断し(S27)、別の潜像に対して解析を行う場合は、S21へ進む。
これらの解析手順を行うための制御系構成を図23に示す。
Br算出下限値設定部では、周辺帯電部輝度Brの算出過程における電荷リークの影響を除外するための輝度下限値を設定し、その値はBr算出部に送られる。
Br算出部では、Br算出下限値設定部からの輝度下限値と測定結果出力部から取得できる画像情報をもとに、Br算出に用いる有効画素を決定し、それらの輝度平均値からBrを算出する。
その値は、Th算出部へ送られる。
Th算出基準値設定部では、Th算出に用いる基準2値化スレッシュ値Th、基準輝度Brを任意の値に設定可能であり、設定された値はTh算出部へ送られる。
Th算出部では、Br算出部からの周辺帯電部輝度Br、Th算出基準値設定部からの基準2値化スレッシュ値Th、基準輝度Brを入力信号として受け、これらの値をもとに、上記の算出式より2値化スレッシュ値Thを算出する。
算出された値は、2値化処理部へ送られる。
2値化処理部では、Th算出部からの2値化スレッシュ値Thを用いて潜像画像の2値化処理を行い、潜像部を占める画素数をカウントし、この情報を像面積算出部へ送ることで潜像面積の算出を行う。
以上の構成により、電荷リークの影響を受けずに2値化スレッシュの設定ができ、また、計測領域内の潜像形成位置による検出条件の変動を考慮した潜像解析が実現できる。
図24に基づいて、第3の実施形態を説明する。
上述の実施形態において、計測領域内の各潜像において2値化スレッシュ値の算出及び設定を行うことで、計測領域内の潜像形成位置による検出条件の変動を考慮した潜像解析が実現でき、これにより、2次元的なドット周期パターン潜像に関わる潜像形成再現性の高精度な計測が実現できることを示した。
この計測領域内の潜像形成位置による潜像解析条件の設定は、測定試料の異なる領域に形成された離隔した各潜像に必要とされる解析条件を予めメモリに蓄えておき、その解析条件をメモリから参照することで、効率的に潜像形成再現性の高精度計測に必要とされる2値化スレッシュ値の設定が実現できる。
これらを実現するための制御系構成を図24に示す。
2値化条件メモリでは、上述の実施形態における解析手順から得られた所望の実験条件における2値化スレッシュ値Thと潜像形成位置の関係を格納している。
2値化処理部では、注目する潜像の計測領域内での潜像形成位置情報を2値化条件メモリに送り、その形成領域に応じた2値化スレッシュ値Thを受け取る。
そして、この2値化スレッシュ値Thを用いて、測定結果出力部から得られた画像情報に対して2値化処理を行うことで、計測領域内の潜像形成位置による検出条件の変動を考慮した2値化スレッシュ値の設定が実現できる。
以上の構成により、潜像測定毎に解析条件を算出する作業が省略でき、効率的に測定試料の異なる領域に形成された離隔した各潜像に対して、潜像形成再現性の高精度計測に必要とされる2値化スレッシュ値の設定が実現できる。
10 帯電手段としての荷電粒子照射部
10 感光体試料を電子ビームで走査する手段としての荷電粒子照射部
22 静電潜像形成手段としての露光光学系
23 感光体試料
24 2次電子検出手段としての検出器
100 光源としてのLED
200 2値化スレッシュ値設定手段としてのホストコンピュータ
特開平03−049143号公報 特開2003−295696号公報 特開2004−251800号公報 特開2008−233376号公報 特開2010−176093号公報

Claims (6)

  1. 感光体試料の表面に形成される静電潜像を計測する静電潜像計測方法であって、
    前記感光体試料の表面に荷電粒子ビームを照射し前記感光体試料を帯電させる帯電工程と、
    光源からの光束を2次元的に照射して、帯電した前記感光体試料に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    静電潜像が形成された前記感光体試料を電子ビームで走査することにより、前記感光体試料から発生する2次電子を検出する2次電子検出工程と、
    検出した2次電子のコントラスト像から潜像面積ないしは潜像径を算出する画像処理工程と、を備え、
    前記画像処理工程では、前記感光体試料の異なる領域に形成された離隔した複数の静電潜像において、各領域毎に静電潜像の2値化スレッシュ値を設定して2値化処理を行い、解析対象の静電潜像の周辺帯電部輝度をBr 、基準輝度をBr 、基準2値化スレッシュ値をTh としたときに、解析対象の静電潜像の2値化スレッシュ値Th は、以下の式により設定し、解析対象の静電潜像の周辺帯電部輝度Br は、解析対象の静電潜像中心と隣接する静電潜像中心の中点を通り、各辺が露光光学系による主走査方向、または、副走査方向と平行な長方形と定義されるBr 算出枠上の平均輝度より算出することを特徴とする静電潜像計測方法。
    Th =Br /Br ×Th
  2. 請求項1に記載の静電潜像計測方法において、
    前記光源からの光照射以外の要因で生じる電荷分布からの信号を除去して2値化スレッシュ値Th を算出することを特徴とする静電潜像計測方法
  3. 請求項2に記載の静電潜像計測方法において、
    所定値以上の出力輝度を有効値として、2値化スレッシュ値Th 算出することを特徴とする静電潜像計測方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の静電潜像計測方法において、
    前記感光体試料の異なる領域に同一の露光パターンを用いて、離隔した複数の静電潜像を形成することを特徴とする静電潜像計測方法。
  5. 感光体試料の表面に形成される静電潜像を計測する静電潜像計測装置であって
    前記感光体試料の表面に荷電粒子ビームを照射し前記感光体試料を帯電させる帯電手段と、
    光源からの光束を2次元的に照射して、帯電した前記感光体試料に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    静電潜像が形成された前記感光体試料を電子ビームで走査する手段と、
    電子ビームの走査により前記感光体試料から発生する2次電子を検出する2次電子検出手段と、
    検出した2次電子のコントラスト像から潜像面積ないしは潜像径を算出する画像処理手段と、
    を備え、
    前記画像処理手段は、前記感光体試料の異なる領域に形成された離隔した複数の静電潜像において、各領域毎に静電潜像の2値化スレッシュ値を設定する2値化スレッシュ値設定手段を有し、
    解析対象の静電潜像の周辺帯電部輝度をBr 、基準輝度をBr 、基準2値化スレッシュ値をTh としたときに、解析対象の静電潜像の2値化スレッシュ値Th は、以下の式により設定し、解析対象の静電潜像の周辺帯電部輝度Br は、解析対象の静電潜像中心と隣接する静電潜像中心の中点を通り、各辺が露光光学系による主走査方向、または、副走査方向と平行な長方形と定義されるBr 算出枠上の平均輝度より算出することを特徴とする静電潜像計測装置
    Th =Br /Br ×Th
  6. 請求項に記載の静電潜像計測装置において、
    2値化スレッシュ値Thmの算出に関して、前記光源からの光照射以外の要因で生じる電荷分布からの信号を除去する信号除去手段を有することを特徴とする静電潜像計測装置。
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