JP5996505B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に関し、詳しくは、印刷速度を維持しつつ、画質の低下を抑えることが可能な画像形成装置及び画像形成方法に関する。
感光体の表面に形成した静電潜像を現像装置によってトナー画像に顕像化した後、所定の用紙に転写する電子写真方式の画像形成装置では、一般にトナーとキャリアとを含む二成分系の現像剤が使用されており、顕像化を適正に行わせるために現像装置内のトナー濃度を所定の範囲に維持することが必要である。なお、本明細書では、「トナー濃度」という語句を、意味が不明瞭とならない範囲において、現像装置内のトナーの濃度という意味と、画像濃度の意味との両方に用いている。
ところで、二成分系の現像剤が使用される画像形成技術において、トナー補給装置に装着されて使用される交換式のトナーカートリッジは、一般的にトナー残量が少なくなってくると単位時間当たりのトナーの排出量が少なくなってくることから、トナー補給装置からのトナー補給量を一定に保つことできなくなり、通常の印字速度でも現像槽内のトナー濃度を所定の範囲に維持することができなるくなるという問題がある。
このような問題を解決するために、特開2007−206412号公報(特許文献1)には、感光ドラムからなる潜像担持体と、トナーとキャリアとを攪拌して二成分現像剤を前記潜像担持体の表面に供給する現像装置と、交換可能なトナーカートリッジからトナーを排出させて前記現像装置にトナーを補給するトナー補給装置と、印字すべき画像データが入力される画像メモリと、制御手段と、を備えた画像形成装置が開示されている。この画像形成装置の制御手段は、前記トナーカートリッジのトナー残量から求められる前記トナー補給装置のトナー補給能力が所定以下になった場合に印字速度を低速度に切り換えることを特徴とする。これにより、トナーカートリッジのトナー残量が少なくなって、トナー補給装置のトナー補給能力が所定値以下になったとしても、トナーが無くなる直前までトナー濃度ムラにより生じる印字濃度ムラのない一定の印字画質を維持することが出来るとしている。又、印字速度を切り替えるタイミングを1ジョブ単位とすることにより、同一ジョブ内で濃度ムラが生じることも無くなるとしている。又、トナーカートリッジに回転型トナーボトルを採用した場合、トナー残量の多少にかかわらず、トナー排出量が計算値から大きくずれることがないので、適切な時期に印字速度を切り換えることが出来るとしている。
特開2007−206412号公報
ここで、特許文献1に記載の技術では、印刷速度を低速度に切り替えるため、印刷物の生産性が低下し、ユーザへの利便性が低下するという問題がある。
一方、トナー濃度の高低の調整には、印刷速度の他に、特定のパラメータが存在し、印刷速度を下げずに、特定のパラメータを調整することで、トナー濃度を維持出来る可能性がある。
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、印刷速度を維持しつつ、画質の低下を抑えることが可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、印刷の画質を調整することが可能な画像形成装置であって、以下の構成を採用する。
即ち、本発明は、濃度差算出手段が、前記印刷の画質を調整する場合に、転写体の回転方向と直角方向の一方の端に一方のパッチを、他方の端に他方のパッチをそれぞれ形成し、二つのパッチの濃度を測定して、二つのパッチ濃度の濃度差を算出する。濃度差判定手段が、前記算出された濃度差が、予め設定された第一の閾値を超過するか否かを判定する。パラメータ変更手段は、前記濃度差が前記第一の閾値を超過する場合に、前記印刷の画質に関係するパラメータである現像バイアス、トナー濃度、印刷速度の各項目の内の特定の1項目をこの順位に従って判定し、その結果が当該項目に定められた閾値を越えないとき、当該項目に定められた所定値を変更し、濃度差判定手段による再度の前記濃度差の算出の結果が前記第一の閾値以下になるように調整する。
更に、前記現像バイアス、トナー濃度の判定の結果が当該項目に定められた閾値を越えるときは、次の順位の特定の1項目を判定し、最後の順位の印刷速度が定められた閾値を越えるときは変更を停止した状態で印刷を継続する構成とする。
又、前記印刷に係る一枚の印刷物が排紙されると、直前の画像データの印刷物が、印字率が高い高濃度印刷物であるか否かを判定し、当該印刷物が高濃度印刷物である場合に、前記印刷の画質を調整すると判定する制御手段を更に備える。
又、前記パラメータ変更手段は、前記印刷が全て完了した場合に、前記パラメータを元に戻す。
又、本発明は、印刷の画質を調整することが可能な画像形成装置の画像形成方法として提供することが出来る。
即ち、本発明は、前記印刷の画質を調整する場合に、転写体の回転方向と直角方向の一方の端に一方のパッチを、他方の端に他方のパッチをそれぞれ形成し、二つのパッチの濃度を測定して、二つのパッチ濃度の濃度差を算出するステップと、前記算出された濃度差が、予め設定された第一の閾値を超過するか否かを判定するステップと、前記濃度差が前記第一の閾値を超過する場合に、前記印刷の画質に関係するパラメータである現像バイアス、トナー濃度、印刷速度の各項目の内の特定の1項目をこの順位に従って判定し、その結果が当該項目に定められた閾値を越えないとき、当該項目に定められた所定値を変更し、濃度差を判定するステップでの再度の前記濃度差の算出の結果が前記第一の閾値以下になるように調整し、前記現像バイアス、トナー濃度の判定の結果が当該項目に定められた閾値を越えるときは、次の順位の特定の1項目を判定し、最後の順位の印刷速度が定められた閾値を越えるときは変更を停止した状態で印刷を継続するステップとを備えることを特徴とする。このような構成であっても、上記と同様の効果を得ることが可能である。
又、本発明は、電気通信回線などを介して個別に流通する、コンピュータに実行させるためのプログラムとして提供することができる。この場合、中央演算処理装置(CPU)が、本発明のプログラムに従ってCPU以外の各回路と協働して制御動作を実現する。又、前記プログラム及びCPUを用いて実現される各手段は、専用のハードウェアを用いて構成することもできる。又、当該プログラムは、CD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で流通させることも可能である。
