JP5996264B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

この発明の実施形態は、自動分析装置に関する。
従来、医療機関の検査室などで自動分析装置が用いられている。自動分析装置は、反応管で血液や尿等の被検試料と試薬とを分注してこれらを反応させた後、反応によって生じる色調の変化・吸光度を光測定することにより検体中の被測定物質または酵素の濃度や活性等を測定する。
自動分析装置は、試薬庫および反応ディスクを有している。試薬庫には、試薬を収容する試薬ボトルが配置されている。反応ディスクには、被検試料(血清,尿等)や試薬を収容する反応管が配置されている。また、自動分析装置における被検試料は、採血管等のサンプル容器(被検試料容器)に収容されている。サンプル容器は、例えばラック型やディスク型のサンプラに複数配置され、サンプルの動作によりプローブまで搬送される。プローブは、サンプラにより搬送されたサンプル容器から検体を吸引し、反応管に吐出する。また、プローブは、試薬ボトルから目的の試薬を吸引し、反応管に吐出する。
また、自動分析装置は、サンプル容器に収容されたサンプルと試薬ボトルに収容された試料との混合液を測定するための複数の処理ユニットを有し、各処理ユニットの処理を連続して実行させることによって試料の分析を行っている。このような処理ユニットとしては、例えばサンプリングユニット、分注ユニット、撹拌ユニット、洗浄ユニット、温度制御ユニット等が挙げられる。
特開2011−013112号公報
ところで、従来の自動分析装置では、装置の起動時/停止時に予め決められた順序で処理ユニットの電源をオンしたり、オフしたりしている。具体的には、あるタイミングで動作している処理ユニットの合計消費電力が許容消費電力を越えないように、装置の起動時/停止時において電力制御が行われている。ここで、合計消費電力とは、各処理ユニットのそれぞれの消費電力を合計した電力をいう。また、許容消費電力とは、当該電力を超えると装置が停止してしまう可能性が高くなる電力をいう。
しかしながら、従来の自動分析装置では、電力抑制できるのが装置の起動時、停止時のみであり、最も電力を消費する処理ユニットの測定動作時において電力抑制をしていない。このため、処理ユニットの動作中に、例えば温度制御ユニットによる試薬庫の温度制御を実行したい場合であっても、最大消費電力の制限から温度制御を実行できないことがあり、処理ユニットの動作を円滑に行うことが難しくなる。
実施形態は、前述の問題点を解決するためになされたものであり、測定を円滑に行うことができる自動分析装置を提供することである。
実施形態の自動分析装置は、サンプルと試料との混合液を測定するための複数の第1処理ユニットと、複数の第1処理ユニット以外の第2処理ユニットと、複数の第1処理ユニットを繰り返し動作させることによって、測定を実行させる測定制御部と、第1処理ユニットのそれぞれの消費電力と第2処理ユニットの消費電力と許容消費電力とを含む消費電力情報を予め記憶している記憶部と、制御手段とを有する。制御手段は、第1処理ユニットの動作中に第2処理ユニットの動作指示を受けたときに、当該タイミングにおいて動作している第1処理ユニットの消費電力と第2処理ユニットの消費電力との合計消費電力を消費電力情報に基づいて算出する。制御手段は、合計消費電力が許容消費電力を超えるか否かを判定し、合計消費電力が許容消費電力を超える場合に、第1処理ユニットのいずれかの動作を停止させて第2処理ユニットを動作させる。また、実施形態の自動分析装置は、サンプルと試料との混合液を測定するための複数の第1処理ユニットと、複数の第1処理ユニット以外の第2処理ユニットと、複数の第1処理ユニットを繰り返し動作させることによって、測定を実行させる測定制御部と、第1処理ユニットのそれぞれの消費電力と第2処理ユニットの消費電力と許容消費電力とを含む消費電力情報を予め記憶している記憶部と、制御手段を有する。制御手段は、第1処理ユニットの動作中に第2処理ユニットの動作指示を受けたときに、当該タイミングにおいて動作している第1処理ユニットの消費電力と第2処理ユニットの消費電力との合計消費電力を消費電力情報に基づいて算出し、合計消費電力が許容消費電力を超えるか否かを判定し、合計消費電力が許容消費電力を超える場合に、前記第1処理ユニットのいずれかを当該タイミングとは異なるタイミングで動作させる。
第1実施形態に係る自動分析装置の全体を示す概略構成図である。 温度制御ユニットの温度制御を説明するためのブロック図である。 電力制御部の構成を示す図である。 各駆動対象に対応する動作サイクル数を示した図である。 動作サイクルと、当該動作サイクルに対応する被検試料ごとの駆動対象を示す図である。 第1実施形態における制御手段の動作を説明するための図である。 第2実施形態における制御手段の動作を説明するための図である。 第3実施形態に係る自動分析装置の全体構成を示す図である。 無停電電源装置の構成を示す図である。 第2実施形態における制御手段の動作を説明するための図である。
以下、実施形態にかかる自動分析装置について、図1〜図10を参照して説明する。
[第1実施形態]
(自動分析装置の全体構成)
第1実施形態にかかる自動分析装置10の全体構成の概略について、図1を参照して説明する。図1は、自動分析装置10の全体構成を示す斜視図である。
図1に示すように自動分析装置10は、分析部100と、駆動部200と、測定制御部210と、制御手段215と、記憶部230とを有して構成されている。分析部100は、被検試料ごとに選択された測定項目を測定する。駆動部200は、分析部100を駆動する。測定制御部210は、分析部100の測定動作を制御する。制御手段215は、温度制御ユニット240と、電力制御部220とを含んで構成されている。温度制御ユニット240は、分析部100を構成する温度制御対象となるユニット(例えば、後述する恒温槽50a、第1試薬庫110、第2試薬庫120)の温度を制御する。電力制御部220は、分析部100を構成する複数の第1処理ユニット(後述する)へ供給する電力を制御する。記憶部230は、複数の第1処理ユニットの消費電力と前記ユニット及び前記ユニット内の温度を変更するヒータ(後述する)の消費電力と許容消費電力とを含む消費電力情報を予め記憶している。なお、分析部100、駆動部200、測定制御部210及び制御手段215には、前記各部に電力を供給する商用電源280が接続されている。
(分析部)
