JP5998187B2 - 包装箱 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧品等の包装に用いられる包装箱に関する。
従来、正面板、側面板、背面板、蓋部、該側面板の端部に形成されるサイドフラップ及び蓋部の端部に形成される差込みフラップを有する包装箱において、差込みフラップとサイドフラップとの係合により箱にロック機能を付与することは知られている。
例えば、特許文献1〜6では、差込みフラップの蓋部との折り込み線近傍に切込み部を設けて、この切込み部とサイドフラップとを係合させるロック機能を箱に付与している。
しかしながら、これらの箱はロック強度が強過ぎてしまい、開蓋時にフラップ部分が破損する場合がある。特に、化粧品等の箱は意匠性が高いものが多く、その意匠性を維持させるために開蓋時に箱を破損させないようにすることが望まれている。
これに対し、特許文献7は、差込みフラップの蓋部との折り込み線近傍に凸部又は凹部を設けることによりロック強度を軽減したロック機構を設けることを提案している。しかし、このような箱を組み立てるとき、自動組立機(又は人手)により差込みフラップ部分を折り曲げていくと、蓋部と差込みフラップとの折り込み線で折り曲げられずに、差込みフラップ内の凸部又は凹部で折り曲げられてしまうことがあり、箱を正確に且つ確実に成形することが難しかった。
実開昭63−21212号公報 実開昭63−134909号公報 実開平6−25121号公報 特開2000−326955号公報 特開2001−199435号公報 特開2003−291943号公報 実開平6−42632号公報
本発明は、開蓋し易い適度なロック機能を有し、且つ箱を正確に且つ確実に成形することができる包装箱を提供することを課題とする。
本発明者は、差込みフラップに設ける押圧部の配置及び組合せに着目し、前記課題を達成した。
すなわち、本発明は、正面板、側面板、背面板、蓋部、該側面板の端部に形成されるサイドフラップ及び蓋部の端部に形成される差込みフラップを有する包装箱であって、該サイドフラップの側部に係止部を有し、該差込みフラップに押圧部を有し、該押圧部は、該係止部と係合可能な部位に配置され、該差込みフラップ表面側の凹部と該差込みフラップ裏面側の凸部とからなり、且つ該蓋部と該差込みフラップとの折り込み線と平行となる部分と該折り込み線と平行とはならない部分との組合せからなることを特徴とする包装箱である。
本発明により、開蓋し易い適度なロック機能を有し、且つ箱を正確に且つ確実に成形することができる包装箱を提供することができる。
参考例の包装箱の一実施態様を示す概略斜視図であり、図1(b)は図1(a)の蓋部のA−A’断面図である。 参考例の包装箱の他の実施態様を示す概略斜視図である。 参考例の包装箱の他の実施態様を示す概略斜視図である。 本発明の包装箱におけるサイドフラップの態様を示す概略平面図である。 本発明の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 本発明の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 本発明の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 参考例の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 参考例の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 本発明の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 本発明の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 本発明の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 本発明の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 本発明の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 本発明の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 本発明の包装箱における押圧部の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。 本発明の包装箱における押圧部の、蓋部と差込みフラップとの折り込み線と平行となる部分の合計長さWの算出方法を説明する差込みフラップの概略図である。 比較例の包装箱を示す概略斜視図である。