本発明の画像形成装置及び画像形成方法によれば、印刷速度を維持しつつ、画質の低下を抑えることが可能となる。
本実施形態の画像形成装置の概略構成図である。 画像形成ユニットの1つの詳細図である。 本実施形態における画像形成装置1の制御関連の概略構成図である。 本発明の画像形成装置の機能ブロック図である。 本発明の実行手順を示すためのフローチャートである。 本発明の画像形成ユニットの各部の位置関係とパッチの例を示す図である。 本発明に係る中間転写ベルト上のパッチの例を示す図(図7(A))と、現像バイアスに対応する実効電位(V)と、トナー濃度が8%の場合の一方のパッチ濃度ID1(−)と、他方のパッチ濃度ID2(−)と、濃度差ΔID(−)とを示した表(図7(B))とである。 現像バイアスに対応する実効電位(V)と、トナー濃度が8%の場合の一方のパッチ濃度ID1(−)と、他方のパッチ濃度ID2(−)と、濃度差ΔID(−)とを示した表(図8(A))と、現像バイアスに対応する実効電位(V)と、トナー濃度が10%の場合の一方のパッチ濃度ID1(−)と、他方のパッチ濃度ID2(−)と、濃度差ΔID(−)とを示した表(図8(B))とである。 現像バイアスに対応する実効電位(V)と、トナー濃度が10%の場合の一方のパッチ濃度ID1(−)と、他方のパッチ濃度ID2(−)と、濃度差ΔID(−)とを示した表(図9(A))と、印刷速度に対応する印字速度(cpm)と、トナー濃度が10%の場合の一方のパッチ濃度ID1(−)と、他方のパッチ濃度ID2(−)と、濃度差ΔID(−)とを示した表(図9(B))とである。
以下に、添付図面を参照して、本発明の画像形成装置の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。又、フローチャートにおける数字の前に付されたアルファベットSはステップを意味する。
<画像形成装置>
以下、本発明に係る画像形成装置1について説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置1の概略構成図である。
画像形成装置1は、画像データに基づいてトナー画像を形成するタンデム式の画像形成部A1、用紙を収容する用紙収容部2、画像形成部A1で形成されたトナー画像を用紙上に転写する二次転写部3を備えている。又、転写されたトナー画像を用紙上に定着させる定着部4、定着の完了した用紙を排紙する排紙装置5、及び、排紙された用紙を受ける排紙トレイ7を備えている。さらに、画像形成装置1は、用紙収容部2から排紙装置5まで用紙を搬送する用紙搬送部6を備えている。
画像形成部A1は、中間転写ベルトB1(転写体)、中間転写ベルトB1をクリーニングするクリーニング部B2、並びに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色にそれぞれ対応した画像形成ユニットFY、FM、FC、及びFBを備える。
中間転写ベルトB1は、導電性を有する使用可能な用紙搬送方向に直角な方向の長さが最大の用紙より幅広であって、無端状、すなわちループ状のベルト状部材であり、図1において時計回りに循環駆動される。
画像形成ユニットFY、FM、FC、及びFBは、中間転写ベルトB1に沿って、中間転写ベルトB1の移動方向において、クリーニング部B2より下流かつ二次転写部3の上流に、この順に配される。なお、各画像形成ユニットFY、FM、FC、FBの配置の順番はこの限りではないが、各色の混色による完成画像への影響を配慮すると、この配置が好ましい。画像形成ユニットFY、FM、FC、FBの配置は、当該画像形成ユニット間の間隔が均等になるように配置される。
次に、この画像形成装置1の画像形成動作を説明する。図2は、画像形成ユニットFY、FM、FC、FBの1つの詳細図である。各画像形成ユニットFY、FM、FC、FBはほぼ同等な構成となっている。
画像形成ユニットFYは、感光体ドラム(像担持体)10、帯電器11、LED露光装置12、黄色用の現像装置HY、一次転写ローラ(電圧印加部)20、感光体ドラム10のクリーニングブレード35、除電装置13、キャリア除去ローラ(キャリア除去部材)30を備える。
尚、他の画像形成ユニットFM、FC、FBはそれぞれの色に対応した現像装置HM、HC、HBを備える。又、画像形成ユニットのうち、中間転写ベルトB1の移動方向の最下流側に位置する画像形成ユニットFBには、その下流に画像形成部が位置しないためキャリア除去ローラ30が設けられていないが、その他の構成は同一である。
感光体ドラム10は、その表面に帯電(本実施形態ではプラス極性に帯電)したトナーを含むトナー像を担持することができるようになっていればよい。
本実施形態において、感光体ドラム10は、中間転写ベルトB1の移動方向に垂直かつ中間転写ベルトB1の面方向に平行な回転軸を中心に回転可能に配される略円筒状の部材とする。又、感光体ドラム10は、中間転写ベルトB1の表面に、所定の一次転写位置10Sにて接するようになっている。そして、感光体ドラム10は、一次転写位置10Sでの移動方向が中間転写ベルトB1の移動方向と同方向になるように、つまり図2においては反時計回りに回転可能である。
クリーニングブレード35、除電装置13、帯電器11、露光装置12、黄色用の現像装置HYは、感光体ドラム10の回りに、上述の回転方向に沿って、一次転写位置から見てこの順に配される。
帯電器11は、感光体ドラム10表面を一様に帯電させることができる。露光装置12は、LED等の光源を有し、上述の上位装置からの画像データに応じて、帯電した感光体ドラム10表面を画像データに応じた光で照射し、感光体ドラム10表面に静電潜像を形成可能である。
黄色用の現像装置HYは、黄色のトナー及びキャリアを含む現像剤を前記静電潜像に対向するように保持することで、静電潜像にトナーを付与し、静電潜像をトナー像として現像することができる。このトナー像は一次転写ローラ20によって中間転写ベルトB1に一次転写される。一次転写ローラ20の詳細については後述する。
クリーニングブレード35は、感光体ドラム10に接するように配されたブレード状の部材である。クリーニングブレード35は一次転写後、感光体ドラム10の表面に残留した現像剤を除去する。