分析部100は、各検査項目の標準試料や被検体から採取された被検試料と各検査項目に該当する試薬との混合液を測定して標準データや被検データを生成する。分析部100は、第1試薬庫110と、第2試薬庫120と、反応ディスク130とを有している。第1試薬庫110は、試薬ボトル111を収納する。第2試薬庫120は、試薬ボトル121を収納する。反応ディスク130は、第1試薬庫110の周囲に配置され反応管131を収納する。また、試薬ボトル111、121にはそれぞれ、被検試料の分析に使用する第1試薬、第2試薬が収容されている。
第1試薬庫110の近傍には、ラックサンプラ140が配置されている。ラックサンプラ140にはラックトレイ140aが収納される。ラックトレイ140aには、サンプル容器140bが配列される。分析部100は、さらにディスクサンプラ141を有する。ディスクサンプラ141には、複数のサンプル容器141aが円周方向に配置される。ラックサンプラ140とディスクサンプラ141は、被検試料をサンプリングプローブ142cによる吸引位置へ搬送する。
反応ディスク130の周囲には、第1分注アーム112および第2分注アーム122が設けられる。第1分注アーム112および第2分注アーム122は、それぞれ第1試薬庫110の試薬ボトル111および第2試薬庫120の試薬ボトル121から、試薬を反応管131へ分注(吸引・吐出)する。
また、反応ディスク130の周囲には、サンプリングアーム142が設けられる。サンプリングアーム142は、ラックサンプラ140、ディスクサンプラ141のサンプル容器140b、141aから、被検試料を反応管131へ分注する。
ラックサンプラ140には、サンプリングアーム142のサンプリングプローブ142cがサンプル容器140bから被検試料を前記吸引位置に対応して、読取り部190が設けられる。読取り部190は、サンプル容器140bに設けられたバーコードを読み取る。
また、反応ディスク130の周囲には、攪拌ユニット150、測光ユニット160および反応管洗浄ユニット170が設けられる。攪拌ユニット150および測光ユニット160等により被検試料の攪拌・測定等が実行される。反応管洗浄ユニット170は、測定が完了した反応管131を洗浄する。また図示しないが、自動分析装置100には、第1分注アーム112、第2分注アーム122およびサンプリングアーム142における各プローブ(112c、122c、142c)の洗浄を行う洗浄機構が設けられる。この洗浄機構は、例えばプローブの回動経路等に設けられる。
<第1試薬庫(第2処理ユニット)>
第1試薬庫110には、図1に示すように複数の試薬ボトル111が環状に並べて配置される。試薬ボトル111それぞれには、標準試料や被検試料に含まれる特定の成分に対して反応する各種の第1試薬が入っている。また、第1試薬庫110は、試薬ボトル111を収容した状態で回転可能とするラック部(不図示)を有する。ラック部は、後述する試薬ラック駆動部211により、回転駆動される。
<第2試薬庫(第2処理ユニット)>
また第2試薬庫120は、図1に示すように第1試薬庫110の近傍に配置され、第1試薬庫110と同様の構成となっている。つまり第2試薬庫120内部には、試薬ボトル121が環状に配置され、試薬ボトル121を環状の軌跡に沿って移動可能にするラック部が設けられる。また試薬ボトル121には、標準試料や被検試料に含まれる特定の成分に対して反応する各種の第2試薬が収容されている。なお自動分析装置は、複数の試薬庫を有するものに限られず、例えばこの第2試薬庫120を備えない構成でもよく、または第2試薬庫120のみ有する構成であってもよい。
<反応ディスク>
また、反応ディスク130は、恒温に保たれた液体を保持する恒温槽(第2処理ユニット)50a内の円周上に配置された複数の第1試薬庫110の周囲を囲うように円環状に形成される。反応ディスク130には、反応管131が、当該反応ディスク130の形状に合わせて円環状に配列される。反応管131は、自動分析装置100による分析・測定の対象となる被検試料および試薬を収容する。この反応管131は、開口部分から第1・第2試薬や被検試料を分注可能である。また、反応ディスク130は、反応管131を収容したまま回転移動する。反応ディスク130は後述する反応ディスク駆動部213により、回転駆動される。
<ラックサンプラ>
また、図1に示すように自動分析装置10には、ラックトレイ140aを移送するラックサンプラ140が設けられている。ラックトレイ140aには、例えば、5本のサンプル容器140bが略直線状に配列されている。サンプル容器140bには、各項目の標準試料や被検試料などが収容されている。また、特に図示しないが、ラックサンプラ140は、ベルトコンベアーのような搬送部を有しており、この搬送部によってラックトレイ140aをその配列方向に移送する。
また、配列の外へ送り出されたラックトレイ140aにおいて所定数のサンプル容器140bから被検試料が分注されると、図示しないラックトレイ給排部によって、ラックトレイ140aが配列内に引き込まれる。ラックトレイ給排部によるラックトレイ140aの引き込みが完了すると、搬送部が当該分注完了済みのラックトレイ140aを所定のラックトレイ回収位置に搬送する。ラックサンプラ140はこのようなラックトレイ140aの送り出しと引き込みを繰り返す。
<読取り部>
読取り部190は、サンプル容器140bに設けられたバーコード等の情報記録媒体を読取り、被検試料の識別情報を取得する。読取り部190としては例えば、バーコードリーダーが該当する。情報記録媒体としては、2次元コードや3次元カラーコード等任意のものを使用/適用可能である。したがって読取り部190は、サンプリングプローブ142cによる分注の対象となるサンプル容器140bそのものの識別情報を取得することができる。
<ディスクサンプラ>
また、図1に示すように自動分析装置100においては、反応ディスク130の周囲にサンプル容器141aを有するディスクサンプラ141が設けられる。ディスクサンプラ141は、サンプリングプローブ142cの回動軌跡が描く円周と交わる位置に配置される。すなわち、吸引位置から反応管131への吐出位置まで至る、サンプリングアーム142の回動軌跡の延長線と交わる位置において、ディスクサンプラ141が設けられる。ここで、「吐出位置」とは、反応ディスク130における反応管131の配列における所定の位置であって、サンプリングプローブ142cが被検試料の吐出のために停止する位置である。サンプル容器141aにも、各項目の標準試料や被検試料などを収容することができる。なお、自動分析装置10は、ディスクサンプラ141を設けない構成であってもよい。