本発明の包装箱は、正面板、側面板、背面板、蓋部、該側面板の端部に形成されるサイドフラップ及び蓋部の端部に形成される差込みフラップを有する包装箱であって、該押圧部は、該差込みフラップ表面側の凹部と該差込みフラップ裏面側の凸部とからなり、且つ該蓋部と該差込みフラップとの折り込み線と平行となる部分と該折り込み線と平行とはならない部分との組合せからなり、該押圧部の前記折り込み線と平行となる部分が、該係止部と係合可能な部位に配置され、該押圧部の前記折り込み線と平行とはならない部分が、該係止部と係合可能な部位に配置された該押圧部の該折り込み線と平行となる部分よりも該折り込み線側に延伸していることを特徴とする。
本発明において、「折り込み線と平行となる」とは、折り込み線と交わる角度の鋭角側が0〜5°であることをいい、以下「折り込み線と平行となる部分」を平行押圧部と言う。また、「折り込み線と平行とはならない」とは、折り込み線と交わる角度の鋭角側が5°を超え90°以下であることをいい、好ましくは10〜90°であり、更に好ましくは20〜90°であり、特に好ましくは30〜90°である。以下「折り込み線と平行とはならない部分」を非平行押圧部と言う。
本発明の包装箱の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、包装箱の一実施態様を示す概略斜視図である。
図1(a)に示す包装箱10は、正面板11、側面板12、背面板13、蓋部14、側面板12の端部に形成されるサイドフラップ16及び蓋部14の端部に形成される差込みフラップ15を有する包装箱であって、サイドフラップ16の側端部に係止部16aを有し、差込みフラップ15に押圧部20を2箇所有し、2箇所の押圧部20はそれぞれ蓋部14と差込みフラップ15との折り込み線30と平行な1本の平行押圧部20aと、平行押圧部20aと直交し平行押圧部20aから折り込み線30と反対側に延びる2本の非平行押圧部20bとから構成されている。押圧部20がこのような構成であることにより折り込み線30と平行となる1本の平行押圧部20aがサイドフラップ16の係止部16aと好適に係合し、開蓋し易い適度なロック機能を発揮すると共に、1本の平行押圧部20aと2本の非平行押圧部20bとの組合せにより双方の剛性が同時に高まり、折り込み線30と平行な方向に折れ曲がり難くなるので、自動組立機(又は人手)により差込みフラップ部分を折り曲げる工程において、差込みフラップ15内の押圧部20で誤って折り曲げられてしまうことがなく、折り込み線30で正確に且つ確実に折り曲げ成形されることとなる。同時に、上記の剛性が高くなることにより、押圧部20の形状が安定して維持されるので、開蓋を繰り返しても、開蓋し易さが持続する適度なロック機能を安定して維持することができる。
図1(a)においては、押圧部20の平行押圧部20aは1本、非平行押圧部20bは2本であるが、平行押圧部20a及び非平行押圧部20bはそれぞれ1本のみでもよく、それらの一方又は双方が複数本あってもよく、3本以上の多数本でも良い。
また、押圧部20は左右2箇所のサイドフラップ16の係止部16aに対応して(すなわち、係合時に係止部16aと対向して)2箇所に配置され、それぞれ係止部16aと係合可能な部位に配置されている。ここで、係止部16aとは、側面板12側のサイドフラップ16端部から離隔部16bに至るまでのサイドフラップ16の正面板側の側端部をいい、離隔部16bとは、サイドフラップ16の側端部が正面板11から、差込みフラップ15の厚みと押圧部の凸部の厚みとの合計量より大きく離隔するサイドフラップ16の正面板側の側端部を言う。係合可能な部位とは、サイドフラップ16の係止部16aに対応する(すなわち、係合時に係止部16aと対向する)差込みフラップ15の部位を言う。押圧部20が係止部16aと係合する観点から、押圧部20は折り込み線30とサイドフラップ16の厚み以上離隔していることが好ましい。