除電装置13は光源を備え、クリーニングブレード35による現像剤除去後、感光体ドラム10の表面を光源からの光によって除電し、次の画像形成に備える。
一次転写ローラ20は、中間転写ベルトB1の裏面に、中間転写ベルトB1の移動方向において前記一次転写位置10Sより下流の電圧印加位置20Sで接するように配される。一次転写ローラ20には、図示しない電源からトナー像中のトナーとは逆極性(本実施形態ではマイナス)の電圧を印加されるようになっている。つまり、一次転写ローラ20は、電圧印加位置20Sにて、中間転写ベルトB1にトナーと逆極性の電圧を印加することができる。中間転写ベルトB1は導電性を有するので、この印加電圧によって、電圧印加位置20Sの中間転写ベルトB1の表面側及びその周辺にトナーが引き付けられる。
そこで、本実施形態では、前記一次転写位置10Sを、この印加電圧によってトナーが中間転写ベルトB1側に引き付けられる範囲内に配する。その結果、感光体ドラム10から中間転写ベルトB1の表面へトナーが移動し、一次転写が行われる。
このように一次転写が可能であれば、一次転写ローラ20の具体的な構成は特に限定されず、具体的な構成は適宜変更可能である。本実施形態においては、一次転写ローラ20は、感光体ドラム10の回転軸と平行な回転軸を中心として感光体ドラム10と逆方向に回転可能な、つまり電荷印加位置20Sでの移動方向が中間転写ベルトB1と同方向になるように回転可能な、略円柱状の部材とする。
本実施形態では、キャリア除去ローラ30は、感光体ドラム10の回転軸と平行な回転軸を中心として感光体ドラム10と同方向に回転可能な略円柱状の部材であるとするが、これに限定されるものではなく、中間転写ベルトB1の移動方向において電荷印加位置20Sよりも下流、二次転写位置よりも上流で中間転写ベルトB1表面からキャリアを除くことができればよい。具体的には、キャリア除去ローラ30は、中間転写ベルトB1の表面に接することによって、中間転写ベルトB1表面のキャリアを自身の表面に移動させることができるようになっていればよい。
一次転写時には、トナーと共にキャリアも感光体ドラム10から中間転写ベルトB1へと少量転移することがある。このキャリアの転移は、下流側の画像形成部における一次転写を妨げて画像のぼけ及びにじみ等の画像の不具合を引き起こす場合がある。キャリア除去ローラ30を設けることによって、このような画像の不具合を防ぐことができる。
本実施形態では、キャリア除去ローラ30が、中間転写ベルトB1の移動方向において前記電荷印加位置20Sよりも下流で中間転写ベルトB1の表面に接するように配置される。前記キャリア除去ローラ30は、上述のクリーニングブレード35と共に、クリーニングユニット31に組み込まれている。クリーニングユニット31は、画像形成ユニットFY内に設けられており、クリーニングブレード35及びキャリア除去ローラ30の他に、キャリア除去ローラ30の表面に接することでキャリア除去ローラ30表面に付着したキャリアを除去するキャリア除去ブレード31bと、キャリア除去ローラ30から除去されたキャリア、及び感光体ドラム10表面からクリーニングブレード35によって除去された現像剤(トナー及びキャリアを含む)とを、クリーニングユニット31の外部に搬送する搬送部材31cを備える。画像形成ユニットFYはさらに、搬送部材31cによって搬送されたキャリア及びトナーを再利用するため、キャリアとトナーとを分離する分離部等を備えてもよい。
次に、現像装置HYの構成について説明する。各色の現像装置HY、HM、HC、HBの構成は同等である。
現像装置HYは、現像容器40、現像ローラ40a、磁気ローラ(マグローラ)40b、汲み上げローラ40c、撹拌スパイラル40d及び40e、クリーニングブレード45、並びに磁気ローラドクターブレード40gを備える。
現像容器40は、内部に黄色のトナー(トナー粒子)とキャリアからなる現像剤を貯留する。撹拌スパイラル40d及び40eは、現像容器40の現像剤に全体が浸るように設けられ、現像剤を撹拌する。撹拌スパイラル40dと40eの回転によってトナーがキャリアに均一に分散される。
汲み上げローラ40cは現像容器の現像剤にその一部が浸るように配置され、現像剤をその表面に付着させて汲み上げる。この汲み上げローラ40cに接するようにして磁気ローラ40bが配置され、汲み上げローラ40cから現像剤の供給を受ける。磁気ローラ40bは現像ローラ40aのカウンター方向に回転し、ニップ近傍において、現像剤の引き剥がしと現像剤の載せとを同時に行っている磁気ローラドクターブレード40gが設けられる。磁気ローラドクターブレード40gは、磁気ローラ40bの表面の現像剤層厚を所定量になるように規制する。磁気ローラ40bと接するように現像ローラ40a(現像器ともいう)が配置され、その表面に磁気ローラ40bから現像剤が付与される。磁気ローラ40bの現像剤の層厚が所定値に規制されているので現像ローラ40aの表面に形成される現像剤の層厚も所定値に保たれる。この現像ローラ40aは感光体ドラム10と接し、感光体ドラム10の表面の静電潜像の電位と現像ローラ40aに印加される現像バイアス値の電位差によって上位装置から形成指示された画像に応じたトナー像が感光体ドラム10表面に形成される(現像動作)。
本発明の画像形成装置では、前記現像ローラ40aに印加される現像バイアス値(電圧値、単にバイアス値とする)を調整することで、トナー像の画像濃度補正を行うことを特徴としている。
又、感光体ドラム10への現像動作を終えた磁気ローラ40bの表面の現像剤は磁気ローラドクターブレード40gによって除去され、磁気ローラドクターブレード40gの表面に沿って流下し図示しない流路を通って現像容器40に貯留されている現像剤と混合される。
又、現像容器にはトナー濃度センサ40hが配置され、現像容器40内の現像剤のトナー濃度を検出する。トナー濃度が所定値より低いことが検出された場合には、図示しないトナーカートリッジからトナー(所定値よりトナー濃度が高い現像剤)が現像容器40に供給され、トナー濃度が所定値より高い場合には図示しないキャリアカートリッジからキャリアがトナー容器40に供給される。
このような構成の下、パーソナルコンピュータ(PC)等の上位装置から画像形成の指示を受けた画像形成装置1は、指示を受けた画像データに対応した各色のトナー像を画像形成ユニットFY、FM、FC、FBを用いて形成する。各画像形成部で形成されたトナー像は中間転写ベルトB1に転写されて、中間転写ベルトB1上で重ね合わされてカラートナー像となる。