<第1分注アーム(第1処理ユニット)>
反応ディスク130の周囲には、第1分注アーム112が設けられる。第1分注アーム112は、反応ディスク130の周囲において略垂直に立設する回動軸112aを有している。回動軸112aの上端には、回動軸112aの立設方向と略直交する方向に延びるアーム部112bが接続されている。アーム部112bは、回動軸112aを中心に回動可能にされている。また、回動軸112aは、上下動(昇降)可能に設けられている。また、アーム部112bの先端には、分注プローブ112cが接続されている。
分注プローブ112cは、少なくとも第1試薬庫110の試薬ボトル111の注入口と、反応管131との間を往復可能に回動される。分注プローブ112cは、回動軸112aの上下動により、アーム部112bとともに上下動される。また分注プローブ112cは、ポンプを備えており第1試薬庫110の試薬ボトル111の注入口から試薬を吸引し、被検試料が収容された反応管131に吐出する。第1分注アーム112における、回動、昇降、吸引、吐出等の動作は、後述の駆動部200の駆動によってなされる。
<第2分注アーム(第1処理ユニット)>
図1に示すように反応ディスク130と第2試薬庫120の間には、第2分注アーム122が設けられている。第2分注アーム122は、第1分注アーム112と同様の構成となっている。第2分注アーム122には、回動軸122a、アーム部122bおよび分注プローブ122cが設けられる。また回動軸122aを軸中心とし、アーム部122bを介して分注プローブ122cが回動する。なお、分注プローブ122cは、少なくとも試薬ボトル121と、反応管131との間を回動する。また、分注プローブ122cは、回動軸122aの上下動により、アーム部122bとともに上下動される。さらに第2分注アーム122はポンプを備えており、第2試薬庫120の試薬ボトル121から試薬を吸引し、被検試料が収容された反応管131に吐出する。
<サンプリングアーム(第1処理ユニット)>
図1に示すように反応ディスク130とラックサンプラ140との間には、サンプリングアーム142が設けられる。サンプリングアーム142も、上述した第2分注アーム122、第1分注アーム112と同様の構成となっている。サンプリングアーム142には、回動軸142a、アーム部142bおよびサンプリングプローブ142cが設けられる。また回動軸142aを軸中心とし、アーム部142bを介してサンプリングプローブ142cが回動する。なお、サンプリングプローブ142cは、少なくともサンプル容器140bと、反応管131との間を回動する。また、サンプリングプローブ142cは、回動軸142aの上下動(図5A、破線で示す符号142c’)により、アーム部142bとともに上下動される。さらにサンプリングアーム142は、ポンプを備えており、ラックサンプラ140のサンプル容器140bから被検試料を吸引し、吐出位置にある反応管131に吐出する。
また、サンプリングアーム142には、サンプル容器140bから被検試料を吸引するにあたり、サンプル容器140b内の被検試料の液面レベルを検知する検知部142d(図3参照)が設けられている。検知部142dとしては、静電容量や抵抗値の変化を検出する方式、光や超音波による屈折や反射を利用する方式、サンプリングプローブ142c内の液体の圧力を検出する方式等、任意の方式を採用することが可能である。
<攪拌ユニット(第1処理ユニット)>
攪拌ユニット150は、図1に示すように反応ディスク130の回転方向におけるサンプリングプローブ142cの吐出位置より下流側に配置される。攪拌ユニット150は、搬送されてきた反応管131に内蔵された被検試料と試薬の混合液を攪拌する。このように被検試料と試薬とが、反応管131内で攪拌されることにより、被検試料内の特定の成分と試薬とが反応し、被検試料の吸光度を変化させる。
<測光ユニット>
測光ユニット160は、図1に示すように反応ディスク130の回転方向(図4)における攪拌ユニット150の位置より下流側(進行方向側)に配置される。反応管131は、反応ディスク130によって、攪拌ユニット150の攪拌位置から下流側に配置された測光ユニット160の位置(図1参照)まで移動する。測光ユニット160は、反応管131の中の混合液の吸光度を測定する。これにより、被検試料内における所定の成分についての濃度等を得ることができる。
<反応管洗浄ユニット>
測光ユニット160による測定が終了された被検試料と試薬の混合液は、反応管洗浄ユニット170により反応管131から廃棄される。また混合液が廃棄された状態の反応管131は、反応管洗浄ユニット170により洗浄される。
(駆動部)
駆動部200は、駆動対象(第1処理ユニット)となる第1試薬庫110、第2試薬庫120、反応ディスク130、第1分注アーム112、第2分注アーム122、サンプリングアーム142、ラックサンプラ140及びディスクサンプラ141の駆動を行うモータやポンプである。駆動部200は、測定制御部210からの制御指示を受けて上記した複数の駆動対象を駆動する。
駆動部200は、ラックサンプラ140及びディスクサンプラ141を駆動させることにより、サンプル容器140b及びサンプル容器141aを、サンプリングプローブ142cによる吸引位置までそれぞれ移送させる。
駆動部200により、第1分注アーム112、第2分注アーム122、サンプリングアーム142が駆動されると、それぞれ回動軸112a、122a、142aが回転駆動する。回動軸112a、122a、142aを回動させることにより、それぞれ分注プローブ112c、分注プローブ122c、サンプリングプローブ142cが吸引位置と吐出位置との間で回動される。
また、駆動部200は、分注プローブ112c、122cが第1試薬・第2試薬の吸引位置に到達したときに、回動軸112a等を下降させる。アーム部112b等が下降すると、分注プローブ112c等の下端は吸引対象(被検試料等)へ向けて下降される。駆動部200は、分注プローブ112c等が反応管131の位置に到達したときに、上記同様に回動軸112a等を下降させる。
また、駆動部200は、サンプリングプローブ142cが被検試料の吸引位置や、吐出位置に到達したときに、回動軸142aを下降させて、サンプリングプローブ142cを下降させる。また、被検試料を吸引、吐出した後においては、駆動部200は、サンプリングプローブ142cを上昇させる。これによりアーム部142bが回動可能とする。