図1(b)は、図1(a)におけるA−A’断面を表わす。図1(b)に示すように、押圧部20は差込みフラップ15の表面側の凹部と差込みフラップ15の裏面側の凸部とからなる。差込みフラップ15の表面側から適当な形状で押圧することにより、同時に凹部と凸部とが一体的に形成される。係止部16aは差込みフラップ15の裏面側にあるので、その係止部16aと係合するための凸部が差込みフラップ15の裏面側に存在することが肝要である。
また、差込みフラップ15の表面側に形成される凹部は、包装箱10を開蓋した時の意匠性を高める効果を奏する。
本発明の包装箱は、押圧部20の平行押圧部20aが係止部16aと係合可能な部位に配置され、且つ非平行押圧部20bが係止部16aと係合しない部位に配置されていることが好ましい。自動組立機(又は人手)により、差込みフラップ15内の押圧部20で誤って折り曲げられることがなく、折り込み線30でさらに正確に且つさらに確実に折り曲げ成形されるようになるからである。
本発明において、押圧部20の平行押圧部20aは、差込みフラップ15の側端部を始点として内側に伸びると、係止部16aとの係合性の観点から好ましい。また、差込みフラップ15の側端部から少し内側を始点としてさらに内側に延びると、折り込み線30でより正確に且つより確実に折り曲げ成形されるようにする観点からは好ましい。
また、本発明における押圧部の平行押圧部20aは直線のみならず、折れ線及び/又は波状曲線であって、その中心線が折り込み線30と平行となるものも平行押圧部20aに包含される。折れ線及び/又は波状曲線の振幅が、折れ線及び/又は波状曲線の線幅の3倍以下であることが好ましく、2倍以下であることがより好ましく、1.5倍以下であることが特に好ましい。なお、振幅が線幅と等しい場合は直線となる。
本発明において、押圧部20の非平行押圧部20bは、直線に限定されず、曲線であっても良い。曲線であれば、「折り込み線と平行とはならない」部分を有するからである。なお、「曲線と折り込み線と交わる角度」とは、押圧部20の「折り込み線と平行となる」部分に近接する側の曲線の端部における接線と折り込み線と交わる角度の鋭角側の角度を言う。
図2は、包装箱10の他の実施態様を示す概略斜視図である。図2においては、押圧部20は、2本の平行押圧部20aとそれらに垂直な3本の非平行押圧部20bとから構成されている。2本の平行押圧部20aの内、折り込み線30側の1本がサイドフラップ16の係止部16aと好適に係合し、開蓋し易い適度なロック機能を発揮する。また、2本の平行押圧部20aと3本の非平行押圧部20bとの組合せによって、より好適に押圧部20で誤って折り曲げられることを防止している。また、3本の非平行押圧部20bを有するので、差込みフラップ15の折り込み線30と垂直な方向の剛性がさらに高まり、平行押圧部20aでの折れ曲がりが発生し難くなっている。
図2に示すように、包装箱10において、蓋部14の端部(差込みフラップ16側の端部)に開閉フラップ40を設けると、開閉フラップ40を指で持ち上げることにより簡単に開蓋でき、開蓋が一動作で簡便となるので、本発明の簡便なロック機構の利便性がさらに高まることとなる。
開閉フラップ40は、図2に示すように差込みフラップ15に切り込みを入れるだけで簡単に作製できる。
図3は、包装箱10の他の実施態様を示す概略斜視図である。図3においては、押圧部20は1つの連続した線で構成されているが、2箇所のサイドフラップ16の係止部16aの双方と係合する平行押圧部20aを押圧部20の両端に設け、2つの非平行押圧部20bが接続された形状となっている。このように、正面板11の幅が狭く、包装箱10の水平断面が正方形に近い場合は、押圧部20を2箇所の係止部16aに合わせて2箇所設ける必要がなく、連続した1つの形状を有していても良い。図3では、押圧部20はV字形状に形成されているが、平行押圧部20aと非平行押圧部20bを有する限りにおいて他の文字又は図形であっても良い。いずれも包装箱10を開蓋した時に、文字又は図形がポップ・アップするため、意外性のある意匠効果を奏する。