このカラートナー像の形成と同期して用紙収容部2に収容されている用紙が図示しない給紙装置で用紙収容部2から一枚ずつ取り出されて、用紙搬送部6上を搬送される。そして、用紙は中間転写ベルトB1への一次転写とタイミングを合わせて二次転写部3に送り込まれ、二次転写部3で中間転写ベルトB1上のカラートナー像が用紙に二次転写される。カラートナー像が転写された用紙はさらに定着部4に搬送されて熱と圧力によりカラートナー像が用紙に定着される。さらに用紙は排紙装置5によって画像形成装置1の外周に設けられた排紙トレイ部7に排紙される。二次転写後、中間転写ベルトB1に残留したトナーは、クリーニング部B2によって中間転写ベルトB1から除去される。
又、所定のタイミングで中間転写ベルトB1に形成されたパッチのパッチ濃度及び中間転写ベルトB1の地肌濃度を検出するための2つの濃度検出センサ605、606が、ブラックの画像形成ユニットFBと二次転写部3との間の所定の位置に設けられている。ブラックの画像形成ユニットFBは、他の画像形成ユニットFY、FM、FCと比較すると、中間転写ベルトB1の回転方向に対して最下流に位置する。そのため、濃度検出センサ605、606は、複数の画像形成ユニットFY、FM、FC、FBのうち、いずれかによってパッチが中間転写ベルトB1上に形成されたとしても、いずれのパッチのパッチ濃度を検出できるよう構成されている。
又、当該濃度検出センサ605、606は、パッチが形成される中間転写ベルトB1の位置に対応した位置に予め設けられるが、本発明の実施形態では、中間転写ベルトB1の両端近傍にそれぞれ二つ設けられる。当該濃度検出センサ605、606は、各色毎のパッチのパッチ濃度又は地肌濃度を検出可能なセンサであれば、どのような形態でも構わないが、例えば、ISO5シリーズの規定に基づき、パッチ又は中間転写ベルトB1上の地肌を光源からの光で照射し、反射光強度を受光センサで検出して光の強度情報を濃度に変換する反射型の濃度検出センサ605、606が該当する。
尚、前記濃度検出センサ605、606は、後述するベタ帯画像のトナー濃度の検出にも利用される。
図3は、本実施形態における画像形成装置1の制御関連の概略構成図である。
画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304及び前記印刷における各駆動部に対応するドライバ305が内部バス306を介して接続されている。前記CPU301は、例えばRAM302を作業領域として利用し、ROM303やHDD304等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて前記ドライバ305とデータや命令を授受することにより前記図1に示した各駆動部の動作を制御する。又、前記駆動部以外の後述する各手段(図4に示す)についても、CPU301がプログラムを実行することで各手段として動作する。
<本発明の実施形態>
次に、図4、図5を参照しながら、本発明の実施形態に係る構成及び実行手順について説明する。図4は、本発明の画像形成装置の機能ブロック図である。又、図5は、本発明の実行手順を示すためのフローチャートである。
先ず、ユーザが、画像形成装置1に電源を投入すると、当該画像形成装置1が起動して、当該画像形成装置1の制御手段401が、印刷の画質に関係するパラメータを、予め設定された初期値へ変更する(初期化する)(図5:S101)。
前記パラメータは、後述するように、実験により印刷の画質に影響を与えると確認することが出来たパラメータであり、例えば、現像ローラ40aに印加する現像バイアス(V)、現像容器40へ供給される現像剤のトナー濃度(%)、中間転写ベルトB1等の回転速度に対応する印刷速度(cpm:コピー枚数/分)である。
本発明では、前記制御手段401が、現像バイアス(V)を、例えば、初期値の180Vに変更し、トナー濃度(%)を、例えば、初期値の8%に変更し、印刷速度(cpm)を、例えば、初期値の80cpmに変更する。
さて、前記パラメータを初期化すると、前記制御手段401は、必要に応じて、各種のキャリブレーションを実行し、画像形成可能な状態とする。
ここで、ユーザが、所定の上位装置(PC)を用いて、所定の画像データの画像形成(印刷)の指示を、当該上位装置に接続された画像形成装置1に入力すると、前記制御手段401が、前記画像データに基づいて印刷を実行する(図5:S102)
具体的には、前記制御手段401が、前記初期化された印刷用の印刷速度(cpm)=80cpmに対応して、中間転写ベルトB1、感光体ドラム10、現像ローラ40a等を回転させ、当該感光体ドラム10の表面に、画像データに対応する静電潜像を形成させる。
又、前記制御手段401は、現像ローラ40aに、前記初期化された印刷用の現像バイアス(V)=180Vを印加して、磁気ローラ40bからトナーの供給を受ける。そして、前記制御手段401は、感光体ドラム10の静電潜像に、現像ローラ40aのトナーを供給して、トナー像を形成させ、これを中間転写ベルトB1に転写させる。
又、前記制御手段401は、前記中間転写ベルトB1に転写したトナー像に対応して、用紙収容部2から用紙を搬送し、二次転写部3で二次転写し、その後、定着部4で定着して、排紙トレイ部7に排紙する。これにより、一の画像データに対応する一枚の印刷物が排紙される。
更に、前記制御手段401は、磁気ローラ40bを含む現像容器40のトナー濃度センサ40hを監視し、当該トナー濃度センサ40hのトナー濃度(%)が、前記初期化された印刷用のトナー濃度(%)=8%となるように、トナーカートリッジからのトナー量と、キャリアカートリッジからのキャリア量とを調整して、前記現像容器40への現像剤の補給を行う。
尚、入力される画像データが、複数枚である場合には、上述した作業を繰り返すことで、複数枚の印刷物が排紙されることになる。
ここで、前記制御手段401が、一枚の印刷物を排紙すると、前記印刷が全て完了したか否か(印刷の指示に係る画像データの印刷物が全て排紙されたか否か)を判定する(図5:S103)。
前記判定の結果、前記印刷が全て完了していない場合に(図5:S103NO)、前記制御手段401は、次の印刷の実行に移行する前に、印刷の画質を調整するか否かを判定する(図5:S104)。