また、吸引・吐出動作(分注動作)の後においては、駆動部200は、再び各アームを回動可能とするために、回動軸112a等を上昇させて、分注プローブ112c、122およびサンプリングプローブ142cを上昇させる。
また、駆動部200は、各アームに設けられたポンプ(図示せず)を駆動することによって、吸引位置においては吸引動作を、吐出位置においては吐出動作を行わせる。なお、当該ポンプの駆動によって第1試薬、第2試薬、被検試料が吸引・吐出される量は、検査オーダによってあらかじめ定められている。例えば、サンプリングプローブ142cは、サンプル容器140bの被検試料を反応管131へ分注するにあたり、1回の吸引・吐出では完了させないようにする。この場合、サンプリングプローブ142cは、1つのサンプル容器140bに対し、検査オーダで定められた所定量の被検試料を吸引し、反応管131へ吐出し、以降は、他の反応管131へ吐出するという一連の動作が繰り返される。
また、駆動部200は、反応ディスク130を回転させる。反応ディスク130の回転動作は、例えば、各分注プローブ112c、122c、サンプリングプローブ142cにおける分注動作や、攪拌ユニット150、測光ユニット160、反応管洗浄ユニット170の各動作に対応して行われる。
駆動部200は、吸引・吐出動作がそれぞれ完了するまで回転駆動されず停止している。また反応ディスク駆動部213は、各反応管131に対する攪拌ユニット150、測光ユニット160、反応管洗浄ユニット170の各動作が完了するまで回転駆動されず停止している。その後、反応ディスク130の周囲にある各部が反応管131に対する各種動作を完了すると、再び回転動作を開始する。
このように駆動部200は、各部の動作に対応して、反応ディスク130を所定角度回転させ、停止させ、再び回転させるという一連の動作を繰り返すように制御される。なお、「所定角度回転する」とは、反応管131が所定数分移動するような反応ディスク130の回転移動を示す。また、反応ディスク130の回転移動は、各部の動作位置(例えばサンプリングプローブ142cの吐出位置)からずれないように行われる。
(測定制御部)
測定制御部210は、第1試薬庫110、第2試薬庫120、反応ディスク130、第1分注アーム112、第2分注アーム122、サンプリングアーム142、ラックサンプラ140、ディスクサンプラ141及び撹拌ユニット150(以下、これらを総称して「駆動対象」と呼ぶ場合がある。)の処理及び動作を制御する。具体的には、測定制御部210は、駆動部200を制御することにより、駆動対象を駆動させる。なお、駆動部200の制御は、操作部270(図3参照)から供給される操作者による駆動指示に基づいて行われるか、あるいは、予め定められた所定の駆動制御プログラムに基づいて行われる。
なお、測定制御部210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)又はHDD(Hard Disc Drive)とを含んで構成されている。
(温度制御ユニット)
温度制御ユニット240は、図2に示すように、恒温槽温度制御部241と試薬庫温度制御部243とを有している。恒温槽温度制御部241は、温度検出部250が検出した温度情報に基づいて恒温槽50a内の温度を制御する。試薬庫温度制御部243は、温度検出部250が検出した温度情報に基づいて第1試薬庫110及び第2試薬庫120内の温度を制御する。温度検出部250は、恒温槽50a内を循環する液体(恒温液)の温度及び第1試薬庫110と第2試薬庫120の庫内温度を検出して、検出した温度情報をそれぞれ恒温槽温度制御部241及び試薬庫温度制御部243に送出する。温度検出部250としては例えば温度センサ等が挙げられる。
恒温槽温度制御部241は、検出された恒温液に関する温度情報に基づいて温度変更部260を制御して、恒温槽50a内の恒温液の温度を一定にするようにする。なお、温度変更部260としては、加熱装置(例えば、ヒータ)、冷却装置(例えば、ファン)等が挙げられる。具体的には、恒温槽温度制御部241は、図示しないヒータを動作させて恒温液を加熱させ、恒温液が所定の温度(目標温度)まで増加したときにヒータの動作を停止させ、これらの動作が繰り返される。なお、恒温液の温度は、恒温槽52aを機能させるのに必要な温度、すなわち、体温程度の温度、例えば37±0.2℃程度であり、恒温槽温度制御部241内の記憶部(図示せず)に予め記憶されている。
試薬庫温度制御部243は、検出された庫内温度の温度情報に基づいて温度変更部260を制御して、第1試薬庫110と第2試薬庫120の庫内を一定の温度(目標温度)にするようにする。具体的には、恒温槽温度制御部241は、図示しないファンを動作させて庫内の試薬を保冷させ、庫内の温度が目標温度まで減少したときにファンの動作を停止させ、これらの動作が繰り返される。なお、目標温度は予め定められており、試薬庫温度制御部243内の記憶部(図示せず)に予め記憶されている。
(電力制御部)
電力制御部220は、現在動作中の分析部100内の上述した駆動対象の合計消費電力と許容消費電力の大小関係に応じて駆動対象への電力供給を制御している。電力制御部220は、図3に示すように、消費電力取得部221、合計消費電力算出部223及び判定部225を有する。なお、制御部220は、例えば、CPU、GPU、又はASICと、ROM、RAM又はHDDとを含んで構成されている。
消費電力取得部221は、複数の駆動対象(第1処理ユニット)のそれぞれの消費電力と第2処理ユニット(例えば、温度変更部)の消費電力と許容消費電力とを含む消費電力情報を記憶部230から取得する。
合計消費電力算出部223は、記憶部230からの消費電力情報に基づいて、複数の駆動対象(第1処理ユニット)の動作中に第2処理ユニットの動作指示を受けたときに、当該タイミングにおいて動作している複数の駆動対象の消費電力と第2処理ユニットの消費電力を加算した合計消費電力を算出する。
判定部225は、合計消費電力が装置10の許容消費電力を超えるか否かを判定し、合計消費電力が許容消費電力を超える場合に複数の駆動対象のいずれかの動作を停止させて第2処理ユニットを動作させる指示を測定制御部210に送出する。
(記憶部)
記憶部230には、後述する動作サイクルと、この動作サイクルに対応する被検試料ごとの駆動対象を関連付けた関連付け情報(図5参照)が予め記憶されている。記憶部230には、複数の駆動対象(第1処理ユニット)のそれぞれの消費電力と前記第2処理ユニット(恒温槽50a,試薬庫110(120),温度変更部260)の消費電力と許容消費電力とを含む消費電力情報が予め記憶されている。