図4は、本発明の包装箱におけるサイドフラップの態様を示す概略平面図である。図4(a)においては、正面板11と側面板12との境界部位(サイドフラップ16の正面板側の側端部)から正面板11と1〜5°程度の鋭角で係止部16aが延びている。この係止部16aは途中でさらに正面板11と離隔し、離隔部16bを構成している。
図4(b)においては、正面板11と側面板12との境界部位から離隔部16bまでの部位に、正面板11と一定の距離(差込みフラップ16の厚み程度)を保って係止部16aが形成されている。
図4(c)においては、正面板11と側面板12との境界部位と係止部16aとの間に、さらに第2離隔部16b’が形成されている。
いずれの場合も、差込みフラップが容易に包装箱10内に差し込まれ、且つ押圧部20の凸部と係合し得る程度に、正面板11と係止部16aとが離隔していれば良い。
また、必要に応じて、背面板13と、サイドフラップ16の背面板側の側端部とが1〜10°程度の鋭角で除々に離隔していても良い。
押圧部20の平行押圧部20aと非平行押圧部20bの配置については、以下の様な関係がある。
平行押圧部20aと係止部16aとの係合を好適にする観点から、非平行押圧部20bは離隔部16b又は第2離隔部16b’の位置に存在することが望ましく、又は平行押圧部20aが係止部16aと係合する範囲において非平行押圧部20bが平行押圧部20aよりも折り込み線30に近い側まで伸びていない方が望ましい。これは係止部16aと非平行押圧部20bが接触することにより平行押圧部20aと係止部16aの係合が阻害されることになるからである。また確実な箱の形成の観点からすると、非平行押圧部20bは平行押圧部20aよりも折り込み線30に近い側を始点とし、平行押圧部20aを越えた長さを有する事が望ましい。これは非平行押圧部20bが平行押圧部20aを横切ることにより、折り込み線30の平行とはならない方向の剛性が増すためである。これら2つの観点を満足するために後述する図5〜7、15の様に非平行押圧部20bが箱の内側(離隔部16bに対応する位置)に形成され、且つ非平行押圧部20bが平行押圧部20aよりも折り込み線30に近い側まで伸びた押圧部20が形成されていることが好ましい。一方、後述する図10〜14、16の様に差込みフラップの側端部側に平行押圧部20aよりも折り込み線30側まで延びた非平行押圧部20bを有する場合には、非平行押圧部20bに対応する位置に第2離隔部16b’を設ければ良い。
図5〜16は、包装箱10における押圧部20の他の実施態様を示す蓋部と差込みフラップの概略展開図である。図5〜9及び15は、前記押圧部20の平行押圧部20aが係止部16aと係合可能な部位に配置され、且つ押圧部20の非平行押圧部20bが係止部16aと係合しない部位に配置されている(例えば、離隔部16bに対応している)場合を示す。
図5に示す押圧部20は、それぞれ、差込みフラップ15の側端部の少し内側の始点から延びる1本の平行押圧部20aと、平行押圧部20aと垂直な1本の非平行押圧部20bとの組合せからなる。ここで、平行押圧部20aは係止部16aに対応し(すなわち、係合時に係止部16aと対向し)、非平行押圧部20bは離隔部16bに対応している(すなわち、係合時に離隔部16bと対向している)ので、開蓋し易い適度なロック機能と箱を正確に且つ確実に成形する機能とが高度に両立している。
図6に示す押圧部20は、それぞれ、差込みフラップ15の側端部の少し内側の始点から延びる1本の平行押圧部20aと、その平行押圧部20aと直交する3本の非平行押圧部20bとの組合せからなる。3本の非平行押圧部20bはいずれも離隔部16bに対応しており、箱を正確に且つ確実に成形する機能がさらに高まっている。
図7に示す押圧部20は、差込みフラップ15の側端部の少し内側の始点から延びる1本の平行押圧部20aと、折り込み線30と約60°の角度をなして平行押圧部20aと交差する1本の非平行押圧部20bとの組合せからなる。非平行押圧部20bは、離隔部16bに対応している。
図8に示す押圧部20は、差込みフラップ15の側端部の少し内側の始点から延びる1本の平行押圧部20aと、平行押圧部20aの始点から平行押圧部20aと直交して延びる1本の非平行押圧部20bとの組合せからなる。非平行押圧部20bは、離隔部16bに対応していないが、平行押圧部20aよりも折り込み線30側に延びていないため、平行押圧部20aと係止部16aとの係合に影響しない。