ここで、前記制御手段401が、印刷の画質を調整するか否かを判定する方法は、どのような方法でも構わない。例えば、前記制御手段401が、直前の画像データの印刷物が、印字率が高い高濃度印刷物であるか否かを判定する方法、従前の画像データの印刷物が、高濃度印刷物であり、その枚数が所定の枚数(例えば、10枚)を超過したか否か(高濃度印刷物が連続して出力されたか否か)を判定する方法が挙げられる。
ここで、高濃度印刷物が出力される場合、図6に示すように、現像容器40内の現像剤は、現像剤を撹拌する第一の撹拌スパイラル40d、第二の撹拌スパイラル40eにより、現像容器40の内部を所定の方向に沿って搬送され、巡回するが、例えば、高濃度印刷物が実行され、高濃度のトナー像600が形成されると、現像剤が補給される補給口601の上流側に存在する現像剤は、補給口601への下流側に搬送されるまでに、トナーを連続的に消費される。この高濃度のトナー像600が形成されている間は、多量のトナーが補給されない状態となるため(高濃度のトナー補給が間に合わないため)、下流側の現像剤は、非常に低いトナー濃度となる。尚、下流側の現像剤が、第一の撹拌スパイラル40d、第二の撹拌スパイラル40eにより、補給口601の上流側へ戻れば、補給口のトナー濃度の高い現像剤と合流するため、元のトナー濃度に復帰することになる。
つまり、高濃度印刷物の出力後では、現像容器40の上流側に対応する中間転写ベルトB1の回転方向の左端(左側)のトナー濃度は、変動し難く、現像容器40の下流側に対応する中間転写ベルトB1の回転方向の右端(右側)のトナー濃度は、変動し易くなる。そこで、本発明では、中間転写ベルトB1の回転方向(副走査方向)と直角方向(主走査方向)の左端に一方のパッチ602を、右端に他方のパッチ603をそれぞれ形成し、二つのパッチ602、603の濃度を測定して、二つのパッチ濃度の濃度差を算出し、所定の判定処理を行うことで、印刷の画質が低下したか否か(トナー像のトナー濃度が、主走査方向に変動しているか否か)を判定するのである。尚、主走査方向とは、画像データの読み取り方向を意味し、通常は、中間転写ベルトB1の回転方向と直角方向に対応する。
さて、前記判定の結果、印刷の画質を調整しない場合に(図5:S104NO)、前記制御手段401は、S102へ戻って、上述のように、印刷の実行を続行することになる。
一方、前記判定の結果、印刷の画質を調整する場合に(図5:S104YES)、前記制御手段401は、その旨を濃度差算出手段402に通知する。当該通知を受けた濃度差算出手段402は、中間転写ベルトB1の回転方向と直角方向の左端に一方のパッチを、右端に他方のパッチをそれぞれ形成し、二つのパッチの濃度を測定して、二つのパッチ濃度の濃度差を算出する(図5:S105)。
前記濃度差算出手段402が、前記二つのパッチ濃度の濃度差を算出する方法は、どのような方法でも構わないが、例えば、以下のようになされる。
先ず、前記濃度差算出手段402は、図6に示すように、所定のメモリに予め記憶されたパッチデータに基づいて、感光体ドラム10の表面の左端と右端に一方のパッチの静電潜像と他方のパッチの静電潜像とをそれぞれを形成させる。
尚、前記パッチの位置は、中間転写ベルトB1の2つの濃度検知センサ605、606の位置に対応し、更に、中間転写ベルトB1の回転方向では、同一の位置となり、中間転写ベルトB1の回転方向と直角方向では、前後の異なる位置となる。
次に、前記濃度差算出手段402は、前記印刷用の現像バイアス(180V)を現像ローラ40aに印加し、当該現像バイアスの印加のタイミングに合わせて、感光体ドラム10の表面の双方のパッチの静電潜像を現像ローラ40aに対応させて、二つのパッチを感光体ドラム10の表面の両端に形成させる。
そして、前記濃度差算出手段402は、図7(A)に示すように、前記形成させた二つのパッチ700(602)、701(603)を、中間転写ベルトB1の回転方向と直角方向の両端にそれぞれ転写させるとともに、当該中間転写ベルトB1に設置された2つの濃度検知センサ605、606を起動して、二つのパッチ700(602)、701(603)の濃度ID1(−)、ID2(−)をそれぞれ測定する。
ここで、中間転写ベルトB1の回転方向と直角方向の左端に対応する一方のパッチ700(602)の濃度をID1(−)とし、中間転写ベルトB1の回転方向と直角方向の右端に対応する他方のパッチ701(603)の濃度をID2(−)とする。
更に、前記濃度差算出手段402は、測定した二つのパッチ濃度の濃度差、例えば、一方のパッチ700の濃度ID1(−)から他方のパッチ701の濃度ID2(−)を減算した濃度差(ID1−ID2=ΔID)を算出する(図5:S105)。
ここで、図6に示すように、一方のパッチ700の形成位置が、現像容器40の上流側に対応し、他方のパッチ701の形成位置が、現像容器40の下流側に対応するため、一方のパッチ700の濃度ID1(−)は変動し難く、他方のパッチ701の濃度ID2(−)は変動し易い。従って、一方のパッチ700の濃度ID1(−)から他方のパッチ701の濃度ID2(−)を減算した濃度差を採用することで、正の値で処理することが出来る。又、一方のパッチ700の濃度ID1(−)から他方のパッチ701の濃度ID2(−)を減算した減算値の絶対値を濃度差としても構わない。
前記濃度差算出手段402が濃度差を算出すると、その旨を濃度差判定手段403に通知し、当該通知を受けた濃度差判定手段403は、当該算出された濃度差が、予め設定された第一の閾値(例えば、0.10)を超過するか否かを判定する(図5:S106)。ここで、前記第一の閾値は、例えば、印刷の画質の低下が許容可能な濃度差の上限値とされる。
前記判定の結果、前記濃度差が前記第一の閾値を超過しない場合に(図5:S106NO)、前記濃度差判定手段403は、画質の低下が生じていないと判定し、その旨を前記制御手段401に通知する。当該通知を受けた制御手段401は、S102へ戻って、上述のように、印刷の実行を続行することになる。
一方、前記判定の結果、前記濃度差が前記第一の閾値を超過した場合に(図5:S106YES)、前記濃度差判定手段403は、画質の低下が生じていると判定し、その旨をパラメータ変更手段404に通知する。当該通知を受けたパラメータ変更手段404は、前記パラメータを変更して、再度、前記濃度差を算出させ、当該算出させた濃度差を前記第一の閾値以下に調整する。