(自動分析装置の動作)
以下、自動分析装置10の動作について、図4〜図6を参照して説明する。測定制御部210は、例えば4.5秒の動作サイクルで反応ディスク130を反時計回りに段階的に回転させる。ここで、自動分析装置10の動作開始から、例えば4.5秒経過後の動作サイクル数を1とし、動作開始から9.0秒経過後の動作サイクル数を2とし、以降、4.5秒おきに1を加算するようにして動作サイクル数を決定することとする。
また、予め、測定者によって、検査される被検体の試料(被検試料)と、複数の測定項目の中から所望の測定項目が選択される。測定項目としては、例えば、「GOT」、「GTP」、「TP」等が挙げられる。図4の例では、測定項目として「GOT」を選択し、当該測定項目の測定を実施するために動作する駆動対象は、サンプリングアーム142、第1分注アーム112、撹拌ユニット150(第1の撹拌、第2の撹拌)及び第2分注アーム122としている。
具体的には、サンプリングアーム142は、ラックサンプラ140のサンプル容器140bから被検試料を吸引し、吐出位置にある反応管131に吐出する。次に、第1分注アーム112は、第1試薬庫110の試薬ボトル111の注入口から第1試薬を吸引し、被検試料が収容された反応管131に吐出する。次に、攪拌ユニット150は、搬送されてきた反応管131に内蔵された被検試料と第1試薬の混合液を攪拌(第1撹拌)する。次に、第2分注アーム122は、第2試薬庫120の試薬ボトル121から第2試薬を吸引し、被検試料が収容された反応管131に吐出する。次に、攪拌ユニット150は、搬送されてきた反応管131に内蔵された被検試料と第2試薬の混合液を攪拌(第2撹拌)する。
ここで、図4に示すように、サンプリングアーム142の動作サイクル数は0であるので、サンプリングアーム142は最初に動作し、動作開始から4.5秒経過後にその動作が停止する。第1分注アーム112の動作サイクル数は1であるので、第1分注アーム112の動作は、サンプリングアーム142の動作開始から4.5秒経過後に開始され、その動作開始から4.5秒経過後に停止される。撹拌ユニット150の動作サイクル数は3であるので、撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作は、サンプリングアーム142の動作開始から13.5(4.5×3)秒後に開始され、その動作開始から4.5秒後に停止される。第2分注アーム122の動作サイクル数は66であるので、第2分注アーム122の動作は、サンプリングアーム142の動作開始から297(4.5×66)秒経過後に開始され、その動作開始から4.5秒経過後に停止される。撹拌ユニット(第2撹拌)150の動作サイクル数は67であるので、第2分注アーム122の動作は、サンプリングアーム142の動作開始から301.5(4.5×67)秒経過後に開始され、その動作開始から4.5秒経過後に停止される。
図5は、被検試料IDが0番から68番までの被検試料(N(0)〜N(68))に対して、「GOT」の測定を実施した場合において、動作サイクルごとに動作している駆動対象を被検試料ごとに示した表である。なお、動作サイクルと、当該動作サイクルに対応する被検試料ごとの駆動対象を関連付けた図5に示すような関連付け情報は予め記憶部230に記憶されている。
動作サイクル0においては、被検試料N(0)についてサンプリングアーム142の動作が行われている。動作サイクル1においては、被検試料N(1)についてサンプリングアーム142の動作が行われ、被検試料N(0)について第1分注アーム112の動作が行われている。動作サイクル2においては、被検試料N(2)についてサンプリングアーム142の動作が行われ、被検試料N(1)について第1分注アーム112の動作が行われている。動作サイクル3においては、被検試料N(3)についてサンプリングアーム142の動作が行われ、被検試料N(2)について第1分注アーム112の動作が行われ、被検試料N(0)について撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作が行われている。動作サイクル4においては、被検試料N(4)についてサンプリングアーム142の動作が行われ、被検試料N(3)について第1分注アーム112の動作が行われ、被検試料N(1)について撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作が行われている。動作サイクル5においては、被検試料N(4)について第1分注アーム112の動作が行われ、被検試料N(2)について撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作が行われている。動作サイクル6においては、被検試料N(3)について撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作が行われている。動作サイクル7においては、被検試料N(4)について撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作が行われている。
動作サイクル8〜63までは何も動作していない。動作サイクル64においては、被検試料N(64)についてサンプリングアーム142の動作が行われている。動作サイクル65においては、被検試料N(65)についてサンプリングアーム142の動作が行われ、被検試料N(64)について第1分注アーム112の動作が行われている。動作サイクル66においては、被検試料N(66)についてサンプリングアーム142の動作が行われ、被検試料N(65)について第1分注アーム112の動作が行われ、被検試料N(0)について第2分注アーム122の動作が行われている。動作サイクル67においては、被検試料N(67)についてサンプリングアーム142の動作が行われ、被検試料N(66)について第1分注アーム112の動作が行われ、被検試料N(64)について撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作が行われ、被検試料N(1)について第2分注アーム122の動作が行われ、被検試料N(0)について撹拌ユニット(第2撹拌)150の動作が行われている。