図9に示す押圧部20は、差込みフラップ15の側端部の少し内側の始点から延びる1本の平行押圧部20aと、平行押圧部20aの始点及び終点からそれぞれ平行押圧部20aと直交して延びる2本の非平行押圧部20bとの組合せからなる。非平行押圧部20bは、離隔部16bに対応していないが、平行押圧部20aよりも折り込み線30側に延びていないため、平行押圧部20aと係止部16aとの係合に影響しない。
図10〜14及び16においては、サイドフラップ16の係止部16aと離隔部16bと必要に応じて設けられる第2離隔部16b’ との配置を係止部16aと押圧部20の平行押圧部20aとが係合するように調整すれば良い。これにより、開蓋し易い適度なロック機能と箱を正確に且つ確実に成形する機能とを好適に発揮することができる。
図10に示す押圧部20は、差込みフラップ15の側端部の少し内側の始点から延びる1本の平行押圧部20aと、平行押圧部20aと直交する1本の非平行押圧部20bとの組合せからなる。
図11に示す押圧部20は、差込みフラップ15の側端部の少し内側の始点から延びる1本の平行押圧部20aと、その平行押圧部20aと直交し且つ平行押圧部20aの始点を通る1本の非平行押圧部20bとの組合せからなる。
図12に示す押圧部20は、差込みフラップ15の側端部の少し内側の始点から延びる1本の平行押圧部20aと、その平行押圧部20aと直交し且つ平行押圧部20aの始点を通る直線及び平行押圧部20aと直交し且つ平行押圧部20aの終点を通る直線の2本の非平行押圧部20bとの組合せからなる。
図13に示す押圧部20は、差込みフラップ15の側端部の少し内側の始点から延びる1本の平行押圧部20aと、折り込み線30と約60°の角度をなして平行押圧部20aと交差する1本の非平行押圧部20bとの組合せからなる。
図14に示す押圧部20は、差込みフラップ15の側端部の少し内側の始点から延びる1本の平行押圧部20aと、折り込み線30と約60°の角度をなして平行押圧部20aと交差する2本の非平行押圧部20bとの組合せからなる。
図15に示す押圧部20は、図5に示す押圧部20の変形例であり、平行押圧部20aと非平行押圧部20bとが離隔している。
図16に示す押圧部20は、図11に示す押圧部20の変形例であり、同様に平行押圧部20aと非平行押圧部20bとが離隔している。
図17は、包装箱10の押圧部20の平行押圧部20aの合計長さWの算出方法を説明する差込みフラップ15の概略図である。図17に示すように、押圧部20の平行押圧部20aの合計長さWは、押圧部20が2箇所ある場合、それぞれの平行押圧部20aの長さW1及びW2の合計で表わされる。すなわち、W=W1+W2である。ここで、図2の例の様に、係止部16a 1箇所当たり押圧部20の平行押圧部20aを複数本の有する場合は、係止部16aと係合する側(図2では折り込み線30に近い側)の平行押圧部20aの長さの合計長さが用いられる。差込みフラップ15の折り込み線30と平行となる方向の長さをLとすると、合計長さWと長さLとが以下の式(1)の関係を有することが好ましく、以下の式(2)の関係を有することがより好ましく、以下の式(3)の関係を有することが特に好ましい。
W/L ≦1 ・・・(1)
W/L ≦1/2 ・・・(2)
W/L ≦1/3 ・・(3)
(L/W)が1以下であれば、折り込み線30に比べ同等か短くなるため成形不具合のリスクが低減するので好ましく、(L/W)が1/2以下であれば、同様な理由でより好ましい。
以上述べた図1〜3及び5〜16に示す押圧部20は、いずれも、押圧部20が、平行押圧部20aと非平行押圧部20bとの組合せからなり、さらに押圧部20の平行押圧部20aが係止部16aと係合可能な部位に配置され、且つ押圧部20の非平行押圧部20bが係止部16aと係合しない部位に配置されているので、平行押圧部20aが係止部16aと係合し開蓋し易い適度なロック機能を発揮すると共に、平行押圧部20aと非平行押圧部20bとの組合せにより、差込みフラップ15の折り込み線30と垂直な方向の剛性が高まり、折り込み線30と平行な方向に折れ曲がり難くなっており好ましい。