前記パラメータ変更手段404が、前記濃度差を前記第一の閾値以下に調整する方法は、どのような方法でも構わないが、例えば、以下のようになされる。
本発明の実施形態では、前記変更されるパラメータの優先順位を、例えば、現像バイアス、トナー濃度、印刷速度と予め設定しておく。そして、先ず、前記パラメータ変更手段404が、最初の順位である現像バイアスを選択し、印刷用の現像バイアスが、予め設定された第二の閾値(例えば、220V)以上であるか否かを判定する(図5:S107)。ここで、前記第二の閾値は、例えば、画像形成装置1が現像ローラ40aに印加可能な現像バイアスの上限値とされる。
前記判定の結果、前記印刷用の現像バイアスが前記第二の閾値以上でない場合に(図5:S107NO)、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用の現像バイアスは未だ増加可能であると判定し、所定のメモリに予め設定された現像バイアスの増加値(例えば、40V)を参照する。そして、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用の現像バイアスに前記増加値を加算して、印刷用の現像バイアスを当該加算値(180+40=220V)に変更する(図5:S108)。
図7(B)は、現像バイアスに対応する実効電位(V)と、トナー濃度が8%の場合の一方のパッチ濃度ID1(−)と、他方のパッチ濃度ID2(−)と、濃度差ΔID(−)とを示した表である。図7(B)に示すように、現像バイアスを180Vから220Vへ増加させると、濃度差ΔID(−)が0.12から0.08へ改善されていることが理解される。そこで、上述では、前記パラメータ変更手段404が、前記印刷用の現像バイアスを、例えば、上限値の220V(第二の閾値)まで増加させることで、濃度差の低下、言い換えると、印刷の画質の改善を図る。
さて、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用の現像バイアスを変更すると、S105に移行して、前記濃度差算出手段402に、再度、前記濃度差を算出させ(図5:S105)、前記濃度差判定手段403に、前記算出させた濃度差が前記第一の閾値を超過したか否かを判定させる(図5:S106)。尚、前記濃度差算出手段402、前記濃度差判定手段403の実行方法は、上述と同様である。
前記判定の結果、前記濃度差が前記第一の閾値を超過しない場合に(図5:S106NO)、前記濃度差判定手段403は、前記印刷用の現像バイアスを変更後の現像バイアスに維持したまま、その旨を前記制御手段401に通知し、当該通知を受けた制御手段401は、S102へ戻って、上述のように、印刷の実行を続行することになる。
これにより、現像バイアスの増加により、図7(A)に示すように、前記濃度差を前記第一の閾値以下に調整することが可能となる。
一方、図8(A)に示すように、現像バイアスを220Vまで増加させたとしても、高濃度印刷物を繰り返し出力している場合や画像形成装置1の環境湿度が低くなる場合等により、前記濃度差が前記第一の閾値を超過することがある。その場合は、下記のようになる。
即ち、S106において、前記判定の結果、前記濃度差が前記第一の閾値を超過した場合に(図5:S106YES)、前記濃度差判定手段403は、前記印刷用の現像バイアスを変更後の現像バイアスに維持したままで、その旨をパラメータ変更手段404に通知する。当該通知を受けたパラメータ変更手段404は、更に、前記パラメータを変更する。
ここで、前記パラメータ変更手段404が、前記印刷用の現像バイアスが前記第二の閾値以上であるか否かを判定し(図5:S107)、先ほどのS108において、前記印刷用の現像バイアスを前記第二の閾値(220V)にしている場合には、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用の現像バイアスが前記第二の閾値以上であると判定する(図5:S107YES)。そして、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用の現像バイアスは増加不可であると判定し、次の順位であるトナー濃度を選択し、前記印刷用のトナー濃度が、予め設定された第三の閾値(例えば、10%)以上であるか否かを判定する(図5:S109)。ここで、前記第三の閾値は、例えば、画像形成装置1が現像容器に提供可能なトナー濃度の上限値とされる。
前記判定の結果、前記印刷実行用のトナー濃度が前記第三の閾値以上でない場合に(図5:S109NO)、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用のトナー濃度は未だ増加可能であると判定し、所定のメモリに予め設定されたトナー濃度の増加値(例えば、2%)を参照する。そして、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用のトナー濃度に前記増加値を加算して、印刷用の現像バイアスを当該加算値(8+2=10%)に変更する(図5:S110)。
図8(B)は、現像バイアスに対応する実効電位(V)と、トナー濃度が10%の場合の一方のパッチ濃度ID1(−)と、他方のパッチ濃度ID2(−)と、濃度差ΔID(−)とを示した表である。図8(A)、図8(B)に示すように、現像バイアスを220Vに維持したまま、トナー濃度を8%から10%へ増加させると、濃度差ΔID(−)が0.17から0.06へ改善されていることが理解される。そこで、上述では、前記パラメータ変更手段404が、前記印刷用のトナー濃度を、例えば、上限値の10%(第三の閾値)まで増加させることで、濃度差の低下を図る。
さて、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用のトナー濃度を変更すると、S105に移行して、前記濃度差算出手段402に、再度、前記濃度差を算出させ(図5:S105)、前記濃度差判定手段403に、前記算出させた濃度差が前記第一の閾値を超過したか否かを判定させる(図5:S106)。
前記判定の結果、前記濃度差が前記第一の閾値を超過しない場合に(図5:S106NO)、前記濃度差判定手段403は、前記印刷用の現像バイアスを変更後の現像バイアスに維持し、前記印刷用のトナー濃度を変更後のトナー濃度に維持したままで、その旨を前記制御手段401に通知し、当該通知を受けた制御手段401は、S102へ戻って、上述のように、印刷の実行を続行することになる。