動作サイクル68においては、被検試料N(68)についてサンプリングアーム142の動作が行われ、被検試料N(67)について第1分注アーム112の動作が行われ、被検試料N(65)について撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作が行われ、被検試料N(2)について第2分注アーム122の動作が行われ、被検試料N(1)について撹拌ユニット(第2撹拌)150の動作が行われている。動作サイクル69においては、被検試料N(68)について第1分注アーム112の動作が行われ、被検試料N(66)について撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作が行われ、被検試料N(3)について第2分注アーム122の動作が行われ、被検試料N(2)について撹拌ユニット(第2撹拌)150の動作が行われている。動作サイクル70においては、被検試料N(67)について撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作が行われ、被検試料N(4)について第2分注アーム122の動作が行われ、被検試料N(3)について撹拌ユニット(第2撹拌)150の動作が行われている。動作サイクル71においては、被検試料N(68)について撹拌ユニット(第1撹拌)150の動作が行われ、被検試料N(4)について撹拌ユニット(第2撹拌)150の動作が行われている。
ところで、図5に示す動作サイクルにおいて、例えば5つの駆動対象を全て動作させた時の消費電力を合計した消費電力に、温度制御ユニット240の制御により温度変更部260等を動作させた時に生じる消費電力を加算した合計消費電力が、装置の許容消費電力を超えてしまう場合には、装置の動作不良や動作停止になってしまうことがある。
そこで、本実施形態では、ある動作サイクルにおいて動作している駆動対象の消費電力に駆動対象以外の第2処理ユニット(恒温槽50a,試薬庫110(120),温度変更部260)の消費電力を加算した合計消費電力と装置の許容消費電力の大小を判定する制御手段215(温度制御ユニット240,電力制御部220)を設けることによって、上記したような問題点を解決している。
以下に、駆動対象(第1処理ユニット)の動作中に温度制御対象となる試薬庫110(120)、恒温槽50a及び温度変更部260を含む第2処理ユニットの動作指示を受けたタイミング(動作サイクル)における制御手段215の動作の一例について図6を参照して説明する。なお、図6の説明では、試薬庫を第1試薬庫110とする。
<ステップ101>
まず、温度検出部250は、第1試薬庫110の庫内温度を検出し、庫内の温度情報を取得する。
<ステップ102>
次に、電力制御部220は、第1試薬庫110の庫内温度が目標温度範囲内にあるか否かを判定する。
<ステップ103,104>
第1試薬庫110の庫内温度が目標温度範囲内にあると判定された場合には、温度制御ユニット240は、目標温度逸脱時間をリセットし、温度制御を実行しない。その後ステップS101に戻る。なお、目標温度逸脱時間とは、庫内温度が目標温度範囲外に継続して留まっている時間をいう。
<ステップ105>
第1試薬庫110の庫内温度が目標温度範囲外にあると判定された場合には、合計消費電力算出部223は、複数の駆動対象(第1処理ユニット)の動作中に第2処理ユニットの動作指示を受けたときに、当該タイミングにおいて動作している複数の駆動対象の消費電力と第2処理ユニットの消費電力とを加算した合計消費電力を算出する。
<ステップ106>
次に、電力制御部220は、第1試薬庫110の温度制御を行うと、第2処理ユニットの動作指示を受けたタイミングにおける合計消費電力が許容消費電力を超えるか否かを判定する。
<ステップ107>
合計消費電力が許容消費電力を超えると判定された場合に、電力制御部220は、目標温度逸脱時間が許容時間内であるか否かを判定する。目標温度逸脱時間が許容時間内であると判定された場合には、ステップS104に進む。なお、許容時間とは、目標温度(目標保冷温度)より逸脱したタイミングからみて、実際に試薬の異常・劣化が発生するまでの時間(試薬自身の温度が予め定められた管理基準より逸脱してしまうまでの時間)をいい、試薬庫110(120)内に保持している試薬の種類や、目標温度からの逸脱度合いに基づいて導出される。
<ステップ108>
目標温度逸脱時間が許容時間外であると判定された場合には、電力制御部220は停止可能な駆動対象(第1処理ユニット)の動作を停止させる。
<ステップ109>
ステップ106において、第1試薬庫110の庫内温度が目標温度範囲内にあると判定された場合には、第1試薬庫110の温度制御が開始される。すでに温度制御が実行されている場合には温度制御が継続される。その後ステップS101に戻る。
(効果)
以上説明した本実施形態にかかる自動分析装置の効果について説明する。
本実施形態の自動分析装置10は、第1処理ユニット112,122,142,150と、第1処理ユニット以外の第2処理ユニット50a,110,120,260と、測定制御部210と、記憶部230と、制御手段215とを有して構成されている。第1処理ユニット112,122,142,150は、サンプルと試料との混合液を測定するユニットである。測定制御部210は、複数の第1処理ユニットを繰り返し動作させることによって、測定を実行させる。記憶部230は、第1処理ユニットのそれぞれの消費電力と第2処理ユニットの消費電力と許容消費電力とを含む消費電力情報を予め記憶している。制御手段215は、第1処理ユニットの動作中に第2処理ユニットの動作指示を受けたときに、当該タイミングにおいて動作している第1処理ユニットの消費電力と第2処理ユニットの消費電力との合計消費電力を、消費電力情報に基づいて算出し、前記合計消費電力が前記許容消費電力を超えるか否かを判定し、前記合計消費電力が前記許容消費電力を超える場合に前記第1処理ユニットのいずれかの動作を停止させて前記第2処理ユニットを動作させる。
制御手段215は、具体的には、第2処理ユニットの動作終了後に、停止された第1処理ユニットの動作を再開させる。また、第2処理ユニットは、温度制御対象となるユニット及び当該ユニット内の温度を変化させる温度変更部260を含む。自動分析装置10は、ユニット内の温度を検出する温度検出部250をさらに備える。制御手段215は、検出された温度が所定範囲外であるか否かを判定し、検出された温度が所定範囲外であり、かつ、合計消費電力が許容消費電力を超える場合に、第1処理ユニットのいずれかの動作を停止させ、ユニットの温度を所定範囲内に変更させる。