また、図1〜3及び5〜16に示す押圧部20は、いずれも、構成する直線又はその端部が折り込み線30からサイドフラップ16の厚み程度又はそれ以上離隔しているので、ロック機構が確実に機能し、好ましい。
図18は、比較例の包装箱を示す概略斜視図である。図18に示すように比較例の包装箱50は、正面板51、側面板52、背面板(図示しない)、蓋部54、側面板52の端部に形成されるサイドフラップ56及び蓋部54の端部に形成される差込みフラップ55を有しサイドフラップ56の側端部に係止部56aを有するが、差込みフラップ55に切り欠き部60を有するので、開蓋時に係止部56aと切り欠き部60との係合がうまく外れず、係合したまま開蓋しようとすると差込みフラップ55及び/又はサイドフラップ56を破損することがあり、意匠性をも意図した化粧品等の包装箱の再利用を阻害する恐れがある。
本発明の包装箱の材質としては、例えば、板紙、クラフト紙等の包装用紙、合成紙、プラスチックシート等が挙げられる。プラスチックシートとしては、例えばポリエチレンテレフタレートもしくはその共重合体、ポリプロピレンもしくはその共重合体、ポリスチレンもしくはその共重合体、あるいはこれらの積層体等が挙げられる。本発明の効果の発揮しやすさ、容易な加工性等を考慮すると、板紙、クラフト紙等の包装用紙、合成紙等の紙が好ましい。
また、包装箱の美感を高めるため、金属、金属酸化物、酸化ケイ素等による表面蒸着、金属箔等の積層、樹脂等の表面コーテイングなどにより包装箱表面を加飾することが好ましい。
本発明の包装箱は、各種筒状体、多角柱体、瓶体等の容器に入った商品であって、口紅、香水、マニキュア等の化粧品やトリートメント、ヘアカラー、ヘアマニキュア等のヘアケア商品等を収容する包装箱として好適に用いられる。
10 本発明の包装箱
11 正面板
12 側面板
13 背面板
14 蓋部
15 差込みフラップ
16 サイドフラップ
16a 係止部
16b 離隔部
16b’ 第2離隔部
20 押圧部
20a 平行押圧部
20b 非平行押圧部
30 蓋部と差込みフラップとの折り込み線
40 開閉フラップ
50 比較例の包装箱
51 正面板
52 側面板
54 蓋部
55 差込みフラップ
56 サイドフラップ
56a 係止部
60 切り欠き部

Claims (5)

  1. 正面板、側面板、背面板、蓋部、該側面板の端部に形成されるサイドフラップ及び蓋部の端部に形成される差込みフラップを有する包装箱であって、
    該サイドフラップの側部に係止部及び隔離部を有し、
    該差込みフラップに押圧部を有し、
    該押圧部は、該差込みフラップ表面側の凹部と該差込みフラップ裏面側の凸部とからなり、且つ該蓋部と該差込みフラップとの折り込み線と平行となる部分と該折り込み線と平行とはならない部分との組合せからなり、該押圧部の折り込み線と平行となる部分が、該係止部と係合可能な部位に配置され、該押圧部の折り込み線と平行とはならない部分が、該係止部と係合可能な部位に配置された該押圧部の該折り込み線と平行となる部分よりも該折り込み線側に延伸しており、
    該押圧部の該折り込み線と平行とはならない部分は、該隔離部の位置に存在し、
    該押圧部の該折り込み線と平行となる部分と該押圧部の該折り込み線と平行とはならない部分とが一体化した組合せからなることを特徴とする包装箱。
  2. 前記押圧部の前記折り込み線と平行となる部分の合計長さWと前記差込みフラップの該折り込み線方向の長さLとが式(1)の関係を有することを特徴とする請求項1に記載の包装箱。
    W/L ≦1 ・・・(1)
  3. 前記蓋部の端部に開閉フラップを有する請求項1又は2に記載の包装箱。
  4. 前記押圧部の前記折り込み線と平行とはならない部分は、前記押圧部の前記折り込み線と平行となる部分の前記差込みフラップの中心側の端部と接している請求項1〜のいずれか1項に記載の包装箱。
  5. 前記サイドフラップの側部に第2隔離部をさらに有し、
    前記押圧部の該折り込み線と平行とはならない部分は、前記隔離部又は前記第2隔離部の位置に存在する請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装箱。
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