これにより、トナー濃度の増加により、図8(A)、図8(B)に示すように、前記濃度差を前記第一の閾値以下に調整することが可能となる。
一方、図9(A)に示すように、トナー濃度を10%まで増加させたとしても、上述と同様に、前記濃度差が前記第一の閾値を超過することがある。その場合は、下記のようになる。
即ち、S106において、前記判定の結果、前記濃度差が前記第一の閾値を超過した場合に(図5:S106YES)、前記濃度差判定手段403は、前記印刷用の現像バイアス、印刷用のトナー濃度を維持したままで、その旨をパラメータ変更手段404に通知する。当該通知を受けたパラメータ変更手段404は、更に、前記パラメータを変更する。
ここで、前記パラメータ変更手段404が、上述のように、前記印刷用の現像バイアスが前記第二の閾値以上であると判定し(図5:S107YES)、前記印刷用のトナー濃度が前記第三の閾値以上であるか否かを判定する(図5:S109)。この場合、更に、先ほどのS110において、前記印刷用のトナー濃度を前記第三の閾値(10%)にしている場合には、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用のトナー濃度が前記第三の閾値以上であると判定し(図5:S109YES)、前記印刷用のトナー濃度は増加不可であると判定する。そして、前記パラメータ変更手段404は、最後の順位である印刷速度を選択し、前記印刷用の印刷速度が、予め設定された第四の閾値(例えば、70cpm)以下であるか否かを判定する(図5:S111)。ここで、前記第四の閾値は、例えば、画像形成装置1が印刷実行の際に設定可能な印刷速度の下限値とされる。
前記判定の結果、前記印刷用の印刷速度が前記第四の閾値以下でない場合に(図5:S111NO)、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用の印刷速度は未だ低下(減少)可能であると判定し、所定のメモリに予め設定された印刷速度の低下値(例えば、10cpm)を参照する。そして、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用の印刷速度に前記低下値を減算して、印刷用の印刷速度を当該減算値(80−10=70cpm)に変更する(図5:S112)。
図9(B)は、印刷速度に対応する印字速度(cpm)と、トナー濃度が10%の場合の一方のパッチ濃度ID1(−)と、他方のパッチ濃度ID2(−)と、濃度差ΔID(−)とを示した表である。図9(B)に示すように、印字速度を80cpmから70cpmへ低下させると、濃度差ΔID(−)が0.12から0.09へ改善されていることが理解される。そこで、上述では、前記パラメータ変更手段404が、前記印刷用の印刷速度を、例えば、下限値の70cpm(第四の閾値)まで低下させることで、濃度差の低下を図る。
さて、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用の印刷速度を変更すると、S105に移行して、前記濃度差算出手段402に、再度、前記濃度差を算出させ(図5:S105)、前記濃度差判定手段403に、前記算出させた濃度差が前記第一の閾値を超過したか否かを判定させる(図5:S106)。
前記判定の結果、前記濃度差が前記第一の閾値を超過しない場合に(図5:S106NO)、前記濃度差判定手段403は、前記印刷用の現像バイアスを変更後の現像バイアスに維持し、前記印刷用のトナー濃度を変更後のトナー濃度に維持し、前記印刷用の印刷速度を変更後の印刷速度に維持したままで、その旨を前記制御手段401に通知し、当該通知を受けた制御手段401は、S102へ戻って、上述のように、印刷の実行を続行することになる。
これにより、印刷速度の低下により、図9(B)に示すように、前記濃度差を前記第一の閾値以下に調整することが可能となる。
一方、印刷速度を70cpmまで低下させたとしても、上述と同様に、前記濃度差が前記第一の閾値を超過することがある。その場合は、下記のようになる。
即ち、S106において、前記判定の結果、前記濃度差が前記第一の閾値を超過した場合に(図5:S106YES)、前記濃度差判定手段403は、前記印刷用の現像バイアス、印刷用のトナー濃度、印刷用の印刷速度を維持したままで、その旨をパラメータ変更手段404に通知する。当該通知を受けたパラメータ変更手段404は、更に、前記パラメータを変更可能か判定する。
ここで、前記パラメータ変更手段404が、上述のように、前記印刷用の現像バイアスが前記第二の閾値以上であると判定し(図5:S107YES)、前記印刷用のトナー濃度が前記第三の閾値以上であると判定し(図5:S109YES)、前記印刷用の印刷速度が前記第四の閾値以下であるか否かを判定する(図5:S111)。この場合、先ほどのS112において、前記印刷用の印刷速度を前記第四の閾値(70cpm)にしている場合には、前記パラメータ変更手段404は、前記印刷用の印刷速度が前記第四の閾値以下であると判定し(図5:S111YES)、前記印刷用の印刷速度は低下不可であると判定する。そして、前記パラメータ変更手段404は、更にパラメータの変更を実行せずに、今後の印刷実行に係る画質は低下する可能性がある旨の警告画面を、画像形成装置1に設けられた操作部のタッチパネル上に表示させる(図5:S113)。
これにより、ユーザは、画質低下が生じ得ることを事前に知ることが可能となる。
前記警告画面を表示させたパラメータ変更手段404は、その旨を前記制御手段401に通知し、当該通知を受けた制御手段401は、S102へ戻って、上述のように、印刷の実行を続行することになる。
さて、このように印刷実行が続行された結果、S103において、前記判定の結果、前記印刷が全て完了した場合に(図5:S103YES)、前記制御手段401は、その旨をパラメータ変更手段404に通知し、当該通知を受けたパラメータ変更手段404は、前記パラメータを元に戻して(各初期値へ変更して、初期化して)(図5:S114)、全ての処理を終了する。
これにより、例えば、高濃度印刷物が連続して出力されるなど、画質劣化が生じ易い場合にだけ、各パラメータを変更させて、画質劣化を防止することが可能となる。