このように構成することにより、複数の第1処理ユニットの動作中において、イレギュラーな制御、例えば温度制御ユニットによる試薬庫110(120)や恒温槽50aの温度制御等を実行したい場合において、温度制御ユニットの動作指示を受けたときに、当該タイミングにおいて動作している第1処理ユニットの消費電力と温度制御ユニットの消費電力の合計消費電力が許容消費電力を超えてしまう場合には、第1処理ユニットのいずれかの動作を停止させて温度制御を実行できる。これによりユニット(試薬庫110(120)や恒温槽(50a))内の温度を制御して所定の温度に変更することができる。したがって、自動分析装置10の動作不良や動作停止することなく測定を円滑に行うことができる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、電力制御部220の制御内容が異なる点以外は、第1実施形態と同じであるので、以下では異なる点のみ説明することとする。電力制御部220は、電力供給可能時間を取得する取得部(図示せず)を有する。ここで、電力供給可能時間とは、商用電源280からの電力供給時に測定を継続することが可能である時間をいう。また、記憶部230には、上記した電力供給可能時間が予め記憶されている。
以下に、電力制御部220の動作について、図7を参照して説明する。
<S201>
取得部310は、商用電源280の電力供給可能時間を記憶部230から取得する。この電力供給可能時間は前記取得時における商用電源280のバッテリ残容量に基づいて算出される。
<S202>
次に、電力制御部220は、前記取得された電力供給可能時間が当該取得タイミングにおいて動作している駆動対象(第1処理ユニット)の合計処理時間を下回るか否かを判定する。
<S203>
電力供給可能時間が、当該タイミングにおいて動作している第1処理ユニットの合計処理時間を下回ると判定された場合には、電力制御部220は停止可能な第1処理ユニットの動作を停止させる。その後、停止された第1処理ユニット以外のユニットの動作を継続し(S204)、ステップS201に戻る。なお、停止可能な第1処理ユニットの選択は、停止させることによって前記差分が動作中の第1処理ユニットの合計処理時間を上回るか否か、かつ、動作優先順位が低いか否かに基づいて行われる。例えば、いずれの第1処理ユニットを停止させても前記差分が動作中の第1処理ユニットの合計処理時間を上回るような場合には、第1処理ユニットの内の動作優先順位の一番低い第1処理ユニットを停止させる。この優先順位も記憶部230に予め記憶されている。
<S204>
電力供給可能時間が、当該タイミングにおいて動作している第1処理ユニットの合計処理時間を上回ると判定された場合には、第1処理ユニットの動作を継続させる。その後、ステップS201に戻る。
<効果>
複数の第1処理ユニットの動作中において、電力供給可能時間が合計処理時間を下回るような場合でも、動作を停止してもよい第1処理ユニットを停止させ、それ以外の第1処理ユニットの動作の継続を優先的に行うことができる。したがって、例えば、緊急の測定(救急搬送時における患者の血液測定等)がどうしても必要である場合でも当該測定を優先して行うことができるので優先順位の高い大事なデータを確実に取得することができる。
また、イレギュラーな制御、例えば温度制御ユニットによる試薬庫110(120)や恒温槽50aの温度制御等を実行したい場合であって、かつ、温度制御を実行すると合計処理時間を超えてしまうような場合であっても、他の第1処理ユニットの動作よりも温度制御の優先順位が高い場合には、温度制御を一番高くすることによって、温度制御を実行することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態にかかる自動分析装置300の全体構成の概略について、図8を参照して説明する。図8は、自動分析装置300の概略構成を示す斜視図である。なお、本実施形態は、無停電電源装置(UPS)300を追加し、電源が商用電源280から無停電電源装置300に切り替わった後における制御内容が異なる点以外は、第1実施形態と同じであるので、以下では異なる点のみ説明することとする。
無停電電源装置(UPS(Uninterruptible Power Supply))300は、停電等の際に、すでに動作中の自動分析装置10の予期せぬ停止や分析に必要なデータを安全に保持する為に、商用電源280に代わって継続して自動分析装置10に電力を供給する機能を有する。無停電電源装置300は、図8に示すように駆動部200及び温度変更部260に電力を供給する。
無停電電源装置300は、図9に示すように無停電電源装置300の電力供給可能時間を取得する取得部310を有する。ここで、電力供給可能時間とは、無停電電源装置300からの電力供給時に測定を継続することが可能である時間をいう。また、記憶部230には、上記した電力供給可能時間と、動作中における自動分析装置10の装置停止処理開始から装置停止までにかかる時間(以下、「電源オフ時間」と呼ぶ。)とが予め記憶されている。なお、電力供給可能時間と電源オフ時間は無停電電源装置300内に設けられたメモリ(図示せず)に設けてもよい。
次に、電力制御部220の動作について、図10を参照して説明する。
<S301>
電力制御部220は、無停電電源装置300の電力供給可能時間を記憶部230から取得する。この電力供給可能時間は前記取得時における無停電電源装置300のバッテリ残容量に基づいて算出される。
<S302>
次に、電力制御部220は、前記取得された電力供給可能時間が前記電源オフ時間を上回るか否かを判定する。
<S303>
電力供給可能時間が電源オフ時間を上回ると判定された場合には、電力制御部220は、電力供給可能時間と電源オフ時間の差分が、当該タイミングにおいて動作している駆動対象(第1処理ユニット)の合計処理時間を下回るか否かを判定する。
<S304>
前記差分が、当該タイミングにおいて動作している第1処理ユニットの合計処理時間を下回ると判定された場合には、電力制御部220は停止可能な第1処理ユニットの動作を停止させる。その後、停止された第1処理ユニット以外のユニットの動作を継続し(S306)、ステップS301に戻る。なお、停止可能な第1処理ユニットの選択は、停止させることによって前記差分が動作中の第1処理ユニットの合計処理時間を上回るか否か、かつ、動作優先順位が低いか否かに基づいて行われる。例えば、いずれの第1処理ユニットを停止させても前記差分が動作中の第1処理ユニットの合計処理時間を上回るような場合には、第1処理ユニットの内の動作優先順位の一番低い第1処理ユニットを停止させる。この優先順位も記憶部230に予め記憶されている。
<S305>
電力供給可能時間が電源オフ時間を下回ると判定された場合には、電力制御部220は自動分析装置10をシャットダウンさせる。その後、ステップS301に戻る。
<S306>
前記差分が、当該タイミングにおいて動作している第1処理ユニットの合計処理時間を上回ると判定された場合には、第1処理ユニットの動作を継続させる。その後、ステップS301に戻る。
なお、上記した制御は、電力制御部220ではなく無停電電源装置内の制御部(図示せず)に行わせてもよい。
<効果>
本実施形態によれば、電力供給可能時間が電源オフ時間を下回ると判定された場合には、自動分析装置をシャットダウンさせるので、停電時でも安全に自動分析装置を停止させることができる。
また、複数の第1処理ユニットの動作中において、停電があった場合で、かつ、実質的に電力供給可能時間が合計処理時間を下回るような場合でも、動作を停止してもよい第1処理ユニットを停止させ、それ以外の第1処理ユニットの動作の継続を優先的に行うことができる。したがって、停電時に例えば、緊急の測定がどうしても必要である場合でも当該測定を優先して行うことができるので優先順位の高い大事なデータを確実に取得することができる。
また、イレギュラーな制御、例えば温度制御ユニットによる試薬庫110(120)や恒温槽50aの温度制御等を実行したい場合であって、かつ、温度制御を実行すると合計処理時間を超えてしまうような場合であっても、他の第1処理ユニットの動作よりも温度制御の優先順位が高い場合には、温度制御を一番高くすることによって、温度制御を実行することができる。
この発明の実施形態を説明したが、上記の実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 自動分析装置
50a 恒温槽
100 分析部
110 第1試薬庫
111 試薬ボトル
112 第1分注アーム
112a、122a、142a 回動軸
112b、122b、142b アーム部
112c、122c 分注プローブ
120 第2試薬庫
121 試薬ボトル
122 第2分注アーム
130 反応ディスク
131 反応管
140、940 ラックサンプラ
140a、141a ラックトレイ
140b サンプル容器
140c、940c ラックトレイ給排部
141 ディスクサンプラ
142 サンプリングアーム
142c サンプリングプローブ
142d 検知部
190、190a、190b 読取り部
200 駆動部
210 測定制御部
215 制御手段
220 電力制御部
230 記憶部
240 温度制御ユニット
250 温度検出部

Claims (7)

  1. サンプルと試料との混合液を測定するための複数の第1処理ユニットと、
    前記複数の第1処理ユニット以外の第2処理ユニットと、
    前記複数の第1処理ユニットを繰り返し動作させることによって、前記測定を実行させる測定制御部と、
    前記第1処理ユニットのそれぞれの消費電力と前記第2処理ユニットの消費電力と許容消費電力とを含む消費電力情報を予め記憶している記憶部と、
    前記第1処理ユニットの動作中に前記第2処理ユニットの動作指示を受けたときに、当該タイミングにおいて動作している前記第1処理ユニットの消費電力と前記第2処理ユニットの消費電力との合計消費電力を前記消費電力情報に基づいて算出し、前記合計消費電力が前記許容消費電力を超えるか否かを判定し、前記合計消費電力が前記許容消費電力を超える場合に、前記第1処理ユニットのいずれかの動作を停止させて前記第2処理ユニットを動作させる制御手段と
    を備えることを特徴とする自動分析装置。
  2. 前記制御手段は、前記第2処理ユニットの動作終了後に、前記停止された前記第1処理ユニットの動作を再開させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 前記第2処理ユニットは、温度制御対象となるユニット及び当該ユニット内の温度を変化させる変更部を含み、
    前記ユニット内の温度を検出する検出部をさらに備え、
    前記制御手段は、前記検出された温度が所定範囲外であるか否かを判定し、前記検出された温度が所定範囲外であり、かつ、前記合計消費電力が前記許容消費電力を超える場合に、前記第1処理ユニットのいずれかの動作を停止させ、前記ユニットの温度を所定範囲内に変更させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動分析装置。
  4. 前記第2処理ユニットは試薬庫及び/又は恒温槽である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動分析装置。
  5. サンプルと試料との混合液を測定するための複数の第1処理ユニットと、
    前記複数の第1処理ユニット以外の第2処理ユニットと、
    前記複数の第1処理ユニットを繰り返し動作させることによって、前記測定を実行させる測定制御部と、
    前記第1処理ユニットのそれぞれの消費電力と前記第2処理ユニットの消費電力と許容消費電力とを含む消費電力情報を予め記憶している記憶部と、
    前記第1処理ユニットの動作中に前記第2処理ユニットの動作指示を受けたときに、当該タイミングにおいて動作している前記第1処理ユニットの消費電力と前記第2処理ユニットの消費電力との合計消費電力を前記消費電力情報に基づいて算出し、前記合計消費電力が前記許容消費電力を超えるか否かを判定し、前記合計消費電力が前記許容消費電力を超える場合に、前記第1処理ユニットのいずれかを当該タイミングとは異なるタイミングで動作させる制御手段と
    を備えることを特徴とする自動分析装置。
  6. 前記第1処理ユニット及び前記第2処理ユニットのそれぞれの駆動電源は、商用電源又は無停電電源装置である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の自動分析装置。
  7. 前記無停電電源装置は、無停電電源装置の電力供給可能時間を取得する取得部を備え、
    前記制御手段は、前記駆動電源が前記商用電源から前記無停電電源装置に切り替えられたときに、取得された電力供給可能時間が前記複数の第1処理ユニットの合計処理時間を下回る場合に、前記第1処理ユニットのいずれかを停止させる
    ことを特徴とする請求項6に記載の自動分析装置。
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