このように、本発明では、前記印刷の画質を調整する場合に、中間転写ベルトB1の回転方向と直角方向の左端に一方のパッチを、右端に他方のパッチをそれぞれ形成し、二つのパッチの濃度を測定して、二つのパッチ濃度の濃度差を算出する濃度差算出手段402と、前記算出された濃度差が、予め設定された第一の閾値を超過するか否かを判定する濃度差判定手段403と、前記濃度差が前記第一の閾値を超過する場合に、前記印刷の画質に関係するパラメータの印刷用の現像バイアス、印刷用のトナー濃度、印刷用の印刷速度のいずれかを変更して、再度、前記濃度差を算出させ、当該算出させた濃度差を前記第一の閾値以下に調整するパラメータ変更手段404とを備えることを特徴とする。
これにより、印刷速度を維持しつつ、画質の低下を抑えることが可能となる。
尚、本発明では、前記パラメータ変更手段404が、最初に、印刷用の現像バイアスを増加させ、次に、印刷用のトナー濃度を増加させ、最後に、印刷用の印刷速度を低下させるよう構成したが、他の構成でも構わない。前記印刷用の印刷速度を低下させると、印刷物の全体の生産性が低下することから、例えば、前記パラメータ変更手段404が、最初に、印刷用のトナー濃度を増加させ、次に、印刷用の現像バイアスを増加させ、最後に、印刷用の印刷速度を低下させるよう構成しても良い。又、上述の生産性を考慮しなければ、例えば、前記パラメータ変更手段404が、最初に、印刷用の印刷速度を低下させ、次に、印刷用のトナー濃度を増加させ、最後に、印刷用の現像バイアスを増加させるよう構成しても良い。
又、本発明は、タッチダウン現像方式を想定したが、二成分の現像剤を用いる現像装置の画像形成装置であれば、どのような画像形成装置でも構わない。尚、タッチダウン現像方式とは、トナー及びキャリアを含有する二成分の現像剤を担持する磁気ローラからトナーのみを転移させることにより現像スリーブ上にトナー薄層を形成させ、静電潜像が形成された感光体の表面に、前記トナー薄層からトナーを飛翔させて静電潜像をトナー像として現像する方式のことである。
又、本発明では、所定の色(例えば、黒色)のパラメータについて説明したが、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の他の色のパラメータでも同様である。
又、本発明の実施形態では、画像形成装置1が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、前記プログラムを画像形成装置1に読み出させ、当該画像形成装置1が前記各手段を実現する。その場合、前記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。更に、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる方法として提供することも可能である。
以上のように、本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法は、複合機はもちろん、複写機、プリンタ等に有用であり、印刷速度を維持しつつ、画質の低下を抑えることが可能な画像形成装置及び画像形成方法として有効である。
1 画像形成装置
401 制御手段
402 濃度差算出手段
403 濃度差判定手段
404 パラメータ変更手段

Claims (4)

  1. 印刷の画質を調整することが可能な画像形成装置であって、
    前記印刷の画質を調整する場合に、転写体の回転方向と直角方向の一方の端に一方のパッチを、他方の端に他方のパッチをそれぞれ形成し、二つのパッチの濃度を測定して、二つのパッチ濃度の濃度差を算出する濃度差算出手段と、
    前記算出された濃度差が、予め設定された第一の閾値を超過するか否かを判定する濃度差判定手段と、
    前記濃度差が前記第一の閾値を超過する場合に、前記印刷の画質に関係するパラメータである現像バイアス、トナー濃度、印刷速度の各項目の内の特定の1項目をこの順位に従って判定し、その結果が当該項目に定められた閾値を越えないとき、当該項目に定められた所定値を変更し、濃度差判定手段による再度の前記濃度差の算出の結果が前記第一の閾値以下になるように調整し、前記現像バイアス、トナー濃度の判定の結果が当該項目に定められた閾値を越えるときは、次の順位の特定の1項目を判定し、最後の順位の印刷速度が定められた閾値を越えるときは変更を停止した状態で印刷を継続するパラメータ変更手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記印刷に係る一枚の印刷物が排紙されると、直前の画像データの印刷物が、印字率が高い高濃度印刷物であるか否かを判定し、当該印刷物が高濃度印刷物である場合に、前記印刷の画質を調整すると判定する制御手段を更に備える
    請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記パラメータ変更手段は、前記印刷が全て完了した場合に、前記パラメータを元に戻す
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 印刷の画質を調整することが可能な画像形成装置の画像形成方法であって、
    前記印刷の画質を調整する場合に、転写体の回転方向と直角方向の一方の端に一方のパッチを、他方の端に他方のパッチをそれぞれ形成し、二つのパッチの濃度を測定して、二つのパッチ濃度の濃度差を算出するステップと、
    前記算出された濃度差が、予め設定された第一の閾値を超過するか否かを判定するステップと、
    前記濃度差が前記第一の閾値を超過する場合に、前記印刷の画質に関係するパラメータである現像バイアス、トナー濃度、印刷速度の各項目の内の特定の1項目をこの順位に従って判定し、その結果が当該項目に定められた閾値を越えないとき、当該項目に定められた所定値を変更し、濃度差を判定するステップでの再度の前記濃度差の算出の結果が前記第一の閾値以下になるように調整し、前記現像バイアス、トナー濃度の判定の結果が当該項目に定められた閾値を越えるときは、次の順位の特定の1項目を判定し、最後の順位の印刷速度が定められた閾値を越えるときは変更を停止した状態で印刷を継続するステップと
    を備えることを特徴とする画像形成方法。
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